特開2020-75413(P2020-75413A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-75413(P2020-75413A)
(43)【公開日】2020年5月21日
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/42 20060101AFI20200424BHJP
   B41J 11/70 20060101ALI20200424BHJP
【FI】
   B41J11/42
   B41J11/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-210330(P2018-210330)
(22)【出願日】2018年11月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116665
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 和昭
(74)【代理人】
【識別番号】100194102
【弁理士】
【氏名又は名称】磯部 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】竹内 加津郎
【テーマコード(参考)】
2C058
【Fターム(参考)】
2C058AB03
2C058AC06
2C058AE04
2C058AE14
2C058AF06
2C058AF29
2C058AF51
2C058GA11
2C058GE03
2C058GE04
2C058GE05
2C058LA03
2C058LA24
2C058LB09
2C058LB35
2C058LC02
(57)【要約】
【課題】消費電力を低減させることができる印刷装置を提供すること。
【解決手段】媒体を搬送するモーターと、前記モーターを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記モーターの逆起電力に応じた信号を取得し、取得した前記信号に基づく処理を行う、印刷装置。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送するモーターと、
前記モーターを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記モーターの逆起電力に応じた信号を取得し、
取得した前記信号に基づく処理を行う、
印刷装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記モーターを停止させ、
動作モードを通常モードから省エネルギーモードへ変更し、
前記動作モードが前記省エネルギーモードである場合に、前記信号を取得する、
請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
差動増幅回路を更に備え、
前記差動増幅回路は、
前記信号を増幅し、
前記制御部は、
前記差動増幅回路によって増幅された前記信号を割込信号として受け付ける、
請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記信号に応じた長さの前記媒体の巻き戻しを前記モーターに行わせる、
請求項1から3のうちいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記媒体を切断する切断部を備え、
前記制御部は、
取得した前記信号に基づいて、前記切断部に前記媒体を切断させる、
請求項1から4のうちいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記媒体は、1以上のラベルが貼付されたラベルシートであり、
前記ラベルシート上における前記ラベルの位置を検出する位置検出部を備える、
請求項1から5のうちいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記信号を検出する信号検出部と、
前記モーターの電源電圧を検出する電源電圧検出部と、
を備え、
前記制御部は、
前記モーターを停止させた場合、前記信号検出部の状態を前記信号の検出が可能な状態へと変化させるとともに、前記電源電圧検出部の状態を前記電源電圧の検出が不可能な状態へと変化させる、
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記信号を検出する信号検出部と、
前記モーターの電源電圧を検出する電源電圧検出部と、
を備え、
前記制御部は、
前記モーターを停止させた場合、前記信号検出部が検出した前記信号を受け付け、前記電源電圧検出部が検出した電源電圧に応じた信号を受け付けない、
請求項1から7のうちいずれか一項に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置における媒体の搬送についての研究、開発が行われている。ここで、媒体は、紙、フィルム等のことである。
【0003】
これに関し、搬送手段により搬送される媒体に接触し媒体の搬送に追従して回転する搬送量検出用従動ローラーと、この従動ローラーの一定回転角毎に信号を出力するセンサーと、このセンサー信号の出力タイミングの基準値からのずれを検出する手段又は当該センサー信号が出力されるタイミングで検出した当該搬送手段の回転角度の基準値からのずれを算出する手段と、当該出力タイミング又は回転角度のずれから搬送量の基準搬送量からのずれを当該従動ローラーの一定回転角毎に間欠的に算出する手段とを有する搬送装置を備えた印刷装置が知られている。当該印刷装置については、以下に示した特許文献1に詳しく記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−122238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載された印刷装置は、媒体が引っ張られた場合における媒体のずれを検出するロータリーエンコーダーを備えている。