特開2021-92377(P2021-92377A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-92377(P2021-92377A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】加湿機能付き熱交換形換気装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/08 20060101AFI20210521BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20210521BHJP
   F24F 11/59 20180101ALI20210521BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20210521BHJP
   F24F 11/65 20180101ALI20210521BHJP
   F24F 11/72 20180101ALI20210521BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20210521BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20210521BHJP
【FI】
   F24F7/08 101J
   F24F7/08 101K
   F24F7/007 B
   F24F11/59
   F24F11/64
   F24F11/65
   F24F11/72
   F24F110:20
   F24F110:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2020-70149(P2020-70149)
(22)【出願日】2020年4月9日
(31)【優先権主張番号】特願2019-220366(P2019-220366)
(32)【優先日】2019年12月5日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100115554
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 幸一
(72)【発明者】
【氏名】山口 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】福本 将秀
(72)【発明者】
【氏名】小林 純哉
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
【Fターム(参考)】
3L056BD02
3L056BD03
3L056BD07
3L056BE01
3L260BA06
3L260BA13
3L260CA12
3L260CA13
3L260CB55
3L260CB64
3L260DA11
3L260EA07
3L260FA02
3L260FB44
3L260FB70
3L260FC04
3L260FC06
(57)【要約】
【課題】熱交換形換気装置による熱交換後の給気流への加湿量を増加させることが可能な加湿機能付き熱交換形換気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】加湿機能付き熱交換形換気装置4は、屋内2の空気RAを屋外に排出するための内部排気風路を流通する排気流15と、屋外の空気OAを屋内2へ給気するための内部給気風路を流通する給気流16との間で熱交換する熱交換形換気装置5と、熱交換後の給気流16に対して加湿する加湿装置6と、加湿装置6の運転動作を制御する制御部8とを備える。そして、制御部は、加湿装置6の加湿量を特定する出力能力値が基準値以下である場合、熱交換後の給気流16に対して屋内2の空気RAを付加することなく加湿装置6による加湿を行い、出力能力値が基準値を超える場合、熱交換後の給気流16に対して屋内2の空気RAを付加して加湿装置6による加湿を行うように制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内の空気を屋外に排出するための排気風路を流通する排気流と、屋外の空気を屋内へ給気するための給気風路を流通する給気流との間で熱交換する熱交換形換気装置と、
熱交換後の前記給気流に対して加湿する加湿装置と、
前記加湿装置の運転動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記加湿装置の加湿量を特定する出力能力値が基準値以下である場合、熱交換後の前記給気流に対して前記屋内の空気を付加することなく前記加湿装置による加湿を行い、前記出力能力値が前記基準値を超える場合、熱交換後の前記給気流に対して前記屋内の空気を付加して前記加湿装置による加湿を行うように制御することを特徴とする加湿機能付き熱交換形換気装置。
【請求項2】
前記屋内の空気を前記加湿装置に搬送可能に構成された送風装置を備え、
前記制御部は、前記送風装置の運転動作を制御するように構成され、前記出力能力値が基準値以下である場合、前記送風装置を運転動作させず、前記出力能力値が前記基準値を超える場合、前記送風装置を運転動作させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の加湿機能付き熱交換形換気装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記屋内の空気の湿度と前記屋内の空気の目標湿度に関する湿度情報を用いて前記出力能力値を算出し、算出した前記出力能力値に基づいて前記加湿装置の運転動作を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の加湿機能付き熱交換形換気装置。
【請求項4】
前記送風装置は、前記屋内の第一部屋の空気を前記加湿装置に搬送可能に構成された第一送風装置と、前記屋内の第二部屋の空気を前記加湿装置に搬送可能に構成された第二送風装置とを含み、
前記制御部は、前記第一部屋の空気の温湿度情報と前記第二部屋の空気の温湿度情報とに基づいて、前記第一送風装置と前記第二送風装置のいずれか一方を選択し、選択した装置の運転動作を前記送風装置の運転動作として制御することを特徴とする請求項2に記載の加湿機能付き熱交換形換気装置。
【請求項5】
前記送風装置は、前記屋内の第一部屋からの空気が流通する第一風路と、前記屋内の第二部屋からの空気が流通する第二風路とを切り替え可能に構成され、
前記制御部は、前記第一部屋の空気の温湿度情報と前記第二部屋の空気の温湿度情報とに基づいて、前記第一風路と前記第二風路のいずれか一方を選択し、選択した風路を流通する前記屋内の空気を前記加湿装置に搬送するように前記送風装置の運転動作を制御することを特徴とする請求項2に記載の加湿機能付き熱交換形換気装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第一部屋の空気の温度が前記第二部屋の空気の温度よりも高い場合に、前記第一送風装置を選択して運転動作を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の加湿機能付き熱交換形換気装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第一部屋の空気の湿度が前記第二部屋の空気の湿度よりも低い場合に、前記第一送風装置を選択して運転動作を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の加湿機能付き熱交換形換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、居住空間などに用いられる加湿機能付き熱交換形換気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、冷房あるいは暖房の効果低減を抑制しつつ換気を行うことが可能な装置として、換気の際に給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換形換気装置が知られている。
【0003】
