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特開2021-54895ガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-54895(P2021-54895A)
(43)【公開日】2021年4月8日
(54)【発明の名称】ガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備
(51)【国際特許分類】
   C10J 3/46 20060101AFI20210312BHJP
   C10J 3/48 20060101ALI20210312BHJP
   F22B 1/18 20060101ALI20210312BHJP
   F22B 33/18 20060101ALI20210312BHJP
   F02C 3/28 20060101ALI20210312BHJP
   F02C 6/18 20060101ALI20210312BHJP
   F01K 23/10 20060101ALI20210312BHJP
   F02C 6/00 20060101ALI20210312BHJP
【FI】
   C10J3/46 D
   C10J3/48
   F22B1/18 D
   F22B33/18
   F02C3/28
   F02C6/18 A
   F01K23/10 A
   F02C6/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-176989(P2019-176989)
(22)【出願日】2019年9月27日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】林 智弥
(72)【発明者】
【氏名】田村 憲
(72)【発明者】
【氏名】田口 淳
(72)【発明者】
【氏名】中村 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】羽有 健太
(72)【発明者】
【氏名】松尾 悟
(72)【発明者】
【氏名】吉田 章悟
(72)【発明者】
【氏名】武田 茂賢
(72)【発明者】
【氏名】齋木 脩平
【テーマコード(参考)】
3G081
【Fターム(参考)】
3G081BA02
3G081BA11
3G081BB00
3G081BC07
3G081BD00
(57)【要約】
【課題】ガス化炉にて生成された生成ガスの熱を効率的に利用できるガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備を提供する。
【解決手段】複数の生成ガス熱交換器202,204,206と蒸気を気液分離する第1ドラム208とを有して炭素含有固体燃料から生成された生成ガスによって第1給水を加熱して蒸気を生成する生成ガス熱交換部35Aと、複数の生成ガス熱交換器202,204,206を支持するとともに内部に第2給水が流通する吊下管230と、を有しているガス化炉と、第3給水を加熱して蒸気を生成するボイラ20とを備え、第2給水は、所定温度とされた第3給水から取り出され、第1給水は、ボイラ20によって所定温度よりも高温に加熱された第3給水から取り出されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生成ガス熱交換器と蒸気を気液分離する第1ドラムとを有して炭素含有固体燃料から生成された生成ガスによって第1給水を加熱して蒸気を生成する生成ガス熱交換部と、複数の前記生成ガス熱交換器を支持するとともに内部に第2給水が流通する吊下管と、を有しているガス化炉と、
第3給水を加熱して蒸気を生成するボイラと、
を備え、
前記第2給水は、所定温度とされた前記第3給水から取り出され、
前記第1給水は、前記ボイラによって前記所定温度よりも高温に加熱された前記第3給水から取り出されているガス化設備。
【請求項2】
複数の前記生成ガス熱交換器のうち一の前記生成ガス熱交換器は、水を加熱する節炭器とされ、
前記第1給水は、前記節炭器に供給されている請求項1に記載のガス化設備。
【請求項3】
複数の前記生成ガス熱交換器のうち一の前記生成ガス熱交換器は、水を蒸発させる蒸発器とされ、
前記第1ドラムは、前記蒸発器にて生成された蒸気を気液分離して、
前記第1給水は、前記第1ドラムに供給されている請求項1に記載のガス化設備。
【請求項4】
前記ボイラは、一の燃焼ガス熱交換器と他の燃焼ガス熱交換器とを有し、
前記第3給水は、前記一の燃焼ガス熱交換器、前記他の燃焼ガス熱交換器の順に導かれて、
前記一の燃焼ガス熱交換器は、燃焼ガスの流通方向において前記他の燃焼ガス熱交換器よりも下流側に設置され、
前記第1給水は、前記他の燃焼ガス熱交換器の出口に接続された第1配管を流通する前記第3給水から取り出され、
前記第2給水は、前記一の燃焼ガス熱交換器の出口と前記他の燃焼ガス熱交換器の入口とを接続している第2配管を流通する前記第3給水から取り出されている請求項1から3のいずれかに記載のガス化設備。
【請求項5】
前記第1給水は、前記第1配管の第1取水部から取り出され、
前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1取水部よりも上流側の前記第1配管に設けられた第1返水部に戻されている請求項4に記載のガス化設備。
【請求項6】
前記第1給水は、前記第1配管の第1取水部から取り出され、
前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1取水部よりも下流側の第1返水部に戻されている請求項4に記載のガス化設備。
【請求項7】
前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1取水部よりも下流の前記第1配管には、第1流量調整弁が設けられ、
前記第1返水部は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1流量調整弁よりも下流側に設けられている請求項6に記載のガス化設備。
【請求項8】
前記吊下管の出口と前記第1返水部との間には第1返水管が設けられ、
該第1返水管には、第2流量調整弁が設けられている請求項5から7のいずれかに記載のガス化設備。
【請求項9】
前記第1返水管内の前記第2給水の流通方向において前記第2流量調整弁よりも上流側の前記第1返水管には分岐配管が接続され、
該分岐配管には、第3流量調整弁が設けられている請求項8に記載のガス化設備。
【請求項10】
前記吊下管に前記第2給水を送る送水ポンプを備え、
前記第2給水は、前記第2配管の第2取水部から取り出され、
前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第2配管内の前記第3給水の流通方向において前記第2取水部よりも上流側の前記第2配管に設けられた第2返水部に戻されている請求項4に記載のガス化設備。
【請求項11】
前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第1ドラムに送水されている請求項1から4のいずれかに記載のガス化設備。
【請求項12】
前記ボイラは、ガスタービンからの排ガスによって前記第3給水を加熱して蒸気を生成する排熱回収ボイラとされている請求項1から11のいずれかに記載のガス化設備。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載のガス化設備を備えているガス化複合発電設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
