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特開2021-60012高湿分空気利用発電システム及び高湿分空気利用発電システムの運用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-60012(P2021-60012A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】高湿分空気利用発電システム及び高湿分空気利用発電システムの運用方法
(51)【国際特許分類】
   F02C 3/30 20060101AFI20210319BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20210319BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20210319BHJP
   F23R 3/00 20060101ALI20210319BHJP
【FI】
   F02C3/30 C
   F02C7/00 A
   F01D25/00 V
   F23R3/00 A
   F01D25/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-185079(P2019-185079)
(22)【出願日】2019年10月8日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 正平
(72)【発明者】
【氏名】麻尾 孝志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】小金沢 知己
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、燃料として、例えば、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料に限定されることなく、使用可能な燃料の範囲を拡大し、例えば、油燃料も含めた燃料の多様化に対応する高湿分空気利用発電システムを提供する。
【解決手段】本発明の高湿分空気利用発電システムは、燃焼器3から供給される燃焼ガス9を使用し駆動するガスタービン2と、ガスタービン2から排出される排気ガス10を熱源として蒸気を生成する排熱回収ボイラ11と、排熱回収ボイラ11が排出する排気ガス14から水分を回収する水回収装置20と、を有し、排熱回収ボイラ11で生成される蒸気を燃焼器3に供給するものであって、水回収装置20で回収する回収水15の水質を検査する水質検査装置30と、水質検査装置30で検査された回収水20の水質条件によって、回収水20を貯水する回収水貯水槽31と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼器から供給される燃焼ガスを使用し駆動するガスタービンと、前記ガスタービンから排出される排気ガスを熱源として蒸気を生成する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが排出する排気ガスから水分を回収する水回収装置と、を有し、前記排熱回収ボイラで生成される前記蒸気を前記燃焼器に供給する高湿分空気利用発電システムであって、
前記水回収装置で回収する回収水の水質を検査する水質検査装置と、前記水質検査装置で検査された前記回収水の水質条件によって、前記回収水を貯水する回収水貯水槽と、を有することを特徴とする高湿分空気利用発電システム。
【請求項2】
請求項1に記載の高湿分空気利用発電システムであって、
前記水回収装置の内部に、前記排熱回収ボイラが排出する排気ガスを気液分離する充填物と、充填剤から落下する回収水を貯水する中間貯水槽と、を有することを特徴とする高湿分空気利用発電システム。
【請求項3】
請求項2に記載の高湿分空気利用発電システムであって、
前記水質検査装置は、前記中間貯水槽に貯水される回収水の水質を検査することを特徴とする高湿分空気利用発電システム。
【請求項4】
請求項1に記載の高湿分空気利用発電システムであって、
前記水回収装置で回収する回収水を、前記水回収装置の内部に設置される散水装置に供給する配管と、前記配管から分岐し、前記回収水貯水槽に供給する分岐配管と、を有することを特徴とする高湿分空気利用発電システム。
【請求項5】
請求項4に記載の高湿分空気利用発電システムであって、
前記配管には、回収水循環水弁が設置され、前記分岐配管には、回収水貯水槽弁が設置されることを特徴とする高湿分空気利用発電システム。
【請求項6】
燃焼器から供給される燃焼ガスを使用し、ガスタービンを駆動し、前記ガスタービンから排出される排気ガスを熱源として、排熱回収ボイラにて蒸気を生成し、前記排気ガスから、水回収装置にて水分を回収し、前記排熱回収ボイラで生成される前記蒸気を前記燃焼器に供給する高湿分空気利用発電システムの運用方法であって、
前記水回収装置で回収する回収水の水質を、水質検査装置にて検査し、前記水質検査装置で検査された前記回収水の水質条件によって、前記回収水を回収水貯水槽に貯水することを特徴とする高湿分空気利用発電システムの運用方法。
【請求項7】
請求項6に記載の高湿分空気利用発電システムの運用方法であって、
前記回収水の水質が、許容値を超える場合に、前記回収水を回収水貯水槽に貯水することを特徴とする高湿分空気利用発電システムの運用方法。
【請求項8】
請求項7に記載の高湿分空気利用発電システムの運用方法であって、
