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特開2021-53589固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-53589(P2021-53589A)
(43)【公開日】2021年4月8日
(54)【発明の名称】固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法
(51)【国際特許分類】
   B02C 15/04 20060101AFI20210312BHJP
   G01N 3/56 20060101ALI20210312BHJP
   G01N 19/00 20060101ALI20210312BHJP
【FI】
   B02C15/04
   G01N3/56 Z
   G01N19/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2019-179895(P2019-179895)
(22)【出願日】2019年9月30日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山口 聡太朗
(72)【発明者】
【氏名】植田 優也
(72)【発明者】
【氏名】谷口 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】登田 晃浩
(72)【発明者】
【氏名】大坪 栄一郎
【テーマコード(参考)】
4D063
【Fターム(参考)】
4D063EE04
4D063EE13
4D063EE21
4D063GA08
4D063GA10
4D063GB07
4D063GC05
4D063GC12
4D063GC19
4D063GC29
4D063GC32
4D063GC40
4D063GD03
(57)【要約】
【課題】構造を簡素化することを目的とする。
【解決手段】固定燃料粉砕装置は、外殻を為すハウジングと、ハウジング内に供給された固体燃料が載置される回転テーブルと、中心軸線C2を中心として回転可能であって、回転テーブル上に載置された固体燃料を押圧して粉砕する粉砕ローラ13のローラ部64と、ローラ部64に設けられ、ローラ部64の摩耗量を検出する検出部81と、粉砕ローラ13に対して固定され、検出部81が検出した情報を無線通信によって送信する送信部82と、送信部82から送信された情報を受信する受信部90と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻を為す筐体と、
前記筐体内に供給された固体燃料が載置される回転テーブルと、
中心軸線を中心として回転可能であって、前記回転テーブル上に載置された固体燃料を押圧して粉砕する粉砕ローラと、
前記粉砕ローラに設けられ、前記粉砕ローラの摩耗量を検出する第1検出部と、
前記粉砕ローラに対して固定され、前記第1検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第1送信部と、
前記第1送信部から送信された前記情報を受信する受信部と、を備える固体燃料粉砕装置。
【請求項2】
前記第1検出部は、複数設けられ、
複数の前記第1検出部は、前記中心軸線に沿う方向に離間して配置され、かつ、前記粉砕ローラの周方向に離間して配置されている請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項3】
複数の前記第1検出部のうちの少なくとも一つは、前記中心軸線に沿う方向において、最も摩耗し易い位置もしくは最も摩耗し易いと想定される位置に設けられている請求項2に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項4】
前記第1検出部は、前記粉砕ローラの外周面よりも前記中心軸線側に位置する複数の導線を有し、
複数の前記導線は、各々、前記外周面側の端部から前記粉砕ローラの前記外周面までの距離が異なるように配置されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項5】
前記粉砕ローラには、前記中心軸線側から前記粉砕ローラの外周面側へ向かって延在する穴部が形成されていて、
前記第1検出部は、前記穴部に配置されていて、
前記穴部には、前記穴部によって区画される空間を、前記外周面側の空間と、前記中心軸線側の空間とに隔てる隔壁が設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項6】
前記筐体の上部に設けられ、前記粉砕ローラによって粉砕された固体燃料を前記筐体の外部へ排出する排出部と、
前記回転テーブルよりも鉛直下方側に設けられ、前記粉砕ローラによって粉砕された固体燃料を前記排出部へ搬送する搬送用ガスを前記筐体の内部に供給する搬送用ガス供給部と、を備え、
前記受信部は、前記筐体内において前記回転テーブルよりも鉛直上方側に設けられている請求項1から請求項5のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項7】
前記受信部を収容する収容空間を形成する収容部と、
前記収容空間へシールガスを供給するシールガス供給部と、を備え、
前記収容空間は、前記筐体の内部に形成される内部空間と連通している請求項1から請求項6のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項8】
前記第1検出部が検出した摩耗量に基づいて、前記粉砕ローラの余寿命を推定する推定部を備えた請求項1から請求項7のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項9】
運転状態と、前記運転状態に対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、前記推定部において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測する予測部を備える請求項8に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項10】
前記運転状態は、固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報の少なくともいずれか1つを含む請求項9に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項11】
前記推定された余寿命に基づいて、メンテナンス計画を作成する計画部を備える請求項8から請求項10のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項12】
前記回転テーブルの上面に固定され、前記回転テーブルと共に回転するテーブルライナと、
前記テーブルライナの摩耗量を検出する第2検出部と、
前記第2検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第2送信部と、を備え、
前記受信部は、前記第2送信部から送信された情報を受信する請求項1から請求項11のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項13】
前記筐体内に設けられ、前記筐体内を流通する搬送用ガスの流れを転向させる偏流板と、
前記偏流板の表面に固定される偏流板ライナと、
前記テーブルライナの摩耗量を検出する第3検出部と、
前記第3検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第3送信部と、を備え、
前記受信部は、前記第3送信部から送信された情報を受信する請求項1から請求項12のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置と、
前記固体燃料粉砕装置で粉砕された固体燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、を備えるボイラシステム。
【請求項15】
外殻を為す筐体の内部に中心軸線を中心として回転可能に配置され、回転テーブル上に載置された固体燃料を粉砕する粉砕ローラの摩耗量検出方法であって、
前記粉砕ローラに設けられた検出部で前記粉砕ローラの摩耗量を検出する工程と、
前記粉砕ローラに対して固定された送信部によって、前記検出部が検出した情報を無線通信によって送信する工程と、
受信部によって、前記送信部から送信された情報を受信する工程と、を備えた粉砕ローラの摩耗量検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、石炭やバイオマス燃料等の固体燃料(炭素含有固体燃料)は、粉砕機(ミル)で所定粒径範囲内の微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、回転テーブルへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、回転テーブルとローラの間に挟み込むことで粉砕し、回転テーブルの外周から供給される搬送用ガスによって、粉砕されて微粉状となった燃料を分級機で所定粒径範囲のものを選別し、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気により蒸気タービンを回転駆動して、蒸気タービンに接続した発電機を回転駆動することで発電が行なわれる。
【0003】
粉砕を行うローラは、長時間の使用に伴い固体燃料と接触するローラの外周面が摩耗する。ローラの摩耗が進行すると、回転テーブルとローラの間隔が広くなり粉砕性能が低下する。このため、摩耗が進行したローラは、補修や交換を行う必要がある。ローラの摩耗の進行状態を検出する方法として、ミルの内部点検時に手作業で摩耗量を計測する方法や、ローラに摩耗を検出する検出装置を設ける方法等が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1には、粉砕用ローラを支持する中空支持軸内に超音波探触子を設けたミルが開示されている。特許文献1のミルでは、超音波探触子から超音波パルスを送信し、底面からのエコー(粉砕用ローラの表面からの反射信号)が返ってくる時間を測定することで、ローラの厚さ(摩耗量)を測定している。また、超音波探触子には、出力リード線が接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭60−148037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、超音波探触子が測定した摩耗量を出力リード線で送信している。このように、摩耗に関する情報を検出する検出部と、検出部が検出した情報を受信する受信部とが、リード線等で接続されている場合(すなわち、有線状態で接続されている場合)は、回転体であるローラの回転を考慮して導線を引き回す必要がある。また、検出部と受信部と接続するリード線等にスリップリング等を設ける必要がある。これらの事情から、検出部と受信部とを有線状態で接続する構造は、構造が複雑化するとともに、設置作業が煩雑化する可能性があった。また、スリップリング等は、使用に伴って接続部が摩耗する消耗品であるため、定期的に交換する必要がある。また、振動や固体燃料を粉砕した燃料が存在する雰囲気でのスリップリング等による信号伝達の信頼性を確保するためには構成が複雑化する可能性があり、ランニングコストが増大する可能性があった。
【0007】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、構造を簡素化することができる固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法を提供することを目的とする。
また、ランニングコストを低減することができる固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置は、外殻を為す筐体と、前記筐体内に供給された固体燃料が載置される回転テーブルと、中心軸線を中心として回転可能であって、前記回転テーブル上に載置された固体燃料を押圧して粉砕する粉砕ローラと、前記粉砕ローラに設けられ、前記粉砕ローラの摩耗量を検出する検出部と、前記粉砕ローラに対して固定され、前記検出部が検出した情報を無線通信によって送信する送信部と、前記送信部から送信された情報を受信する受信部と、を備えている。
【0009】
本開示の一態様に係る粉砕ローラの摩耗量検出方法は、外殻を為す筐体の内部に中心軸線を中心として回転可能に配置され、回転テーブル上に載置された固体燃料を粉砕する粉砕ローラの摩耗量検出方法であって、前記粉砕ローラに設けられた検出部で前記粉砕ローラの摩耗量を検出する工程と、前記粉砕ローラに対して固定された送信部によって、前記検出部が検出した情報を無線通信によって送信する工程と、受信部によって、前記送信部から送信された情報を受信する工程と、を備えている。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、構成を簡素化することができる。また、ランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態に係る固体燃料粉砕装置およびボイラを示す構成図である。
