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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-72735(P2021-72735A)
(43)【公開日】2021年5月6日
(54)【発明の名称】電力伝送システムおよび送電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/05 20160101AFI20210409BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20210409BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20210409BHJP
   B60L 5/00 20060101ALI20210409BHJP
   B60L 53/12 20190101ALI20210409BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20210409BHJP
   E01F 13/02 20060101ALI20210409BHJP
   B60L 53/38 20190101ALI20210409BHJP
【FI】
   H02J50/05
   H02J50/90
   B60M7/00 X
   B60L5/00 B
   B60L53/12
   E04H6/42 Z
   E04H6/42 A
   E04H6/42 C
   E01F13/02 Z
   B60L53/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-199451(P2019-199451)
(22)【出願日】2019年10月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志
(74)【代理人】
【識別番号】100130247
【弁理士】
【氏名又は名称】江村 美彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167863
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 恵
(72)【発明者】
【氏名】島田 守
(72)【発明者】
【氏名】増田 満
(72)【発明者】
【氏名】小原 大輝
(72)【発明者】
【氏名】山崎 広行
【テーマコード(参考)】
2D101
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
2D101CA14
2D101EA01
5H105AA01
5H105AA17
5H105BB05
5H105CC07
5H105DD10
5H105EE15
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC25
5H125DD02
5H125FF15
(57)【要約】
【課題】安価で、使い勝手が良く、しかも、伝送効率が高い電力伝送システムを提供すること。
【解決手段】送電装置から車両に搭載された受電装置に対して交流電力を伝送する電力伝送システムにおいて、送電装置は、車両の車輪を停止するための車輪止め313,314と、車輪止めを隔てて車輪の反対側に配置され、電界伝送によって電力を送電する2枚の送電用電極板(電極板331,332)と、2枚の送電用電極板に対して交流電力を供給する供給手段(高周波電源510)と、を有し、受電装置は、車両の前方または後方の底部に配置される2枚の受電用電極板(電極板701,702)と、2枚の受電用電極によって受電された電力を出力する出力手段(整流回路710)と、を有する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電装置から車両に搭載された受電装置に対して交流電力を伝送する電力伝送システムにおいて、
前記送電装置は、
前記車両の車輪を停止するための車輪止めと、
前記車輪止めを隔てて前記車輪の反対側に配置され、電界伝送によって電力を送電する2枚の送電用電極板と、
2枚の前記送電用電極板に対して交流電力を供給する供給手段と、を有し、
前記受電装置は、
前記車両の前方または後方の底部に配置される2枚の受電用電極板と、
2枚の前記受電用電極板によって受電された電力を出力する出力手段と、を有する、
ことを特徴とする電力伝送システム。
【請求項2】
2枚の前記送電用電極板は、前記車両の前後方向に並置され、
2枚の前記受電用電極板は、前記車両の前記前後方向に並置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力伝送システム。
【請求項3】
前記車輪止めと、前記2枚の前記送電用電極板とは、一体形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電力伝送システム。
【請求項4】
前記車輪止めと、前記2枚の前記送電用電極板とは、金属板の上に配置されて、一体形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力伝送システム。
【請求項5】
前記2枚の送電用電極は、樹脂製の筐体内に収容されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力伝送システム。
