特開2020-45989(P2020-45989A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-45989(P2020-45989A)
(43)【公開日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】電流制御装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20200303BHJP
【FI】
   F16K31/06 310Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-175085(P2018-175085)
(22)【出願日】2018年9月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】河野 正顕
(72)【発明者】
【氏名】木村 優介
(72)【発明者】
【氏名】北川 福郎
(72)【発明者】
【氏名】留田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】中瀬 忠義
(72)【発明者】
【氏名】近藤 真一
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 和寛
(72)【発明者】
【氏名】新井 雅人
(72)【発明者】
【氏名】安藤 元良
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB23
3H106DB32
3H106DC09
3H106DD05
3H106EE20
3H106FA04
3H106FB08
3H106FB11
3H106FB45
3H106FB46
(57)【要約】
【課題】油圧制御性が向上した電流制御装置を提供する。
【解決手段】電流制御装置10は、目標設定部31と、記憶部33と、油圧比算出部37と、特定電流検出部38と、補正部39とを備える。目標設定部31は、ソレノイド93の電流がソレノイド93の通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する。記憶部33は、スプール84のストロークとソレノイド93の電流とのストローク−電流関係を記憶する。油圧比算出部37は、出力油圧の振幅を出力油圧の平均値で割った値である油圧比を算出する。特定電流検出部38は、油圧比に基づき特定電流を検出する。補正部39は、特定ストロークおよび特定電流に基づきストローク−電流関係を補正する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソレノイド(93)の電流に応じてスプール(84)をスリーブ(83)内側で軸方向へ移動させて出力油圧を調圧するソレノイドバルブ(80)に適用され、前記ソレノイドの電流を制御する電流制御装置であって、
前記スリーブの入力ポートおよび出力ポートのうち、前記スプールにより開閉されるポート(86)を特定ポートとし、
前記スプールが前記特定ポートを丁度塞ぐときの前記スプールのストロークを特定ストロークとし、
前記特定ストロークに対応する前記ソレノイドの電流を特定電流とすると、
前記ソレノイドの電流が前記ソレノイドの通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する目標設定部(31)と、
前記スプールのストロークと前記ソレノイドの電流とのストローク−電流関係を記憶する記憶部(33)と、
前記出力油圧の振幅を前記出力油圧の平均値で割った値である油圧比を算出する油圧比算出部(37)と、
前記油圧比に基づき前記特定電流を検出する特定電流検出部(38)と、
前記特定ストロークおよび前記特定電流に基づき前記ストローク−電流関係を補正する補正部(39)と、
を備える電流制御装置。
【請求項2】
前記出力油圧が不要となる所定タイミングにおいて、前記スプールを前記ディザ振幅の付与により微振動させながら軸方向へ移動させる検出時作動部(36)をさらに備え、
前記特定電流検出部は、前記検出時作動部による前記スプールの軸方向移動時に前記油圧比が最大となるときの前記ソレノイドの電流を、前記特定電流として検出する請求項1に記載の電流制御装置。
【請求項3】
前記検出時作動部は、前記出力油圧が不要となる所定タイミングでは、前記出力油圧が必要となる通常制御時と比べて前記ディザ振幅を大きくするか又は前記ディザ周期を小さくする請求項2に記載の電流制御装置。
【請求項4】
前記目標設定部は、前記通常制御時において、前記スプールのストロークが微振動により前記特定ポートの開閉を伴う位置である場合、前記スプールのストロークが微振動により前記特定ポートの開閉を伴わない位置である場合と比べて、前記ディザ振幅を小さくする請求項3に記載の電流制御装置。
【請求項5】