図2図1の固体燃料粉砕装置の縦断面図である。
図3図2の固体燃料粉砕装置に設けられたローラの側面図である。
図4図3のローラの模式的な縦断面図である。
図5図3のローラの要部を拡大した断面図であって、ローラに設けられた検出部を示す図である。
図6図5の検出部の変形例を示す断面図である。
図7図5の検出部の変形例を示す断面図である。
図8図5の検出部の変形例を示す断面図である。
図9図5の検出部の変形例を示す断面図である。
図10図5の検出部の変形例を示す断面図である。
図11A図3のローラの斜視図である。
図11B図11Aのローラの断面図である。
図12A図11Aのローラの変形例を示す斜視図である。
図12B図12Aのローラの断面図である。
図13図2の固体燃料粉砕装置の要部を拡大した縦断面図である。
図14図13の変形例を示す縦断面図である。
図15図13の変形例を示す縦断面図である。
図16図1の固体燃料粉砕装置に設けられる制御部が備える機能を示した機能ブロック図である。
図17】累積運転時間と粉砕ローラの肉厚との関係を示すグラフである。
図18】粉砕する固体燃料の種類を変えた場合における累積運転時間とローラの肉厚との関係を示すグラフである。
図19】本開示の実施形態に係るメンテナンス計画に係るシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔第1実施形態〕
以下、本開示の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る発電プラント1は、図1に示すように、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
【0013】
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、一例として石炭やバイオマス燃料等の固体燃料(炭素含有固体燃料)を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ部(燃焼装置)220へ供給する装置である。図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ部220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
【0014】
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、図1及び図2に示すように、ミル(粉砕部)10と、給炭機(燃料供給機)20と、送風部(搬送用ガス供給部)30と、状態検出部40と、制御部(判定部)50とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示している。
【0015】
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であっても良いし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であっても良いし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよい。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
【0016】
ミル10は、外殻を為すハウジング(筐体)11と、ハウジング内に供給された固体燃料が載置される回転テーブル12と、回転テーブル12上に載置された固体燃料を押圧して粉砕するローラ(粉砕ローラ)13と、回転テーブル12を回転駆動させる駆動部14と、回転式分級機16と、燃料供給部17と、回転式分級機16を回転駆動させるモータ18と、を備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と回転式分級機16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。ハウジング11の内周面11aは、略円筒状であり、ハウジング11の上下方向に延びる中心軸線C1(図2参照)は、後述する回転テーブル12及び回転式分級機16の中心軸線と略一致している。また、本実施形態では、ハウジング11の上部には、後述する受信部90を収容する収容部91が形成されている。
ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
【0017】
ハウジング11の底部41付近には駆動部14が設置され、この駆動部14から伝達される駆動力により回転する回転テーブル12が回転自在に配置されている。
回転テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。回転テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の回転テーブル12に向けて供給し、回転テーブル12は供給された固体燃料をローラ13との間で粉砕するもので、粉砕テーブルとも呼ばれる。
【0018】
また、回転テーブル12にはテーブルライナ12aが設けられている。テーブルライナ12aは、回転テーブル12の上面にローラ13が接し、押圧される部分に設置され、固体燃料の粉砕に伴う摩耗から回転テーブル12を保護している。テーブルライナ12aはキー等により回転テーブル12へ固定されており、駆動部14から伝達される駆動力により回転テーブル12と共に回転し、ローラ13と協働して固体燃料を粉砕する。
【0019】
固体燃料が燃料供給部17から回転テーブル12の中央へ向けて投入されると、回転テーブル12の回転による遠心力によって固体燃料は回転テーブル12の外周側へと導かれ、ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は、搬送用ガス流路(以降は、一次空気流路と記載する)100aから導かれた搬送用ガス(以降は、一次空気と記載する)によって上方へと吹き上げられ、回転式分級機16へと導かれる。一次空気流路100aは、回転テーブル12の下方で、ハウジング11と接続する一次空気ダクト(搬送用ガス供給部)27(図2参照)を介して、一次空気をハウジング11内に供給している。回転テーブル12の外周には、一次空気流路100aから流入する一次空気をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口25が設けられている。吹出口25にはベーン26が設置されており、吹出口25から吹き出した一次空気に旋回力を与える。ベーン26により旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、回転テーブル12上で粉砕された固体燃料をハウジング11内の上方の回転式分級機16へと導く。また、吹出口25より上方のハウジング11の内周面11aには、ハウジング11の内周面11aよりミル中心方向へ突き出す形で偏流板15が設けられており、吹出口25から上方向へ旋回しながら吹き出した一次空気をミル内側方向へ曲げ、吹出口25から吹き出した一次空気により、固体燃料の粉砕物が最短距離で回転式分級機16へ吹き付けられることを防止している。偏流板15の表面は固体燃料の粉砕物が混合した高い流速の一次空気に晒されて摩耗する為、耐摩耗性の高い偏流板ライナ15aが設けられている。なお、一次空気に混合した固体燃料の粉砕物のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻されて、再び粉砕される。
【0020】
ローラ13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。また、ローラ13には、後述する摩耗センサ80が設けられている。なお、ローラ13及び摩耗センサ80の詳細は後述する。
図1では、ローラ13が代表して1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数のローラ13が対向して配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
【0021】
ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動可能となっており、回転テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。ローラ13は、外周面が回転テーブル12の上面に接触した状態で、回転テーブル12が回転すると、回転テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。燃料供給部17から固体燃料が供給されると、ローラ13と回転テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕されて、微粉燃料となる。
【0022】
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、中間部が水平方向に沿った支持軸48によって、ハウジング11の側面部11bに支持軸48を中心としてローラ13を上下方向に揺動可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置49が設けられている。押圧装置49は、ハウジング11に固定され、ローラ13を回転テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介してローラ13に荷重を付与する。
【0023】
駆動部14は、回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸回りに回転させる装置である。駆動部14は、回転テーブル12を回転させる駆動力を発生する。
【0024】
回転式分級機16は、ハウジング11の上部に設けられ中空状の略逆円錐形状の外形を有している。回転式分級機16は、その外周位置に上下方向に延在する複数のブレード16aを備えている。各ブレード16aは、回転式分級機16の中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)で設けられている。また、回転式分級機16は、ローラ13により粉砕された固体燃料を所定粒径(例えば、石炭では70〜100μm)より大きいもの(以下、所定粒径を超える粉砕された固体燃料を「粗粉燃料」という。)と所定粒径以下のもの(以下、所定粒径以下の粉砕された固体燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転により分級する回転式分級機16は、ロータリセパレータとも呼ばれ、制御部50によって制御されるモータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する中心軸線C1と略一致する中心軸線(図示省略)を中心に燃料供給部17の周りを回転する。
【0025】
回転式分級機16に到達した粉砕された固体燃料は、ブレード16aの回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、ブレード16aによって叩き落とされ、回転テーブル12へと戻されて再び粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口(排出部)19に導かれる。
回転式分級機16によって分級された微粉燃料は、出口19から供給流路100bへ排出され、一次空気とともに後工程へと搬送される。供給流路100bへ流出した微粉燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
【0026】
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、燃料供給部17の上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
【0027】
給炭機20は、搬送部22と、モータ23とを備える。搬送部22は、モータ23から与えられる駆動力によってバンカ21の直下にあるダウンスパウト部24の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導かれる。
通常、ミル10の内部には、粉砕した固体燃料である微粉燃料を搬送するための一次空気が供給されて、圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト部24には内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト部24内に積層された固体燃料層により、ミル10側の一次空気と微粉燃料が逆流入しないようなシール性を確保している。
ミル10へ供給する固体燃料の供給量は、搬送部22のベルトコンベアのベルト速度で調整されてもよい。
【0028】
