特開2020-80127(P2020-80127A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-80127(P2020-80127A)
(43)【公開日】2020年5月28日
(54)【発明の名称】通知情報表示システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/24 20060101AFI20200501BHJP
   B66B 27/00 20060101ALN20200501BHJP
【FI】
   G08B21/24
   B66B27/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-214054(P2018-214054)
(22)【出願日】2018年11月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】杉山 浩朗
(72)【発明者】
【氏名】阪本 斉士
(72)【発明者】
【氏名】浅井 零
【テーマコード(参考)】
3F321
5C086
【Fターム(参考)】
3F321AA11
3F321EA01
3F321EB07
3F321EB08
3F321FA01
3F321GA31
5C086AA22
5C086AA51
5C086BA21
5C086CA21
5C086CA25
5C086CA28
5C086CB36
5C086DA33
5C086FA17
(57)【要約】
【課題】通過領域を通過しようとしている利用者に対して利用者に適した通知情報の画像を効果的に視認させて、通知情報の内容を明確に把握させることができる通知情報表示システムを実現する。
【解決手段】通知情報表示システムをなす通知情報表示装置1は、エスカレータ2の乗口であり通過領域を通過しようとする利用者を撮像装置4で撮影して利用者の属性等の情報を取得し、取得された情報に基づいて利用者へ通知する通知情報としての注意喚起情報を決定し、投影装置5が決定された注意喚起情報の画像を、エスカレータ2の乗口よりも利用者の進行方向の上流側でかつ利用者の進行方向前方に投影表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通過領域を通過しようとする利用者から当該利用者の情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部にて得られた情報に基づいて前記利用者へ通知する通知情報を決定する通知情報決定部と、
前記通知情報決定部にて決定された前記通知情報の画像を、前記通過領域よりも前記利用者の進行方向の上流側でかつ前記利用者の進行方向前方に投影表示する投影表示部と、を備える通知情報表示システム。
【請求項2】
前記情報取得部は、
前記利用者を撮影する撮像装置と、
前記撮像装置にて撮影された撮像データから利用者の属性を判定する属性判定部と、を備え、
前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記属性判定部にて判定された属性を用いる請求項1に記載の通知情報表示システム。
【請求項3】
前記情報取得部は、
前記利用者を撮影する撮像装置と、
前記撮像装置にて撮影された撮像データから利用者の人数を判定する人数判定部と、を備え、
前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記人数判定部にて判定された人数を用いる請求項1又は2に記載の通知情報表示システム。
【請求項4】
前記情報取得部は、
前記利用者を撮影する撮像装置と、
前記撮像装置にて撮影された撮像データから利用者の移動速度を判定する移動速度判定部と、を備え、
前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記移動速度判定部にて判定された前記利用者の移動速度を用いる請求項1,2又は3に記載の通知情報表示システム。
【請求項5】
前記投影表示部は、投影方向を切り換え可能に設けられ、
前記移動速度判定部にて判定された前記利用者の移動速度に応じて前記投影表示部を駆動して、前記通知情報の画像の投影位置を前記利用者の移動に合せて移動させる投影制御部を備える請求項4に記載の通知情報表示システム。
【請求項6】
前記撮像装置は、ステレオカメラである請求項4又は5に記載の通知情報表示システム。
【請求項7】
前記情報取得部は、
前記利用者個人を認識する利用者認識部と、
前記利用者認識部にて認識された結果に基づいて前記利用者が前記通過領域を通過できるか否かを判定する通過可否判定部と、を備え、
前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記通過可否判定部にて判定された可否の結果を用いる請求項1から6の何れか1項に記載の通知情報表示システム。
【請求項8】
前記利用者認識部は、生体認証装置であることを特徴とする請求項7に記載の通知情報表示システム。
【請求項9】
前記通知情報の画像は、錯覚にて立体的に見える騙し絵である請求項1から8の何れか1項に記載の通知情報表示システム。
【請求項10】
