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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-69284(P2021-69284A)
(43)【公開日】2021年5月6日
(54)【発明の名称】脳梗塞治療支援システム
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/6883 20180101AFI20210409BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20210409BHJP
【FI】
   C12Q1/6883 Z
   G01N33/50 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2019-196096(P2019-196096)
(22)【出願日】2019年10月29日
(71)【出願人】
【識別番号】510094724
【氏名又は名称】国立研究開発法人国立循環器病研究センター
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100155608
【弁理士】
【氏名又は名称】大日方 崇
(72)【発明者】
【氏名】猪原 匡史
(72)【発明者】
【氏名】後藤 敬一
【テーマコード(参考)】
2G045
4B063
【Fターム(参考)】
2G045AA13
2G045AA24
2G045AA25
2G045CA25
2G045CA26
2G045CB01
2G045CB07
2G045CB09
2G045CB16
2G045DA13
2G045FA11
2G045FB01
2G045FB02
2G045FB12
2G045GC15
2G045JA01
2G045JA07
4B063QA01
4B063QA17
4B063QA19
4B063QQ42
4B063QR08
4B063QR55
4B063QR62
4B063QS25
4B063QX02
(57)【要約】
【課題】脳梗塞の種類を特定するために役立つ支援情報の取り扱いを容易にする脳梗塞治療支援方法および脳梗塞治療支援システムを提供する。
【解決手段】この脳梗塞治療支援方法は、患者1から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報240を生成するステップと、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定するステップと、設定された患者1の識別情報245aと、管理部250に記憶されている患者1の識別情報245aとを対応付けるステップと、管理部250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付けて管理するステップとを備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を生成するステップと、
前記遺伝子関連情報に前記患者の識別情報を設定するステップと、
設定された前記患者の識別情報と、管理部に記憶されている前記患者の識別情報とを対応付けるステップと、
管理部に記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記遺伝子関連情報とを関連付けて管理するステップとを備える、脳梗塞治療支援方法。
【請求項2】
前記遺伝子関連情報に前記患者の識別情報を設定するステップは、前記遺伝子関連情報を生成する検出装置により実行される、請求項1に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項3】
前記遺伝子関連情報に前記患者の識別情報を設定するステップは、ユーザからの前記患者の識別情報の入力を受け付ける端末により実行される、請求項1に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項4】
前記遺伝子関連情報は、前記生体試料が脳梗塞に関する前記感受性遺伝子を有するか否かの第1情報と、前記第1情報に基づいて生成された前記感受性遺伝子に関連する第2情報とを含み、
管理部に記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記遺伝子関連情報とを関連付けて管理するステップにおいて、管理部に記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記第1情報および前記第2情報の少なくともいずれか一方とを関連付けて管理する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、脳梗塞治療支援方法。
【請求項5】
前記第2情報は、脳梗塞の種類に関する情報、前記患者の脳血管に関する情報、前記患者の脳梗塞カテーテル治療において使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示す情報、の少なくともいずれかを含む、請求項4に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項6】
、前記患者の治療に用いられる装置からの要求に基づいて、前記第1情報および前記第2情報の少なくともいずれかを、前記患者の治療に用いられる装置に送信するステップをさらに含む、請求項4または5に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項7】
前記第2情報と前記患者情報とを関連付けるとともに、前記第2情報と前記患者情報とを関連付けた後、前記第1情報を削除するとともに、前記患者情報と関連付けた状態の前記第2情報を記憶するステップをさらに含む、請求項4〜6のいずれか1項に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項8】
前記第2情報と前記患者情報とを関連付けるとともに、前記第2情報と前記患者情報とを関連付けた後、前記第1情報を削除するとともに、前記患者情報と関連付けた状態の前記第2情報を記憶するステップにおいて、前記第2情報と前記患者情報と関連付けた後、直ちに、または、予め設定された期間が経過した後、または、前記患者の治療に用いられる装置からの治療終了を示す情報に基づいて、前記第1情報を削除するとともに、前記患者情報と関連付けた状態の前記第2情報を記憶する、請求項7に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項9】
前記第2情報と、前記患者のCT画像またはMRI画像とを前記識別情報を用いて関連付けるステップをさらに含む、請求項7または8に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項10】
前記患者の治療に用いられる装置からの要求に基づいて、前記患者のCT画像またはMRI画像と、前記第2情報とを、前記患者の治療に用いられる装置に送信するステップをさらに含む、請求項9に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項11】
脳梗塞に関する前記感受性遺伝子は、RNF213p.R4810Kの遺伝子多型を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の脳梗塞治療支援方法。
【請求項12】
患者から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を生成する検出装置と、
前記患者の識別情報を記憶するとともに、前記検出装置と通信可能に接続され、設定された前記患者の識別情報と、記憶されている前記患者の識別情報とを関連付けるとともに、記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記遺伝子関連情報とを関連付けて管理する管理部とを備える、脳梗塞治療支援システム。
【請求項13】
前記管理部は、前記患者情報を記憶するサーバを含み、
前記サーバは、病院内のネットワークに接続された病院情報システムサーバおよび放射線科情報システムサーバの少なくともいずれかを含む、請求項12に記載の脳梗塞治療支援システム。
【請求項14】
前記検出装置は、前記患者から採取された血液または唾液を含む検体と、検体中の阻害物質の影響を抑制する成分を含む反応液とを含有した前記生体試料に対して、遺伝子の増幅処理を行うとともに、遺伝子の増幅過程で標識物質による標識処理を行うリアルタイムPCR法を行うように構成された遺伝子増幅検出装置を含む、請求項12または13に記載の脳梗塞治療支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳梗塞治療支援方法および脳梗塞治療支援システムに関し、特に、急性期の脳梗塞患者の治療を支援する脳梗塞治療支援方法および脳梗塞治療支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、患者の生体試料中の感受性遺伝子の有無から、脳梗塞の種類を特定する研究が進められている(たとえば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】川上大輔、「もやもや病感受性遺伝子RNF213の遺伝子型迅速判定システムの開発」、Medical Science Digest、2019年、45巻3月号(通巻590号)、p.47−49
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
患者の生体試料中の感受性遺伝子の有無を特定する検出装置は、通常、脳梗塞の治療を行う装置が設置される治療室とは別の部屋に設置される。この場合、検出装置による検出作業を行う技師は、生体試料を採取した患者がどの治療室に運び込まれたかを知ることができず、従って、検出作業により得られる脳梗塞の種類を特定するために役立つ支援情報をどの治療室に持っていけばよいかを判断することができない。このような状況は、早急に治療に取り掛かる必要性の高い脳梗塞の急性期治療においては致命的である。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、脳梗塞の種類を特定するために役立つ支援情報の取り扱いを容易にする脳梗塞治療支援方法および脳梗塞治療支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明者が鋭意検討した結果、ヒトの特定の遺伝子の有無が、脳梗塞の種類を特定するための感受性遺伝子として有意に相関することが分かり、以下の発明をするに至った。すなわち、この発明の第1の局面における脳梗塞治療支援方法は、患者から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を生成するステップと、遺伝子関連情報に患者の識別情報を設定するステップと、設定された患者の識別情報と、管理部に記憶されている患者の識別情報とを対応付けるステップと、管理部に記憶されている患者の識別情報または患者の識別情報に係る患者の患者情報の少なくとも一方と、遺伝子関連情報とを関連付けて管理するステップとを備える。
【0007】
この発明の第2の局面における脳梗塞治療支援システムは、患者から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を生成する検出装置と、患者の識別情報を記憶するとともに、検出装置と通信可能に接続され、設定された患者の識別情報と、記憶されている患者の識別情報とを関連付けるとともに、記憶されている患者の識別情報または患者の識別情報に係る患者の患者情報の少なくとも一方と、遺伝子関連情報とを関連付けて管理する管理部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
第1の局面における脳梗塞治療支援方法および第2の局面による脳梗塞治療支援システムでは、上記の構成によって、急性期の脳梗塞患者の治療に際して、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を、管理部に記憶されている患者の識別情報または患者の識別情報に係る患者の患者情報の少なくとも一方と関連付けて管理することができる。これにより、医師は、脳梗塞の治療を行う患者についての脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する情報を、管理部から容易に呼び出すことができる。以上より、脳梗塞の種類を特定するために役立つ支援情報の取り扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】脳梗塞治療支援システムの全体構成を示す模式図である。
図2】検出装置の構成例を示す模式図である。
図3】検出装置の検出結果を説明するための図(A)〜(F)である。
図4】第2情報を説明するための図である。
図5】治療デバイスの種類を示す模式図である。
図6】第1情報および第2情報の例を示した図である。
図7】脳梗塞治療支援システムの構成例を示す図である。
図8】急性期の脳梗塞患者の治療の流れを説明するためのフロー図である。
図9】脳梗塞治療支援方法を示したフロー図である。
図10】脳梗塞治療支援システムにおける各サーバおよびモダリティ間における情報の連携を説明するための模式図である。