ソレノイドの電流に応じて複数の摺動部品(84、91、92)を軸方向へ移動させて出力油圧を調圧するソレノイドバルブに適用され、前記ソレノイドの電流を制御する電流制御装置であって、
前記ソレノイドの電流が前記ソレノイドの通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する目標設定部(41)と、
前記スプールの軸方向移動時に前記ソレノイドの通電により発生する吸引荷重を算出する吸引荷重算出部(42)と、
前記スプールの軸方向移動時に2つの前記摺動部品の間に作用する接触荷重を取得する荷重取得部(43)と、
前記吸引荷重と前記接触荷重との荷重差が所定値よりも大きい場合、2つの前記摺動部品の離間が発生していると判定する離間判定部(44)と、
を備え、
前記目標設定部は、2つの前記摺動部品の離間が発生している場合、離間が発生していない場合と比べて前記ディザ振幅を小さくするか又は前記ディザ周期を大きくする電流制御装置。
【請求項6】
ソレノイドの電流に応じてスプールを軸方向へ移動させて出力油圧を調圧するソレノイドバルブに適用され、前記ソレノイドの電流を制御する電流制御装置であって、
前記ソレノイドの目標電流を設定する目標設定部(51)と、
前記スプールの軸方向移動時に油圧変化関連値を検出する検出部(52)と、
前記油圧変化関連値の時間周波数解析を行い、時間とともに変化する特定周波数成分を抽出する解析部(53)と、
前記目標電流と前記特定周波数成分の周波数との間に比例関係がある場合、油圧振動が発生していると判定する油圧振動判定部(54)と、
を備える電流制御装置。
【請求項7】
前記油圧変化関連値は前記ソレノイドの実電流である請求項6に記載の電流制御装置。
【請求項8】
前記油圧変化関連値は前記出力油圧である請求項6に記載の電流制御装置。
【請求項9】
前記油圧変化関連値は前記スプールのストロークである請求項6に記載の電流制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧制御用のソレノイドバルブに適用され、ソレノイドの電流を制御する電流制御装置が知られている。特許文献1では、ソレノイドの電流にディザ振幅を付与することでスプールを微振動させ、スプールの静摩擦に起因するヒステリシス特性の発現を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−105805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、油圧制御用のソレノイドバルブにおいては、出力油圧が大きく振動することにより油圧制御性が低下する問題がある。この問題について改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、油圧制御性が向上した電流制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の形態では、電流制御装置は、目標設定部(31)と、記憶部(33)と、油圧比算出部(37)と、特定電流検出部(38)と、補正部(39)とを備える。目標設定部は、ソレノイドの電流がソレノイドの通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する。記憶部は、スプールのストロークとソレノイドの電流とのストローク−電流関係を記憶する。油圧比算出部は、出力油圧の振幅を出力油圧の平均値で割った値である油圧比を算出する。特定電流検出部は、油圧比に基づき特定電流を検出する。補正部は、特定ストロークおよび特定電流に基づきストローク−電流関係を補正する。
【0007】
これにより、スプールのストロークを正確に把握することができる。そのため、ストロークに応じて電流制御を変更することで油圧振動を抑制可能である。したがって油圧制御性が向上する。
【0008】
本発明の第2の形態では、電流制御装置は、目標設定部(41)と、吸引荷重算出部(42)と、荷重取得部(43)と、離間判定部(44)とを備える。目標設定部は、ソレノイドの電流がソレノイドの通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する。吸引荷重算出部は、スプールの軸方向移動時にソレノイドの通電により発生する吸引荷重を算出する。荷重取得部は、スプールの軸方向移動時に2つの摺動部品の間に作用する接触荷重を取得する。離間判定部は、吸引荷重と接触荷重との荷重差が所定値よりも大きい場合、2つの摺動部品の離間が発生していると判定する。目標設定部は、2つの摺動部品の離間が発生している場合、離間が発生していない場合と比べてディザ振幅を小さくするか又はディザ周期を大きくする。
【0009】
このようにして吸引荷重と接触荷重との乖離が大きい場合に電流制御を変更することで、ディザ制御の微振動に対する摺動部品の追従性の回復を図ることができ、油圧振動を抑制可能である。したがって油圧制御性が向上する。
【0010】
