特開2020-45983(P2020-45983A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-45983(P2020-45983A)
(43)【公開日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】スプール弁および弁装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20200303BHJP
   F16K 3/24 20060101ALI20200303BHJP
   F16K 11/07 20060101ALI20200303BHJP
【FI】
   F16K31/06 305Z
   F16K31/06 310A
   F16K3/24 D
   F16K11/07 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-174930(P2018-174930)
(22)【出願日】2018年9月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】河野 正顕
(72)【発明者】
【氏名】留田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】北川 福郎
(72)【発明者】
【氏名】木村 優介
(72)【発明者】
【氏名】中瀬 忠義
(72)【発明者】
【氏名】近藤 真一
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 和寛
(72)【発明者】
【氏名】新井 雅人
(72)【発明者】
【氏名】安藤 元良
【テーマコード(参考)】
3H053
3H067
3H106
【Fターム(参考)】
3H053AA01
3H053CA04
3H053DA11
3H067AA17
3H067CC42
3H067DD05
3H067DD32
3H067EA13
3H067GG15
3H067GG22
3H106DA02
3H106DA23
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB23
3H106DC09
3H106DD05
3H106EE04
3H106FB25
3H106KK17
(57)【要約】
【課題】高速な油圧制御を妨げることなく耐油圧振動性を向上させたスプール弁を提供する。
【解決手段】スプール弁11は、高圧ポート24および低圧ポート27を有するスリーブ21と、スリーブ21の内側で軸方向へ移動するスプール22と、スプール22を軸方向の一方へ付勢するバネ23とを備える。スプール弁11は、スプール22に軸方向の他方への電磁力が加えられることで、スプール22を入力ポート24とドレンポート27との間で高速に移動させて中間圧を作り、供給先の油圧を調整する。バネ23は、スプール22の変位量xに対して付勢力Fが非線形に変わる非線形バネである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧ポート(24)および低圧ポート(27)を有するスリーブ(21、214)と、
前記スリーブの内側で軸方向へ移動するスプール(22、224)と、
前記スプールを軸方向の一方へ付勢するバネ部(23、232、233)と、
を備え、前記スプールに軸方向の他方への制御力が加えられることで、前記スプールを前記高圧ポートと前記低圧ポートとの間で高速に移動させて中間圧を作り、供給先の油圧を調整する油圧制御用のスプール弁であって、
前記バネ部は、前記スプールの変位量(x)に対して付勢力(F)が非線形に変わる非線形バネを含むスプール弁。
【請求項2】
前記非線形バネ(23)は不等直径バネである請求項1に記載のスプール弁。
【請求項3】
前記非線形バネ(232)は不等ピッチバネである請求項1に記載のスプール弁。
【請求項4】
前記非線形バネ(233)は不等素線径バネである請求項1に記載のスプール弁。
【請求項5】
請求項1〜4に記載の前記スプール弁と、
ソレノイド(32)を有し、前記スプールに作用する前記制御力を発生させる電磁部(12)と、
前記スプールの変位量と前記バネの付勢力との変位量−付勢力関係を記憶する記憶部(39、391)、および、前記変位量−付勢力関係を用いて前記ソレノイドの目標電流を算出する目標設定部(36、361)を有する制御部(13、131)と、
を備える弁装置。
【請求項6】
前記スリーブは、前記スプールが軸方向へ移動すると容積が変化するダンパ室(41)と、前記ダンパ室に連通するダンパ側ドレンポート(42)とを有し、
前記スプールは、前記ダンパ室と前記ダンパ側ドレンポートとを接続し、前記スプールの変位量に応じて前記ダンパ側ドレンポートとの連通路断面積を変化させる接続通路(45、55、65、75、85、95)を有する請求項1〜4に記載のスプール弁。
【請求項7】
前記接続通路は、前記スプールの移動範囲のうち油圧振動が発生する可能性のある特定範囲において前記連通路断面積が小さくなる請求項6に記載のスプール弁。
