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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-5609(P2021-5609A)
(43)【公開日】2021年1月14日
(54)【発明の名称】プリント配線板およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/34 20060101AFI20201211BHJP
【FI】
   H05K3/34 501E
   H05K3/34 502E
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-118255(P2019-118255)
(22)【出願日】2019年6月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呉 有紅
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 巧治
(72)【発明者】
【氏名】小寺 美宏
【テーマコード(参考)】
5E319
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AB05
5E319AC02
5E319BB04
5E319CC33
5E319CD60
5E319GG20
(57)【要約】
【課題】プリント配線板においてリフロー後のバンプ高さを揃える。
【解決手段】基部絶縁層と、基部絶縁層上に形成された導体層と、基部絶縁層上および導体層上に形成され、かつ、導体層の一部を第1の導体パッドとして露出させる第1の開口、および第1の開口よりも径が小さく導体層の他の一部を第2の導体パッドとして露出させる第2の開口を有するソルダーレジスト層と、第1の導体パッド上に形成された第1のバンプと、第2の導体パッド上に形成され、第1のバンプよりも小径の第2のバンプと、を備え、第1のバンプは、第1の開口内に形成された第1のベースめっき層と、第1のベースめっき層上に形成された第1のトップめっき層とを有し、複数の第1のバンプにおいて、第1のバンプの径がプリント配線板の中央に向かって大きく、複数の第1のバンプの最上位置が略同一である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント配線板であって、
基部絶縁層と、
前記基部絶縁層上に形成された導体層と、
前記基部絶縁層上および前記導体層上に形成され、かつ、前記導体層の一部を第1の導体パッドとして露出させる第1の開口、および該第1の開口よりも径が小さく前記導体層の他の一部を第2の導体パッドとして露出させる第2の開口を有するソルダーレジスト層と、
前記第1の導体パッド上に形成された第1のバンプと、
前記第2の導体パッド上に形成され、前記第1のバンプよりも小径の第2のバンプと、
を備え、
前記第1のバンプは、前記第1の開口内に形成された第1のベースめっき層と、該第1のベースめっき層上に形成された第1のトップめっき層とを有し、
前記第2のバンプは、前記第2の開口内に形成された第2のベースめっき層と、該第2のベースめっき層上に形成された第2のトップめっき層とを有し、
複数の前記第1のバンプにおいて、第1のバンプの径がプリント配線板の中央に向かって大きく、複数の前記第1のバンプの最上位置が略同一である。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記プリント配線板を中央部、中間部および外周部に分け、中央部に存在する前記第1のバンプの径をR3、中間部に存在する前記第1のバンプの径をR2、外周部に存在する前記第1のバンプの径をR1としたとき、R3>R2>R1である。
【請求項3】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記第1のトップめっき層および前記第2のトップめっき層の厚みは、5μm〜45μmである。
【請求項4】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記第1のベースめっき層および前記第2のベースめっき層は、銅を主成分とする金属からそれぞれ形成されている。
【請求項5】
請求項1に記載のプリント配線板であって、第1のトップめっき層および前記第2のトップめっき層は、スズを主成分とする金属からそれぞれ形成されている。
【請求項6】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記第1のベースめっき層と前記第1の導体パッドとの間、および前記第2のベースめっき層と前記第1の導体パッド層との間に、ニッケル層、パラジウム層及び金層からなる下地層をそれぞれ有する。
