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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-32190(P2021-32190A)
(43)【公開日】2021年3月1日
(54)【発明の名称】蒸気タービン発電設備
(51)【国際特許分類】
   F01K 1/02 20060101AFI20210201BHJP
   F22B 1/28 20060101ALI20210201BHJP
   F22B 1/16 20060101ALI20210201BHJP
   F01K 1/10 20060101ALI20210201BHJP
   F01K 3/18 20060101ALI20210201BHJP
【FI】
   F01K1/02
   F22B1/28 Z
   F22B1/16 Z
   F01K1/10
   F01K3/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-155363(P2019-155363)
(22)【出願日】2019年8月28日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】木曽 文彦
(72)【発明者】
【氏名】山本 研二
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、貯蔵される高圧水を加熱し、蒸気を生成し、生成される蒸気を使用して蒸気タービンを駆動する蒸気タービン発電設備を提供する。
【解決手段】本発明の蒸気タービン発電設備は、蒸気タービンと、蒸気タービンに供給する蒸気を貯蔵するタンクと、蒸気タービンから排気される蒸気を水に戻す復水器11と、復水器11の水をタンクに供給する給水ポンプ3と、タンクの出口側に設置されるバルブ5と、タンクの入口側に設置されるバルブ4と、有し、タンクには加熱装置が設置され、タンクは、タンクに貯蔵される水を加熱し、蒸気タービンに供給する蒸気を生成することを特徴とする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気タービンと、前記蒸気タービンに供給する蒸気を貯蔵するタンクと、前記蒸気タービンから排気される蒸気を水に戻す復水器と、前記復水器の水を前記タンクに供給する給水ポンプと、前記タンクの出口側に設置されるバルブと、前記タンクの入口側に設置されるバルブと、有する蒸気タービン発電設備であって、
前記タンクには加熱装置が設置され、前記タンクは、前記タンクに貯蔵される水や蒸気を加熱し、前記蒸気タービンに供給する蒸気を生成することを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項2】
請求項1に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記蒸気タービンは、高圧タービンと中圧タービンと低圧タービンとであり、前記タンクは、前記給水ポンプから吐出される水が供給される主蒸気タンクと前記高圧タービンから排気される蒸気が供給される再熱蒸気タンクとであり、前記主蒸気タンクの蒸気が前記高圧タービンに供給され、前記再熱蒸気タンクの蒸気が前記中圧タービンに供給され、前記主蒸気タンク及び前記再熱蒸気タンクには加熱装置が設置されることを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項3】
請求項2に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記主蒸気タンクに並列に設置されるボイラと、前記再熱蒸気タンクに並列に設置されるボイラと、を有し、前記主蒸気タンクに並列に設置されるボイラには、前記給水ポンプから吐出される水が供給され、前記再熱蒸気タンクに並列に設置されるボイラには、前記高圧タービンから排気される蒸気が供給されることを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項4】
請求項2に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記主蒸気タンクの出口側に前記主蒸気タンクの蒸気を加熱する熱交換器、前記再熱蒸気タンクの出口側に前記再熱蒸気タンクの蒸気を加熱する熱交換器、を有することを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項5】
請求項2に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記主蒸気タンクの蒸気によって駆動する蒸気タービンと、前記再熱蒸気タンクの蒸気によって駆動する蒸気タービンと、を有することを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項6】
請求項1に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記加熱装置は、電気使用式のヒータであることを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項7】
請求項1に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記タンクの入口側に整流装置を有することを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項8】
請求項1に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記タンクは、耐圧容器で形成され、前記耐圧容器の周りには、電熱線が設置されることを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項9】
請求項1に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記タンクは、耐圧容器で形成され、前記耐圧容器の周りには、誘導加熱する加熱コイルが設置され、前記耐圧容器の内部には、誘導加熱される加熱媒体が設置されることを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項10】
請求項1に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記加熱装置は、前記タンクに貯蔵される水や蒸気を加熱する熱交換器、前記熱交換器に熱媒体を流通させる配管、前記配管に設置されるポンプ、前記熱媒体と熱交換し、前記熱媒体を加熱する熱交換器を有する蓄熱装置、を有することを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項11】
請求項2に記載の蒸気タービン発電設備であって、
前記主蒸気タンク及び前記再熱蒸気タンクはボイラ建屋に設置され、前記主蒸気タンク及び前記再熱蒸気タンクは前記ボイラ建屋の天井から吊り下げられることを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【請求項12】
蒸気タービンと、前記蒸気タービンに供給する蒸気を生成する燃焼伝熱装置と、前記燃焼伝熱装置で生成される蒸気を前記蒸気タービンに供給する管と、有する蒸気タービン発電設備であって、
前記管から分岐して、前記蒸気を貯蔵するタンクを有することを特徴とする蒸気タービン発電設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気タービン発電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、余剰の電気エネルギーや熱エネルギーを貯蔵する数々の蓄エネシステムが提案されている。例えば、蓄エネシステムとして、蒸気タービン発電設備における排熱エネルギーを蒸気や凝縮水として貯蔵する排熱回収システムが提案されている。
【0003】