前記回収水の水質が、許容値以下の場合に、散水運転及び加湿運転を実行することを特徴とする高湿分空気利用発電システムの運用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高湿分空気利用発電システム及び高湿分空気利用発電システムの運用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力産業を取り巻く環境は多様に変化し、様々な発電システムが提案されている。このような発電システムの一つとして、高湿分空気利用発電システムがある。
【0003】
本技術分野の背景技術として、特開2017−15019号公報(特許文献1)がある。
【0004】
特許文献1には、高湿分空気利用発電システムが記載される。そして、特許文献1に記載される高湿分空気利用発電システムは、ガスタービンから排出する排気ガスを使用し、蒸気を発生する排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラから排出する排気ガスから回収水を回収する水回収装置と、回収水の或る一部を、循環水として、水回収装置に循環させる回収水系統と、回収水の他の一部を、給水として、排熱回収ボイラに供給する給水系統と、回収水系統を流通する循環水を第1のpHの値に調整する第1のpH調整装置と、給水系統を流通する給水を第2のpHの値に調整する第2のpH調整装置と、第1のpH調整装置及び第2のpH調整装置を制御する制御装置100と、を有する(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−15019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載される高湿分空気利用発電システムは、密閉される構成機器(例えば、ガスタービン、排熱回収ボイラ、水回収装置、燃焼器)を、作動流体(例えば、排気ガス、回収水、給水、蒸気、燃焼ガス)が循環する。
【0007】
しかし、特許文献1に記載される高湿分空気利用発電システムは、密閉される構成機器を作動流体が循環するため、例えば、燃料と空気との燃焼によって生成される燃焼ガスに、化学的に安定な不純物が発生する場合、密閉される構成機器でこの不純物が循環し、密閉される構成機器でこの不純物が増加する可能性がある。
【0008】
特に、この不純物が、例えば、硫黄などのように、ガスタービンなどの構成機器にダメージを与える不純物である場合、ガスタービンなどの構成機器の機械的信頼性を確保することが困難となり、高湿分空気利用発電システムの運転が制限される可能性がある。
【0009】
このため、一般的に、高湿分空気利用発電システムでは、燃料として、燃焼ガスに不純物が発生しにくい、例えば、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料が使用される。
【0010】
そこで、本発明は、燃料として、例えば、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料に限定されることなく、使用可能な燃料の範囲を拡大し、例えば、油燃料も含めた燃料の多様化に対応する高湿分空気利用発電システム及び高湿分空気利用発電システムの運用方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の高湿分空気利用発電システムは、燃焼器から供給される燃焼ガスを使用し駆動するガスタービンと、ガスタービンから排出される排気ガスを熱源として蒸気を生成する排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラが排出する排気ガスから水分を回収する水回収装置と、を有し、排熱回収ボイラで生成される蒸気を燃焼器に供給するものであって、水回収装置で回収する回収水の水質を検査する水質検査装置と、水質検査装置で検査された回収水の水質条件によって、回収水を貯水する回収水貯水槽と、を有することを特徴とする。
【0012】
更に、上記課題を解決するため、本発明の高湿分空気利用発電システムの運用方法は、燃焼器から供給される燃焼ガスを使用し、ガスタービンを駆動し、ガスタービンから排出される排気ガスを熱源として、排熱回収ボイラにて蒸気を生成し、排熱回収ボイラが排出する排気ガスから、水回収装置にて水分を回収し、排熱回収ボイラで生成される蒸気を燃焼器に供給するものであって、水回収装置で回収する回収水の水質を、水質検査装置にて検査し、水質検査装置で検査された回収水の水質条件によって、回収水を回収水貯水槽に貯水することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、燃料として、例えば、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料に限定されることなく、使用可能な燃料の範囲を拡大し、例えば、油燃料も含めた燃料の多様化に対応する高湿分空気利用発電システム及び高湿分空気利用発電システムの運用方法を提供することができる。
【0014】
なお、上記した以外の課題、構成及び効果については、下記する実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの概略構成を説明する説明図である。
図2】実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する説明図である。
図3】実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムの水回収装置の概略構成を説明する説明図である。
図4】実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の高湿分空気利用発電システム及び高湿分空気利用発電システムの運用方法を、図面を使用して、説明する。なお、実質的に同一又は類似の構成には、同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
