特開2021-93014(P2021-93014A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2021-93014搬送制御方法、プログラム、及び搬送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-93014(P2021-93014A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】搬送制御方法、プログラム、及び搬送システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20210521BHJP
【FI】
   G05D1/02 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2019-223787(P2019-223787)
(22)【出願日】2019年12月11日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 英夫
(72)【発明者】
【氏名】大山 貴司
(72)【発明者】
【氏名】有村 耕治
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG10
5H301HH10
5H301HH19
5H301KK04
5H301KK06
5H301KK09
5H301KK10
5H301KK18
(57)【要約】
【課題】被搬送物を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できるようにすること。
【解決手段】搬送制御方法は、設定ステップと、判定ステップと、制御ステップと、を含む。設定ステップでは、把持エリアA2と非把持エリアA3との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。把持エリアA2は、1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1を搬送装置1とともに移動する第1の状態にするエリアである。非把持エリアA3は、第1の状態を解除する第2の状態にするエリアである。判定ステップでは、判定エリアにおける物体の存否を判定する。制御ステップでは、判定ステップの判定結果に基づいて、搬送装置1を判定エリアへ移動させるか否かを決定して、搬送装置1の移動を制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の搬送装置が1以上の被搬送物を前記搬送装置とともに移動する第1の状態にする把持エリアと、前記第1の状態を解除する第2の状態にする非把持エリアと、の少なくとも一方を含む判定エリアを設定する設定ステップと、
前記判定エリアにおける物体の存否を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記搬送装置を前記判定エリアへ移動させるか否かを決定して、前記搬送装置の移動を制御する制御ステップと、を含む、
搬送制御方法。
【請求項2】
前記判定ステップでは、カメラによって撮影される撮影画像に基づいて、前記判定エリアにおける物体の存否を判定する、
請求項1に記載の搬送制御方法。
【請求項3】
前記カメラは環境カメラである、
請求項2に記載の搬送制御方法。
【請求項4】
前記判定エリアは前記把持エリアを含み、
前記制御ステップでは、前記把持エリアに前記被搬送物が存在するとの前記判定結果に基づいて、前記搬送装置を前記把持エリアへ移動させるように、前記搬送装置の移動を制御する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項5】
前記判定エリアは前記非把持エリアを含み、
前記制御ステップでは、前記非把持エリアに物体が存在しないとの前記判定結果に基づいて、前記搬送装置を前記非把持エリアへ移動させるように、前記搬送装置の移動を制御する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項6】
前記搬送装置が前記判定エリアへ移動中に、移動先の前記判定エリアについての前記判定結果が変化した場合、前記制御ステップでは、前記判定エリアへの移動を中止して特定処理を実行させるように、前記搬送装置を制御する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項7】
前記把持エリアが複数の第1区画を含み、
前記非把持エリアが複数の第2区画を含み、
前記複数の第1区画の各々には、前記複数の第2区画のうちのいずれかが場所別行先として対応付けられており、
前記制御ステップでは、前記第1区画に存在する前記被搬送物を、前記被搬送物が存在する前記第1区画に対応付けられた前記場所別行先へ搬送するように前記搬送装置の移動を制御する、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項8】
前記制御ステップでは、前記第1区画における前記判定結果と、前記第1区画に対応付けられた前記場所別行先における前記判定結果とに基づいて、前記搬送装置を前記場所別行先へ移動させるか否かを決定する、
請求項7に記載の搬送制御方法。
【請求項9】
前記非把持エリアが複数の第2区画を含み、
前記把持エリアに配置される前記被搬送物の種類ごとに、前記複数の第2区画のうちのいずれかが種類別行先として対応付けられており、
前記制御ステップでは、前記把持エリアに存在する前記被搬送物を、前記被搬送物の種類に対応付けられた前記種類別行先へ搬送するように前記搬送装置の移動を制御する、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項10】
前記判定エリアは、前記把持エリアと、前記前記把持エリアから出た前記搬送装置が移動する移動エリアと、を含み、
前記判定ステップでは、前記把持エリアにおける物体の存否と、前記移動エリアにおける物体の存否と、をそれぞれ判定し、
前記1以上の搬送装置が第1の搬送装置と第2の搬送装置とを含み、
前記1以上の被搬送物が第1の被搬送物と第2の被搬送物とを含み、
前記把持エリアに存在する前記第1の被搬送物を前記第1の搬送装置が第1の状態にした後に、前記第1の搬送装置が前記把持エリア及び前記移動エリアのいずれかに存在する場合は、前記判定ステップで前記把持エリアに前記第2の被搬送物が存在すると判定されたとしても、前記制御ステップでは、前記把持エリアに前記第2の搬送装置を移動させず、
前記第1の被搬送物を第1の状態にしている前記第1の搬送装置が前記把持エリア及び前記移動エリアの外に移動した場合は、前記制御ステップで、前記把持エリアに前記第2の搬送装置を移動させる、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項11】
前記設定ステップにて設定された前記判定エリアを変更する変更ステップを更に含む、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項12】
前記変更ステップでは、前記被搬送物の搬送計画に従って前記判定エリアを変更する、
請求項11に記載の搬送制御方法。
【請求項13】
前記判定エリアにおける前記被搬送物の存否を判定した前記判定結果に関係無く、前記搬送装置を前記判定エリアへ移動させるように、前記搬送装置の移動を制御する単独制御ステップを、更に含む、
請求項1〜12のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項14】
前記判定エリアが複数の小区画を含み、
前記判定ステップでは、前記複数の小区画のそれぞれで物体の存否を判定する、
請求項1〜13のいずれか1項に記載の搬送制御方法。
【請求項15】
コンピュータシステムに、請求項1〜14のいずれか1項に記載の搬送制御方法を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
1以上の搬送装置が1以上の被搬送物を前記搬送装置とともに移動する第1の状態にする把持エリアと、前記第1の状態を解除する第2の状態にする非把持エリアと、の少なくとも一方を含む判定エリアを設定する設定部と、
前記判定エリアにおける物体の存否を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記搬送装置を前記判定エリアへ移動させるか否かを決定して、前記搬送装置の移動を制御する移動制御部と、を含む、
搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、搬送制御方法、プログラム、及び搬送システムに関する。より詳細には、本開示は、被搬送物を搬送する搬送制御方法、プログラム、及び搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、複数の自動搬送機(搬送装置)と、自動搬送機と無線通信するサーバ装置と、を備える移動ロボット制御システムを開示する。この移動ロボット制御システムは、地図情報に基づいて自動搬送機に設定する移動経路を探索する経路探索部と、経路情報に基づいて自動搬送機に移動の指示を与える移動制御部と、を備える。移動制御部は、自動搬送機の位置を含む自動搬送機の状態に関する移動ロボット情報、及び自動搬送機に設定される移動経路を含む経路情報に基づいて、複数の自動搬送機の間で互いの移動に干渉が生じ得るか否かを判定する。干渉が生じ得る場合、経路探索部が、干渉を生じ得る自動搬送機のうちの少なくとも1つの自動搬送機に関する経路情報を、干渉を回避するように変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−134794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の移動ロボット制御システムでは、自動搬送機を荷物(被搬送物)の積み降ろし場所に移動させると、積み降ろし場所で自動搬送機に荷物が積まれる。自動搬送機が積み降ろし場所に移動したタイミングで積み降ろし場所に荷物があれば、自動搬送機に荷物が積まれるのであるが、積み降ろし場所に荷物が無い場合、自動搬送機は積み降ろし場所で荷物が来るのを待ち続ける可能性がある。そのため、この移動ロボット制御システムでは、荷物を搬送する作業の効率が悪化する可能性がある。