ロータリーエンコーダーは、LED(Light Emitting Diode)による発光を用いて媒体のずれを検出するため、消費電力が大きくなる場合がある。このため、当該印刷装置は、消費電力を低減させることが困難な場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の一態様は、媒体を搬送するモーターと、前記モーターを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記モーターの逆起電力に応じた信号を取得し、取得した前記信号に基づく処理を行う、印刷装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、前記制御部は、前記モーターを停止させ、動作モードを通常モードから省エネルギーモードへ変更し、前記動作モードが前記省エネルギーモードである場合に、前記信号を取得する、構成が用いられてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、差動増幅回路を更に備え、前記差動増幅回路は、前記信号を増幅し、前記制御部は、前記差動増幅回路によって増幅された前記信号を割込信号として受け付ける、構成が用いられてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、前記制御部は、前記信号に応じた長さの前記媒体の巻き戻しを前記モーターに行わせる、構成が用いられてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、前記媒体を切断する切断部を備え、前記制御部は、取得した前記信号に基づいて、前記切断部に前記媒体を切断させる、構成が用いられてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、前記媒体は、1以上のラベルが貼付されたラベルシートであり、前記ラベルシート上における前記ラベルの位置を検出する位置検出部を備える、構成が用いられてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、前記信号を検出する信号検出部と、前記モーターの電源電圧を検出する電源電圧検出部と、を備え、前記制御部は、前記モーターを停止させた場合、前記信号検出部の状態を前記信号の検出が可能な状態へと変化させるとともに、前記電源電圧検出部の状態を前記電源電圧の検出が不可能な状態へと変化させる、構成が用いられてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様は、印刷装置において、前記信号を検出する信号検出部と、前記モーターの電源電圧を検出する電源電圧検出部と、を備え、前記制御部は、前記モーターを停止させた場合、前記信号検出部が検出した前記信号を受け付け、前記電源電圧検出部が検出した電源電圧に応じた信号を受け付けない、構成が用いられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る印刷装置1の外観の一例を示す図である。
図2】印刷装置1の内部構造の一例を示す図である。
図3】モーター43を駆動する駆動回路7の構成の一例を示す図である。
図4】ある期間内において抵抗R1を流れた電流値の時間的な変化の一例を示すグラフである。
図5】抵抗R1を通過する電荷量と、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動する長さとを対応付けた対応情報の一例を示す図である。
図6】駆動電源8及び制御部9に接続された電源電圧検出部10の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
<印刷装置の概要>
まず、実施形態に係る印刷装置の概要について説明する。
【0017】
実施形態に係る印刷装置は、媒体を搬送するモーターと、モーターを制御する制御部を備える。また、制御部は、モーターの逆起電力に応じた信号を取得し、取得した当該信号に基づく処理を行う。
【0018】
ここで、媒体は、印刷装置が文字等の画像を印刷する対象物である。媒体の種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体的には、紙系の媒体は、例えば、上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等のことである。また、フィルム系の媒体は、合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(Polypropylene)等のことである。
【0019】
また、モーターの逆起電力は、印刷装置による媒体の搬送方向に媒体が引っ張られてモーターが回転した場合に生じる。すなわち、制御部は、当該信号を取得することによって、媒体が引っ張られることによってずれたことを検出することができる。
【0020】
これは、印刷装置が、ロータリーエンコーダー等の、媒体が引っ張られることによってずれたことを検出するセンサーを備えずに、媒体が引っ張られることによってずれたことを検出することができることを意味する。その結果、印刷装置は、当該センサーを備える場合と比較して、当該センサーによって消費される電力分、消費電力を低減させることができる。
【0021】
以下では、このような印刷装置の構成と、制御部が行う処理とのそれぞれについて説明する。なお、媒体の搬送方向への媒体の引っ張りは、例えば、印刷装置のユーザーが、部分カットされた媒体を引き千切る場合等に起こる。
【0022】
<印刷装置の構成>
まず、図1及び図2を参照し、実施形態に係る印刷装置1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る印刷装置1の外観の一例を示す図である。図2は、印刷装置1の内部構造の一例を示す図である。
【0023】