【実施例1】
【0017】
まず、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの概略構成を説明する。
【0018】
図1は、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの概略構成を説明する説明図である。
【0019】
実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、ガスタービン2、排熱回収ボイラ11、水回収装置20を有する。
【0020】
ガスタービン2は、燃焼器3から供給される燃焼ガス9を使用し、駆動する。燃焼器3は、圧縮機1から供給される圧縮空気7に蒸気12が添加され、例えば、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料8aと共に、圧縮空気7と蒸気12とガス燃料8aとを燃焼し、燃焼ガス9を生成する。圧縮機1は、空気6を吸い込み、圧縮し、圧縮空気7を生成する。
【0021】
つまり、圧縮機1は、空気6を圧縮し、圧縮空気7を生成し、燃焼器3は、圧縮空気7とガス燃料8aとを燃焼し、燃焼器3の燃焼場に蒸気12を添加し、燃焼ガス9を生成し、ガスタービン2は、燃焼ガス9を使用し、駆動する。
【0022】
このように、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、燃焼器3に供給される圧縮空気(燃焼用空気)7に蒸気(湿分)12を添加し、圧縮空気7を加湿し、この加湿される圧縮空気7(高湿分空気)を使用し、シンプルな構成機器で高効率に発電することができる発電システムである。
【0023】
そして、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、圧縮空気7とガス燃料8aとが燃焼する燃焼場に、蒸気12を添加し、燃焼器3で生成する燃焼ガス9(ガスタービン2に供給される燃焼ガス9)の流量を増加し、ガスタービン2の出力を増加し、発電機5の発電量を増加する。
【0024】
なお、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムでは、蒸気12を、燃焼場に供給するが、これに限定されるものではなく、圧縮機1から燃焼器3に圧縮空気7が流下する流路に、又は、燃焼器3からガスタービン2に燃焼ガス9が流下する流路に、蒸気12を供給してもよい。
【0025】
また、圧縮機1は、起動装置(起動用モータ)4に連結される。圧縮機1は、起動装置4が起動することによって起動し、空気6を圧縮し、圧縮空気7を生成する。また、ガスタービン2は、発電機5に連結され、ガスタービン2が駆動することによって、発電機5が駆動し、発電する。なお、ガスタービン2も、起動装置4に連結され、起動装置4が起動することによって起動する。
【0026】
更に、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、燃焼器3に油燃料8bが供給され、ガス燃料8aと油燃料8bとを切り替えて、使用することができる。つまり、燃焼器3は、圧縮空気7と油燃料8bとを燃焼し、燃焼場に蒸気12を添加し、燃焼ガス9を生成することができる。なお、ガス燃料8aはガス燃料供給系統から、また、油燃料8bは油燃料供給系統から、燃焼器3に、それぞれ供給される。
【0027】
つまり、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、ガス燃料8aと油燃料8bとを切り替えて、使用することができる。
【0028】
また、排熱回収ボイラ11は、ガスタービン2から排出される排気ガス10(排気ガス10は水分(湿分)を含む。)を熱源として蒸気12を生成する。排熱回収ボイラ11は、その内部に蒸気発生器13が設置され、ガスタービン2から排出される排気ガス10と給水17との間で熱交換される。そして、排熱回収ボイラ11は、給水17から、圧縮空気7、又は、燃焼ガス9に添加する蒸気12を生成する。
【0029】
ガスタービン2から排出される排気ガス10は、排熱回収ボイラ11に供給され、蒸気発生器13で、給水17との間で熱交換され、低温(排気ガス10に比較して低い温度)の排気ガス14となって、排熱回収ボイラ11から排出される。つまり、排気ガス10は、排熱回収ボイラ11(蒸気発生器13)で、熱交換され、低温の排気ガス14となって、水回収装置20に供給される。そして、排熱回収ボイラ11で生成される蒸気12が、圧縮空気7に添加され、燃焼器3に供給される。
【0030】
また、水回収装置20は、その内部に散水装置21及び充填物22が設置され、散水装置21は、充填物22に循環水18を散水することによって、充填物22を冷却する。つまり、水回収装置20は、排熱回収ボイラから排出される排気ガス14から水分を回収する。
【0031】
排気ガス14は、散水装置21によって冷却される充填物22と、接触することによって、気液分離される。分離される気体成分は、排気ガス19として、大気に排出される。分離される液体成分は、回収水45として重力作用方向に落下し、水回収装置20の底部に、回収される。
【0032】
水回収装置20の底部に回収される回収水15(以下、「回収水15」と呼称して説明する)は、循環水ポンプ23によって、循環水冷却器24に供給される。循環水冷却器24に供給される回収水15は、循環水冷却器24で、冷却水16によって、冷却される。
【0033】
循環水冷却器24で冷却される回収水15は、循環水(散水用水分)18として、散水装置21に供給され、散水装置21から散水される。また、循環水冷却器24で冷却される回収水15は、給水17として、排熱回収ボイラ11に供給され、排気ガス10との間で熱交換される。そして、給水17から蒸気12が生成される。