図11】X線撮影装置に対して第1情報および/または第2情報を送信する処理を説明するための模式図である。
図12】第1情報および/または第2情報を送信する処理を示したフロー図である。
図13】第1情報を削除する処理を示したフロー図である。
図14】第2情報と、CT画像またはMRI画像とを送信する処理を示したフロー図である。
図15】血管撮影装置の構成を示すブロック図である。
図16】血管撮影装置の一例を示す図である。
図17】重畳画像の生成を説明するための図である。
図18】血管画像データの再構成を説明するための図である。
図19】血管撮影装置の動作を示すフローチャートである。
図20】第1変形例による第2情報を送信する処理を示したフロー図である。
図21】第2変形例による第1情報を削除する処理を示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1を参照して、一実施形態による脳梗塞治療支援システム100の構成について説明する。
【0012】
脳梗塞治療支援システム100は、急性期の脳梗塞患者の診断および治療を支援するシステムである。脳梗塞治療支援システム100は、たとえば病院などの医療施設に設けられる。脳梗塞治療支援システム100は、施設に搬送されてきた急性期の脳梗塞患者を診断し、治療する際に、医師等に、診断および治療に有用な情報を提供するように構成されている。脳梗塞治療支援システム100は、急性期の脳梗塞患者の診断および治療に用いられる医用画像(X線画像、CT画像、MRI画像など)とは別個に、医用画像とは異なる支援情報を医師等に提供できる。
【0013】
脳梗塞治療支援システム100は、少なくとも、遺伝子の検出装置10と、画像制御部20と、表示部30と、を備える。
【0014】
検出装置10は、患者1から採取された生体試料2を測定し、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報41を生成するように構成されている。検出装置10は、たとえば、病院などの医療施設の検査室に設置される。
【0015】
生体試料2は、患者1から採取され、患者1のゲノムDNAを少なくとも含む液体である。生体試料2は、たとえば患者1から採取された血液、唾液などの検体を含む。なお、血液は、全血、血漿、または血清のいずれかを含む。検体は、毛髪、爪、皮膚、粘膜などの組織、細胞でもよい。生体試料2は、検体に加えて、検出装置10の測定に利用される成分を含みうる。生体試料2は、たとえば検体中から遺伝子を溶出させるための溶解液、遺伝子を増幅させるための反応液などを含みうる。反応液は、検出対象である脳梗塞に関する感受性遺伝子に特異的に反応するように設計されている。本明細書では、生体試料は、患者1から採取された検体そのものだけでなく、および検体と他の成分とにより調製された調製済み試料を含む概念である。
【0016】
脳梗塞に関する感受性遺伝子は、特定の種類の脳梗塞の発症可能性と、有意に相関する。すなわち、生体試料2中において、脳梗塞に関する感受性遺伝子が存在することは、その感受性遺伝子と関連する種類の脳梗塞の発症可能性が、感受性遺伝子が存在しない場合と比べて、有意に高いかまたは低いことを示す。脳梗塞に関する感受性遺伝子は、特定の遺伝子の変異、または遺伝子多型でありうる。第1情報41は、生体試料2中のDNAにおいて、そのような遺伝子の変異または遺伝子多型が存在するか、存在しないか、を示す。
【0017】
第1情報41は、少なくとも、脳梗塞に関する感受性遺伝子が存在するか否かを判別可能な情報である。第1情報41は、たとえば、「脳梗塞に関する感受性遺伝子あり(陽性)」と、「脳梗塞に関する感受性遺伝子なし(陰性)」と、のいずれかを示す二値情報でありうる。第1情報41は、感受性遺伝子である変異または遺伝子多型が、「2つある(変異型ホモ)」、「1つある(変異型/野生型ヘテロ)」、「ない(野生型ホモ)」のいずれかを示す情報でありうる。
【0018】
脳梗塞治療支援システム100では、脳梗塞に関する感受性遺伝子が存在するか否かの第1情報41に基づいて、脳梗塞の診断または治療に関わる第2情報42が生成されうる。第2情報42としては、たとえば、脳梗塞に関する感受性遺伝子と有意に関連する脳梗塞の種類を示す情報がありうる。この他にも、たとえば感受性遺伝子を有する患者には、脳梗塞を発症させやすくする特徴(形質)が発現することがある。脳梗塞を発症させやすくする特徴は、たとえば脳内の血管が細い傾向があるとか、血管壁が弱い傾向があるといったものである。第2情報42は、脳梗塞に関する感受性遺伝子が存在するか否かの第1情報41を一次情報として、他の医科学的知見を加味して生成される二次情報である。第2情報42は、検出装置10が生成する必要はない。第2情報42は、たとえば検出装置10からネットワークを介して第1情報41を取得可能なコンピュータまたはサーバにより生成されうる。
【0019】
画像制御部20は、検出装置10により生成された第1情報41、および第1情報41に基づき生成された感受性遺伝子に関連する第2情報42の少なくともいずれかを取得する。画像制御部20は、取得した第1情報41および第2情報42の少なくともいずれかを表示するように表示部30を制御する。画像制御部20は、たとえば、検出装置10および表示部30と通信可能に構成されたコンピュータを含む。
【0020】
具体的には、画像制御部20は、受信部21と、映像出力部22と、を含む。受信部21は、検出装置10により生成された第1情報41、および第1情報41に基づき生成された感受性遺伝子に関連する第2情報42の少なくともいずれか一方を受信する。受信部21は、たとえば、有線または無線により検出装置10と直接通信することができる。受信部21は、たとえば、ネットワークを介して検出装置10と通信することができる。受信部21は、検出装置10から情報を受信する必要はなく、検出装置10が生成した第1情報41および第1情報41に基づき生成された第2情報42を記憶する装置に、ネットワークを介してアクセス可能であればよい。
【0021】
映像出力部22は、受信した第1情報41および第2情報42の少なくともいずれか一方を表示部30に出力する。映像出力部22は、有線または無線により、表示部30と電気的に接続されている。図1では、画像制御部20が、読影室901やカテーテル室902の外部に設置された例を示している。図1の例では、画像制御部20は、読影室901やカテーテル室902に設置された表示部30に第1情報41および第2情報42の少なくともいずれか一方を配信する。
【0022】
表示部30は、情報表示を行うモニタである。表示部30は、血管X線撮影装置が配置されたカテーテル室902内と、放射線診断画像またはMRI画像の画像閲覧端末が配置された読影室901内と、の少なくともいずれか一方に配置されている。画像制御部20は、受信した情報(第1情報41および/または第2情報42)を、表示部30に出力する。表示部30は、画像制御部20から出力された情報(第1情報41および/または第2情報42)を表示する。
【0023】
脳梗塞治療支援システム100では、少なくとも患者1の治療時または診断時に、画像制御部20から出力された情報(第1情報41および第2情報42の少なくともいずれか)が表示部30に表示される。
【0024】
急性期の脳梗塞患者に対しては、病院内のCT装置またはMRI装置などによって、診断用のCT画像またはMRI画像が撮影され、病院内の読影室901において、診断が行われる。脳梗塞治療支援システム100では、たとえば患者1の診断時に、読影室901に設置された表示部30に対して、画像制御部20により受信された情報が出力される。読影室901は、放射線診断装置(X線撮影装置、CT装置など)またはMRIなどの診断用画像の画像閲覧端末(PC)が配置された部屋である。
【0025】
診断後、脳梗塞患者の治療の段階では、たとえば脳血管内の梗塞部位に対して、カテーテル治療が行われる。脳梗塞治療支援システム100では、たとえば患者1のカテーテル治療時に、カテーテル室902に設置された表示部30に対して、画像制御部20により受信された情報が出力される。なお、カテーテル室902は、カテーテル治療時に利用される血管X線撮影装置が設置された部屋である。
【0026】
このように、表示部30は、病院内のカテーテル室902および読影室901の少なくともいずれかに配置されている。脳梗塞治療支援システム100は、カテーテル室902および読影室901の表示部30に加えて、他の表示部を備えていてもよい。そのような表示部30は、たとえば医師等が持ち運ぶタブレット型端末などの可搬型情報端末の表示部であり得る。
【0027】
(検出装置)
検出装置10は、生体試料2中から、脳梗塞に関する感受性遺伝子(検出対象遺伝子)を検出する。感受性遺伝子を検出するとは、生体試料2に含まれるゲノムDNAにおける特定の塩基配列を検出することである。検出装置10は、検出結果として、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報41を生成する。
【0028】
検出装置10が検出する感受性遺伝子は、1つ(1種類)に限られない。複数種類の脳梗塞に関する感受性遺伝子の有無が、いずれかの種類の脳梗塞の発症可能性に有意に相関する場合、第1情報41は、複数種類の感受性遺伝子のそれぞれの有無を表してもよい。
【0029】
検出装置10は、たとえば、生体試料2の検出対象遺伝子を増幅させる。検出装置10は、たとえば、検出対象遺伝子を標識物質と結合させる。検出装置10は、たとえば、検出対象遺伝子と結合した標識物質を検出することにより、脳梗塞に関する感受性遺伝子を検出する。標識物質は、検出装置10において検出可能な信号を発生する物質であれば特に限定されないが、たとえば蛍光物質(蛍光標識)を含む。この場合、検出装置10は、生体試料2に対して励起光を照射し、標識物質から発生した蛍光を検出する。
【0030】
図2の構成例では、検出装置10は、PCR(Polymerase Chain Reaction)法を利用して検出対象遺伝子を増幅して検出する遺伝子増幅検出装置である。検出装置10は、容器載置部11、検出部12、温度調整部13、データ処理部14を備える。
【0031】
容器載置部11は、生体試料2を収容した試料容器3を設置可能に構成されている。試料容器3は、透光性を有する反応容器であり、いわゆるPCRチューブやウェルプレートなどであり得る。
【0032】
温度調整部13は、容器載置部11に設置された試料容器3を加温および/または冷却し、生体試料2の温度を調整するように構成されている。温度調整部13は、生体試料2の温度を周期的に昇降させるサーマルサイクル処理を行う。サーマルサイクル処理により、生体試料2内の検出対象遺伝子(脳梗塞に関する感受性遺伝子)が、増幅される。
【0033】
検出部12は、光源12aと光検出器12bとを含む。光源12aは、たとえばLED(light emitting diode)素子を含み、生体試料2に含まれる蛍光プローブの励起光を発生する。光源12aは、容器載置部11に設置された試料容器3内の生体試料2に励起光を照射する。生体試料2に含まれる蛍光プローブは、励起光の照射によって励起され、蛍光を発生する。光検出器12bは、生体試料2に含まれる蛍光プローブから発生した蛍光を検出するように構成されている。光検出器12bは、生体試料2から生じた蛍光強度に応じた検出信号を出力する。光検出器12bは、たとえば光電子増倍管(PMT;photomultiplier tube)またはフォトダイオードなどを含む。
【0034】
ここで、図2の構成例では、検出装置10は、患者1から採取された血液または唾液を含む検体2aと、検体2a中の阻害物質の影響を抑制する成分を含む反応液2cとを含有した生体試料2に対して、遺伝子の増幅処理を行うように構成されている。つまり、検出装置10は、検体2aからDNAを精製する精製処理が行われることなく調製された生体試料2に対して、PCR処理を実施する直接PCR装置である。「直接PCR」とは、DNA精製処理を介さずにPCR処理を行うことを意味する。阻害物質の影響を抑制する成分を含む反応液2cは、反応液2cは、PCR酵素、蛍光プローブ、プライマーおよび検体2a中の阻害物質の影響を抑制する成分を含む。阻害物質の影響を抑制する成分として、たとえば、株式会社島津製作所製のAmpdirect(登録商標)バッファーを用いることが好適である。
【0035】
また、検出装置10は、遺伝子の増幅過程で標識物質による標識処理を行うリアルタイムPCR法を行うように構成されている。すなわち、検出装置10は、PCR処理による遺伝子増幅後に、増幅産物に対する標識処理を行うのではなく、PCR処理による遺伝子増幅過程で蛍光プローブを検出対象遺伝子(脳梗塞に関する感受性遺伝子)に特異的に結合させる。
【0036】
図2の構成例では、まず、患者1から採取された検体2aが、細胞溶解液2bと混合される。検体2aと細胞溶解液2bとの混合液が、試料容器3において反応液2cと混合される。反応液2cは、PCR酵素、蛍光プローブ、プライマーおよび検体2a中の阻害物質の影響を抑制する成分を含む。これにより、生体試料2が調製される。阻害物質の影響を抑制する成分により、DNA(deoxyribonucleic acid)精製処理なしで、PCR処理を行える。検出部12は、リアルタイムPCR処理により、遺伝子増幅の過程で、検出対象遺伝子の存在を示す蛍光を検出し、蛍光強度に応じた検出信号をデータ処理部14に出力する。
