特開2021-73513(P2021-73513A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2021-73513液晶組成物及びその製造方法、並びに該液晶組成物から構成される位相差フィルム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-73513(P2021-73513A)
(43)【公開日】2021年5月13日
(54)【発明の名称】液晶組成物及びその製造方法、並びに該液晶組成物から構成される位相差フィルム
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20210416BHJP
   C09K 19/54 20060101ALI20210416BHJP
   C08F 20/38 20060101ALI20210416BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20210416BHJP
   G02F 1/13363 20060101ALI20210416BHJP
   G02F 1/1337 20060101ALI20210416BHJP
【FI】
   G02B5/30
   C09K19/54 Z
   C08F20/38
   G02F1/13 500
   G02F1/13363
   G02F1/1337 525
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】116
(21)【出願番号】特願2021-5184(P2021-5184)
(22)【出願日】2021年1月15日
(62)【分割の表示】特願2016-87170(P2016-87170)の分割
【原出願日】2016年4月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100104592
【弁理士】
【氏名又は名称】森住 憲一
(74)【代理人】
【識別番号】100162710
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 真理奈
(72)【発明者】
【氏名】藤本 大地
(72)【発明者】
【氏名】大川 春樹
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 真之介
(72)【発明者】
【氏名】葛西 辰昌
【テーマコード(参考)】
2H149
2H290
2H291
4H027
4J100
【Fターム(参考)】
2H149AA01
2H149AB02
2H149AB26
2H149BA02
2H149DA02
2H149DA12
2H149DA18
2H149DB06
2H149DB15
2H149EA02
2H149FA05Z
2H149FA24Y
2H149FA33Y
2H149FA34Y
2H149FA52Y
2H149FA58Y
2H149FD05
2H149FD22
2H149FD25
2H290BA30
2H290BF13
2H290BF23
2H290DA01
2H290DA03
2H291FA22X
2H291FA22Z
2H291FA30X
2H291FA30Z
2H291FB05
2H291FC32
2H291GA08
2H291HA11
2H291PA44
2H291PA53
2H291PA84
2H291PA87
4H027BA12
4H027BB11
4H027BD01
4H027BD12
4H027BD24
4H027BE04
4H027BE05
4H027BE06
4J100AL66P
4J100BA02P
4J100BA15P
4J100BC04P
4J100BC43P
4J100BC53P
4J100BC83P
4J100DA66
4J100JA32
4J100JA37
(57)【要約】
【課題】本発明は、溶剤への溶解時における保存安定性に優れ、かつ、液晶化合物の配向欠陥の発生を抑えることができる、重合性液晶化合物を含む液晶組成物を提供することを目的とする。また本発明は、かかる液晶組成物を容易に得られる製造方法を提供することも目的とする。
【解決手段】式(A)で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(A)と、式(B)で表される主鎖に環構造を6つ以上有する重合性液晶化合物(B)とを含む液晶組成物。
[この文献は図面を表示できません]

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(A)で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(A)と、式(B)で表される主鎖に環構造を6つ以上有する重合性液晶化合物(B)とを含み、
式(A)におけるAr、A、A、B、B、D、D、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2は、式(B)におけるAr、A、A、B、B、D、D、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2とそれぞれ同一である、液晶組成物。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式(A)及び式(B)中、
m1及びm2は、それぞれ独立に1〜3の整数を表し、n1及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1とn2との合計値は1以上6以下であり、m1が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、m2が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、
、B、D、D、E、E、J、J、Y、及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
、F、Z、及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16のアルカンジイル基又は単結合を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表し、
Arは置換されていてもよい2価の芳香族基であり、該芳香族基中に窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上を含む。]
【請求項2】
Arにおける芳香族基はπ電子を10〜30個有する、請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項3】
極大吸収波長(λmax)は300〜400nmである、請求項1又は2に記載の液晶組成物。
【請求項4】
Arは複素環を有する芳香族基である、請求項1〜3のいずれかに記載の液晶組成物。
【請求項5】
複素環を有する芳香族基はベンゾチアゾール基を有する芳香族基である、請求項4に記載の液晶組成物。
【請求項6】
、G、X及びXはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基である、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶組成物。
【請求項7】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重合性液晶化合物(B)の面積百分率値が0.1%以上40%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の液晶組成物。
【請求項8】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重合性液晶化合物(B)の重量平均分子量が1000以上3000以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の液晶組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の液晶組成物の配向状態における重合体から構成される位相差フィルム。
【請求項10】
下記式(1):
0.8≦Re(450nm)/Re(550nm)<1 (1)
(式中、Re(λ)は波長λnmの光に対する正面位相差値を表す。)
を満たす、請求項9に記載の位相差フィルム。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の位相差フィルムを含む偏光板。
【請求項12】
請求項11に記載の偏光板を含む光学ディスプレイ。
【請求項13】
式(A−1):
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(A−1)と、式(B−1):
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
で表される主鎖に環構造を6つ以上有する重合性液晶化合物(B−1)とを含む液晶組成物を製造する方法であって、
該方法は、式(C):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
で表されるカルボン酸化合物(C)と、式(D):
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
で表されるカルボン酸化合物(D)とを反応させて、式(E):
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
で表されるカルボン酸化合物(E)とカルボン酸化合物(C)とを含む混合物を得る工程を含み、
式(A−1)、(B−1)、(C)、(D)及び(E)中、
m1及びm2は、それぞれ独立に1〜3の整数を表し、n1及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1とn2との合計値は1以上6以下であり、m1が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、m2が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、
、B、D、D、E、E、J、J、Y、及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
、F、Z、及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16のアルカンジイル基又は単結合を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表し、
式(A−1)におけるAr、A、A、B、B、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2は、式(B−1)におけるAr、A、A、B、B、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2とそれぞれ同一である、方法。
【請求項14】
カルボン酸化合物(E)とカルボン酸化合物(C)とを含む前記混合物を、式(F):
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
で表されるアルコール化合物(F)とを反応させて、重合性液晶化合物(A−1)と重合性液晶化合物(B−1)とを含む液晶組成物を得る工程を含み、式(F)中、Arは置換されていてもよい2価の芳香族基であり、該芳香族基中に窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カルボン酸化合物(C)1モルに対する、カルボン酸化合物(D)の使用量が0.001〜0.5モルである、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記カルボン酸化合物(C)と前記カルボン酸化合物(D)との反応、及び/又はカルボン酸化合物(C)とカルボン酸化合物(E)とを含む前記混合物と前記アルコール化合物(F)との反応は、縮合剤の存在下において行われる、請求項13〜15のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶組成物及びその製造方法、並びに該液晶組成物から構成される位相差フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネル表示装置(FPD)に用いられる位相差フィルムなどの光学フィルムとして、例えば、重合性液晶化合物を溶剤に溶解させて得られる塗工液を、支持基材に塗布後、重合して得られる光学フィルムがある。従来、重合性液晶化合物としては、例えば、6員環が2〜4個連結された棒状構造のネマチック液晶化合物などが知られている(例えば、非特許文献1)。一方、位相差フィルムとしては、その特性の1つとして全波長領域において偏光変換可能であることが求められており、[Re(450)/Re(550)]<1かつ[Re(650)/Re(550)]>1の逆波長分散性を示す波長域では、理論上、一様の偏光変換が可能であることが知られている。このような位相差フィルムを構成し得る重合性化合物は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−207765号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】液晶便覧、液晶便覧編集委員会 編、2000年、第312頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような塗工液を用いて位相差フィルム等の光学フィルムを製造する場合、液晶化合物を溶剤に溶解させて塗工液を調製する必要がある。しかしながら、かかる重合性液晶化合物は、その化学構造に由来して種々の溶剤への溶解性が乏しい場合が多く、塗工液の保存時に液晶化合物が結晶化して析出することがあり、析出した結晶は光学フィルムの欠陥の原因となる。また、一般的に溶剤への溶解性を向上させるために、液晶化合物に長鎖のアルキル基を導入する手法が用いられるが、かかる場合には、導入された置換基により液晶化合物の分子配向が乱され、光学フィルムにおける配向欠陥を生じる原因となる。
【0006】
そこで本発明は、かつ、溶剤への溶解時における保存安定性に優れ、かつ、液晶化合物の配向欠陥の発生を抑えることができる、液晶化合物を含む液晶組成物を提供することを目的とする。また本発明は、かかる液晶組成物を容易に得られる製造方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の好適な態様を提供するものである。
[1]式(A)で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(A)と、式(B)で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(B)とを含む液晶組成物。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式(A)及び式(B)中、
m1、m2、n1、及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1とn2との合計値は1以上6以下であり、m1が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、m2が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、
、B、D、D、E、E、J、J、Y、及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
、F、Z、及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16のアルカンジイル基又は単結合を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表し、
Arは置換されていてもよい2価の芳香族基であり、該芳香族基中に窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上を含む。]
[2]Arにおける芳香族基はπ電子を10〜30個有する、前記[1]に記載の液晶組成物。
[3]極大吸収波長(λmax)は300〜400nmである、前記[1]又は[2]に記載の液晶組成物。
[4]Arは複素環を有する芳香族基である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の液晶組成物。
[5]複素環を有する芳香族基はベンゾチアゾール基を有する芳香族基である、前記[4]に記載の液晶組成物。
[6]G、G、X及びXはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の液晶組成物。
[7]ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重合性液晶化合物(B)の面積百分率値が0.1%以上40%以下である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の液晶組成物。
[8]ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重合性液晶化合物(B)の重量平均分子量が1000以上3000以下である、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の液晶組成物。
[9]式(B):
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
[式(B)中、
m1、m2、n1、及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1とn2との合計値は1以上6以下であり、m1が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、m2が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、
、B、D、D、E、E、J、J、Y、及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
、F、Z、及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16のアルカンジイル基又は単結合を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表し、
Arは置換されていてもよい2価の芳香族基であり、該芳香族基中に窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上を含む。]
で表される、主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(B)。
[10]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の液晶組成物の配向状態における重合体から構成される位相差フィルム。
[11]下記式(1):
