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特開2021-59360腰下構造体、及び腰下構造体を用いた梱包方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-59360(P2021-59360A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】腰下構造体、及び腰下構造体を用いた梱包方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/05 20060101AFI20210319BHJP
   B65D 85/68 20060101ALI20210319BHJP
【FI】
   B65D81/05 500Z
   B65D85/68 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-184349(P2019-184349)
(22)【出願日】2019年10月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 敬三
【テーマコード(参考)】
3E037
3E066
【Fターム(参考)】
3E037AA20
3E037BA03
3E037BB03
3E037CA05
3E066AA13
3E066CA06
3E066GA05
3E066GA12
3E066JA13
3E066NA41
(57)【要約】
【課題】梱包した物品に作用する衝撃を和らげることができる腰下構造体を提供する。
【解決手段】腰下構造体は、第1水平材11と、第1水平材11の上方に間隔をあけて配されており物品が載置される第2水平材12と、第1水平材11と第2水平材12との間隔を保持するとともに第2水平材12に載置された物品を支持する第1柱材53と、を有する本体部5と、上方に突き出た突起部42が形成された第2柱材40と、を備える。本体部5には、第1柱材53が配置された箇所に形成された切欠きにより空間が形成され、空間に配された第2柱材40の突起部42が挿入される下方を向いた穴部が形成されている。突起部42と穴部との嵌め合いにより生じた結合力により、物品の梱包時に突起部42の穴部に対する挿入深さが最深の状態になるまで挿入されずに、第2柱材40が本体部から下方に突出した状態で保持される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を梱包するために、該物品が載置される腰下構造体であって、
第1水平材と、前記第1水平材の上方に間隔をあけて配されており前記物品が載置される第2水平材と、前記第1水平材と前記第2水平材との間隔を保持するとともに前記第2水平材に載置された前記物品を支持する第1柱材と、を有する本体部と、
上方に突き出た突起部が形成された第2柱材と、を備え、
前記本体部には、前記第1柱材が配置された箇所に形成された切欠きにより空間が形成され、前記空間に配された前記第2柱材の前記突起部が挿入される下方を向いた穴部が形成されており、
前記突起部と前記穴部との嵌め合いにより生じた結合力により、前記物品の梱包時に前記突起部の前記穴部に対する挿入深さが最深の状態になるまで挿入されずに、前記第2柱材が前記本体部から下方に突出した状態で保持される、
腰下構造体。
【請求項2】
前記突起部は、側面が傾斜した上方に向かうにつれて細くなる錐台の形状であり、
前記穴部は、挿入された前記突起部の前記側面と接触する傾斜した穴壁を有し、
前記穴壁の傾斜角度は、前記突起部の前記側面の傾斜角度よりも小さい、
請求項1に記載の腰下構造体。
【請求項3】
前記穴壁には、周方向に沿って段差が設けられている、
請求項2に記載の腰下構造体。
【請求項4】
前記突起部の側面には、上下方向に沿って切欠き溝が形成されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の腰下構造体。
【請求項5】
前記第2柱材が四隅に設けられている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の腰下構造体。
【請求項6】
物品を梱包するために、該物品が載置される腰下構造体であって、
第1水平材と、前記第1水平材の上方に間隔をあけて配されており前記物品が載置される第2水平材と、前記第1水平材と前記第2水平材との間隔を保持するとともに前記第2水平材に載置された前記物品を支持する第1柱材と、を有する本体部と、
側方に突き出た突起部が形成された第2柱材と、を備え、