技術分野の背景技術として、特開2016−160848号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで生成される蒸気によって駆動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラで生成される蒸気を貯留し、貯留される蒸気を蒸気タービンに供給するスチームアキュムレータと、スチームアキュムレータで生成される凝縮水を貯留するドレントラップとを有し、ドレントラップの凝縮水又はスチームアキュムレータの蒸気を、熱源として使用する排熱回収システムが記載される(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−160848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、排熱エネルギーを蒸気や凝縮水として貯蔵する排熱回収システムが提案されている。
【0006】
しかし、特許文献1には、貯蔵した蒸気や凝縮水を加熱し、加熱される蒸気や凝縮水から生成される蒸気を使用して、蒸気タービンを駆動する蒸気タービン発電設備は記載されていない。
【0007】
そこで、本発明は、貯蔵される高圧水を加熱し、蒸気を生成し、生成される蒸気を使用して蒸気タービンを駆動する蒸気タービン発電設備を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の蒸気タービン発電設備は、蒸気タービンと、蒸気タービンに供給する蒸気を貯蔵するタンクと、蒸気タービンから排気される蒸気を水に戻す復水器と、復水器の水をタンクに供給する給水ポンプと、タンクの出口側に設置されるバルブと、タンクの入口側に設置されるバルブと、有し、タンクには加熱装置が設置され、タンクは、タンクに貯蔵される水を加熱し、蒸気タービンに供給する蒸気を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、貯蔵される高圧水を加熱し、蒸気を生成し、生成される蒸気を使用して蒸気タービンを駆動する蒸気タービン発電設備を提供することができる。
【0010】
なお、上記した以外の課題、構成及び効果については、下記する実施例の説明によって明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図2】実施例2に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図3】実施例3に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図4】実施例4に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図5】実施例5に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図6】実施例6に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図7】実施例7に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
図8】実施例8に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6を説明する説明図である。
図9】実施例9に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6を説明する説明図である。
図10】実施例10に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6を説明する説明図である。
図11】実施例11に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6を説明する説明図である。
図12A】既設のボイラ建屋101を説明する説明図である。
図12B】実施例12に記載するボイラ建屋101を説明する説明図である。
図13】実施例13に記載するボイラ建屋101を説明する説明図である。
図14】実施例14に記載するボイラ建屋101を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を、図面を使用して、説明する。なお、実質的に同一又は類似の構成には同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
【実施例1】
【0013】
まず、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0014】
図1は、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0015】
実施例1に記載する蒸気タービン発電設備は、高圧水や蒸気を貯蔵する主蒸気タンク1、高圧水や蒸気を貯蔵する再熱蒸気タンク6、高圧蒸気タービン(高圧タービン)12、中圧蒸気タービン(中圧タービン)13、低圧蒸気タービン(低圧タービン)14、復水器11、給水ポンプ3を有する。
【0016】
また、主蒸気タンク1の入口側にはバルブ4を、主蒸気タンク1の出口側にはバルブ5を有し、再熱蒸気タンク6の入口側にはバルブ8を、再熱蒸気タンク6の出口側にはバルブ9を、有する。
【0017】
そして、高圧タービン12、中圧タービン13、低圧タービン14には、発電機(図示なし)が接続され、発電機が発電する。なお、中圧タービン13や低圧タービン14の台数や配置は、特に限定されない。
【0018】
そして、給水ポンプ3から吐出される高圧水は、バルブ4を介して、主蒸気タンク1に供給される。主蒸気タンク1の蒸気は、主蒸気管10を流通し、高圧タービン12に供給される。なお、主蒸気管10には、バルブ5、主止弁35、加減弁36が設置される。高圧タービン12から排気される蒸気は、バルブ8を介して、再熱蒸気タンク6に供給される。再熱蒸気タンク6の蒸気は、再熱蒸気管15を流通し、中圧タービン13に供給される。なお、再熱蒸気管15には、バルブ9が設置される。中圧タービン13から排気される蒸気は、低圧タービン14に供給される。低圧タービン14から排気される蒸気は、復水器11に供給される。復水器11は蒸気を水に復水する。復水器11の水は、給水ポンプ3で加圧され、高圧水となる。
【0019】
給水ポンプ3から吐出される高圧水が主蒸気タンク1に供給される際には、バルブ4を開放し、バルブ5を閉止する。そして、給水ポンプ3を駆動する。これにより、主蒸気タンク1には、高圧水が供給される。
【0020】
そして、例えば、主蒸気タンク1、バルブ4と主蒸気タンク1との間の管、又は、バルブ5と主蒸気タンク1との間の管に、圧力計を設置し、主蒸気タンク1の圧力が所定圧力まで上昇した際に、バルブ4を閉止する。なお、この際、主蒸気タンク1への高圧水の供給は不要となるため、給水ポンプ3は停止する。
【0021】
また、主蒸気タンク1は、内部の高圧水や蒸気を加熱する電気使用式のヒータ(加熱装置)2を有する。主蒸気タンク1の高圧水は、ヒータ2によって加熱され、蒸気となる。この蒸気は、高圧タービン12に供給することができる(高圧タービン12を駆動することができる)蒸気(過熱蒸気)となる。
【0022】
なお、ヒータ2には、いろいろな形式が考えられるが、加熱する速度、効率、コストなどを考慮して選択される。また、ヒータ2に使用される電気エネルギーは、再生可能エネルギーの余剰の電力や夜間の余剰の電力が使用される。
【0023】
ヒータ2を使用する場合は、余剰の電力が発生する場合や電力の価格が安い場合が好ましい。実施例1では、ヒータ2を主蒸気タンク1に少なくとも1箇所で使用する。このように、電気エネルギーを熱エネルギーとして貯蔵することによって、余剰の電力が発生する場合には、直ちに、熱エネルギーとして貯蔵することができる。
【0024】
主蒸気タンク1の蒸気は、主蒸気管10を流通し、バルブ5、主止弁35、加減弁36を介して、高圧タービン12に供給される。
【0025】