0.8≦Re(450nm)/Re(550nm)<1 (1)
(式中、Re(λ)は波長λnmの光に対する正面位相差値を表す。)
を満たす、前記[10]に記載の位相差フィルム。
[12]前記[10]又は[11]に記載の位相差フィルムを含む偏光板。
[13]前記[12]に記載の偏光板を含む光学ディスプレイ。
[14]式(A−1):
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
で表される重合性液晶化合物(A−1)と、式(B−1):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
で表される重合性液晶化合物(B−1)とを含む液晶組成物を製造する方法であって、
該方法は、式(C):
【化5】
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で表されるカルボン酸化合物(C)と、式(D):
【化6】
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で表されるカルボン酸化合物(D)とを反応させて、式(E):
【化7】
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で表されるカルボン酸化合物(E)とカルボン酸化合物(C)とを含む混合物を得る工程を含み、
式(A−1)、(B−1)、(C)、(D)及び(E)中、
m1、m2、n1、及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1とn2との合計値は1以上6以下であり、m1が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、m2が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、
、B、D、D、E、E、J、J、Y、及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
、F、Z、及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16のアルカンジイル基又は単結合を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表す、方法。
[15]カルボン酸化合物(E)とカルボン酸化合物(C)とを含む前記混合物を、式(F):
【化8】
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で表されるアルコール化合物(F)とを反応させて、重合性液晶化合物(A−1)と重合性液晶化合物(B−1)とを含む液晶組成物を得る工程を含み、式(F)中、Arは置換されていてもよい2価の芳香族基であり、該芳香族基中に窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上を含む、前記[14]に記載の方法。
[16]前記カルボン酸化合物(C)1モルに対する、カルボン酸化合物(D)の使用量が0.001〜0.5モルである、前記[14]又は[15]に記載の方法。
[17]前記カルボン酸化合物(C)と前記カルボン酸化合物(D)との反応、及び/又はカルボン酸化合物(C)とカルボン酸化合物(E)とを含む前記混合物と前記アルコール化合物(F)との反応は、縮合剤の存在下において行われる、前記[14]〜[16]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、溶剤への溶解時における保存安定性に優れ、かつ、液晶化合物の配向欠陥の発生を抑えることができる、液晶化合物を含む液晶組成物を提供することができる。また、本発明によれば、かかる液晶組成物を容易に得られる製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の液晶組成物は、式(A):
【化9】
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で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(A)と、式(B):
【化10】
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で表される主鎖に環構造を5つ以上有する重合性液晶化合物(B)とを含むものである。
【0010】
式(A)及び式(B)において、m1、m2、n1、及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1及びn2の合計値は1以上6以下であり、m1が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、m2が2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一でも異なっていてもよく、
、B、D、D、E、E、J、J、Y、及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよく、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
、F、Z、及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16のアルカンジイル基又は単結合を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよく、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよく、
及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表し、
Arは置換されていてもよい2価の芳香族基であり、該芳香族基中に窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上を含む。
【0011】
式(A)及び(B)において、Arで表される2価の芳香族基は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子のうち少なくとも一つ以上含み、好ましくは二つ以上含む。Arで表される2価の芳香族基が、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のうち少なくとも一以上含むとは、Ar中にこれらヘテロ原子を含んでいればよく、Arは複素環を有してもよく、複素環を有していなくてもよい。Arで表される2価の芳香族基は、上記液晶組成物から得られる位相差フィルムの逆波長分散性発現の観点から、複素環を有する芳香族基であることが好ましく、例えばフラン環、ベンゾフラン環、ピロール環、チオフェン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、フェナンスロリン環等を有する芳香族基が挙げられる。なかでも、製造上の観点から、複素環を有する芳香族基は、ベンゼン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環を有する芳香族基がより好ましく、ベンゾチアゾール基を有する芳香族基がさらに好ましい。また、Arにおける芳香族環に含まれる窒素原子はπ電子を有することが好ましい。
【0012】
該芳香族環に含まれるπ電子の合計数Nπは、上記液晶組成物から得られる位相差フィルムの逆波長分散性発現の観点から、好ましくは10個以上、より好ましくは12個以上、さらに好ましくは14個以上であり、好ましくは30個以下、より好ましくは25個以下である。
【0013】
Arで表される芳香族環としては、例えば以下の基が挙げられる。
【0014】
【化11】
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【0015】
式(Ar−1)〜式(Ar−20)中、*部は連結部を表し、Z0’、Z1’及びZ2’は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基又は炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基を表す。
、Q及びQは、それぞれ独立に、−CR1011−、−S−、−NR12−、−CO−又は−O−を表す。
10、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
1’、Y2’及びY3’は、それぞれ独立に、置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。
1’及びW2’は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、メチル基又はハロゲン原子を表す。
mは、0〜6の整数を表す。
【0016】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子が好ましい。
【0017】
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、及びヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
【0018】
炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec−ブチルスルフィニル基、tert−ブチルスルフィニル基、ペンチルスルフィニル基、ヘキシル基スルフィニル等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキルスルフィニル基がより好ましく、メチルスルフィニル基が特に好ましい。
【0019】
炭素数1〜6のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキルスルホニル基がより好ましく、メチルスルホニル基が特に好ましい。
【0020】
炭素数1〜6のフルオロアルキル基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられ、炭素数1〜4のフルオロアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のフルオロアルキル基がより好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
【0021】
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
【0022】
炭素数1〜6のアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルチオ基が好ましく、炭素数1〜2のアルキルチオ基がより好ましく、メチルチオ基が特に好ましい。
【0023】
炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基としては、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N−sec−ブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基等が挙げられ、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基が好ましく、炭素数1〜2のN−アルキルアミノ基がより好ましく、N−メチルアミノ基が特に好ましい。
【0024】
炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基等が挙げられ、炭素数2〜8のN,N−ジアルキルアミノ基が好ましく、炭素数2〜4のN,N−ジアルキルアミノ基がより好ましく、N,N−ジメチルアミノ基が特に好ましい。
【0025】
炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基としては、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基等が挙げられ、炭素数1〜4のN−アルキルスルファモイル基が好ましく、炭素数1〜2のN−アルキルスルファモイル基がより好ましく、N−メチルスルファモイル基が特に好ましい。
【0026】
炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基としては、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−メチル−N−エチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N,N−ジイソプロピルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジイソブチルスルファモイル基、N,N−ジペンチルスルファモイル基、N,N−ジヘキシルスルファモイル基等が挙げられ、炭素数2〜8のN,N−ジアルキルスルファモイル基が好ましく、炭素数2〜4のN,N−ジアルキルスルファモイル基がより好ましく、N,N−ジメチルスルファモイル基が特に好ましい。
【0027】
0’、Z1’及びZ2’は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、メチルスルホニル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、メチルチオ基、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチルスルファモイル基又はN,N−ジメチルスルファモイル基であることが好ましい。
【0028】
10、R11及びR12における炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
及びQは、それぞれ独立に、−S−、−CO−、−NH−、−N(CH)−であることが好ましく、Qは、−S−、−CO−であることが好ましい。
【0029】
1’、Y2’及びY3’における芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ビフェニル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基が挙げられ、フェニル基、ナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。芳香族複素環基としては、フリル基、ピロリル基、チエニル基、ピリジニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基等の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を少なくとも一つ含み、炭素数4〜20の芳香族複素環基が挙げられ、フリル基、ピロリル基、チエニル基、ピリジニル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基が好ましい。
【0030】
かかる芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基は、少なくとも一つの置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基等が挙げられ、ハロゲン原子、炭素数1〜2のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜2のアルキルスルホニル基、炭素数1〜2のフルオロアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキルチオ基、炭素数1〜2のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜4のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜2のアルキルスルファモイル基が好ましい。
【0031】
ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基及び炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
【0032】
式(Ar−14)〜(Ar−20)の中でも、式(Ar−6)および式(Ar−7)が分子の安定性の観点から好ましい。
【0033】
式(Ar−14)〜(Ar−20)において、Y1’は、これが結合する窒素原子及びZ0’と共に、芳香族複素環基を形成していてもよい。例えば、ピロール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、インドール環、キノリン環、イソキノリン環、プリン環、ピロリジン環、ピペリジン環等が挙げられる。この芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい。また、Y1’は、これが結合する窒素原子及びZ0’と共に、後述する置換されていてもよい多環系芳香族炭化水素基又は多環系芳香族複素環基であってもよい。
【0034】
1’、Y2’及びY3’は、それぞれ独立に、置換されていてもよい多環系芳香族炭化水素基又は多環系芳香族複素環基であってもよい。多環系芳香族炭化水素基は、縮合多環系芳香族炭化水素基、又は芳香環集合に由来する基をいう。多環系芳香族複素環基は、縮合多環系芳香族複素環基、又は芳香環集合に由来する基をいう。例えば、Y1’、Y2’及びY3’は、それぞれ独立に、式(Y−1)〜式(Y−7)で表されるいずれかの基であることが好ましく、式(Y−1)又は式(Y−4)で表されるいずれかの基であることがより好ましい。
【0035】
【化12】
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【0036】
[式(Y−1)〜式(Y−7)中、*部は連結部を表し、Zは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロキシキド基、スルホン基、スルホキシド基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のチオアルキル基、炭素数2〜8のN,N−ジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基を表す。
及びVは、それぞれ独立に、−CO−、−S−、−NR13−、−O−、−Se−又は−SO−を表す。
〜Wは、それぞれ独立に、−C=又は−N=を表す。
ただし、V、V及びW〜Wのうち少なくとも1つは、S、N、O又はSeを含む基を表す。
13は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
aは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表す。
bは、それぞれ独立に、0〜2の整数を表す。]
【0037】
式(Y−1)〜式(Y−7)で表されるいずれかの基は、式(Y−1)〜式(Y−16)で表されるいずれかの基であることが好ましく、式(Y−1)〜式(Y−6)で表されるいずれかの基であることがより好ましく、式(Y−1)又は式(Y−3)で表される基であることが特に好ましい。なお、*部は連結部を表す。