こうした熱交換形換気装置は、顕熱に加えて潜熱も交換する機能が備わっているため、屋内の保湿効果も得ることができるが、それだけで屋外絶対湿度の低い冬季における屋内相対湿度の低下を防ぐことは困難である。そこで、熱交換形換気装置として、給気風路の下流側に加湿装置を設けた構成とした加湿機能付き熱交換形換気装置が開発されている(例えば、特許文献1)。この構成により、屋内に加湿された空気を供給することができ、冬季における屋内相対湿度の低下を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−47736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の加湿機能付き熱交換形換気装置では、熱交換形換気装置において熱交換された給気流がそのまま加湿装置に導入される構成となっているため、熱交換形換気装置の風量よりも加湿装置を通過する風量を増加させて、加湿能力(加湿量)を向上させることができなかった。
【0006】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、熱交換形換気装置による熱交換後の給気流への加湿量を増加させることが可能な加湿機能付き熱交換形換気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置は、屋内の空気を屋外に排出するための排気風路を流通する排気流と、屋外の空気を屋内へ給気するための給気風路を流通する給気流との間で熱交換する熱交換形換気装置と、熱交換後の給気流に対して加湿する加湿装置と、加湿装置の運転動作を制御する制御部とを備える。そして、制御部は、加湿装置の加湿量を特定する出力能力値が基準値以下である場合、熱交換後の給気流に対して屋内の空気を付加することなく加湿装置による加湿を行い、出力能力値が基準値を超える場合、熱交換後の給気流に対して屋内の空気を付加して加湿装置による加湿を行うように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置によれば、熱交換形換気装置による熱交換後の給気流への加湿量を増加させることが可能な加湿機能付き熱交換形換気装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置の家屋への設置例を示す概略図である。
図2図2は、同加湿機能付き熱交換形換気装置の機器構成を表す概略図である。
図3図3は、同加湿機能付き熱交換形換気装置における制御部の構成を表すブロック図である。
図4図4は、同加湿機能付き熱交換形換気装置における制御部の処理部で行う処理を表すフローチャートである。
図5図5は、同加湿機能付き熱交換形換気装置における制御部の処理部で行う処理に用いられる出力能力値と回転出力値との関係を示す図である。
図6図6は、本発明の実施の形態2に係る加湿機能付き熱交換形換気装置の機器構成を表す概略図である。
図7図7は、同加湿機能付き熱交換形換気装置における制御部の構成を表すブロック図である。
図8図8は、本発明の実施の形態3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置の機器構成を表す概略図である。
図9図9は、同加湿機能付き熱交換形換気装置における制御部の構成を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置は、屋内の空気を屋外に排出するための排気風路を流通する排気流と、屋外の空気を屋内へ給気するための給気風路を流通する給気流との間で熱交換する熱交換形換気装置と、熱交換後の給気流に対して加湿する加湿装置と、加湿装置の運転動作を制御する制御部とを備える。そして、制御部は、加湿装置の加湿量を特定する出力能力値が基準値以下である場合、熱交換後の給気流に対して屋内の空気を付加することなく加湿装置による加湿を行い、出力能力値が基準値を超える場合、熱交換後の給気流に対して屋内の空気を付加して加湿装置による加湿を行うように制御することを特徴とする。
【0011】
こうした構成によれば、加湿装置の加湿量を特定する出力能力値が基準値を超える場合に、熱交換後の給気流に屋内の空気を付加することで加湿装置を流通する空気の風量を増加させることができる。このため、加湿装置自体の出力が同じであっても給気流への加湿量(屋内に供給される水分量)を増加させることができ、加湿機能付き熱交換形換気装置の加湿能力を向上させることができる。つまり、熱交換形換気装置による熱交換後の給気流への加湿量を増加させることが可能な加湿機能付き熱交換形換気装置とすることができる。
【0012】
また、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置では、屋内の空気を加湿装置に搬送可能に構成された送風装置を備える。そして、制御部は、送風装置の運転動作を制御するように構成され、出力能力値が基準値以下である場合、送風装置を運転動作させず、出力能力値が基準値を超える場合、送風装置を運転動作させるように制御するように構成してもよい。
【0013】
こうした構成によれば、熱交換後の給気流に対する屋内の空気の付加手段として送風装置を備えることにより、加湿装置自体に空気の搬送能力がない場合であっても、屋内の空気を加湿装置に流通させることができる。つまり、加湿機能付き熱交換形換気装置における加湿装置の加湿能力を容易に向上させることができる。
【0014】
また、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置では、制御部は、屋内の空気の湿度と屋内の空気の目標湿度に関する湿度情報を用いて出力能力値を算出し、算出した出力能力値に基づいて加湿装置の運転動作を制御するように構成してもよい。
【0015】
こうした構成によれば、屋内の空気の湿度が目標湿度に近づかない場合には、湿度情報を用いて出力能力値を上昇させるなど、家屋の気密性などの性能に依存せず目標湿度を達成するように加湿装置の制御を行うことができる。
【0016】
また、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置では、送風装置は、屋内の第一部屋の空気を加湿装置に搬送可能に構成された第一送風装置と、屋内の第二部屋の空気を加湿装置に搬送可能に構成された第二送風装置とを含む。そして、制御部は、第一部屋の空気の温湿度情報と第二部屋の空気の温湿度情報とに基づいて、第一送風装置と第二送風装置のいずれか一方を選択し、選択した装置の運転動作を送風装置の運転動作として制御するように構成してもよい。
【0017】
こうした構成によれば、運転動作を制御する送風装置(第一送風装置または第二送風装置)を切り替えることで、加湿装置に対して、熱交換後の給気流に付加する屋内の空気として、加湿量(屋内に供給される水分量)を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気を選択して供給することができる。このため、加湿機能付き熱交換形換気装置の加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0018】
また、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置では、送風装置は、屋内の第一部屋からの空気が流通する第一風路と、屋内の第二部屋からの空気が流通する第二風路とを切り替え可能に構成される。そして、制御部は、第一部屋の空気の温湿度情報と第二部屋の空気の温湿度情報とに基づいて、第一風路と第二風路のいずれか一方を選択し、選択した風路を流通する屋内の空気を加湿装置に搬送するように送風装置の運転動作を制御するように構成してもよい。
【0019】
こうした構成によれば、加湿装置に屋内の空気を搬送させる風路(第一風路または第二風路)を切り替えることで、加湿装置に対して、熱交換後の給気流に付加する屋内の空気として、加湿量(屋内に供給される水分量)を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気を選択して供給することができる。このため、加湿機能付き熱交換形換気装置の加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0020】
また、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置では、制御部は、第一部屋の空気の温度が第二部屋の空気の温度よりも高い場合に、第一送風装置を選択して運転動作を制御することが好ましい。このようにすることで、加湿装置に対して、熱交換後の給気流に付加する屋内の空気として、屋内の空気の中でより高い温度の空気(第一部屋の空気)が供給されるので、給気流として含有させることが可能な水分量を増加させることができる。このため、加湿装置自体の出力が同じであっても給気流への加湿量(屋内に供給される水分量)を増加させることができ、加湿機能付き熱交換形換気装置の加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0021】