【請求項7】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記第1のベースめっき層と前記第1のトップめっき層との間、および前記第2のベースめっき層と前記第2のトップめっき層との間にニッケルを主成分とする中間層をそれぞれ有する。
【請求項8】
請求項7に記載のプリント配線板であって、前記中間層の厚みは7μm以下である。
【請求項9】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記第1および第2のベースめっき層は前記ソルダーレジスト層の表面を超える高さまで形成され、前記ソルダーレジスト層の表面からの前記第1のベースめっき層の厚みおよび前記第2のベースめっき層の厚みはそれぞれ3μm〜20μmの範囲内にある。
【請求項10】
請求項1に記載のプリント配線板であって、前記第1の開口のアスペクト比は0.5以下であり、前記第2の開口のアスペクト比は0.6以上である。
【請求項11】
プリント配線板の製造方法であって、
基部絶縁層を形成することと、
前記基部絶縁層上に導体層を形成することと、
前記基部絶縁層上および前記導体層上にソルダーレジスト層を形成することと、
前記ソルダーレジスト層に、前記導体層の一部を第1の導体パッドとして露出させる第1の開口を形成することと、
前記ソルダーレジスト層に、前記第1の開口よりも径が小さく前記導体層の他の一部を第2の導体パッドとして露出させる第2の開口を形成することと、
前記第1の導体パッド上に第1のバンプを形成することと、
前記第2の導体パッド上に、前記第1のバンプよりも小径の第2のバンプを形成することと、を含み、
前記第1のバンプを形成することは、前記第1の開口内に第1のベースめっき層を形成することと、前記第1のベースめっき層上に第1のトップめっき層を形成することと、第1のトップめっき層をリフローして、複数の前記第1のバンプの径を、複数の前記第1のベースめっき層の径をプリント配線板の中央に向かって大きくすることで、プリント配線板の中央に向かって大きくすることと、を含み、
前記第2のバンプを形成することは、前記第2の開口内に第2のベースめっき層を形成することと、前記第2のベースめっき層上に、前記第1のトップめっき層の上面の最上位置より上にある上面を有する第2のトップめっき層を形成することと、第2のトップめっき層をリフローすることと、を含む。
【請求項12】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記プリント配線板を中央部、中間部および外周部に分け、中央部に存在する前記第1のバンプの径をR3、中間部に存在する前記第1のバンプの径をR2、外周部に存在する前記第1のバンプの径をR1としたとき、R3>R2>R1とする。
【請求項13】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1のトップめっき層および前記第2のトップめっき層の厚みを5μm〜45μmの範囲内とする。
【請求項14】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1のベースめっき層および前記第2のベースめっき層を、銅を主成分とする金属からそれぞれ形成する。
【請求項15】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、第1のトップめっき層および前記第2のトップめっき層を、スズを主成分とする金属からそれぞれ形成する。
【請求項16】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1のベースめっき層と前記第1の導体パッドとの間、および前記第2のベースめっき層と前記第1の導体パッド層との間に、ニッケル層、パラジウム層及び金層からなる下地層をそれぞれ形成することをさらに含む。
【請求項17】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1のベースめっき層と前記第1のトップめっき層との間、および前記第2のベースめっき層と前記第2のトップめっき層との間にニッケルを主成分とする中間層をそれぞれ形成することをさらに含む。
【請求項18】
請求項17に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記中間層の厚みを7μm以下とする。
【請求項19】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1および第2のベースめっき層を前記ソルダーレジスト層の表面を超える高さまで形成し、前記ソルダーレジスト層の表面からの前記第1のベースめっき層の厚みおよび前記第2のベースめっき層の厚みをそれぞれ3μm〜20μmの範囲内とする。