前記本体部には、前記第1柱材が配置された箇所に形成された切欠きにより空間が形成され、前記空間に配された前記第2柱材の前記突起部が下方から挿入される上下方向に延びる溝部が形成されており、
前記突起部と前記溝部との嵌め合いにより生じる結合力により、前記物品の梱包時に前記突起部の前記溝部に対する挿入深さが最深の状態になるまで挿入されずに、前記第2柱材が前記本体部から下方に突出した状態で保持される、
腰下構造体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の腰下構造体に前記物品を載置し、
固定部材を用いて、前記腰下構造体に前記物品を固定し、
前記物品の外面を梱包材により覆い、
前記物品と前記梱包材とを結束材で結束する、
腰下構造体を用いた梱包方法。
【請求項8】
前記物品の上面を覆う前記梱包材には、前記腰下構造体に配置された前記第2柱材の配置態様と同じ配置態様で凹部が形成されており、
前記凹部の深さは、前記第2柱材が前記本体部から下方に突出した量より深い、
請求項7に記載の腰下構造体を用いた梱包方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰下構造体、及び腰下構造体を用いた梱包方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の梱包方法は、物品の重量や耐衝撃性などを考慮した上で、種々ある梱包方法の中から適したものが採用される。例えばエアコンの室外機は、重量が大きく、運搬時の衝撃に配慮する必要があることから、これらの条件に応じた梱包方法が提案されている。
【0003】
例えば特許文献1は、木製の腰下構造体に載置した室外機を梱包する方法を開示している。腰下構造体を木製とすることにより、載置された室外機を確実に支持することができる。また、特許文献1の腰下構造体には、載置された室外機の重心位置に近い側の端部に緩衝材が設けられている。これにより、室外機を落下させてしまった場合、緩衝材を配した部分を先に地面に接触させやすくすることができ、緩衝材によって室外機に伝わる衝撃を緩和させやすくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−329173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている梱包方法を用いたとしても、落下時に緩衝材を配置した部分が先に地面に接触するとは限らない。仮に落下時に緩衝材が配置されていない部分が先に地面に接触すると、室外機に強い衝撃が伝わることになる。また、緩衝材は、環境変化に伴って吸湿を繰り返すことで特性が変化したり、倉庫保管時に常時荷重が作用することに伴うクリープ変形したりすることにより、所望の衝撃吸収能力を発揮できなくなっている場合があった。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、梱包した物品に作用する衝撃を和らげることができる腰下構造体、及び腰下構造体を用いた梱包方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る腰下構造体は、物品を梱包するために、物品が載置される腰下構造体である。腰下構造体は、第1水平材と、第1水平材の上方に間隔をあけて配されており物品が載置される第2水平材と、第1水平材と第2水平材との間隔を保持するとともに第2水平材に載置された物品を支持する第1柱材と、を有する本体部と、上方に突き出た突起部が形成された第2柱材と、を備える。本体部には、第1柱材が配置された箇所に形成された切欠きにより空間が形成され、空間に配された第2柱材の突起部が挿入される下方を向いた穴部が形成されている。突起部と穴部との嵌め合いにより生じた結合力により、物品の梱包時に突起部の穴部に対する挿入深さが最深の状態になるまで挿入されずに、第2柱材が本体部から下方に突出した状態で保持される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、突起部と穴部とを嵌め合わすことにより、腰下構造体に作用した衝撃を和らげることができる。これにより、腰下構造体を用いて梱包した物品に作用する衝撃を和らげることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1に係る腰下構造体の斜視図
図2図1中のIIで示した部分の図であり、(a)は腰下構造体の部分拡大図、(b)は(a)中の矢印IIBからみた腰下構造体の側面図
図3図2に示す腰下構造体の第2柱材を挿入している様子を示した図
図4】(a)は図2(b)中の切断線IV−IVで切断した腰下構造体の断面図であり、(b)は(a)の状態から衝撃により第2柱材が押し上げられた状態の断面図