【請求項6】
前記樹脂製の筐体の天面は、水平面に対して傾きを有していることを特徴とする請求項5に記載の電力伝送システム。
【請求項7】
前記樹脂製の筐体の天面は、撥水加工が施されていることを特徴とする請求項6に記載の電力伝送システム。
【請求項8】
前記車両の左右の前記車輪に対応する位置に設けられた2つの前記車輪止めの間に配置され、前記車輪止めの略同じ高さを有し、前記車両の前記車輪が乗り越えることを防止する乗り越え防止壁を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電力伝送システム。
【請求項9】
2枚の前記送電用電極板は断面がハの字となるように傾きを有して配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電力伝送システム。
【請求項10】
送電装置から車両に搭載された受電装置に対して交流電力を伝送する電力伝送システムの前記送電装置において、
前記車両の車輪を停止するための車輪止めと、
前記車輪止めを隔てて前記車輪の反対側に配置され、電界伝送によって電力を送電する2枚の送電用電極板と、
2枚の前記送電用電極板に対して交流電力を供給する供給手段と、
を有することを特徴とする送電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力伝送システムおよび送電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、非接触給電用の車両位置決め装置に関する技術が開示されている。この技術では、車輪を突き当てることで前後方向の位置を決めるための車輪止め部と、一次コイルが置かれた中央構造体の側面部に傾斜を設けることで車輪を誘導し、左右方向の駐車位置を決めるためのガイド部が設けられ、これらが一体的に構成された非接触給電用の車両位置決め装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−37733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された技術では、車輪の間隔が広い車両が駐車した場合には、給電用カプラと車両に搭載された受電用カプラの位置がずれて給電効率が低下するという問題点がある。
【0005】
また、車輪の間隔が狭い車両の場合には車輪ガイドを踏まないように正確に駐車させる必要があり、駐車操作が煩わしくなるという問題点がある。
【0006】
また、カプラの側面にガイドを設ける構成となっているものの、左右方向の駐車位置が大きくずれた場合には車輪がカプラ自身に乗り上げ、カプラを破損させる可能性があるという問題点がある。
【0007】
さらに、特許文献1に開示された技術では、装置の構成が複雑であるため、製造コストが高くなるという問題点もある。
【0008】
そこで、本発明は、安価で、使い勝手が良く、しかも、伝送効率が高い電力伝送システムおよび送電装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、送電装置から車両に搭載された受電装置に対して交流電力を伝送する電力伝送システムにおいて、前記送電装置は、前記車両の車輪を停止するための車輪止めと、前記車輪止めを隔てて前記車輪の反対側に配置され、電界伝送によって電力を送電する2枚の送電用電極板と、2枚の前記送電用電極板に対して交流電力を供給する供給手段と、を有し、前記受電装置は、前記車両の前方または後方の底部に配置される2枚の受電用電極板と、2枚の前記受電用電極板によって受電された電力を出力する出力手段と、を有する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、安価で、使い勝手が良く、しかも、伝送効率を高めることができる。
【0010】
また、本発明は、2枚の前記送電用電極板は、前記車両の前後方向に並置され、2枚の前記受電用電極板は、前記車両の前記前後方向に並置される、ことを特徴とする。
このような構成によれば、左右方向に車両の駐車位置がずれた場合であっても、効率の高い電力伝送を行うことができる。前後方向の位置ずれは車輪止めによって規制されるので、前後方向に車両の駐車位置がずれることを抑制でき、効率の高い電力伝送を行うことができる。
【0011】
また、本発明は、前記車輪止めと、前記2枚の前記送電用電極板とは、一体形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、位置決めを正確に行うことができるとともに、一体形成によって製造コストを低減することができる。
【0012】
また、本発明は、前記車輪止めと、前記2枚の前記送電用電極板とは、金属板の上に配置されて、一体形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、金属板をグランドレベルとすることで、送電特性を安定化することができる。
【0013】
また、本発明は、前記2枚の送電用電極は、樹脂製の筐体内に収容されていることを特徴とする。
このような構成によれば、降雨による影響を低減することができる。
【0014】
また、本発明は、前記樹脂製の筐体の天面は、水平面に対して傾きを有していることを特徴とする。
このような構成によれば、水はけをよくすることで、水分によって誘電率が変化し、特性が変化することを抑制することができる。