【請求項8】
前記接続通路(45)は、前記スプールの筒状端部に形成された切欠き孔であり、
前記切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって順に並ぶ第1開口部(46)、絞り部(47)、および第2開口部(48)を有し、
前記第1開口部および前記第2開口部は、前記ダンパ側ドレンポートのポート径(A)以上の幅(H1)を持ち、
前記絞り部は、前記ポート径よりも小さい幅(H2)を持ち、
前記筒状端部のうち前記絞り部の幅方向両側部分(49)は、前記特定範囲において前記ダンパ側ドレンポートの一部を塞ぐ請求項7に記載のスプール弁。
【請求項9】
前記接続通路(55)は、前記スプールの筒状端部に軸方向の他方から一方に向かって順に形成された小径孔(56)および大径孔(57)を有し、
前記小径孔は、前記ダンパ側ドレンポートのポート径よりも小さい内径(B)を持ち、
前記大径孔は、前記ポート径以上の内径(C)を持ち、
前記小径孔と前記大径孔との軸方向間隔は、前記ポート径よりも小さく、
前記筒状端部のうち前記小径孔の周囲部分(59)は、前記特定範囲において前記ダンパ側ドレンポートの一部を塞ぐ請求項7に記載のスプール弁。
【請求項10】
前記接続通路(65)は、前記スプールの筒状端部に形成された切欠き孔であり、
前記切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって順に並ぶ開口部(66)および絞り部(67)を有し、
前記開口部は、前記ダンパ側ドレンポートのポート径(A)以上の幅(H1)を持ち、
前記絞り部は、前記ポート径よりも小さい幅(H2)を持ち、
前記筒状端部のうち前記絞り部の幅方向両側部分(69)は、前記特定範囲において前記ダンパ側ドレンポートの一部を塞ぐ請求項7に記載のスプール弁。
【請求項11】
前記接続通路(75)は、前記スプールの筒状端部に軸方向の他方から一方に向かって順に形成された切欠き孔(76)および大径孔(77)を有し、
前記切欠き孔は、前記ダンパ側ドレンポートのポート径以上の幅(D)を持ち、
前記大径孔は、前記ポート径以上の内径(E)を持ち、
前記切欠き孔と前記大径孔との軸方向間隔は、前記ポート径よりも小さく、
前記筒状端部のうち前記切欠き孔と大径孔との間の部分(79)は、前記特定範囲において前記ダンパ側ドレンポートの一部を塞ぐ請求項7に記載のスプール弁。
【請求項12】
前記接続通路(85)は、前記スプールの筒状端部に形成された切欠き孔であり、
前記切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって幅が小さくなるように形成され、
前記切欠き孔の軸方向他方の開口幅(H1)は、前記ダンパ側ドレンポートのポート径以上であり、
前記切欠き孔の軸方向一方の先端幅(H3)は、前記ポート径よりも小さく、
前記筒状端部のうち前記切欠き孔の幅方向両側部分(89)は、前記特定範囲において前記ダンパ側ドレンポートの一部を塞ぐ請求項7に記載のスプール弁。
【請求項13】
前記接続通路(95)は、前記スプールの筒状端部に形成された複数の通孔(96、97)を有し、
各前記通孔は、前記ダンパ側ドレンポートのポート径よりも小さい内径を持ち、相互間隔が前記ポート径よりも小さくなるように配置され、
前記通孔の内径は、軸方向の一方に位置するものほど小さく、
前記筒状端部のうち各前記通孔の間の部分(99)は、前記特定範囲において前記ダンパ側ドレンポートの一部を塞ぐ請求項7に記載のスプール弁。
【請求項14】
前記記憶部(391)は、前記スプールの移動範囲のうち油圧振動が発生する可能性のある範囲を特定範囲として記憶しており、
前記目標設定部(361)は、
前記ソレノイドの電流が前記ソレノイドの通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与し、
前記スプールの変位量が前記特定範囲内であるとき、前記目標電流の前記ディザ周期の変更、前記ディザ振幅の変更、または、前記目標電流の波形の位相反転を実施する請求項5に記載の弁装置。
【請求項15】
前記記憶部は、前記目標電流に対する前記スプールの変位量と前記バネ部のバネ定数を記録したマップを記憶している請求項14に記載の弁装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記スプールの現在の変位量が前記特定範囲外であるとき、油圧振動が発生しているか否かを判定する油圧振動判定部(33)と、前記油圧振動判定部が油圧振動の発生を判定した場合、前記現在の変位量を前記特定範囲に含めるように前記記憶部に記録する特定範囲補正部(34)と、をさらに有する請求項14または15に記載の弁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプール弁および弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スプールに制御力を加えることで、スプールを高圧ポートと低圧ポートとの間で高速に移動させ、ポンプ圧とドレン圧との中間圧を作るスプール弁が知られている。特許文献1には油圧制御用のスプール弁が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−75765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油圧制御用のスプール弁では、中間圧を作るとき、スプールとそれを付勢するバネとの共振周波数を含む周波数でスプールを往復移動させると、スプールとバネが共振して油圧が発振し、制御が困難になる場合がある。