【0038】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0039】
式(Y−1)〜式(Y−16)中、Z、a、b、V、V及びW〜Wは、上記と同じ意味を表す。
【0040】
【化14】
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【0041】
[式(Y−1)〜式(Y−6)中、Z、a、b、V、V及びWは、上記と同じ意味を表す。]
【0042】
としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、カルボキシル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基等が挙げられ、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、シアノ基、ニトロ基、スルホン基、ニトロキシキド基、カルボキシル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、チオメチル基、N,N−ジメチルアミノ基又はN−メチルアミノ基が好ましく、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が特に好ましい。
【0043】
ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のN−アルキルアミノ基、炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のN−アルキルスルファモイル基及び炭素数2〜12のN,N−ジアルキルスルファモイル基としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
【0044】
及びVは、それぞれ独立に、−S−、−NR13−又は−O−であることが好ましい。
【0045】
〜Wは、それぞれ独立に、−C=又は−N=であることが好ましい。
【0046】
、V及びW〜Wのうち少なくとも1つは、S、N又はOを含む基を表すことが好ましい。
【0047】
aは0又は1であることが好ましい。bは0であることが好ましい。
1’〜Y3’の具体例として、式(ar−1)〜式(ar−840)で表される基が挙げられる。なお、*部は連結部を表す。
【0048】
【化15】
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【0049】
【化16】
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【0050】
【化17】
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【0051】
【化18】
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【0052】
【化19】
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【0053】
【化20】
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【0054】
【化21】
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【0055】
【化22】
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【0056】
【化23】
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【0057】
【化24】
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【0058】
【化25】
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【0059】
【化26】
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【0167】
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【0168】
式(A)及び(B)において、A、A、G及びGは、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表す。該2価の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは4〜15、より好ましくは5〜14、さらに好ましくは6〜12、例えば6〜10であり、該2価の芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜18、より好ましくは6〜16、さらに好ましくは6〜14、例えば6〜10である。上記脂環式炭化水素基及び上記芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。ここで、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
【0169】
上記2価の脂環式炭化水素基としては、シクロアルカンジイル基等が挙げられる。該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−(メチレン基)は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−に置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよい。ここで、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
【0170】
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
【0171】
2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−1)〜式(g−4)で表される基が挙げられる。脂環式炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−、−S−、−NH−又は−NR−に置き換わった2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−5)〜式(g−8)で表される基が挙げられる。Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−が、−N(−)−に置き換わった2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−9)〜式(g−10)で表される基が挙げられる。上記2価の脂環式炭化水素基は、5員環又は6員環の脂環式炭化水素基であることが好ましい。
【0172】
【化135】
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【0173】
2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−1)で表される基であることが好ましく、1,4−シクロヘキサンジイル基であることがさらに好ましく、trans−1,4−シクロへキサンジイル基であることが特に好ましい。
【0174】
上記2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、式(a−1)〜式(a−8)で表される基が挙げられる。2価の芳香族炭化水素基としては、1,4−フェニレン基が好ましい。
【0175】
【化136】
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【0176】
本発明の一実施態様において、製造上の観点から、A及びAは、それぞれ独立に、2価の芳香族炭化水素基であることが好ましい。また、本発明の一実施態様において、製造上の観点から、G及びGは、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基であることが好ましく、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基であることがより好ましく、G及びGの両方がトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基であることがより好ましい。また、重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、AとAとが互いに同一であることが好ましく、及び/又はGとGとが互いに同一であることが好ましい。なお、AとAとが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のA及びAの構造が互いに同一であることを意味し、GとGとが互いに同一であることについても同様である。
【0177】
式(A)及び(B)において、B、B、D、D、E、E、J、J、Y及びYは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−、−CH−S−又は単結合を表す。ここで、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
【0178】
及びBは、製造上の観点から、それぞれ独立に、−O−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−O−C(=S)−、−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−又は−CH−S−であることが好ましく、−O−、−O−CO−又は−CO−O−であることがより好ましい。重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、B及びBは互いに同一であることが好ましい。なお、B及びBが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のB及びBの構造が互いに同一であることを意味し、例えばBが−O−CO−である場合において、Bと互いに同一であるBとは−CO−O−である。
【0179】
、D、E、E、J及びJは、製造上の観点から、それぞれ独立に、−O−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−O−C(=S)−、−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−又は−CH−S−であることが好ましく、−O−、−O−CO−又は−CO−O−であることがより好ましい。重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、DとDとが互いに同一であることが好ましく、JとJとが互いに同一であることが好ましく、及び/又はEとEとが、互いに同一であることが好ましい。ここで、DとDとが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のDとDとの構造が互いに同一であることを意味し、JとJとが互いに同一であること、及びEとEとが互いに同一であることについても同様である。
【0180】
及びYは、製造上の観点から、それぞれ独立に、−O−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−O−C(=S)−、−C(=S)−O−、−CO−NR−、−NR−CO−、−O−CH−、−CH−O−、−S−CH−又は−CH−S−であることが好ましく、−O−、−O−CO−又は−CO−O−であることがより好ましい。重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、Y及びYは互いに同一であることが好ましい。なお、Y及びYが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のB及びBの構造が互いに同一であることを意味する。
【0181】
式(A)及び(B)において、m1及びm2は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは1〜2の整数を表し、例えば1を表す。本発明の好ましい実施態様において、重合性液晶化合物を製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、m1及びm2は互いに同一であることが好ましい。
【0182】
式(B)において、n1及びn2は、それぞれ独立に、0〜3の整数、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0〜1の整数を表す。また、n1とn2との合計値は、1以上6以下、好ましくは1以上3以下、例えば1以上2以下、特に1である。n1とn2との合計値が上記上限値以下であると、重合性液晶化合物(B)の溶剤への溶解性が良好である。n1とn2との合計値が上記下限値以上であると、重合性液晶化合物の析出抑制に効果を発揮することができる。なお、複数の重合性液晶化合物(B)を用いてもよく、その場合、n1及びn2の平均値は、それぞれ独立に、0〜3、好ましくは0〜2、例えば1〜2又は0〜1を表す。重合性液晶化合物(B)中のn1とn2との合計値は、例えば製造工程における原料の仕込み量や、LC−MS測定等によって決定することができる。
【0183】
式(A)及び(B)において、F及びFは、それぞれ独立に、炭素数1〜16、好ましくは2〜15、より好ましくは3〜12、さらに好ましくは4〜11、例えば4〜7のアルカンジイル基又は単結合を表す。該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置換されていてもよい。Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、F及びFが互いに同一であることが好ましい。ここで、F及びFが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のF及びFの構造が互いに同一であることを意味する。
【0184】
式(B)において、Z及びZは、それぞれ独立に、炭素数1〜16、好ましくは3〜15、より好ましくは4〜13、さらに好ましくは5〜12、例えば6〜11のアルカンジイル基又は単結合を表す。該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置換されていてもよい。Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、Z及びZが互いに同一であることが好ましい。ここで、Z及びZが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のZ及びZの構造が互いに同一であることを意味する。
【0185】
式(A)及び(B)において、P及びPは、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表し、P及びPのうち少なくとも1つは重合性基を表し、好ましくはP及びPは重合性基を表す。重合性基とは、重合反応に関与し得る基を含む基である。重合反応に関与し得る基としては、ビニル基、p−(2−フェニルエテニル)フェニル基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、カルボキシル基、メチルカルボニル基、ヒドロキシル基、カルバモイル基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、アミノ基、ホルミル基、−N=C=O、−N=C=S、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。
【0186】
重合性基は、光重合に適するという点で、ラジカル重合性基又はカチオン重合性基が好ましく、取り扱いが容易で、製造も容易であるという点で、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、重合性が高いという点で、アクリロイル基又はアクリロイルオキシ基がより好ましい。
【0187】
式(B)において、X及びXは、それぞれ独立に、炭素数3〜16、好ましくは炭素数4〜14、より好ましくは炭素数5〜12、例えば炭素数6〜10の、2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R、−OR、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−、−NH−又は−NR−で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置換されていてもよい。ここで、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。X及びXにおける2価の脂環式炭化水素基としては、例えばA、A、G及びGにおける2価の脂環式炭化水素基の例示置換基が挙げられる。特に、X及びXはトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基であることが好ましい。R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。本発明において、X及びXが上記炭素数の2価の脂環式炭化水素基であることにより、重合性液晶化合物(A)の析出をさらに抑制することができる。なお、重合性液晶化合物を容易に製造し易く、製造コストを抑制することができる観点から、X及びXが互いに同一であることが好ましい。ここで、X及びXが互いに同一であるとは、Arを中心としてみた場合のX及びXの構造が互いに同一であることを意味する。なお、重合性液晶化合物の配向性の観点から、G、G、X及びXが、互いに同一であることがより好ましく、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基であることがさらに好ましい。
【0188】
本発明の一実施態様において、上記重合性液晶化合物(B)が提供される。重合性液晶化合物(B)は、位相差フィルムを製造するための重合性液晶化合物、特に上記重合性液晶化合物(A)を含む液晶組成物の添加剤として用いることができる。重合性液晶化合物(B)を、種々の重合性液晶化合物を含む組成物に添加することにより該重合性液晶化合物の析出を抑制することができる。例えば、上記重合性液晶化合物(A)を含む組成物に重合性液晶化合物(B)を添加することにより、組成物を溶剤中に溶解させた場合において重合性液晶化合物(A)の析出を抑制することができる。この理由は、特定の理論に拘束されるわけではないが、昇温下で重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を溶解させた溶液において、重合性液晶化合物(B)が重合性液晶化合物(A)の過飽和状態を安定化させるためであると考えられる。重合性液晶化合物の溶剤への溶解性を向上させるための従来の技術として、重合性液晶化合物に長鎖アルキル等の置換基を導入させる技術があるが、かかる技術によると、導入される置換基の存在により液晶化合物の配向性が乱れる結果、該重合性液晶化合物から位相差フィルムを製造することが困難となる。しかし、本発明によれば、長鎖アルキル等の置換基を導入することなく、重合性液晶化合物(B)の添加により、液晶組成物に含まれる重合性液晶化合物の析出を抑制することができるため、溶剤への溶解時における保存安定性が良好であり、さらに得られる位相差フィルムの配向欠陥を抑制できる観点から有利である。なお、保存安定性が向上させると、該液晶組成物の塗工安定性も向上させることが可能である。
