特開2020-54689(P2020-54689A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2020-54689放射線撮影制御装置、放射線撮影システム及び放射線画像撮影方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-54689(P2020-54689A)
(43)【公開日】2020年4月9日
(54)【発明の名称】放射線撮影制御装置、放射線撮影システム及び放射線画像撮影方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20200313BHJP
   G01T 7/00 20060101ALI20200313BHJP
   H04N 5/376 20110101ALI20200313BHJP
   H04N 5/32 20060101ALI20200313BHJP
   H04N 5/347 20110101ALI20200313BHJP
【FI】
   A61B6/00 320Z
   G01T7/00 A
   H04N5/376 500
   H04N5/32
   H04N5/347
   A61B6/00 300W
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】57
(21)【出願番号】特願2018-188272(P2018-188272)
(22)【出願日】2018年10月3日
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桑田 正弘
(72)【発明者】
【氏名】金森 孝太郎
(72)【発明者】
【氏名】三宅 信之
(72)【発明者】
【氏名】深津 幸助
【テーマコード(参考)】
2G188
4C093
5C024
【Fターム(参考)】
2G188AA03
2G188BB02
2G188CC22
2G188DD05
2G188DD47
2G188EE21
2G188EE43
2G188FF12
2G188GG09
4C093AA02
4C093CA34
4C093CA35
4C093FA05
4C093FA13
4C093FA34
4C093FA44
4C093FA52
4C093FB12
4C093FF24
4C093FG04
4C093FG08
4C093FG16
4C093FH06
5C024AX11
5C024AX14
5C024GZ24
5C024JX42
(57)【要約】
【課題】放射線画像撮影装置が電荷の蓄積・読み出しを所定回数繰り返す間に、放射線発生装置が所定回数よりも少ない回数の放射線を照射する撮影を行う際に、放射線画像撮影装置と放射線発生装置の少なくとも一方の装置に対応していないフレームレートが設定された状態で撮影が開始されてしまう危険を確実に防止する
【解決手段】照射フレームレートを取得することが可能な第一取得手段と、撮影フレームレートを取得することが可能な第二取得手段と、第一取得手段が取得した照射フレームレートが、第二取得手段が取得した撮影フレームレートのN倍(ただしNは1以上の整数)になっているか否かを判別する判別手段と、判別手段が判別した判別結果を撮影者が識別可能な態様で報知する報知手段、又は判別結果を出力する出力手段と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を所定周期で繰り返し発生させることが可能な放射線発生装置が単位時間に放射線を発生させる回数である照射フレームレートを取得することが可能な第一取得手段と、
受けた放射線に基づく放射線画像を所定周期で繰り返し生成することが可能な放射線画像撮影装置が単位時間に放射線画像を生成する回数である撮影フレームレートを取得することが可能な第二取得手段と、
前記第一取得手段が取得した前記照射フレームレートが、前記第二取得手段が取得した前記撮影フレームレートのN倍(ただしNは1以上の整数)になっているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が判別した判別結果を撮影者が識別可能な態様で報知する報知手段、又は前記判別結果を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする放射線撮影制御装置。
【請求項2】
前記照射フレームレートが前記撮影フレームレートのN倍になっていると前記判別手段が判別した場合に、前記放射線発生装置に対し放射線の照射を許可することが可能な照射許可手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影制御装置。
【請求項3】
前記照射許可手段は、前記照射フレームレートが2Hz以上であった場合に前記放射線発生装置に対し放射線の照射を許可することを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影制御装置。
【請求項4】
前記放射線画像撮影装置が放射線画像を読み出す際の、当該放射線画像における縦方向及び横方向のうち少なくとも一方の方向に並ぶ画素における加算読出し量を、前記放射線画像撮影装置に指示することが可能な読出指示手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線撮影制御装置。
【請求項5】
前記読出指示手段は、前記放射線画像における縦方向及び横方向のうち一方の方向に並ぶ画素の加算読出しにアナログの加算読出しを用い、他方の方向に並ぶ画素の加算読出しにデジタルの加算読出しを用いることを、前記放射線画像撮影装置に指示することを特徴とする請求項4に記載の放射線撮影制御装置。
【請求項6】
前記報知手段と、
撮影条件を指定する指定手段と、を備え、
前記判別手段は、前記指定手段が指定した前記撮影条件に基づいて判別を行い、
前記報知手段は、前記判別結果を報知する表示を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の放射線撮影制御装置。
【請求項7】
放射線を所定周期で繰り返し発生させることが可能な放射線発生装置と、
受けた放射線に基づく放射線画像を所定周期で繰り返し生成することが可能な放射線画像撮影装置と、
請求項1から6のいずれか一項に記載の放射線撮影制御装置と、を備えることを特徴とする放射線撮影システム。
【請求項8】
前記放射線画像撮影装置が生成した複数の放射線画像の中から、前記放射線発生装置から照射された放射線に基づいて生成された複数の放射線画像を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した複数の放射線画像をフレームとする動態画像を生成する動態画像生成手段と、を備えることを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影システム。
【請求項9】
前記放射線画像撮影装置に設定された前記撮影フレームレートが前記放射線発生装置に設定された前記照射フレームレートのN倍となっている状態で撮影した放射線画像に対して所定の画像補正を施す第一画像補正手段と、
前記放射線画像撮影装置に設定された前記撮影フレームレートが前記放射線発生装置に設定された前記照射フレームレートと等しい状態で撮影した放射線画像に対して前記画像補正とは異なる画像補正を施す第二画像補正手段と、を備えることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の放射線撮影システム。
【請求項10】
放射線を所定周期で繰り返し発生させることが可能な放射線発生装置における、単位時間当たりの放射線の発生回数である照射フレームレートを所定値に設定し、
受けた放射線に基づく放射線画像を所定周期で繰り返し生成することが可能な放射線画像撮影装置における、単位時間当たりの放射線画像の生成回数である撮影フレームレートを前記所定値のN倍の値に設定し、
設定した前記照射フレームレートで前記放射線発生装置に放射線を繰り返し発生させるとともに、設定した前記撮影フレームレートで前記放射線画像撮影装置に放射線画像を繰り返し生成させることを特徴とする放射線画像撮影方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線撮影制御装置、放射線撮影システム及び放射線画像撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線を発生可能な放射線発生装置と、受けた放射線に基づく放射線画像を生成可能な放射線画像撮影装置と、を備え、一連の複数枚の放射線画像を各フレームとする動態画像の撮影を行うことが可能な放射線撮影システムにおいて、近年、複数の異なるフレームレートの中から所望のフレームレートに切り替えて撮影することが可能なものが出てきている。
例えば、特許文献1には、放射線画像撮影装置が電荷の蓄積・読み出しを所定回数繰り返す間に、放射線発生装置が所定回数よりも少ない回数の放射線を照射する(一部の放射線を間引く)ことにより通常よりもフレームレートを下げた状態での撮影を行う技術について記載されている。また、特許文献1には、放射線照射と蓄積・読み出しの制御を制御部で行うことや、放射線が照射されなかったタイミングで生成した間引き画像を補正利用することについても記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−287773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
放射線撮影システムの中には、複数のカセッテ型の放射線画像撮影装置を様々な状況に応じて使い分けることが可能なものがある。こうしたシステムにおいて、特許文献1に記載されたような、状況に応じてフレームレートの切り替えを行おうとすると、例えば、撮影者が指定したフレームレートが、使用する放射線画像撮影装置及び放射線発生装置の少なくとも一方の装置に対応していないために撮影を行うことが出来ないといった、放射線発生手段と画像撮影手段との組合せが固定されている透視装置で撮影を行う場合には無い問題が生じる場合があった。
特に、撮影者が指定したフレームレートが放射線発生装置には対応しているのに、放射線画像撮影装置には対応していないという状況になった場合、撮影において、放射線発生装置が放射線を照射したにもかかわらず、そのタイミングで放射線画像撮影装置が蓄積・読出しを行うことができないために、被検体を無駄に被曝させてしまう危険があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、放射線画像撮影装置が電荷の蓄積・読み出しを所定回数繰り返す間に、放射線発生装置が所定回数よりも少ない回数の放射線を照射する撮影を行う際に、放射線画像撮影装置と放射線発生装置の少なくとも一方の装置に対応していないフレームレートが設定された状態で撮影が開始されてしまう危険を確実に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の問題を解決するために、本発明に係る放射線撮影制御装置は、
放射線を所定周期で繰り返し発生させることが可能な放射線発生装置が単位時間に放射線を発生させる回数である照射フレームレートを取得することが可能な第一取得手段と、
受けた放射線に基づく放射線画像を所定周期で繰り返し生成することが可能な放射線画像撮影装置が単位時間に放射線画像を生成する回数である撮影フレームレートを取得することが可能な第二取得手段と、
前記第一取得手段が取得した前記照射フレームレートが、前記第二取得手段が取得した前記撮影フレームレートのN倍(ただしNは1以上の整数)になっているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が判別した判別結果を撮影者が識別可能な態様で報知する報知手段、又は前記判別結果を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、放射線画像撮影装置が電荷の蓄積・読み出しを所定回数繰り返す間に、放射線発生装置が所定回数よりも少ない回数の放射線を照射する撮影を行う際に、放射線画像撮影装置と放射線発生装置の少なくとも一方の装置に対応していないフレームレートが設定された状態で撮影が開始されてしまう危険を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】従来技術1に係る放射線撮影システムを表すブロック図である。
図2】本発明の第一実施形態に係る放射線撮影システムのブロック図である。
図3図2の放射線撮影システムが備える放射線画像撮影装置のブロック図である。
図4図2の放射線撮影システムの動作の初期を示すラダーチャートである。
図5図2の放射線撮影システムの動作の中盤を示すラダーチャートである。
図6図2の放射線撮影システムの動作の後期を示すラダーチャートである。
図7図2の放射線撮影システムに接続可能な放射線画像撮影装置及び放射線発生装置とこれらが対応しているフレームレートとの対応を示す表である。
図8図2の放射線撮影システムが備えるコンソールの表示部の表示画面の一例である。
図9図2の放射線撮影システムが備えるコンソールの表示部の表示画面の一例である。
図10図2の放射線撮影システムが備えるコンソールの表示部の表示画面の一例である。
図11図2の放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図12】従来技術2に係る放射線撮影システムを表すブロック図である。
図13】本発明の第二実施形態に係る放射線撮影システムを表すブロック図である。
図14図13の放射線撮影システムの動作の初期を示すラダーチャートである。
図15図13の放射線撮影システムの動作の中盤を示すラダーチャートである。
図16図13放射線撮影システムの動作の後期を示すラダーチャートである。
図17図2又は図13の放射線撮影システムの状態の遷移を説明する状態遷移図である。
図18図2又は図13の放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図19】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図20】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図21】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図22】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図23】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図24】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
図25】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムを用いた撮影方法を表す模式図である。
図26】第一,第二実施形態の実施例に係る放射線撮影システムを用いて撮影した動態画像にリカーシブ処理を施した後の定常値を示す表である。
図27】第一,第二実施形態に係る放射線撮影システムであって、構成する装置を複数備える場合の構成例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態、及びその元となる従来技術について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、下記実施形態の説明や図面に例示したものに限定されるものではない。
なお、ここでは、第一実施形態の元となる従来技術1、第一実施形態、第二実施形態の元となる従来技術2、第二実施形態の順に説明する。
【0010】
<従来技術1>
まず、本発明の第一実施形態に係るシステム100(詳細後述)の元となる従来技術1について、図1を参照しながら説明する。
【0011】
[システム構成]
初めに、従来技術1に係る放射線撮影システム(以下従来システム100A)の概略構成について説明する。図1は、従来システム100Aを表すブロック図である。
【0012】
従来システム100Aは、例えば図1に示したように、放射線制御部11と、高電圧発生部12と、放射線発生部2と、カセッテ3Aと、放射線制御コンソール41と、照射指示スイッチ5と、を備え、放射線撮影フィルムやCR等、放射線照射タイミングと撮影タイミングが連動しない静止画の撮影を行うことが可能に構成されている。
なお、図1には、放射線制御部11及び高電圧発生部12が、共に放射線制御装置1を構成する(例えば1つの筐体に格納される)場合を例示したが、放射線制御部11と高電圧発生部12が、例えば異なる筐体に配置される等、それぞれ独立した構成とすることもできる。
また、放射線制御部11、高電圧発生部12及び放射線発生部2は、本発明における放射線発生装置(以下発生装置)を構成している。
【0013】
放射線制御部11は、放射線照射を制御するためのものである。
具体的には、放射線制御部11は、放射線制御コンソール41からの照射準備信号がONになったことを検知したことに基づいて、その高電圧発生部12へ出力する照射準備信号をONにしたり他の外部機器へ向けて出力可能な状態としたりすることが可能となっている。
また、放射線制御部11は、放射線制御コンソール41からの放射線の照射を指示する照射指示信号(本発明における第一信号)がONになったことを検知したことに基づいて、この照射指示信号を外部機器へ向けて出力可能な状態とすることが可能であるとともに、放射線制御コンソール41により設定された撮影条件に応じた照射信号を高電圧発生部12へ送信することが可能となっている。
【0014】
この放射線制御部11から外部機器へ向けて出力可能な照射準備信号や照射指示信号は、例えば放射線制御部11に外部機器が接続されている場合に使用される。
この照射準備信号や照射指示信号により、放射線照射時に、カセッテ3A以外の外部機器の準備が必要な撮影において、外部機器は、放射線制御部11から出力される照射準備信号や照射指示信号に基づいて撮影準備を行うことが可能となる。
このような外部機器の例としては、カセッテ3Aの放射線入射面に設けられ、撮影する際にグリッドを揺動させるのに用いられるグリッド揺動装置等がある。
【0015】
なお、上述した外部機器の中には、撮影準備の完了後、照射許可信号を放射線制御部11へ送信する構成となっているものがある。このため、放射線制御部11に、外部機器から照射許可信号を入力するための接続部を備え、放射線制御コンソール41からの照射指示信号と外部機器からの照射許可信号の両方がONになった場合のみ照射信号を高電圧発生部12へ送信するよう構成することもできる。
このようにすれば、外部機器の撮影準備が完了しないうちは照射許可信号が放射線制御部11に入力されないため、外部機器の撮影準備が完了する前に、放射線が照射されてしまうことを防止することが可能となる。
【0016】
例えば、外部機器が前述のグリッド揺動装置である場合には、グリッド揺動装置が揺動を開始し、指定された揺動速度に達した後に、グリッド揺動装置から放射線制御部11へ照射許可信号が入力されるよう構成することが出来る。このようにすれば、放射線制御部11は、撮影者の操作に基づく照射指示スイッチ5からの照射指示信号と、外部機器からの照射許可信号の両方が揃って初めて照射信号を出力するため、外部機器の準備が完了する前に放射線が照射されてしまうことを防止することが可能となる。
【0017】
一方、放射線制御部11において外部機器からの照射許可信号を用いたくない場合には、例えば照射許可信号を無効化する、あるいは照射許可信号を常にON又はOFFの状態にし続ける必要がある。
例えば、放射線制御部11が、外部機器からの照射許可信号を照射信号の出力可否の判断に用いるか否かを切り替えることが可能に構成されている場合には、判断に用いないよう切り替えることで無効化することもできる。
一方、こうした切り替えができない場合であって、例えば照射許可信号が2本の信号線のオープンあるいはクローズで指示されるよう構成されている場合には、2本の信号線を常にオープン又はクローズとすることにより、常に照射許可信号をON又はOFFの状態にし続ける。
【0018】
また、放射線制御部11を、照射準備信号がONになったことを検知してから所定の待機時間が経過するまで、照射指示信号がONになったことを検知しても照射信号を送信しない構成とすることができる。