【0015】
また、本発明は、前記樹脂製の筐体の天面は、撥水加工が施されていることを特徴とする。
このような構成によれば、水はけをさらによくすることで、水分によって誘電率が変化し、特性が変化することを抑制することができる。
【0016】
また、本発明は、前記車両の左右の前記車輪に対応する位置に設けられた2つの前記車輪止めの間に配置され、前記車輪止めの略同じ高さを有し、前記車両の前記車輪が乗り越えることを防止する乗り越え防止壁を有することを特徴とする。
このような構成によれば、乗り越え防止壁によって、車輪止めの間を車輪が通過し、送電用電極板が損傷することを防止できる。
【0017】
また、本発明は、2枚の前記送電用電極板は断面がハの字となるように傾きを有して配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、水滴が流れる距離が短くなるので、水はけをさらによくすることができる。
【0018】
また、本発明は、送電装置から車両に搭載された受電装置に対して交流電力を伝送する電力伝送システムの前記送電装置において、前記車両の車輪を停止するための車輪止めと、前記車輪止めを隔てて前記車輪の反対側に配置され、電界伝送によって電力を送電する2枚の送電用電極板と、2枚の前記送電用電極板に対して交流電力を供給する供給手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、安価で、使い勝手が良く、しかも、伝送効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、安価で、使い勝手が良く、しかも、伝送効率が高い電力伝送システムおよび送電装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態の動作原理を説明するための図である。
図2図1に示す構成例の等価回路である。
図3図2に示す等価回路の伝送特性を示す図である。
図4】本発明の実施形態の原理を説明する送電用カプラの構成例を示す図である。
図5】本発明の原理を説明する送電用カプラと受電用カプラの構成例を示す図である。
図6図5に示す構成例の送電用カプラの入力インピーダンスのスミスチャートである。
図7図5に示す構成例のパラメータS11,S21,η21の周波数特性を示す図である。
図8】本発明の実施形態の電気的な構成を示す図である。
図9】本発明の実施形態の送電装置の構成例を示す図である。
図10図9に示す送電用カプラの構成例を示す図である。
図11図10に示す送電用カプラの内部の構成例を示す図である。
図12】車両と送電用カプラの位置関係を示す図である。
図13図12の一部を拡大して示す図である。
図14図9の変形実施形態の構成例を示す図である。
図15図13の変形実施形態の構成例を示す図である。
図16図13の変形実施形態の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0022】
(A)本発明の実施形態の動作原理の説明
まず、本発明の実施形態について説明する前に、本発明の動作原理について説明する。図1は、本発明の電界による電力伝送の動作原理を説明するための図である。この図の例では、電力伝送システム1は、送電装置10、および、受電装置20を有している。
【0023】
ここで、送電装置10は、電極板11,12、インダクタ13,14、接続線15,16、および、交流電力発生部17を有している。また、受電装置20は、電極板21,22、インダクタ23,24、接続線25,26、および、負荷27を有している。電極板11,12およびインダクタ13,14は送電用カプラを構成する。電極板21,22およびインダクタ23,24は受電用カプラを構成する。
【0024】
ここで、電極板11,12は、導電性を有する部材によって構成され、所定の距離d1を隔てて配置されている。図1の例では、電極板11,12,21,22として、略同一のサイズを有する矩形形状を有する平板状の電極板が例示されている。また、電極板11と電極板21は距離d2を隔てて対向するように平行に配置され、電極板12と電極板22も同じ距離d2を隔てて対向するように平行に配置されている。なお、電極板11,12,21,22としては、図1に示す以外の形状の電極板であってもよい。例えば、円形または楕円形状の平板電極板であったり、球形等の立体形状であったり、平板ではなく湾曲した形状または屈曲した形状の電極板であったりしてもよい。
【0025】
電極板11および電極板12の距離d1を含む合計幅Dは、これらの電極板から放射される電界の波長をλとした場合に、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。同様に、電極板21および電極板22の距離d1を含む合計幅Dは、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。また、電極板11と電極板21および電極板12と電極板22の間の距離d2についても、λ/2πで示される近傍界よりも短くなるように設定されている。
【0026】