印刷装置1は、例えば、サーマルプリンターである。より具体的には、印刷装置1は、図2に示したサーマルヘッド35により画像を感熱記録するダイレクトサーマルプリンターである。なお、印刷装置1は、サーマルプリンターに代えて、ドットインパクトプリンター等の、モーターによって媒体を搬送しながら媒体に画像を印刷する他のプリンターであってもよい。
【0024】
印刷装置1には、印刷装置1が画像を印刷する媒体として、ロール紙20が装填されている。ロール紙20は、ロール状に巻回された長尺の紙である。
【0025】
図1に示した例では、印刷装置1は、外装カバーを構成する上部ケース2と、下部ケース3と、フロントカバー4を備える。また、印刷装置1では、上部ケース2と下部ケース3とフロントカバー4は、図2に示した印刷装置本体11を覆う。また、上部ケース2は、上部ケース2の幅方向に延びる排出口5と、図1に示した矢印が示す方向に開閉可能な上部カバー6を備える。印刷装置1では、上部カバー6を開けることにより、図2に示したロール紙20の装填又は取り外しを行うことができる。また、上部ケース2の上面側端部には、上部カバー6を閉状態で保持する図示しないロック機構を解除し、上部カバー6を開放可能にするオープンボタンBが設けられる。
【0026】
また、図2に示すように、印刷装置本体11は、本体フレーム12と、カバーフレーム13と、ロール装填部31と、プラテンローラー34と、サーマルヘッド35と、切断部36を備える。本体フレーム12は、上方が開口する略箱形状のフレームのことである。カバーフレーム13は、本体フレーム12に支軸14を介して開閉可能に設けられたフレームのことである。また、カバーフレーム13は、上部カバー6の裏側に取り付けられて上部カバー6と一体的に開閉する。ロール装填部31は、本体フレーム12とカバーフレーム13と間に形成されている。ロール装填部31には、ロール紙20が装填される。プラテンローラー34は、ロール紙20の先端25を引出口32から排出口33に搬送するローラーのことである。サーマルヘッド35は、先端25を挟むようにプラテンローラー34と対向する位置に設けられている。切断部36は、画像の印刷を終えて排出口33から排出される先端25を切り離す。
【0027】
ここで、ロール装填部31は、本体フレーム12に形成したロール紙20の外形状に沿って略円弧状に凹む凹状底壁15と、この凹状底壁15の上方位置でカバーフレーム13に設けられた略円弧状に突出する凸状カバー16とを有する。印刷装置1では、凹状底壁15と凸状カバー16によって、ロール紙20の収容空間が形成されている。
【0028】
また、プラテンローラー34は、印刷装置本体11の幅方向に延在してカバーフレーム13に支持されている。このため、カバーフレーム13を開くとプラテンローラー34がカバーフレーム13と一体的に上方へ移動し、ロール紙20の装填時又は取り外し時にプラテンローラー34が邪魔にならず、装填作業又は取り外し作業を容易に行うことができる。
【0029】
また、プラテンローラー34の軸の一端には、図示しない歯車が設けられている。本体フレーム12には、カバーフレーム13を閉じたときに当該歯車に噛み合う図示しない歯車伝達機構と、図1及び図2において図示しないモーター43とが設けられている。モーター43は、例えば、DC(Direct Current)モーターである。なお、モーター43は、DCモーターに代えて、ステッピングモーター等の他のモーターであってもよい。プラテンローラー34には、モーター43の駆動力が歯車伝達機構を介して伝達され、プラテンローラー34の回転により先端25が搬送される。すなわち、モーター43は、媒体を搬送するモーターの一例である。
【0030】
また、サーマルヘッド35は、発熱素子を直線状に並べて幅方向に延びるラインサーマルヘッドである。また、サーマルヘッド35は、支軸35Aを介して本体フレーム12に回動自在に支持されている。サーマルヘッド35の背面側には、本体フレーム12に固定された押圧板39が位置する。押圧板39とサーマルヘッド35との間には、付勢部材40が介挿される。これにより、付勢部材40によってサーマルヘッド35がプラテンローラー34側へ付勢され、ロール紙20の先端25に当接するように構成されている。ここで、付勢部材40は、例えば、コイルばねであるが、これに限られるわけではない。なお、このサーマルヘッド35のヘッド表面は、発熱素子の保護、発熱素子の熱を伝える伝熱性及び耐摩耗性を満足するためにガラス系部材で構成されている。
【0031】
また、切断部36は、固定刃37と可動刃38とを備える。固定刃37は、カバーフレーム13に取り付けられている。可動刃38は、ロール紙20の先端25と直交する方向に進退可能に本体フレーム12に取り付けられている。カバーフレーム13を閉じた場合、固定刃37と可動刃38とはロール紙20の搬送路を挟んで対向配置され、図示しない可動刃駆動部によって可動刃38が駆動されると、可動刃38が固定刃37に交差し、ロール紙20の先端25を切断する。
【0032】
また、印刷装置1は、図3に示したように、前述のモーター43を駆動する駆動回路7と、駆動回路7に電力を供給する駆動電源8と、駆動回路7を介してモーター43を制御する制御部9を備える。図3は、モーター43を駆動する駆動回路7の構成の一例を示す図である。なお、図3では、図を簡略化するため、駆動回路7と制御部9との間を接続する伝送路については、省略している。実施形態では、伝送路は、例えば、基板上にプリントされた導体であってもよく、導体が線状に形成された導線であってもよく、他の導体であってもよい。
【0033】
駆動回路7は、モータードライバー71と、増幅回路72を備える。また、増幅回路72は、信号検出部721と、差動増幅回路722を備える。
【0034】
モータードライバー71は、例えば、4つの電界効果トランジスターを備えたHブリッジ回路である。当該4つの電界効果トランジスターは、例えば、N型の電界効果トランジスターである。なお、当該4つの電界効果トランジスターのうちの一部又は全部は、N型の電界効果トランジスターに代えて、P型の電界効果トランジスター等の他の電界効果トランジスターであってもよい。また、モータードライバー71は、Hブリッジ回路に代えて、ハーフブリッジ回路等の、モータードライバーを構成することが可能な他の回路であってもよい。
