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特開2021-66256ステアリング装置用中間軸及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-66256(P2021-66256A)
(43)【公開日】2021年4月30日
(54)【発明の名称】ステアリング装置用中間軸及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/20 20060101AFI20210402BHJP
   F16D 3/06 20060101ALI20210402BHJP
   F16D 1/02 20060101ALI20210402BHJP
【FI】
   B62D1/20
   F16D3/06 Z
   F16D3/06 E
   F16D1/02 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-191231(P2019-191231)
(22)【出願日】2019年10月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森山 誠一
(72)【発明者】
【氏名】小池 康男
【テーマコード(参考)】
3D030
【Fターム(参考)】
3D030DC40
3D030DF01
(57)【要約】
【課題】ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することができるステアリング装置用中間軸及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ステアリング装置用中間軸は、第1の自在継手を介してステアリングホイール側に取り付けられるステアリングシャフトと連結される第1軸と、第2の自在継手を介してステアリングギヤユニット側と連結される第2軸と、軸方向一方側及び軸方向他方側で、第1軸及び第2軸とそれぞれスプライン係合する第3軸と、を備える。中間軸が車両に組付けられた状態において、第1軸及び第2軸には、弾性部材によって、予圧がそれぞれ付与されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の自在継手を介してステアリングホイール側に取り付けられるステアリングシャフトと連結される第1軸と、
第2の自在継手を介してステアリングギヤユニット側と連結される第2軸と、
軸方向一方側及び軸方向他方側で、前記第1軸及び前記第2軸とそれぞれスプライン係合する第3軸と、
を備えるステアリング装置用中間軸であって、
前記中間軸が車両に組付けられた状態において、前記第1軸及び前記第2軸には、弾性部材によって、予圧がそれぞれ付与されている、
ステアリング装置用中間軸。
【請求項2】
前記第3軸に対する前記第1軸の摺動荷重と、前記第3軸に対する前記第2軸の摺動荷重とが、互いに同一である、
請求項1に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項3】
前記第1軸及び前記第2軸とは、同一の仕様を有する、
請求項1又は2に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項4】
前記第3軸は、前記第1軸とスプライン係合する第1軸側スプライン係合部と、前記第2軸とスプライン係合する第2軸側スプライン係合部とが、円周方向に関して異なる位相で配置されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項5】
前記第3軸は、前記第1軸とスプライン係合する第1軸側スプライン係合部と、前記第2軸とスプライン係合する第2軸側スプライン係合部とが、円周方向に関して同位相に配置されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項6】
前記弾性部材は、前記第3軸の軸方向中間部に配置されて、前記第1軸及び前記第2軸に前記予圧を付与する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項7】
前記弾性部材は、前記第3軸の内部の軸方向中間部に設けられた弾性部材用支持部と、前記第1軸の軸方向端部との間、及び該弾性部材用支持部と前記第2軸の軸方向端部との間にそれぞれ配置される一対の弾性部材を有し、
前記一対の弾性部材は、同一の仕様を有する、
請求項6に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項8】
前記弾性部材は、前記第3軸の内部の軸方向中間部に配置された弾性部材用支持部によって固定され、前記第1軸及び前記第2軸の各軸方向端部との間に配置される、
請求項6に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項9】
前記弾性部材は、前記第1軸と前記第2軸に固定された各ヨークと前記第3軸の軸方向両端部との間に配置されて、前記第1軸及び前記第2軸に前記予圧を付与する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項10】
前記第1軸は、軸方向他方側部の外周面に第1雄スプライン部を有する第1雄軸であり、
前記第2軸は、軸方向一方側部の外周面に第2雄スプライン部を有する第2雄軸であり、
前記第3軸は、軸方向両側の端部が開口した筒状に構成され、内周面の軸方向一方側部に前記第1雄スプライン部とスプライン係合する第1軸側雌スプライン部と、内周面の軸方向他方側部に前記第2雄スプライン部とスプライン係合する第2軸側雌スプライン部と、を有する雌軸である、
請求項1〜9のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項11】
前記第1雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第1コーティング層と、前記第2雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第2コーティング層と、をさらに備え、
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とが前記第1コーティング層を介してスプライン係合しており、
前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とが前記第2コーティング層を介してスプライン係合している、
請求項10に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項12】
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とのスプライン係合部、及び前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とのスプライン係合部は、それぞれグリースにより潤滑されている、
請求項11に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項13】
前記雌軸は、内周面のうち、軸方向に関して前記第1軸側雌スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部との間に挟まれた位置に、前記第1雄スプライン部及び前記第2雄スプライン部のそれぞれに対して係合せず、かつ、前記第1雄スプライン部及び前記第2雄スプライン部のそれぞれよりも軸方向寸法が小さい逃げ凹部を有する、
請求項10〜12のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項14】
前記第1雄軸の第1雄スプライン部の軸方向他方側部及び前記第2雄軸の第2雄スプライン部の軸方向一方側部には、前記第1雄スプライン部の軸方向一方側部及び前記第2雄スプライン部の軸方向他方側部より薄肉の薄肉部を有する、
請求項10〜13のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項15】
前記弾性部材は、前記雌軸の内部の軸方向中間部に配置された弾性部材用支持部と、前記第1雄スプライン部の軸方向他方側部の前記薄肉部と軸方向一方側部の厚肉部間の段差面との間、及び、該弾性部材用支持部と、前記第2雄スプライン部の軸方向一方側部の前記薄肉部と軸方向他方側部の厚肉部間の段差面との間にそれぞれ配置される一対の弾性部材を有する、
請求項14に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項16】
前記第1軸は、軸方向他方側部の内周面に第1雌スプライン部を有する第1雌軸であり、
前記第2軸は、軸方向一方側部の内周面に第2雌スプライン部を有する第2雌軸であり、
前記第3軸は、軸方向一方側部の外周面に前記第1雌スプライン部とスプライン係合する第1軸側雄スプライン部と、軸方向他方側部の外周面に前記第2雌スプライン部とスプライン係合する第2軸側雄スプライン部と、を有する雄軸である、
請求項1〜9のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項17】
前記第1軸側雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第1コーティング層と、前記第2軸側雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第2コーティング層と、をさらに備え、
前記第1軸側雄スプライン部と前記第1雌スプライン部とが前記第1コーティング層を介してスプライン係合しており、
前記第2軸側雄スプライン部と前記第2雌スプライン部とが前記第2コーティング層を介してスプライン係合している、
請求項16に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項18】
