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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-93118(P2021-93118A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20210521BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20210521BHJP
【FI】
   G06F3/01 560
   G06F3/041 480
   G06F3/041 600
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2020-104489(P2020-104489)
(22)【出願日】2020年6月17日
(31)【優先権主張番号】特願2019-221945(P2019-221945)
(32)【優先日】2019年12月9日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】田中 剛
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA76
5E555BA01
5E555BA23
5E555BB01
5E555BB23
5E555BC01
5E555BE10
5E555CA15
5E555CB07
5E555CB59
5E555CC03
5E555DA02
5E555DA24
5E555DB11
5E555DB18
5E555DC35
5E555DD06
5E555EA07
5E555EA25
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザの意図したとおりのタッチセンサへの入力を容易に行うことができる入力装置を提供する。
【解決手段】入力装置10は、操作体による操作面31aへのタッチ位置を検出するタッチセンサ31と、超音波帯域で駆動することで操作面に触覚を提示する振動素子33と、タッチセンサ31および振動素子と電気的に接続される制御部40と、を備え、制御部は、所定方向への第1ジェスチャJ1によるタッチセンサ31への入力を第1入力として受け付け、第1ジェスチャの初期位置P1から所定方向へ第1ジェスチャの第1の長さL1よりも短い第2の長さL2の第2ジェスチャJ2をタッチセンサ31が受け付けたときに振動素子33の駆動を開始し、初期位置から所定方向へ第2の長さよりも長く、かつ、第1の長さよりも短い第3の長さL3の第3ジェスチャJ3をタッチセンサ31が受け付けたときに振動素子33の駆動を停止する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作体による操作面へのタッチ位置を検出するタッチセンサと、
超音波帯域で駆動することで前記操作面に触覚を提示する振動素子と、
前記タッチセンサおよび前記振動素子と電気的に接続される制御部と、を備え、
前記制御部は、
所定方向への第1ジェスチャによる前記タッチセンサへの入力を第1入力として受け付け、
前記第1ジェスチャの初期位置から前記所定方向へ前記第1ジェスチャの第1の長さよりも短い第2の長さの第2ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を開始し、
前記初期位置から前記所定方向へ前記第2の長さよりも長く、かつ、前記第1の長さよりも短い第3の長さの第3ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を停止する
入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記初期位置から前記所定方向へ前記第1の長さを超える第4の長さの第4ジェスチャによる入力を前記第1入力とは異なる第2入力として受け付ける
請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、(i)さらに、前記第2ジェスチャにおける前記操作体の移動速度を、前記タッチセンサにより検出された前記タッチ位置の単位時間当たりの変化を用いて算出し、(ii)前記振動素子の駆動において、算出した前記移動速度が速いほど小さい駆動電圧で前記振動素子を駆動させる
請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して一定の減少率で減少する第1の関係を用いて、前記第1の関係において前記移動速度に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動する
請求項3に記載の入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記移動速度が増加するほど、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して小さくなる減少率で減少する第2の関係を用いて、前記第2の関係において前記移動速度に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動させる
請求項3に記載の入力装置。
【請求項6】
さらに、
前記タッチセンサに設けられ、前記タッチセンサへのタッチ荷重を検出する荷重センサを備え、
前記制御部は、(i)さらに、前記第2ジェスチャにおける前記操作体の移動速度を、前記タッチセンサにより検出された前記タッチ位置の単位時間当たりの変化を用いて算出し、(ii)前記振動素子の駆動において、算出した前記移動速度が速いほど小さい駆動電圧で、かつ、前記第2ジェスチャにおいて前記荷重センサから得られる前記タッチ荷重が小さいほど小さい駆動電圧で、前記振動素子を駆動する
請求項2に記載の入力装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して一定の減少率で減少する第1の関係と、前記駆動電圧が前記タッチ荷重の減少に対して一定の減少率で減少する第3の関係とを用いて、前記第1の関係において前記移動速度に対応し、かつ、前記第3の関係において前記タッチ荷重に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動する
請求項6に記載の入力装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記移動速度が増加するほど、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して小さくなる減少率で減少する第2の関係と、前記タッチ荷重が減少するほど、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記タッチ荷重の減少に対して小さくなる減少率で減少する第4の関係とを用いて、前記第2の関係において前記移動速度に対応し、かつ、前記第4の関係において前記タッチ荷重に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動する
請求項6に記載の入力装置。
【請求項9】
さらに、
前記制御部に電気的に接続される表示部を備え、
前記制御部は、(i)前記表示部に複数のUIのうちの一つのUIを選択的に表示させ、(ii)前記表示部に表示させている前記一つのUIに応じて、前記第1ジェスチャ、前記第2ジェスチャおよび前記第3ジェスチャをそれぞれ特定するための前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更する
請求項1から8のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項10】
前記複数のUIのそれぞれは、複数の選択対象を含み、