また、本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置では、制御部は、第一部屋の空気の湿度が第二部屋の空気の湿度よりも低い場合に、第一送風装置を選択して運転動作を制御することが好ましい。このようにすることで、加湿装置に対して、熱交換後の給気流に付加する屋内の空気として、屋内の空気の中でより低い湿度の空気(第一部屋の空気)が供給されるので、給気流として含有させることが可能な水分量を増加させることができる。このため、加湿装置自体の出力が同じであっても給気流への加湿量(屋内に供給される水分量)を増加させることができ、加湿機能付き熱交換形換気装置の加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4の機器構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4の家屋1への設置例を示す概略図である。図2は、加湿機能付き熱交換形換気装置4の機器構成を表す概略図である。
【0024】
図1に示す通り、加湿機能付き熱交換形換気装置4は、家屋1の階間または屋根裏等に設置され、熱交換形換気装置5と加湿装置6と送風装置7とを有して構成される。加湿機能付き熱交換形換気装置4は、熱交換形換気装置5において屋内2の空気(後述する排気流15)と屋外3の空気(後述する給気流16)とを熱交換しながら換気しつつ、給気流16及び送風装置7によって屋内2から搬送した空気(後述する循環流17)を加湿装置6において必要に応じて加湿し、屋内2に導入する。つまり、加湿機能付き熱交換形換気装置4は、換気を行うとともに、この換気時に、排気流15の熱を給気流16へと伝達し、不要な熱の放出を抑制している。さらに、給気流16に対して加湿を行い、屋内2における空気の湿度(屋内相対湿度)の低下を抑制している。特に、本実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4では、加湿装置6の加湿量を特定する出力能力値が基準値を超える場合、熱交換後の給気流16に対して屋内2の空気を付加して加湿装置6による加湿を行うように構成されている。
【0025】
ここで、排気流15は、屋内2の空気を屋外3に排出する空気の流れである。排気流15は、まず還気風路9を通じて、屋内2から熱交換形換気装置5へと搬送される。熱交換形換気装置5において給気流16と熱交換された排気流15は、排気風路10を通じて、熱交換形換気装置5から屋外3へと排出される。還気風路9は、家屋1の各室と熱交換形換気装置5とを繋げるように配置されている。排気風路10は、熱交換形換気装置5と家屋1の外壁面に設けられた排気口とを繋げるように配置されている。
【0026】
給気流16は、屋外3の空気を屋内2に導入する空気の流れである。給気流16は、まず外気風路11を通じて、屋外3から熱交換形換気装置5へと搬送される。熱交換形換気装置5において排気流15と熱交換された給気流16は、中継風路12を通じて、熱交換形換気装置5から加湿装置6へと搬送される。加湿装置6において必要に応じて加湿された給気流16は、給気風路13を通じて、加湿装置6から屋内2へと導入される。外気風路11は、家屋1の外壁面に設けられた給気口と熱交換形換気装置5とを繋げるように配置されている。中継風路12は、熱交換形換気装置5と加湿装置6とを繋げるように配置されている。給気風路13は、加湿装置6と家屋1の各室とを繋げるように配置されている。
【0027】
循環流17は、屋内2の空気を加湿して再び屋内2に導入する空気の流れである。循環流17は、まず送風装置7及び循環風路14を通じて、屋内2から加湿装置6へと搬送される。加湿装置6において加湿された循環流17は、給気流16と合流した後、給気風路13を通じて加湿装置6から屋内2へと導入される。循環風路14は、送風装置7と加湿装置6とを繋げるように配置されている。なお、循環流17は、給気流16と合流した後、加湿装置6において加湿されるようにしてもよい。
【0028】
次に、加湿機能付き熱交換形換気装置4の具体的な構成について説明する。
【0029】
加湿機能付き熱交換形換気装置4は、図2に示す通り、熱交換形換気装置5と、加湿装置6と、送風装置7とを有して構成される。そして、加湿装置6及び送風装置7は、後述する制御部8(図3参照)によって運転動作が制御される構成となっている。
【0030】
熱交換形換気装置5は、屋内2の空気RA(排気流15)と屋外3の空気OA(給気流16)との間で熱交換しながら換気する装置である。具体的には、熱交換形換気装置5は、図2に示す通り、還気口5a、排気口5b、外気口5c、給気口5d、熱交換素子5e、湿度センサ5f、排気ファン5g、及び給気ファン5hを備えている。
【0031】
還気口5aは、屋内2の空気RA(排気流15)を還気風路9(図1参照)から熱交換形換気装置5に取り入れる取入口である。排気口5bは、排気流15を排気EAとして熱交換形換気装置5から排気風路10(図1参照)に吐き出す吐出口である。外気口5cは、屋外3の空気OA(給気流16)を外気風路11(図1参照)から熱交換形換気装置5に取り入れる取入口である。給気口5dは、給気流16を熱交換形換気装置5から中継風路12に吐き出す吐出口である。
【0032】
熱交換素子5eは、排気流15と給気流16との間で熱交換(顕熱と潜熱)を行うための部材である。熱交換素子5eは、セルロース繊維をベースとした伝熱紙(伝熱板)によって形成された全熱交換素子である。ただし、材質はこれに限定されるものではない。熱交換素子5eを構成する伝熱板としては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレートをベースとした透湿樹脂膜、あるいは、セルロース繊維、セラミック繊維、ガラス繊維をベースとした紙材料等を用いることができる。また、熱交換素子5eを構成する伝熱板は、伝熱性を備えた薄いシートであって、気体が透過しない性質のものを用いることができる。この場合、熱交換素子5eは、顕熱交換素子となる。
【0033】
湿度センサ5fは、還気口5aから取り入れた排気流15の湿度を検出するセンサであり、後述する制御部8の入力信号として用いられる。排気ファン5gは、排気流15を還気口5aから取り入れ、排気口5bから吐き出すための送風機である。給気ファン5hは、給気流16を外気口5cから取り入れ、給気口5dから排出するための送風機である。
【0034】
また、熱交換形換気装置5の内部には、還気口5aと排気口5bとを連通する内部排気風路と、外気口5cと給気口5dとを連通する内部給気風路が構成されている。
【0035】
そして、熱交換形換気装置5は、熱交換換気を行う場合には、排気ファン5g及び給気ファン5hを動作させ、熱交換素子5eにおいて内部排気風路を流通する排気流15と、内部給気風路を流通する給気流16との間で熱交換を行う。これにより、熱交換形換気装置5は、換気を行う際に、屋外3に放出する排気流15の熱を屋内2に取り入れる給気流16へと伝達し、不要な熱の放出を抑制し、屋内2に熱を回収する。この結果、冬季においては、換気を行う際に、屋外3の温度が低い空気によって屋内2の温度低下を抑制することができる。一方、夏季においては、換気を行う際に、屋外3の温度が高い空気によって屋内2の温度上昇を抑制することができる。
【0036】
続いて、加湿装置6は、熱交換形換気装置5からの熱交換後の給気流16と送風装置7からの屋内2の空気RA(循環流17)とを必要に応じて加湿する装置である。具体的には、加湿装置6は、図2に示す通り、給気流入口6a、循環流入口6b、給気流出口6c、及び加湿器6dを備えている。
【0037】
給気流入口6aは、給気流16を中継風路12から加湿装置6に取り入れる取入口である。循環流入口6bは、循環流17を循環風路14から加湿装置6に取り入れる取入口である。給気流出口6cは、加湿した給気流16(熱交換形換気装置5からの給気流16、あるいは、熱交換形換気装置5からの給気流16と送風装置7からの循環流17が合流した気流)を給気SAとして給気風路13(図1参照)に吐き出す吐出口である。
【0038】
加湿器6dは、内部に取り入れた給気流16及び循環流17を加湿するためのユニットである。加湿器6dは、加湿モータ6eと加湿ノズル6fとを有している。加湿器6dは、加湿モータ6eを用いて加湿ノズル6fを回転させ、貯水されている水を遠心力で吸い上げて周囲(遠心方向)に飛散・衝突・破砕させ、通過する空気に水分を含ませる遠心破砕式の構成をとる。そして、加湿器6dは、後述する制御部8からの出力信号に応じて加湿モータ6eの回転数(以下、回転出力値)を変化させ、加湿能力(加湿量)を調整する。
