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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-1700(P2021-1700A)
(43)【公開日】2021年1月7日
(54)【発明の名称】ノズル及びノズルを備えたボイラ
(51)【国際特許分類】
   F23L 1/00 20060101AFI20201204BHJP
   F23D 14/22 20060101ALI20201204BHJP
   F23D 11/02 20060101ALI20201204BHJP
【FI】
   F23L1/00 B
   F23D14/22 Z
   F23D11/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-114219(P2019-114219)
(22)【出願日】2019年6月20日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】松本 啓吾
(72)【発明者】
【氏名】金子 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】林 和也
(72)【発明者】
【氏名】三村 匠
【テーマコード(参考)】
3K019
3K023
3K052
【Fターム(参考)】
3K019BA02
3K019BB03
3K019BD01
3K023BA05
3K023BA13
3K052AA10
3K052AB04
3K052AB12
(57)【要約】
【課題】有効に燃焼に使用される空気量を増加できるノズル及びこのノズルを備えたボイラを提供する。
【解決手段】ノズルは、空気が流通する複数の空気流路が区画されている。ノズルは、筒状の筐体を備え、複数の空気流路は、筐体内部が仕切板によって区画されることによって構成されてもよい。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流通する複数の空気流路が区画されているノズル。
【請求項2】
筒状の筐体を備え、
前記複数の空気流路は、前記筐体の内部が仕切壁によって区画されることによって構成されている、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
ガス燃料又は液体燃料が流通する燃料流路がさらに区画されている、請求項1に記載のノズル。
【請求項4】
ガス燃料又は液体燃料が流通する燃料流路がさらに区画され、
前記燃料流路は、前記筐体の内部に設けられた筒状の壁部材の内部に形成されている、請求項2に記載のノズル。
【請求項5】
前記壁部材の外周面は、前記燃料流路の上流端から下流側に向かって凸状の円弧状に湾曲した断面形状の湾曲部を有している、請求項4に記載のノズル。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のノズルを備えるボイラ。
【請求項7】
前記ノズルと連通するように設けられた風箱をさらに備え、
前記風箱の内部には、前記複数の空気流路のそれぞれに連通する内部流路が形成され、
各内部流路には、各内部流路を流通する空気の流量を調整する空気流量調整部材が設けられている、請求項6に記載のボイラ。
【請求項8】
前記ボイラの出力を検出するボイラ出力検出部と、
前記空気流量調整部材を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記ボイラ出力検出部による検出値に基づいて、各内部流路を流通する空気の流量を調整する、請求項7に記載のボイラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ノズル及びこのノズルを備えたボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、微粉炭を固体燃料として使用する固体燃料焚きボイラが記載されている。このボイラの火炉内に微粉炭及び空気を投入するための固体燃料焚きバーナは、微粉炭及び1次空気を投入するための微粉炭バーナと、微粉炭バーナの上下から2次空気を投入するための2次空気投入ポートとを備え、各2次空気投入ポートから同量の2次空気を投入することで、均一に燃焼するようにしている。
【0003】
ガス燃料又は油等の液体燃料と石炭とを混焼するボイラでは、ガス燃料又は液体燃料を使用しない場合、ガス燃料又は液体燃料を供給するためのノズルは、石炭燃焼用の空気を供給するためのノズルとして使用することが多い。ところが、石炭の燃焼に対しては、ガス燃料又は液体燃料を燃焼するのに必要な空気量では多くなりすぎることが多いので、空気流速を低下させて石炭の燃焼に必要な空気量を供給する必要があり、この場合には、空気と石炭との混合が遅れて、ボイラの性能悪化の要因となる。
【0004】