前記投影表示部の光源は、レーザー光源である請求項1から9の何れか1項に記載の通知情報表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内情報や注意喚起情報、通過の可否を示す通過可否情報等の利用者への通知情報を表示する通知情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カードゲートや改札機では、通過の可否に応じて扉を開閉すると共に、カードゲートや改札機の筐体に設けられた表示部(表示灯を含む)に通過可否情報を表示するものがある。また、特許文献1には、エスカレータの乗降口に来た利用者(乗客)を撮影して画像を解析し、利用者が所定物品を携行している場合に、所定物品に応じた注意喚起情報を表示部に表示して注意喚起する注意喚起装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−179976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
市場においては、カードゲートや改札機における上記扉を廃止したいというニーズがある。このようなニーズに応えるには、扉に代わる通過を規制する何らかの手段が必要となる。その手段の一つとして、通過可否情報を、通過しようとしている利用者に効果的に通知することができるシステムがあれば有効である。
【0005】
しかしながら、カードゲートや改札機の筐体に設けた表示部にて通過可否情報を表示する従来の通知の仕方では、通過不可の表示に利用者が気か付かないことや、気が付いたときには既に通過しているなど、有効な通知とは言い難い。通過可否情報に留まらず、カードゲートや改札機を通過する利用者に、利用者に適した案内情報や注意喚起情報などを効果的に視認させて通知の内容を明確に把握させることができるシステムの開発が期待されている。
【0006】
また、特許文献1に記載されている注意喚起装置においても、エスカレータの乗降口の内側のパネル部分に設けた表示部に注意喚起情報を表示するため、利用者が表示に気が付かないことや、気が付いたときには既に通過しているなどの同様の問題がある。
【0007】
本発明の一態様は、通過領域を通過しようとしている利用者に対して利用者に適した通知情報の画像を効果的に視認させて、通知情報の内容を明確に把握させることができる通知情報表示システムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る通知情報表示システムは、通過領域を通過しようとする利用者から当該利用者の情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部にて得られた情報に基づいて前記利用者へ通知する通知情報を決定する通知情報決定部と、前記通知情報決定部にて決定された前記通知情報の画像を、前記通過領域よりも前記利用者の進行方向の上流側でかつ前記利用者の進行方向前方に投影表示する投影表示部と、を備える。
【0009】
上記構成によれば、情報取得部が通過領域を通過しようとする利用者から利用者の情報を取得し、通知情報決定部が取得された情報に基づいて利用者へ通知する通知情報を決定し、投影表示部が、決定された通知情報の画像を投影表示する。投影表示する位置は、通過領域よりも利用者の進行方向の上流側でかつ利用者の進行方向前方の位置である。
【0010】
これにより、通過領域を通過しようとしている利用者に対して利用者に適した通知情報の画像を効果的に視認させて、通知情報の内容を明確に把握させることができる。
【0011】
例えば、通知情報を通過可否情報とした場合、通過不可であることを明確に把握させることができるので、扉のように物理的に通過を規制するものではないが、扉のような役割を担って、カードゲートや改札機から扉を廃止するといったニーズにも応えることができる。
【0012】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記情報取得部は、前記利用者を撮影する撮像装置と、前記撮像装置にて撮影された撮像データから利用者の属性を判定する属性判定部と、を備え、前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記属性判定部にて判定された属性を用いる構成であってもよい。
【0013】
上記構成によれば、撮像装置にて通過領域を通過しようとする利用者を撮影し、属性判定部が撮影された撮像データから利用者の属性を判定する。そして、通知情報決定部は、判定された属性を、通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして用いて通知情報を決定する。利用者を撮影した撮像データからは、利用者の年齢や性別などの利用者の属性を判定できる。これにより、利用者の属性に基づいた利用者に適した通知情報を容易に決定することができる。
【0014】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記情報取得部は、前記利用者を撮影する撮像装置と、前記撮像装置にて撮影された撮像データから利用者の人数を判定する人数判定部と、を備え、前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記人数判定部にて判定された人数を用いる構成であってもよい。
【0015】
上記構成によれば、撮像装置にて通過領域を通過しようとする利用者を撮影し、人数判定部が撮影された撮像データから利用者の人数を判定する。そして、通知情報決定部は、判定された人数を、通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして用いて通知情報を決定する。利用者を撮影した撮像データからは、利用者が親子連れや友人同士などの複数である場合には利用者の人数を判定できる。これにより、利用者の人数に基づいた利用者に適した通知情報を容易に決定することができる。