本発明の第3の形態では、電流制御装置は、目標設定部(51)と、検出部(52)と、解析部(53)と、油圧振動判定部(54)とを備える。目標設定部は、ソレノイドの目標電流を設定する。検出部は、スプールの軸方向移動時に油圧変化関連値を検出する。解析部は、油圧変化関連値の時間周波数解析を行い、時間とともに変化する特定周波数成分を抽出する。油圧振動判定部は、目標電流と特定周波数成分の周波数との間に比例関係がある場合、油圧振動が発生していると判定する。
【0011】
このように目標電流と特定周波数成分の周波数との間の比例関係の有無により、油圧振動の発生を検出することができる。比例関係の有無で判断するため、PWM制御、ディザ制御により目標電流に含まれる一定の周波数と、油圧振動に起因する逆起電力による電流の周波数が近い場合でも、精度良く分離することが可能となる。そのため、油圧振動が発生したとき電流制御を変更することで油圧振動を抑制可能である。したがって油圧制御性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態の電流制御装置が適用されるソレノイドバルブを示す図。
図2図1の電流制御装置の機能部を説明するブロック図。
図3図1の電流制御装置が実行する電流制御を説明するタイムチャート。
図4図1のスプールがストロークAに位置する状態を示す図。
図5図1のスプールがストロークBに位置する状態を示す図。
図6図1のスプールがストロークCに位置する状態を示す図。
図7図1のスプールのストロークと油圧比との関係を示す図。
図8図1の電流制御装置が実行する処理を説明するフローチャート。
図9】第2実施形態の電流制御装置の機能部を説明するブロック図。
図10図9の電流制御装置が実行する処理を説明するフローチャート。
図11】第3実施形態の電流制御装置の機能部を説明するブロック図。
図12図9の解析部による実電流の時間周波数解析結果を示す図。
図13】目標電流と逆起電力による電流の周波数との関係を示す図。
図14図11の電流制御装置が実行する処理を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、電流制御装置の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0014】
[第1実施形態]
第1実施形態の電流制御装置は、図1に示すソレノイドバルブ80に適用されている。先ず、ソレノイドバルブ80について説明する。ソレノイドバルブ80は、スプール弁81および電磁部82を備えている。
【0015】
スプール弁81は、各種ポート86〜89を有するスリーブ83と、スリーブ83の内側で軸方向へ移動するスプール84と、スプール84を軸方向の一方へ付勢するバネ85とを有する。入力ポート86には、オイルポンプから圧送された作動油が流入する。出力ポート87は油圧供給先に接続される。フィードバックポート88には、出力ポート87から出力される作動油の一部が流入する。ドレンポート89はドレン空間に接続される。
【0016】
電磁部82は、スプール84に対して軸方向の一方に設けられたシャフト91およびプランジャ92と、通電により電磁力を発生させるソレノイド93とを有する。プランジャ92は、電磁力に応じて軸方向へ移動し、シャフト91を介してスプール84を押圧する。
【0017】
スプール84は、プランジャ92およびシャフト91と共に軸方向へ移動して、入力ポート86と出力ポート87との連通度合い、および、ドレンポート89と出力ポート87との連通度合いを変化させる。INランド94は入力ポート86を開閉する。EXランド95はドレンポート89を開閉する。出力油圧は、スプール84のストロークに応じて変化する。
【0018】
スプール84のストロークは、ソレノイド93の電磁力と、バネ85の付勢力と、フィードバックポート88に流入する作動油によるフィードバック力とが釣り合う位置になる。スプール84のストロークは電磁力に応じて変化し、電磁力はソレノイド93の電流に応じて変化する。
【0019】
(電流制御装置の基本構成)
電流制御装置10の基本構成について説明する。図2に示すように、電流制御装置10は、マイクロコンピュータ21、駆動回路22、および、ソレノイド93の実際の電流(以下、実電流)を検出する電流検出部23などから構成されている。以下、単に「電流」と記載する場合、それはソレノイド93の実電流のことを意味する。
【0020】
マイクロコンピュータ21は、電流検出部23および図示しない他の装置やセンサの出力値に基づきプログラム処理を実行する。マイクロコンピュータ21は、ソレノイドバルブ80の目標出力油圧に応じてソレノイド93の目標電流を設定する目標設定部31と、目標電流に基づき駆動信号を生成して出力する信号出力部32とを有している。信号出力部32は、ソレノイド93の実電流と目標電流との差が小さくなるように駆動信号を生成する。駆動回路22は、駆動信号に応じて所定の通電周期でソレノイド93を通電する。ソレノイドバルブ80は、電流制御装置10によりソレノイド93の電流が制御されることで、スプール84をスリーブ83内側で軸方向へ移動させて出力油圧を調圧する。