【0039】
なお、加湿器6dで空気に付加される液体は水以外でもよく、例えば、殺菌性あるいは消臭性を備えた次亜塩素酸水等の液体であってもよい。この場合には、次亜塩素酸水を給気流16に含ませて屋内2に供給することで、屋内2の殺菌あるいは消臭を行うことができる。
【0040】
続いて、送風装置7は、図1及び図2に示す通り、屋内2の階間または天井裏に設置され、天井面から屋内2の空気RA(循環流17)を取り入れ、加湿装置6に搬送することが可能な装置である。送風装置7は、後述する制御部8からの出力信号(以下、送風出力情報)に応じて運転動作のオン/オフが制御される。
【0041】
次に、本実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4による加湿運転動作の際の制御について図3図5を参照して説明する。図3は、加湿機能付き熱交換形換気装置4における制御部8の構成を表すブロック図である。図4は、加湿機能付き熱交換形換気装置4における制御部8の処理部8bで行う処理を表すフローチャートである。図5は、加湿機能付き熱交換形換気装置4における制御部8の処理部8bで行う処理に用いられる出力能力値と回転出力値との関係を示す図である。なお、図5では、加湿装置6(加湿モータ6e)における回転出力値(回転数)の制御範囲を2000rpm〜4000rpmとし、出力能力値の範囲を2000〜5000として相関関係を示している。
【0042】
制御部8は、加湿装置6及び送風装置7の運転動作を制御する。具体的には、制御部8は、図3に示す通り、入力部8a、処理部8b、出力部8c、記憶部8d、及び計時部8eを有している。入力部8aは、屋内2に設置された操作パネル18から出力された加湿運転及び屋内2の空気RAの設定湿度(目標湿度)に関する情報と、熱交換形換気装置5の湿度センサ5fから出力された屋内2の空気RAの湿度(屋内湿度)に関する情報とを受け付け、処理部8bに出力する。
【0043】
処理部8bは、計時部8eから出力された時刻情報に基づき、一定時間間隔(例えば、5分)ごとに所定の処理を行う。具体的には、記憶部8dから出力される過去の湿度情報、過去の出力能力値、及び計算用パラメータと、入力部8aから出力される現在の湿度情報とを用いて、屋内湿度を目標湿度に近づけるための出力能力値の算出を行い、算出した出力能力値に基づいて、加湿装置6に対する回転出力値(加湿器6dにおける加湿モータ6eの回転数)及び送風装置7に対する送風出力情報(運転動作のオン/オフに関する情報)を特定し、出力部8cに出力する。ここで、出力能力値とは、加湿機能付き熱交換形換気装置4全体での加湿能力(加湿量)の指標となる値である。なお、出力能力値は、加湿装置6によって屋内2の空気RAを目標湿度に近づけるのに必要な加湿量を特定するための値とも言える。
【0044】
記憶部8dは、過去の湿度情報、過去の出力能力値、及び計算用パラメータを記憶するとともに、処理部8bから出力される現在の屋内湿度情報、現在の出力能力値、現在の送風出力情報を受け付けて記憶する。また、図5に示す出力能力値と回転出力値との相関関係に関する情報も記憶する。記憶した各情報は、処理部8bからの要求に応じて、記憶部8dから処理部8bに出力される。
【0045】
出力部8cは、処理部8bから受け付けた回転出力値を、加湿装置6(加湿器6dの加湿モータ6e)に出力する。また、出力部8cは、処理部8bから受け付けた送風出力情報を送風装置7に出力する。そして、加湿装置6は、出力部8cから出力された回転出力値に応じて加湿運転動作を実行する。また、送風装置7は、出力部8cから出力された送風出力情報に基づいて送風運転動作のオン/オフを実行する。
【0046】
次に、加湿機能付き熱交換形換気装置4における制御部8の処理部8bで行う処理フローについて説明する。
【0047】
制御部8の処理部8bは、図4に示す通り、主に3つのステップ(ステップS01〜ステップS03)で構成され、操作パネル18からの制御信号に応じて処理を開始する。
【0048】
ステップS01は、記憶部8dに記憶された処理間隔で処理を行うためのステップである。処理部8bは、例えば、処理間隔が5分である場合、計時部8eから出力される時刻情報を受け付けながら、5分経過するまでは時刻の判定を繰り返し、5分経過したらステップS02に処理を進める。時刻の判定の際には、後段で操作パネル18の制御信号を受け付け、終了の信号を受け付けた場合には処理を終了する。
【0049】
ステップS02は、出力能力値を更新するステップである。ここでは、処理部8bは、入力部8a及び記憶部8dから出力された各情報をもとに、出力能力値の更新を行い、ステップS03に処理を進める。なお、更新の際に用いる計算式としては、例えば、以下の式(1)に示す速度型PID(Proportional Integral Differential)制御式を用いることができる。
【0050】
R=R+Kp*[(ΔX0−ΔX1)
+(1/Ti)*ΔX0+Td*{(ΔX0−ΔX1)−(ΔX1−ΔX2)}]
・・・式(1)
ただし、Rは出力能力値であり、Kp、Ti、TdはPIDパラメータであり、ΔX0、ΔX1、ΔX2は、それぞれ現在、1回前、2回前の「目標湿度−屋内湿度」に基づく値である。
【0051】
ステップS03は、更新された出力能力値に応じた回転出力値及び送風出力情報を特定するステップである。ここでは、処理部8bは、記憶部8dに記憶された基準値と更新された出力能力値との間で大小関係の判定を行う。そして、処理部8bは、出力能力値が基準値以下である場合(NO)に、基準値以下の出力能力値に対応する回転出力値(図5に示す第一回転出力値)及び送風出力情報として送風装置7の運転動作をオフとする情報(オフ情報)を特定する。一方、制御部8は、出力能力値が基準値を超える場合(YES)に、基準値を超える出力能力値に対応する回転出力値(図5に示す第二回転出力値)及び送風出力情報として送風装置7の運転動作をオンとする情報(オン情報)を特定する。ここで、基準値は、加湿装置6の加湿モータ6eにおいて設定可能な最大回転数に対応して規定される値である。
【0052】
第一回転出力値は、図5に示す通り、出力能力値をそのまま回転出力値とした値である。一方、第二回転出力値は、出力能力値から調整値を減じて回転出力値とした値である。なお、第二回転出力値は、出力能力値に対する基準値を超えた領域における制御範囲外の第一回転出力値から調整値(厳密には調整値に対応する回転数)を減じて算出される値とも言える。
【0053】
ここで、調整値は、熱交換形換気装置5からの給気流16のみに対して加湿を行う状態(送風装置7のオフ状態)から、熱交換形換気装置5からの給気流16と送風装置7からの循環流17が合流した気流に対して加湿を行う状態(送風装置7のオン状態)に移行する際に生じる加湿能力の不連続性(加湿装置6による加湿量の急激な上昇)を低減するために設定される値である。
【0054】
ステップS03における処理部8bの処理について具体的な例を挙げて説明する。上述した通り、本実施の形態では、加湿装置6(加湿モータ6e)における回転出力値(回転数)の制御範囲は、2000rpm〜4000rpmであるので、基準値は、出力能力値の2000〜5000の範囲のうち4000と設定される。そして、調整値を1000(回転数1000rpm)と設定する。
【0055】
上記のように設定した場合には、加湿装置6は、処理部8bで算出される出力能力値が基準値以下の場合(出力能力値が2000以上4000以下の範囲)において、送風出力情報がオフ状態で、加湿モータ6eの回転出力値(回転数)を2000rpm以上4000rpm以下の範囲で加湿処理を実行する。一方、加湿装置6は、処理部8bで算出される出力能力値が基準値を超える場合(出力能力値が4000超5000以下の範囲)において、送風出力情報がオン状態で、加湿モータ6eの回転出力値(回転数)を3000rpm超4000rpm以下の範囲で加湿処理を実行する。
【0056】
以上、実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4によれば、以下の効果を享受することができる。
【0057】