【0016】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記情報取得部は、前記利用者を撮影する撮像装置と、前記撮像装置にて撮影された撮像データから利用者の移動速度を判定する移動速度判定部と、を備え、前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記移動速度判定部にて判定された前記利用者の移動速度を用いる構成であってもよい。
【0017】
上記構成によれば、撮像装置にて通過領域を通過しようとする利用者を撮影し、移動速度判定部が撮影された撮像データから利用者の移動速度を判定する。そして、通知情報決定部は、判定された移動速度を、通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして用いて通知情報を決定する。利用者を撮影した撮像データからは、利用者が移動速度を判定できる。これにより、利用者の移動速度に基づいた利用者に適した通知情報を容易に決定することができる。
【0018】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、移動速度判定部を備える場合、前記投影表示部は、投影方向を切り換え可能に設けられ、前記移動速度判定部にて判定された前記利用者の移動速度に応じて前記投影表示部を駆動して、前記通知情報の画像の投影位置を前記利用者の移動に合せて移動させる投影制御部を備える構成であってもよい。
【0019】
上記構成によれば、投影制御部が、投影方向を切り換え可能に設けられた投影表示部を、移動速度判定部にて判定された利用者の移動速度に応じて駆動させて通知情報の画像の投影位置を利用者の移動に合せて移動させることができる。
【0020】
これにより、通過領域を通過しようとしている利用者に対して利用者に適した通知情報の画像をより一層効果的に視認させて、通知情報の内容を明確に把握させることができる。
【0021】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、移動速度判定部を備える場合、前記撮像装置は、ステレオカメラである構成とすることが好ましい。ステレオカメラを用いることで、移動速度を精度良く判別することができる。
【0022】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記情報取得部は、前記利用者個人を認識する利用者認識部と、前記利用者認識部にて認識された結果に基づいて前記利用者が前記通過領域を通過できるか否かを判定する通過可否判定部と、を備え、前記通知情報決定部は、前記通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、前記通過可否判定部にて判定された可否の結果を用いる構成であってもよい。
【0023】
上記構成によれば、利用者認識部が撮像装置にて通過領域を通過しようとする利用者個人を認識し、通過可否判定部が利用者認識部にて認識された結果に基づいて利用者が通過領域を通過できるか否かを判定する。そして、通知情報決定部は、判定された可否の結果を、通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして用いて通知情報を決定する。
【0024】
利用者個人を認識することで、予め担保した利用者毎の通過の可否の情報を参照して、通過領域の通過が許可されているか否かを判定できる。これにより、利用者の通過の可否の情報に基づいた利用者に適した通知情報を容易に決定することができる。
【0025】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記利用者認識部は、生体認証装置である構成とすることができる。利用者認識部として、ICカード読取装置を用いた場合、利用者にICカードを所持させる必要がある。これに対し、生体認証装置を用いることで利用者にICカードを所持させる必要もなく、利便性が向上する。
【0026】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記通知情報の画像は、錯覚にて立体的に見える騙し絵である構成であってもよい。これにより、利用者に通知情報の画像を立体的に見せることができるので、通知情報の画像をより効果的に視認させて、通知情報の内容を明確に把握させることができる。
【0027】
本発明の一態様に係る通知情報表示システムにおいて、前記投影表示部の光源は、レーザー光源である構成であってもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、通過領域を通過しようとしている利用者に対して利用者に適した通知情報の画像を効果的に視認させて、通知情報の内容を明確に把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】上りエスカレータの乗口に設けられた本発明の一態様の通知情報表示装置を示す図である。
図2】上記一対の通知情報表示装置の通知情報表示時の状態を示す図である。
図3】上記通知情報表示装置に備えられた投影装置の外観イメージを示す図である。
図4】上記通知情報表示装置の要部の構成を示すブロック図である。
図5】上記通知情報表示装置に備えられた制御装置の表示画像テーブルに格納されている、利用者の人数と属性とに応じた表示絵柄を示す図である。
図6】上記通知情報表示装置の動作を示すフローチャートである。
図7】上りエスカレータの乗口に設けられた本発明の別の一態様の通知情報表示装置の表示位置の切り換えを示す図である。