ガス燃料又は液体燃料を供給するための従来のノズルとして、例えば図6及び7に示される構成のノズル100を用いることができる。ノズル100は、空気供給用の流路102a,102b,102cがそれぞれ形成された3つの筒状のポート部材101a,101b,101cと、ガス燃料又は液体燃料供給用の流路104が形成された筒状のポート部材103とを備えている。3つの筒状のポート部材101a,101b,101cは上下方向に一列に配置されており、これらの真ん中のポート部材101b内に含まれるようにポート部材103が設けられている。
【0005】
図7に示されるように、流路102a,102b,102cのそれぞれは、流路105a,105b,105cを介して、図示しない空気の供給源と連通している。流路105a,105b,105cのそれぞれに、空気の流量を調整するためのダンパ106a,106b,106cを設置し、石炭のみを燃焼させる時にはダンパ106bを閉めることで、ボイラの性能悪化を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5778500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ノズル100では、ガス燃料又は液体燃料を使用しない場合に流路102a及び102cのそれぞれを流れる空気の流速を確保できるものの、各ポート部材間に隙間が形成されてしまい、空気の一部がこの隙間から流出してしまう。このような隙間から流出する空気の流速は遅いことから、隙間から流出後すぐに周囲に拡散してしまい、燃焼には有効に活用されないといった問題点があった。
【0008】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも1つの実施形態は、有効に燃焼に使用される空気量を増加できるノズル及びこのノズルを備えたボイラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の少なくとも1つの実施形態に係るノズルは、空気が流通する複数の空気流路が区画されている。この構成によると、隣り合う空気流路間に隙間が存在しないので、有効に燃焼に使用される空気量を増加することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、筒状の筐体を備え、複数の空気流路は、筐体の内部が仕切壁によって区画されることによって構成されてもよい。この構成によると、隣り合う空気流路間に確実に隙間が存在しないようにすることができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、ガス燃料又は液体燃料が流通する燃料流路がさらに区画されてもよい。この構成によると、ガス燃料又は液体燃料が流通する燃料流路を有するノズルすなわちバーナでも、空気流路と燃料流路との間に隙間が存在しないので、有効に燃焼に使用される空気量を増加することができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、ガス燃料又は液体燃料が流通する燃料流路がさらに区画され、燃料流路は、筐体の内部に設けられた筒状の壁部材の内部に形成されてもよい。この構成によると、空気流路と燃料流路との間に確実に隙間が存在しないようにすることができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、壁部材の外周面は、燃料流路の上流端から下流側に向かって凸状の円弧状に湾曲した断面形状の湾曲部を有してもよい。ノズルが上下方向に回動可能な場合、ノズルの回動によって、燃料流路の上流端と燃料供給源に連通する燃料管の下流端部との連結部に隙間が生じるおそれがある。これに対して、燃料流路を画定する壁部材の外周面に、燃料流路の上流端から下流側に向かって凸状の円弧状に湾曲した断面形状の湾曲部が設けられていれば、壁部材を燃料管内に挿入するようにして両者を接続したときに、湾曲部が燃料管の内壁に当接する。そうすると、ノズルを回動させても、燃料管の内壁への湾曲部の当接が維持されるので、当該連結部に隙間が生じるおそれを低減することができる。
【0014】
本開示の少なくとも1つの実施形態に係るボイラは上記ノズルを備える。この構成によると、ノズルから供給される空気のうち、有効に燃焼に使用される空気量を増加することができるので、ボイラの性能悪化を抑制することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、ノズルと連通するように設けられた風箱をさらに備え、風箱の内部には、複数の空気流路のそれぞれに連通する内部流路が形成され、各内部流路には、各内部流路を流通する空気の流量を調整する空気流量調整部材が設けられてもよい。この構成によると、状況に応じて、各空気流路からの空気流量を調整することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、ボイラの出力を検出するボイラ出力検出部と、空気流量調整部材を制御する制御部とを備え、制御部は、ボイラ出力検出部による検出値に基づいて、各内部流路を流通する空気の流量を調整してもよい。この構成によると、ボイラの出力に応じて、各空気流路からの空気流量を調整することができる。
【発明の効果】
【0017】
