特開2021-55907(P2021-55907A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-55907(P2021-55907A)
(43)【公開日】2021年4月8日
(54)【発明の名称】固体燃料バーナ及びボイラ
(51)【国際特許分類】
   F23C 99/00 20060101AFI20210312BHJP
   F23D 1/00 20060101ALI20210312BHJP
【FI】
   F23C99/00 327
   F23D1/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-179008(P2019-179008)
(22)【出願日】2019年9月30日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】冨永 幸洋
(72)【発明者】
【氏名】岡元 章泰
(72)【発明者】
【氏名】松本 啓吾
(72)【発明者】
【氏名】須藤 誠
(72)【発明者】
【氏名】中島 寛貴
(72)【発明者】
【氏名】川元 昇
【テーマコード(参考)】
3K065
【Fターム(参考)】
3K065QB01
3K065QB05
3K065QB11
3K065QC03
(57)【要約】
【課題】比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナにおいて着火性を向上することを目的とする。
【解決手段】一実施形態に係る固体燃料バーナは、固体燃料と固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路と、第1流路の外側に形成されていて、風箱からの2次空気が流通可能な第2流路と、を備える固体燃料バーナである。一実施形態に係る固体燃料バーナは、固体燃料バーナの下流端よりも上流側で2次空気に固体燃料の少なくとも一部を混入させるように構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体燃料と前記固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路と、
前記第1流路の外側に形成されていて、風箱からの2次空気が流通可能な第2流路と、
を備える固体燃料バーナであって、
前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側で前記2次空気に前記固体燃料の少なくとも一部を混入させるように構成されている
固体燃料バーナ。
【請求項2】
前記第1流路に沿って下流側に向かうにつれて前記第1流路の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面
をさらに備える
請求項1に記載の固体燃料バーナ。
【請求項3】
前記第1流路に沿った断面内において、前記第1流路の中心線に沿って前記1次空気及び前記固体燃料の少なくとも一部が流通可能な中央流路
をさらに備え、
前記断面内において、前記第1傾斜面は、前記中央流路を挟んで1対設けられている
請求項2に記載の固体燃料バーナ。
【請求項4】
前記第1傾斜面は、点火用の油バーナの外表面に形成されている
請求項2又は3に記載の固体燃料バーナ。
【請求項5】
前記第1流路と前記第2流路とを仕切る仕切壁と、
前記仕切壁に設けられていて前記第1流路と前記第2流路とを連通する連通路と、
をさらに備える
請求項1乃至4の何れか一項に記載の固体燃料バーナ。
【請求項6】
前記連通路における流路断面積が下流側に向かうにつれて減少する絞り部
をさらに備える
請求項5に記載の固体燃料バーナ。
【請求項7】
前記第1流路内において前記連通路の上流側に設けられる濃度調節部を備え、
前記濃度調節部は、前記第1流路に沿って下流側に向かうにつれて前記第1流路の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面を有する
請求項5又は6に記載の固体燃料バーナ。
【請求項8】
前記濃度調節部の下流端は、前記連通路の上流端よりも上流側に位置する
請求項7に記載の固体燃料バーナ。
【請求項9】
前記第1流路の下流側部分を形成する下流側壁部を含む回動部と、
前記回動部に対して上流側に位置する固定部と、
を備え、
前記回動部は、前記固定部に対して回動可能であり、
前記固定部は、
前記第1流路の上流側部分を形成する上流側壁部と、
前記第2流路と前記第1流路とを連通させる連通路を挟んで前記上流側壁部の内側に位置して、前記第1流路の前記上流側部分における流れを前記連通路および前記第1流路の前記下流側部分に分流するための分流部材と、
を含み、
前記分流部材は、該分流部材からみて前記回動部の回動中心側に曲率中心を有する湾曲面を有し、
前記連通路は、前記上流側壁部の内側面と前記分流部材の前記湾曲面との間に形成された
請求項5乃至8の何れか一項に記載の固体燃料バーナ。
【請求項10】
前記第2流路における前記連通路よりも下流側の領域において前記第2流路の内部壁面とは別に設けられていて、下流側に向かうにつれて前記第2流路の中心側に向かう第2傾斜面
をさらに備える
請求項5乃至9の何れか一項に記載の固体燃料バーナ。
【請求項11】
前記第1流路と前記第2流路とを仕切る仕切壁を備え、
前記仕切壁の下流側の端部は、前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側に位置しており、
前記仕切壁の下流側において、前記第1流路から流出した前記固体燃料が前記第2流路から流出した前記2次空気に混入されるように構成された
請求項1乃至4の何れか一項に記載の固体燃料バーナ。
【請求項12】
前記第1流路に沿って下流側に向かうにつれて前記第1流路の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面を備え、
前記第1傾斜面の少なくとも一部は、前記仕切壁の下流側に設けられる
請求項11に記載の固体燃料バーナ。
【請求項13】
前記固体燃料バーナは、前記固体燃料バーナの下流端から上流側を見たときの形状が矩形形状を有する角型バーナである
請求項1乃至10の何れか一項に記載の固体燃料バーナ。
【請求項14】
前記固体燃料バーナは、前記固体燃料バーナの下流端から上流側を見たときの形状が円形状を有する丸型バーナである
請求項1乃至12の何れか一項に記載の固体燃料バーナ。
【請求項15】
固体燃料と前記固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路と、