図8図7に示す通知情報表示装置の表示位置の切り換えを示す別の図である。
図9図7に示す通知情報表示装置の要部の構成を示すブロック図である。
図10図7に示す通知情報表示装置の動作を示すフローチャートである。
図11】上りエスカレータの乗口に設けられた本発明のさらに別の一態様の通知情報表示装置の通知情報表示時の状態を示す図である。
図12】専用フロアへの入口に設けられた本発明のさらに別の一態様の通知情報表示装置およびその通知情報表示時の状態を示す図である。
図13図12に示す通知情報表示装置の要部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
〔実施形態1〕
以下、本開示の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本開示の通知情報表示システムの一態様として、エスカレータの乗降口に設置される通知情報表示装置1(図1参照)を例示する。通知情報表示装置1は、利用者の情報として利用者の属性および人数を取得する。通知情報表示装置1は、取得した属性および人数を用いて利用者に適した通知情報として注意喚起情報を決定し、注意喚起情報の画像(絵柄)を投影表示する。
【0031】
§1 適用例
まず、図2図5を用いて、通知情報表示システムとしての通知情報表示装置1の一例について説明する。通知情報表示装置1は、図2に示すように、エスカレータ2の乗口に設けられる。なお、図2では上りエスカレータ2を示しているが、下りエスカレータの乗口に設けられていてもよい。
【0032】
通知情報表示装置1は、投影装置5を備えており、エスカレータ2に乗車しようとする利用者の足元の進行方向前方の床面に、注意喚起情報の絵柄(画像)を投影表示する。投影表示される絵柄は、例えば、図5に示す画像A〜Cのように、複数種類用意されており、利用者の人数および属性に基づいて利用者に適したものが選択される。利用者の人数および属性は、通知情報表示装置1に備えられる撮像装置4が利用者を撮影し、撮像データを制御装置10(図4参照)が画像処理して判定する。
【0033】
これにより、通過領域を通過しようとしている利用者に対して、利用者に適した注意喚起情報の画像を効果的に視認させて、注意喚起情報の内容を明確に把握させることができる。
【0034】
§2 構成例
(通知情報表示装置1の外観および設置状況)
本開示の一態様の通知情報表示装置1の概略構成について説明する。図1は、上りエスカレータ2の乗口に設けられた本発明の一態様の通知情報表示装置1を示す図である。図1の例示では、一対の通知情報表示装置1が乗口の左右に配置されている。ステップに左右に並んで二人乗ることができる幅広タイプのエスカレータ2であれば、このように左右両側に設置されることが好ましい。ステップに一人ずつ乗る幅細タイプのエスカレータ2であれば、左右の何れか一方に一台設置すればよい。
【0035】
図2は、上記一対の通知情報表示装置1の通知情報表示時の状態を示す図である。図2に示すように、通知情報表示装置1は、エスカレータ2に乗車しようとする利用者の足元の進行方向前方(以下、足元前方)の床面に通知情報の画像を投影表示する。左右に配置された各通知情報表示装置1の表示エリアは重畳しないように設定されている。
【0036】
図1図2に示すように、通知情報表示装置1は、ポール状の外観を有し、例えば正面上部に、エスカレータ2の移動方向(上りか下りか)を矢印で示す表示部3が設けられている。表示部3の上方には撮像装置4が設置され、表示部3の下方には投影装置5が設置されている。
【0037】
撮像装置4は、撮影エリアが、エスカレータ2の乗口よりもエスカレータ2の進行方向上流側の領域に設定されている。これにより、撮像装置4は、エスカレータ2の乗口に向かってくる(近づいてくる)利用者を撮影する。
【0038】
投影装置5は、エスカレータ2の乗口(通過領域)を通過しようとする利用者の進行方向の上流側でかつ利用者の進行方向前方に注意喚起情報(通知情報)の画像を投影表示する。本実施形態では、エスカレータ2の乗口を通過しようとする利用者の足元前方(進行方向下流側)の床面に、注意喚起情報の画像を投影表示する。投影装置5の投影位置は、図2に示す、通知情報表示装置1の真横の位置であっても、真横の位置よりも手前(進行方向上流側)、あるいは真横の位置よりも奥側(進行方向下流側)であってもよい。
【0039】
なお、以降、投影装置5による「投影表示」を、単に「表示」又は「投影」と表現することがある。また、「注意喚起情報の画像を表示する」ことを「注意喚起情報を表示する」と表現することもある。また、投影表示には、画像を点滅させて表示することも含まれる。
【0040】
図3は、上記通知情報表示装置1に備えられた投影装置5の外観イメージを示す図である。投影装置5は、投影表示する複数の注意喚起情報に応じた複数の投影画像用フィルム、投影用レンズ、光源、複数の投影画像用フィルムを切り換えるためのモータおよび駆動機構等を備えている。なお、投影装置5は、液晶表示装置等に表示された画像を投影するプロジェクタ装置であってもよい。投影位置5の光源としては、フォーカスフリーとなり焦点距離の異なる面に投影できるレーザー光源を用いることが好ましい。
【0041】
(通知情報表示装置1の構成)
図4は、上記通知情報表示装置1の要部の構成を示すブロック図である。図4に示すように、通知情報表示装置1は、上述した撮像装置4、投影装置5と共に制御装置10を備える。制御装置10は、周知のCPU、ROM、RAM等を有し、予めROMに格納されているプログラムに従って各種の演算処理を実行する。
