特開2021-6517(P2021-6517A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-6517(P2021-6517A)
(43)【公開日】2021年1月21日
(54)【発明の名称】化合物
(51)【国際特許分類】
   C07C 255/46 20060101AFI20201218BHJP
   C07C 255/30 20060101ALI20201218BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20201218BHJP
   C07D 295/155 20060101ALI20201218BHJP
   C07D 207/22 20060101ALI20201218BHJP
   C07D 319/06 20060101ALI20201218BHJP
   C07D 209/24 20060101ALI20201218BHJP
   A61K 8/40 20060101ALI20201218BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20201218BHJP
   C09K 3/00 20060101ALN20201218BHJP
【FI】
   C07C255/46CSP
   C07C255/30
   A61K8/49
   C07D295/155
   C07D207/22
   C07D319/06
   C07D209/24
   A61K8/40
   A61Q17/04
   C09K3/00 104F
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】71
(21)【出願番号】特願2020-25265(P2020-25265)
(22)【出願日】2020年2月18日
(31)【優先権主張番号】特願2019-35795(P2019-35795)
(32)【優先日】2019年2月28日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2019-126918(P2019-126918)
(32)【優先日】2019年7月8日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】淺津 悠司
(72)【発明者】
【氏名】小澤 昭一
(72)【発明者】
【氏名】小橋 亜依
【テーマコード(参考)】
4C022
4C069
4C083
4C204
4H006
【Fターム(参考)】
4C022GA13
4C069AB12
4C069BA01
4C069BB56
4C083AC511
4C083AC851
4C083CC19
4C083EE17
4C204BB05
4C204CB03
4C204DB23
4C204EB03
4C204FB03
4C204GB01
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB92
(57)【要約】
【課題】波長380〜400nmの短波長の可視光に対する高い吸収選択性を有するメロシアニン骨格を有する新規化合物を提供する。
【解決手段】式(I)で表される化合物。

[式(I)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、電子求引性基を表す。R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、複素環基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシ基、−SCF、−SF、−SF、−SOH、−SOH、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。R及びR、R及びR、R及びR、R及びRは、それぞれ互いに連結して環を形成してもよい。]
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される化合物。
【化1】

[式(I)中、
、R及びRは、それぞれ独立して、電子求引性基を表す。
、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、複素環基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシ基、−SCF、−SF、−SF、−SOH、−SOH、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=は、−NR1A−、−SO−、−CO−、−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2A−、−NR3A−CO−、−S−、−SO−、−CF−又は−CHF−に置換されていてもよい。
1A、R2A及びR3Aは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。]
【請求項2】
が、ニトロ基、シアノ基、−F、−OCF、−SCF、−SF、−SF、−SO−R222(R222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。)、フルオロアルキル基又はフルオロアリール基である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、シアノ基である請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
及びRから選ばれる少なくとも一方が、シアノ基、ニトロ基、−OCF、−SCF、−SF、−CO−O−R222、−SO−R222(R222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。)、フルオロアルキル基又はフルオロアリール基である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
及びRから選ばれる少なくとも一方が、シアノ基である請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
及びRの両方がシアノ基である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
及びRが、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基である請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
及びRが、互いに連結して環を形成している請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
及びRが互いに連結して形成する環は、不飽和結合を有さない環である請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
式(I)で表される化合物が、式(II)で表される化合物である請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
【化2】

[式中、R、R、R、R及びRは、上記と同じ意味を表す。
環Wは、環の構成要素として二重結合を少なくとも1つ有し、かつ芳香族性を有さない環構造を表す。]
【請求項11】
環Wが、5〜7員環構造である請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
環Wが、6員環構造である請求項10又は11に記載の化合物。
【請求項13】
λmax≧370nmである請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
(λmaxは、式(I)で表される化合物の極大吸収波長[nm]を表す。)
【請求項14】
式(B)を満たす請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
ε(λmax)/ε(λmax+30nm)≧5 (B)
(式中、ε(λmax)は、式(I)で表される化合物の極大吸収波長[nm]におけるグラム吸光係数を表し、ε(λmax+30nm)は式(I)で表される化合物の(極大吸収波長[nm]+30nm)の波長[nm]におけるグラム吸光係数を表す。)
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載の化合物を含む組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、人体や樹脂材料を紫外線による劣化から守るため、様々な用途・製品で紫外線吸収剤が使用されている。紫外線吸収剤は、大別して無機系紫外線吸収剤と有機系吸収剤に分けられる。無機系紫外線吸収剤は耐光性や耐熱性等の耐久性が良好である反面、吸収波長の制御や有機材料との相溶性に劣る傾向にある。一方、有機系紫外線吸収剤は、無機系紫外線吸収剤よりも耐久性の点では劣るが、有機系紫外線吸収剤における分子の構造の自由度から、吸収波長や有機材料との相溶性等のコントロールが可能で、日焼け止めや塗料、光学材料や建材、自動車材等、幅広い分野で使用される。
【0003】
有機系紫外線吸収剤としては、一般的に、トリアゾール骨格、ベンゾフェノン骨格、トリアジン骨格、シアノアクリレート骨格を有する化合物が挙げられる。しかしながら、前記骨格を有する有機系紫外線吸収剤の多くが極大吸収波長(λmax)を波長360nm以下に持つため波長380〜400nmの紫外〜近紫外線領域を効率よく吸収できず、この領域の光を十分に吸収するためには使用量を非常に多くする必要があった。また、前記骨格を有する化合物の多くがブロードな吸収スペクトルを有し、波長380〜400nmの光を十分に吸収するようにすると、波長380〜400nmの波長領域だけではなく420nm以上の光にも吸収が生じてしまい、紫外線吸収剤を含む組成物が着色してしまうという課題があった。
【0004】
上記課題を解決するための手段として、例えば特許文献1には、有機系紫外線吸収剤として下記式で表されるようなメロシアニン骨格を有する化合物が提案されている。特許文献1には、下記式で表されるメロシアニン骨格を有する化合物を含む膜は波長390nm付近における光線透過率が低いことが記載されている。
【化1】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−111823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、メロシアニン骨格を有する化合物は耐久性(特に耐候性)が低く、厳しい耐候性が要求される用途には適用が困難であった。
本発明の目的は、波長380〜400nmの光を効率よく吸収し、良好な耐候性を有する紫外〜近紫外線吸収剤として利用することができるメロシアニン骨格を有する新規化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される化合物。
【化2】

[式(I)中、
、R及びRは、それぞれ独立して、電子求引性基を表す。
、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、複素環基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシ基、−SCF、−SF、−SF、−SOH、−SOH、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=は、−NR1A−、−SO−、−CO−、−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2A−、−NR3A−CO−、−S−、−SO−、−CF−又は−CHF−に置換されていてもよい。
1A、R2A及びR3Aは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。]
[2]Rが、ニトロ基、シアノ基、−F、−OCF、−SCF、−SF、−SF、−SO−R222(R222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。)、フルオロアルキル基又はフルオロアリール基である[1]に記載の化合物。
[3]Rが、シアノ基である[1]又は[2]に記載の化合物。
[4]R及びRから選ばれる少なくとも一方が、シアノ基、ニトロ基、−OCF、−SCF、−SF、−CO−O−R222、−SO−R222(R222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。)、フルオロアルキル基又はフルオロアリール基である[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物。
[5]R及びRから選ばれる少なくとも一方が、シアノ基である[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物。
[6]R及びRの両方がシアノ基である[1]〜[5]のいずれかに記載の化合物。
[7]R及びRが、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基である[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物。
[8]R及びRが、互いに連結して環を形成している[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物。
[9]R及びRが互いに連結して形成する環は、不飽和結合を有さない環である[8]に記載の化合物。
[10]式(I)で表される化合物が、式(II)で表される化合物である[1]〜[9]のいずれかに記載の化合物。
【化3】

[式中、R、R、R、R及びRは、上記と同じ意味を表す。
環Wは、環の構成要素として二重結合を少なくとも1つ有し、かつ芳香族性を有さない環構造を表す。]
[11]環Wが、5〜7員環構造である[10]に記載の化合物。
[12]環Wが、6員環構造である[10]又は[11]に記載の化合物。
[13]λmax≧370nmである[1]〜[12]のいずれかに記載の化合物。
(λmaxは、式(I)で表される化合物の極大吸収波長[nm]を表す。)
[14]式(B)を満たす[1]〜[13]のいずれかに記載の化合物。
ε(λmax)/ε(λmax+30nm)≧5 (B)
(式中、ε(λmax)は、式(I)で表される化合物の極大吸収波長[nm]におけるグラム吸光係数を表し、ε(λmax+30nm)は式(I)で表される化合物の(極大吸収波長[nm]+30nm)の波長[nm]におけるグラム吸光係数を表す。)
[15][1]〜[14]のいずれかに記載の化合物を含む組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、波長380〜400nmの短波長の可視光に対する高い吸収選択性を有するメロシアニン骨格を有する新規化合物を提供する。また、本発明の化合物は良好な耐候性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の化合物は、式(I)で表される構造を有する化合物(以下、化合物(I)という場合がある。)である。
【0010】
<化合物(I)>
【化4】

[式(I)中、
、R及びRは、それぞれ独立して、電子求引性基を表す。
、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、複素環基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシ基、−SCF、−SF、−SF、−SOH、−SOH、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=は、−NR1A−、−SO−、−CO−、−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2A−、−R3A−CO−、−S−、−SO−、−SO−、−CF−又は−CHF−に置換されていてもよい。
1A、R2A及びR3Aは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキルを表す。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。]
【0011】
本明細書において、炭素数は、置換基の炭素数を含まず、−CH−又は−CH=が例えば上記のように置換されている場合、置換される前の炭素数をいう。
【0012】
、R及びRで表される電子求引性基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、−OCF、−SCF、−SF、−SF、−SOH、−SOH、式(X−1)で表される基が挙げられる。
【化5】

[式(X−1)中、
は、−CO−、−COO−、−OCO−、−CS−、−CSS−、−COS−、−CSO−、−SO−、−NR223CO−又は−CONR224−を表す。
222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
223及びR224は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6アルキル基又はフェニル基を表す。
*は、結合手を表す。]
【0013】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフルオロアルキル基等が挙げられ、ペルフルオロアルキル基であることが好ましい。ハロゲン化アルキル基の炭素数としては、通常1〜25であり、好ましくは炭素数1〜12である。ハロゲン化アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。
ハロゲン化アリール基としては、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基等が挙げられ、フルオロアリール基であることが好ましく、ペルフルオロアリール基であることがより好ましい。ハロゲン化アリール基の炭素数としては、通常6〜18であり、好ましくは炭素数6〜12である。
【0014】
は、−COO−又は−SO−であることが好ましい。
222で表される炭素数1〜25のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルブチル基、3−メチルブチル基、n−オクチル基、n−デシル、2−へキシル−オクチル基等の直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜25のアルキル基が挙げられる。R222は、炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましい。
222で表される炭素数1〜25のアルキル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基が挙げられる。
222で表される炭素数6〜18の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜18のアラルキル基等が挙げられる。
222で表される炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基が挙げられる。
223及びR224で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルブチル基、3−メチルブチル等が挙げられる。
【0015】
は、ニトロ基、シアノ基、−F、−OCF、−SCF、−SF、−SF、−SO−R222(R222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。)、フルオロアルキル基(好ましくは、炭素数1〜25のフルオロアルキル基)又はフルオロアリール基(好ましくは、炭素数6〜18のフルオロアリール基)であることが好ましく、シアノ基、−F、−OCF、−SCF又はフルオロアルキル基(好ましくは、炭素数1〜25のフルオロアルキル基)であることがより好ましく、シアノ基であることがさらに好ましい。
【0016】
及びRから選ばれる少なくとも一方は、シアノ基、ニトロ基、−OCF、−SCF、−SF、−CO−O−R222、−SO−R222(R222は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。)、フルオロアルキル基(好ましくは、炭素数1〜25のフルオロアルキル基)又はフルオロアリール基(好ましくは、炭素数6〜18のフルオロアリール基)であることが好ましい。より好ましくはシアノ基、ニトロ基、−CO−O−R222又は−SO−R222であり、さらに好ましくはシアノ基である。
及びRは同じ構造であることが好ましい。
【0017】
及びRは互いに結合して環を形成してもよい。R及びRが互いに結合して形成する環は、単環であってもよいし、縮合環であってもよいが、単環であることが好ましい。また、R及びRが互いに結合して形成する環は、環の構成要素としてヘテロ原子(窒素原子、酸素原子、硫黄原子)等を含んでいてもよい。
及びRが互いに結合して形成する環は、通常3〜10員環であり、5〜7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましい。
及びRが互いに結合して形成する環としては、例えば、下記に記載の構造が挙げられる。
【化6】