【請求項20】
請求項11に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1の開口のアスペクト比は0.5以下であり、前記第2の開口のアスペクト比は0.6以上である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、めっきバンプを有するプリント配線板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、めっき法を用いたバンプ形成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−129996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図5および図6に示すように、ソルダーレジスト層16’に形成された大きさの異なる開口16a’、16b’内の導体パッド14a’、14b’上にベースめっき層24’、30’を形成し、該ベースめっき層24’、30’上にトップめっき層28’、32’を形成して大きさの異なる大径バンプ20’と小径バンプ22’を形成した場合、基板の中央部の大径バンプ20’と外周部の大径バンプ20’において、トップめっき層28’のリフロー後に中央部のバンプ高さBH3と外周部のバンプ高さBH1との間でバンプの高さが揃わない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るプリント配線板は、プリント配線板であって、基部絶縁層と、前記基部絶縁層上に形成された導体層と、前記基部絶縁層上および前記導体層上に形成され、かつ、前記導体層の一部を第1の導体パッドとして露出させる第1の開口、および該第1の開口よりも径が小さく前記導体層の他の一部を第2の導体パッドとして露出させる第2の開口を有するソルダーレジスト層と、前記第1の導体パッド上に形成された第1のバンプと、前記第2の導体パッド上に形成され、前記第1のバンプよりも小径の第2のバンプと、を備え、前記第1のバンプは、前記第1の開口内に形成された第1のベースめっき層と、該第1のベースめっき層上に形成された第1のトップめっき層とを有し、前記第2のバンプは、前記第2の開口内に形成された第2のベースめっき層と、該第2のベースめっき層上に形成された第2のトップめっき層とを有し、複数の前記第1のバンプにおいて、第1のバンプの径がプリント配線板の中央に向かって大きく、複数の前記第1のバンプの最上位置が略同一である。
【0006】
また、本発明のプリント配線板の製造方法は、プリント配線板の製造方法であって、基部絶縁層を形成することと、前記基部絶縁層上に導体層を形成することと、前記基部絶縁層上および前記導体層上にソルダーレジスト層を形成することと、前記ソルダーレジスト層に、前記導体層の一部を第1の導体パッドとして露出させる第1の開口を形成することと、前記ソルダーレジスト層に、前記第1の開口よりも径が小さく前記導体層の他の一部を第2の導体パッドとして露出させる第2の開口を形成することと、前記第1の導体パッド上に第1のバンプを形成することと、前記第2の導体パッド上に、前記第1のバンプよりも小径の第2のバンプを形成することと、を含み、前記第1のバンプを形成することは、前記第1の開口内に第1のベースめっき層を形成することと、前記第1のベースめっき層上に第1のトップめっき層を形成することと、第1のトップめっき層をリフローして、複数の前記第1のバンプの径を、複数の前記第1のベースめっき層の径をプリント配線板の中央に向かって大きくすることで、プリント配線板の中央に向かって大きくすることと、を含み、前記第2のバンプを形成することは、前記第2の開口内に第2のベースめっき層を形成することと、前記第2のベースめっき層上に、前記第1のトップめっき層の上面の最上位置より上にある上面を有する第2のトップめっき層を形成することと、第2のトップめっき層をリフローすることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態のプリント配線板を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態のプリント配線板において、バンプ径の関係を説明するための図である。
図3】本発明の一実施形態のプリント配線板において、バンプ径を変えるプリント配線板のゾーンを説明するための図である。