石炭等の炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給し、炭素含有固体燃料を部分燃焼させてガス化して複合発電を行うプラントとして、石炭ガス化複合発電(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、ガス化炉内においてハンガー管(吊下管)に支持された熱交換器(過熱器、蒸発器、節炭器等)、及びそれらの熱交換器と接続された蒸気ドラムが設けられたガス化炉が記載されている。ここで、熱交換器を支持する吊下管は内部に水が流通するように構成されており、吊下管の異常過熱を抑制している。このガス化炉においては、吊下管によって加熱された給水は節炭器に供給されるように構成されている。
【0004】
また、特許文献2には、ガス化炉内において熱交換器の吊具として機能する冷却管の上端部に接続された送水管が、ガス化炉の蒸気ドラムに連結されている構成が記載されている。このとき、冷却管の下端部には給水管が接続されている。また、この給水管は、ガス化炉内の熱交換器(節炭器)の給水口にも接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−95530号公報
【特許文献2】特開2014−80506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような吊下管においては、一般に、吊下管の出口においてサブクール度を設定することによって流通する水の温度管理をすることがある。同様に、吊下管によって加熱された水が供給される節炭器の出口においてもサブクール度を設定することによって流通する水の温度管理をすることがある。これは、吊下管や節炭器を流通する給水のスチーミングを回避するためである。仮にスチーミングが発生した場合、熱輸送媒体が水から蒸気に状態変化するため熱輸送量が大幅に減少することとなる。そうすると、高温の生成ガスによって吊下管や節炭器のメタル温度が過度に上昇して、吊下管や節炭器の損傷を招く可能性がある。
【0007】
このとき、特許文献1のように、吊下管によって加熱された水を節炭器に供給する構成、換言すると、吊下管及び節炭器の給水系統が同一の構成では、吊下管用に設定されたサブクール度の影響で節炭器への給水温度に制約が課せられる可能性がある。これでは、ガス化炉で生成された生成ガスの温度と節炭器への給水温度との温度差が大きくなり、ガス化炉に設けられた熱交換器における蒸気発生量が少量になる等の効率低下を招く可能性がある。
【0008】
また、例えば、節炭器の伝熱面が比較的にクリーンな場合であって、節炭器への給水温度が低い場合、生成ガスが必要以上に冷却される可能性がある。これでは、熱交換後の生成ガスの温度が精製に必要な温度(例えば、触媒の活性温度)を下回る可能性があり好ましくない。
【0009】
また、特許文献2のように、同一の給水管から冷却管(吊下管)及びガス化炉内の節炭器に給水する場合、仮に給水管及び節炭器のそれぞれにサブクール度が設定されていれば、吊下管用に設定されたサブクール度の影響で節炭器への給水温度に制約が課せられる可能性がある。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ガス化炉にて生成された生成ガスの熱を効率的に利用できるガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の一態様に係るガス化設備は、複数の生成ガス熱交換器と蒸気を気液分離する第1ドラムとを有して炭素含有固体燃料から生成された生成ガスによって第1給水を加熱して蒸気を生成する生成ガス熱交換部と、複数の前記生成ガス熱交換器を支持するとともに内部に第2給水が流通する吊下管と、を有しているガス化炉と、第3給水を加熱して蒸気を生成するボイラとを備え、前記第2給水は、所定温度とされた前記第3給水から取り出され、前記第1給水は、前記ボイラによって前記所定温度よりも高温に加熱された前記第3給水から取り出されている。
【0012】
本態様に係るガス化設備によれば、複数の生成ガス熱交換器と蒸気を気液分離する第1ドラムとを有して炭素含有固体燃料から生成された生成ガスによって第1給水を加熱して蒸気を生成する生成ガス熱交換部と、複数の生成ガス熱交換器を支持するとともに内部に第2給水が流通する吊下管と、を有しているガス化炉と、第3給水を加熱して蒸気を生成するボイラとを備え、第2給水は、所定温度とされた第3給水から取り出され、第1給水は、ボイラによって所定温度よりも高温に加熱された第3給水から取り出されている。
これによって、第1給水及び第2給水をそれぞれ温度が異なる第3給水の系統から取り出すことができ、吊下管によって加熱され流出した第2給水が直接的に第1給水として生成ガス熱交換部に導かれない構成とすることができる。このため、吊下管から流出する第2給水にサブクール度を設定したとしても、そのサブクール度によって第1給水温度が制限されない。すなわち、第1給水温度を生成ガス熱交換部に最適な温度とするために、例えば吊下管から流出した第2給水よりも高温のものとすることができる。これは、例えば、高温の第3給水と加熱後の第2給水とが混合されたものを第1給水として取り出したり、高温の第3給水を第1給水として取り出したりすることで実現する。なお、ここで言う「最適な温度」とは、例えば、生成ガス熱交換器に設定されたサブクール度を満足する温度に可及的に近付けるように加熱された温度(例えば、300℃以上330℃以下)である。そうすることで、ガス化炉によって生成された生成ガスの温度と第1給水温度との温度差を小さくすることができるので、生成ガス熱交換部における蒸気発生量を増加させることができる。つまり、生成ガスの熱(顕熱)を効率的に利用できることとなる。また、必要以上に生成ガスが冷却されることを抑制できるので、熱交換後の生成ガスの温度が精製に必要な温度を下回る現象を回避できる。
なお、ボイラは、ガスタービンの排熱を利用する排熱回収ボイラであっても良いし、補助ボイラであっても良い。
【0013】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、複数の前記生成ガス熱交換器のうち一の前記生成ガス熱交換器は、水を加熱する節炭器とされ、前記第1給水は、前記節炭器に供給されている。
【0014】
本態様に係るガス化設備によれば、複数の生成ガス熱交換器のうち一の生成ガス熱交換器は、水を加熱する節炭器とされ、第1給水は、節炭器に供給されている。
これによって、節炭器に設定されたサブクール度を満足する給水温度に可及的に近付けた温度の第1給水を節炭器に供給できる。このとき、他の生成ガス熱交換器として節炭器に接続された蒸発器が設けられている場合、効率的に蒸気を発生させることができる。
【0015】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、複数の前記生成ガス熱交換器のうち一の前記生成ガス熱交換器は、水を蒸発させる蒸発器とされ、前記第1ドラムは、前記蒸発器にて生成された蒸気を気液分離して、前記第1給水は、前記第1ドラムに供給されている。
【0016】
本態様に係るガス化設備によれば、複数の生成ガス熱交換器のうち一の生成ガス熱交換器は、水を蒸発させる蒸発器とされ、第1ドラムは、蒸発器にて生成された蒸気を気液分離して、第1給水は、第1ドラムに供給されている。
これによって、第1給水を第1ドラムに直接的に供給することができるので、例えば第1給水を節炭器に供給する場合に比べて、第1給水の温度をより高温にすることができる。また、第1蒸発器によって、効率的に蒸気を発生させることができる。
【0017】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記ボイラは、一の燃焼ガス熱交換器と他の燃焼ガス熱交換器とを有し、前記第3給水は、前記一の燃焼ガス熱交換器、前記他の燃焼ガス熱交換器の順に導かれて、前記一の燃焼ガス熱交換器は、燃焼ガスの流通方向において前記他の燃焼ガス熱交換器よりも下流側に設置され、前記第1給水は、前記他の燃焼ガス熱交換器の出口に接続された第1配管を流通する前記第3給水から取り出され、前記第2給水は、前記一の燃焼ガス熱交換器の出口と前記他の燃焼ガス熱交換器の入口とを接続している第2配管を流通する前記第3給水から取り出されている。