【0189】
本発明の液晶組成物は、上記重合性液晶化合物(A)と上記重合性液晶化合物(B)とを含むものである。重合性液晶化合物(A)を表す式(A)におけるAr、A、A、B、B、D、D、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2は、重合性液晶化合物(B)を表す式(B)におけるAr、A、A、B、B、D、D、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2と、それぞれ異なっていても同一であってもよい。本発明の好ましい実施態様において、上記式(A)におけるAr、A、A、B、B、D、D、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2は、上記式(B)におけるAr、A、A、B、B、D、D、E、E、F、F、G、G、P、P、m1及びm2とそれぞれ同一であり、この場合、重合性液晶化合物(A)及び(B)を含む液晶組成物を溶剤に添加した場合において重合性液晶化合物の析出を抑制する効果が高く、また本発明の液晶組成物に含まれる重合性液晶化合物(A)及び(B)の調製をワンポットで同時に行い易いため、本発明の液晶組成物の調製が非常に簡便に行うことができ、経済的に有利である。
【0190】
上記重合性液晶化合物(A)の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムは、逆波長分散性を示すことが好ましい。重合性液晶化合物(A)の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムが逆波長分散性を示すと、広範囲の波長域において一様の偏光変換が可能であるため好ましい。逆波長分散性を示すとは、[Re(450nm)/Re(550nm)]<1の場合であり、正波長分散性を示すとは、[Re(450nm)/Re(550nm)]≧1の場合である。
【0191】
重合性液晶化合物(A)の極大吸収波長(λmax)は、好ましくは300〜400nm、より好ましくは315〜385nm、さらに好ましくは320〜380nmである。重合性液晶化合物(A)の極大吸収波長(λmax)が上記下限値以上であると、重合性液晶化合物(A)の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムは逆波長分散性を示しやすい傾向にある。重合性液晶化合物(A)の極大吸収波長(λmax)が上記上限値以下であると、可視域での吸収を抑えてフィルムへの着色を回避できる。
【0192】
上記重合性液晶化合物(A)は、主鎖に環構造を5つ以上有する。主鎖に環構造を5つ以上有することにより、液晶相の熱安定性を高くすることができる。なお、重合性液晶化合物(A)が主鎖において有する環構造の上限値は通常12つ以下、例えば9つ以下である。
【0193】
かかる重合性液晶化合物(A)としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
【0194】
【化137】
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【0195】
【化138】
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【0196】
【化139】
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【0197】
【化140】
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【0198】
【化141】
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【0199】
【化142】
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【0200】
【化143】
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【0201】
【化144】
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【0202】
【化145】
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【0203】
【化146】
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【0204】
【化147】
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【0205】
【化148】
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【0206】
【化149】
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【0207】
【化150】
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【0208】
【化151】
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【0209】
【化152】
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【0210】
【化153】
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【化158】
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【0217】
【化160】
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【0218】
【化161】
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【0219】
【化162】
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【0220】
【化163】
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【0221】
【化164】
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【0222】
【化165】
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【0223】
【化166】
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【0224】
【化167】
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【0225】
【化168】
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【0226】
【化169】
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【0227】
【化170】
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【0228】
【化171】
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【0229】
上記重合性液晶化合物(B)は、主鎖に環構造を5つ以上、好ましくは6つ以上有する。主鎖に環構造を上記下限値以上有することにより、重合性液晶化合物(A)の析出抑制に効果を示すことができる。なお、重合性液晶化合物(B)が主鎖において有する環構造の上限値は通常20つ以下、例えば15つ以下である。
【0230】
上記重合性液晶化合物(B)の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムは、逆波長分散性を示すことが好ましい。重合性液晶化合物(B)の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムが逆波長分散性を示すと、本発明の液晶組成物を用いて位相差フィルムを製造する場合において、該液晶組成物に含まれる重合性液晶化合物(A)に起因する逆波長分散性に大きく影響しにくい。
【0231】
重合性液晶化合物(B)の極大吸収波長(λmax)は、好ましくは300〜400nm、より好ましくは315〜385nm、さらに好ましくは320〜380nmである。重合性液晶化合物(B)の極大吸収波長(λmax)が上記下限値以上であると、重合性液晶化合物(B)の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムは逆波長分散性を示しやすい傾向にある。重合性液晶化合物(B)の極大吸収波長(λmax)が上記上限値以下であると、可視域での吸収を抑えてフィルムへの着色を回避できる。
【0232】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重合性液晶化合物(B)の重量平均分子量が、好ましくは1000以上3000以下、より好ましくは1500以上3000以下、さらに好ましくは2000以上3000以下である。重合性液晶化合物(B)の重量平均分子量が上記範囲内であると、塗工液中にて重合性液晶化合物(B)が析出し難いため好ましい。なお、重合性液晶化合物(B)の重量平均分子量は、例えばゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン標準として算出することができる。
【0233】
上記重合性液晶化合物(B)としては、例えば以下の式で示される化合物が挙げられる。
【0234】
以下の式におけるkは1〜16の整数、好ましくは4〜14の整数、より好ましくは6〜12の整数を表し、n1、及びn2はそれぞれ独立に、0〜3の整数を表し、n1とn2との合計値は1以上6以下、好ましくは1以上3以下、例えば1以上2以下、特に1である。またシクロヘキサン環はトランス体であるとが好ましい。
【0235】
【化172】
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【0236】
【化173】
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【0237】
【化174】
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【0238】
【化175】
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【0239】
【化176】
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【0240】
【化177】
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【0241】
【化178】
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【0242】
【化179】
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【0243】
【化180】
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【0244】
【化181】
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【0245】
【化182】
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【0246】
【化183】
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【0247】
【化184】
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【0248】
【化185】
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【0249】
【化186】
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【0250】
【化187】
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【0251】
【化188】
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【0252】
【化189】
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【0253】
【化190】
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【0254】
【化191】
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【0255】
【化192】
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【0256】
【化193】
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【0257】
【化194】
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【0258】
【化195】
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【0259】
【化196】
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【0260】
【化197】
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【0261】
【化198】
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【0262】
【化199】
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【0263】
【化200】
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【0264】
【化201】
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【0265】
【化202】
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【0266】
【化203】
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【0267】
【化204】
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【0268】
【化205】
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【0269】
【化206】
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【0270】
【化207】
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【0271】
【化208】
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【0272】
【化209】
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【0273】
【化210】
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【0274】
【化211】
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【0275】
【化212】
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【0276】
【化213】
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【0277】
【化214】
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【0278】
【化215】
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【0279】
【化216】
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【0280】
【化217】
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【0281】
【化218】
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【0282】
【化219】
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【0283】
上記式中の*1、および*2に連結する構造を以下に示す。下記式中の*部分に上記式中の*1または*2部分が連結する。
【0284】
【化220】
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【0285】
*1、および*2に連結する構造の組み合わせを以下に示す。
【0286】
【表1】
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【0287】
本発明の液晶組成物における上記重合性液晶化合物(B)の含有量に関して、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された重合性液晶化合物(B)の面積百分率値が、重合性液晶化合物(A)及び(B)の全ピーク面積に対して、好ましくは0.1%以上40%以下、より好ましくは0.5%以上30%以下、さらに好ましくは0.6%以上25%以下、さらにより好ましくは0.7%以上20%以下、例えば1%以上15%以下である。上記液晶組成物における上記重合性液晶化合物(B)の面積百分率値が上記下限値以上であると、本発明の液晶組成物を種々の溶剤に溶解させた場合において保存時に重合性液晶化合物が析出しにくい。上記液晶組成物における上記重合性液晶化合物(B)の含有量が上記上限値以下であると、該液晶組成物の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムが逆波長分散性を発現しやすい。