このようにすれば、高電圧発生部12や放射線発生部が、照射準備信号がONになったことを検知してからある程度準備に時間を要するような構成のものである場合に、照射準備が完了していないのに放射線を照射してしまうのを防ぐことができる。
【0019】
高電圧発生部12は、放射線制御部11からの照射準備信号がONになったことを検知したことに基づいて、照射準備出力を放射線発生部2へ出力することが可能に構成されている。
また、高電圧発生部12は、放射線制御部11から照射信号を受信したことに基づいて、放射線発生部2が放射線を発生するために必要な(入力された照射信号に応じた)高電圧を照射出力として放射線発生部2へ印加することが可能に構成されている。
なお、図1には、高電圧発生部12が放射線制御部11からの照射準備信号がONになったことを検知すると、高電圧発生部12が放射線発生部2へ照射準備出力を行う構成を例示したが、放射線制御部11が放射線発生部2へ照射準備信号を直接出力し、放射線発生部2において照射準備出力に変換し、照射準備を行う構成とすることもできる。
【0020】
放射線発生部2(放射線管球)は、例えば電子銃と陽極とを備え、高電圧発生部12から印加された高電圧に応じた放射線(例えばX線)を発生させることが可能に構成されている。
具体的には、高電圧を印加されると電子銃が電子ビームを陽極へ照射し、陽極が電子ビームを受けることで放射線を発生させるようになっている。
なお、放射線を発生させているときの陽極は、電子ビームを受けた部分が発熱して高温になるため、安定して放射線を照射するためには、陽極における電子ビームが照射される位置を絶えず変える必要がある。そこで、陽極を回転させながら電子ビームを照射する回転陽極を用いる構成とする場合がある。
上述した高電圧発生部12からの照射準備出力は、例えば回転陽極の回転開始の指示として使うことができる。
【0021】
カセッテ3Aは、放射線フィルム又は蛍光板を格納しており、被検体を透過した放射線が入射すると、被検体の放射線画像を形成することが可能となっている。
【0022】
放射線制御コンソール41は、情報信号接続を用いて、被検体に関する情報や撮影条件(管電圧、管電流、照射時間等)を放射線制御部11に設定することが可能に構成されている。
なお、放射線制御コンソール41は、院内LAN等の外部の通信ネットワークNを介して、上位システム7(放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等、図4,14参照)と通信可能となっていてもよい。
【0023】
照射指示スイッチ5は、撮影者が放射線照射を指示するためのものである。
本実施形態における照射指示スイッチ5は、二段階操作が可能に構成されている。具体的には、一段目が押下されると放射線制御コンソール41へ出力する照射準備信号をONにし、二段目が押下されると放射線制御コンソール41へ出力する照射指示信号をONすることが可能となっている。
なお、図1には、照射指示スイッチ5が放射線制御コンソール41に接続され、照射指示スイッチ5が出力した照射準備信号や照射指示信号が、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11へ入力される構成を例示したが、照射指示スイッチ5を放射線制御部11へ接続し、照射準備信号や照射指示信号が放射線制御部11へ直接入力されるようにしてもよい。
【0024】
[動作]
次に、上記従来システム100Aの動作について説明する。
【0025】
(照射準備動作)
撮影者により照射指示スイッチ5の一段目が押下されると、照射指示スイッチ5は、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11へ出力する照射準備信号をONにする。
放射線制御部11は、照射準備信号がONになったことを検知すると、高電圧発生部12へ出力する照射準備信号をONにするとともに、外部機器に向けて照射準備信号を出力可能な状態にする。
高電圧発生部12は、照射準備信号がONになったことを検知すると、照射準備出力を放射線発生部2へ出力する。
【0026】
放射線発生部2は、照射準備出力が入力されると、放射線を発生させるための準備を開始する。
この放射線を発生させるための準備は、陽極を回転陽極とした場合には、例えば回転陽極を回転させる等の動作を指す。
【0027】
(照射動作)
続いて、撮影者により照射指示スイッチの二段目が押下されると、照射指示スイッチ5は、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11へ出力する照射指示信号をONにする。
放射線制御部11は、照射指示信号がONになったことを検知すると、この照射指示信号を外部機器に向けて出力可能な状態にするとともに、照射信号を高電圧発生部12へ送信する。
なお、放射線制御部11が、外部機器からの照射許可信号に基づいて放射線照射の可否を判断するよう構成されている場合には、照射指示スイッチ5あるいは放射線制御コンソール41からの照射指示信号がONであり、かつ外部機器から照射許可信号を受信した場合に、高電圧発生部12へ照射信号を送信することとなる。
【0028】
高電圧発生部12は、照射信号を受信すると、放射線発生部2での放射線照射に必要な高電圧を放射線発生部2に印加する(照射出力を行う)。
放射線発生部2は、高電圧発生部12から高電圧が印加されると、印加された電圧に応じた放射線を発生させる。
発生した放射線は、図示しないコリメーター等の制御器により照射の方向、領域、線質等が調整され被検体及びその背後のカセッテ3Aへ照射される。放射線は一部が被検体を透過してカセッテ3Aへ入射する。
カセッテ3Aに放射線が入射すると、格納されているフィルム又は蛍光板に放射線画像が形成される。
【0029】
ここで、上述した照射準備信号と照射指示信号をONにするタイミングが近接していると、例えば放射線発生部2の回転陽極の回転が十分な速度に達する前に照射が行われてしまい、回転陽極の局所部分が過剰に加熱され、回転陽極が損傷したり、照射される放射線量が不安定になったり(電子ビームの照射強度に対して不十分、あるいは過剰になる等)する場合がある。
しかし、放射線制御部11を、上述したような、照射準備信号がONになったことを検知してから所定の待機時間が経過するまで、照射指示信号がONになったことを検知しても照射信号を送信しない構成としておけば、こうした問題が生じるのを防ぐことができる。
【0030】
このように、従来システム100Aを用いた放射線撮影では、1回の撮影操作に基づいて、被検体の放射線画像(静止画)が一枚だけ撮影される。
【0031】
<第一実施形態>
次に、本発明の第一実施形態について、図2〜11を参照しながら説明する。なお、上記従来技術1と同等の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0032】
[システム構成]
初めに、本実施形態に係る放射線撮影システム(以下、システム100)のシステム構成について説明する。図2はシステム100を表すブロック図、図3は撮影装置3のブロック図である。
【0033】
本実施形態に係るシステム100は、例えば図2に示したように、従来システム100Aのカセッテ3Aを放射線画像撮影装置(以下、撮影装置3)に置き換え、更に撮影装置制御コンソール42と、付加装置6と、を加えたものとなっている。
なお、システム100は、複数の発生装置が接続されている場合があり、そのような場合には、これらの中からいずれかを選択して使用することとなる。
同様に、システム100は、複数の撮影装置3が接続されている場合があり、そのような場合には、これらの中からいずれかを選択して使用することとなる。
【0034】
このような複数の発生装置と、複数の撮影装置3が設置されたシステム100の例を図27に示す。図27に示したシステム100の例では、図示しない撮影室に臥位撮影台8A及び立位撮影台8Bが1台ずつ設置されており、主としてそれらの撮影に対応するように発生装置(A)及び発生装置(B)が設置されている。
臥位撮影台8Aには主として撮影装置(A)が設置され、立位撮影台8Bには撮影装置(B)が設置されている。臥位撮影台8A及び立位撮影台8Bはそれぞれ撮影装置3を変更可能に収容することが出来る構成となっている。
また、それらとは別に、撮影室には、撮影台を用いない例えば手や足等の部分撮影を行うための撮影装置(C)が設置されている。撮影装置(C)を使用する場合は、例えば臥位撮影台8Aの上に置き発生装置(A)を用いて撮影を行っても良いし、放射線発生部(B)の照射方向を変えて撮影しても良い。
また、コンソール4と、複数の各装置(放射線制御装置1、1Aや付加装置6,6A)とは、図27に示したような通信装置9を介して接続してもよいし、通信ネットワークNを介して接続してもよい。
【0035】
このような構成とすることで例えば静止画の撮影において、特に撮影可能サイズの制約等が無い場合には、撮影装置3の取り換えや放射線発生部2の移動を少なく抑え、効率的に撮影を行うことが可能となる。
しかしながら、例えば各撮影装置3の撮影可能サイズや撮影解像度が、行おうとする撮影手技に合わない場合には、撮影装置(A)、(B)、(C)をそれぞれ入れ替えて撮影を行うこととなる。
【0036】
本実施形態に係る撮影装置3は、図示しない筐体やシンチレーターの他、図3に示したように、撮影制御部31、放射線検出部32、走査駆動部33、読出し部34、記憶部35、通信部36等を備えている。そして、各部31〜36は、バッテリー37から電力の供給を受けるようになっている。
【0037】
筐体には、図示しない電源スイッチや切替スイッチ、インジケーター、後述する通信部36のコネクター36b等が設けられている。
シンチレーターは、放射線を受けると可視光等の放射線よりも波長の長い電磁波を発するようになっている。
【0038】
撮影制御部31は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。なお、専用の制御回路で構成されていてもよい。
【0039】
放射線検出部32は、放射線を受けることで電荷を発生させるためのもので、基板32aや、複数の走査線32b、複数の信号線32c、複数の放射線検出素子32d、複数のスイッチ素子32e、複数のバイアス線32f、電源回路32g等で構成されている。
基板32aは、板状に形成され、シンチレーターと並行に対向するよう配置されている。
複数の走査線32bは、所定間隔を空けて互いに平行に延びるよう設けられている。
複数の信号線32cは、所定間隔を空けて互いに平行に延びるように、走査線32bと直交して延びるように、かつ各走査線と導通しないように設けられている。
すなわち、複数の走査線32b及び信号線32cは格子をなすように設けられている。
【0040】
放射線検出素子32dは、当該放射線検出素子に照射された放射線の線量(或いはシンチレーターで変換された電磁波の光量)に応じた電気信号(電流、電荷)をそれぞれ発生させるもので、例えばフォトダイオードや、フォトトランジスター等で構成されている。
複数の放射線検出素子32dは、基板32aの表面であって、複数の走査線32b及び信号線32cによって区画された複数の領域内にそれぞれ設けられている。すなわち、複数の放射線検出素子32dは、マトリクス状(行列状)に配列されている。このため、各放射線検出素子32dは、それぞれシンチレーターと対向することとなる。
各放射線検出素子32dの一方の端子には、スイッチ素子であるスイッチ素子32eのドレイン端子が、他方の端子にはバイアス線がそれぞれ接続されている。
【0041】
複数のスイッチ素子32eは、放射線検出素子32dと同様、複数の走査線32b及び信号線32cによって区画された複数の領域内にそれぞれ設けられている。
各スイッチ素子32eは、ゲート電極が近接する走査線32bに、ソース電極が近接する信号線32cに、ドレイン電極が同じ領域内の放射線検出素子32dの一方の端子にそれぞれ接続されている。
【0042】
複数のバイアス線32fは、各放射線検出素子32dの他方の端子に接続されている。
電源回路32gは、逆バイアス電圧を生成し、バイアス線32fを介して各放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するようになっている。
【0043】
走査駆動部33は、電源回路33aや、ゲートドライバー33b等で構成されている。
電源回路33aは、それぞれ電圧の異なるオン電圧とオフ電圧を生成し、ゲートドライバー33bに供給するようになっている。
ゲートドライバー33bは、各走査線32bに印加する電圧をオン電圧かオフ電圧に切り替えるようになっている。
【0044】
読出し部34は、複数の読出し回路34aや、アナログマルチプレクサー34b、A/D変換器34c等を備えている。
複数の読出し回路34aは、放射線検出部32の各信号線32cにそれぞれ接続されるとともに、各信号線32cに基準電圧を印加するようになっている。
また、各読出し回路34aは、積分回路34dと相関二重サンプリング回路(以下、CDS回路)34e等で構成されている。
【0045】
積分回路34dは、信号線32cに放出された電荷を積分し、積分された電荷量に応じた電圧値をCDS回路34eへ出力するようになっている。
CDS回路34eは、信号を読み出す対象の放射線検出素子32dが接続された走査線32bにオン電圧を印可する前(オフ電圧を印加している間)に、積分回路34dの出力電圧をサンプリングホールドし、該当の走査線32bにオン電圧を印可して放射線検出素子の信号電荷を読出し、該当の走査線32bにオフ電圧を印加した後の積分回路34dの出力電圧の差分を出力するようになっている。
【0046】
アナログマルチプレクサー34bは、CDS回路34eから出力された複数の差分信号を一つずつA/D変換器34cへ出力するようになっている。
A/D変換器34cは、入力されたアナログ電圧値の画像データをデジタル値の画像データに順次変換するようになっている。
【0047】
記憶部35は、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。
【0048】
通信部36は、外部と通信するためのアンテナ36a及びコネクター36bを備えている。
また、通信部36は、外部からの制御信号に基づいて、無線通信と有線通信のどちらを行うかを選択することが可能となっている。すなわち、無線通信が選択された場合には、アンテナ36aを用いた無線通信を行い、有線通信が選択された場合には、有線LAN等を用いることで情報の送受信を行うことができる。また、有線通信を用いて同期を行いたい場合には、例えばNTP(Network Time Protocol)等のプロトコルや、国際標準規格IEEE1588に規定されているような方法を用いることで同期を行うことができる。
【0049】
このように構成された撮影装置3は、電源がオンにされると、「初期化状態」、「蓄積状態」、「読出し・転送状態」のうちのいずれかの状態を取る。状態を切り替えるタイミングについては後述する。
「初期化状態」は、各スイッチ素子32eにオン電圧が印加され、放射線検出素子32dが発生させた電荷が各画素に蓄積されない(電荷を信号線32cに放出する)状態である。
「蓄積状態」は、各スイッチ素子32eにオフ電圧が印加され、放射線検出素子32dが発生させた電荷が画素内に蓄積可能となる(電荷が信号線32cに放出されない)状態である。
「読出し・転送状態」は、各スイッチ素子32eにオン電圧が印加されるとともに、読み出し部34が駆動して、流れ込んできた電荷に基づく画像データを読出し、それを他の装置へ送信することが可能な状態である。
なお、素子および装置の構成によっては、読出しにより蓄積された電荷がクリアされるため、「読出し」と「初期化」を別動作として区別せず、「読出し」と「初期化」が同じ動作として同時に行われる場合もある。
【0050】
なお、ここでは、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型のものを例にして説明するが、本発明は、放射線を検出素子で直接電気信号に変換する、いわゆる直接型の撮影装置であってもよい。
また、撮影装置3の他の構成についても、放射線画像の画像データを生成することが可能であれば、図3に例示したものに限る必要はない。
【0051】
撮影装置制御コンソール42は、図2に示したように、放射線制御コンソール41と情報信号を送受信し、被検体に関する情報や撮影条件等を撮影装置3に設定することが可能に構成されている。
なお、放射線制御コンソール41は、放射線制御部11の設定を行い、撮影装置制御コンソール42は、撮影装置3の設定を行っているが、これらはいずれも同一の撮影に関する設定を行うものであるため、以下の説明では、これらをまとめて広義にコンソール4と称することがある。
また、コンソール4は、付加装置6と共に本発明における放射線発生制御システムを構成する。
【0052】
また、図2には、撮影装置制御コンソール42で撮影条件等の設定を行った場合、放射線制御コンソール41を介して(放射線制御コンソール41と撮影装置制御コンソール42とが情報信号を送受信して)放射線制御部11に設定されることになる構成を例示したが、撮影装置制御コンソール42から直接放射線制御部11の設定を行う構成とすることも可能である。
また、放射線制御コンソール41から撮影装置3の設定を行う構成とすることも可能である。
また、図2には、コンソール4を、付加装置6を介して撮影装置3と接続した構成を例示したが、コンソール4は、撮影装置3と直接接続することも、例えば図2に示したように、通信ネットワークNを介して撮影装置3と接続することも可能である。
【0053】
また、コンソール4は、付加装置6の動作を設定することが可能となっている。
具体的には、付加装置6が照射許可信号(本発明における第三信号)を出力するまでに、照射許可信号を出力する出力回数(最大撮影枚数)又は照射許可信号の出力を繰り返す出力時間を付加装置6に設定することが可能となっている。
【0054】
なお、コンソール4に、表示部43を備え、付加装置6に設定した出力回数又は出力時間を表示部43に表示するようにしてもよい。
また、コンソール4を、付加装置6に入力される撮影開始信号(本発明における第二信号、詳細後述)がONになると、照射可能である旨を表示部43に表示するようにしてもよい。
また、コンソール4を、付加装置6が照射許可信号を出力している間、放射線を照射中である旨を表示部43に表示するようにしてもよい。
【0055】
付加装置6は、本発明における放射線発生制御装置であり、第一取得部62と、第二取得部63と、第一接続部64と、第二接続部65と、を有する付加制御部61を備えて構成されている。
【0056】
付加制御部61は、CPU、RAM等で付加装置6の各部の動作を統括的に制御するように構成することができる。
この場合、図示しない記憶部に記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、当該処理プログラムに従って各種処理を実行することとなる。
【0057】
第一取得部62は、放射線制御部11との接点(例えばコネクター)をなすもので、本実施形態においては、照射指示スイッチ5が出力した照射準備信号を、放射線制御部11(発生装置)を介して取得するようになっている。
【0058】
第二取得部63は、放射線制御部11との接点(例えばコネクター)をなすもので、本実施形態においては、照射指示スイッチ5が出力した照射指示信号を、放射線制御部11(発生装置)を介して取得するようになっている。
上述したように、照射指示信号は本発明における第一信号に相当するため、第二取得部63は、本発明における取得部をなす。
【0059】
第一接続部64は、撮影装置3との接点(例えばコネクター)をなすもので、照射開始信号を入力することが可能となっている。
なお、照射開始信号は、撮影装置3が撮影可能な状態になるとONになり、撮影不可の状態になるとOFFになる信号であるため、本発明における撮影装置3の駆動状態を示す信号ということになる。
【0060】
第二接続部65は、本実施形態においてはコネクターとなっており、一端部が放射線制御部11(発生装置)に接続されたケーブルの他端部を差し込むことで放射線制御部11(発生装置)と接続することが可能となっている。
そして、照射許可信号を放射線制御部11へ出力することが可能となっている。
【0061】
なお、図2には、第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64、第二接続部65が他の装置(第一,第二取得部63及び第二接続部65は放射線制御装置1、第一接続部64は撮影装置3)と情報や信号を直接送受信している構成を例示したが、第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64、第二接続部65の少なくともいずれかは、信号を中継可能な図示しない中継部を介して他の装置と接続可能としてもよい。