【0018】
本態様に係るガス化設備によれば、ボイラは、一の燃焼ガス熱交換器と他の燃焼ガス熱交換器とを有し、第3給水は、一の燃焼ガス熱交換器、他の燃焼ガス熱交換器の順に導かれて、一の燃焼ガス熱交換器は、燃焼ガスの流通方向において他の燃焼ガス熱交換器よりも下流側に設置され、第1給水は、他の燃焼ガス熱交換器の出口に接続された第1配管を流通する第3給水から取り出され、第2給水は、一の燃焼ガス熱交換器の出口と他の燃焼ガス熱交換器の入口とを接続している第2配管を流通する第3給水から取り出されている。
これによって、排ガス温度の高い排ガス上流側に他の燃焼ガス熱交換器を設置することができる。このとき、第1給水は、他の燃焼ガス熱交換器の出口に接続された第1配管を流通する第3給水から取り出され、第2給水は、他の燃焼ガス熱交換器の出口に接続された第2配管を流通する第3給水から取り出されている。このため、第1給水温度を第2給水温度よりも高温とすることができる。
【0019】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記第1給水は、前記第1配管の第1取水部から取り出され、前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1取水部よりも上流側の前記第1配管に設けられた第1返水部に戻されている。
【0020】
本態様に係るガス化設備によれば、第1給水は、第1配管の第1取水部から取り出され、吊下管から流出した第2給水は、第1配管内の第3給水の流通方向において第1取水部よりも上流側の第1配管に設けられた第1返水部に戻されている。
これによって、第1配管を流通する第3給水の流量と吊下管から返水された第2給水の流量との合計流量を第1給水に供給され得る流量として確保できる。
【0021】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記第1給水は、前記第1配管の第1取水部から取り出され、前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1取水部よりも下流側の第1返水部に戻されている。
【0022】
本態様に係るガス化設備によれば、第1給水は、第1配管の第1取水部から取り出され、吊下管から流出した第2給水は、第1配管内の第3給水の流通方向において第1取水部よりも下流側の第1返水部に戻されている。
これによって、吊下管から返水された第2給水によって第1給水の温度が低下することを回避できる。
【0023】
また、本発明の一態様に係るガス化設備は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1取水部よりも下流の前記第1配管には、第1流量調整弁が設けられ、前記第1返水部は、前記第1配管内の前記第3給水の流通方向において前記第1流量調整弁よりも下流側に設けられている。
【0024】
本態様に係るガス化設備によれば、第1配管内の第3給水の流通方向において第1取水部よりも下流の第1配管には、第1流量調整弁が設けられ、第1返水部は、第1配管内の第3給水の流通方向において第1流量調整弁よりも下流側に設けられている。
これによって、吊下管を流通する第2給水の流量を確保することができる。
【0025】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記吊下管の出口と前記第1返水部との間には第1返水管が設けられ、該第1返水管には、第2流量調整弁が設けられている。
【0026】
本態様に係るガス化設備によれば、吊下管の出口と第1返水部との間には第1返水管が設けられ、第1返水管には、第2流量調整弁が設けられている。
これによって、第1返水管内の流量を調整することができる。結果として、吊下管を流通する第2給水の流量を調整することができる。なお、第2流量調整弁の開度は、例えば、第1返水管に設けられた流量計からの信号に基づいて制御部によって決定される。
【0027】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記第1返水管内の前記第2給水の流通方向において前記第2流量調整弁よりも上流側の前記第1返水管には分岐配管が接続され、該分岐配管には、第3流量調整弁が設けられている。
【0028】
本態様に係るガス化設備によれば、第1返水管内の第2給水の流通方向において第2流量調整弁よりも上流側の第1返水管には分岐配管が接続され、分岐配管には、第3流量調整弁が設けられている。
これによって、第2流量調整弁に加えて第3流量調整弁によっても吊下管を流通する第2給水の流量を調整することができる。
例えば、第3流量調整弁は、次のような場合に使用される。すなわち、第2流量統制弁の開度を全開にしているにもかかわらず第2給水の流量が不足している場合に、第3流量調整弁の開度を増加させることで第2給水の流量を確保する。なお、第2流量調整弁の開度調整のみによって第2給水の流量調整が可能な場合は、第3流量調整弁の開度は一定(例えば、全閉)としておく。また、第3流量調整弁の開度は、例えば、第1返水管に設けられた流量計からの信号に基づいて制御部によって決定される。
また、ボイラや生成ガス熱交換部による蒸気発生量に対して第2給水の流量が多い場合、分岐配管によって余分な第2給水を系外に排出することができる。
【0029】
また、本発明の一態様に係るガス化設備は、前記吊下管に前記第2給水を送る送水ポンプを備え、前記第2給水は、前記第2配管の第2取水部から取り出され、前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第2配管内の前記第3給水の流通方向において前記第2取水部よりも上流側の前記第2配管に設けられた第2返水部に戻されている。
【0030】
本態様に係るガス化設備によれば、吊下管に第2給水を送る送水ポンプを備え、第2給水は、第2配管の第2取水部から取り出され、吊下管から流出した第2給水は、第2配管内の第3給水の流通方向において第2取水部よりも上流側の第2配管に設けられた第2返水部に戻されている。
これによって、第2給水は、第2配管と吊下げ管とによって構成される系統を循環して、その流量は送水ポンプによって調整される。このため、例えばガス化複合発電設備が定格運転していない場合でも、すなわち、排熱回収ボイラや生成ガス熱交換部による蒸気発生量が定格運転時よりも少ない場合でも、一定量の第2給水を吊下管内に流通させることができる。
【0031】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記吊下管から流出した前記第2給水は、前記第1ドラムに送水されている。
【0032】
本態様に係るガス化設備によれば、吊下管から流出した第2給水は、第1ドラムに送水されている。
これによって、吊下管によって加熱され流出した第2給水を第1給水とは別の給水系統として第1ドラムに導くことができる。このため、吊下管から流出する第2給水にサブクール度を設定したとしても、そのサブクール度によって第1給水温度が制限されない。
【0033】
また、本発明の一態様に係るガス化設備において、前記ボイラは、ガスタービンからの排ガスによって前記第3給水を加熱して蒸気を生成する排熱回収ボイラとされている。
【0034】
本態様に係るガス化設備によれば、ボイラは、ガスタービンからの排ガスによって第3給水を加熱して蒸気を生成する排熱回収ボイラとされている。
【0035】
また、本発明の一態様に係るガス化複合発電設備は、上述のガス化設備を備えている。
【0036】
本態様に係るガス化複合発電設備によれば、上述のガス化設備を備えている。
これによって、ガス化炉にて生成された生成ガスの熱を効率的に利用できるガス化複合発電設備を提供できる。
【発明の効果】
【0037】