【0288】
本発明の液晶組成物の極大吸収波長(λmax)は、好ましくは300〜400nm、より好ましくは315〜385nm、さらに好ましくは320〜380nmである。液晶組成物の極大吸収波長(λmax)が上記下限値以上であると、液晶組成物の配向状態における重合体から構成される位相差フィルムは逆波長分散性を示しやすい傾向にある。液晶組成物の極大吸収波長(λmax)が上記上限値以下であると、可視域での吸収を抑えてフィルムへの着色を回避できる。
【0289】
上記液晶組成物の製造方法は、特に限定されず、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)をそれぞれ別個に製造してもよく、同時にワンポットで製造してもよい。工業的観点から、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を同時にワンポットで製造することが好ましい。以下に本発明の液晶組成物の製造方法の一例を示す。
【0290】
本発明の一実施態様において、上記重合性液晶化合物(A)の1種である下記式(A−1):
【化221】
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で表される重合性液晶化合物(A−1)と、上記重合性液晶化合物(B)の1種である下記式(B−1):
【化222】
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で表される重合性液晶化合物(B−1)とを含む本発明の液晶組成物は、以下の工程:
・式(C):
【化223】
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で表されるカルボン酸化合物(C)と、式(D):
【化224】
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で表されるカルボン酸化合物(D)とを反応させて、式(E):
【化225】
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で表されるカルボン酸化合物(E)とカルボン酸化合物(C)とを含む混合物を得る工程(a)、及び
・カルボン酸化合物(E)とカルボン酸化合物(C)とを含む上記混合物を、式(F):
【化226】
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で表されるアルコール化合物(F)とを反応させて、重合性液晶化合物(A)と重合性液晶化合物(B)とを含む液晶組成物を得る工程(b)
を含む方法によって製造することができる。なお、式(A−1)、(B−1)、(C)、(D)、(E)及び(F)におけるAr、A、B、E、F、G、P、X、Y、Z、m1、n1及びn2は、上記で規定されたものと同一である。
【0291】
カルボン酸(C)は、単独で用いられてよいし、2種以上を組み合わせて用いてよい。2種以上のカルボン酸化合物(C)を用いる場合、Arを中心として左右の構造が異なる重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を得ることができる。カルボン酸化合物(C)は、例えば以下の式(R−1)〜式(R−104)で表される化合物が挙げられる。
【0292】
式(R−1)〜式(R−104)におけるnは1〜16の整数、好ましくは2〜10の整数、より好ましくは4〜8の整数、例えば6を表す。またシクロヘキサン環はトランス体であることが好ましい。
【0293】
【化227】
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【0294】
【化228】
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【0295】
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【0296】
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
【化231】
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【0298】
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
【0300】
【化234】
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【0301】
カルボン酸化合物(D)は、単独で用いられてよいし、2種以上を組み合わせて用いてよい。2種以上のカルボン酸化合物(D)を用いる場合、Arを中心として左右の構造が異なるアルコール化合物(E)を得ることができる。カルボン酸化合物(D)としては、例えば以下の式(D1−1)〜式(D7−5)で示される化合物が挙げられる。
【0302】
式(D1−1)〜式(D7−5)におけるnは1〜16の整数、好ましくは4〜14の整数、より好ましくは6〜12の整数を表し、R15及びR16は、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、又はプロピル基を表す。またシクロヘキサン環はトランス体であることが好ましい。
【0303】
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
【0306】
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【0308】
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
アルコール化合物(F)としては、芳香族基Arに対して2つのヒドロキシル基が結合した化合物であればよい。芳香族基Arとしては、上記で規定したものと同じであり、例えば、上記式(Ar−1)〜(Ar−14)において2つの*部がヒドロキシル基である化合物が挙げられる。アルコール化合物(F)は、単独で用いられてよいし、2種以上を組み合わせて用いてよい。
【0311】
<工程(a)>
工程(a)において、上記カルボン酸化合物(C)と上記カルボン酸化合物(D)とのエステル化反応が行われる。エステル化反応は、好ましくは縮合剤の存在下において行われる。縮合剤の存在下でエステル化反応を行うことにより、エステル化反応を効率良く迅速に行うことができる。
【0312】
縮合剤としては、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−パラ−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド及び、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド等のカルボジイミド化合物、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1(4−ニトロベンゼンスルフォニル)−1H−1、2、4−トリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−カルボベンゾキシスクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−ブロモ−1−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラ−トルエンスルホネート、2−フルオロ−1−メチルピリジニウム パラ−トルエンスルホネート並びに、トリクロロ酢酸ペンタクロロフェニルエステル等が挙げられる。
【0313】
縮合剤は、好ましくは、カルボジイミド化合物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド及び、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラ−トルエンスルホネートである。
【0314】
縮合剤は、より好ましくは、カルボジイミド化合物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド及び、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイドであり、さらに好ましくは、経済性の観点から、カルボジイミド化合物である。
【0315】
カルボジイミド化合物の中でも、好ましくは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)及び、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドである。
【0316】
縮合剤の使用量は、カルボン酸化合物(C)1モルに対して、通常0.5〜3モルである。
【0317】
エステル化反応では、さらに、N−ヒドロキシスクシンイミド、ベンゾトリアゾール、パラニトロフェノール、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン等を添加剤として加えて混合してもよい。添加剤の使用量は、カルボン酸化合物(C)1モルに対して、好ましくは0.01〜0.1モルである。
【0318】
エステル化反応は、触媒の存在下で行ってもよい。触媒としては、N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、ジメチルアンモニウムペンタフルオロベンゼンスルホナート等が挙げられる。中でも、N,N−ジメチルアミノピリジン及び、N,N−ジメチルアニリンが好ましく、N,N−ジメチルアミノピリジンがより好ましい。触媒の使用量は、カルボン酸化合物(C)1モルに対して、好ましくは0.01〜0.1モルである。
【0319】
エステル化反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒;アセトニトリルなどのニトリル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどの非プロトン性極性溶媒;などが挙げられる。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
【0320】
溶媒は、好ましくはトルエン、キシレン、ベンゼン若しくはクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン若しくはジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;又はクロロホルム若しくはジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒であり、より好ましくは、クロロホルム若しくはジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒である。
【0321】
カルボン酸化合物(D)の使用量は、カルボン酸化合物(C)1モルに対して、好ましくは0.001〜0.5モル、より好ましくは0.008〜0.4モルであり、さらに好ましくは0.006〜0.3モルであり、例えば0.005〜0.2モルである。カルボン酸化合物(D)の使用量が上記下限値以上であると、重合性液晶化合物(B)の収率が良好である。また、カルボン酸化合物(D)の使用量が上記上限値以下であると、未反応のカルボン酸化合物(D)を除去のための後処理作業を容易に行うことができるため、生産性が高くなる傾向がある。
【0322】
溶媒の使用量は、カルボン酸化合物(C)とカルボン酸化合物(D)との合計1質量部に対して、好ましくは0.5〜50質量部であり、より好ましくは1〜20質量部であり、さらに好ましくは2〜10質量部である。
【0323】
工程(a)において、エステル化反応の温度は、好ましくは−20〜100℃であり、より好ましくは−10〜50℃であり、さらに好ましくは−5〜30℃である。エステル化反応の時間は、好ましくは1分〜72時間であり、より好ましくは1〜48時間であり、さらに好ましくは1〜24時間である。上記の温度範囲及び時間範囲でエステル化反応を行うことにより、反応収率が向上し、生産性がより高くなる傾向がある。
【0324】
<工程(b)>
工程(b)において、工程(a)で得られたカルボン酸化合物(C)とカルボン酸化合物(D)と溶媒と、場合によっては縮合剤又は添加剤又は触媒とを含む混合物を、アルコール化合物(F)と反応させる。この反応において、アルコール化合物(F)とカルボン酸化合物(C)とのエステル化反応、及びアルコール化合物(F)とカルボン酸化合物(E)とのエステル化反応が生じる。これらエステル化反応において、工程(a)で使用される縮合剤及び触媒をそのまま使用することができるため、再度縮合剤及び触媒を追加する必要がないため、工業的に有利である。なお、工程(b)における反応条件(反応温度、反応時間等)は工程(a)と同様である。
【0325】
アルコール化合物(F)の使用量は、カルボン酸化合物(C)とカルボン酸化合物(D)との合計1モルに対して、好ましくは0.2〜0.8モル、より好ましくは0.3〜0.7モルであり、さらに好ましくは0.35〜0.6モルであり、例えば0.4〜0.5モルである。アルコール化合物(F)の使用量が上記下限値以上であると、アルコール化合物(F)の不足を抑制して収率を向上させることができる。また、カルボン酸化合物(F)の使用量が上記上限値以下であると、未反応のアルコール化合物(F)の量を抑制して精製が容易となる。
【0326】
上記反応により、重合性液晶化合物(A)と重合性液晶化合物(B)とを含む液晶組成物が得られる。かかる液晶組成物は、濾過、デカンテーション等により精製することができる。
【0327】
なお、本発明の製造方法は、
・式(c1):
【化242】
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で表されるアルコール化合物(c1)と式(c2):
【化243】
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で表されるジカルボン酸化合物(c2)とを反応させて、下記式(C−1):
【化244】
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で表されるカルボン酸化合物(C−1)を得る工程(c)
を含んでもよい。アルコール化合物(c1)及びジカルボン酸化合物(c2)はそれぞれ、単独で用いられてよいし、2種以上を組み合わせて用いてよい。カルボン酸化合物(C−1)はカルボン酸化合物(C)の一種である。
【0328】
アルコール化合物(c1)としては、具体的には、下記式(3−1−a)〜(3−36−e)で表される化合物が挙げられる。
【0329】
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【0334】
【化250】
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【0335】
【化251】
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【0336】
【化252】
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【0337】
【化253】
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【0338】
【化254】
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【0339】
ジカルボン酸化合物(c2)としては、例えば以下の式(4−1)で表される化合物(4−1)が挙げられる。
【0340】
【化255】
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[式中、A及びAは、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R14)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R14は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
qは1〜3の整数を表す。rは1〜3の整数を表す。sは0又は1を表す。ただし、qが1のとき、rは2又は3である。]
【0341】
及びAとしては、A及びAと同じものが挙げられ、Bとしては、B及びBと同じものが挙げられる。qは、好ましくは1であり、rは、好ましくは2であり、sは、好ましくは0である。
【0342】
ジカルボン酸化合物(c2)は、好ましくは式(4−2)で表される化合物(4−2)であり、より好ましくは式(4−3)で表される化合物(4−3)である。
【0343】
【化256】
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[式中、mは0〜3の整数を表す。pは0又は1を表す。]
【0344】
ジカルボン酸化合物(c2)としては、具体的には、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、2−メチル−1,3−シクロペンタンジカルボン酸、3,4−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’ビフェニルジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、アントラキノン−2,3−ジカルボン酸、アゾベンゼン−3,3’−ジカルボン酸、アゾベンゼン−4,4’−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−3,3’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−5,5’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸、ケリダム酸、ケリドン酸、1,1’−シクロブタンジカルボン酸、1,1’−シクロプロパンジカルボン酸、エポキシこはく酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、1,1’−フェロセンジカルボン酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ジチオ二安息香酸及び、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、等が挙げられ、好ましくは1,4−シクロヘキサンジカルボン酸であり、より好ましくはトランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。
【0345】