図5】本発明の実施の形態1に係る腰下構造体に室外機を載置した状態を示した図
図6】本発明の実施の形態1に係る腰下構造体を用いて室外機を梱包した状態を示した図
図7】本発明の実施の形態2に係る腰下構造体の第2柱材の斜視図
図8】本発明の実施の形態2に係る腰下構造体の断面図
図9】本発明の実施の形態3に係る腰下構造体の第2柱材の斜視図
図10】本発明の実施の形態4に係る腰下構造体の第2柱材を挿入している様子を示した図
図11】本発明の実施の形態5に係る腰下構造体の穴部に着目した断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の好適な実施の形態に係る腰下構造体、及び腰下構造体を用いた梱包方法について、図面を参照しながら説明する。なお、理解を容易にするため、図1に示すようにX軸と、X軸に直交するY軸とを有する直交座標系を適宜参照しながら説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1に示すように、実施の形態1に係る腰下構造体1は、本体部5として、X軸方向に沿って延び、Y軸方向に互いに間隔をあけて配列された第1支持体10、第2支持体20、及び第3支持体30と、第1、第2、第3支持体10、20、30に接合して各支持体の配置態様を保持する第1接続部材71及び第2接続部材72とを有している。また、腰下構造体1は、本体部5の四隅に設けられた4つの第2柱材40を有している。なお図1中の左奥箇所には、他の部材に隠れて第2柱材40は図示されていないが、当該箇所にも同様に第2柱材40が設けられている。なお、腰下構造体1を構成する各部材は木製であり、各部材の接合は公知の接合方法を用いることができる。例えば、各部材の接合は、接着剤による接合、釘による接合、ねじによる接合、ジョイント金具を用いた接合、及び組手を用いた接合等を用いることができる。
【0012】
第1支持体10は、図1に示すように、X軸方向に延びる第1水平材11と、第1水平材11の上方に間隔をあけて配された第2水平材12と、第1水平材11と第2水平材12との間に介在した第1介在部材51、第2介在部材52、及び第3介在部材53とを有している。第2水平材12の上面12aには、後述するように図5に示す室外機100が載置される。第1、第2、第3介在部材51、52、53は、第2水平材12上に載置された室外機100を支持する第1柱材として機能する。また、第1、第2、第3介在部材51、52、53は、第1水平材11と第2水平材12との間隔を保持し、両者の間に運搬用自動車の一例であるフォークリフトのフォークを差し込むための開口61、62を形成する部材としても機能する。なお、第1水平材11の−X側の端部は第1接続部材71の側部に突き合わせた状態で接合されている。同様に、第1水平材11の+X側の端部は第2接続部材72の側部に突き合わせた状態で接合されている。
【0013】
腰下構造体1の本体部5の隅部は、図3に示すように、幅W1、長さL1、高さH1の直方体の寸法で切り欠かれている。この本体部5の隅部は、第3介在部材53が配置された箇所である。この切欠きにより、第2柱材40の収容空間が形成されている。このようにして切り欠かれた範囲は、第3介在部材53と第2接続部材72とに及んでいる。第3介在部材53は、切り欠かれたことによる形成された切断面として、第1鉛直面53a、第2鉛直面53b、及び水平面53cを有している。また、第3介在部材53の水平面53cには、図4(a)に示すように、深さH3、直径D1の寸法を有する、下方を向いた断面が円形の穴部53dが形成されている。また、第2接続部材72は、切り欠かれたことにより形成された切断面として、第1鉛直面72a及び第2鉛直面72bを有している。図3及び図4(a)に示すように、これらの第1鉛直面53a、第2鉛直面53b、水平面53c、穴部53d、第1鉛直面72a、及び第2鉛直面72bにより、第2柱材40を収容するための収容空間43が画定されている。このような収容空間43は、本体部5の各介在部材が配置された四隅に設けられている。
【0014】
第2支持体20は、図1に示すように、X軸方向に延びる第1水平材21と、第1水平材21の上方に間隔をあけて配された第2水平材22と、第1水平材21と第2水平材22との間に介在した第1介在部材54、第2介在部材55、及び第3介在部材56とを有している。第2水平材22の上面22aには、後述するように図5に示す室外機100が載置される。第1、第2、第3介在部材54、55、56は、第2水平材22を介して伝わった室外機100の荷重を受け持つ柱材として機能する。また、第1、第2、第3介在部材54、55、56は、第1水平材21と第2水平材22との間隔を保持し、両者の間にフォークリフトのフォークを通すことができる開口63、64を形成する。第1水平材21は、その両端が第1接続部材71の側部と第2接続部材72の側部とに突き合せた状態で接合されている。