【0005】
これに対して、特許文献1では、バネ室に連通する通路にオリフィスを設けて減衰機構を形成し、油圧発振の抑制を図っている。しかし、減衰機構はスプールの高速移動を制限し、高速な油圧制御を妨げるので、高応答の油圧制御用スプール弁とするには限界がある。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高速な油圧制御を妨げることなく耐油圧振動性を向上させたスプール弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、高圧ポート(24)および低圧ポート(27)を有するスリーブ(21、214)と、スリーブの内側で軸方向へ移動するスプール(22、224)と、スプールを軸方向の一方へ付勢するバネ部(23、232、233)とを備える油圧制御用のスプール弁である。スプール弁は、スプールに軸方向の他方への制御力が加えられることで、スプールを高圧ポートと低圧ポートとの間で高速に移動させて中間圧を作り、供給先の油圧を調整する。バネ部は、スプールの変位量(x)に対して付勢力(F)が非線形に変わる非線形バネを含む。
【0008】
非線形バネのバネ定数は、バネ変位量で変化する。これにより、バネ部のバネ定数はスプールが移動するたびに変化するので、スプールとバネの共振周波数が一定にならない。そのため、外部の励起振動エネルギーがバネマス系に貯まることはなくなり、油圧の発振は抑制される。また、上記油圧発振の抑制は、減衰機構を設けることなく実現される。したがって、高速な油圧制御を妨げることなく耐油圧振動性を向上させたスプール弁を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態のスプール弁およびそれを備える弁装置を示す図。
図2図1のスプールの変位量とバネの付勢力との関係を示す図。
図3図1のバネマス系の模式図。
図4図1のスプールの変位量の一例を示すタイムチャート。
図5】第2実施形態のスプール弁およびそれを備える弁装置を示す図。
図6図5のスプールの変位量とバネの付勢力との関係を示す図。
図7】第3実施形態のスプール弁およびそれを備える弁装置を示す図。
図8図7のスプールの変位量とバネの付勢力との関係を示す図。
図9】第4実施形態のスプール弁およびそれを備える弁装置を示す図。
図10図9のスリーブおよびスプールの一部を矢印X方向から見た図。
図11図10のスプールの端部に形成された接続通路を示す図。
図12図9のスプールの変位量とダンパ室の減衰力との関係を示す図。
図13】第5実施形態のスリーブおよびスプールの一部を示す図。
図14図13のスプールの端部に形成された接続通路を示す図。
図15図13のスプールの変位量とダンパ室の減衰力との関係を示す図。
図16】第6実施形態のスリーブおよびスプールの一部を示す図。
図17図16のスプールの端部に形成された接続通路を示す図。
図18図16のスプールの変位量とダンパ室の減衰力との関係を示す図。
図19】第7実施形態のスリーブおよびスプールの一部を示す図。
図20図19のスプールの端部に形成された接続通路を示す図。
図21図19のスプールの変位量とダンパ室の減衰力との関係を示す図。
図22】第8実施形態のスリーブおよびスプールの一部を示す図。
図23図22のスプールの端部に形成された接続通路を示す図。
図24図22のスプールの変位量とダンパ室の減衰力との関係を示す図。
図25】第9実施形態のスリーブおよびスプールの一部を示す図。
図26図25のスプールの端部に形成された接続通路を示す図。
図27図25のスプールの変位量とダンパ室の減衰力との関係を示す図。
図28】第10実施形態のスプール弁およびそれを備える弁装置を示す図。
図29図28の電流制御装置が実行する処理を説明するフローチャート。
図30】従来形態のスプール弁の断面図。
図31図30のバネマス系の模式図。
図32図30のスプールの変位量の一例を示すタイムチャート。
図33】別の従来形態のスプール弁の断面図。
図34図33のバネマス系の模式図。
図35図33のスプールの変位量の一例を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