前記制御部は、前記表示部に表示させている前記一つのUIに含まれる前記複数の選択対象について、当該複数の選択対象のうちの一つの選択対象の大きさ、当該複数の選択対象の数、および当該複数の選択対象の間隔の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更する
請求項9に記載の入力装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記一つの選択対象の大きさが大きいほど長くなるように、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更する
請求項10に記載の入力装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記複数の選択対象の数が多いほど短くなるように、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更する
請求項10に記載の入力装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記複数の選択対象の間隔が広いほど長くなるように、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更する
請求項10に記載の入力装置。
【請求項14】
さらに、
前記制御部に電気的に接続される表示部を備え、
前記制御部は、(i)前記表示部に、少なくとも異なる2方向に並んで配置される複数の選択対象を含むUIを表示させ、(ii)前記タッチセンサの前記操作面への前記操作体の移動方向に基づいて、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更する
請求項1から8のいずれか1項に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タッチセンサからの入力に応じた触覚を提示する入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ターゲットへの指の引き込み感を想起させる触覚呈示を実現する触覚呈示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−130021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ユーザが意図したとおりのタッチセンサへの入力を行うことは難しいという課題がある。
【0005】
そこで、本開示は、ユーザの意図したとおりのタッチセンサへの入力を容易に行うことができる入力装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る入力装置は、操作体による操作面へのタッチ位置を検出するタッチセンサと、超音波帯域で駆動することで前記操作面に触覚を提示する振動素子と、前記タッチセンサおよび前記振動素子と電気的に接続される制御部と、を備え、前記制御部は、所定方向への第1ジェスチャによる前記タッチセンサへの入力を第1入力として受け付け、前記第1ジェスチャの初期位置から前記所定方向へ前記第1ジェスチャの第1の長さよりも短い第2の長さの第2ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を開始し、前記初期位置から前記所定方向へ前記第2の長さよりも長く、かつ、前記第1の長さよりも短い第3の長さの第3ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を停止する。
【0007】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示の入力装置は、ユーザの意図したとおりのタッチセンサへの入力を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は実施の形態に係る入力装置及び入力装置が配置されている車両の車室の構成の一例を示す図である。
図2図2は、タッチパッドを上方からみた場合の外観正面図である。
図3図3は、実施の形態に係る自動車に搭載される入力装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、ディスプレイに表示されるGUIとタッチパッドの一例を示す図である。
図5図5は、GUIへの入力方法の一例について説明するための図である。
図6図6は、GUIへの入力方法の一例について説明するための図である。
図7図7は、第1ジェスチャについて説明するための図である。
図8図8は、第1ジェスチャが入力されているときの振動素子の駆動制御について説明するための図である。
図9図9は、振動素子に与える駆動電圧と、振動素子を駆動する直前のなぞり速度との第1の関係を示すグラフの一例である。
図10図10は、振動素子に与える駆動電圧と、振動素子を駆動する直前のなぞり速度との第2の関係を示すグラフの一例である。
図11図11は、実施の形態に係る入力装置における動作の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、第4ジェスチャについて説明するための図である。
図13図13は、第4ジェスチャが入力されているときの振動素子33の駆動制御について説明するための図である。
図14図14は、実施の形態に係る入力装置における動作の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、実施の形態に係る入力装置における動作の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、振動素子に与える駆動電圧と、振動素子を駆動する直前のタッチ荷重との第3の関係を示すグラフの一例である。
図17図17は、振動素子に与える駆動電圧と、振動素子を駆動する直前のタッチ荷重との第4の関係を示すグラフの一例である。
図18図18は、GUIへの入力方法の他の一例について説明するための図である。
図19図19は、GUIへの入力方法の他の一例について説明するための図である。
図20図20は、GUIへの入力方法の他の一例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、触覚呈示装置に関し、以下の問題が生じることを発見した。
【0011】
上記の触覚呈示装置は、操作する指がタッチパッド上をなぞるなぞり操作において、タッチパッド上における指の位置が、表示装置に表示されているアイコンに対応するターゲットの境界を含む周辺領域に位置すると、所定の駆動電圧をアクチュエータに印加することで指への摩擦力が下がるように触覚呈示を行う。また、触覚呈示装置は、周辺領域以外の領域に位置すると所定の駆動電圧よりも小さい電圧を印加して、指への摩擦力が上がるように制御する。これにより、ターゲットへの指の引き込み感を想起させる触覚呈示を実現している。
【0012】
しかしながら、上記の触覚呈示装置では、ユーザが、例えば、速くなぞっているときなどにおいて周辺領域では指への摩擦力が低下するので、ターゲットの領域を通り過ぎてしまう場合があり、ターゲットの領域に指を止めるために指の速度を落としてなぞる必要がある。このように、ユーザが意図したとおりのタッチセンサへの入力を行うことは難しいという課題がある。
【0013】
以上の課題を解決するために、本発明者は、鋭意検討の上、下記の構成の入力装置を見出すに至った。
【0014】