また、図2には、第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64、第二接続部65が別々に設けられた場合を例示したが、第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64、第二接続部65のうちの少なくとも2つは一体に構成されて(各部62〜65が兼用となって)いてもよい。
【0062】
このように構成された付加装置6の付加制御部61は第二取得部63を介して放射線制御部11から取得した照射指示信号及び第一接続部64を介して撮影装置3から入力された照射開始信号に基づいて、放射線の照射を指示するパルス状の照射許可信号を所定周期で繰り返し第二接続部65から放射線制御部11へ出力させることが可能となっている。
なお、付加制御部61を、照射開始信号がONになったことを検知してから所定の待機時間が経過するまで、撮影開始信号がONになったことを検知しても照射許可信号を出力しないように構成するようにしてもよい。
【0063】
また、付加制御部61は、放射線画像の撮影タイミングを指示するタイミング信号(本発明における第四信号)を、照射許可信号を出力するタイミングに基づいて第一接続部64から撮影装置3へ出力させるようになっている。
撮影タイミングは、例えば放射線画像の電荷の蓄積動作を開始するタイミングとしている。すなわち、本実施形態に係る撮影装置3は、タイミング信号に合わせて電荷の蓄積を開始し、撮影装置3の計時手段により逐次的に蓄積の終了、各画素の電荷の読出し、各画素の電荷の画像化、画像の保存や転送の動作を行う。
このような制御とすることで、付加制御部61は、照射許可信号による放射線照射のタイミングと、タイミング信号による放射線照射時に電荷を蓄積する蓄積タイミングの両方を制御することが可能となる。その結果、放射線照射による電荷を確実に蓄積することができ、延いては放射線照射による画像を確実に取得することが可能となる。
【0064】
なお、このように電荷の蓄積動作開始を上記撮影タイミングとする場合、撮影装置3が放射線照射による撮影動作にあたる蓄積タイミングに移行することが可能な状態で待機し、タイミング信号に合わせて蓄積動作を開始するようにしても良い。
このような制御とすることで、付加制御部61は上記の場合と同様に放射線照射による画像を確実に取得することが可能となる。
【0065】
また、このタイミング信号の入力を契機とする撮影タイミングは、上記電荷の蓄積動作以外に、撮影装置3が繰り返し行う各種動作のいずれかを開始するタイミングとすることができる。
例えば蓄積動作前に各画素に蓄積された電荷をリセットする必要がある場合には、リセットを開始するタイミングを上記撮影タイミングとしても良い。
この場合、撮影装置3を、リセット完了後に逐次的に蓄積動作に移行するようにしても良い。
このような制御とすることで、各画素に放射線照射による電荷の蓄積以前に経時的に蓄積されるノイズ成分である暗電荷をリセットにより放出した状態で、放射線照射による電荷蓄積を行う蓄積動作に入ることが可能となり、よりノイズの少ない画像を取得することが可能となる。
【0066】
あるいは、蓄積動作を終了させるタイミングを上記撮影タイミングとしても良い。あるいは、タイミング信号により蓄積された電荷の読出しを開始するタイミングを上記撮影タイミングとしても良い。
このような制御とすることで、付加制御部61は、照射許可信号による放射線照射のタイミングと、タイミング信号による放射線照射による電荷の蓄積を終了タイミングや、放射線照射により蓄積された電荷を読み出すタイミングの両方を制御することが可能となる。その結果、放射線照射による電荷を確実に蓄積することができ、延いては放射線照射による画像を確実に取得することが可能となる。
【0067】
なお、タイミング信号を各動作の開始ではなく、終了に使用しても良い。例えばタイミング信号のOFFからONに変わるタイミングに合わせて蓄積動作を開始し、ONからOFFに変わるタイミングに合わせて蓄積動作を終了させるようにしても良い。
このような制御とすることで、付加制御部61は上記の各場合と同様に放射線照射による画像を確実に取得することが可能となる。
【0068】
また、本実施形態においては、タイミング信号を、照射許可信号と同じ周期で繰り返し出力するようになっている。
また、付加制御部61は、本実施形態においては、照射許可信号を、所定の出力回数となるまで、又は最初に出力してから所定の出力時間が経過するまで、繰り返し出力するようになっている。
【0069】
なお、タイミング信号を、照射許可信号が出力されてから所定時間遅れてあるいは早めて出力するようにしてもよい。
また、付加制御部61は、所定周期でタイミング信号や照射許可信号を繰り返し送信するため、タイミングを制御するための計時手段を有するように構成することができる。
また、付加制御部61は、タイミング信号や照射許可信号を所定の出力回数となるまで繰り返し出力するために、出力数をカウントするカウント手段を有するように構成することが出来る。あるいは、タイミング信号や照射許可信号を最初に出力してから所定の出力時間が経過するまで繰り返し出力するために、計時手段を有するように構成することが出来る。
【0070】
また、タイミング信号を、照射指示スイッチ5の2段目が押下される(照射指示信号を取得する)前の段階から出力するよう構成することもできる。
具体的には、例えばシーケンス開始信号(本発明における第五信号)を取得(ONになったことを検知)してから照射指示信号を取得するまでの間、あるいは照射準備信号(本発明における第六信号)を取得(ONになったことを検知)してから照射指示信号を取得するまでの間にも出力するような構成とすることができる。
【0071】
[動作]
次に、上記システム100の動作について説明する。図4〜6は、本実施形態に係るシステム100の動作を表すラダーチャート、図7はシステム100に接続可能な発生装置及び撮影装置3とこれらが対応しているフレームレートとの対応を示す表、図8〜10はコンソール4の表示部43の表示画面の一例、図11はシステム100の動作を表すタイミングチャートである。
【0072】
(A:機器設置時、装置立ち上げ時、接続機器変更時、定期的な接続機器確認時)
まず、コンソール4、特に撮影装置制御コンソール42は、図4に示したように、機器設置時、撮影システム立ち上げ時、接続機器変更時、その他の定期的な接続機器確認時に、コンソール4が制御している撮影環境に接続されている撮影装置3や付加装置6を確認し(ステップS1)、コンソール4の表示部43に機器構成、接続構成を表示する(ステップS2)。
コンソール4が制御している撮影環境に接続されている撮影装置3、付加装置6を確認は、例えばコンソール4から撮影装置3、付加装置6に接続の有無、IDをリクエストし、撮影装置3、付加装置6が接続の有無、IDを返送することで確認することが可能である。
IDとしては、例えば、機器固有に設定されたMACアドレスや、機器固有のBSSID、装置固有に設定されたシリアル番号等の機器毎に固有のIDを用いることもできるし、設定したIPアドレス、設定したESSID等、後から設定したIDを用いることもできる。
【0073】
(B:撮影準備)
その後、コンソール4は、RISやHIS等の上位システム7から撮影オーダーを受信すると(ステップS3)、受け取った撮影オーダーをコンソール4の画面に表示する(ステップS4)。
その際、新しい撮影オーダーを受けたことを、光や音を用いて作業者に通知する構成としてもよい。
撮影者は表示された撮影オーダーから、撮影順序を変える等の操作を行い、次に撮影する撮影オーダーを選択する(ステップS5)。
【0074】
ところで、本実施形態に係るシステム100では、放射線発生手段と放射線画像撮影手段との組み合わせが固定されて構成されている透視装置と異なり、発生装置と撮影装置3との組み合わせを変更しても撮影を行うことができる。このため、サイズや性能の異なる複数のカセッテ型の撮影装置3の中から、撮影オーダーや撮影手技に適したものを選択し撮影を行うことが可能である。
その場合、例えば図7に示すように、コンソール4と接続可能かつ撮影に使用可能な複数の撮影装置3の中から、今回の撮影に適した撮影装置3(例えば撮影装置(A)又は(C))を選択し撮影を行うこととなる。
また図示は省略するが、1つのコンソール4に複数の発生装置が接続されたシステム100の場合、撮影に使用する発生装置(例えば発生装置(A)又は(B))を選択し、撮影を行うこととなる。
【0075】
本実施形態に係る付加装置6の付加制御部61あるいはコンソール4は、発生装置と撮影装置3の少なくとも一方の装置の選択に際し、照射フレームレートあるいは撮影フレームレートを取得することが可能となっている。
なお、取得する照射フレームレートや撮影フレームレートは、撮影者がコンソール4に入力した(選択した)ものであってもよいし、発生装置又は撮影装置3から受信したものであってもよい。
また、発生装置又は撮影装置3から受信する場合、各装置において選択された一のフレームレートを受信するものとしても良いし、各装置が対応する複数のフレームレートを全て受信するものとしてもよい。
このような機能を有する付加制御部61あるいはコンソール4は、本発明における第一,第二取得手段をなす。
【0076】
撮影が問題なく行われるためには、下記(1)〜(3)の判別条件を全て満たす必要がある。そこで、付加制御部61あるいはコンソール4は、これらの判別条件を全て満たすか否かを判別する。
(1)取得した照射フレームレートが、発生装置に対応した値になっている
(2)取得した撮影フレームレートが、撮影装置3に対応した値になっている
(3)照射フレームレート:撮影フレームレート=1:N(ただしNは1以上の整数)となっている(撮影フレームレートが照射フレームレートのN倍になっている)
ここで、「照射フレームレート」は、発生装置が単位時間に発生させる放射線の回数を指し、付加制御部61による照射許可信号の送信周期に対応している。
一方、「撮影フレームレート」は、撮影装置3が単位時間に放射線画像を生成する回数を指し、付加制御部61によるタイミング信号の送信周期に対応している。
なお、照射フレームレートと撮影フレームレートのうちの少なくとも一方が複数ある場合には、照射フレームレートと撮影フレームレートの組合せは複数存在することになるため、判別もそれに伴い複数行ってもよい。
また、ここでは、Nを1以上の整数としたが、例えば、所定間隔で放射線の照射を間引いて撮影を行う場合には、Nを2以上の整数とするのが好ましい。
この処理を実行することにより、付加制御部61あるいはコンソール4は、本発明における判別手段をなす。
【0077】
なお、撮影装置3から受信する撮影フレームレートと発生装置から受信する照射フレームレートの少なくとも一方が複数ある場合には、撮影フレームレートと照射フレームレートの組み合わせが複数できるため、それぞれについて上記判別条件をすべて満たすか否かを予め判別しておくようにしても良い。
また、発生装置や、撮影装置3、コンソール4が、発生装置や撮影装置が対応している照射フレームレートや撮影フレームレートしか選択できないように構成されている場合には、上記(1),(2)の判別条件を満たすか否かの判別は省くことができる。
【0078】
上記判別条件を全て満たすか否かを確認した結果、上記判別条件を一つでも満たさない場合には、下記(4)〜(6)のうちの少なくともいずれかの対応をとるようにするとよい。
(4)使用する撮影装置3、使用する発生装置、撮影装置3の撮影フレームレート、発生装置の放射線放射レートに対して、上記関係を満たさない選択をさせない、あるいは入力された数値を受け付けない(設定しない)。
(5)上記関係を満たさない設定候補をグレーダウンする(判別結果を報知する表示を行う)等して、選択対象から外して選択できないようにする。
(6)選択できても、次のシーケンスへ進めさせない。あるいは撮影を許可しない。
なお、上記対応を行う際に、撮影者にエラーを通知し、撮影者に上記関係を満たしていないことを警告する構成としても良い。警告は音声で行うこともできるし、表示部43を用いた判別結果を報知する表示により行うこともできる
【0079】
すなわち、付加制御部61あるいはコンソール4は、判別した判別結果を撮影者が識別可能な態様で報知する本発明における報知手段としての機能、又は判別結果を出力する本発明における出力手段としての機能を有することとなる。
また、付加制御部61あるいはコンソール4は、上記(1)〜(3)の判別条件をすべて満たす場合に、発生装置に対し放射線の照射を許可することとなる。すなわち、付加制御部61あるいはコンソール4は、本発明における照射許可手段をなすこととなる。
このようにすることで、確実に上記関係を満たさない選択がされた状態で撮影されることを防止することができる。
【0080】
ここで、照射フレームレートや撮影フレームレートを設定する際の動作について、図7に示す撮影装置(A),(C)他の組合せ及び発生装置(A),(B)の組合せがある撮影室での場合を例にして説明する。
まず初めに、撮影者が、図8に示すように、使用する発生装置として発生装置(A)を選択した(選択された発生装置の表示欄43aに発生装置(A)を表示させた)とする。発生装置(A)に対応する(照射が可能な)照射フレームレートは、例えば15、10、5フレーム/s(Hz)の3種類である。
なお、図8には、発生装置(A)が選択された状態として表示欄43aに発生装置(A)の情報しか表示されていない場合を例示したが、表示欄43aを複数の発生装置の情報を選択肢の形で表示させることが可能な構成としておき、選択された発生装置(A)の情報を、他の発生装置の情報と異なる表示態様とすることとしても良い。
【0081】
続いて、使用する撮影装置3を選択する。ここでは、撮影装置(A)及び撮影装置(C)が、対応する撮影フレームレートの中に、先に選択した発生装置(A)で対応できる照射フレームレート(15,10,5)のN倍(Nは1以上の整数)の数値を含んでいるため選択可能となる。
このため、撮影装置(A)を選択した場合(対応するアイコン43bを実線表示させた)には、発生装置(A)に対応する照射フレームレートとの組合せの関係上、選択可能な撮影フレームレートは15Hz(照射フレームレート5Hzの3倍)となる。
なお、このような選択可能な撮影フレームレートの中で相対的に値の大きい(速い)撮影フレームレートを基本撮影フレームレートとして選択することが可能である。
照射フレームレートを変更して撮影を行う手技において、照射フレームレートの変更に合わせて撮影フレームレートを変更してしまうと、撮影装置(A)の設定変更に伴う撮影装置(A)の再起動等、煩雑で時間がかかる作業が必要となってしまうが、撮影装置(A)の撮影フレームレートを基本撮影フレームレートに固定することでこのような切り替え時間を無くすことが可能となる。
このように、基本撮影フレームレートとして15Hzが選択されると、照射フレームレートとしては発生装置(A)が対応できる照射フレームレートの中で基本撮影フレームレートの1/N(ただしNは1以上の整数)となる15Hz又は5Hzが選択可能となる。
なお、このとき、照射フレームレートとして10Hzを選択しようとした場合、選択ができない構成とすることができる。その際、例えば図9に示すように、表示された照射フレームレートの近傍に、選択できない旨の表示(判別結果を報知する表示:例えば「不可」の文字43c)を行うようにしても良い。
【0082】
一方、別の例として、図10に示したように、撮影装置(C)を選択した(対応するアイコン43dを実線表示させた)場合、発生装置の対応フレームレートの関係から、10Hzを基本撮影フレームレートとして選択することが可能となる。
また照射フレームレートしては、10Hz、あるいは5Hzが選択可能となる。
なお、ここで、照射フレームレートには、撮影手技に応じて必要な数値を設定することが望ましい。例えば、呼吸等緩慢な変化の動態を撮影するためには、少なくとも2Hz以上の照射フレームレートとすることが望ましい。
このため、付加制御部61あるいはコンソール4を、設定された照射フレームレートが2Hz以上であった場合に発生装置に対し放射線の照射を許可するように構成することができる。
あるいは、撮影する部位や手技ごとに最低限必要なフレームレートをそれぞれ記憶しておき、選択された撮影部位や撮影手技に応じて設定された照射フレームレートが前記の最低限必要なフレームレート以上であった場合に発生装置に対し放射線の照射を許可するように構成することができる。
【0083】
また、接続されている複数の撮影装置3の中から、撮影者の撮影手技に応じて推奨される撮影装置3が自動的に選択される構成としてもよい。
また、特に変更が無い場合に、前の撮影で使用した撮影装置3が継続して選択される構成としてもよい。
【0084】
使用する撮影装置3が選択されると、図4に示したように、コンソール4は、撮影装置3及び付加装置6に接続要求をそれぞれ行う(ステップS6)。
撮影装置3や付加装置6は、接続要求を受けると、コンソール4とそれぞれ接続する(ステップS7)。
なお、接続要求は、図4に示したように、コンソール4から付加装置6に対して行い、更に付加装置6から撮影装置3に対して行う構成とすることもできる。
撮影装置3とコンソール4とは、図2に示したように通信ネットワークNを介して接続したり、直接接続したりすることが可能であるが、コンソール4と撮影装置3とが直接接続されると、付加装置6と接続していない撮影装置3と接続し、付加装置6と撮影装置3とが連携した状態での接続構成を確立できない可能性がある。
しかし、このように付加装置6を介して撮影装置3とコンソール4とを接続することにより、確実に付加装置6に接続された撮影装置3と接続することが可能となる。
【0085】
あるいは、図示は省略するが、コンソール4より各撮影装置3に接続要求を行い、その後各撮影装置3から付加装置6に接続要求を行う構成としても良い。
撮影に使用する撮影装置3の設定はコンソール4にて行われるため、このように構成すれば、使用する撮影装置3を確実に選択し付加装置6と接続することができ、誤った撮影装置3を選択することなく、付加装置6と使用する撮影装置3とが連携した状態を確立することが可能となる。
また、このような構成とすることで、前述のように付加装置6に接続された撮影装置3からのみではなく、使用可能な撮影装置3全体から撮影装置3を選択し、接続することが可能となる。
また、ここで、撮影装置3を、接続を開始するときに、自身の状態を、撮影準備、あるいは撮影が可能な前述の消費電力の低いモードから、当該消費電力の低いモードよりも消費電力が高いモードへ自動的に遷移する構成としても良い。
【0086】
続いて、撮影者が、コンソール4にて撮影条件等を設定し、撮影開始をコンソール4へ指示すると、コンソール4は、撮影装置3及び付加装置6に対して撮影シーケンスの開始を指示するシーケンス開始信号をONにする。そして、シーケンス開始信号を撮影装置3及び付加装置6に送信する(ステップS8)。シーケンス開始信号は、例えばコンソール4と付加装置6の間で送受信される情報信号、付加装置6と撮影装置3の間で送受信される情報信号を用いて送信することが可能である。
撮影装置3及び付加装置6は、シーケンス開始信号がONになったことを検知すると、撮影準備を開始する。
【0087】
ここで、付加装置6が、照射指示スイッチ5が押下される前の段階からタイミング信号を送信するよう構成されている場合、付加装置6が、シーケンス開始信号がONになったことを検知後、読出指示信号(図18参照)をONにするとともに、タイミング信号を撮影装置3へ所定間隔で繰り返し送信するように制御しても良い(ステップS9)。
撮影装置3は、このタイミング信号を受信する度に、読み出し動作を繰り返す。すると、撮影装置3内の回路の温度が上昇する。すなわち、この段階の撮影装置3が繰り返し行う読み出し動作は、撮影装置3のウォームアップとなる。
また、撮影装置3が読み出し動作を繰り返す初期段階で、ウォームアップを開始した旨をコンソール4へ通知する(ステップS10)。
【0088】
ところで、撮影装置3に対しては、撮影直前に蓄積された電荷を除去するための読み出し操作(リセット動作)を行う必要がある。
一方、撮影装置3は、読み出し動作を行う際に電力を消費するため、それに伴って撮影装置3の温度が上昇する。また、この温度上昇により撮影装置3の特に受光部の感度が変化し、放射線入射量へ出力する画像濃度も変化する。1枚の静止画撮影であればこの温度上昇による画像の変化は問題にならないが、本実施形態に係るシステム100のように動態撮影(静止画の繰り返し撮影)を行う場合には、撮影中の温度上昇による画像の変化が問題になる。