(1)加湿機能付き熱交換形換気装置4では、加湿装置6の加湿量を特定する出力能力値が基準値以下である場合、熱交換後の給気流16に対して屋内2の空気RAを付加することなく加湿装置6による加湿を行い、出力能力値が基準値を超える場合、熱交換後の給気流16に対して屋内2の空気RAを付加して加湿装置6による加湿を行うようにした。このようにすることで、加湿装置6の加湿量を特定する出力能力値が基準値を超える場合に、熱交換後の給気流16に屋内2の空気RAを付加することで加湿装置6を流通する空気の風量を増加させることができる。このため、加湿装置6自体の出力が同じであっても給気流16への加湿量(屋内2に供給される水分量)を増加させることができ、加湿機能付き熱交換形換気装置4の加湿能力を向上させることができる。つまり、熱交換形換気装置5による熱交換後の給気流16への加湿量を増加させることが可能な加湿機能付き熱交換形換気装置4とすることができる。
【0058】
(2)加湿機能付き熱交換形換気装置4では、屋内2の空気RAを加湿装置6に搬送可能に構成された送風装置7を備え、出力能力値が基準値以下である場合、送風装置7を運転動作させず、出力能力値が基準値を超える場合、送風装置7を運転動作させると構成した。このようにすることで、加湿装置6自体に空気の搬送能力がない場合であっても、屋内2の空気RAを加湿装置6に流通させることができる。つまり、加湿機能付き熱交換形換気装置4における加湿装置6の加湿能力を容易に向上させることができる。
【0059】
(3)加湿機能付き熱交換形換気装置4では、屋内2の空気RAの湿度と屋内2の空気RAの目標湿度に関する湿度情報を用いて出力能力値を算出し、算出した出力能力値に基づいて加湿装置6の運転動作を制御するように構成した。このようにすることで、屋内2の空気RAの湿度が目標湿度に近づかない場合には、湿度情報を用いて出力能力値を上昇させるなど、家屋1の気密性などの性能に依存せず目標湿度を達成するように加湿装置6の制御を行うことができる。
【0060】
(4)加湿機能付き熱交換形換気装置4によれば、熱交換形換気装置5の風量のみで運転しているだけでは給気流16に対する加湿量が足りない場合において、送風装置7から屋内2の空気RA(循環流17)を搬送して加湿装置6を流通する空気の風量を増加させることにより、加湿機能付き熱交換形換気装置4の加湿能力を容易に上昇させることが可能となる。
【0061】
(5)加湿機能付き熱交換形換気装置4では、熱交換形換気装置5による熱交換後の給気流16に対して屋内2の空気RA(循環流17)を付加しているので、熱交換前の給気流16に対して屋内2の空気RAを付加する場合と比べて、熱交換形換気装置5を流通する気流の流量バランス(排気流15の流量<給気流16の流量)を調整することなく加湿装置6による加湿を行うことができる。
【0062】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4aは、一つの送風装置7に替えて、部屋ごとに設置された二つの送風装置(第一送風装置7a、第二送風装置7b)を用いて構成されている点で実施の形態1と異なる。これ以外の加湿機能付き熱交換形換気装置4aの構成は、実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4と同様である。以下、実施の形態1で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
【0063】
本発明の実施の形態2に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4aについて、図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態2に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4aの機器構成を表す概略図である。
【0064】
加湿機能付き熱交換形換気装置4aは、図6に示す通り、熱交換形換気装置5と、加湿装置6と、第一送風装置7aと、第二送風装置7bと、風路切替ダンパ19とを有して構成される。そして、第一送風装置7aと風路切替ダンパ19とは、第一循環風路14aによって連通接続されるとともに、第二送風装置7bと風路切替ダンパ19とは、第二循環風路14bによって連通接続され、風路切替ダンパ19と加湿装置6(循環流入口6b)とは、第三循環風路14cによって連通接続されている。そして、加湿装置6、第一送風装置7a、第二送風装置7b、及び風路切替ダンパ19は、制御部80(図7参照)によってそれぞれの運転動作が制御される構成となっている。
【0065】
第一送風装置7aは、屋内2における第一部屋2aの空気RA(第一循環流17a)を加湿装置6に搬送可能に構成された装置である。具体的には、第一送風装置7aは、第一部屋2aの階間または天井裏に設置され、天井面から第一部屋2aの空気RAを取り入れ、第一循環風路14a、風路切替ダンパ19、及び第三循環風路14cを介して加湿装置6に搬送するための装置である。そして、第一送風装置7aは、制御部80からの送風出力情報に応じて運転動作のオン/オフが制御される。ここで、第一送風装置7aの運転動作時の制御方法については、実施の形態1の送風装置7の運転動作時の制御方法と同じであるので説明を省略する。
【0066】
また、第一送風装置7aが設置される第一部屋2aには、第一部屋2aの空気RAの温湿度を検出するための第一温湿度センサ20aが設けられている。第一温湿度センサ20aは、第一部屋2aの空気RAの温度と湿度を検出するセンサである。第一温湿度センサ20aは、検出した温度及び湿度を示す情報(温湿度情報)を制御部80に出力する。
【0067】
一方、第二送風装置7bは、屋内2における第二部屋2bの空気RA(第二循環流17b)を加湿装置6に搬送可能に構成された装置である。具体的には、第二送風装置7bは、第二部屋2bの階間または天井裏に設置され、天井面から第二部屋2bの空気RAを取り入れ、第二循環風路14b、風路切替ダンパ19、及び第三循環風路14cを介して加湿装置6に搬送するための装置である。そして、第二送風装置7bは、制御部80からの送風出力情報に応じて運転動作のオン/オフが制御される。ここで、第二送風装置7bの運転動作時の制御方法については、実施の形態1の送風装置7の運転動作時の制御方法と同じであるので説明を省略する。
【0068】
また、第二送風装置7bが設置される第二部屋2bには、第二部屋2bの空気RAの温湿度を検出するための第二温湿度センサ20bが設けられている。第二温湿度センサ20bは、第二部屋2bの空気RAの温度と湿度を検出するセンサである。第二温湿度センサ20bは、検出した温度及び湿度を示す情報(温湿度情報)を制御部80に出力する。
【0069】
風路切替ダンパ19は、第一送風装置7aによって搬送される第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)を加湿装置6に流通させる第一状態と、第二送風装置7bによって搬送される第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)を加湿装置6に流通させる第二状態とを切り替えるためのダンパである。そして、風路切替ダンパ19は、制御部80からの送風出力情報に応じて第一状態と第二状態との間の切り替えが制御される。
【0070】
第一循環流17aは、第一送風装置7aによって搬送される第一部屋2aの空気RAを加湿して再び屋内2の各部屋に導入する空気の流れである。第一循環流17aは、風路切替ダンパ19が第一状態の場合に、第一送風装置7a、第一循環風路14a、風路切替ダンパ19、及び第三循環風路14cを通じて、第一部屋2aから加湿装置6へと搬送される。そして、加湿装置6において加湿された第一循環流17aは、給気流16と合流した後、給気風路13を通じて加湿装置6から屋内2の各部屋へと導入される。なお、第一循環流17aは、給気流16と合流した後、加湿装置6において加湿されるようにしてもよい。
【0071】
一方、第二循環流17bは、第二送風装置7bによって搬送される第二部屋2bの空気RAを加湿して再び屋内2の各部屋に導入する空気の流れである。第二循環流17bは、風路切替ダンパ19が第二状態の場合に、第二送風装置7b、第二循環風路14b、風路切替ダンパ19、及び第三循環風路14cを通じて、第二部屋2bから加湿装置6へと搬送される。そして、加湿装置6において加湿された第二循環流17bは、給気流16と合流した後、給気風路13を通じて加湿装置6から屋内2の各部屋へと導入される。なお、第二循環流17bは、給気流16と合流した後、加湿装置6において加湿されるようにしてもよい。
【0072】
次に、本実施の形態2に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4aによる加湿運転動作の際の制御について図7を参照して説明する。図7は、加湿機能付き熱交換形換気装置4aにおける制御部80の構成を表すブロック図である。