【0015】
第3支持体30は、X軸方向に延びる腰下構造体1の中心線を基準にして、第1支持体10と対称な構成を有している。すなわち、第1水平材31は第1支持体10の第1水平材11に対応しており同様の構成を有しており、第2水平材32は第1支持体10の第2水平材12に対応しており同様の構成を有している。また、第1、第2、第3介在部材57、58、59は、第1支持体10の第1、第2、第3介在部材51、52、53にそれぞれ対応しており同様の構成を有している。
【0016】
第2柱材40は、図3に示すように、直方体部41と、直方体部41の上面41aから上方に突出した円柱状の突起部42とを有している。第2柱材40は、腰下構造体1の本体部5からは独立した部材であり、物品を梱包する場合には予め腰下構造体1の本体部5に取り付けられる。第2柱材40の取り付けは、矢印Aで示すように突起部42を収容空間43の方向に向けながら第2柱材40を近づけていく。そして、図4(a)に示すように、突起部42を第3介在部材53に形成された穴部53dに挿入することにより、第2柱材40を取り付ける。直方体部41の寸法は、図3に示すように、幅W2、長さL2、高さH2である。この直方体部41の寸法は、腰下構造体1の本体部5の四隅を切り欠いた部分の寸法と同じである。すなわち直方体部41の寸法と、腰下構造体1の本体部5の四隅を切り欠いた部分の寸法とは、W2=W1、L2=L1、H2=H1の関係にある。また、円柱状の突起部42は、高さH4、直径D2の寸法を有している。この突起部42の高さH4は、図4(a)に示す円柱状の穴部53dの深さH3と同じである。一方、突起部42の直径D2は、図4(a)に示す穴部53dの直径D1以上に設定されている。そのため、第2柱材40を本体部5に取り付けるために、突起部42を穴部53dに挿入していくと、突起部42と穴部53dとの嵌め合いにより結合力が発生する。この結合力によって、穴部53dに挿入された突起部42は、最深の挿入深さに到達する前にそれ以上の挿入ができなくなるように構成されている。すなわち、図4(a)に示すように、突起部42の先端は穴部53dの底から長さd1だけ離間した状態にあり、突起部42は最深の挿入深さまで長さd1だけ挿入されていない状態にある。このように、突起部42と穴部53dとの嵌め合いにより結合力を発生させることで、第2柱材40を極めて強い力で押し込むか、第2柱材40に衝撃を加えながら押し込まない限り、突起部42が穴部53dに完全に挿入されないように調整されている。第2柱材40を本体部5に組み付ける際は、第2柱材の上面41aに、水平面53cとの離間した長さd1に等しい厚さの治具を載置しておき、十分大きい力で押し込み、突起部42と穴部53dとの嵌め合いを確認した後、治具を除去する。そのため、図5に示すように、梱包しようとする物品を腰下構造体1に載置したとしても、物品の重さが作用するだけでは、穴部53dに挿入された突起部42が最深の挿入深さに到達することがない。
【0017】
このように、突起部42が穴部53dに完全に挿入されないことから、図2に示すように、腰下構造体1の本体部5に設けられた第2柱材40は、上面41aが第3介在部材53の水平面53cから長さd1だけ離間した状態にある。第2柱材40は、この離間した長さd1だけ本体部5から下側に突出した状態にある。また、図2(a)、(b)、及び図3に示すように、第2柱材40の第1側面41bは第1鉛直面53a及び第1鉛直面72aに接触した状態にある。また、第2柱材40の第2側面41cは第2鉛直面53b及び第2鉛直面72bに接触した状態にある。このように、腰下構造体1の本体部5に設けられた第2柱材40は、突起部42の一部が穴部53dに嵌合した状態にあるとともに、第1側面41b及び第2側面41cが収容空間43を画定する各鉛直面に接触した状態にある。これにより、第2柱材40が、腰下構造体1の本体部5から脱落することを防止することができる。
【0018】
なお第2柱材40は、腰下構造体1の本体部5の四隅に配置されている。そのため、図1に示すように腰下構造体1を地面に静置した状態では、下方に突出した4つの第2柱材40が地面と接触し、腰下構造体1の本体部5は地面と接触することはない。
【0019】
次に、このように構成された腰下構造体1を用いて物品を梱包する方法について説明する。ここで梱包する物品は、図5に示すビル用マルチエアコンと称される空調機の室外機100である。この室外機100は、物品重量が大きいため、木製の腰下構造体1上に載置され梱包される。