【0037】
データ処理部14は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ14aと、遺伝子解析用のプログラム15を記憶した記憶部14bと、通信部14cとを備えるコンピュータにより構成されている。記憶部14bは、揮発性および/または不揮発性の記憶装置を含む。通信部14cは、病院などの医療施設のネットワークに接続可能な通信インターフェースを含む。
【0038】
プロセッサ14aは、検出部12から出力された検出信号を取得する。プロセッサ14aは、記憶部14bに記憶されたプログラム15を実行することにより、検出信号を解析する。プロセッサ14aは、解析により、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報41を生成する。プロセッサ14aは、通信部14cにより、ネットワークを介してサーバ50に第1情報41を送信させる。第1情報41を画像制御部20に直接送信してもよい。
【0039】
なお、患者1から採取される生体試料2には、患者情報45が付与される。患者情報45は、患者1を特定するユニークな識別情報を含む。検出装置10は、たとえば、生体試料2が採取された患者1の患者情報45を第1情報41に付与する。
【0040】
また、図2では、検体2a、細胞溶解液2bおよび反応液2cが混合された調製済み試料が、生体試料2として検出装置10に供給される例を示したが、これに代えて、たとえば検体2aのみを含む生体試料2が検出装置10に供給されてもよい。この場合、検出装置10は、生体試料2を収容した試料容器3内に細胞溶解液2bおよび反応液2cを分注する機構を備え、検出装置10内で測定用の試料を調製するように構成されていてもよい。
【0041】
なお、脳梗塞に関する感受性遺伝子は、特定の遺伝子の塩基配列における、一塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)でありうる。SNPの検出方法は、例えば、RFLP(制限酵素切断断片長多型)法、PCR−SSCP(一本鎖DNA高次構造多型解析)法、ASO(Allele Specific Oligonucleotide)ハイブリダイゼーション法、シークエンス法、ARMS(Amplification Refracting Mutation System)法、変性濃度勾配ゲル電気泳動(Denaturing Gradient Gel Electrophoresis)法、RNAseA切断法、DOL(Dye-labeled Oligonucleotide Ligation)法、TaqMan PCR法、primer extension法、インベーダー法などが使用できる。検出装置10は、図2に示した構成例以外に、上記の検出方法のいずれかを実施可能な装置であり得る。
【0042】
(脳梗塞に関する感受性遺伝子)
脳梗塞に関する感受性遺伝子は、たとえば、RNF213p.R4810Kの遺伝子多型を含む。
【0043】
RNF213(Ring finger protein 213)(GenBank accession number NM_001256071.1)は、ヒト染色体領域17q25.3に存在する。
【0044】
RNF213 p.R4810K遺伝子多型は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列における73097 G>Aの一塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)である。検出装置10は、生体試料2において、73097 G>AのSNPを検出する。
【0045】
配列番号2は、ミステリン遺伝子及びその周辺領域の遺伝子[FLJ3520、NPTX1、CARD14、及びRaptor(KIAA1303)]を含むヒト第17番染色体DNAの部分ヌクレオチド配列であり、NCBIに登録されているContig #NT010783.15の第43560001〜43795000番目のヌクレオチドに相当する。
【0046】
配列番号2で表されるヌクレオチド配列には、G又はAである第73097位のSNP(73097 G>A)の他にも、T又はCである第4766位のSNP(4766 T>C)、G又はAである第120764位のSNP(120764 G>A)、G又はAである第152917位のSNP(152917 G>A)、及びG又はAである第232102位のSNP(232102 G>A)も存在し得る。
【0047】
本明細書において、SNPの位置は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列におけるヌクレオチドの位置を基準に記載する。例えば、「第73097位のSNP」は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列における第73097位のヌクレオチドにおけるSNPを意味する。「73097 G>A」等と記載する場合、「>」の記号の前にメジャーアレルの塩基(この場合G)を、後にマイナーアレルの塩基(この場合A)を記載している。
【0048】
また、本明細書においてヌクレオチド配列は、特にことわりのない限りDNAの配列として記載するが、ポリヌクレオチドがRNA(ribonucleic acid)である場合は、チミン(T)をウラシル(U)に適宜読み替えるものとする。ポリヌクレオチドは、配列番号2で表されるヌクレオチド配列の連続した部分配列又はその相補配列に加えて、任意の付加的配列を含んでいてもよい。
【0049】
本発明者らの研究により、RNF213 p.R4810K多型が、大動脈アテローム性動脈硬化症による虚血性脳卒中(すなわち、アテローム血栓性脳梗塞)のリスクを増加させることが判明した。本願発明者らは、この知見に基づく特許出願を行っている。本願発明者らによる特許出願の出願番号は特願2018−233549、PCT/JP2018/045915であり、本明細書は、これらの出願の開示内容全体を参照により組み込む。
【0050】
図3(A)〜図3(F)は、検出装置10による、RNF213 p.R4810K遺伝子多型の検出結果を例示したものである。図3(A)〜図3(F)のいずれのグラフも、縦軸が検出装置10の検出信号の信号強度(蛍光強度)を示し、横軸が検出装置10におけるPCR処理のサイクル数を示す。
【0051】
図3(A)は、RNF213遺伝子の野生型ポジティブコントロールの検出結果を示す。図3(B)は、RNF213遺伝子の変異型ポジティブコントロールの検出結果を示す。野生型とは、p.R4810K遺伝子多型が存在しない塩基配列を意味し、変異型とは、p.R4810K遺伝子多型が存在する塩基配列を意味する。ポジティブコントロールは、野生型および変異型の各配列を有するDNAをそれぞれ合成したものである。図3(C)は、RNF213の対立遺伝子において一方が野生型で他方が変異型であるヘテロ接合体のポジティブコントロールの検出結果を示す。図3(D)は、被験者から採取された血液を用いた検出結果を示す。図3(E)は、被験者から採取された唾液を用いた検出結果を示す。図3(F)は、検出装置10の判定結果検証用のネガティブコントロールの検出結果を示す。ネガティブコントロールは、RNF213遺伝子の野生型および変異型のいずれも含まない試料である。
【0052】
図3(A)において、RNF213遺伝子の野生型と特異的に結合する蛍光プローブから発生した蛍光信号(野生型信号16という)の強度が増大し、RNF213遺伝子の変異と特異的に結合する蛍光プローブから発生した蛍光信号(変異型信号17という)の強度は変化していない。図3(B)では、野生型信号16の強度が変化せず、変異型信号17の強度が増大している。図3(C)では、野生型信号16および変異型信号17の両方の強度が増大している。このため、検出装置10の検出結果から、変異型信号17の強度変化に基づいて、RNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無を判別することが可能である。
【0053】
図3(D)および図3(E)から、実際に被検体から採取された血液および唾液の検体からも、ポジティブコントロールと同様の信号強度の変化が得られることが確認された。図3(F)から、非特異的な増幅が存在せず、検出対象遺伝子に対する特異的な増幅および標識が実現されていることが確認された。
【0054】
以上から、図2に示したデータ処理部14は、変異型信号17の強度変化に基づいて、脳梗塞に関する感受性遺伝子(RNF213 p.R4810K遺伝子多型)の有無を判別する。データ処理部14は、判別結果に応じた第1情報41を作成する。すなわち、データ処理部14は、検出結果において、脳梗塞に関する感受性遺伝子に対する標識物質に由来する信号(変異型信号17)の強度が増大する場合に、脳梗塞に関する感受性遺伝子を有することを示す第1情報41を生成する。データ処理部14は、検出結果において、脳梗塞に関する感受性遺伝子に対する標識物質に由来する信号(変異型信号17)の強度が増大しない場合に、脳梗塞に関する感受性遺伝子を有しないことを示す第1情報41を生成する。
【0055】
検出結果における感受性遺伝子の有無の判断基準として、たとえば信号強度に閾値が設定される。データ処理部14は、たとえばPCR処理の開始時の信号強度と、PCR処理の終了時の信号強度との差分値を取得し、取得した差分値が閾値を上回る場合に、感受性遺伝子ありと判定する。単純に、変異型信号17の信号強度が閾値を上回った場合に感受性遺伝子ありと判定してもよい。
【0056】
脳梗塞に関する感受性遺伝子は、RNF213 p.R4810K遺伝子多型以外であってもよい。近年の遺伝子研究によれば、心原性脳梗塞と、関連遺伝子としてPITX2(ヒト染色体領域4q25)およびZFHX3(ヒト染色体領域16q22)との相関が示唆されている。ラクナ梗塞と、関連遺伝子としてALDH2(ヒト染色体領域12q24)などとの相関が示唆されている。脳梗塞に関する感受性遺伝子は、これらの遺伝子の1つまたは複数を含みうる。脳梗塞に関する感受性遺伝子は、特定の脳梗塞との有意な相関を示す遺伝子であればよく、上記したものに限られない。
【0057】
(第2情報)
次に、第2情報42について説明する。図4に示す例では、第2情報42は、脳梗塞の種類に関する情報42a、患者1の脳血管に関する情報42b、患者1の脳梗塞カテーテル治療において使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示す情報42c(以下、「デバイス情報42c」とする)、の少なくともいずれかを含む。第2情報42は、たとえば使用者に対するメッセージ(文章)の形式で生成される。
【0058】
脳梗塞の種類に関する情報42aは、第1情報41により有無が検出された感受性遺伝子と有意に相関する脳梗塞の種類を示す情報である。脳梗塞の種類は、心原性脳塞栓症、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞の3種に分類される。感受性遺伝子の存在は、たとえば、いずれかの種類の脳梗塞の発症可能性が、有意に高いかまたは低いことを示す。脳梗塞の種類に関する情報42aは、発症可能性が有意に高いかまたは低い脳梗塞の種類を示すメッセージであり得る。
【0059】
患者1の脳血管に関する情報42bは、感受性遺伝子の有無に基づいて推測される患者1の脳血管の形態または性質の情報である。患者1の脳血管に関する情報42bは、たとえば、感受性遺伝子を有する場合に、脳血管が太いまたは細い傾向があることを示すメッセージであり得る。患者1の脳血管に関する情報42bは、たとえば、感受性遺伝子を有する場合に、脳血管が強い(傷つきにくい)か弱い(傷つきやすい)傾向があることを示すメッセージであり得る。
【0060】
デバイス情報42cは、カテーテル治療における選択肢となる治療デバイスの種類または形状を示す情報である。
【0061】
脳梗塞のカテーテル治療における治療デバイスは、図5に示す血栓回収デバイス5a、血栓吸引デバイス5b、経皮的血管形成術用デバイス5cなどがある。血栓回収デバイス5aは、血栓を絡めて回収するためのコイル状ワイヤを有する。血栓吸引デバイス5bは、中空管状で、内部に血栓を吸引することにより血栓を除去可能に構成されている。経皮的血管形成術用デバイス5cは、バルーンカテーテルおよびステントを備える。
【0062】
デバイス情報42cは、たとえば、血栓回収デバイス5a、血栓吸引デバイス5b、経皮的血管形成術用デバイス5cのうち、使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示すメッセージであり得る。
【0063】
たとえば、RNF213 p.R4810K遺伝子多型が存在する場合、アテローム血栓性脳梗塞の発症可能性が有意に高まる。また、この遺伝子多型を有する場合、アテローム血栓性脳梗塞による梗塞部位である脳内の比較的太い血管が、この遺伝子多型を有しない群の同一部位と比較して、細い傾向がある。さらに、脳内の比較的太い血管でも通常より細い傾向があることから、血管と接触しやすい血栓回収デバイスを使用すると、閉塞した血管の内皮障害により再閉塞を生じる可能性がある。
【0064】