インダクタ13,14は、例えば、導電性の線材(例えば、銅線)を巻回して構成され、図1の例では、電極板11,12の端部にそれぞれの一端が電気的に接続されている。接続線15はインダクタ13の他端と交流電力発生部17の出力端子の一端とを接続する導電性の線材(例えば、銅線)によって構成される。接続線16はインダクタ14の他端と交流電力発生部17の出力端子の他端とを接続する導電性の線材によって構成される。なお、接続線15,16は、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成される。
【0027】
交流電力発生部17は、所定の周波数の交流電力を発生し、接続線15,16を介してインダクタ13,14に供給する。
【0028】
電極板21,22は、電極板11,12と同様に、導電性を有する部材によって構成され、所定d1の距離を隔てて配置されている。
【0029】
インダクタ23,24は、例えば、導電性の線材を巻回して構成され、図1の例では、電極板21,22の端部にそれぞれの一端が電気的に接続されている。接続線25はインダクタ23の他端と負荷27の入力端子の一端とを接続する導電性の線材(例えば、銅線)によって構成される。接続線26はインダクタ24の他端と負荷27の入力端子の他端とを接続する導電性の線材によって構成される。なお、接続線25,26は、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成される。
【0030】
負荷27は、交流電力発生部17から出力され、送電用カプラおよび受電用カプラを介して伝送された電力が供給される。なお、負荷27は、例えば、整流装置および二次電池等によって構成されている。もちろん、これ以外であってもよい。
【0031】
図2は、図1に示す電力伝送システム1の等価回路を示す図である。この図2において、インピーダンス2は交流電力発生部17の出力インピーダンスを示し、インピーダンス27は負荷27の入力インピーダンスを示す。ここでは、ともにZ0の値を有するとして説明する。なお、等価回路に明示されない接続線15,16及び接続線25,26の特性インピーダンスもZ0とする。インダクタ3はインダクタ13,14に対応し、Lの素子値を有している。キャパシタ4は、電極板11,12の間に生じる素子値Cのキャパシタから、電極板11,12と電極板21,22の間に生じる素子値Cmのキャパシタを減じた素子値(C−Cm)を有する。キャパシタ5は、電極板11,12と電極板21,22の間に生じるキャパシタを示し、Cmの素子値を有している。キャパシタ6は、電極板21,22の間に生じる素子値Cのキャパシタから、電極板11,12と電極板21,22の間に生じる素子値Cmのキャパシタを減じた素子値(C−Cm)を有する。インダクタ7はインダクタ23,24に対応し、Lの素子値を有している。抵抗8は、送電用カプラの抵抗を示し、インダクタ13,14に付随する抵抗値である。抵抗9は、受電用カプラの抵抗を示し、インダクタ24,24に付随する抵抗値である。
【0032】
図3は、送電装置10と受電装置20の間のSパラメータの周波数特性を示している。具体的には、図3の横軸は周波数を示し、縦軸は送電装置10から受電装置20への挿入損失(S21)を示している。ここでは簡易的に、送電用カプラ及び受電用カプラの抵抗値を0とおいている。この図3に示すように、送電装置10から受電装置20への挿入損失は、周波数fでインピーダンス極大値を有し、周波数fおよびfでインピーダンス整合点、すなわち、共振点を有している。ここで、周波数fは、図2に示すインダクタ3,7のインダクタンス値Lと、電極板11,12または電極板21,22によって形成されるキャパシタのキャパシタンス値Cによって定まる。また、周波数fおよびfは、図2に示すインダクタ3,7のインダクタンス値Lと、電極板11,12および電極板21,22によって形成されるキャパシタのキャパシタンス値Cmと、ならびに、電極板11,12の間および電極板21,22の間にそれぞれ生じるキャパシタのキャパシタンス値Cによって近似値として定まる。
【0033】
交流電力発生部17が発生する交流電力の周波数は、図3に示すfからfの近傍、望ましくはfに設定する。交流電力の周波数がfもしくはfと一致していない場合でも、それらに近接していれば交流電力の周波数でのインピーダンスはZ0に近い値を有するので、整合回路を適用することで容易に整合を取り、送電装置10から受電装置20への挿入損失を略0dBとすることが出来る。素子値Cmは送受電極板の相対位置関係により変動し、その結果として図3に示すS21パラメータの周波数特性のグラフもCmの変化に応じて周波数シフトするが、交流電力の周波数が極値を取るfに設定されていれば、Cm変動の影響を緩和することができる。
【0034】
図1に示す実施形態では、送電装置10の電極板11,12と受電装置20の電極板21,22は、電界共振結合されており、送電装置10の電極板11,12から受電装置20の電極板21,22に対して電界によって交流電力が伝送される。
【0035】
つまり、図1に示す実施形態では、送電装置10の電極板11,12と受電装置20の電極板21,22は、近傍界であるλ/2πよりも短い距離d2だけ隔てて配置されているので、電極板11,12から放射される電界成分が支配的である領域に電極板21,22が配置される。また、電極板11,12の間に形成されるキャパシタおよびインダクタ13,14による共振周波数と、電極板21,22の間に形成されるキャパシタおよびインダクタ23,24による共振周波数とは略等しくなるように設定されている。このように、送電装置10の電極板11,12と受電装置20の電極板21,22は、電界共振結合されていることから、送電装置10の電極板11,12から受電装置20の電極板21,22に対して電界によって交流電力が効率よく伝送される。