本開示の一態様に係る入力装置は、操作体による操作面へのタッチ位置を検出するタッチセンサと、超音波帯域で駆動することで前記操作面に触覚を提示する振動素子と、前記タッチセンサおよび前記振動素子と電気的に接続される制御部と、を備え、前記制御部は、所定方向への第1ジェスチャによる前記タッチセンサへの入力を第1入力として受け付け、前記第1ジェスチャの初期位置から前記所定方向へ前記第1ジェスチャの第1の長さよりも短い第2の長さの第2ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を開始し、前記初期位置から前記所定方向へ前記第2の長さよりも長く、かつ、前記第1の長さよりも短い第3の長さの第3ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を停止する。
【0015】
これによれば、第1ジェスチャにおいて、第3ジェスチャを受け付けたときに振動素子の駆動を停止するため、第1ジェスチャの入力が完了する手前の位置において振動素子の駆動を停止することができる。換言すると、従来のターゲットの領域から周辺領域に指が至る手前の位置で振動素子の駆動を停止して指への摩擦力を増加させることができる。このため、ユーザは、振動素子の駆動が停止されることで操作面の摩擦係数が増加することを契機に操作体の移動を停止させる操作を行うことができ、第1ジェスチャの入力が完了する位置に操作体を位置させる操作を容易に行うことができる。よって、ユーザの意図したとおりの長さのジェスチャ(第1ジェスチャ)によるタッチセンサへの入力(第1入力)を容易に行うことができる。
【0016】
また、前記制御部は、前記初期位置から前記所定方向へ前記第1の長さを超える第4の長さの第4ジェスチャによる入力を前記第1入力とは異なる第2入力として受け付けてもよい。
【0017】
このため、ユーザは、摩擦係数が変化する回数を数えることで、2回目の触覚提示により、第1ジェスチャを超えて第4ジェスチャの入力が為される範囲に到達したことがわかり、第4ジェスチャが完了する位置に操作体を位置させる操作を容易に行うことができる。よって、第4ジェスチャによるタッチセンサへの入力(第2入力)を容易に行うことができる。
【0018】
また、前記制御部は、(i)さらに、前記第2ジェスチャにおける前記操作体の移動速度を、前記タッチセンサにより検出された前記タッチ位置の単位時間当たりの変化を用いて算出し、(ii)前記振動素子の駆動において、算出した前記移動速度が速いほど小さい駆動電圧で前記振動素子を駆動させてもよい。
【0019】
ユーザが第4ジェスチャによる第2入力を行う場合、第2ジェスチャから第3ジェスチャに至るまでに提示する1回目の触覚提示において所定の振幅よりも大きい振幅の触覚を提示すると、触覚が提示されている間で摩擦係数が所定の摩擦係数よりも小さくなる。このため、触覚の提示が停止すると、触覚の提示の停止の前後で摩擦係数の増加量が所定値より大きくなり、操作体が通過しようとしている区間において、より強いブレーキ感を操作体に与えることとなる。このように、ユーザが第4ジェスチャによる第2入力を行おうとしている場合に、第4ジェスチャの完了に対応する2回目の触覚提示より前の触覚提示を行うことで強いブレーキ感を与えてしまうと、第4ジェスチャをスムーズに行うことが阻害されてしまう。
【0020】
ここで、ユーザが第4ジェスチャによる第2入力を行う場合、第2ジェスチャにおける操作体の移動速度は、所定の速度よりも速くなると予測される。このため、1回目の触覚提示触覚について、移動速度が速いほど小さい駆動電圧で振動素子を駆動させることで、振動素子の振動の振幅が小さくなり、ユーザが第4ジェスチャを行おうとしている場合には、摩擦係数の増加量を小さくすることができる。よって、ユーザが第4ジェスチャを行うときに、操作体に与える触覚の提示によるブレーキ感を低減することができるため、第4ジェスチャによる第2入力をスムーズに行うことができる。
【0021】
また、前記制御部は、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して一定の減少率で減少する第1の関係を用いて、前記第1の関係において前記移動速度に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動してもよい。
【0022】
このため、操作体の移動速度が速いほど小さい振幅で振動素子を駆動することが容易にできる。
【0023】
また、前記制御部は、前記移動速度が増加するほど、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して小さくなる減少率で減少する第2の関係を用いて、前記第2の関係において前記移動速度に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動させてもよい。
【0024】
このため、操作体の移動速度が所定の速度よりも遅い領域および速い領域において、遅い領域よりも速い領域における振幅の減少率を小さくすることができる。
【0025】
また、さらに、前記タッチセンサに設けられ、前記タッチセンサへのタッチ荷重を検出する荷重センサを備え、前記制御部は、(i)さらに、前記第2ジェスチャにおける前記操作体の移動速度を、前記タッチセンサにより検出された前記タッチ位置の単位時間当たりの変化を用いて算出し、(ii)前記振動素子の駆動において、算出した前記移動速度が速いほど小さい駆動電圧で、かつ、前記第2ジェスチャにおいて前記荷重センサから得られる前記タッチ荷重が小さいほど小さい駆動電圧で、前記振動素子を駆動してもよい。
【0026】
ユーザが第4ジェスチャによる第2入力を行う場合、第2ジェスチャから第3ジェスチャに至るまでに提示する1回目の触覚提示において所定の振幅よりも大きい振幅の触覚を提示すると、触覚が提示されている間で摩擦係数が所定の摩擦係数よりも小さくなる。このため、触覚の提示を停止すると、触覚の提示の停止の前後で摩擦係数の増加量が所定値より大きくなり、操作体が通過しようとしている区間において、より強いブレーキ感を操作体に与えることとなる。このように、ユーザが第4ジェスチャによる第2入力を行おうとしている場合に、第4ジェスチャの完了に対応する2回目の触覚提示より前の触覚提示を行うことで強いブレーキ感を与えてしまうと、第4ジェスチャをスムーズに行うことが阻害されてしまう。
【0027】
ここで、ユーザが第4ジェスチャによる第2入力を行う場合、第2ジェスチャにおける操作体の移動速度は、所定の速度よりも速くなると予測され、さらに、第2ジェスチャにおけるタッチ荷重は、所定の荷重よりも小さくなると予測される。このため、第2ジェスチャから第3ジェスチャに至るまでに提示する触覚について、移動速度が速いほど小さい駆動電圧で、かつ、タッチ荷重が小さいほど小さい駆動電圧で、振動素子33を駆動することで、振動素子の振動の振幅が小さくなり、ユーザが第4ジェスチャを行おうとしている場合には、摩擦係数の増加量を小さくすることができる。よって、ユーザが第4ジェスチャを行おうとしている予測精度が向上するとともに、ユーザが第4ジェスチャを行うときに、操作体20に与える触覚の提示によるブレーキ感を低減することができるため、第4ジェスチャによる第2入力をスムーズに行うことができる。
【0028】
また、前記制御部は、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して一定の減少率で減少する第1の関係と、前記駆動電圧が前記タッチ荷重の減少に対して一定の減少率で減少する第3の関係とを用いて、前記第1の関係において前記移動速度に対応し、かつ、前記第3の関係において前記タッチ荷重に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動してもよい。
【0029】
このため、操作体の移動速度が速いほど小さい振幅で、かつ、タッチ荷重が小さいほど小さい振幅で、振動素子を駆動することが容易にできる。
【0030】