【0005】
本開示の目的は、被搬送物を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる搬送制御方法、プログラム、及び搬送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の搬送制御方法は、設定ステップと、判定ステップと、制御ステップと、を含む。前記設定ステップでは、把持エリアと、非把持エリアと、の少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。前記把持エリアは、1以上の搬送装置が1以上の被搬送物を前記搬送装置とともに移動する第1の状態にするエリアである。前記非把持エリアは、前記第1の状態を解除する第2の状態にするエリアである。前記判定ステップでは、前記判定エリアにおける物体の存否を判定する。前記制御ステップでは、前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記搬送装置を前記判定エリアへ移動させるか否かを決定して、前記搬送装置の移動を制御する。
【0007】
本開示の一態様のプログラムは、コンピュータシステムに、前記搬送制御方法を実行させるためのプログラムである。
【0008】
本開示の一態様の搬送システムは、設定部と、判定部と、移動制御部と、を含む。前記設定部は、把持エリアと、非把持エリアと、の少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。前記把持エリアは、1以上の搬送装置が1以上の被搬送物を前記搬送装置とともに移動する第1の状態にするエリアである。前記非把持エリアは、前記第1の状態を解除する第2の状態にするエリアである。前記判定部は、前記判定エリアにおける物体の存否を判定する。前記移動制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて、前記搬送装置を前記判定エリアへ移動させるか否かを決定して、前記搬送装置の移動を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、被搬送物を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる搬送制御方法、プログラム、及び搬送システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の一実施形態の搬送制御方法によって制御される搬送装置と、搬送装置によって搬送される被搬送物の外観を示す斜視図である。
図2図2は、同上の搬送システムによって被搬送物が搬送される所定エリアの概略的な説明図である。
図3図3は、同上の搬送装置を含む搬送システムの概略的なブロック図である。
図4図4は、同上の搬送装置の外観を示す斜視図である。
図5図5は、同上の搬送システムが判定エリアを設定する動作を説明するフローチャートである。
図6図6は、同上の搬送システムが把持エリアの撮像画像に基づいて行う動作を説明するフローチャートである。
図7図7は、同上の搬送システムが非把持エリアの撮像画像に基づいて行う動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0012】
本実施形態に係る搬送制御方法は、図1に示すように、被搬送物X1を搬送する搬送装置1の移動を制御する制御方法である。
【0013】
本実施形態の搬送装置1は、例えば物流センター(配送センターを含む)、工場、オフィス、店舗、学校、及び病院等の施設に導入される。搬送装置1は、1つ以上の車輪で移動面90の上を走行することによって移動する。移動面90は、その上を搬送装置1が移動する面であり、搬送装置1が施設内を移動する場合は施設の床面等が移動面90となり、搬送装置1が屋外を移動する場合は地面等が移動面90となる。以下では、物流センターにおいて1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1を搬送する場合について説明を行う。
【0014】
図2は、搬送装置1が移動する所定エリアA100の概略的な平面図である。所定エリアA100には、1以上の被搬送物X1が置かれている第1エリアA1と、例えばトラック等に積み込む1以上の被搬送物X1を仮置きするための第2エリアA4と、が設けられている。また、所定エリアA100には、第1エリアA1に隣接して把持エリアA2が設けられ、第2エリアA4に隣接して非把持エリアA3が設けられている。なお、第1エリアA1と把持エリアA2とが隣接していることは必須ではなく、第1エリアA1の近くに把持エリアA2が存在すればよい。同様に、第2エリアA4と非把持エリアA3とが隣接していることは必須ではなく、第2エリアA4の近くに非把持エリアA3が存在すればよい。把持エリアA2は、搬送装置1が被搬送物X1を把持する領域である。非把持エリアA3は、把持エリアA2から被搬送物X1を搬送してきた搬送装置1が、被搬送物X1を離す(降ろす)領域である。また、本実施形態では、把持エリアA2が複数(例えば3つ)の第1区画A21,A22,A23を含み、非把持エリアA3が複数(例えば3つ)の第2区画A31,A32,A33を含んでいる。そして、複数の第1区画A21,A22,A23の各々には、複数の第2区画A31,A32,A33のうちのいずれかが場所別行先として割り当てられている。具体的には、第1区画A21には場所別行先として第2区画A31が割り当てられ、第1区画A22には場所別行先として第2区画A32が割り当てられ、第1区画A23には場所別行先として第2区画A33が割り当てられている。なお、複数の被搬送物X1のうち、第2区画A31に送られる被搬送物X1をX11と表記し、第2区画A32に送られる被搬送物X1をX12と表記し、第2区画A33に送られる被搬送物X1をX13と表記する場合もある。なお、第2エリアA4には、第2区画A31に置かれた被搬送物X1が運ばれる小エリアA41と、第2区画A32に置かれた被搬送物X1が運ばれる小エリアA42と、第2区画A33に置かれた被搬送物X1が運ばれる小エリアA43と、が設けられている。
【0015】
ここで、第1エリアA1に置かれている1以上の被搬送物X1を第2エリアA4に移動させる場合に、一部の区間(把持エリアA2から非把持エリアA3までの区間)では搬送装置1に被搬送物X1を移動させている。具体的には、ユーザU1が、第1エリアA1に置かれている複数の被搬送物X1から所望の被搬送物X1を選択し、選択した被搬送物X1を把持エリアA2に手動で移動させる。把持エリアA2に被搬送物X1が置かれると、搬送システムTS1が搬送装置1を把持エリアA2に移動させて被搬送物X1を把持させた後、搬送装置1を非把持エリアA3まで移動させ、非把持エリアA3において被搬送物X1を降ろさせる。そして、非把持エリアA3に置かれた被搬送物X1は、第2エリアA4で作業するユーザU1によって、第2エリアA4へと手動で移動させられ、第2エリアA4に仮置きされる。第2エリアA4に仮置きされている被搬送物X1は、ユーザU1によって、例えばトラック等に積み込まれ、トラックによって所定に配送先へと配送される。ここにおいて、本実施形態の搬送装置1は把持エリアA2に置かれている被搬送物X1を非把持エリアA3まで移動させる搬送作業を行うものである。以下では、搬送装置1を把持エリアA2から非把持エリアA3まで移動させるための搬送制御方法について説明する。この搬送制御方法は、例えば搬送システムTS1(図3参照)にて実現される。
【0016】
本実施形態に係る搬送システムTS1は、図3に示すように、設定部23と、判定部24と、移動制御部32と、を含む。
【0017】
設定部23は、把持エリアA2と非把持エリアA3との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。把持エリアA2は、1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1を搬送装置1とともに移動する第1の状態にするエリアである。非把持エリアA3は、第1の状態を解除する第2の状態にするエリアである。
【0018】
判定部24は、判定エリアにおける物体の存否を判定する。
【0019】
移動制御部32は、判定部24の判定結果に基づいて、搬送装置1を判定エリアへ移動させるか否かを決定して、搬送装置1の移動を制御する。
【0020】
ここにおいて、第1の状態は、1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1と接続された状態で、1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1とともに移動可能な状態である。ここで、「接続」とは分離可能な状態で1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1と接続されたことをいう。また、第2の状態は、第1の状態が解除された状態であり、1以上の搬送装置1と1以上の被搬送物X1との接続状態が解除(つまり分離)されることによって、被搬送物X1がその場に置かれた状態をいう。なお、以下の実施形態では、搬送装置1が被搬送物X1を把持することによって、第2の状態から第1の状態に切り替わっている。なお、搬送装置1が被搬送物X1を「把持」するとは、搬送装置1が、被搬送物X1の少なくとも一部と接続することによって、被搬送物X1を移動可能な状態で保持することを言う。搬送装置1が被搬送物X1を把持した状態で移動すると、搬送装置1と共に被搬送物X1が移動する。以下の実施形態では、搬送装置1が、被搬送物X1を持ち上げることによって被搬送物X1を把持する態様であるが、「把持」は被搬送物X1を持ち上げる態様に限定されない。例えば、搬送装置1は、被搬送物X1を牽引することによって把持する態様、被搬送物X1を押すことによって把持する態様、被搬送物X1を掴むことによって把持する態様、又は被搬送物X1を吸着することによって把持する態様等であってもよい。また、搬送装置1が被搬送物X1を「離す」とは、搬送装置1が被搬送物X1を把持している状態を解除することを言い、被搬送物X1がその場所に置かれることを言う。
