特開2021-60775(P2021-60775A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2021-60775受付ユニット、自動機、対応付け方法、および対応付けプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-60775(P2021-60775A)
(43)【公開日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】受付ユニット、自動機、対応付け方法、および対応付けプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20210319BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20210319BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20210319BHJP
【FI】
   G07B15/00 501
   G06T7/00 510F
   G06Q20/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-184227(P2019-184227)
(22)【出願日】2019年10月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】壷内 隆司
(72)【発明者】
【氏名】淺井 宏明
【テーマコード(参考)】
3E127
5B043
5L055
【Fターム(参考)】
3E127AA01
3E127BA25
3E127CA02
3E127CA47
3E127CA48
3E127DA19
3E127DA20
3E127DA22
3E127FA16
3E127FA24
3E127FA43
3E127FA50
5B043AA05
5B043AA09
5B043BA04
5B043CA10
5B043DA05
5B043FA04
5B043GA02
5L055AA72
(57)【要約】
【課題】他人よる不正使用に対するセキュリティを低下させることなく、利用者の操作性を向上させる。
【解決手段】近距離無線通信部が、無線通信エリア内に位置する携帯端末から識別用利用者コードを受信する。照合用コード生成部が、生体情報取得部が取得した利用者の生体情報の特徴量を抽出し照合用利用者コードを生成する。対応付け部が、照合用利用者コードと識別用利用者コードとを照合し、利用者を携帯端末に対応付ける。識別用利用者コードは、照合用コード生成部が照合用利用者コードを生成するロジックと同じロジックで生成されたコードである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離無線通信により、無線通信エリア内に位置する携帯端末から識別用利用者コードを受信する近距離無線通信部と、
前記無線通信エリア内に位置する利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報取得部が取得した生体情報の特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて照合用利用者コードを生成する照合用コード生成部と、
前記照合用利用者コードと前記識別用利用者コードとを照合し、前記生体情報取得部が生体情報を取得した前記利用者を、前記識別用利用者コードを受信した前記携帯端末に対応付ける対応付け部と、を備え、
前記識別用利用者コードは、前記照合用コード生成部が前記照合用利用者コードを生成するロジックと同じロジックで生成されたコードである、受付ユニット。
【請求項2】
前記生体情報取得部は、前記利用者の顔を撮像したフレーム画像を、前記利用者の生体情報として取得する、請求項1に記載の受付ユニット。
【請求項3】
前記対応付け部は、複数の前記携帯端末から前記識別用利用者コードを受信した場合、前記生体情報取得部が生体情報を取得した前記利用者を、前記照合用利用者コードとの類似度が閾値以上であり、且つ最大である前記識別用利用者コードを送信してきた前記携帯端末に対応付ける、請求項1、または2に記載の受付ユニット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の受付ユニットと、
前記生体情報取得部が生体情報を取得した前記利用者に対する処理を実行する処理部と、を備え、
前記近距離無線通信部は、近距離無線通信により、前記携帯端末から前記利用者の適正を判定するのに用いる適正判定情報を受信し、
前記処理部は、前記利用者を対応付けた前記携帯端末から受信した前記適正判定情報を用いて、前記利用者に対して実行する処理の処理内容を選択する、自動機。
【請求項5】
前記生体情報取得部は、通路に進入した前記利用者の顔を撮像したフレーム画像を、前記利用者の生体情報として取得し、
前記処理部は、前記適正判定情報を用いて、前記通路における前記利用者の通行許可、または前記通路における前記利用者の通行禁止の一方を選択する、請求項4に記載の自動機。
【請求項6】
前記適正判定情報は、前記利用者について、駅における入出場の適正を判定する乗車券情報である、請求項5に記載の自動機。
【請求項7】
近距離無線通信により、無線通信エリア内に位置する携帯端末から識別用利用者コードを近距離無線通信部で受信する識別用コード受信ステップと、
前記無線通信エリア内に位置する利用者の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
前記生体情報取得ステップで取得した生体情報の特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて照合用利用者コードを生成する照合用コード生成ステップと、
前記照合用利用者コードと前記識別用利用者コードとを照合し、前記生体情報取得ステップで生体情報を取得した前記利用者を、前記識別用利用者コードを受信した前記携帯端末に対応付ける対応付けステップと、を備え、