一方、粉砕前のバイオマス燃料のチップやペレットは、石炭燃料(すなわち粉砕前の石炭の粒径は、例えば、粒径が2〜50mm程度)に比べて、粒径が一定であり(ペレットのサイズは、例えば、直径6〜8mm程度、長さは40mm以下程度)、かつ、軽量である。このため、バイオマス燃料がダウンスパウト部24内に貯留されている場合は、石炭燃料の場合に比べて、各バイオマス燃料間に形成される隙間が大きくなる。
従って、ダウンスパウト部24内のバイオマス燃料のチップやペレットの間には隙間があることから、ミル10内部から吹き上げる一次空気と微粉燃料が各バイオマス燃料間に形成される隙間を通過して、ミル10内部の圧力が低下する可能性がある。また、一次空気がバンカ21の貯留部へと吹き抜けると、バイオマス燃料の搬送性の悪化や粉塵発生、バンカ21及びダウンスパウト部24の着火や、また、ミル10内部の圧力が低下すると、微粉燃料の搬送量が低下するなど、ミル10の運転に種々の問題が生じる可能性がある。このため、給炭機20から燃料供給部17の途中に、例えばロータリバルブ(図示省略)を設けて、一次空気と微粉燃料の吹き上げによる逆流を抑制するようにしてもよい。
【0029】
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに回転式分級機16へ供給するための一次空気を一次空気ダクト27を介してハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気を適切な温度に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
【0030】
本実施形態では、熱ガス流路30aは、一次空気通風機31から送出された空気(外気)の一部を、例えば空気予熱器などの熱交換器(加熱器)34を通過して加熱せられた熱ガスとして供給する。熱ガス流路30aの下流側には熱ガスダンパ30c(第1送風部)が設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量が決定する。
【0031】
冷ガス流路30bは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を常温の冷ガスとして供給する。冷ガス流路30bの下流側には冷ガスダンパ(第2送風部)30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量が決定する。
【0032】
一次空気の流量は、本実施形態では、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量と冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス流路30aから供給する熱ガスと冷ガス流路30bから供給する冷ガスのそれぞれの温度と混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、図示しないガス再循環通風機を介してボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合気とすることで、一次空気流路100aから流入する一次空気の酸素濃度を調整してもよい。
【0033】
本実施形態では、ハウジング11の状態検出部40により、計測または検出したデータを制御部50に送信する。本実施形態の状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路100aからミル10内部へ一次空気が流入する部分及びミル10内部から供給流路100bへ一次空気及び微粉燃料が排出する出口19との差圧をミル10内の差圧として計測する。例えば、回転式分級機16の分級性能により、ミル10内部を回転式分級機16付近と回転テーブル12付近の間で循環する粉砕された固体燃料の循環量の増減とこれに対するミル10内の差圧の上昇低減が変化する。すなわち、ミル10の内部に供給する固体燃料に対して、出口19から排出させる微粉燃料を調整して管理することができるので、微粉燃料の粒度がバーナ部220の燃焼性に影響しない範囲で、多くの微粉燃料をボイラ200に設けられたバーナ部220に供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ローラ13により粉砕された固体燃料を回転式分級機16へ吹き上げるためにハウジング11の内部に供給する一次空気の温度と、ハウジング11の内部において出口19までの一次空気の温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。なお、一次空気は、ハウジング11内において、粉砕物を乾燥しながら搬送することによって冷却されるので、ハウジング11の上部空間から出口19での温度は、例えば約60〜80度程度となる。
【0034】
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。制御部50は、例えば、駆動部14に駆動指示を伝達することによりミル10の運転に対する回転テーブル12の回転速度を制御してもよい。制御部50は、例えば回転式分級機16のモータ18へ駆動指示を伝達して回転速度を制御することで、分級性能を調整することにより、ミル10内の差圧を所定の範囲に適正化して微粉燃料の供給を安定化させることができる。また、制御部50は、例えば給炭機20のモータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量を調整することができる。また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を制御することができる。また、制御部50は、押圧装置49に付加する油圧を、例えば、固体燃料の供給量や回転式分級機16の回転数に応じて制御することで、ローラ13が回転テーブル12に押圧される力を適正化し、安定した固体燃料の粉砕を可能とする。
【0035】
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
【0036】
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。
ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
【0037】
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気と、押込気通風機(FDF:Feed Draft Fan)32から送出される空気(外気)を熱交換器34で加熱して供給される二次空気とを用いて微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,エコノマイザなどの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
【0038】
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、電気集塵機などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、例えば空気予熱器などの熱交換器34で一次空気通風機31から送出される空気と押込気通風機32から送出される空気との熱交換が行われ、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)33を介して煙突(図示省略)へと導かれて外気へと放出される。熱交換器34において燃焼ガスにより加熱された一次空気通風機31から送出される空気は、前述した熱ガス流路30aに供給される。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、エコノマイザ(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
【0039】
次に、ローラ13等について、図3から図12を用いて詳細に説明する。
ローラ13は、ジャーナルシャフト46、ジャーナルヘッド45及び支持軸48を介して、中心軸線C2を中心として回転可能にハウジング11に支持されている(図1及び図2も参照)。
ローラ13は、図3及び図4に示すように、ジャーナルシャフト46の先端部に回転自在に支持されるジャーナルハウジング63と、ジャーナルハウジング63に外嵌される略円環形状のローラ部64と、を備えている。ジャーナルハウジング63は、ジャーナルシャフト46の先端を覆うように設けられ、外周面が円筒状に形成されている。
【0040】
ローラ部64は、略円環形状に形成される。また、ローラ部64は、内周面がジャーナルハウジング63の外周面と接触するように、該ジャーナルハウジング63と嵌合している。ローラ13は、ローラ部64の外周面が回転テーブル12の上面に接触した状態でこの回転テーブル12が回転すると、回転テーブル12から回転力を受けて連れ回り可能となっている。また、回転テーブル12の上面に固体燃料が載置されている状態においては、回転テーブル12の上面とローラ部64の外周面との間に固体燃料が挟み込まれることで、固体燃料が粉砕される。ローラ部64は、押圧装置49によって回転テーブル12に押圧されており、押圧する力(例えば油圧荷重)を調整することにより、安定した固体燃料の粉砕が可能となる。
なお、図3の破線L1は、摩耗の初期段階(初期段階等は、使用期間における初期段階を意味している)におけるローラ部64の摩耗の進行態様を示している。すなわち、本実施形態での例では、初期段階では、ローラ部64は、ローラ部64の基端側(すなわち、先端側とは反対側)の一部分P1が、他の部分よりも大きく摩耗する状況にある。ここで、基端側とは回転テーブル12の半径方向において外周側を示し、先端側とは回転テーブル12の回転中心軸C1側を示す。また、図3の二点鎖線L2は、摩耗の末期段階(末期段階等は、使用期間における末期段階を意味している)におけるローラ部64の摩耗の進行態様を示している。末期段階では、ローラ部64は、P1を中心として摩耗が広がり、回転テーブル12と対向する領域が全体的に略均一に摩耗する。また、同様に、図3の破線L3は、摩耗の初期段階における回転テーブル12の摩耗の進行態様を示し、二点鎖線L4は、摩耗の末期段階における回転テーブル12の摩耗の進行態様を示している。なお、P1は、一例としてローラ部64の基端側にある場合を説明したが、ローラ部64の基端側に限定されるものではない。P1は、ミル10の仕様や運用条件などによって、中心軸線C2方向にローラ部64の外周面上で変化する。
【0041】
摩耗センサ80は、ローラ部64の摩耗を検出する検出部(第1検出部)81と、検出部81が検出した情報を無線通信によって受信部90へ送信する送信部(第1送信部)82と、検出部81及び送信部82に電力を供給する電源供給装置(図示省略)と、を備えている。なお、本実施形態に係る固体燃料粉砕装置100に適用される摩耗センサ80は、摩耗の進行状況の情報を検出可能なセンサであれば、公知のセンサの何れであってもよい。例えば、摩耗センサ80は、後述する導線の断線を利用した摩耗センサでもよく、また、光ファイバを用いて摩耗量を検出する光ファイバ式の摩耗センサでもよく、また、電気抵抗値の変化を基に摩耗量を検出する抵抗式の摩耗センサであってもよい。また、超音波探触子等の超音波を用いて摩耗量を検出する超音波式の摩耗センサであってもよい。また、磁気式の摩耗センサであってもよく、静電容量式の摩耗センサであってもよい。以下の説明では、一例として、導線の断線を用いた摩耗センサ80を固体燃料粉砕装置100に適用した例について説明する。
【0042】
電源供給装置(図示せず)は、ローラ13内ではなく、支持アーム47やハウジング11等の非回転体に設けられている。電源供給装置は、磁界共振方式又は電磁誘導方式などの無線給電手段によって、検出部81及び送信部82へ電力を供給する無線給電手段による装置である。このように、無線給電手段で電力を供給する構成とすることで、回転体であるローラ13内に電源を設けなくてもよいので、電源ケーブルの配置を考慮する必要がない。このため、構造を簡素化することができる。
なお、電源供給装置は、検出部81及び送信部82へ無線で給電可能なものであればよく、例えば、ミル10の外部に配置してもよい。また、摩耗センサ80内に設けてもよい。
【0043】
なお、本開示の電源供給装置は、上述の無線給電手段を適用した構造に限定されず、他の構造であってもよい。例えば、電源は、摩耗センサ80内に設けたバッテリ等から検出部81及び送信部82へ電力を供給する有線給電装置であってもよい。この構成では、有線給電装置と検出部81及び送信部82とが電源ケーブルによって接続される。また、電源は、ローラ13の回転を利用して発電する重力式の発電装置であってもよく、また、ローラ13の回転テーブル12に対する押圧力を利用して発電する圧電式の発電装置であってもよい。
【0044】
送信部82は、検出部81から受け取った摩耗情報を、アンテナ(図示省略)を通して受信部90へ電磁波等の無線通信で送信する。送信部82は、図4に示すように、収納部83に配置される。
【0045】