前記第1流路の外側に形成されていて、風箱からの2次空気が流通可能な第2流路と、
前記第1流路と前記第2流路とを仕切る仕切壁と、
を備える固体燃料バーナであって、
前記仕切壁の下流側の端部は、前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側に位置しており、
前記仕切壁の下流側、かつ、前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側で前記2次空気と前記固体燃料とを混合させるように構成されている
固体燃料バーナ。
【請求項16】
前記仕切壁の下流側に位置し、前記第2流路から流出した前記2次空気を前記第1流路の中心側に向けるための第2傾斜面
をさらに備える
請求項15に記載の固体燃料バーナ。
【請求項17】
請求項1乃至16の何れか一項に記載の固体燃料バーナ
を備える
ボイラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、固体燃料バーナ及びボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
発電用又は工場用等のために蒸気発生を行うボイラには、固体燃料を燃焼させる固体燃料バーナが設置されることがある。固体燃料バーナとしては、例えば微粉炭を燃焼させるための微粉炭バーナが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018−132208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固体燃料バーナでは、微粉炭の他、バイオマス粒子や石油コークスを燃料として用いることができる。しかし、石油コークスや大粒径のバイオマス粒子は、石炭に比べると着火し難い。そのため、着火し難い条件となる低負荷時等には、着火不良となるおそれがある。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナにおいて着火性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナは、
固体燃料と前記固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路と、
前記第1流路の外側に形成されていて、風箱からの2次空気が流通可能な第2流路と、
を備える固体燃料バーナであって、
前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側で前記2次空気に前記固体燃料の少なくとも一部を混入させるように構成されている。
【0007】
(2)本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナは、
固体燃料と前記固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路と、
前記第1流路の外側に形成されていて、風箱からの2次空気が流通可能な第2流路と、
前記第1流路と前記第2流路とを仕切る仕切壁と、
を備える固体燃料バーナであって、
前記仕切壁の下流側の端部は、前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側に位置しており、
前記仕切壁の下流側、かつ、前記固体燃料バーナの下流端よりも上流側で前記2次空気と前記固体燃料とを混合させるように構成されている。
【0008】
(3)本開示の少なくとも一実施形態に係るボイラは、上記(1)又は(2)の構成の固体燃料バーナを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナにおいて着火性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナを備えるボイラの概略構成を示す図である。
図2】幾つかの実施形態に係る燃焼装置を火炉の内部から見た模式的な図である。
図3】一実施形態に係る固体燃料バーナについて、図2のIII−III矢視における断面を模式的に示す図である。
図4】他の実施形態に係る固体燃料バーナについて、内部の流路に沿った断面の模式的な側断面図と模式的な正面図とを併記した図である。
図5】さらに他の実施形態に係る固体燃料バーナについて、内部の流路に沿った断面の模式的な側断面図と模式的な正面図とを併記した図である。
図6図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナの各部におけるバイオマス粒子の濃度を示したグラフを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0012】
(ボイラの全体構成)
図1は、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナを備えるボイラの概略構成を示す図である。
図1に示すように、一実施形態のボイラ10は、内部に火炉11が形成される火炉壁12と、燃焼装置13と、過熱器15と、再熱器16と、節炭器17と、を備えている。
【0013】
火炉11の出口には、煙道14が連結されている。過熱器15は、火炉11の上部に設けられている。再熱器16、節炭器17は、煙道14に設けられている。これら再熱器16、節炭器17は、火炉11の出口側から煙道14の流れ方向に沿って順次設けられている。また、火炉11の上部に、蒸気ドラム(図示せず)が設けられている。
【0014】
火炉11は、水平面内での断面形状が、例えば矩形状とされ、鉛直方向に延在している。
【0015】
一実施形態のボイラ10では、燃焼装置13は、火炉11の火炉壁12に挿通して設置されている。幾つかの実施形態における燃焼装置13は、矩形状の断面形状を有した火炉11の四隅の近傍にそれぞれ設けられている。
このように、一実施形態のボイラ10では、火炉11の四隅の近傍に燃焼装置13がそれぞれ設けられており、火炉11を上方から見たときに火炎が火炉11内で旋回する旋回燃焼を行うように構成されている。
なお、燃焼装置13は火炉11の天井面及び炉底面を除くいずれか一面、又は、対向する二面にそれぞれ設けられてもよい。また、ボイラ10は、旋回燃焼ではなく対向燃焼を行うように構成されていてもよい。
【0016】
図2は、幾つかの実施形態に係る燃焼装置13を火炉11の内部から見た模式的な図である。幾つかの実施形態に係る燃焼装置13は、鉛直方向に沿って並んで配置される複数のコンパートメント13aを有する。各コンパートメント13aには、固体燃料バーナ1や空気ノズル22、フレームディテクタ23等が配置されている。幾つかの実施形態に係る燃焼装置13では、固体燃料バーナ1が鉛直方向に沿って並んで複数配置されている。