【0021】
電流制御装置10は、ソレノイド93の電流をパルス幅変調信号(PWM信号)により制御する。図3に示すように、ソレノイド93を通電したのち非通電にする作動がPWM周期Tpwmで繰り返されて、ソレノイド93の電流Iの平均値が平均目標電流Irav付近に保たれる。この際、PWM周期Tpwmよりも長いディザ周期Tdで電流Iが周期的に変化するように、目標設定部31により目標電流Irにディザ振幅Adが付与される。これにより、スプール84が微振動し、スプール84の動摩擦状態が維持される。
【0022】
上記のようにソレノイド93の電流Iをディザ周期Tdで周期的に変化させるディザ制御が行われると、スプール84の静摩擦に起因するヒステリシス特性の発現が抑制される。また、ディザ制御は、スリーブ83とスプール84との摺動部に入り込んだ異物を排出する効果もある。ディザ制御では、ソレノイド93に電流波形を印加することでスプール84を微振動させているため、印加する電流波形の振幅すなわちディザ振幅が大きいと、微振動の振幅も大きくなる。
【0023】
スプール84のストロークによっては、微振動によりINランド94が入力ポート86の開閉を繰り返す場合がある。この場合は、流量変化、油圧変化が不連続になり、油圧振動の起点となりうる。油圧振動が大きくなると油圧を制御できなくなることにつながる。そのため、油圧制御性向上の観点からは、ディザ振幅を小さくし、微振動の振幅を小さくすることで、入力ポート86の開閉を伴うストローク範囲を小さくすることが望ましい。しかしながら、摩擦低減や異物除去の観点からは、微振動の振幅は大きい方が望ましい。したがって、スプール84のストロークが入力ポート86の開閉を伴う位置である場合でのみ、ディザ振幅を小さくすることが考えられる。そのためにはスプール84のストロークを把握する必要がある。
【0024】
ここで、スプール84のストロークによる仕切り部の変化を図4図6に示す。図4に示すストロークAでは、微振動により瞬間的に入力ポート86が開けられる。さらにスプール84が入力ポート86側に移動し、微振動の中心が入力ポート86の縁(すなわち、仕切り部)に一致する位置が図5に示すストロークBである。さらにスプール84が入力ポート86側に移動し、微振動により瞬間的に入力ポート86が閉じられる位置が図6のストロークCである。このストロークAからストロークCまでが前述の入力ポート86の開閉を伴う位置である。
【0025】
スプールのストロークを把握するには、例えば文献(特開2007−303552号公報)に記載されているように、ギャップセンサを用いてスプールのストロークを検出する方法がある。しかし、ギャップセンサ等の新規センサを追加すると製造コストが高くなる。
【0026】
センサを追加することなくスプールのストロークを把握するには、ストロークと実電流との関係を事前に把握しておき、実電流からストロークを推定する方法がある。しかし、製品の個体差、および作動油やソレノイドバルブの経年変化により、誤差が生じるという課題がある。第1実施形態の電流制御装置10は、このような課題を解決し、油圧制御性を向上するための機能部を含んでいる。
【0027】
(電流制御装置の機能部)
電流制御装置10の機能部について説明する。以下の説明において、スプール84のストロークとは、ディザ制御による微振動範囲の中心位置のことを意味する。また、特定ポートとしての入力ポート86をスプール84が丁度塞ぐときのストロークのことを、特定ストロークと記載する。また、特定ストロークに対応するソレノイド93の電流のことを、特定電流と記載する。
【0028】
図2に示すように、電流制御装置10は、記憶部33および目標設定部31を有する。記憶部33は、出力油圧とスプール84のストロークとの関係である油圧−ストローク関係、および、スプール84のストロークとソレノイド93の電流との関係であるストローク−電流関係を記憶している。
【0029】
目標設定部31は、平均算出部34および振幅算出部35を有する。平均算出部34は、目標出力油圧に基づき平均目標電流Iravを算出する。具体的には、平均算出部34は、油圧−ストローク関係から目標出力油圧に基づき目標ストロークを算出し、続いてストローク−電流関係から目標ストロークに基づき平均目標電流Iravを算出する。振幅算出部35は、平均目標電流Iravおよび作動油の油温To等に基づきディザ振幅Adを算出する。
【0030】
出力油圧が必要となる通常制御時には、上述のようにして設定された目標電流に基づき信号出力部32が駆動信号を生成し、その駆動信号に応じて駆動回路22がソレノイド93を通電する。これによりスプール84が移動して出力油圧が調圧される。
【0031】
電流制御装置10は、検査時作動部36、油圧比算出部37、特定電流検出部38、および補正部39をさらに有する。