【0035】
モータードライバー71が備える4つの電界効果トランジスターそれぞれのゲート端子には、図示しない伝送路によって制御部9と接続されている。これにより、制御部9は、当該4つの電界効果トランジスターの状態を、周期的にオン状態とオフ状態とのいずれかに切り替える。すなわち、モータードライバー71は、制御部9によってスイッチング制御が行われる。なお、実施形態では、ある電界効果トランジスターの状態がオン状態であることは、当該電界効果トランジスターのソース端子とドレイン端子との間が通電していることを意味する。また、実施形態では、当該電界効果トランジスターの状態がオフ状態であることは、当該電界効果トランジスターのソース端子とドレイン端子との間が通電していないことを意味する。
【0036】
図3に示した例では、モータードライバー71は、前述の4つの電界効果トランジスターとして、電界効果トランジスター711〜電界効果トランジスター714のそれぞれを備える。
【0037】
ここで、電界効果トランジスター711のドレイン端子は、伝送路を介して、電界効果トランジスター713のドレイン端子と接続されている。また、電界効果トランジスター711のソース端子は、伝送路を介して、電界効果トランジスター712のドレイン端子と接続されている。また、電界効果トランジスター713のソース端子は、伝送路を介して、電界効果トランジスター714のドレイン端子と接続されている。電界効果トランジスター712のソース端子は、伝送路を介して、電界効果トランジスター714のソース端子と接続されている。
【0038】
また、電界効果トランジスター711のドレイン端子と、電界効果トランジスター713のドレイン端子とを接続する伝送路は、増幅回路72を介して、駆動電源8の出力端子と接続されている。また、電界効果トランジスター712のソース端子と、電界効果トランジスター714のソース端子とを接続する伝送路は、グラウンドに接地されている。また、電界効果トランジスター711のソース端子と、電界効果トランジスター712のドレイン端子との間を接続する伝送路は、モーター43が有する2つの端子のうちの一方と接続されている。また、電界効果トランジスター713のソース端子と、電界効果トランジスター714のドレイン端子との間を接続する伝送路は、モーター43が有する2つの端子のうちの他方と接続されている。これらにより、駆動電源8は、モータードライバー71を介して、モーター43に直流電圧を供給することができる。
【0039】
ここで、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られた場合、モーター43が回転し、モーター43において逆起電力が発生する。モーター43において逆起電力が発生した場合、発生した逆起電力に応じた信号が、電界効果トランジスター711、電界効果トランジスター713のそれぞれの寄生ダイオードを通って増幅回路72に入力する。以下では、説明の便宜上、モーター43において発生した逆起電力に応じた信号を、逆起電力信号と称して説明する。なお、逆起電力信号は、電気信号のことである。
【0040】
増幅回路72は、このようにしてモータードライバー71から増幅回路72に入力された逆起電力信号を検出する。そして、増幅回路72は、検出した逆起電力信号を増幅し、増幅した逆起電力信号を制御部9に入力する。
【0041】
増幅回路72は、信号検出部721と、差動増幅回路722を備える。
【0042】
信号検出部721は、抵抗R1を備える。以下では、一例として、抵抗R1の抵抗値が、0.1オームである場合について説明する。抵抗R1は、電界効果トランジスター711のドレイン端子と電界効果トランジスター713のドレイン端子との間を接続する伝送路と、駆動電源8の出力端子との間に接続されている。また、抵抗R1の両端には、差動増幅回路722が接続されている。なお、当該抵抗値は、0.1オームよりも小さい抵抗値であってもよく、0.1オームよりも大きい抵抗値であってもよい。また、信号検出部721は、抵抗R1に代えて、インダクタンスを有する他の素子を備える構成であってもよい。
【0043】
差動増幅回路722は、抵抗R2〜抵抗R5、オペアンプO1を備える。
【0044】
以下では、一例として、抵抗R2及び抵抗R3それぞれの抵抗値が1キロオームであり、抵抗R4及び抵抗R5それぞれの抵抗値が1メガオームである場合について説明する。なお、抵抗R2と抵抗R3とのうちのいずれか一方又は両方の抵抗値は、1キロオームよりも小さい抵抗値であってもよく、1キロオームよりも大きい抵抗値であってもよい。また、抵抗R4と抵抗R5とのうちのいずれか一方又は両方の抵抗値は、1メガオームよりも小さい抵抗値であってもよく、1メガオームよりも大きい抵抗値であってもよい。
【0045】
オペアンプO1は、反転入力端子と、非反転入力端子と、プラス側の電源端子と、マイナス側の電源端子と、信号出力端子との5つの端子を有する。
【0046】
ここで、抵抗R2が有する2つの端子のうちの一方は、伝送路を介して、抵抗R1が有する2つの端子のうち駆動電源8と接続されている端子に接続されている。また、抵抗R2が有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、オペアンプO1が有する反転入力端子と接続されている。また、抵抗R3が有する2つの端子のうちの一方は、伝送路を介して、抵抗R1が有する2つの端子のうちモータードライバー71と接続されている端子に接続されている。また、抵抗R3が有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、オペアンプO1が有する非反転入力端子と接続されている。
【0047】
