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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-52100(P2020-52100A)
(43)【公開日】2020年4月2日
(54)【発明の名称】光変調器モジュール
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/01 20060101AFI20200306BHJP
【FI】
   G02F1/01 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-178479(P2018-178479)
(22)【出願日】2018年9月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 勇三
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】金澤 慈
(72)【発明者】
【氏名】田野辺 博正
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 常祐
(72)【発明者】
【氏名】中野 慎介
(72)【発明者】
【氏名】菊池 順裕
【テーマコード(参考)】
2K102
【Fターム(参考)】
2K102AA17
2K102AA21
2K102BA03
2K102BB01
2K102BB04
2K102BC04
2K102BD01
2K102CA07
2K102DA04
2K102DB05
2K102DD03
2K102EA03
2K102EA09
2K102EA21
2K102EB30
(57)【要約】
【課題】反射特性を10GHz以上の高周波領域でも改善することを可能とする。
【解決手段】終端器40において、信号電極41−1と41−2との間に中点電極42−1を設け、信号電極41−1と中点電極42−1との間に抵抗体44−1を接続し、信号電極41−2と中点電極42−1との間に抵抗体44−2を接続し、GND電極43−1を信号電極41−1を挾んで抵抗体44−1が設けられている側とは反対側に設け、GND電極43−2を信号電極41−2を挾んで抵抗体44−2が設けられている側とは反対側に設け、信号電極41−1と中点電極42−1との間、信号電極41−2と中点電極42−1との間、信号電極41−1とGND電極43−1との間および信号電極41−2とGND電極43−2との間で、終端器40における容量を形成する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気信号の伝送線路とされる電極対と光信号の導波路とされる光導波路とを備えたマッハツェンダ変調器チップと、前記電極対の一端部に電気的に接続されるドライバICと、前記電極対の他端部に電気的に接続される終端器とを備え、前記電気信号によって前記光信号を変調する光変調器モジュールにおいて、
前記終端器は、
基板と、
前記電極対の一方の電極に接続される、前記基板上に設けられた第1の信号電極と、
前記電極対の他方の電極に接続される、前記基板上に設けられた第2の信号電極と、
前記第1の信号電極と前記第2の信号電極との間の前記基板上に設けられた中点電極と、
前記基板上に設けられ、前記第1の信号電極と前記中点電極との間に接続された第1の抵抗体と、
前記基板上に設けられ、前記第2の信号電極と前記中点電極との間に接続された第2の抵抗体と、
前記第1の信号電極を挾んで前記第1の抵抗体が設けられている側とは反対側の前記基板上に設けられた第1のGND電極と、
前記第2の信号電極を挾んで前記第2の抵抗体が設けられている側とは反対側の前記基板上に設けられた第2のGND電極と
を備えることを特徴とする光変調器モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載された光変調器モジュールにおいて、
前記第1の信号電極および前記第2の信号電極は、
前記第1の信号電極、前記第2の信号電極、前記中点電極の並び方向を幅方向とし、この幅方向に対して直交する方向につながった第1の電極部と第2の電極部との組み合わせを備え、
前記第1の電極部の幅は、
前記第2の電極部の幅よりも狭い
ことを特徴とする光変調器モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載された光変調器モジュールにおいて、
前記第1の信号電極および前記第2の信号電極のそれぞれについて前記第1の電極部および前記第2の電極部の位置は、
前記第1の電極部の幅方向の中心の位置が前記第2の電極部の幅方向の中心の位置よりも前記中点電極側に寄っている
ことを特徴とする光変調器モジュール。
【請求項4】
請求項2又は3に記載された光変調器モジュールにおいて、
前記マッハツェンダ変調器チップは、
長さが異なる前記電極対を複数備え、