【0034】
つまり、循環水冷却器24で冷却される回収水15は、循環水冷却器24によって冷却された後に、散水装置21に散水される循環水18と排熱回収ボイラ11に供給される給水17とに使用される。
【0035】
なお、給水17は、循環水貯水槽(補給水タンク)25に、一旦、貯水され、排熱回収ボイラ11に供給される給水17として、使用される。循環水貯水槽25に貯水される給水17は、給水ポンプ26によって、排熱回収ボイラ11に供給される。
【0036】
また、給水17が排熱回収ボイラ11に供給される配管には、循環水貯水槽入口弁35が設置される。なお、循環水貯水槽入口弁35は、循環水18と給水17との分岐ポイントと循環水貯水槽25との間に設置される。
【0037】
そして、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水15の水質(例えば、回収水15に含まれる不純物の濃度など)を検査する水質検査装置30を有する。これにより、回収水15の水質を、モニタリング(検査)することができる。
【0038】
水質検査装置30は、回収水15の水質が、事前に定められる許容値(以下「許容値」と呼称して説明する)を超えているか否か(回収水15の水質条件)をモニタリングする。例えば、燃料として油燃料8bを使用する場合に、回収水15に、硫黄などのような不純物が許容値を超えて発生しているか否かをモニタリングする。
【0039】
また、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水15を貯水する回収水貯水槽31を有する。そして、回収水15は、循環水ポンプ23によって、回収水貯水槽31に供給される。
【0040】
回収水貯水槽31は、回収水15が循環水冷却器24に供給される配管から分岐される分岐配管32に接続する。つまり、分岐配管32は、回収水15を、回収水貯水槽31に供給する。また、分岐配管32は、水質検査装置30によって、回収水15の水質が検査される検査ポイント(水質検査装置30が設置される設置ポイント)よりも、下流(後流)側から分岐される。
【0041】
なお、循環水ポンプ23は、水質検査装置30が設置される設置ポイントよりも、下流(後流)側に設置され、分岐配管32は、循環水ポンプ23よりも、下流(後流)側から分岐される。つまり、循環水ポンプ23の吸込側に水質検査装置30が設置され、循環水ポンプ23の吐出側に分岐配管32が設置される。
【0042】
また、回収水15が循環水冷却器24に供給される配管には、回収水循環水弁34が設置され、分岐配管32には、回収水貯水槽弁33が設置される。なお、回収水循環水弁34は、分岐配管32の分岐ポイントと循環水冷却器24との間に設置され、回収水貯水槽弁33は、分岐配管32の分岐ポイントと回収水貯水槽31との間に設置される。
【0043】
そして、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水15の水質が、許容値を超えている場合には、回収水循環水弁34を閉止し、回収水貯水槽弁33を開放し、回収水15を、回収水貯水槽31に貯水する。
【0044】
つまり、水質検査装置30で検査された、回収水15の水質条件によって、回収水15を、回収水貯水槽31に供給される回収水15として、回収水貯水槽31に貯水する。
【0045】
このように、水質検査装置30が、回収水15に、不純物が許容値を超えて、発生していることを検出する場合には、この検出結果に基づいて、回収水貯水槽弁33を開放し、回収水循環水弁34を閉止する。
【0046】
なお、例えば、図示しない制御装置が、この検出結果に基づいて、回収水貯水槽弁33及び回収水循環水弁34の開閉を、指令してもよい。なお、回収水貯水槽弁33及び回収水循環水弁34の開閉は、人為的又は自動的に実行される。
【0047】
また、回収水15の水質が、許容値を超えていない場合(許容値以下の場合)には、回収水循環水弁34を開放し、回収水15を、循環水冷却器24に供給する。
【0048】
そして、回収水15の水質が、許容値以下の場合には、まず、散水運転(循環水冷却器24に供給される回収水15を、循環水18として使用し、水回収装置20に供給する運転:循環水ポンプ23を駆動する運転)を実行する。
【0049】
その後、一定時間が経過するタイミングで、回収水貯水槽弁33を閉止し、循環水貯水槽入口弁35を開放し、散水運転と共に、水回収運転(循環水冷却器24に供給される回収水15を、給水17として使用し、排熱回収ボイラ11に供給する運転:循環水ポンプ23及び給水ポンプ26を駆動する運転:実施例1では、水回収運転は加湿運転(圧縮空気7に蒸気12が添加され燃焼器3に供給される運転)と同様の意味合い)を実行する。
【0050】
また、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、循環水貯水槽25に接続し、余剰の循環水貯水槽25に貯水される回収水15(循環水貯水槽25における回収余剰水)を、系外(系統外)に排出する配管27を有する。これにより、この回収余剰水を系外に排出することができる。
【0051】
また、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水貯水槽31に接続し、余剰の回収水貯水槽31に貯水される回収水15(回収水貯水槽31における回収余剰水)を、系外に排出する配管46を有する。なお、回収水貯水槽31に貯水される回収水15を、系外に排出する場合には、回収水貯水槽31に貯水される回収水15を、環境汚染に対して適切に処理し、系外に排出する。これにより、この回収余剰水を系外に排出することができる。