【0036】
図4および図5は、より具体的な構成例を示す斜視図である。ここで、図4は、送電用カプラ110の構成例を示している。また、図5は送電用カプラ110と受電用カプラ120とを配置した状態を示す斜視図である。
【0037】
図4に示すように、送電用カプラ110は、矩形の板状形状を有する絶縁部材によって構成される回路基板118の表(おもて)面118A上に、矩形形状を有する導電性部材によって構成される電極板111,112が配置されて構成される。回路基板118の裏面118Bには、この図4の例では、電極板等は配置されていない。具体的な構成例としては、例えば、ガラスエポキシ基板やガラスコンポジット基板等によって構成される回路基板118上に、銅等の導電性の薄膜によって電極板111,112が形成される。電極板111,112は、所定の距離d1だけ離れた位置に平行に配置されている。また、距離d1を含む電極板111,112の幅Dは、これらの電極板から放射される電界の波長をλとした場合に、λ/2πで示される近傍界よりも狭くなるように設定されている。なお、具体的なDの長さとしては、例えば、使用周波数が13.56MHzの場合には、50cm程度とし、また、これと直交する方向の長さLについても50cm程度とすることができる。また、銅の薄膜ではなく、板状の導電性部材、例えば、銅板、アルミ板等を用いるようにしてもよい。
【0038】
回路基板118の電極板111,112の短手方向の端部には、インダクタ113,114の一端がそれぞれ接続されている。また、インダクタ113,114の他端は、接続線115,116の一端にそれぞれ接続されている。接続線115,116は、電極板111,112の領域およびこれらに挟まれる領域を回避するように配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向(図4の左下方向)に伸延するように配置されている。より詳細には、電極板111,112のそれぞれの矩形領域と、これら2つの電極板111,112によって挟まれた領域を回避して配置されるとともに、これらの領域から遠ざかる方向に伸延するように配置されている。このように配置することで、電極板111,112と接続線115,116の間の干渉を少なくすることができるので、伝送効率の低下を防止できる。接続線115,116は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成されている。なお、接続線115,116の他端は、図示しない交流電力発生部の出力端子にそれぞれ接続されている。接続線115,116によって送電用カプラ110に交流電力発生部が接続されることにより、送電装置が構成される。
【0039】
送電用カプラ110は、電極板111,112が所定の距離d1を隔てて配置されることによって形成されるキャパシタのキャパシタンスCと、インダクタ113,114のインダクタンスLによる直列共振回路を構成するので、これらによる固有の共振周波数fを有している。
【0040】
受電用カプラ120は、送電用カプラ110と同様の構成とされ、回路基板128の表面128A上に、矩形形状を有する導電性部材によって構成される電極板121,122およびインダクタ123,124が配置され、インダクタ123,124の他端に接続線125,126が接続されて構成される。電極板121,122によって形成されるキャパシタのキャパシタンスCと、インダクタ123,124のインダクタンスLによる直列共振回路の共振周波数fは送電用カプラ110と略同じに設定される。接続線125,126は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブルによって構成されている。受電用カプラ120の接続線125,126の他端には、図示しない負荷が接続される。接続線125,126によって受電用カプラ120に負荷が接続されることにより、受電装置が構成される。
【0041】
図5は、送電用カプラ110と受電用カプラ120を対向配置した状態を示す図である。この図に示すように、送電用カプラ110と受電用カプラ120は、回路基板118,128の表面118A,128Aが対向するように距離d2を隔て、回路基板118,128が平行になるように配置される。送電用カプラ110と受電用カプラ120は、送電用カプラ110の2枚の電極板111と112の間に生じる電界と受電用カプラ120の2枚の電極板121と122の間に生じる電界を略平行とし、送電用カプラ110の2枚の電極板111と112のギャップのx方向の位置と受電用カプラ120の2枚の電極板121と122のギャップのx方向の位置が略同じ場合に、最も効率良く電力伝送ができる。
【0042】
つぎに、図5に示す構成例の動作について説明する。図6は、送電用カプラ110と受電用カプラ120を20cm隔てて対向配置した場合(d2=20cmの場合)における送電用カプラ110のインピーダンスS11のスミスチャートを示している。この場合、測定器のポートインピーダンスは接続線路の特性インピーダンスZ0(実数値)
と等しい値に設定している。この図に示すように、本実施形態では、送電用カプラ110および受電用カプラ120のインピーダンスの軌跡は、スミスチャートの円の中心付近を通過することから、この付近において伝送を行うように設定することにより反射を抑えて効率良く電力を伝送することができる。