【0020】
まず、腰下構造体1の本体部5の四隅に、上述の治具を介在させた状態で第2柱材40を押し込んで取り付ける。そして図1に示すように、腰下構造体1を地面に静置する。この時、腰下構造体1に設けられた第2柱材40は本体部5から下方に突出した状態にあり、4つの第2柱材40のみが地面に接触した状態にある。続いて、治具を除去して腰下構造体1の第2水平材12、22、32上に、図5に示す室外機100を載置する。このとき、第2水平材12,22,32上の室外機100は、図1に示す第1柱材としての各介在部材51〜59により支持される。なお、本体部5の四隅に設けられた介在部材51、53、57、59の位置に第2柱材40が配置されている。そのため、室外機100の重量は、介在部材51、53、57、59を介して第2柱材40に伝わり、第2柱材40のみで室外機100を支持する。このように室外機100を第2柱材40のみで支持したとしても、図4(a)に示す穴部53dと突起部42との嵌め合いによる結合力が作用して、第2柱材40は腰下構造体1の本体部5から下方に突出した状態で保持される。
【0021】
次に、図5に示すように、直角に折れ曲がった固定用プレート101を、室外機100の下部と腰下構造体1とにあてて、図示しないねじで締めつける。このように、固定用プレート101とねじとからなる固定部材を用いて、室外機100を腰下構造体1に固定する。続いて、図6に示すように、梱包材である段ボール3で室外機100の周囲を囲い、さらに室外機100の上部には蓋状に形成された段ボール4を被せる。これにより、室外機100に傷がつくのを防止することができる。最後に結束材であるポリプロピレン製の樹脂バンド102により、室外機100、段ボール3、及び段ボール4を結束する。これにより、室外機100の梱包が完了する。
【0022】
なお、蓋状に形成された段ボール4には、図6に示すように、上面4aの四隅に凹部4bが形成されている。凹部4bは、梱包された室外機100を倉庫等に複数個段積みしたときに、上段にある第2柱材40の下方に突出している部位を収容する。そのため、凹部4bの配置態様は、上段にある第2柱材40の配置態様と同じである。凹部4bは、図6の拡大図に示すように、幅W3、長さL3、深さd2の寸法を有している。凹部4bの深さd2は、図2に示す第2柱材40の下方へ突出した長さd1よりも大きい。また、凹部4bの幅W3は図3に示す第2柱材40の幅W2よりも大きく、凹部4bの長さL3は図3に示す第2柱材40の長さL2よりも大きい。そのため、第2柱材40が本体部5から下方に突出している部位は、段ボール4と接触することがない。これにより、上段の腰下構造体1は、図1に示す第1水平材11、第2接続部材72といった複数の水平材で下段の段ボール4と接触することができ、そのため接触面積が大きくとることができ、梱包された室外機100を安定した状態で段積みすることができる。なお、図6に示す開口61、開口62といった腰下構造体1に形成された開口にフォークリフトのフォークを通すことができ、これにより梱包された室外機をフォークリフトで容易に運搬することができる。
【0023】
上記の実施の形態によれば、図6に示す室外機100が載置された腰下構造体1に下方から衝撃が伝わったとしても、衝撃はまず下方に突出した第2柱材40に伝わる。そして第2柱材40に伝わった衝撃は、図4(a)に示す突起部42と穴部53dとの嵌め合いにより生じた結合力に抗して第2柱材40を押し上げると、第2柱材40と第3介在部材53との離間距離を縮めるか、あるいはゼロにする。このとき、穴部53dと突起部42との間に大きな摩擦が生じて、それに伴い熱と音とが発生する。また、図3に示す第2柱材40の第1側面41b及び第2側面41cと、収容空間43を画定する各鉛直面との間で生じる摩擦によっても熱と音とが発生する。これにより、第2柱材40に伝わった衝撃のエネルギーの一部は、摩擦による熱及び音に変換される。これにより、腰下構造体1に載置された室外機100に伝わる衝撃を、第2柱材40を介して和らげることができる。
【0024】
このように、腰下構造体1に下方から衝撃が伝わる場合としては、様々な場面が想定される。例えば、フォークリフトによる運搬時においては、運搬物を落下させたり、フォークを下降させた際に腰下構造体1と地面とを勢いよく接触させたりした場合である。貨物用自動車による輸送時においては、例えば、急な加減速が行われたり、表面の凹凸が大きな路面を走行していたりした場合である。また、船舶による輸送時においては、例えば、強風及び波浪により、船舶に縦揺れ及び横揺れが発生した場合である。
【0025】