前記終端器は、
前記電極対毎に設けられた前記第1の信号電極および前記第2の信号電極を備え、
前記電極対毎に設けられた前記第1の信号電極および前記第2の信号電極は、
その第1の信号電極および第2の信号電極に接続されている前記電極対の長さが長いほど前記第1の電極部と前記第2の電極部との組み合わせの数が多い
ことを特徴とする光変調器モジュール。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載された光変調器モジュールにおいて、
前記第1の信号電極および前記第2の信号電極は、
その電極の形状を調整可能な構造とされている
ことを特徴とする光変調器モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気信号によって光信号を変調する光変調器モジュールに関し、より詳細には、終端器での反射が抑制された光変調器モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
100kmを超す長距離伝送の光通信用システムの送信器側の光変調器として、半導体マッハツェンダ変調器(以下、「MZ変調器」ともいう。)の研究開発が進んでいる。このMZ変調器を駆動するには電気信号を増幅するためのドライバICも必要となる。
【0003】
近年、このドライバICと、MZ変調器が形成されたチップ(MZ変調器チップ)は、小型化、広帯域化、低消費電力化の観点から、モジュール内に集積する構造が検討されている。
【0004】
このドライバICとMZ変調器チップとを集積したモジュール(光変調器モジュール)の内部には、MZ変調器チップに形成されている進行波型電極対の出口側に、MZ変調器チップの特性インピーダンスに応じた抵抗体を終端抵抗として備えた終端器を設けることが一般的である(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
図8に、従来の光変調器モジュール200の要部を示す。この光変調器モジュール200は、MZ変調器チップ10と、ドライバIC20と、終端器30とを備えている。
【0006】
MZ変調器チップ10には、電気信号の伝送線路とされる進行波型電極対11および12と、進行波型電極対11および12の伝送線路を挾むようにして設けられたGND電極13−1〜13−3と、光信号の導波路とされる光導波路16とが形成されている。
【0007】
MZ変調器チップ10上において、光導波路16は2つの光導波路14,15に分岐されており、光導波路14は、進行波型電極対11の電極11−1と11−2との間で2つの経路14−1,14−2に分かれ、光導波路15は、進行波型電極対12の電極12−1と12−2との間で2つの経路15−1,15−2に分かれている。
【0008】
ドライバIC20は、差動増幅器21と22を備えており、差動増幅器21はMZ変調器チップ10における進行波型電極対11の一端部(入口側の端部)に電気的に接続され、差動増幅器22はMZ変調器チップ10における進行波型電極対12の一端部(入口側の端部)に電気的に接続されている。
【0009】
終端器30は、図9にその拡大図を示すように、基板35上に設けられた、信号電極31−1〜31−4と、中点電極32−1,32−2と、GND電極33−1〜33−3と、抵抗体(薄膜抵抗体)34−1〜34−4とを備えている。
【0010】
この終端器30において、信号電極31−1,31−2はMZ変調器チップ10における進行波型電極対11の電極11−1,11−2の他端部(出口側の端部)にワイヤによって電気的に接続されており、信号電極31−3,31−4はMZ変調器チップ10における進行波型電極対12の電極12−1,12−2の他端部(出口側の端部)にワイヤによって電気的に接続されている。
【0011】
また、この終端器30において、中点電極32−1はGND電極33−1と33−2との間に設けられており、中点電極32−2はGND電極33−2と33−3との間に設けられている。また、信号電極31−1,31−2は中点電極32−1の下方に設けられており、信号電極31−3,31−4は中点電極32−2の下方に設けられている。
【0012】
また、抵抗体34−1〜34−4は、同一の抵抗値とされており、抵抗体34−1が信号電極31−1と中点電極32−1との間に、抵抗体34−2が信号電極31−2と中点電極32−1との間に、抵抗体34−3が信号電極31−3と中点電極32−2との間に、抵抗体34−4が信号電極31−4と中点電極32−2との間に接続されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】K. Tsuzuki et. al., “0.3 Vpp single-drive push-pull InP Mach-Zehnder modulator module for 43-Gbit/s systems,” in Proc. OFC2006 OWC2.