また、オペアンプO1が有するプラス側の電源端子には、伝送路を介して、直流電圧が供給されている。以下では、一例として、当該電源端子には、3.3ボルトの直流電圧が供給される場合について説明する。また、オペアンプO1が有するマイナス側の電源端子は、グラウンドに接地されている。そして、オペアンプO1が有する信号出力端子は、伝送路を介して、制御部9が有する2つの信号入力端子と接続されている。また、抵抗R5が有する2つの端子のうちの一方は、抵抗R2とオペアンプO1が有するプラス側の電源端子との間を接続する伝送路に接続されている。また、抵抗R5が有する2つの端子のうちの他方は、オペアンプO1が有する信号出力端子と制御部9との間を接続する伝送路に接続されている。
【0048】
このような構成により、増幅回路72は、モータードライバー71から増幅回路72に入力された逆起電力信号を信号検出部721によって検出し、信号検出部721が検出した逆起電力信号を差動増幅回路722によって増幅し、差動増幅回路722が増幅した逆起電力を制御部9に入力する。
【0049】
なお、増幅回路72は、差動増幅回路722に代えて、微分回路等の、モータードライバー71から増幅回路72に入力された逆起電力を増幅可能な他の回路を備える構成であってもよい。また、増幅回路72は、信号検出部721に代えて、モータードライバー71から増幅回路72に入力された逆起電力信号を検出可能な他の回路を備える構成であってもよい。
【0050】
制御部9は、印刷装置1の全体を制御するプロセッサーである。制御部9は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。なお、制御部9は、CPUに代えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサーであってもよい。
【0051】
制御部9は、印刷装置1を制御し、媒体に画像を印刷する。この際、制御部9は、モータードライバー71が備える4つの電界効果トランジスターのスイッチング制御を行い、モーター43を駆動させる。これにより、制御部9は、ロール紙20の先端25を搬送する。
【0052】
また、制御部9は、モーター43を停止させた場合、印刷装置1の動作モードを通常モードから省エネルギーモードへ変更してもよい。ここで、印刷装置1の動作モードが通常モードであることは、印刷装置1の全体に電力が供給されていることを意味する。一方、印刷装置1の動作モードが省エネルギーモードであることは、印刷装置1の一部に電力が供給されていないことを意味する。当該一部には、モーター43、印刷装置1が備える各種のセンサー、制御部9のうちの通信回路と割込処理回路とを除く部分等が含まれている。すなわち、印刷装置1の動作モードが省エネルギーモードである場合であっても、制御部9のうちの通信回路及び割込処理回路には、電力が供給されている。通信回路は、制御部9が有する回路のうち制御部9による他の装置との間の通信を制御する回路のことである。割込処理回路は、制御部9に入力された逆起電力信号を割込信号として受け付ける回路のことである。なお、制御部9が有する回路のうち当該場合において電力が供給される回路には、通信回路及び割込処理回路に加えて、他の回路が含まれる構成であってもよい。
【0053】
ここで、割込処理回路は、印刷装置1の動作モードが省エネルギーモードである場合において、入力された逆起電力信号に応じた割込処理を行う回路である。より具体的には、割込処理回路は、入力された逆起電力信号のレベルが予め決められた閾値以上である場合、逆起電力信号を割込信号として受け付ける。一方、割込処理回路は、入力された逆起電力信号のレベルが当該閾値未満である場合、逆起電力信号を割込信号として受け付けない。割込処理回路は、割込信号を受け付けた場合、受け付けた割込信号に基づいて、印刷装置1の動作モードを省エネルギーモードから通常モードへ変更する。このようにして動作モードが通常モードへ変更された場合、制御部9は、受け付けた割込信号に基づく処理を行う。当該処理には、例えば、前述の切断部36によって媒体を切断する処理が含まれる。例えば、制御部9は、当該場合、割込処理回路に入力される逆起電力信号のレベルが当該閾値未満となるまで待機する。そして、制御部9は、割込処理回路に入力される逆起電力信号のレベルが当該閾値未満となった場合、切断部36を制御し、媒体を切断する。これにより、印刷装置1は、印刷物の長さを一定に保つことができる。その結果、印刷装置1は、印刷物の保管のし易さ等の、印刷物を利用する利用者の利便性を向上させることができる。なお、当該処理には、当該割込信号に基づく他の処理が含まれる構成であってもよい。また、制御部9は、印刷装置1の動作モードが通常モードである場合において割込処理回路が割込信号を受け付けた際にも、当該処理を行う構成であってもよい。
【0054】
割込処理回路は、第1信号入力端子を有する。第1信号入力端子は、前述の制御部9が有する2つの信号入力端子のうちの一方である。割込処理回路は、印刷装置1の動作モードが省エネルギーモードである場合、オペアンプO1の信号出力端子から第1信号入力端子に入力された逆起電力信号に応じた割込処理を行う。
【0055】
また、制御部9は、A(Analog)/D(Digital)変換回路を備える。A/D変換回路は、例えば、A/Dコンバーターである。A/D変換回路は、第2信号入力端子を有する。第2信号入力端子は、前述の制御部9が有する2つの信号入力端子のうちの他方である。ここで、オペアンプO1の信号出力端子から第2信号入力端子に入力された逆起電力信号は、アナログ信号である。A/D変換回路は、オペアンプO1の信号出力端子から第2信号入力端子に入力された逆起電力信号を、デジタル信号に変換する。制御部9は、デジタル信号に変換された逆起電力信号に基づく処理を行う。また、制御部9は、前述の割込処理によって印刷装置1の動作モードが省エネルギーモードから通常モードへ変更された場合、当該処理を行う。当該処理には、例えば、逆起電力信号に応じた長さの媒体の巻き戻しをモーター43に行わせる処理が含まれる。ここで、媒体の巻き戻しは、媒体の逆送りのことである。なお、当該処理には、逆起電力信号に基づく他の処理が含まれる構成であってもよい。また、制御部9は、印刷装置1の動作モードが通常モードである場合においてオペアンプO1の信号出力端子から第1信号入力端子に入力された逆起電力信号をA/D変換回路が受け付けた際にも、当該処理を行う構成であってもよい。