前記第1軸側雄スプライン部と前記第1雌スプライン部とのスプライン係合部、及び前記第2軸側雄スプライン部と前記第2雌スプライン部とのスプライン係合部は、それぞれグリースにより潤滑されている、
請求項17に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項19】
前記雄軸の第1軸側雄スプライン部の軸方向一方側部及び第2軸側雄スプライン部の軸方向他方側部には、前記第1軸側雄スプライン部の軸方向他方側部及び前記第2軸側雄スプライン部の軸方向一方側部より薄肉の薄肉部を有する、
請求項16〜18のいずれか1項に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項20】
前記弾性部材は、前記第1軸側雄スプライン部の軸方向一方側部の前記薄肉部と軸方向他方側部の厚肉部間の段差面と、前記第1雌軸のヨーク内の軸方向端面との間、及び、前記第2軸側雄スプライン部の軸方向他方側部の薄肉部と軸方向一方側部の厚肉部間の段差面と、前記第2雌軸のヨーク内の軸方向端面との間にそれぞれ配置される一対の弾性部材を有する、
請求項19に記載のステアリング装置用中間軸。
【請求項21】
請求項11又は12に記載のステアリング装置用中間軸の製造方法であって、
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とのスプライン係合部と、前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備え、
前記加熱なじみ工程は、前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とを、コーティング層を介してスプライン係合させた状態で、前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2軸側雌スプライン部を加熱しながら、前記スプライン係合部を相対的に往復摺動させることにより、該コーティング層の表層部を、該コーティング層の融点以上の温度に加熱して融解させることにより、該コーティング層の表面を前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2軸側雌スプライン部の表面になじませた後、該コーティング層を冷却する工程である、
ステアリング装置用中間軸の製造方法。
【請求項22】
請求項17又は18に記載のステアリング装置用中間軸の製造方法であって、
前記第1雌スプライン部と前記第1軸側雄スプライン部とのスプライン係合部と、前記第2雌スプライン部と前記第2軸側雄スプライン部とのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備え、
前記加熱なじみ工程は、前記第1雌スプライン部と前記第1軸側雄スプライン部、及び前記第2雌スプライン部と前記第2軸側雄スプライン部とを、コーティング層を介してスプライン係合させた状態で、前記第1雌スプライン部、及び前記第2雌スプライン部を加熱しながら、前記スプライン係合部を相対的に往復摺動させることにより、該コーティング層の表層部を、該コーティング層の融点以上の温度に加熱して融解させることにより、該コーティング層の表面を前記第1雌スプライン部、及び前記第2雌スプライン部の表面になじませた後、該コーティング層を冷却する工程である、
ステアリング装置用中間軸の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のステアリング装置用中間軸と、その製造方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
大型車両である大型トラック用のステアリング装置は、例えば図19に示すように、運転者が操作するステアリングホイール101の動きを、ステアリングシャフト102及び中間軸103などの複数本のシャフトと、これらのシャフト102,103の端部同士を結合した自在継手104a、104bとを介して、ステアリングギヤユニット105に伝達するように構成されている。
【0003】
中間軸103は、軸方向に伸縮可能な構造を有する。このために、図示の例では、中間軸103は、雌軸106と雄軸107とを、トルク伝達を可能に、かつ、軸方向の相対移動を可能に組み合わせることで構成されている。より具体的には、中間軸103は、雌軸106の内周面に形成された雌スプライン部と、雄軸107の外周面に形成された雄スプライン部とを、スプライン係合させることで構成されている。
【0004】
大型トラックは、図示しないシャシフレームに対してキャビン(運転室)108の前端部を回動可能に軸支するチルト軸109を備える。大型トラックは、図19に実線→鎖線で示すように、チルト軸109を中心にキャビン108を前方に倒すように回動させることで、機関部を外部に露出させた状態である、キャブチルト状態を実現することが可能である。中間軸103は、このようなキャブチルト状態を実現する際に、雌軸106と雄軸107とが軸方向に相対移動して全長が伸びることにより、ステアリングシャフト102とステアリングギヤユニット105との間隔が拡がることを許容する。このように、大型トラックでは、キャブチルト状態を実現する際に、中間軸103の全長を大きく伸ばす必要があるため、中間軸103の伸縮ストロークを大きく確保する必要がある。
【0005】
また、大型車両以外でも、自動車のステアリング装置に組み込まれる中間軸では、走行時に自動車から入力される振動を吸収して、ステアリングホイールに伝わることを防止する場合にも、伸縮式のものが使用されている。
【0006】
中間軸としては、雄軸の外周面に、コーティング層を設けるとともに、雄スプライン部に相当する部分に薄肉部と厚肉部を設け、薄肉部に相当する部分の径方向に関する剛性を低くすることで、回転方向のがたつきを小さくするために、雄スプライン部と雌スプライン部とを締め代で係合させた場合でも、伸縮時の摺動を安定させたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、一端同士が互いにトルク伝達可能に嵌合され、ボールを介して軸方向に所定量相対移動可能な筒状の外軸および内軸と、内軸の他端に固定された自在継手のヨークと、外軸およびヨークの間に介在し、ヨークを外軸から離れる方向に付勢する弾性部材とを備え、伸縮に際して、ひっかかりに起因する衝撃を弾性部材によって緩和して、異音の発生を抑制するようにした軸継手及びステアリング装置が開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6512129号公報
【特許文献2】特開2008−208865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1又は2に記載の中間軸では、いずれも2本の分割軸が組み合わされた構成であるため、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際、分割軸の相対的な変位(摺動距離)や変位速度が大きく、これに比例して発生する振動や異音も大きくなる。このような振動や異音は、近年のEV化やキャビン内の静粛性能の向上と相まって問題となるケースがある。
【0009】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することができるステアリング装置用中間軸及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 第1の自在継手を介してステアリングホイール側に取り付けられるステアリングシャフトと連結される第1軸と、
第2の自在継手を介してステアリングギヤユニット側と連結される第2軸と、
軸方向一方側及び軸方向他方側で、前記第1軸及び前記第2軸とそれぞれスプライン係合する第3軸と、
を備えるステアリング装置用中間軸であって、
前記中間軸が車両に組付けられた状態において、前記第1軸及び前記第2軸には、弾性部材によって、予圧がそれぞれ付与されている、
ステアリング装置用中間軸。
(2) (1)に記載のステアリング装置用中間軸であって、
前記第1軸は、軸方向他方側部の外周面に第1雄スプライン部を有する第1雄軸であり、
前記第2軸は、軸方向一方側部の外周面に第2雄スプライン部を有する第2雄軸であり、
前記第3軸は、軸方向両側の端部が開口した筒状に構成され、内周面の軸方向一方側部に前記第1雄スプライン部とスプライン係合する第1軸側雌スプライン部と、内周面の軸方向他方側部に前記第2雄スプライン部とスプライン係合する第2軸側雌スプライン部と、を有する雌軸であり、
前記第1雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第1コーティング層と、前記第2雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第2コーティング層と、をさらに備え、
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とが前記第1コーティング層を介してスプライン係合しており、
前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とが前記第2コーティング層を介してスプライン係合している、ステアリング装置用中間軸の製造方法であって、
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とのスプライン係合部と、前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備え、