【非特許文献2】S. Nakano et. al., “A 2.25-mW/Gb/s 80-Gb/s-PAM4 Linear Driver with a Single Supply using Stacked Current-Mode Architecture in 65-nm CMOS,” in Proc. VLSI symposium 2017 C25-3.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
この光変調器モジュール200では、10GHz以下の低い周波数領域では終端器30とMZ変調器チップ10とのマッチングがとれるため反射特性が十分に小さくできるが、10GHzを超える領域では、MZ変調器チップ10の持つ容量性、インダクタンス性が強くなるため、終端器30とのマッチングがとれなくなり、反射特性が悪化するという課題があった。
【0015】
また、近年では、低消費電力化のためにオープンコレクタ型と呼ばれるドライバICを集積したモジュールの検討も進められているが(例えば、非特許文献2参照)、オープンコレクタ型のドライバICは終端器で反射された信号が入射されると全反射するため、特に、反射特性の悪化に敏感であり、周波数応答特性にリップルが発生するという課題があった。
【0016】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、反射特性を10GHz以上の高周波領域でも改善することが可能な光変調器モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このような目的を達成するために本発明は、電気信号の伝送線路とされる電極対(11)と光信号の導波路とされる光導波路(14)とを備えたマッハツェンダ変調器チップ(10)と、前記電極対の一端部に電気的に接続されるドライバIC(20)と、前記電極対の他端部に電気的に接続される終端器(40)とを備え、前記電気信号によって前記光信号を変調する光変調器モジュール(100)において、前記終端器は、基板(45)と、前記電極対の一方の電極(11−1)に接続される、前記基板上に設けられた第1の信号電極(41−1)と、前記電極対の他方の電極(11−2)に接続される、前記基板上に設けられた第2の信号電極(41−2)と、前記第1の信号電極と前記第2の信号電極との間の前記基板上に設けられた中点電極(42−1)と、前記基板上に設けられ、前記第1の信号電極と前記中点電極との間に接続された第1の抵抗体(44−1)と、前記基板上に設けられ、前記第2の信号電極と前記中点電極との間に接続された第2の抵抗体(44−2)と、前記第1の信号電極を挾んで前記第1の抵抗体が設けられている側とは反対側の前記基板上に設けられた第1のGND電極(43−1)と、前記第2の信号電極を挾んで前記第2の抵抗体が設けられている側とは反対側の前記基板上に設けられた第2のGND電極(43−2)とを備えることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、第1の信号電極と中点電極との間、第2の信号電極と中点電極との間、第1の信号電極と第1のGND電極との間、および第2の信号電極と第2のGND電極との間で、容量が形成されるものとなり、終端器における容量成分を増やして、終端器での反射を抑制することができる。
【0019】
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、終端器における容量成分を増やすことによって、反射特性を10GHz以上の高周波領域でも改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る光変調器モジュールの要部を示す図である。
図2図2は、本発明の実施の形態に係る光変調器モジュールにおける終端器の拡大図である。
図3図3は、終端器における幅狭の電極部と幅広の電極部との組み合わせを1つとした信号電極のパラメータを例示した図ある。
図4図4は、終端器における幅狭の電極部と幅広の電極部との組み合わせを2つとした信号電極のパラメータを例示した図である。
図5図5は、シミュレーションによりE/O応答特性(モジュール特性)を推測した結果を示す図である。
図6図6は、終端器における信号電極の形状の調整前の状態を示す図である。
図7図7は、終端器における信号電極の形状の調整後の状態を示す図である。
図8図8は、従来の光変調器モジュールの要部を示す図である。