高圧タービン12の入口側には、主蒸気タンク1から高圧タービン12に供給される蒸気を復水器11に戻すダンプ弁38が設置され、高圧タービン12の出口側には、高圧タービン12から再熱蒸気タンク6に供給される蒸気を復水器11に戻すダンプ弁39が設置される。
【0026】
高圧タービン12を駆動せず、又は、高圧タービン12に接続される発電機の負荷が不要であり、再熱蒸気タンク6に蒸気を供給しない場合には、ダンプ弁38を開放し、バルブ8、ダンプ弁39を閉止し、蒸気を復水器11に供給する。
【0027】
高圧タービン12を駆動するが、再熱蒸気タンク6に蒸気を供給しない場合には、ダンプ弁39を開放し、ダンプ弁38、バルブ8を閉止し、高圧タービン12を介して、蒸気を復水器11に供給する。
【0028】
高圧タービン12を駆動し、再熱蒸気タンク6に蒸気を供給する場合には、バルブ8を開放し、ダンプ弁39、ダンプ弁38を閉止し、高圧タービン12を介して、蒸気を再熱蒸気タンク6に供給する。
【0029】
高圧タービン12から排気される蒸気が再熱蒸気タンク6に供給される際には、バルブ8を開放し、バルブ9を閉止する。これにより、再熱蒸気タンク6には、蒸気が供給される。
【0030】
そして、例えば、再熱蒸気タンク6、バルブ8と再熱蒸気タンク6との間の管、又は、バルブ9と再熱蒸気タンク6との間の管に、圧力計を設置し、再熱蒸気タンク6の圧力が所定圧力まで上昇した際に、バルブ8を閉止する。
【0031】
また、再熱蒸気タンク6は、内部の高圧水や蒸気を加熱する電気使用式のヒータ(加熱装置)7を有する。再熱蒸気タンク6の蒸気は、ヒータ7によって加熱される。ヒータ7によって加熱される蒸気は、中圧タービン13に供給することができる(中圧タービン13を駆動することができる)蒸気となる。
【0032】
なお、ヒータ7には、いろいろな形式が考えられるが、加熱する速度、効率、コストなどを考慮して選択される。また、ヒータ7に使用される電気エネルギーは、再生可能エネルギーの余剰の電力や夜間の余剰の電力が使用される。
【0033】
ヒータ7を使用する場合は、余剰の電力が発生する場合や電力の価格が安い場合が好ましい。実施例1では、ヒータ7を再熱蒸気タンク6に少なくとも1箇所で使用する。このように、電気エネルギーを熱エネルギーとして貯蔵することによって、余剰の電力が発生する場合には、直ちに、熱エネルギーとして貯蔵することができる。
【0034】
また、再熱蒸気タンク6の圧力や温度が、所定圧力や所定温度よりも低い場合には、ポンプ37を駆動し、再熱蒸気タンク6に高圧水や蒸気を供給し、再熱蒸気タンク6の圧力や温度を所定圧力や所定温度まで上昇させる。なお、ポンプ37から高圧水や蒸気を供給する管は、バルブ8と再熱蒸気タンク6との間の管に、接続される。
【0035】
なお、ポンプ37を使用せずに、主蒸気タンク1の蒸気を、高圧タービン12をバイパスし、再熱蒸気タンク6に供給してもよい。
【0036】
つまり、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備は、高圧タービン12、中圧タービン13、低圧タービン14を有し、また、給水ポンプ3から吐出される高圧水が供給される主蒸気タンク1と高圧タービン12から排気される蒸気が供給される再熱蒸気タンク6とを有し、主蒸気タンク1の蒸気が高圧タービン12に供給され、再熱蒸気タンク6の蒸気が中圧タービン13に供給され、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6には、ヒータ2及びヒータ7が設置される。
【0037】
次に、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6を、所定の高温及び所定の高圧の蒸気で満たした状態で発電する場合を説明する。
【0038】
給水ポンプ3を駆動し、バルブ4、バルブ5、主止弁35、加減弁36、バルブ8、バルブ9を開放し、ダンプ弁38、ダンプ弁39を閉止し、主蒸気タンク1、主蒸気管10、高圧タービン12、再熱蒸気タンク6、再熱蒸気管15、中圧タービン13、低圧タービン14に、蒸気を流通させる。これにより、高圧タービン12、中圧タービン13、低圧タービン14が駆動し、高圧タービン12、中圧タービン13、低圧タービン14に接続する発電機が発電する。
【0039】
なお、急激に蒸気が流通すると、温度の変化が大きくなり、熱応力が大きくなる可能性があるため、バルブ5、加減弁36、バルブ9は、徐々に開放することが好ましい。
【0040】
また、給水ポンプ3を駆動し、バルブ4を開放すると、主蒸気タンク1には、復水器11の水が高圧水として供給される。高圧タービン12に低温の蒸気が流通しないように、主蒸気タンク1の出口側に、温度計を設置し、主蒸気タンク1の出口側の蒸気の温度を監視する。なお、主蒸気タンク1の出口側の蒸気の温度が低下する場合には、給水ポンプ3の出力を低下させ、バルブ5を閉止し、高圧タービン12に蒸気を流通させないことが好ましい。
【0041】
また、発電中であっても、電力需要に合わせて、バルブ5やバルブ8を閉止することができる。つまり、バルブ8を閉止し、主蒸気タンク1の蒸気を使用して高圧タービン12のみを駆動することもでき、バルブ5、バルブ8を閉止し、再熱蒸気タンク6の蒸気を使用して中圧タービン13、低圧タービン14のみを駆動することもできる。
【0042】
次に、一定期間、発電した後について説明する。
【0043】
一定期間、発電した後には、主蒸気タンク1の高圧水や蒸気の温度は低下する。そこで、主蒸気タンク1の蒸気の温度を、高圧タービン12に対する所定値(高圧タービン12に供給することができる(高圧タービン12を駆動することができる)蒸気の温度)まで温度を上昇させるため、ヒータ2を使用する。
【0044】
なお、所定値まで温度を上昇させた場合であっても、放熱によって、主蒸気タンク1の蒸気の温度が低下する場合がある。実施例1では、蒸気タービン発電設備を起動するまでの間、余剰の電力が発生する場合には、ヒータ2を使用して、主蒸気タンク1の蒸気の温度を所定値に維持することが好ましい。
【0045】
また、蒸気の加熱スケジュールは、現在の温度や圧力、将来の電力需要予測、将来の電力価格予測などから決定することが好ましい。
【0046】
また、主蒸気タンク1の圧力が低下する可能性があるため、給水ポンプ3を駆動し、所定圧力に維持することが好ましい。
【0047】
また、主蒸気管10の圧力が低下する可能性があるため、主蒸気タンク1の蒸気の温度が高いことを確認し、バルブ5を開放する。これにより、主蒸気管10に低温の蒸気が流通することがなく、高圧タービン12に供給される蒸気の温度を所定値に維持することができる。
【0048】
また、高圧タービン12から排気される蒸気は、再熱蒸気タンク6に供給される。高圧タービン12から排気される蒸気の温度は、中圧タービン13が要求する蒸気の温度よりも低い場合がある。つまり、再熱蒸気タンク6の出口側の温度(中圧タービン13の入口側の温度)が、中圧タービン12に対する所定値(中圧タービン13に供給することができる(中圧タービン13を駆動することができる)蒸気の温度)よりも低下する場合がある。
【0049】
そこで、再熱蒸気タンク6の出口側に、温度計を設置し、再熱蒸気タンク6の出口側の蒸気の温度を監視する。なお、再熱蒸気タンク6の出口側の蒸気の温度が低下する場合には、バルブ8を閉止し、中圧タービン13に蒸気を流通させないことが好ましい。また、ヒータ7を使用して、再熱蒸気タンク6の蒸気の温度を所定値まで上昇させることによって、蒸気タービン発電設備の効率を向上させると共に、中圧タービン13の寿命を延ばすことができる。
【0050】
一定期間、発電した後には、再熱蒸気タンク6の高圧水や蒸気の温度は低下する。そこで、再熱蒸気タンク6の蒸気の温度を、中圧タービン13に対する所定値まで温度を上昇させるため、ヒータ7を使用する。
【0051】
なお、所定値まで温度を上昇させた場合であっても、放熱によって、再熱蒸気タンク6の蒸気の温度が低下する場合がある。実施例1では、蒸気タービン発電設備を起動するまでの間、余剰の電力が発生する場合には、ヒータ7を使用して、再熱蒸気タンク6の蒸気の温度を所定値に維持することが好ましい。