しかし、上述したように、ウォームアップを行うよう構成した場合には、こうした温度上昇による画像濃度の変化を少なくすることができる。
【0089】
また、ステップS9が複数回繰り返される何処かのタイミングにて、撮影装置3が補正用画像を取得するようにしても良い。
例えば、撮影装置3がウォームアップを行う(照射指示スイッチ5の押下前に読み出し動作を行う)構成とした場合、このウォームアップの後半で読み出した画像を、補正用画像としてコンソール4へ送信してもよい(ステップS11)。
撮影装置3が有する複数の画素はそれぞれ特性が異なっており、放射線が照射されていない状態であっても、画像の明るさに相当する電荷のレベルが画素毎に異なっている。そこで、ウォームアップの後半で読み出した画像を補正用画像として取得しておき、例えば後に得られる撮影画像の各信号値から、補正用画像の各信号値を差し引くことで、画素毎のばらつきが除去された撮影画像を得ることができる。
なお、ここでは、補正用画像の使用方法として、撮影画像から単純に補正用画像を差し引く場合を例に挙げたが、さまざまな演算を用いてノイズ成分を除去することも可能である。
【0090】
また、補正用画像の取得以外の前記撮影直前に蓄積された電荷を除去するための読み出し操作(リセット動作)時に、通常の撮影と同様の動作として、除去した電荷を画像化する工程、画像化した画像データを撮影装置3内の記憶部に格納する工程、画像化したデータ、あるいは撮影装置3内の記憶部に格納された画像データをコンソール4へ転送する工程の少なくとも1つを行っても良い。
通常の撮影と同様の上記工程を行った方が実際の撮影に近い条件となるため、このようにすれば、以降のステップで撮影を行った際の差異が少なく、例えば前記温度上昇の影響を少なく抑えることが可能となる。
一方で、通常の撮影と同様の上記工程を行った場合、電力の消費量が多くなる、無駄な放射線未照射時の画像が撮影装置3の記憶部に格納されることで撮影時に使用できる記憶部の容量が少なくなる、無駄な放射線未照射時の画像がコンソールに送信されることで、通信容量の一部を占有してしまい、またコンソールの記憶部に格納されることで撮影時に使用できる記憶部の容量が少なくなる、といった問題があるため、こうした問題が生じるのを回避するため、上記工程の一部を省くことも可能である。
【0091】
撮影装置3は、ウォームアップとして予め設定された読出し回数、あるいは読み出し動作期間が経過することでウォームアップの完了とする構成とすることができる。これは、例えば後述する照射開始信号をONにするステップS25(図5参照)にて、前述の予め設定された読出し回数、あるいは読み出し動作期間が経過するまで、照射開始信号をONしないようにすることで、ウォームアップが完了するまで放射線の照射による撮影を開始しないようにすることが可能となる。
【0092】
その後、撮影装置3は、撮影準備が完了したことをコンソール4に通知する(ステップS12)。
その際、コンソール4の表示部43に「撮影可能」と表示するようにしてもよい(ステップS13)。
【0093】
(C:撮影確認)
付加装置6は、引き続きタイミング信号を撮影装置3へ繰り返し送信し、撮影装置3は、このタイミング信号を受信する度に、撮影装置3の読み出し動作を繰り返す。
撮影者が被検体のポジショニングを終え、照射指示スイッチ5の一段目を押下すると(ステップS14)、照射指示スイッチ5は、コンソール4を介して放射線制御部11へ出力する照射準備信号をONにする(ステップS15)。
発生装置の放射線制御部11は、この照射準備信号がONになったことを検知すると、高電圧発生部12及び付加装置6へ出力する照射準備信号をONにする(ステップS16)。これにより、付加装置6の第一取得部62は、(照射指示信号よりも前であってシーケンス開始信号がONになるよりも後に出力される)照射準備信号を取得することとなる。
このように、放射線制御部11を含む発生装置は、照射準備信号に応じ、放射線の照射準備を開始する。
【0094】
付加装置6の付加制御部61は、放射線制御部11からの照射準備信号がONになったことを検知すると、撮影準備信号をコンソール4へ送信する(ステップS17)。
また、このとき、付加制御部61あるいはコンソール4が、下記(1)〜(3)の判別条件について再度確認するようにしてもよい。
(1)設定した照射フレームレートが、発生装置に対応した値になっている
(2)設定した撮影フレームレートが、撮影装置3に対応した値になっている
(3)照射フレームレート:撮影フレームレート=1:N(ただしNは1以上の整数)となっている(照射フレームレートが撮影フレームレートのN倍になっている)
上記関係を満たさない場合、コンソール4は、以降のシーケンスへの以降を禁止する、あるいは撮影許可を出さないようにしてもよい。
また、上記対応を行う際に、撮影者にエラーを通知し、撮影者に上記関係を満たしていないことを警告する構成としても良い。
【0095】
コンソール4は、撮影準備信号を受信すると、撮影準備を開始する。コンソール4での撮影準備は、例えばコンソール4を構成する撮影装置制御コンソール42と、放射線照射を制御する放射線制御コンソール41の設定が同じであることを確認したり、撮影装置3に指定した撮影条件等が設定されていることを確認したりする動作である。
コンソール4は、撮影準備を完了させると、付加装置6へ出力する撮影準備完了信号をONにする(ステップS18)。
その際、コンソール4の表示部43に「撮影中」と表示するようにしてもよい(ステップS19)。
【0096】
また、この撮影準備が完了した段階にて、コンソール4への撮影条件変更等の入力をロックし、変更できないようにする構成としても良い。
静止画撮影の場合には、撮影は短時間で終了するため、撮影中に撮影条件の変更等が行われる危険性は少なく、このように構成する必要性は低いが、動態撮影の場合には、撮影期間が長いため、撮影者あるいは撮影者以外の第三者が故意あるいは無意識にコンソール画面を操作して撮影条件等を変更してしまう危険性がより高くなる。
そこで、この段階から後述するステップS45以降のシーケンス終了までの間、コンソール4への撮影条件変更等の入力をロックすることで、このような撮影条件の変更を確実に防ぐことが可能となる。
【0097】
なお、図4には、撮影準備信号を付加装置6からコンソール4へ出力する場合を例示したが、撮影準備信号をコンソール4ではなく撮影装置3へ出力し、撮影装置3に撮影準備を行わせ、撮影装置3の撮影準備が完了したら撮影装置3から撮影準備完了信号を付加装置6へ出力する場合もある。
また、コンソール4と撮影装置3の双方に撮影準備信号をそれぞれ出力し、双方にそれぞれ撮影準備をさせ、双方の撮影準備が完了したらコンソール4と撮影装置3から撮影完了信号を付加装置6へそれぞれ送信し、付加装置6が双方の撮影完了信号を受信した段階で全体の撮影準備が完了したと判断する場合もある。
【0098】
また、図示は省略するが、発生装置の放射線制御部11が、外部機器の撮影準備が完了したことを入力することが可能な撮影準備完了信号を入力する接続部を有する場合、付加装置6が撮影準備完了信号を放射線制御部11へ出力する構成としてもよい。
放射線制御部11が、付加装置6からの撮影準備完了信号がONになったことを検知することで、撮影装置3が撮影可能な状態であることを検知することが可能となる。ここで、放射線制御装置1が、撮影準備完了信号がONになったことを検知した後に放射線照射を行うように制御することで、撮影装置3が撮影不可の状態で放射線を照射してしまい、被検体を無駄に被曝させてしまうという危険性を確実に排除することが可能となる。
【0099】
(D:撮影実行)
続いて、撮影者が照射指示スイッチ5の二段目を押下すると(ステップS20)、照射指示スイッチ5は、コンソール4を介して放射線制御部11へ送信する照射指示信号をONにする(ステップS21)。
このとき、付加装置6は、引き続きタイミング信号を撮影装置3へ繰り返し送信し、撮影装置3は、このタイミング信号を受信する度に、読み出し動作を繰り返している。
発生装置の放射線制御部11は、照射指示スイッチ5から照射指示信号が入力されても、付加装置6からの照射許可信号がこの時点ではOFFであるため、照射信号を高電圧発生部12へ送信しない。
【0100】
一方、放射線制御部11は、付加制御部61へ送信する照射指示信号をONにする(ステップS22)。
付加装置6は、照射指示信号を受信すると、撮影装置3及びコンソール4へ出力する、撮影の開始を許可するか否かを通知する撮影開始信号をONにする(ステップS23,S24)。
また、このとき、付加制御部61あるいはコンソール4が、下記(1)〜(3)の判別条件について再度確認するようにしてもよい。
(1)設定した照射フレームレートが、発生装置に対応した値になっている
(2)設定した撮影フレームレートが、撮影装置3に対応した値になっている
(3)照射フレームレート:撮影フレームレート=1:N(ただしNは1以上の整数)となっている(照射フレームレートが撮影フレームレートのN倍になっている)
上記関係を満たさない場合、コンソール4は、以降のシーケンスへの以降を禁止する、あるいは撮影許可を出さないようにしてもよい。
また、上記対応を行う際に、撮影者にエラーを通知し、撮影者に上記関係を満たしていないことを警告する構成としても良い。
【0101】
撮影装置3は、撮影開始信号がONになったことを検知すると、その時点で自身が行っている読み出し動作が終了したことを契機として、例えば図5に示したように、付加装置6へ出力する照射開始信号をONにする(ステップS25)。これは、撮影装置3の読み出し動作は、二次元状に配置された画素に蓄積された電荷を順次読み出すことで受光面全体の画像を取得するようになっており、読み出しの途中で照射開始信号をONにし、放射線が照射されてしまうと、読み出しが完了した画素と読み出しが完了していない画素とで信号値に差が出てしまい、画像品位を著しく落としてしまうためである。
【0102】
一方、本実施形態においては、後述するように放射線照射と撮影装置3の画像読み出しが、付加装置6からの照射許可信号及びタイミング信号に基づいて行われるため、読み出し動作の途中で放射線が照射されることは、通常のルーチンでは発生することは無い。このため、照射開始信号を前述の撮影装置3の読み出しタイミングを考慮せずONにする構成としてもよい。
【0103】
撮影装置3は、照射開始信号がONになった後も画像読み出し動作を繰り返す。この照射開始信号がONになった後に読み出した画像は、撮影画像として撮影装置3のメモリーに保存、あるいはコンソール4へ転送するようにする。
【0104】
付加装置6は、撮影装置3からの照射開始信号がONになったことを検知すると、撮影装置3が撮影可能状態であることを検知し、照射許可信号を放射線制御部11へ繰り返し送信する(ステップS26)。
照射フレームレート:撮影フレームレート=1:Nとなるよう設定されている場合、付加制御部61は、タイミング信号をN(図5にはN=2の場合を示した)回出力する毎に、撮影許可信号を1回出力する。
【0105】
発生装置の放射線制御部11は、照射許可信号を受信する度に、撮影指示信号と照射許可信号が揃うこととなるため、照射信号を高電圧発生部12へ繰り返し送信する。
高電圧発生部12は、照射信号を受信する度に、放射線照射に必要な高電圧を繰り返し発生させ、その高電圧を照射出力として放射線発生部2へ繰り返し出力する。
放射線発生部2は、照射出力が入力される度に、撮影装置3に対して放射線を繰り返し照射する(ステップS27)。
照射された放射線は、撮影装置3と放射線発生部2との間に配置された図示しない被検体を透過し、撮影装置3に入射する。
【0106】
一方、撮影装置3は、タイミング信号を受信する度に、入射した放射線の強度に応じた量の電荷を蓄積し(ステップS28)、それを撮影画像として読み出す(ステップS29)ことを繰り返す。
撮影装置3は、継続して蓄積及び読出しを繰り返すが、蓄積及び読出しをN回繰り返す毎に発生装置から放射線の照射を1回受け、露光画像を生成することとなる。
撮影装置3は、読み出した放射線画像を、コンソール4へ転送する(ステップS30)。
なお、撮影画像をコンソール4へ転送するよう構成した場合であって、データ量や通信環境の都合上、コンソール4への転送が間に合わない場合には、複数の撮影画像のうちの一部の撮影画像、あるいは一枚の撮影画像の一部を撮影装置3に保存し、残りをコンソール4へ転送するようにしてもよい。
【0107】
ここで、撮影装置3の動作の一例に関して更に説明する。ここでは前述のタイミング信号に合わせて電荷の蓄積を開始する場合について説明を行う。
<リセット動作/補正画像取得動作>
撮影前に行われるリセット動作では、撮影装置3は、放射線発生装置からの放射線照射が無い状態で前述の動作を繰り返し行い、各画素に蓄積された放射線照射に基づかない電荷(暗電荷あるいは暗電流)を放出することで、放射線照射に基づいた電荷による画像に対するノイズ成分となる各画素に蓄積された放射線照射に基づかない電荷をリセットすることが出来る。なお、このリセット動作時には、前述の読出し部34で流れ込んできた電荷を画像データ化しない制御としても良い。(t1以前の動作)
【0108】
また、撮影前あるいは撮影後に行われる補正画像取得動作では、撮影装置3は、放射線発生装置からの放射線照射が無い状態で前述の動作を繰り返し行い、各画素に蓄積された放射線照射に基づかない電荷(暗電荷あるいは暗電流)を放出することで、放射線照射に基づいた電荷による画像に対するノイズ成分となる各画素に蓄積された放射線照射に基づかない電荷をリセットすることが出来る。また、この補正画像取得動作時には、前述の読出し部34で流れ込んできた電荷を画像データ化し記憶することで、放射線照射が無い状態でのノイズ成分量を記憶することが可能となり、このノイズ成分を放射線照射された状態での画像データから差し引くことでノイズ成分の除去を行うことが出来る。なお、この補正画像取得動作を前述のリセット動作の一部として行っても良い。(t1以前の動作)
【0109】
<リセット動作/補正画像取得動作の終了動作>
リセット動作あるいは補正画像取得動作に続いてステップS21の照射指示信号がONになると、撮影装置3に入力される撮影開始信号がONになる(ステップ23)。すると、撮影装置3は、前述のリセット動作あるいは補正画像取得動作を停止する。
一方、撮影開始信号がONになっていても、前記補正画像取得動作が所定枚数の補正用画像取得を完了していない場合には補正画像取得動作を停止せず、所定枚数の補正用画像が取得されるまで前記補正画像取得動作を継続させ、その後に前記補正画像取得動作を停止する。
リセット動作あるいは補正画像取得動作を停止すると、撮影装置3はリセット動作あるいは補正画像取得動作を停止し、撮影可能状態になったことを、ステップS25の照射開始信号をONすることで通知する。(t1)
【0110】
<動作>
撮影装置3は、付加制御部61からタイミング信号を受信すると、各走査線32bへオフ電圧を印加することで、図11に示したように、放射線検出素子32dが発生させた電荷を画素内に蓄積可能な状態に遷移する(t2,t6,t10,・・・)。
付加制御部61は、タイミング信号を送信したタイミングに連動したタイミングで照射許可信号を出力する。放射線発生装置は、照射許可信号に応じて放射線を撮影装置3に照射する(ステップS27;t3,t7,t11,・・・)。
照射フレームレートが撮影フレームレートの1/N(図11にはN=2の場合を示した)である場合、付加制御部61はタイミング信号の出力をN回繰り返すごとに1回、照射許可信号を出力する。その結果、タイミング信号と照射許可信号に応じて、撮影装置3が蓄積と読出しをN回繰り返すごとに放射線発生装置は放射線を1回照射する(ステップS27;t3,t11,・・・)。その際、それ以外のタイミング(t7・・)では放射線を照射しない。
撮影装置3は、自身が持つ計時手段により、所定時間電荷を蓄積するモードを継続する(t2〜t4,t6〜t8,t10〜t12,・・・)。
【0111】
撮影装置3は、上記電荷を蓄積するモードでいる間に放射線を受けると、放射線検出部32の各放射線検出素子32dで電荷を生成し、それを各画素に蓄積する(ステップS28)。
その後、撮影装置3は、自身が持つ計時手段により、上記所定時間経過後に各スイッチ素子32eにオン電圧を印加することで、各画素に蓄積されていた電荷を信号線32cに放出する読み出し動作を行う。読み出し動作では、撮影装置3は、読出し部34で流れ込んできた電荷に基づく画像データを読み出して画像データ化する。また画像データ化した画像データの少なくとも一部をコンソール4へ転送する(ステップS29,S30;t4〜t5,t8〜t9,t12〜t13,・・・)。
【0112】
<動作制御方式の別の実施形態>
上記の説明では、付加制御部61からのタイミング信号に応じて、撮影装置が電荷を画素内に蓄積可能な状態に遷移する例を示したが、このタイミング信号に応じて他の動作を行うように制御しても良い。
例えば別の制御方式では、撮影装置3が各画素に蓄積されていた電荷を信号線32cに放出する読み出し動作(t4〜5、t8〜t9、t12〜t13、・・・)を終えた後、付加制御部61からのタイミング信号を待たずに電荷を画素内に蓄積可能な状態(t6〜t8、t10〜t12、・・・)へ遷移させるように制御しても良い。
その後、付加制御部61は、放射線発生装置から放射線を照射する制御を行う照射許可信号を送信したタイミングに連動したタイミングにてタイミング信号を出力するように制御する。
撮影装置3は受信したタイミング信号に応じて各画素に蓄積されていた電荷を信号線32cに放出する読み出し動作に遷移させる。(t4、t8、t12、・・・)
このような動作制御を繰り返すことによっても放射線発生装置による放射線照射タイミングと、撮影装置による画像生成タイミングとを合わせながら撮影を行うことが可能となる。
【0113】
(E:撮影終了)
付加装置6は、放射線の照射を開始した時点から、照射許可信号を送信した回数をカウントし、その都度、予め設定された最大撮影枚数に達したか否かの判定を行う。そして、カウントした照射許可信号の送信回数(撮影済み枚数)が最大撮影枚数に達したと判断した場合は、図6に示したように、撮影開始信号をOFFにし(ステップS31)、前述のタイミング信号と照射許可信号のいずれか、又は全ての出力を停止する。
【0114】
なお、ここで、付加装置6が、最後に照射許可信号を出力してから、撮影装置3が入射した放射線の強度に応じた量の電荷を蓄積し(ステップS28)、それを撮影画像として読み出す(ステップS29)動作を少なくとも1回行う制御を行うようにしても良い。これにより、最後に放射線が照射された画像を確実に読み出して撮影画像とすることができ、被検体を無駄に被曝させることを確実に防止することが出来る。
また、付加装置6が、最後に照射許可信号を出力してから、撮影装置3が電荷を蓄積し(ステップS28)、それを撮影画像として読み出した(ステップS29)後、さらに撮影装置3が電荷を蓄積し、それを撮影画像として読み出す動作を行うように制御するように構成しても良い。この撮影画像は放射線が照射されていない状態で撮影される画像となるため、これらの画像を前述の補正用画像と同様に、放射線照射時の撮影画像の補正に使用することができる。
【0115】
つまり補正用画像として、前述のように放射線を用いた撮影前に撮影した画像を補正用画像として使用しても良いし、上記のように放射線を用いた撮影後に撮影した画像を補正用画像として使用しても良い。
あるいは、放射線を用いた撮影の前、および後に撮影した補正用画像を用いても良い。この場合、放射線を用いた撮影の前後の補正用画像を用いることで、撮影中の補正用画像の変化を予想し補正用画像を生成しても良い。これらは例えば放射線撮影前後で撮影した補正用画像を平均化する、あるいは変動を線形あるいは曲線補完することで生成することが可能である。
静止画撮影の場合には、撮影に要する時間が短いため、撮影の前後での補正画像の変化は少ないが、動態撮影の場合には、撮影に要する時間が静止画に比べてはるかに長くなる。そのため前述のように撮影前後の補正用画像を用いることで、撮影中の変動も考慮した補正を行うことが可能となる。
【0116】
また、撮影枚数を、前述のように照射許可信号を送信した回数にてカウントするのではなく、撮影を開始してからのタイミング信号の出力回数に基づいてカウントするようにしても良い。
また、撮影枚数を、前述のように照射許可信号を送信した回数にてカウントするのではなく、撮影を開始してからの経過時間に基づいてカウントするようにしても良い。
