特開2021-67116(P2021-67116A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2021067116-階段構造 図000003
  • 特開2021067116-階段構造 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-67116(P2021-67116A)
(43)【公開日】2021年4月30日
(54)【発明の名称】階段構造
(51)【国際特許分類】
   E04F 11/02 20060101AFI20210402BHJP
   E04F 11/108 20060101ALI20210402BHJP
   E04F 11/022 20060101ALI20210402BHJP
【FI】
   E04F11/02
   E04F11/108
   E04F11/022
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2019-194273(P2019-194273)
(22)【出願日】2019年10月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】永田 正道
【テーマコード(参考)】
2E301
【Fターム(参考)】
2E301CC21
2E301CC33
2E301CD44
2E301DD14
2E301DD24
2E301DD40
2E301DD43
2E301DD74
2E301DD93
2E301DD94
(57)【要約】
【課題】踏面や階段の内部などに雨水が溜まることを防止しつつ、設計の自由度や意匠性を向上させることができる階段構造を提供する。
【解決手段】階段2と、階段2の鉛直方向下側に設けられて階段2に降った雨水が流れ込む排水部3と、を有し、階段2は、踏面を形成し、透水性を有する踏面部5と、踏面部5の鉛直方向下側に設けられ、踏面部5に浸透した雨水を排水部3に導く雨水誘導部8と、を有する。排水部3および雨水誘導部8は、単粒砕石31,82が充填され、単粒砕石31,82の隙間を雨水が流れるように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
階段と、前記階段の鉛直方向下側に設けられて前記階段に降った雨水が流れ込む排水部と、を有し、
階段は、
踏面を形成し、透水性を有する踏面部と、
前記踏面部の鉛直方向下側に設けられ、前記踏面部に浸透した雨水を前記排水部に導く雨水誘導部と、を有することを特徴とする階段構造。
【請求項2】
前記排水部および前記雨水誘導部は、単粒砕石が充填され、前記単粒砕石の隙間を雨水が流れるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の階段構造。
【請求項3】
前記踏面部は、木材チップ舗装で構築されていることを特徴とする請求項1または2に記載の階段構造。
【請求項4】
前記階段の段鼻および蹴上は洗い出し仕上げであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の階段構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階段構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋外に設けられる階段には、踏面や階段の内部などに雨水が溜まらないように、雨水を階段の側方や下方の地面に設けられている側溝などに導くための溝部や排水部材が踏面や蹴上に設けられている(例えば、特許文献1および2参照)。また、踏面などに水抜き穴を設けて雨水を排水する階段も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−69537号公報
【特許文献2】特開2004−197316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、階段に溝部や排水部材を設ける場合、排水勾配を確保する必要があり、設計に規制が生じることがある。また、階段に溝部や排水部材、水抜き穴などの排水機構が露出して設けられているため、意匠性が低下するという問題もある。
【0005】
そこで、本発明は、踏面や階段の内部などに雨水が溜まることを防止しつつ、設計の自由度や意匠性を向上させることができる階段構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る階段構造は、階段と、前記階段の鉛直方向下側に設けられて前記階段に降った雨水が流れ込む排水部と、を有し、前記階段は、踏面を形成し、透水性を有する踏面部と、前記踏面部と前記排水部との間に設けられ、前記踏面部に浸透した雨水を前記排水部に導く雨水誘導部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明では、踏面部に浸透した雨水が雨水誘導部を通って排水部に流れ込むため、踏面部に雨水が溜まることを防止することができる。
踏面部に浸透した雨水は、踏面部の鉛直方向下側の雨水誘導部に流入するため、踏面部に浸透した雨水を雨水誘導部に流入させるための排水勾配を設ける必要がなく、階段の設計の自由度を向上させることができる。
排水部は、階段の鉛直方向下側に設けられ、雨水誘導部は、踏面部の鉛直方向下側に設けられていることにより、雨水誘導部や排水部の排水機構が外部に露出することがないため、階段の意匠性を向上させることができる。
【0008】
また、本発明に係る階段構造では、前記排水部および前記雨水誘導部は、単粒砕石が充填され、前記単粒砕石の隙間を雨水が流れるように構成されていてもよい。
このような構成とすることにより、前記排水部および前記雨水誘導部を容易に構築することができる。
【0009】
また、本発明に係る階段構造では、前記踏面部は、木材チップ舗装で構築されていてもよい。
このような構成とすることにより、踏面部を透水性と有する構造とすることができる。
【0010】
また、本発明に係る階段構造では、前記階段の段鼻および蹴上は洗い出し仕上げであってもよい。
このような構成とすることにより、段鼻および蹴上を滑りにくい構造とすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、踏面部に雨水が溜まることを防止しつつ、設計の自由度や意匠性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態による階段の一例を示す斜視図である。