【0052】
また、再熱蒸気タンク6の圧力が低下する可能性があるため、ポンプ37を駆動し、所定圧力に維持することが好ましい。なお、ポンプ37を使用せずに、主蒸気タンク1の蒸気を、高圧タービン12をバイパスし、再熱蒸気タンク6に供給してもよい。
【0053】
なお、主蒸気管10や再熱蒸気管15は、放熱によって温度が低下する可能性がある。このため、主蒸気管10や再熱蒸気管15を保温することが好ましい。主蒸気管10や再熱蒸気管15にヒータを設置し、加熱してもよい。また、バルブ5やバルブ9を開放し、高温の蒸気を少しずつ流通させ、加熱してもよい。
【0054】
なお、主蒸気は再熱蒸気に比較して、蒸気の圧力が高いため、主蒸気タンク1の厚みは、再熱蒸気タンク6の厚みよりも、厚くなる。又は、主蒸気タンク1は再熱蒸気タンク6よりも、耐圧性に優れる高級な材料で形成される。なお、再熱蒸気タンク6は、主蒸気タンク1よりも、蒸気の体積が大きいため、大きくなる。
【0055】
主蒸気タンク1の蒸気の温度は、高圧タービン12の仕様によって決定されるが、発電効率を高めるため、500℃以上にすることが好ましい。また、主蒸気タンク1の蒸気の圧力は、亜臨界圧、超臨界圧であるが、発電効率を高めるためには、超臨界圧が好ましい。
【0056】
再熱蒸気タンク6の蒸気の温度も、中圧タービン13の仕様によって決定されるが、発電効率を高めるため、500℃以上(主蒸気タンク1の蒸気の温度よりも低い温度)にすることが好ましい。
【0057】
このように、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備は、貯蔵される高圧水や蒸気を、ヒータ2やヒータ7を使用して加熱し、生成される蒸気を使用して高圧タービン12や中圧タービン13を駆動することができる。
【0058】
そして、実施例1によれば、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの余剰の電力(電気エネルギー)を、熱エネルギーとして貯蔵する発電可能な大容量の蓄エネシステムを提供することができる。
【0059】
また、実施例1によれば、安全性が高く、耐用年数が長く、メンテナンスが容易な蒸気タービン発電設備を提供することができる。更に、既設のボイラ発電設備(蒸気タービン発電設備)を有効に使用し、低コストでエネルギーを貯蔵することができる蒸気タービン発電設備を提供することができる。
【実施例2】
【0060】
次に、実施例2に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0061】
図2は、実施例2に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0062】
実施例2に記載する蒸気タービン発電設備は、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備に比較して、主蒸気タンク1に並列に設置される燃焼炉(ボイラ)16及び再熱蒸気タンク6に並列に設置される燃焼炉(ボイラ)17を有する。
【0063】
そして、主蒸気タンク1に並列に設置される燃焼炉16には、給水ポンプ3から吐出される水が供給され、再熱蒸気タンク6に並列に設置される燃焼炉17には、高圧タービン12から排気される蒸気が供給される。
【0064】
つまり、実施例2記載する蒸気タービン発電設備は、既設のボイラ発電設備に、ヒータ2を有する主蒸気タンク1及びヒータ7を有する再熱蒸気タンク6を併設するものである。
【0065】
既設のボイラ発電設備は、給水ポンプ3から供給される水が、燃焼炉16に設置される熱交換器(伝熱管)18を流通し、加熱される。この熱交換器18は、図示はしないが、実際には、水壁、汽水分離器、節炭器、再熱器、過熱器、スプレーなどの機能部である。
【0066】
熱交換器18から排気される蒸気は、高圧タービン12に供給される。高圧タービン12から排気される蒸気は、燃焼炉17に設置される熱交換器(伝熱管)19を流通し、過熱される。この熱交換器19は、図示はしないが、実際には、水壁、汽水分離器、節炭器、再熱器、過熱器、スプレーなどの機能部である。
【0067】
熱交換器19から排気される蒸気は、中圧タービン13に供給され、中圧タービン13から排気される蒸気は、低圧タービン14に供給され、低圧タービン14から排気される蒸気は、復水器11に供給さ、水に戻る。
【0068】
なお、熱交換器18及び熱交換器19は、一つのボイラのそれぞれの機能部であってもよい。
【0069】
このような既存のボイラ発電設備に、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6を併設する。所定値よりも低い温度の蒸気が流通しないように、主蒸気タンク1の入口側にはバルブ4を、主蒸気タンク1の出口側にはバルブ5を有し、再熱蒸気タンク6の入口側にはバルブ8を、再熱蒸気タンク6の出口側にはバルブ9を、有する。
【0070】
まず、既設のボイラ発電設備を使用して発電する。発電中に、バルブ5、バルブ9を閉止し、バルブ4、バルブ8を開放し、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6に、水又は蒸気を貯蔵する。
【0071】
そして、余剰の電力が発生する場合や電力の価格が安い場合に、主蒸気タンク1のヒータ2及び再熱蒸気タンク6のヒータ7を稼働させ、主蒸気タンク1の蒸気の温度及び再熱蒸気タンク6の蒸気の温度を、それぞれ所定値まで上昇させる。
【0072】
特に、発電指令が低い場合には、燃焼炉16及び燃焼炉17に供給する燃料の流量や給水ポンプ3から供給される水の流量を低下させる。発電指令が上昇する場合には、燃焼炉16及び燃焼炉17に供給する燃料の流量や給水ポンプ3から供給される水の流量を増加させ、負荷要求に対応する。また、主蒸気タンク1に貯蔵される蒸気及び再熱蒸気タンク6に貯蔵される蒸気を使用して、負荷要求に対応してもよい。
【0073】
一般的に、燃焼炉16や燃焼炉17から供給される蒸気の流量は、応答が遅い。応答性を高めるためには、つまり、高圧タービン12や中圧タービン13に供給する蒸気の流量を、直ちに増加したい場合には、主蒸気タンク1の出口側のバルブ5や再熱蒸気タンク6の出口側のバルブ9を開放し、蒸気タンク1や再熱蒸気タンク6に貯蔵される蒸気を、高圧タービン12や中圧タービン13に供給することが好ましい。
【0074】
主蒸気タンク1と伝熱管18とに配分される蒸気の流量は、バルブ4及びバルブ22を調整し、伝熱管18に流入する水の温度が制限値以下であり、負荷追従性(負荷変化率)が向上するように制御する。また、再熱蒸気タンク6と伝熱管19と配分される蒸気の流量も、バルブ8及びバルブ23を調整し、伝熱管19に流入する蒸気の温度が制限値以下であり、負荷追従性が向上するように制御する。
【0075】
なお、バルブ22は、給水ポンプ3とバルブ4とを接続する配管から分岐し、熱交換器18に接続される配管に設置され、また、バルブ23は、高圧タービン12とバルブ8とを接続する配管から分岐し、熱交換器19に接続される配管に設置される。更に、熱交換器18から排気される蒸気は、主蒸気管10を流通し、また、熱交換器19から排気される蒸気は、再熱蒸気管15を流通する。
【0076】
主蒸気タンク1や再熱蒸気タンク6に貯蔵される蒸気が少なくなった場合には、バルブ5、バルブ9、バルブ4、バルブ5を閉止し、既設のボイラ発電設備にて、発電する。
【0077】
また、ボイラ発電設備が停止している状態(又は、負荷が低い状態)から、急速に発電したい場合には、燃焼炉16及び燃焼炉17を起動すると共に、主蒸気タンク1の蒸気及び再熱蒸気タンク6の蒸気を、それぞれ高圧タービン12及び中圧タービン13に供給し、発電を開始する。主蒸気タンク1の蒸気及び再熱蒸気タンク6の蒸気を使用して発電している間に、燃焼炉16及び燃焼炉17の負荷を上昇させ、負荷追従性の高い運転とその後の連続運転とが可能になる。
【0078】
このように実施例2によれば、生成される蒸気を使用して高圧タービン12や中圧タービン13を駆動し、負荷追従性の高い運転する蒸気タービン発電設備を提供することができる。