【0017】
図3は、一実施形態に係る固体燃料バーナ1について、図2のIII−III矢視における断面を模式的に示す図である。すなわち図3は、一実施形態に係る固体燃料バーナ1の内部の流路に沿った断面を模式的に示す側断面図である。
図4は、他の実施形態に係る固体燃料バーナ1について、内部の流路に沿った断面の模式的な側断面図と模式的な正面図とを併記した図である。
図5は、さらに他の実施形態に係る固体燃料バーナ1について、内部の流路に沿った断面の模式的な側断面図と模式的な正面図とを併記した図である。
図6は、図3に示した一実施形態に係る固体燃料バーナ1の各部におけるバイオマス粒子の濃度について説明するための図である。
【0018】
幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1は、例えばバイオマス粒子を固体燃料として燃焼させるためのバーナである。幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1は、図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1のように、いわゆる角型バーナであってもよく、図4に示す他の実施形態に係る固体燃料バーナ1及び図5に示すさらに他の実施形態に係る固体燃料バーナ1のように、いわゆる丸型バーナであってもよい。
【0019】
図3から図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1は、固体燃料としてのバイオマス粒子とバイオマス粒子を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路101と、第1流路101の外側に形成されていて、風箱18(図1参照)からの2次空気が流通可能な第2流路102とを備える。
図4及び図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1は、第2流路102の外側に形成されていて、風箱18からの3次空気が流通可能な第3流路103をさらに備える。
【0020】
幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1に供給されるバイオマス粒子の粒度は、例えば平均径で0.8mm程度である。
幾つかの実施形態では、1次空気の流速は、第1流路101における後述する濃度調節部140よりも上流側の領域において、20m/秒から30m/秒程度である。
幾つかの実施形態では、1次空気の温度は、例えば60℃から90℃程度であり、2次空気及び3次空気の温度は、例えば250℃から350℃程度である。
【0021】
図3から図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101には、不図示のバイオマス粉砕装置から固体燃料供給管31(図1参照)を介してバイオマス粒子が1次空気によって搬送されて供給されるように構成されている。
図1に示すように、幾つかの実施形態に係る燃焼装置13では、風箱18には、不図示のエアヒータで加熱された燃焼用空気が空気供給管33を介して供給されるように構成されている。
図3から図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第2流路102には、風箱18からの燃焼用空気が2次空気として供給されるように構成されている。
図4及び図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第3流路103には、風箱18からの燃焼用空気が3次空気として供給されるように構成されている。
【0022】
図3から図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101と第2流路102とは、固体燃料バーナ1の下流端1aから上流側を見たときに、すなわち固体燃料バーナ1を火炉11の内側から見たときに、同心状に配置されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば水平方向にずらした配置も許容される。また、図4及び図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101と第2流路102と第3流路103とは、固体燃料バーナ1の下流端1aから上流側を見たときに同心状に配置されている。
【0023】
図3から図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101と第2流路102とは、仕切壁150によって仕切られている。図4及び図5に示すように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第2流路102と第3流路103とは、仕切壁160によって仕切られている。
【0024】
図3に示す固体燃料バーナ1について)
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、上記仕切壁150に設けられていて第1流路101と第2流路102とを連通する連通路105を備える。連通路105については、後で詳述する。
【0025】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、火炉壁12に対して不動である固定部3と、固定部3に対して回動可能(揺動可能)な回動部5とを備える。
固定部3は、回動部5に対して上流側に位置している。固定部3は、第1流路101の上流側部分を形成する上流側壁部151と、第2流路102の上流側部分における外周壁を構成する上流側外壁部161とを有する。なお、上流側壁部151は、第2流路102の上流側部分における内周壁を構成する。
【0026】
上流側壁部151における下流側の端部近傍には、湾曲面153が形成されている。湾曲面153は、該湾曲面153から見て回動部5の回動中心側に曲率中心を有する。湾曲面153における第1流路101の中心線AX1側を向いた面は、第1流路101の中心線AX1に対して下流側に向かうにつれて中心線AX1から離れるように構成された傾斜面154aを有する平板154覆われている。
【0027】