図9図9は、従来の光変調器モジュールにおける終端器の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1に、本発明の実施の形態に係る光変調器モジュール100の要部を示す。同図において、図8を参照して説明した構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0024】
この光変調器モジュール100は、図8に示した従来の光変調器モジュール200における終端器30に代えて、10GHz以上の高周波領域でも特性がマッチングするように、最適な容量、インダクタとなるように電極パターンを設計した終端器40を設けている。
【0025】
終端器40は、図2にその拡大図を示すように、基板45上に設けられた、信号電極41−1〜41−4と、中点電極42−1,42−2と、GND電極43−1〜43−3と、抵抗体(薄膜抵抗体)44−1〜44−4とを備えている。
【0026】
なお、図2において、X方向(各電極の並び方向)を各電極の幅方向、Y方向(各電極の並び方向に直交する方向)を各電極の長さ方向とする。また、信号電極41−1〜41−4、中点電極42−1,42−2、GND電極43−1〜43−3の材質は金,アルミなどとされ、抵抗体44−1〜44−4の材質は窒化タンタル、クロムなどとされている。
【0027】
この終端器40において、信号電極41−1,41−2はMZ変調器チップ10における進行波型電極対11の電極11−1,11−2の出口側の端部にワイヤによって電気的に接続されており、信号電極41−3,41−4はMZ変調器チップ10における進行波型電極対12の電極12−1,12−2の出口側の端部にワイヤによって電気的に接続されている。
【0028】
また、この終端器40において、中点電極42−1は、Y方向につながった矩形状の下側中点電極部42−1aと上側中点電極部42−1bとの組み合わせからなり、下側中点電極部42−1aの幅は上側中点電極部42−1bの幅よりも狭くされている。
【0029】
また、信号電極41−1は、Y方向につながった矩形状の上側信号電極部41−1aと下側信号電極部41−1bとの組み合わせからなり、上側信号電極部41−1aの幅は下側信号電極部41−1bの幅よりも狭くされている。
【0030】
また、信号電極41−2も、信号電極41−1と同様、Y方向につながった矩形状の上側信号電極部41−2aと下側信号電極部41−2bとの組み合わせからなり、上側信号電極部41−2aの幅は下側信号電極部41−2bの幅よりも狭くされている。
【0031】
中点電極42−1は、信号電極41−1の下側信号電極部41−1b(幅広の信号電極部)と信号電極41−2の下側信号電極部41−2b(幅広の信号電極部)との間に下側中点電極部42−1a(幅狭の中点電極部)を位置させて、信号電極41−1の上側信号電極部41−1a(幅狭の信号電極部)と信号電極41−2の上側信号電極部41−2a(幅狭の信号電極部)との間に上側中点電極部42−1b(幅広の中点電極部)を位置させて、信号電極41−1と信号電極41−2との間に設けられている。
【0032】
また、この終端器40において、中点電極42−2は、Y方向につながった矩形状の1組目の下側中点電極部42−2aと上側中点電極部42−2bとの組み合わせと、同じくY方向につながった矩形状の2組目の下側中点電極部42−2cと上側中点電極部42−2dとの組み合わせとからなり、1組目の下側中点電極部42−2aと2組目の下側中点電極部42−2cの幅は等しく、1組目の上側中点電極部42−2bと2組目の上側中点電極部42−2dの幅は等しく、下側中点電極部42−2a,42−2cの幅は上側中点電極部42−2b,42−2dの幅よりも狭くされている。
【0033】
また、信号電極41−3は、Y方向につながった1組目の矩形状の上側信号電極部41−3aと下側信号電極部41−3bとの組み合わせと、同じくY方向につながった2組目の矩形状の上側信号電極部41−3cと下側信号電極部41−3dとの組み合わせとからなり、1組目の上側信号電極部41−3aと2組目の上側信号電極部41−3cの幅は等しく、1組目の下側信号電極部41−3bと2組目の下側信号電極部41−3dの幅は等しく、上側信号電極部41−3a,41−3cの幅は下側信号電極部41−3b,41−3dの幅よりも狭くされている。
【0034】