収納部83は、ローラ部64の内周面から凹むように形成される凹形状の空間である。収納部83は、ローラ部64とジャーナルハウジング63とが嵌合した状態において、閉空間とされている。なお、収納部83は、同一回転体内で摩耗進行による摩耗センサ80の破損のおそれが無い場所であれば、どこに形成してもよい。例えば、収納部83は、ジャーナルハウジング63に形成されていてもよい。具体的には、例えば、収納部83はジャーナルハウジング63の外周面から凹む凹形状の空間を形成し、この収納部83に送信部82を配置してもよい。なお、収納部83は、送信部82のメンテナンスの際に、容易に送信部82を取り外し及び再設置可能な位置に形成することが好ましい。また、収納部83は鋳抜きによって形成されてもよいし、機械加工又は他の加工方法によって形成されていてもよい。また、収納される摩耗センサ80等の寸法を考慮した大きさであると共に、製造時にその寸法がゲージ等で検査されていてもよい。
【0046】
送信部82は、上述のように、電源供給手段から無線給電手段で電力を供給される無線電源式の送信器である。また、ローラ13は、高温(例えば、約80℃)であって、かつ、振動が激しく、また、粉砕された固体燃料の粉塵が舞う環境下において、数年単位で稼働するため、送信部82は、耐熱性、耐振性、耐摩耗性に優れたものが用いられる。
【0047】
具体的には、送信部82は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)であってもよい。RFIDは、アンテナを利用して無線で情報を発信できるとともに、無線で電力を受けることも出来るようになっている。また、送信部82は、金属製のジャーナルハウジング63をアンテナとして用いてもよい。具体的には、アンテナをローラ部64やジャーナルハウジング63等の金属製の部材に電気的に導通可能に接着することで、図4の破線の矢印A1で示すように、ローラ部64やジャーナルハウジング63を経由して無線で情報を送信してもよい。このように構成することで、アンテナと受信部90との距離が短くなるので、より確実に受信部90へ情報を伝送することができる。
なお、送信部82は、RFIDに限定されない。例えば、ICタグや、テレメータや、トランスポンダなど遠隔通信機器などを利用することも出来る。
【0048】
検出部81は、図4に示すように、複数の導線85を有している。各導線85は、ローラ部64に形成される複数の穴部84に配置される。穴部84は鋳抜きによって形成されてもよいし、機械加工又は他の加工方法によって形成されていてもよい。また、サイズや配置がゲージ等で検査されていてもよい。1つの穴部84内には、1組(後述するように1本の導線が穴部84の最奥の底面部でUターンするもの)の導線85のみが設けられる。なお、図4では、図示の関係上、導線85を省略して図示するとともに、導線85の穴部84の最奥の底面部にある先端部の位置のみを黒丸で示している。
【0049】
複数の穴部84は、ローラ部64の中心軸線C2方向に沿って、所定の間隔をもって形成されている。各穴部84は、ローラ部64の中心軸線C2側(内周面側)から半径方向に向かって延びている。各穴部84の中心軸線C2側の端部は、収納部83と接続している。複数の穴部84は、中心軸線C2側の端部から半径方向の長さが各々異なるように形成されている。すなわち、複数の穴部84は、ローラ部64の外周面側の端部(すなわち、穴部84の底面部)からローラ部64の外周面までの距離が各々異なる。図4の例では、最もローラ部64の基端側に設けられた穴部84の長さが最も長くなっており、ローラ部64の先端側に配置される穴部84ほど長さが短くなっている。また、例えば、最も長い穴部84は、最も摩耗が進行し易い位置P1に最も近く配置されている。なお、図4の破線L5、L6及びL7は、摩耗の進行方向を模式的に示している。すなわち、ローラ部64の摩耗は、P1を中心として、L5からL7へ向かうように進行する。
【0050】
各導線85は、図5に示すように、送信部82に接続されている。導線85は、送信部82から穴部84の底面部に向かって延びるとともに、底面部近傍でUターンして折り返している。この折り返している部分が、導線85の先端部となっている。すなわち、複数の導線85は、各々、外周面側の端部(先端部)からローラ部64の外周面までの距離が異なっている。各導線85には電流が流れている。ローラ部64の摩耗が進行して導線85が底面部付近の導線85の先端部付近で断線した場合、導線85の断線を検知することで、断線した導線85の先端部の位置までローラ部64の摩耗が進行していることを把握することができる。
具体的には、図4の例では、摩耗が破線L5まで進行した場合には、最も長い穴部84内に配置された導線85が断線することで、最も長い穴部84に配置された導線85の先端部の位置まで摩耗が進行していることを検知できる。
【0051】
なお、検出部81は、上記説明の構成に限定されない。例えば、図6に示すように、一つの穴部84内に、複数の導線85を配置してもよい。この構成では、複数の導線85は、各々、外周面側の端部(先端部)からローラ部64の外周面までの距離が異なっている。このため、図4で示した例と同様に、何れの導線85が断線したかを判断することで、摩耗の進行度合いを検出することができる。
【0052】
また、検出部81は、図7に示すように、導線85の先端に抵抗体87を設けてもよい。この構成では、ローラ部64の摩耗が進行し抵抗体87が削られていくと抵抗体87の導電断面積が減少する。抵抗体87の導電断面積が減少すると、それに伴って抵抗体87の抵抗値が上昇する。この抵抗値の上昇によって、摩耗の進行度合いを検出することができる。この構成では、摩耗の進行度合いを連続的に検出することができる。これにより、摩耗の進行速度の様子を連続的に把握することができるので、特に急速に摩耗が進行する異常な状況があった場合には、非連続に摩耗の検出を進行する構成(例えば、図4図6に示す構成)と比較して、早期に異常な摩耗状況、特に摩耗の進行速度状況を把握することができる。但し、連続的に摩耗を検出する構成の場合、ローラ部64の材質に対して検出部81の耐摩耗性が低いと、検出部81のみが選択的に摩耗し、ローラ部64の正しい摩耗の進行度合いを検出不能となる為、検出部81はローラ部64と同等程度の耐摩耗性を持つことが望ましい。
【0053】
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、上記で説明した非連続方式の検出部(図4及び図6に示す導線85の断線により摩耗の進行を検出する検出部)または連続方式の検出部(図7に示す抵抗体87の抵抗値の変化によって摩耗の進行を検出する検出部)のどちらか1種類のみを設けてもよく、両方の方式の検出部を設けてもよい。なお、ローラ部64の周方向に複数の検出部を設け、連続方式の検出部と非連続方式の検出部を併用することが好ましい。このような構成では、連続方式により摩耗進行速度の様子を把握でき、非連続方式により個々の精度の高い摩耗量を把握することができる。連続方式と非連続方式の検出部を併用することで、検出する摩耗量の情報の信頼性が向上する。また、複数の検出部を同時に用いることで、冗長性を得ることができるので、いずれかの検出部が損傷した場合であっても、残りの検出部によって、摩耗の進行を検出することができる。
【0054】
また、図8に示すように、穴部84に複数の隔壁86を設けてもよい。各隔壁86は、穴部84によって区画される空間のうち、ローラ部64の外周面側の空間と、中心軸線C2側の空間とを隔てている。本実施形態では、一例として、隔壁86は3枚設けられている。3枚の隔壁86は、ローラ部64の半径方向に所定の間隔で並んで配置されている。以下では、外周面側に配置された隔壁86から順番に、第1隔壁86a、第2隔壁86b及び第3隔壁86cと称する。第1隔壁86aは、穴部84の底面部と第1隔壁86aとの間に、最も外周面側に配置される導線85の先端部が位置するように配置されている。また、第2隔壁86bは、第1隔壁86aと第2隔壁86bとの間に2番目に外周側に配置される導線85の先端部が位置するように配置されている。第3隔壁86cは、第2隔壁86bと第3隔壁86cとの間に3番目に外周側に配置される導線85の先端部が位置するように配置されている。各隔壁86は、ローラ部64と同等以上の耐摩耗性を有する原料で形成されているとさらに好ましい。
【0055】
また、図9に示すように、穴部84に封入材88を充填し、穴部84内に導線85を封入してもよい。封入材88として、例えば、樹脂や金属やセラミック等を用いてもよい。このように構成することで、導線85の振動を抑制して意図しない断線を防止することができる。なお、図10に示すように、送信部82と導線85と隔壁86とを封入材88で封入してもよい。このように構成することで、導線85だけでなく、隔壁86及び導線85の振動を抑制して意図しない断線を防止することができる。また、図10に示すように、導線85等を予め封入材88で封入した状態でパッケージングし、カートリッジとして穴部84に挿入してもよい。
【0056】
次に、検出部81を設ける位置について図11Aから図12Bを用いて説明する。
図11Bに示すように、ローラ部64の中心軸線C2に沿う方向のローラ部64の幅の中間位置P2と、中心軸線C2に沿う方向における最も摩耗し易い位置P1との2か所に設けてもよい。この場合には、図11Aに示すように、2つの検出部81は、中心軸線C2に沿う方向に並んで配置される。また、2つの検出部81のセットを、周方向に所定の間隔で設けてもよい。
また、図12Aに示すように、中心軸線C2に沿う方向に離間するとともに、周方向にも離間するように複数の検出部81を配置してもよい。これにより、複数の検出部81を相互干渉することなく適切に設けることが出来る。この場合にも、図12Bに示すように、ローラ部64の中心軸線C2に沿う方向におけるローラ部64の中間位置P2と、中心軸線C2に沿う方向における最も摩耗し易い位置P1との2か所には、検出部81を設けることが望ましい。
なお、図11B及び図12Bでは、最も外周面側に位置する導線85を中心軸線C2に沿う方向におけるローラ部64幅の中間位置P2に配置しているが、最も外周面側に位置する導線85を最も摩耗し易い位置P1に設けることがより好ましい。このように配置することで、ローラ部64の摩耗を摩耗が発生する早期の段階で的確に把握することができる。
【0057】
なお、最も摩耗が発生しやすい位置P1は、例えばローラ部64と回転テーブル12との位置関係やローラ部64の表面形状などの構造上の違いで異なる場合がある。このため、事前にシミュレーションを行った結果や過去の実運転の結果の実績などを基に、それぞれの固体燃料粉砕装置で最も摩耗し易いと想定される位置を適宜設定してあることが好ましい。また、最も摩耗が発生しやすい位置P1が不明な場合は、最も外周面側に位置する導線85を中心軸線C2に沿う方向におけるローラ部64の中間位置P2と、当該中間位置P2から回転テーブル12の外周側に所定寸法だけずれた位置の2か所に、ローラ部64の外周面から同一の距離に検出部81を設けることが好ましい。
【0058】
次に、受信部90について、図13から図15を用いて説明する。
受信部90は、送信部82から無線で送信された情報を受信する(すなわち、無線通信を受信する)とともに、受信した情報を制御部50へ送信する。受信部90は、図13に示すように、ハウジング11に形成された収容部91に設けられる(図2も参照)。本実施形態では、詳細には、例えば収容部91は、ハウジング11の上部の側面から外周側へ突出するように設けられている。収容部91は、内部に受信部90を収容するための収容空間を形成している。受信部90は、収容空間に配置される。収容空間は、ハウジング11の内部に形成される内部空間と連通しているが、ハウジング11の内部の内部空間の粉砕された固体燃料粉が存在する雰囲気ガスが直接に収容部91に入り込まないようにしている。すなわち、受信部90は、送信部82と隔絶して配置されている。
【0059】
具体的には、収容部91には、シールガス供給配管(シールガス供給部)92が連通している。シールガス供給配管92は、シールガス供給装置(図示省略)から供給されるシールガスを収容空間へ供給する。収容空間には、シールガス供給配管92から供給されたシールガスが充填されているため、ハウジング11の内部の内部空間の雰囲気ガスが直接に収容部91に入り込まないようにしている。
【0060】
なお、シールガス供給配管92の代わりに、図14に示すように、収容空間とハウジング11の内部空間とを隔てる隔壁窓93を設けてもよい。隔壁窓93は、電磁波(無線通信)を透過する材質、例えばガラスやセラミックス等で形成される板状の部材である。
【0061】
また、図15に示すように、受信部90は、受信用アンテナ部94と情報送受信部95とに分けて構成してもよい。この場合、情報送受信部95は、ハウジング11の外側に設置する。また、受信用アンテナ部94は、上記説明の受信部90と同様に、収容部91に配置される。このように構成することで、情報送受信部95がハウジング11の内部の内部空間の粉砕された固体燃料粉が存在する雰囲気ガスによる直接の影響を受けないので、信頼性を向上できる。また、金属部材であるハウジング11自体を受信用アンテナ部として利用してもよい。
【0062】