そのため、一例として、図6に示すように、第1情報41がRNF213 p.R4810K遺伝子多型ありを示す場合、脳梗塞の種類に関する情報42aは、生体試料2を採取した患者1が発症した脳梗塞の種類が、「アテローム血栓性脳梗塞である可能性が高い」旨のメッセージを含む。患者1の脳血管に関する情報42bは、生体試料2を採取した患者1の「脳血管が細い傾向にある」旨のメッセージを含む。デバイス情報42cは、「血栓回収デバイス5aの使用を非推奨とする」旨のメッセージ、および/または、「血栓吸引デバイス5bや経皮的血管形成術用デバイス5cの使用が推奨される」旨のメッセージを含む。デバイス情報42cは、「通常よりも小径の治療デバイスの使用が推奨される」旨のメッセージを含んでもよい。
【0065】
なお、図2の構成例では、脳梗塞治療支援システム100は、検出装置10および画像制御部20と通信可能に接続され、第1情報41を記憶するサーバ50を備える。サーバ50は、図4に示したように、第1情報41に基づいて第2情報42を生成するように構成される。
【0066】
サーバ50は、上記のように、第1情報41の内容(感受性遺伝子あり/なし)に応じた第2情報42を生成するための第2情報生成テーブル51を有する。第2情報生成テーブル51は、特定の感受性遺伝子の有無と、感受性遺伝子の有無に対応して生成すべき第2情報42の内容とを、関連付けて記録したデータテーブルである。サーバ50は、検出装置10から第1情報41を取得すると、第2情報生成テーブル51から第1情報41の内容に対応する第2情報42を参照することによって、第2情報42を生成する。第2情報42は、第1情報41、または第1情報41に付与された患者情報45に関連付けられる。第1情報41に付与された患者情報45が、第2情報42にも付与されてもよい。
【0067】
第2情報42の生成は、病院内のサーバ50によって行う場合の他、インターネットを介してクラウドサーバなどにおいて生成されてもよい。検出装置10が第1情報41とともに第2情報42を生成してもよい。サーバ50は、たとえば、病院内のネットワークに接続された放射線科情報システムサーバおよび医療用画像管理システムサーバの少なくともいずれかを含む。ここで、放射線科情報システムサーバは、RIS(Radiology Information Systems)サーバ52(図7参照)と呼ばれ、主として放射線機器による検査および検査結果の管理を行うシステムの処理を実行するサーバである。医療用画像管理システムサーバは、医療画像データを収集および記録するサーバであり、標準規格であるDICOM規格に準拠した医用画像データを扱うことからDICOMサーバ53(図7参照)とも呼ばれる。
【0068】
画像制御部20(図1参照)は、たとえば、サーバ50から少なくとも第2情報42を受信するように構成される。画像制御部20は、少なくとも受信した第2情報42を表示部30に出力して表示させる。画像制御部20は、第1情報41および第2情報42の両方を受信して表示部30に表示させてもよい。画像制御部20は、第1情報41のみを表示部30に表示させてもよく、この場合、脳梗塞治療支援システム100は第2情報42を生成しなくてもよい。
【0069】
(脳梗塞治療支援システムの構成例)
図7は、より具体的な脳梗塞治療支援システム100の構成例を示す。脳梗塞治療支援システム100は、病院内ネットワークの一部または全部として構成されうる。
【0070】
病院内ネットワークには、CT装置101、MRI装置102などの放射線機器および検出装置10が接続されている。病院内ネットワークには、タブレット型情報端末などの各種の可搬型端末103、およびRISサーバ52、DICOMサーバ53などの各種サーバが接続されている。また、病院内ネットワークには、カテーテル室902に設置された血管X線撮影装置70、および読影室901に設置された画像閲覧端末80が接続されている。
【0071】
カテーテル室902には、血管X線撮影装置70、カテーテル装置104などが設置される。治療時には、使用される治療デバイス5が準備される。血管X線撮影装置70は、血管の透視撮影を行う血管撮影装置である。血管X線撮影装置70は、X線源から照射されたX線をX線検出器により検出して画像化する。血管X線撮影装置70は、装置の制御処理を行う第1制御装置71と、撮影されたX線画像を表示させる第1表示部72とを備える。血管X線撮影装置70は、カテーテル治療時に血管内に導入されたカテーテルや治療デバイス5を動画形式で透視撮影し、第1表示部72に表示させる。なお、血管X線撮影装置70の詳細は、後述する。
【0072】
読影室901に設置された画像閲覧端末80は、たとえばPC(personal computer)であり、PC本体を構成する第2制御装置81と、第2表示部82とを備える。読影室901において、医師等が、患者1を撮影した医用画像を画像閲覧端末80を用いて閲覧し、脳梗塞患者1の血栓部位の特定、診断および治療方針の決定などを行う。医用画像は、CT装置101により撮影されたCT画像、MRI装置により撮影されたMRI画像を含む。
【0073】
図7の構成例では、画像制御部20は、カテーテル室902に設置された血管X線撮影装置70が備える第1制御装置71を含む。第1制御装置71は、受信部21および映像出力部22を含む。表示部30は、カテーテル室902に設置され血管X線撮影装置70のX線画像73を表示する第1表示部72を含む。
【0074】
具体的には、第1制御装置71は、カテーテル室902における患者1のカテーテル治療時に、受信した第1情報41および第2情報42の少なくとも一方と、血管X線撮影装置70により撮影した患者1のX線画像73とを、第1表示部72に出力するように構成されている。この結果、カテーテル室902における患者1の治療時に、画像制御部20により受信された情報(第1情報41および第2情報42の少なくともいずれか)が表示される。
【0075】
また、図7の構成例では、画像制御部20は、読影室901に設置された画像閲覧端末80が備える第2制御装置81を含む。第2制御装置81は、受信部21および映像出力部22を含む。表示部30は、読影室901に設置され画像閲覧端末80の画面表示を行う第2表示部82を含む。
【0076】
具体的には、第2制御装置81は、読影室901における患者1の診断時に、第1情報41および第2情報42の少なくとも一方と、患者1のCT画像6またはMRI画像7とを受信して、第2表示部82に出力するように構成されている。この結果、読影室901における患者1の診断時に、画像制御部20により受信された情報(第1情報41および第2情報42の少なくともいずれか)が表示される。
【0077】
なお、第1情報41および第2情報42は、上記の通り、患者情報45が付与されているか、または患者情報45と関連付けてサーバ50(RISサーバ52またはDICOMサーバ53)に記録される。また、血管X線撮影装置70によるX線画像73、CT画像6およびMRI画像7には、撮影時に患者情報45が付与される。これらの画像と第1情報41および第2情報42とは、患者情報45に基づいて同一の患者1から取得されたことが識別できる。
【0078】
そのため、上記構成例では、画像制御部20は、患者情報45が付与された患者1の画像を受信し、同一の患者情報45を有する画像と第1情報41および第2情報42の少なくとも一方とを、表示部30に出力する。患者1の画像とは、血管X線撮影装置70によるX線画像73、CT画像6およびMRI画像7のいずれかを含み、これら以外の医用画像を含んでもよい。
【0079】
脳梗塞治療支援システム100は、脳梗塞患者1の治療後に、術後評価や治療の経過確認の際にも、第1情報41および第2情報42の少なくとも一方を医師等に提供するように構成されてもよい。
【0080】
(患者の治療の流れ)
次に、図8を参照して、急性期の脳梗塞患者1の治療の流れを簡単に説明する。
【0081】
まず、脳梗塞を発症したと推定される患者1が急患として病院に搬入される。
【0082】
搬入後、患者情報45およびトリアージ情報が病院内ネットワークシステムに入力される。トリアージ情報は、患者1の重症度に基づいて決定される治療順序の優先度を示す情報である。また、患者1から検体2aが取得される。
【0083】
患者1については、撮影室において、CT装置101またはMRI装置102により、CT画像6またはMRI画像7の撮影が行われる。患者1の撮影と並行して、検体2aから生体試料2が調製され、検出装置10に供給される。脳梗塞治療支援システム100は、患者1の撮影と並行して、検出装置10による感受性遺伝子の検出を行う。
【0084】
次に、読影室901において、撮影されたCT画像6またはMRI画像7に基づいて患者1の診断が行われる。画像制御部20は、患者情報45(図6参照)に基づいて、第1情報41および第2情報42の少なくとも一方を、患者1の画像とともに表示させる。医師等は、提供された情報に基づいて、患者1が脳梗塞を発症しているとの診断をし、血栓部位を特定し、治療方針を決定する。
【0085】
治療方針に沿って、たとえば第1処置が行われる。第1処置は、患者1への血栓溶解剤の投与である。血栓溶解剤の投与によって脳血管の血流が十分に改善されない場合などに、必要に応じて、第2処置が行われる。第2処置は、カテーテル治療である。
【0086】
カテーテル治療時に、画像制御部20は、患者情報45に基づいて、第1情報41および第2情報42の少なくとも一方を、患者1のX線画像73(図7参照)とともに表示させる。治療を担当する医師は、提供された情報を参考に、治療デバイス5を選定し、血管内のX線画像73を参照しながらカテーテル治療を実施する。
【0087】
(脳梗塞治療支援システムの動作)
次に、図9を参照して、脳梗塞治療支援システム100の動作を説明する。脳梗塞治療支援システム100により、本実施形態の脳梗塞治療支援方法が実施される。なお、検出装置10については図2を参照し、第1情報41、第2情報42および患者情報45については図4および図6を参照するものとする。
【0088】
ステップ91において、検出装置10が、患者1から採取された生体試料2を測定し、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報41を生成する。
【0089】
ステップ92において、検出装置10が、急患として搬入された患者1から採取された生体試料2により生成された第1情報41に患者1の患者情報45を付与する。
【0090】
ステップ93において、第1情報41に基づいて、第2情報42が生成されうる。第2情報42を表示させない場合、ステップ93は不要である。
【0091】
ステップ94において、画像制御部20の受信部21(図1図7参照)が、第1情報41および第2情報42の少なくともいずれかを受信する。
【0092】
ステップ95において、画像制御部20の映像出力部22(図1図7参照)が、画像制御部20が受信した第1情報41および第2情報42の少なくともいずれかを表示部30に出力して表示させる。画像制御部20は、患者情報45に基づいて、生体試料2が採取された患者1の第1情報41を受信し、表示部30(図1図7参照)に出力する。
【0093】
第1情報41および/または第2情報42の表示は、患者1の治療時および診断時の一方のみにおいて実施されてもよい。特に、急性期の脳梗塞患者1の治療は短時間のうちに実施される必要がある。そのため、感受性遺伝子の検出に時間がかかる場合、患者1の診断時には第1情報41の生成が完了していない可能性も考えられる。その場合でも、本実施形態では、少なくとも患者1の治療時までに、受信された情報が患者情報45とともに表示部30に表示される。治療を行う医師は、第1情報41および/または第2情報42を参考に、治療デバイス5の選択を行える。
【0094】
(脳梗塞支援システムの他の構成例)
次に、図10および図11を参照して、他の構成例による脳梗塞治療支援システム200を説明する。脳梗塞治療支援システム200により、本実子形態の脳梗塞治療支援方法が実施される。
【0095】
図10に構成例では、脳梗塞治療支援システム200は、検出装置210と、サーバ250と、モダリティ105とを備える。なお、サーバ250は、特許請求の範囲の「管理部」の一例である。
【0096】
サーバ250は、RISサーバ252と、DICOMサーバ253と、病院内のネットワークに接続された病院情報システムサーバとを含む。ここで、病院情報システムサーバは、HIS(Hospital Information Systems)サーバ254と呼ばれ、たとえば、自動受付システム、電子カルテ管理システム、医事会計システム、診療予約システム、薬局管理システムなどが含まれる。HISサーバ254は、患者情報245を記憶するように構成されている。なお、RISサーバ252およびDICOMサーバ253は、それぞれ、RISサーバ52(図7参照)およびDICOMサーバ53(図7参照)と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0097】
モダリティ105は、血管X線撮影装置270(図11参照)、画像閲覧端末80(図11参照)、CT装置101(図7参照)、および、MRI装置102(図7参照)などを含む。本明細書において、「モダリティ」は、これらの医用画像機器の総称を意味する。なお、血管X線撮影装置270は、血管X線撮影装置70と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。また、血管X線撮影装置270は、特許請求の範囲の「患者の治療に用いられる装置」の一例である。