また、前記制御部は、前記移動速度が増加するほど、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記移動速度の増加に対して小さくなる減少率で減少する第2の関係と、前記タッチ荷重が減少するほど、前記振動素子に印加する駆動電圧が前記タッチ荷重の減少に対して小さくなる減少率で減少する第4の関係とを用いて、前記第2の関係において前記移動速度に対応し、かつ、前記第4の関係において前記タッチ荷重に対応する駆動電圧で前記振動素子を駆動してもよい。
【0031】
このため、操作体の移動速度が所定の速度よりも遅い領域および速い領域において、遅い領域よりも速い領域における振幅の減少率を小さくすることができる。また、タッチ荷重が所定の荷重よりも大きい領域および小さい領域において、大きい領域よりも小さい領域における振幅の減少率を小さくすることができる。
【0032】
また、さらに、前記制御部に電気的に接続される表示部を備え、前記制御部は、(i)前記表示部に複数のUIのうちの一つのUIを選択的に表示させ、(ii)前記表示部に表示させている前記一つのUIに応じて、前記第1ジェスチャ、前記第2ジェスチャおよび前記第3ジェスチャをそれぞれ特定するための前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更してもよい。
【0033】
これによれば、UI(User Interface)に応じた長さに第1ジェスチャを変更することができるため、ユーザは、各UIに応じた適切な入力を行うことが容易にできる。
【0034】
また、前記複数のUIのそれぞれは、複数の選択対象を含み、前記制御部は、前記表示部に表示させている前記一つのUIに含まれる前記複数の選択対象について、当該複数の選択対象のうちの一つの選択対象の大きさ、当該複数の選択対象の数、および当該複数の選択対象の間隔の少なくともいずれかに基づいて、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更してもよい。
【0035】
これによれば、表示部に表示されているUIに含まれる複数の選択対象の表示状態に対応して、各ジェスチャを特定するための第1〜第3の長さを可変するので、操作体を、UI上の止めたい位置に対応するタッチセンサ上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサへの入力を容易に行うことができる。
【0036】
また、前記制御部は、前記一つの選択対象の大きさが大きいほど長くなるように、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更してもよい。
【0037】
これによれば、一つの選択対象の大きさが大きいほど、第1〜第3の長さを長くするので、ユーザは、操作体がタッチセンサ上の選択対象に対応する領域に掛かってから早い段階で操作体への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、操作体を、UI上の止めたい位置に対応するタッチセンサ上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサへの入力を容易に行うことができる。
【0038】
また、前記制御部は、前記複数の選択対象の数が多いほど短くなるように、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更してもよい。
【0039】
これによれば、UIに含まれる選択対象の数が多いほど、第1〜第3の長さを短くするので、ユーザは、多数の選択対象ごとに各選択対象を区別して操作体への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、操作体を、UI上の止めたい位置に対応するタッチセンサ上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサへの入力を容易に行うことができる。
【0040】
また、前記制御部は、前記複数の選択対象の間隔が広いほど長くなるように、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更してもよい。
【0041】
これによれば、UIに含まれる複数の選択対象の間隔が広いほど、第1〜第3の長さを長くするので、ユーザは、長い距離を移動させた操作体がタッチセンサ上の選択対象に対応する領域に掛かってから早い段階で操作体への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、操作体を、UI上の止めたい位置に対応するタッチセンサ上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサへの入力を容易に行うことができる。
【0042】
また、さらに、前記制御部に電気的に接続される表示部を備え、前記制御部は、(i)前記表示部に、少なくとも異なる2方向に並んで配置される複数の選択対象を含むUIを表示させ、(ii)前記タッチセンサの前記操作面への前記操作体の移動方向に基づいて、前記第1の長さ、前記第2の長さおよび前記第3の長さを変更してもよい。
【0043】
これによれば、操作体の移動方向に対応して、第1〜第3の長さを可変するので、例えば四角形の選択対象において、斜め方向から選択対象に操作体が移動すると、水平方向や垂直方向から各選択対象に操作体が移動する場合に比べて、第1〜第3の長さが長くなり、操作体が選択対象に掛かってから早い段階で操作体への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、操作体を、UI上の止めたい位置に対応するタッチセンサ上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサへの入力を容易に行うことができる。
【0044】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0045】
以下、本開示の一態様に係る入力装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0046】
(実施の形態)
[1.入力装置の構成]
まず、図1を参照しながら、実施の形態に係る入力装置及び入力装置が配置されている車両の車室の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る入力装置及び入力装置が配置されている車両の車室の構成の一例を示す図である。なお、以下では、車両の走行方向を基準として、前方向、後方向、右方向、左方向を規定する。また、車両の車輪が地面についている状態において、上方向、下方向、水平方向、及び垂直方向を規定する。
【0047】
図1に示す自動車1(車両の一例)の車室には、入力装置10を構成するタッチパッド30と、ディスプレイ50が搭載されている。また、自動車1の車室には、さらに、シフトレバー90、及び、ステアリング70が配置されている。入力装置10は、例えば、カーナビゲーションシステムや、光ディスクを再生するためのオーディオ機器、映像再生機器等を操作するためのGUI(Graphical User Interface)としてのメニュー画面や検索画面に入力を行う装置である。タッチパッド30は、自動車1などの車両に搭載される入力装置10のディスプレイ50が表示するGUIへの入力を行う装置である。
【0048】
タッチパッド30は、入力装置10のディスプレイ50に表示されているGUIに入力を行うための入力インターフェースである。ユーザは、GUIへの入力を行うことで、自動車1に搭載されている入力装置10を操作することができる。
【0049】
タッチパッド30は、シフトレバー90の後方に配置される。つまり、タッチパッド30は、自動車1に搭乗しているユーザがシート60に座っている状態で、当該ユーザの手が届く範囲の位置であって、ステアリング70を除く位置に配置される。ユーザである運転者は、左手でシフトレバー90の後方に配置されているタッチパッド30に対して入力を行うことにより、入力装置10を操作することができる。なお、タッチパッド30は、当該ユーザの手が届く範囲のうちの、ステアリング70を除く位置に配置されていれば上記の位置に配置されていなくてもよい。なお、図1は、右ハンドルの自動車を例としているが、左ハンドルの自動車であっても、左右が反対になるだけであるため、右ハンドルの自動車の場合と同様のことが言える。