前記加熱なじみ工程は、前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とを、コーティング層を介してスプライン係合させた状態で、前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2軸側雌スプライン部を加熱しながら、前記スプライン係合部を相対的に往復摺動させることにより、該コーティング層の表層部を、該コーティング層の融点以上の温度に加熱して融解させることにより、該コーティング層の表面を前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2軸側雌スプライン部の表面になじませた後、該コーティング層を冷却する工程である、
ステアリング装置用中間軸の製造方法。
(3) (1)に記載のステアリング装置用中間軸であって、
前記第1軸は、軸方向他方側部の内周面に第1雌スプライン部を有する第1雌軸であり、
前記第2軸は、軸方向一方側部の内周面に第2雌スプライン部を有する第2雌軸であり、
前記第3軸は、軸方向一方側部の外周面に前記第1雌スプライン部とスプライン係合する第1軸側雄スプライン部と、軸方向他方側部の外周面に前記第2雌スプライン部とスプライン係合する第2軸側雄スプライン部と、を有する雄軸であり、
前記第1軸側雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第1コーティング層と、前記第2軸側雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第2コーティング層と、をさらに備え、
前記第1軸側雄スプライン部と前記第1雌スプライン部とが前記第1コーティング層を介してスプライン係合しており、
前記第2軸側雄スプライン部と前記第2雌スプライン部とが前記第2コーティング層を介してスプライン係合している、ステアリング装置用中間軸の製造方法であって、
前記第1雌スプライン部と前記第1軸側雄スプライン部とのスプライン係合部と、前記第2雌スプライン部と前記第2軸側雄スプライン部とのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備え、
前記加熱なじみ工程は、前記第1雌スプライン部と前記第1軸側雄スプライン部、及び前記第2雌スプライン部と前記第2軸側雄スプライン部とを、コーティング層を介してスプライン係合させた状態で、前記第1雌スプライン部、及び前記第2雌スプライン部を加熱しながら、前記スプライン係合部を相対的に往復摺動させることにより、該コーティング層の表層部を、該コーティング層の融点以上の温度に加熱して融解させることにより、該コーティング層の表面を前記第1雌スプライン部、及び前記第2雌スプライン部の表面になじませた後、該コーティング層を冷却する工程である、
ステアリング装置用中間軸の製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明のステアリング装置用中間軸によれば、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際、第3軸に対する第1軸及び第2軸の移動距離や変位速度を減少でき、該変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することができ、静粛性に優れた構成となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る中間軸の斜視図である。
図2図2は、1対の雄軸のそれぞれが、雌軸に対する移動可能範囲の軸方向中間部に位置する状態で示す断面図である。
図3図3(a)は、図1の軸方向一方側(右側)端部の拡大断面図、図3(b)は、図1の軸方向他方側(左側)端部の拡大断面図である。
図4図4は、図2のIV−IV断面図である。
図5図5は、図2に示す中間軸の分解斜視図である。
図6図6(a)は、第1実施形態の第1変形例に係る中間軸の部分断面図、図6(b)は、図6(a)の軸方向中央部に位置するコイルばねとばね支持部を示す斜視図である。
図7図7(a)は、第1実施形態の第2変形例に係る中間軸の部分断面図、図7(b)は、図7(a)の軸方向中央部に位置するコイルばねとばね支持部を示す斜視図である。
図8図8は、第1実施形態の第3変形例に係る中間軸の部分断面図である。
図9図9(a)は、第1実施形態の第4変形例に係る中間軸の部分断面図、図9(b)は、図9(a)の破線で囲む部分の拡大図である。
図10図10は、第1実施形態の第5変形例に係る中間軸の部分断面図である。
図11図11は、第1実施形態の第6変形例に係る中間軸の部分断面図である。
図12図12(a)は、本発明の第2実施形態に係る中間軸の断面図、図12(b)は、その外観を示す側面図である。
図13図13は、図12の分解斜視図である。
図14図14(a)は、第2実施形態の第1変形例に係る中間軸の断面図、図14(b)は、その外観を示す側面図である。
図15図15は、第2実施形態の第2変形例に係る中間軸の断面図である。
図16図16は、第2実施形態の第3変形例に係る中間軸の断面図である。
図17図17は、第2実施形態の第4変形例に係る中間軸の断面図である。
図18図18は、第1雄軸と第2雄軸とが長さが異なる変形例に係る中間軸の断面図である。
図19図19は、従来から知られている大型トラック用のステアリング装置の1例を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係るステアリング装置用中間軸1(以下では、単に中間軸1とも言う。)について、図1図5を参照して説明する。
なお、以下の説明において、中間軸1に関して、軸方向一方側は、図1〜3、5の右側であり、軸方向他方側は、図1〜3、5の左側である。本実施形態の中間軸1を含んで構成されるステアリング装置が車両に搭載された状態で、中間軸1は、車室内と車室外とを仕切るパネルに形成された通孔に挿通されることで、軸方向一方側部が車室内に配置され、かつ、軸方向他方側部が車室外に配置される。
【0014】
図1図3に示すように、本実施形態の中間軸1は、第1軸である第1雄軸10aと、第2軸である第2雄軸10bと、第3軸である雌軸30と、弾性部材である圧縮コイルばね40a,40bと、1対の抜け止め部材50と、を主に備える。第1雄軸10aは、第1の自在継手104a(図19参照)を介してステアリングホイール側に取り付けられるステアリングシャフト102と連結され、第2雄軸10bは、第2の自在継手104b(図19参照)を介してステアリングギヤユニット側と連結される。
【0015】
第1雄軸10aと第2雄軸10bとのそれぞれは、軸方向基端側(中間軸1を組み立てた状態で、雌軸30の軸方向中央位置に近い側)の端部外周面に雄スプライン部(第1雄スプライン部11a、第2雄スプライン部11b)を有する。本実施形態では、第1雄軸10aと第2雄軸10bとは、同一の仕様を有しており、換言すれば、同一の材質で、且つ、同一の形状及び寸法を有している。なお、本実施形態では、第1雄軸10aと第2雄軸10bとで、互いに異なる符号を用いるが、各部位の形状及び寸法は、第1雄軸10aと第2雄軸10bとで、互いに同一である。
【0016】
第1雄軸10aと第2雄軸10bとのそれぞれは、軸方向両側の端部が開口した円筒状に構成されており、軸方向基端側から順番に、大径筒部12a、12bと、小径筒部13a、13bと、嵌合筒部14a、14b(図3(a)及び図3(b)参照)とを備える。
【0017】
大径筒部12a、12bは、外周面に雄スプライン部(第1雄スプライン部11a、第2雄スプライン部11b)を有する。小径筒部13a、13bは、雄スプライン部(第1雄スプライン部11a、第2雄スプライン部11b)の歯底円直径よりも小さい外径を有する円筒状の部位である。大径筒部12a、12bの外周面の軸方向先端側(中間軸1を組み立てた状態で、雌軸30の軸方向中央位置から遠い側)の端部と、小径筒部13a、13bの外周面の軸方向基端側の端部とは、軸方向に関して先端側を向いたテーパ面状の段差面15a、15bにより接続されている。嵌合筒部14a、14bは、小径筒部13a、13bの外径よりも小さい外径を有する円筒状の部位である。小径筒部13a、13bの外周面の軸方向先端側の端部と、嵌合筒部14a、14bの外周面の軸方向基端側の端部とは、軸方向に関して先端側を向いた円輪面状の段差面16a、16bにより接続されている。第1雄軸10aと第2雄軸10bの嵌合筒部14a、14bを除く残りの部分(大径筒部12a、12b及び小径筒部13a、13bに対応する部分)の軸方向寸法は、雌軸30の軸方向寸法の半分以下の大きさである。雄スプライン部(第1雄スプライン部11a、第2雄スプライン部11b)の表面は、ポリアミド樹脂などの合成樹脂製のコーティング層(第1コーティング層17a、第2コーティング層17b)により覆われている。
【0018】
雌軸30は、軸方向両側の端部が開口した円筒状に構成され、かつ、内周面に雌スプライン部31を軸方向のほぼ全長にわたり有する。雌スプライン部31は、ブローチ加工により、その全長がひとつながりに形成されている。なお、図2において、鎖線CPは、雌軸30の軸方向中央位置を示している。
【0019】
本実施形態では、雌スプライン部31のうち軸方向中央位置CPよりも軸方向一方側に位置する部分を、第1軸側雌スプライン部31aとし、雌スプライン部31のうち軸方向中央位置CPよりも軸方向他方側に位置する部分を、第2軸側雌スプライン部31bとしている。すなわち、本実施形態では、第1軸側雌スプライン部31aと第2軸側雌スプライン部31bとが、円周方向に関して同位相に配置され、かつ、軸方向に連続して形成されている。
【0020】
そして、第1雄軸10aは、図2に示すように、その軸方向先端部を軸方向一方側に向けた状態で、第1雄スプライン部11aを雌軸30の第1軸側雌スプライン部31aに、第1コーティング層17aを介してスプライン係合させている。これにより、第1雄軸10aと雌軸30とを、トルク伝達を可能に、かつ、軸方向の相対移動を可能に組み合わせている。第1雄スプライン部11aと第1軸側雌スプライン部31aとの(第1コーティング層17aを介しての)スプライン係合部は、グリースにより潤滑されている。