【実施例3】
【0079】
次に、実施例3に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0080】
図3は、実施例3に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0081】
実施例3に記載する蒸気タービン発電設備は、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備に比較して、2つ(複数の)の主蒸気タンク1と2つ(複数の)の再熱蒸気タンク6とを有する。これらが並列に設置される主蒸気タンク1の入口側にはそれぞれバルブ4を、これら主蒸気タンク1の出口側にはそれぞれバルブ5を有し、これら再熱蒸気タンク6の入口側にはそれぞれバルブ8を、これら再熱蒸気タンク6の出口側にはそれぞれバルブ9を、有する。
【0082】
給水ポンプ3から吐出される水は、分岐して2つの主蒸気タンク1に供給され、それぞれの主蒸気タンク1の蒸気は、主蒸気管10を流通し、高圧タービン12に供給される。また、高圧タービン12から排気される蒸気は、分岐して2つの再熱タンク6に供給され、それぞれの再熱蒸気タンク6の蒸気は、再熱蒸気管15を流通し、中圧タービン13に供給される。
【0083】
なお、これら主蒸気タンク1及びこれら再熱蒸気タンク6は、全ての主蒸気タンク1及び全ての再熱蒸気タンク6が、同時に稼働する必要はない。
【0084】
これにより、主蒸気タンク1や再熱蒸気タンク6を小型化することができ、大型の高温耐性を有する耐圧容器である主蒸気タンク1や再熱蒸気タンク6を製造する期間やコストを少なくすることができる。
【0085】
また、複数のタンク(主蒸気タンク1や再熱蒸気タンク6)のうち、メンテナンスするタンクを決定し、メンテナンスするタンクの入口側のバルブと出口側のバルブとを閉止し、他のタンクを稼働しながら、安全にメンテナンスすることができる。また、複数のタンクがある場合、余剰の電力が多い場合には、全てヒータを同時に稼働させ、水や蒸気を加熱することができ、余剰の電力が少ない場合には、特定のタンクの水や蒸気を集中的に加熱することができる。
【0086】
これにより、各タンクの蒸気の温度を平均的に上昇させるのではなく、タンク毎に高圧タービン12や中圧タービン13に最適な蒸気の温度まで上昇させ、直ちに、高圧タービン12や中圧タービン13に供給する蒸気の流量を、増加したい場合に、対応することができる。
【0087】
また、複数のタンクがある場合、使用されるタンクのメタルの量が増加する。このため、熱エネルギーをメタルにも蓄熱することができ、水や蒸気の温度を早期に上昇させることができる。
【実施例4】
【0088】
次に、実施例4に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0089】
図4は、実施例4に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0090】
実施例4に記載する蒸気タービン発電設備は、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備に比較して、主蒸気タンク1に直列に主蒸気タンク1の出口側に設置される熱交換器20及び再熱蒸気タンク6に直列に再熱蒸気タンク6の出口側に設置される熱交換器21を有する。
【0091】
つまり、主蒸気タンク1の蒸気は、バルブ5を介して、熱交換器20に供給され、熱交換器20にて更に加熱される。熱交換器20の蒸気は、主蒸気管10を流通し、高圧タービン12に供給される。また、再熱蒸気タンク6の蒸気は、バルブ9を介して熱交換器21に供給され、熱交換器21にて更に加熱される。熱交換器21の蒸気は、再熱蒸気管15を流通し、中圧タービン13に供給される。
【0092】
実施例4では、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6に貯蔵される蒸気の温度を低く設定し、主蒸気タンク1の蒸気及び再熱蒸気タンク6の蒸気を、熱交換器20及び熱交換器21にて、加熱することによって、高圧タービン12及び中圧タービン13が要求する蒸気の温度まで、昇温する。
【0093】
なお、熱交換器20及び熱交換器21は、例えば、電気使用式のヒータでもよい。また、太陽熱や燃焼熱(例えば、ガスタービンの排ガス)などの他の熱エネルギーが供給されるものでもよい。つまり、熱交換器20は、主蒸気タンク1の蒸気を加熱し、熱交換器21は、再熱蒸気タンク6の蒸気を加熱する。
【0094】
そして、主蒸気管10には、流通する蒸気の温度を計測する温度計26及び流通する蒸気の温度を低下させるスプレー24が設置され、主蒸気管10を流通する蒸気(高圧タービン12に供給される蒸気)の温度を調整する。また、再熱蒸気管15には、流通する蒸気の温度を計測する温度計26及び流通する蒸気の温度を低下させるスプレー25が設置され、再熱蒸気管15を流通する蒸気(中圧タービン13に供給される蒸気)の温度を調整する。
【0095】
また、実施例4では、バルブ4と主蒸気タンク1とを接続する配管とバルブ8と再熱蒸気タンク6とを接続する配管とを接続する配管を有する。この配管にはバルブ41が設置される。これにより、給水ポンプ3から吐出される水を再熱蒸気タンク6に供給することができる。
【0096】
これにより、実施例4によれば、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6を小型化することができ、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6に貯蔵する蒸気の温度を低くすることができる。これにより、主蒸気タンク1及び再熱蒸気タンク6に、高温(例えば600℃以上)に耐えるNi基などの高級材料を使用する使う必要がなく、製造コストを低くすることができる。
【実施例5】
【0097】
次に、実施例5に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0098】
図5は、実施例5に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0099】
実施例5に記載する蒸気タービン発電設備は、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備に比較して、1つヒータ2を熱交換器(加熱装置)206に交換し、1つのヒータ7を熱交換器(加熱装置)205に交換する。つまり、実施例5に記載する蒸気タービン発電設備は、主蒸気タンク1の水や蒸気を加熱する熱交換器206、熱交換器206に熱媒体を流通させる配管、この配管に設置されるポンプ203、熱媒体と熱交換し、熱媒体を加熱する熱交換器204を有する蓄熱装置208、を有し、再熱蒸気タンク6の水や蒸気を加熱する熱交換器205、熱交換器205に熱媒体を流通させる配管、この配管に設置されるポンプ202、熱媒体と熱交換し、熱媒体を加熱する熱交換器201を有する蓄熱装置207、を有する。
【0100】
実施例5では、主蒸気タンク1の水や蒸気をヒータ2だけで加熱するのではなく、蓄熱装置208の熱を、ポンプ203で移動し、加熱し、また、再熱蒸気タンク6の水や蒸気をヒータ7だけで加熱するのではなく、蓄熱装置207の熱を、ポンプ202で移動し、加熱する。
【0101】
蓄熱装置207の熱や蓄熱装置208の熱を、ヒートポンプや太陽熱で生成すると発電効率が向上する。なお、蓄熱装置207や蓄熱装置208の熱媒体としては、水や蒸気よりも比熱が高いものや潜熱で蓄熱できるものを選択することが好ましい。
【0102】
これにより、コンパクト化や低コスト化が実現できる。
【実施例6】
【0103】
次に、実施例6に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0104】
図6は、実施例6に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0105】