【0052】
また、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水貯水槽31に接続し、回収水貯水槽31に貯水される回収水15を水回収装置20に供給する配管36を有する。なお、配管36にはポンプ37が設置される。これにより、回収水貯水槽31に貯水される回収水15は、水回収装置20に供給される。
【0053】
このように、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、燃焼器3から供給される燃焼ガス9を使用し駆動するガスタービン2と、ガスタービン2から排出される排気ガス10を熱源として蒸気12を生成する排熱回収ボイラ11と、排気ガス14から水分を回収する水回収装置20と、を有し、排熱回収ボイラ11で生成される蒸気12を燃焼器3に供給するものである。そして、水回収装置20で回収する回収水15(水回収装置20の底部に回収される回収水15)の水質を検査する水質検査装置30と、水質検査装置30で検査された回収水15(水回収装置20の底部に回収される回収水15)の水質条件によって、回収水15を貯水する回収水貯水槽31と、を有する。
【0054】
また、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法は、燃焼器3から供給される燃焼ガス9を使用し、ガスタービン2を駆動し、ガスタービン2から排出される排気ガス10を熱源として、排熱回収ボイラ11にて蒸気12を生成し、排気ガス14から、水回収装置20にて水分を回収し、排熱回収ボイラ11で生成される蒸気12を燃焼器3に供給するものである。そして、水回収装置20で回収する回収水15(水回収装置20の底部に回収される回収水15)の水質を、水質検査装置30にて検査し、水質検査装置30で検査された回収水(水回収装置20の底部に回収される回収水15)の水質条件によって、回収水15を回収水貯水槽31に貯水する。
【0055】
これにより、燃料として、油燃料8bを使用する場合であって、回収水15に、不純物が許容値を超えて発生している場合であっても、不純物が許容値を超えて発生している回収水15(作動流体)が、発電システムを構成するガスタービン2などの構成機器を循環することがない。
【0056】
そして、不純物が、ガスタービン2などの構成機器に、ダメージを与えることを抑制し、ガスタービン2などの構成機器の機械的信頼性を確保することができる。
【0057】
つまり、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料8aに限定されることなく、使用可能な燃料の範囲(選択肢)が拡大し、油燃料8bも含めた燃料の多様化に対応することができる。
【0058】
このように、回収水15の水質を、水質検査装置30によって検査するため、使用することができる燃料の選択肢が拡大し、様々な高湿分空気利用発電システムの運用方法を実行することができる。
【0059】
次に、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する。
【0060】
図2は、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する説明図である。
【0061】
ここでは、特に、ガスタービン2の起動から低負荷状態までを油燃料8bで運転し、低負荷状態で油燃料8bからガス燃料8aに切り替えて運転し、定格負荷状態をガス燃料8aで運転する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する。
【0062】
図2(a)は、油燃料8bからガス燃料8aに切り替える運用方法における発電機出力(発電機5の出力)を簡略的に示す模式図である。
【0063】
図2(b)は、回収水循環水弁34の開放状態を簡略的に示す模式図である。
【0064】
図2(c)は、回収水貯水槽弁33の開放状態を簡略的に示す模式図である。
【0065】
また、図2において、t1は、油燃料8bにおけるガスタービン2の起動(並列)(ガスタービン2が発電機5に接続される)のタイミング、t2は、油燃料8bで低負荷状態に到達するタイミング、t4は、低負荷状態で油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられ、回収水15の水質が、許容値以下となるタイミング、t5は、ガス燃料8aでガスタービン2の負荷上昇が開始されると共に、回収水15の水質が、許容値以下となってから、一定時間が経過するタイミング、t6は、ガス燃料8aで定格負荷状態に到達するタイミング、t7は、定格負荷状態から負荷降下を開始するタイミング、t8は、ガスタービン2の停止(解列)(ガスタービン2が発電機5から切断される)のタイミング、をそれぞれ示す。
【0066】
図2(a)に示すように、発電機5の出力は、t1で、油燃料8bでガスタービン2の負荷運転が開始され、t2で、油燃料8bで低負荷状態に到達し、一定負荷で運転され、t4で、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられ、回収水15の水質が、許容値以下となり、t5で、ガス燃料8aでガスタービン2の負荷上昇が開始されると共に、回収水15の水質が、許容値以下となってから、一定時間が経過し、t6で、ガス燃料8aで定格負荷状態に到達し、一定負荷で運転され、t7で、定格負荷状態から負荷降下が開始され、t8で、ガスタービン2の負荷運転が終了する。
【0067】
つまり、t1からt4までの間は油燃料8bの運転時であり、t4からt8までの間はガス燃料8aの運転時である。
【0068】