本開示の少なくとも1つの実施形態によれば、空気が流通する複数の空気流路が区画されていることにより、隣り合う空気流路間に隙間が存在しないので、有効に燃焼に使用される空気量を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の一実施形態に係るボイラの一部の構成を模式的に示す図である。
図2】本開示の一実施形態に係るノズルの構成を模式的に示す正面端面図である。
図3】本開示の一実施形態に係るノズル及びノズルと連通するように設けられた風箱の構成を模式的に示す断面図である。
図4】本開示の別の実施形態に係るノズルの構成を模式的に示す正面端面図である。
図5】本開示の別の実施形態に係るノズル及びノズルと連通するように設けられた風箱の構成を模式的に示す断面図である。
図6】従来のノズルの一例を示す正面端面図である。
図7】従来のノズルの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明のいくつかの実施形態について説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0020】
図1に示されるように、本開示の一実施形態に係るボイラ1は、ガス燃料又は液体燃料(以下では、ガス燃料を例に説明するが、油等の液体燃料であってもよい。)と石炭とを混焼するボイラであり、火炉2と、火炉2に設けられたバーナ部3とを備えている。バーナ部3は、空気供給用のノズル4と、石炭供給用のノズル5と、ガス燃料及び空気供給用のノズル6と、ノズル4〜6のそれぞれに連通するように設けられた風箱7とを備えている。尚、ノズル5及び6はそれぞれ、石炭及びガス燃料を供給してそれらが燃焼するので、バーナの構成を有している。
【0021】
図2に示されるように、ノズル6は、矩形の断面形状を有する筒状の筐体14と、筐体14内に互いに面するとともに間隔をあけて設けられる2つの仕切壁10a,10bと、矩形の断面形状を有する筒状の壁部材12とを含んでいる。2つの仕切壁10a,10bは筐体14内を3つの領域に区画し、これら3つの領域は、空気が流通する3つの空気流路11a,11b,11cを構成している。壁部材12は、3つの空気流路の内の真ん中に位置する空気流路11b内に設けられ、壁部材12の内部に、ガス燃料が流通する燃料流路13が形成されている。空気流路11a,11b,11c及び燃料流路13は、筐体14内で仕切壁10a,10b及び壁部材12によって区画されているので、空気流路11a,11b間、空気流路11b,11c間、空気流路11b及び燃料流路13間のいずれにも隙間が存在しない。
【0022】
図3に示されるように、ノズル6に連通する風箱7内には、断面がL字状の2つの仕切板23a,23bが互いに対して間隔をあけて面するように設けられている。仕切板23a,23bによって、風箱7内が3つの領域に区画され、これら3つの領域は空気流路11a,11b,11cのいずれかと連通している。空気流路11aに連通する領域が内部流路24を構成し、空気流路11bに連通する領域が内部流路25を構成し、空気流路11cに連通する領域が内部流路26を構成する。
【0023】
壁部材12の端部は、風箱7の外部から風箱7を貫通して風箱7内を延びるように設けられた燃料管21の端部と接続されている。この構成により、風箱7の外部に設けられたガス燃料の供給源から、燃料管21を介して燃料流路13にガス燃料を供給することができる。また、燃料管21にはフレキシブル管部22を設けてもよい。
【0024】
内部流路24〜26のそれぞれには、後述する動作で風箱7内に供給された空気が各内部流路を流れる流量を調整するための空気流量調整部材であるダンパ31,32,33を設けてもよい。ダンパ31〜33のそれぞれは、内部流路24〜26のそれぞれを流れる空気の流量を調整するようにダンパ31〜33のそれぞれを制御する制御部30と電気的に接続してもよい。制御部30は、ボイラ1(図1参照)の出力を検出するボイラ出力検出部40と電気的に接続されている。ボイラ出力検出部40の構成は特に限定しないが、例えば、ボイラ1で生成した蒸気によって発電する図示しない発電装置における発電量を検出するための発電量検出器等であってもよい。制御部30には、例えば、ボイラ1の出力と各ダンパ31〜33の開度との関係を定めたマップを予め組み込んでおくことができる。
【0025】
ノズル6は、上下方向(矢印Aの方向)に回動可能に風箱7と接続してもよい。ノズル6が上下方向に回動可能な場合、壁部材12の外周面12aは、燃料流路13の上流端13aから下流側に向かって凸状の円弧状に湾曲した断面形状の湾曲部15を有するように構成してもよい。このように構成した場合、壁部材12の一方の端部を燃料管21内に挿入するようにして両者を連結させたときに、湾曲部15が燃料管21の内壁21aに当接する。そうすると、ノズル6を上下方向に回動させても、燃料管21の内壁21aへの湾曲部15の当接が維持されるので、壁部材12と燃料管21との連結部に隙間が生じるおそれを低減することができる。
【0026】