【0043】
図7は、送電用カプラ110と受電用カプラ120を20cm隔てて対向配置した場合(d2=20cmの場合)における送電用カプラ110と受電用カプラ120の間のSパラメータの周波数特性を示す図である。この図において、実線は伝送効率η21(=|S21|)の周波数特性を示している。破線は反射損η11(=|S11|)の周波数特性を示している。ここで、パラメータS11は送電用カプラ110から入力した信号の反射を示し、パラメータS21は送電用カプラ110から受電用カプラ120への信号の通過を示し、伝送効率η21は送電用カプラ110から受電用カプラ120への信号の伝送効率を示す。この図7に示すように、周波数27.12MHzにおいて、送電用カプラ110に入力した信号の反射が最小になるとともに、送電用カプラ110から受電用カプラ120への通過が最大になる。これにより、送電用カプラ110から受電用カプラ120への信号の伝送効率η21が約95%で最大となる。つまり、20cmにおいて、この電力伝送システム1はインピーダンスが整合すると言える。
【0044】
(B)本発明の実施形態の構成例の説明
【0045】
つぎに、本発明の実施形態について説明する。図8は、本発明の実施形態に係る電力伝送システムの電気的な構成を示すブロック図である。なお、図8に示す実施形態は、例えば、電気自動車またはハイブリッド車としての車両に本発明を適用する場合の構成例である。
【0046】
図8に示すように、本発明の実施形態に係る電力伝送システムは、高周波電源510、制御部515、送電用カプラ320、および、受電用カプラ700を有し、受電用カプラ700には、整流回路710、DC/DCコンバータ720、および、充電可能電池730が接続され、DC/DCコンバータ720には制御部725が接続されている。
【0047】
ここで、高周波電源510は、例えば、商用電源から高周波の交流電力を生成して送電用カプラ320に供給する。
【0048】
制御部515は、制御部725との間で通信を行うとともに、高周波電源510を制御する。
【0049】
送電用カプラ320は、図5に示す送電用カプラ110と同様の構成とされ、高周波電源510から供給される高周波電力に基づいて交番電界を生成して出力する。
【0050】
受電用カプラ700は、図5に示す受電用カプラ210と同様の構成とされ、送電用カプラ320から伝送される交番電界を受電して交流電力を出力する。
【0051】
整流回路710は、例えば、ダイオードによるブリッジ回路等によって構成され、交流電力を直流電力に変換して出力する。
【0052】
DC/DCコンバータ720は、整流回路710から出力される直流電力の電圧を昇圧または降圧して出力する。
【0053】
制御部725は、制御部515との間で通信を行うとともに、充電可能電池730の状態(例えば、充電率(State of Charge))を検出し、DC/DCコンバータ720を制御して充電可能電池730を充電する。
【0054】
充電可能電池730は、例えば、リチウムイオン電池等によって構成され、車両の動力源であるモータに対して電源電力を供給する。
【0055】
図9は、本発明の実施形態に係る電力伝送システムを構成する送電装置の構成例を示す図である。
【0056】
図9に示すように、本発明の実施形態に係る送電装置200は、送電用ユニット300、接続ケーブル400、筐体500、および、高周波電源510を有している。
【0057】
送電用ユニット300は、ベース板310、取っ手311,312、車輪止め313,314、および、送電用カプラ320を有している。
【0058】
ベース板310は、例えば、ステンレス板等の導電性の部材によって構成される。ベース板310は、その上面部に取っ手311,312、車輪止め313,314、および、送電用カプラ320が取り付けられる。また、ベース板310は、送電用カプラ320のグランドとして機能する。
【0059】
送電用カプラ320は、筐体内に送電用電極板が配置されて構成される。なお、送電用カプラ320の詳細な構成は、図10および図11を参照して後述する。
【0060】
取っ手311,312は、送電用ユニット300を移動する場合に使用される。なお、取っ手311,312は、移動後は取り外すようにしてもよい。あるいは、取っ手311,312は、有しない構成としてもよい。
【0061】
車輪止め313,314は、車両の車輪を制止する機能を有する。すなわち、車輪止め313,314は、ある程度の高さを有し、車両が後退して来た際に、車輪がそれ以上後退することを抑制する。
【0062】
接続ケーブル400は、例えば、同軸ケーブルまたは平衡ケーブル等によって構成され、高周波電源510から出力される高周波の交流電力を送電用カプラ320に伝送する。なお、図9の例では、接続ケーブル400は、例えば、樹脂製のダクトによって覆われている。
【0063】
高周波電源510は、商用電源から高周波の交流電力を生成して出力する。筐体500は、高周波電源510をその内部に収容し、風雨等から高周波電源510を保護する機能を有する。
【0064】
図10は、送電用カプラ320の詳細な構成例を示す図である。図10に示すように、送電用カプラ320は、電極板331,332が内部に配置された上部筐体321を有している。上部筐体321は、樹脂(例えば、ポリエチレン)によって構成される。なお、上部筐体321は、比誘電率が低い部材で構成ことが望ましい。比誘電率が高いと、送電用カプラ320と受電用カプラ700のキャパシタンスが大きくなり、共振特性が変化するためである。