【0032】
検出時作動部36は、出力油圧が不要となる所定タイミングにおいて、スプール84をディザ振幅の付与により微振動させながらストローク範囲の最小から最大まで軸方向へ移動させる。出力油圧が不要となる所定タイミングは、例えばエンジン始動前のACCオンのタイミング、または、エンジン停止後のACCオンのタイミングなどである。
【0033】
油圧比算出部37は、出力油圧の振幅を出力油圧の平均値で割った値である油圧比を算出する。油圧比算出部37による油圧比算出は、検出時作動部36によるスプール84の軸方向移動時に行われる。出力油圧は従来から設けられている油圧センサ96の検出信号で把握される。そのため新規にセンサを追加する必要はない。
【0034】
特定電流検出部38は、油圧比に基づき特定電流を検出する。具体的には、特定電流検出部38は、検出時作動部36によるスプール84の軸方向移動時に図7に示すように油圧比が最大となるときのソレノイド93の電流を、特定電流として検出する。
【0035】
油圧比が最大となるストロークは、図5に示すストロークBである。これは、ディザ制御による微振動の中心が入力ポート86の縁であり、開時間と閉時間が半々となるためである。入力ポート86の開閉を繰り返す場合、開時間が0に近づくほど、また閉時間が0に近付くほど不連続な油圧変化が小さくなる。反対に油圧変化が最も大きくなるのは、開閉時間が半々となる位置、すなわちストロークBとなる。この関係を利用し、油圧比が最大となる点をスプール84がストロークBにある点として、スプール84のストロークを把握することができる。ここで、油圧比を計算する利点として、入力ポート86の開閉による油圧変化のみを分離することが挙げられる。油圧変化には、今回着目する入力ポート86開閉による変化の他、様々な要因の油圧変化が影響する。これらのその他の要因による油圧変化は、油圧の絶対値に対して割合で発生するため、油圧変化の振幅を油圧の平均値で割ることで、入力ポート86開閉による変化を分離することができる。
【0036】
図2に戻って、補正部39は、特定ストロークおよび特定電流に基づき、記憶部33に記憶されたストローク−電流関係を補正する。つまり、スプール84がストロークB(すなわち特定ストローク)に位置するタイミングを正確に把握し、その際の電流(すなわち特定電流)をもってストローク−電流関係を補正することで、製品の個体差および作動油やソレノイドバルブの経年変化に起因する誤差を抑制することができる。
【0037】
検出時作動部36は、出力油圧が不要となる所定タイミングでは、出力油圧が必要となる通常制御時と比べてディザ振幅を大きくする。これにより、故意に油圧振動を発生させて、油圧比のピークを明確にすることができる。なお、他の実施形態では、ディザ振幅を大きくすることに代えて、ディザ周期を小さくしてもよい。
【0038】
目標設定部31の振幅算出部35は、通常制御時において、スプール84のストロークが微振動により入力ポート86の開閉を伴う位置である場合、スプール84のストロークが微振動により入力ポート86の開閉を伴わない位置である場合と比べて、ディザ振幅を小さくする。これにより、摩擦低減や異物除去のためにできるだけ広いストローク範囲で微振動の振幅を大きくしつつも、入力ポート86の開閉を伴うストローク範囲ではディザ振幅を小さくして油圧変化を小さくすることができる。そのため、油圧振動の発生を抑えて油圧制御性を向上することができる。
【0039】
(電流制御装置が実行する処理)
電流制御装置10がストローク−電流関係を補正するために実行する処理について図8を参照して説明する。図8に示すルーチンは、エンジン始動前のACCオンのタイミング、および、エンジン停止後のACCオンのタイミングに実行される。以降、「S」はステップを意味する。
【0040】
図8のS1では、検出時作動が開始される。この作動では、スプール84がディザ振幅の付与により微振動させられながらストローク範囲の最小から最大まで軸方向へ移動させられる。また、この作動では、ディザ振幅が比較的大きく設定される。S1の後、処理はS2に移行する。
【0041】
S2では、油圧比が算出されつつ、算出された油圧比が対応する実電流とセットで記憶される。S2の後、処理はS3に移行する。
【0042】
S3では、検出時作動によりスプール84がストローク範囲の最大まで移動したか否かが判定される。スプール84がストローク範囲の最大まで移動した場合(S3:YES)、処理はS5に移行する。スプール84がストローク範囲の最大まで移動していない場合(S3:NO)、処理はS2に移行する。
【0043】
S4では、油圧比が最大となるときのソレノイド93の実電流が、特定電流として検出される。S4の後、処理はS5に移行する。
【0044】
S5では、特定ストロークおよび特定電流に基づき、記憶部33に記憶されたストローク−電流関係が補正される。S5の後、処理は図8のルーチンを抜ける。
【0045】