本発明に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備によれば、ガス化炉にて生成された生成ガスの熱を効率的に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の各実施形態に係るガス化設備を備えているガス化複合発電設備の概略構成図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るガス化設備の概略構成図である。
図3】本発明の第2実施形態に係るガス化設備の概略構成図である。
図4図2又は図3に示されている第1返水部周辺の構成を示した図である。
図5】第1返水部周辺の構成の変形例を示した図である。
図6】第1返水部周辺の構成の他の変形例を示した図である。
図7】本発明の第3実施形態に係るガス化設備の概略構成図である。
図8】本発明の第4実施形態に係るガス化設備の概略構成図である。
図9】本発明の第5実施形態に係るガス化設備の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備について図面を用いて説明する。
[石炭ガス化複合発電設備の全体構成]
図1には、本実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備の概略構成が示されている。
石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)1は、ガス化炉設備3を備えている。ガス化炉設備3は、空気を酸化剤として用いており、石炭等の炭素含有固体燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。石炭ガス化複合発電設備1は、ガス化炉設備3で生成した生成ガスを、ガス精製設備5で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン装置7に供給して発電を行っている。すなわち、石炭ガス化複合発電設備1は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。
なお、本実施形態では空気吹きとして説明するが、酸素吹きとしても良い。ガス化炉設備3に供給する炭素含有固体燃料としては、例えば石炭が用いられる。
【0040】
石炭ガス化複合発電設備1は、給炭設備9と、ガス化炉設備3と、チャー回収設備11と、ガス精製設備5と、ガスタービン装置7と、蒸気タービン装置18と、発電機19と、ボイラとしての排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20とを備えている。
【0041】
給炭設備9は、原炭として炭素含有固体燃料である石炭が給炭バンカから供給され、石炭を石炭ミルで粉砕することで、細かい粒子状に粉砕した微粉炭を製造する。石炭ミルで製造された微粉炭は、各微粉炭ホッパ14から給炭ライン15を経て、空気分離設備42から供給される搬送用イナートガスとしての窒素ガスによって加圧されて、ガス化炉設備3へ向けて供給される。イナートガスとは、酸素含有率が約5体積%以下の不活性ガスであり、窒素ガスや二酸化炭素ガスやアルゴンガスなどが代表例であるが、必ずしも約5%以下に制限されるものではない。
【0042】
ガス化炉設備3は、給炭設備9で製造された微粉炭が供給されるとともに、チャー回収設備11で回収されたチャー(石炭の未反応分と灰分)が戻されて再利用可能に供給されている。
【0043】
ガス化炉設備3には、ガスタービン装置7(圧縮機61)からの圧縮空気供給ライン41が接続されており、ガスタービン装置7で圧縮された圧縮空気の一部が昇圧機68で所定圧力に昇圧されてガス化炉(ガス化部)16に供給可能となっている。空気分離設備42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43によって空気分離設備42とガス化炉設備3とが接続されている。そして、この第1窒素供給ライン43には、給炭設備9からの給炭ライン15が接続されている。また、第1窒素供給ライン43から分岐する第2窒素供給ライン45もガス化炉設備3に接続されており、この第2窒素供給ライン45には、チャー回収設備11からのチャー戻しライン46が接続されている。更に、空気分離設備42は、酸素供給ライン47によって、圧縮空気供給ライン41と接続されている。そして、空気分離設備42によって分離された窒素は、第1窒素供給ライン43及び第2窒素供給ライン45を流通することで、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用される。また、空気分離設備42によって分離された酸素は、酸素供給ライン47及び圧縮空気供給ライン41を流通することで、ガス化炉設備3において酸化剤として利用される。
【0044】
ガス化炉設備3は、例えば、2段噴流床形式のガス化炉16を備えている。ガス化炉設備3は、内部に供給された石炭(微粉炭)及びチャーを酸化剤(空気、酸素)により部分燃焼させることでガス化させ生成ガスとする。ガス化炉16内は加圧状態とされ、例えば、3〜4MPa(ゲージ圧)とされている。
バーナ30,31は、上下二段に設けられている。下方のバーナ30に相当する位置には、コンバスタ部32が設けられており、微粉炭の一部を燃焼させることでガス化のための熱を供給する。上方のバーナ31に相当する位置には、リダクタ部33が設けられ、微粉炭をガス化する。
リダクタ部33の下流側には、シンガスクーラ(生成ガス熱交換部)35が設けられており、生成ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収設備11に供給する。シンガスクーラ35では蒸気が生成され、生成後の蒸気は排熱回収ボイラ(HRSG)20へと導かれる。シンガスクーラ35及び排熱回収ボイラ20の構成の詳細については後述する。
【0045】
ガス化炉設備3には、チャー回収設備11に向けて生成ガスを供給する生成ガスライン49が接続されており、チャーを含む生成ガスが排出可能となっている。
【0046】
チャー回収設備11は、集塵設備51と供給ホッパ52とを備えている。この場合、集塵設備51は、1つ又は複数のサイクロンやポーラスフィルタにより構成され、ガス化炉設備3で生成された生成ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備5に送られる。供給ホッパ52は、集塵設備51で生成ガスから分離されたチャーを貯留するものである。集塵設備51と供給ホッパ52との間には、チャービン54が配置されている。チャービン54に対して、複数の供給ホッパ52が接続されている。供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
【0047】
ガス精製設備5は、チャー回収設備11によりチャーが分離された生成ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。
ガス精製設備5は、生成ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン装置7に供給する。チャーが分離された生成ガス中にはまだ硫黄分(HSなど)が含まれているため、ガス精製設備5では、アミン吸収液などによって硫黄分を除去回収して、有効利用する。
【0048】
具体的には、COS変換器21、スクラバ22、冷却洗浄塔23を経た後に、HS吸収塔24に導かれてHSが吸収される。HS吸収塔24でHSを吸収した吸収液は、吸収液再生塔25で再生されるとともに、HS吸収塔24へ返送される。HS吸収塔24で吸収液から分離されたHSガスは、オフガス燃焼炉26にて焼却処理された後に、排煙脱硫装置27へと導かれる。
【0049】
ガスタービン装置7は、圧縮機61、燃焼器62、ガスタービン63を備えており、圧縮機61とガスタービン63とは、回転軸64により連結されている。燃焼器62には、圧縮機61からの圧縮空気供給ライン65が接続されるとともに、ガス精製設備5から燃料ガス供給ライン66が接続されている。