[式中、*は、炭素原子との結合手を表す。R1E〜R16Eは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。]
【0018】
及びRが互いに結合して形成する環は、置換基(上記式中のR1E〜R16E)を有していてもよい。
前記R1E〜R16Eで表される置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等の炭素数1〜12のアルキル基;フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル基等の炭素数1〜12のハロゲン化アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜12のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等の炭素数1〜12のアルキルチオ基;モノフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエトキシ基等の炭素数1〜12のフッ素化アルコキシ基;アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチル等の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜12のアルキルカルボニルオキシ基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等の炭素数1〜12のアルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基等の炭素数6〜12のアリールスルホニル基;シアノ基;ニトロ基;水酸基;チオール基;カルボキシ基;−SF;−SF等が挙げられる。
前記R1E〜R16Eは、それぞれ独立して、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
【0019】
、R、R及びRで表される炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基等の炭素数1〜25の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基:シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜25のシクロアルキル基;シクロヘキシルメチル基等の炭素数4〜25のシクロアルキルアルキル基等が挙げられる。
、R、R及びRで表される炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基は、それぞれ独立して、炭素数1〜15のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基であることがより好ましい。
、R、R及びRで表される炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、−SOH、チオール基、アミノ基等が挙げられる。
【0020】
、R、R及びRで表される炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=は、−NR1A−、−SO−、−CO−、−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2A−、−NR3A−CO−、−S−、−SO−、−CF−又は−CHF−に置換されていてもよい。
前記炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が置換される場合、−O−、−S−、−COO−又は−SO−で置換されることが好ましい。
前記炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が−O−で置換された場合、当該脂肪族炭化水素基は、−O−R111(R111はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜24のアルキル基)で表されるアルコキシ基であることが好ましい。また、ポリエチレンオキシ基やポリプロピレンオキシ基等のポリアルキレンオキシ基であってもよい。
前記炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が−S−で置換された場合、当該脂肪族炭化水素基は、−S−R111(R111はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜24のアルキル基)で表されるアルキルチオ基であることが好ましい。
前記炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が−COO−で置換された場合、当該脂肪族炭化水素基は、−COO−R111(R111はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜24のアルキル基)で表される基であることが好ましい。
前記炭素数1〜25の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が−SO−で置換された場合、当該脂肪族炭化水素基は、−SO−R111(R111はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜24のアルキル基)で表される基であることが好ましく、−SOCHF、−SOCHF等であってもよい。
【0021】
、R、R及びRで表される炭素数6〜18の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、フェナントリル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、テトラフェニル基、ピレニル基、ペリレニル基、コロネニル基、ビフェニル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜18のアラルキル基等が挙げられ、炭素数6〜18のアリール基であることが好ましく、フェニル基又はベンジル基であることがより好ましい。
、R、R及びRで表される炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子;水酸基;チオール基;アミノ基;ニトロ基;シアノ基;−SOH基等が挙げられる。
【0022】
、R、R及びRで表される炭素数6〜18の芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=は、−NR1A−、−SO−、−CO−、−O−、−COO−、−OCO−、−CONR2A−、−NR3A−CO−、−S−、−SO−、−CF−又は−CHF−に置換されていてもよい。
前記炭素数6〜18の芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が置換される場合、−O−又は−SO−で置換されることが好ましい。
前記炭素数6〜18の芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が−O−で置換された場合、当該芳香族炭化水素基は、フェノキシ基等の炭素数6〜17のアリールオキシ基;フェノキシエチル基、フェノキシジエチレングリコール基、フェノキシポリアルキレングリコール基のアリールアルコキシ基等であることが好ましい。
前記炭素数6〜17の芳香族炭化水素基に含まれる−CH−又は−CH=が−SO−で置換された場合、当該芳香族炭化水素基は、−SO−R112(R112は炭素数6〜17のアリール基又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。)で表される基であることが好ましい。
【0023】
1A、R2A及びR3Aで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、R223で表される炭素数1〜6のアルキル基と同じものが挙げられる。
【0024】
、R、R及びRで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0025】
、R、R及びRで表される複素環基としては、ピリジル基、ピロリジル基、テトラヒドロフルフリル基、テトラヒドロチオフェン基、ピロール基、フリル基、チオフェノ基、ピぺリジン基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、チアピラニル基、イミダゾリノ基、ピラゾール基、オキサゾール基、チアゾリル基、ジオキサニル基、モルホリノ基、チアジニル基、トリアゾール基、テトラゾール基、ジオキソラニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾイミダゾリル基、プリニル基、ベンゾトリアゾリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、ベンゾピラニル基、アントリル基、アクリジニル基、キサンテニル基、カルバゾリル基、テトラセニル基、ポルフィニル基、クロリニル基、コリニル基、アデニル基、グアニル基、シトシル基、チミニル基、ウラシル基、キノリル基、チオフェニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基等の炭素数3〜16の脂肪族複素環基及び炭素数3〜16の芳香族複素環基が挙げられる。R、R、R及びRで表される複素環基は、それぞれ独立して、ピロリジル基、ピぺリジル基、テトラヒドロフルフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオフェノ基、テトラヒドロチオピラニル基又はピリジル基であることが好ましい。
【0026】
及びRが互いに結合して形成する環は、環の構成要素として窒素原子を1つ含む。R及びRが互いに結合して形成する環は、単環であってもよいし、縮合環であってもよいが、単環であることが好ましい。R及びRが互いに結合して形成する環は、環の構成要素としてさらにヘテロ原子(酸素原子、硫黄原子、窒素原子等)を含んでいてもよい。R及びRが互いに結合して形成する環は、不飽和結合を有さない環であることが好ましい。
及びRが互いに結合して形成する環は、通常3〜10員環であり、5〜7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましい。
及びRが互いに結合して形成する環は置換基を有していてもよい。置換基としては、R1Eで表される置換基と同じものが挙げられる。
及びRが互いに結合して形成する環としては、例えば、下記に記載の環が挙げられる。
【化7】

[式中、*は結合手を表す。]
【0027】
とRとは互いに連結して環を形成してもよい。RとRとが互いに連結して形成する環としては、環の構成要素として窒素原子を1つ含む。
及びRが互いに結合して形成する環は、単環であってもよいし、縮合環であってもよいが、単環であることが好ましい。R及びRが互いに結合して形成する環は、環の構成要素としてさらにヘテロ原子(酸素原子、硫黄原子、窒素原子等)を含んでいてもよい。
及びRが互いに結合して形成する環は、通常3〜10員環であり、5〜7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましい。
とRとは互いに連結して形成する環としては、例えば下記に記載の環が挙げられる。
【化8】
【0028】
及びRは互いに連結して環を形成してもよい。R及びRが互いに連結して形成する環は、環の構成要素として、二重結合を少なくとも1つ有する。R及びRが互いに連結して形成する環に含まれる二重結合は、通常1〜4であり、1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1つであることがさらに好ましい。
及びRが互いに連結して形成する環は、芳香族性を有さないことが好ましい。R及びRが互いに連結して形成する環は、環の構成要素としてヘテロ原子(例えば、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等)を含む複素環であってもよい。
及びRが互いに連結して形成する環は、炭素数5〜18の環であり、5〜7員環構造であることが好ましく、6員環構造であることがより好ましい。
及びRが互いに連結して形成する環は、単環であってもよいし、縮合環であってもよいが、単環であることが好ましい。
及びRが互いに連結して形成する環は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、R1Eで表される置換基と同じものが挙げられる。
【0029】
及びRが互いに連結して形成する環としては、例えば、下記に記載の環が挙げられる。
【化9】

【化10】

【化11】

[式中、*1は窒素原子との結合手を表し、*2は炭素原子との結合手を表す。]
【0030】
及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜25のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状のアルキル基であることがさらに好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はn−ブチル基であることが特に好ましい。
及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜25のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜6の分岐鎖状のアルキル基であることがさらに好ましく、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基であることが特に好ましい。
及びRは互いに連結して環を形成することが好ましい。
【0031】
化合物(I)は、式(II)で表される化合物であることが好ましい。
【化12】

[式中、R、R、R、R及びRは、上記と同じ意味を表す。
環Wは、環の構成要素として二重結合を少なくとも1つ有し、かつ芳香族性を有さない環構造を表す。]
環Wとしては、R及びRが互いに連結して形成する環と同じものが挙げられる。
【0032】
環Wは、例えば、下記に記載の環であることが好ましい。
【化13】

[式中*1は窒素原子との結合手を表し、*2は炭素原子との結合手を表す。
x1及びRx2は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。]
x1及びRx2で表される置換基としては、R1Eで表される置換基と同じものが挙げられる。
【0033】
化合物(I)の極大吸収波長λmaxは、波長370nm以上420nm以下であることが好ましい。化合物(I)の極大吸収波長λmaxが波長370nm以上420nm以下であると、波長380nm以上400nm以下の範囲の紫外〜近紫外光を効率よく吸収することができる。λmaxは、波長370nm超420nm以下であってもよく、好ましくは波長375nm以上415nm以下であり、より好ましくは波長375nm以上410nm以下であり、さらに好ましくは波長380nm以上400nm以下である。
【0034】
化合物(I)は、λmaxにおけるグラム吸光係数εが0.5以上であることが好ましく、より好ましくは0.75以上、特に好ましくは1.0以上である。上限は特に制限されないが、一般的には10以下である。なお、λmaxは、化合物(I)の極大吸収波長[nm]を表す。
化合物(I)のλmaxにおけるグラム吸光係数εが0.5以上であると、少量の添加量であっても波長370nm以上420nm以下の範囲の紫外〜近紫外光を効率よく吸収することができる。
化合物(I)は、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)が5以上であることが好ましく、よく好ましくは10以上、特に好ましくは20以上である。上限は特に制限されないが、一般的には1000以下である。ε(λmax)は、化合物(I)の極大吸収波長[nm]におけるグラム吸光係数を表し、ε(λmax+30nm)は、化合物(I)の(極大吸収波長[nm]+30nm)の波長[nm]におけるグラム吸光係数を表す。
ε(λmax)/ε(λmax+30nm)が5以上であると、420nm以上の波長における副吸収を最小限にすることができるため、着色が生じにくい。
なお、グラム吸光係数の単位は、L/(g・cm)である。
【0035】
化合物(I)としては、例えば、以下に記載の化合物が挙げられる。
化合物(I)は、式(1−1)〜式(1−4)、式(1−7)、式(1−8)、式(1−10)、式(1−12)、式(1−20)〜式(1−25)、式(1−55)〜式(1−57)、式(1−59)、式(1−63)、式(1−64)、式(1−67)、式(1−69)〜式(1−76)、式(1−123)、式(1−126)、式(1−127)、式(1−129)、式(1−161)、式(1−166)、式(1−337)〜式(1−404)で表される化合物であることが好ましく、
式(1−4)、式(1−7)、式(1−20)、式(1−55)、式(1−56)、式(1−59)、式(1−63)、式(1−64)、式(1−123)、式(1−126)、式(1−127)、式(1−129)、式(1−141)、式(1−147)、式(1−153)、式(1−337)〜式(1−404)で表される化合物であることがより好ましく、
式(1−55)、式(1−59)、式(1−63)、式(1−64)、式(1−123)、式(1−141)、式(1−147)、式(1−153)、式(1−337)〜式(1−404)で表される化合物であることがさらに好ましい。
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【化22】
【0045】
【化23】
【0046】
【化24】
【0047】
【化25】
【0048】
【化26】
【0049】
<化合物(I)の製造方法>
化合物(I)は、例えば、式(I−1)で表される化合物(以下、化合物(I−1)という場合がある。)と式(I−2)で表される化合物(以下、化合物(I−2)で表される化合物という場合がある。)とを反応させることにより得ることができる。
【化27】