図2(b)に示すように、回収水循環水弁34は、t1からt4までの間は、閉止され、t4からt8までの間は、開放される。
【0069】
図2(c)に示すように、回収水貯水槽弁33は、t1からt5までの間は、開放され、t5からt8までの間は、閉止される。
【0070】
実施例1では、t1からt4までの間は、油燃料8bが使用される。一般的に、油燃料8bを使用する場合には、ガスタービン2などの構成機器にダメージを与える不純物が発生する可能性があるため、t1からt4までの間は、水回収運転や散水運転を実行せず、回収水15を回収水貯水槽31に貯水する。
【0071】
一方、t4からt8までの間は、ガス燃料8aが使用される。一般的に、ガス燃料8aは比較的クリーンなガス燃料であるため、ガスタービン2などの構成機器にダメージを与える不純物が発生する可能性は小さい。このため、t5からt8までの間は水回収運転や散水運転を実行する。
【0072】
なお、t4からt5までの間は、排気ガス14が接触する充填物22に、不純物が付着している可能性があるため、充填物22に付着している不純物を除去する運転を実行する。つまり、t4からt5までの間は、回収水貯水槽弁33及び回収水循環水弁34が、開放される。そして、t4からt5までの間は、循環水貯水槽入口弁35は、閉止される。つまり、t4からt5までの間は、散水運転は実行されるが、水回収運転は実行されない。
【0073】
また、t4からt5までの間は、回収水15の水質は、許容値以下であるが、許容値より所定値が低下するまでの時間は、水回収運転を実行しない。つまり、許容値より所定値が低下するまでの時間が、一定時間である。なお、所定値は、発電システムに応じて、予め設定される。また、t4からt5までの間、回収水貯水槽31に供給される回収水15と循環水冷却器24に供給される回収水15との割合は、発電システムに応じて、適宜設定される。
【0074】
なお、t1からt4までの間は、循環水18は、散水装置21に供給されず、散水装置21から充填物22に散水されず、充填物22は冷却されない。充填物22は水露点以上の加熱状態にあるため、排気ガス14が、充填物22と接触しても、気液分離されない。つまり、排気ガス14は、気液分離されず、排気ガス19として、大気に排出される。このため、回収水15に不純物が混入する可能性は小さい。
【0075】
また、t1からt4までの間は、回収水循環水弁34及び水貯水槽入口弁35が閉止されるため、燃料の多様化に対応する想定外の事象によって、回収水15に不純物が混入する場合であっても、不純物が混入している、回収水15が、ガスタービン2などの構成機器を循環することがない。
【0076】
また、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられ、ガス燃料8aが使用される場合、排気ガス14に含まれる不純物の濃度は低下する。そして、発電システムの運転条件によっては、回収水15の水量が多くなり、回収余剰水が発生する場合がある。この場合、循環水貯水槽25に接続する配管27から、回収余剰水を系外に排出する。
【0077】
回収水15の水質が、許容値以下の場合であっても、回収余剰水には若干の不純物を含む。このため、配管27から、回収余剰水を系外に排出することによって、油燃料8bで運転された際に、回収水15に含まれる不純物の濃度を低下させることができる。
【0078】
また、実施例1では、回収水15の水質が、許容値を超えている場合に、回収水15を回収水貯水槽31に貯水する。
【0079】
そして、回収余剰水が発生する場合には、まず、回収水15の水質が、許容値を超えている、回収水貯水槽31に貯水される回収水15を、環境汚染に対して適切に処理し、配管46を介して、系外に排出し、その後、回収水15の水質が許容値以下の回収余剰水を、回収水貯水槽31に貯水することもできる。これにより、回収水貯水槽31に貯水される回収水15に含まれる不純物の濃度を低下させることができる。
【0080】
また、実施例1では、発電システムの運転条件によっては、排熱回収ボイラ11に供給され給水17よりも、回収水15が、少なくなる場合がある。この場合、回収水貯水槽31に貯水され、回収水15の水質が許容値以下の回収余剰水を、ポンプ37によって、配管36を介して、水回収装置20に供給する。これにより、系外から給水17を補給する必要がなく、発電システムの発電コストを低減することができる。
【0081】
更に、実施例1では、回収水15の水質を検査する水質検査装置30が設置されるため、ガス燃料8aの運転時においても、燃料の多様化に対応する想定外の事象によって、回収水15に不純物が混入する場合であっても、不純物が混入している回収水15が、ガスタービン2などの構成機器を循環することがなく、速やかに対応処理を実行することができ、ガスタービン2などの構成機器の機械的信頼性を確保することができる。
【0082】
更に、実施例1では、油燃料8bの運転時においては、排気ガス14に不純物が含まれる場合を説明した。
【0083】
しかし、油燃料には、従来はその使用が検討されなかった比較的クリーンな油燃料(例えば、バイオ燃料など)もあり、こうした油燃料には、排気ガス14に不純物が含まれるか否かが、不明な油燃料もある。こうした場合であっても、水質検査装置30を設置し、回収水15の水質を、モニタリングすることができるため、燃焼器3に使用することができる燃料の選択肢が拡大する。
【0084】
このように、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水15の水質をモニタリングすることによって、燃焼器3に使用することができる燃料の選択肢が拡大すると共に、ガスタービン2などの構成機器の機械的信頼性を確保することができる。
【0085】