図2図1のA−A線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態による階段構造について、図1図2に基づいて説明する。
図1図2に示すように、本実施形態による階段構造1は、屋外階段の構造で、階段2と、階段2の鉛直方向下側に設けられて階段2に降った雨水を放流可能な排水部3と、を有している。
以下の説明において、階段2を昇降する方向を階段傾斜方向とし、階段傾斜方向に対して直交する水平方向を幅方向とし、幅方向に直交する水平方向を前後方向とする。階段2における前後方向のうち、上側の段に対して下側の段がある側を前側とし、下の段に対して上の段がある側を後側とする。
【0014】
階段2および排水部3は、階段傾斜方向に傾斜した地面11に沿って設けられている。
排水部3は、階段2の下側に幅方向に間隔をあけて複数設けられている。図1では、1つの排水部3を示している。
排水部3は、階段2が設置される地面11に沿って階段傾斜方向全体に延びるように設けられている。
図2に示すように、排水部3は、地面11に単粒砕石31を敷き詰めることで構築されている。排水部3の幅方向の側方には、地面11に沿って捨てコンクリート12(図1参照)が打設されている。
【0015】
図1および図2に示すように、階段2は、排水部3および捨てコンクリート12の上に構築された階段下地4と、踏面を形成する踏面部5と、蹴上面を形成する蹴上部6と、段鼻を形成する段鼻部7と、を有している。
階段下地4は、コンクリートで構築されている。
図2に示すように、階段下地4は、上面に階段状の段部が形成されている。階段下地4における踏面を下地踏面41とし、階段下地4における蹴上面を下地蹴上面42とする。
【0016】
図1および図2に示すように、階段下地4には、排水部3の上側となる位置に複数の雨水誘導部8が設けられている。
雨水誘導部8は、階段下地4を上下方向に貫通する管体81と、管体81の内部に充填された単粒砕石82と、を有している(図2参照)。管体81は、例えば塩ビ管などで構成されている。
1つの排水部3の上側に形成される複数の雨水誘導部8は、階段下地4の段部それぞれに1つずつ設けられ、階段傾斜方向に配列されている。
雨水誘導部8は、下地踏面41の前後方向の中間部に位置している。
【0017】
雨水誘導部8は、上側が下地踏面41を貫通し、下側が排水部3と接続されている。雨水誘導部8の管体81の内部と排水部3とは連通していて、管体81の内部に流入した雨水が管体81の内部の単粒砕石82の隙間を流れて、排水部3に流れ込むように構成されている。
階段下地4を施工する際には、管体81を設置した状態で階段下地4のコンクリートを打設し、管体81の内部に単粒砕石82を充填する。なお、階段下地4のコンクリートを打設する前に、排水部3の上に雨水誘導部8が貫通するようにビニールシートを設け、排水部3に設けたビニールシートと、捨てコンクリート12の上に階段下地4のコンクリートを打設するようにしてもよい。
【0018】
踏面部5は、下地踏面41の上に配置されている。踏面部5は、例えば、木材チップ舗装などで構築され、透水性を有している。踏面部5は、管体81の上側に設けられ、管体81および管体81の内部の単粒砕石82を覆っている。
蹴上部6は、下地蹴上面42の前側に配置されている。段鼻部7は、下地踏面41と下地蹴上面42との角部に沿って配置されている。
本実施形態では、蹴上部6および段鼻部7は、洗い出しコンクリートで一体に構築されている。
踏面部5、蹴上部6および段鼻部7の表面は、階段2の仕上げ面となっている。図示していないが、蹴上部6と段鼻部7との境界に化粧目地が形成されていてもよい。
【0019】
本実施形態による階段構造1では、階段2に降った雨水は、踏面部5に浸透し、雨水誘導部8の管体81の内部の単粒砕石82の隙間を流れて、排水部3に流れ込む。排水部3に流れ込んだ雨水は、排水部3の単粒砕石31の隙間を流れて地盤に浸透する。また、排水部3は、階段2の外部に設けられた側溝などに接続されていてもよく、この場合には、排水部3に流れ込んだ雨水は、排水部3の単粒砕石31の隙間を流れて側溝に流れ込む。
【0020】
次に、上述した本実施形態による階段構造1の作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本実施形態による階段構造1では、踏面部5に浸透した雨水が雨水誘導部8を通って排水部3に流れ込むため、踏面部5に雨水が溜まることを防止することができる。
踏面部5に浸透した雨水は、踏面部5の鉛直方向下側の雨水誘導部8に流入するため、踏面部5に浸透した雨水を雨水誘導部8に流入させるための排水勾配を設ける必要がなく、階段2の設計の自由度を向上させることができる。
排水部3は、階段2の鉛直方向下側に設けられ、雨水誘導部8は、踏面部5の鉛直方向下側に設けられていることにより、雨水誘導部8や排水部3の排水機構が外部に露出することがないため、階段2の意匠性を向上させることができる。
【0021】
また、排水部3および雨水誘導部8は、単粒砕石31,82が充填され、単粒砕石31,82の隙間を雨水が流れるように構成されていることにより、排水部3および雨水誘導部8を容易に構築することができる。
また、踏面部5は、木材チップ舗装で構築されていることにより、踏面部5を透水性と有する構造とすることができる。
また、階段2の段鼻部7および蹴上部6は洗い出しコンクリートの仕上げであることにより、段鼻および蹴上を滑りにくい構造とすることができる。
【0022】
以上、本発明による階段構造の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、排水部3および雨水誘導部8は、単粒砕石31,82が充填され、単粒砕石31,82の隙間を雨水が流れるように構成されているが、雨水が流れるように構成されていれば、例えば、中空の管体81で内部を雨水が流れるように構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、階段2の段鼻部7および蹴上部6は、洗い出しコンクリートの仕上げであるが、洗い出しコンクリート以外での仕上げであってもよい。
また、上記の実施形態では、雨水誘導部8は、階段下地4の段部それぞれに1つずつ設けられ、階段傾斜方向に配列されているが、雨水誘導部8の配置や個数は適宜設定されてよい。
【符号の説明】
【0023】
1 階段構造
2 階段
3 排水部
5 踏面部
6 蹴上部(蹴上)
7 段鼻部(段鼻)
8 雨水誘導部
31,82 単粒砕石
図1
図2