また、衝撃を緩和する第2柱材40を、腰下構造体1の本体部5の四隅に設けている。これにより、腰下構造体1が傾いた状態で勢いよく地面あるいは荷台に接触したとしても、4つの第2柱材40のうちのいずれかの第2柱材40を本体部5よりも先に地面あるいは荷台に接触させることができる。このように、腰下構造体1が傾いた状態で地面あるいは荷台に接触したとしても、四隅に設けた第2柱材40で効果的に衝撃を緩和することができる。
【0026】
また、穴部53dが形成された第3介在部材53と、穴部53dに挿通される突起部42が形成された第2柱材40とを、一般的な緩衝材と比べて、荷重が作用し続けることに伴うクリープ変形が小さい木から構成している。そのため、一般的な緩衝材を用いて衝撃を緩和させる構成と比べて、より長期にわたって所望の衝撃吸収能力を保持し続けることができる。
【0027】
また、第2柱材40の突起部42は木製であることから、やすりで突起部42を削ることで穴部53dとの嵌め合いを容易に微調整することができる。これにより、所望の衝撃吸収能力を腰下構造体1に容易に付加させることができる。
【0028】
なお、衝撃が加わり第2柱材40が押し上げられることにより、図4(b)に示すように、本体部5からの第2柱材40の突出はなくなる。これにより、腰下構造体1を、下方に何ら突起していない通常の腰下構造体として機能させることができる。一方、下方への突出がなくなった腰下構造体1に、再度、衝撃吸収機能を付加するためには、腰下構造体1の本体部5から第2柱材40を取り外し、新たに第2柱材40を腰下構造体1の本体部5に取り付ければよい。
【0029】
なお、吸収することが可能な衝撃の大きさは、突起部42と穴部53dとの嵌め合いの度合と、第2柱材40の下方に突出した長さd1とが大きく影響する。この中の突出量に関して、第2柱材40の下方へ突出した長さd1を大きくすることで、より大きな衝撃を吸収することができるとともに、数多くの衝撃を吸収することができる。ただし、第2柱材40の下方への突出量は、腰下構造体の四隅に設けた第2柱材40の突出量にばらつきが生じた場合であっても、梱包した物品が安定した状態で載置できる範囲で決定する必要がある。具体的には、腰下構造体1の1つの第2柱材40のみに衝撃が加わって突出量が0になり、他の第2柱材40の突出量に変化がない場合であっても、梱包した物品の倒れモーメントが一定値を超えないように、第2柱材40の初期の突出量が決定される。
【0030】
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記の形態では、衝撃を緩和する構成として、円柱状の突起と穴部とを嵌合させていたが、突起と穴部との形状については上記に限定されない。そこで、突起と穴部との形状を上記の形態と異なる他の形態について説明する。なお以下で説明する実施の形態において、上記の実施の形態1と同様の構成も多い。そこで、以下では、上記実施の形態1とは異なる構成を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】
(実施の形態2)
実施の形態2における第2柱材140は、図7に示すように、直方体部141と、直方体部141の上面141aから突出した円錐台状の突起部142とを有している。直方体部141の寸法は、図3に示す直方体部41の寸法と同様である。突起部142は、上方に向かうにつれて細くなっており、突起部142の側面である斜面142aの傾斜角度は角度θ1に設定されている。第2柱材140の突起部142は、図8に示すように、第3介在部材153の水平面153cに形成された穴部153aに挿入される。
【0032】
第3介在部材153に形成された穴部153aは、深さが深くなるにつれて孔径が小さくなるように円錐台状の部位がくり抜かれて形成されている。穴部153aの穴壁153bの傾斜角度は、角度θ2に設定されている。この穴壁153bの角度θ2は、突起部142の斜面142aの角度θ1よりも小さい。これにより、突起部142を穴部153aに挿入していくと、突起部142の穴部153aに対する挿入深さが最深の状態になる前に、突起部142と穴部153aとの嵌め合いによって生じる結合力により動かなくなる。このように、突起部142と穴部153aとが嵌まり合い、突起部142が完全に穴部153aに挿入されないことから、第2柱材140は下方に突出した状態で保持される。なお、第2柱材140は腰下構造体の四隅にも同様に配置されていることから、上記の実施形態と同様に、梱包された物品を下方に突出した4つの第2柱材140のみで支持することができる。なお、本実施の形態により得られる効果は、実施の形態1で得られる効果と同様である。