【0050】
ステアリング70は、自動車1を操舵するためのものであり、リング形状を有するリム71と、リム71の内周面に一体的に形成された略T字状のスポーク72と、スポーク72の中央部に配置されたホーンスイッチ(図示せず)を覆うホーンスイッチカバー73とを有している。タッチパッド30の構成については後述する。
【0051】
ディスプレイ50は、カーナビゲーションの地図、再生された映像、入力装置10を操作するためのGUI、他の車載機器を制御するためのGUI等を表示する。ディスプレイ50は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどにより実現される。ディスプレイ50は、表示部の一例である。
【0052】
入力装置10は、スピーカ80に接続され、音声をスピーカ80に出力してもよい。また、他の車載機器としては、例えば、空調機器などがあり、入力装置10における入力によって、当該空調機器の動作が制御されるように構成されていてもよい。
【0053】
次に、タッチパッド30のハードウェア構成について図2を用いて説明する。
【0054】
図2は、タッチパッドを上方からみた場合の外観正面図である。
【0055】
タッチパッド30は、タッチセンサ31と、感圧センサ32と、振動素子33とを有する。
【0056】
タッチセンサ31は、ユーザにより操作される操作体20からのタッチを受け付けるセンサである。ここで、操作体20は、指やタッチペン等である。タッチセンサ31は、当該タッチセンサ31の操作面31aにおける位置であって、ユーザの身体の一部(例えば指)やタッチパッド用のタッチペン等によりタッチされた位置(タッチ位置)を検出するセンサである。タッチセンサ31による検出結果は、操作面31a上の二次元座標で示されてもよい。
【0057】
また、タッチセンサ31は、ユーザによる複数のタッチ、すなわち、マルチタッチを受け付けるセンサであってもよい。つまり、タッチセンサ31は、1本指によるタッチ位置のほかにも、同じタイミングにおいて、2本指による2か所のタッチ位置、3本指による3か所のタッチ位置を受け付けることができてもよい。
【0058】
感圧センサ32は、タッチセンサ31に設けられ、タッチセンサ31へのタッチ荷重を検出する荷重センサである。例えば、感圧センサ32は、タッチセンサ31と重なる領域に配置され、タッチセンサ31への操作体20による押圧力を検出する。感圧センサ32は、荷重センサの一例である。
【0059】
なお、感圧センサ32への、所定の押圧力よりも大きい押圧力の入力は、例えば決定を示す入力として受け付けられてもよい。また、これに限らずに、タッチパッド30への決定を示す入力は、タッチセンサ31へのダブルタップによる入力であってもよい。
【0060】
振動素子33は、超音波帯域で駆動する圧電素子である。振動素子33は、タッチセンサ31の操作面31aとは反対側の面に配置されており、駆動することで操作面31aに触れた操作体20へ触覚を提示する。振動素子33による触覚が操作面31aに提示されると、操作面31aに操作体20が接触した状態で移動するジェスチャ操作(なぞり操作)の際の操作面31a上の動摩擦係数は、提示前よりも低減される。これにより、操作体20は、触覚の提示前と比較して触覚の提示中では、操作面31a上を滑りやすくなる。また、振動素子33による触覚を提示するための振動の振幅が調整されると、ジェスチャ操作の際の操作面31aの摩擦係数が調整される。これにより、操作体20の操作面31a上を滑りやすさが調整される。
【0061】
なお、本実施の形態では、タッチパッド30は、上下方向に略垂直に配置されている。つまり、タッチパッド30は、タッチセンサ31のタッチを受け付ける操作面31aが上方を向くように配置されている。なお、タッチパッド30は、前後方向に略垂直に配置されてもよい。この場合のタッチパッド30は、例えば、タッチセンサ31のタッチを受け付ける操作面31aが後方を向くように配置されていてもよい。
【0062】
ユーザは、タッチパッド30が備える、タッチセンサ31や感圧センサ32への入力を行うことによって入力装置10のディスプレイ50に表示されているGUI11への入力を行うことができる。
【0063】
なお、ここでは、タッチパッド30への押し込み入力を検知する荷重センサとして、感圧センサ32を用いたが、それに限定されるものではない。荷重センサは、例えばタッチセンサ31の直下にプッシュスイッチを設け、タッチパッド30への所定の押圧力より大きな押圧力による押し込み入力をプッシュスイッチで検知する構成としてもよい。
【0064】
[2.入力装置の機能構成]
次に、入力装置の機能的な構成について説明する。
【0065】
図3は、実施の形態に係る自動車に搭載される入力装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0066】
図3に示すように、入力装置10は、タッチパッド30と、制御部40と、ディスプレイ50と、を備える。
【0067】
タッチパッド30は、タッチセンサ31及び感圧センサ32への入力を受け付けると、当該入力を示す入力信号を制御部40に出力する。
【0068】
制御部40は、タッチセンサ31、感圧センサ32及び振動素子33と電気的に接続されている。制御部40は、タッチパッド30により出力された入力信号を受け付けて、受け付けた入力信号に応じて振動素子33の駆動を制御する。また、制御部40は、タッチパッド30により出力された入力信号に応じて、ディスプレイ50上に表示されたGUI11を変化させる。制御部40による入力信号に応じた制御の詳細については後述する。
【0069】
なお、制御部40は、例えば、所定のプログラムを実行するプロセッサと、当該所定のプログラムを記憶しているメモリとにより実現されてもよいし、専用回路により実現されてもよい。制御部40は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)により実現されてもよい。
【0070】
以下、制御部40によりディスプレイ50に表示されるGUI11について図4を用いて説明する。
【0071】
図4は、ディスプレイに表示されるGUIとタッチパッドの一例を示す図である。
【0072】
制御部40は、図4に示すように、ディスプレイ50に、キーボード配列のGUI11を表示させる。GUI11は、複数の選択対象12、14a、14b、15、16a、16b、16c、16dを含む。また、GUI11は、表示バー13、および、現在時刻を示す時計表示17を含んでいてもよい。制御部40は、タッチパッド30の検出結果に応じて複数の選択対象12、14a、14b、15、16a、16b、16c、16dのうちの1つを選択した状態において決定を示す入力を受け付けると、選択されていた選択対象に対応付けられている具体的な機能を実行する。
【0073】
複数の選択対象12のそれぞれは、当該選択対象12に対応する文字(アルファベット)1文字の入力を制御部40が受け付けるための選択対象である。つまり、制御部40は、選択対象12への入力を受け付けると、選択対象12が示す文字1文字の入力を実行する。
【0074】
表示バー13は、既に制御部40により入力が実行された文字が表示される部分である。
【0075】