【0056】
ここで、制御部9は、オペアンプO1の信号出力端子から第2信号入力端子に入力された逆起電力信号に基づいて、第2信号入力端子に逆起電力信号が入力され始めてから、第2信号入力端子への逆起電力信号の入力がなくなるまでの期間において、モーター43において発生した逆起電力に応じて抵抗R1を流れた電流値の積算値を算出する。当該電流値は、すなわち、モーター43において発生した逆起電力に応じて抵抗R1を流れた回生電流の電流値のことである。例えば、制御部9は、当該期間内における当該電流値の時間的な変化を示す情報を生成する。当該情報は、例えば、図4に示したグラフによって表すことができる。図4は、ある期間内において抵抗R1を流れた電流値の時間的な変化の一例を示すグラフである。図4に示したグラフの縦軸は、電流値を示す。当該グラフの横軸は、経過時間を示す。当該グラフに示した曲線F1は、当該電流値の時間的な変化を示す。また、当該グラフに示した時刻T1は、第2信号入力端子に信号が入力され始めたタイミングを示す。また、当該グラフに示した時刻T2は、第2信号入力端子に信号への信号の入力がなくなったタイミングを示す。制御部9は、例えば、当該グラフの横軸と、当該グラフに示した曲線F1との間の面積を、当該電流値の積算値として算出する。この積算値は、すなわち、当該期間内において抵抗R1を通過した電荷量を示す。この電荷量は、当該期間内において、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動した長さに比例する。これはすなわち、制御部9が、抵抗R1を通過する電荷量と、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動する長さとを対応付けた対応情報に基づいて、当該期間内において媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動した長さを特定することが可能であることを意味する。
【0057】
図5は、抵抗R1を通過する電荷量と、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動する長さとを対応付けた対応情報の一例を示す図である。図5に示した例では、対応情報は、抵抗R1を通過する電荷量と、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動する長さとを対応付けたテーブルである。制御部9は、ある期間内において抵抗R1を通過した電荷量を算出した後、算出した当該電荷量に基づいて、対応情報から当該電荷量に対応付けられた長さを、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動した長さとして特定する。
【0058】
そして、制御部9は、モータードライバー71のスイッチング制御を行い、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動した長さの媒体の巻き戻しを、モーター43に行わせる。これにより、印刷装置1は、媒体が引っ張られることによって、印刷を行っていないにもかかわらず、印刷装置1に装填されている媒体の量が減少してしまうことを抑制することができる。また、媒体がロール紙20に代えて、1以上のラベルが貼付されたラベルシートである場合、ラベルシートが引っ張られると、ラベルシートに貼付されたラベルに対する画像の印刷される位置がずれるため、ラベルへの印刷に失敗してしまうことがある。印刷装置1がこのような媒体の巻き戻しを行うことにより、印刷装置1は、当該場合であっても、媒体が引っ張られることによってラベルへの印刷に失敗してしまうことを抑制することができる。なお、印刷装置1は、ラベルシート上におけるラベルの位置を検出する位置検出部を備える構成であってもよい。この場合、印刷装置1は、ラベルシートに貼付されたラベルに対する画像の印刷される位置が、ラベルの先頭など所望の位置と一致するまで、媒体の巻き戻しを精密に行うことができる。すなわち、印刷装置1は、媒体が引っ張られることによってラベルへの印刷に失敗してしまうことを、より確実に抑制することができる。
【0059】
このように、制御部9は、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られた場合、媒体の切断、媒体の巻き戻し等を行う。一方、印刷装置1は、ロータリーエンコーダー等のセンサーを備えていない。すなわち、印刷装置1は、当該センサーを備えることなく、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られた場合、媒体の切断、媒体の巻き戻し等を行うことができる。その結果、印刷装置1は、当該センサーを備えた場合と比較して、消費電力を低減させることができる。
【0060】
なお、上記において説明した増幅回路72は、信号検出部721において検出された信号の大きさを、1000倍の大きさに増幅する回路であるが、これは一例に過ぎず、抵抗R1〜抵抗R5それぞれの抵抗値を調整することによって、当該信号の大きさを他の大きさに増幅する構成であってもよく、当該抵抗値を調整することによって、当該信号の大きさを増幅しない構成であってもよい。また、増幅回路72は、差動増幅回路722を備えない構成であってもよい。
【0061】
また、上記において説明した印刷装置1は、図6に示したように、電源電圧検出部10を備える構成であってもよい。図6は、駆動電源8及び制御部9に接続された電源電圧検出部10の一例を示す図である。なお、図6では、図を簡略化するため、駆動回路7と制御部9との間を接続する伝送路については、省略している。
【0062】