前記識別用利用者コードは、前記照合用コード生成ステップで前記照合用利用者コードを生成するロジックと同じロジックで生成されたコードである、対応付け方法。
【請求項8】
近距離無線通信により、無線通信エリア内に位置する携帯端末から識別用利用者コードを近距離無線通信部で受信する識別用コード受信ステップと、
前記無線通信エリア内に位置する利用者の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
前記生体情報取得ステップで取得した生体情報の特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて照合用利用者コードを生成する照合用コード生成ステップと、
前記照合用利用者コードと前記識別用利用者コードとを照合し、前記生体情報取得ステップで生体情報を取得した前記利用者を、前記識別用利用者コードを受信した前記携帯端末に対応付ける対応付けステップと、をコンピュータに実行させ、
前記識別用利用者コードは、前記照合用コード生成ステップで前記照合用利用者コードを生成するロジックと同じロジックで生成されたコードである、対応付けプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、利用者を、その利用者が所有している携帯端末に対応付ける技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生体情報を用いて、利用者の個人認証を行う機器が様々な分野で実用化されている。例えば、特許文献1に記載された自動改札機は、利用者が改札通路への進入時に使用した乗車券媒体の所有者であるかどうかの認証を顔認証で行っている。この自動改札機は、利用者が使用された乗車券媒体の所有者であると認証できなければ、当該利用者の改札通路の通行を阻止する。また、周知の現金自動預け払い機(ATM)には、利用者が受け付けたキャッシュカードの所有者であるかどうかを指紋等の生体情報で認証するものがある。ATMは、利用者が使用されたキャッシュカードの所有者であると認証できなければ、各種取引(出金取引等)の実行を禁止する。
【0003】
上記の自動改札機、ATM等の自動機は、利用者が媒体(乗車券媒体、キャッシュカード等)の所有者であるかどうかを認証することにより、他人による媒体の不正使用に対するセキュリティを確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−191173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、特許文献1の自動改札機は、無線通信エリアがアンテナから数cmの範囲である無線通信部(近接型無線通信部)を有し、利用者が無線通信エリア内に翳した(提示した)ICカード(非接触型のICカード)を受け付ける。自動改札機1は、ICカードを無線通信エリア内に翳した利用者の生体情報を取得し、利用者が今回提示された媒体の所有者であるかどうかを認証する。
【0006】
また、周知のATMは、利用者がカード挿入口に挿入した(提示した)ICカード(接触型のICカード)を受け付ける。ATMは、ICカードをカード挿入口に挿入した利用者の生体情報を取得し、利用者が今回提示された媒体の所有者本人であるかどうかを認証する。
【0007】
上記したように、従来の自動機は、媒体を提示する操作(例えば、上記した非接触型のICカードを無線通信エリア内に翳す操作、接触型のICカードをカード挿入口に挿入する操作)を利用者に行わせていた。このような従来の自動機に対して、利用者が媒体を提示する操作を不要にし、利用者の操作性を向上させたいという要望がある。
【0008】
この発明の目的は、他人よる不正使用に対するセキュリティを低下させることなく、利用者の操作性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の受付ユニットは、上記目的を達成するため以下に示すように構成している。
【0010】
近距離無線通信部が、近距離無線通信で、無線通信エリア内に位置する携帯端末から識別用利用者コードを受信する。ここで言う近距離無線通信は、例えば、アンテナからの距離が10〜20m程度である範囲を、無線通信エリアとしてカバーできるものであればよい。この種の近距離無線通信の規格には、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等がある。
【0011】
生体情報取得部は、無線通信エリア内に位置する利用者の生体情報を取得する。例えば、生体情報取得部は、利用者の顔を撮像したフレーム画像を、利用者の生体情報として取得する。照合用コード生成部は、生体情報取得部が取得した生体情報の特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて照合用利用者コードを生成する。
【0012】
対応付け部は、照合用利用者コードと識別用利用者コードとを照合し、生体情報取得部が生体情報を取得した利用者を、識別用利用者コードを受信した携帯端末に対応付ける。また、識別用利用者コードは、照合用コード生成部が照合用利用者コードを生成するロジックと同じロジックで生成されたコードである。
【0013】
この構成によれば、生体情報の照合で、利用者を、その利用者が所有する携帯端末に対応付ける。したがって、他人の携帯端末を不正に所持している利用者を、その他人の携帯端末に対応づけることがない。すなわち、他人による携帯端末の不正使用に対するセキュリティを低下させることがない。また、利用者は、携帯端末を提示するような操作を行わなくても、自身が所有する携帯端末に対応付けられる。このため、利用者は、携帯端末をカバン、ポケット等から取り出す必要がない。したがって、利用者の操作性を向上できる。
【0014】