選択対象14aは、表示バー13上に表示されている文字または文字列において次に文字の入力が行われる位置を示すカーソルを左側に移動させることを示す入力を制御部40が受け付けるための選択対象である。選択対象14bは、表示バー13上に表示されている文字または文字列において上記カーソルを右側に移動させることを示す入力を制御部40が受け付けるための選択対象である。つまり、制御部40は、選択対象14aまたは選択対象14bへの入力を受け付けると、表示バー13上に表示されている文字または文字列において、受け付けた入力に応じてカーソルを左または右に移動させる。
【0076】
選択対象15は、表示バー13上に表示された文字または文字列を消去する入力を制御部40が受け付けるための選択対象である。選択対象15は、例えば、表示バー13上に表示された文字または文字列のうちカーソルが表示されている直前の1文字を消去するための選択対象、つまりバックスペースの機能を実行するための選択対象である。つまり、制御部40は、選択対象15への入力を受け付けると、表示バー13上に入力されている文字または文字列のうちカーソルが表示されている直前の1文字を消去する。なお、表示バー13上に表示された文字または文字列のうち、カーソルが表示されている直前の一文字とは、カーソルの左側に隣接する一文字である。
【0077】
選択対象16a、16bは、ディスプレイ50に表示されているキーボード配列のGUI11に表示される複数の選択対象12が示す文字を切り替えるための選択対象である。例えば、選択対象16aは、複数の選択対象12が示す文字を数字対応の文字に切り替えるための選択対象である。また、選択対象16bは、複数の選択対象12が示す文字を記号対応の文字に切り替えるための選択対象である。
【0078】
なお、図4では、QWERTY配列などのアルファベット入力のキーボード配列がGUI11上に表示されている例を示しているが、これに限らずに、GUI11上に表示されるキーボード配列は、テンキー配列などの数字入力の配列、かな文字入力の配列などであってもよい。これらのキーボード配列の切り替えは、選択対象16a、選択対象16bのいずれかが選択されて強調表示された後、制御部40が決定を示す入力を受け付けると、ディスプレイ50に表示されているキーボード配列を、数字、記号等に切り替えることができる。なお、複数の選択対象12、14a、14b、15、16a、16bのうち、強調表示をさせる選択対象を決定する処理の詳細については、後述する。
【0079】
次に、制御部40によるGUI11へのジェスチャ操作と、GUI11の表示制御とについて具体的に説明する。なお、ジェスチャ操作のことを単にジェスチャとも呼ぶ。
【0080】
図5および図6は、GUIへの入力方法の一例について説明するための図である。
【0081】
図5の(a)は、タッチパッド30に入力されたタッチに応じてGUI11上に表示される強調表示について説明するための図である。図5の(b)は、タッチパッド30への入力を示す図である。
【0082】
制御部40は、図5に示すように、タッチパッド30のタッチセンサ31がその操作面31aに操作体20が接触したことを検出したときに、複数の選択対象12、14a、14b、15、16a、16bのうちの一の選択対象を強調表示する。このとき強調表示される一の選択対象は、予め定められた選択対象であってもよいし、前回入力が受け付けられた選択対象であってもよいし、前回強調表示された選択対象であってもよい。
【0083】
また、一の選択対象は、タッチパッド30が操作体20の接触を検出していない状態から接触を検出している状態に遷移した場合に、操作体20が接触したタッチパッド30上の位置に対応するディスプレイ50上の位置に最も近い位置に配置されている選択対象であってもよい。この場合において、タッチパッド30上の位置に対応するディスプレイ50上の位置とは、タッチパッド30上とディスプレイ50上にそれぞれ設定された2つの座標平面の間で予め定められた対応関係にある位置のことである。つまり、タッチパッド30上の複数の座標と、ディスプレイ50上の複数の座標とは、それぞれ一対一で対応付けられていてもよい。
【0084】
なお、強調表示とは、例えば、強調表示の対象となる選択対象を、他の選択対象とは異なる色で表示したり、当該選択対象を他の選択対象より大きく表示したり、当該選択対象の領域に太枠を付けて表示したりすることである。図5では、タッチセンサ31が「h」が表示されている選択対象19aが強調表示されている例が示されている。
【0085】
制御部40は、強調表示した選択対象を選択してもよい。ここで、選択とは、次に決定を示す入力が行われた場合に、当該選択の対象となっている選択対象に対応付けられている機能を実行することを示す状態である。例えば、図5の(a)に示す例の場合、制御部40は、決定を示す入力を受け付けると、強調表示している選択対象19aが示す「h」が入力されたことを受け付け、入力された「h」を表示バー13上に表示させる。
【0086】
図6の(a)は、第1入力をタッチパッド30が検出した場合の、制御部40によるGUI11上での強調表示の制御の一例について説明するための図である。図6の(b)は、タッチパッド30への第1入力の一例を示す図である。
【0087】
制御部40は、タッチパッド30のタッチセンサ31において、所定方向(図6では右方向)への第1ジェスチャJ1による入力が受け付けられたことを検出すると、検出した当該入力を第1入力として受け付ける。第1ジェスチャJ1については後述する。
【0088】
制御部40は、第1入力を受け付けると、強調表示されている選択対象を、第1入力を受け付けるまでに強調表示している第1の選択対象から、第1の選択対象の所定方向に隣接する第2の選択対象に切り替える。例えば、制御部40は、図5に示すように「h」が表示されている選択対象19aを強調表示している状態で、第1入力が受け付けられると、選択対象19aへの強調表示を解除し、かつ、図6に示すように選択対象19aの右方向に隣接する、「j」が表示されている選択対象19bを強調表示する。なお、制御部40は、上方向への第1ジェスチャJ1による第1入力を受け付けた場合には、選択対象19aの上方向に隣接する、「y」が表示されている選択対象を強調表示する。
【0089】
次に、第1ジェスチャJ1と、第1ジェスチャJ1が入力されているときに提示される触覚について図7および図8を用いて説明する。つまり、ここでは、第1ジェスチャJ1が入力されているときの制御部40による振動素子33の駆動制御について説明する。
【0090】
図7は、第1ジェスチャJ1について説明するための図である。図8は、第1ジェスチャJ1が入力されているときの振動素子33の駆動制御について説明するための図である。
【0091】
制御部40は、初期位置P1から所定方向へ、第1ジェスチャJ1の第1の長さL1よりも短い第2の長さL2の第2ジェスチャJ2がタッチパッド30のタッチセンサ31により検出されると、振動素子33の駆動を開始する。言い換えると、制御部40は、初期位置P1からのジェスチャ操作において、初期位置P1よりも所定方向に第2の長さL2だけ離れた位置P2に操作体20が到達したことがタッチセンサ31により検出されると、図8に示されるように振動素子33に駆動電圧V1を印加する。このように、制御部40は、第1ジェスチャJ1の初期位置P1を起点とする第2ジェスチャJ2をタッチセンサ31が受け付けたときに振動素子33の駆動を開始する。
【0092】
なお、第2ジェスチャJ2は、第1ジェスチャJ1と起点が同じであり、第1ジェスチャJ1よりも短い。つまり、第1ジェスチャJ1が受け付けられるまでの間に第2ジェスチャJ2も受け付けられる。
【0093】
制御部40は、第2ジェスチャJ2が所定方向に延長されて、第2の長さL2よりも長く、かつ、第1の長さL1よりも短い第3の長さL3の第3ジェスチャJ3がタッチパッド30のタッチセンサ31により検出されると、振動素子33の駆動を停止する。言い換えると、制御部40は、初期位置P1からのジェスチャ操作において、位置P2よりもさらに所定方向に第3の長さL3だけ離れた位置P3に操作体20が到達したことがタッチセンサ31により検出されると、図8に示されるように振動素子33への駆動電圧を0にする。このように制御部40は、第1ジェスチャJ1の初期位置P1を起点とする第3ジェスチャJ3をタッチセンサ31が受け付けたときに振動素子33の駆動を停止する。