【0021】
第2雄軸10bは、図2に示すように、その先端部を軸方向他方側に向けた状態で、第2雄スプライン部11bを雌軸30の第2軸側雌スプライン部31bに、第2コーティング層17bを介してスプライン係合させている。これにより、第2雄軸10bと雌軸30とを、トルク伝達を可能に、かつ、軸方向の相対移動を可能に組み合わせている。第2雄スプライン部11bと第2軸側雌スプライン部31bとの(第2コーティング層17bを介しての)スプライン係合部は、グリースにより潤滑されている。
【0022】
本実施形態では、雌軸30に対する第1雄軸10aの摺動荷重(第1軸側雌スプライン部31aに対する第1雄スプライン部11aの摺動荷重)と、雌軸30に対する第2雄軸10bの摺動荷重(第2軸側雌スプライン部31bに対する第2雄スプライン部11bの摺動荷重)とは、同じ摺動荷重に設定されている。ここで、摺動荷重が同じということは、第1雄軸10aの摺動荷重と第2雄軸10bの摺動荷重が完全に同じである必要はなく、部品の製作誤差や潤滑条件などによる誤差範囲内の違いは、許容される。
【0023】
雌軸30の軸方向中央位置CPには、外周面の周方向に異なる複数個所に凹部42が形成された略円盤状のばね支持部(弾性部材用支持部)45が内嵌し、該ばね支持部45は、雌軸30の外周面を径方向に貫通する止めネジ43が凹部42に係合して固定されている。ばね支持部45の第1雄軸10a側の側面46aと第1雄軸10aの軸方向他方側の側面18aとの間には、弾性部材である第1圧縮コイルばね40aが配設されている。ばね支持部45の第2雄軸10b側の側面46bと第2雄軸10bの軸方向一方側の側面18bとの間には、弾性部材である第2圧縮コイルばね40bが配設されている。第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bは、中間軸1(ステアリング装置)が車両に搭載されたとき(ノミナル状態)に圧縮された状態で配置され、第1雄軸10a及び第2雄軸10bに、互いに離間する方向の予圧を付与する。第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bは、同一のばね特性(仕様)を有する。即ち、第1雄軸10a及び第2雄軸10bに作用する予圧の大きさは、同じである。
【0024】
本実施形態の中間軸1では、雌軸30に対する第1雄軸10aの摺動荷重と、雌軸30に対する第2雄軸10bの摺動荷重とが同じ大きさであり、かつ第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね特性も同じであるので、中間軸1(第1雄軸10a及び第2雄軸10b)に軸方向の力が作用すると、同じ力で、同じ距離だけ雌軸30に対して相対的に移動する。
【0025】
1対の抜け止め部材50は、雌軸30の軸方向両側の端部に1つずつ固定されている。1対の抜け止め部材50のそれぞれは、図3に示すように、芯金51と、弾性材52とを備える。芯金51は、鋼板などの金属板製で、円環状に構成されており、L字形の断面形状を有する。芯金51は、円筒部51aと、円筒部51aの軸方向端部から径方向内方に向け直角に折れ曲がった円輪部51bとを有する。円輪部51bの内径は、雄スプライン部(第1雄スプライン部11a、第2雄スプライン部11b)の歯先円直径よりも小さく、かつ、小径筒部13a、13bの外径よりも大きい。
【0026】
弾性材52は、ゴムの如きエラストマーなどの弾性を有する材料製で、芯金51の円輪部51bに全周にわたり固定されており、1本のシールリップ52aを有する。円輪部51bの径方向内側部は、その全体が弾性材52により覆われている。
【0027】
1対の抜け止め部材50のそれぞれは、芯金51の円筒部51aを、雌軸30の軸方向端部に締り嵌めで外嵌し、かつ、芯金51の円輪部51bの円筒部51a側の軸方向側面を、雌軸30の軸方向端面に当接させることにより、雌軸30に対する軸方向の位置決めをした状態で、雌軸30の軸方向端部に固定されている。
【0028】
この状態で、芯金51の円輪部51bの径方向内側部は、雌スプライン部31の歯先面よりも径方向内側に張り出して、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの段差面15a、15bと軸方向に対向している。これにより、抜け止め部材50は、第1雄軸10a及び第2雄軸10bが雌軸30の内側から抜け出る方向に移動する際に、第1雄軸10aの段差面15a、第2雄軸10bの段差面15bを抜け止め部材50に接触させる(具体的には、段差面15a、15bを円輪部51bの径方向内側部に弾性材52を介して接触させる)ことで、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの大径筒部12a、12bが雌軸30の内側から抜け出ることを阻止している。
【0029】
弾性材52のシールリップ52aの先端部は、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの小径筒部13a、13bの外周面に全周にわたり摺接している。これにより、抜け止め部材50は、雌軸30の内周面と第1雄軸10a及び第2雄軸10bの外周面との間に存在する隙間の外部空間側の端部開口を密閉することで、該隙間に存在する潤滑用のグリースが、該端部開口を通じて外部空間に漏洩したり、外部空間に存在する異物が、該端部開口を通じて該隙間に侵入したりすることを、防止又は抑制している。
【0030】
なお、本発明を実施する場合には、抜け止め部材50を設置する代わりに、雌軸の軸方向端部に、塑性加工(かしめ加工)によって径方向内方に折れ曲がった抑え部を形成し、該抑え部を第1雄軸10a及び第2雄軸10bの段差面15a、15bと軸方向に対向させることで、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの大径筒部12a、12bが雌軸の内側から抜け出ることを阻止することもできる。特に、異物が侵入しにくい車室内に配置される雌軸の軸方向一方側の端部は、抜け止め部材50を設置する構成に代えて、抑え部を形成する構成を採用しやすい。いずれにしても、抜け止め部材50を設置する構成に代えて、抑え部を形成する構成を採用すれば、部品点数を減らすことができる。
【0031】
また、本実施形態では、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの先端部である嵌合筒部14a、14bの内側は、塞がずに開放している。これにより、中間軸1が軸方向に伸縮する際に、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの先端開口を通じて、中間軸1の内部空間と外部空間との間で空気が流通することを許容することにより、内部空間の圧力変化が生じることを防止できるようにしている。なお、本発明を実施する場合には、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの先端部である嵌合筒部14a、14bの内側に防塵フィルタを設置することもできる。このような構成を採用すれば、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの先端開口を通じて、中間軸1の内部空間と外部空間との間で空気が流通することを許容しつつ、外部空間から内部空間に塵芥などの異物が侵入することを防止できる。
【0032】
第1雄軸10aの先端部である嵌合筒部14aには、自在継手104a(図19参照)を構成するヨーク19aが外嵌固定されている。第2雄軸10bの先端部である嵌合筒部14b(図3参照)には、自在継手104b(図19参照)を構成するヨーク19bが外嵌固定されている。図示の例では、ヨーク19a、19bのそれぞれは、自身の軸方向基端側(雌軸30の軸方向中央位置CPに近い側)の側面の径方向内側部と第1雄軸10a及び第2雄軸10bの外周面との間に全周にわたり掛け渡された溶接ビード部20a、20bにより、第1雄軸10a及び第2雄軸10bに対して溶接接合されている。
【0033】
本実施形態では、溶接ビード部20a、20bが抜け止め部材50に接触する位置までしか、第1雄軸10a及び第2雄軸10bが雌軸30の内側に進入できないようになっている。換言すれば、抜け止め部材50は、第1雄軸10a及び第2雄軸10bが雌軸30の内側に進入する方向に移動する際に、溶接ビード部20a、20bを自身に接触させる(具体的には、溶接ビード部20a、20bを円輪部51bの径方向内側部に弾性材52を介して接触させる)ことで、第1雄軸10a及び第2雄軸10bがそれ以上、雌軸30の内側に進入することを阻止する。
【0034】
本実施形態の中間軸1の製造方法は、第1軸側雌スプライン部31aと第1雄スプライン部11aとのスプライン係合部と、第2軸側雌スプライン部31bと第2雄スプライン部11bとのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備える。
【0035】
加熱なじみ工程は、第1及び第2雄スプライン部11a,11bの表面がコーティング層17a,17bにより覆われた第1雄軸10a及び第2雄軸10bの軸方向基端側部を、雌軸30の内側に挿入する。これにより、雄スプライン部11a,11bと雌スプライン部31a,31bとをコーティング層17a,17bを介してスプライン係合させ、かつ、雄スプライン部11a,11bと雌スプライン部31a,31bとのスプライン係合部をグリースにより潤滑した状態で行う。すなわち、この状態で、高周波加熱機などの加熱機を用いて雌軸30(雌スプライン部31a,31b)を加熱しながら、雌スプライン部31a,31bと雄スプライン部11a,11bとを往復摺動させることにより、コーティング層17a,17bの表層部を、該コーティング層17a,17bの融点以上の温度に加熱し、融解させる。これにより、コーティング層17a,17bの表面を雌スプライン部31a,31bの表面になじませた後、コーティング層17a,17b及び雌軸30を冷却する。