【0073】
制御部80は、加湿装置6、第一送風装置7a、第二送風装置7b、及び風路切替ダンパ19の運転動作を制御する。制御部80は、図7に示す通り、入力部80a、処理部80b、出力部80c、記憶部80d、及び計時部80eを有している。制御部80における各部の役割は、上述した制御部8における各部の役割と対応しているので、ここでは両者の相違点に絞って説明する。
【0074】
入力部80aは、第一温湿度センサ20aから出力された第一部屋2aの空気RAの温湿度情報と、第二温湿度センサ20bから出力された第二部屋2aの空気RAの温湿度情報とを受け付け、処理部80bに出力する。
【0075】
処理部80bは、図4に示したステップS03において、入力部80aから出力される各部屋の温湿度情報(第一部屋2aの空気RAの温湿度情報、第二部屋2aの空気RAの温湿度情報)に基づいて、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、加湿量(屋内2に供給される水分量)を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気RAを特定する。そして、処理部80bは、特定した空気RAが加湿装置6に搬送されるように、第一送風装置7aに対する送風出力情報(運転動作のオン/オフに関する情報)、第二送風装置7bに対する送風出力情報(運転動作のオン/オフに関する情報)、及び風路切替ダンパ19の切り替え情報を特定し、特定された各情報を出力部80cに出力する。
【0076】
出力部80cは、処理部80bから受け付けた各送風出力情報を第一送風装置7a及び第二送風装置7bのそれぞれに出力する。そして、第一送風装置7a及び第二送風装置7bは、出力部8cから出力された送風出力情報に基づいて送風運転動作のオン/オフを実行する。また、出力部80cは、処理部80bから受け付けた切り替え情報を風路切替ダンパ19に出力する。そして、風路切替ダンパ19は、出力部8cから出力された切り替え情報に基づいて、第一状態(第一送風装置7aと加湿装置6との間が連通する状態)と第二状態(第二送風装置7bと加湿装置6との間が連通する状態)とを切り替える。
【0077】
これにより、加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、加湿装置6の加湿量を特定する出力能力値が基準値を超える場合に、熱交換後の給気流16に対して第一送風装置7aによって搬送される第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)を付加して給気SAとして供給する状態と、熱交換後の給気流16に対して第二送風装置7bによって搬送される第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)を付加して給気SAとして供給する状態とを切り替えて対応することが可能となる。
【0078】
より詳細な処理部80bにおける制御例は、以下の通りである。
【0079】
<制御例A>
入力部80aから出力される各部屋の温湿度情報のうち、各部屋の温度情報(第一部屋2aの空気RAの温度情報、第二部屋2aの空気RAの温度情報)に基づいて、処理部80bが行う制御例Aについて説明する。
【0080】
制御例Aでは、処理部80bは、第一部屋2aの空気RAの温度と第二部屋2bの空気RAの温度とを比較し、第一部屋2aの空気RAの温度が第二部屋2bの空気RAの温度よりも高い場合に、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、第一部屋2aの空気RAを特定する。つまり、加湿量を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気RAとして、第一部屋2aの空気RAを用いることを特定する。そして、処理部80bは、特定した第一部屋2aの空気RAが加湿装置6に搬送されるように、第一送風装置7aに対する送風出力情報(運転動作のオンに関する情報)、第二送風装置7bに対する送風出力情報(運転動作のオフに関する情報)、及び風路切替ダンパ19の切り替え情報(第一状態)を特定し、特定された各情報を出力部80cに出力する。
【0081】
これにより、加湿装置6に対して、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、屋内2の空気RAの中でより高い温度の空気(第一部屋2aの空気RA)が供給されるので、給気SAとして含有させることが可能な水分量を増加させることができる。
【0082】
<制御例B>
入力部80aから出力される各部屋の温湿度情報のうち、各部屋の湿度情報(第一部屋2aの空気RAの湿度情報、第二部屋2aの空気RAの湿度情報)に基づいて、処理部80bが行う制御例Bについて説明する。
【0083】
制御例Bでは、処理部80bは、第一部屋2aの空気RAの湿度と第二部屋2bの空気RAの湿度とを比較し、第一部屋2aの空気RAの湿度が第二部屋2bの空気RAの湿度よりも低い場合に、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、第一部屋2aの空気RAを特定する。つまり、加湿量を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気RAとして、第一部屋2aの空気RAを用いることを特定する。そして、処理部80bは、特定した第一部屋2aの空気RAが加湿装置6に搬送されるように、第一送風装置7aに対する送風出力情報(運転動作のオンに関する情報)、第二送風装置7bに対する送風出力情報(運転動作のオフに関する情報)、及び風路切替ダンパ19の切り替え情報(第一状態)を特定し、特定された各情報を出力部80cに出力する。
【0084】
これにより、加湿装置6に対して、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、屋内2の空気RAの中でより低い湿度の空気(第一部屋2aの空気RA)が供給されるので、給気SAとして含有させることが可能な水分量を増加させることができる。
【0085】
以上、実施の形態2に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4aによれば、以下の効果を享受することができる。
【0086】
(1)加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、運転動作を制御する送風装置(第一送風装置7aまたは第二送風装置7b)を切り替えることで、加湿装置6に対して、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、加湿量(屋内2に供給される水分量)を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気を選択して供給することができる。このため、加湿機能付き熱交換形換気装置4aの加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0087】
(2)加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、第一部屋2aの空気RAの温度が第二部屋2bの空気RAの温度よりも高い場合に、第一送風装置7aを選択して運転動作を制御するようにした(制御例A)。これにより、加湿装置6に対して、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、屋内2の空気RAの中でより高い温度の空気(第一部屋2aの空気RA)が供給されるので、給気流16として含有させることが可能な水分量を増加させることができる。このため、加湿装置6自体の出力が同じであっても給気流16への加湿量(屋内2に供給される水分量)を増加させることができ、加湿機能付き熱交換形換気装置4aの加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0088】