また、固定部3には、傾斜面154aよりも第1流路101の中心線AX1側に配置された分流部材170が設けられている。分流部材170は、該分流部材170からみて回動部5の回動中心側に曲率中心を有する湾曲面171を有する。分流部材170では、湾曲面171における第1流路101の中心線AX1側を向いた面は、例えば平板173で覆われている。
なお、分流部材170については、後で再び説明する。
【0028】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、固定部3における第1流路内において連通路105の上流側に設けられる濃度調節部140を備える。濃度調節部140は、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面141を有する。
また、濃度調節部140は、図3に示すように第1流路101に沿った断面内において、第1流路101の中心線AX1に沿って1次空気及びバイオマス粒子の少なくとも一部が流通可能な中央流路143を備える。図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、上記断面内において、第1傾斜面141は、中央流路143を挟んで1対設けられている。
なお、図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、中心線AX1に沿った濃度調節部140の位置を調節可能に構成してもよい。
【0029】
回動部5は、第1流路101の下流側部分を形成する下流側壁部152と、第2流路102の下流側部分における外周壁を構成する下流側外壁部162とを有する。なお、下流側壁部152は、第2流路102の下流側部分における内周壁を構成する。
下流側壁部152における上流側の領域(上流領域)1521には、連通路105の下流側の開口に対応する開口部1523が形成されている。
【0030】
上流領域1521において開口部1523よりも上流側には、上流側壁部151の湾曲面153に対して中心線AX1とは反対側で湾曲面153に対向する湾曲面1525が形成されている。湾曲面1525は、回動部5が固定部3に対して回動されると、上流側壁部151の湾曲面153に沿って移動するように構成されている。
【0031】
上流領域1521において開口部1523よりも下流側には、分流部材170の湾曲面171に対して中心線AX1とは反対側で湾曲面171に対向する対向面1527が形成されている。対向面1527は、回動部5が固定部3に対して回動されると、分流部材170の湾曲面171に沿って移動するように構成されている。
【0032】
下流側外壁部162における上流側の領域(上流領域)1621には、上流側外壁部161の内周面のうち、下流側の領域と対向する湾曲面1623が形成されている。湾曲面1623は、該湾曲面1623から見て回動部5の回動中心側に曲率中心を有する。湾曲面1623は、回動部5が固定部3に対して回動されると、上流側外壁部161の下流端近傍の内周面に沿って移動するように構成されている。
【0033】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、回動部5に形成されている第2流路102のうち、上流側の領域であって、第2流路102における連通路105よりも下流側の領域において2次空気の流れを第2流路102の中心線AX2側に変向させるための変向板1625が設けられている。変向板1625には、第2流路102における連通路105よりも下流側の領域において下流側に向かうにつれて第2流路102の中心側に向かう第2傾斜面1625aが形成されている。変向板1625は、第2流路102の内部壁である下流側外壁部162及び下流側壁部152とは別に設けられている。すなわち、第2傾斜面1625aは、第2流路102の内部壁面である下流側外壁部162の内周面及び下流側壁部152の外周面とは別に設けられている。
【0034】
図4及び図5に示す固体燃料バーナ1について)
図4及び図5に示す幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101と第2流路102とを仕切る仕切壁150の下流側の端部150aは、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側に位置している。
図4及び図5に示す幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101の内部に点火用の油バーナ180が配置されている。図4及び図5に示す幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、油バーナ180の外表面181に第1傾斜面183が形成されている。該第1傾斜面183は、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成されている。第1傾斜面183は、下流側に向かうにつれて径が大きくなる円錐面であってもよい。
これにより、点火用の油バーナ180を利用して第1傾斜面183を設けることができる。
【0035】
図4に示す他の実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1傾斜面183の少なくとも一部は、仕切壁150の下流側、すなわち仕切壁150の下流側の端部150aよりも下流側に設けられる。
図5に示すさらに他の実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1傾斜面183は、仕切壁150の下流側の端部150aよりも上流側に設けられる。
【0036】
図5に示すさらに他の実施形態に係る固体燃料バーナ1は、第1流路101と第2流路102とを仕切る仕切壁150の下流側に位置し、第2流路102から流出した2次空気を第1流路101の中心側に向けるための第2傾斜面165を備えている。
【0037】
図4及び図5に示す幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、油バーナ180における下流側の領域において、下流側に向かうにつれて径が小さくなる円錐面185を有する。
【0038】
(固体燃料バーナ1における着火性の向上について)
上述したように、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、バイオマス粒子を固体燃料として燃焼させるように構成されている。しかし、バイオマス粒子は、石炭(微粉炭)に比べると着火し難い。そのため、着火し難い条件となる低負荷時等には、着火不良となるおそれがある。