また、対応付け部は、複数の携帯端末から識別用利用者コードを受信した場合、生体情報取得部が生体情報を取得した利用者を、照合用利用者コードとの類似度が閾値以上であり、且つ最大である識別用利用者コードを送信してきた携帯端末に対応付ける、構成にするのが好ましい。すなわち、対応付け部は、照合用利用者コードとの類似度が閾値以上である識別用利用者コードを受信していない利用者については、いずれの携帯端末にも対応付けない構成にするのが好ましい。このように構成すれば、生体情報を取得した利用者が携帯端末を所有していないときに、この利用者を、無線通信エリア内に位置する他の利用者が所有する携帯端末に誤って対応付けるのを防止できる。
【0015】
また、この発明にかかる自動機は、上記した受付ユニットと、生体情報取得部が生体情報を取得した利用者に対する処理を実行する処理部と、を備えている。また、近距離無線通信部は、近距離無線通信により、携帯端末から利用者の適正を判定するのに用いる適正判定情報を受信し、さらに処理部は、利用者を対応付けた携帯端末から受信した適正判定情報を用いて、利用者に対して実行する処理の処理内容を選択する。
【0016】
例えば、この自動機が自動改札機である場合、携帯端末から適正判定情報として乗車券情報を近距離無線通信部で受信し、処理部が受信した乗車券情報を用いて、利用者に対する改札処理を実行する。
【0017】
また、この自動機が、決済装置である場合、携帯端末から適正判定情報として決済情報を近距離無線通信部で受信し、処理部が受信した決済情報を用いて取引金額を決済する。
【0018】
また、この自動機が、ATMである場合、携帯端末から適正判定情報として口座情報を近距離無線通信部で受信し、処理部が受信した口座情報を用いて、入出金取引を実行する。
【0019】
なお、自動機は、上記した自動改札機、決済装置、およびATMに限らず、他の種類の機器であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、他人よる不正使用に対するセキュリティを低下させることなく、利用者の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】自動改札機が設置された駅の改札口周辺の概略図である。
図2】自動改札機の主要部の構成を示すブロック図である。
図3】携帯端末の主要部の構成を示すブロック図である。
図4】識別用利用者コード登録処理を示すフローチャートである。
図5】自動改札機の改札処理を示すフローチャートである。
図6】携帯端末の乗車券処理を示すフローチャートである。
図7】乗車券情報更新処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明の実施形態について説明する。
【0023】
<1.適用例>
図1は、自動改札機が設置された駅の改札口周辺の概略図である。この例では、自動改札機1が、この発明で言う自動機に相当する。
【0024】
自動改札機1は、改札通路111を挟んで対向して配置した入場用改札ユニット1aと、出場用改札ユニット1bとを有する。改札通路111における利用者100(100a、100b)の通行方向は、双方向(駅構内へ入場する方向、および駅構内から出場する方向)である。自動改札機1は、駅構内へ入場する利用者100、および駅構内から出場する利用者100に対して改札処理を行う。
【0025】
また、詳細については後述するが、この自動改札機1が、この発明で言う受付ユニットを備えている。
【0026】
利用者100は、所有する携帯端末5(5a、5b)を携帯している。この携帯端末5は、例えばスマートフォンや、タブレット端末である。携帯端末5は、相手局と近距離無線通信を行う近距離無線通信部を備えている。この近距離無線通信部は、携帯端末5本体を中心にして、10〜20m程度の範囲を無線通信エリアとしてカバーできるものであればよい。この種の近距離無線通信の規格には、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等がある。
【0027】
図1では、改札通路111に進入した利用者100aと、自動改札機1の周辺にいる利用者100b(改札通路111に進入していない利用者100b)とを区別している。また、改札通路111に進入した利用者100が所有する携帯端末5aと、自動改札機1の周辺にいる利用者100bが所有する携帯端末5bと、を区別している。
【0028】
携帯端末5は、自端末を識別する端末ID、自端末の所有者の顔の特徴量を示す識別用利用者コード、および自端末の所有者が保有する乗車券の内容を示す乗車券情報を記憶している。乗車券情報は、定期券情報(有効期間、有効区間等)、SF(Stored Fare)券情報(プリペイド残高等)、乗車履歴情報等であり、周知の交通系ICカードに記憶されている情報と同等である。
【0029】
なお、利用者100は、携帯端末5を手に持っていてもよいし、携帯端末5を衣服のポケットに入れていてもよいし、手荷物であるカバン等に入れていてもよい。
【0030】
自動改札機1は、近距離無線通信の通信エリア110内に位置する携帯端末5との間で無線通信を行う。すなわち、自動改札機1は、携帯端末5との間で、近距離無線通信を行う近距離無線通信部を備えている。自動改札機1は、携帯端末5との近距離無線通信で、この携帯端末5が記憶している情報の読み取り、および携帯端末5に対する情報の書き込みを行う。
【0031】
この例の自動改札機1は、利用者100が改札通路111に進入したことを検知すると、近距離無線通信の通信エリア110内に位置する各携帯端末5から識別用利用者コードを取得する。例えば、図1に示す例では、自動改札機1は、6つの携帯端末5から識別用利用者コードを取得する。
【0032】
また、自動改札機1は、改札通路111に進入した利用者100の顔をカメラで撮像したフレーム画像を取得する。自動改札機1は、取得した利用者100の顔のフレーム画像を処理し、照合用利用者コードを生成する。この照合用利用者コードは、改札通路111に進入した利用者100の顔の特徴量に基づいて生成されたコードである。
【0033】