【0021】
また、所定エリアA100には、把持エリアA2に隣接する領域であって、把持エリアA2を出入りする搬送装置1が移動する移動エリアA5が設けられている。所定エリアA100には、移動エリアA5に隣接する領域であって、移動エリアA5の外側で搬送装置1が待機するエリアである待機エリアA6が設けられている。また、所定エリアA100には、非把持エリアA3に隣接する領域であって、非把持エリアA3を出入りする搬送装置1が移動する移動エリアA7が設けられている。
【0022】
なお、本実施形態では、判定部24は、カメラ22によって撮影される撮影画像に基づいて、判定エリアにおける物体の存否を判定している。カメラ22は、把持エリアA2及び非把持エリアA3を含む範囲を撮影する。本実施形態では、カメラ22が、把持エリアA2を撮影する第1カメラ221と、非把持エリアA3を撮影する第2カメラ222と、を含む。すなわち、所定エリアA100には、把持エリアA2を撮影する第1カメラ221と、非把持エリアA3を撮影する第2カメラ222と、が1台ずつ設置されている。設定部23では、カメラ22(221,222)によって撮影される撮影画像において、把持エリアA2と非把持エリアA3との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。なお、本実施形態では、カメラ22が、把持エリアA2を含む範囲を撮影する第1カメラ221と、非把持エリアA3を含む範囲を撮影する第2カメラ222と、を備えているが、1つのカメラ22で把持エリアA2及び非把持エリアA3の両方を撮影してもよい。
【0023】
ここで、判定部24は、把持エリアA2からなる判定エリアでは、第1カメラ221の撮影画像に基づいて、被搬送物X1の存否を判定する。また、判定部24は、非把持エリアA3からなる判定エリアでは、第2カメラ222の撮影画像に基づいて、物体の存否を判定しており、判定対象の「物体」は、被搬送物X1に限定されず、被搬送物X1以外の静止物又は移動物体(例えば搬送装置1又は人体等)を含み得る。
【0024】
なお、判定部24が、カメラ22の撮影画像に基づいて、判定エリアにおける物体の存否を判定することは必須ではない。判定部24は、判定エリアに設けられて判定エリアに存在する物体の重量を測定可能な重量センサの測定結果に基づいて、判定エリアにおける物体の存否を判定してもよい。
【0025】
移動制御部32は、判定エリアにおける物体の存否を判定した判定結果に基づいて、搬送装置1を判定エリアへ移動させるか否かを決定する。
【0026】
本実施形態の搬送システムTS1では、判定部24が、カメラ22の撮影画像に基づいて、判定エリア(把持エリアA2及び非把持エリアA3の少なくとも一方)における物体の存否を判定する。そして、移動制御部32は、判定部24の判定結果に基づいて、搬送装置1を判定エリアへ移動させるか否かを決定するので、判定エリアにおける物体の存否に適した制御を行うことができる。したがって、搬送装置1を判定エリアに移動させる動作が無駄になる可能性を低減でき、被搬送物X1を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0027】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る搬送装置1及び搬送システムTS1について図面を参照して詳しく説明する。以下の説明では、特に断りのない限り、搬送装置1が移動する移動面90(図1図2、及び図4参照)に直交する方向(図4のZ軸方向)を上下方向とし、移動面90から見て搬送装置1側を「上方」、その逆を「下方」として説明する。また、以下では、搬送装置1の本体部100の長手方向(図4のX軸方向)を前後方向とし、上下方向及び前後方向と直交する方向(図4のY軸方向であって、本体部100の短手方向)を左右方向として説明する。なお、これらの方向の規定は、搬送装置1の使用態様を限定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は、説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。更に、図面中の物体(例えば、搬送装置1及び被搬送物X1等)から延びている矢印は、物体の動く向きを表しているに過ぎず、実体を伴わない。
【0028】
搬送装置1は、複数の車輪(駆動輪)111(図4参照)で移動面90の上を移動する移動体である。複数の車輪111は、例えば、本体部100の左右方向における両側に配置されている。本体部100は、車輪111で走行することによって、移動面90に沿って移動する。
【0029】
(2.1)搬送システム
まず、本実施形態に係る搬送システムTS1の全体構成について説明する。
【0030】
本実施形態に係る搬送システムTS1は、図3に示すように、1以上の搬送装置1(移動体)と、カメラ22を含むカメラシステム2と、カメラ22によって撮影された撮影画像に基づいて搬送装置1の移動を制御する上位システム3と、を備える。
【0031】
なお、図3では搬送装置1の台数が1つであるが、本実施形態の搬送システムTS1は搬送装置1を複数台備え、複数台の搬送装置1で複数の被搬送物X1を搬送する作業を実行する。また、本実施形態の搬送システムTS1は、搬送装置1及びカメラシステム2と上位システム3との間の通信を中継する中継装置4を更に備えている。ここにおいて、複数の搬送装置1、カメラシステム2、及び上位システム3には個別のネットワークID(例えばIPアドレス又はMACアドレス等)が割り当てられており、搬送装置1、カメラシステム2、及び上位システム3の間ではネットワークIDを用いて通信可能である。
【0032】
搬送装置1及びカメラシステム2と、上位システム3とは、互いに通信可能に構成されている。本開示において「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又は通信ネットワークNT1及び中継装置4等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。すなわち、搬送装置1及びカメラシステム2と、上位システム3とは、互いに情報を授受することができる。本実施形態では、搬送装置1及びカメラシステム2と、上位システム3とは、互いに双方向に通信可能であって、上位システム3から搬送装置1及びカメラシステム2への情報の送信と、搬送装置1及びカメラシステム2から上位システム3への情報の送信と、の両方が可能である。なお、通信ネットワークNT1は、インターネットに限らず、例えば、所定エリアA100内又は所定エリアA100の運営会社内のローカルな通信ネットワークが適用されてもよい。
【0033】
以下に、搬送システムTS1を構成する搬送装置1、カメラシステム2、及び上位システム3についてそれぞれ説明する。
【0034】
(2.2)搬送装置
搬送装置1は、図1及び図4に示すように、移動する本体部100を備えている。また、搬送装置1は、図3に示すように、制御部10と、通信部11と、検知部12と、駆動部13と、昇降部14と、蓄電部15と、を更に備えている。
【0035】
搬送装置1は、例えば、施設の床面等からなる平坦な移動面90を自律走行する。本実施形態の搬送装置1は、蓄電部15を備え、蓄電部15に蓄積された電気エネルギを用いて動作する。蓄電部15は、例えばリチウムイオン電池等の二次電池である。本体部100には、蓄電部15に蓄えられた電気エネルギによって動作するアクチュエータ(例えば電動機等)が搭載されており、蓄電部15に蓄えられた電気エネルギを用いてアクチュエータが動作することで本体部100を移動させている。本実施形態では、搬送装置1は、本体部100に被搬送物X1を積載した状態、及び、本体部100に被搬送物X1を積載していない状態のいずれかで移動面90上を走行する。これにより、搬送装置1は、例えば、施設内のある場所(把持エリアA2)に移動して、その場所(把持エリアA2)に置かれている被搬送物X1を把持した後、施設内の別の場所(非把持エリアA3)に移動して被搬送物X1を降ろすことが可能である。
【0036】
本実施形態では、被搬送物X1は、荷物80、製造工場での製品、製造途中の製品(半成品)、パレット、又は荷物80が載せられたパレット等を含み得る。つまり、本実施形態では、被搬送物X1は、搬送装置1が搬送する搬送物である。パレットは、例えばロールボックスパレット(コールドロールボックスパレットを含む)70又は平パレットである。以下では、被搬送物X1は、特に断りのない限り、荷物80を載せて運ぶためのロールボックスパレット70である。なお、被搬送物X1は、荷物80が載せられているロールボックスパレット70でもよいし、荷物80が載せられていないロールボックスパレット70でもよい。ロールボックスパレット70の下部の四隅には車輪71が設けられており、ユーザU1がロールボックスパレット70を手で押して移動させることができる。ここにおいて、ユーザU1は、ロールボックスパレット70である被搬送物X1に荷物80を載せたり、被搬送物X1から荷物80を降ろしたり、荷物80を載せた被搬送物X1を移動させたりする作業を行う作業者である。
【0037】
本体部100は、左右方向よりも前後方向に長く、かつ左右方向及び前後方向よりも上下方向の寸法が小さい直方体状である。本実施形態では、図1に示すように、本体部100が被搬送物X1の下方に入り込んだ後、本体部100に設けられた昇降体102が上昇し、上昇した昇降体102が被搬送物X1を持ち上げることによって、被搬送物X1が本体部100に積載される。そのため、本体部100が被搬送物X1の下方に生じる隙間に収まるように、昇降体102が下降している状態での本体部100の上下方向の寸法は、被搬送物X1の下方にできる空間(隙間)の高さ寸法よりも小さく設定されている。
【0038】
本体部100は、車体部101と、車体部101の上部に被せられ昇降部14によって上昇又は下降する昇降体102と、を有している。本実施形態では、車体部101及び昇降体102は例えば金属製であるが、車体部101及び昇降体102は金属製に限らず、例えば、樹脂製であってもよい。
【0039】