従来の固体燃料バーナでは、1次空気の流速が20m/秒から30m/秒程度と比較的速いため、石炭(微粉炭)に比べて着火し難い固体燃料を用いた場合、着火位置が固体燃料バーナから離れてしまう。また、着火のためには、固体燃料を早期に昇温させる必要があるが、受熱面が固体燃料噴流の外周面に限られているため、固体燃料の昇温に時間を要してしまう。
バイオマス粒子を燃焼させる場合、バイオマスが石炭と比べて微粉砕し難いため、粉砕後のバイオマス粒子の粒径が微粉炭に比べて大きくなる傾向にあり、微粉炭に比べて着火し難い。また、石油コークスを燃焼させる場合、石油コークスにおける揮発分が比較的少ないため、石炭に比べると着火し難い。
【0039】
そこで、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、図3及び図4に示すように、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気に固体燃料の少なくとも一部を混入させるように構成している。
【0040】
一般的に、ボイラ10に用いられる固体燃料バーナ1では、風箱18からの2次空気の温度は、固体燃料であるバイオマス粒子を搬送する1次空気の温度より高い。具体的には、上述したように、1次空気の温度は、例えば60℃から90℃程度であり、2次空気及び3次空気の温度は、例えば250℃から350℃程度である。
したがって、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気にバイオマス粒子の少なくとも一部を混入させるように構成されているので、バイオマス粒子を第2流路102内で2次空気によって加熱できる。これにより、バイオマス粒子の温度を上昇させることができるので、比較的着火し難いバイオマス粒子を燃料として用いる固体燃料バーナ1において着火性を向上できる。
【0041】
また、幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、図4及び図5に示すように、仕切壁150の下流側、かつ、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気とバイオマス粒子とを混合させるように構成している。
これにより、仕切壁150の下流側、かつ、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気とバイオマス粒子とを混合させることができ、バイオマス粒子を2次空気によって加熱できる。これにより、バイオマス粒子の温度を上昇させることができるので、比較的着火し難いバイオマス粒子を燃料として用いる固体燃料バーナ1において着火性を向上できる。
【0042】
図3から図5に示すように、幾つかの実施形態では、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面141、183を備える。
これにより、第1傾斜面141、183によってバイオマス粒子が第1流路101の中心側から外周側に向かって流れ易くなるので、第1流路101の外側に形成されている第2流路102に向かってバイオマス粒子が流れ易くなる。これにより、2次空気にバイオマス粒子が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0043】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1流路101に沿った断面内において、上述した中央流路143を備える。図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、上記断面内において、第1傾斜面141は、中央流路143を挟んで1対設けられている。
これにより、中央流路143よりも下流側の第1流路101に1次空気及びバイオマス粒子の少なくとも一部が流通可能となる。したがって、固体燃料バーナ1の下流端1aから流出した混合気におけるバイオマス粒子の濃度が、第1流路101の中心側に近い領域で低下してしまうことを抑制して、燃焼状態を良好に保つことができる。
【0044】
図6は、図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1の各部におけるバイオマス粒子の濃度を示したグラフを説明するための図である。
図6では、一実施形態に係る固体燃料バーナ1における中心線AX1、AX2に沿った位置P1、P2、P3のそれぞれ位置における、バイオマス粒子の鉛直方向の濃度分布を示している。位置P1は、濃度調節部140よりも上流側の位置である。位置P2は、連通路105が存在する位置である。位置P3は、固体燃料バーナ1の下流端1aの位置である。
【0045】
図6において、細い実線で示した濃度分布曲線C1は、位置P1におけるバイオマス粒子の濃度分布を示す曲線である。
図6において、太い破線で示した濃度分布曲線C2は、位置P2におけるバイオマス粒子の濃度分布を示す曲線である。
図6において、太い実線で示した濃度分布曲線C3は、位置P3におけるバイオマス粒子の濃度分布を示す曲線である。
【0046】
図6に示すように、位置P1におけるバイオマス粒子の濃度分布は、第1流路内で略一様である。位置P2におけるバイオマス粒子の濃度分布は、濃度調節部140の作用によって、連通路105内のバイオマス粒子の濃度が第1流路内のバイオマス粒子の濃度よりも高い。
このように、位置P2において、連通路105内のバイオマス粒子の濃度を第1流路内のバイオマス粒子の濃度よりも高くすることで、位置P3におけるバイオマス粒子の濃度分布は、固体燃料バーナ1の下流端1aにおいて、鉛直方向の位置によらず略一様にすることができる。
【0047】
また、図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、上記断面内において、第1傾斜面141が中央流路143を挟んで1対設けられているので、中央流路143を挟んだ一方側と他方側とにおいて、第1流路101の外側に形成されている第2流路102に向かってバイオマス粒子が流れ易くなる。これにより、中央流路143を挟んだ一方側と他方側との第2流路102内で2次空気にバイオマス粒子が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0048】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、上記仕切壁150に設けられていて第1流路101と第2流路102とを連通する連通路105を備える。該連通路105は、上流端が第1流路101に連通し、下流端が第2流路102に連通している。