【0033】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について図9を参照しながら説明する。本実施の形態における第2柱材240は、直方体部241と、直方体部241の上面241aから上方に突出した円錐台状の突起部242とを有している。上記実施の形態2における第2柱材と比較して異なる点は、突起部242に2つの切欠き溝242bが形成されていることである。切欠き溝242bは、突起部242の斜面242aに、両サイドから突起部242の突出方向に沿って形成されている。このように、切欠き溝242bが形成された突起部242は、切欠きが形成されていない突起部と比較して、周囲から押圧されと縮径する方向に変形しやすいという特徴を有している。このように切欠き溝242bが形成された突起部242と嵌合する図示しない穴部の傾斜角度は、図8に示す実施の形態2の穴部153aの傾斜角度と同様に角度θ2としてよい。一方で、穴部の容積は、穴部に挿入した際に突起部242が縮径する分だけ小さくすることが好ましい。例えば、突起部242と嵌合する穴部の穴径を、実施の形態2の穴部153aの穴径よりも小さくすることが好ましい。
【0034】
このように、切欠き溝242bが設けられた突起部242は、径方向に変形しやすく弾力性に富んでいる。そのため、穴部に縮径しながら挿入された突起部242は、拡径する方向に反発して穴部との密着性が高まる。これにより突起部242と穴部との間に十分な摩擦を生じさせることができる。
【0035】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について図10を参照しながら説明する。本実施の形態においては、突起部342、343が第2柱材340の側面に形成されている点が、上記の実施の形態の構成と異なっている。第2柱材340は、直方体部341と、直方体部341の第1側面341aから側方に突出した突起部342と、直方体部341の第1側面341aに隣接した第2側面341bから側方に突出した突起部343とを有している。突起部342及び突起部343は、図中上方から見ると等脚台形の形状を有し、等脚台形の異なる長さの底辺のうち長さが短い方の底辺が直方体部341と接続する方向となるように形成されている。突起部342及び突起部343の形状および大きさは、図中上下方向に一定である。
【0036】
一方、本体部305を構成する第3介在部材353及び第2接続部材372には、突起部342と嵌合する溝部350が図中上下方向に沿って形成されているとともに、突起部343と嵌合する溝部351が図中上下方向に沿って形成されている。突起部342を溝部350に下方から挿入するとともに、突起部343を溝部351に下方から挿入していく。その際、両者の嵌め合いによる生じる結合力によって、突起部の溝部に対する挿入深さが最深の状態に到達する前にそれ以上の挿入ができなくなるように構成されている。このように、突起部と穴部とが嵌まり合うことで、突起部が溝部に完全に挿入されないことから、第2柱材340は下方に突出した状態で保持される。なお、第2柱材340は腰下構造体の四隅にも同様に配置されていることから、上記の実施形態と同様に、梱包された物品を下方に突出した4つの第2柱材340のみで支持することができる。なお、本実施の形態により得られる効果は、上記の実施の形態で得られる効果と同様である。
【0037】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5について図11を参照しながら説明する。図11においては、第2柱材440に形成された突起部442と、第3介在部材453に形成された穴部453aとの関係が容易に理解できるように、第2柱材440を二点鎖線で図示している。本実施の形態において、第3介在部材453に形成された穴部453aの穴壁に周方向に沿って段差453bが設けられている点が、上記した実施の形態2の構成と異なっている。このように穴部453aに段差453bを1箇所設けることで、傾斜角度を異ならせた穴部453aと突起部442とを2箇所の接触箇所460で接触させることができる。このように、穴部453aと突起部442とを複数箇所で接触させることができるので、両者の間で摩擦を生じやすくすることができる。これにより、高い衝撃吸収能力を発揮させることができる。
【0038】
以上のように、5つの実施の形態について説明してきたが、各実施の形態の特徴を適宜組み合わせることも可能である。例えば、第2柱材に、上面と側面との両方に突起部を形成してもよい。これにより、より多くの面で摩擦を生じさせることができ、より高い衝撃吸収能力を発揮させることができる。
【0039】