最初に従来形態の問題点について説明する。近年、自動車の省燃費の必要性から、多数段の変速ギアを持ち、頻繁に入力軸と出力軸を解放および締結する変速機が開発されている。この変速機では、入力軸と出力軸を解放後、高速に締結する要求がある。また、トルクコンバータを介して入出力軸間のすべり回転差を自在に制御することで、変速ショックを抑制して乗り心地を向上させ、自動車の製品価値を上げようとしている。
【0011】
一般に、入出力軸を解放および締結する機構に多板クラッチが用いられる。摩擦部材である多板クラッチを急速に押し付けると変速ショックが生じ、自動車の搭乗者が不快に感じる。そこで多板クラッチの押しつけ力を高速で正確に制御可能な油圧制御用のスプール弁の要請が高まっている。
【0012】
図30および図31に示す従来形態の油圧制御用のスプール弁101は、スプール22に制御力F0を加えることで、スプール22を高圧ポート24と低圧ポート27との間で高速に移動させ、ポンプ圧とドレン圧との中間圧を作る。このとき、スプール22とそれを付勢する線形バネ105との共振周波数ω0(=(k/m)0.5 、k=一定:バネ105のバネ定数、m:スプール22の質量)を含む周波数でスプール22を往復移動させると、図32に示すようにスプール22とバネ105が共振して油圧が発振し、制御が困難になる場合がある。
【0013】
これに対して、特許文献1(特開2008−75765号公報)に記載された別の従来形態の油圧制御用のスプール弁111では、図33および図34に示すようにバネ室116に連通する通路にオリフィス117を設けて減衰機構118を形成し、油圧発振の抑制を図っている。図35に示すように減衰機構118が有る場合、スプール22の変位量が有限値に抑えられる。しかし、減衰機構118はスプール22の高速移動を制限し、高速な油圧制御を妨げるので、高応答の油圧制御用スプール弁とするには限界がある。
【0014】
以下、従来形態の問題点を解決したスプール弁の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0015】
[第1実施形態]
第1実施形態のスプール弁およびそれを備える弁装置は、自動変速機に適用されている。図1に示すように、弁装置10は、自動変速機の多板クラッチ90の油圧を調整するために用いられる。
【0016】
先ず、弁装置10の基本構成について説明する。図1に示すように弁装置10は、スプール弁11、電磁部12、および制御部13を備える。
【0017】
スプール弁11は、各種ポート24〜27を有するスリーブ21と、スリーブ21の内側で軸方向へ移動するスプール22と、スプール22を軸方向の一方へ付勢するバネ部としてのバネ23とを有する。入力ポート24には、オイルポンプ93から圧送された作動油が流入する。出力ポート25は多板クラッチ90のクラッチ室91に接続される。フィードバックポート26には、出力ポート25から出力される作動油の一部が流入する。ドレンポート27はドレン空間に接続される。
【0018】
電磁部12は、スプール22に対して軸方向の一方に設けられた可動コア31と、通電により電磁力を発生させるソレノイド32とを有する。可動コア31は、電磁力を受けて軸方向の他方へ移動し、スプール22を押圧する。電磁力は、ソレノイド32の電流に応じて変わる。
【0019】
スプール22は、可動コア31と共に軸方向へ移動して、入力ポート24と出力ポート25との連通度合い、および、ドレンポート27と出力ポート25との連通度合いを変化させる。スプール22の変位量は、ソレノイド32の電磁力と、バネ23の付勢力と、フィードバックポート26に流入する作動油によるフィードバック力とが釣り合う位置になる。出力油圧は、電磁力に応じて変わる。
【0020】
制御部13は、ソレノイド32の電流を検出する電流検出部35と、目標電流を設定する目標設定部36と、実際の電流と目標電流との差が小さくなるように駆動信号を生成して出力する信号出力部37と、駆動信号に応じて所定の通電周期でソレノイド32を通電する駆動回路38とを有する。制御部13は、ソレノイド32の電流を制御することでスプール22を移動させて、出力油圧を調整する。
【0021】
次に、弁装置10の特徴構成について説明する。図1に示すように、バネ23は非線形バネである。第1実施形態では、バネ23は不等直径バネである。非線形バネのばね定数は一定ではなく、バネ23の変位量(すなわちスプール22の変位量x)に応じて変わる。つまり図2に示すように、バネ23の付勢力Fは、スプール22の変位量xに対して非線形に変わる。これにより、バネ23のばね定数はスプール22が移動するたびに変化するので、スプール22とバネ23の共振周波数ω0(=(k/m)0.5 、k:バネ23のバネ定数、m:スプール22の質量)が一定にならない。そのため、図3に示すようにスプール22に制御力F0を加え、ある変位量xに対応する共振周波数ω0と同じ周波数ωでスプール22を往復移動させても、励起振動エネルギーがバネマス系に貯まることはなくなる。そして、図4に示すようにスプール22の変位量が有限値に抑えられ、油圧の発振は抑制される。