【0036】
本実施形態では、加熱なじみ工程を行う直前の雄スプライン部11a,11bと雌スプライン部31a,31bとのスプライン係合部の摺動荷重を調べておき、該摺動荷重を考慮して、加熱なじみ工程における雌軸30の加熱条件(加熱温度、加熱時間など)を調整する。これにより、加熱なじみ工程が終了した状態での雄スプライン部11a,11bと雌スプライン部31a,31bとのスプライン係合部の摺動荷重を所望の大きさに調整する。本実施形態では、雌軸30に対する第1雄軸10a及び第2雄軸10bの摺動荷重が同じになるように調整される。
【0037】
図2に示すように、第1雄軸10a及び第2雄軸10bが第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bにより予圧が付与された状態の中間軸1に対して、第1雄軸10a及び第2雄軸10b間に、中間軸1を縮める方向の力、或いは伸ばす方向の力が軸方向に作用する。この場合、第1雄スプライン部11aと第1軸側雌スプライン部31aとの摺動荷重、及び第2雄スプライン部11bと第2軸側雌スプライン部31bとの摺動荷重が同じであり、かつ第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね特性も同じであるので、第1雄軸10a及び第2雄軸10bは、雌軸30に対して、同時に互いに異なる方向に、同じ距離だけ、同じ変位速度で軸方向に移動する。
【0038】
したがって、中間軸1の両ヨーク19a,19b間の距離の変化量は、中間軸が雄軸と雌軸の2本で構成されている場合には、雌軸と雄軸の相対移動距離となるが、本実施形態の中間軸1では、第1雄軸10a及び第2雄軸10bが、該変化量の1/2の距離ずつ移動することで与えられる。これにより、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの変位速度も、2本で構成される中間軸の変位速度の1/2に減速できる。従って、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することができ、中間軸1の静粛性が向上する。
【0039】
また、第1雄軸10a及び第2雄軸10bは、雌軸30に対して第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bにより常時弾性支持されているので、第1雄軸10a及び第2雄軸10bと、雌軸30との間に存在するがたつきを抑えることができ、中間軸1の転舵や伸縮を円滑に行うことができる。
【0040】
また、中間軸1を第1雄軸10a、第2雄軸10b及び雌軸30の3本構成とすることで、大きな伸縮ストロークを容易に確保できる。
【0041】
さらに、本実施形態の中間軸1では、雌軸30、第1雄軸10a及び第2雄軸10bのうち、第1雄軸10aと第2雄軸10bとが、同一の仕様を有するので、中間軸1を構成する部品の種類を少なくすることができ、中間軸1の製造コストの削減が可能となる。
【0042】
また、中間軸1を車両に搭載した時に、中間の雌軸30が自重で落下して底付き状態になるのを防止し、また、走行時の振動で雌軸30が不用意に動作することを防止することができる。特に、大型のトラック用の中間軸1は、通常運転時に垂直に近い状態で配置されるので、本実施形態の構成は効果的である。
【0043】
[第1変形例]
図6に示す第1変形例の中間軸1Aでは、ばね支持部の形状において、第1実施形態の中間軸1と異なる。第1変形例のばね支持部45aでは、円盤状部分46の両側面46a、46bの外周部から軸方向に延びる円筒部47a,47bが形成されている。円筒部47a,47bには、それぞれ第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bの軸方向中心側の一端部が嵌合することで、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bを安定して保持することができる。また、ばね支持部45aは、円筒部47a,47bによって、軸方向に長くなるので、雌軸30内に安定して配置することができる。
【0044】
[第2変形例]
図7に示す第2変形例の中間軸1Bは、ばね支持部及び圧縮コイルばねの形状において、第1実施形態の中間軸1と異なる。第2変形例のばね支持部45bは、円筒状に形成されると共に、圧縮コイルばね40が1本のばねにより構成されている。1本の圧縮コイルばね40は、円筒状のばね支持部45bを貫通して固定支持され、その両端部が、それぞれ第1雄軸10a及び第2雄軸10bの側面18a,18bに当接している。このように、1本の圧縮コイルばね40をばね支持部45bを介して雌軸30の軸方向中間位置に配置することで、第1雄軸10a及び第2雄軸10bに同じ大きさの予圧を付与することができ、また、圧縮コイルばね40の部品点数を削減することができる。なお、圧縮コイルばね40のばね支持部45bに対する固定方法は、任意であり、例えば、接着などであってもよい。
【0045】
[第3変形例]
図8に示す第3変形例の中間軸1Cは、雌軸30の内周面の軸方向中央部に逃げ凹部32を有する。雌軸30の内周面には、雌スプライン部が2分割されて形成されている。即ち、第1軸側雌スプライン部31aは、逃げ凹部32に対して軸方向一方側に位置し、第2軸側雌スプライン部31bは、逃げ凹部32に対して軸方向他方側に位置する。逃げ凹部32の軸方向寸法は、第1雄スプライン部11a及び第2雄スプライン部11bの軸方向寸法より小さい。
【0046】
また、第1軸側雌スプライン部31aと第2軸側雌スプライン部31bとは、円周方向に関して互いに同じ位相で形成されてもよいが、本実施形態の場合、円周方向に関して互いに異なる位相で形成されている。これにより、中間軸1Cが組み付けられる車両の仕様(2つのヨーク19a、19bの位相差)に合わせて、第1軸側雌スプライン部31aと第2軸側雌スプライン部31bを異なる所定の位相で形成することで、第1雄軸10a及び第2雄軸10bを共通化しつつ、任意の位相差にも対応することができる。
【0047】
また、中間軸1Cは、その軸方向寸法が最小になった状態では、第1雄軸10aの第1雄スプライン部11aは、その軸方向他方側部が、逃げ凹部32の軸方向一方側部と隙間を介して径方向に対向し、かつ、その軸方向一方側部のみが、第1軸側雌スプライン部31aとスプライン係合する。一方、第2雄軸10bの第2雄スプライン部11bは、その軸方向一方側部が、逃げ凹部32の軸方向他方側部と隙間を介して径方向に対向し、かつ、その軸方向他方側部のみが、第2軸側雌スプライン部31bとスプライン係合する。このため、雌軸30に対する第1雄軸10aの摺動荷重、及び、雌軸30に対する第2雄軸10bの摺動荷重を、第1実施形態における摺動荷重よりも小さくすることができる。
【0048】
[第4変形例]
図9に示す第4変形例の中間軸1Dでは、第1雄軸10aの第1雄スプライン部11aの軸方向他方側部及び第2雄軸10bの第2雄スプライン部11bの軸方向一方側部の内周面に座ぐり加工が施され、該内周面を大径とする。これにより、第1雄スプライン部11aの軸方向他方側部及び第2雄スプライン部11bの軸方向一方側部は、第1雄スプライン部11aの軸方向一方側部及び第2雄スプライン部11bの軸方向他方側部より薄肉の薄肉部22a,22bが形成される。一方、第1雄スプライン部11aの軸方向一方側部及び第2雄スプライン部11bの軸方向他方側部は、厚肉部23a,23bとなる。
【0049】
薄肉部22a,22bにより、第1雄スプライン部11a及び第2雄スプライン部11bの剛性を低くすることができ、第1雄スプライン部11aと第1軸側雌スプライン部31a、及び第2雄スプライン部11bと第2軸側雌スプライン部31bとのスプライン係合部に締め代があっても、締め代に対する摺動抵抗(摺動荷重)の変動を鈍感にでき、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの雌軸30に対する摺動を安定させることができる。
【0050】
[第5変形例]
図10に示す第5変形例の中間軸1Eでは、図9に示す第4変形例で第1雄スプライン部11aの薄肉部22aと厚肉部23aとの間の段差面、及び第2雄スプライン部11bの薄肉部22aと厚肉部23bとの間の段差面を、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね受けとして利用している。
【0051】
即ち、第1圧縮コイルばね40aは、ばね支持部45と、第1雄スプライン部11aの薄肉部22aと厚肉部23a間の段差面との間に配置される。また、第2圧縮コイルばね40bは、ばね支持部45と、第2雄スプライン部11bの薄肉部22bと厚肉部23b間の段差面との間に配置される。これにより、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bの長さを長くすることができ、ばね定数を小さくすることができる。
【0052】
[第6変形例]
図11に示す第6変形例の中間軸1Fでは、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bが、雌軸30の内部ではなく、雌軸30の軸方向外側で第1雄軸10a及び第2雄軸10bに外嵌して配置されている。即ち、第6変形例では、第1圧縮コイルばね40aが、ヨーク19aの軸方向他方側部の端面と抜け止め部材50との間に配置され、第2圧縮コイルばね40bがヨーク19bの軸方向一方側部の端面と抜け止め部材50との間に配置されて、それぞれ第1雄軸10a及び第2雄軸10bを、雌軸30から抜け出る方向に予圧を付与している。本変形例の中間軸1Fによれば、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bを雌軸30に固定する必要がなく、また、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bが外部に露出しているので、メンテナンスが容易である。