[式中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。]
【0050】
化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応は、通常、化合物(I−1)と化合物(I−2)とを混合することにより実施され、化合物(I−1)に化合物(I−2)を加えることが好ましい。
また、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応は、塩基及びメチル化剤の存在下で化合物(I−1)と化合物(I−2)とを混合することが好ましく、
化合物(1−1)、化合物(I−2)、塩基及びメチル化剤を混合することが好ましく、
化合物(1−1)とメチル化剤との混合物に、化合物(I−2)と塩基とを混合することがより好ましく、
化合物(1−1)及びメチル化剤の混合物に、化合物(I−2)及び塩基の混合物を加えることがさらに好ましい。
【0051】
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化ルビシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物(好ましくはアルカリ金属水酸化物);ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド等の金属アルコキシド(好ましくはアルカリ金属アルコキシド);水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウム、水素化アルミニウムナトリウム等の金属水素化物;酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物;炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭酸塩(好ましくはアルカリ土類金属炭酸塩);ノルマルブチルリチウム、ターシャリーブチルリチウム、メチルリチウム、グリニャール試薬等の有機アルキル金属化合物;アンモニア、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、ピロリジン、ピペリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、グアニジン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、ピリジン、アニリン、ジメトキシアニリン、酢酸アンモニウム、β-アラニン等のアミン化合物(好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の3級アミン);リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、カリウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド化合物(好ましくはアルカリ金属アミド);水酸化トリメチルスルホニウム等のスルホニウム化合物;水酸化ジフェニルヨードニウム等のヨードニウム化合物;フォスファゼン塩基等が挙げられる。
塩基の使用量としては、化合物(I−1)1モルに対して、通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
【0052】
メチル化剤としては、ヨードメタン、硫酸ジメチル、メタンスルホン酸メチル、フルオロスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸メチル、トリフルオロメタンスルホン酸メチル、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。
メチル化剤の使用量としては、化合物(I−1)1モルに対して、通常0.1〜5.0モルであり、0.5〜2.0モルであることが好ましい。
【0053】
化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテルであり、より好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルムであり、さらに好ましくはアセトニトリルである。
また、溶媒は脱水溶媒であることが好ましい。
【0054】
化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応時間は、通常0.1〜10時間であり、好ましくは、0.2〜3時間である。
化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応温度は、通常−50〜150℃であり、好ましくは−20〜100℃である。
化合物(I−2)の使用量は、化合物(I−1)1モルに対して、通常0.1〜10モルであり、0.5〜5モルであることが好ましい。
【0055】
化合物(I−1)としては、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられる。
【化28】
【0056】
化合物(I−2)としては、市販品を用いてもよく、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられる。
【化29】
【0057】
化合物(I−1)は、例えば、式(I−3)で表される化合物(以下、化合物(I−3)という場合がある。)と式(I−4)で表される化合物(以下、化合物(I−4)という場合がある。)とを反応させて得ることができる。
【化30】

[式中、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。Eは脱離基を表す。]
【0058】
で表される脱離基としては、ハロゲン原子、p−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基等が挙げられる。
【0059】
化合物(I−3)と化合物(I−4)との反応は、化合物(I−3)と化合物(I−4)とを混合することにより実施される。
化合物(I−4)の使用量は、化合物(I−3)1モルに対して通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
化合物(I−3)と化合物(I−4)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテルであり、より好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルムであり、さらに好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリルである。
化合物(I−3)と化合物(I−4)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−3)と化合物(I−4)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0060】
化合物(I−3)としては、例えば、下記に記載の化合物が挙げられる。
【化31】
【0061】
化合物(I−4)は、市販品を用いてもよい。例えば、クロロシアン、ブロモシアン、パラトルエンスルホニルシアニド、トリフルオロメタンスルホニルシアニド、1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ビス(テトラフルオロボラート(セレクトフルオロ(Air Products and Chemicalsの登録商標)ともいう)、ベンゾイル(フェニルヨードニオ)(トリフルオロメタンスルホニル)メタニド、2,8−ジフルオロ−5−(トリフルオロメチル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェン−5−イウムトリフルオロメタンスルホナート、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド等が挙げられる。
【0062】
化合物(I−3)は、式(I−5)で表される化合物(以下、化合物(I−5)という場合がある。)と式(I−6)で表される化合物(以下、化合物(I−6)という場合がある。)とを反応させることにより得ることができる。
【化32】

[式中、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。]
式(I−5)中、R及びRは互いに連結して環を形成していてもよく、この場合の環は、環の構成要素として二重結合を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0063】
化合物(I−5)と化合物(I−6)との反応は、化合物(I−5)と化合物(I−6)とを混合することにより実施される。
化合物(I−6)の使用量は、化合物(I−5)1モルに対して通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
化合物(I−5)と化合物(I−6)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ターシャリーブタノール、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。好ましくはベンゼン、トルエン、エタノール、アセトニトリルである。
化合物(I−5)と化合物(I−6)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−5)と化合物(I−6)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0064】
化合物(I−5)としては、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられる。
【化33】
【0065】
化合物(I−6)としては、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、4−ヒロキシブチルアミン等の1級アミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、3−ヒドロキシピロリジン、4−ヒドロキシピペリジン等の2級アミンが挙げられる。
【0066】
また、化合物(I−1)は、式(I−5−1)で表される化合物(以下、化合物(I−5−1)という場合がある。)と化合物(I−6)とを反応させて得ることもできる。
【化34】

[式(I−5−1)中、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。]
式(I−5−1)中、R及びRは互いに連結して環を形成していてもよく、この場合の環は、環の構成要素として二重結合を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0067】
化合物(I−5−1)と化合物(I−6)との反応は、化合物(I−5−1)と化合物(I−6)とを混合することにより実施される。
化合物(I−6)の使用量は、化合物(I−5−1)1モルに対して通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
化合物(I−5−1)と化合物(I−6)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ターシャリーブタノール、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。好ましくはベンゼン、トルエン、エタノール、アセトニトリルである。
化合物(I−5−1)と化合物(I−6)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−5−1)と化合物(I−6)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0068】
式(I−5−1)で表される化合物は、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられる。
【化35】
【0069】
化合物(I)は、式(I−7)で表される化合物(以下、化合物(I−7)という場合がある。)と化合物(I−6)とを反応させることにより得ることもできる。
【化36】

[式(I−7)中、R〜Rは上記と同じ意味を表す。]
式(I−7)中、R及びRは互いに連結して環を形成していてもよく、この場合の環は、環の構成要素として二重結合を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0070】
化合物(I−7)と化合物(I−6)との反応は、通常、化合物(I−7)と化合物(I−6)とを混合することにより実施され、化合物(I−7)に化合物(I−6)を加えることが好ましい。
また、化合物(I−7)と化合物(I−6)との反応は、塩基及びメチル化剤の存在下で化合物(I−7)と化合物(I−6)とを混合することにより実施されることが好ましく、
化合物(I−7)、化合物(I−6)、塩基及びメチル化剤を混合することがより好ましく、
化合物(I−7)とメチル化剤と塩基との混合物に、化合物(I−6)を混合することがさらに好ましい。
【0071】
塩基としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられる塩基と同じものが挙げられる。
塩基の使用量としては、化合物(I−7)1モルに対して、通常0.1〜5.0モルであり、0.5〜2.0モルであることが好ましい。
メチル化剤としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられるメチル化剤と同じものが挙げられる。
メチル化剤の使用量としては、化合物(I−7)1モルに対して、通常0.1〜5.0モルであり、0.5〜2.0モルであることが好ましい。
化合物(I−6)の使用量は、化合物(I−7)1モルに対して、通常0.1〜10モルであり、0.5〜5モルであることが好ましい。
【0072】
化合物(I−7)と化合物(I−6)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられる溶媒と同じもの等が挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、アセトニトリルである。
【0073】
化合物(I−7)と化合物(I−6)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−7)と化合物(I−6)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0074】
化合物(I−7)としては、例えば下記に記載の化合物が挙げられる。
【化37】
【0075】
化合物(I−7)は、式(I−8)で表される化合物と化合物(I−4)とを反応させることにより得ることができる。
【化38】

[式(I−8)中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。]
式(I−8)中、R及びRは互いに連結して環を形成していてもよく、この場合の環は、環の構成要素として二重結合を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0076】
化合物(I−8)と化合物(I−4)との反応は、化合物(I−8)と化合物(I−4)とを混合することにより実施することができる。
化合物(I−8)と化合物(I−4)との反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。塩基としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられる塩基と同じもの等が挙げられる。好ましくは、金属水酸化物、金属アルコキシド、アミン化合物、金属アミド化合物である。
塩基の使用量は、化合物(I−8)1モルに対して、通常0.1〜10モルであり、0.5〜2.0モルであることが好ましい。
化合物(I−8)と化合物(I−4)との反応は溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられる溶媒と同じもの等が挙げられる。好ましくは、トルエン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノールである。
化合物(I−8)と化合物(I−4)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−8)と化合物(I−4)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0077】
化合物(I−8)は、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられる。
【化39】
【0078】
化合物(I−8)は、化合物(I−5)と化合物(I−2)とを反応させることにより得ることもできる。化合物(I−5)と化合物(I−2)との反応は、化合物(I−5)と化合物(I−2)とを混合することにより実施することができる。
化合物(I−5)と化合物(I−2)との反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。塩基としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられる塩基と同じものが挙げられる。塩基の使用量は、化合物(I−5)1モルに対して通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
化合物(I−5)と化合物(I−2)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、化合物(I−1)と化合物(I−2)との反応に用いられる溶媒と同じものが挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、アセトニトリルである。
化合物(I−5)と化合物(I−2)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−5)と化合物(I−2)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
化合物(I−2)の使用量は、化合物(I−5)1モルに対して通常0.1〜10モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
【0079】
化合物(I)は、式(1−9)で表される化合物(以下、化合物(I−9)という場合がある。)と化合物(I−4)とを反応させることにより得ることもできる。
【化40】

[式(I−9)中、R、R、R〜Rは前記と同じ意味を表す。]
【0080】
化合物(I−9)と化合物(I−4)との反応は、化合物(I−9)と化合物(I−4)とを混合することにより実施される。
化合物(I−4)の使用量は、化合物(I−9)1モルに対して通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
化合物(I−9)と化合物(I−4)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテルであり、より好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロホルムであり、さらに好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリルである。
化合物(I−9)と化合物(I−4)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−9)と化合物(I−4)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0081】
式(I−9)で表される化合物は、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられる。
【化41】
【0082】
式(I−9)で表される化合物は、式(I−10)で表される化合物と化合物(I−2)とを反応させることにより得ることができる。
【化42】