【0094】
なお、第3ジェスチャJ3は、第1ジェスチャJ1および第2ジェスチャJ2と起点が同じであり、第2ジェスチャJ2よりも長く、かつ、第1ジェスチャJ1よりも短い。つまり、第1ジェスチャJ1が受け付けられるまでの間に第3ジェスチャJ3も受け付けられる。
【0095】
このように、制御部40は、第1ジェスチャJ1において、操作体20が位置P2から位置P3に移動している間に、触覚を提示する。このため、ユーザが操作している操作体20には、第2ジェスチャJ2が完了した時点から第3ジェスチャJ3が完了するまでの間において、触覚が提示されることで操作面31a上の動摩擦係数が低減する。第3ジェスチャJ3が完了すると触覚の提示が終了するため、摩擦係数が低減した状態から元に戻る。つまり、第3ジェスチャJ3が完了することで動摩擦係数が増加し、操作体20は操作面31a上を滑りにくくなる。このため、ユーザは、振動素子の駆動が停止されることで操作面の摩擦係数が増加することを契機に操作体の移動を停止させる動作を行うことができ、第1ジェスチャJ1の入力が完了する位置P4に操作体を位置させる動作を容易に行うことができる。
【0096】
次に、制御部40が振動素子33に与える駆動電圧の決定方法について説明する。
【0097】
制御部40は、振動素子33の駆動電圧を、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度に応じて決定する。具体的には、制御部40は、振動素子33の駆動電圧を、第2ジェスチャJ2が完了する位置P2の直前の位置における操作体20の移動速度を算出し、算出した移動速度が速いほど小さい駆動電圧で振動素子33が駆動する。これにより、小さい振幅で振動素子33が駆動する。なお、第2ジェスチャJ2が完了する位置P2の直前の位置とは、例えば、位置P2に至る直前のフレームにおいて検出された操作体20の位置であってもよい。直前のフレームとは、例えば、位置P2に至るフレームの1〜5フレーム前のフレームである。
【0098】
なお、制御部40は、第2ジェスチャJ2における位置P2の直前の位置における操作体20の移動速度に応じて駆動電圧を決定するとしたが、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度に応じて駆動電圧を決定すればどの位置の移動速度に応じて駆動電圧を決定してもよい。例えば、制御部40は、第2ジェスチャJ2の半分の位置を経過した箇所から第2ジェスチャJ2が完了するまでの間の位置での移動速度に応じて駆動電圧を決定してもよい。
【0099】
制御部40は、操作体20の移動速度を、タッチセンサ31により検出されたタッチ位置の単位時間当たりの変化を用いて算出する。ここで、移動速度を算出するときの単位時間は、ディスプレイ50上でGUI11である画面を最新の状態に更新する複数のタイミング間の時間間隔であるフレームレートであってもよいし、タッチパッド30が検出する複数のタイミング間の時間間隔であるサンプリング周期であってもよい。
【0100】
制御部40は、例えば、図9に示すように、振動素子33に印加する駆動電圧を、移動速度が速いほど線形的に小さくなるような駆動電圧に決定してもよい。つまり、制御部40は、駆動電圧が移動速度の増加に対して一定の減少率で減少する第1の関係を用いて、当該第1の関係において移動速度に対応する駆動電圧で振動素子33を駆動する。なお、図9は、振動素子33に与える駆動電圧と、振動素子33を駆動する直前のなぞり速度との第1の関係を示すグラフの一例である。図9において、縦軸は、基準となる駆動電圧に対する割合を示し、横軸は、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度を示す。図9において駆動電圧は、割合で示されるため、印加する駆動電圧は、基準となる駆動電圧に0〜100%の値で示される割合を乗算することで得られる。基準となる駆動電圧は、固定値である。
【0101】
以降では、移動速度は、単位フレーム当たりに操作体20が移動する画素数を示す。また、ここで1画素は、タッチセンサ31が検出可能な二次元位置の最小単位を示す。
【0102】
また、制御部は、例えば、図10に示すように、振動素子33に印加する駆動電圧を、移動速度が速いほど非線形的に小さくなるような駆動電圧を決定してもよい。つまり、制御部40は、移動速度が増加するほど、振動素子33に印加する駆動電圧が移動速度の増加に対して小さくなる減少率で減少する第2関係を用いて、第2の関係において移動速度に対応する駆動電圧で振動素子33を駆動する。なお、図10は、振動素子33に与える駆動電圧と、振動素子33を駆動する直前のなぞり速度との第2の関係を示すグラフの一例である。
【0103】
図11の(a)は、第2入力をタッチパッド30が検出した場合の、制御部40によるGUI11上での強調表示の制御の一例について説明するための図である。図11の(b)は、タッチパッド30への第2入力の一例を示す図である。
【0104】
制御部40は、タッチパッド30のタッチセンサ31において、第4ジェスチャJ4による入力が受け付けられたことを検出すると、検出した当該入力を第2入力として受け付ける。第4ジェスチャJ4については後述する。
【0105】
制御部40は、第2入力を受け付けると、強調表示されている選択対象を、第2入力を受け付けるまでに強調表示している第1の選択対象から、第1の選択対象の所定方向に隣接する第2の選択対象にさらに隣接する第3の選択対象に切り替える。例えば、制御部40は、図5に示すように「h」が表示されている選択対象19aを強調表示している状態で、第2入力が受け付けられると、選択対象19aへの強調表示を解除し、かつ、図6に示すように選択対象19aの右方向に隣接する、「j」が表示されている選択対象19bにさらに隣接する、「k」が表示されている選択対象19cを強調表示する。
【0106】
次に、第4ジェスチャJ4と、第4ジェスチャJ4が入力されているときに提示される触覚について図12および図13を用いて説明する。つまり、ここでは、第4ジェスチャJ4が入力されているときの制御部40による振動素子33の駆動制御について説明する。
【0107】
図12は、第4ジェスチャJ4について説明するための図である。図13は、第4ジェスチャJ4が入力されているときの振動素子33の駆動制御について説明するための図である。なお、図12図13における位置P11は、図7図8における位置P4と同じ位置を示す。
【0108】
初期位置P1から第1ジェスチャJ1が入力される場合は、図7および図8を用いた説明と同様である。なお、第1ジェスチャJ1は、位置P3から位置P11の間の範囲(以下、第1入力範囲R1という)でジェスチャが完了したときに為されてもよい。制御部40は、第1入力範囲R1上に位置する期間が所定停滞期間以上であり、かつ、操作体20の単位時間当たりの移動量が所定移動量以下である場合に、ジェスチャが完了すると判定してもよい。
【0109】
制御部40は、第1入力とは異なる第2入力を受け付ける場合、第1ジェスチャJ1と区別するために、第1入力範囲R1を超えて所定方向にさらに延長する第4ジェスチャJ4による入力を第2入力として受け付ける。このため、第1入力範囲R1の初期位置P1から遠い方の端部の位置P11を起点として、初期位置P1を起点とする第1入力のための触覚を提示する触覚提示処理と同様の触覚提示処理を行う。
【0110】
つまり、制御部40は、第1ジェスチャJ1が所定方向に延長された第4ジェスチャJ4において、位置P11を起点とした所定方向への第2の長さL2の第5ジェスチャJ5がタッチパッド30のタッチセンサ31により検出されると、振動素子33の駆動を開始する。そして、制御部40は、第5ジェスチャJ5が所定方向に延長されて、位置P11を起点とした所定方向への第3の長さL3の第6ジェスチャJ6がタッチパッド30のタッチセンサ31により検出されると、振動素子33の駆動を停止する。