(3)加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、第一部屋2aの空気RAの湿度が第二部屋2bの空気RAの湿度よりも低い場合に、第一送風装置7aを選択して運転動作を制御するようにした(制御例B)。これにより、加湿装置6に対して、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、屋内2の空気RAの中でより低い湿度の空気(第一部屋2aの空気RA)が供給されるので、給気流16として含有させることが可能な水分量を増加させることができる。このため、加湿装置6自体の出力が同じであっても給気流16への加湿量(屋内に供給される水分量)を増加させることができ、加湿機能付き熱交換形換気装置4aの加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0089】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4bは、一つの送風装置7cに対して、部屋ごとに設置された二つの開閉ダンパ(第一開閉ダンパ21a、第二開閉ダンパ21b)が連通して構成されている点で実施の形態1、2と異なる。これ以外の加湿機能付き熱交換形換気装置4bの構成は、実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4と同様である。以下、実施の形態1、2で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1、2と異なる点を主に説明する。
【0090】
本発明の実施の形態3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4bについて、図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4bの機器構成を表す概略図である。
【0091】
加湿機能付き熱交換形換気装置4bは、図8に示す通り、熱交換形換気装置5と、加湿装置6と、送風装置7cと、第一開閉ダンパ21aと、第二開閉ダンパ21bとを有して構成される。そして、送風装置7cと第一開閉ダンパ21aとは、第一循環風路14aによって連通接続されるとともに、送風装置7cと第二開閉ダンパ21bとは、第二循環風路14bによって連通接続され、送風装置7cと加湿装置6(循環流入口6b)とは、第三循環風路14cによって連通接続されている。そして、加湿装置6、送風装置7c、第一開閉ダンパ21a、及び第二開閉ダンパ21bは、制御部81(図9参照)によってそれぞれの運転動作が制御される構成となっている。なお、第一循環風路14aは、請求項の「第一風路」に相当し、第二循環風路14bは、請求項の「第二風路」に相当する。
【0092】
送風装置7cは、屋内2の階間または天井裏に設置され、屋内2における第一部屋2aの空気RA(第一循環流17a)または屋内2における第二部屋2bの空気RA(第二循環流17b)を加湿装置6に搬送可能に構成された装置である。具体的には、送風装置7cは、第一循環流17aを加湿装置6に搬送する場合には、第一部屋2aの天井面から第一開閉ダンパ21a及び第一循環風路14aを介して第一部屋2aの空気RAを取り入れ、第三循環風路14cを介して加湿装置6に搬送する。一方、送風装置7cは、第二循環流17bを加湿装置6に搬送する場合には、第二部屋2bの天井面から第二開閉ダンパ21b及び第二循環風路14bを介して第二部屋2bの空気RAを取り入れ、第三循環風路14cを介して加湿装置6に搬送する。そして、送風装置7cは、制御部81からの送風出力情報に応じて運転動作のオン/オフが制御される。ここで、送風装置7cの運転動作時の制御方法については、実施の形態1の送風装置7の運転動作時の制御方法と同じであるので説明を省略する。
【0093】
第一開閉ダンパ21aは、第一部屋2aの天井面に設置される。第一開閉ダンパ21aは、第一部屋2aと送風装置7cとの間を連通して第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)が流通する開状態と、第一部屋2aと送風装置7cとの間を遮蔽して第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)が流通しない閉状態とを切り替えるためのダンパである。そして、第一開閉ダンパ21aは、制御部81からの送風出力情報に応じて開状態と閉状態との間の切り替えが制御される。
【0094】
一方、第二開閉ダンパ21bは、第二部屋2bの天井面に設置される。第二開閉ダンパ21bは、第二部屋2bと送風装置7cとの間を連通して第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)が流通する開状態と、第二部屋2bと送風装置7cとの間を遮蔽して第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)が流通しない閉状態とを切り替えるためのダンパである。そして、第二開閉ダンパ21bは、制御部81からの送風出力情報に応じて開状態と閉状態との間の切り替えが制御される。
【0095】
第一開閉ダンパ21aが設置される第一部屋2aには、実施の形態2と同じく、第一部屋2aの空気RAの温湿度を検出するための第一温湿度センサ20aが設けられている。そして、第一温湿度センサ20aは、検出した温度及び湿度を示す情報(温湿度情報)を制御部81に出力する。
【0096】
一方、第二開閉ダンパ21bが設置される第二部屋2bには、実施の形態2と同じく、第二部屋2bの空気RAの温湿度を検出するための第二温湿度センサ20bが設けられている。そして、第二温湿度センサ20bは、検出した温度及び湿度を示す情報(温湿度情報)を制御部81に出力する。
【0097】
第一循環流17aは、送風装置7cによって搬送される第一部屋2aの空気RAを加湿して再び屋内2の各部屋に導入する空気の流れである。第一循環流17aは、第一開閉ダンパ21aが開状態の場合に、第一開閉ダンパ21a、第一循環風路14a、送風装置7c、及び第三循環風路14cを通じて、第一部屋2aから加湿装置6へと搬送される。そして、加湿装置6において加湿された第一循環流17aは、給気流16と合流した後、給気風路13を通じて加湿装置6から屋内2の各部屋へと導入される。なお、第一循環流17aは、給気流16と合流した後、加湿装置6において加湿されるようにしてもよい。
【0098】
一方、第二循環流17bは、送風装置7cによって搬送される第二部屋2bの空気RAを加湿して再び屋内2の各部屋に導入する空気の流れである。第二循環流17bは、第二開閉ダンパ21bが開状態の場合に、第二開閉ダンパ21b、第二循環風路14b、送風装置7c、及び第三循環風路14cを通じて、第二部屋2bから加湿装置6へと搬送される。そして、加湿装置6において加湿された第二循環流17bは、給気流16と合流した後、給気風路13を通じて加湿装置6から屋内2の各部屋へと導入される。なお、第二循環流17bは、給気流16と合流した後、加湿装置6において加湿されるようにしてもよい。
【0099】
次に、本実施の形態3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4bによる加湿運転動作の際の制御について図9を参照して説明する。図9は、加湿機能付き熱交換形換気装置4bにおける制御部81の構成を表すブロック図である。
【0100】
制御部81は、加湿装置6、送風装置7c、第一開閉ダンパ21a、及び第二開閉ダンパ21bの運転動作を制御する。制御部81は、図9に示す通り、入力部81a、処理部81b、出力部81c、記憶部81d、及び計時部81eを有している。制御部81における各部の役割は、上述した制御部80における各部の役割と対応しているので、ここでは両者の相違点に絞って説明する。
【0101】
入力部81aは、第一温湿度センサ20aから出力された第一部屋2aの空気RAの温湿度情報と、第二温湿度センサ20bから出力された第二部屋2aの空気RAの温湿度情報とを受け付け、処理部81bに出力する。
【0102】
処理部81bは、実施の形態2における制御部80の処理部80bと同様、入力部81aから出力される各部屋の温湿度情報(第一部屋2aの空気RAの温湿度情報、第二部屋2aの空気RAの温湿度情報)に基づいて、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、加湿量(屋内2に供給される水分量)を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気RAを特定する。そして、処理部81bは、特定した空気RAが加湿装置6に搬送されるように、送風装置7cに対する送風出力情報(運転動作のオン/オフに関する情報)、第一開閉ダンパ21aの開閉情報、及び第二開閉ダンパ21bの開閉情報を特定し、特定された各情報を出力部81cに出力する。
【0103】