【0065】
上部筐体321の一部には、接続ケーブル400が挿通される挿通部322が設けられている。
【0066】
図11は、図10に示す送電用カプラ320から上部筐体321を取り外した場合の構成例を示している。図11に示すように、上部筐体321の下部には、下部筐体323が配置され、下部筐体323の内部には、送電用の電極板331,332が所定の間隔を隔てて並置されている。また、下部筐体323の立ち上がり部には、接続ケーブル400が接続されるコネクタ325が設けられている。コネクタ325は、図示しないインダクタを介して電極板331,332に接続される。
【0067】
なお、電極板331,332は、図9に示すように、車両の前後方向に対して並置される。
【0068】
図12および図13は、電力を伝送する際の送電用カプラ320および受電用カプラ700の位置関係を示す図である。図12および図13に示すように、車両600の後部の底面には、受電用カプラ700が配置されている。
【0069】
車両600が後退して駐車する際には、後方の車輪610が車輪止め313,314によってそれ以上の後退を制止される。この結果、車両600は、図12および図13に示す位置で駐車することになる。
【0070】
このとき、送電用カプラ320と受電用カプラ700とは図12および図13に示すように、相互に対向する位置となる。より詳細には、送電用カプラ320の電極板331と受電用カプラ700の電極板701が対向し、送電用カプラ320の電極板332と受電用カプラ700の電極板702が対向した状態となる。
【0071】
なお、図13に示すように、送電用カプラ320の上部筐体321の天面は、水平面に対して傾きを有するように構成されているので、降雨による水分が天面に付着し、誘電率が変化して、伝送効率が変化することを抑制できる。
【0072】
(C)本発明の実施形態の動作の説明
【0073】
つぎに、本発明の実施形態の動作について説明する。なお、以下では、送電用ユニット300が公共施設に配置されており、当該公共施設に配置された送電用ユニット300を用いて、車両600の充電可能電池730を充電する場合を例に挙げて説明する。
【0074】
受電用カプラ700を搭載する車両が充電可能電池730を充電するために、送電用ユニット300が配置されている位置に向けて後退すると、車両600の車輪610は、車輪止め313,314によって制止される。
【0075】
この結果、送電用カプラ320と受電用カプラ700は、図12および図13に示す位置関係となる。車両600が停車され、イグニッションスイッチがオフの状態にされると、車両600に搭載されている制御部725は、制御部515との間で通信を行い、車両600のユーザが正当なユーザ(例えば、充電設備を使用可能なユーザ)であると認証された場合には、制御部725は、制御部515を介して高周波電源510に対して、送電を開始するように指示をする。
【0076】
この結果、高周波電源510は、高周波交流を出力し、送電用カプラ320に供給する。送電用カプラ320は、高周波電源510から供給される高周波電力を交番電界に変換して放射する。
【0077】
車両600に配置される受電用カプラ700は、送電用カプラ320から放射される交番電界を受信し、交流電流に変換して出力する。
【0078】
ところで、電界伝送では、図5に示すX方向の位置ずれに対しては、伝送効率が敏感に変化するが、図5に示すY方向の位置ずれに対しては、X方向に比較して伝送効率が変化しにくい。図13に示すように、送電用カプラ320の電極板331,332は、車両600の前後方向に並置され、受電用カプラ700の電極板701,702は、車両600の前後方向に並置されている。また、車輪止め313,314は、車輪610を止めた際に、電極板331と電極板701が対向し、電極板332と電極板702が対向するように位置決めがされている。このため、車両600が図9に示すY方向にずれて駐車された場合であっても、X方向のずれは殆ど生じないことから、効率よく電力を伝送することができる。
【0079】
受電用カプラ700によって受電された電力は、整流回路710によって整流され、直流電力に変換される。整流回路710から出力される直流電力は、DC/DCコンバータ720によって電圧が変換された後に充電可能電池730に供給される。制御部725は、DC/DCコンバータ720から出力される電圧を制御することで、充電可能電池730を充電する。
【0080】
充電可能電池730の充電が完了すると、制御部725がこれを検出し、制御部515に対して送電を停止するように要求する。この結果、制御部515は、高周波電源510を制御して送電を停止する。
【0081】
つぎに、制御部515は、高周波電源510によって送電された電力量を計算し、電力量に応じた電気料金を算出し、制御部725に通知するとともに、図示しないインターネットを介して課金サーバにアクセスし、ユーザに対して、電気料金に対する課金処理を実行する。この結果、ユーザに対して、使用した電力量に対応する電気料金が課金されることになる。
【0082】
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、車輪止め313,314によって送電用カプラ320および受電用カプラ700の位置決めをし、電界伝送によって電力を伝送するようにしたので、簡易な構成によって効率よく電力を伝送することができる。