実施例6に記載する蒸気タービン発電設備は、実施例2に記載する蒸気タービン発電設備に比較して、主蒸気タンク1の蒸気のみで駆動するタービン(蒸気タービン)45と再熱蒸気タンク6の蒸気のみで駆動するタービン(蒸気タービン)44とを有する。つまり、主蒸気タンク1に貯蔵される蒸気で駆動する専用のタービン45と再熱蒸気タンク6に貯蔵される蒸気で駆動する専用のタービン44とを有する。
【0106】
タービン45から排気される蒸気及びタービン44から排気される蒸気は、復水器11に供給される。
【0107】
また、高圧タービン12は、燃焼炉16の熱交換器18から排気される蒸気によって駆動し、中圧タービン13は、燃焼炉17の熱交換器19から排気される蒸気によって駆動する。
【0108】
このように、既設のボイラ発電設備に設置される高圧タービン12や中圧タービン13と、主蒸気タンク1の蒸気や再熱蒸気タンク6の蒸気によって駆動する専用のタービン44やタービン45と、を設置することによって、それぞれに供給する蒸気の温度や圧力をそれぞれに設定することができる。
【0109】
これにより、例えば、専用のタービン44やタービン45として、供給する蒸気の温度や圧力が低い小型の蒸気タービンを使用することができ、負荷追従性を向上させることができる。更に、高圧タービン12や中圧タービン13に、温度の低い蒸気を供給するリスクを抑止することができる。
【実施例7】
【0110】
次に、実施例7に記載する蒸気タービン発電設備を説明する。
【0111】
図7は、実施例7に記載する蒸気タービン発電設備を説明する説明図である。
【0112】
実施例7に記載する蒸気タービン発電設備は、実施例1に記載する蒸気タービン発電設備に比較して、再熱蒸気系統を有さず、主蒸気系統のみを有する。
【0113】
また、小型のボイラ発電設備の場合は、主蒸気系統のみの場合が多いため、この小型のボイラ発電設備をリプレイスする場合には、実施例7に記載する蒸気タービン発電設備を使用する。更に、主蒸気系統のみのボイラ発電設備に、実施例7に記載する蒸気タービン発電設備を併設することもできる。
【0114】
つまり、実施例7に記載する蒸気タービン発電設備は、高圧タービン12と、高圧タービン12に供給する蒸気を貯蔵する主蒸気タンク1と、高圧タービン12から排気される蒸気を水に戻す復水器11と、復水器11の水を主蒸気タンク1に供給する給水ポンプ3と、主蒸気タンク1の出口側に設置されるバルブ5と、主蒸気タンク1の入口側に設置されるバルブ4と、有し、主蒸気タンク1には、ヒータ2が設置され、主蒸気タンク1は、主蒸気タンク1に貯蔵される水を加熱し、高圧タービン12に供給する蒸気を生成する。
【0115】
これにより、シンプルな蒸気タービン発電設備を実現することができ、蓄エネシステムとして機能する。
【実施例8】
【0116】
次に、実施例8に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する。
【0117】
図8は、実施例8に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する説明図である。
【0118】
以下、実施例8、実施例9、実施例10、実施例11で説明する構成は、主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6のいずれにも使用することができる。そこで、主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6を総称して「タンク」と呼称して説明する。
【0119】
タンクは、耐圧容器28で形成される。耐圧容器28は、断熱材27で覆われ、耐圧容器28からの放熱を抑制する。
【0120】
そして、耐圧容器28の内部に、加熱装置29が設置される。実施例8では、加熱装置29は、例えば、耐圧容器28と同じ材質でチューブが形成され、チューブの内部に電気使用式のヒータ(電気ヒータ)が設置される。電気ヒータの熱が、チューブを介して、耐圧容器28の内部の水や蒸気に伝達され、水や蒸気が加熱される。
【0121】
加熱装置29は、縦に4つに分割される。縦に分割されることによって、場所毎の水や蒸気の温度を制御することができる。例えば、タンクへの水や蒸気の流出や流入がない場合、タンクの内部の水や蒸気は停滞する。しかし、水や蒸気が加熱される場合、浮力が作用し、水や蒸気が移動する。このため、タンクの下方の温度が低くなり、タンクの上方の温度が高くなる。
【0122】
また、水や蒸気の温度を測定するため、温度計26が設置される。例えば、タンクの上方、4つの加熱装置29の間、タンクの下方、合計5箇所に設置される。そして、例えば、水や蒸気の温度が低い箇所の電気ヒータを稼働させ、水や蒸気の温度が高い箇所の電気ヒータを稼働させない。これにより、タンクの内部の水や蒸気の温度のアンバランスを抑制することができる。
【0123】
また、耐圧容器28の入口近傍に、つまり、タンクの底部であって水や蒸気の入口(タンクの入口側)に、水や蒸気を整流する整流装置30が設置される。これにより、低い温度の水や蒸気の噴流が弱まり、タンクの内部の高い温度の水や蒸気との混合が抑制され、タンクの内部の水や蒸気の温度の低下が抑制される。
【0124】
なお、実施例8では、チューブの内部に電気ヒータを設置するが、例えば、ヒートポンプを設置し、チューブの内部に高温の熱媒体を流通させてもよい。
【0125】
また、タンクの内部の水や蒸気の流速は低く、浮力が作用するため、タンクは縦長が好ましく、下方に水や蒸気の入口が、上方に水や蒸気の出口が設置される。
【0126】
また、耐圧容器28と断熱材27との間に、蓄熱媒体を設置してもよい。温度の高い水や蒸気を排出した後に、温度の低い水や蒸気を取入れる場合に、蓄熱媒体によって、水や蒸気の温度を直ちに上昇させることができる。なお、断熱材27が、蓄熱作用を有してもよい。
【実施例9】
【0127】
次に、実施例9に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する。
【0128】
図9は、実施例9に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する説明図である。
【0129】
実施例9に記載するタンクは、実施例8に記載するタンクと比較して、耐圧容器28の周りに、加熱装置31が設置される。実施例9では、加熱装置31は、例えば、電熱線のようなものである。電熱線の熱が、耐圧容器28を介して、耐圧容器28の内部の水や蒸気に伝達され、水や蒸気が加熱される。
【0130】
また、実施例9では、耐圧容器28の内部に、突出する伝熱促進部32(例えば、フィンなど)が設置される。これにより、耐圧容器28の内部の水や蒸気に、電熱線の熱が、効率よく伝達される。なお、伝熱促進部32の大きさ、構造、材質は、所望の温度分布が得られるように、選択される。
【実施例10】
【0131】
次に、実施例10に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する。
【0132】
図10は、実施例10に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する説明図である。
【0133】
実施例10に記載するタンクは、実施例8に記載するタンクと比較して、耐圧容器28の周りに、誘導加熱装置40が設置される。実施例10では、誘導加熱装置40は、例えば、誘導加熱する加熱コイルのようなものである。加熱コイルの熱が、耐圧容器28を介して、耐圧容器28の内部の水や蒸気に伝達され、水や蒸気が加熱される。
【0134】
また、実施例10では、耐圧容器28の内部に、誘導加熱される加熱媒体33が設置される。加熱媒体33の熱が、耐圧容器28の内部の水や蒸気に伝達され、水や蒸気が加熱される。また、加熱媒体33を固定する固定具34が設置される。なお、加熱媒体33は、表面積が大きくなるように、寸法や形状が選択される。
【実施例11】
【0135】