【0117】
撮影装置3は、撮影開始信号がOFFになったことを検知し、更に前述の放射線照射後の撮影や、補正用画像取得のための撮影が終了すると、読出指示信号(図18参照)をOFFにし、撮影装置3のメモリーに残された残画像(未転送の撮影画像)をコンソール4へ転送する(ステップS32)。そして、残画像の転送が完了すると、残画像転送完了信号をコンソール4へ送信する(ステップS33)。
【0118】
一方、コンソール4は、撮影開始信号がOFFになったことを検知すると、転送されてきた撮影画像の確認作業を開始する。
また、コンソール4は、残画像転送完了信号を受信すると、画像の削除を指示する画像削除信号を撮影装置3へ送信する(ステップS34)。
なお、画像削除信号は、前記撮影画像の確認作業が完了し、転送されてきた全ての画像に問題がないことを確認した後に送信するように制御しても良い。
また、その際、コンソール4の表示部43に「撮影終了」を表示するようにしてもよい(ステップS35)。
撮影装置3は、画像削除信号を受信すると、メモリーに保存していた撮影画像を削除する(ステップS36)。これにより、メモリーの空き領域を次の撮影のために確保することができる。
【0119】
撮影が終了したことを確認(例えば、コンソール4に表示された「撮影終了」の表示を視認する等)した撮影者が、照射指示スイッチ5の二段目を開放すると(ステップS37)、照射指示スイッチ5は、照射指示信号をOFFにし(ステップS38)、更に放射線制御部11も照射指示信号をOFFにする(ステップS39)。
その後、撮影者が照射指示スイッチ5の一段目を開放すると(ステップS40)、照射指示スイッチ5は、照射準備信号をOFFにし(ステップS41)、更に放射線制御部11も照射準備信号をOFFにする(ステップS42)。
付加装置6は、照射準備信号がOFFになったことを検知すると、その旨をコンソール4へ通知する。
コンソール4は、付加装置6から通知を受けると、撮影準備完了信号をOFFにして、シーケンス状態を照射準備状態へ遷移させる。
【0120】
付加装置6は、照射指示信号及び照射準備信号がOFFになったことを検知すると、撮影が終了したことを示す撮影終了信号を撮影装置3及びコンソール4に送信する(ステップS43,S44)。
撮影装置3は、撮影終了信号を受信すると、スタンバイ信号をコンソール4へ送信する(ステップS45)。
コンソール4は、スタンバイ信号を受信すると、所定期間、再撮影や他の撮影の有無を監視し、再撮影や他の撮影が無いまま所定期間が経過した場合には、シーケンス開始信号をOFFにして、シーケンス状態を、撮影指示を待機する待機状態へ遷移させる。
こうして、一連の撮影動作が終了する。
本実施形態に係るシステム100は以上のように動作し、これにより複数の静止画を短時間に繰り返し撮影する動態撮影が行われる。
【0121】
[撮影後の画像選択]
その後、コンソール4にて、得られた動態画像を構成する、N枚ごとに放射線が照射されたタイミングで撮影された露光画像を含む(露光画像と露光画像との間に放射線が照射されずに生成された未露光画像をN−1枚挟んだ)複数のフレームの中から、露光画像のみを抽出し、新たな動態画像とすることで、1/Nの放射線被曝量での動態画像を得ることが可能となる。
露光画像の抽出は、設定された照射フレームレート、撮影フレームレート及び動態画像に付されたフレーム番号に基づいて行ってもよいし、各フレームの所定画素の画素値等を判別することにより行ってもよい。
このような動作により、コンソール4は、本発明における選択手段及び動態画像生成手段をなす。
また、露光画像を抽出する際、必要に応じ、露光画像を生成する以外のタイミングで生成された未露光画像を用いて、露光画像の画像補正処理を行っても良い。
【0122】
[変形例1]
ここで、上記の例では撮影した全ての画像を、撮影装置3からコンソール4へ画像送付し、コンソール4にて必要な画像(露光画像)を抽出し、動態画像を生成する例について説明を行ったが、撮影した全ての画像をコンソール4に送付せず、露光画像あるいは他のタイミングで生成した未露光画像を撮影装置3で選択し、コンソール4へ送付する構成としても良い。また、必要に応じて撮影装置3にて露光画像の画像補正処理を行っても良い。
【0123】
[変形例2:撮影装置3にて撮影済み枚数をカウント]
なお、上記実施形態では、付加装置6が照射許可信号を送信した回数をカウントし、カウントした照射許可信号の出力回数が最大撮影枚数に達した場合に、最大撮影枚数に到達したと判断する例を示したが、撮影装置3が照射開始信号送信以降にタイミング信号を受信した回数、あるいはタイミング信号を受信し撮影装置3の読み出しを行った回数、あるいは撮影装置3の読み出しを行い画像の保存、あるいはコンソール4への転送を行った回数をカウントし、それらが予め設定された最大撮影枚数に達したかで判断を行う装置構成としてもよい。
【0124】
[変形例3:撮影装置の状態による撮影許可]
また、撮影装置3、コンソール4及び付加装置6の接続時、あるいは撮影開始時に、撮影装置3の残電力量やメモリー残量を参照し、指定の動態撮影が最後まで可能かを判断する構成としてもよい。
また、判断結果に応じて、撮影が可能であれば撮影が可能であることを表示する構成としてもよい。
また、判断結果に応じて、撮影が不可であれば不可であることを表示する構成としてもよい。
【0125】
[変形例4:動態撮影時の放射線制御部の動作]
上記実施形態では、放射線制御部11が、照射指示スイッチ5から照射指示信号を受信するとともに、付加制御部61から照射許可信号を繰り返し受信するようになっていた。
この照射許可信号は、例えば動態画像の個々のフレームを撮影するための放射線照射に対応したパルス信号として放射線制御部11に送信される。そして、放射線制御部11は、繰り返し受信する照射許可信号の各々に対して、1対1で照射信号を高電圧発生部12に送信し、放射線を照射する。
また、1枚の静止画を撮影する場合には、放射線制御部11が、1回の照射指示信号の受信に対して1回の照射許可信号の送信を行えば十分である。
【0126】
そこで、静止画を撮影するために、1回の照射指示信号に対して照射許可信号が複数回受信され、放射線が誤って複数回照射されないようにするため、放射線制御部11を、1回の照射指示信号に対して照射許可信号が複数回受信されても、初めの1回の照射許可信号の入力に対して照射信号を1回しか送信しないような構成とすることができる。
【0127】
一方で、上述したように放射線制御部11が1回の照射許可信号に対して照射信号を一回しか送信しないようにすると、本実施形態に係るシステム100のように、1回の照射指示信号に対して放射線の照射を複数回繰り返すことで動態撮影を行うことができない。
そこで、放射線制御部11を、撮影者が照射指示スイッチ5を押下している期間である1回の照射指示信号入力期間に、照射許可信号を複数回受信した場合には、照射信号を高電圧発生部12へ複数回送信するような構成としてもよい。
このようにすることで、1回の照射指示信号に対して放射線の照射を複数回繰り返すことで動態撮影を行うことが可能となる。
【0128】
なお、上述した(1)1回の照射許可信号に対して照射信号を1回しか送信しない制御モードと、(2)照射指示信号入力期間に、照射許可信号が複数回入力された場合には、照射許可信号の入力に応じて、照射信号を高電圧発生部12へ複数回送信する制御モードは、撮影種類(静止画撮影か、動態撮影か)に応じて切り替えるようにしてもよい。
この撮影種類に応じた放射線制御部11の制御モードの切り替えは、コンソール4で行うことが可能とし、コンソール4から、撮影種類を示す信号を受信したことに基づいて変更するように構成してもよい。
このような構成とすることで、静止画を撮影する際に誤って複数回の放射線が照射され、被検体を無駄に被曝させる危険を確実に防止することが可能となる。
【0129】
[変形例5:動態撮影時の放射線制御部のタイミング制限]
例えば、付加制御部61から放射線制御部11へ送信される照射許可信号に電気的なノイズが混入し、意図しないタイミングで照射許可信号と同様の信号を放射線制御部11が受信してしまうと、高電圧発生部12が、放射線照射に必要な高電圧を生成するのに間に合わないほど短い間隔で照射許可信号を繰り返し受信したのと同様の状況となる場合がある。このような場合に放射線制御部11が照射信号を無理に高電圧発生部12へ送信してしまうと、高電圧発生部12に過度の電流が流れ、高電圧発生部12が故障してしまう場合がある。
【0130】
そこで、上記実施形態において、放射線制御部11を、照射指示スイッチ5から入力される照射指示信号がONになっている間、付加制御部61から照射許可信号が繰り返し受信した場合に、連続した2つの照射許可信号の受信間隔の長さを、予め設定された最低受信間隔と比較し、最低受信間隔より短いと判定した場合には照射信号を高電圧発生部12に送信しないように構成することも可能である。
このようにすれば、高電圧発生部12に過度の電流が流れ、高電圧発生部12が故障してしまうのを防ぐことができる。
【0131】
[効果]
以上説明してきたように、本実施形態に係るシステム100は、図1に示した従来システム100Aにおける、1回の放射線の照射指示に対して放射線の照射を1回しか行うことができない放射線制御装置1に、付加制御部61を接続したことにより、放射線制御装置1が一回の照射指示信号の取得(ON検知)に対して照射信号を複数回出力できるようになっている。すなわち、発生装置が放射線を所定周期で繰り返し発生させることが可能になっている。このため、撮影装置3を用いた、受けた放射線に基づくフレームを所定周期で繰り返し生成する撮影、すなわち動態撮影を行うことが可能となる。
また、図1に示した従来システム100Aは、単純な静止画を撮影することが可能なものとして広く普及している。このため、従来システム100Aを使用している医療機関は、高価な発生装置を更新することなく、撮影装置3及び付加装置6を追加するだけで、既存の発生装置を含む従来システム100Aを動態撮影に対応したものに容易に改造することができる。
【0132】
また、本実施形態に係るシステム100は、付加制御部61あるいはコンソール4が取得した照射フレームレートが、取得した撮影フレームレートのN倍(ただしNは1以上の整数)になっているか否かを判別した判別結果を撮影者が識別可能な態様で報知するようになっているため、撮影装置3が電荷の蓄積・読み出しを所定回数繰り返す間に、発生装置が所定回数と同じあるいは所定回数よりも少ない回数の放射線を照射する撮影を行う際に、撮影装置3と発生装置の少なくとも一方の装置に対応していないフレームレートが設定された状態で撮影が開始されてしまう危険を確実に防止することができる。
【0133】
<従来技術2>
次に、本発明の第二実施形態に係るシステム200(詳細後述)の元となる従来技術2について、図12を参照しながら説明する。なお、上記従来技術1と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0134】
[システム構成]
まず、従来技術2に係る放射線撮影システム(以下、従来システム200A)の概略構成について説明する。図12は、従来システム200Aの概略構成を表すブロック図である。
【0135】
従来システム200Aは、例えば図12に示したように、放射線制御装置1Aが備える放射線制御部11Aの構成が上記従来システム100Aのものと異なる。
具体的には、従来システム100Aの放射線制御部11は、放射線制御コンソール41からの照射準備信号や照射指示信号がONになったことを検知したことに基づいて、それらを外部機器へ向けて出力することが可能に構成されていたが、従来システム200Aの放射線制御部11Aは、こうした構成を有していない。
また、従来システム100Aの放射線制御部11は、外部機器から照射許可信号を受信することが可能に構成されていたが、従来システム200Aの放射線制御部11Aは、こうした構成も有していない。
【0136】
[動作]
次に、上記従来システム200Aの動作について説明する。
【0137】
(照射準備動作)
撮影者により照射指示スイッチ5の一段目が押下されると、照射指示スイッチ5は、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11Aへ出力する照射準備信号をONにする。
放射線制御部11Aは、照射準備信号がONになったことを検知すると、高電圧発生部12へ出力する照射準備信号をONにする。
なお、図12においては、放射線制御部11Aから外部機器への照射準備信号の出力は図示していないが、外部機器と連携して動作する場合には、外部機器への照射準備信号を出力しても構わない。
高電圧発生部12は、照射準備信号がONになったことを検知すると、照射準備出力を放射線発生部2へ出力する。
【0138】
放射線発生部2は、照射準備出力が入力されると、放射線を発生させるための準備を始める。
陽極を回転陽極とした場合には、例えば回転陽極を回転させる等の動作を行う。
【0139】
(照射動作)
続いて、撮影者により照射指示スイッチの二段目が押下されると、照射指示スイッチ5は、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11Aへ出力する照射指示信号をONにする。
なお、図12においては、放射線制御部11Aから外部機器への照射指示信号の出力は図示していないが、外部機器と連携して動作する場合には、外部機器への照射指示信号を出力しても構わない。
【0140】
従来技術2においては、外部機器からの照射許可信号を受信する構成となっていないため、照射指示信号と照射許可信号が揃った場合に照射信号を送信するという制御を行わない。このため、放射線制御部11Aは、照射指示信号がONになったことを検知するだけで、照射信号を高電圧発生部12へ送信する。
高電圧発生部12は、照射信号を受信すると、放射線発生部2での放射線照射に必要な高電圧を照射出力として放射線発生部2に印加する。
放射線発生部2は、高電圧発生部12から高電圧を印加されると、印加された電圧に応じた放射線を発生させる。
発生した放射線は、図示しないコリメーター等の制御器により照射の方向、領域、線質等が調整され被検体及びその背後のカセッテ3Aへ照射される。放射線は一部が被検体を透過してカセッテ3Aへ入射する。
カセッテ3Aに放射線が入射すると、格納されているフィルム又は蛍光板に放射線画像が形成される。
【0141】
ここで、回転陽極の回転が十分な速度に達する前に照射が行われたりするのを防ぐため、上記従来技術1と同様に、放射線制御部11Aを、上述したような、照射準備信号がONになったことを検知してから所定の待機時間が経過するまで、照射指示信号がONになったことを検知しても照射信号を送信しない構成としてもよい。
【0142】
このように、従来システム200Aを用いた放射線撮影では、上記従来システム100Aを用いた場合と同様、1回の撮影操作に基づいて、被検体の放射線画像(静止画)が一枚だけ撮影される。
【0143】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図13〜16を参照しながら説明する。なお、上記第一実施形態と同等の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、第一実施形態において挙げた各種変形パターンは、本実施形態にも適用可能である。
【0144】
[前提、背景、課題]
放射線撮影システムの中には、上記従来技術1に示したような、放射線制御部11に外部から照射許可信号の入力部があり、撮影者からの照射指示と外部からの照射許可に応じて照射信号を送信する放射線制御部11もあるが、一方で、上記従来技術2に示したような、放射線制御部11Aに外部からは照射指示信号の入力部のみを有し静止画を撮影する放射線制御部11Aもある。
本実施形態に係る放射線撮影システム(以下、システム200)は、このような放射線制御部11Aに対しても、付加装置6Aを付加することで、連続的な撮影を行えるようにするものである。
【0145】
[システム構成]
まず、システム200のシステム構成について説明する。図13は、第二実施形態に係るシステム200の概略構成を表すブロック図である。
【0146】
本発明に係るシステム200は、例えば図13に示したように、図12に示した従来システム200Aのカセッテ3Aを撮影装置3に置き換え、上記第一実施形態と同様の撮影装置制御コンソール42と、付加装置6Aと、を更に備えたものとなっている。
なお、システム200は、第一実施形態のシステム100と同様、図27に示したように、複数の発生装置が接続されている場合があり、そのような場合には、これらの中からいずれかを選択して使用することとなる。
同様に、システム200は、複数の撮影装置3が接続されている場合があり、そのような場合には、これらの中からいずれかを選択して使用することとなる。
【0147】
付加装置6Aは、付加制御部61Aと、インターフェース部(以下、I/F部67)と、を備えている。
なお、図13には、付加装置6Aとして、付加制御部61AとI/F部67とを分けて構成したものを例示したが、これらは一体に構成してもよい。
【0148】
付加制御部61Aは、上記第一実施形態と同様の第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64及び第二接続部65の他に、第三接続部66を有する。
また、I/F部67は、第一AND回路67aと、第二AND回路67bと、を有する。
第一取得部62は第一AND回路67aの一方の入力部と、第三接続部66は、第一AND回路67aの他方の入力部とそれぞれ接続されている。
また、第二取得部63は第二AND回路67aの一方の入力部と、第二接続部65は第二AND回路67bの他方の入力部とそれぞれ接続されている。
【0149】
また、第一実施形態に係るシステム100は、照射指示スイッチ5がコンソール4に接続され、照射指示スイッチ5が照射準備信号や照射指示信号を放射線制御装置1を介して付加装置6へ出力するようになっていたが、本実施形態に係るシステム200は、照射準備信号や照射指示信号を出力可能な照射指示スイッチ5が付加装置6Aに直接接続されている。
そして、付加装置6Aは、照射指示スイッチ5からの照射準備信号や照射指示信号を付加制御部61AとI/F部67の第一,第二AND回路67a,67bの一方の入力部とにそれぞれ入力することが可能となっている。すなわち、第一取得部62は照射準備信号を、また第二取得部63は照射指示信号を、照射指示スイッチ5から直接取得することが可能となっている。
なお、照射指示スイッチ5が設けられた基板又は機器がI/F部67に接続された構成とし、第一,第二取得部62,63は、照射指示スイッチ5が出力した照射準備信号や照射指示信号を、基板又は機器を介して取得するよう構成してもよい。
【0150】
また、本実施形態に係る第三接続部66は撮影準備完了信号を、第二接続部65は照射許可信号を第一,第二AND回路67a,67bへそれぞれ出力し、第一,第二AND回路67a,67bにて照射指示スイッチ5からの照射準備信号、照射指示信号とAND条件が成立した場合に、照射準備信号、照射指示信号を、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11へそれぞれ出力することが可能となっている。
すなわち、本実施形態に係る第二接続部65は、I/F部67を介して発生装置と接続可能となっている。このため、本実施形態のI/F部67や放射線制御コンソール41は、本発明における中継部をなす。
【0151】
なお、図13においては、照射指示スイッチ5からの照射準備信号もI/F部67にて付加制御部61Aと第一AND回路67aとに入力されるように分岐し、付加制御部61Aからの撮影準備完了信号とAND条件が成立した際にI/F部67より照射準備信号が出力される例を示した。しかしながら、照射準備信号についてはこのような構成とはせず、照射指示スイッチ5より放射線制御コンソール41や放射線制御部11Aに直接出力される構成としても良い。
【0152】
また、図13には、第三接続部66が撮影装置3と情報や信号を直接送受信している構成を例示したが、第三接続部66は、信号を中継可能な図示しない中継部を介して他の装置と接続可能としてもよい。
また、図13には、第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64、第二接続部65が別々に設けられた場合を例示したが、第一取得部62、第二取得部63、第一接続部64、第二接続部65、第三接続部66のうちの少なくとも2つは一体に構成されて(各部62〜66が兼用となって)いてもよい。