図4A】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4B】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4C】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4D】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4E】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4F】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4G】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図4H】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図5】従来技術に従うプリント配線板において、バンプの構造を説明するための断面図である。
図6】従来技術に従うプリント配線板において、大径バンプの高さが揃わない様子を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<本発明のプリント配線板について>
本発明のプリント配線板の一実施形態が、図面を参照して説明される。図1には、実施形態の製造方法により作製されたプリント配線板10の一部が拡大して示されている。プリント配線板10は、コア基板(図示せず)の片面または両面に所定の回路パターンを有する導体層と樹脂絶縁層とを交互に積層してなるコア付き基板であってよい。コア基板の両面に導体層を形成する場合には、コア基板を介して対向する導体層同士は、スルーホール導体(図示せず)を介して接続されていてもよい。あるいは、プリント配線板10は、コア基板の代わりに支持板(図示せず)上で導体層と樹脂絶縁層とを交互に積層した後、支持板を除去してなるコアレス基板であってもよい。いずれにせよ、プリント配線板10は、図1に示すように、少なくとも1層の樹脂絶縁層のうち最外に配置されたものである基部絶縁層12と、基部絶縁層12上に形成された、所定の回路パターンを有する導体層14と、基部絶縁層12および導体層14上に形成されたソルダーレジスト層16とを備えている。基部絶縁層12の下層には他の複数の導体層および樹脂絶縁層が交互に設けられている場合が多いが、図では省略されている。しかし、プリント配線板10は、1層の基部絶縁層12と1層の導体層14とからなるものでもよい。
【0009】
基部絶縁層12は、例えばシリカやアルミナ等の無機フィラーとエポキシ系樹脂とを含む樹脂組成物等で構成することができる。導体層14は導電性金属、例えば銅を主成分とする金属で形成される。
【0010】
ソルダーレジスト層16は、導体層14の一部を第1の導体パッド14aとして露出させる第1の開口16aと、第1の開口16aよりも径が小さく導体層14の他の一部を第2の導体パッド14bとして露出させる第2の開口16bとを有している。第1の開口16aのアスペクト比、つまり底部の口径に対する深さの比は0.5以下とすることができる。第2の開口16bのアスペクト比、つまり底部の口径に対する深さの比0.6以上とすることができる。
【0011】
第1および第2の導体パッド14a、14b上には下地層18がそれぞれ形成されていてよい。下地層18としては、第1および第2の導体パッド14a、14bの表面に形成されたニッケル層とニッケル層上に形成されたパラジウム層とパラジウム層上に形成された金層とを例示することができる。その他、ニッケル層とニッケル層上に形成された金層とを例示することができる。下地層18は形成しなくてもよい。
【0012】
プリント配線板10はさらに、第1の導体パッド14a上に下地層18を介して形成された第1のバンプ20と、第2の導体パッド14b上に下地層18を介して形成され、第1のバンプ20よりも小径の第2のバンプ22とを備えている。下地層18を形成しない場合、第1および第2のバンプ20、22は第1および第2の導体パッド14a、14b上に直接形成することができる。第1のバンプ20は電源もしくはグランド線との接続に用いることができる。第1のバンプ20よりも径の小さい第2のバンプ22は信号線との接続に用いることができる。
【0013】
本発明のプリント配線板10において大径バンプを構成する第1のバンプ20は、第1の開口16a内に形成された第1のベースめっき層24と、第1のベースめっき層24上に例えばニッケルを主成分とする中間層26を介して形成された第1のトップめっき層28とを有する。中間層26の厚みは7μm以下とすることが好ましい。中間層26は形成しなくてもよい。中間層26を形成しない場合、第1のトップめっき層28は第1のベースめっき層24上に直接形成することができる。
【0014】