本発明の液晶組成物は溶剤を含有し得る。本発明の液晶組成物を溶剤に溶解させた場合の保存時において、液晶組成物に含まれる重合性液晶化合物、特に重合性液晶化合物(A)の結晶が析出することが抑制されるため、該液晶組成物を用いて製造された位相差フィルムでは欠陥の発生を抑えることができる。例えば、シクロペンタノンを溶剤に用いた条件下においてさえも本発明の液晶組成物は、重合性液晶化合物(B)を含まない場合と比べて結晶の析出が抑制され、さらに重合性液晶化合物(B)が存在しても、得られる位相差フィルムの品質に悪影響を及ぼしにくいため、工業的な作業性が高く、さらに品質の良好な位相差フィルムを得ることができる。
【0346】
本発明の液晶組成物が含み得る溶剤は、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)などを溶解し得る溶剤であり、重合反応に不活性な溶剤であればよい。このような有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ又はプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、ガンマ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート又は乳酸エチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの非塩素系脂肪族炭化水素溶剤;トルエン、キシレン又はフェノールなどの非塩素系芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリルなどのニトリル系溶剤;テトラヒドロフラン又はジメトキシエタンなどのエーテル系溶剤;クロロホルム又はクロロベンゼンなどの塩素系溶剤;N−メチルピロリドン(NMP)又はN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド系溶剤などが挙げられ、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、非塩素系芳香族炭化水素溶剤、エーテル系溶剤、アミド系溶剤が好ましく、ケトン系溶剤、アミド系溶剤がより好ましく、アミド系溶剤がさらに好ましい。これら有機溶剤は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい
【0347】
本発明の液晶組成物における有機溶剤の含有量は、重合性液晶化合物(A)100質量部に対して、好ましくは100〜10000質量部、より好ましくは200〜5000質量部、さらに好ましくは500〜2500質量部である。
【0348】
本発明の液晶組成物は、上記溶剤に溶解させた場合の保存安定性に優れる。例えば溶剤がアミド系溶剤(例えばN−メチルピロリドン)、又はケトン系溶剤(例えばシクロペンタノン)の場合、溶剤の含有量が、重合性液晶化合物(A)100質量部に対して2500質量部以下、例えば1500質量部以下、特に1000質量部以下であっても長期(例えば24時間以上、好ましくは72時間以上)に亘って重合性液晶化合物の析出を抑制することができる。
【0349】
本発明の液晶組成物は、必要に応じて、重合開始剤、重合禁止剤、光増感剤、及び/又はレベリング剤を含有してもよい。
【0350】
〔重合開始剤〕
重合開始剤としては、光重合開始剤及び熱重合開始剤等が挙げられる。本発明において、重合開始剤は、光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤としては、例えばベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、ヨードニウム塩又はスルホニウム塩等が挙げられ、より具体的には、イルガキュア(Irgacure)907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア250、イルガキュア369(以上、全てチバ・ジャパン株式会社製)、セイクオールBZ、セイクオールZ、セイクオールBEE(以上、全て精工化学株式会社製)、カヤキュアー(kayacure)BP100(日本化薬株式会社製)、カヤキュアーUVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマーSP−152又はアデカオプトマーSP−170(以上、全て株式会社ADEKA製)などを挙げることができる。
【0351】
重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物(A)100質量部に対して、例えば0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。上記範囲内であれば、液晶化合物の配向性を乱すことなく、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を重合させることができる。
【0352】
〔重合禁止剤〕
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン又はアルキルエーテル等の置換基を有するハイドロキノン類、ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類、ピロガロール類、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル捕捉剤、チオフェノール類、β−ナフチルアミン類或いはβ−ナフトール類等を挙げることができる。
【0353】
重合禁止剤を用いることにより、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)の重合を制御することができ、得られる位相差フィルムの安定性を向上させることができる。また重合禁止剤の使用量は、例えば重合性液晶化合物(A)100質量部に対して、0.05〜30質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部である。上記範囲内であれば、液晶化合物の配向性を乱すことなく、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を重合させることができる。
【0354】
〔光増感剤〕
光増感剤としては、例えばキサントン又はチオキサントン等のキサントン類、アントラセン又はアルキルエーテルなどの置換基を有するアントラセン類、フェノチアジン或いはルブレンを挙げることができる。
【0355】
光増感剤を用いることにより、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)の重合を高感度化することができる。また光増感剤の使用量としては、重合性液晶化合物(A)100質量部に対して、例えば0.05〜30質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部である。上記範囲内であれば、液晶化合物の配向性を乱すことなく、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を重合させることができる。
【0356】
〔レベリング剤〕
レベリング剤としては、例えば放射線硬化塗料用添加剤(ビックケミージャパン製:BYK−352,BYK−353,BYK−361N)、塗料添加剤(東レ・ダウコーニング株式会社製:SH28PA、DC11PA、ST80PA)、塗料添加剤(信越化学工業株式会社製:KP321、KP323、X22−161A、KF6001)又はフッ素系添加剤(大日本インキ化学工業株式会社製:F−445、F−470、F−479)などを挙げることができる。
【0357】
レベリング剤を用いることにより、得られる位相差フィルムを平滑化することができる。さらに位相差フィルムの製造過程で、液晶組成物の流動性を制御したり、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を重合して得られる位相差フィルムの架橋密度を調整したりすることができる。またレベリング剤の使用量の具体的な数値は、例えば重合性液晶化合物(A)100質量部に対して、0.05〜30質量部であり、好ましくは0.05〜10質量部である。上記範囲内であれば、液晶化合物の配向性を乱すことなく、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を重合させることができる。
【0358】
本発明の一実施態様において、上記液晶組成物の配向状態における重合体から構成される位相差フィルム(以下、「本発明の位相差フィルム」ともいう)が提供される。本発明の位相差フィルムの波長分散度Re(450nm)/Re(550nm)は、好ましくは0.8以上1未満、より好ましくは0.8以上0.97未満、さらに好ましくは0.8以上0.95未満である。本発明の位相差フィルムの波長分散度Re(450nm)/Re(550nm)が上記下限値以上であると、450nm付近の短波長域において円偏光変換が可能となるため好ましい。本発明の位相差フィルムの波長分散度Re(450nm)/Re(550nm)が上記上限値未満であると、得られる位相差フィルムが逆波長分散性を示すため好ましい。
【0359】
本発明の位相差フィルムは、透明性に優れ、様々な光学ディスプレイにおいて用いることができる。該位相差フィルムの厚みは、0.1〜10μmであることが好ましく、光弾性を小さくする点で0.5〜3μmであることがさらに好ましい。
【0360】
本発明の位相差フィルムをλ/4板に用いる場合には、得られる位相差フィルムの、波長550nmにおける位相差値(Re(550nm))が好ましくは113〜163nm、より好ましくは130〜150nm、特に好ましくは約135nm〜150nmである。上記範囲の位相差値の発現は、上記重合体中の重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)に由来する構造並びに位相差フィルムの膜厚の調整により可能である。
【0361】
本発明の位相差フィルムをVA(Vertical Alignment)モード用光学フィルムとして使用するためには、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)に由来する構造並びに位相差フィルムの膜厚を適宜、選択する。Re(550nm)を好ましくは40〜100nm、より好ましくは60〜80nm程度となるように、上記重合体中の重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)に由来する構造並びに位相差フィルムの膜厚を調整すればよい。
【0362】
本発明の位相差フィルムを偏光フィルムと組み合わせることにより、偏光板(以下、「本発明の偏光板」ともいう)、特に楕円偏光板及び円偏光板が提供される。これら楕円偏光板及び円偏光板においては、偏光フィルムに本発明の位相差フィルムが貼合されている。また、本発明においては、該楕円偏光板又は円偏光板にさらに本発明の位相差フィルムを広帯域λ/4板として貼合させた広帯域円偏光板も提供することができる。
【0363】
本発明の一実施態様において、本発明の偏光板を含む光学ディスプレイ、例えば、反射型液晶ディスプレイ及び有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイに用いることができる。上記FPDは、特に限定されるものではなく、例えば液晶表示装置(LCD)や有機EL表示装置を挙げることができる。
【0364】
本発明において光学ディスプレイは、本発明の偏光板を備えるものであり、例えば本発明の偏光板と液晶パネルとが貼り合わされた貼合品を備える液晶表示装置や、本発明の偏光板と、発光層とが貼り合わされた有機ELパネルを備える有機EL表示装置を挙げることができる。
【0365】
なお、本発明において位相差フィルムとは、直線偏光を円偏光や楕円偏光に変換したり、逆に円偏光又は楕円偏光を直線偏光に変換したりするために用いられるフィルムである。本発明の位相差フィルムは、本発明の液晶組成物の重合体を含むものである。すなわち、本発明の位相差フィルムは、重合性液晶化合物(A)に由来する構造単位及び重合性液晶化合物(B)に由来する構造単位から構成される重合体を含むものである。
【0366】
本発明の位相差フィルムの製造方法について、以下に説明する。
まず、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)を含む液晶組成物に、必要に応じて、上述した溶剤、重合開始剤、重合禁止剤、光増感剤及び/又はレベリング剤などの添加剤を加えて、混合溶液(塗工液)を調製する。特に成膜時に成膜が容易となることから溶剤を含むことが好ましく、得られた位相差フィルムを硬化する働きをもつことから重合開始剤を含むことが好ましい。
【0367】
本発明の液晶組成物を含有する混合溶液の粘度は、塗布しやすいように、例えば10Pa・s以下、好ましくは0.1〜7Pa・s程度に調整されることが好ましい。
【0368】
また、上記混合溶液における固形分の濃度は、例えば5〜50質量%であり、好ましくは5〜30%、より好ましくは5%〜25%である。なお、ここでいう「固形分」とは、混合溶液(液晶組成物)から溶剤を除いた成分のことをいう。固形分の濃度が上記下限値以上であると、位相差フィルムが薄くなりすぎず、液晶パネルの光学補償に必要な複屈折率が与えられる傾向がある。また固形分の濃度が上記上限値以下であると、混合溶液の粘度が低いことから、位相差フィルムの膜厚にムラが生じにくくなる傾向がある。
【0369】
続いて支持基材に、支持基材の上に、本発明の液晶組成物を含有する混合溶液を塗布し、乾燥すると、未重合フィルムが得られる。未重合フィルムがネマチック相などの液晶相を示す場合、得られる位相差フィルムは、モノドメイン配向による複屈折性を有する。未重合フィルムは0〜120℃程度、好ましくは25〜80℃の低温で配向することから、配向膜として耐熱性に関して必ずしも十分ではない支持基材を用いることができる。また、配向後さらに30〜10℃程度に冷却しても結晶化することがないため、取扱いが容易である。
【0370】
なお混合溶液の塗布量や濃度を適宜調整することにより、所望の位相差を与えるように膜厚を調整することができる。重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)の量が一定である混合溶液の場合、得られる位相差フィルムの位相差値(リタデーション値、Re(λ))は、式(I)のように決定されることから、所望のRe(λ)を得るために、膜厚dを調整してもよい。
【0371】
Re(λ)=d×Δn(λ) (I)
(式中、Re(λ)は、波長λnmにおける位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける複屈折率を表す。)
【0372】
支持基材への塗布方法としては、例えば押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法又はダイコーティング法などが挙げられる。またディップコーター、バーコーター又はスピンコーターなどのコーターを用いて塗布する方法などが挙げられる。
【0373】
上記支持基材としては、例えばガラス、プラスチックシート、プラスチックフィルム又は透光性フィルムを挙げることができる。なお上記透光性フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマーなどのポリオレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリメタクリル酸エステルフィルム、ポリアクリル酸エステルフィルム、セルロースエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム又はポリフェニレンオキシドフィルムなどが挙げられる。
【0374】
例えば本発明の位相差フィルムの貼合工程、運搬工程、保管工程など、位相差フィルムの強度が必要な工程でも、支持基材を用いることにより、破れなどなく容易に取り扱うことができる。
【0375】
また、支持基材上に配向膜を形成して、配向膜上に本発明の液晶組成物を含む混合溶液を塗工することが好ましい。配向膜は、本発明の液晶組成物などを含有する混合溶液の塗工時に、混合溶液に溶解しない溶剤耐性を持つこと、溶剤の除去や液晶の配向の加熱処理時に、耐熱性をもつこと、ラビング時に、摩擦などによる剥がれなどが起きないことが好ましく、ポリマー又はポリマーを含有する組成物からなることが好ましい。
【0376】
上記ポリマーとしては、例えば分子内にアミド結合を有するポリアミドやゼラチン類、分子内にイミド結合を有するポリイミド及びその加水分解物であるポリアミック酸、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾール、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸エステル類等のポリマーを挙げることができる。これらのポリマーは、単独で用いてもよいし、2種類以上混ぜたり、共重合体したりしてもよい。これらのポリマーは、脱水や脱アミンなどによる重縮合や、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等の連鎖重合、配位重合や開環重合等で容易に得ることができる。
【0377】
またこれらのポリマーは、溶剤に溶解して、塗布することができる。溶剤は、特に制限はないが、具体的には、水;メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ又はプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、ガンマ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート又は乳酸エチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの非塩素系脂肪族炭化水素溶剤;トルエン又はキシレンなどの非塩素系芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリルなどのニトリル系溶剤;テトラヒドロフラン又はジメトキシエタンなどのエーテル系溶剤;クロロホルム又はクロロベンゼンなどの塩素系溶剤;などが挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
【0378】
また配向膜を形成するために、市販の配向膜材料をそのまま使用してもよい。市販の配向膜材料としては、サンエバー(登録商標、日産化学工業株式会社製)又はオプトマー(登録商標、JSR株式会社製)などが挙げられる。
【0379】
このような配向膜を用いれば、延伸による屈折率制御を行う必要がないため、複屈折の面内ばらつきが小さくなる。それゆえ、支持基材上にフラットパネル表示装置(FPD)の大型化にも対応可能な大きな位相差フィルムを提供できるという効果を奏する。
【0380】
上記支持基材上に配向膜を形成する方法としては、例えば上記支持基材上に、市販の配向膜材料や配向膜の材料となる化合物を溶液にして塗布し、その後、アニールすることにより、上記支持基材上に配向膜を形成することができる。
【0381】