また、図示は省略するが、付加装置6Aが出力した照射準備信号及び照射指示信号を、放射線制御コンソール41を介さず、放射線制御部11Aで直接入力する構成としてもよい。
【0153】
また、付加制御部61Aは、実行するプログラムが第一実施形態に係る付加制御部61と異なっており、構造は第一実施形態に係る付加制御部61と同様のものとすることもできる。(図2では図示を省略しているが、第一実施形態に係る付加制御部61も第三接続部66を備えているが、プログラムにこれを使用するコマンドを含めていないことで、付加制御部61と同様のものを使用することも可能となる)。あるいは付加制御部61Aは付加制御部61とは別に、必要な機能に限定したものを用いても良い。
付加制御部61Aは、照射指示スイッチ5からの照射準備信号がONになったことを検知すると、撮影装置3及びコンソール4のうちの少なくとも一方の装置へ出力する撮影準備信号をONにするようになっている。
また、付加制御部61Aは、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置からの撮影準備完了信号がONになっていることを検知すると、I/F部67の第一AND回路67aの他方の入力部へ出力する撮影準備完了信号をONにするようになっている。
【0154】
また、付加制御部61Aは、照射指示スイッチ5からの照射指示信号がONになったことを検知すると、撮影装置3及びコンソール4のうちの少なくとも一方の装置へ出力する撮影開始信号をONにするようになっている。
また、付加制御部61Aは、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置からの照射開始信号がONになったことを検知すると、第一実施形態と同様の照射許可信号(例えばパルス状の信号)を、I/F部67の第二AND回路67bの他方の入力部へ所定周期で繰り返し出力するようになっている。
また、付加制御部61Aは、第一実施形態と同様のタイミング信号(例えばパルス状の信号)を撮影装置3へ所定周期で繰り返し出力するようになっている。
このように、照射許可信号やタイミング信号の送信タイミングを制御するため、付加制御部61Aに、第一実施形態と同様の計時手段を有する構成とすることができる。
【0155】
[動作]
次に、上記システム200の動作について説明する。図14〜16は、本実施形態に係るシステム200の動作を表すラダーチャートである。
【0156】
A:機器設置時、装置立ち上げ時、接続機器変更時、定期的な接続機器確認時の動作(ステップS1,S2)及びB:撮影準備における動作(ステップS3〜S13)は、図9に示したように、上記第一実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態に係るシステム200でも、第一実施形態に係るシステム100と同様に、発生装置と撮影装置3との組み合わせを変更しても撮影を行うことができる。このため、サイズや性能の異なる複数のカセッテ型の撮影装置3の中から、撮影オーダーや撮影手技に適したものを選択し撮影を行うことが可能である。
その場合、例えば図7に示すように、コンソール4と接続可能かつ撮影に使用可能な複数の撮影装置3の中から、今回の撮影に適した撮影装置3を選択し撮影を行うこととなる。
また図示は省略するが、1つのコンソール4に複数の発生装置が接続されたシステム100の場合、撮影に使用する発生装置を選択し、撮影を行うこととなる。
【0157】
本実施形態に係る付加装置6Aの付加制御部61Aあるいはコンソール4は、発生装置と撮影装置3の少なくとも一方の装置の選択に際し、照射フレームレートあるいは撮影フレームレートを取得することが可能となっている。
また、付加制御部61Aあるいはコンソール4は、撮影フレームレートを取得することも可能となっている。
なお、取得する照射フレームレートや撮影フレームレートは、撮影者がコンソール4に入力した(選択した)ものであってもよいし、発生装置又は撮影装置3から受信したものであってもよい。
また、発生装置又は撮影装置3から受信する場合、各装置において選択された一のフレームレートを受信するものとしても良いし、各装置が対応する複数のフレームレートを全て受信するものとしてもよい。
このような機能を有する付加制御部61Aあるいはコンソール4は、本発明における第一,第二取得手段をなす。
【0158】
撮影が問題なく行われるためには、下記(1)〜(3)の判別条件を全て満たす必要がある。そこで、付加制御部61Aあるいはコンソール4は、これらの判別条件を全て満たすか否かを判別する。
(1)取得した照射フレームレートが、発生装置に対応した値になっている
(2)取得した撮影フレームレートが、撮影装置3に対応した値になっている
(3)照射フレームレート:撮影フレームレート=1:N(ただしNは1以上の整数)となっている(撮影フレームレートが照射フレームレートのN倍になっている)
ここで、「照射フレームレート」は、発生装置が単位時間に発生させる放射線の回数を指し、付加制御部61による照射許可信号の送信周期に対応している。
一方、「撮影フレームレート」は、撮影装置3が単位時間に放射線画像を生成する回数を指し、付加制御部61Aによるタイミング信号の送信周期に対応している。
なお、照射フレームレートと撮影フレームレートのうちの少なくとも一方が複数ある場合には、照射フレームレートと撮影フレームレートの組合せは複数存在することになるため、判別もそれに伴い複数行ってもよい。
また、ここでは、Nを1以上の整数としたが、例えば、所定間隔で放射線の照射を間引いて撮影を行う場合には、Nを2以上の整数とするのが好ましい。
この処理を実行することにより、付加制御部61Aあるいはコンソール4は、本発明における判別手段をなす。
【0159】
なお、撮影装置3から受信する撮影フレームレートと発生装置から受信する照射フレームレートの少なくとも一方が複数ある場合には、撮影フレームレートと照射フレームレートの組み合わせが複数できるため、それぞれについて上記判別条件をすべて満たすか否かを予め判別しておくようにしても良い。
また、発生装置や、撮影装置3、コンソール4が、発生装置や撮影装置が対応している照射フレームレートや撮影フレームレートしか選択できないように構成されている場合には、上記(1),(2)の判別条件を満たすか否かの判別は省くことができる。
【0160】
上記判別条件を全て満たすか否かを確認した結果、上記判別条件を一つでも満たさない場合には、下記(4)〜(6)のうちの少なくともいずれかの対応をとるようにするとよい。
(4)使用する撮影装置3、使用する発生装置、撮影装置3の撮影フレームレート、発生装置の放射線放射レートに対して、上記関係を満たさない選択をさせない、あるいは入力された数値を受け付けない(設定しない)。
(5)上記関係を満たさない設定候補をグレーダウンする(判別結果を報知する表示を行う)等して、選択対象から外して選択できないようにする。
(6)選択できても、次のシーケンスへ進めさせない。あるいは撮影を許可しない。
なお、上記対応を行う際に、撮影者にエラーを通知し、撮影者に上記関係を満たしていないことを警告する構成としても良い。本実施形態においても、警告は音声で行うこともできるし、表示部43を用いた判別結果を報知する表示により行うこともできる。
【0161】
[C:撮影確認(照射準備)]
付加装置6Aは、引き続きタイミング信号を撮影装置3へ繰り返し送信し、撮影装置3は、このタイミング信号を受信する度に、撮影装置3の読み出し動作を繰り返す。
撮影者が被検体のポジショニングを終え、照射指示スイッチ5の一段目を押下すると(ステップS14)、照射指示スイッチ5は、付加装置6Aへ出力する照射準備信号をONにする(ステップS15A)。
【0162】
照射準備信号は、付加制御部61AとI/F部67の第一AND回路67aの一方の入力部とにそれぞれ入力される。
このとき、第一AND回路67aの他方の入力部には、付加制御部61Aが接続されている。このため、照射指示スイッチ5から第一AND回路67aの一方の入力部に入力される照射準備信号がONになっていても、他方の入力部へ入力される撮影準備完了信号がONではない場合、第一AND回路67aから放射線制御コンソール41へ出力される照射準備信号はOFFのままである。
【0163】
付加制御部61Aは、照射指示スイッチ5からの照射準備信号がONになったことを検知すると、撮影準備を指示する撮影準備信号を、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置へ送信する(ステップS17)。
このとき、付加制御部61Aあるいはコンソール4が、下記(1)〜(3)の判別条件について再度確認するようにしてもよい。
(1)設定した照射フレームレートが、発生装置に対応した値になっている
(2)設定した撮影フレームレートが、撮影装置3に対応した値になっている
(3)照射フレームレート:撮影フレームレート=1:N(ただしNは1以上の整数)となっている(照射フレームレートが撮影フレームレートのN倍になっている)
上記関係を満たさない場合、コンソール4は、以降のシーケンスへの以降を禁止する、あるいは撮影許可を出さないようにしてもよい。
また、上記対応を行う際に、撮影者にエラーを通知し、撮影者に上記関係を満たしていないことを警告する構成としても良い。
【0164】
コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置は、撮影準備信号を受信すると、撮影準備を行い、撮影準備が完了すると、付加装置6Aへ出力する撮影準備完了信号をONにする(ステップS18)。
【0165】
[外部機器の撮影準備の制御]
また、図示は省略するが、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なく十も一方の装置が、外部機器から撮影準備が完了したか否かを示す撮影準備完了信号を入力する接続部を有する場合には、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置を、外部機器からの撮影準備完了信号がONになったことを検知した場合に、撮影準備完了信号をONにする構成としてもよい。
あるいは、図示は省略するが、付加装置6A又は付加制御部61Aに、外部機器へ撮影準備信号の出力を行う接続部、もしくは外部機器からの撮影準備完了信号を入力可能な接続部を設けてもよい。
これにより、付加装置6A又は付加制御部61Aより外部機器へ撮影準備を指示したり、あるいは外部機器の撮影準備完了を検知し、外部機器の撮影準備が完了したことにも応じてI/F部へ撮影準備完了信号を出力したりすることができるようになる。
【0166】
付加装置6Aは、撮影準備完了信号がONになったことを検知することで、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置、又は外部機器が撮影可能な状態であることを知ることが可能となり、撮影準備完了信号がONになった後に放射線照射を行うように制御することで、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置又は外部機器が撮影不可の状態で放射線を照射してしまい、被検体に無駄な被曝をさせる危険性を確実に排除することが可能となる。
【0167】
コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置は、撮影準備信号がONになったことを検知する、あるいは撮影準備動作に入る、あるいは撮影準備動作が完了すると、付加装置6Aへ送信する、撮影準備信号を受信したか否かを示す信号、あるいは撮影準備動作に入ったか否かを示す信号、あるいは撮影準備動作が完了したか否かを示す撮影準備完了信号をONにする(ステップS18)。
【0168】
付加装置6Aは、撮影準備完了信号がONになったことを検知すると、I/F部67の第一AND回路67aの他方の入力部へ出力する撮影準備完了信号をONにする。
このとき、I/F部67の第一AND回路67aに入力される、照射指示スイッチ5からの照射準備信号と、付加制御部61Aからの撮影準備完了信号が共にONになるため、第一AND回路67aは、放射線制御コンソール41へ出力する照射準備信号をONにする。
【0169】
放射線制御コンソール41は、照射準備信号がONになったことを検知すると、放射線制御部11A(発生装置)へ出力する照射準備信号をONにする。すなわち、付加装置6Aは、放射線制御コンソール41を介して発生装置へ送信する照射準備信号をONにする(ステップS18A)
発生装置(放射線制御部11A,高電圧発生部12、放射線発生部2)は、照射準備信号がONになったことを検知すると、上記第一実施形態と同様の放射線照射のための準備を行う。
【0170】
なお、ここでは、付加装置6Aが、撮影装置3やコンソール4の撮影準備が完了したのを確認(撮影準備完了信号を受信)してから放射線制御部11Aへ照射準備信号を送信する場合について説明したが、撮影装置3やコンソール4の撮影準備完了を確認せずに、照射準備信号を撮影装置3やコンソール4へ送信するのと同時に放射線制御部11Aへ送信する構成としてもよい。
この場合、I/F部67の第一AND回路67aは不要であり、照射指示スイッチ5から受信した照射準備信号を、コンソール4、撮影装置3、放射線制御コンソール41又は放射線制御部11Aへそれぞれ分配する構成としてもよい。
【0171】
[D:撮影実行]
続いて、撮影者が照射指示スイッチ5の二段目を押下すると(ステップS20)、照射指示スイッチ5は、付加装置6Aへ出力する照射指示信号をONにする(ステップS21A)。
このとき、付加装置6Aは、引き続きタイミング信号を撮影装置3へ繰り返し送信し、撮影装置3は、このタイミング信号を受信する度に、読み出し動作を繰り返している。
【0172】
照射指示信号は、付加制御部61AとI/F部67の第二AND回路67bの一方の入力部とにそれぞれ入力される。
このとき、第二AND回路67bの他方の入力部には、付加制御部61Aが接続されている。このため、照射指示スイッチ5から第二AND回路67bの一方の入力部に入力される照射指示信号がONになっていても、他方の入力部へ照射許可信号が入力されない場合、第二AND回路67bから放射線制御コンソール41へ出力される照射指示信号はOFFのままである。
【0173】
付加装置6Aは、照射指示スイッチ5からの照射指示信号がONになったことを検知すると、コンソール4及び撮影装置3のうちの少なくとも一方の装置へ出力する撮影開始信号をONにする(ステップS23,S24)。
このとき、付加制御部61Aあるいはコンソール4が、下記(1)〜(3)の判別条件について再度確認するようにしてもよい。
(1)設定した照射フレームレートが、発生装置に対応した値になっている
(2)設定した撮影フレームレートが、撮影装置3に対応した値になっている
(3)照射フレームレート:撮影フレームレート=1:N(ただしNは1以上の整数)となっている(照射フレームレートが撮影フレームレートのN倍になっている)
上記関係を満たさない場合、コンソール4は、以降のシーケンスへの以降を禁止する、あるいは撮影許可を出さないようにしてもよい。
また、上記対応を行う際に、撮影者にエラーを通知し、撮影者に上記関係を満たしていないことを警告する構成としても良い。
【0174】
撮影装置3は、撮影開始信号がONになったことを検知すると、その時点で自身が行っている読み出し動作が終了したことを契機として、例えば図15に示したように、付加装置6Aへ出力する照射開始信号をONにする(ステップS25)。
付加制御部61Aは、撮影装置3からの照射開始信号がONになったことを検知すると、撮影装置3が撮影可能状態であると判断し、タイミング信号を撮影装置3へ送信する度に、照射許可信号をI/F部67の第二AND回路67bの他方の入力部へ繰り返し入力する。
このとき、I/F部67の第二AND回路67bに入力される、照射指示スイッチ5からの照射指示信号と、付加制御部61Aからの照射許可信号が共にONになるため、第二AND回路67bは、照射指示信号を、放射線制御コンソール41を介して放射線制御部11Aへ繰り返し送信する(ステップS26A)。
【0175】
照射フレームレート:撮影フレームレート=1:Nとなるよう設定されている場合、付加制御部61は、タイミング信号をN(図5にはN=2の場合を示した)回出力する毎に、撮影許可信号を1回出力する。
撮影装置3は、継続して蓄積及び読出しを繰り返すが、蓄積及び読出しをN回繰り返す毎に発生装置から放射線の照射を1回受け、露光画像を生成することとなる。
【0176】
「D:撮影実行」における後半の動作(ステップS27〜S30)及び「E:撮影終了」における前半の動作(ステップS31〜S36)は、上記第一実施形態と同様である。
【0177】
[撮影終了]
撮影が終了したことを確認した撮影者が、照射指示スイッチ5の二段目を開放すると(ステップS37)、照射指示スイッチ5は、照射指示信号をOFFにする(ステップS38A)。すると、撮影装置3は、撮影開始信号をOFFにする。
【0178】
その後、撮影者が照射指示スイッチ5の一段目を開放すると(ステップS40)、照射指示スイッチ5は、照射準備信号をOFFにする(ステップS41A)。
ステップS43〜S45は、上記第一実施形態と同様である。
こうして、一連の撮影動作が終了する。
本実施形態に係るシステム200は以上のように動作し、これにより第一実施形態に係るシステム100と同様、複数の静止画を短時間に繰り返し撮影する動態撮影が行われる。
【0179】
[効果]
以上説明してきたように、本実施形態に係るシステム200は、図12に示した従来システム200Aにおける、1回の放射線の照射指示に対して放射線の照射を1回しか行うことができない放射線制御装置1に、付加制御部61Aを接続したことにより、放射線制御装置1が一回の照射指示(照射指示スイッチ5の2段目押下)に対して照射信号を複数回出力できるようになっている。このため、撮影装置3を用いた、静止画の撮影を短時間に複数回繰り返し行う撮影、すなわち動態撮影を行うことが可能となる。
また、図12に示した従来システム200Aは、単純な静止画を撮影することがかのうなものとして広く普及している。このため、従来システム200Aを使用している医療機関は、高価な発生装置を更新することなく、撮影装置3及び付加装置6Aを追加するだけで、既存の発生装置を含む従来システム200Aを動態撮影に対応したものに容易に改造することができる。
【0180】
また、本実施形態に係るシステム200は、付加装置6Aを付加制御部61AとI/F部67とに分け、付加制御部61Aは、構造が第一実施形態の付加制御部61と同じ(記憶されているプログラムだけが異なる)ものとすることもできる。このため、共通の部品を使って、装置の種類を増やすことなく、第一実施形態の付加装置6も第二実施形態の付加装置6Aも製造する(従来システム100Aも従来システム200Aも改造する)ことができる。
【0181】
また、本実施形態に係るシステム200は、コンソール4が取得した照射フレームレートが、取得した撮影フレームレートのN倍(ただしNは1以上の整数)になっているか否かを判別した判別結果を撮影者が識別可能な態様で報知するようになっているため、撮影装置3が電荷の蓄積・読み出しを所定回数繰り返す間に、発生装置が所定回数よりも少ない回数の放射線を照射する撮影を行う際に、撮影装置3と発生装置の少なくとも一方の装置に対応していないフレームレートが設定された状態で撮影が開始されてしまう危険を確実に防止することができる。
【0182】
また、前述の第二実施形態での説明では、図12に示した従来システム200Aに対して動態撮影が可能となるよう付加装置6Aを加える構成について説明を行った。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、例えば図1に示した従来システム100Aに対して第二実施形態の付加装置6Aを加えて動態撮影が可能とすることもできる。
これは、例えば例えば図1に示した従来システム100Aの放射線制御部11に入力される照射許可信号が常にONとなるようにすることで、図1に示した従来システム100Aを、本発明に係る放射線撮影システムとして構成することが可能となる。
このような構成とすることで、多種の放射線撮影システムに対して付加装置を加えることで動態撮影を可能なものとすることが出来る。
【0183】
なお、上記第一,第二実施形態の説明において、付加制御部61あるいはコンソール4が有するものとして説明した、本発明における第一取得手段、第二取得手段、判別手段、