(効果)
以上説明したように、第1実施形態では、電流制御装置10は、目標設定部31と、記憶部33と、油圧比算出部37と、特定電流検出部38と、補正部39とを備える。目標設定部31は、ソレノイド93の電流がソレノイド93のPWM周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する。記憶部33は、スプール84のストロークとソレノイド93の電流とのストローク−電流関係を記憶する。油圧比算出部37は、出力油圧の振幅を出力油圧の平均値で割った値である油圧比を算出する。特定電流検出部38は、油圧比に基づき特定電流を検出する。補正部39は、特定ストロークおよび特定電流に基づきストローク−電流関係を補正する。
【0046】
これにより、スプール84のストロークを正確に把握することができる。そのため、ストロークに応じて電流制御を変更することで油圧振動を抑制可能である。したがって油圧制御性が向上する。
【0047】
また第1実施形態では、検出時作動部36は、出力油圧が不要となる所定タイミングにおいて、スプール84をディザ振幅の付与により微振動させながら軸方向へ移動させる。特定電流検出部38は、検出時作動部36によるスプール84の軸方向移動時に油圧比が最大となるときのソレノイド93の電流を、特定電流として検出する。これにより油圧比が最大となるときの電流を容易に特定することができる。
【0048】
また第1実施形態では、検出時作動部36は、出力油圧が不要となる所定タイミングでは、出力油圧が必要となる通常制御時と比べてディザ振幅を大きくする。これにより油圧比のピークを明確にすることができる。
【0049】
また第1実施形態では、目標設定部31は、通常制御時において、スプール84のストロークが微振動により入力ポート86の開閉を伴う位置である場合、スプール84のストロークが微振動により入力ポート86の開閉を伴わない位置である場合と比べて、ディザ振幅を小さくする。これにより、摩擦低減や異物除去のためにできるだけ広いストローク範囲で微振動の振幅を大きくしつつも、入力ポート86の開閉を伴うストローク範囲ではディザ振幅を小さくして油圧変化を小さくすることができる。
【0050】
[第2実施形態]
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、摺動部品としてのプランジャ92、シャフト91およびスプール84に静摩擦が発生することを回避するため、常時、それらの摺動部品を微振動させるディザ制御が行われる。摺動部品は、ソレノイドに印加する目標電流にディザ振幅を付与することで微振動する。このディザ振幅が大きいと微振動の振幅も大きくなり、プランジャ92とシャフト91との離間、またはシャフト91とスプール84との離間が発生しやすくなる。このような摺動部品同士の離間が発生したまま出力油圧を調圧すると、出力油圧のばらつきが大きくなり、油圧制御性が低下してしまう。第2実施形態の電流制御装置は、このような課題を解決し、油圧制御性を向上するための機能部を含んでいる。
【0051】
(電流制御装置の機能部)
図9に示すように、電流制御装置40は、記憶部33および目標設定部41を有する。目標設定部41は、目標設定部31と同様に、ソレノイド93の電流がソレノイド93のPWM周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する(図3参照)。
【0052】
電流制御装置40は、吸引荷重算出部42、荷重取得部43、および離間判定部44をさらに有する。
【0053】
吸引荷重算出部42は、スプール84の軸方向移動時にソレノイド93の通電により発生する吸引荷重Fsolを算出する。吸引荷重Fsolは、記憶部33に記憶された実電流Iと吸引荷重Fsolとの関係から、実電流Iに基づき算出される。
【0054】
荷重取得部43は、スプール84の軸方向移動時にプランジャ92とシャフト91との間に作用する第1接触荷重F1を荷重センサ48から取得するとともに、シャフト91とスプール84との間に作用する第2接触荷重F2を荷重センサ49から取得する。荷重センサ48はプランジャ92とシャフト91との間に設けられる。荷重センサ49はシャフト91とスプール84との間に設けられる。
【0055】
離間判定部44は、吸引荷重Fsolと接触荷重Fとの荷重差「Fsol−F」を算出する。接触荷重Fは、第1接触荷重F1および第2接触荷重F2のうち大きい方が用いられる。続いて離間判定部44は、荷重差「Fsol−F」が所定値Aよりも大きいか否かを判定する。荷重差「Fsol−F」が所定値Aよりも大きい場合、摺動部品が制御信号の指示通りに作動しておらず、いずれか2つの摺動部品の離間が発生していると判定する。荷重差「Fsol−F」が所定値A以下である場合、いずれの摺動部品の離間も発生していないと判定する。
【0056】