そして、実施例1によれば、燃料として、例えば、液化天然ガスのような比較的クリーンなガス燃料8aに限定されることなく、使用可能な燃料の範囲を拡大し、例えば、油燃料8bも含めた燃料の多様化に対応することができる。
【0086】
なお、実施例1では、比較的クリーンなガス燃料8aと油燃料8bとを切り替えて使用するが、例えば、油燃料8bの代わりに、他のプラントで副次的に生成されるガス燃料を使用することもできる。つまり、比較的クリーンなガス燃料8aと副次的に生成されるガス燃料とを切り替えて使用することもできる。
【実施例2】
【0087】
次に、実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムの水回収装置の概略構成を説明する。
【0088】
図3は、実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムの水回収装置の概略構成を説明する説明図である。
【0089】
実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムは、実施例1に記載する高湿分空気利用発電システムに比較して、更に、中間貯水槽40、配管41、中間回収水ポンプ42、中間回収水弁43、配管44を有する。
【0090】
実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムは、水回収装置20の内部に、回収水45を貯水する中間貯水槽40を設置する。
【0091】
燃焼器3に、燃料として油燃料8bを供給する場合、油燃料8bの種類によっては、ガスタービン2などの構成機器にダメージを与える不純物が、排気ガス14に含まれる場合がある。
【0092】
不純物が含まれる排気ガス14が、水回収装置20に供給され、水回収装置20の内部に設置される充填物22と接触することによって、気液分離される。分離される気体成分は、排気ガス19として、大気に排出され、分離される液体成分は液化し、回収水45として重力作用方向に落下する。
【0093】
そして、排気ガス14が液化する回収水45は、水回収装置20の内部に設置される中間貯水槽40に貯水される。
【0094】
中間貯水槽40の底部には、配管41が接続され、配管41は分岐配管32に接続する。なお、配管41は、分岐配管32に設置される回収水貯水槽弁33の下流(後流)側に、接続する。
【0095】
これにより、中間貯水槽40に貯水される回収水45は、配管41及び分岐配管32を介して、回収水貯水槽31に供給される。また、配管41には、中間回収水ポンプ42及び中間回収水弁43が設置される。
【0096】
このように、実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムは、水回収装置20の内部で発生する不純物を含み、中間貯水槽40に貯水される回収水45を、回収水15と混合することなく、水回収装置20の外部に排出することができる。
【0097】
また、配管41から分岐し、中間貯水槽40に貯水される回収水45を水質検査装置30に供給する配管44が設置される。
【0098】
つまり、実施例2では、水質検査装置30にて、中間貯水槽40に貯水される回収水45の水質が、許容値を超えているか否かを、つまり、中間貯水槽40に貯水される回収水45に、不純物が許容値を超えて発生しているか否かを、モニタリングすることができる。
【0099】
次に、実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する。
【0100】
図4は、実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する説明図である。
【0101】
ここでは、特に、ガスタービン2の起動から低負荷状態までを油燃料8bで運転し、低負荷状態で油燃料8bからガス燃料8aに切り替えて運転し、定格負荷状態をガス燃料8aで運転する高湿分空気利用発電システムの運用方法を説明する。
【0102】
図4(a)は、油燃料8bからガス燃料8aに切り替える運用方法における発電機出力(発電機5の出力)を簡略的に示す模式図である。
【0103】
図4(b)は、水質検査装置出力(水質検査装置30の出力)を簡略的に示す模式図である。
【0104】
図4(c)は、中間回収水弁43の開放状態を簡略的に示す模式図である。
【0105】
図4(d)は、回収水循環水弁34の開放状態を簡略的に示す模式図である。
【0106】
図4(e)は、循環水貯水槽入口弁35の開放状態を簡略的に示す模式図である。
【0107】
図4(a)に示すように、発電機5の出力は、T1で、油燃料8bでガスタービン2の負荷運転が開始され、T2で、油燃料8bで低負荷状態に到達し、一定負荷で運転され、T3で、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられ、T4で、ガス燃料8aでガスタービン2の負荷上昇が開始され、T5で、ガス燃料8aで定格負荷状態に到達し、一定負荷で運転され、T6で、定格負荷状態から負荷降下が開始され、T7で、ガスタービン2の負荷運転が終了する。つまり、T1からT3までの間は油燃料8bの運転時であり、T3からT7までの間はガス燃料8aの運転時である。
【0108】
なお、T1は、油燃料8bにおけるガスタービン2の起動(並列)のタイミング、T2は、油燃料8bで低負荷状態に到達するタイミング、T3は、低負荷状態で油燃料8bからガス燃料8aに切り替えるタイミング、T4は、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられてから一定時間が経過するタイミング、T5は、ガス燃料8aで定格負荷状態に到達するタイミング、T6は、定格負荷状態から負荷降下を開始するタイミング、T7は、ガスタービン2の停止(解列)のタイミング、をそれぞれ示す。