次に、実施例11に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する。
【0136】
図11は、実施例11に記載する主蒸気タンク1又は再熱蒸気タンク6の構成を説明する説明図である。
【0137】
実施例11に記載するタンクは、実施例8に記載するタンクと比較して、加熱装置29が、耐圧容器28の外部に、設置される。これにより、耐圧容器28や加熱装置29のメンテナンスが容易になる。
【0138】
加熱装置29は、水や蒸気を、耐圧容器28から流入し、加熱し、耐圧容器28に流出する。
【0139】
なお、温度計26は、水や蒸気を流入する配管に設置される。
【0140】
また、タンクの内部の水や蒸気は、浮力の作用によって、加熱装置29に流入するが、水や蒸気を流入する配管や水や蒸気を流出する配管に、ポンプやファンを設置してもよい。これにより、水や蒸気の流量や温度を、精度よく調整することができる。
【0141】
加熱装置29は、シェル42の内部に設置される。シェル42には、熱源43から加熱媒体が供給され、加熱装置29を加熱する。なお、例えば、ヒートポンプを設置し、シェル42の内部に過熱媒体を供給してもよい。
【実施例12】
【0142】
次に、実施例12に記載するボイラ建屋の構成を説明する。
【0143】
図12Aは、既設のボイラ建屋101を説明する説明図であり、図12Bは、実施例12に記載するボイラ建屋101を説明する説明図である。
【0144】
既設のボイラ建屋101には、主蒸気管109、再熱蒸気管110、主蒸気系供給管111、再熱蒸気系供給管112、燃料と空気とを燃焼し、この燃焼ガスと水との間で熱交換し、蒸気を生成する、例えば、ボイラのような燃焼伝達装置105を有する。
【0145】
また、燃焼伝達装置105は、吊り機構104にて、ボイラ建屋101の天井から吊り下げられる。
【0146】
そして、主蒸気管109は主蒸気ヘッダ102に接続され、再熱蒸気管110は再熱蒸気ヘッダ103に接続され、主蒸気系供給管111は燃焼伝達装置105の再熱器入口108に接続され、再熱蒸気系供給管112は燃焼伝達装置105の節炭器入口107に接続される。
【0147】
また、既設のボイラ建屋101は、石炭などを粉砕するミル106を有する。
【0148】
実施例12に記載するボイラ建屋101には、主蒸気管109、再熱蒸気管110、主蒸気系供給管111、再熱蒸気系供給管112、主蒸気タンク117、再熱蒸気タンク118が設置される。つまり、既設のボイラ建屋101に設置される燃焼伝達装置105及びミル106を撤去し、新たに、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118を設置し、既設のボイラ建屋101をリプレイスする。
【0149】
主蒸気系供給管111は、主蒸気系ヘッダ120及びバルブ119を介して、主蒸気タンク117と接続し、主蒸気管109は、主蒸気ヘッダ102、主蒸気系マニホールド113及びバルブ116を介して、主蒸気タンク117と接続する。
【0150】
再熱蒸気系供給管112は、再熱蒸気系ヘッダ121及びバルブ119を介して、再熱蒸気タンク118と接続し、再熱蒸気管110は、再熱蒸気ヘッダ103、再熱蒸気系マニホールド114及びバルブ116を介して、再熱蒸気タンク118と接続する。
【0151】
なお、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118の熱伸びを吸収するため、主蒸気系マニホールド113及び再熱蒸気系マニホールド114は、吊り機構104にて、ボイラ建屋101の天井から吊り下げられる。つまり、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118は、ボイラ建屋101の天井から吊り下げられる。
【0152】
また、バルブ116の熱伸びを吸収するため、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118は、吊り機構115にて、主蒸気系マニホールド113及び再熱蒸気系マニホールド114から吊り下げられる。
【0153】
これにより、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118並びにバルブ116の熱伸びを吸収することができ、熱応力を緩和し、耐久性を向上させることができる。
【実施例13】
【0154】
次に、実施例13に記載するボイラ建屋101を説明する。
【0155】
図13は、実施例13に記載するボイラ建屋101を説明する説明図である。
【0156】
実施例13に記載するボイラ建屋101は、既設のボイラ建屋101であり、蒸気を生成する燃焼伝熱装置105及びミル106を有する。
【0157】
そして、主蒸気系供給管111は、再熱器入口108に接続され、再熱蒸気系供給管112は、節炭器入口107に接続される。
【0158】
また、本実施例13に記載するボイラ建屋101は、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125が併設される。そして、主蒸気管109に、主蒸気タンク129が接続され、再熱蒸気管110に、再熱蒸気タンク125が接続される。
【0159】
つまり、実施例13に記載するボイラ建屋101は、高圧タービン12に供給する蒸気及び中圧タービン13に供給する蒸気を生成する燃焼伝熱装置105と、燃焼伝熱装置105で生成される蒸気を高圧タービン12に供給する主蒸気管109と、燃焼伝熱装置105で生成される蒸気を中圧タービン13に供給する再熱蒸気管110と、を有し、蒸気タービン発電設備は、このボイラ建屋101、高圧タービン12、中圧タービン13、低圧タービン14などを有する。
【0160】
そして、この主蒸気管109や再熱蒸気管110から分岐して、主蒸気を貯蔵する主蒸気タンク129と再熱蒸気を貯蔵する再熱蒸気タンク125とを有する。
【0161】
主蒸気タンク129は、バルブ126及びバルブ127を介して、主蒸気管109と接続され、バルブ126とバルブ127との間の主蒸気管109には、バルブ128が設置される。
【0162】
再熱蒸気タンク125は、バルブ122及びバルブ123を介して、再熱蒸気管110と接続され、バルブ122とバルブ123との間の再熱蒸気管110には、バルブ124が設置される。
【0163】
燃焼伝熱装置105を使用して運転する場合は、バルブ128及びバルブ124を開放し、バルブ127、バルブ126、バルブ122、バルブ123を閉止する。これにより、燃焼伝熱装置105にて生成される蒸気は、高圧タービン12及び中圧タービン13に供給される(図2参照)。
【0164】
発電指令が低い場合には、バルブ128及びバルブ124を閉止する方向に調整し、バルブ122、バルブ123、バルブ126、バルブ127を開放する方向に調整する。これにより、燃焼伝達装置105から、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に、高温の蒸気が供給される。
【0165】
つまり、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に蒸気を貯蔵し、貯蔵される蒸気を使用して、高圧タービン12及び中圧タービン13を駆動するためには、まず、バルブ128、バルブ124、バルブ123、バルブ127を閉止し、バルブ122、バルブ126を開放し、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に蒸気を貯蔵する。
【0166】
次に、バルブ128、バルブ124、バルブ122、バルブ126を閉止し、バルブ123、バルブ127を開放し、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に貯蔵される蒸気を、高圧タービン12及び中圧タービン13に供給する。
【0167】