目標設定部41は、2つの摺動部品の離間が発生している場合、離間が発生していない場合と比べてディザ振幅Adを小さくする。なお、他の実施形態では、ディザ振幅Adを小さくすることに代えて、ディザ周期Tdを大きくしてもよい。
【0057】
ここで、荷重センサ48、49が検出する接触荷重F1、F2には、ディザ制御の微振動による荷重が上乗せされる。これは摺動部品の離間有無の検出精度悪化を招く。そこで、検出された接触荷重F1、F2は、信号波形演算器45により微振動による荷重変動の周波数成分が除去された上で電流制御装置40に入力される。
【0058】
(電流制御装置が実行する処理)
次に、電流制御装置40が摺動部材の離間を検出するために実行する処理について図10を参照して説明する。図10に示すルーチンは、電流制御装置40の起動中に繰り返し実行される。以降、「S」はステップを意味する。
【0059】
図10のS11では、スイープ作動しているか否か、すなわちスプール84が軸方向移動しているか否かが判定される。スイープ作動している場合(S11:YES)、処理はS12に移行する。スイープ作動していない場合(S11:NO)、処理は図10のルーチンを抜ける。
【0060】
S12では、作動マップ、すなわち記憶部33に記憶された実電流Iと吸引荷重Fsolとの関係から、実電流Iに基づき吸引荷重Fsolが算出される。S12の後、処理はS13に移行する。
【0061】
S13では、接触荷重F1、F2が荷重センサ48、49から取得される。S13の後、処理はS14に移行する。
【0062】
S14では、荷重差「Fsol−F」が所定値Aよりも大きいか否かが判定される。荷重差「Fsol−F」が所定値Aよりも大きい場合(S14:YES)、摺動部品が制御信号の指示通りに作動しておらず、いずれか2つの摺動部品の離間が発生していると判定され、処理はS15に移行する。荷重差「Fsol−F」が所定値A以下である場合(S14:NO)、いずれの摺動部品の離間も発生していないと判定され、処理は図10のルーチンを抜ける。
【0063】
S15では、ディザ振幅Adが小さく設定される。S15の後、処理は図10のルーチンを抜ける。
【0064】
(効果)
以上説明したように、第2実施形態では、電流制御装置40は、目標設定部41と、吸引荷重算出部42と、荷重取得部43と、離間判定部44とを備える。目標設定部41は、ソレノイド93の電流がソレノイド93の通電周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する。吸引荷重算出部42は、スプール84の軸方向移動時にソレノイド93の通電により発生する吸引荷重Fsolを算出する。荷重取得部43は、スプール84の軸方向移動時に2つの摺動部品の間に作用する接触荷重F1、F2を取得する。離間判定部44は、吸引荷重Fsolと接触荷重Fとの荷重差が所定値Aよりも大きい場合、2つの摺動部品の離間が発生していると判定する。目標設定部41は、2つの摺動部品の離間が発生している場合、離間が発生していない場合と比べてディザ振幅を小さくする。
【0065】
このようにして吸引荷重Fsolと接触荷重Fとの乖離が大きい場合に電流制御を変更することで、ディザ制御の微振動に対する摺動部品の追従性の回復を図ることができ、油圧振動を抑制可能である。したがって油圧制御性が向上する。
【0066】
[第3実施形態]
第3実施形態では、ソレノイドの電流の制御にはPWM制御が用いられる。電流制御装置が外部に指令する電流としての目標電流は一定の周波数を有している。また、目標出力油圧が一定の場合でも、応答性向上のため微振動をスプールに加えるディザ制御が行われる。
【0067】
ところで油圧制御用のソレノイドバルブでは、出力油圧が大きく振動し、油圧制御性が低下する問題がある。従来技術には、出力油圧の振動の発生を、ソレノイドの逆起電力による電流により検出する技術がある。しかしこの技術では、逆起電力による電流が、PWM制御やディザ制御による電流振幅あるいはノイズ等の外乱に埋もれてしまい、検出精度が低下する。また、フィルタ処理による検出方法では、目標電流の周波数と油圧振動の周波数とが近い場合に油圧振動を検出できない。第3実施形態の電流制御装置は、このような課題を解決し、油圧制御性を向上するための機能部を含んでいる。
【0068】
(電流制御装置の機能部)
図11に示すように、電流制御装置50は、記憶部33および目標設定部51を有する。目標設定部51は、目標設定部31と同様に、ソレノイド93の電流がソレノイド93のPWM周期よりも長いディザ周期で周期的に変化するように、目標電流にディザ振幅を付与する(図3参照)。
【0069】
電流制御装置50は、検出部52、解析部53、および油圧振動判定部54をさらに有する。
【0070】
検出部52は、スプール84の軸方向移動時に油圧変化関連値を検出する。油圧変化関連値は、油圧変化とかかわりがあり、出力油圧が変化すると同時に変化する値であって、第3実施形態ではソレノイド93の実電流である。検出部52は、第1実施形態の電流検出部23と同じである。