車体部101は、複数(例えば、2つ)の車輪111と、複数(例えば、2つ)の補助輪とで移動面90上に支持される。複数の車輪111は、車体部101の長手方向(前後方向)の中央部において、車体部101の幅方向(左右方向)に間隔を空けて配置されている。複数の車輪111の各々は、駆動部13からの駆動力を受けて個別に回転可能である。各車輪111は、左右方向に延びる回転軸を中心に回転可能な状態で、本体部100(車体部101)に保持されている。複数の補助輪は、車体部101の幅方向(左右方向)の中央部において、車体部101の長手方向(前後方向)に間隔を空けて配置されている。複数の補助輪の各々は、駆動部13からの駆動力を受けずに個別に回転可能である。
【0040】
本実施形態では、複数の車輪111の全てが、駆動部13によって駆動される駆動輪である。そして、これら複数の車輪111が駆動部13によって個別に駆動されることにより、本体部100は全方向に移動可能となる。つまり、複数の車輪111が互いに異なる角速度で回転することで、左右方向のいずれかに旋回することができ、互いに同じ角速度で回転することで、直線的に走行することができる。したがって、本体部100は、前進、後進、左右方向への旋回(信地旋回及び超信地旋回を含む)を行うことができる。また、本体部100は、曲線の軌道(つまり、カーブ)を描くように移動することも可能である。
【0041】
昇降体102は、車体部101の上面のうち長手方向(前後方向)の中央部を覆うように、車体部101の上方に配置されている。昇降体102の前後方向の両側には、上側に突出する載置台103が設けられている。各載置台103の上面は、搬送装置1にて被搬送物X1を搬送する際に、被搬送物X1を載せるための積載面となる。各載置台103の上面(積載面)には、少なくとも一部に滑り止め加工が施されている。そのため、昇降体102の各載置台103(保持部)に積載された被搬送物X1が、各載置台103に対して滑りにくくなり、搬送装置1から被搬送物X1がずり落ちるのを抑制できる。
【0042】
ここで、昇降体102は、昇降部14にて車体部101に対して上下方向に移動可能(つまり昇降可能)である。このため、本体部100が被搬送物X1の下方に入り込んだ状態で、昇降体102が上昇することにより、各載置台103にて被搬送物X1が持ち上げられる。言い換えると、昇降部14と昇降体102とで、被搬送物X1を搬送する場合に被搬送物X1を把持する把持機構16が構成されており、本体部100は、昇降部14と昇降体102とで構成される把持機構16を有している。なお、各載置台103にて被搬送物X1が持ち上げられた状態では、車輪71が移動面90から離れた状態となる。
【0043】
一方、各載置台103にて被搬送物X1を持ち上げた状態で、昇降体102が下降することによって、各載置台103が被搬送物X1から離れると、搬送装置1から被搬送物X1が降ろされる。
【0044】
ここで、搬送装置1の本体部100には、制御部10、通信部11、検知部12、駆動部13、昇降部14、及び蓄電部15等が搭載されている。
【0045】
制御部10は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、制御部10の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0046】
通信部11は、中継装置4及び通信ネットワークNT1を介して上位システム3(上位システム3の通信部31)と通信する。ここで、通信部11は中継装置4との間で無線通信方式により通信を行う。本実施形態では、通信部11は、中継装置4と、電波を媒体とする無線通信によって通信を行う。そのため、搬送装置1と上位システム3とは、少なくとも通信ネットワークNT1及び中継装置4を介して、間接的に通信を行うことになる。ここで、通信部11と中継装置4との間の通信には、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は通信免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、無線通信を採用する。
【0047】
駆動部13は、制御部10から入力される制御信号に基づいて、車体部101に設けられた駆動輪を駆動する。駆動部13は、駆動輪である車輪111に対して、直接的又は間接的に駆動力を与える。本実施形態では、上述したように複数の車輪111の全てが駆動輪であるので、駆動部13は、複数の車輪111の全てに対して駆動力を与える。駆動部13は、車体部101に内蔵されている。駆動部13は、例えば、電動機(モータ)を含み、ギアボックス及びベルト等を介して、電動機で発生する駆動力を間接的に各車輪111に与える。また、駆動部13は、インホイールモータのように、各車輪111に対して直接的に駆動力を与える構成であってもよい。駆動部13は、制御部10から入力される制御信号に基づいて、複数の車輪111の各々を制御信号に応じた回転方向及び回転速度で駆動する。
【0048】
検知部12は、本体部100の位置、及び本体部100の周辺の状況等を検知する。本開示でいう「周辺の状況」には、本体部100の周辺にある被搬送物X1等の物体の状況を含み得る。具体的には、検知部12は、例えば、2D−LiDAR(Light Detection and Ranging)のような測域センサ121を2つ備えており、2つの測域センサ121を用いて本体部100の周辺の状況を検知する。LiDARは、光(レーザ光)を用いて、本体部100の周辺にある物体(例えば被搬送物X1)での反射光に基づいて、物体までの距離を測定するセンサである。本実施形態では、本体部100の左側の前端部と、本体部100の右側の後端部とにそれぞれ測域センサ121が1つずつ配置されている。
【0049】
なお、検知部12は、ソナーセンサ、レーダ(RADAR:Radio Detection and Ranging)、又はイメージセンサ等のセンサを含んでもよく、これらのセンサにて本体部100の周辺の状況を検知してもよい。ソナーセンサは、超音波等の音波を用いて、被搬送物X1での反射波に基づいて被搬送物X1までの距離を測定するセンサである。レーダは、マイクロ波等の電磁波(電波)を用いて、被搬送物X1での反射波に基づいて被搬送物X1等の物体までの距離を測定するセンサである。イメージセンサは、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を有し、搬送装置1の周囲を撮影して、画像データを出力する。制御部10は、イメージセンサから入力される画像データを画像処理することによって、搬送装置1の周囲に存在する物体(例えば被搬送物X1等)を検出する。
【0050】
また、検知部12は、測域センサ121による周囲の物体の検出情報と、搬送装置1が移動する所定エリアA100の電子的な地図情報とに基づいて、電子的な地図上での搬送装置1(本体部100)の現在の位置を推定する。なお、所定エリアA100の電子的な地図情報は搬送装置1の記憶装置に記憶されていればよい。
【0051】
ここで、制御部10は、検知部12の検知結果のうち、少なくとも搬送装置1の位置の情報を、搬送中か否かを示す情報と共に、通信部11から上位システム3に所定の時間間隔(例えば1秒〜数十秒の時間間隔)で送信させる。また、制御部10は、検知部12の検知結果(搬送装置1の現在の位置及び周辺の状況)に基づいて、搬送装置1の周辺の物体との衝突を回避しながら、搬送装置1を自律走行させるように、駆動部13へ制御指令を出力する。
【0052】
昇降部14は、制御部10からの制御指令に基づいて、上昇位置と下降位置との間で昇降体102を上下方向に移動(昇降)させる。昇降体102の上昇位置は、昇降体102の載置台103で被搬送物X1を持ち上げる状態での昇降体102の位置であり、昇降体102の可動域の上限の位置である。昇降体102の下降位置は、昇降体102の載置台103が被搬送物X1から離れる状態での昇降体102の位置であり、昇降体102の可動域の下限の位置である。ここにおいて、昇降部14と昇降部14によって駆動される昇降体102は、被搬送物X1を持ち上げることによって、被搬送物X1を把持する把持機構16である。昇降部14は、昇降体102を車体部101に対して相対的に上下方向に移動させることにより、各載置台103の上面(積載面)を上昇又は下降させる。昇降部14は、車体部101と昇降体102との間に収まるように、本体部100に収容されている。
【0053】
(2.3)カメラシステム
カメラシステム2は、図2に示すように、制御部20と、通信部21と、カメラ22と、を備える。
【0054】
本実施形態では、上述した把持エリアA2及び非把持エリアA3にそれぞれカメラシステム2が設けられている。なお、以下の説明において、2つのカメラシステム2を区別する場合は、把持エリアA2に設けられたカメラシステム2をカメラシステム2A、非把持エリアA3に設けられたカメラシステム2をカメラシステム2Bと表記する場合もある。
【0055】
通信部21は、中継装置4及び通信ネットワークNT1を介して上位システム3(上位システム3の通信部31)と通信する。ここで、通信部21は中継装置4との間で無線通信方式により通信を行う。本実施形態では、通信部21は、中継装置4と、電波を媒体とする無線通信によって通信を行う。そのため、カメラシステム2と上位システム3とは、少なくとも通信ネットワークNT1及び中継装置4を介して、間接的に通信を行うことになる。ここで、通信部21と中継装置4との間の通信には、Wi−Fi、Bluetooth、ZigBee又は通信免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、無線通信を採用する。
【0056】