なお、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125から、高圧タービン12及び中圧タービン13に供給される蒸気の温度が低い場合には、高圧タービン12や中圧タービン13の性能や寿命が低下する可能性があるため、バルブ127及びバルブ123を徐々に開放することが好ましい。
【0168】
また、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に貯蔵される蒸気の温度が高くなった後に、バルブ126、バルブ127、バルブ122、バルブ123を閉止し、バルブ124、128を開放する。これにより、高圧タービン12及び中圧タービン13は、燃焼伝達装置105から供給される蒸気によって駆動され、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125には、高温の蒸気が貯蔵される。
【0169】
そして、負荷追従性の高い運転を実行するためには、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に貯蔵される蒸気を使用する。
【0170】
また、既設のボイラ発電設備が駆動していない場合は、余剰の電力を使用し、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に設置されるヒータ2やヒータ7によって、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125に貯蔵される蒸気を加熱する。
【0171】
なお、負荷が低い状態であり、主蒸気及び再熱蒸気の圧力が低い場合であって、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125の圧力が高い場合には、バルブ122、バルブ124、バルブ126、バルブ128を閉止し、バルブ123、バルブ127を開放し、更に、主蒸気タンク129に接続する配管に設置されるポンプ131及び再熱蒸気タンク125に接続する配管に設置されるバルブ312を駆動し、主蒸気タンク129及び再熱蒸気タンク125の蒸気を、高圧タービン12及び中圧タービン13に供給する。
【0172】
このように実施例13によれば、生成される蒸気を使用して高圧タービン12や中圧タービン13を駆動し、負荷追従性の高い運転する蒸気タービン発電設備を提供することができる。
【実施例14】
【0173】
次に、実施例14に記載するボイラ建屋101を説明する。
【0174】
図14は、実施例14に記載するボイラ建屋101を説明する説明図である。
【0175】
実施例14に記載するボイラ建屋101は、図12Aに記載する既設のボイラ建屋101(A)と図12Bに記載するボイラ建屋101(B)とを併設するものである。また、これらボイラ建屋101には、高圧タービン12、中圧タービン13、低圧タービン14、発電機などが設置されるタービン建屋130が併設される。
【0176】
また、2つの既設のボイラ建屋101のうち、1つの既設のボイラ建屋101に設置される燃焼伝達装置105及びミル106を撤去し、新たに、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118を設置し、既設のボイラ建屋101をリプレイスし、ボイラ建屋101(B)とすることもできる。
【0177】
そして、ボイラ建屋(A)における主蒸気系供給管111とボイラ建屋(B)における主蒸気系供給管111とを接続し、ボイラ建屋(A)における再熱蒸気系供給管112とボイラ建屋(B)における再熱蒸気系供給管112とを接続し、ボイラ建屋(A)における主蒸気管109とボイラ建屋(B)における主蒸気管109とを接続し、ボイラ建屋(A)における再熱蒸気管110とボイラ建屋(B)における再熱蒸気管110とを接続する。
【0178】
これにより、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118に水や蒸気を供給し、貯蔵することができ、生成される蒸気を使用して、高圧タービン12及び中圧タービン13を駆動することができる。
【0179】
また、主蒸気タンク117及び再熱蒸気タンク118には、貯蔵される水や蒸気を加熱し、蒸気を生成するヒータ2及びヒータ7が設置される。
【0180】
実施例14では、主蒸気タンク117の蒸気は、主蒸気系マニホールド113を介して、主蒸気ヘッダ102に供給され、再熱蒸気タンク118の蒸気は、再熱蒸気系マニホールド114を介して、再熱蒸気ヘッダ103に供給される。
【0181】
ボイラ建屋(B)における主蒸気ヘッダ102の蒸気は、主蒸気管109を流通し、ボイラ建屋(A)における主蒸気管109に合流し、ボイラ建屋(B)における再熱蒸気ヘッダ103の蒸気は、再熱蒸気管110を流通し、ボイラ建屋(A)における再熱蒸気管110に合流する。
【0182】
また、ボイラ建屋(A)における主蒸気系供給管111を流通する蒸気は分流し、ボイラ建屋(B)における主蒸気系供給管111を流通し、主蒸気系ヘッダ120に供給され、ボイラ建屋(A)における再熱蒸気系供給管112を流通する蒸気は分流し、ボイラ建屋(B)における再熱蒸気系供給管112を流通し、再熱蒸気系ヘッダ121に供給される。
【0183】
このように実施例14によれば、既設のボイラ建屋(A)とボイラ建屋(B)とを併設する。
【0184】
なお、既設のボイラ建屋(A)とボイラ建屋(B)とは、実際には、近い位置に設置されるため、既設のボイラ建屋(A)とボイラ建屋(B)とを接続する主蒸気管109、再熱蒸気管110、主蒸気系供給管111、再熱蒸気系供給管112の距離は短い。これにより、2つの既設のボイラ建屋101のうち、1つの既設のボイラ建屋101をリプレイスし、ボイラ建屋101(B)とする場合であっても、リプレイスする期間やコストを少なくすることができる。
【0185】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために、具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに限定されない。また、ある実施例の構成の一部を、他の実施例の構成の一部に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の一部を、追加、削除、置換をすることも可能である。
【符号の説明】
【0186】
1…主蒸気タンク、2…ヒータ、3…給水ポンプ、4…バルブ、5…バルブ、6…再熱蒸気タンク、7…ヒータ、8…バルブ、9…バルブ、10…主蒸気管、11…復水器、12…高圧タービン、13…中圧タービン、14…低圧タービン、15…再熱蒸気管、16…燃焼炉、17…燃焼炉、18…熱交換器、19…熱交換器、20…熱交換器、21…熱交換器、22…バルブ、23…バルブ、24…スプレー、25…スプレー、26…温度計、27…断熱材、28…耐圧容器、29…加熱装置、30…整流装置、31…加熱装置、32…伝熱促進部、33…加熱媒体、34…固定具、35…主止弁、36…加減弁、37…ポンプ、38…ダンプ弁、39…ダンプ弁、40…誘導加熱装置、41…バルブ、42…シェル、43…熱源、44…タービン、45…タービン、101…ボイラ建屋、102…主蒸気ヘッダ、103…再熱蒸気ヘッダ、104…吊り機構、105…燃焼伝達装置、106…ミル、107…節炭器入口、108…再熱器入口、109…主蒸気管、110…再熱蒸気管、111…主蒸気系供給管、112…再熱蒸気系供給管、113…主蒸気系マニホールド、114…再熱蒸気系マニホールド、115…吊り機構、116…バルブ、117…主蒸気タンク、118…再熱蒸気タンク、119…バルブ、120…主蒸気系ヘッダ、121…再熱蒸気系ヘッダ、122…バルブ、123…バルブ、124…バルブ、125…再熱蒸気タンク、126…バルブ、127…バルブ、128…バルブ、129…主蒸気タンク、130…タービン建屋、131…ポンプ、132…ポンプ、201…熱交換器、202…ポンプ、203…ポンプ、204…熱交換器、205…熱交換器、206…熱交換器、207…蓄熱装置、208…蓄熱装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14