また、仕切壁10a,10bと仕切板23a,23bとが互いに接するようにして、仕切壁10a,10bの一方の端部を仕切板23a,23b間に、すなわち内部流路25内に挿入するようにして、空気流路11bと内部流路25とを連通させることができる。この場合、仕切壁10a,10bのそれぞれに、湾曲部15と同様の構成を有した湾曲部10a1,10b1を設けてもよい。仕切壁10a,10bのそれぞれに湾曲部10a1,10b1を設けると、湾曲部10a1,10b1がそれぞれ仕切板23a,23bに当接する。そうすると、ノズル6を上下方向に回動させても、仕切板23a,23bそれぞれへの湾曲部10a1,10b1の当接が維持されるので、空気流路11bと内部流路25との連結部に隙間が生じるおそれを低減することができる。
【0027】
さらに、筐体14の外周面14aと風箱7の内周面7aとが互いに接するようにして、筐体14の一方の端部側の一部を風箱7内に挿入するようにして、空気流路11a,11cと内部流路24,26とを連通させることができるが、この場合、筐体14の外周面14aに、湾曲部15と同様の構成を有した湾曲部14a1を設けてもよい。筐体14の外周面14aに湾曲部14a1を設けると、湾曲部14a1が風箱7の内周面7aに当接する。そうすると、ノズル6を上下方向に回動させても、風箱7の内周面7aへの湾曲部14a1の当接が維持されるので、空気流路11a,11cと内部流路24,26との連結部に隙間が生じるおそれを低減することができる。
【0028】
次に、本実施形態に係るボイラ1の動作について説明する。図1に示されるように、図示しない供給ラインを介して、ノズル5及び6のそれぞれには、石炭及びガス燃料が供給される。また、図示しない送気ラインを介して各風箱7に空気が供給される。ノズル4からは空気が火炉2内に供給され、ノズル5からは石炭及び空気が火炉2内に供給され、ノズル6からはガス燃料及び空気が火炉2内に供給される。ノズル5から供給された石炭及びノズル6から供給されたガス燃料は火炉2内で燃焼し、その燃焼で得られた熱を図示しない熱交換器で水に伝えて水蒸気を生成し、その水蒸気を用いて、図示しない発電装置で発電を行うことができる。
【0029】
図3に示されるように、ノズル6と連通する風箱7に供給された空気は、ノズル6の各空気流路11a〜11cを流通して火炉2内に供給される。一方、図示しない供給源から供給されたガス燃料は、燃料管21を流通し、次いで燃料流路13を流通して火炉2内に供給され、火炉2内に供給された空気によって燃焼する。上述したように、ノズル6において、空気流路11a,11b間、空気流路11b,11c間、空気流路11b及び燃料流路13間のいずれにも隙間が存在しない。このような隙間が存在すると、隙間から噴出した空気は噴出後すぐに周囲に拡散してしまい、燃焼には有効に活用されないが、このような隙間が存在しないので、燃焼に有効に活用されない空気を低減すること、すなわち、有効に燃焼に使用される空気量を増加することができる。その結果、燃焼に有効に活用されない空気が低減することに起因するボイラ1の性能悪化を抑制することができる。
【0030】
また、風箱7内に、空気流路11aに連通する内部流路24と、空気流路11bに連通する内部流路25と、空気流路11cに連通する内部流路26とを形成し、内部流路24〜26のそれぞれにダンパ31〜33を設けた場合、ボイラ1の運転状況に応じて、空気流路11a〜11cのそれぞれからの空気流量を調整することができる。
【0031】
例えば、ガス燃料の燃焼を行わず石炭燃焼のみを行う場合には、ダンパ31及び33の開度を全開にするとともにダンパ32の開度を約5%程度にする、すなわちダンパ32をわずかに開くようにすることで、ノズル6の最も上側及び下側に位置する空気流路11a及び11cを介して空気を火炉2内に供給してもよい。代替的に、ダンパ32の開度を全開にするとともにダンパ31及び33の開度を約5%程度にする、すなわちダンパ31及び33をわずかに開くようにすることで、ノズル6の中央に位置する空気流路11bを介して空気を火炉2内に供給してもよい。尚、ダンパ31〜33をわずかに開くときの開度を「約5%」としているが、あくまでも開度の目安を例示したものに過ぎず、その状況に応じて具体的な開度は調整可能である。
【0032】
さらに、各ダンパ31〜33の開度を制御する制御部30と、図示しない発電装置における発電量を検出するための発電量検出器等であるボイラ出力検出部40とを設けた場合、制御部30が、ボイラ出力検出部40による検出値から、制御部30に予め組み込まれたマップに基づいて各ダンパ31〜33の開度を制御するようにすることにより、ボイラ1の出力に応じて、空気流路11a〜11cのそれぞれからの空気流量を調整することができる。
【0033】
例えば、ガス燃料の燃焼及び石炭の燃焼の両方を行う場合、ボイラ出力検出部40による検出値から、制御部30に予め組み込まれたマップに基づいて各ダンパ31〜33の開度を60〜100%の範囲で制御するようにすることができる。
【0034】
本実施形態では、空気流路の数が3つであったが、3つに限定するものではなく、少なくとも2つであれば個数に限定はない。また、図1には、ノズル4及び5がそれぞれ2つずつ設けられるとともにノズル6が1つ設けられるように描かれているが、それぞれのノズルの個数は、ボイラ1のサイズ等に応じて任意に変更可能である。