【0109】
図4(b)に示すように、水質検査装置30の出力は、T1で上昇し、T2からT3までの間でピーク値を示し、その後降下する。そして、T1からT2までの間で水質許容値(中間貯水槽40に貯水される回収水45の水質の許容値)を超え(上回り)、T3からT4までの間で水質許容値を下回る。
【0110】
このように、T3で、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられ、排気ガス14に含まれる不純物の濃度が低下するため、中間回収槽40に貯水される回収水45に含まれる不純物の濃度も低下し、水質検査装置30の出力も低下する。
【0111】
図4(c)に示すように、中間回収水運転(中間貯水槽40に貯水される回収水45を、回収水貯水槽31に供給する運転:中間回収水ポンプ42を駆動する運転)では、中間回収水弁43は、T1とT2との途中からT4までの間は、開放され、T1からT1とT2との途中までの間、及び、T4からT7までの間は、閉止される。つまり、中間貯水槽40に回収水45が貯水されるタイミング(T1とT2との途中)で、中間回収水ポンプ42が起動し、中間回収水弁43が開放する。そして、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられてから一定時間が経過するタイミング(T4)で、中間回収水ポンプ42が停止し、中間回収水弁43が閉止する。
【0112】
このように、T3で、油燃料8bからガス燃料8aに切り替えられ、水質検査装置30で、中間貯水槽40に貯水される回収水45の水質が、許容値以下と確認されるタイミング(T4)で、中間回収水弁43を閉止する。
【0113】
図4(d)に示すように、散水運転では、回収水循環水弁34は、T1からT7までの間、開放される。
【0114】
図4(e)に示すように、加湿運転では、循環水貯水槽入口弁35は、T1からT7までの間、開放される。
【0115】
なお、回収水貯水槽弁33は、T1からT7までの間、閉止される。
【0116】
このように、実施例2では、T1からT7までの間、回収水循環水弁34及び循環水貯水槽入口弁35を開放し、散水運転や加湿運転を実行する。
【0117】
つまり、実施例2では、油燃料8bでガスタービン2の負荷運転が開始されるタイミング(T1)から、循環水ポンプ23を起動し、回収水循環水弁34を開放し、回収水15を散水装置21から充填物22に散水し、散水運転を実行し、循環水貯水槽入口弁35を開放し、回収水15を排熱回収ボイラ11に供給し、加湿運転を実行する。
【0118】
なお、実施例2では、油燃料8bの運転時も、散水運転や加湿運転を実行する。このため、ガスタービン2の出力が増加する。一方、散水運転に使用する循環水18や加湿運転に使用する給水17は、回収水15であるため、実施例2では、散水運転や加湿運転の時間と回収水15の流量との条件によっては、系外から、循環水18や給水17を供給する必要がある。
【0119】
また、T4で、中間回収水弁43が閉止されると、中間貯水槽40に貯水される回収水45は、増加し、中間貯水槽40をオーバーフローし、回収水15と混合する。しかし、中間貯水槽40をオーバーフローする回収水45の水質は、許容値以下となっているため、回収水45が回収水15と混合しても、回収水15の水質が悪化することはない。
【0120】
このように、実施例2では、油燃料8bの運転時、水質許容値を上回る回収水45は、回収水15と混合することなく、水回収装置20の外部に排出され、ガス燃料8aの運転時、水質許容値を下回る回収水45が、回収水15と混合する。
【0121】
また、実施例2によれば、水質許容値を上回る回収水45を回収水15と混合することなく、回収水15に含まれる不純物の濃度を低下させることができる。また、不純物を含む回収水15の流量が増加することがない。つまり、回収水15の水質が許容値以下であり、不純物が含まれる回収水15の流量も減少させることができる。
【0122】
このように、実施例2に記載する高湿分空気利用発電システムは、回収水15の水質及び回収水45の水質をモニタリングすることによって、燃焼器3に使用することができる燃料の選択肢が拡大すると共に、ガスタービン2などの構成機器の機械的信頼性を確保することができる。
【0123】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために、具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに限定されない。また、ある実施例の構成の一部を、他の実施例の構成の一部に置き換えることができる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の一部を、追加、削除、置換をすることもできる。
【符号の説明】
【0124】
1…圧縮機、2…ガスタービン、3…燃焼器、4…起動装置、5…発電機、6…空気、7…圧縮空気、8a…ガス燃料、8b…油燃料、9…燃焼ガス、10…排気ガス、11…排熱回収ボイラ、12…蒸気、13…蒸気発生器、14…排気ガス、15…回収水、16…冷却水、17…給水、18…循環水、19…排気ガス、20…水回収装置、21…散水装置、22…充填物、23…循環水ポンプ、24…循環水冷却器、25…循環水貯水槽、26…給水ポンプ、27…配管、30…水質検査装置、31…回収水貯水槽、32…分岐配管、33…回収水貯水槽弁、34…回収水循環水弁、35…循環水貯水槽入口弁、36…配管、37…ポンプ、40…中間貯水槽、41…配管、42…中間回収水ポンプ、43…中間回収水弁、44…配管、45…回収水、46…配管。
図1
図2
図3
図4