また、信号電極41−4も、信号電極41−3と同様、Y方向につながった1組目の矩形状の上側信号電極部41−4aと下側信号電極部41−4bとの組み合わせと、同じくY方向につながった矩形状の2組目の上側信号電極部41−4cと下側信号電極部41−4dとの組み合わせとからなり、1組目の上側信号電極部41−4aと2組目の上側信号電極部41−4cの幅は等しく、1組目の下側信号電極部41−4bと2組目の下側信号電極部41−4dの幅は等しく、上側信号電極部41−4a,41−4cの幅は下側信号電極部41−4b,41−4dの幅よりも狭くされている。
【0035】
中点電極42−2は、信号電極41−3の2組目の下側信号電極部41−3d(幅広の信号電極部)と信号電極41−4の2組目の下側信号電極部41−4d(幅広の信号電極部)との間に1組目の下側中点電極部42−2a(幅狭の中点電極部)を位置させて、信号電極41−3の2組目の上側信号電極部41−3c(幅狭の信号電極部)と信号電極41−4の2組目の上側信号電極部41−4c(幅狭の信号電極部)との間に1組目の上側中点電極部42−2b(幅広の中点電極部)を位置させて、信号電極41−3の1組目の下側信号電極部41−3b(幅広の信号電極部)と信号電極41−4の1組目の下側信号電極部41−4b(幅広の信号電極部)との間に2組目の下側中点電極部42−2c(幅狭の中点電極部)を位置させて、信号電極41−3の1組目の上側信号電極部41−3a(幅狭の信号電極部)と信号電極41−4の1組目の上側信号電極部41−4a(幅狭の信号電極部)との間に2組目の上側中点電極部42−2d(幅広の中点電極部)を位置させて、信号電極41−3と信号電極41−4との間に設けられている。
【0036】
また、この終端器40において、抵抗体44−1〜44−4は、同一の抵抗値とされており、抵抗体44−1が信号電極41−1の下側信号電極部41−1bと中点電極42−1の下側中点電極部42−1aとの間に、抵抗体44−2が信号電極41−2の下側信号電極部41−2bと中点電極42−1の下側中点電極部42−1aとの間に、抵抗体44−3が信号電極41−3の2組目の下側信号電極部41−3dと中点電極42−2の1組目の下側中点電極部42−2aとの間に、抵抗体44−4が信号電極41−4の2組目の下側信号電極部41−4dと中点電極42−2の1組目の下側中点電極部42−2aとの間に接続されている。
【0037】
また、GND電極43−1は、信号電極41−1を挾んで抵抗体44−1が設けられた側とは反対側に設けられており、GND電極43−2は、信号電極41−2と信号電極41−3との間(信号電極41−2,41−3を挾んでそれぞれ抵抗体44−2,44−3が設けられた側とは反対側)に設けられており、GND電極43−3は、信号電極41−4を挾んで抵抗体44−4が設けられた側とは反対側に設けられている。
【0038】
なお、この光変調器モジュール100では、ドライバIC20をオープンコレクタ型ドライバICとし、MZ変調器チップ10とドライバIC20と終端器40のそれぞれの上面の高さが±0.1mm以内の高さ差となるようにしている。その理由は、実装機の搭載性能から、終端器40上の信号電極41−1〜41−4に接続されるワイヤ始点と、MZ変調器チップ10上の電極対11,12に接続されるワイヤ終点の距離は最大で280um程度離れる可能性があるため、ワイヤ長300um以下にするためには高さ±0.1mm以内が必要となるからである。
【0039】
この光変調器モジュール100では、信号電極41−1と中点電極42−1との間、信号電極41−2と中点電極42−1との間、信号電極41−1とGND電極43−1との間、信号電極41−2とGND電極43−2との間で、容量が形成される。また、信号電極41−3と中点電極42−2との間、信号電極41−4と中点電極42−2との間、信号電極41−3とGND電極43−2との間、信号電極41−4とGND電極43−3との間で、容量が形成される。これにより、終端器40における容量成分が増え、終端器40での反射が抑制されるものとなる。
【0040】
また、この光変調器モジュール100では、信号電極41−1,41−2が1つの幅狭の信号電極部(41−1a,41−2a)と幅広の信号電極部(41−1b,41−2b)との組み合わせからなる形状とされ、信号電極41−3,41−4が2つの幅狭の信号電極部(41−3a,41−4a、41−3c,41−4c)と幅広の信号電極部(41−3b,41−4b、41−3d,41−4d)との組み合わせからなる形状とされている。このような構造とすることで、小さな終端器の中で効率的に容量を増加させることができる。すなわち、幅狭の信号電極部と幅広の信号電極部との組み合わせを増やすほど、信号電極の外周は長くなるため、終端器における容量成分をより増やせることになる。