【0050】
燃焼器62とガスタービン63との間には、燃焼ガス供給ライン67が接続されている。ガスタービン装置7は、圧縮機61からガス化炉設備3に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。したがって、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気の一部とガス精製設備5から供給された燃料ガスの少なくとも一部とを混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをガスタービン63へ向けて供給する。そして、ガスタービン63は、供給された燃焼ガスにより回転軸64を回転駆動させることで発電機19を回転駆動させる。
【0051】
蒸気タービン装置18は、ガスタービン装置7の回転軸64に連結される蒸気タービン69を備えている。蒸気タービン69の下流には、復水器72が接続されている。発電機19は、回転軸64の基端部に連結されている。なお、発電機19は、蒸気タービン69とガスタービン63との間に配置されても良い。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン63からの排ガスライン70が接続されており、復水器72から導かれた給水とガスタービン63から排気された燃焼ガス(以下、「排ガス」ともいう。)との間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そして、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン装置18との間に蒸気供給ライン71が設けられている。また、排熱回収ボイラ20で加熱又は過熱する蒸気には、ガス化炉16のシンガスクーラ(SGC)35で生成ガスと熱交換して生成された蒸気を含んでいる。したがって、蒸気タービン装置18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気により蒸気タービン69が回転駆動され、回転軸64を回転させることで発電機19を回転駆動させる。
【0052】
排熱回収ボイラ20の出口には、煙突75が接続されており、燃焼ガスが大気へと放出される。なお、排熱回収ボイラ20の出口に、ガス浄化設備を設けても良い。
【0053】
[石炭ガス化複合発電設備の動作]
次に、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1の動作について説明する。
本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1において、給炭設備9に原炭(石炭)が供給されると、石炭は、給炭設備9において細かい粒子状に粉砕されることで微粉炭となる。給炭設備9で製造された微粉炭は、空気分離設備42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を流通してガス化炉設備3に供給される。また、後述するチャー回収設備11で回収されたチャーが、空気分離設備42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を流通してガス化炉設備3に供給される。更に、後述するガスタービン装置7から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離設備42から供給される酸素とともに圧縮空気供給ライン41を通してガス化炉設備3に供給される。
【0054】
ガス化炉設備3では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、生成ガスを生成する。そして、この生成ガスは、ガス化炉設備3から生成ガスライン49を通って排出され、チャー回収設備11に送られる。
【0055】
このチャー回収設備11にて、生成ガスは、まず、集塵設備51に供給されることで、生成ガスに含有する微粒のチャーが分離される。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備5に送られる。一方、生成ガスから分離した微粒のチャーは、供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通ってガス化炉設備3に戻されてリサイクルされる。
【0056】
チャー回収設備11によりチャーが分離された生成ガスは、ガス精製設備5にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。
【0057】
圧縮機61は、圧縮空気を生成して燃焼器62に供給する。この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスによりガスタービン63を回転駆動することで、回転軸64を介して圧縮機61及び発電機19を回転駆動する。このようにして、ガスタービン装置7は発電を行うことができる。
【0058】
排熱回収ボイラ20は、ガスタービン63から排出された排ガス(以下、「GT排ガス」という。)と、復水器72から供給された給水とで熱交換を行うことにより蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン装置18に供給する。蒸気タービン装置18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気により回転駆動されることで、回転軸64を介して発電機19を回転駆動し、発電を行うことができる。
なお、ガスタービン装置7と蒸気タービン装置18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動しなくてもよく、別の軸として複数の発電機を回転駆動しても良い。
【0059】
[シンガスクーラ及び排熱回収ボイラの構成]
次に、シンガスクーラ35A及び排熱回収ボイラ20の構成について詳細に説明する。
図2には、ガス化設備であれば備えているシンガスクーラ35A、排熱回収ボイラ20及びそれらを接続する配管(PA1〜PA4,PH1〜PH7,PS1〜PS4)が示されている。
【0060】
シンガスクーラ35Aは、SGC過熱器(生成ガス熱交換器)206、SGC蒸発器(生成ガス熱交換器)204及びSGC節炭器(生成ガス熱交換器)202を備えている(以下、SGC過熱器206、SGC蒸発器204及びSGC節炭器202を区別しない場合、単に「生成ガス熱交換器」という。)。このとき、SGC節炭器202は、生成ガスの流れ方向において、SGC過熱器206及びSGC蒸発器204よりも下流側に配置されている。また、シンガスクーラ35Aは、これらの生成ガス熱交換器と接続された気液分離器としてのSGCドラム(第1ドラム)208を備えている。更に、シンガスクーラ35Aは、鉛直方向に沿って延在するとともに生成ガス熱交換器を支持している吊下管230を備えている。このとき、各生成ガス熱交換器及び吊下管230は、生成ガスが流通する生成ガス流路に設けられており、SGCドラム208は、生成ガス流路の外部に設けられている。
【0061】
吊下管230は、内部に冷却水(第2給水)が流れるように構成されており、吊下管230自体の異常過熱を抑制している。
【0062】
生成ガス熱交換器とSGCドラム208とは、配管(PS1〜PS4)によって接続されている。
詳細には、SGC節炭器202の給水出口とSGCドラム208とは配管PS1によって接続されている。SGC蒸発器204とSGCドラム208とは配管PS2及び配管PS3によって接続されている。SGC過熱器206の蒸気入口とSGCドラム208とは配管PS4によって接続されている。
【0063】