なお、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bの一端部は、抜け止め部材50の代わりに、雌軸30の端部や、該端部に別部材を設けて支持してもよい。
【0053】
[第2実施形態]
図12及び図13に示すように、本実施形態の中間軸1Gは、第1軸である第1雌軸60aと、第2軸である第2雌軸60bと、第3軸である雄軸80と、弾性部材である圧縮コイルばね40a,40bとを主に備える。本実施形態においても、第1雌軸60aは、第1の自在継手104a(図19参照)を介してステアリングホイール側に取り付けられるステアリングシャフト102と連結され、第2雌軸60bは、第2の自在継手104b(図19参照)を介してステアリングギヤユニット側と連結される。
【0054】
第1雌軸60aと第2雌軸60bとのそれぞれは、軸方向両側の端部が開口した略円筒状に構成され、内周面に第1雌スプライン部61a、及び第2雌スプライン部61bが形成されている。また、第1雌軸60a及び第2雌軸60bの内周面には、軸方向基端側(中間軸1Gを組み立てた状態で、雄軸80の軸方向中央位置CPに近い側)に、第1軸側雄スプライン部84a及び第2軸側雄スプライン部84bの歯先円より小径の抑え部62a,62bが、径方向内方に折れ曲がって設けられている。抑え部62a,62bは、第1雌軸60a及び第2雌軸60bが雄軸80から抜け出る方向に移動する際に、後述する雄軸80の大径筒部83a、83bに接触させることで、雄軸80から抜け出ることを阻止している。抑え部62a,62bは、第1雌スプライン部61aと第1軸側雄スプライン部84a、及び第2雌スプライン部61bと第2軸側雄スプライン部84bとを係合させた後、第1雌軸60a及び第2雌軸60bの軸方向端部を塑性加工(かしめ加工)することで形成される。
【0055】
さらに、第1雌軸60a及び第2雌軸60bの軸方向先端側(中間軸1Gを組み立てた状態で、雄軸80の軸方向中央位置CPから遠い側)には、それぞれヨーク19a,19bが一体に形成されている。本実施形態では、第1雌軸60aと第2雌軸60bとは、同一の仕様を有しており、換言すれば、同一の材質、且つ、同一の形状及び寸法を有している。即ち、第1雌軸60aと第2雌軸60bとは、共通部品とすることができる。
【0056】
雄軸80は、軸方向両側の端部が開口した円筒状に構成され、外周面の軸方向中央位置CPには、径方向外方に突出する、弾性部材用支持部である円環状凸部81が形成されている。また、円環状凸部81の軸方向一端側及び軸方向他端側には、軸方向基端側から順番に、小径筒部82a、82bと、大径筒部83a、83bとを備える。
【0057】
大径筒部83a、83bの外周面には、それぞれ雄スプライン部を有する。本実施形態では、雄スプライン部のうち円環状凸部81より軸方向一方側に位置する部分(大径筒部83a)を、第1軸側雄スプライン部84aとし、円環状凸部81より軸方向他方側に位置する部分(大径筒部83b)を、第2軸側雄スプライン部84bとしている。本実施形態では、第1軸側雄スプライン部84aと第2軸側雄スプライン部84bとが、円周方向に関して同位相に配置されているが、円周方向に関して異なる位相に配置してもよい。第1軸側雄スプライン部84aと第2軸側雄スプライン部84bの表面は、ポリアミド樹脂などの合成樹脂製のコーティング層(第1コーティング層17a、第2コーティング層17b)により覆われている。
【0058】
円環状凸部81の軸方向一方側の側面と第1雌軸60aの軸方向他端側の側面85aとの間には、弾性部材である第1圧縮コイルばね40aが配設されている。また、円環状凸部81の軸方向他方側の側面と第2雌軸60bの軸方向一方側の側面85bとの間には、弾性部材である第2圧縮コイルばね40bが配設されている。第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bは、中間軸1G(ステアリング装置)が車両に搭載されたとき、第1雌軸60a及び第2雌軸60bに、互いに離間する方向の予圧を付与する。第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bは、同一のばね特性(仕様)を有する。
【0059】
そして、第1雌軸60aは、その軸方向先端部を軸方向他方側に向けた状態で、第1雌スプライン部61aを雄軸80の第1軸側雄スプライン部84aに、第1コーティング層17aを介してスプライン係合させている。これにより、第1雌軸60aと雄軸80とを、トルク伝達を可能に、かつ、軸方向の相対移動を可能に組み合わせている。第1雌スプライン部61aと第1軸側雄スプライン部84aとの(第1コーティング層17aを介しての)スプライン係合部は、グリースにより潤滑されている。
【0060】
第2雌軸60bは、その先端部を軸方向一方側に向けた状態で、第2雌スプライン部61bを雄軸80の第2軸側雄スプライン部84bに、第2コーティング層17bを介してスプライン係合させている。これにより、第2雌軸60bと雄軸80とを、トルク伝達を可能に、かつ、軸方向の相対移動を可能に組み合わせている。第2雌スプライン部61bと第2軸側雄スプライン部84bとの(第2コーティング層17bを介しての)スプライン係合部は、グリースにより潤滑されている。
【0061】
本実施形態では、雄軸80に対する第1雌軸60aの摺動荷重と、雄軸80に対する第2雌軸60bの摺動荷重とは、同じ摺動荷重に設定されている。ここで、摺動荷重が同じということは、第1雌軸60aの摺動荷重と第2雌軸60bの摺動荷重が完全に同じである必要はなく、部品の製作誤差や潤滑条件などによる誤差範囲内の違いは、許容される。摺動荷重の調整方法については、第1実施形態の中間軸1と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0062】
本実施形態の中間軸1Gでは、雄軸80に対する第1雌軸60aの摺動荷重と、雄軸80に対する第2雌軸60bの摺動荷重とが同じ大きさであり、かつ第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね特性も同じであるので、中間軸1Gに軸方向に伸縮力が作用すると、第1雌軸60a及び第2雌軸60bは、同じ力で、同じ距離だけ雄軸80に対して相対的に移動する。
【0063】
ここで、中間軸1Gに対して、第1雌軸60a及び第2雌軸60b間に、中間軸1Gを縮める方向の力、或いは伸ばす方向の力が軸方向に作用する。この場合、第1雌スプライン部61aと第1軸側雄スプライン部84aとの摺動荷重と、第2雌スプライン部61bと第2軸側雄スプライン部84bとの摺動荷重が同じであり、かつ第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね特性も同じであるので、第1雌軸60a及び第2雌軸60bは、雄軸80に対して、同時に互いに異なる方向に、同じ距離だけ、同じ変位速度で軸方向に移動する。
【0064】
この変位距離及び変位速度は、中間軸が雄軸と雌軸の2本で構成されている場合と比較して、略1/2になる。これにより、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することができ、中間軸1Gの静粛性が向上する。
また、第1雌軸60a、第2雌軸60b、及び雄軸80の3本構成とすることで、大きな伸縮ストロークを容易に確保できる。
さらに、第1雌軸60a及び第2雌軸60bを、同一の仕様にすることができ、中間軸1Gを構成する部品の種類を少なくできるとともに、製造コストの削減が可能となる。
【0065】
また、中間軸1Gを車両に搭載した時にも、中間の雄軸80が自重で落下して底付き状態になるのを防止し、また、走行時の振動で雄軸80が不用意に動作することを防止することができる。特に、大型のトラック用の中間軸1Gは、通常運転時に垂直に近い状態で配置されるので、本実施形態の構成は効果的である。
【0066】
[第1変形例]
図14は、第2実施形態の第1変形例に係る中間軸1Hを示しており、この場合、第2実施形態の第1雌軸60a及び第2雌軸60bに設けられた抑え部62a,62bが設けられていない。即ち、中間軸が車両に組付けられ、中間軸1Hが最も伸びた状態において、第1雌軸60a及び第2雌軸60bが雄軸80から抜け出ない構成であれば、抑え部62a,62bは設けなくてもよい。ただし、中間軸が車両に組付けられる前の状態において、第1雌軸60a及び第2雌軸60bが雄軸80から抜け出ないように配慮する必要がある。
【0067】
[第2変形例]
図15に示すように、第2変形例に係る中間軸1Iは、ヨーク19a,19bの基部の開口部に円柱状に構成された塞ぎ部材87a,87bを溶接などにより内嵌固定している。塞ぎ部材87a,87bの内側面と雄軸80の軸方向一方側及び軸方向他方側の端面88a,88bの間に、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bを配置して、第1雌軸60a及び第2雌軸60bが互いに離間する方向の予圧を付与している。第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね特性は同じである。
この場合も、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bが外部に晒されることがないので、コイルばねの性能を長期に亙って維持することができる。
【0068】
[第3変形例]