【0041】
本実施の形態に係る光変調器モジュール100では、MZ変調器チップ10における進行波型電極対11(伝送線路が短い電極対)と接続される信号電極41−1,41−2を1つの幅狭の信号電極部と幅広の信号電極部との組み合わせからなる形状とし、MZ変調器チップ10における進行波型電極対12(伝送線路が長い電極対)に接続される信号電極41−3,41−4を2つの幅狭の信号電極部と幅広の信号電極部との組み合わせからなる形状としている。このように、変調器チップ10における進行波型電極対の伝送線路の長さが長くなるのに従って、この進行波型電極対に接続される信号電極における幅狭の信号電極部と幅広の信号電極部との組み合わせの数を増やすことで、10GHz以上の高周波領域でも反射を抑制することが可能となる。
【0042】
本実施の形態では、図3に示すように、終端器40における信号電極41−1,41−2のパラメータをa,b,w,W,H,hとして定めた場合、a=90um,b=80um,w=50um,W=220um,H=250um,h=80umとした。
【0043】
また、図4に示すように、終端器40における信号電極41−3,41−4のパラメータをa,b,w,W,H1,h1,H2,h2として定めた場合、a=90um,b=80um,w=50um,W=220um,H1=50um,h1=140um,H2=140um,h2=110umとした。
【0044】
a>bとすることで、すなわち、幅狭の信号電極部の幅方向の中心の位置P1を幅広の信号電極部の幅方向の中心の位置P2よりも中点電極側に寄せることにより、終端器のサイズを変えずに(終端器を大型化することなく)、実効的な容量を増やすことができる。また、実効的な容量を増やすことができることから、終端器の小型化も可能となる。
【0045】
図5に、本実施の形態に係る光変調器モジュール200(本願)と図8に示した従来の光変調器モジュール100(従来)とについて、シミュレーションによりE/O応答特性(モジュール特性)を推測した結果を示す。同図において、Iは本願のモジュール特性を示し、IIは従来のモジュール特性を示す。この図からわかるとおり、本願のモジュール特性Iは従来のモジュール特性IIと比較して、終端抵抗での反射が抑制された結果、E/O応答におけるリップルが抑制されていることがわかる。
【0046】
本結果から、終端器40を用いた本実施の形態に係る光変調器モジュール100は、十分に反射特性を抑制できるために、E/O応答特性のリップル抑制に効果的であることが示された。
【0047】
なお、上述した実施の形態において、信号電極41−1〜41−4は、その電極の形状を調整することが可能な構造とされている。例えば、信号電極41−1,41−2の上側信号電極部41−1a,41−2aの調整前の長さをh=100μmとした場合(図6参照)、MZ変調器チップ10の反射特性の測定結果を踏まえて信号電極41−1,41−2の上側信号電極部41−1a,41−2aの長さを短くトリミングすることによって(図7参照)、上側信号電極部41−1a,41−2aの長さを例えばh=50umとすることができるような構造とされている。
【0048】
信号電極の形状を調整する前(図6)と調整した後(図7)について反射特性を測定した。この結果、30GHzまでの周波数領域で、調整前の終端器40を用いた光変調器モジュール100では、反射応答の値が最大−10dBであった。これに対して、調整後の終端器40を用いた光変調器モジュール100では、最大で−11.5 dBであった。本結果から、信号電極の形状の調整を行うことは、反射特性の改善に効果的であることが示された。
【0049】
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0050】
10…MZ変調器チップ、11,12…進行波型電極対、11−1,11−2,12−1,12−2…電極、13−1〜13−3…GND電極、14,15,16…光導波路、20…ドライバIC、40…終端器、41−1〜41−4…信号電極、41−1a,41−2a,41−3a,41−4a,41−3c,41−4c…上側信号電極部(幅狭の信号電極部)、41−1b,41−2b,41−3b,41−4b,41−3d,41−4d…下側信号電極(幅広の信号電極部)、42−1,42−2…中点電極、43−1〜43−3…GND電極、44−1〜44−4…抵抗体、45…基板、100…光変調器モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9