制御部50は、ローラ部64における余寿命の推定を行う。すなわち、制御部50は、回転テーブル12との間で固体燃料を粉砕するローラ部64の余寿命推定システムとしての機能を有している。なお、余寿命推定システムとしての機能は、制御部50とは別の制御装置に設けることとしてもよい。
【0063】
図16は、制御部50が備える余寿命推定に関する機能を示した機能ブロック図である。図16に示されるように、制御部50は、取得部52と、推定部53と、予測部54と、計画部55と、を備えている。
【0064】
取得部52は、受信部90から送信された情報を取得する。具体的には、検出部81が検出し、送信部82から送信されたローラ部64の摩耗情報(各計測位置に対する摩耗量など)を取得する。これにより、制御部50は、ローラ部64の摩耗状況を監視することができる。
【0065】
推定部53は、取得部52において取得した摩耗情報に基づいて、ローラ部64の余寿命を推定する。なお、余寿命の推定は、制御部50が行ってもよく、運転員や監視者が別途に、摩耗進展状況のグラフなどを作成して、寿命迄の時間を推定してもよい。また、制御部50は、推定した余寿命をディスプレイ等の表示部に表示してもよい。
【0066】
予測部54は、固体燃料粉砕装置100の運転状態と、運転状態に対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベース、及び現在の運用で蓄積されたデータベースに基づいて、推定部53において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測する。余寿命推定特性とは、運転状態によって推移する余寿命の特性を示した情報であり、具体的には図17のA、B、Cに示すような曲線特性(直線でもよい)である。すなわち、データベースには、固体燃料粉砕装置100の過去及び現在までの運転情報が格納されている。データベースには、寿命推定対象の固体燃料粉砕装置100の過去運転データを格納することとしてもよいし、構成が類似する他の固体燃料粉砕装置100の過去運転データを格納することとしてもよい。また、実運転データだけでなく、仮想的にシミュレーションしたデータをデータベースに格納することとしてもよい。データベースは制御部50に設けられてもよい(記憶部)し、別装置に設けられることとしてもよい。運転状態は、固体燃料の種類(炭種情報や燃料種類情報など)、固体燃料の供給量(給炭量)、ローラ13への油圧荷重(ローラ部64の回転テーブル12に対する押圧力)、固体燃料粉砕装置100の累積運転時間、固体燃料粉砕装置100の運転負荷の少なくともいずれか1つを含む。なお、運転状態としては、ローラ部64の寿命に影響を与えるパラメータであれば上記に限定されず含むことができる。
【0067】
具体的には、予測部54は、データベースを参照して、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100の運転状態に類似した運転状態のデータを選定し、類似した運転状態のデータに対応する余寿命推移特性を選定及び取得する。類似した運転状態のデータとは、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100の運転状態に対して、余寿命影響度が類似すると推定される運転状態のデータである。例えば、運転状態として固体燃料の種類を用いて選定する場合には、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100の固体燃料に対して、余寿命影響度の観点から運転時間に対する摩耗情報(各計測位置に対する摩耗量など)の変化への影響が似ていると想定される固体燃料を含む運転状態が、類似する運転状態となる。なお、運転状態の各パラメータにおいて、類似判断の優先順位を設定し、優先順位の高いパラメータ(例えば、固体燃料の種類)について類似判断を行うこととしてもよい。
【0068】
図17は、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64に対して、類似した運転状態の余寿命推移特性を選定した例である。図17では、余寿命推移特性として、特性A、特性B、及び特性Cが選定された例を示している。そして、図17では、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100に対して実施したローラ肉厚の計測情報からの余寿命の推定結果をE1(1回目の推定結果)、E2(2回目の推定結果)、En(n回目の推定結果)を示している。
【0069】
予測部54は、選定した余寿命推移特性(A、B、C)の中から、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性Eに類似するローラ肉厚の推移特性をもつ余寿命推移特性(A、B、C)を特定する。図17の例では、ローラ肉厚の計測情報からのE1からEnまでの推移特性が、特性Cに類似しているため、特性Cが特定される。例えば、類否の判断は、例えば、累積時間に対するローラ肉厚(または摩耗量)の推移特性が所定の範囲内で一致しているか否かで判断してもよい。所定の範囲内で一致しているか否かは、例えば、明らかに突飛と判断される計測情報(ローラ肉厚または摩耗量)を除いて±10%以内での一致あってもよく、さらに好ましくは±5%以内での一致であってもよい。
特性Cが特定されると、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100は、将来的に特性Cのように余寿命特性が推移し、寿命到達時期Tbに達すると推定される。このように現在計測中のデータを除いた過去のデータベースに基づくことで、将来の余寿命推移を固体燃料粉砕装置100の運転状態も加味して予測することができるため、より精度よく余寿命を推定することが可能となる。余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性Eについては、竣工時から現在までの推移特性としてもよいし、現在から過去所定期間における推移特性としてもよいし、運転状態が大きく変化した(例えば固体燃料の種類が変化した)時点から現在までの推移特性としてもよい。
【0070】
なお、図17の例のように、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100に対して実施したローラ部64の余寿命の推定結果の推移特性と、選定した余寿命推移特性とで完全に対応する場合でなくても、選定した余寿命推移特性の中から類似する推移特性が選定されればよい。また、選定した余寿命推移特性の中に余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性と類似する推移特性が過去のデータベースにない場合には、選定した余寿命推移特性に基づいて予測をすることとしてもよい。例えば、図17において、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64に対してした余寿命の推定結果の推移特性が特性Aと特性Bの間に特性A側との差と特性B側との差の比で位置している場合には、特性Aと特性Bとに基づいて、余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64の将来の余寿命推移を予測することとしてもよい。この場合には、例えば、特性Aと特性Bの中間線を特性A側との差と特性B側との差の案分比で生成して余寿命推移予測を行う。
【0071】
なお、予測部54による処理(データベースにおける類似した運転状態の選定や、選定した余寿命推移特性における余寿命推定対象となっている固体燃料粉砕装置100のローラ部64に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性に類似する推移特性をもつ余寿命推移特性の選定や、選定した余寿命推移特性に基づく将来の余寿命推移の予測)については、予め設定したアルゴリズムで処理してもよいし、AIを用いて適切に処理することとしてもよい。
【0072】
また、図18に示すように、例えば、ローラ部64の摩耗への影響度合いが異なる固体燃料の種類(炭種)である固体燃料A、B、Cを切り替えて運転をする場合にも、各炭種の切替毎にローラ肉厚の計測情報から摩耗量を推定して、累積運転時間に対する余寿命を評価することができる。このため、従来の内部点検時の計測結果により推定した余寿命よりローラ部64の交換サイクルを延伸することができる。
すなわち、従来は、内部点検時の摩耗計測結果(摩耗量)に基づいて、これまでと略同程度に摩耗が進行すると余寿命(摩耗限界)を予想していた(グラフの破線参照)。これに対して、本実施形態では、累積運転時間で逐次ローラ肉厚の摩耗量を計測して各炭種の切替毎に摩耗量を推定することができるので、正確に余寿命を予測することができる(図18グラフの一点鎖線参照)。したがって、図18で示すように従来と比較して、ローラ部64の肉厚をグラフの縦軸でX分使い切ることが可能となった。また、ローラ部64の交換サイクルまでの運転時間をグラフの横軸でY分延伸することができる。
【0073】
計画部55は、推定された余寿命推移特性に基づいて、メンテナンス計画を作成する。具体的には、推定部53において推定した余寿命や、予測部54において推定した余寿命により将来のどの時点に寿命に到達するかがわかるため、計画部55ではメンテナンス計画を作成する。なお、上述のようにより正確に余寿命推移特性を推定することができるため、寿命に対して余裕をもって計画を立てることが可能となる。
【0074】
計画部55では、例えば、推定される寿命到達時期に対して、所定期間前にメンテナンス計画を作成する。所定期間とは、例えばメンテナンスを行うローラ部64の手配から交換に要する時間までを所定期間とする等のメンテナンスを安全安定に行うために必要な期間に基づいて所定期間を設定される。メンテナンス計画では、例えば、メンテナンス時期、メンテナンス時期を調整するための運転方案、及び複数台の固体燃料粉砕装置100における負荷分担調整の少なくとも1つを含んで計画される。
【0075】
メンテナンス時期とは、推定された余寿命推移特性に基づいて設定されるローラ部64の交換をすべき時期(推奨時期)である。メンテナンス時期は、例えば推定される寿命到達時期に対して所定の余裕度を加味して設定される。
【0076】
メンテナンス時期を調整するための運転方案とは、固体燃料粉砕装置100に対する運転方案であり、メンテナンス時期までの時間を調整するためのものである。例えば、メンテナンス時期がすでに設定されており、推定される寿命到達時期よりも後である場合には、寿命を延長するための運転方案が計画される。具体的には、固体燃料の種類の変更や、微粉度の緩和等である。運転状態を適切にすることで、より安全に寿命を延ばし、適切な時期にメンテナンスを行うことが可能となる。なお、予め設定されたメンテナンス時期が推定される寿命到達時期よりも前である場合には、固体燃料粉砕装置100の負荷(粉砕処理をする固体燃料量)を上げる運転方案を計画することとしてもよい。
【0077】
複数台の固体燃料粉砕装置100における負荷分担調整とは、発電プラント1に複数台設けられた固体燃料粉砕装置100間で負荷分担を適切に調整することである。例えば、複数台における固体燃料粉砕装置100のメンテナンス時期を合わせる、または段階的に時期を設定する(メンテナンス間隔を複数の固体燃料粉砕装置100で等間隔とする)等のために各固体燃料粉砕装置100の負荷分担の調整を計画する。例えば複数台の固体燃料粉砕装置100のうち1台の固体燃料粉砕装置100に対して予想された寿命到達時期が他の固体燃料粉砕装置100と比較して早い場合には、該固体燃料粉砕装置100の負荷を緩め、他の固体燃料粉砕装置100に負担させることによって、複数台の固体燃料粉砕装置100の寿命到達時期を合わせるように調整することができる。
【0078】
図19は、メンテナンス計画に係るシステムの例である。図19のように、ユーザ側において、固体燃料粉砕装置100の余寿命推定情報が情報集約システム101に集約されており、装置メーカ側のサーバ102において、集約システムに集約された情報を取得し、計画システム103で計画を行い、ユーザへ提案を行う。なお、図19では計画部55が計画システム103として装置メーカ側に設けられる場合を例示しているが、ユーザにおける固体燃料粉砕装置側に設けられることとしてもよい。
【0079】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、検出部81が検出した粉砕ローラの摩耗量を、送信部82が受信部90へ送信している。これにより、固体燃料粉砕装置100を停止させることなく、ローラ部64の摩耗量を検出及び監視することができる。
また、送信部82は、無線通信によって摩耗量を受信部90へ送信している。すなわち、送信部82と受信部90とがリード線等で接続されていない。したがって、構造を簡素化することができる。また、導線85の引き回し等を考慮する必要がないため、設置作業を簡略化することができる。
また、消耗品を設けていないので、送信部82と受信部90とがリード線等で接続する場合に用いるスリップリング等の消耗品を設けた構成と比較して、ランニングコストを低減することができる。