また、携帯端末5が記憶している識別用利用者コードは、この携帯端末5の所有者の顔を撮像したフレーム画像を処理して生成したコードである。識別用利用者コードは、自動改札機1が照合用利用者コードを生成するロジックと同じロジックで生成されたものである。
【0034】
自動改札機1は、今回生成した照合用利用者コードと、今回受信した識別用利用者コードとを照合し、その類似度を算出する。この類似度の算出は、今回受信した識別用利用者コード毎に行われる。自動改札機1は、算出した類似度の最大値が予め設定されている閾値以上であるかどうかを判定する。自動改札機1は、この類似度の最大値が予め設定されている閾値未満であれば、今回改札通路111に進入した利用者100を無札者(乗車券を保有していない利用者100)であると判定し、当該利用者100が改札通路111を通行するのを禁止する。例えば、自動改札機1は、無札者であると判定した利用者100にとっての改札通路111の出口側に設けられた扉を閉する。
【0035】
また、自動改札機1は、算出した類似度の最大値が予め設定されている閾値以上であれば、今回改札通路111に進入した利用者100を、類似度が最大であった識別用利用者コードを送信してきた携帯端末5に対応付ける。すなわち、自動改札機1は、類似度が閾値以上であり、且つ最大であった識別用利用者コードを送信してきた携帯端末5を、今回改札通路111に進入した利用者100が保有している携帯端末5である、と判定する。
【0036】
自動改札機1は、今回改札通路111に進入した利用者100に対応付けた携帯端末5から乗車券情報を取得する。自動改札機1は、利用者100が改札通路111を通行するのを許可するか、または禁止するかを、受信した乗車券情報を用いて判定する。自動改札機1は、例えば、サイクルエラーの発生の有無、自動改札機1本体が設置されている駅で入出場できる乗車券の有無等を判定する。
【0037】
自動改札機1は、利用者100に対して、改札通路111の通行を許可しないと判定すると、その利用者100にとっての改札通路111の出口側に設けられた扉を閉する。一方、自動改札機1は、利用者100に対して、改札通路111の通行を許可すると判定すると、その利用者100にとっての改札通路111の出口側に設けられた扉を開する。また、自動改札機1は、改札通路111の通行を許可すると判定すると、その利用者100を対応付けた携帯端末5に対して、記憶している乗車券情報の更新を要求する。自動改札機1は、サイクル情報だけでなく、必要に応じてSF券にかかる残価値等の更新も要求する。
【0038】
このように、この自動改札機1は、改札通路111に進入した利用者100に特別な操作を行わせることなく、利用者100と、その利用者100が所有している携帯端末5とを対応づけることができる。また、自動改札機1は、対応づけた携帯端末5に記憶されている乗車券情報を取得し、利用者100に対する改札処理を行う。したがって、他人よる不正使用に対するセキュリティを低下させることなく、利用者100の操作性を向上させることができる。
【0039】
また、自動改札機1は、改札通路111に進入した利用者100を生体情報で認証する対象が、無線通信エリア110内に位置する携帯端末5を所有している数名の利用者100である。このため、照合用利用者コード、および識別用利用者コードの生成において、特徴量の抽出を、比較的大まかにしてもよい。したがって、照合用利用者コード、および識別用利用者コードの生成にかかる処理負荷を抑えられる。
【0040】
また、各利用者100の生体情報を登録したサーバを設ける必要がないので、システムの構築にかかるコストも抑えられる。
【0041】
<2.構成例>
図2は、この例にかかる自動改札機の主要部の構成を示すブロック図である。自動改札機1は、制御ユニット11と、受付ユニット12と、利用者検知部13と、表示部14と、扉開閉部15と、を備えている。
【0042】
制御ユニット11は、自動改札機1本体の動作を制御する。また、制御ユニット11は、処理部11aを有する。処理部11aは、改札通路111に進入した利用者100に対する改札処理を実行する。制御ユニット11は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、処理部11aとして動作する。また、メモリは、改札処理等にかかるプログラムを展開する領域や、このプログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。制御ユニット11は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。
【0043】
受付ユニット12は、制御部21と、近距離無線通信部22と、撮像部23とを有している。
【0044】
制御部21は、受付ユニット12本体の動作を制御する。制御部21は、照合用コード生成部21a、および対応付け部21bを有している。照合用コード生成部21a、および対応付け部21bの詳細については後述する。
【0045】
近距離無線通信部22は、相手局(この例では、携帯端末5)と無線通信を行う。近距離無線通信部22の無線通信エリアは、自動改札機1本体を中心にして10〜20m程度の範囲である。
【0046】
撮像部23は、改札通路111に進入した利用者100であって、駅構内に入場する利用者100の顔を撮像するアングルで取り付けた第1カメラ(不図示)、および改札通路111に進入した利用者100であって、駅構内から出場する利用者100の顔を撮像するアングルで取り付けた第2カメラ(不図示)を有している。すなわち、この例では、撮像部23は2つのカメラを有している。第1カメラ、および第2カメラは、静止画を撮像するスチルカメラであってもよいし、動画を撮像するビデオカメラであってもよい。ここでは、第1カメラ、および第2カメラは、静止画を撮像するスチルカメラであるとして説明する。撮像部23が、この発明で言う生体情報取得部に相当する。
【0047】