【0022】
図1に戻って、非線形バネを用いて油圧制御するため、制御部13は、スプール22の変位量xとバネ23の付勢力Fとの変位量−付勢力関係を特性マップとして記憶する記憶部39を有する。目標設定部36は、特性マップを用いてソレノイド32の目標電流を算出する。具体的には、先ず、目標出力油圧に対応する目標変位量が決定される。続いて、目標変位量に対応する目標付勢力が特性マップから算出される。続いて、目標付勢力に対応する目標電磁力が算出される。続いて、目標電磁力に対応する目標電流が算出される。このとき多次数補間等の手段で、より正確な目標電流を求めても良い。このようにして特性マップを用いて算出された目標電流を信号出力部37に伝え、駆動回路38がソレノイド32に通電することで、スプール22が正しく移動し、油圧が制御される。
【0023】
(効果)
以上説明したように、第1実施形態では、スプール弁11は、スプール22に軸方向の他方への電磁力が加えられることで、スプール22を入力ポート24とドレンポート27との間で高速に移動させて中間圧を作り、供給先の油圧を調整する。バネ23は、スプール22の変位量xに対して付勢力Fが非線形に変わる非線形バネである。
【0024】
非線形バネのバネ定数は、バネ変位量で変化する。これにより、バネ23のバネ定数はスプール22が移動するたびに変化するので、スプール22とバネ23の共振周波数ω0が一定にならない。そのため、外部の励起振動エネルギーがバネマス系に貯まることはなくなり、油圧の発振は抑制される。また、上記油圧発振の抑制は、減衰機構を設けることなく実現される。したがって、高速な油圧制御を妨げることなく耐油圧振動性を向上させたスプール弁11を得ることができる。
【0025】
また、第1実施形態では、制御部13は、スプール22の変位量xとバネ23の付勢力Fとの関係を特性マップとして記憶し、この特性マップを用いてソレノイド32の目標電流を算出する。このようにして特性マップを用いて算出された目標電流を信号出力部37に伝え、駆動回路38がソレノイド32に通電することで、スプール22が正しく移動し、油圧が制御される。
【0026】
[第2実施形態]
第2実施形態では、図5に示すようにバネ232は不等ピッチバネである。図6に示すように、バネ232の付勢力Fはスプール22の変位量xに対して非線形に変わる。このように不等ピッチバネが用いられてもよい。それでも第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0027】
[第3実施形態]
第3実施形態では、図7に示すようにバネ233は不等素線径バネである。図8に示すように、バネ233の付勢力Fはスプール22の変位量xに対して非線形に変わる。このように不等素線径バネが用いられてもよい。それでも第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0028】
[第4実施形態]
第1〜第3実施形態では、非線形バネを用いてスプール22を付勢することで、スプール22とバネ23、232、233の共振周波数ω0が一定にならず、油圧の発振が抑制されるようになっていた。これらの形態では、線形バネを用いる従来形態とは異なり、スプール22の移動範囲のうち油圧振動が発生する可能性のある範囲(以下、特定範囲)が限定される。以下の実施形態では、油圧の発振を抑制することに加えて、特定範囲における油圧振動を抑制することを目的とする。
【0029】
第4実施形態では、図9に示すようにスリーブ214は、スプール224が軸方向へ移動すると容積が変化するダンパ室41と、ダンパ室41に連通するダンパ側ドレンポート42とを有する。ダンパ室41は、バネ23を収容するバネ室と兼用であり、スリーブ214の内周部とスプール224の筒状端部43とプラグ44とにより区画されている。
【0030】
図9図11に示すようにスプール224は、ダンパ室41とダンパ側ドレンポート42とを接続し、スプール224の変位量に応じてダンパ側ドレンポート42との連通路断面積を変化させる接続通路45を有する。接続通路45は、特定範囲において通路断面積が小さくなる。
【0031】
具体的には、図10図12に示すように接続通路45は、スプール224の筒状端部43に形成された切欠き孔である。この切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって順に並ぶ第1開口部46、絞り部47、および第2開口部48を有する。第1開口部46および第2開口部48は、ダンパ側ドレンポート42のポート径A以上の幅H1を持つ。絞り部47は、ポート径Aよりも小さい幅H2を持つ。筒状端部43のうち絞り部47の幅方向両側部分の閉塞部49は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。
【0032】