排熱回収ボイラ20は、GT排ガスの流れ方向の上流から順に、高圧過熱器(燃焼ガス熱交換器)106、高圧蒸発器(燃焼ガス熱交換器)104、高圧2次節炭器(燃焼ガス熱交換器)102及び高圧1次節炭器(燃焼ガス熱交換器)101を備えている(以下、高圧過熱器106、高圧蒸発器104、高圧2次節炭器102及び高圧1次節炭器101を区別しない場合、単に「燃焼ガス熱交換器」という。)。また、排熱回収ボイラ20は、これらの燃焼ガス熱交換器と接続された気液分離器としてのHRSGドラム108を備えている。このとき、燃焼ガス熱交換器は、GT排ガスが流通する排ガス流路に設けられており、HRSGドラム108は、排ガス流路の外部に設けられている。
【0064】
各燃焼ガス熱交換器、燃焼ガス熱交換器とHRSGドラム108とは、配管(PH1〜PH7)によって接続されている。
詳細には、高圧1次節炭器101の給水入口には配管PH7が接続されている。高圧1次節炭器101の給水出口と高圧2次節炭器102の給水入口とは配管(第2配管)PH2によって接続されている。高圧2次節炭器102の給水出口とHRSGドラム108とは配管(第1配管)PH1によって接続されている。高圧蒸発器104とHRSGドラム108とは配管PH3及び配管PH4によって接続されている。高圧過熱器106の蒸気入口とHRSGドラム108とは配管PH5によって接続されている。高圧過熱器106の蒸気出口には配管PH6が接続されている。
なお、配管PH1、配管PH2等の排熱回収ボイラ20の高圧給水系統には、必要な圧力損失を確保するためのオリフィスや弁等を設けてもよい。
また、配管PH7の他端は復水器72に接続されており(図1参照)、配管PH7に設けられた高圧給水ポンプ(図示せず)によって復水器72から高圧1次節炭器101に水(第3給水)を送水している。また、配管PH6の他端は蒸気供給ライン71に接続されており、蒸気タービン装置18に高圧蒸気を供給している。
【0065】
HRSGドラム108はレベル計112によって水位が監視されており、レベル計112からの信号に基づいて制御部(図示せず)が配管PH1に設けられた第1流量調整弁110の開度を決定している。
【0066】
上記の通り説明したシンガスクーラ35Aと排熱回収ボイラ20とは、配管(PA1〜PA4)によって接続されている。以下、各配管(PA1〜PA4)について詳細に説明する。
【0067】
配管PA1は、配管PH1に設けられた第1取水部141とSGC節炭器202の給水入口とを接続しており、配管PH1を流通する第3給水の一部を取り出して第1給水としてSGC節炭器202に供給している。
なお、第1取水部141は、高圧2次節炭器102と第1流量調整弁110との間の配管PH1に設けられている。
【0068】
配管PA2は、配管PH2に設けられた第2取水部142と吊下管230下部の給水入口とを接続しており、配管PH2を流通する第3給水の一部を取り出して第2給水として吊下管230に供給している。
【0069】
配管(第1返水管)PA3は、吊下管230上部の給水出口と配管PH1に設けられた第1返水部151とを接続しており、吊下管230から排出された第2給水を配管PH1に戻している。
なお、第1返水部151は、高圧2次節炭器102と第1取水部141との間の配管PH1に設けられている。
【0070】
配管PA4は、SGC過熱器206の蒸気出口と配管PH5とを接続しており、SGC過熱器206から排出された蒸気を配管PH5を介して高圧過熱器106に供給している。
【0071】
[シンガスクーラ及び排熱回収ボイラの動作]
次に、シンガスクーラ35A及び排熱回収ボイラ20の動作について詳細に説明する。
シンガスクーラ35Aの生成ガス熱交換器及びSGCドラム208において、リダクタ部33から高温の生成ガスが導かれると、生成ガス熱交換器によって生成ガスと第1給水との間で熱交換が行われる。そして、生成ガス熱交換器及びSGCドラム208によって第1給水から蒸気が生成、過熱されて排熱回収ボイラ20に供給される。
【0072】
詳細には、まず、配管PA1を介して排熱回収ボイラ20(配管PH1)からSGC節炭器202に供給された第1給水は、SGC節炭器202によって加熱される。SGC節炭器202によって加熱された第1給水は、配管PS1を介してSGCドラム208に供給される。このとき、SGC節炭器202の給水出口にはサブクール度(節炭器サブクール度)が設定されており、SGC節炭器202におけるスチーミングを回避できるように構成されている。SGCドラム208に供給された第1給水は、配管PS2を介してSGC蒸発器204に供給され、一部が蒸気となった第1給水として配管PS3を介してSGCドラム208に戻される。SGCドラム208によって気液分離された蒸気は、配管PS4を介してSGC過熱器206に供給されて過熱された後、配管PA4及び配管PH5を介して排熱回収ボイラ20の高圧過熱器106に供給される。
【0073】
シンガスクーラ35Aの吊下管230において、シンガスクーラ35Aにリダクタ部33から高温の生成ガスが導かれると、吊下管230によって生成ガスと第2給水との間で熱交換が行われ、第2給水が加熱される。
【0074】
詳細には、まず、配管PA2を介して排熱回収ボイラ20(配管PH2)から吊下管230に供給された第2給水は、吊下管230によって加熱された後、配管PA3を介して配管PH1に設けられた第1返水部151に戻されて配管PH1を流通する第3給水に混合される。このとき、吊下管230の給水出口にはサブクール度(吊下管サブクール度)が設定されており、吊下管230におけるスチーミングを回避できるように構成されている。
また、吊下管230は、第2給水によって吊下管230の異常過熱を抑制している。つまり、吊下管230は、第2給水の加熱、生成ガス熱交換器の支持及び異常過熱防止を担っている。このとき、吊下管230を流通する第2給水は、異常過熱防止を主たる目的としているため、その流量は一定であることが好ましい。
【0075】
ここで、シンガスクーラ35Aに導かれる高温の生成ガスは、シンガスクーラ35Aの入口付近では1000℃以上1200℃以下とされ、出口付近では300℃以上500℃以下とされている。
【0076】
排熱回収ボイラ20において、ガスタービン63から高温のGT排ガスが導かれると、燃焼ガス熱交換器によってGT排ガスと第3給水との間で熱交換が行われる。そして、燃焼ガス熱交換器及びHRSGドラム108によって第3給水から蒸気が生成される。
【0077】
詳細には、まず、配管PH7を介して復水器72から高圧1次節炭器101に供給された第3給水は、高圧1次節炭器101によって、例えば、200℃以上300℃以下とされた第1所定温度(所定温度)に加熱される。高圧1次節炭器101によって加熱された第3給水は配管PH2を介して高圧2次節炭器102に供給されて更に加熱されることで第2所定温度となる。高圧2次節炭器102によって加熱された第3給水は配管PH1を介してHRSGドラム108に供給される。HRSGドラム108に供給された第3給水は、配管PH3を介して高圧蒸発器104に供給され、一部が蒸気となった第3給水として配管PS4を介してHRSGドラム108に戻される。HRSGドラム108によって気液分離された蒸気は、配管PH5を介して高圧過熱器106に供給されて過熱された後、配管PH6を介して蒸気供給ライン71に供給される。
【0078】
ここで、高圧2次節炭器102によって加熱された後の第3給水の第2所定温度は、第1返水部151に戻される第2給水よりも高温とされることが好ましい。これによって、第2所定温度の第3給水と第2給水とが混合されたとしても、混合後の第3給水の温度は、少なくとも第1返水部151に戻される第2給水よりも高温となる。
【0079】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、第2給水は、配管PH2を流通する所定温度の第3給水から取り出され、第1給水は、配管PH1を流通する第3給水から取り出されている。このとき、第1所定温度の第3給水は高圧2次節炭器102によって第2所定温度(>第1所定温度)に加熱されている。また、吊下管230から流出した第2給水は、配管PH1に設けられた第1返水部151に戻されている。