カメラ22は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサのようなイメージセンサを有し、撮影対象の領域のカラー画像を撮影する。なお、カメラ22はCMOSイメージセンサを有するものに限らず、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等のイメージセンサを有するものでもよい。カメラシステム2Aが有するカメラ22(第1カメラ221)は、把持エリアA2を少なくとも含む領域を撮影する。カメラシステム2Bが有するカメラ22(第2カメラ222)は、非把持エリアA3を少なくとも含む領域を撮影する。ここで、カメラ22は、環境カメラである。具体的には、カメラ22は、把持エリアA2又は非把持エリアA3を含む領域を撮影する環境カメラである。環境カメラは、例えば、所定エリアA100に設置されて判定エリアを含む領域を撮影する固定式のカメラ(監視カメラ又は定点観測カメラ等)である。なお、環境カメラは、所定エリアA100内を移動する移動体(例えばドローン又は気球等)に搭載されて、判定エリアを含む領域を撮影する移動式のカメラでもよい。また、カメラ22として全方位を撮影可能な全方位カメラが用いられてもよい。なお、本実施形態において搬送装置1とは別にカメラ22を有するカメラシステム2が設けられることは必須ではなく、カメラ22は、搬送装置1自体に搭載されたカメラ等でもよい。
【0057】
制御部20は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、制御部20の機能(例えば設定部23及び判定部24等の機能)が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0058】
設定部23は、カメラ22によって撮影される撮影画像において、把持エリアA2と非把持エリアA3との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。設定部23は、例えば、上位システム3から通信部21を介して入力される設定情報に基づいて、判定エリアの設定を行う。設定情報には、例えば、カメラ22の撮影画像において、判定エリアとする領域を指定する座標(撮影画像における座標)等の情報が含まれている。ここで、カメラシステム2Aが有する設定部23は、上位システム3からの設定情報に基づいて、把持エリアA2を含む判定エリアと、移動エリアA5を含む判定エリアとを設定する。また、カメラシステム2Bが有する設定部23は、上位システム3からの設定情報に基づいて、非把持エリアA3を含む判定エリアと、移動エリアA7を含む判定エリアとを設定する。
【0059】
判定部24は、カメラ22の撮影画像に基づいて、判定エリアにおける物体の存否を判定する。判定部24には、判定対象の物体(例えば被搬送物X1、被搬送物X1以外の物品、搬送装置1、人体等)のテンプレート画像が予め登録されている。判定部24は、例えば、判定エリアの画像と、テンプレート画像とのパターンマッチングを行うことによって、判定エリアにおける物体の存否を判定する。判定部24は、所定の時間間隔(例えば1秒〜数十秒の時間間隔)で、カメラ22の撮影画像から判定エリアの部分画像を抽出し、判定エリアの部分画像とテンプレート画像とのパターンマッチングを行うことで、判定エリアにおける物体の存否を判定する。なお、判定部24は、機械学習により作成された学習済みモデルを用いて物体の存否を判定する処理を行ってもよい。
【0060】
カメラシステム2では、所定の時間間隔で判定部24が物体の存否を判定する処理を行うと、判定エリアを特定するためのエリア情報と判定部24の判定結果の情報とを含めた判定情報を通信部21から上位システム3に送信させる。ここで、判定エリアを特定するためのエリア情報は、例えば、判定エリアの名称(把持エリアA2及び非把持エリアA3等)、又は所定エリアA100内での判定エリアの位置を表す位置座標などである。
【0061】
(2.4)上位システム
上位システム3は、例えばサーバであって、制御部30と、通信部31とを備える。
【0062】
制御部30は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、制御部30の機能(例えば移動制御部32等の機能)が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0063】
通信部31は、通信ネットワークNT1を介して中継装置4と通信する。通信部31は、通信ネットワークNT1及び中継装置4を介して、1以上の搬送装置1及びカメラシステム2の各々と通信する。通信部31と中継装置4との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。なお、図3では、中継装置4の台数が1つであるが、中継装置4の台数は1つに限らず、適宜変更が可能である。
【0064】
移動制御部32は、カメラシステム2(2A,2B)から通信部31を介して入力された判定情報に基づいて、複数の判定エリアの各々へ搬送装置1を移動させるか否かを決定する。移動制御部32は、決定内容に応じた制御指令を通信部31から制御対象の搬送装置1へ送信させることによって、制御対象の搬送装置1の移動を制御する。
【0065】
ここで、把持エリアA2に被搬送物X1が存在するとの判定情報が入力された場合、移動制御部32は、搬送作業を行っていない搬送装置1に対して、把持エリアA2への移動を指示する制御指令を送信する。この制御指令を受信した搬送装置1は、把持エリアA2に移動した後、把持エリアA2に置かれている被搬送物X1を把持し、非把持エリアA3に向かって移動する。換言すれば、判定エリアが把持エリアA2を含む場合、移動制御部32は、把持エリアA2に被搬送物X1が存在するとの判定結果に基づいて、搬送装置1を把持エリアA2に移動させるように、搬送装置1の移動を制御する制御ステップを行う。移動制御部32は、把持エリアA2に被搬送物X1が存在すると判定されてから、搬送装置1を把持エリアA2に移動させるので、把持エリアA2に被搬送物X1が存在しないにも関わらず搬送装置1が把持エリアA2に移動させられる事態が発生しにくくなる。したがって、把持エリアA2に移動した搬送装置1が、被搬送物X1が来るまでその場で待機し続ける事態を回避でき、被搬送物X1を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0066】
また、判定エリアが非把持エリアA3を含む場合、移動制御部32は、非把持エリアA3に物体(被搬送物X1等)が存在しないと判定されると、被搬送物X1を搬送中の搬送装置1を非把持エリアA3に移動させ、被搬送物X1を非把持エリアA3で降ろさせる。換言すれば、判定エリアが非把持エリアを含む場合、移動制御部32は、非把持エリアA3に物体が存在しないとの判定結果に基づいて、搬送装置1を非把持エリアA3へ移動させるように、搬送装置1の移動を制御する。移動制御部32は、非把持エリアA3に被搬送物X1が存在しないと判定されてから、搬送中の搬送装置1を非把持エリアA3に移動させるので、搬送中の搬送装置1が非把持エリアA3の周辺で非把持エリアA3の物体が移動するのを待ち続ける事態を回避できる。したがって、搬送中の搬送装置1が、非把持エリアA3が空くのを待機し続ける事態を回避でき、被搬送物X1を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0067】
(3)動作
次に、本実施形態の搬送システムTS1の動作を図面に基づいて説明する。
【0068】
(3.1)設定処理
まず、搬送システムTS1が、カメラ22の撮影画像内で、把持エリアA2及び非把持エリアA3の少なくとも一方を含む判定エリアを設定する動作について、図5を参照して説明する。
【0069】
搬送システムTS1の初期設定時又は運用途中において、ユーザが、例えば上位システム3が有する操作部(例えばキーボード及びマウス等)を用いて、判定エリアの設定情報を入力すると(S1)、この設定情報が通信部31からカメラシステム2に送信される。本実施形態では、判定エリアとして把持エリアA2と非把持エリアA3とが設定される。ここで、判定エリアの設定情報は、所定エリアA100内で判定エリア(例えば、把持エリアA2及び非把持エリアA3)を指定する情報である。判定エリアの設定情報は、例えば、所定エリアA100を表す電子地図において、判定エリアとなる範囲をマウス等で選択することによって入力されてもよいし、判定エリアとなる範囲を指定する電子地図上の位置座標がキーボード等で入力されてもよい。
【0070】
カメラシステム2の通信部21が、上位システム3からの設定情報を受信すると、設定部23が、上位システム3からの設定情報に基づいて、所定エリアA100内に判定エリアを設定する設定処理を行う(S3)。
【0071】
なお、本実施形態では、上位システム3は、把持エリアA2を含む判定エリアと、移動エリアA5を含む判定エリアと、をそれぞれ設定するための設定情報をカメラシステム2Aに送信する。また、上位システム3は、非把持エリアA3を含む判定エリアと、移動エリアA7を含む判定エリアと、をそれぞれ設定するための設定情報をカメラシステム2Bに送信する。
【0072】
また、本実施形態の搬送制御方法は、設定ステップ(設定処理S3)にて設定された判定エリアを変更する変更ステップを更に含んでもよい。つまり、設定部23は、設定ステップにて設定された判定エリアを変更することができ、判定エリアとなる把持エリアA2及び非把持エリアA3の位置の変更に容易に対応できる。例えば、所定エリアA100内のレイアウト変更、又は取り扱う被搬送物X1の数量の変化等に応じて、把持エリアA2及び非把持エリアA3の位置及び大きさ等を変更したい場合がある。このような場合でも、変更ステップにおいて判定エリアを変更することで、把持エリアA2及び非把持エリアA3の位置及び大きさ等の変更に容易に対応できる。
【0073】
ここで、設定部23は、変更ステップにおいて、被搬送物X1の搬送計画(搬送スケジュール)に従って判定エリアを変更してもよい。搬送計画とは、例えば、把持エリアA2及び非把持エリアA3の場所を指定する設定情報を少なくとも含み、移動エリアA5,A7の場所を指定する設定情報を含んでもよい。また、搬送計画は例えば時間等に応じて変更されてもよく、搬送計画が適用される時間帯の情報を含んでもよい。この場合、設定部23は、現在の日時に対応した搬送計画に基づいて、把持エリアA2、非把持エリアA3、及び移動エリアA5,A7を含む判定エリアを設定すればよい。これにより、設定部23は、現時点での搬送計画に合わせた判定エリアを設定することができる。
【0074】
なお、図5に示すフローチャートは、判定エリアを設定する設定ステップの一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0075】