【0042】
制御装置10は、利用者に適した通知情報である注意喚起情報の絵柄(画像)を投影表示するために、第1画像処理部11、人数判定部12、第2画像処理部13、属性判定部14、属性テーブル15、表示内容決定部16、表示画像テーブル17を備える。
【0043】
第1画像処理部11は、撮像装置4より入力される撮像データに対して画像処理を施し、エスカレータ2の乗口に向かってくる利用者の有無を識別する。例えば、撮像データより利用者の顔画像を検出して人であるか否かを識別する。人数判定部12は、第1画像処理部11による識別結果に基づいて、乗口に向かってくる利用者の人数を判定する。顔画像を検出している場合は、顔画像の数から利用者の人数を判定する。
【0044】
第2画像処理部13は、撮像装置4より入力される撮像データに対して画像処理を施し、属性テーブルを参照して、エスカレータ2の乗口に向かってくる利用者の属性を抽出する。本実施形態では、利用者の属性として年齢層(大人か子供か)を抽出する。年齢層は、第1画像処理部11にて識別した利用者の顔画像から精度よく抽出することができる。属性レーブルには、子供の顔の特徴および大人の顔の特徴等が記憶されており、利用者の顔画像の特徴に基づいて、当該利用者が子供であるか大人であるかを判定する。人数判定部12にて利用者が複数と判定されている場合は、複数の利用者各々の属性を抽出する。
【0045】
表示内容決定部16は、人数判定部12にて判定された利用者の人数と、第2画像処理部13にて抽出された利用者の属性とに基づいて、表示画像テーブル17を参照して、注意喚起情報として投影表示させる表示内容、つまり注意喚起情報の絵柄(画像)を決定する。
【0046】
投影制御部18は、投影装置5の駆動を制御して、表示内容決定部16にて決定された注意喚起情報の絵柄を投影表示させる。
【0047】
上記撮像装置4と、制御装置10の第1画像処理部11、人数判定部12、第2画像処理部13、属性判定部14および属性テーブル15にて、通過領域を通過しようとする利用者から当該利用者の情報を取得する情報取得部が構成される。また、制御装置10の表示内容決定部16および表示画像テーブル17にて、情報取得部にて得られた情報に基づいて利用者へ通知する通知情報を決定する通知情報決定部が構成される。制御装置10の投影制御部18と投影装置5とで、通知情報決定部にて決定された通知情報の画像を、通過領域よりも利用者の進行方向の上流側でかつ利用者の進行方向前方に投影表示する投影表示部が構成される。
【0048】
図5は、上記通知情報表示装置1に備えられた制御装置10の表示画像テーブル17に格納されている、利用者の人数と属性とに応じた表示絵柄を示す図である。画像Aは、利用者が1人で属性が子供である場合、あるいは利用者が複数で属性が全て子供である場合に、表示内容決定部16が決定する表示内容の画像である。画像Aは、幼児の一人乗りは禁止されている旨を通知する注意喚起画像である。
【0049】
画像Bは、利用者が複数で属性が子供と大人の組み合わせである(子供と大人の両方が含まれている)場合に、表示内容決定部16が決定する表示内容の画像である。画像Bは、幼児と手をつなぐことを促す注意喚起画像である。
【0050】
画像Cは、利用者が1人で属性が大人である場合、あるいは利用者が複数で属性が全て大人である場合に、表示内容決定部16が決定する表示内容の画像である。画像Cは、手すりにつかまって、黄色い線の内側に乗るように促す注意喚起画像である。
【0051】
(通知情報表示装置1の動作)
図6は、上記通知情報表示装置1の動作を示すフローチャートである。撮像装置4は、エスカレータ2の乗口よりもエスカレータ2の進行方向上流側の領域を常時撮影する(S1)。撮影された撮像データは、撮像装置4から制御装置10へ出力される。制御装置10は、撮像装置4より受け取った撮像データに基づいてエスカレータ2の乗口に向かってくる利用者(人間)の有無を判断する(S2)。制御装置10は、例えば、撮像データより顔画像を抽出するなどして人間(利用者)の有無を判断し、顔画像を検知した場合に利用者有りと判断する。制御装置10は、利用者有りと判断するとS3に処理を進めて人数を判定する。その後、制御装置は、S4、S5、S6の処理を適宜行い、「利用者は1人で子供」、「利用者は1人で大人」、「利用者は複数で全員子供」、「利用者は複数で全員大人」、あるいは「利用者は複数で大人と子供の混合」の何れであるかを判断する。制御装置10は、S4〜S6の処理を適宜行って判断した結果(利用者の属性および人数)に基づいて、投影表示する画像を決定する。
【0052】
制御装置10は決定した投影画像を表示するように投影装置5を駆動する。「利用者は1人で子供」であると判断されると(S4でYES)、投影装置5は、図5に示した画像Aを、利用者の足元前方の床面へ投影する(S7)。同様に、「利用者は複数で全員子供」であると判断された場合(S5でYES)も画像Aを投影する(S9)。また、「利用者は1人で大人」であると判断されると(S4でNO)、図5に示した画像Cを投影する(S8)。同様に、「利用者は複数で全員大人」であると判断された場合(S6でYES)も画像Cを投影する(S10)。「利用者は複数で大人と子供の混合」であると判断されると(S6でNO)、図5に示した画像Bを投影する(S11)。
【0053】
S12においては、制御装置10は、S7〜S11の何れかにおいて投影表示した画像の表示終了を判断する。例えば、投影表示してから予め設定された時間が経過すると、表示終了と判断する。S12において表示終了と判断すると、制御装置10は投影装置5を駆動して投影表示を終了し(S13)、処理をS1に戻す。