【0080】
また、本実施形態では、複数の検出部81が、ローラ部64の回転中心軸線C2に沿う方向に離間して配置され、かつ、ローラ部64の周方向に離間して配置されている。これにより、中心軸線C2に沿う方向の広い範囲でローラ部64の摩耗量を検出することができる。また、周方向の広い範囲でローラ部64の摩耗量を検出することができる。
また、本実施形態のように、ローラ部64に複数の検出部81を設けるために複数の穴部84を形成する場合には、複数の検出部81を集中して設けた部分の強度が低下する可能性があるが、本実施形態では、強度が低下する可能性がある箇所をローラ部64の中心軸線C2に沿う方向及び周方向に分散させることで、強度低下を抑制することができる。例えば、検出部81(強度が低下する部分)が中心軸線C2方向に並んでいる場合には、ローラ部64が当該箇所を基点として破損等する可能性がある。本実施形態では、検出部81を分散させているので、ローラ部64の強度の低下を抑制することができる。
【0081】
また、本実施形態では、複数の検出部81のうちの少なくとも一つは、中心軸線C2に沿う方向において、最も摩耗し易い位置もしくは最も摩耗し易いと想定される位置に設けられている。これにより、ローラ部64の摩耗の初期段階におけるローラ部64の摩耗の進行度合いを的確に把握することができる。
【0082】
また、本実施形態では、検出部81が、先端部からローラ部64の外周面までの距離が異なる複数の導線85を有している。ローラ部64の外周面の摩耗が進行すると、まず、複数の導線85のうち、外周面との距離が最も短い導線85(以下、「第1導線」という。)がローラの摩耗とともに断線する。これにより、ローラ部64の摩耗が第1導線まで進行していると判断することができる。また、さらに摩耗が進行すると、複数の導線85のうち、外周面との距離が2番目に短い導線85(以下、「第2導線」という。)がローラの摩耗とともに断線する。これにより、ローラ部64の摩耗が第2導線まで進行していると判断することができる。このように、本実施形態では、ローラ部64の摩耗の進行度合いを詳細に検出することができる。
【0083】
本実施形態では、穴部84に外周面側の空間と、中心軸線C2側の空間とを隔てる隔壁86が設けられている。ローラ部64の外周面の摩耗が進行し、摩耗が穴部84の底面部(外周面側の端部)まで至ると、底面部が消失する。底面部が消失することで、ローラ部64の外周面側の空間(すなわち、ハウジング11の内部空間)と、穴部84によって区画される空間(以下、「穴部空間」という。)とが連通する。これより、内部空間の固体燃料が穴部空間へ流入するが、流入した固体燃料は隔壁86によってそれ以上の流入が阻害される。したがって、穴部84内への固体燃料の流入を抑制することができる。よって、穴部84内に配置された検出部81が、穴部84内に入り込んだ固体燃料によって損傷する事態を抑制することができる。
【0084】
本実施形態では、粉砕された固体燃料が、回転テーブル12の下方側から供給された搬送用ガスによって、ハウジング11の上部に設けられた出口19から排出される。すなわち、ハウジング11内において、搬送用ガスが下方から上方へと向かって流通する。これにより、高温の搬送用ガスは、粉砕された固体燃料と熱交換することで、下方から上方に向かうにしたがって温度が低下する。本実施形態では、受信部90が回転テーブル12よりも上方であるハウジング11の上部に設けられている。これにより、受信部90は、搬送用ガスは、温度が低下した状態で、受信部90へ熱伝導する。これにより、受信部90が高温となり難いので、高温に起因する受信部90の損傷を抑制することができる。
【0085】
本実施形態では、シールガス供給配管92が、受信部90を収容する収容空間にシールガスを供給している。収容空間とハウジング11の内部空間とは連通しているが、ハウジング11の内部の内部空間の粉砕された固体燃料粉が存在する雰囲気ガスが直接に収容部91に入り込まないようにしている。すなわち、収容空間に充填されたシールガスの一部は、内部空間へ移動するようにしている。これにより、内部空間から収容空間へ向かう固体燃料粉が存在する雰囲気ガスがシールガスによって内部空間へ押し戻される。したがって、収容空間に粉砕された固体燃料粉を流入し難くすることができる。よって、受信部90が内部空間を飛散する固体燃料によって損傷し難くすることができる。また、収容空間に充填されたシールガスによって収容空間の温度を低下させることができるので、高温に起因する受信部90の損傷を更に抑制することができる。
また、本実施形態では、収容空間は内部空間と連通しているので、送信部82から無線で送信される通信が遮断されることなく受信部90へ到達する。よって、送信部82と受信部90との送受信に影響を与えることなく、受信部90の損傷を抑制することができる。
また、隔壁窓93を設けることでも、収容空間への固体燃料粉の流入を抑制することができる。また、隔壁窓93は、無線通信を透過させるため、送信部82と受信部90との間で、無線で送受信される通信に影響を与えることなく、受信部90の損傷を抑制することができる。
【0086】
また、本実施形態では、ローラ部64の摩耗量に基づいて、ローラ部64の余寿命を推定する。このため、ローラ部64を備えている固体燃料粉砕装置100の運転状態の変動にも対応して、余寿命の推定精度を向上させることができる。余寿命がより正確に推定されることによって、余寿命に必要以上の余裕を持たせることなく、より適切なタイミングでローラ部64のメンテナンス(補修や交換等)を実施することができる。すなわち、メンテナンス頻度を低減させることができるため、より長く固体燃料粉砕装置100を運転することができる。このため、メンテナンスコストを低減することができる。また、固体燃料粉砕装置100および発電プラント1の稼働率を向上させることができる。
【0087】
また、本実施形態では、運転状態と余寿命推移特性とが対応づけられたデータベースに基づくことで、推定部53において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測することができる。将来の余寿命の推移をより正確に予測することができ、より適切なタイミングでローラ部64のメンテナンス(交換等)を実施することができる。すなわち、より長くローラ部64を使用することがでるため、メンテナンス頻度を低減させることができる。このため、メンテナンスコストを低減することができる。また、固体燃料粉砕装置100および発電プラント1の稼働率を向上させることができる。
【0088】
本実施形態では、固体燃料粉砕装置100運転状態として、固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報の少なくともいずれか1つを用いている。固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報は、余寿命に影響を与える因子である。したがって、効果的に将来の余寿命の推移を予測することができる。
【0089】
本実施形態では、推定された余寿命によりメンテナンス計画を作成することで、メンテナンス時期に余裕をもって計画を立てることができる。このため、固体燃料粉砕装置100および発電プラント1の稼働率を向上させることができる。メンテナンス計画では、例えば、メンテナンス時期や、メンテナンス時期を調整するための運転方案(例えば固体燃料の種類の変更等)、複数台の固体燃料粉砕装置における負荷分担調整などを行うことができる。
【0090】
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、ローラ部64以外に摩耗センサを設けてもよい。例えば、ローラ部64のほかに、回転テーブル12上に設置されるテーブルライナ12aに、図示省略の摩耗センサ(第2検出部)を設けてもよい。この場合には、図示省略の送信部(第2送信部)及び受信部によって、テーブルライナ12aの摩耗情報を受信部で受信して情報を入手することが可能である。また、ハウジング11の内周面11aに設置される偏流板15に取り付けられた偏流板ライナ15aに、図示省略の摩耗センサ(第3検出部)を設けてもよい。この場合には、図示省略の送信部(第3送信部)及び受信部によって、テーブルライナ12aの摩耗情報を受信部で受信して情報を入手することが可能である。また、摩耗センサは、上述で説明した箇所以外にも、固体燃料粉砕装置100内に存在する摩耗部材に設けることができる。なお、各摩耗部材(テーブルライナ12aや偏流板ライナ15a)の摩耗情報を受信する受信部は、ローラ部64の摩耗情報を受信する受信部90と共通としてもよい。このように構成することで、最小限の設備で固体燃料粉砕装置100内に存在する摩耗部材の摩耗状況を監視できる。
また、テーブルライナ12aや偏流板ライナ15a等の摩耗部材に摩耗センサを設ける場合、摩耗センサの設置場所は、回転テーブル12では、テーブルライナ12aの底面や回転テーブル12の上面など、同一回転体内で摩耗進行による摩耗センサ破損のおそれが無い場所であれば、どこに設置してもよい。偏流板ライナ15aでは、偏流板15が非回転部であるため、摩耗部材の直近に摩耗センサを設けることが望ましいが、ローラ部64やテーブルライナ12aと比較するともともとの肉厚が薄いため、偏流板15本体側に摩耗センサを設けることが望ましい。
【0091】
以上説明した各実施形態に記載の固体燃料粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕ローラの摩耗量検出方法は例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、外殻を為す筐体(11)と、前記筐体(11)内に供給された固体燃料が載置される回転テーブル(12)と、中心軸線(C2)を中心として回転可能であって、前記回転テーブル(12)上に載置された固体燃料を押圧して粉砕する粉砕ローラ(13、64)と、前記粉砕ローラ(13、64)に設けられ、前記粉砕ローラ(13、64)の摩耗量を検出する第1検出部(81)と、前記粉砕ローラ(13、64)に対して固定され、前記第1検出部(81)が検出した情報を無線通信によって送信する第1送信部(82)と、前記第1送信部(82)から送信された前記情報を受信する受信部(90)と、を備える。
【0092】
上記構成では、第1検出部が検出した粉砕ローラの摩耗量を、第1送信部が受信部へ送信している。これにより、固体燃料粉砕装置を停止させることなく、粉砕ローラの摩耗量を検出及び監視することができる。
また、第1送信部は、無線通信によって摩耗量を受信部へ送信している。すなわち、第1送信部と受信部とがリード線等で接続されていない。したがって、構造を簡素化することができる。また、導線の引き回し等を考慮する必要がないため、設置作業を簡略化することができる。
また、第1送信部には消耗品を設けていないので、第1送信部と受信部とをリード線等で接続する場合のスリップリング等の消耗品を設けた構成と比較して、ランニングコストを低減することができる。
【0093】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記第1検出部(81)は、複数設けられ、複数の前記第1検出部(81)は、前記中心軸線(C2)に沿う方向に離間して配置され、かつ、前記粉砕ローラ(13、64)の周方向に離間して配置されている。
【0094】
上記構成では、複数の第1検出部が、中心軸線に沿う方向に離間して配置され、かつ、粉砕ローラの周方向に離間して配置されている。これにより、中心軸線に沿う方向の広い範囲で粉砕ローラの摩耗量を検出することができる。また、周方向の広い範囲で粉砕ローラの摩耗量を検出することができる。
また、粉砕ローラに複数の第1検出部を集中して設けることで、複数の第1検出部を集中して設けた部分の強度が低下する可能性がある。例えば、第1検出部(強度が低下する部分)が中心軸線方向に並んでいる場合には、粉砕ローラが当該箇所を基点として破損等する可能性がある。このような場合には、上記構成では、第1検出部を分散させているので、強度が低下する可能性のある箇所を粉砕ローラの中心軸線に沿う方向及び周方向に分散することができる。よって、粉砕ローラの強度の低下を抑制することができる。
【0095】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、複数の前記第1検出部(81)のうちの少なくとも一つは、前記中心軸線(C2)に沿う方向において、最も摩耗し易い位置もしくは最も摩耗し易いと想定される位置に設けられている。
【0096】
上記構成では、複数の第1検出部のうちの少なくとも一つは、中心軸線に沿う方向において、最も摩耗し易い位置もしくは最も摩耗し易いと想定される位置に設けられている。これにより、粉砕ローラの摩耗の初期段階における粉砕ローラの摩耗の進行度合いを的確に把握することができる。