第1のベースめっき層24は、導電性金属、好ましくは銅を主成分とする金属から形成されている。第1のベースめっき層24はソルダーレジスト層16の表面(基部絶縁層12とは反対側の面)を超える高さまで形成する。これにより第1のバンプ20が第1の開口16a内に安定して保持される。ソルダーレジスト層16の表面からの第1のベースめっき層24の厚みB1は3μm〜20μmの範囲内とすることが好ましい。
【0015】
第1のトップめっき層28は、第1のベースめっき層24よりも融点が低くリフロー処理により溶融して図1に示すような略半球状に整形される金属、例えばスズを主成分とする金属からなる。第1のトップめっき層28の厚み(第1のバンプ20の外周面において第1のトップめっき層28の下端から第1のトップめっき層の頂部までの垂直方向の距離)A1は5μm〜45μmの範囲とすることが好ましい。第1のトップめっき層28の厚みA1をこの範囲とすることで、第1のバンプ20と、プリント配線板10に実装される半導体チップやメモリなど電子部品の接続パッド(図示せず)との間で良好な接続信頼性が得られる。
【0016】
本発明のプリント配線板10において小径バンプを構成する第2のバンプ22は、第2の開口16b内に形成された第2のベースめっき層30と、第2のベースめっき層30上に例えばニッケルを主成分とする中間層26を介して形成された第2のトップめっき層32とを有する。中間層26の厚みは7μm以下とすることが好ましい。中間層26は形成しなくてもよい。中間層26を形成しない場合、第2のトップめっき層32は第2のベースめっき層30上に直接形成することができる。
【0017】
第2のベースめっき層30は、導電性金属、好ましくは銅を主成分とする金属から形成されている。第2のベースめっき層30はソルダーレジスト層16の表面(基部絶縁層12とは反対側の面)を超える高さまで形成することが好ましい。これにより第2のバンプ22が第2の開口16b内に安定して保持される。ソルダーレジスト層16の表面からの第2のベースめっき層30の厚みB2は3μm〜20μmの範囲内とすることが好ましい。第2のベースめっき層30は上面中央部分に第2の窪み30aを有する。すなわち、第2のベースめっき層30の上面中央部分は上面外周部分よりも低い位置に形成されている。
【0018】
第2のトップめっき層32は、第2のベースめっき層30よりも融点が低くリフロー処理により溶融して図1に示すような略半球状に整形される金属、例えばスズを主成分とする金属からなる。第2のトップめっき層32の厚み(第2のバンプ22の外周面において第2のトップめっき層32の下端から第2のトップめっき層32の頂部までの垂直方向の距離)A2は5μm〜45μmの範囲とすることが好ましい。第2のトップめっき層32の厚みA2をこの範囲とすることで、第2のバンプ22と、プリント配線板10に実装される半導体チップやメモリなど電子部品の接続パッド(図示せず)との間で良好な接続信頼性が得られる。
【0019】
本発明に係るプリント配線板では、大径バンプを構成する複数の第1のバンプ20において、第1のバンプ20の径が、プリント配線板の中央に向かって大きく、複数の第1のバンプ20の最上位置が略同一である。
【0020】
具体的な態様の一例として、図2に示すように、第1のトップめっき層28のリフロー前において、プリント配線板の外周部に位置する外周部バンプの第1のベースめっき層24の径をR1とし、プリント配線板の中央部に位置する中央部バンプの第1のベースめっき層24の径をR3とすると、第1のトップめっき層28のリフロー後における第1のバンプ20の径は、外形部バンプにおいてR1となり、中央部バンプにおいてR3となる。この外周部バンプと中央部バンプとの関係を、R3>R1とする。この際、第1のベースめっき層24の下地層18と接触する部分の径をR11とすると、R11は外周部バンプおよび中央部バンプにおいて同じであり、R1およびR3との関係はR3>R1>R11となる。また、第1のバンプ20のバンプ高さを、外周部バンプでBH1、中央部バンプでBH3とすると、略BH1=BH3の関係となる。
【0021】
具体的な態様の他の例として、図3に示すように、プリント配線板10を中央部Z3、中間部Z2および外周部Z1と分け、中央部Z3に存在する第1のバンプ20の径をR3、中間部Z2に存在する第1のバンプ20の径をR2、外周部Z1に存在する第1のバンプ20の径をR3としたとき、R3>R2>R1とすることができる。
【0022】
<本発明のプリント配線板の製造方法について>
以下、本発明に係る図1に示すプリント配線板10の製造方法を、図4A図4Hを参照して説明する。
【0023】