[式(I−10)中、R、R、R、Rは前記と同じ意味を表す。]
【0083】
化合物(I−10)と化合物(I−2)との反応は、化合物(I−10)と化合物(I−2)とを混合することにより実施される。
化合物(I−2)の使用量は、化合物(I−10)1モルに対して通常0.1〜5モルであり、0.5〜2モルであることが好ましい。
化合物(I−10)と化合物(I−2)との反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ターシャリーブタノール、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、水等が挙げられる。好ましくはベンゼン、トルエン、エタノール、アセトニトリルである。
化合物(I−10)と化合物(I−2)との反応時間は、通常0.1〜10時間である。
化合物(I−10)と化合物(I−2)との反応温度は、通常−50〜150℃である。
【0084】
式(I−10)で表される化合物は、例えば、下記に記載の化合物等が挙げられ、市販のマロンアルデヒドジアニリド塩酸塩として入手できる。
【化43】
【0085】
<化合物(I)を含む組成物>
本発明は、化合物(I)を含有する組成物も含む。
本発明の化合物(I)を含む組成物は、化合物(I)と樹脂とを含む樹脂組成物であることが好ましい。
上記組成物は、中でも日光又は紫外線を含む光に晒される可能性のある用途に特に好適に使用できる。具体例としては、例えばガラス代替品とその表面コーティング材;住居、施設、輸送機器等の窓ガラス、採光ガラス及び光源保護ガラス用のコーティング材;住居、施設、輸送機器等のウインドウフィルム;住居、施設、輸送機器等の内外装材及び内外装用塗料及び該塗料によって形成させる塗膜;アルキド樹脂ラッカー塗料及び該塗料によって形成される塗膜;アクリルラッカー塗料及び該塗料によって形成される塗膜;蛍光灯、水銀灯等の紫外線を発する光源用部材;精密機械、電子電気機器用部材、各種ディスプレイから発生する電磁波等の遮断用材;食品、化学品、薬品等の容器又は包装材;ボトル、ボックス、ブリスター、カップ、特殊包装用、コンパクトディスクコート、農工業用シート又はフィルム材;印刷物、染色物、染顔料等の退色防止剤;ポリマー支持体用(例えば、機械及び自動車部品のようなプラスチック製部品用)の保護膜;印刷物オーバーコート;インクジェット媒体被膜;積層艶消し;オプティカルライトフィルム;安全ガラス/フロントガラス中間層;エレクトロクロミック/フォトクロミック用途;オーバーラミネートフィルム;太陽熱制御膜;日焼け止めクリーム、シャンプー、リンス、整髪料等の化粧品;スポーツウェア、ストッキング、帽子等の衣料用繊維製品及び繊維;カーテン、絨毯、壁紙等の家庭用内装品;プラスチックレンズ、コンタクトレンズ、義眼等の医療用器具;光学フィルタ、バックライトディスプレーフィルム、プリズム、鏡、写真材料等の光学用品;金型膜、転写式ステッカー、落書き防止膜、テープ、インク等の文房具;標示板、標示器等とその表面コーティング材等を挙げることができる。
【0086】
上記樹脂組成物より形成した高分子成型品の形状は、平膜状、粉状、球状粒子状、破砕粒子状、塊状連続体、繊維状、管状、中空糸状、粒状、板状、多孔質状などのいずれの形状であってもよい。
【0087】
上記樹脂組成物に用いられる樹脂としては、公知の各種成形体、シート、フィルム等の製造に従来から使用されている熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂を一種又は二種以上のポリマーブレンドあるいはポリマーアロイとして使用してもよい。
【0088】
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。
【0089】
上記樹脂組成物を紫外線吸収フィルタや紫外線吸収膜として用いる場合、樹脂は透明樹脂であることが好ましい。
【0090】
上記樹脂組成物は、化合物(I)と樹脂とを混合することにより得ることができる。化合物(I)は、所望の性能を付与するために必要な量を含有すればよく、例えば、樹脂100質量部に対して0.01〜20質量部等含有することができる。
本発明の組成物は、必要に応じて、溶剤、架橋触媒、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、無機フィラー等その他添加物を含んでいてもよい。
【0091】
上記組成物及び上記樹脂組成物は、眼鏡レンズ用組成物であってもよい。眼鏡レンズ用組成物を用いて成型等することにより眼鏡レンズを形成することができる。眼鏡レンズ用組成物の成型方法は、射出成型であってもよいし、注型重合成型であってもよい。なお、注型重合成型とは、主にモノマー又はオリゴマー樹脂からなる眼鏡レンズ用組成物をレンズモールドに注入し、熱又は光によって眼鏡レンズ用組成物を硬化してレンズに成型する方法である。
眼鏡レンズ用組成物は、その成型方法に合わせて適した組成にすればよい。例えば、射出成型により眼鏡レンズを形成する場合は、樹脂と化合物(I)とを含む眼鏡レンズ用樹脂組成物であってもよい。また、注型重合成型により眼鏡レンズを形成する場合は、熱又は光により硬化する硬化性モノマーと化合物(I)とを含む眼鏡レンズ用組成物であってもよい。
【0092】
眼鏡レンズ用組成物に含まれる樹脂としては上記した樹脂が挙げられ、透明樹脂であることが好ましい。眼鏡レンズ用組成物に含まれる樹脂は、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリチオウレタン樹脂のうちの一種又は二種以上のポリマーブレンドあるいはポリマーアロイとして使用することが好ましい。また、ポリマーのみではなくモノマー成分を含んでいてもよい。
【0093】
眼鏡用レンズ組成物は、硬化性モノマーと化合物(I)とを含む組成物であってもよい。硬化性モノマーは2種以上含んでいてもよい。具体的には、ポリオール化合物及びイソシアネート化合物の混合物、チオール化合物及びイソシアネート化合物の混合物であってもよく、チオール化合物及びイソシアネートの混合物であることが好ましく、多官能チオール化合物及び多官能イソシアネート化合物の混合物であることがより好ましい。
【0094】
チオール化合物は、分子内に少なくとも1つのチオール基を有する化合物であれば、特に限定されない。鎖状であっても環状であってもよい。また、分子内に、スルフィド結合、ポリスルフィド結合、さらには他の官能基を有していてもよい。具体的なチオール化合物としては、脂肪族ポリチオール化合物、芳香族ポリチオール化合物、チオール基含有環状化合物、チオール基含有スルフィド化合物等の特開2004−315556号公報に記載の1分子中にチオール基を1個以上有するチオール基含有有機化合物が挙げられる。これらのうち、光学材料の屈折率及びガラス転移温度が向上する点で、チオール基を2個以上有する多官能チオール化合物が好ましく、チオール基を2個以上有する脂肪族ポリチオール化合物、チオール基を2個以上含有するスルフィド化合物がより好ましく、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンがさらに好ましい。また、前記チオール系化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0095】
イソシアネート化合物としては、分子内に少なくとも2個のイソシアナト基(−NCO)を有する多官能イソシアネート化合物が好ましく、例えば、脂肪族イソシアネート系化合物(例えばヘキサメチレンジイソシアネート等)、脂環族イソシアネート系化合物(例えばイソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート)、芳香族イソシアネート系化合物(例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等)等が挙げられる。また、前記イソシアネート化合物の多価アルコール化合物による付加体(アダクト体)[例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン等による付加体]、イソシアヌレート化物、ビュレット型化合物、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等と付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネート化合物等の誘導体であってもよい。
【0096】
眼鏡用レンズ組成物が硬化性モノマーを含む場合、硬化性を向上するために硬化触媒を含んでいてもよい。硬化触媒としては、ジブチル錫クロライド等の錫化合物や、特開2004−315556号公報に記載のアミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ系合物、アルデヒドとアンモニア系化合物の縮合物、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、酸性リン酸エステル類等が挙げられる。これらの硬化触媒は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0097】
眼鏡レンズ用組成物中の化合物(I)の含有量は、眼鏡レンズ用組成物が樹脂組成物である場合、例えば樹脂100質量部に対して0.01〜20質量部含有することができる。また、眼鏡レンズ組成物が硬化性組成物である場合、例えば、化合物(I)の含有量は、硬化性成分100質量部に対して0.00001〜20質量部含有することができる。化合物(I)の含有量は、樹脂又は硬化性成分100質量部に対して、好ましくは0.0001〜15質量部であり、より好ましくは0.001〜10質量部であり、さらに好ましくは0.01〜5質量であり、特に好ましくは0.1〜3質量部である。
硬化触媒の添加量は眼鏡用レンズ組成物100質量%に対して0.0001〜10.0質量%であることが好ましく、0.001〜5.0質量%であることがより好ましい。
眼鏡レンズ用組成物には、上記した添加剤が含まれていてもよい。
【実施例】
【0098】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特に断りのない限り質量基準である。
【0099】
(実施例1)式(UVA−6)で表される化合物の合成
【化44】

ジムロート冷却管及び温度計を設置した500mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、ジメドン20部、ピロリジン11.2部及びトルエン200部を仕込み、5時間還流撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し精製を行い、式(M−3)で表される化合物27.4部得た。
【0100】
【化45】

窒素雰囲気下で、得られた式(M−3)で表される化合物1.0部、パラトルエンスルホニルシアニド2.8部及びアセトニトリル10部を混合した。得られた混合物を0〜5℃で5時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(M−4)で表される化合物0.6部を得た。
【0101】
【化46】

窒素雰囲気下で、式(M−4)で表される化合物4.8部、メチルトリフラート4.6部及びアセトニトリル24部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物にマロノニトリル1.9部、トリエチルアミン3部及びアセトニトリル24部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−6)で表される化合物2.9部を得た。
【0102】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−6)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(CDCl)δ:0.99(s、6H)、1.90−1.96(m、4H)、2.48−2.51(m、4H)、3.70−3.88(dt、4H)
LC−MS;[M+H]=284.5
【0103】
<極大吸収波長及びグラム吸光係数ε測定>
得られた式(UVA−6)で表される化合物の2−ブタノン溶液(0.006g/L)を1cmの石英セルに入れ、石英セルを分光光度計UV−2450(株式会社島津製作所製)にセットし、ダブルビーム法により1nmステップ毎に300〜800nmの波長範囲の吸光度を測定した。得られた吸光度の値と、溶液中の式(UVA−6)で表される化合物の濃度、石英セルの光路長から、波長ごとのグラム吸光係数を算出した。
ε(λ)=A(λ)/CL
〔式中、ε(λ)は波長λnmにおける式(UVA−6)で表される化合物のグラム吸光係数(L/(g・cm))を表し、A(λ)は波長λnmにおける吸光度を表し、Cは濃度(g/L)を表し、Lは石英セルの光路長(cm)を表す。〕
得られた式(UVA−6)で表される化合物の極大吸収波長は380nmであった。得られた式(UVA−6)で表される化合物のε(λmax)は1.75L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.032L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は54.53であった。
【0104】
(実施例2)式(UVA−7)で表される化合物の合成
【化47】

窒素雰囲気下で、式(M−4)で表される化合物1部、メチルトリフラート0.6部、及びアセトニトリル10部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、エチルシアノアセテート5.2部、トリエチルアミン4.6部及びアセトニトリル10部を加えて、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−7)で表される化合物0.5部を得た。
【0105】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−7)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.960−0.994(d、6H)、1.20−1.26(m、3H)、1.93(m、4H)、2.53−2.91(m、4H)、3.77−3.81(m、4H)、4.10−4.19(m、2H)
LC−MS;[M+H]=314.5(+H)
【0106】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−7)で表される化合物の極大吸収波長は382.7nmであった。得られた式(UVA−7)で表される化合物のε(λmax)は1.08L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.153L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は7.04であった。
【0107】
(実施例3)式(UVA−8)で表される化合物の合成
【化48】

窒素雰囲気下で、式(M−4)で表される化合物0.5部、ジメチル硫酸0.5部及びアセトニトリル5部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌反応させた。さらにピバロイルアセトニトリル0.4部、トリエチルアミン0.5部、アセトニトリル5.0部を加えて20〜30℃で3時間撹拌反応させた。反応終了後に溶媒を留去し精製を行い、式(UVA−8)で表される化合物0.07部を得た。
【0108】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−8)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.92(s、6H)、1.26(s、9H)、1.90(s、4H)、2.55(m、4H)、3.64−3.71(m、4H)
LC−MS;[M+H]=326.5
【0109】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−8)で表される化合物の極大吸収波長は377.4nmであった。得られた式(UVA−8)で表される化合物のε(λmax)は0.66L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.395L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は1.68であった。
【0110】
(実施例4)式(UVA−9)で表される化合物の合成
【化49】