図16に示すように、第3変形例に係る中間軸1Jは、第1実施形態の第4変形例と同様に、雄軸80の第1軸側雄スプライン部84aの軸方向一方側部及び第2軸側雄スプライン部84bの軸方向他方側部の内周面に座ぐり加工が施され、該内周面を大径とする。これにより、第1軸側雄スプライン部84aの軸方向一方側部及び第2軸側雄スプライン部84bの軸方向他方側部には、薄肉部22a,22bが形成され、第1軸側雄スプライン部84aの軸方向他方側部及び第2軸側雄スプライン部84bの軸方向一方側部には、厚肉部23a,23bが形成される。
【0069】
薄肉部22a,22bにより、第1軸側雄スプライン部84a及び第2軸側雄スプライン部84bの剛性を低くすることができ、第1雌スプライン部61aと第1軸側雄スプライン部84a、及び第2雌スプライン部61b第2軸側雄スプライン部84bとのスプライン係合部に締め代があっても、締め代に対する摺動抵抗(摺動荷重)の変動を鈍感にでき、第1雌軸60a及び第2雌軸60bの雄軸80に対する摺動を安定させることができる。
【0070】
[第4変形例]
図17に示す第4変形例の中間軸1Kでは、図16に示す第3変形例で第1軸側雄スプライン部84aの薄肉部22aと厚肉部23aとの間の段差面、及び第2軸側雄スプライン部84bの薄肉部22aと厚肉部23bとの間の段差面を、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bのばね受けとして利用している。
【0071】
即ち、第1圧縮コイルばね40aは、第1軸側雄スプライン部84aの軸方向一方側部の薄肉部22aと軸方向他方側部の厚肉部23a間の段差面と、第1雌軸60aのヨーク19a内の軸方向端面を構成する塞ぎ部材87aとの間に配置される。また、第2圧縮コイルばね40bは、第2軸側雄スプライン部84bの軸方向他方側部の薄肉部22bと軸方向一方側部の厚肉部23b間の段差面と、第2雌軸60bのヨーク19b内の軸方向端面を構成する塞ぎ部材87bとの間に配置される。これにより、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bの長さを長くすることができ、ばね定数を小さくすることができる。
なお、本実施形態では、ヨーク19a,19bの軸方向端面が塞ぎ部材87a,87bによって構成されているが、これに限らず、基部が閉じられた軸方向端面を構成する一体のヨークであってもよい。
【0072】
尚、本発明は、前述した各実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、第1雄軸10aと第2雄軸10bとを同一の仕様としているが、本発明はこれに限らず、一例として、図18に示すように、第1雄軸10aと第2雄軸10bとが長さが異なる構成であってもよい。この場合にも、中間軸が雄軸と雌軸の2本で構成されている場合に比べて、第1雄軸10a及び第2雄軸10bの変位の大きさや、変位速度を減らすことができ、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することがでる。なお、第1雄軸10aと第2雄軸10bとが長さが異なる場合には、それに応じて、ばね支持部を雌軸に対して固定する位置を変更すればよい。
【0073】
また、上記実施形態では、第1雄軸10a及び第2雄軸10bは、第1圧縮コイルばね40a及び第2圧縮コイルばね40bにより予圧が付与されているが、第1引張ばね及び第2引張ばねにより予圧が付与される構成であってもよい。
さらに、上記実施形態では、弾性部材として、コイルばねを使用しているが、本発明はこれに限らず、ゴム部材など、第3軸に対して第1軸及び第2軸に予圧を付与できる部材であればよい。
【0074】
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 第1の自在継手を介してステアリングホイール側に取り付けられるステアリングシャフトと連結される第1軸と、
第2の自在継手を介してステアリングギヤユニット側と連結される第2軸と、
軸方向一方側及び軸方向他方側で、前記第1軸及び前記第2軸とそれぞれスプライン係合する第3軸と、を備えるステアリング装置用中間軸であって、
前記中間軸が車両に組付けられた状態において、前記第1軸及び前記第2軸には、弾性部材によって、予圧がそれぞれ付与されている、ステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際、第3軸に対する第1軸及び第2軸の移動距離や変位速度を減少でき、該変位を吸収する際に発生する振動や異音を抑制することができ、静粛性に優れた中間軸が得られる。
【0075】
(2) 前記第3軸に対する前記第1軸の摺動荷重と、前記第3軸に対する前記第2軸の摺動荷重とが、互いに同一である、(1)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、ステアリングギヤユニットとステアリングシャフトの変位を吸収する際、第3軸に対する第1軸及び第2軸の移動距離や変位速度を同じにして振動や異音を抑制することができる。
【0076】
(3)前記第1軸及び前記第2軸とは、同一の仕様を有する、(1)又は(2)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第1軸及び第2軸を共用部品として中間軸の製造コストを低減できる。
【0077】
(4) 前記第3軸は、前記第1軸とスプライン係合する第1軸側スプライン係合部と、前記第2軸とスプライン係合する第2軸側スプライン係合部とが、円周方向に関して異なる位相で配置されている、(1)〜(3)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、共通化した第1軸及び第2軸を用いて、ステアリング装置が装着される車両の仕様に合わせてヨークの位相を所望の位相に調整することができる。
【0078】
(5) 前記第3軸は、前記第1軸とスプライン係合する第1軸側スプライン係合部と、前記第2軸とスプライン係合する第2軸側スプライン係合部とが、円周方向に関して同位相に配置されている、(1)〜(3)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第1軸側スプライン係合部と第2軸側スプライン係合部との加工が容易になる。
【0079】
(6) 前記弾性部材は、前記第3軸の軸方向中間部に配置されて、前記第1軸及び前記第2軸に前記予圧を付与する、(1)〜(5)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第3軸の軸方向中間部に配置された弾性部材により、第1軸及び第2軸に予圧を付与することができる。
【0080】
(7) 前記弾性部材は、前記第3軸の内部の軸方向中間部に設けられた弾性部材用支持部と、前記第1軸の軸方向端部との間、及び該弾性部材用支持部と前記第2軸の軸方向端部との間にそれぞれ配置される一対の弾性部材を有し、
前記一対の弾性部材は、同一の仕様を有する、(6)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、弾性部材を外部に晒すことなく、また、単一の弾性部材によって、第1軸及び第2軸に均等に予圧を付与することができる。
【0081】
(8) 前記弾性部材は、前記第3軸の内部の軸方向中間部に配置された弾性部材用支持部によって固定され、前記第1軸及び前記第2軸の各軸方向端部との間に配置される、(6)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、弾性部材を外部に晒すことなく、第1軸及び第2軸に予圧を付与することができる。
【0082】
(9) 前記弾性部材は、前記第1軸と前記第2軸に固定された各ヨークと前記第3軸の軸方向両端部との間に配置されて、前記第1軸及び前記第2軸に前記予圧を付与する、(1)〜(5)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、弾性部材を雌軸に固定する必要がなく、第1軸及び第2軸に予圧を付与することができる。
【0083】
(10) 前記第1軸は、軸方向他方側部の外周面に第1雄スプライン部を有する第1雄軸であり、
前記第2軸は、軸方向一方側部の外周面に第2雄スプライン部を有する第2雄軸であり、
前記第3軸は、軸方向両側の端部が開口した筒状に構成され、内周面の軸方向一方側部に前記第1雄スプライン部とスプライン係合する第1軸側雌スプライン部と、内周面の軸方向他方側部に前記第2雄スプライン部とスプライン係合する第2軸側雌スプライン部と、を有する雌軸である、(1)〜(9)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第1軸及び第2軸を雄軸、第3軸を雌軸とした場合にも、第1軸及び第2軸に予圧を付与するステアリング装置用中間軸を構成することができる。
【0084】
(11) 前記第1雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第1コーティング層と、前記第2雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第2コーティング層と、をさらに備え、
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とが前記第1コーティング層を介してスプライン係合しており、
前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とが前記第2コーティング層を介してスプライン係合している、(10)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、コーティング層によって、第1雄スプライン部と第1軸側雌スプライン部、及び第2雄スプライン部と第2軸側雌スプライン部とを、滑らかに摺動することができる。
【0085】