次に、制御部21が有する照合用コード生成部21a、および対応付け部21bについて説明する。照合用コード生成部21aは、撮像部23が有する第1カメラ、または第2カメラによって撮像された、改札通路111に進入した利用者100のフレーム画像を処理し、当該利用者100の顔の特徴量を抽出する。照合用コード生成部21aは、抽出した利用者100の顔の特徴量に基づいて照合用利用者コードを生成する。
【0048】
対応付け部21bは、照合用利用者コードと、近距離無線通信部22が携帯端末5との無線通信で取得した識別用利用者コードと、を照合することにより、改札通路111に進入した利用者100を、その利用者100が所有している携帯端末5に対応付ける。
【0049】
受付ユニット12の制御部21は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、この発明にかかる対応付けプログラムを実行したときに、照合用コード生成部21a、および対応付け部21bとして動作する。また、メモリは、この発明にかかる対応付けプログラムを展開する領域や、この対応付けプログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。制御部21は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。また、ハードウェアCPUが、この発明にかかる対応付け方法を実行するコンピュータである。
【0050】
利用者検知部13は、改札通路111における利用者100の位置を一定時間(例えば、100msec)毎に検知し、改札通路111を通行する利用者100を追跡する。利用者検知部13は、複数の発光素子と、複数の受光素子とを有している。複数の発光素子は、入場用改札ユニット1a、または出場用改札ユニット1bの一方に取り付けられ、複数の受光素子は、入場用改札ユニット1a、または出場用改札ユニット1bの他方に取り付けられている。複数の発光素子は、改札通路111における利用者の通行方向に並んでいる。同様に複数の受光素子も、改札通路111における利用者の通行方向に並んでいる。発光素子と受光素子とは1対1で対応させており、対応する発光素子と受光素子とは、改札通路111を挟んで、発光面と受光面とが対向している。
【0051】
利用者検知部13は、一定時間毎に、発光素子において発光された光を受光していない受光素子を判断することにより、その受光素子(または発光素子)に対応する位置を改札通路111における利用者100の位置として検知する。利用者検知部13は、一定時間毎に検知した利用者100の位置の変化を、改札通路111における利用者100の追跡データとして取得する。
【0052】
表示部14は、入場用改札ユニット1aに設けられた表示器(不図示)、および出場用改札ユニット1bに設けられた表示器(不図示)に表示する画面を制御する。入場用改札ユニット1aに設けられた表示器は、駅構内に入場する利用者100に対する案内メッセージを表示する。また、出場用改札ユニット1bに設けられた表示器は、駅構内から出場する利用者100に対する案内メッセージを表示する。
【0053】
扉開閉部15は、駅構内に入場する利用者100にとっての改札通路111の出口側、および、駅構内から出場する利用者100にとっての改札通路111の出口側に設けられた扉(不図示)を開閉する。
【0054】
図3は、携帯端末の主要部の構成を示すブロック図である。携帯端末5は、制御部51と、操作部52と、表示部53と、撮像部54と、近距離無線通信部55と、記憶部56とを備えている。
【0055】
制御部51は、携帯端末5本体の動作を制御する。制御部51は、識別用コード生成部51aを有している。この識別用コード生成部51aは、上記した照合用コード生成部21aと同様の構成である。
【0056】
操作部52は、利用者100による入力操作を受け付けるタッチパネル等を有している。
【0057】
表示部53は、表示器を有し、この表示器に表示する画面を制御する。この表示器の画面上に、操作部52のタッチパネルが貼付されている。
【0058】
撮像部54は、静止画、および動画を撮像するカメラである。利用者100は、撮像部54で撮像した自分の顔のフレーム画像を識別用コード生成部51aに処理させることにより、利用者自身の識別用利用者コードを生成することができる。
【0059】
近距離無線通信部55は、相手局(この例では、自動改札機1)と近距離無線通信を行う。近距離無線通信部55の無線通信エリアは、携帯端末5本体を中心にして10〜20m程度の範囲をカバーできる大きさであればよい。
【0060】
記憶部56は、端末ID56a、識別用利用者コード56b、および乗車券情報56cを記憶している。端末ID56aは、携帯端末5を識別するコードである。識別用利用者コード56bは、利用者100の顔の特徴量に基づいて生成されたコードである。上記したように、識別用コード生成部51aが、撮像部54で撮像した利用者の顔のフレーム画像を処理し、識別用利用者コードを生成する。乗車券情報56cは、利用者100が購入し、保有している乗車券の内容を示す情報である。また、この乗車券情報には、鉄道の利用履歴を示す履歴情報等も含まれる。
【0061】
一般に普及しているスマートフォン、タブレット端末等が、この例の携帯端末5として使用できる。
【0062】
<3.動作例>
以下、自動改札機1、および携帯端末5の動作について説明する。
【0063】
まず、識別用利用者コード56bを携帯端末5に登録する識別用利用者コード登録処理について説明する。図4は、識別用利用者コード登録処理を示すフローチャートである。この識別用利用者コード登録処理は、携帯端末5が実行する。
【0064】
利用者100は、所有している携帯端末5を操作し、自身の顔(携帯端末5の所有者自身の顔)を撮像部54で撮像する。携帯端末5は、撮像部54で利用者100の顔を撮像すると(s1)、識別用コード生成部51aが、そのフレーム画像を処理し、利用者の顔の特徴量を抽出する(s2)。識別用コード生成部51aは、s2で抽出した特徴量に基づいて、識別用利用者コード56bを生成する(s3)。携帯端末5は、s3で生成された識別用利用者コード56bを記憶部56に記憶し(s4)、本処理を終了する。