ジムロート冷却管及び温度計を設置した300mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、ジメドン 70.0部、マロノニトリル10.4部、ジイソプロピルエチルアミン40.6部、エタノール100.0部を仕込み、3時間加熱還流撹拌させた。反応終了後に溶媒を留去し精製を行い、式(M−5)で表される化合物15.1部を得た。
【0111】
【化50】

窒素雰囲気下で、式(M−5)で表される化合物5部、パラトルエンスルホニルシアニド5.8部及びカリウムtert−ブトキシド3部及びエタノール50部を混合した。得られた混合物を0〜5℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(M−6)で表される化合物3.3部を得た。
【0112】
【化51】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物1部、メチルトリフラート1部、ジイソプロピルエチルアミン0.8部及びアセトニトリル20部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ピペリジン1.4部及びアセトニトリル20部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−9)で表される化合物0.5部を得た。
【0113】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−9)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.99(s、6H)、1.60(m、6H)、2.71(s、2H)、3.80(m、4H)
LC−MS;[M+H]=281.5
【0114】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−9)で表される化合物の極大吸収波長は385.6nmであった。得られた式(UVA−9)で表される化合物のε(λmax)は1.65L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.088L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は18
.8であった。
【0115】
(合成例1)式(UVA−A1)で表される化合物の合成
【化52】

ジムロート冷却管、温度計を設置した200mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特開2014−194508号公報を参考に合成した式(M−7)で表される化合物10部、無水酢酸3.6部、(2−ブチルオクチル)シアノアセテート6.9部及びアセトニトリル60部を仕込み、20〜30℃で撹拌させた。得られた混合物に、ジイソプロピルエチルアミン4.5部を1時間かけて滴下し、2時間撹拌した。得られた混合物から溶媒を留去し精製して、式(UVA−A1)で表される化合物4.6部を得た。
【0116】
(合成例2)式(UVA−A2)で表される化合物の合成
【化53】

ジムロート冷却管及び温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、式(M−8)で表される化合物6部、ジブチルアミン14.2部及びイソプロパノール31.3部を混合し、加熱還流した後、3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し精製して、式(UVA−A2)で表される化合物4.6部を得た。
【0117】
(合成例3)式(UVA−A3)で表される化合物の合成
【化54】

ジムロート冷却管及び温度計を設置した300mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、マロンアルデヒドジアニリド塩酸塩30部、メルドラム酸18.4部、トリエチルアミン12.9部、メタノール90部仕込み、20〜30℃で3時間撹拌反応させた。反応終了後に溶媒を留去し精製を行い、式(M−8)で表される化合物24.4部を得た。
【0118】
【化55】

式(M−8)で表される化合物6部、ジベンジルアミン21.7部、イソプロパノール31.3部を混合し、加熱還流した後、3時間撹拌反応させた。得られた混合物から溶媒を留去し精製して、式(UVA−A3)で表される化合物3.5部を得た。
【0119】
(合成例4)式(UVA−A4)で表される化合物の合成
【化56】

ジムロート冷却管、温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、2−フェニル−1−メチルインドール−3−カルボキシアルデヒド5部、ピペリジン1.8部、マロノニトリル1.5部及びエタノール20部を混合し、加熱還流した後18時間撹拌させた。得られた混合物を80℃まで加熱し、80℃で18時間保温した。得られた混合物から溶媒を留去し精製を行い、式(UVA−A4)で表される化合物4.9部を得た。
【0120】
(実施例5)光選択吸収組成物(1)の調製
各成分を以下の割合で混合して、光選択吸収組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)(1)を調製した。
多官能アクリレート(「A−DPH−12E」:新中村化学工業株式会社製) 70部
ウレタンアクリレート(「UV−7650B」:日本化学工業株式会社製) 30部
重合開始剤(「NCI−730」:株式会社ADEKA製) 3部
実施例1で合成した式(UVA−6)で表される化合物 2部
メチルエチルケトン 34部
【0121】
(実施例6)光選択吸収組成物(2)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−7)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(2)を調製した。
【0122】
(実施例7)光選択吸収組成物(3)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−8)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(3)を調製した。
【0123】
(実施例8)光選択吸収組成物(4)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−9)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(4)を調製した。
【0124】
(調製例1)光選択吸収組成物(A1)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A1)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(A1)を調製した。
【0125】
(調製例2)光選択吸収組成物(A2)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A2)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(A2)を調製した。
【0126】
(調製例3)光選択吸収組成物(A3)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A4)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(A3)を調製した。
【0127】
(実施例9)硬化層付きフィルム(1)の作製
厚み23μmの環状ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルム〔商品名「ZEONOR」、日本ゼオン(株)製〕の表面にコロナ放電処理を施し、そのコロナ放電処理面に、光選択吸収組成物(1)をバーコーターを用いて塗工した。塗工したフィルムを乾燥オーブンに投入し100℃で2分間乾燥した。乾燥後の塗工フィルムを、窒素置換ボックスに入れてボックス内に窒素を1分間封入したのち、塗工面側から紫外線照射することで硬化層付きフィルム(1)を得た。なお、硬化層の膜厚は約6.0μmであった。
紫外線照射装置としては、ベルトコンベア付き紫外線照射装置〔ランプはフュージョンUVシステムズ社製の「Hバルブ」使用〕を用い、積算光量が400mJ/cm2(UVB)となるように紫外線を照射した。
【0128】
(比較例1)硬化層付きフィルム(A1)の作製
光選択吸収組成物(1)を光選択吸収組成物(A1)に代えた以外は実施例9と同様にして、硬化層付きフィルム(A1)を得た。
【0129】
(比較例2)硬化層付きフィルム(A2)の作製
光選択吸収組成物(1)を光選択吸収組成物(A2)に代えた以外は実施例9と同様にして、硬化層付きフィルム(A2)を得た。
【0130】
(比較例3)硬化層付きフィルム(A3)の作製
光選択吸収組成物(1)を光選択吸収組成物(A3)に代えた以外は実施例9と同様にして、硬化層付きフィルム(A3)を得た。
【0131】
<硬化層付きフィルムの吸光度測定>
実施例9で得られた硬化層付きフィルム(1)を30mm×30mmの大きさに裁断し、サンプル(1)とした。得られたサンプル(1)と無アルカリガラス〔コーニング社製の商品名“EAGLE XG”〕とをアクリル系粘着剤を介して貼合し、サンプル(2)とした。作成したサンプル(2)の波長300〜800nm範囲の吸光度を1nmステップ毎に、分光光度計(UV−2450:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定した波長395nm及び波長430nmにおける吸光度を、硬化層付きフィルム(1)の波長395nm及び波長430nmの吸光度とした。その結果を表1に示す。なお、無アルカリガラスの波長395nm及び波長430nmにおける吸光度はほぼ0であり、環状ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルムの波長395nm及び波長430nmにおける吸光度はほぼ0であり、アクリル系粘着剤の波長395nm及び波長430nmにおける吸光度はほぼ0である。
【0132】
<硬化層付きフィルムの吸光度保持率の測定>
吸光度測定後のサンプル(2)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に48時間投入し、耐候性試験を実施した。耐候性試験後のサンプル(2)の吸光度を上記と同様の方法で測定した。測定した吸光度から、下記式に基づき、波長395nmにおけるサンプル(2)の吸光度保持率を求めた。結果を表1に示す。吸光度保持率が100に近い値ほど、光選択吸収機能の劣化がなく良好な耐候性を有することを示す。A(395)は波長395nmにおける吸光度を示す。
吸光度保持率(%)
=(耐久試験後のA(395)/耐久試験前のA(395))×100
【0133】
硬化層付フィルム(1)の代わりに、硬化層付きフィルム(A1)、硬化層付きフィルム(A2)、及び硬化層付きフィルム(A3)をそれぞれ用いて、硬化層付きフィルム(1)と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0134】
【表1】
【0135】
(実施例10)光学フィルム(1)の作製
ポリメタクリル酸メチル樹脂(住友化学社製:スミペックスMH)70部、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)/ポリアクリル酸ブチル樹脂(PBA)のコアシェル構造からなる粒子径250nmのゴム粒子30部と、式(UVA−6)で表される化合物2部、及び2−ブタノンとからなる樹脂溶液(固形分濃度:25質量%)をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解した。
得られた溶解物を、アプリケーターを用い、ガラス支持体に均一に流延し、40℃のオーブンで10分間乾燥させたあと、さらに80℃のオーブンで10分乾燥させた。乾燥後、ガラス支持体から光学フィルム(1)を剥離させ、光選択吸収能を有する光学フィルム(1)を得た。乾燥後の光学フィルム(1)の膜厚は30μmであった。
【0136】
(実施例11)光学フィルム(2)の作製
セルローストリアセテート(アセチル置換度:2.87)100部、式(UVA−6)で表される化合物2部及びクロロホルムとエタノールとの混合溶液(質量比、クロロホルム:エタノール=90:10)とからなる樹脂溶液(固形分濃度:7質量%)をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解した。
得られた溶解物を、アプリケーターを用い、ガラス支持体に均一に流延し、40℃のオーブンで10分間乾燥させたあと、さらに80℃のオーブンで10分乾燥させた。乾燥後、ガラス支持体から光学フィルム(2)を剥離させ、光選択吸収能を有する光学フィルム(2)を得た。乾燥後の光学フィルム(2)の膜厚は30μmであった。
【0137】
(実施例12)光学フィルム(3)の作製
シクロオレフィンポリマー樹脂(JSR製:ARTON F4520)100部、式(UVA−6)で表される化合物2部及びジクロロメタンとトルエンとの混合溶液(質量比、ジクロロメタン:トルエン=50:50)とからなる樹脂溶液(固形分濃度:20質量%)をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解した。
得られた溶解物を、アプリケーターを用い、ガラス支持体に均一に流延し、40℃のオーブンで10分間乾燥させたあと、さらに80℃のオーブンで10分乾燥させた。乾燥後、ガラス支持体から光学フィルム(3)を剥離させ、光選択吸収能を有する光学フィルム(3)を得た。乾燥後の光学フィルム(3)の膜厚は30μmであった。
【0138】
(比較例4)光学フィルム(4)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A1)で表される化合物に変更した以外は、実施例10と同様にして光学フィルム(4)を作製した。
【0139】
(比較例5)光学フィルム(5)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A1)で表される化合物に変更した以外は、実施例11と同様にして光学フィルム(5)を作製した。
【0140】
(比較例6)光学フィルム(6)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A4)で表される化合物に変更した以外は、実施例10と同様にして光学フィルム(6)を作製した。
【0141】
(比較例7)光学フィルム(7)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A4)で表される化合物に変更した以外は、実施例11と同様にして光学フィルム(7)を作製した。
【0142】
<光学フィルムの吸光度測定>
実施例10で得た光学フィルム(1)の片面にコロナ放電処理を施した後、アクリル系粘着剤をラミネーターにより貼り合わせ、温度23℃、相対湿度65%RHの条件で7日間養生し、粘着剤付き光学フィルム(1)を得た。次いで、粘着剤付き付光学フィルム(1)を30mm×30mmの大きさに裁断し、無アルカリガラス〔コーニング社製の商品名“EAGLE XG”〕に貼合し、サンプル(3)を作製した。作成したサンプル(3)の波長300〜800nm範囲の吸光度を1nmステップ毎に、分光光度計(UV−2450:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定した波長395nm及び波長430nmにおける吸光度を光学フィルム(1)の波長395nm及び波長430nmの吸光度とした。その結果を表2に示す。なお、無アルカリガラスの波長395nm及び波長430nmにおける吸光度はほぼ0であり、アクリル系粘着剤の波長395nm及び波長430nmにおける吸光度はほぼ0である。
【0143】
吸光度測定後のサンプル(3)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に投入し、200時間の耐候性試験を実施した。耐候性試験後のサンプル(3)の吸光度を上記と同様の方法で測定した。測定した吸光度から、下記式に基づき、波長395nmにおけるサンプル(3)の吸光度保持率を求めた。結果を表2に示す。吸光度保持率が100に近い値ほど、光選択吸収機能の劣化がなく良好な耐候性を有することを示す。
吸光度保持率(%)
=(耐久試験後のA(395)/耐久試験前のA(395))×100
【0144】
光学フィルム(1)の代わりに、光学フィルム(2)〜光学フィルム(7)をそれぞれ用いて、光学フィルム(1)と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0145】
【表2】
【0146】
(実施例13)粘着剤組成物(1)の作製
<アクリル樹脂(A)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル70.4部、アクリル酸メチル20.0部、およびアクリル酸2−フェノキシエチル8.0部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0部、アクリル酸0.6部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが142万、Mw/Mnが5.2であった。これをアクリル樹脂(A)とする。
【0147】
<粘着剤組成物(1)の調製>
上記で合成したアクリル樹脂(A)の酢酸エチル溶液(1)(樹脂濃度:20%)の固形分100部に対して、架橋剤(トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体の酢酸エチル溶液(固形分濃度75%)、東ソー株式会社製、商品名「コロネートL」)0.5部、シラン化合物(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製、商品名「KBM403」)0.5部、式(UVA−6)で表される化合物2.0部を混合し、さらに固形分濃度が14%となるように酢酸エチルを添加して粘着剤組成物(1)を得た。なお、上記架橋剤の配合量は、有効成分としての質量部数である。
【0148】
(実施例14)粘着剤組成物(2)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−7)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(2)を得た。
【0149】
(実施例15)粘着剤組成物(3)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−8)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(3)を得た。
【0150】
(実施例16)粘着剤組成物(4)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−9)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(4)を得た。
【0151】
(比較例8)粘着剤組成物(5)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A1)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(5)を得た。
【0152】
(実施例17)粘着剤層(1)及び粘着剤シート(1)の作製
得られた粘着剤組成物(1)を、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムからなるセパレートフィルム〔リンテック株式会社から入手した商品名「PLR−382190」〕の離型処理面に、アプリケーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥して粘着剤層(1)を作製した。得られた粘着剤層の厚みは15μmであった。
【0153】
得られた粘着剤層(1)をラミネーターにより、23μmのシクロオレフィンフィルムに貼り合わせた後、温度23℃、相対湿度65%RHの条件で7日間養生し、粘着剤シート(1)を得た。
【0154】
(実施例18)粘着剤層(2)及び粘着剤シート(2)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(2)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(2)及び粘着剤シート(2)を作製した。
【0155】
(比較例9)粘着剤層(3)及び粘着剤シート(3)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(5)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(3)及び粘着剤シート(3)を作製した。
【0156】
<粘着剤シートの吸光度測定>
得られた粘着剤シート(1)を30mm×30mmの大きさに裁断し、セパレートフィルムを剥離して、粘着剤層(1)と無アルカリガラス〔コーニング社製の商品名“EAGLE XG”〕とを貼合し、これをサンプル(4)とした。作成したサンプル(4)の波長300〜800nm範囲の吸光度を1nmステップ毎に、分光光度計(UV−2450:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定した波長395nm及び波長430nmにおける吸光度を、粘着剤シート(1)の波長395nm及び波長430nmの吸光度とした。その結果を表3に示す。なお、シクロオレフィンフィルム単体及び無アルカリガラス単体のいずれも、波長390nmの吸光度は0である。
【0157】
<粘着剤シートの吸光度保持率の測定>
吸光度測定後のサンプル(4)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に200時間投入し、耐候性試験を実施した。取り出したサンプル(4)の吸光度を上記と同様の方法で測定した。測定した吸光度から、下記式に基づき、395nmにおけるサンプル(4)の吸光度保持率を求めた。結果を表3に示す。吸光度保持率が100に近い値ほど、光選択吸収機能の劣化がなく良好な耐候性を有することを示す。
吸光度保持率(%)
=(耐久試験後のA(395)/耐久試験前のA(395))×100
【0158】
粘着剤シート(1)の代わりに、粘着剤シート(2)及び粘着剤シート(3)をそれぞれ用いて、粘着剤シート(1)と同様に評価を行った。結果を表3に示す。
【0159】
【表3】
【0160】
(実施例19)式(UVA−10)で表される化合物の合成
【化57】