【0071】
解析部53は、油圧変化関連値としての実電流の時間周波数解析を行い、時間とともに変化する特定周波数成分を抽出する。実電流を時間周波数解析にかけると、図12に示すように、一定の周波数成分と、時間とともに変化する特定周波数成分とに分離できる。一定の周波数成分は、PWM制御、ディザ制御の周波数のものであり、電流制御装置50より指令される既知の周波数である。一方、時間とともに変化する特定周波数成分は、目標電流ではなく、油圧振動に起因する逆起電力による電流の周波数のものである。この特定周波数成分の周波数は、目標電流が大きくなり出力油圧が大きくなると、高くなる。逆に、目標電流が小さくなり出力油圧が小さくなると、低くなる。
【0072】
図13に示すように、目標電流(実効値)と特定周波数成分の周波数との関係は比例関係である。このことを利用して、図11に示す油圧振動判定部54は、目標電流と特定周波数成分の周波数との間に比例関係がある場合、油圧振動が発生していると判定する。
【0073】
目標設定部51は、油圧振動が発生していると判定された場合、ディザ制御の位相を反転したり、ディザ周波数を例えば4/3倍にしたりする等の電流制御の変更を行い、油圧振動の抑制を図る。
【0074】
(電流制御装置が実行する処理)
次に、電流制御装置50が油圧振動を抑制するために実行する処理について図14を参照して説明する。図14に示すルーチンは、電流制御装置50の起動中に繰り返し実行される。以降、「S」はステップを意味する。
【0075】
図14のS21では、スイーブ作動の指示が有るか否か、すなわちスプール84を軸方向移動させる指示が有るか否かが判定される。スイープ作動の指示が有る場合(S21:YES)、処理はS22に移行する。スイープ作動の指示が無い場合(S21:NO)、処理は図14のルーチンを抜ける。
【0076】
S22では、目標電流Irが設定される。S22の後、処理はS23に移行する。
【0077】
S23では、油圧変化関連値としての実電流が検出される。S23の後、処理はS24に移行する。
【0078】
S24では、実電流の時間周波数解析が行われ、時間とともに変化する特定周波数成分の周波数fが抽出される。S24の後、処理はS25に移行する。
【0079】
S25では、目標電流Irと特定周波数成分の周波数fとの間に比例関係があるか否かが判定される。目標電流Irと周波数fとの間に比例関係がある場合(S25:YES)、油圧振動が発生していると判定され、処理はS26に移行する。目標電流Irと周波数fとの間に比例関係が無い場合(S25:NO)、油圧振動が発生していないと判定され、処理は図14のルーチンを抜ける。
【0080】
S26では、ディザ制御の位相を反転する電流制御変更がなされる。S26の後、処理は図14のルーチンを抜ける。
【0081】
(効果)
以上説明したように、第3実施形態では、電流制御装置50は、検出部52、解析部53、および油圧振動判定部54を備える。検出部52は、スプール84の軸方向移動時に油圧変化関連値としての実電流を検出する。解析部53は、実電流の時間周波数解析を行い、時間とともに変化する特定周波数成分を抽出する。油圧振動判定部54は、目標電流と特定周波数成分の周波数との間に比例関係がある場合、油圧振動が発生していると判定する。
【0082】
このように目標電流Irと特定周波数成分の周波数fとの間の比例関係の有無により、油圧振動の発生を検出することができる。比例関係の有無で判断するため、PWM制御、ディザ制御により目標電流に含まれる一定の周波数成分と、油圧振動に起因する逆起電力による電流の周波数成分が近い場合でも、精度良く分離することが可能となる。そのため、油圧振動が発生したとき電流制御を変更することで油圧振動を抑制可能である。したがって油圧制御性が向上する。
【0083】
[他の実施形態]
第3実施形態では、油圧変化関連値は実電流であった。これに対して、他の実施形態では、油圧変化関連値は、出力油圧、または、スプールのストロークであってもよい。特に油圧変化関連値が出力油圧である場合、油圧振動の周波数を感度良く検出することができる。また、油圧振動には2次、3次の周波数成分も含まれるため、これらの周波数を含めることで、さらに精度を高めることができる。
【0084】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0085】
10、40、50:電流制御装置 31、41、51:目標設定部 33:記憶部
37:油圧比算出部 38:特定電流検出部 39:補正部
42:吸引荷重算出部 43:荷重取得部 44:離間判定部
50:電流制御装置 51:目標設定部 52:検出部 53:解析部
54:油圧振動判定部 80:ソレノイドバルブ 83:スリーブ
84:スプール 86:特定ポート 93:ソレノイド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14