報知手段又は出力手段、照射許可手段、読出指示手段、指定手段としての機能や、これらの機能に付帯する各種機能は、付加制御部61あるいはコンソール4ではなく、放射線制御装置1又は撮影装置3が有していてもよい。
【0184】
また、上記第一,第二実施形態に係るシステム100,200として、付加装置6,6Aを用いて、従来システム100A,200Aを改造したものを例に説明したが、本発明はこのような形態の放射線撮影システムに限られるものでは無く、付加装置6,6Aを備えずに、撮影装置3や放射線制御装置1,1Aにそれぞれ動態撮影機能を持たせた放射線画像システムであってもよい。
この場合、本発明における第一取得手段、第二取得手段、判別手段、報知手段又は出力手段、照射許可手段、読出指示手段、指定手段としての機能や、これらの機能に付帯する各種機能は、コンソール4、放射線制御装置1、あるいは撮影装置3等が有することとなる。
【0185】
<シーケンス状態遷移>
次に、上記第一,第二実施形態に係るシステム100,200のシーケンス状態の遷移動作について、図17,18を参照しながら説明する。
【0186】
[前提、背景、課題]
上記第一,第二実施形態に係るシステム100,200は、接続されている各機器が正しい順序で動作しなければ、撮影を正しく行うことができない。
また、信号線へのノイズや信号線の切断等、撮影者が意図しないエラーが生じた場合であっても、撮影を安全に終了させ、意図しない放射線照射等が発生しないようにする必要がある。
【0187】
[動作]
初めに、システム100,200の動作について説明する。図17はシステム100,200の状態遷移図、図18はシステム100,200の動作を表すタイミングチャート、である。
【0188】
本実施形態に係るシステム100,200は、図17に示したように、はじめ、撮影者からの撮影開始指示を受けていない状態である待機状態St1となっている。
その後、コンソール4が、RISやHIS等の上位システム7から撮影オーダーを受信し、撮影者が撮影オーダーを選択すると、図18に示したように、コンソール4が撮影装置3及び付加装置6,6Aへ出力するシーケンス開始信号をONにする(t1)。
すると、撮影装置3及び付加装置6,6Aは、撮影準備を開始する。これにより、システム100,200は、図17に示したように照射準備状態St2へ遷移する。
【0189】
照射準備状態St2では、図18に示したように、付加装置6,6Aが、タイミング信号を撮影装置3へ所定間隔で繰り返し送信し、撮影装置3は、このタイミング信号を受信する度に、読み出し動作を繰り返すことにより、撮影装置3に蓄積される電荷を除去するリセット動作を繰り返し行う。
ここで行われる読み出し動作は、撮影画像を取得する際の動作と同じである。しかしながら、リセット動作により取得された画像は、放射線が照射されていない照射準備状態St2で生成されたものであるため、撮影装置3のメモリーに保存したり、コンソール4へ転送したりしてもよいが、保存、転送をせずに削除してしまっても構わない。
【0190】
一方、このリセット動作により取得された画像の少なくとも一部は、撮影装置3の個々の画素あるいは撮影装置3の画像の特性を表すため、例えば撮影画像を補正するための補正用画像として撮影装置3内に保存、あるいはコンソール4へ転送することも可能である。
補正用画像は、リセット動作を繰り返すことで取得された複数のうちの少なくとも1枚を用いてもよいし、複数の画像における対応する画素の信号値の平均、あるいは時間方向の補完予想値を算出し、それを補正用画像としてもよい。
撮影画像を補正する方法としては、放射線を照射して得られた画像に対して、補正用画像の各画素の信号値をそれぞれ差し引くといったものが挙げられる。
【0191】
なお、タイミング信号を照射準備状態St2以外の状態のときにも撮影装置3へ送信可能に構成しておくとともに、照射準備状態St2へ遷移したらリセット動作指示信号をONにし、撮影装置3を、リセット動作指示信号がONの場合のみリセット動作を行う構成としてもよい。
【0192】
撮影者は、撮影装置制御コンソール42あるいは放射線制御コンソール41を用いて撮影条件等を設定し、被検体のポジショニングを行ってから撮影動作に入る。
具体的には、図18に示したように、照射指示スイッチ5を操作し、コンソール4へ送信する照射準備信号をONにする(t2)。すると、システム100,200は、図17に示したように照射起動状態St3へ遷移する。
【0193】
照射起動状態St3では、コンソール4は、放射線制御装置1、撮影装置3及び付加装置6,6Aの状態を確認し、撮影可能な状態であると判断すると、図17に示したように、付加装置6,6Aへ送信する撮影準備完了信号をONにする(t3)。
ここで、コンソール4が、放射線制御コンソール41に設定された撮影条件と、撮影装置制御コンソール42に設定された撮影条件と、が同じであるか否かを確認し、異なっていれば異なっていることを表示するような構成としてもよい。
また、放射線制御コンソール41に設定された撮影条件と、撮影装置制御コンソール42に設定された撮影条件と、が異なっている場合には、以降の撮影シーケンスに進めないように制御する構成としてもよい。
また、撮影準備完了信号がONになっている間は、撮影装置制御コンソール42及び放射線制御コンソール41に設定された撮影条件を変更することができないように制御する構成としてもよい。
【0194】
一方、放射線制御装置1は、照射準備完了信号がONになっていることを検知すると、放射線の照射準備に入る(t2)。これは、例えば放射線発生部2の回転陽極の回転を開始させる動作等である。
【0195】
また、付加装置6,6Aは、照射準備信号がONになったことを検知すると、設定されたタイマーのカウントを開始する(t2)。
詳細は後述するが、これにより、撮影者が照射指示スイッチ5の2段目を押下(照射指示信号をONに)しても、このタイマーのカウントが所定の待機時間を経過しないうちは後述する照射待機状態St4に移行できなくなる。
【0196】
この後、撮影者は、照射指示スイッチ5の2段目を押下して照射指示信号をONにする(t4)。なお、図18には、撮影準備完了信号がONになった後に照射指示信号がONとなる場合を例示したが、撮影準備完了信号がONになる前に、照射指示信号がONになるようにしても構わない。
付加制御部61,61Aが、照射指示信号がONとなっていること、撮影準備完了信号がONとなっていること、及びタイマーが所定の待機時間を経過していることを確認すると、システム100,200は、図17に示したように照射待機状態St4へ遷移する。
【0197】
照射待機状態St4では、付加制御部61,61Aは、撮影装置3が撮影可能な状態であるか否かを確認する。撮影装置3は、自身が撮影可能な状態であるか否かを確認し、撮影可能な状態であると判断した場合には、図18に示したように、照射開始信号を付加制御部61,61Aへ送信する(t5)。
撮影可能であるか否かの確認は、例えば所定のリセット動作が完了し、撮影装置3の受光部の電荷が除去されているか否か、あるいは受光面上の全ての画素においてリセット動作を完了したか否か(リセット動作は受光面に行列状に広がるように配置された各画素を一行ずつ走査して行うため)を判断する。
付加制御部61,61Aが、撮影装置3からの照射開始信号がONになっていることを検知すると、100,200は、図17に示したように、照射許可状態St5へ遷移する。
【0198】
照射許可状態St5では、付加制御部61,61Aは、図18に示したように、内部のインターロックである撮影開始信号をONにし(t5)、撮影装置3へタイミング信号を出力するタイミングに応じたタイミングで照射許可信号又は照射指示信号を繰り返し放射線制御部11,11Aへ送信する。
発生装置(放射線制御部11,11A、高電圧発生部12、放射線発生部2)は、照射許可信号又は照射指示信号を受信する度に放射線を発生させ、被検体を透過した放射線が撮影装置3に繰り返し入射することが可能となる。
【0199】
照射許可状態St5では、照射開始信号がONになった後、付加制御部61,61Aが、タイミング信号、あるいは照射許可信号を送信する度に、撮影済み枚数をカウントするように制御する構成とすることができる。この場合、カウントした撮影済み枚数が、設定した最大撮影枚数に達した場合に撮影開始信号をOFFとし(t6)、システム100,200は、図17に示したように照射終了状態St6へ遷移する。
なお、照射許可信号をカウントすることで撮影済み枚数をカウントする場合には、最後の放射線照射による撮影画像を読み出す必要があるため、読出指示信号をOFFにするタイミングを遅らせるとともに、読み出し動作のトリガーとなるタイミング信号をさらに1フレーム分送信する構成とすることもできる。このような構成とすることで、設定した最大撮影枚数以上に撮影を継続し、被検体に必要のない放射線照射を行い、被検体を必要以上に被曝させてしまう危険性を排除することが可能となる。
【0200】
その後、撮影者が照射指示スイッチ5の2段目を開放すると、図18に示したように、照射指示信号がOFFになる(t7)。
その後、撮影者が照射指示スイッチ5の1段目を開放すると、照射準備信号がOFFになる(t8)。
そして、付加制御部61,61Aが、自身に入力される全てのシグナルが解除されたことを確認すると、システム100,200は、図17に示したように照射準備状態St2へ遷移する。
ここで、「全てのシグナル」とは、照射準備信号、照射指示信号、付加制御部61,61Aのインターロックである撮影開始信号、撮影装置3の照射開始信号とすることができる。
【0201】
この後、撮影者が、更に他の撮影を行う、あるいは撮影画像を確認した結果、取得された撮影画像が所望の目的に対して十分なものではないために再撮影を行う必要があると判断した場合には、被検体の状態や撮影条件を変え、再度上述した流れで撮影を行う。
一方、撮影を行う必要が無いと判断した場合には、コンソール4がシーケンス開始信号をOFFにし(t9)、撮影シーケンスを終了する。すると、システム100,200は、図17に示したように待機状態St1へ遷移する。
なお、上記の場合(撮影者の判断)の他、一定時間に撮影者からの入力が無い場合に、待機状態St1へ遷移させる構成としても良い。
【0202】
[撮影を継続しない場合の動作]
なお、上述した状態遷移の流れは、撮影が最大撮影枚数に達するまで継続された場合であるが、種々の状況により最大撮影枚数達するまで撮影を継続できない場合もある。
【0203】
例えば、撮影者が、最大撮影枚数まで撮影する前に撮影を中断したくなった場合には、照射指示スイッチ5の2段目を開放することにより照射指示信号をOFFにする。すると、システム100,200が照射許可状態St5から照射終了状態St6へ遷移する。これは、図17に示した、照射許可状態St5から照射終了状態St6へ遷移する複数のOR条件(照射指示スイッチ5からの照射指示信号がOFFになる、撮影装置3からの照射開始信号がOFFになる、付加装置6,6Aからの撮影開始信号がOFFになる)のうちの一つが成立したことによるものである。
【0204】
照射終了状態St6では、放射線照射は停止され、以降は最大撮影枚数まで撮影された場合と同様に、撮影装置3内の残画像をコンソール4へ転送する処理や、転送後に撮影装置3内に保存された画像を削除する処理等を行う。これは、あらかじめ指定した枚数まで撮影を行わなかった場合でも、撮影画像を利用できる場合があり、そのような場合でも通常の画像と同様に撮影者が撮影画像を確認することが出来るようにするためである。
一方で、あらかじめ指定した枚数まで撮影を行わなかったことを撮影画像と紐付けて管理する必要があり、あらかじめ指定した枚数まで撮影を行わなかった場合には、個々の画像、あるいは画像の集合体に対して、あらかじめ指定した枚数まで撮影を行わなかったことを付記し管理する構成とすることが出来る。
またコンソール4は、前記あらかじめ指定した枚数まで撮影を行わなかった場合、付加装置6,6Aからのエラー信号送信等により、あらかじめ指定した枚数まで撮影を行わなかったことを表示する構成としても良い。
【0205】
[エラー発生時の動作]
また、撮影中に付加装置6,6Aと撮影装置3との接続が切断される場合もある。その原因としては、例えば付加装置6,6Aと撮影装置3とが有線接続の場合には、ケーブルがコネクターから外れてしまうことが考えられるし、付加装置6,6Aと撮影装置3とが無線接続の場合には、無線の混線や、無線機の故障、無線機への電力の切断等が考えられる。
【0206】
そこで、システム100,200に、各シーケンス状態St3〜St6におけるエラー(エラー1、エラー2、エラー3、エラー4)発生の有無を監視する機能を持たせ、エラーを検知した場合には、図17の破線で示したようにエラー状態St7へ遷移させるようにしてもよい。
また、エラー状態St7へ遷移した場合には、コンソール4の表示部43等に、どのような内容のエラーでエラー状態St7へ遷移したのかを表示する構成としてもよい。
【0207】
このようなエラーの検知は、例えば図17に示した撮影シーケンスとは別の、各状態における信号を監視するエラー監視シーケンスを並行して進め、エラー監視シーケンスにおいてエラーを検知した場合に、撮影シーケンスを、現在のシーケンス状態St3〜St6からエラー状態St7へ遷移させる構成としてもよい。
あるいは、図17に示した各シーケンス状態St3〜St6に動作可能時間をそれぞれ設定するとともに、各シーケンス状態St3〜St6へ遷移するときにタイマーによる計時を開始することにより各シーケンス状態における動作時間を測定し、タイマーの時間がそのシーケンス状態における動作可能時間を経過した場合にエラー状態St7へ遷移するように制御してもよい。
更に、エラーが発生した場合には、エラーを検知した付加装置6,6Aや撮影装置3から、コンソール4へエラーを通知し、コンソール4においてエラーが発生したことを表示する構成としても良い。
【0208】
エラー状態St7へ遷移した後は、特定条件の成立(エラーの解除や全シグナルの解除等)を契機として照射準備状態St2あるいは待機状態St1へ遷移させる。
【0209】
[効果]
このようなエラー検知方式を用いることで、装置や動作の不具合を確実に検知してエラー状態へ遷移させ、必要に応じて撮影シーケンスの途中から待機状態St1あるいは照射準備状態St2に戻すことにより、装置や動作が不具合を有した状態で放射線照射がなされ、被検体を無駄に被曝させてしまう危険性を排除することが可能となる。
【実施例】
【0210】
次に、上記システム100,200を実施する際の具体的な実施例について説明する。
なお、ここで説明する各種技術は、従来システム100A,200Aに適用可能な場合もある。
【0211】
(実施例1)
[低フレームレートと高フレームレートの撮影動作の共通化]
設定した撮影フレームレートによって撮影装置3の動作が異なる場合、動態画像の撮影を行う際、撮影開始から所定時間経過後に得られる撮影画像が、高フレームレートで撮影を行う場合と、低フレームレートで撮影を行う場合とで異なってしまう問題があった。
例えば、高フレームレートでの撮影を行う場合と、低フレームレートで撮影を行う場合とでは、撮影開始から所定時間経過するまでの間に撮影されるフレーム枚数が異なる。このため、撮影動作に伴う撮影装置3内の温度変化等が、高フレームレートでの撮影と、低フレームレートでの撮影で異なり、結果として画質の異なる画像となる問題があった。
このことは、例えば、腫瘍等の関心領域のサイズの経過を、手術直後は詳細に高フレームレートで撮影を行って観察し、術後経過を確認する際には被曝量を低減するために低フレームレートで撮影して観察する場合等において、撮影モードの違いで画像が変わると、術後経過を手術直後と比較することが難しくなり問題であった。
【0212】
このような課題に鑑み、照射フレームレートを変えて撮影を行う際に、撮影装置3に設定する撮影フレームレートを変えないようにしてもよい。すなわち、発生装置が放射線の照射周期が広がっても、撮影装置3が同じ周期で撮影動作を繰り返すようにする。その際、低フレームレートのモードで撮影をした場合には、撮影されたフレームの中から未露光のフレームを抜き出し、抜き出した未露光のフレームからなる動態画像を生成するようにする。
このようにすれば、撮影開始から所定時間経過後の温度上昇等の影響が同じになるため、異なる照射フレームレートでも同じ温度で同じ品位の画像を取得することができる。
【0213】
(実施例2)
[放射線照射可能期間の変更]
撮影装置3は、放射線照射されたタイミングで生成した露光画像を、放射線検出部32の端部の画素から順番に読み出すことで画像化している。端部の画素から順番に読み出しをしている最中に放射線の照射の一部が行われると、この読出しにより生成される放射線画像の一部が次のフレームの画像の一部となる場合があるため、放射線の照射時間は、撮影装置3の読み出しがされていない期間に限定されていた。
しかし、放射線の照射が可能な期間である放射線照射ウィンドウが、撮影フレームレートが高い撮影では短くなるため、その放射線照射ウィンドウ内で放射線照射を完了させることが難しかった。特に、パルス状の放射線照射では、パルス後半に放射線照射が残る波尾があり、波尾も含めて放射線照射ウィンドウに収めることが難しかった。
【0214】
このような課題に鑑み、例えば図19に示すように、放射線の間引き照射を行うか否かに応じて、放射線照射ウィンドウの長さを変更するようにしてもよい。特に、間引き照射を行う場合には、図19(b)に示すように、放射線照射ウィンドウを、間引き照射を行わない場合に比べ長くするようにしてもよい。
このようにすれば、パルス状の放射線の立ち上がりから立ち下りまでの時間に余裕ができるため、放射線の波尾を放射線照射ウィンドウ内に収め易くなる。
なお、間引き照射を行う場合には、波尾が放射線照射ウィンドウに収まらなくても、次の間引き画像の読込みにて消去されるため、放射線の照射時間を長くしても、次の放射線照射を撮影するフレームへの影響をなくすことが出来る。
【0215】
(実施例3)
[転送期間の変更]
動態画像の撮影においては、画像を読出した後、画像の転送を、次の蓄積までに終えられない場合があり問題であった。
このような課題に鑑み、放射線が照射されないタイミングで生成した画像は転送せず、撮影装置3内に保存あるいは撮影装置3から削除するようにしてもよい。
そして、例えば図20に示したように、放射線が照射されたタイミングで生成した画像の転送を、放射線が照射されないタイミングの蓄積・読出しの期間の少なくとも一部も使って行うようにする。
このようにすれば、放射線が照射されたタイミングで生成した画像の転送時間を長く取ることが出来、安定して画像を転送することが可能となる。
また、全体のフレームレートを速くすることも可能となる。
【0216】
(実施例4)
[撮影タイミングの制御(1)]
照射指示信号入力期間のうちの一部期間において撮影を行う場合、撮影者が照射指示スイッチの二段目を押下してから、実際に撮影が開始されるまでの期間が長い場合、撮影者が撮影したい動態を撮影することが出来ない場合が生じうるという問題があった。
このような課題に鑑み、照射指示信号入力期間のうちの一部期間において撮影を行う場合、例えば図21に示すように、撮影者が撮影を指示してから最初の1枚目の撮影可能なタイミングにて撮影(放射線照射・蓄積)を行うようにしてもよい。
このようにすれば、撮影者が撮影を指示してから、可能な限り早いタイミングで撮影が行われるため、撮影者が撮影をしたいタイミングで撮影を開始することが可能となり、撮影者が撮影したい動態を撮影できないリスクを低減することが可能となる。
【0217】
(実施例5)
[撮影タイミングの制御(2)]
撮影装置3は撮影を開始する前に、リセットやウォームアップ等を行う必要があり、安定した画像を得るためには、望ましくはなるべく遅いタイミングで撮影を行うほうが良い場合がある。
このような課題に鑑み、照射指示信号入力期間のうちの一部期間において撮影を行う場合、例えば図22に示すように、撮影者が撮影を指示してから最初の1枚目の撮影可能なタイミングではなく、2枚目以降の他の撮影タイミングから撮影を行うようにしてもよい。
例えば、撮影装置3がN回(図22の場合はN=2)撮影動作を行う毎に発生装置が1回放射線を照射するような撮影を行う場合には、撮影者が撮影を指示してからN番目の撮影可能なタイミングにて撮影を行うようにする。
このようにすれば、撮影者が撮影を指示してから、遅いタイミングで撮影を行うことで撮影装置3が十分にリセットやウォームアップ等を行い、安定した状態で撮影を開始することが可能となり、撮影画像の品位を向上させることが可能となる。
【0218】
(実施例6)
[撮影開始前の待機時間]