また、図9に示すように円錐台の突起部に切欠き溝を形成したが、図3に示すような円柱状の突起部に切欠き溝を形成することもできる。また、図10に示す側面に形成された突起部に切欠き溝を形成することもできる。この場合には、例えば、突起部の中央に図中上下方向に沿って切欠き溝を形成すればよい。これにより、突起部の幅方向の弾力性を高めることができ、幅方向に縮めた状態で溝部に挿入することで突起部と溝部との密着性を高めることができる。
【0040】
また、第2柱材の配置態様は、腰下構造体の四隅に設ける配置態様に限定されず、必要に応じてより多くの第2柱材を配置してもよい。例えば、図1に示す各介在部材が配置されている箇所に第2柱材を配置することができる。具体的には、介在部材52、54、55、56、58が配置されている箇所のうち、1箇所だけに第2柱材を追加してもよいし、全ての箇所に第2柱材を追加してもよいし、適宜、第2柱材を追加することができる。また、図1に示す介在部材52、54、55、56、58は、第1水平材11あるいは第1接続部材71といった水平方向に延びる部材の中央に設けられているが、中央からずれた位置に介在部材と第2柱材とを設けるようにしてもよい。
【0041】
また、第2柱材の上面には、円柱状の突起部、あるいは円錐台状の突起部が形成されていると説明したが、突起部の形状は任意である。例えば、三角柱及び四角柱といった角柱状の突起部を形成してもよし、角錐台状の突起部を形成してもよい。あるいは、突起部を突出方向に断面を変化させてもよい。例えば突起部を、突出方向に向けて円柱状から角柱状の形状に変化させてもよいし、角柱状から円柱状の形状に変化させてもよい。
【0042】
また、図11を参照しながら、1つの段差453bが形成された穴部453aについて説明したが、形成する段差の箇所数は任意である。より多くの段差を設けることにより、穴部と突起部との接触箇所を多くすることができ、これにより両者の間に摩擦を生じやすくすることができる。
【0043】
また、図8を参照しながら説明したように、穴壁153bの角度θ2を突起部142の斜面142aの角度θ1よりも小さくすることで、突起部142と穴部153aとを嵌合させていた。しかしながら、角度θ2と角度θ1との関係はこれに限定されず、穴壁153bの角度θ2を突起部142の斜面142aの角度θ1よりも大きくして、突起部142と穴部153aとが嵌合する構成としてもよい。
【0044】
また、上記では、1つの第2柱材の上面に1つの突起部が設けられている形態について説明したが、複数の突起部を設ける構成としてもよい。これにより、腰下構造体の本体部と第2柱材との接触面積を多くすることができ、両者の間に摩擦を生じさせやすくすることができる。
【0045】
また、上記では、梱包する物品は室外機であるとして説明したが、本発明は室外機を梱包する場合だけでなく様々な物品を梱包する場合に適用することができる。特に重量が大きく、衝撃に配慮を要する物品を梱包する場合であれば、本発明の効果を特に享受することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 腰下構造体、3 段ボール、4 段ボール、4a 上面、4b 凹部、5 本体部、10 第1支持体、11 第1水平材、12 第2水平材、12a 上面、20 第2支持体、21 第1水平材、22 第2水平材、22a 上面、30 第3支持体、31 第1水平材、32 第2水平材、40 第2柱材、41 直方体部、41a 上面、41b 第1側面、41c 第2側面、42 突起部、43 収容空間、51 第1介在部材、52 第2介在部材、53 第3介在部材、53a 第1鉛直面、53b 第2鉛直面、53c 水平面、53d 穴部、54 第1介在部材、55 第2介在部材、56 第3介在部材、57 第1介在部材、58 第2介在部材、59 第3介在部材、61〜64 開口、71 第1接続部材、72 第2接続部材、72a 第1鉛直面、72b 第2鉛直面、100 室外機、101 固定用プレート、102 樹脂バンド、140 第2柱材、141 直方体部、141a 上面、142 突起部、142a 斜面、153 第3介在部材、153a 穴部、153b 穴壁、153c 水平面、240 第2柱材、241 直方体部、241a 上面、242 突起部、242a 斜面、242b 切欠き溝、305 本体部、340 第2柱材、341 直方体部、341a 第1側面、341b 第2側面、342 突起部、343 突起部、350 溝部、351 溝部、353 第3介在部材、372 第2接続部材、440 第2柱材、442 突起部、453 第3介在部材、453a 穴部、453b 段差、460 接触箇所。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11