【0065】
識別用利用者コード56bは、利用者100が自動改札機1の改札通路111に進入したときに、この自動改札機1周辺(自動改札機1の無線通信エリア110内)に位置する数名の利用者100の中から、改札通路111に進入した利用者100の認証が行える程度でよい。このため、s2で特徴量を抽出する特徴点の数を抑えられる。
【0066】
次に、自動改札機1の改札処理について説明する。図5は、自動改札機の改札処理を示すフローチャートである。図6は、携帯端末の乗車券処理を示すフローチャートである。
【0067】
自動改札機1の制御ユニット11は、利用者検知部13が改札通路111への利用者100の進入を検知するのを待つ(s11)。また、携帯端末5は、近距離無線通信部55において、自動改札機1からのリクエストを受信するのを待つ(s31)。自動改札機1の近距離無線通信は、その通信エリアが自動改札機1本体を中心にした10〜20m程度の範囲であるので、自動改札機1本体周辺に位置していない携帯端末5が、自動改札機1からのリクエストを受信することはない。言い換えれば、携帯端末5は自動改札機1本体周辺、すなわち駅の改札口周辺、に位置しているときに、自動改札機1からのリクエストを受信する。
【0068】
制御ユニット11は、利用者検知部13が改札通路111への利用者100の進入を検知すると、受付ユニット12に対して改札通路111に進入した利用者100の対応付けの要求を通知する。この通知には、今回改札通路111に進入した利用者100が、駅構内に入場する利用者100であるか、駅構内から出場する利用者100であるかを示す情報も含まれている。
【0069】
受付ユニット12は、撮像部23の第1カメラ、または第2カメラで今回改札通路111に進入した利用者100の顔を撮像する(s12)。受付ユニット12は、今回改札通路111に進入した利用者100が駅構内に入場する利用者100であれば、撮像部23の第1カメラで利用者100の顔を撮像する。また、受付ユニット12は、今回改札通路111に進入した利用者100が駅構内から出場する利用者100であれば、撮像部23の第2カメラで利用者100の顔を撮像する。また、撮像部23は、今回改札通路111に進入した利用者100の顔を、複数フレーム(3〜5フレーム程度)撮像する。
【0070】
照合用コード生成部21aは、s12で撮像された複数のフレーム画像の中から、今回改札通路111に進入した利用者100の顔の特徴量を抽出するのに最良のフレーム画像を選択する。照合用コード生成部21aは、選択したフレーム画像を処理し、撮像されている利用者100の顔の特徴量を抽出する(s13)。照合用コード生成部21aは、s13で抽出した特徴量に基づいて、照合用利用者コードを生成する(s14)。s13、およびs14にかかる処理は、処理対象のフレーム画像が異なるだけで、上記したs2、およびs3にかかる処理と同じである。
【0071】
また、受付ユニット12は、近距離無線通信部22を使用して、識別用利用者コードを携帯端末5に要求するリクエストを送出する(s15)。このs15にかかる処理は、上記したs12〜s14にかかる処理の前に実行してもよいし、s12〜s14にかかる処理に並行して実行してもよい。
【0072】
図6に示すように、携帯端末5は、自動改札機1(受付ユニット12)からのリクエストを受信すると(s31)、そのリクエストが識別用利用者コードの要求にかかるリクエストであれば、記憶部56に記憶している端末ID56aと、識別用利用者コード56bとを含むレスポンスを自動改札機1(受付ユニット12)に送出する(s32、s33)。
【0073】
受付ユニット12は、s15で識別用利用者コードを携帯端末5に要求するリクエストを送出すると、一定時間経過するまでの間、携帯端末5から端末ID56aと、識別用利用者コード56bとを含むレスポンスを受信するのを待つ(s16、s17)。受付ユニット12は、近距離無線通信部22で、端末ID56aと、識別用利用者コード56bとを含むレスポンスを受信すると、受信した識別用利用者コード56bと、s14で生成した照合用利用者コードとの類似度を算出し(s18)、s16に戻る。
【0074】
受付ユニット12は、s16〜s18にかかる処理を実行することにより、s15で識別用利用者コードを携帯端末5に要求するリクエストを送出してから、一定時間経過するまでの間に受信した識別用利用者コード56b毎に、s14で生成した照合用利用者コードとの類似度を算出する。
【0075】
受付ユニット12は、s16で一定時間経過したと判定すると、対応付け部21bが今回s18で算出した類似度の最大値が、予め設定されている閾値以上であるかどうかを判定する(s19)。対応付け部21bは、類似度の最大値が、予め設定されている閾値以上でないと判定すると、今回改札通路111に進入した利用者100を無札者と判定し(s20)、その旨を制御ユニット11に通知する。制御ユニット11は、受付ユニット12が今回改札通路111に進入した利用者100を無札者と判定すると、扉開閉部15を制御して、この利用者100にとっての改札通路111の出口側に位置する扉を閉し(s27)、s11に戻る。
【0076】
したがって、自動改札機1は、改札通路111に進入した利用者100が、この改札システムにおいて乗車券として使用する携帯端末5を所有(携帯)していなければ、この利用者100を無札者と判定し、改札通路111の通行を禁止する。すなわち、自動改札機1は、無札者が改札通路111を通行するのを阻止する。
【0077】
また、対応付け部21bは、s19で、類似度の最大値が予め設定されている閾値以上であると判定すると、今回改札通路111に進入した利用者100を、類似度が最大値であった識別用利用者コード56bを送信してきた携帯端末5に対応付け、この携帯端末5に対して乗車券情報56cを要求するリクエストを送出する(s21)。近距離無線通信部22が、乗車券情報56cを要求するリクエストを送出する。対応付け部21bは、s21のリクエストに対する携帯端末5からのレスポンスを待つ(s22)。