図12に示すように、スプール224の初期変位量x0(=0)から最大変位量x_maxまでの移動範囲のうち、第1開口部46または第2開口部48だけがダンパ側ドレンポート42に連通しているときは、ダンパ室41の減衰力は比較的小さく、スプール224の高速移動を妨げない。また、絞り部47がダンパ側ドレンポート42に連通しているときは、ダンパ室41の減衰力は、閉塞部49によるダンパ側ドレンポート42の閉塞度合いに応じて比較的大きくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。
【0033】
(効果)
以上説明したように、第4実施形態では、スリーブ214は、スプール224が軸方向へ移動すると容積が変化するダンパ室41と、ダンパ室41に連通するダンパ側ドレンポート42とを有する。スプール224は、ダンパ室41とダンパ側ドレンポート42とを接続し、スプール224の変位量に応じてダンパ側ドレンポート42との連通路断面積を変化させる接続通路45を有する。これにより、接続通路45の連通路断面積が小さいときにダンパ室41およびダンパ側ドレンポート42を減衰機構として機能させることができ、油圧振動が抑制される。
【0034】
また、第4実施形態では、接続通路45は、スプール224の移動範囲のうち油圧振動が発生する特定範囲において連通路断面積が小さくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。油圧制御の応答性と耐油振性を両立することができる。
【0035】
また、第4実施形態では、接続通路45は、スプール224の筒状端部43に形成された切欠き孔である。この切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって順に並ぶ第1開口部46、絞り部47、および第2開口部48を有する。第1開口部46および第2開口部48は、ダンパ側ドレンポート42のポート径A以上の幅H1を持つ。絞り部47は、ポート径Aよりも小さい幅H2を持つ。筒状端部43のうち絞り部47の幅方向両側部分の閉塞部49は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。これにより、非線形バネでの共振位置においてのみピンポイントでダンパ室41の減衰力を大きくすることができる。
【0036】
[第5実施形態]
第5実施形態では、図13図15に示すように、接続通路55は、スプール224の筒状端部43に軸方向の他方から一方に向かって順に形成された小径孔56および大径孔57を有する。小径孔56は、ダンパ側ドレンポート42のポート径Aよりも小さい内径Bを持ち、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42に連通する。大径孔57は、ポート径A以上の内径Cを持つ。小径孔56と大径孔57との軸方向間隔は、ポート径Aよりも小さい。筒状端部43のうち小径孔56の周囲部分の閉塞部59は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。
【0037】
図15に示すように、スプール224の移動範囲のうち、大径孔57だけがダンパ側ドレンポート42に連通しているときは、ダンパ室41の減衰力は比較的小さく、スプール224の高速移動を妨げない。また、閉塞部59がダンパ側ドレンポート42の一部を塞いでいるときは、ダンパ室41の減衰力は、ダンパ側ドレンポート42の閉塞度合いに応じて比較的大きくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。これにより第5実施形態では、第4実施形態と同様の効果を得ることができ、特定範囲における油圧振動が抑制される。
【0038】
[第6実施形態]
第6実施形態では、図16図18に示すように、接続通路65は、スプール224の筒状端部43に形成された切欠き孔である。この切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって順に並ぶ開口部66および絞り部67を有する。開口部66は、ダンパ側ドレンポート42のポート径A以上の幅H1持つ。絞り部67は、ポート径Aよりも小さい幅H2を持ち、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42に連通する。筒状端部43のうち絞り部67の幅方向両側部分の閉塞部69は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。
【0039】
図18に示すように、スプール224の移動範囲のうち、開口部66だけがダンパ側ドレンポート42に連通しているときは、ダンパ室41の減衰力は比較的小さく、スプール224の高速移動を妨げない。また、閉塞部69がダンパ側ドレンポート42の一部を塞いでいるときは、ダンパ室41の減衰力は、ダンパ側ドレンポート42の閉塞度合いに応じて比較的大きくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。これにより第6実施形態では、第4実施形態と同様の効果を得ることができ、特定範囲における油圧振動が抑制される。