(3.2)把持エリアの撮影画像に基づく移動制御
次に、搬送システムTS1が、カメラシステム2Aのカメラ221によって撮影された把持エリアA2の撮影画像に基づいて、搬送装置1の移動を制御する動作について、図6を参照して説明する。
【0076】
カメラシステム2Aのカメラ22は把持エリアA2を含む範囲を撮影しており、判定部24は、カメラ22の撮影画像の画像データを適宜の時間間隔(例えば1秒〜数十秒の時間間隔)で定期的に取得する(S11)。
【0077】
判定部24は、カメラ22の撮影画像を取得すると、カメラ22の撮影画像から判定エリアである把持エリアA2の部分画像を抽出する。判定部24は、把持エリアA2の部分画像とテンプレート画像とをパターンマッチングすることで、判定エリアに被搬送物X1が存在するか否かを判定する(S12)。
【0078】
判定部24が、判定エリアである把持エリアA2に被搬送物X1が存在しないと判定した場合(S12:No)、制御部20は、把持エリアA2のエリア情報(例えば被搬送物X1が存在しない第1区画のエリア情報)と、被搬送物X1が存在しないとの判定結果を含む判定情報を通信部21から上位システム3に送信させる。把持エリアA2に被搬送物X1が存在しないと判定された場合、上位システム3の移動制御部32は、判定部24の判定結果に基づいて、搬送装置1を把持エリアA2に移動させないように決定する。
【0079】
一方、判定部24が、判定エリアである把持エリアA2に被搬送物X1が存在すると判定した場合(S12:Yes)、制御部20は、把持エリアA2のエリア情報と、被搬送物X1が存在するとの判定結果を含む判定情報を通信部21から上位システム3に送信させる。把持エリアA2に被搬送物X1が存在すると判定された場合、上位システム3の移動制御部32は、判定部24の判定結果に基づき、把持エリアA2に存在する被搬送物X1を非把持エリアA3に移動させるため、搬送装置1を把持エリアA2に移動させることを決定する。移動制御部32は、搬送作業を行っていない搬送装置1に対して、把持エリアA2に移動させる制御指令を通信部31から送信させる(S13)。ところで、上述のように、把持エリアA2は複数の第1区画A21〜A23に分けられ、非把持エリアA3は複数の第2区画A31〜A33に分けられている。そして、第1区画A21〜A23の各々には、複数の第2区画A31〜A33のいずれかが場所別行先として対応付けられている。ここで、移動制御部32は、複数の第1区画A21〜A23のいずれかに存在する被搬送物X1を、被搬送物X1が存在する第1区画に対応付けられた場所別行先(第2区画)に移動させるように搬送装置1の移動を制御している。これにより、ユーザU1は複数の第2区画A31〜A33のうち所望の第2区画が場所別行先として対応付けられた第1区画に被搬送物X1を置くことで、この被搬送物X1を所望の第2区画へ搬送させることができる。
【0080】
搬送装置1の通信部11が、上位システム3から送信された制御指令を受信すると、制御部10は、この制御指令に基づいて駆動部13を制御し、搬送装置1を把持エリアA2に移動させる。この搬送装置1が把持エリアA2に到着すると、検知部12によって被搬送物X1の存在位置が検出される。制御部10は、検知部12によって検出された被搬送物X1の存在位置に基づき、本体部100が被搬送物X1の下側に入り込む位置に本体部100を移動させた後、昇降部14に昇降体102を上昇させることで、被搬送物X1を持ち上げた状態で把持する。制御部10は、被搬送物X1を把持した状態で、検知部12によって検出される現在位置及び周囲状況と、上位システム3からの制御指令とに基づいて駆動部13を制御し、搬送装置1を非把持エリアA3に向かって移動させる。
【0081】
搬送システムTS1は上記のS11〜S13の処理を繰り返し実行しており、把持エリアA2において被搬送物X1の存否を判定した結果に基づいて搬送装置1の移動を制御することができる。なお、図6に示すフローチャートは、把持エリアA2における被搬送物X1の存否に応じて搬送装置1の移動を制御する搬送制御方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0082】
なお、本実施形態ではカメラシステム2Aのカメラ22(第1カメラ221)が把持エリアA2と移動エリアA5とを撮影している。そして、判定部24は、把持エリアA2における物体の存否と、移動エリアA5における物体の存否とをそれぞれ判定することができる。ここで、移動制御部32は、把持エリアA2に存在する被搬送物(第1の被搬送物)X1を搬送装置(第1の搬送装置)1が第1の状態にした後に、第1の搬送装置1が把持エリアA2及び移動エリアA5のいずれかに存在する場合は、別の搬送装置(第2の搬送装置)1が把持エリアA2及び移動エリアA5に移動するのを禁止してもよい。つまり、判定部24による判定ステップで、把持エリアA2に別の被搬送物(第2の被搬送物)X1が存在すると判定されたとしても、移動制御部32による制御ステップでは、把持エリアA2に第2の搬送装置1を移動させない。また、被搬送物(第1の被搬送物)X1を第1の状態としている搬送装置(第1の搬送装置)1が把持エリアA2及び移動エリアA5の外に移動した場合は、移動制御部32による制御ステップでは、把持エリアA2に第2の搬送装置1を移動させてもよい。なお、本実施形態では、判定部24は、カメラ22(第1カメラ221)の撮影画像に基づいて、把持エリアA2における物体の存否と、移動エリアA5における物体の存否とをそれぞれ判定する。このように、把持エリアA2に入って第1の被搬送物X1を把持した第1の搬送装置1が、把持エリアA2及び移動エリアA5のいずれかに存在する場合は、第2の搬送装置1を把持エリアA2に向かって移動させないので、第1の搬送装置1をスムーズに移動させることができる。なお、移動制御部32は、第2の搬送装置1を移動エリアA5の手前の待機エリアA6で待機させてもよく、第1の搬送装置1が移動エリアA5の外に出るとすぐに、第2の被搬送物X1を搬送させるために第2の搬送装置1を把持エリアA2に向かって移動させることができる。
【0083】
(3.3)非把持エリアの撮影画像に基づく移動制御
次に、搬送システムTS1が、カメラシステム2Bのカメラ22によって撮影された非把持エリアA3の撮影画像に基づいて、搬送装置1の移動を制御する動作について、図7を参照して説明する。
【0084】
カメラシステム2Bのカメラ22は非把持エリアA3を撮影しており、判定部24は、カメラ22から非把持エリアA3の撮影画像の画像データを適宜の時間間隔(例えば1秒〜数十秒の時間間隔)で定期的に取得する(S21)。
【0085】
判定部24は、カメラ22から撮影画像の画像データが入力されると、カメラ22の撮影画像から判定エリアである非把持エリアA3の部分画像を抽出する。そして、判定部24は、判定エリアの部分画像と、テンプレート画像とをパターンマッチングすることで、判定エリアである非把持エリアA3に被搬送物X1等の物体が存在するか否かを判定する(S22)。
【0086】
判定部24が、非把持エリアA3に物体が存在すると判定した場合(S22:No)、制御部20は、非把持エリアA3のエリア情報と、物体が存在するとの判定結果を含む判定情報を通信部21から上位システム3に送信させる。なお、非把持エリアA3に被搬送物X1が存在すると判定された場合、上位システム3の移動制御部32は、判定部24の判定結果に基づいて、搬送装置1を非把持エリアA3に移動させないように決定する。ここで、判定部24が複数の第2区画A31〜A33の各々について物体の存否を判定する場合、上位システム3の移動制御部32は、物体が存在する第2区画には搬送装置1を移動させないように制御してもよい。
【0087】
一方、判定部24が、非把持エリアA3に被搬送物X1等の物体が存在しないと判定した場合(S22:Yes)、制御部20は、非把持エリアA3のエリア情報と、被搬送物X1が存在しないとの判定結果を含む判定情報を通信部21から上位システム3に送信させる。なお、非把持エリアA3に物体が存在しないと判定された場合、上位システム3の移動制御部32は、判定部24の判定結果に基づいて、被搬送物X1を搬送中の搬送装置1を非把持エリアA3に移動させるように決定する。移動制御部32は、被搬送物X1を搬送中の搬送装置1に対して、物体が置かれていない非把持エリアA3に移動させる制御指令を通信部31から送信させる(S23)。搬送装置1の通信部11が、上位システム3から送信された制御指令を受信すると、制御部10は、この制御指令に基づいて駆動部13を制御し、搬送装置1を非把持エリアA3に移動させる。この搬送装置1が非把持エリアA3に到着すると、搬送装置1は被搬送物X1を第2区画A31〜A33のうちのいずれかに降ろした後に、非把持エリアA3から待機エリアA6に向かって移動する。ここで、非把持エリアA3の第2区画A31〜A33に降ろされた被搬送物X1はユーザU1によって対応する第2エリアA4内の小エリアA41〜A43に手動で移動させられる。
【0088】
搬送システムTS1は上記のS21〜S23の処理を繰り返し実行しており、非把持エリアA3において物体の存否を判定した結果に基づいて搬送装置1の移動を制御することができる。なお、図7に示すフローチャートは、非把持エリアA3における物体の存否に応じて搬送装置1の移動を制御する搬送制御方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0089】
なお、本実施形態ではカメラシステム2Bのカメラ22(第2カメラ222)が非把持エリアA3と移動エリアA7とを撮影しており、判定部24は、カメラ22の撮影画像に基づいて、非把持エリアA3における物体の存否と、移動エリアA7における物体の存否とをそれぞれ判定することができる。ここで、非把持エリアA3及び移動エリアA7のいずれかに搬送装置1が存在すると判定された場合、移動制御部32は、別の搬送装置1が非把持エリアA3に移動しないように別の搬送装置1の移動を制御してもよく、非把持エリアA3又は移動エリアA7に存在する搬送装置1をスムーズに移動させることができる。
【0090】