【0078】
携帯端末5は、図6に示すように、自動改札機1から受信したリクエストが、乗車券情報56cを要求するものであれば、記憶部56に記憶している端末ID56aと、乗車券情報56cとを含むレスポンスを自動改札機1に送出する(s34、s35)。s21では、今回改札通路111に進入した利用者100を対応付けた携帯端末5に対してリクエストを送信しているので、他の携帯端末5bはこのリクエストを受信しても、これを無視する。
【0079】
受付ユニット12は、近距離無線通信部22で携帯端末5から端末ID56aと、乗車券情報56cとを対応づけたレスポンスを受信すると、この端末ID56aと、乗車券情報56cを制御ユニット11に通知する。制御ユニット11は、受付ユニット12を介して通知された乗車券情報56cを用いて、今回改札通路111に進入した利用者100が改札通路111を通行するのに適正な乗車券を保有しているかどうかを判定する(s23)。処理部11aが、s23にかかる処理を実行する。s23は、公知のキップ、定期券、SF券等を用いた改札処理と同様に、利用者100が、その駅で入出場するのに有効な乗車券を保有しているかどうかを判定する処理である。また、s23では、利用者100のサイクルエラーについても判定する(入場、または出場が連続するかどうかを判定する。)。
【0080】
自動改札機1は、s23で適正な乗車券を保有していないと判定すると、この利用者100にとっての改札通路111に出口側に位置する扉を閉し(s27)、s11に戻る。したがって、自動改札機1は、改札通路111に進入した利用者100が、適正な乗車券を保有していなければ、この利用者100に対して改札通路111の通行を禁止する。すなわち、自動改札機1は、適正な乗車券を保有していない利用者100が改札通路111を通行するのを阻止する。
【0081】
また、自動改札機1は、s23で適正な乗車券を保有していると判定すると、乗車券情報更新処理を実行する(s24)。
【0082】
図7は、s24にかかる乗車券情報更新処理を示すフローチャートである。自動改札機1は、処理部11aが乗車券情報56cの更新データを生成し、受付ユニット12に通知する。この乗車券情報56cの更新データには、自動改札機1の設置駅、今回の利用が入場であるか出場であるかを示す入出場データ、今回の鉄道の利用にかかる運賃(SF券での出場時)等が含まれている。受付ユニット12は、制御ユニット11から通知された乗車券情報56cの更新データを含む、乗車券情報56cの更新を要求するリクエストを、s21で利用者100を対応付けた携帯端末5に送出する(s41)。近距離無線通信部22が、s41にかかるリクエストを送出する。
【0083】
携帯端末5は、図6に示すように、自動改札機1から受信したリクエストが、乗車券情報56cの更新を要求するものであれば、記憶部56に記憶している乗車券情報56cを更新し(s37)、乗車券情報56cの更新完了を自動改札機1に送出する(s38)。
【0084】
処理部11aは、受付ユニット12がs41で乗車券情報56cの更新要求を送出してから、一定時間経過するまでの間に、この携帯端末5から更新完了を受信すれば、今回改札通路111に進入した利用者100に対して改札通路111の通行を許可すると判定する(s42、s43、s44)。また、処理部11aは、受付ユニット12がs41で乗車券情報56cの更新要求を送出してから、一定時間経過するまでの間に、この携帯端末5から更新完了を受信しなければ、今回改札通路111に進入した利用者100に対して改札通路111の通行を禁止すると判定する(s42、s43、s45)。s45では、携帯端末5において、書き込みエラーが発生したと判定している。
【0085】
図5に戻って、自動改札機1は、処理部11aがs24で今回改札通路111に進入した利用者100に対して改札通路111の通行を許可すると判定していれば、この利用者100にとっての改札通路111に出口側に位置する扉を開し(s25、s26)、s11に戻る。また、自動改札機1は、処理部11aがs24で今回改札通路111に進入した利用者100に対して改札通路111の通行を禁止すると判定していれば、この利用者100にとっての改札通路111に出口側に位置する扉を閉し(s25、s27)、s11に戻る。
【0086】
このように、改札通路111を通行する利用者100が、乗車券情報56cを記憶した携帯端末5を、自動改札機1に提示する操作を行う必要がない。すなわち、利用者100は、ポケットやカバン等に入れている携帯端末5を取り出すことなく、改札通路111を通行することができる。したがって、この例の自動改札機1は、利用者の操作性を向上させることができる。
【0087】
また、生体情報を用いて、改札通路111を通行する利用者100を携帯端末5に対応付ける構成であるので、利用者100が他人の携帯端末5を不正に所持して改札通路111に進入しても、この利用者100を、この利用者100が不正に所持している携帯端末5に対応付けることがない。したがって、他人による携帯端末5の不正使用に対するセキュリティを低下させることがない。
【0088】
各利用者100の生体情報を登録したサーバを設ける必要がないので、システムの構築にかかるコストも抑えられる。
【0089】
<4.変形例>
・変形例1
携帯端末5は、s32で識別用利用者コード56bの送信にかかるリクエストを受信したとき、端末ID56a、識別用利用者コード56b、および乗車券情報56cを含むレスポンスを自動改札機1(受付ユニット12)に送出する構成であってもよい。このように構成すれば、自動改札機1側では、図5に示したs21、およびs22にかかる処理を不要にできる。また、携帯端末5側では、s34、およびs35にかかる処理を不要にできる。
【0090】