【0098】
(遺伝子関連情報)
検出装置210は、患者1から採取された生体試料2を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報240を生成する。また、遺伝子関連情報240は、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報241と、第1情報241に基づいて生成された感受性遺伝子に関連する第2情報242とを含む。
【0099】
(第1情報および第2情報)
サーバ250は、検出装置210により生成された遺伝子関連情報240に含まれる第1情報241に基づいて、感受性遺伝子に関連する第2情報242を生成するように構成されている。なお、第1情報241は、第1情報41(図4参照)と同様の情報である。すなわち、第1情報241は、患者情報245と、遺伝子多型あり/なしの情報とを含む。また、患者情報245は、患者情報45(図4参照)と同様の情報であり、識別情報245aが含まれる。識別情報245aは、患者1を特定可能なユニークな情報である。識別情報245aは、たとえば、患者識別番号を含む。また、第2情報242は、第2情報42(図4参照)と同様の情報である。すなわち、第2情報242は、脳梗塞の種類に関する情報42a、患者1の脳血管に関する情報42b、患者1の脳梗塞カテーテル治療において使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示す情報42cの少なくともいずれかを含む。
【0100】
図10に例では、HISサーバ254は、検出装置210に対して、検査依頼201を送信する。HISサーバ254は、検査依頼201を送信する際に、検査する患者1の識別情報245aを、併せて送信する。
【0101】
検査依頼201を受信した検出装置210は、検査を実施し、第1情報241を生成する。また、検出装置210は、生成した第1情報241に対して、検査依頼201とともに送信された識別情報245aを紐づける。検出装置210は、識別情報245aが紐づけられた第1情報241を、HISサーバ254に送信する。
【0102】
HISサーバ254は、検出装置210から送信された第1情報241を管理する。なお、第1情報241を管理するとは、第1情報241をHISサーバ254に記憶することを含む。また、第1情報241の管理には、血管X線撮影装置270などに対して、第1情報241を送信することを含む。
【0103】
サーバ250は、検出装置210により生成された遺伝子関連情報240に含まれる第1情報241に基づいて、感受性遺伝子に関連する第2情報242を生成するように構成されている。
【0104】
本実施形態では、サーバ250は、患者1の識別情報245aを記憶するように構成されている。また、サーバ250は、検出装置210と通信可能に接続されている。また、サーバ250は、設定された患者1の識別情報245aと、記憶されている患者1の識別情報245aとを関連付けるとともに、記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付けて管理するように構成されている。なお、本実施形態では、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定する処理は、遺伝子関連情報240を生成する検出装置210により実行される。
【0105】
本実施形態では、サーバ250は、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかと、患者1(図1参照)を識別する識別情報245aとを関連付けることにより、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかと患者1の患者情報245とを関連付けて管理するように構成されている。本実施形態では、HISサーバ254は、第2情報242と患者情報245とを関連付けるように構成されている。また、HISサーバ254は、患者情報245と関連付けた状態の第2情報242を記憶するように構成されている。
【0106】
また、HISサーバ254は、RISサーバ252に対して、患者1の撮影依頼202を送信する。RISサーバ252は、受信した撮影依頼202に基づいて、モダリティ105に撮影依頼202を送信する。具体的には、患者1のCT画像6を取得する依頼が送信された場合、RISサーバ252は、CT装置101に対して、撮影依頼202を送信する。また、患者1のMRI画像7を取得する依頼が送信された場合、RISサーバ252は、MRI装置102に対して、撮影依頼202を送信する。ここで、撮影依頼202には、患者情報245が含まれ得る。
【0107】
撮影依頼202を受信したモダリティ105(ここでは、CT装置101またはMRI装置102)は、患者1の撮影を行う。撮影が終了した後、モダリティ105は、DICOMサーバ253に対して、取得した画像(CT画像6またはMRI画像7)を送信する。
【0108】
DICOMサーバ253は、送信された画像(CT画像6またはMRI画像7)を記憶する。ここで、撮影依頼202に含まれる患者情報245と、HISサーバ254に記憶される患者情報245とを対応付けることにより、HISサーバ254に記憶される第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかと、患者情報245とを、送信された画像のヘッダに記憶することができる。また、DICOMサーバ253は、画像(CT画像6またはMRI画像7)の撮影が完了したことを示す撮影完了情報203を、HISサーバ254に送信する。
【0109】
撮影完了情報203を受信したHISサーバ254は、送信した撮影依頼202における撮影が完了したことを記憶する。
【0110】
また、モダリティ105は、サーバ250に対して、要求(要求204、206、および207)を送信することにより、第1情報241、第2情報242および画像(CT画像6またはMRI画像7)を取得する。
【0111】
具体的には、脳梗塞の診断を行う際に、画像閲覧端末80は、医師などによって操作されることにより、DICOMサーバ253から画像(CT画像6またはMRI画像7)を取得するように構成されている。画像閲覧端末80は、医師などによって操作されることにより、DICOMサーバ253に対して、画像送信要求204を送信する。画像送信要求204を受信したDICOMサーバ253は、画像閲覧端末80に対して、画像(CT画像6またはMRI画像7)を送信する。たとえば、医師などは、画像閲覧端末80に送信された画像(CT画像6またはMRI画像7)に基づいて、狭窄部位などに関する診断レポート205を作成する。作成された診断レポート205は、たとえば、DICOMサーバ253に送信される。DICOMサーバ253は、送信された診断レポート205を記憶する。
【0112】
また、血管X線撮影装置270は、脳梗塞の治療を行う際に、第1情報241および第2情報242のうちの少なくともいずれか、および、画像(CT画像6またはMRI画像7)を取得するために、サーバ250に対して、要求206および要求207を送信する。血管X線撮影装置270は、要求206および要求207に応じてサーバ250から送信される情報および画像を取得する。
【0113】
ここで、図11を参照して、サーバ250が血管X線撮影装置270に対して第1情報241および第2情報242のうちの少なくともいずれか、および、画像(CT画像6またはMRI画像7)を送信する構成について説明する。
【0114】
図11に示すように、血管X線撮影装置270は、医師などによって操作されることにより、RISサーバ252に対して、第1情報241および第2情報242のうちの少なくともいずれかを取得する要求206を送信するように構成されている。なお、血管X線撮影装置270は、送信要求206を送信する際、識別情報245aも併せて送信する。
【0115】
要求206を受信したRISサーバ252は、HISサーバ254に対して要求206および識別情報245aを送信する。
【0116】
要求206を受信したHISサーバ254は、受信した識別情報245aに基づいて、識別情報245aに紐づく第1情報241および第2情報242のうちの少なくともいずれかを、RISサーバ252に対して送信する。
【0117】
RISサーバ252は、血管X線撮影装置270に対して、受信した第1情報241および第2情報242のうちの少なくともいずれかを送信する。
【0118】
また、血管X線撮影装置270は、医師などの操作に基づいて、DICOMサーバ253に対して、画像(CT画像6またはMRI画像7)の送信要求207を送信する。なお、血管X線撮影装置270は、送信要求207を送信する際、識別情報245aも併せて送信する。
【0119】
送信要求207を受信したDICOMサーバ253は、識別情報245aに基づいて、記憶されている複数の画像(CT画像6またはMRI画像7)の中から、患者1の画像(CT画像6またはMRI画像7)を特定する。DICOMサーバ253は、特定した画像(CT画像6またはMRI画像7)を、RISサーバ252を介して血管X線撮影装置270に対して送信する。
【0120】
すなわち、サーバ250は、第2情報242と、患者1のCT画像6またはMRI画像7とを、識別情報245aを用いて関連付けるように構成されている。また、サーバ250は、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを血管X線撮影装置270に送信するように構成されている。本実施形態では、サーバ250は、血管X線撮影装置270からの要求206および要求207に基づいて、患者1のCT画像6またはMRI画像7と、第2情報242と、を血管X線撮影装置270に送信するように構成されている。
【0121】
なお、本実施形態においては、RISサーバ252が、血管X線撮影装置270に対して第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを送信する構成を採用するが、DICOMサーバ253に記憶される患者1のCT画像6またはMRI画像7自体に第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかが記憶されている場合は、RISサーバ252による第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかの送信は不要である。この場合、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかは、患者1のCT画像6またはMRI画像7のヘッダに記憶され得る。
【0122】
(第1情報および/または第2情報の送信処理)
次に、図12を参照して、サーバ250が第1情報241および第2情報242を生成する処理について説明する。
【0123】
ステップ301において、検出装置210は、患者1から採取された生体試料2を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報240を生成する。なお、検出装置210は、生成した遺伝子関連情報240を、サーバ250に送信する。
【0124】
ステップ302において、検出装置210は、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定する。
【0125】
ステップ303において、サーバ250は、設定された患者1の識別情報245aと、サーバ250に記憶されている患者の識別情報245aとを対応付ける。
【0126】
ステップ304において、サーバ250は、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付けて管理する。なお、遺伝子関連情報240は、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報241と、第1情報241に基づいて生成された感受性遺伝子に関連する第2情報242とを含む。本実施形態では、サーバ250は、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれか一方とを関連付けて管理する。具体的には、サーバ250は、第2情報242と、患者情報245とを関連付けて管理する。
【0127】
ステップ305において、サーバ250は、血管X線撮影装置270から第1情報241および/または第2情報242を送信する要求206があるか否かを判定する。要求206がある場合、処理は、ステップ306へ進む。要求206がない場合、処理は、終了する。
【0128】
ステップ306において、サーバ250は、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを、血管X線撮影装置270へ送信する。その後、処理は、終了する。
【0129】
(第1情報の削除)
本実施形態では、HISサーバ254は、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、直ちに、または、予め設定された期間が経過した後、または、血管X線撮影装置270からの治療終了を示す情報208(図10参照)に基づいて、第1情報241を削除するとともに、患者情報245と関連付けた状態の第2情報242を記憶するように構成されている。本実施形態では、HISサーバ254は、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、血管X線撮影装置270からの治療終了を示す情報208に基づいて、第1情報241を削除するように構成されている。