【0054】
(通知情報表示装置1の効果)
以上のように、通知情報表示装置1は、エスカレータ2を利用する利用者の人数と属性とを判定して利用者に適した注意喚起情報を選択し、選択した注意喚起情報の画像を利用者の足元前方の床面に投影表示する。
【0055】
画像にて表示される注意喚起情報は、利用者の人数と属性とに基づいて利用者に適した注意喚起情報に絞られているため、利用者に必要な注意喚起情報を効果的に把握させることができる。また、利用者にあまり関係ない注意喚起情報や、利用者に関係はあっても一瞥では把握できない多くの情報と一緒に表示されると、利用者の関心が薄くなり、視認されない恐れがある。しかしながら、このように適した注意喚起情報に絞り込むことで、利用者の関心を引き付けて注意喚起情報を効果的に把握させることができる。
【0056】
しかも、注意喚起情報の画像は、利用者の足元前方の床面に表示される。エスカレータ2に乗ろうとする利用者の多くは、足元を確認するために視線を無意識に足元に向ける。したがって、このように足元前方の床面に表示することで、注意喚起情報を利用者本人に明確かつ効果的に視認させて把握させることができる。
【0057】
また、二人乗りのエスカレータ2の場合、エスカレータ2の内側側面に表示する構成では、他の利用者に遮られて視認できない問題があるが、自身の足元前方に表示されるので、このような問題もない。
【0058】
また、本実施形態のように、大人や子供といった利用者個人の属性と共に利用者の人数を併せて判定することで、利用者が大人と子供の組み合わせであることを検出できる。したがって、エスカレータ2の乗降口や、遊園地の乗り物の乗降口などに設置する通知情報表示装置1に適用することで、注意喚起情報をより一層利用者に適したものとすることができる。
【0059】
また、投影表示とすることで、本実施形態のように床面の他、進行方向前方の壁面などの利用者の視線に合わせて表示することが可能となり、表示の自由度が高い。しかも、床面や壁面が汚れていたり、ゴミが落ちていたり、あるいは水がこぼれていたりしても、問題無く表示することができる。
<変形例>
本実施形態では、利用者の人数と属性の両方を用いて通知情報である注意喚起情報を決定したが、利用者の人数あるいは属性の何れか一方のみを用いてもよい。すなわち、通知情報決定部を構成する表示内容決定部16は、通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、属性判定部14にて判定された属性、人数判定部12にて判定された人数の情報を用いる構成であればよい。
【0060】
また、本実施形態では、属性として年齢層を用いたが、性別や外国人か否か、体格、衣服(着物の着ている?)等、判別可能な種々の属性を用い、属性同士を組み合わせて用いることができる。例えば、利用者の属性が、着物を着用している若い女性であると判別すると、「お着物のお袖とお足もとにご注意ください」といった内容の注意喚起情報を表示できる。若い女性が着物する着用としては振袖が想定されるので、このような注意喚起情報が有効である。
【0061】
また、本実施形態では、エスカレータ2の乗口に設置される通知情報表示装置1を例示したため、利用者の属性として年齢層を用い、通知情報としては注意喚起情報を上げた。
しかしながら、例えば、商業施設の出入り口に設置される通知情報表示装置1であれば、利用者の属性として年齢層と共に性別を判断し、入口を通過する利用者の足元前方に、性別および年齢層に応じた商品の売り場へ案内する案内表示の画像を投影表示するようにしてもよい。
【0062】
また、上記属性と共に利用者の人数を判定し、大人と子供の組み合わせであれば、子供服や、玩具売り場を案内し、大人である場合は、年齢層と性別に適した売り場を案内する。案内表示の画像は、文字だけでなく矢印等を含む瞬時に把握できる絵柄が好ましい。
【0063】
また、本実施形態では、撮像装置4と制御装置10を、投影装置5と共に通知情報表示装置1に搭載させる構成を例示した。しかしながら、撮像装置4と制御装置10とは、投影装置5とは別に設けられていてもよい。その場合、撮像装置4と制御装置10と投影装置5とは、通信機能を用いて撮像データや制御信号を遣り取りする。投影装置5が、プロジェクタ装置である場合、投影画像のデータも制御装置10から投影装置5へと送信される。投影装置5をプロジェクタ装置から構成することで、様々な画像の投影が可能となる。
【0064】
〔実施形態2〕
本実施形態では、本開示の通知情報表示システムの一態様として、エスカレータの乗降口に設置される通知情報表示装置1Aを例示する。実施形態1の通知情報表示装置1と通知情報表示装置1Aとの違いは、通知情報表示装置1Aが利用者の移動速度を検出し、利用者の移動速度に応じて投影位置を移動させる機能を備える点である。
【0065】
図7は、上りエスカレータの乗口に設けられた本発明の別の一態様の通知情報表示装置1Aの表示位置の切り換えを示す図である。図8は、通知情報表示装置1Aの表示位置の切り換えを示す別の図である。
【0066】
図7図8に示すように、通知情報表示装置1Aは、利用者の移動速度に合わせて、ポジションP1からポジションPnまで、投影画像の位置(投影位置)を移動させながら表示する。ポジションP1は、通知情報表示装置1Aよりも進行方向上流側の位置であり、ポジションPnは、通知情報表示装置1Aよりも進行方向下流側の位置である。図7図8においては、表示位置を3箇所示しているが、表示位置はポジションP1からPnへと利用者の速度に合せて連続的に変化させてもよい。
【0067】