撮影装置3は撮影を開始する前に、リセットやウォームアップ等を行う必要があり、安定した画像を得るためには、望ましくはなるべく遅いタイミングで撮影を行うほうが良い場合がある。
このような課題に鑑み、撮影装置3、付加制御部61、コンソール4、放射線制御部11Aの少なくとも1つは、照射指示スイッチの1段目又は2段目が押下されてから所定時間が経過してから撮影動作に入るように遅延時間を設けてもよい。
また、動態撮影モードで撮影を行う場合には、静止画撮影モードで撮影行う場合よりも上記遅延時間を長くするようにしても良い。
また、撮影動作の初期段階にて数回放射線照射して安定させてから画像の生成を開始するようにしても良い。この場合、初期段階の数回の放射線照射時には撮影装置3は撮影を行わないようにしても良い。
【0219】
また、初期段階の数回の放射線照射時には被検体に放射線が照射されないように、放射線発生部やその周囲、あるいは放射線発生部2に付随するコリメーターにより放射線の放射を抑制するようにしても良い。放射線を抑制する方法としては、例えば放射線発生部2やその周囲、あるいは放射線発生部2に付随するコリメーターに放射線を透過しにくい抑制板等を移動可能に配置し、初期段階の数回の放射線照射時には、この抑制板等を放射線の照射軸上に移動させることで放射線発生部2から発生する放射線を抑制板等で遮断し周囲への照射を抑制する構成等を用いることができる。初期段階の数回の放射線照射後、この抑制板等を照射軸上から退避させることで、初期段階の後に放射線を被検体に照射し、被検体の撮影を行うことが可能となる。
このようにすれば、撮影者が撮影を指示してから、遅いタイミングで撮影を行うことで撮影装置3が十分にリセットやウォームアップ等を行い、安定した状態で撮影を開始することが可能となり、撮影画像の品位を向上させることが可能となる。
【0220】
(実施例7)
[変化量の撮影方法]
撮影手技によっては、動態のある時点での変化量に着目する撮影方法がある。例えば血流を撮影する場合、長期間に亘って撮影を繰り返す必要は無く、血流を撮影したい瞬間の連続する複数枚(2枚以上)の撮影画像が得られればよい。
しかしながら、このような必要なタイミングの前後画像のみを取得することが出来ない(常に同じタイミングで撮影を繰り返し続けなければならない)場合、被検体に無駄な被曝をさせることとなる。
このような課題に鑑み、変化量が必要になるタイミング、あるいは連続する複数枚の撮影画像のみが必要になるタイミングにて、必要な撮影のみを行うようにしてもよい。
例えば図23に示すように、撮影装置3には一定の周期で蓄積・読出しを繰り返し行わせ、発生装置には、ある連続した複数枚の撮影タイミングでのみ放射線を照射させるようにする。
【0221】
このようにすれば、この放射線を照射することで得られる連続した複数枚の撮影画像を比較することで、特定の撮影画像の撮影時点を含む所定期間における被検体の状態の変化量を取得することが可能となる。
例えば、血流を撮影する場合、図23に示したように、特定のタイミングで連続した複数枚の撮影を行い、それらの変化を解析することで、撮影タイミングでの血流を把握することが可能となる。また、連続した複数枚の画像の差から、撮影したタイミングでの血流状態を把握することで、連続した血流状態を観測することが可能となる。
なお、図23では連続した2枚の撮影により、1枚目の撮影から2枚目の撮影までの間の変化量を取得したが、適時3枚以上の撮影から、1枚目の撮影から複数枚目の撮影までの間の変化量を算出するようにしても良い。3枚以上の撮影から変化量を算出することでノイズ等を低く抑えることが可能となる。
また、図23に示した場合と異なり、撮影装置が蓄積可能状態となる全てのタイミングで放射線を照射してしまうと、被検体に必要な放射線被曝量の2倍の放射線被曝を与えることとなってしまうが、図23に示したように、必要のないタイミングでの放射線照射を間引くことにより、必要な情報を得ながら被曝量を低減することが可能となる。
【0222】
(実施例8)
[可変フレームレート]
撮影手技によっては、撮影の途中で必要となるフレームレートが変わる場合がある。
しかしながら、従来の撮影装置3では、撮影フレームレートを途中で変化させることが難しかったため、一定の撮影フレームレートで蓄積・読み出しを行うとともに、一定の照射フレームレートで放射線照射を行わなければならなかった。その結果、必要ないフレームでも放射線照射を行うこととなり、被検体を無駄に被曝させることとなっていた。
このような課題に鑑み、例えば図24に示すように、撮影の任意のタイミングで、間引きを行う間隔を変更し撮影を行うようにしてもよい。
その際、撮影装置3は、一定の撮影フレームレートで撮影を行うようにしておけばよい。その後、放射線が照射されたタイミングの撮影画像のみを選択することでフレームレートを変えた撮影画像を得ることが可能となる。
【0223】
このようにすれば、固有のフレームレートに合わせて設計された従来の撮影装置3を用いることができる。こうした固有のフレームレートで撮影を行う撮影装置3は、フレームレートを変更できる特殊な撮影装置に比べ、早く起動させることができるし、安定して撮影を継続することが出来る。
また、撮影途中で放射線照射の間引きタイミングを変えることで、必要なフレームレートでのみ放射線撮影を行うことが可能となり、被検体を無駄に被曝させることを防止することが出来る。
【0224】
(実施例9)
[外部信号による制御]
撮影の開始タイミングや、フレームレートを変更するタイミングは、被検体の動態や、撮影装置や撮影システムの動作により決まる。例えば後述するトモシンセシス等、放射線発生部の動作状態に応じて撮影の開始タイミングや、フレームレートを変更する必要のたる撮影手技では、撮影システムの機器の動作に応じて変更する必要がある。
しかし、被検体の動態や撮影装置や撮影システムの動作を監視しながら撮影の開始タイミングやフレームレートの変更タイミングを適切に判断することを撮影者が行うことは困難である。このため、動態を定量的に計測する計測装置や撮影装置3の所定動作の開始を検知する検知手段を利用して撮影を開始したりフレームレートを変更したりできるようにすることが望まれていた。
このような課題に鑑み、外部トリガーにより撮影の開始や、フレームレートの変更等の撮影条件の変更を行うようにしてもよい。
外部トリガーとしては、例えば被検体に付けた心拍計や、被検体の動作を指示するオートボイス、管球の動作を制御する放射線制御装置1からの信号等を用いることが出来る。
このようにすれば、動態を定量的に計測する計測装置や撮影装置3の所定動作の開始を検知する検知手段を利用して、適切なタイミングで撮影を開始したりフレームレートを変更したりすることができる。
【0225】
(実施例10)
[トモシンセシス等への適用例]
トモシンセシス等、放射線発生部2を一定速度で移動させながら撮影を行うことで断層画像を生成する撮影方法では、撮影装置3の放射線入射面3aと直交する軸に対して放射線の照射軸の傾きが大きい状態で撮影された画像は断層画像への影響が少ない。このため、こうした断層画像を生成する撮影においては、放射線の照射軸の傾きが大きい間の撮影フレームレートを減らし撮影間隔を疎にすることが望ましい場合がある。
一方で、緻密な断層画像を得たい場合には、放射線入射面3aと直交する軸に対して放射線の照射軸の傾きが大きい状態で撮影された画像の影響も比較的大きくなるため、上記の場合とは逆に、放射線の照射軸の傾きが大きい間の撮影間隔を密とし、放射線の照射軸の傾きが小さい間の撮影フレームレートを減らして撮影間隔を粗にすることが望ましい場合がある。
しかしながら、従来の放射線撮影制御装置では、等間隔で放射線を照射し撮影を行っていたため、被検体を無駄に被曝させてしまうという問題があった。
このような課題に鑑み、放射線入射面に対する放射線の照射軸の傾きに応じて、照射フレームレートを変化させる、すなわち、図24に示したような放射線の間引きを行うようにしてもよい。
【0226】
例えば、放射線の照射軸の傾きが大きい間の撮影間隔を密にし、傾きが小さい間の撮影間隔を疎にする場合には、放射線発生部2が、図25に示した(A)〜(E)の領域のうち照射軸の傾きの大きい(A)の領域に位置する状態では、照射フレームレートを高くして(図24における「間引き無(密)」の状態とし)、(A)の領域よりも照射軸の傾きが小さくなる(B)の領域に位置する状態では照射フレームレートを低くする(図24における「間引き1」の状態とする(例えば放射線を1回おきに間引く))。また、(B)の領域よりも照射軸の傾きが小さくなる(C)の領域に位置する状態ではさらに照射フレームレートを低くする(図24における「間引き2」の状態とする(例えば放射線を1回照射する毎に2回間引く))、その後、(C)の領域よりも照射軸の傾きが大きくなる(D)の領域では照射フレームレートを高くし(「間引き1」の状態とし)、(D)の領域よりも照射軸の傾きが大きくなる(E)の領域では照射フレームレートをさらに高くする(「間引き無(密)」の状態とする)、といった制御を行う。
【0227】
一方、前述のように撮影方法によっては放射線の照射軸の傾きが大きい間の撮影間隔を疎にし、傾きが小さい間の撮影間隔を密にするように変化させた方が望ましい場合があり、そのような場合には、放射線発生部2が、図25に示した(A)〜(E)の領域のうち照射軸の傾きの大きい(A)や(E)の領域に位置する状態では図24における「間引き2」と同様の状態とし、(A)や(E)よりも照射軸の傾きが小さくなる(B)や(D)の領域に位置する状態では照射フレームレートを高くし(図24における「間引き1」の状態とし)、(B)や(D)よりも照射軸の傾きが小さくなる(C)の領域に位置する状態では照射フレームレートをさらに高くする(図24における「間引き無し(密)」の状態とする)。
このようにすれば、被検体を無駄に被曝させることなく、断層画像を生成するために必要な量の放射線照射で撮影を行うことが可能となり、被検体の被曝量を低減することが可能となる。
【0228】
(実施例11)
[加算読出しの適用(1)]
撮影部位、撮影手技により、画像の解像度が所定以上必要となる場合や、画像の解像度は低くてもよい代わりに高速で撮影を行いたい場合がある。
このような課題に鑑み、撮影装置3が放射線画像を読み出す際の、当該放射線画像における縦方向及び横方向のうち少なくとも一方の方向に並ぶ画素における加算読出し(ビニング)量を変えることにより、撮影フレームレートを変化させ、撮影を行うようにしてもよい。
具体的には、撮影部位や撮影手技を選択する際に、ビニング量、撮影フレームレート、間引き度合N(照射フレームレートを撮影フレームレートの1/Nとすること)を、選択した撮影装置の推奨量に応じて設定し撮影を行うようにする。
このようにすれば、撮影装置3に指示を行う付加装置6やコンソール4は、本発明における読出指示手段をなすこととなり、撮影部位、撮影手技に応じた、適した解像度、フレームレートで撮影することが可能となる。
また、対応可能な撮影手技を増やすことが可能となる。
【0229】
(実施例12)
[加算読出しの適用(2)]
撮影装置の各画素に蓄積された電荷を加算し読み出しする手法には、以下の(a)、(b)がある。
(a)回路上で加算して読み出すアナログビニング
(b)回路上では個別に読み出し、読み出した値を後で加算するデジタルビニング
撮影フレームレートを高速化するためには、読み出し時間を短縮することのできるアナログビニングにより加算読出しを行うことが効果的である。しかし、一方で、ビニングの有無を画像撮影後に切り替えたい場合や、アナログビニングを行い読出し前に回路上で加算した場合であって、撮影装置3の読出し部34のA/D変換器34cの変換可能領域を超えてしまう可能性がある場合等には、加算読出しの少なくとも1部をデジタルビニングにすることが適している場合もある。
このような課題に鑑み、撮影装置3に、放射線画像における縦方向及び横方向のうち一方の方向に並ぶ画素の加算読出しにアナログの加算読出しを用い、他方の方向に並ぶ画素の加算読出しにデジタルの加算読出しを用いるようにしてもよい。
このようにすれば、撮影装置3に指示を行う付加装置6やコンソール4は、本発明における読出指示手段をなすこととなり、撮影部位、撮影手技に応じた、適した解像度、フレームレートで撮影することが可能となる。
【0230】
また、特に、アナログビニングやデジタルビニングを施す方向や量を調節することにより、撮影装置3が撮影可能なフレームレートを高速化し、撮影可能なフレームレートの組合せを増やすようにしてもよい。
例えば、放射線発生部2を一定方向に移動させながら撮影し、撮影後に画像を再構成するトモシンセシスのような手法においては、撮影装置3における放射線発生部2の移動方向に並ぶ画素の解像度より、移動方向と直交する方向に並ぶ画素の解像度が重要となる場合や、逆に移動方向に並ぶ画素の解像度が重要となる場合がある。
このような場合には、撮影装置3の移動方向に並ぶ画素についてはアナログビニング二で加算して読出しを高速化し、移動方向と直交する方向に並ぶ画素についてはデジタルビニングでビニング量を調整する、あるいはその逆とする等の撮影方法が可能となる。
【0231】
(実施例13)
[画像補正方法(1)]
撮影装置3の各画素に設けられたスイッチ素子32eがオフになると各画素に電荷が蓄積可能な状態となり、オンになると蓄積された電荷が放出される。
撮影フレームレートが高くなると、各画素に蓄積された電荷を放出仕切る前にスイッチ素子32eがオフになってしまい、その放出し切れなかった電荷が次の画像に残像として残ってしまうという問題があった。
このような課題に鑑み、放射線が照射されないタイミングで生成された未露光画像を残像の残った画像の補正(読出し効率補正)に使用するようにしてもよい。
読出し効率補正は、具体的には、下記式(1)のようにして行う。詳細は、例えば特開2017‐192605等に記載されている。
読出効率補正後画像(x,y)={ゲイン補正後画像(x,y)−ゲイン補正後画像(x,y)_1フレーム前×α(x,y)}/(1−a(x,y))・・(1)
(ここで、αは補正係数(ただし0<α<1)、(x,y)は画像内の座標を示す。)
こうした読出効率補正には、1フレーム前の画像が必要となるが、このようにすれば、未露光画像を補正に用いることで、露光画像にスイッチ素子の動作に起因する残像が残るのを防ぐことができる。
【0232】
(実施例14)
[画像補正方法(2)]
未露光画像に上記読出し効率補正を施した後にも残像が残ることがある。この残像は放射線検出素子32dを構成するフォトダイオードが電荷を生成する際のタイムラグ(電荷発生の遅れ、ラグ成分)に起因していることが多い。
このような課題に鑑み、現在の未露光画像と次の露光画像の時間間隔をもとに、次の露光画像に残るラグ成分を予測して次の露光画像から減算するようにしてもよい。
未露光画像には、その以前のフレームの露光画像を生成するタイミングで生じたラグ成分が含まれる。そして、ラグ成分が次の露光画像にどの程度含まれるかは減衰特性から算出することができる。
このようにすれば、露光画像にラグ成分に起因する残像が残るのを防ぐことができる。
【0233】
(実施例15)
[画像補正方法(3)]
画像の粒状性やラインノイズの抑制を目的として、画像に下記式(2)で表されるようなリカーシブフィルター処理を施すことがある。
現フレーム処理後画像=α×前フレーム処理後画像+(1−α)×現フレーム処理前画像・・(2)
(ここでαは補正係数(ただし0<α<1))
しかし、動きが速い被検体を撮影する場合、前露光フレームと現露光フレームとで被検体の位置の差が大きくなり、処理後の画像に処理前画像の残像が写ってしまうという問題があった。
このような課題に鑑み、補正対象の画像の直前に得られた未露光画像をリカーシブフィルター処理に利用するようにしてもよい。
ラインノイズは、露光量に関わらないノイズであり、露光画像、未露光画像ともに一定量含まれるため、未露光画像をリカーシブに用いることで、ラインノイズを平均化し、低減することが可能である。
また、直前の未露光画像を用いれば、粒状性やラインノイズを抑制可能で、かつ動きの速い被写体の場合でもボケが目立ちにくくなる。
【0234】
なお、被検体の動きが相当に速い場合は、上記のような未露光画像を用いたリカーシブフィルター処理を施してもボケが目立ってしまうことがあるため、間引き率や、被検体の動きに応じて、リカーシブフィルター処理の有無を切り替えるようにするのが好ましい。
【0235】
(実施例16)
[画像補正方法(4)]
リカーシブフィルター処理を施した後の画像の定常値X(ただし、放射線の照射を1フレームおきに行う場合)は、下記式(3)で表される。

X=1/(1+α)・・(3)
放射線の間引き照射を行わずに撮影して得られた動態画像に対して上述したリカーシブフィルター処理を施すと、例えば図26に示したように、始めの数フレームにおいて、定常値の低下が見られるが、その後は元に戻る。
一方、放射線の間引き照射を行って撮影して得られた動態画像に対して上述したリカーシブフィルター処理を施すと、処理後の画像の信号値が低い状態が繰り返されてしまう。
例えば、照射フレームレートが撮影フレームレートの1/2の(1枚おきに放射線の照射を間引く)場合であって、処理前画像の定常値を1、補正係数α=0.2とした場合、定常値Xは0.83となる。
また、照射フレームレートが撮影フレームレートの1/4の(4枚中3枚で放射線の照射を間引く)場合であって、処理前画像の定常値を1、補正係数α=0.2とした場合には、定常値Xは0.8となる。
このような課題に鑑み、間引き画像の定常値をXの値で除算するようにしてもよい
こうすることで、処理後画像の定常値が減少しても1に戻すことができる。
なお、ここでは具体的な計算式を省くが、本実施例は、放射線の照射をNフレーム毎に行う(間のN−1フレームは未露光)撮影で得られた動態画像においても適用可能である。
【0236】
(実施例17)
[画像補正方法(5)]
未露光画像に上記読出し効率補正を施し、さらにラグ成分を減算した後にも信号が残ることがある。この信号は読出し部34の温度上昇によるオフセットの上昇(オフセットドリフト)に起因していることが多い。
このような課題に鑑み、露光前後の未露光画像のオフセットドリフト量の平均値、最頻値等を露光画像から減算することで、オフセットドリフト成分を低減するようにしてもよい。
このようにすれば、露光画像にオフセットドリフト成分に由来する信号が残るのを防ぐことができる。
【0237】
なお、上記実施例では、未露光画像を用いた各種画像補正について説明したが、放射線の間引き照射を行わない場合には、例えば露光画像を用いて画像処理を行うこととなる。すなわち、撮影装置3に設定された撮影フレームレートが発生装置に設定された照射フレームレートのN倍となっている状態で撮影した放射線画像に対しては、所定の画像補正を施し、撮影装置3に設定された撮影フレームレートが発生装置に設定された照射フレームレートと等しい状態で撮影した放射線画像に対しては、上記画像補正とは異なる画像補正を施すこととなる。よって、上記実施例における撮影装置3やコンソール4は、本発明における第一画像補正手段や第二画像補正手段をなす。
【符号の説明】
【0238】
100,200 放射線撮影システム
100A,200A 従来の放射線撮影システム
1,1A 放射線制御装置
11,11A 放射線制御部
12 高電圧発生部
2 放射線発生部
3 放射線画像撮影装置
31 撮影制御部
32 放射線検出部
32a 基板
32b 走査線
32c 信号線
32d 放射線検出素子
32e スイッチ素子
32f バイアス線
32g 電源回路
33 走査駆動部
33a 電源回路
33b ゲートドライバー
34 読出し部
34a 読出し回路
34b アナログマルチプレクサー
34c 変換器
34d 積分回路
34e 相関二重サンプリング回路
35 記憶部
36 通信部
36a アンテナ
36b コネクター
37 バッテリー
3A カセッテ
4 コンソール
41 放射線制御コンソール
42 撮影装置制御コンソール
43 表示部
5 照射指示スイッチ
6,6A 付加装置
61,61A 付加制御部
62 第一取得部
63 第二取得部
64 第一接続部
65 第二接続部
66 第三接続部
67 インターフェース部
67a 第一AND回路
67b 第二AND回路
7 上位システム
8A 臥位撮影台
8B 立位撮影台
9 通信装置
N 通信ネットワーク
St1 待機状態
St2 照射準備状態
St3 照射起動状態
St4 照射待機状態
St5 照射許可状態
St6 照射終了状態
St7 エラー状態
図1
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