また、上記の例では、携帯端末5の識別用コード生成部51aが撮像部54で撮像した利用者100の顔画像を処理して、識別用利用者コード56bを生成するとしたが、携帯端末5は外部機器(不図示)で生成された識別用利用者コード56bを取得し、記憶部56に記憶する構成にしてもよい。この場合、携帯端末5は、識別用コード生成部51aを不要にできる。
【0091】
・変形例2
また、上記の説明では、受付ユニット12の撮像部23の第1カメラ、および第2カメラは、静止画を撮像するスチルカメラであるとしたが、動画を撮像するビデオカメラにしてもよい。撮像部23の第1カメラ、および第2カメラがビデオカメラである場合、s12にかかる処理を、s11で利用者100の進入が検知されたタイミングを基準にし、利用者100の顔が撮像されている複数のフレーム画像を抽出すればよい。
【0092】
また、撮像部23は、改札通路111に進入する利用者の顔が撮像できるアングルで設置された監視カメラの映像が入力される画像入力部に置き換えてもよい。
【0093】
・変形例3
また、上記の説明では、本願発明を、駅の改札口に設置されている自動改札機1を例にして説明したが、テーマパーク、コンサート会場等の施設の入口に設置されるゲート装置にも適用できる。この場合、携帯端末5の記憶部56は、乗車券情報56cに換えて、その施設の入場券にかかるチケット情報を記憶する構成にすればよい。
【0094】
・変形例4
また、受付ユニット12は、取引する商品の登録、および登録された商品の取引金額の決済を行う取引処理装置に適用してもよい。この場合、携帯端末5の記憶部56は、乗車券情報56cに換えて、決済情報を記憶する構成にすればよい。決済情報は、例えば、取引金額の決済に使用するクレジットカードのカード情報である。
【0095】
例えば、受付ユニット12は、取引する商品を登録する商品登録位置に来た利用者100の顔画像を撮像し、照合用利用者コードを生成する。また、受付ユニット12は、近距離無線通信で、商品登録位置周辺に位置する携帯端末5から識別用利用者コードを受信する。受付ユニット12は、受信した識別用利用者コード毎に、照合用利用者コードと照合して類似度を算出し、商品登録位置に来た利用者100を、その利用者100が所有する携帯端末5に対応づける。そして、受付ユニット12は、登録した商品にかかる取引金額を、利用者を対応付けた携帯端末5から近距離無線通信で取得した決済情報を用いて決済する。
【0096】
なお、取引処理装置は、店員が商品の登録にかかる作業を行う運用であってもよいし、利用者100が商品の登録にかかる作業を行う運用であってもよい。利用者100が商品の登録にかかる作業を行う場合、無人化店舗として運用することも可能である。
【0097】
・変形例5
また、受付ユニット12は、入出金取引を処理するATMに適用してもよい。この場合、携帯端末5の記憶部56は、乗車券情報56cに換えて、口座情報を記憶する構成にすればよい。
【0098】
例えば、受付ユニット12は、ATMの正面に位置する利用者100の顔画像を撮像し、照合用利用者コードを生成する。また、受付ユニット12は、近距離無線通信で、ATM周辺に位置する携帯端末5から識別用利用者コードを受信する。受付ユニット12は、受信した識別用利用者コード毎に、照合用利用者コードと照合して類似度を算出し、ATMの正面にいる利用者100を、その利用者100が所有する携帯端末5に対応づける。そして、受付ユニット12は、利用者を対応付けた携帯端末5から近距離無線通信で口座情報を取得する。
【0099】
ATMは、受付ユニット12で取得した口座情報を用いて、入金取引、出金取引等の各種取引を処理する。このように構成すれば、キャッシュカードをカード挿入口に挿入する操作を不要にできる。すなわち、利用者100の操作性を向上できる。
【0100】
また、上記例では、顔認証で、利用者100を、その利用者100が所有している携帯端末5に対応づけるとしたが、指紋、掌紋等の他の生体情報での認証で、利用者100を、その利用者100が所有している携帯端末5に対応づける構成にしてもよい。この場合、撮像部23を使用する生体情報の読み取りが行える構成に置き換えればよい。
【0101】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0102】
さらに、この発明に係る構成と上述した実施形態に係る構成との対応関係は、以下の付記のように記載できる。
<付記>
近距離無線通信により、無線通信エリア内に位置する携帯端末(5)から識別用利用者コードを受信する近距離無線通信部(22)と、
前記無線通信エリア内に位置する利用者(100)の生体情報を取得する生体情報取得部(23)と、
前記生体情報取得部(23)が取得した生体情報の特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて照合用利用者コードを生成する照合用コード生成部(21a)と、
前記照合用利用者コードと前記識別用利用者コードとを照合し、前記生体情報取得部(23)が生体情報を取得した前記利用者(100)を、前記識別用利用者コードを受信した前記携帯端末(5)に対応付ける対応付け部と(21b)、を備え、
前記識別用利用者コードは、前記照合用コード生成部(21a)と同じロジックで生成されたコードである、受付ユニット(12)。
【符号の説明】
【0103】
1…自動改札機
1a…入場用改札ユニット
1b…出場用改札ユニット
5…携帯端末
11…制御ユニット
11a…処理部
12…受付ユニット
13…利用者検知部
14…表示部
15…扉開閉部
21…制御部
21a…照合用コード生成部
22…近距離無線通信部
23…撮像部
51…制御部
51a…識別用コード生成部
52…操作部
53…表示部
54…撮像部
55…近距離無線通信部
56…記憶部
56a…端末ID
56b…識別用利用者コード
56c…乗車券情報
100…利用者
110…無線通信エリア
111…改札通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7