【0040】
[第7実施形態]
第7実施形態では、図19図21に示すように、接続通路75は、スプール224の筒状端部43に軸方向の他方から一方に向かって順に形成された切欠き孔76および大径孔77を有する。切欠き孔76は、ダンパ側ドレンポート42のポート径A以上の幅Dを持つ。大径孔77は、ポート径A以上の内径Eを持つ。切欠き孔76と大径孔77との軸方向間隔は、ポート径Aよりも小さい。筒状端部43のうち切欠き孔76と大径孔77との間の部分の閉塞部79は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。
【0041】
図21に示すように、スプール224の移動範囲のうち、切欠き孔76または大径孔77だけがダンパ側ドレンポート42に連通しているときは、ダンパ室41の減衰力は比較的小さく、スプール224の高速移動を妨げない。また、閉塞部79がダンパ側ドレンポート42の一部を塞いでいるときは、ダンパ室41の減衰力は、ダンパ側ドレンポート42の閉塞度合いに応じて比較的大きくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。これにより第7実施形態では、第4実施形態と同様の効果を得ることができ、特定範囲における油圧振動が抑制される。
【0042】
[第8実施形態]
第8実施形態では、図22図24に示すように、接続通路85は、スプール224の筒状端部43に形成された切欠き孔である。この切欠き孔は、軸方向の他方から一方に向かって幅が小さくなるように形成されている。接続通路85の軸方向他方の開口幅H1は、ダンパ側ドレンポート42のポート径A以上である。接続通路85の軸方向一方の先端幅H3は、ポート径Aよりも小さい。接続通路85の先端側は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42に連通する。筒状端部Fのうち接続通路85の幅方向両側部分の閉塞部89は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。
【0043】
図24に示すように、スプール224の移動範囲のうち、接続通路85の開口部付近だけがダンパ側ドレンポート42に連通しているときは、ダンパ室41の減衰力は比較的小さく、スプール224の高速移動を妨げない。また、閉塞部89がダンパ側ドレンポート42の一部を塞いでいるときは、ダンパ室41の減衰力は、ダンパ側ドレンポート42の閉塞度合いに応じて比較的大きくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。これにより第8実施形態では、第4実施形態と同様の効果を得ることができ、特定範囲における油圧振動が抑制される。
【0044】
[第9実施形態]
第9実施形態では、図25図27に示すように、接続通路95は、スプール224の筒状端部43に形成された複数の通孔961、962を有する。通孔961、962は、ダンパ側ドレンポート42のポート径Aよりも小さい内径を持ち、相互間隔がポート径Aよりも小さくなるように配置されている。通孔961、962の内径は、軸方向の一方に位置するものほど小さい。すなわち、通孔961に対して軸方向の一方に位置する通孔962の内径は、通孔961の内径よりも小さい。筒状端部43のうち各通孔961、962間の部分の閉塞部99は、特定範囲においてダンパ側ドレンポート42の一部を塞ぐ。
【0045】
図27に示すように、スプール224の移動範囲のうち、閉塞部99がダンパ側ドレンポート42を塞がないときは、ダンパ室41の減衰力は比較的小さく、スプール224の高速移動を妨げない。また、閉塞部99がダンパ側ドレンポート42の一部を塞いでいるときは、ダンパ室41の減衰力は、ダンパ側ドレンポート42の閉塞度合いに応じて比較的大きくなる。これにより特定範囲における油圧振動が抑制される。これにより第9実施形態では、第4実施形態と同様の効果を得ることができ、特定範囲における油圧振動が抑制される。
【0046】
[第10実施形態]
第10実施形態では、図28に示すように、制御部131は、電流検出部35、信号出力部37、駆動回路38、記憶部391、目標設定部361、油圧振動判定部33、および特定範囲補正部34を有する。目標設定部361は、第1実施形態の目標設定部36と同様に、記憶部391に記憶された特性マップを用いてソレノイド32の目標電流を算出する。本実施形態では、ソレノイド32の電流が当該ソレノイド32の通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅が付与される。これによりスプール22を微振動させ、スプール22の静摩擦に起因するヒステリシス特性の発現を抑制している。
【0047】
記憶部391は、スプール22の移動範囲のうち油圧振動が発生する可能性のある範囲を特定範囲として記憶している。この特定範囲は、スプール22の変位量と非線形バネ23のバネ定数との関係から予め算出されて記憶される。