(12) 前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とのスプライン係合部、及び前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とのスプライン係合部は、それぞれグリースにより潤滑されている、(11)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、グリースにより、第1雄スプライン部と第1軸側雌スプライン部、及び第2雄スプライン部と第2軸側雌スプライン部とを、さらに滑らかに摺動することができる。
【0086】
(13) 前記雌軸は、内周面のうち、軸方向に関して前記第1軸側雌スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部との間に挟まれた位置に、前記第1雄スプライン部及び前記第2雄スプライン部のそれぞれに対して係合せず、かつ、前記第1雄スプライン部及び前記第2雄スプライン部のそれぞれよりも軸方向寸法が小さい逃げ凹部を有する、(10)〜(12)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、位相が異なる第1軸側雌スプライン部と第2軸側雌スプライン部とを容易に形成でき、第1雄軸及び第2雄軸を共通化しつつ、任意の位相差に対応することができる。
【0087】
(14) 前記第1雄軸の第1雄スプライン部の軸方向他方側部及び前記第2雄軸の第2雄スプライン部の軸方向一方側部には、前記第1雄スプライン部の軸方向一方側部及び前記第2雄スプライン部の軸方向他方側部より薄肉の薄肉部を有する、(10)〜(13)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第1雄スプライン部及び第2雄スプライン部の剛性を低くすることができ、スプライン係合部に締め代があっても摺動抵抗の変動を鈍感にでき、第1雄軸及び第2雄軸の雌軸に対する摺動を安定させることができる。
【0088】
(15) 前記弾性部材は、前記雌軸の内部の軸方向中間部に配置された弾性部材用支持部と、前記第1雄スプライン部の軸方向他方側部の前記薄肉部と軸方向一方側部の厚肉部間の段差面との間、及び、該弾性部材用支持部と、前記第2雄スプライン部の軸方向一方側部の前記薄肉部と軸方向他方側部の厚肉部間の段差面との間にそれぞれ配置される一対の弾性部材を有する、(14)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、一対の弾性部材の長さを長くすることができ、ばね定数を小さくすることができる。
【0089】
(16) 前記第1軸は、軸方向他方側部の内周面に第1雌スプライン部を有する第1雌軸であり、
前記第2軸は、軸方向一方側部の内周面に第2雌スプライン部を有する第2雌軸であり、
前記第3軸は、軸方向一方側部の外周面に前記第1雌スプライン部とスプライン係合する第1軸側雄スプライン部と、軸方向他方側部の外周面に前記第2雌スプライン部とスプライン係合する第2軸側雄スプライン部と、を有する雄軸である、(1)〜(9)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第1軸及び第2軸を雌軸、第3軸を雄軸とした場合にも、第1軸及び第2軸に予圧を付与するステアリング装置用中間軸を構成することができる。
【0090】
(17) 前記第1軸側雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第1コーティング層と、前記第2軸側雄スプライン部を覆う合成樹脂製の第2コーティング層と、をさらに備え、
前記第1軸側雄スプライン部と前記第1雌スプライン部とが前記第1コーティング層を介してスプライン係合しており、
前記第2軸側雄スプライン部と前記第2雌スプライン部とが前記第2コーティング層を介してスプライン係合している、(16)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、コーティング層によって、第1軸側雄スプライン部と第1雌スプライン部、及び第2軸側雄スプライン部と第2雌スプライン部とを、滑らかに摺動することができる。
【0091】
(18) 前記第1軸側雄スプライン部と前記第1雌スプライン部とのスプライン係合部、及び前記第2軸側雄スプライン部と前記第2雌スプライン部とのスプライン係合部は、それぞれグリースにより潤滑されている、(17)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、グリースにより、第1軸側雄スプライン部と第1雌スプライン部、及び第2軸側雄スプライン部と第2雌スプライン部とを、さらに滑らかに摺動することができる。
【0092】
(19) 前記雄軸の第1軸側雄スプライン部の軸方向一方側部及び第2軸側雄スプライン部の軸方向他方側部には、前記第1軸側雄スプライン部の軸方向他方側部及び前記第2軸側雄スプライン部の軸方向一方側部より薄肉の薄肉部を有する、(16)〜(18)のいずれかに記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、第1軸側雄スプライン部及び第2軸側雄スプライン部の剛性を低くすることができ、スプライン係合部に締め代があっても摺動抵抗の変動を鈍感にでき、第1雌軸及び第2雌軸の雄軸に対する摺動を安定させることができる。
【0093】
(20) 前記弾性部材は、前記第1軸側雄スプライン部の軸方向一方側部の前記薄肉部と軸方向他方側部の厚肉部間の段差面と、前記第1雌軸のヨーク内の軸方向端面との間、及び、前記第2軸側雄スプライン部の軸方向他方側部の薄肉部と軸方向一方側部の厚肉部間の段差面と、前記第2雌軸のヨーク内の軸方向端面との間にそれぞれ配置される一対の弾性部材を有する、(19)に記載のステアリング装置用中間軸。
この構成によれば、一対の弾性部材の長さを長くすることができ、ばね定数を小さくすることができる。
【0094】
(21) (11)又は(12)に記載のステアリング装置用中間軸の製造方法であって、
前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部とのスプライン係合部と、前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備え、
前記加熱なじみ工程は、前記第1雄スプライン部と前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2雄スプライン部と前記第2軸側雌スプライン部とを、コーティング層を介してスプライン係合させた状態で、前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2軸側雌スプライン部を加熱しながら、前記スプライン係合部を相対的に往復摺動させることにより、該コーティング層の表層部を、該コーティング層の融点以上の温度に加熱して融解させることにより、該コーティング層の表面を前記第1軸側雌スプライン部、及び前記第2軸側雌スプライン部の表面になじませた後、該コーティング層を冷却する工程である、
ステアリング装置用中間軸の製造方法。
この構成によれば、第1雄スプライン部と第1軸側雌スプライン部とのスプライン係合部、及び第2雄スプライン部と第2軸側雌スプライン部とのスプライン係合部の摺動抵抗を任意の大きさに調整できる。
【0095】
(22) (17)又は(18)に記載のステアリング装置用中間軸の製造方法であって、
前記第1雌スプライン部と前記第1軸側雄スプライン部とのスプライン係合部と、前記第2雌スプライン部と前記第2軸側雄スプライン部とのスプライン係合部との、それぞれに対して個別に行われる加熱なじみ工程を備え、
前記加熱なじみ工程は、前記第1雌スプライン部と前記第1軸側雄スプライン部、及び前記第2雌スプライン部と前記第2軸側雄スプライン部とを、コーティング層を介してスプライン係合させた状態で、前記第1雌スプライン部、及び前記第2雌スプライン部を加熱しながら、前記スプライン係合部を相対的に往復摺動させることにより、該コーティング層の表層部を、該コーティング層の融点以上の温度に加熱して融解させることにより、該コーティング層の表面を前記第1雌スプライン部、及び前記第2雌スプライン部の表面になじませた後、該コーティング層を冷却する工程である、
ステアリング装置用中間軸の製造方法。
この構成によれば、第1雌スプライン部と第1軸側雄スプライン部とのスプライン係合部、及び第2雌スプライン部と第2軸側雄スプライン部とのスプライン係合部の摺動抵抗を任意の大きさに調整できる。
【符号の説明】
【0096】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J,1K 中間軸(ステアリング装置用中間軸)
10a 第1雄軸(第1軸)
10b 第2雄軸(第2軸)
11a 第1雄スプライン部
11b 第2雄スプライン部
17a 第1コーティング層(コーティング層)
17b 第2コーティング層(コーティング層)
18a,18b 側面(軸方向端部)
19a,19b ヨーク
22a,22b 薄肉部
30 雌軸(第3軸)
31 雌スプライン部
31a 第1軸側雌スプライン部(第1軸側スプライン係合部)
31b 第2軸側雌スプライン部(第2軸側スプライン係合部)
32 逃げ凹部
40 圧縮コイルばね(弾性部材)
40a 第1圧縮コイルばね(弾性部材)
40b 第2圧縮コイルばね(弾性部材)
45,45a,45b ばね支持部(弾性部材用支持部)
60a 第1雌軸(第1軸)
60b 第2雌軸(第2軸)
61a 第1雌スプライン部
61b 第2雌スプライン部
62a,62b 抑え部
80 雄軸(第3軸)
81 円環状凸部(弾性部材用支持部)
84 雄スプライン部
84a 第1軸側雄スプライン部(第1軸側スプライン係合部)
84b 第2軸側雄スプライン部(第2軸側スプライン係合部)
85a,85b 側面(第3軸の軸方向両端部)
CP 第3軸の軸方向中間部
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