これにより、連通路105を介して2次空気にバイオマス粒子の少なくとも一部を混入させることができる。
【0049】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、連通路105における流路断面積が下流側に向かうにつれて減少する絞り部107を備える。
これにより、連通路105における1次空気の流速低下を絞り部107において抑制できるので、連通路105においてバイオマス粒子が沈降することを抑制できる。
【0050】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、上記濃度調節部140を備える。濃度調節部140は、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面141を有する。
連通路105の上流側に設けられる濃度調節部140が第1傾斜面141を有するので、第1傾斜面141によってバイオマス粒子が連通路105に向かって流れ易くなるので、連通路105を介して第1流路101から第2流路102に向かってバイオマス粒子が流れ易くなる。これにより、2次空気にバイオマス粒子が混入し易くなり、着火性を向上できる。
なお、図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1において、上述したように、中心線AX1に沿った濃度調節部140の位置を調節可能に構成してもよい。これにより、中心線AX1に沿った濃度調節部140の位置を調節することで、連通路105を介して第1流路101から第2流路102に向かうバイオマス粒子の流量を調節できる。
【0051】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、濃度調節部140の下流端140aは、連通路105の上流端105aよりも上流側に位置する。
これにより、1次空気及びバイオマス粒子の一部が連通路105ではなく、濃度調節部140の下流端140aよりも下流側の第1流路101に流通可能となる。したがって、固体燃料バーナ1の下流端1aから流出した混合気におけるバイオマス粒子の濃度が、第1流路101の中心側に近い領域で低下してしまうことを抑制して、燃焼状態を良好に保つことができる。
【0052】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、固定部3は、上流側壁部151と、分流部材170とを含む。分流部材170は、第2流路102と第1流路101とを連通させる連通路105を挟んで上流側壁151部の内側に位置して、第1流路101の上流側部分における流れを連通路105および第1流路101の下流側部分に分流するための部材である。そして、図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、連通路105は、上流側壁部151の内側面(傾斜面154a)と分流部材170の湾曲面171との間に形成されている。
このような構成によれば、固定部3と回動部5とのオーバーラップ部分に連通路105を設けることができるので、回動部5における上流側の領域で2次空気にバイオマス粒子を混入できる。これにより、バイオマス粒子が2次空気に混入してから固体燃料バーナ1の下流端1aから吹き出されるまで回動部5の内部でバイオマス粒子を2次空気で加熱できるので、バイオマス粒子の加熱が不十分になることを抑制できる。
【0053】
図3に示す一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第2傾斜面1625aによって2次空気の流れに第2流路102の中心側に向かう速度成分を与えることができるので、バイオマス粒子と2次空気との混合が促進され、バイオマス粒子を2次空気で効率的に加熱できる。
【0054】
図4及び図5に示す幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、仕切壁150の下流側の端部150aは、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側に位置している。そして、図4及び図5に示す幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、仕切壁150よりも下流側の領域において、第1流路101から流出したバイオマス粒子が第2流路102から流出した2次空気に混入されるように構成されている。
このような構成によれば、仕切壁150の下流側において、固体燃料バーナ1の内部でバイオマス粒子を2次空気で加熱できる。これにより、バイオマス粒子の温度を上昇させることができるので、比較的着火し難い固体燃料であるバイオマス粒子を燃料として用いる固体燃料バーナ1において着火性を向上できる。
【0055】
図4に示す他の実施形態に係る固体燃料バーナ1では、第1傾斜面183の少なくとも一部は、仕切壁150の下流側に設けられる。
これにより、第1傾斜面183によってバイオマス粒子が第1流路101の中心側から外周側に向かって流れ易くなるので、第1流路101の外側の第2流路102を流れていた2次空気にバイオマス粒子が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0056】
図5に示すさらに他の実施形態に係る固体燃料バーナ1は、上述した第2傾斜面165を備えている。
これにより、該第2傾斜面165によって2次空気の流れに第1流路101の中心側に向かう速度成分を与えることができるので、バイオマス粒子と2次空気との混合が促進され、バイオマス粒子を2次空気で効率的に加熱できる。
【0057】
本開示の少なくとも一実施形態に係るボイラ10は、図3から図5に示した何れかの構成の固体燃料バーナ1を備えることで、固体燃料バーナ1の内部でバイオマス粒子の温度を上昇させることができる。これにより、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナ1を備えるボイラ10であっても、固体燃料バーナ1における着火性を向上できる。
【0058】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの実施形態に係る固体燃料バーナ1では、固体燃料としてバイオマス粒子を例に挙げて説明したが、固体燃料として石油コークスや、いわゆる高燃料比炭を用いてもよい。