これによって、吊下管230によって加熱された第2給水が直接的に第1給水としてシンガスクーラ35Aが有するSGC節炭器202に導かれない構成とすることができる。このため、吊下管230から流出する第2給水に吊下管サブクール度を設定したとしても、吊下管サブクール度によって第1給水温度が制限されない。すなわち、SGC節炭器202の給水として最適な温度とするために、SGC節炭器202へ供給する第1給水の温度を、吊下管230によって加熱された第2給水よりも高温のものとすることができる。なお、ここで言う「最適な温度」とは、SGC節炭器202に設定された節炭器サブクール度を満足する温度に可及的に近付けるように加熱された温度(圧力にも依るが、一例として300℃以上350℃以下)である。そうすることで、生成ガスの温度(SGC節炭器202の設置位置付近にて300℃以上500℃以下)と第1給水温度との温度差を小さくすることができるので、シンガスクーラ35Aにおける蒸気発生量を増加させることができる。つまり、生成ガスの熱(顕熱)を効率的に利用できることとなる。また、必要以上に生成ガスが冷却されることを抑制できるので、熱交換後の生成ガスの温度が精製に必要な温度(例えば、COS変換器21での触媒活性温度)を下回る現象を回避できる。
【0080】
また、第1給水は、第2所定温度の第3給水と吊下管230によって加熱された第2給水とが混合された第3給水とされている。
これによって、配管PH1を流通する第3給水の流量と吊下管230から返水された第2給水の流量との合計流量を第1給水に供給され得る流量として確保できる。
【0081】
なお、例えばガス化設備が備えている補助ボイラ(ボイラ)に第3給水が供給されるよう構成されても良い。この場合、ガス化設備は排熱回収ボイラ20を備えていなくても良い。
【0082】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備について図面を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、第2給水の給水先をSGCドラム208とした上でSGC節炭器202に代えてSGC第2蒸発器210を設けた点で相違する。したがって、以下の説明では、第1実施形態と同様の構成については同一符号を付し、相違する構成について説明することとする。
【0083】
[シンガスクーラ及び排熱回収ボイラの構成]
図3には、ガス化設備であれば備えているシンガスクーラ35B、排熱回収ボイラ20及びそれらを接続する配管(PA1〜PA4,PH1〜PH7,PS2〜PS6)が示されている。
【0084】
シンガスクーラ35Bは、SGC過熱器(生成ガス熱交換器)206、SGC蒸発器(生成ガス熱交換器)204及びSGC第2蒸発器(生成ガス熱交換器)210を備えている(以下、SGC過熱器206、SGC蒸発器204及びSGC第2蒸発器210を区別しない場合、単に「生成ガス熱交換器」という。)。このとき、SGC第2蒸発器210は、生成ガスの流れ方向において、SGC過熱器206及びSGC蒸発器204よりも下流側に配置されている。また、シンガスクーラ35Bは、これらの生成ガス熱交換器と接続された気液分離器としてのSGCドラム208を備えている。更に、シンガスクーラ35Bは、鉛直方向に沿って延在する吊下管230を備えている。このとき、生成ガス熱交換器及び吊下管230は、生成ガスが流通する生成ガス流路に設けられており、SGCドラム208は、生成ガス流路の外部に設けられている。
【0085】
SGC第2蒸発器210とSGCドラム208とは配管PS5及び配管PS6によって接続されている。
【0086】
配管PA1は、配管PH1に設けられた第1取水部141とSGCドラム208とを接続しており、配管PH1を流通する第3給水の一部を取り出して第1給水としてSGC節炭器202に供給している。
【0087】
[シンガスクーラ及び排熱回収ボイラの動作]
次に、シンガスクーラ35B及び排熱回収ボイラ20の動作について詳細に説明する。
まず、排熱回収ボイラ20(配管PH1)から取り出された第1給水は配管PA1を介してSGCドラム208に供給される。SGCドラム208に供給された第1給水は、配管PS2を介してSGC蒸発器204に供給され、一部が蒸気となった第1給水として配管PS3を介してSGCドラム208に戻される。また、SGCドラム208に供給された第1給水は、配管PS5を介してSGC第2蒸発器210に供給され、一部が蒸気となった第1給水として配管PS6を介してSGCドラム208に戻される。SGCドラム208によって気液分離された蒸気は、配管PS4を介してSGC過熱器206に供給されて過熱された後、配管PA4及び配管PH5を介して排熱回収ボイラ20の高圧過熱器106に供給される。
【0088】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、排熱回収ボイラ20(配管PH1)から取り出された第1給水は配管PA1を介してSGCドラム208に供給されている。
これによって、第1給水をSGCドラム208に直接的に供給することができるので、第1給水を節炭器(例えば、第1実施形態のSGC節炭器202参照)に供給する場合に比べて、第1給水の温度をより高温にすることができる。また、SGC蒸発器204やSGC第2蒸発器210によって、効率的に蒸気を発生させることができる。
【0089】
[変形例1]
図4に示されているように、上述の第1実施形態及び第2実施形態において、第1流量調整弁110、第1取水部141及び第1返水部151付近の構成は、配管PH1における第3給水の流通方向に沿って、上流側から第1返水部151、第1取水部141、第1流量調整弁110の順に配置されている。
【0090】
この構成を、図5に示されているように、上流側から第1取水部141、第1返水部151、第1流量調整弁110の順に配置してもよい。
これによって、第1給水を吊下管230から返水された第2給水が混合される前の第3給水とすることができる。このとき、この第3給水は第2所定温度とされている。このため、第2所定温度の第3給水と吊下管230によって加熱された第2給水とが混合された第3給水を第1給水とした場合と比べて、第1給水の温度が低下することを回避できる。
【0091】
[変形例2]
図6に示されているように、上流側から第1取水部141、第1流量調整弁110、第1返水部151の順に配置してもよい。
これによって、吊下管230を流通する第2給水の流量を確保することができる。この場合、第1流量調整弁110が、排熱回収ボイラ20の高圧給水系統に必要な圧力損失を確保する弁として作用する。
【0092】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備について図面を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態に対して、配管PA3に配管PA5を設けた点で相違する。したがって、以下の説明では、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については同一符号を付し、相違する構成について説明することとする。
【0093】
図7には、ガス化設備であれば備えているシンガスクーラ35C、排熱回収ボイラ20及びそれらを接続する配管(PA1〜PA5,PH1〜PH7,PS1〜PS4)が示されている。
【0094】
シンガスクーラ35Cは、第1実施形態と同様(図2参照)、SGC過熱器206、SGC蒸発器204及びSGC節炭器202を備えている。また、シンガスクーラ35Cは、これらの生成ガス熱交換器と接続された気液分離器としてのSGCドラム208を備えている。
なお、第2実施形態(図3参照)のように、SGC節炭器202に代えてSGC第2蒸発器210を設けた構成としてもよい。
【0095】