【0097】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記第1検出部(81)は、前記粉砕ローラ(13、64)の外周面よりも前記中心軸線(C2)側に位置する複数の導線(85)を有し、複数の前記導線(85)は、各々、前記外周面側の端部から前記粉砕ローラ(13、64)の前記外周面までの距離が異なるように配置されている。
【0098】
上記構成では、第1検出部が、粉砕ローラの外周面までの距離が異なる複数の導線を有している。粉砕ローラの外周面の摩耗が進行すると、まず、複数の導線のうち、外周面との距離が最も短い導線(以下、「第1導線」という。)がローラの摩耗とともに断線する。これにより、粉砕ローラの摩耗が第1導線まで進行していると判断することができる。また、さらに摩耗が進行すると、複数の導線のうち、外周面との距離が2番目に短い導線(以下、「第2導線」という。)がローラの摩耗とともに断線する。これにより、粉砕ローラの摩耗が第2導線まで進行していると判断することができる。このように、上記構成では、粉砕ローラの摩耗の進行度合いを詳細に検出することができる。
【0099】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記粉砕ローラ(13、64)には、前記中心軸線(C2)側から前記粉砕ローラ(13、64)の外周面側へ向かって延在する穴部(84)が形成されていて、前記第1検出部(81)は、前記穴部(84)に配置されていて、前記穴部(84)には、前記穴部(84)によって区画される空間を前記外周面側の空間と、前記中心軸線(C2)側の空間とに隔てる隔壁(86)が設けられている。
【0100】
上記構成では、穴部に外周面側の空間と、中心軸線側の空間とを隔てる隔壁が設けられている。粉砕ローラの外周面の摩耗が進行し、摩耗が穴部の底面(外周面側の端部)まで至ると、底面が消失する。底面が消失することで、粉砕ローラの外周面側の空間(すなわち、筐体の内部空間)と、穴部によって区画される空間(以下、「穴部空間」という。)とが連通する。これより、内部空間の固体燃料が凹部空間へ流入するが、流入した固体燃料は隔壁によってそれ以上の流入が阻害される。したがって、穴部内への固定燃料の流入を抑制することができる。よって、穴部内に配置された第1検出部が、凹部内に入り込んだ固体燃料によって損傷する事態を抑制することができる。
【0101】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記筐体(11)の上部に設けられ、前記粉砕ローラ(13、64)によって粉砕された固体燃料を前記筐体(11)の外部へ排出する排出部(19)と、前記回転テーブル(12)よりも鉛直下方側に設けられ、前記粉砕ローラ(13、64)によって粉砕された固体燃料を前記排出部(19)へ搬送する搬送用ガスを前記筐体(11)の内部に供給する搬送用ガス供給部(27)と、を備え、前記受信部(90)は、前記筐体(11)内において前記回転テーブル(12)よりも鉛直上方側に設けられている。
【0102】
上記構成では、粉砕された固体燃料が、回転テーブルの下方側から供給された搬送用ガスによって、筐体の上部に設けられた出口部から排出される。すなわち、筐体内において、搬送用ガスが下方から上方へと向かって流通する。これにより、搬送用ガスが高温の場合(少なくとも、粉砕された固体燃料よりも温度が高い場合)、搬送用ガスは、粉砕された固体燃料と熱交換することで、下方から上方に向かうしたがって温度が低下する。上記構成では、受信部が筐体内における回転テーブルよりも上方側に設けられている。これにより、搬送用ガスは、温度が低下した状態で、受信部へ熱伝導する。これにより、受信部が高温となり難いので、高温に起因する受信部の損傷を抑制することができる。
【0103】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記受信部(90)を収容する収容空間を形成する収容部(91)と、前記収容空間へシールガスを供給するシールガス供給部(92)と、を備え、前記収容空間は、前記筐体(11)の内部に形成される内部空間と連通している。
【0104】
上記構成では、シールガス供給部が、受信部を収容する収容空間にシールガスを供給している。収容空間と内部空間とは連通しているので、収容空間に充填されたシールガスの一部は、内部空間へ移動する。これにより、筐体内の内部空間から収容空間へ向かう粉砕された固体燃料粉がシールガスによって内部空間へ押し戻される。したがって、収容空間に粉砕された固体燃料粉を流入し難くすることができる。よって、受信部が固体燃料粉によって損傷し難くすることができる。また、収容空間に充填されたシールガスによって収容空間の温度を低下させることができるので、高温に起因する受信部の損傷を抑制することができる。
また、上記構成では、収容空間は内部空間と連通しているので、第1送信部から送信される無線が遮断されることなく受信部へ到達する。よって、第1送信部と受信部との送受信に影響を与えることなく、受信部の損傷を抑制することができる。
【0105】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記第1検出部(81)が検出した摩耗量に基づいて、前記粉砕ローラ(13、64)の余寿命を推定する推定部(53)を備えている。
【0106】
上記構成では、粉砕ローラの摩耗量に基づいて、粉砕ローラの余寿命を推定する。このため、粉砕ローラを備えている固体燃料粉砕装置の運転状態の変動にも対応して、余寿命の推定精度を向上させることができる。余寿命がより正確に推定されることによって、より適切なタイミングで粉砕ローラのメンテナンス(交換等)を実施することができる。すなわち、より長く粉砕ローラを使用することがでるため、メンテナンス頻度を低減させることができる。このため、メンテナンスコストを低減することができる。また、固体燃料粉砕装置の稼働率を向上させることができる。
【0107】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、運転状態と、前記運転状態に対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、前記推定部(53)において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測する予測部(54)を備えている。
【0108】
上記構成では、運転状態と余寿命推移特性とが対応づけられたデータベースに基づくことで、推定部において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測することができる。将来の余寿命の推移をより正確に予測することができ、より適切なタイミングで粉砕ローラのメンテナンス(交換等)を実施することができる。すなわち、より長く粉砕ローラを使用することがでるため、メンテナンス頻度を低減させることができる。このため、メンテナンスコストを低減することができる。また、固体燃料粉砕装置の稼働率を向上させることができる。
【0109】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記運転状態は、固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報の少なくともいずれか1つを含む。
【0110】
上記構成では、運転状態として、固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報の少なくともいずれか1つを用いている。固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報は、余寿命に影響を与える因子である。したがって、効果的に将来の余寿命の推移を予測することができる。
【0111】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記推定された余寿命に基づいて、メンテナンス計画を作成する計画部(55)を備える。
【0112】
上記構成では、推定された余寿命によりメンテナンス計画を作成することで、メンテナンス時期に余裕をもって計画を立てることができる。このため、固体燃料粉砕装置の稼働率を向上させることができる。メンテナンス計画では、例えば、メンテナンス時期や、メンテナンス時期を調整するための運転方案(例えば固体燃料の種類の変更等)、複数台の固定燃料粉砕装置における負荷分担調整などを行うことができる。
【0113】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記回転テーブル(12)の上面に固定され、前記回転テーブル(12)と共に回転するテーブルライナ(12a)と、前記テーブルライナ(12a)の摩耗量を検出する第2検出部と、前記第2検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第2送信部と、を備え、前記受信部(90)は、前記第2送信部から送信された情報を受信する。
【0114】
上記構成では、固体燃料粉砕装置を停止させることなく、テーブルライナの摩耗量を検出及び監視することができる。また、第1検出部が検出した情報を受信する受信部によって、第2検出部が検出した情報も受信している。これにより、第1検出部の情報を受信するための受信部と第2検出部の情報を受信する受信部とを別々に設ける場合と比較して、部品点数を低減し、構成を簡素化することができる。
【0115】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記筐体(11)内に設けられ、前記筐体(11)内を流通する搬送用ガスの流れを転向させる偏流板(15)と、前記偏流板(15)の表面に固定される偏流板ライナ(15a)と、前記テーブルライナ(15a)の摩耗量を検出する第3検出部と、前記第3検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第3送信部と、を備え、前記受信部(90)は、前記第3送信部から送信された情報を受信する。
【0116】
上記構成では、固体燃料粉砕装置を停止させることなく、偏流板ライナの摩耗量を検出及び監視することができる。また、第1検出部が検出した情報を受信する受信部によって、第3検出部が検出した情報も受信している。これにより、第1検出部の情報を受信するための受信部と第3検出部の情報を受信する受信部とを別々に設ける場合と比較して、部品点数を低減し、構成を簡素化することができる。
【0117】
本開示の一態様に係るボイラシステム(1)は、上記のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置(100)と、前記固体燃料粉砕装置(100)で粉砕された固体燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、を備える。
【0118】
本開示の一態様に係る粉砕ローラ(13、64)の摩耗量検出方法は、外殻を為す筐体(11)の内部に中心軸線(C2)を中心として回転可能に配置され、回転テーブル(12)上に載置された固体燃料を粉砕する粉砕ローラ(13、64)の摩耗量検出方法であって、前記粉砕ローラ(13、64)に設けられた検出部(81)で前記粉砕ローラ(13、64)の摩耗量を検出する工程と、前記粉砕ローラ(13、64)に対して固定された送信部(82)によって、前記検出部(81)が検出した情報を無線通信によって送信する工程と、受信部(90)によって、前記送信部(82)から送信された情報を受信する工程と、を備える。
【符号の説明】
【0119】
1 :発電プラント(ボイラシステム)
10 :ミル
11 :ハウジング(筐体)
11a :内周面
11b :側面部
12 :回転テーブル
12a :テーブルライナ
13 :ローラ(粉砕ローラ)
14 :駆動部
15 :偏流板
15a :偏流板ライナ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :燃料供給部
18 :モータ
19 :出口(排出部)
20 :給炭機
21 :バンカ
22 :搬送部
23 :モータ
24 :ダウンスパウト部
25 :吹出口
26 :ベーン
27 :一次空気ダクト(搬送用ガス供給部)
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
32 :押込気通風機
34 :熱交換器
40 :状態検出部
41 :底部
42 :天井部
45 :ジャーナルヘッド
46 :ジャーナルシャフト
47 :支持アーム
48 :支持軸
49 :押圧装置
50 :制御部
52 :取得部
53 :推定部
54 :予測部
55 :計画部
63 :ジャーナルハウジング
64 :ローラ部
80 :摩耗センサ
81 :検出部(第1検出部)
82 :送信部(第2検出部)
83 :収納部
84 :穴部
85 :導線
86 :隔壁
86a :第1隔壁
86b :第2隔壁
86c :第3隔壁
90 :受信部
91 :収容部
92 :シールガス供給配管(シールガス供給部)
93 :隔壁窓
94 :受信用アンテナ部
95 :情報送受信部
100 :固体燃料粉砕装置
100a :一次空気流路
100b :供給流路
101 :情報集約システム
102 :サーバ