図9は、上記通知情報表示装置1Aの要部の構成を示すブロック図である。図9に示すように、通知情報表示装置1Aは、撮像装置4に代えて撮像装置4Aを備え、投影装置5に代えて投影装置5Aを備える。また、制御装置10は、投影制御部18に代えて投影制御部18Aを備え、さらに移動速度判定部22を新たに備える。
【0068】
撮像装置4Aは、複数の異なる方向から同時に撮影可能なステレオカメラである。ステレオカメラではない撮像装置4であっても、異なる時間で撮影した画像データを比較することで、利用者の移動速度は判定できるが、処理が複雑な上、ステレオカメラ程の精度は得られない。したがって、このように、ステレオカメラからなる撮像装置4Aを用いることで、乗口に向かってくる利用者の移動速度を簡単にかつ精度よく求めることができる。
【0069】
移動速度判定部22は、撮像装置4Aにて撮影された撮像データに基づいて、利用者の移動速度を判定する。利用者が複数である場合、移動速度は概ね同じであるため、先頭の利用者の移動速度を求めればよい。
【0070】
投影装置5Aは、床面への画像の投影位置を、図7に示すように、ポジションP1からポジションPnまで切り換えることができる。具体的には、投影装置5Aは可動機構を備えており、投影方向を変更できるように構成されている。投影方向を変更することで、投影装置5Aと床面等の投影面までの距離は変化するが、レーザー光源を用いることでジャストフォーカスにて表示できる。
【0071】
投影制御部18Aは、移動速度判定部22にて判定された利用者の移動速度に応じて投影装置5Aの駆動を制御し、利用者の足元前方に投影画像が表示されるように投影位置を移動させる。
【0072】
図10は、通知情報表示装置1Aの動作を示すフローチャートである。図6のフローチャートとの違いは、S3とS4およびS5との間に、移動速度判定S21,S22が設けられ、S7〜S11とS12の画像の表示終了を判断する処理との間に、S23の利用者の移動速度に合わせて投影位置を移動させる処理が設けられている。S23では、S12にて画像の表示終了と判断されるまで、利用者の移動速度に合わせて投影位置を移動させる。
【0073】
以上のように、通知情報表示装置1Aは、エスカレータ2を利用する利用者の足元前方の床面に、利用者の速度に応じて通知情報である注意喚起情報を移動させながら表示するので、より効果的に利用者に通知情報を認識させて把握させることができる。
<変形例>
本実施形態では、移動速度に合わせて同一の投影画像の投影位置を移動させながら表示する構成を例示したが、投影位置に応じて、投影画像の投影の仕方(点灯から点滅、点滅点灯のリズム等)、投影画像のサイズ、あるいは投影画像の内容等を変化させてもよい。
【0074】
〔実施形態3〕
本実施形態では、本開示の通知情報表示システムの一態様として、エスカレータの乗降口に設置される通知情報表示装置1Bを例示する。実施形態2の通知情報表示装置1Aと通知情報表示装置1Bとの違いは、通知情報表示装置1Bが利用者の移動速度が予め定めた閾値を超えた駆け込み状態であると判定すると、利用者に駆け込みをやめるように注意喚起する画像を投影表示する点である。つまり、通知情報表示装置1Bにおいては、利用者の移動速度から利用者の行動(動き)を検出し、行動を利用者の属性の一つとして抽出する。
【0075】
利用者に駆け込みをやめるよう促す画像を表示する以外は、図9に示した実施形態2の構成を利用できる。通知情報表示装置1Bが備える表示装置10Bの表示画像テーブル17Bには、利用者に駆け込みをやめるよう促す画像Dが格納されている。
【0076】
図11は、上りエスカレータの乗口に設けられた上記通知情報表示装置1Bの通知情報表示時の状態を示す図である。図11の例では、通知情報表示装置1Bが利用者に駆け込みをやめるよう促す画像Dが投影表示されている。投影表示された画像Dとしては、画像Dを視認した利用者が自ずと速度を落とすような、進行方向前方の床面が窪んで見える騙し絵(トリック画像)が用いられている。画像Dは、錯覚にて立体的に見える騙し絵である。
【0077】
騙し絵を用いることで、立体的に視認させることが可能となる。これにより、例えば、「速度を落として下さい!」や、「走らないで下さい!」といった文字や、平面的な画像による注意喚起情報の画像よりも投影絵柄に対する利用者の注意喚起を促し、表示の効果を高めることができる。
【0078】
なお、このような注意喚起情報(通知情報)の画像として騙し絵(トリック画像)を用いて立体的に見せて表示の効果を高める構成を、実施形態1,2で記載した画像A〜画像Cに適用することで、より効果的に注意喚起できることは言うまでもない。
【0079】
<変形例>
なお、ここでは、移動速度から利用者の行動としての「駆け込み状態であるか否か」を判定する構成を例示した。しかしながら、撮像データを画像処理して、「スケートボード等の乗り物に乗っている利用者」や、「子供を肩車して乗ろうとしている利用者」を検出して、「乗り物から降りるように」、「子供を下ろすように」といった注意喚起情報を表示してもよい。
【0080】
〔実施形態4〕
本実施形態では、本開示の通知情報表示システムの一態様として、駅の改札機や、ビル等の建物の専用フロアへの出入り口、あるいはコンサート会場等への出入り口に設置される通知情報表示装置30を例示する。通知情報表示装置30は、通知情報の画像として通過の可否を示す通過可否情報の画像を投影表示する。なお、出入り口に設置される通知情報表示装置30の場合、通過可否情報の通知は必須であるが、前述したように、撮像装置4(4A)を用いて、利用者の属性や人数を判断して、利用者の属性や人数に基づいた注意喚起情報や案内表示情報を、通過可否情報と交互に、あるいは、通過可否情報の後に表示してもよい。