配管PA3には、第2流量調整弁212及び流量計216が設けられている。これによって、配管PA3を流通する第2給水の流量を調整することができる。結果として、吊下管230を流通する第2給水の流量を調整することができる。なお、第2流量調整弁212の開度は、流量計216からの信号に基づいて制御部(図示せず)によって決定される。
【0096】
また、配管PA3には、配管(分岐配管)PA5が接続されている。配管PA5の他端はフラッシュパイプや復水器72に接続されており、配管PA3を流通する第2給水を系外にも排出できる。
【0097】
配管PA5には、第3流量調整弁214が設けられている。第3流量調整弁214の開度は、流量計216からの信号に基づいて制御部(図示せず)によって決定される。
【0098】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、配管PA3には第2流量調整弁212が設けられている。これによって、吊下管230を流通する第2給水の流量を調整することができる。
【0099】
また、配管PA3に接続された配管PA5には第3流量調整弁214が設けられている。第3流量調整弁214は、次のような場合に使用される。すなわち、第2流量調整弁212の開度を全開にしているにもかかわらず第2給水の流量が不足している場合に、第3流量調整弁214の開度を増加させることで第2給水の流量を確保する。なお、第2流量調整弁212の開度調整のみによって第2給水の流量調整が可能な場合は、第3流量調整弁214の開度は一定(例えば、全閉状態)としておく。
【0100】
また、排熱回収ボイラ20やシンガスクーラ35による蒸気発生量に対して第2給水の流量が多い場合、配管PA5によって余分な第2給水を系外に排出することができる。
【0101】
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備について図面を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態乃至第3実施形態対して、配管PA3の返水先を配管PH2とした点で相違する。したがって、以下の説明では、第1実施形態乃至第3実施形態と同様の構成については同一符号を付し、相違する構成について説明することとする。
【0102】
図8には、ガス化設備であれば備えているシンガスクーラ35D、排熱回収ボイラ20及びそれらを接続する配管(PA1〜PA4,PH1〜PH7,PS1〜PS4)が示されている。
【0103】
シンガスクーラ35Dは、第1実施形態と同様(図2参照)、SGC過熱器206、SGC蒸発器204及びSGC節炭器202を備えている。また、シンガスクーラ35Dは、これらの生成ガス熱交換器と接続された気液分離器としてのSGCドラム208を備えている。
なお、第2実施形態(図3参照)のように、SGC節炭器202に代えてSGC第2蒸発器210を設けた構成としてもよい。
【0104】
配管PA3は、吊下管230上部の給水出口と配管PH2に設けられた第2返水部152とを接続しており、吊下管230から排出された第2給水を配管PH2に戻している。このとき、第2返水部152は、配管PH2の第3給水の流通方向において、第2取水部142よりも上流に位置している。
これによって、配管PA2、吊下管230、配管PA3、配管PH2(第2返水部152と第2取水部142との間の配管PH2)によって第2給水を循環させることができる。
【0105】
配管PA2には、送水ポンプ232が設けられている。これによって、第2給水の循環に必要な圧力ヘッドを確保できる。
【0106】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、配管PA2、吊下管230、配管PA3、配管PH2、送水ポンプ232によって第2給水を循環させることとした。
これによって、第2給水は、第2給水の流量は送水ポンプ232によって調整される。このため、例えばガス化複合発電設備が定格運転していない場合でも、すなわち、排熱回収ボイラ20やシンガスクーラ35による蒸気発生量が定格運転時よりも少ない場合でも、一定量の第2給水を吊下管230内に流通させることができる。
【0107】
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態に係るガス化設備及びこれを備えたガス化複合発電設備について図面を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態乃至第4実施形態対して、配管PA3の返水先をSGCドラム208とした点で相違する。したがって、以下の説明では、第1実施形態乃至第4実施形態と同様の構成については同一符号を付し、相違する構成について説明することとする。
【0108】
図9には、ガス化設備であれば備えているシンガスクーラ35E、排熱回収ボイラ20及びそれらを接続する配管(PA1〜PA4,PH1〜PH7,PS1〜PS4)が示されている。
【0109】
シンガスクーラ35Eは、第1実施形態と同様(図2参照)、SGC過熱器206、SGC蒸発器204及びSGC節炭器202を備えている。また、シンガスクーラ35Dは、これらの生成ガス熱交換器と接続された気液分離器としてのSGCドラム208を備えている。
なお、第2実施形態(図3参照)のように、SGC節炭器202に代えてSGC第2蒸発器210を設けた構成としてもよい。
【0110】
配管PA3は、吊下管230上部の給水出口とSGCドラム208とを接続しており、吊下管230から排出された第2給水をSGCドラム208に戻している。
【0111】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、第2給水は、配管PH2を流通する所定温度の第3給水から取り出され、第1給水は、配管PH1を流通する第3給水から取り出されている。このとき、吊下管230から流出した第2給水は、SGCドラム208に戻している。
これによって、吊下管230によって加熱された第2給水を第1給水とは別の給水系統としてSGCドラム208に導くことができる。このため、吊下管230から流出する第2給水に吊下管サブクール度を設定したとしても、吊下管サブクール度によって第1給水温度が制限されない。すなわち、第1給水温度をシンガスクーラ35が有するSGC節炭器202やSGCドラム208に最適な温度とすることができる。そうすることで、生成ガスの温度と第1給水温度との温度差を小さくすることができるので、シンガスクーラ35Aにおける蒸気発生量を増加させることができる。つまり、生成ガスの熱(顕熱)を効率的に利用できることとなる。また、必要以上に生成ガスが冷却されることを抑制できるので、熱交換後の生成ガスの温度が精製に必要な温度(例えば、COS変換器21での触媒活性温度)を下回る現象を回避できる。
【0112】
なお、第1実施形態乃至第5実施形態の構成は、可能な範囲で組み合わせることができ、設備の仕様に応じて適宜設計できる。
【符号の説明】
【0113】
1 石炭ガス化複合発電設備
16 ガス化炉
20 排熱回収ボイラ(ボイラ)
35 シンガスクーラ(生成ガス熱交換部)
63 ガスタービン
101 高圧1次節炭器(一の燃焼ガス熱交換器)
102 高圧2次節炭器(他の燃焼ガス熱交換器)
104 高圧蒸発器(燃焼ガス熱交換器)
106 高圧過熱器(燃焼ガス熱交換器)
110 第1流量調整弁
141 第1取水部
142 第2取水部
151 第1返水部
152 第2返水部
202 SGC節炭器(生成ガス熱交換器)
204 SGC蒸発器(生成ガス熱交換器)
206 SGC過熱器(生成ガス熱交換器)
208 SGCドラム(第1ドラム)
210 SGC第2蒸発器(生成ガス熱交換器)
212 第2流量調整弁
214 第3流量調整弁
230 吊下管
232 送水ポンプ
PA3 配管(第1返水管)
PA5 配管(分岐配管)
PH1 配管(第1配管)
PH2 配管(第2配管)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9