103 :計画システム
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2020年9月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻を為す筐体と、
前記筐体内に供給された固体燃料が載置される回転テーブルと、
中心軸線を中心として回転可能であって、前記回転テーブル上に載置された固体燃料を押圧して粉砕する粉砕ローラと、
前記粉砕ローラに設けられ、前記粉砕ローラの摩耗量を検出する第1検出部と、
前記粉砕ローラに対して固定され、前記第1検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第1送信部と、
前記第1送信部から送信された前記情報を受信する受信部と、を備える固体燃料粉砕装置。
【請求項2】
前記第1検出部は、複数設けられ、
複数の前記第1検出部は、前記中心軸線に沿う方向に離間して配置され、かつ、前記粉砕ローラの周方向に離間して配置されている請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項3】
複数の前記第1検出部のうちの少なくとも一つは、前記中心軸線に沿う方向において、最も摩耗し易い位置もしくは最も摩耗し易いと想定される位置に設けられている請求項2に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項4】
前記第1検出部は、前記粉砕ローラの外周面よりも前記中心軸線側に位置する複数の導線を有し、
複数の前記導線は、各々、前記外周面側の端部から前記粉砕ローラの前記外周面までの距離が異なるように配置されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項5】
前記粉砕ローラには、前記中心軸線側から前記粉砕ローラの外周面側へ向かって延在する穴部が形成されていて、
前記第1検出部は、前記穴部に配置されていて、
前記穴部には、前記穴部によって区画される空間を、前記外周面側の空間と、前記中心軸線側の空間とに隔てる隔壁が設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項6】
前記筐体の上部に設けられ、前記粉砕ローラによって粉砕された固体燃料を前記筐体の外部へ排出する排出部と、
前記回転テーブルよりも鉛直下方側に設けられ、前記粉砕ローラによって粉砕された固体燃料を前記排出部へ搬送する搬送用ガスを前記筐体の内部に供給する搬送用ガス供給部と、を備え、
前記受信部は、前記筐体内において前記回転テーブルよりも鉛直上方側に設けられている請求項1から請求項5のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項7】
前記受信部を収容する収容空間を形成する収容部と、
前記収容空間へシールガスを供給するシールガス供給部と、を備え、
前記収容空間は、前記筐体の内部に形成される内部空間と連通している請求項1から請求項6のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項8】
前記第1検出部が検出した摩耗量に基づいて、前記粉砕ローラの余寿命を推定する推定部を備えた請求項1から請求項7のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項9】
運転状態と、前記運転状態に対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、前記推定部において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測する予測部を備える請求項8に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項10】
前記運転状態は、固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報の少なくともいずれか1つを含む請求項9に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項11】
前記推定された余寿命に基づいて、メンテナンス計画を作成する計画部を備える請求項8から請求項10のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項12】
前記回転テーブルの上面に固定され、前記回転テーブルと共に回転するテーブルライナと、
前記テーブルライナの摩耗量を検出する第2検出部と、
前記第2検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第2送信部と、を備え、
前記受信部は、前記第2送信部から送信された情報を受信する請求項1から請求項11のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項13】
前記筐体内に設けられ、前記筐体内を流通する搬送用ガスの流れを転向させる偏流板と、
前記偏流板の表面に固定される偏流板ライナと、
前記偏流板ライナの摩耗量を検出する第3検出部と、
前記第3検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第3送信部と、を備え、
前記受信部は、前記第3送信部から送信された情報を受信する請求項1から請求項12のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置と、
前記固体燃料粉砕装置で粉砕された固体燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、を備えるボイラシステム。
【請求項15】
外殻を為す筐体の内部に中心軸線を中心として回転可能に配置され、回転テーブル上に載置された固体燃料を粉砕する粉砕ローラの摩耗量検出方法であって、
前記粉砕ローラに設けられた検出部で前記粉砕ローラの摩耗量を検出する工程と、
前記粉砕ローラに対して固定された送信部によって、前記検出部が検出した情報を無線通信によって送信する工程と、
受信部によって、前記送信部から送信された情報を受信する工程と、を備えた粉砕ローラの摩耗量検出方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0115】
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置(100)は、前記筐体(11)内に設けられ、前記筐体(11)内を流通する搬送用ガスの流れを転向させる偏流板(15)と、前記偏流板(15)の表面に固定される偏流板ライナ(15a)と、前記偏流板ライナ(15a)の摩耗量を検出する第3検出部と、前記第3検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第3送信部と、を備え、前記受信部(90)は、前記第3送信部から送信された情報を受信する。
【手続補正書】
【提出日】2020年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外殻を為す筐体と、
前記筐体内に供給された固体燃料が載置される回転テーブルと、
中心軸線を中心として回転可能であって、前記回転テーブル上に載置された固体燃料を押圧して粉砕する粉砕ローラと、
前記粉砕ローラに設けられ、前記粉砕ローラの摩耗量を検出する第1検出部と、
前記粉砕ローラに対して固定され、前記第1検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第1送信部と、
前記第1送信部から送信された前記情報を受信する受信部と、
前記受信部を収容する収容空間を形成する収容部と、を備え
前記収容部は、前記筐体に形成されている固体燃料粉砕装置。
【請求項2】
前記第1検出部は、複数設けられ、
複数の前記第1検出部は、前記中心軸線に沿う方向に離間して配置され、かつ、前記粉砕ローラの周方向に離間して配置されている請求項1に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項3】
複数の前記第1検出部のうちの少なくとも一つは、前記中心軸線に沿う方向において、最も摩耗し易い位置もしくは最も摩耗し易いと想定される位置に設けられている請求項2に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項4】
前記第1検出部は、前記粉砕ローラの外周面よりも前記中心軸線側に位置する複数の導線を有し、
複数の前記導線は、各々、前記外周面側の端部から前記粉砕ローラの前記外周面までの距離が異なるように配置されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項5】
前記粉砕ローラには、前記中心軸線側から前記粉砕ローラの外周面側へ向かって延在する穴部が形成されていて、
前記第1検出部は、前記穴部に配置されていて、
前記穴部には、前記穴部によって区画される空間を、前記外周面側の空間と、前記中心軸線側の空間とに隔てる隔壁が設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項6】
前記筐体の上部に設けられ、前記粉砕ローラによって粉砕された固体燃料を前記筐体の外部へ排出する排出部と、
前記回転テーブルよりも鉛直下方側に設けられ、前記粉砕ローラによって粉砕された固体燃料を前記排出部へ搬送する搬送用ガスを前記筐体の内部に供給する搬送用ガス供給部と、を備え、
前記受信部は、前記筐体内において前記回転テーブルよりも鉛直上方側に設けられている請求項1から請求項5のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項7】
記収容空間へシールガスを供給するシールガス供給部と、を備え、
前記収容空間は、前記筐体の内部に形成される内部空間と連通している請求項1から請求項6のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項8】
前記第1検出部が検出した摩耗量に基づいて、前記粉砕ローラの余寿命を推定する推定部を備えた請求項1から請求項7のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項9】
運転状態と、前記運転状態に対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、前記推定部において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測する予測部を備える請求項8に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項10】
前記運転状態は、固体燃料の種類、累積の運転時間、運転負荷に関する情報の少なくともいずれか1つを含む請求項9に記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項11】
前記推定された余寿命に基づいて、メンテナンス計画を作成する計画部を備える請求項8から請求項10のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項12】
前記回転テーブルの上面に固定され、前記回転テーブルと共に回転するテーブルライナと、
前記テーブルライナの摩耗量を検出する第2検出部と、
前記第2検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第2送信部と、を備え、
前記受信部は、前記第2送信部から送信された情報を受信する請求項1から請求項11のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項13】
前記筐体内に設けられ、前記筐体内を流通する搬送用ガスの流れを転向させる偏流板と、
前記偏流板の表面に固定される偏流板ライナと、
前記偏流板ライナの摩耗量を検出する第3検出部と、
前記第3検出部が検出した情報を無線通信によって送信する第3送信部と、を備え、
前記受信部は、前記第3送信部から送信された情報を受信する請求項1から請求項12のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置と、
前記固体燃料粉砕装置で粉砕された固体燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、を備えるボイラシステム。
【請求項15】
外殻を為す筐体の内部に中心軸線を中心として回転可能に配置され、回転テーブル上に載置された固体燃料を粉砕する粉砕ローラの摩耗量検出方法であって、
前記粉砕ローラに設けられた検出部で前記粉砕ローラの摩耗量を検出する工程と、
前記粉砕ローラに対して固定された送信部によって、前記検出部が検出した情報を無線通信によって送信する工程と、
前記筐体に形成された収容部によって形成された収容空間に収容された受信部によって、前記送信部から送信された情報を受信する工程と、を備えた粉砕ローラの摩耗量検出方法。