【0048】
目標設定部361は、スプール22の変位量が特定範囲内であるとき、目標電流のディザ周期を変更する。具体的には、例えば、スプール22の変位量が特定範囲外にある場合と比べてディザ周期が大きくなるように変更される。これにより、油圧振動の発生源となっているディザ周波数から回避する。
【0049】
なお、他の実施形態では、ディザ周期を変更することに代えて、ディザ振幅の変更、または、目標電流の波形の位相反転が実施されてもよい。ディザ振幅が変更される場合、例えば、スプール22の変位量が特定範囲外にある場合と比べてディザ振幅が小さくなるように変更される。
【0050】
油圧振動判定部33は、スプール22の現在の変位量が特定範囲外であるとき、油圧振動が発生しているか否かを判定する。本実施形態では、電流検出部35が検出するソレノイド32の電流に基づき油圧振動発生の有無を判定する。特定範囲補正部34は、油圧振動判定部33が油圧振動の発生を判定した場合、現在の変位量を特定範囲に含めるように記憶部391に記録する。
【0051】
次に、制御部131が実行する処理について図29を参照して説明する。図29に示すルーチンは、スプール22の移動指令があるときに繰り返し実行される。以降、「S」はステップを意味する。
【0052】
図29のS10では、記憶部391に記憶された特性マップを用いてソレノイド32の目標電流が算出される。S10の後、処理はS20に移行する。
【0053】
S20ではソレノイド32に電流が付与され、続くS30ではスプール22がストロークされる。S30の後、処理はS40に移行する。
【0054】
S40では、スプール22の変位量が特定範囲内であるか否かが判定される。スプール22の変位量が特定範囲内である場合(S40:YES)、処理はS50に移行する。スプール22の変位量が特定範囲内ではない、すなわち特定範囲外である場合(S40:NO)、処理はS60に移行する。
【0055】
S50では、目標電流のディザ周期が変更され、油圧振動の発生源となっているディザ周波数から回避される。S50の後、処理は図29のルーチンを抜ける。
【0056】
S60では、電流検出部35が検出するソレノイド32の電流に基づき油圧振動が発生しているか否かが判定される。油圧振動が発生している場合(S60:YES)、処理はS70に移行する。油圧振動が発生していない場合(S60:NO)、処理は図29のルーチンを抜ける。
【0057】
S70では、目標電流のディザ周期が変更され、油圧振動の発生源となっているディザ周波数から回避される。S70の後、処理はS80に移行する。
【0058】
S80では、スプール22の現在の変位量を特定範囲に含めるように記憶部391に記録される。S80の後、処理は図29のルーチンを抜ける。
【0059】
(効果)
以上説明したように、第10実施形態では、記憶部391は、スプール22の移動範囲のうち油圧振動が発生する可能性のある範囲を特定範囲として記憶している。目標設定部361は、ソレノイド32の電流が当該ソレノイド32の通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する。また、目標設定部361は、スプール22の変位量が特定範囲内であるとき、目標電流のディザ周期を変更する。これにより、油圧振動のきっかけとなっている振動数からずらし、油圧振動を抑えることができる。非線形バネ23により特定のスプール22の変位量で発生する油圧振動をピンポイント制御により回避することが可能である。油圧制御の応答性と耐油振性を両立することができる。
【0060】
また、第10実施形態では、制御部131は、スプール22の現在の変位量が特定範囲外であるとき、油圧振動が発生しているか否かを判定する油圧振動判定部33と、油圧振動判定部33が油圧振動の発生を判定した場合、現在の変位量を特定範囲に含めるように記憶部391に記録する特定範囲補正部34と、をさらに有する。これにより、特定範囲を補正することができる。
【0061】
[他の実施形態]
他の実施形態では、バネ部は1つのバネに限らず、複数のバネを有していてもよい。その際、非線形バネと線形バネとが混合して設けられてもよい。また、バネ部を1つのバネで構成するにしても、バネの一部が非線形バネとして構成されていてもよい。
【0062】
他の実施形態では、ダンパ室は、バネが収容されたバネ室とは異なる室であってもよい。
【0063】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0064】
10:弁装置
11:スプール弁
21、214:スリーブ
22、224:スプール
23、232、233:バネ(バネ部)
24:入力ポート(高圧ポート)
27:ドレンポート(低圧ポート)
x:スプールの変位量
F:付勢力
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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