なお、本実施形態では、把持エリアA2が複数の第1区画A21〜A23を含み、非把持エリアA3が複数の第2区画A31〜A33を含んでおり、判定部24が、複数の第1区画A21〜A23の各々で被搬送物X1の存否を判定し、複数の第2区画A31〜A33の各々で物体の存否を判定してもよい。
【0091】
ここで、移動制御部32による制御ステップでは、第1区画A21〜A23における判定結果と、第1区画A21〜A23に対応付けられた場所別行先(第2区画A31〜A33のいずれか)における判定結果とに基づいて、搬送装置1を場所別行先へ移動させるか否かを決定してもよい。すなわち、判定部24が、第1区画A21〜A23のいずれかに被搬送物X1が存在し、かつ、被搬送物X1が存在する第1区画に対応付けられた場所別行先に物体が存在しないと判定した場合に、被搬送物X1を搬送するように搬送装置1の移動を制御してもよい。これにより、搬送装置1をスムーズに移動させることができる。
【0092】
また、本実施形態では、判定エリアである把持エリアA2が複数の小区画(第1区画A21〜A23)を含み、判定エリアである非把持エリアA3が複数の小区画(第2区画A31〜A33)を含んでいる。そして、判定部24が行う判定ステップでは、複数の小区画(第1区画A21〜A23、第2区画A31〜A33)のそれぞれで物体の存否を判定している。したがって、1つのカメラ22の撮影画像に基づいて複数の小区画のそれぞれで物体の存否を判定することができる。なお、本実施形態では、判定エリアである把持エリアA2に3つの小区画が設けられ、判定エリアである非把持エリアA3に3つの小区画が設けられているが、小区画の数は適宜変更が可能である。なお、本実施形態では、判定部24が行う判定ステップでは、1つのカメラ22によって撮影される撮影画像に基づいて、複数の小区画(第1区画A21〜A23、第2区画A31〜A33)のそれぞれで物体の存否を判定している。
【0093】
(4)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0094】
なお、以下の実施形態の搬送システムTS1と同様の機能は、搬送制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る搬送制御方法は、設定ステップと、判定ステップと、制御ステップと、を含む。設定ステップでは、把持エリアA2と非把持エリアA3との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。把持エリアA2は、1以上の搬送装置1が1以上の被搬送物X1を搬送装置1とともに移動する第1の状態にするエリアである。非把持エリアA3は、第1の状態を解除する第2の状態にするエリアである。判定ステップでは、判定エリア(把持エリアA2及び非把持エリアA3の少なくとも一方)における物体の存否を判定する。制御ステップでは、判定ステップの判定結果に基づいて、搬送装置1を判定エリアへ移動させるか否かを決定して、搬送装置1の移動を制御する。なお、上記の実施形態では、判定ステップでは、(カメラ22によって撮影される)撮影画像に基づいて、判定エリアにおける物体の存否を判定する。また、一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、設定ステップと、判定ステップと、制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0095】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0096】
本開示における搬送システムTS1(搬送システムTS1を構成する搬送装置1、カメラシステム2、及び上位システム3)は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における搬送システムTS1(搬送装置1、カメラシステム2、及び上位システム3)としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0097】
また、搬送システムTS1における複数の機能(例えば、カメラシステム2又は上位システム3)が、1つの筐体内に集約されていることは搬送システムTS1に必須の構成ではなく、搬送システムTS1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、搬送システムTS1の少なくとも一部の機能、例えば、搬送システムTS1の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0098】
反対に、上記の実施形態において、複数の装置に分散されている搬送システムTS1の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、カメラシステム2と上位システム3とに分散されている搬送システムTS1の一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。
【0099】
上記の実施形態において、搬送装置1が判定エリア(把持エリアA2又は非把持エリアA3)へ移動中に、移動先の判定エリアについての判定部24の判定結果が変化した場合、移動制御部32では、判定エリアへの移動を中止して特定処理を実行させるように、搬送装置1を制御してもよい。ここで、判定部24の判定結果が変化するとは、判定部24の判定結果が変化した後、変化後の判定結果が所定時間(数秒〜数十秒)継続することをもって、判定部24の判定結果が変化したと判定してもよい。また、特定処理とは、例えば、搬送装置1を待機エリアA6に移動させる処理である。なお、特定処理は、上位システム3において音及び光の少なくとも一方でエラー通知を行う処理でもよいし、ユーザU1が携帯する携帯端末(例えばスマートフォン)にエラー通知を出力する処理でもよい。
【0100】
上記の実施形態では、複数の第1区画A21〜A23の各々に対応付けて場所別行先が設定されているが、把持エリアA2に配置される被搬送物X1の種類ごとに、複数の第2区画A31〜A32のうちのいずれかが種類別行先として対応付けられてもよい。そして、移動制御部32による制御ステップでは、把持エリアA2に存在する被搬送物X1を、被搬送物X1の種類に対応付けられた種類別行先へ搬送するように搬送装置1の移動を制御してもよい。例えば、カメラシステム2では、カメラ22の撮像画像に基づいて、把持エリアA2に配置される被搬送物X1の種類を判別する。ここにおいて、被搬送物X1であるロールボックスパレット70に載せられる荷物80の種類(例えば、生鮮食品、冷蔵品、冷凍品、衣料品、精密機器等の荷物80の中身、又は荷物80の送り先等)に応じて、ロールボックスパレット70又はその付属物(例えばベルト等)の大きさ、形状、及び色の少なくとも1つを異ならせている。カメラシステム2の判定部24は、撮像画像に基づいて、把持エリアA2にある被搬送物X1を検出すると、被搬送物X1の大きさ、形状、及び色等に基づいて被搬送物X1の種類を判定し、判定結果を上位システム3に送信する。これにより、移動制御部32は、カメラシステム2から送信される情報に基づいて被搬送物X1の種類を取得することができ、被搬送物X1の種類に対応付けられた種類別行先へ搬送するように搬送装置1の移動を制御することができる。
【0101】
なお、上記の実施形態において、移動制御部32は、判定エリアにおける被搬送物X1の存否を判定した判定結果に関係無く、搬送装置1を判定エリアへ移動させるように、搬送装置1の移動を制御する単独制御ステップを、併用してもよい。例えば、単独制御ステップにおいて、移動制御部32が、複数の第1区画A21〜A23を含む把持エリアA2に搬送装置1を向かわせる場合に、例えば第1区画A21、第1区画A22、第1区画A23の順番で搬送装置1を移動させ、第1区画A21〜A23の各々にある被搬送物X1を順番に把持させて非把持エリアA3に移動させてもよい。
【0102】
上記の実施形態では、搬送システムTS1がカメラシステム2を含んでいるが、搬送システムTS1がカメラシステム2を含むことは必須ではない。搬送システムTS1は、外部のカメラから判定エリアを撮影した撮影画像を取得し、撮影画像に基づいて判定エリアにおける物体の存否を判定し、この判定結果に基づいて搬送装置1を判定エリアに向かって移動させるか否かを決定してもよい。
【0103】
上記の実施形態では、カメラシステム2が判定エリアにおける物体の存否の判定結果を定期的に送信しているが、上位システム3からの要求を受けたときに物体の存否の判定結果を送信してもよい。
【0104】
上記の実施形態では、把持エリアA2をカメラシステム2Aのカメラ22で撮影し、非把持エリアA3をカメラシステム2Bのカメラ22で撮影しているが、1つのカメラ22で把持エリアA2及び非把持エリアA3の両方を撮影してもよい。
【0105】
上記の実施形態では、カメラシステム2がカメラ22の撮影画像に基づいて判定エリアにおける物体の存否を判定した判定結果を上位システム3に送信しているが、判定エリアにおける物体の存否の判定処理は上位システム3が行ってもよい。つまり、カメラシステム2がカメラ22で撮影された撮影画像を上位システム3に送信し、上位システム3が、カメラ22の撮影画像に基づいて判定エリアにおける物体の存否を判定し、判定結果に基づいて搬送装置1の移動を制御すればよい。ここで、カメラシステム2は、カメラ22で撮影された撮影画像をそのまま上位システム3に送信してもよいし、カメラ22で撮影された撮影画像のうち判定エリアの部分画像を抽出して、判定エリアの部分画像を上位システム3に送信してもよい。
【0106】
上記の実施形態において、所定エリアA100内で被搬送物X1を移動させる経路は適宜変更が可能であり、第1エリアA1及び第2エリアA4の配置は適宜変更が可能である。また、第1エリアA1及び第2エリアA4は、所定エリアA100内で時間帯等に応じて配置が変更されてもよい。また、所定エリアA100内で第1エリアA1から第2エリアA4に向かって被搬送物X1を移動させることは必須ではなく、被搬送物X1を第2エリアA4から第1エリアA1に向かって移動させてもよく、例えば時間帯等に応じて被搬送物X1を移動させる向きを適宜変更してもよい。