窒素雰囲気下で、式(M−9)で表される化合物2.5部、ベンゾイル(フェニルヨードニオ)(トリフルオロメタンスルホニル)メタニド15.1部及び塩化銅(I)0.4部及びジオキサン100部を混合した。得られた混合物を30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(M−10)で表される化合物1.7部を得た。
【0161】
【化58】

窒素雰囲気下で、式(M−10)で表される化合物1.5部、メチルトリフラート1.4部及びアセトニトリル10部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジイソプロピルエチルアミン1.3部、マロノニトリル0.7部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−10)で表される化合物1.0部を得た。
【0162】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−10)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.00(s、3H)、1.15(s、3H)、1.86(m、2H)、2.18(m、2H)、2.32〜2.91(m、4H)、3.50〜4.20(m、4H)
LC−MS;[M+H]=343.5
【0163】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−10)で表される化合物の極大吸収波長は384.2nmであった。得られた式(UVA−10)で表される化合物のε(λmax)は1.29L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.075L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は17.2であった。
【0164】
(実施例20)式(UVA−11)で表される化合物の合成
【化59】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物5部、メチルトリフラート4.9部、ジイソプロピルエチルアミン3.8部及びアセトニトリル10部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジメチルアミン5部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−11)で表される化合物3.1部を得た。
【0165】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−11)で表される化合物が生成したことが確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.08(s、6H)、2.42(s、2H)、2.55(s、2H)、3.40(m、6H)
LC−MS;[M+H]=241.5
【0166】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−11)で表される化合物の極大吸収波長は379.4nmであった。得られた式(UVA−11)で表される化合物のε(λmax)は1.93L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.063L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は30.6であった。
【0167】
(実施例21)式(UVA−12)で表される化合物の合成
【化60】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物5部、メチルトリフラート4.9部、ジイソプロピルエチルアミン3.8部及びアセトニトリル10部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジエチルアミン8.4部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−12)で表される化合物2.9部を得た。
【0168】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−12)で表される化合物が生成したことが確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.08(s、6H)、1.39(t、6H)、2.44(s、2H)、2.58(s、2H)、3.74(m、4H)
LC−MS;[M+H]=269.5
【0169】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−12)で表される化合物の極大吸収波長は380.5nmであった。得られた式(UVA−12)で表される化合物のε(λmax)は1.75L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.098L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は17.6であった。
【0170】
(実施例22)式(UVA−13)で表される化合物の合成
【化61】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物5部、メチルトリフラート4.9部、ジイソプロピルエチルアミン3.8部及びアセトニトリル10部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジブチルアミン14.8部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−13)で表される化合物2.5部を得た。
【0171】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−13)で表される化合物が生成したことが確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.99(t、6H)、1.07(s、6H)、1.32〜1.46(m、4H)、1.70(m、4H)、2.40(s、2H)、2.57(s、2H)、3.32〜3.85(m、4H)。
LC−MS;[M+H]=325.5
【0172】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−13)で表される化合物の極大吸収波長は382.8nmであった。得られた式(UVA−13)で表される化合物のε(λmax)は1.42L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.095L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は
14.9であった。
【0173】
(実施例23)式(UVA−14)で表される化合物の合成
【化62】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物5部、炭酸カリウム3.6部、メチルトリフラート7.7部及びメチルエチルケトン40部を混合し、0〜5℃で4時間撹拌させた。得られた混合物に、アゼチジン2部を加えて0〜5℃で10分間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−14)で表される化合物2.6部を得た。
【0174】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−14)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.05(s、6H)、2.14(s、2H)、2.45〜2.53(m、4H)、4.36(t、2H)、4.91(t、2H)LC−MS;[M+H]=253.3
【0175】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−14)で表される化合物の極大吸収波長は377.2nmであった。得られた式(UVA−14)で表される化合物のε(λmax)は1.93L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.028L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は68.9であった。
【0176】
(実施例24)式(UVA−15)で表される化合物の合成
【化63】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物4.0部、メチルトリフラート3.7部及びアセトニトリル40部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジイソプロピルエチルアミン2.9部、メチルアミンをテトラヒドロフランに溶解させた溶液40部(メチルアミンの濃度;7質量%)を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−15)で表される化合物1.9部を得た。
【0177】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−15)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.98(s、6H)、2.48〜2.58(m、4H)、3.03(s、3H)、9.15(s、1H)
LC−MS;[M+H]=226.5
【0178】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−15)で表される化合物の極大吸収波長は364.8nmであった。得られた式(UVA−15)で表される化合物のε(λmax)は1.86L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.066L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は28.2であった。
【0179】
(実施例25)式(UVA−16)で表される化合物の合成
【化64】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物4.0部、メチルトリフラート3.7部及びアセトニトリル40部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジイソプロピルエチルアミン2.9部、エチルアミンをテトラヒドロフランに溶解させた溶液40部(エチルアミンの濃度;10質量%)を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−16)で表される化合物1.5部を得た。
【0180】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−16)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.98(s、6H)、2.48〜2.58(m、4H)、3.03(t、3H)、4.21(m、2H)、9.15(s、1H)
LC−MS;[M+H]=240.5
【0181】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−16)で表される化合物の極大吸収波長は364.8nmであった。得られた式(UVA−16)で表される化合物のε(λmax)は1.80L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.074L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は24.4であった。
【0182】
(実施例26)式(UVA−17)で表される化合物の合成
【化65】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物1.7部、メチルトリフラート1.6部及びアセトニトリル17部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、ジイソプロピルエチルアミン1.2部、アンモニアをテトラヒドロフランに溶解させた溶液100部(アンモニアのモル濃度;0.4モル%)を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−17)で表される化合物0.7部を得た。
【0183】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−17)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.98(s、6H)、2.48〜2.58(m、4H)、9.15(m、2H)
LC−MS;[M+H]=213.5
【0184】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−17)で表される化合物の極大吸収波長は352.6nmであった。得られた式(UVA−17)で表される化合物のε(λmax)は1.75L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.11L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は15.9であった。
【0185】
(実施例27)光選択吸収組成物(5)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−10)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(5)を調製した。
【0186】
(実施例28)光選択吸収組成物(6)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−11)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(6)を調製した。
【0187】
(実施例29)光選択吸収組成物(7)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−12)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(7)を調製した。
【0188】
(実施例30)光選択吸収組成物(8)の調製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−13)で表される化合物とした以外は、実施例5と同様にして光選択吸収組成物(7)を調製した。
【0189】
(実施例31)硬化層付きフィルム(2)の作製
光選択吸収組成物(1)を光選択吸収組成物(6)に代えた以外は実施例9と同様にして、硬化層付きフィルム(2)を得た。
【0190】
(実施例32)硬化層付きフィルム(3)の作製
光選択吸収組成物(1)を光選択吸収組成物(7)に代えた以外は実施例9と同様にして、硬化層付きフィルム(3)を得た。
【0191】
<硬化層付きフィルムの吸光度測定及び吸光度保持率の測定>
硬化層付きフィルム(1)の代わりに、硬化層付きフィルム(2)及び硬化層付きフィルム(3)を用いたこと以外は、上記した<硬化層付きフィルムの吸光度測定>と同様にして吸光度を測定した。
また、サンシャインウェザーメーターへの投入時間を75時間としたこと以外は、上記した<硬化層付きフィルムの吸光度保持率の測定>と同様にして、実施例9で得られた硬化層付きフィルム(1)及び比較例3で得られた硬化層付きフィルム(A3)の吸光度保持率を測定した。
さらに、硬化層付きフィルム(1)の代わりに、硬化層付きフィルム(2)及び硬化層付きフィルム(3)を用い、サンシャインウェザーメーターへの投入時間を75時間としたこと以外は、上記した<硬化層付きフィルムの吸光度保持率の測定>と同様にして吸光度保持率を測定した。
これらの結果を表4に示す。表4には、実施例9で得られた硬化層付きフィルム(1)及び比較例3で得られた硬化層付きフィルム(A3)の吸光度の値も示している。
【0192】
【表4】
【0193】
(実施例33)粘着剤組成物(6)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−10)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(6)を得た。
【0194】
(実施例34)粘着剤組成物(7)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−11)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(7)を得た。
【0195】
(実施例35)粘着剤組成物(8)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−12)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(8)を得た。
【0196】
(実施例36)粘着剤組成物(9)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−13)で表される化合物に変更した以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(9)を得た。
【0197】
(実施例37)粘着剤層(4)及び粘着剤シート(4)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(4)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(4)及び粘着剤シート(4)を作製した。
【0198】
(実施例38)粘着剤層(5)及び粘着剤シート(5)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(6)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(5)及び粘着剤シート(5)を作製した。
【0199】
(実施例39)粘着剤層(6)及び粘着剤シート(6)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(7)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(6)及び粘着剤シート(6)を作製した。
【0200】
(実施例40)粘着剤層(7)及び粘着剤シート(7)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(8)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(7)及び粘着剤シート(7)を作製した。
【0201】
(実施例41)粘着剤層(8)及び粘着剤シート(8)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(9)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(8)及び粘着剤シート(8)を作製した。
【0202】
<粘着剤シートの吸光度測定及び吸光度保持率の測定>
粘着剤シート(1)の代わりに、粘着剤シート(4)〜粘着剤シート(8)を用いたこと以外は、上記した<粘着剤シートの吸光度測定>及び<粘着剤シートの吸光度保持率の測定>と同様にして吸光度及び吸光度保持率を測定した。その結果を表5に示す。
【0203】
【表5】
【0204】
(実施例42)式(UVA−20)で表される化合物の合成
【化66】