電源電圧検出部10は、モーター43の電源電圧を検出する。より具体的には、電源電圧検出部10は、駆動電源8の電源電圧を検出する。電源電圧検出部10は、当該電源電圧を示す信号を制御部9に出力する。制御部9は、受け付けた当該信号に基づいて、当該電源電圧が上昇しているか否かを判定する。制御部9は、当該電源電圧が上昇していると判定した場合、高電圧エラーによって印刷装置1を停止させる。また、制御部9は、当該電源電圧が、予め決められた閾電圧以上であると判定した場合、当該電源電圧が上昇していると判定する。例えば、誤って印刷装置1に適合していない電源アダプターによって印刷装置1に電力が供給された場合において駆動電源8の電源電圧が上昇した場合、制御部9は、高電圧エラーによって印刷装置1を停止させる。
【0063】
ここで、モーター43において逆起電力が発生した場合、印刷装置1では、逆起電力によって発生した回生電流が駆動電源8に流れ込むことにより、駆動電源8の電源電圧が上昇する。しかしながら、このような逆起電力による当該電源電圧の上昇はわずかであり、印刷装置1の回路素子に影響を与えるような異常が発生することは、稀である。このため、制御部9は、印刷装置1の動作モードが通常モードから省エネルギーモードへ変更された場合、信号検出部721と電源電圧検出部10からの入力を割込処理とするようにし、制御部9の割込処理回路のみ起動させ、他の機能をスリープ状態とさせる。この場合、制御部9は、信号検出部721の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させるとともに、電源電圧検出部10の状態を当該電源電圧の検出が可能な状態とする。制御部9は、省エネルギーモードにおいて信号検出部721からの信号を割込信号として検出し、他の機能をウェークアップし、抵抗R1を通過した電荷量を算出し、算出した当該電荷量に基づいて、当該電荷量に対応付けられた長さを、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動した長さとして特定し、モーター43を駆動して媒体を巻き戻すことができる。
また、通常モード、省エネルギーモードに拘わらず、制御部9は、電源電圧検出部10からの入力に基づき、駆動電源8の電源電圧が定常的に一定値高い場合において電源電圧が閾電圧以上であると判断でき、その結果、高電圧エラーとすることができる。一方、通常モード、省エネルギーモードに拘わらず、制御部9は、電源電圧検出部10からの入力に基づき、駆動電源8の電源電圧が所定期間だけ一定値でない値(不定値)高い場合において逆起電力による電圧上昇であると判断でき、その結果、高電圧エラーとしない。
また、制御部9は、電源電圧検出部10の状態を当該電源電圧の検出を無効な状態へと変化させることもできる。これにより、印刷装置1では、モーター43において発生した逆起電力に応じて生じた当該電源電圧の上昇が起きた場合において、電源電圧が閾電圧以上であると制御部9が高電圧エラーとして誤判定してしまうことにより印刷装置1を停止させてしまうことを、抑制することができる。
【0064】
制御部9は、モーター43を停止させた場合、信号検出部721の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させる。この場合、信号検出部721は、例えば、オペアンプO1の反転入力端子と非反転入力端子の間に電界効果トランジスター等のスイッチング素子を備える。すなわち、制御部9は、当該スイッチング素子を制御することにより、オペアンプO1の反転入力端子と非反転入力端子の間の電位差を無くす状態から電位差を発生可能な状態とすることで、信号検出部721の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させる。なお、制御部9は、他の方法により、信号検出部721の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させる構成であってもよい。
【0065】
なお、制御部9は、モーター43を停止させた場合、信号検出部721が検出した信号を受け付けない設定から受け付ける設定とする構成であってもよい。すなわち、制御部9は、当該場合、第1入力端子と第2入力端子との両方の入力設定を無効から有効にする。この場合、信号検出部721は、電界効果トランジスター等のスイッチング素子を備えなくてもよい。
【0066】
また、例えば、制御部9は、モーター43を停止させた場合、電源電圧検出部10の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させる。この場合、電源電圧検出部10は、例えば、駆動電源8との間に電界効果トランジスター等のスイッチング素子を備える。すなわち、制御部9は、当該スイッチング素子を制御することにより、駆動電源8からの電力供給を停止した状態から供給する状態にすることで、電源電圧検出部10の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させる。なお、制御部9は、他の方法により、電源電圧検出部10の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させる構成であってもよい。
【0067】
なお、制御部9は、モーター43を停止させた場合、電源電圧検出部10が検出した電源電圧に応じた信号を受け付けない構成であってもよい。すなわち、制御部9は、当該場合、電源電圧検出部10から入力される信号を受け付ける端子の入力設定を有効から無効にする。この場合、信号検出部721は、電界効果トランジスター等のスイッチング素子を備えなくてもよい。
【0068】