【0035】
尚、ノズル6の特徴的な構成は、バーナだけでなく、空気ノズルにも適用することができる。例えば、図4には、石炭焚きボイラに設けられた空気供給用のノズル50が示されているが、このノズル50は、ノズル6の特徴的な構成(図2及び3)を備えたものである。
【0036】
ノズル50は、矩形の断面形状を有する筒状の筐体54と、筐体54内において互いに面するとともに間隔をあけて設けられる2つの仕切壁50a,50bとを含んでいる。2つの仕切壁50a,50bは筐体54内を3つの領域に区画し、これら3つの領域は、空気が流通する3つの空気流路51a,51b,51cを構成している。空気流路51a,51b,51cは、筐体54内で仕切壁50a,50bによって区画されているので、空気流路51a,51b間、空気流路51b,51c間のいずれにも隙間が存在しない。
【0037】
図5に示されるように、石炭焚きボイラに設けられた空気供給用のノズル50には、上述した実施形態に係るボイラ1と同様に、ノズル50と連通する風箱7が設けられている。風箱7内に2つの仕切板23a,23bを互いに対して間隔をあけて面するように設けることにより、風箱7内を3つの領域に仕切り、空気流路51aに連通する領域を内部流路24とし、空気流路51bに連通する領域を内部流路25とし、空気流路51cに連通する領域を内部流路26としてもよい。
【0038】
仕切壁50a,50bのそれぞれに、ノズル6(図3参照)の仕切壁10a,10b(図3参照)のそれぞれに設けられた湾曲部10a1,10b1(図3参照)と同様の構成を有した湾曲部50a1,50b1を設けてもよい。また、筐体54の外周面54aに、筐体14(図3参照)の外周面14a(図3参照)に設けられた湾曲部14a1と同様の構成を有した湾曲部54a1を設けてもよい。これにより、ノズル50が矢印Aの方向に回動可能に設けられている場合にノズル50を回動させても、空気流路51bと内部流路25との連結部、空気流路51a,51cと内部流路24,26との連結部との連結部のいずれにも、隙間が生じるおそれを低減することができる。
【0039】
さらに、上述した実施形態に係るボイラ1と同様に、内部流路24〜26のそれぞれにダンパ31,32,33を設けてもよく、ダンパ31〜33のそれぞれは制御部30と電気的に接続してもよい。制御部30は、ノズル50が設けられる石炭焚きボイラの出力を検出するボイラ出力検出部40と電気的に接続されている。
【0040】
ノズル50においても、ノズル6(図3参照)と同様に、空気流路51a,51b間、空気流路51b,51c間のいずれにも隙間が存在しないので、有効に燃焼に使用される空気量を増加することができる。その結果、燃焼に有効に活用されない空気が低減することに起因するボイラの性能悪化を抑制することができる。
【0041】
また、ダンパ31〜33を設けた場合、ボイラの運転状況に応じて空気流路51a〜51cのそれぞれからの空気流量を調整することができることも、ボイラ1と同様である。さらに、各ダンパ31〜33の開度を制御する制御部30と、ボイラ出力検出部40とを設けた場合、ボイラの出力に応じて、空気流路51a〜51cのそれぞれからの空気流量を調整することができることも、ボイラ1と同様である。
【0042】
例えば、発電負荷が100%であることをボイラ出力検出部40が検出した場合には、制御部30は、ダンパ31〜33が全開(開度が100%)となるように、ダンパ31〜33を制御する。これにより、最大流量の空気を供給することができる。また、発電負荷が50%であることをボイラ出力検出部40が検出した場合には、制御部30は、ダンパ31及び33の開度はそのままでダンパ32の開度が約5%程度となるように、すなわちダンパ32がわずかに開いた状態になるように、ダンパ31〜33を制御する。これにより、発電負荷が50%に適した燃焼状態となる流量の空気を供給することができる。さらに、発電負荷が30%であることをボイラ出力検出部40が検出した場合には、制御部30は、ダンパ32が全閉(開度が0%)となるとともにダンパ31及び33の開度が約5%程度となるように、すなわちダンパ31及び33がわずかに開いた状態になるように、ダンパ31〜33を制御する。これにより、発電負荷が30%に適した燃焼状態となる流量の空気を供給することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 ボイラ
6 ノズル
7 風箱
10a 仕切壁
10b 仕切壁
11a 空気流路
11b 空気流路
11c 空気流路
12 壁部材
12a (壁部材の)外周面
13 燃料流路
13a (燃料流路の)上流端
14 筐体
15 湾曲部
24 内部流路
25 内部流路
26 内部流路
30 制御部
31 ダンパ
32 ダンパ
33 ダンパ
40 ボイラ出力検出部
50 ノズル
50a 仕切壁
50b 仕切壁
51a 空気流路
51b 空気流路
51c 空気流路
54 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7