窒素雰囲気下で、式(M−3)で表される化合物17部、炭酸カリウム12.2部、1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2.]オクタン ビス(テトラフルオロボラード)(セレクトフルオロ、Air Products and Chemicalsの登録商標)15.9部及びメチルエチルケトン85部を混合し、氷浴中で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(M−11)で表される化合物3.7部を得た。
【0205】
【化67】

窒素雰囲気下で、式(M−11)で表される化合物18部、メチルトリフラート28部及びメチルエチルケトン90部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物に、炭酸カリウム13.0部、マロノニトリル8.4部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−20)で表される化合物5.8部を得た。
【0206】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−20)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.08(s、6H)、1.97(m、4H)、2.40(d、2H)、2.50(d、2H)、3.53(m、2H)、3.86(m、2H)
LC−MS;[M+H]=260.5
【0207】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−20)で表される化合物の極大吸収波長は407.5nmであった。得られた式(UVA−20)で表される化合物のε(λmax)は2.30L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.041L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は56.0であった。
【0208】
(実施例43)式(UVA−21)で表される化合物の合成
【化68】

窒素雰囲気下で3−ヒドロキシピペリジン5部、ターシャリーブチルジフェニルシリルクロリド13.6部、イミダゾール6.7部及びジクロロメタン40部を混合し、20〜30℃で4時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(M−12)で表される化合物10.5部を得た。
【0209】
【化69】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物4.0部、ジイソプロピルエチルアミン3.2部、メチルトリフラート4.0部及びアセトニトリル80部を混合し、20〜30℃で4時間撹拌させた。得られた混合物に式(M−12)で表される化合物8.3部を加えて20〜30℃で3時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−21)で表される化合物6.5部を得た。
【0210】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−21)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ::0.97(s、6H)、1.04(s、9H)、1.70(m、2H)、1.85(m、2H)、2.48(s、2H)、2.65(s、2H)、3.72(m、2H)、3.94(m、2H)、4.13(m、1H)、7.42〜7.52(m、6H)、7.61〜7.64(m、4H)
LC−MS;[M+H]=535.9
【0211】
(実施例44)式(UVA−22)で表される化合物の合成
【化70】

窒素雰囲気下で、式(UVA−21)で表される化合物4.2部及びテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン1M溶液50部を混合し、20〜30℃で40時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−22)で表される化合物1.8部を得た。
【0212】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−22)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:0.98(s、6H)、1.59(m、2H)、1.92(m、2H)、2.67(s、2H)、3.68〜3.95(m、4H)、4.97(m、1H)
LC−MS;[M+H]=297.5
【0213】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−22)で表される化合物の極大吸収波長は384.6nmであった。得られた式(UVA−22)で表される化合物のε(λmax)は1.43L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.085L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は16.8であった。
【0214】
(実施例45)式(UVA−23)で表される化合物の合成
【化71】

窒素雰囲気下で、式(M−6)で表される化合物5.0部、炭酸カリウム3.6部、メチルトリフラート7.7部、アセトニトリル40部を混合し、20〜30℃で4時間撹拌させた。得られた混合物にアゼチジン2.0部を加えて20〜30℃で4時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−23)で表される化合物2.3部を得た。
【0215】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−23)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.05(s、6H)、2.14(s、2H)、2.44〜2.53(m、4H)、4.36(t、2H)、4.91(t、2H)
LC−MS;[M+H]=253.5
【0216】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−23)で表される化合物の極大吸収波長は377.2nmであった。得られた式(UVA−23)で表される化合物のε(λmax)は1.93L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.028L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は68.9であった。
【0217】
(実施例46)式(UVA−26)で表される化合物の合成
【化72】

ジムロート冷却管及び温度計を設置した500mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、マロンアルデヒドジアニリド塩酸塩40部、ジイソプロピルアミン22部、アセトニトリル200部、マロノニトリル11部を仕込み、氷浴中で5時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し精製を行い、式(M−15)で表される化合物を29部得た。
【0218】
【化73】

窒素雰囲気下で、得られた式(M−15)で表される化合物7部、ジイソプロピルエチルアミン5部、アセトニトリル56部、パラトルエンスルホニルシアニド7部を混合し、80℃で3時間還流撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−26)で表される化合物0.1部を得た。
【0219】
LC−MS測定を行い、式(UVA−26)で表される化合物が生成したことを確認した。
LC−MS;[M+H]=221.5
【0220】
(合成例5)式(UVA−A5)で表される化合物の合成
【化74】

窒素雰囲気下で、マロンアルデヒドジアニリド塩酸塩40部、マロノニトリル10.7部、アセトニトリル200部を混合し、氷浴中で撹拌しながらジイソプロピルエチアミン22部を滴下し、4時間撹拌させた。得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(M−90)で表される化合物28部を得た。
【0221】
【化75】

窒素雰囲気下で、式(M−90)で表される化合物5.0部、無水酢酸2.9部、ジイソプロピルエチルアミン6.6部、アセトニトリル40部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌した。得られた混合物にピロリジン2.7部を加えてさらに1時間撹拌し、得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA−A5)で表される化合物2.6部を得た。
【0222】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−A5)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.83〜2.00(m、4H)、3.37〜3.40(m、2H)、3.61〜3.65(t、2H)、5.39〜5.45(t、1H)、7.55〜7.58(d、1H)、7.84〜7.87(d、1H)
LC−MS;[M+H]=174.5
【0223】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−A5)で表される化合物の極大吸収波長は379.3nmであった。得られた式(UVA−A5)で表される化合物のε(λmax)は3.41L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.10L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は33.5であった。
【0224】
(合成例6)式(UVA−A6)で表される化合物の合成
【化76】