また、上記において説明した制御部9は、印刷装置1の動作モードが通常モードである場合、且つ、オペアンプO1の信号出力端子から第2信号入力端子に信号が入力された場合、フィードバック制御によってモーター43による媒体の搬送速度を変化させる構成であってもよい。例えば、このような場合、制御部9は、上記において説明した方法により、媒体の搬送方向に媒体が引っ張られて移動した長さを算出し、算出した長さと、経過時間とに基づいて、媒体の搬送方向への媒体の移動速度を算出する。また、制御部9は、このような移動速度の算出を、予め決められた周期で行う。当該周期は、例えば、0.1秒である。なお、当該周期は、0.1秒よりも短い周期であってもよく、0.1秒よりも長い周期であってもよい。制御部9は、算出した移動速度に基づいて、媒体に画像を印刷する印刷速度を変更する。この際、制御部9は、移動速度と印刷速度とを対応付けた情報に基づいて、算出した移動速度に適した印刷速度を特定する。当該情報は、例えば、移動速度と印刷速度とを対応付けたテーブルである。
【0069】
また、上記において説明した制御部9は、印刷装置1の動作モードが通常モードである場合、且つ、オペアンプO1の信号出力端子から第1信号入力端子と第2信号入力端子とのうちのいずれか一方又は両方に信号が入力された場合、モーター43において逆起電力が発生したことを示す情報を履歴として記憶する構成であってもよい。これにより、印刷装置1は、高電圧エラーによって停止した場合であっても、高電圧エラーの原因の特定を容易に行うことができる。
【0070】
また、上記において説明した制御部9は、印刷装置1の動作モードが通常モードである場合、且つ、オペアンプO1の信号出力端子から第1信号入力端子と第2信号入力端子とのうちのいずれか一方又は両方に信号が入力された場合、媒体の位置がずれたことを示す情報を印刷装置1のユーザーに報知する構成であってもよい。例えば、制御部9は、印刷装置1が備えるランプの点灯、印刷装置1が備えるブザーの吹鳴、他の装置への当該情報の出力等によって、当該情報を当該ユーザーに報知する。
【0071】
また、上記において説明した制御部9は、第1信号入力端子と第2信号入力端子との両方を備える構成に代えて、第1信号入力端子と第2信号入力端子とのうちのいずれか一方を備える構成であってもよい。
【0072】
以上説明したように、実施形態に係る印刷装置は、媒体を搬送するモーターと、モーターを制御する制御部と、を備え、制御部は、モーターの逆起電力に応じた信号を取得し、取得した信号に基づく処理を行う。これにより、印刷装置は、消費電力を低減させることができる。ここで、上記において説明した例では、当該印刷装置は、印刷装置1である。また、上記において説明した例では、当該媒体は、ロール紙20である。また、上記において説明した例では、当該モーターは、モーター43である。また、上記において説明した例では、当該制御部は、制御部9である。また、上記において説明した例では、当該信号は、逆起電力信号である。
【0073】
また、印刷装置では、制御部は、モーターを停止させ、動作モードを通常モードから省エネルギーモードへ変更し、動作モードが省エネルギーモードである場合に、信号を取得する、構成が用いられてもよい。
【0074】
また、印刷装置は、差動増幅回路を更に備え、差動増幅回路は、信号を増幅し、制御部は、差動増幅回路によって増幅された信号を割込信号として受け付ける、構成が用いられてもよい。
【0075】
また、印刷装置は、制御部は、信号に応じた長さの媒体の巻き戻しをモーターに行わせる、構成が用いられてもよい。
【0076】
また、印刷装置は、媒体を切断する切断部を備え、制御部は、取得した信号に基づいて、切断部に前記媒体を切断させる、構成が用いられてもよい。ここで、上記において説明した例では、当該切断部は、切断部36である。
【0077】
また、印刷装置では、媒体は、1以上のラベルが貼付されたラベルシートであり、ラベルシート上におけるラベルの位置を検出する位置検出部を備える、構成が用いられてもよい。
【0078】
また、印刷装置は、信号を検出する信号検出部と、モーターの電源電圧を検出する電源電圧検出部と、を備え、制御部は、モーターを停止させた場合、信号検出部の状態を信号の検出が可能な状態へと変化させるとともに、電源電圧検出部の状態を電源電圧の検出が不可能な状態へと変化させる、構成が用いられてもよい。ここで、上記において説明した例では、当該信号検出部は、信号検出部721である。また、上記において説明した例では、当該電源電圧検出部は、電源電圧検出部10である。
【0079】
また、印刷装置は、信号を検出する信号検出部と、モーターの電源電圧を検出する電源電圧検出部と、を備え、制御部は、モーターを停止させた場合、信号検出部が検出した信号を受け付け、電源電圧検出部が検出した電源電圧に応じた信号を受け付けない、構成が用いられてもよい。
【0080】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0081】
また、以上に説明した装置における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。ここで、当該装置は、例えば、制御部9等である。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0082】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル又は差分プログラムであってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…印刷装置、2…上部ケース、3…下部ケース、4…フロントカバー、5…排出口、6…上部カバー、7…駆動回路、8…駆動電源、9…制御部、10…電源電圧検出部、11…印刷装置本体、12…本体フレーム、13…カバーフレーム、14…支軸、15…凹状底壁、16…凸状カバー、20…ロール紙、25…先端、31…ロール装填部、32…引出口、33…排出口、34…プラテンローラー、35…サーマルヘッド、35A…支軸、36…切断部、37…固定刃、38…可動刃、39…押圧板、40…付勢部材、43…モーター、71…モータードライバー、72…増幅回路、711、712、713、714…電界効果トランジスター、721…信号検出部、722…差動増幅回路、B…オープンボタン、O1…オペアンプ、R1、R2、R3、R4、R5…抵抗
図1
図2
図3
図4
図5
図6