【0059】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、固体燃料と固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路101と、第1流路101の外側に形成されていて、風箱18からの2次空気が流通可能な第2流路102と、を備える固体燃料バーナ1である。本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気に固体燃料の少なくとも一部を混入させるように構成されている。
【0060】
上述したように、一般的に、ボイラ10に用いられる固体燃料バーナ1では、風箱18からの2次空気の温度は、固体燃料を搬送する1次空気の温度より高い。したがって、上記(1)の構成によれば、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気に固体燃料の少なくとも一部を混入させるように構成されているので、固体燃料を第2流路102内で2次空気によって加熱できる。これにより、固体燃料の温度を上昇させることができるので、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナ1において着火性を向上できる。
【0061】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面141、183をさらに備える。
【0062】
上記(2)の構成によれば、第1傾斜面141、183によって固体燃料が第1流路101の中心側から外周側に向かって流れ易くなるので、第1流路101の外側に形成されている第2流路102に向かって固体燃料が流れ易くなる。これにより、2次空気に固体燃料が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0063】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、第1流路101に沿った断面内において、第1流路101の中心線AX1に沿って1次空気及び固体燃料の少なくとも一部が流通可能な中央流路143をさらに備える。幾つかの実施形態では、上記断面内において、第1傾斜面141は、中央流路143を挟んで1対設けられている。
【0064】
上記(3)の構成によれば、中央流路143よりも下流側の第1流路101に1次空気及び固体燃料の少なくとも一部が流通可能となる。これにより、固体燃料バーナ1の下流端1aから流出した混合気における固体燃料の濃度が、第1流路101の中心側に近い領域で低下してしまうことを抑制して、燃焼状態を良好に保つことができる。
また、上記(3)の構成によれば、上記断面内において、第1傾斜面141が中央流路143を挟んで1対設けられているので、中央流路143を挟んだ一方側と他方側とにおいて、第1流路101の外側に形成されている第2流路102に向かって固体燃料が流れ易くなる。これにより、中央流路143を挟んだ一方側と他方側との第2流路102内で2次空気に固体燃料が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0065】
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)の構成において、第1傾斜面183は、点火用の油バーナ180の外表面181に形成されている。
【0066】
上記(4)の構成によれば、点火用の油バーナ180を利用して第1傾斜面183を設けることができる。
【0067】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、第1流路101と第2流路102とを仕切る仕切壁150と、仕切壁150に設けられていて第1流路101と第2流路102とを連通する連通路105と、をさらに備える。
【0068】
上記(5)の構成によれば、連通路105を介して2次空気に固体燃料の少なくとも一部を混入させることができる。
【0069】
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、連通路105における流路断面積が下流側に向かうにつれて減少する絞り部107をさらに備える。
【0070】
上記(6)の構成によれば、連通路105における1次空気の流速低下を絞り部107において抑制できるので、連通路105において固体燃料が沈降することを抑制できる。
【0071】
(7)幾つかの実施形態では、上記(5)又は(6)の構成において、第1流路101内において連通路105の上流側に設けられる濃度調節部140を備える。この濃度調節部140は、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面141を有する。
【0072】
上記(7)の構成によれば、連通路105の上流側に設けられる濃度調節部140が第1傾斜面141を有するので、第1傾斜面141によって固体燃料が連通路105に向かって流れ易くなるので、連通路105を介して第1流路101から第2流路102に向かって固体燃料が流れ易くなる。これにより、2次空気に固体燃料が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0073】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、濃度調節部140の下流端140aは、連通路105の上流端105aよりも上流側に位置する。
【0074】
上記(8)の構成によれば、1次空気及び固体燃料の一部が連通路105ではなく、濃度調節部140の下流端140aよりも下流側の第1流路101に流通可能となる。これにより、固体燃料バーナ1の下流端1aから流出した混合気における固体燃料の濃度が、第1流路101の中心側に近い領域で低下してしまうことを抑制して、燃焼状態を良好に保つことができる。
【0075】
(9)幾つかの実施形態では、上記(5)乃至(8)の何れかの構成において、第1流路101の下流側部分を形成する下流側壁部152を含む回動部5と、回動部5に対して上流側に位置する固定部3と、を備える。幾つかの実施形態では、回動部5は、固定部3に対して回動可能である。幾つかの実施形態では、固定部3は、第1流路101の上流側部分を形成する上流側壁部151と、第2流路102と第1流路101とを連通させる連通路105を挟んで上流側壁部151の内側に位置して、第1流路101の上流側部分における流れを連通路105および第1流路101の下流側部分に分流するための分流部材170と、を含む。幾つかの実施形態では、分流部材170は、該分流部材170からみて回動部5の回動中心側に曲率中心を有する湾曲面171を有する。幾つかの実施形態では、連通路105は、上流側壁部151の内側面(傾斜面154a)と分流部材170の湾曲面171との間に形成されている。