【0081】
図12は、専用フロアへの入口に設けられた本発明の一態様の通知情報表示装置30およびその通知情報表示時の状態を示す図である。図12に示すように、通知情報表示装置30は、進行方向に沿って配置される壁状部40を有し、壁状部40の天面に、利用者個人を認識する利用者認識部としての生体認証装置31が設けられている。生体認証装置31は、例えば利用者の手首や指の静脈を読み取って個人を識別するものである。利用者個人を生体より識別できればよい。生体認証装置31の読み取り部が壁状部40の天面に設けられていればよい。
【0082】
図12の例では、一つの入口に、壁状部40を対向させて一対の通知情報表示装置30を設置した構成を例示しているが、一つの入口に通知情報表示装置30が1台のみ設置され、片側はただの壁であってもよい。
【0083】
通知情報表示装置30は、入口を通過しようとする利用者の足元前方の床面に通知情報である通過可否情報の画像を投影表示する。本実施形態では、左右に配置された各通知情報表示装置1の表示エリアは重畳しており、生体認証装置31にて利用者を読み取った何れか一方の通知情報表示装置30が通過可否情報の画像を投影表示する。
【0084】
図12は、進行方向左側の通知情報表示装置30の生体認証装置31が利用者(図示せず)を読み取った結果、通過不可であることを示す画像Eが投影表示されている状態を示している。図12の例では、投影表示された画像Eを視認した利用者が思わず立ち止まるような、入口を塞ぐように立設されたバンプEが見える騙し絵(トリック画像)が用いられている。図12は、利用者から立体的に見えるバンプEの状態を示している。これにより、通過不可であることを明確に把握させることができるので、扉のように物理的に通過を規制するものではないが、扉のような役割を担って、カードゲートや改札機から扉を廃止するといったニーズにも応えることができる。
【0085】
図13は、上記通知情報表示装置30の要部の構成を示すブロック図である。図13に示すように、通知情報表示装置30は、生体認証装置31と、通信装置37と、制御装置32とを備える。通信装置37は外部との通信を可能にする。制御装置32は、通過可否判定部33、表示内容決定部34、表示画像テーブル35、投影制御部18、通信制御部38を備える。
【0086】
通過可否判定部33は、生体認証装置31にて認識された結果に基づいて利用者が入口を通過できるか否かを判定する。本実施形態では、通過可否判定部33は、通信制御部38に生体認証装置31にて読み取った生体データを送信する。生体データは通信装置37を介して外部のサーバ等に送信される。外部のサーバには、通過可能な利用者の生体データが格納されており、通過可否判定部33はサーバ等から通過可否の情報を受信して通過可否判定する。
【0087】
表示内容決定部34は、通過可否判定部33の判定の結果に基づいて表示画像テーブル35を参照して、通過可否情報の画像として投影表示させる表示内容を決定する。表示画像テーブル35には、図12に示した画像Eを含む種々の画像が記憶されている。投影制御部18は、投影装置5の駆動を制御して、表示内容決定部34にて決定された表示内容を投影表示させる。
【0088】
上記生体認証装置31と、制御装置32の通過可否判定部33にて、通過領域を通過しようとする利用者から当該利用者の情報を取得する情報取得部が構成される。また、制御装置32の表示内容決定部34および表示画像テーブル35にて、情報取得部にて得られた情報に基づいて利用者へ通知する通知情報を決定する通知情報決定部が構成される。この場合も、通知情報決定部を構成する表示内容決定部34は、通知情報を決定する条件の少なくとも1つとして、通過可否判定部33にて判定された通過可否を示す情報を用いる構成であればよい。
【0089】
上述したように、騙し絵を用いることで、立体的に視認させることが可能となる。これにより、例えば、「通過できません!」や、「通過禁止!」といった文字や、平面的な画像による通過可否情報よりも投影絵柄に対する利用者の注意喚起を促し、表示の効果を高めることができる。
【0090】
また、通過不可の利用者の直ぐ後方(進行方向上流側)から入口を通過しようとする利用者にも画像Eを視認できるように表示することで、規制を無視して通過しようとする利用者に対して抑止力として働き、通過可否に応じて開閉する扉が無くても、無法な通行を抑制することができる。
【0091】
通過不可であることを示す騙し絵の画像としては、バンプに見える画像Eに限るものではなく、足音前方に穴が開いているような画像や、入口を塞ぐように立設された大きな×印のようなものなど、利用者を立ち止ませて、制限されていることを認識させることができればどのような画像であってもよい。
【0092】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1、1A、1B、30 通知情報表示装置
2 エスカレータ
3 表示部
4、4A 撮像装置
5、5A 投影装置
10、32 制御装置
10B 表示装置
11 第1画像処理部
12 人数判定部
13 第2画像処理部
14 属性判定部
15 属性テーブル
16、34 表示内容決定部
17、17B、35 表示画像テーブル
18、18A 投影制御部
22 移動速度判定部
31 生体認証装置
33 通過可否判定部
37 通信装置
38 通信制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13