図4Aには、公知の方法を用いて、基部絶縁層12上に所定の回路パターンを有する導体層14およびソルダーレジスト層16が形成された中間体が示されている。基部絶縁層12の下層には他の複数の導体層および樹脂絶縁層が交互に形成されている場合が多いが、図では省略されている。複数の導体層および樹脂絶縁層はコア基板上もしくは後に除去可能な支持板上で積層することができる。しかし、プリント配線板10は、基部絶縁層12としての1層の樹脂絶縁層と1層の導体層14とからなるものでもよく、この場合この樹脂絶縁層が基部絶縁層12に相当する。基部絶縁層12には、シリカやアルミナ等の無機フィラーとエポキシ系樹脂とを含むビルドアップ用絶縁樹脂フィルムを用いることができる。ソルダーレジスト層16には、例えば炭酸ガスレーザまたはUV−YAGレーザ等により、導体層14の一部を第1の導体パッド14aとして露出させる第1の開口16aと導体層14の他の一部を第2の導体パッド14bとして露出させる第2の開口16bが形成される。第1の開口16aのアスペクト比は0.5以下とし、第2の開口16bのアスペクト比は0.6以上とするのが好ましい。第1および第2の導体パッド14a、14b上には、めっきにより例えばニッケル層、パラジウム層、金層がこの順に積層されて下地層18が形成される。下地層18は形成しなくてもよい。
【0024】
図4Bに示されるように、例えば、無電解銅めっき処理等の無電解めっき処理が行われ、中間体の表面(ソルダーレジスト層16の表面および第1および第2の開口16a、16bの側面)上と、下地層18上(下地層18が形成されない場合には導体パッド14a、14b上)にシード層34が形成される。
【0025】
図4Cに示されるように、シード層34上に、第1および第2のバンプ20、22(図1)の形成予定部位に開口36aを有する所定パターンのめっきレジスト36が形成される。
【0026】
図4Dに示されるように、電解めっき処理が行われ、シード層34上の、めっきレジスト36から露出する部分に、例えば銅を主成分とする第1のベースめっき層24および第2のベースめっき層30が形成される。本発明では、この段階で、複数の第1のベースめっき層24の径をプリント配線板の中央に向かって大きくすることで、最終形状の第1のバンプ20の径をプリント配線板の中央に向かって大きくすることができる。
【0027】
また、第1および第2のベースめっき層24、30を形成する際には、ソルダーレジスト層16の表面からの第1のベースめっき層24の厚みおよび第2のベースめっき層30の厚みが3μm〜20μmの範囲内となるよう、第1および第2のベースめっき層24、30のめっき厚を調整するのが好ましい。
【0028】
図4Eに示されるように、例えば電解めっき処理が行われ、第1および第2のベースめっき層24,30上に例えばニッケルを主成分とする中間層26が形成される。中間層26の厚みは好ましくは7μm以下とする。中間層26は形成しなくてもよい。
【0029】
図4Fに示されるように、電解めっき処理が行われ、第1および第2のベースめっき層24,30上に中間層26を介在して第1および第2のトップめっき層28,32が形成される。第1および第2のトップめっき層28,32は、第1および第2のベースめっき層24,30よりも融点が低くリフロー処理により溶融して略半球状に整形される金属、例えばスズを主成分とする金属からなる。第1および第2のトップめっき層28,32の厚みは5μm〜45μmの範囲とすることが好ましい。
【0030】
図4Gに示されるように、めっきレジスト36が剥離される。また、めっきレジスト36の除去により露出したシード層34の部分がエッチングにより除去される。
【0031】
図4Hに示されるように、リフロー処理が行われ、第1のトップめっき層28および第2のトップめっき層32が略半球状に整形される。リフロー処理により、第1および第2の導体パッド14a、14bに近い側から銅層、銅/ニッケル合金層、ニッケル層、ニッケル/スズ合金層、スズ層からなる第1のバンプ20および第2のバンプ22が形成される。中間層26が形成されていない場合には、第1および第2の導体パッド14a,14bに近い側から銅層、銅/スズ合金層、スズ層からなる第1のバンプ20および第2のバンプ22が形成される。
【符号の説明】
【0032】
10 プリント配線板
12 基部絶縁層
14 導体層
14a 第1の導体パッド
14b 第2の導体パッド
16 ソルダーレジスト層
16a 第1の開口
16b 第2の開口
18 下地層
20 第1のバンプ
22 第2のバンプ
24 第1のベースめっき層
24a 第1の窪み
26 中間層
28 第1のトップめっき層
30 第2のベースめっき層
30a 第2の窪み
30b 隆起部
32 第2のトップめっき層
34 シード層
36 めっきレジスト
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図5
図6