このようにして得られる配向膜の厚みは、例えば10nm〜10000nmであり、好ましくは10nm〜1000nmである。上記範囲とすれば、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)等を該配向膜上で所望の角度に配向させることができる。
【0382】
またこれら配向膜は、必要に応じてラビング又は偏光UV照射を行うことができる。配向膜を形成させることにより重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)等を所望の方向に配向させることができる。
【0383】
配向膜をラビングする方法としては、例えばラビング布が巻きつけられ、回転しているラビングロールを、ステージに載せられ、搬送されている配向膜に接触させる方法を用いることができる。
【0384】
上記の通り、未重合フィルムを調製する工程では、任意の支持基材の上に積層した配向膜上に未重合フィルム(液晶層)を積層してもよい。この場合、液晶セルを作製し、該液晶セルに液晶組成物を注入する方法に比べて、生産コストを低減することができる。さらにロールフィルムでのフィルムの生産が可能である。
【0385】
溶剤の乾燥は、重合を進行させるとともに行ってもよいが、重合前にほとんどの溶剤を乾燥させることが、成膜性の点から好ましい。
【0386】
溶剤の乾燥方法としては、例えば自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥などの方法が挙げられる。具体的な加熱温度としては、10〜120℃であることが好ましく、25〜80℃であることがさらに好ましい。また加熱時間としては、10秒間〜60分間であることが好ましく、30秒間〜30分間であることがより好ましい。加熱温度及び加熱時間が上記範囲内であれば、上記支持基材として、耐熱性が必ずしも十分ではない支持基材を用いることができる。
【0387】
次に、上記で得られた未重合フィルムを重合し、硬化させる。これにより重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)の配向性が固定化されたフィルム、すなわち本発明の液晶組成物の重合体を含むフィルム(以下、「重合フィルム」ともいう)となる。これにより、フィルムの平面方向に屈折率変化が小さく、フィルムの法線方向に屈折率変化が大きい重合フィルムを製造することができる。
【0388】
未重合フィルムを重合させる方法は、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)の種類に応じて、決定されるものである。重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)に含まれる重合性基が光重合性であれば光重合、該重合性基が熱重合性であれば熱重合により、上記未重合フィルムを重合させることができる。本発明では、特に光重合により未重合フィルムを重合させることが好ましい。光重合によれば低温で未重合フィルムを重合させることができるので、支持基材の耐熱性の選択幅が広がる。また工業的にも製造が容易となる。また成膜性の観点からも光重合が好ましい。光重合は、未重合フィルムに可視光、紫外光又はレーザー光を照射することにより行う。取り扱い性の観点から、紫外光が特に好ましい光照射は、重合性液晶化合物(A)及び重合性液晶化合物(B)が液晶相をとる温度に加温しながら行ってもよい。この際、マスキングなどによって重合フィルムをパターニングすることもできる。
【0389】
さらに本発明の位相差フィルムは、ポリマーを延伸することによって位相差を与える延伸フィルムと比較して、薄膜である。
【0390】
本発明の位相差フィルムの製造方法において、さらに、支持基材を剥離する工程を含んでいてもよい。このような構成とすることにより、得られる積層体は、配向膜と位相差フィルムとからなるフィルムとなる。また上記支持基材を剥離する工程に加えて、配向膜を剥離する工程をさらに含んでいてもよい。このような構成とすることにより、位相差フィルムを得ることができる。
【実施例】
【0391】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
【0392】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の分析条件を以下に示す。なお、分子量はポリスチレン標準として換算した。
<GPC分析条件>
測定装置:HLC−8220(東ソー株式会社)
カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ−N 3本
カラム温度:40℃
インレットオーブン:40℃
移動相:テトラヒドロフラン
分析時間:20分
サンプルポンプ流量:0.35mL/分
リファレンスポンプ流量:0.35mL/分
注入量:10μm
検出:紫外吸収(波長:254nm)
【0393】
上記の通りに測定したGPCの結果に基づき、重合性液晶化合物(B)の面積百分率値を以下の式に従って算出した。
【0394】
【数1】
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【0395】
(実施例1)
【0396】
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−1)で示される重合性液晶化合物(B−1)との混合物を以下の通りに合成した。
【0397】
【化257】
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【0398】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3g、論文(Lub et al.Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115,321−328(1996))を参考に合成した化合物(D−1−1)0.09g、N,N−ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPと略す。和光純薬工業(株)製)0.16g、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン(以下、BHTと略す。和光純薬工業(株)製)0.20g、クロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、ジイソプロピルカルボジイミド(以下、IPCと略す。和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0399】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄した後、30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−1)との混合物である液晶組成物(1)を11.1g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で75%であった。なお、紫外可視分光光度計(UV3150 株式会社島津製作所製)を用いて極大吸収波長を測定したところ、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−1)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(1)の極大吸収波長は352nmであった。なお、製造工程より、式(B−1)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0400】
得られた液晶組成物(1)について、GPC(ポリスチレン標準)を用いて化合物(B−1)の重量平均分子量及び面積百分率値を測定した。その結果を表3に示す。
また、得られた液晶組成物(1)を用いて、以下の通り溶剤に溶解させた際の保存安定性評価を行った。その結果を表3に示す。
【0401】
<保存安定性評価>
バイアル管に、液晶組成物(1)、重合開始剤、レベリング剤、重合禁止剤及び溶剤を仕込み、カルーセルを用いて80℃で30分撹拌した。得られた溶液を25℃で保管し、目視にて結晶析出の有無を確認した。その結果を表3に示す。
なお、重合性液晶化合物(A)100質量部に対する、重合開始剤、レベリング剤及び重合禁止剤の仕込み量を表1に示す。また、溶剤の仕込み量は、重合性液晶化合物(A)の割合が溶液全量に対して13質量%となるように設定した。
【0402】
【表2】
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【0403】
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(イルガキュア369;BASFジャパン社製)
・レベリング剤:ポリアクリレート化合物(BYK−361N;ビックケミージャパン製)
・重合禁止剤:BHT(和光純薬工業(株)製)
・溶剤:N-メチルピロリドン(NMP;関東化学(株)製)
【0404】
なお、評価基準は以下の通りである
1:保温後直ちに析出、2:保温24時間後に析出なし、3:保温48時間後に析出なし、4:保温72時間後に析出なし
【0405】
(実施例2〜6)
化合物(D−1−1)の仕込み量を表2に記載の量とした以外は実施例1と同様にして、液晶組成物(2)〜(6)を得た。実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(2)〜(6)をそれぞれ用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−1)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表3に示す。また、液晶組成物(2)〜(6)の極大吸収波長を表2に示す。
【0406】
【表3】
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【0407】
(実施例7)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−2)で示される重合性液晶化合物(B−2)との混合物を以下の通りに合成した。
【0408】
【化258】
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【0409】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3g、化合物(D−1−2)(東京化成工業(株)製)0.39g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.20g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0410】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−2)との混合物である液晶組成物(7)を13.1g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で74%であった。また、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−2)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(7)の極大吸収波長は352nmであった。なお、製造工程より、式(B−2)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0411】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(7)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−2)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表3に示す。
【0412】
(実施例8)
式(A−2)で示される重合性液晶化合物(A−2)と式(B−3)で示される重合性液晶化合物(B−3)との混合物を以下の通りに合成した。
【0413】
【化259】
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【0414】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)14.1g、論文(Lub et al.Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115,321−328(1996))を参考に合成した化合物(D−1−1)0.53g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.20g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.25g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)70gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)5.06gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0415】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(F−1−2)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−2)と化合物(B−3)との混合物である液晶組成物(8)を12.5g得た。化合物(A−2)の収率は、化合物(F−1−2)基準で65%であった。また、化合物(A−2)の極大吸収波長は326nmであり、化合物(B−3)の極大吸収波長は326nmであり、液晶組成物(8)の極大吸収波長は326nmであった。なお、製造工程より、式(B−3)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0416】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(8)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−3)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表3に示す。
【0417】
(実施例9)
式(A−3)で示される重合性液晶化合物(A−3)と式(B−4)で示される重合性液晶化合物(B−4)との混合物を以下の通りに合成した。
【0418】
【化260】
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【0419】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.7g、論文(Lub et al.Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115,321−328(1996))を参考に合成した化合物(D−1−1)0.44g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.21g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.20gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0420】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−3)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−3)と化合物(B−4)との混合物である液晶組成物(9)を11.9g得た。化合物(A−3)の収率は、化合物(F−1−3)基準で71%であった。また、化合物(A−3)の極大吸収波長は342nmであり、化合物(B−4)の極大吸収波長は342nmであり、液晶組成物(9)の極大吸収波長は342nmであった。なお、製造工程より、式(B−4)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0421】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(9)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−4)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表3に示す。
【0422】
(実施例10)
溶剤としてNMPに代えてシクロペンタノン(関東化学(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、液晶組成物(1)の保存安定性評価を実施した。その結果を表3に示す。
【0423】
(比較例1)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)を、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した。
【0424】
【化261】
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【0425】
得られた重合性液晶化合物(A−1)を用いて、実施例1と同様にして、保存安定性評価を行った。その結果を表4に示す。
【0426】
(比較例2)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−5)で示される重合性液晶化合物(B−5)との混合物を以下の通りに合成した。
【0427】
【化262】
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【0428】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した20mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3g、特許文献(特開2015−000896)を参考に合成した化合物(D−1−3)0.83g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.20g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0429】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−5)との混合物である液晶組成物(10)を12.6g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で76%であった。また、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−5)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(10)の極大吸収波長は352nmであった。なお、製造工程より、式(B−5)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0430】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(10)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−5)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0431】