【0130】
次に、図13を参照して、治療終了を示す情報208(図10参照)に基づいて第1情報241を削除する場合の、第1情報241の削除処理について説明する。
【0131】
ステップ401において、サーバ250は、血管X線撮影装置270から治療終了を示す情報208が送信されたか否かの判定を行う。サーバ250が血管X線撮影装置270から治療終了を示す情報208を受信した場合、処理は、ステップ402へ進む。サーバ250が血管X線撮影装置270から治療終了を示す情報208を受信しなかった場合、サーバ250は、ステップ401の処理を繰り返す。
【0132】
ステップ402において、サーバ250は、第1情報241を削除する。その後、処理は、終了する。
【0133】
(第2情報とCT画像またはMRI画像との送信)
次に、図14を参照して、サーバ250が、第2情報242と、患者1のCT画像6またはMRI画像7とを血管X線撮影装置270へ送信する処理について説明する。
【0134】
ステップ410において、DICOMサーバ253は、血管X線撮影装置270から画像(CT画像6またはMRI画像7)の送信要求207があるか否かを判定する。画像の送信要求がある場合、処理は、ステップ411へ進む。画像の送信要求がない場合、ステップ410の処理を繰り返す。なお、血管X線撮影装置270から送信要求207が送信される際、識別情報245aも併せて送信される。
【0135】
次に、ステップ411において、DICOMサーバ253(サーバ250)は、第2情報242と、患者1のCT画像6またはMRI画像7とを、識別情報245aを用いて関連付ける。具体的には、送信要求207を受信したDICOMサーバ253は、識別情報245aに基づいて、記憶されている複数の画像(CT画像6またはMRI画像7)の中から、患者1の画像(CT画像6またはMRI画像7)を特定することにより、第2情報242と画像(CT画像6またはMRI画像7)とを関連付ける。
【0136】
次に、ステップ412において、DICOMサーバ253(サーバ250)は、特定した画像(CT画像6またはMRI画像7)を、RISサーバ252を介して血管X線撮影装置270に対して送信する。すなわち、DICOMサーバ253(サーバ250)は、血管X線撮影装置270からの要求206および要求207に基づいて、患者1のCT画像6またはMRI画像7と、第2情報242と、を血管X線撮影装置270に送信する。その後、処理は、終了する。
【0137】
(血管撮影装置)
カテーテル室902に設置された血管X線撮影装置270(図11参照)は、たとえば図15に示す血管撮影装置500である。以下、血管撮影装置500の構成例について詳細に説明する。
【0138】
(血管撮影装置の構成)
図15および図16に示すように、本実施形態の血管撮影装置500は、患者1が載置される天板501と、X線源521と検出部522とを含む撮影部502と、画像処理部503と、制御部504と、表示部505とを備える。
【0139】
天板501は、平面視において、長方形の平板状に形成されている。天板501は、患者1の頭足方向が長方形の長辺に沿う方向、かつ、患者1の左右方向が長方形の短辺に沿う方向となるように、天板上に載置される。なお、本明細書において、患者1の頭足方向をX方向とし、患者1の左右方向をZ方向とし、X方向およびZ方向と直交する方向をY方向とする。
【0140】
撮影部502は、X線源521から患者1にX線を照射し、検出部522において患者1を透過したX線を検出するように構成されている。
【0141】
図16(b)に示すように、X線源521は、C字形状の保持部523の一方側の先端に取り付けられている。X線源521は、図示しないX線管駆動部によって電圧が印加されることにより、患者1にX線を照射することが可能である。X線源521は、X線の照射範囲であるX線照射野を調節可能なコリメータを有している。
【0142】
検出部522は、保持部523の他方側の先端に取り付けられている。すなわち、検出部522は、天板501を挟んで、X線源521とは反対側に配置されている。検出部522は、X線源521と対向するように配置されているため、患者1を透過したX線を検出することができるように構成されている。検出部522は、たとえば、FPD(フラットパネルディテクタ)を含む。
【0143】
図15に示すように、画像処理部503は、GPU(Graphics Processing Unit)、または、画像処理用に構成されたFPGA(Field−Programmable Gate Array)などのプロセッサを含んで構成されたコンピュータである。画像処理部は、画像処理プログラム実行することにより、画像処理装置として機能する。
【0144】
画像処理部503は、検出部522から出力された検出信号に基づいて患者1の透視画像520(図17参照)を生成するように構成されている。
【0145】
制御部504は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されたコンピュータである。
【0146】
制御部504は、サーバ506からCT画像6またはMRI画像7を取得するように構成されている。サーバ506は、サーバ250(図10および図11参照)と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0147】
図15に示すように、制御部504は、透視撮影が行われている患者1の患者情報545に基づき、サーバ506から透視撮影が行われている患者1のCT画像6またはMRI画像7を取得するように構成されている。
【0148】
制御部504は、透視撮影を受けている患者1のCT画像6またはMRI画像7のうち画像処理部503で生成された透視画像520と同じ空間座標を持つCT画像6またはMRI画像7を選択するように構成されている。図17は、患者1の頭部550の重畳画像530を生成する処理を示した模式図である。制御部504は、表示部505に取得したCT画像6またはMRI画像7に透視画像520を重畳(積層)し、表示させる制御を行うように構成されている。
【0149】
図17に示すように、制御部504は、CT画像6またはMRI画像7に治療位置(血栓部位)511が関連付けられている場合は、重畳画像530とともに表示部505に治療位置511を表示させる制御を行うように構成されている。図17では、治療位置511に印531を付けている。印531は、治療位置511を囲む図形でもよく、矢印が表示されていてもよい。
【0150】
制御部504は、透視撮影が行われている患者1の患者情報545と一致する遺伝子情報540をサーバ506から取得する制御を行うように構成されている。遺伝子情報540は、第1情報541と第2情報542とのうち少なくとも一方を含む。なお、第1情報541は、第1情報41(図4参照)と同様の情報である。すなわち、第1情報541は、患者情報545と、遺伝子多型あり/なしの情報とを含む。また、第2情報542は、第2情報42(図4参照)と同様の情報である。すなわち、第2情報542は、脳梗塞の種類に関する情報42a、患者1の脳血管に関する情報42b、患者1の脳梗塞カテーテル治療において使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示す情報42cの少なくともいずれかを含む。
【0151】
制御部504は、表示部505に表示された透視画像520とCT画像6またはMRI画像7とを重畳した画像にさらに遺伝子情報540を表示させる制御を行うように構成されている。制御部504は、遺伝子情報540を治療位置511に重ならない位置に表示させる制御を行うように構成されている。図17のように、治療位置511に重ならない位置は、治療位置511を示す印531が表示されている場合は、印531に重ならない位置である。
【0152】
表示部505は、血管撮影装置500に備え付けられたモニタである。図17に示すように、透視画像520には、カテーテル512は明瞭に撮影されるが、血管513は明瞭ではない。そのため、CT画像6またはMRI画像7を重畳させることにより、カテーテル512と血管513とが重畳された重畳画像530が生成される。図17に示すように、重畳画像530では、カテーテル512を明瞭にするため、血管513の画素値を反転させる。なお、図18では、血管513の画素値が反転したことを示すために白くしている。なお、カテーテル512の画素値を反転させてもよい。また、重畳された画像には治療位置511を示す印531と、遺伝子情報540が表示される。図17では、遺伝子情報540を文字で表している。血管撮影装置500に備え付けられた表示部505に重畳画像530と治療位置511と遺伝子情報540とが表示されることにより、医師等が治療中に確認することができる。表示される遺伝子情報540は、第1情報541と第2情報542との少なくとも1つである。
【0153】
(医師等の診断の流れ)
医師等は、脳梗塞を発症している患者1が病院に搬送されたときに、CT画像6またはMRI画像7を撮影する。
【0154】
CT撮影は、撮影部を回転させて移動させながら複数の方向から患者を撮影する。図18(a)に示すように、CT撮影では複数の2次元の画像データが生成される。図18(a)では、頭足方向(X方向)に移動しながら撮影された画像を示す。そして、図18(b)のように連続して撮影された複数の2次元のCT画像6を再構成することにより3次元の画像データを生成することができる。3次元データを任意の方向に切断することにより所望のCT画像6が得られる。たとえば、血管513が頭足方向に沿って延びる場合、図18(c)のように再構成した3次元の画像データを頭足方向(X方向)と平行な方向に切断してもよい。
【0155】
また、MRI画像7も再構成することにより3次元の画像データを生成することができる。生成された3次元の画像データを血管の延びる方向に切断することにより血管513の画像を生成することができる。
【0156】
医師等は、読影室901において撮影されたCT画像6またはMRI画像7から治療位置である治療位置511を確認する。医師等は、CT画像6またはMRI画像7の治療位置511を選択することにより、治療位置511に印がつけられて、治療位置511とCT画像6またはMRI画像7とが関連付けられる。
【0157】
CT画像6の場合、医師等は、X線の吸収値であるCT値によって治療位置511を判別することができる。ここで、脳梗塞の場合に、治療位置511の血管513には、血栓が生じている。血栓は、造影剤が投与された血管よりもX線を吸収するためCT値が高く、血栓がない血管に比べて黒く表示される。医師等は、CT値の違いから治療位置511を特定する。
【0158】
MRI画像7の場合、医師等は、検出信号により治療位置511を判別することができる。血流が早い箇所は検出信号が強く、血流が遅いところは検出信号が弱くなるため、血流の遅い(脳梗塞が起きている)血管は他の血管と比べて暗く表示される。そのため、医師等は、治療位置511を特定する。
【0159】
医師等は、患者1のCT画像6およびMRI画像7の撮影が終了後、血栓を除去するために治療を開始する。図17に示すように、医師等は、治療のために透視撮影を開始すると、表示部505には透視画像520とCT画像6またはMRI画像7とが重畳した重畳画像530と遺伝子情報540とが表示される。図17に示すように、CT画像6またはMRI画像7の治療位置511に印531がつけられるため、治療を行う医師等と読影室901において診断する医師等が異なっていても治療位置511を確認することができる。表示部に505には、重畳画像530と遺伝子情報540とが表示されているため、医師等は、手術をスムーズに行うことができる。
【0160】
次に、図19を参照して、血管撮影装置500の透視撮影の動作を説明する。
【0161】
ステップ601では、使用者の入力を受け付けることにより血管撮影装置500は、血管透視撮影を開始する。血管透視撮影が開始されると、血管撮影装置500は、X線源521から患者1にX線を照射する。検出部522は、患者1を透過したX線を検出し、検出信号を出力する。
【0162】
ステップ602では、画像処理部503は、検出信号に基づいて透視画像520を生成する。
【0163】
ステップ603では、制御部504は、ステップ602において生成された透視画像520と同じ空間位置座標を有するCT画像6またはMRI画像7をサーバ506から取得する制御を行う。
【0164】
ステップ604では、制御部504は、取得したCT画像6またはMRI画像7に透視画像520を重畳して表示部505に表示させる制御を行う。
【0165】
ステップ605では、制御部504は、サーバから患者情報545が一致する遺伝子情報540を取得する制御を行う。
【0166】
ステップ606では、制御部504は、取得した遺伝子情報540とCT画像6またはMRI画像7および透視画像520を重畳した重畳画像530とを表示部505に表示させる制御を行う。
【0167】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0168】