窒素雰囲気下で、式(M−90)で表される化合物5.0部、無水酢酸2.9部、ジイソプロピルエチルアミン6.6部、アセトニトリル40部を混合し、20〜30℃で3時間撹拌した。得られた混合物にピペリジン3.0部を加えてさらに1時間撹拌し、得られた混合物から溶媒を留去し、精製して、式(UVA-A6)で表される化合物2.7部を得た。
【0225】
LC−MS測定及びH−NMR解析を行い、式(UVA−A6)で表される化合物が生成したことを確認した。
H−NMR(重DMSO)δ:1.72(m、6H)、3.40〜3.44(m、4H)、5.44〜5.70(m、1H)6.98〜7.00(d、1H)、7.19〜7.25(m、1H)
LC−MS;[M+H]=188.5
【0226】
また、上記と同様にして、極大吸収波長及びグラム吸光係数を測定した。得られた式(UVA−A6)で表される化合物の極大吸収波長は374.7nmであった。得られた式(UVA−A6)で表される化合物のε(λmax)は2.89L/(g・cm)、ε(λmax+30nm)は0.14L/(g・cm)、ε(λmax)/ε(λmax+30nm)は20.6であった。
【0227】
(実施例47)粘着剤組成物(10)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−23)で表される化合物に変更し、その含有量をアクリル樹脂(A)100部に対して0.5部とした以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(10)を得た。
【0228】
(比較例10)粘着剤組成物(11)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A5)で表される化合物に変更し、その含有量をアクリル樹脂(A)100部に対して1.5部とした以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(11)を得た。
【0229】
(比較例11)粘着剤組成物(12)の作製
式(UVA−6)で表される化合物を式(UVA−A6)で表される化合物に変更し、その含有量をアクリル樹脂(A)100部に対して1.5部とした以外は実施例13と同様にして、粘着剤組成物(12)を得た。
【0230】
(実施例48)粘着剤層(9)及び粘着剤シート(9)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(10)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(9)及び粘着剤シート(9)を作製した。
【0231】
(比較例12)粘着剤層(10)及び粘着剤シート(10)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(11)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(10)及び粘着剤シート(10)を作製した。
【0232】
(比較例13)粘着剤層(11)及び粘着剤シート(11)の作製
粘着剤組成物(1)を粘着剤組成物(12)に変更した以外は、実施例17と同様にして粘着剤層(11)及び粘着剤シート(11)を作製した。
【0233】
<粘着剤シートの吸光度測定及び吸光度保持率の測定>
粘着剤シート(1)の代わりに、粘着剤シート(9)〜粘着剤シート(11)を用いたこと以外は、上記した<粘着剤シートの吸光度測定>及び<粘着剤シートの吸光度保持率の測定>と同様にして吸光度及び吸光度保持率を測定した。その結果を表6に示す。
【0234】
【表6】
【0235】
(実施例49)粘着剤組成物(13)の作製
<アクリル樹脂(A−2)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル96部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3部、アクリル酸1部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが140万であった。Mw/Mnは4.8であった。これをアクリル樹脂(A−2)とする。
【0236】
<粘着剤組成物(13)の調製>
上記で合成したアクリル樹脂(A−2)の酢酸エチル溶液(樹脂濃度:20%)の固形分100部に対して、架橋剤(トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体の酢酸エチル溶液(固形分濃度75%)、東ソー株式会社製、商品名「コロネートL」)0.5部、シラン化合物(1,6-ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、信越化学工業株式会社製、商品名「KBM3066」)0.3部、式(UVA−6)で表される化合物3部を混合し、さらに固形分濃度が14%となるように酢酸エチルを添加して粘着剤組成物(13)を得た。なお、上記架橋剤の配合量は、有効成分としての質量部数である。
【0237】
(実施例50)粘着剤組成物(14)の作製
<アクリル樹脂(A−3)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸メチル60部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部及びアクリル酸2−フェノキシエチル20部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが92万であった。Mw/Mn=7.8であった。これをアクリル樹脂(A−3)とする。
【0238】
<粘着剤組成物(14)の調製>
アクリル樹脂(A−2)に代えて、上記で合成したアクリル樹脂(A−3)を用いた以外は実施例49と同様にして粘着剤組成物(14)を得た。
【0239】
(実施例51)粘着剤組成物(15)の作製
<アクリル樹脂(A−4)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル10部、アクリル酸メチル60部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部及びアクリル酸2−フェノキシエチル10部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが94万であった。Mw/Mn=8.5であった。これをアクリル樹脂(A−4)とする。
【0240】
<粘着剤組成物(15)の調製>
アクリル樹脂(A−2)に代えて、上記で合成したアクリル樹脂(A−4)を用いた以外は実施例49と同様にして粘着剤組成物(15)を得た。
【0241】
(実施例52)粘着剤組成物(16)の作製
<アクリル樹脂(A−5)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル20部、アクリル酸メチル50部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部及びアクリル酸2−フェノキシエチル10部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが91万であった。これをアクリル樹脂(A−5)とする。
【0242】
<粘着剤組成物(16)の調製>
アクリル樹脂(A−2)に代えて、上記で合成したアクリル樹脂(A−5)を用いた以外は実施例49と同様にして粘着剤組成物(16)を得た。
【0243】
(実施例53)粘着剤組成物(17)の作製
<アクリル樹脂(A−6)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル50部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部及びアクリル酸2−フェノキシエチル20部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが120万であった。これをアクリル樹脂(A−6)とする。
【0244】
<粘着剤組成物(17)の調製>
アクリル樹脂(A−2)に代えて、上記で合成したアクリル樹脂(A−6)を用いた以外は実施例49と同様にして粘着剤組成物(17)を得た。
【0245】
(実施例54)粘着剤組成物(18)の作製
<アクリル樹脂(A−7)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル60部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部及びアクリル酸2−フェノキシエチル10部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが118万であった。これをアクリル樹脂(A−7)とする。
【0246】
<粘着剤組成物(18)の調製>
アクリル樹脂(A−2)に代えて、上記で合成したアクリル樹脂(A−7)を用いた以外は実施例49と同様にして粘着剤組成物(18)を得た。
【0247】
(実施例55)粘着剤組成物(19)の作製
<アクリル樹脂(A−8)の調製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル81.8部、単量体としてアクリル酸ブチル70部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部及びアクリル酸2−フェノキシエチル10部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで反応容器内の空気を置換して酸素不含としながら内温を55℃に上げた。その後、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.14部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。開始剤を添加した後1時間この温度で保持し、次いで内温を54〜56℃に保ちながら酢酸エチルを添加速度17.3部/hrで反応容器内へ連続的に加え、アクリル樹脂の濃度が35%となった時点で酢酸エチルの添加を止め、さらに酢酸エチルの添加開始から12時間経過するまでこの温度で保温した。最後に酢酸エチルを加えてアクリル樹脂の濃度が20%となるように調節し、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液を調製した。得られたアクリル樹脂は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが110万であった。これをアクリル樹脂(A−8)とする。
【0248】
<粘着剤組成物(19)の調製>
アクリル樹脂(A−2)に代えて、上記で合成したアクリル樹脂(A−8)を用いた以外は実施例49と同様にして粘着剤組成物(19)を得た。
【0249】
<粘着剤層の結晶析出(耐ブリード性)評価>
粘着剤組成物(13)を、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムからなるセパレートフィルム〔リンテック株式会社から入手した商品名「PLR−382190」〕の離型処理面に、アプリケーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥して粘着剤層を作製した。この粘着剤層のもう一方の面にさらにセパレートフィルムを積層させて両面セパレートフィルム付き粘着剤層を得た。得られた粘着剤層の厚みは15μmであった。
【0250】
得られた両面セパレートフィルム付き粘着剤層を温度23℃、相対湿度65%の条件で7日間養生した。養生後の両面セパレートフィルム付き粘着剤層を顕微鏡を用いて面内の化合物の結晶析出の有無を確認した。結晶析出がない場合をaと評価し、結晶析出がある場合をbと評価した。評価結果を表7の「養生後」の欄に示す。
また、得られた両面セパレートフィルム付き粘着剤層を温度40℃の空気下で1ヶ月保管した。保管後の両面セパレートフィルム付き粘着剤層を顕微鏡を用いて面内の化合物の結晶析出の有無を確認した。結晶析出がない場合をaと評価し、結晶析出がある場合をbと評価した。評価結果を表7の「40℃ 1M」の欄に示す。
【0251】
粘着剤組成物(13)を、粘着剤組成物(14)〜粘着剤組成物(19)に代えた以外は同様にして、結晶析出の有無を確認した。結果を表7に示す。
【0252】
【表7】

(実施例56)粘着剤層(12)及び粘着剤シート(12)の作製
得られた粘着剤組成物(13)を、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムからなるセパレートフィルム〔リンテック株式会社から入手した商品名「PLR−382190」〕の離型処理面に、アプリケーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥して粘着剤層(12)を作製した。得られた粘着剤層の厚みは15μmであった。
【0253】
得られた粘着剤層(12)をラミネータにより、23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムに貼り合わせた後、温度23℃、相対湿度65%の条件で7日間養生し、粘着剤シート(12)を得た。
【0254】
(実施例57)粘着剤層(13)及び粘着剤シート(13)の作製
粘着剤組成物(13)を粘着剤組成物(14)に変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤層(13)及び粘着剤シート(13)を作製した。
【0255】
(実施例58)粘着剤層(14)及び粘着剤シート(14)の作製
粘着剤組成物(13)を粘着剤組成物(15)に変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤層(14)及び粘着剤シート(14)を作製した。
【0256】
(実施例59)粘着剤層(15)及び粘着剤シート(15)の作製
粘着剤組成物(13)を粘着剤組成物(16)に変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤層(15)及び粘着剤シート(15)を作製した。
【0257】
(実施例60)粘着剤層(16)及び粘着剤シート(16)の作製
粘着剤組成物(13)を粘着剤組成物(17)に変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤層(16)及び粘着剤シート(16)を作製した。
【0258】
(実施例61)粘着剤層(17)及び粘着剤シート(17)の作製
粘着剤組成物(13)を粘着剤組成物(18)に変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤層(17)及び粘着剤シート(17)を作製した。
【0259】
(実施例62)粘着剤層(18)及び粘着剤シート(18)の作製
粘着剤組成物(13)を粘着剤組成物(19)に変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤層(18)及び粘着剤シート(18)を作製した。
【0260】
<粘着剤シートの吸光度保持率の測定>
得られた粘着剤シート(12)を30mm×30mmの大きさに裁断し、セパレートフィルムを剥離して、粘着剤層(12)と無アルカリガラス[コーニング社製の商品名“EAGLE XG”]とを貼合し、これをサンプル(5)とした。作成したサンプル(5)の波長300〜800nm範囲の吸光度を1nmステップ毎に、分光光度計(UV−2450:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定した波長400nmにおける吸光度を、粘着剤シート(12)の波長400nmの吸光度とした。その結果を表8に示す。なお、シクロオレフィンフィルム単体及び無アルカリガラス単体のいずれも、波長400nmの吸光度は0である。
【0261】
吸光度測定後のサンプル(5)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に150時間投入し、耐候性試験を実施した。取り出したサンプル(5)の吸光度を上記と同様の方法で測定した。測定した吸光度から、下記式に基づき、波長400nmにおけるサンプルの吸光度保持率を求めた。結果を表8に示す。吸光度保持率が100に近い値ほど、光選択吸収機能の劣化がなく良好な耐候性を有することを示す。
また、サンプル(5)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に225時間投入した場合の吸光度保持率も求めた。
吸光度保持率(%)
=(耐久試験後のA(400)/耐久試験前のA(400))×100
【0262】
粘着剤シート(12)を、粘着剤シート(13)〜粘着剤シート(18)に代えた以外は同様にして吸光度保持率を測定した。結果を表8に示す。
【0263】
【表8】
【0264】
(実施例63)粘着剤シート(19)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例56と同様にして粘着剤シート(19)を作製した。
【0265】
(実施例64)粘着剤シート(20)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例57と同様にして粘着剤シート(20)を作製した。
【0266】
(実施例65)粘着剤シート(21)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例58と同様にして粘着剤シート(21)を作製した。
【0267】
(実施例66)粘着剤シート(22)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例59と同様にして粘着剤シート(22)を作製した。
【0268】
(実施例67)粘着剤シート(23)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例60と同様にして粘着剤シート(23)を作製した。
【0269】
(実施例68)粘着剤シート(24)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例61と同様にして粘着剤シート(24)を作製した。
【0270】
(実施例69)粘着剤シート(25)の作製
23μmの紫外線吸収剤を含まないシクロオレフィンフィルムを、23μmの紫外線吸収剤含有シクロオレフィンフィルムに変更した以外は、実施例62と同様にして粘着剤シート(25)を作製した。
【0271】
<粘着剤シートの吸光度保持率の測定>
得られた粘着剤シート(19)を30mm×30mmの大きさに裁断し、セパレートフィルムを剥離して、粘着剤層(19)と無アルカリガラス[コーニング社製の商品名“EAGLE XG”]とを貼合し、これをサンプル(6)とした。作成したサンプル(5)の波長300〜800nm範囲の吸光度を1nmステップ毎に、分光光度計(UV−2450:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。測定した波長405nmにおける吸光度を、粘着剤シート(19)の波長405nmの吸光度とした。その結果を表9に示す。なお、無アルカリガラス単体及びの波長405nmの吸光度は0である。
【0272】
吸光度測定後のサンプル(6)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に150時間投入し、耐候性試験を実施した。取り出したサンプル(5)の吸光度を上記と同様の方法で測定した。測定した吸光度から、下記式に基づき、波長405nmにおけるサンプルの吸光度保持率を求めた。結果を表9に示す。吸光度保持率が100に近い値ほど、光選択吸収機能の劣化がなく良好な耐候性を有することを示す。
また、サンプル(6)を、温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に225時間投入した場合の吸光度保持率も求めた。
吸光度保持率(%)
=(耐久試験後のA(405)/耐久試験前のA(405))×100
【0273】
粘着剤シート(19)を、粘着剤シート(20)〜粘着剤シート(25)に代えた以外は同様にして吸光度保持率を測定した。結果を表9に示す。
【0274】
【表9】

(実施例70)
<眼鏡レンズ用樹脂組成物の調製>
キシリレンジイソシアネート40部、トリメチロールプロパントリス(チオグリコラート)60部、式(UVA−6)で表される化合物1.6部、離型剤(商品名:ZELEC−UN、Sigme−Aldrich社より入手)0.2部、ジブチルジクロロスズ0.03部を混合撹拌した。得られた混合物を真空乾燥機内で1時間静置し、脱気した。得られた混合物をガラスモールドに注入し、120℃1時間加熱した。樹脂板のみを剥離し、厚さ2mm、3cm×3cmの樹脂板を作製した。
【0275】
<樹脂板の吸光度保持率の測定>
上記で得られた樹脂板の波長300〜800nm範囲の吸光度を1nmステップ毎に、分光光度計(UV−2450:株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
測定後の樹脂板を温度63℃、相対湿度50%RHの条件でサンシャインウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)に75時間投入し、耐候性試験を実施した。取り出した樹脂板の吸光度を上記と同様の方法で測定した。測定した吸光度から、下記式に基づき、波長420nmにおけるサンプルの吸光度保持率を求めた。結果を表10に示す。吸光度保持率が100に近い値ほど、光選択吸収機能の劣化がなく良好な耐候性を有することを示す。
なお、眼鏡レンズとしては、健康に悪影響を及ぼしやすいブルーライトの光を効率よくカットするために波長420nmでの吸光度保持率が良好であることが求められる。また、A(420)/A(480)の値が大きいほど、より少ない着色でブルーライトをカットすることができる。
吸光度保持率(%)
=(耐久試験後のA(420)/耐久試験前のA(420))×100
【0276】
【表10】
【0277】
本発明の化合物は、波長380〜400nmの短波長の可視光に対する高い吸収選択性を有する。また、本発明の化合物は耐候性試験後も高い吸光度保持率を有し、良好な耐候性を有する。