(比較例3)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−6)で示される重合性液晶化合物(B−6)との混合物を以下の通りに合成した。
【0432】
【化263】
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【0433】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した20mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3g、論文(特開2015−000896)を参考に合成した化合物(D−1−4)0.64g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.20g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0434】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−6)との混合物である液晶組成物(11)を11.8g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で74%であった。また、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−6)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(11)の極大吸収波長は352nmであった。なお、製造工程より、式(B−6)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0435】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(11)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−6)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0436】
(比較例4)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−7)で示される重合性液晶化合物(B−7)との混合物を以下の通りに合成した。
【0437】
【化264】
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【0438】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した20mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3g、論文(特開2015−000896)を参考に合成した化合物(D−1−5)0.57g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.20g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0439】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−7)との混合物である液晶組成物(12)を12.8g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で81%であった。また、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−7)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(12)の極大吸収波長は352nmであった。なお、製造工程より、式(B−7)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0440】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(12)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−7)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0441】
(比較例5)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−8)で示される重合性液晶化合物(B−8)との混合物を以下の通りに合成した。
【0442】
【化265】
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【0443】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した20mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3g、化合物(D−1−6)(SIGMA−ALDRICH製)0.58g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.20g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0444】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−8)との混合物である液晶組成物(13)を12.2g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で74%であった。また、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−8)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(13)の極大吸収波長は352nmであった。なお、製造工程より、式(B−8)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0445】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(13)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−8)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0446】
(比較例6)
式(A−2)で示される重合性液晶化合物(A−2)を、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した。
【0447】
【化266】
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【0448】
得られた重合性液晶化合物(A−2)に関して、実施例1と同様にして、保存安定性評価を行った。その結果を表4に示す。
【0449】
(比較例7)
式(A−2)で示される重合性液晶化合物(A−2)と式(B−9)で示される重合性液晶化合物(B−9)との混合物を以下の通りに合成した。
【0450】
【化267】
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【0451】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した20mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)14.1g、特許文献(特開2015−000896)を参考に合成した化合物(D−1−3)1.04g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.20g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.25g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)70gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)5.06gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0452】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(F−1−2)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−2)と化合物(B−9)との混合物である液晶組成物(14)を11.6g得た。化合物(A−2)の収率は、化合物(F−1−2)基準で71%であった。また、化合物(A−2)の極大吸収波長は326nmであり、化合物(B−9)の極大吸収波長は326nmであり、液晶組成物(14)の極大吸収波長は326nmであった。なお、製造工程より、式(B−9)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0453】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(14)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−9)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0454】
(比較例8)
式(A−3)で示される重合性液晶化合物(A−3)を、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した。
【0455】
【化268】
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【0456】
得られた重合性液晶化合物(A−3)を用いて、実施例1と同様にして、保存安定性評価を行った。その結果を表4に示す。
【0457】
(比較例9)
式(A−3)で示される重合性液晶化合物(A−3)と式(B−10)で示される重合性液晶化合物(B−10)との混合物を以下の通りに合成した。
【0458】
【化269】
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【0459】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した20mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.7g、特許文献(特開2015−000896)を参考に合成した化合物(D−1−3)0.86g、DMAP(和光純薬工業(株)製)0.16g、BHT(和光純薬工業(株)製)0.21g、及びクロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、IPC(和光純薬工業(株)製)4.20gを滴下漏斗で加えて0℃で30分反応させた。
【0460】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−3)4.00gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−3)と化合物(B−10)との混合物である液晶組成物(15)を11.8g得た。化合物(A−3)の収率は、化合物(F−1−3)基準で72%であった。また、化合物(A−3)の極大吸収波長は342nmであり、化合物(B−10)の極大吸収波長は342nmであり、液晶組成物(15)の極大吸収波長は342nmであった。なお、製造工程より、式(B−10)中のn1とn2との合計値は1であり、すなわちn1=1及びn2=0であるか、又はn1=0及びn2=1である。
【0461】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(15)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−10)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0462】
(比較例10)
式(A−1)で示される重合性液晶化合物(A−1)と式(B−11)で示される重合性液晶化合物(B−11)との混合物を以下の通りに合成した。
【0463】
【化270】
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【0464】
<工程(a)>
ジムロート冷却管、温度計を設置した100mL−四ツ口フラスコ内を窒素雰囲気とし、特許文献(特開2011−207765)を参考に合成した化合物(F−1−1)4.00g、論文(Lub et al.Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115,321−328(1996))を参考に合成した化合物(D−1−1)0.85g、ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPと略す。和光純薬工業(株)製)0.16g、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン(以下、BHTと略す。和光純薬工業(株)製)0.20g、クロロホルム(関東化学(株)製)58gを混合し、ジイソプロピルカルボジイミド(以下、IPCと略す。和光純薬工業(株)製)4.05gを滴下漏斗で加えて室温で1時間反応させた。
【0465】
<工程(b)>
工程(a)にて得られた混合物と、特許文献(特開2010−31223)を参考に合成した化合物(C−1−1)11.3gとを0℃で一晩反応させた。反応終了後、濾過を実施し、不溶成分を除去した。得られたクロロホルム溶液を、含有するクロロホルムの重量に対して3倍の重量のアセトニトリル(和光純薬工業(株)製)に滴下した。続いて、濾過を実施して析出した固体を取り出した後、20gのアセトニトリルで3回洗浄し、次いで30℃で減圧乾燥することで化合物(A−1)と化合物(B−11)との混合物である液晶組成物(16)を10.1g得た。化合物(A−1)の収率は、化合物(F−1−1)基準で60%であった。なお、化合物(A−1)の極大吸収波長は352nmであり、化合物(B−11)の極大吸収波長は352nmであり、液晶組成物(16)の極大吸収波長は352nmであった。なお、式(B−11)中のn1とn2との合計値は7であった。
【0466】
実施例1と同様にして、得られた液晶組成物(16)を用いて保存安定性評価を行い、また化合物(B−11)の重量平均分子量測定及び面積百分率値測定を行った。その結果を表4に示す。
【0467】
(比較例11)
溶剤としてNMPに代えてシクロペンタノン(関東化学(株)製)を用いた以外は、比較例1と同様にして、重合性液晶化合物(A−1)の保存安定性評価を実施した。その結果を表4に示す。
【0468】
【表4】
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【0469】
【表5】
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【0470】
<光配向膜形成用組成物の調製>
下記成分を混合し、80℃で1時間攪拌することにより、光配向膜形成用組成物(1)を得た。
・光配向性材料(5部):
【化271】
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・溶剤(95部):シクロペンタノン
【0471】
実施例11
<位相差フィルムの製造例>
保存安定性評価において25℃で72時間保持した後の、実施例1で得られた液晶組成物(1)を用いて、以下のように位相差フィルムを製造した。
【0472】
シクロオレフィンポリマーフィルム(COP)(ZF−14、日本ゼオン株式会社製)に、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回コロナ処理を施した。コロナ処理を施した表面に、光配向膜形成用組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、80℃で1分間乾燥し、偏光UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、100mJ/cmの積算光量で偏光UV露光を実施し、配向膜を得た。得られた配向膜の膜厚をレーザー顕微鏡(LEXT、オリンパス株式会社製)で測定したところ、100nmであった。
【0473】
続いて、配向膜上に、実施例1で得られた液晶組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、120℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプ(ユニキュアVB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:1000mJ/cm)することにより位相差フィルムを作製した。
【0474】
<位相差フィルムの光学特性>
得られた位相差フィルムを40mm×40mmの大きさに切りだし、KOBRA−WR(王子計測機器株式会社製)を用いて波長450nm並びに波長650nmの光に対する面内位相差値を測定した。その結果、面内位相差値は、Re(450)=116nm、Re(550)=140nm、Re(650)=142nmであり、各波長での面内位相差値の関係は以下の通りとなった。
Re(450)/Re(550)=0.83
Re(650)/Re(550)=1.02
(式中、Re(450)は波長450nmの光に対する面内位相差値を、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を、Re(650)は波長650nmの光に対する面内位相差値を表す。)
【0475】
<配向欠陥の確認>
得られた位相差フィルムを10cm四方に切り出し、偏光顕微鏡(LEXT、オリンパス社製)を用いて目視にて画面上の配向欠陥の個数を確認した。評価は以下の基準に基づいて行った。その結果を表5に示す。
【0476】
(配向欠陥評価基準)
1:全面に配向欠陥が発生(>100個)
2:11〜100個
3:1〜10個
4:欠陥なし
【0477】
実施例12
実施例1で得られた液晶組成物(1)の代わりに実施例2で得られた液晶組成物(2)を用いた以外は実施例11と同様にして、位相差フィルムを作製した。この位相差フィルムのRe(450)/Re(550)の値並びに配向欠陥の確認結果を表5に示す。
【0478】
【表6】
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