【0107】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の搬送制御方法は、設定ステップと、判定ステップと、制御ステップと、を含む。設定ステップでは、把持エリア(A2)と非把持エリア(A3)との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。把持エリア(A2)は、1以上の搬送装置(1)が1以上の被搬送物(X1)を搬送装置(1)とともに移動する第1の状態にするエリアである。非把持エリア(A3)は、第1の状態を解除する第2状態にするエリアである。判定ステップでは、判定エリアにおける物体の存否を判定する。制御ステップでは、判定ステップの判定結果に基づいて、搬送装置(1)を判定エリアへ移動させるか否かを決定して、搬送装置(1)の移動を制御する。
【0108】
この態様によれば、被搬送物(X1)を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0109】
第2の態様の搬送制御方法では、第1の態様において、判定ステップでは、カメラ(22)によって撮影される撮影画像に基づいて、判定エリアにおける物体の存否を判定する。
【0110】
この態様によれば、カメラ(22)の撮影画像を利用して判定エリアにおける物体の存否を判定することができる。
【0111】
第3の態様の搬送制御方法では、第2の態様において、カメラ(22)は環境カメラである。
【0112】
この態様によれば、環境カメラの撮影画像を利用して判定エリアにおける物体の存否を判定することができる。
【0113】
第4の態様の搬送制御方法では、第1〜第3のいずれかの態様において、判定エリアは把持エリア(A2)を含む。制御ステップでは、把持エリア(A2)に被搬送物(X1)が存在するとの判定結果に基づいて、搬送装置(1)を把持エリア(A2)へ移動させるように、搬送装置(1)の移動を制御する。
【0114】
この態様によれば、把持エリア(A2)に被搬送物(X1)が存在しないにも関わらず、搬送装置(1)が把持エリア(A2)に移動する可能性が低下するので、被搬送物(X1)を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0115】
第5の態様の搬送制御方法では、第1〜第4のいずれかの態様において、判定エリアは非把持エリア(A3)を含む。制御ステップでは、非把持エリア(A3)に物体が存在しないとの判定結果に基づいて、搬送装置(1)を非把持エリア(A3)へ移動させるように、搬送装置(1)の移動を制御する。
【0116】
この態様によれば、非把持エリア(A3)に物体が存在するにも関わらず、搬送装置(1)が非把持エリア(A3)に移動し、非把持エリア(A3)の周辺で非把持エリア(A3)から物体が移動させられるのを待機する可能性を低減できる。したがって、被搬送物(X1)を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0117】
第6の態様の搬送制御方法では、第1〜第5のいずれかの態様において、搬送装置(1)が判定エリアへ移動中に、移動先の判定エリアについての判定結果が変化した場合、制御ステップでは、判定エリアへの移動を中止して特定処理を実行させるように、搬送装置(1)を制御する。
【0118】
この態様によれば、判定エリアについての判定結果の変化に応じて搬送装置(1)の移動を制御する処理を変更することができる。
【0119】
第7の態様の搬送制御方法では、第1〜第6のいずれかの態様において、把持エリア(A2)が複数の第1区画(A21〜A23)を含み、非把持エリア(A3)が複数の第2区画(A31〜A33)を含む。複数の第1区画(A21〜A23)の各々には、複数の第2区画(A31〜A33)のうちのいずれかが場所別行先として対応付けられている。制御ステップでは、第1区画(A21〜A23)に存在する被搬送物(X1)を、被搬送物(X1)が存在する第1区画(A21〜A23)に対応付けられた場所別行先へ搬送するように搬送装置(1)の移動を制御する。
【0120】
この態様によれば、第1区画(A21〜A23)に存在する被搬送物(X1)を、被搬送物(X1)が存在する第1区画(A21〜A23)に対応付けられた場所別行先へ搬送させることができる。
【0121】
第8の態様の搬送制御方法では、第7の態様において、制御ステップでは、第1区画(A21〜A23)における判定結果と、第1区画(A21〜A23)に対応付けられた場所別行先における判定結果とに基づいて、搬送装置(1)を場所別行先へ移動させるか否かを決定する。
【0122】
この態様によれば、第1区画(A21〜A23)における判定結果と、場所別行先における判定結果とに基づいて、搬送装置(1)の移動を制御することができる。
【0123】
第9の態様の搬送制御方法では、第1〜第8のいずれかの態様において、非把持エリア(A3)が複数の第2区画(A31〜A33)を含む。把持エリア(A2)に配置される被搬送物(X1)の種類ごとに、複数の第2区画(A31〜A33)のうちのいずれかが種類別行先として対応付けられている。制御ステップでは、把持エリア(A2)に存在する被搬送物(X1)を、被搬送物(X1)の種類に対応付けられた種類別行先へ搬送するように搬送装置(1)の移動を制御する。
【0124】
この態様によれば、把持エリア(A2)に配置される被搬送物(X1)を、被搬送物(X1)の種類に応じた種類別行先へ搬送させることができる。
【0125】
第10の態様の搬送制御方法では、第1〜第9のいずれかの態様において、判定エリアは、把持エリア(A2)と、把持エリア(A2)から出た搬送装置(1)が移動する移動エリア(A5)と、を含む。判定ステップでは、把持エリア(A2)における物体の存否と、移動エリア(A5)における物体の存否と、をそれぞれ判定する。1以上の搬送装置(1)が第1の搬送装置(1)と第2の搬送装置(1)とを含み。1以上の被搬送物(X1)が第1の被搬送物(X1)と第2の被搬送物(X1)とを含む。把持エリア(A2)に存在する第1の被搬送物(X1)を第1の搬送装置(1)が第1の状態にした後に、第1の搬送装置(1)が把持エリア(A2)及び移動エリア(A5)のいずれかに存在する場合は、判定ステップで把持エリア(A2)に第2の被搬送物(X1)が存在すると判定されたとしても、制御ステップでは、把持エリア(A2)に第2の搬送装置(1)を移動させない。第1の被搬送物(X1)を第1の状態にしている第1の搬送装置(1)が把持エリア(A2)及び移動エリア(A5)の外に移動した場合は、制御ステップで、把持エリア(A2)に第2の搬送装置(1)を移動させる。
【0126】
この態様によれば、第1の被搬送物(X1)を第1の状態にしている第1の搬送装置(1)の移動が、第2の搬送装置(1)によって妨げられる可能性を低減できる。
【0127】
第11の態様の搬送制御方法では、第1〜第10のいずれかの態様において、設定ステップにて設定された判定エリアを変更する変更ステップを更に含む。
【0128】
この態様によれば、変更ステップにおいて判定エリアを変更することができる。
【0129】
第12の態様の搬送制御方法では、第11の態様において、変更ステップでは、被搬送物(X1)の搬送計画に従って判定エリアを変更する。
【0130】
この態様によれば、搬送計画に従って判定エリアを変更することができる。
【0131】
第13の態様の搬送制御方法では、第1〜第12のいずれかの態様において、単独制御ステップを、更に含む。単独制御ステップでは、判定エリアにおける被搬送物(X1)の存否を判定した判定結果に関係無く、搬送装置(1)を判定エリアへ移動させるように、搬送装置(1)の移動を制御する。
【0132】
この態様によれば、判定ステップでの判定結果に基づく搬送装置(1)の移動の制御と、単独制御ステップでの搬送装置(1)の移動の制御とを併用することができる。
【0133】
第14の態様の搬送制御方法では、第1〜第13のいずれかの態様において、判定エリアが複数の小区画を含む。判定ステップでは、複数の小区画のそれぞれで物体の存否を判定する。
【0134】
この態様によれば、複数の小区画のそれぞれで物体の存否を判定することができる。
【0135】
第15の態様のプログラムは、コンピュータシステムに、第1〜第14のいずれかの態様の搬送制御方法を実行させるためのプログラムである。
【0136】
この態様によれば、被搬送物(X1)を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0137】
第16の態様の搬送システム(TS1)は、設定部(23)と、判定部(24)と、移動制御部(32)と、を含む。設定部(23)は、把持エリア(A2)と非把持エリア(A3)との少なくとも一方を含む判定エリアを設定する。把持エリア(A2)は、1以上の搬送装置(1)が1以上の被搬送物(X1)を搬送装置(1)とともに移動する第1の状態にするエリアである。非把持エリア(A3)は、第1の状態を解除する第2の状態にするエリアである。判定部(24)は、判定エリアにおける物体の存否を判定する。移動制御部(32)は、判定部(24)の判定結果に基づいて、搬送装置(1)を判定エリアへ移動させるか否かを決定して、搬送装置(1)の移動を制御する。
【0138】
この態様によれば、被搬送物(X1)を搬送する作業の効率が悪化するのを抑制できる。
【0139】
上記態様に限らず、上記の実施形態に係る搬送システム(TS1)の種々の構成(変形例を含む)は、搬送システム(TS1)の搬送制御方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
【0140】
第2〜第#の態様に係る構成については、搬送制御方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0141】
1 搬送装置(第1の搬送装置、第2の搬送装置)
22 カメラ
23 設定部
24 判定部
32 移動制御部
A2 把持エリア
A3 非把持エリア
A5 移動エリア
A21〜A23 第1区画
A31〜A33 第2区画
TS1 搬送システム
X1 被搬送物(第1の被搬送物、第2の被搬送物)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7