出力部81cは、処理部81bから受け付けた送風出力情報を送風装置7cに出力する。そして、送風装置7cは、出力部8cから出力された送風出力情報に基づいて送風運転動作のオン/オフを実行する。また、出力部81cは、処理部81bから受け付けた開閉情報を第一開閉ダンパ21a及び第二開閉ダンパ21bにそれぞれ出力する。そして、第一開閉ダンパ21a及び第二開閉ダンパ21bは、出力部81cから出力された開閉情報に基づいて、各ダンパの開閉を実行する。具体的には、第一部屋2aの空気RA(第一循環流17a)が加湿装置6に搬送される状態(第一開閉ダンパ21a:開状態/第二開閉ダンパ21b:閉状態)または第二部屋2bの空気RA(第二循環流17b)が加湿装置6に搬送される状態(第一開閉ダンパ21a:閉状態/第二開閉ダンパ21b:開状態)となるように、各ダンパの開閉を実行する。なお、こうした開閉切り替えは、第一部屋2aからの空気RA(第二循環流17b)が流通する第一循環風路14aと、第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)が流通する第二循環風路14bのいずれか一方を選択して、選択した風路に切り替えることに相当する。
【0104】
これにより、加湿機能付き熱交換形換気装置4bでは、加湿装置6の加湿量を特定する出力能力値が基準値を超える場合に、熱交換後の給気流16に対して第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)を付加して給気SAとして供給する状態と、熱交換後の給気流16に対して第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)を付加して給気SAとして供給する状態とを切り替えて対応することが可能となる。
【0105】
なお、処理部81bでは、実施の形態2で示した制御例(制御例A、制御例B)と同様の制御がなされている。
【0106】
以上、実施の形態3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4bによれば、以下の効果を享受することができる。
【0107】
(1)加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、第一開閉ダンパ21a及び第二開閉ダンパ21bの開閉状態を制御することによって、加湿装置6に屋内2の空気RAを搬送させる風路(第一循環風路14aまたは第二循環風路14b)を切り替え、加湿装置6に対して、熱交換後の給気流16に付加する屋内2の空気RAとして、加湿量(屋内2に供給される水分量)を増加させるのにより好ましい温湿度条件の空気RAを選択して供給することができる。このため、加湿機能付き熱交換形換気装置4bの加湿能力を効果的に向上させることができる。
【0108】
(2)加湿機能付き熱交換形換気装置4bでは、実施の形態2で示した制御例(制御例A、制御例B)と同様の制御を行うことにより、実施の形態2における効果(2)及び効果(3)と同様の効果を享受することができる。
【0109】
以上、本発明に関して実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0110】
本実施の形態1に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4では、送風装置7によって加湿装置6への循環流17の搬送を行う際、送風装置7の送風動作のオン/オフを制御して行ったが、これに限られない。例えば、送風装置7の送風動作のオン/オフの制御に加え、送風動作がオンの場合に循環流17の送風量の制御を行うようにしてもよい。このようにすることで、屋内2へ給気する給気流16に対する加湿量の制御性を向上させることができる。
【0111】
また、本実施の形態1〜3に係る加湿機能付き熱交換形換気装置4、4a、4bを構成する加湿装置6では、加湿器6dとして遠心破砕式の構成としたが、これに限られない。例えば、加湿器6dとして、超音波によって水粒を飛散させる超音波式の構成、加熱によって水蒸気を発生させる加熱式の構成、水に塗れたフィルタ等に空気を通過させることで水分を気化させる気化式の構成、あるいは、これらの組み合わせた構成によるものであってもよい。これらを採用する場合、出力能力値に対応するパラメータ値として、超音波の振幅、加熱量、フィルタへの水分の滴下量を用いて対応させればよい。
【0112】
また、加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、制御例Aとして、制御部80は、第一部屋2aの空気RAの温度が第二部屋2bの空気RAの温度よりも高い場合に、第一送風装置7aを選択して運転動作を制御するようにしたが、これに限られない。例えば、制御部80は、第一部屋2aの空気RAの温度が第二部屋2bの空気RAの温度よりも低い場合に、第一送風装置7aを選択して運転動作を制御するようにしてもよい。この場合には、屋内ドアなどを通じて相対的に温度の高い第二部屋2bの空気RAが第一部屋2aに移動するので、第一部屋2aの空気Raの温度が上昇し、第一部屋2aの空気Raの相対湿度を低下させることができる。このため、第一部屋2aにおいて相対湿度が上昇することによって生じる結露の発生を抑制することができる。
【0113】
また、加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、制御例Bとして、制御部80は、第一部屋2aの空気RAの湿度が第二部屋2bの空気RAの湿度よりも低い場合に、第一送風装置7aを選択して運転動作を制御するようにしたが、これに限られない。例えば、制御部80は、第一部屋2aの空気RAの湿度が第二部屋2bの空気RAの湿度よりも高い場合に、第一送風装置7aを選択して運転動作を制御するようにしてもよい。この場合には、屋内ドアなどを通じて相対的に湿度の低い第二部屋2bの空気RAが第一部屋2aに移動するので、第一部屋2aの空気Raの相対湿度を低下させることができる。このため、相対的に湿度の高い第一部屋2aにおいて結露の発生を抑制することができる。
【0114】
また、加湿機能付き熱交換形換気装置4aでは、熱交換後の給気流16に対して第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)を付加して給気SAとして供給する状態と、熱交換後の給気流16に対して第二送風装置7bによって搬送される第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)を付加して給気SAとして供給する状態とを切り替えるようにしたが、これに限られない。例えば、制御部80は、第一部屋2aからの空気RA(第一循環流17a)を付加する際に、第一循環流17aより少ない風量で、第二部屋2bからの空気RA(第二循環流17b)を付加するようにしてもよい。この場合には、屋内2全体での空気RAの循環量を増加させることにより、相対的に湿度の低い部屋の湿度を高く、相対的に湿度の高い部屋の湿度を低くすることができ、より快適な室内空間を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明に係る加湿機能付き熱交換形換気装置は、屋内の空気と屋外の空気との間での熱交換を可能とする熱交換形換気装置に加湿機能を備えたものとして有用である。
【符号の説明】
【0116】
1 家屋
2 屋内
3 屋外
4 加湿機能付き熱交換形換気装置
4a 加湿機能付き熱交換形換気装置
4b 加湿機能付き熱交換形換気装置
5 熱交換形換気装置
5a 還気口
5b 排気口
5c 外気口
5d 給気口
5e 熱交換素子
5f 湿度センサ
5g 排気ファン
5h 給気ファン
6 加湿装置
6a 給気流入口
6b 循環流入口
6c 給気流出口
6d 加湿器
6e 加湿モータ
6f 加湿ノズル
7 送風装置
7a 第一送風装置
7b 第二送風装置
7c 送風装置
8 制御部
8a 入力部
8b 処理部
8c 出力部
8d 記憶部
8e 計時部
9 還気風路
10 排気風路
11 外気風路
12 中継風路
13 給気風路
14 循環風路
14a 第一循環風路
14b 第二循環風路
14c 第三循環風路
15 排気流
16 給気流
17 循環流
17a 第一循環流
17b 第二循環流
18 操作パネル
19 風路切替ダンパ
20a 第一温湿度センサ
20b 第二温湿度センサ
21a 第一開閉ダンパ
21b 第二開閉ダンパ
80 制御部
80a 入力部
80b 処理部
80c 出力部
80d 記憶部
80e 計時部
81 制御部
81a 入力部
81b 処理部
81c 出力部
81d 記憶部
81e 計時部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9