【0083】
また、本発明の実施形態では、車輪止め313,314によって、車両600の前後方向の位置決めをするとともに、電極板331,332を車両600の前後方向に並置し、電極板701,702も車両600の前後方向に並置するようにしたので、車両600の左右方向に位置ずれをしている場合であっても、効率よく電力を伝送することができる。
【0084】
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、2つの車輪止め313,314のみを設けるようにしたが、図14に示すように、乗り越え防止壁315を設けるようにしてもよい。図14に示す例では、2つの車輪止め313,314の間に、これらと略同じ高さを有する乗り越え防止壁315が設けられている。このような構成により、後輪の左右のタイヤのいずれかが車輪止め313,314の間に位置するように車両600が後退した場合であっても、タイヤが送電用カプラ320に乗り上げて、送電用カプラ320が損傷することを防止できる。
【0085】
また、以上の実施形態では、図13に示すように、上部筐体321の天面は、一方の方向に傾きを有するようにし、電極板331,332は、水平面と平行に配置するようにしたが、図15に示すように、電極板331,332の断面がハの字になるように配置するとともに、上部筐体321の天面を電極板331,332と同様に断面がハの字になるように構成するようにしてもよい。このような構成によれば、降雨等による水分が流れる距離を図13の場合に比較して短くすることができるので、水分により誘電率が変化することを抑制できる。
【0086】
また、図13の構成において、図16に示すように、電極板331,332を上部筐体321の天面に合わせて傾斜させるようにしてもよい。図16に示す例では、電極板331,332の双方が、上部筐体321の天面に合わせて傾斜を有するように配置されている。なお、電極板331,332のいずれか一方を、上部筐体321の天面に合わせて傾斜を有するように配置してもよい。例えば、電極板331だけを天面に合わせて傾斜させたり、電極板332だけを天面に合わせて傾斜させたりしてもよい。なお、傾斜させる角度は、天面と必ずしも一致させなくてもよい。
【0087】
また、図13および図15の実施形態において、上部筐体321の天面に対して、撥水剤を塗布することで撥水加工するようにしてもよい。このような構成によれば、撥水性を高めて、降雨等によって伝送効率が変化することを防止できる。
【0088】
また、図8の構成例では、制御部515および制御部725を設け、これらによる通信によって、送電の開始および終了を制御するようにしたが、制御部515および制御部725を設けずに、ユーザのマニュアル操作によって送電の開始および終了を行うようにしてもよい。あるいは、車輪止め313,314に車輪610が接触したことをトリガとして送電を開始し、受電側のインピーダンスが変化した場合には送電を停止するようにしてもよい。すなわち、制御部515および制御部725は必須の構成要素ではない。
【0089】
また、以上の実施形態では、車輪止め313,314に車輪610が接触するまで車両600が後退されることを前提として説明したが、接触する位置まで後退されない状態で駐車された場合には、ユーザに対して、所定の位置まで後退するように警告を発するようにしてもよい。より詳細には、車輪止め313,314に車輪610が接触していない場合には警告を発するか、あるいは、受電側のインピーダンスが所定の範囲外である場合には警告を発するようにしてもよい。
【0090】
また、以上の実施形態では、車両600の後部の底面に受電用カプラ700を配置するようにしたが、車両600の前部の底面に受電用カプラ700を配置するようにしてもよい。なお、そのような構成の場合には、車両600の前方の車輪が車輪止め313,314によって制止された場合に、受電用カプラ700と送電用カプラ320とが対向する位置になるように位置合わせをすることが望ましい。
【0091】
また、以上の各実施形態では、インダクタは電極と接続線の間に1つずつ合計2つ挿入するようにしたが、電極と接続線の少なくとも一方に挿入するようにすればよい。
【0092】
また、以上の実施形態では、インダクタとしては、導体線を円柱状に巻回して構成するようにしたが、例えば、マイクロストリップラインで使用されるような、平面上を蛇行する形状を有するものや、平面上で螺旋形状を有するものによって構成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0093】
200 送電装置
210 受電用カプラ
300 送電用ユニット
310 ベース板
311,312 取っ手
313,314 車輪止め
315 防止壁
320 送電用カプラ
321 筐体
322 挿通部
323 底板
325 コネクタ
331,332 電極板
400 接続ケーブル
500 筐体
510 高周波電源
515 制御部
600 車両
610 車輪
700 受電用カプラ
701,702 電極板
710 整流回路
720 DC/DCコンバータ
725 制御部
730 充電可能電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16