本実施形態の脳梗塞治療支援方法は、上記のように、患者1から採取された生体試料2を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報240を生成するステップ301と、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定するステップ302と、設定された患者1の識別情報245aと、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aとを対応付けるステップ303と、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付けて管理するステップ304と、を備える。
【0169】
また、本実施形態の脳梗塞治療支援システム200は、上記のように、患者1から採取された生体試料2を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報240を生成する検出装置210と、患者1の識別情報245aを記憶するとともに、検出装置210と通信可能に接続され、設定された患者1の識別情報245aと、記憶されている患者1の識別情報245aとを関連付けるとともに、記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付けて管理するサーバ250(管理部250)とを備える。
【0170】
本実施形態の脳梗塞治療支援方法および脳梗塞治療支援システム100では、上記の構成によって、急性期の脳梗塞患者1の治療に際して、患者1が脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報240を、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の患者情報245に係る患者1の患者情報245と関連付けて管理することができる。これにより、医師は、脳梗塞の治療を行う患者1についての脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する情報を、サーバ250から容易に呼び出すことができる。以上により、脳梗塞の種類を特定するために役立つ支援情報の取り扱いを容易にすることができる。
【0171】
また、上記実施形態では、以下のように構成したことによって、更なる効果が得られる。
【0172】
すなわち、上記実施形態では、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定するステップ302は、遺伝子関連情報240を生成する検出装置210により実行される。このように構成すれば、遺伝子関連情報240が生成された際に、その場で患者1の識別情報245aを設定することができる。その結果、遺伝子関連情報240に対して医師等が患者1の識別情報245aを設定する構成と比較して、設定ミスが生じることを抑制することができる。
【0173】
また、上記実施形態では、遺伝子関連情報240は、生体試料2が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報241と、第1情報241に基づいて生成された感受性遺伝子に関連する第2情報242とを含み、サーバ250(管理部250)に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付けて管理するステップ304において、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは患者1の識別情報245aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれか一方とを関連付けて管理する。このように構成すれば、急性期の脳梗塞患者1の治療に際して、患者1が脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報241、および第1情報241に基づき生成された第2情報242の少なくともいずれかを、患者情報245と関連付けることができる。これにより、治療時において、第1情報241または第2情報242を血管X線撮影装置270に送信すれば、実際に治療を行う医師が感受性遺伝子の有無に基づく情報を考慮して、脳梗塞の種類に応じたカテーテル治療用の治療デバイスを選択することができる。以上により、医師が脳梗塞の種類を特定するために役立つ支援情報を管理し、かつ、脳梗塞の治療時に支援情報を医師に対して提供することができる。
【0174】
また、上記実施形態では、第2情報242は、脳梗塞の種類に関する情報42a、患者1の脳血管に関する情報42b、患者1の脳梗塞カテーテル治療において使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示す情報42c、の少なくともいずれかを含む。このように構成すれば、脳梗塞に関する感受性遺伝子を有するか否かの第1情報241に基づいて導き出される第2情報242として、脳梗塞の治療に携わる医師に対して特に有用な支援情報を提供することができる。
【0175】
また、上記実施形態では、血管X線撮影装置270からの要求206に基づいて、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを、血管X線撮影装置270に送信するステップ306をさらに含む。このように構成すれば、血管X線撮影装置270からの要求206に基づいて第1情報241または第2情報242が送信されるので、医師などが血管X線撮影装置270を操作することにより、任意のタイミングで第1情報241または第2情報242を取得することができる。その結果、ユーザ(医師など)の利便性を向上させることができる。
【0176】
また、上記実施形態では、第2情報242と患者情報245とを関連付けるとともに、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、第1情報241を削除するとともに、患者情報245と関連付けた状態の第2情報242を記憶するステップ402をさらに含む。このように構成すれば、サーバ250において第2情報242と患者情報245とが関連付けられるため、患者1を治療する際に、患者1の第2情報242を、血管X線撮影装置70および/または画像閲覧端末80に対して、第2情報242を容易に送信することができる。また、第2情報242と患者情報245とを紐付けた後に第1情報241を削除することにより、脳梗塞の治療に携わる医師に対して特に有用な支援情報を提供することが可能であるとともに、倫理上取り扱いに注意が必要な第1情報241が、サーバ250上に残り続けることを抑制することができる。そのため、急性期の脳梗塞の患者1の治療時という緊急時においても、口頭による伝達などの不確実な伝達手段によることなく、第2情報242を、確実に医師に提供することが可能であるとともに、第1情報241がサーバ250から漏洩するなど、外部に拡散することを抑制することができる。
【0177】
また、上記実施形態では、ステップ402において、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、直ちに、または、予め設定された期間が経過した後、または、血管X線撮影装置270からの治療終了を示す情報208に基づいて、第1情報241を削除するとともに、患者情報245と関連付けた状態の第2情報242を記憶する。このように構成すれば、第2情報242を患者情報245と関連付けた後に直ちに第1情報241を削除する場合には、第1情報241が拡散することを確実に抑制することができる。また、予め設定された期間が経過した後、第1情報241を削除する場合には、予め設定された期間内において、医師などが第1情報241を直接確認する際に、医師などに第1情報241を提示することができる。また、血管X線撮影装置270からの治療終了を示す情報208に基づいて、第1情報241を削除する場合には、医師などが操作することにより第1情報241を削除する構成と異なり、第1情報241が削除されずにサーバ250上に残ることを確実に防止することができる。
【0178】
また、上記実施形態では、第2情報242と、患者1のCT画像6またはMRI画像7とを識別情報245aを用いて関連付けるステップ411をさらに含む。このように構成すれば、CT画像6またはMRI画像7に対して第2情報242を関連付けることにより、CT画像6またはMRI画像7を表示する際に、第2情報242を併せて表示することができる。その結果、医師などが、治療時においてCT画像6またはMRI画像7を表示する際に、CT画像6またはMRI画像7とともに、第2情報242を容易に表示することができる。
【0179】
また、上記実施形態では、血管X線撮影装置270からの要求に基づいて、患者1のCT画像6またはMRI画像7と、第2情報242とを、血管X線撮影装置270に送信するステップ412をさらに含む。このように構成すれば、たとえば、脳梗塞を発症した患者1の診断時において、CT画像6またはMRI画像7に対して第2情報242が直接関連付けられていない場合でも、サーバ250は、CT画像6またはMRI画像7と、第2情報242とを、血管X線撮影装置270に対して送信することができる。そのため、実際に脳梗塞の種類を特定する医師に対して、CT画像6またはMRI画像7と第2情報242とを、確実に提示することができる。
【0180】
また、上記実施形態では、脳梗塞に関する感受性遺伝子は、RNF213p.R4810Kの遺伝子多型を含む。このように構成すれば、RNF213p.R4810Kの遺伝子多型を有するか否かの第1情報241を医師に提示することができる。この第1情報241に基づいて、医師等は、患者1が発症した脳梗塞の種類がアテローム血栓性脳梗塞である可能性が有意に高いこと、主要な脳血管の血管径が小さい傾向にあること、その結果、カテーテル治療時に血栓回収デバイスの使用には注意を要し、使用する場合でも通常より小径の血栓回収デバイスを使用するのが好ましいこと、などの治療に有用な知見を得ることができる。
【0181】
また、上記実施形態では、サーバ250は、病院内のネットワークに接続された病院情報システムサーバ(HISサーバ254)および放射線科情報システムサーバ(RISサーバ252)の少なくともいずれかを含む。このように構成すれば、病院内に構築された既存のネットワークのサーバ(52または53)によって、第2情報242の生成および管理を行うことができる。また、上記の各サーバ(52または53)において、第2情報242を管理することが可能となるので、モダリティ105(血管X線撮影装置270および/または画像閲覧端末80)において第2情報242を取得することにより、治療時において、第2情報242を容易に提供することができる。
【0182】
また、上記実施形態では、検出装置210は、患者1から採取された血液または唾液を含む検体と、検体中の阻害物質の影響を抑制する成分を含む反応液とを含有した生体試料2に対して、遺伝子の増幅処理を行うとともに、遺伝子の増幅過程で標識物質による標識処理を行うリアルタイムPCR法を行うように構成された遺伝子増幅検出装置210を含む。このように構成すれば、検出装置210が、生体試料2中の阻害物質を除去して遺伝子を精製する精製処理なしに、患者1から採取された生体試料2を直接測定して第1情報241を生成することができる。そのため、精製処理を行う場合と比べて、検出装置210による測定のための前処理の一部(精製処理)が不要となるので、迅速に第1情報241を生成することができる。そのため、上記構成は、急性期の脳梗塞の患者1の治療時という緊急時において、医師に第1情報241を極力早期に提供できる点で特に有用である。また、増幅を行ってから標識処理を行う通常の(非リアルタイムの)PCR法と比較して、迅速に第1情報241を生成することができる。そのため、上記構成は、急性期の脳梗塞の患者1の治療時という緊急時において、医師に第1情報241を極力早期に提供できる点で特に有用である。
【0183】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0184】
(第1変形例)
たとえば、上記実施形態では、第1情報241および/または第2情報242を送信した後において、サーバ250が、治療終了を示す情報208に基づいて、第1情報241を削除する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ250は、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、直ちに、第1情報241を削除するように構成されていてもよい。
【0185】
図20を参照して、第1変形例によるサーバ250が、第1情報241を削除したうえで、第2情報242を送信する処理について説明する。なお、図12に示す第1情報241および/または第2情報242の送信処理におけるフローと同様の処理については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0186】
ステップ301〜ステップ304において、サーバ250は、遺伝子関連情報240(第1情報241および第2情報242)を生成するとともに、サーバ250に記憶されている患者1の識別情報245aまたは、患者1の識別情報240aに係る患者1の患者情報245の少なくとも一方と、遺伝子関連情報240とを関連付ける。