【0076】
上記(9)の構成によれば、固定部3と回動部5とのオーバーラップ部分に連通路105を設けることができるので、回動部5における上流側の領域で2次空気に固体燃料を混入できる。これにより、固体燃料が2次空気に混入してから固体燃料バーナ1の下流端1aから吹き出されるまで回動部5の内部で固体燃料を2次空気で加熱できるので、固体燃料の加熱が不十分になることを抑制できる。
【0077】
(10)幾つかの実施形態では、上記(5)乃至(9)の何れかの構成において、第2流路102における連通路105よりも下流側の領域において第2流路102の内部壁面とは別に設けられていて、下流側に向かうにつれて第2流路102の中心側に向かう第2傾斜面1625aをさらに備える。
【0078】
上記(10)の構成によれば、第2傾斜面1625aによって2次空気の流れに第2流路102の中心側に向かう速度成分を与えることができるので、固体燃料との混合が促進され、固体燃料を2次空気で効率的に加熱できる。
【0079】
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、第1流路101と第2流路102とを仕切る仕切壁150を備える。幾つかの実施形態では、仕切壁150の下流側の端部150aは、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側に位置している。幾つかの実施形態では、仕切壁150の下流側において、第1流路101から流出した固体燃料が第2流路102から流出した2次空気に混入されるように構成されている。
【0080】
上記(11)の構成によれば、仕切壁150の下流側において、固体燃料バーナ1の内部で固体燃料を2次空気で加熱できる。これにより、固体燃料の温度を上昇させることができるので、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナ1において着火性を向上できる。
【0081】
(12)幾つかの実施形態では、上記(11)の構成において、第1流路101に沿って下流側に向かうにつれて第1流路101の中心側から外周側に向かうように形成された第1傾斜面183を備える。幾つかの実施形態では、第1傾斜面183の少なくとも一部は、仕切壁150の下流側に設けられる。
【0082】
上記(12)の構成によれば、第1傾斜面183によって固体燃料が第1流路101の中心側から外周側に向かって流れ易くなるので、第1流路101の外側の第2流路102を流れていた2次空気に固体燃料が混入し易くなり、着火性を向上できる。
【0083】
(13)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れかの構成において、固体燃料バーナ1は、固体燃料バーナ1の下流端から上流側を見たときの形状が矩形形状を有する角型バーナである。
【0084】
上記(13)の構成によれば、上記(1)乃至(10)の何れかの構成を角型バーナに適用できる。
【0085】
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかの構成において、固体燃料バーナ1は、固体燃料バーナ1の下流端から上流側を見たときの形状が円形状を有する丸型バーナである。
【0086】
上記(14)の構成によれば、上記(1)乃至(12)の何れかの構成を丸型バーナに適用できる。
【0087】
(15)本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、固体燃料と固体燃料を搬送する1次空気とが流通可能な第1流路101と、第1流路101の外側に形成されていて、風箱18からの2次空気が流通可能な第2流路102と、第1流路101と第2流路102とを仕切る仕切壁150と、を備える固体燃料バーナ1である。本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナ1では、仕切壁150の下流側の端部150aは、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側に位置している。本開示の少なくとも一実施形態に係る固体燃料バーナ1は、仕切壁150の下流側、かつ、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気と固体燃料とを混合させるように構成されている。
【0088】
上述したように、一般的に、ボイラ10に用いられる固体燃料バーナ1では、風箱18からの2次空気の温度は、固体燃料を搬送する1次空気の温度より高い。したがって、上記(15)の構成によれば、仕切壁150の下流側、かつ、固体燃料バーナ1の下流端1aよりも上流側で2次空気と固体燃料とを混合させるように構成されているので、固体燃料を2次空気によって加熱できる。これにより、固体燃料の温度を上昇させることができるので、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナ1において着火性を向上できる。
【0089】
(16)幾つかの実施形態では、上記(15)の構成において、仕切壁150の下流側に位置し、第2流路102から流出した2次空気を第1流路101の中心側に向けるための第2傾斜面165をさらに備える。
【0090】
上記(16)の構成によれば、第2傾斜面165によって2次空気の流れに第1流路101の中心側に向かう速度成分を与えることができるので、固体燃料との混合が促進され、固体燃料を2次空気で効率的に加熱できる。
【0091】
(17)本開示の少なくとも一実施形態に係るボイラ10は、上記(1)乃至(16)の何れかの構成の固体燃料バーナ1を備える。
【0092】
上記(17)の構成によれば、固体燃料バーナ1によって固体燃料バーナ1の内部で固体燃料の温度を上昇させることができる。これにより、比較的着火し難い固体燃料を燃料として用いる固体燃料バーナ1を備えるボイラ10であっても、固体燃料バーナ1における着火性を向上できる。
【符号の説明】
【0093】
1 固体燃料バーナ
3 固定部
5 回動部
10 ボイラ
18 風箱
101 第1流路
102 第2流路
103 第3流路
105 連通路
107 絞り部
140 濃度調節部
141、183 第1傾斜面
143 中央流路
150 仕切壁
151 上流側壁部
152 下流側壁部
165、1625a 第2傾斜面
170 分流部材
171 湾曲面
180 油バーナ
181 外表面
図1
図2
図3
図4
図5
図6