【0187】
ステップ307において、サーバ250は、第1情報241を削除する。
【0188】
ステップ305において、血管X線撮影装置270からの要求206があるか否かを判定する。血管X線撮影装置270からの要求206がある場合、処理は、ステップ308へ進む。血管X線撮影装置270からの要求206がない場合、処理は、終了する。
【0189】
ステップ308において、サーバ250は、血管X線撮影装置270に対して、第2情報242を送信する。その後、処理は、終了する。
【0190】
上記のように構成すれば、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、直ちに、第1情報241が削除されるので、第1情報241が拡散することを確実に抑制することができる。
【0191】
(第2変形例)
また、上記実施形態では、サーバ250が、治療終了を示す情報208に基づいて、第1情報241を削除する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ250は、所定期間経過後に、第1情報241を削除するように構成されていてもよい。
【0192】
図21を参照して、第2変形例による第1情報241の削除処理について説明する。なお、図13に示す第1情報241の削除処理におけるフローと同様の処理については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0193】
ステップ403において、サーバ250は、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後、予め設定された期間が経過したか否かを判定する。予め設定された期間が経過していた場合、ステップ402へと進み、第1情報241を削除し、処理は、終了する。予め設定された期間が経過していない場合、サーバ250は、ステップ403の処理を繰り返す。
【0194】
上記のように構成することにより、予め設定された期間が経過した後に、第1情報241が削除されるので、予め設定された期間内において、医師などが第1情報241を直接確認したい場合には、医師などに第1情報241を提示することができる。
【0195】
(その他の変形例)
また、上記実施形態では、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定するステップ302が、検出装置210により実行される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定するステップ302は、ユーザからの患者1の識別情報245aを受け付ける端末により実行されてもよい。このように構成すれば、たとえば、個人所法保護の観点により、検出装置210をスタンドアローン(独立)で用いる場合、または、検出装置210が、サーバ250(HISサーバ254)と通信可能に接続できない場合でも、ユーザによって遺伝子関連情報240に患者1の識別情報245aを設定することができる。その結果、検出装置210の選択の自由度を向上させることができる。
【0196】
また、上記実施形態では、サーバ250が、第1情報241および第2情報242のうち、少なくともいずれかに対して患者情報245を関連付ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ250は、第1情報241および第2情報242の両方に対して、患者情報245を関連付けるように構成されていてもよい。
【0197】
また、上記実施形態では、サーバ250が、血管X線撮影装置270からの要求206に基づいて、第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを血管X線撮影装置270に送信する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ250は、血管X線撮影装置270からの要求206を受信していない場合でも、血管X線撮影装置270に対して第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを血管X線撮影装置270に送信するように構成されていてもよい。たとえば、サーバ250は、第1情報241および第2情報242のうち、少なくともいずれかに対して患者情報245を関連付けた後、血管X線撮影装置270に対して第1情報241および第2情報242の少なくともいずれかを送信するように構成されていてもよい。
【0198】
また、上記実施形態では、サーバ250が、第2情報242と患者情報245とを関連付けた後に、第1情報241を削除する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1情報241を暗号化するなど、第1情報241が外部に漏洩しても第1情報241の詳細を第3者が把握することができなければ、第1情報241を削除しなくてもよい。しかしながら、第1情報241を暗号化するなどしても、第3者が第1情報241を把握することができる可能性があるため、第1情報241は削除するほうがよい。
【0199】
また、上記実施形態では、サーバ250が、RISサーバ252、DICOMサーバ253、および、HISサーバ254を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ250は、臨床検査情報システム(Clinical Laboratory Information System)サーバなどを含んでいてもよい。
【0200】
また、上記実施形態では、第2情報242と、CT画像6またはMRI画像7とを関連付ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。第2情報242は、CT画像6またはMRI画像7と関連付けられなくてもよい。また、第1情報241と、CT画像6またはMRI画像7とを関連付けてもよい。
【0201】
また、上記実施形態では、第2情報242が、脳梗塞の種類に関する情報42a、脳血管に関する情報42b、デバイス情報42cの少なくともいずれかを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。第2情報242は、第1情報241から導き出される情報であれば、上記した情報以外の情報を含んでもよい。
【0202】
また、上記実施形態では、検出装置210が直接PCR装置である例を示したが、本発明はこれに限られない。検出装置210は、検体2aからDNAを精製する精製処理を行って調製された生体試料2に対してPCR処理を行ってもよい。
【0203】
また、上記実施形態では、検出装置210がリアルタイムPCR法を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。検出装置210は、非リアルタイムのPCR法を実施するように構成されてもよい。
【0204】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0205】
(項目1)
患者から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を生成するステップと、
前記遺伝子関連情報に前記患者の識別情報を設定するステップと、
設定された前記患者の識別情報と、管理部に記憶されている前記患者の識別情報とを対応付けるステップと、
管理部に記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記遺伝子関連情報とを関連付けて管理するステップとを備える、脳梗塞治療支援方法。
【0206】
(項目2)
前記遺伝子関連情報に前記患者の識別情報を設定するステップは、前記遺伝子関連情報を生成する検出装置により実行される、項目1に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0207】
(項目3)
前記遺伝子関連情報に前記患者の識別情報を設定するステップは、ユーザからの前記患者の識別情報の入力を受け付ける端末により実行される、項目1に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0208】
(項目4)
前記遺伝子関連情報は、前記生体試料が脳梗塞に関する前記感受性遺伝子を有するか否かの第1情報と、前記第1情報に基づいて生成された前記感受性遺伝子に関連する第2情報とを含み、
管理部に記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記遺伝子関連情報とを関連付けて管理するステップにおいて、管理部に記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記第1情報および前記第2情報の少なくともいずれか一方とを関連付けて管理する、項目1〜3のいずれか1項に記載の、脳梗塞治療支援方法。
【0209】
(項目5)
前記第2情報は、脳梗塞の種類に関する情報、前記患者の脳血管に関する情報、前記患者の脳梗塞カテーテル治療において使用が推奨または非推奨とされる治療デバイスを示す情報、の少なくともいずれかを含む、項目4に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0210】
(項目6)
前記患者の治療に用いられる装置からの要求に基づいて、前記第1情報および前記第2情報の少なくともいずれかを、前記患者の治療に用いられる装置に送信するステップをさらに含む、項目4または5に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0211】
(項目7)
前記第2情報と前記患者情報とを関連付けるとともに、前記第2情報と前記患者情報とを関連付けた後、前記第1情報を削除するとともに、前記患者情報と関連付けた状態の前記第2情報を記憶するステップをさらに含む、項目4〜6のいずれか1項に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0212】
(項目8)
前記第2情報と前記患者情報とを関連付けるとともに、前記第2情報と前記患者情報とを関連付けた後、前記第1情報を削除するとともに、前記患者情報と関連付けた状態の前記第2情報を記憶するステップにおいて、前記第2情報と前記患者情報と関連付けた後、直ちに、または、予め設定された期間が経過した後、または、前記患者の治療に用いられる装置からの治療終了を示す情報に基づいて、前記第1情報を削除するとともに、前記患者情報と関連付けた状態の前記第2情報を記憶する、項目7に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0213】
(項目9)
前記第2情報と、前記患者のCT画像またはMRI画像とを前記識別情報を用いて関連付けるステップをさらに含む、項目7または8に記載の脳梗塞治療支援システム。
【0214】
(項目10)
前記患者の治療に用いられる装置からの要求に基づいて、前記患者のCT画像またはMRI画像と、前記第2情報とを、前記患者の治療に用いられる装置に送信するステップをさらに含む、項目9に記載の脳梗塞治療支援システム。
【0215】
(項目11)
脳梗塞に関する前記感受性遺伝子は、RNF213p.R4810Kの遺伝子多型を含む、項目1〜10のいずれか1項に記載の脳梗塞治療支援方法。
【0216】
(項目12)
患者から採取された生体試料を測定し、脳梗塞に関する感受性遺伝子に関連する遺伝子関連情報を生成する検出装置と、
前記患者の識別情報を記憶するとともに、前記検出装置と通信可能に接続され、設定された前記患者の識別情報と、記憶されている前記患者の識別情報とを関連付けるとともに、記憶されている前記患者の識別情報または前記患者の識別情報に係る前記患者の患者情報の少なくとも一方と、前記遺伝子関連情報とを関連付けて管理する管理部とを備える、脳梗塞治療支援システム。
【0217】
(項目13)
前記管理部は、前記患者情報を記憶するサーバを含み、
前記サーバは、病院内のネットワークに接続された病院情報システムサーバおよび放射線科情報システムサーバの少なくともいずれかを含む、項目12に記載の脳梗塞治療支援システム。
【0218】
(項目14)
前記検出装置は、前記患者から採取された血液または唾液を含む検体と、検体中の阻害物質の影響を抑制する成分を含む反応液とを含有した前記生体試料に対して、遺伝子の増幅処理を行うとともに、遺伝子の増幅過程で標識物質による標識処理を行うリアルタイムPCR法を行うように構成された遺伝子増幅検出装置を含む、項目12または13に記載の脳梗塞治療支援システム。
【符号の説明】
【0219】
1 患者
2 生体試料
6 CT画像
7 MRI画像
200 脳梗塞治療支援システム
206 要求(治療装置からの要求)
208 治療完了を示す情報
210 検出装置
240 遺伝子関連情報
241 第1情報
242 第2情報
245 患者情報
245a 識別情報
250 サーバ(管理部)
252 RISサーバ(放射線科情報システムサーバ)
253 DICOMサーバ(医療用画像管理システムサーバ)
254 HISサーバ(病院情報システムサーバ)
270 血管X線撮影装置(患者の治療に用いられる装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21