【0111】
このように、制御部40は、第1ジェスチャJ1が延長された第4ジェスチャJ4において、操作体20が位置P12から位置P13に移動している間に、触覚を提示する。このため、ユーザが操作している操作体20には、第5ジェスチャJ5が完了した時点から第6ジェスチャJ6が完了するまでの間において、触覚が提示されることで操作面31a上の動摩擦係数が低減する。第6ジェスチャJ6が完了すると触覚の提示が終了するため、摩擦係数が低減した状態から元に戻る。つまり、第6ジェスチャJ6が完了することで動摩擦係数が増加し、操作体20は操作面31a上を滑りにくくなる。このため、ユーザは、振動素子の駆動が停止されることで操作面の摩擦係数が増加することを契機に操作体の移動を停止させる動作を行うことができ、位置P11を起点とした第7ジェスチャJ7の入力が完了する位置P14に操作体を位置させる動作を容易に行うことができる。
【0112】
なお、第4ジェスチャJ4は、第1ジェスチャJ1及び第7ジェスチャJ7が連続して組み合わされて為されたジェスチャであるとも言える。
【0113】
第4ジェスチャJ4が行われる場合、2回の触覚提示が行われる。これは、第4ジェスチャJ4が行われる場合、第1ジェスチャJ1が完了される位置P11で操作体20を止めさせるための触覚と、第4ジェスチャJ4が完了される位置P14で操作体20を止めさせるための触覚とが提示されるからである。
【0114】
2回の触覚提示では、多くの場合で、操作体20の移動速度が互いに異なる。具体的には、1回目の触覚提示では、位置P2の直前の位置における移動速度に応じた振幅で触覚提示が行われ、2回目の触覚提示では、位置P12の直前の位置における移動速度に応じた振幅で触覚提示が行われる。ユーザは、第2入力を意図している場合、第1入力よりも長いジェスチャを行うことを意識する。そして、位置P12は、位置P2よりも第4ジェスチャJ4が完了する位置P14に近い位置であるため、操作体20が位置P12の直前を通過する速度は、位置P2の直前を通過する速度よりも遅くなり得る。
【0115】
制御部40は、図9または図10の関係で決定される駆動電圧で振動素子33を駆動するため、結果的に、1回目の触覚提示における駆動電圧V11は、2回目の触覚提示における駆動電圧V12よりも小さくなり得る。つまり、1回目の触覚提示における振幅を2回目の触覚提示の振幅よりも小さくすることができる。その結果、ユーザは、1回目の触覚提示により受ける摩擦力を相対的に大きく、2回目の触覚提示により受ける摩擦力を相対的に小さく感じる。ゆえに、ユーザは、1回目の触覚提示において感じる摩擦力の差が相対的に小さくなるので、操作体20へのブレーキ感も小さく感じる。一方、ユーザは、2回目の触覚提示において感じる摩擦力の差が相対的に大きくなるので、操作体20へのブレーキ感も大きく感じる。したがって、ユーザは、1回目の触覚提示によるブレーキ感よりも、2回目の触覚提示によるブレーキ感を大きく感じるので、第4ジェスチャJ4によるタッチセンサ31への第2入力を容易に行うことができる。
【0116】
[3.動作]
次に、入力装置10の動作について、図14および図15を用いて説明する。
【0117】
図14及び図15は、実施の形態に係る入力装置における動作の一例を示すフローチャートである。
【0118】
制御部40は、タッチパッド30からの信号によって、タッチパッド30に操作体20が接触しているか否かを判定する(S11)。タッチパッド30からの信号とは、タッチパッド30が有するタッチセンサ31及び感圧センサ32への入力を示す入力信号である。なお、感圧センサ32への入力動作は、図2の説明で述べたので、図14及び図15の動作の説明では、感圧センサ32への入力動作の説明を省略する。
【0119】
制御部40は、タッチパッド30に操作体20が接触していると判定した場合(S11でYes)、複数の選択対象12、14a、14b、15、16a、16bのうちの一の選択対象を強調表示する(S12)。
【0120】
制御部40は、タッチパッド30に操作体20が接触していないと判定した場合(S11でNo)、ステップS11に戻る。
【0121】
制御部40は、操作体20が、ステップS11で接触した初期位置P1から所定方向へ第2の長さL2離れた位置P2の直前の位置に到達したか否かを判定する(S13)。
【0122】
制御部40は、操作体20が位置P2の直前の位置に到達したと判定した場合(S13でYes)、当該直前の位置における操作体20の移動速度を算出し、算出した移動速度と第1の関係または第2の関係とを用いて駆動電圧を決定する(S14)。一方で、制御部40は、操作体20が位置P2の直前の位置に到達していないと判定した場合(S13でNo)、ステップS13に戻る。
【0123】
制御部40は、駆動電圧を決定した後、操作体20が位置P2に到達したか否かを判定する(S15)。
【0124】
制御部40は、操作体20が位置P2に到達したと判定した場合(S15でYes)、決定した駆動電圧で振動素子33の駆動を開始する(S16)。一方で、制御部40は、操作体20が位置P2に到達していないと判定した場合(S15でNo)、ステップS15に戻る。
【0125】
制御部40は、振動素子33の駆動を開始した後、操作体20が位置P3に到達したか否かを判定する(S17)。
【0126】
制御部40は、操作体20が位置P3に到達したと判定した場合(S17でYes)、振動素子33の駆動を停止する(S18)。一方で、制御部40は、操作体20が位置P3に到達していないと判定した場合(S17でNo)、ステップS17に戻る。
【0127】
制御部40は、振動素子33の駆動を停止した後、操作体20が位置P4に到達したか否かを判定する(S19)。
【0128】
制御部40は、操作体20が位置P4に到達したと判定した場合(S19でYes)、第1入力範囲R1において第1条件を満たすか否かを判定する(S20)。第1条件は、例えば、第1入力を決定する入力が為されること、または、操作体20が第1入力範囲R1上に位置する期間が所定停滞期間以上であり、かつ、操作体20の単位時間当たりの移動量が所定移動量以下であること、である。一方で、制御部40は、操作体20が位置P4に到達していないと判定した場合(S19でNo)、ステップS19に戻る。
【0129】
制御部40は、第1入力範囲R1において第1条件を満たすと判定した場合(S20でYes)、第1入力を受け付けて(S21)、現在表示している選択対象の所定方向に隣接する選択対象を切り替えて強調表示して(S22)、動作を終了する。
【0130】
一方で、制御部40は、第1入力範囲R1において第1条件を満たさないと判定した場合(S20でNo)、第1ジェスチャJ1がさらに延長されたと判定し、操作体20が、位置P12の直前の位置に到達したか否かを判定する(S23)。
【0131】
制御部40は、操作体20が位置P12の直前の位置に到達したと判定した場合(S23でYes)、当該直前の位置における操作体20の移動速度を算出し、算出した移動速度と第1の関係または第2の関係とを用いて駆動電圧を決定する(S24)。一方で、制御部40は、操作体20が位置P12の直前の位置に到達していないと判定した場合(S23でNo)、ステップS23に戻る。
【0132】
制御部40は、駆動電圧を決定した後、操作体20が位置P12に到達したか否かを判定する(S25)。
【0133】
制御部40は、操作体20が位置P12に到達したと判定した場合(S25でYes)、決定した駆動電圧で振動素子33の駆動を開始する(S26)。一方で、制御部40は、操作体20が位置P12に到達していないと判定した場合(S25でNo)、ステップS25に戻る。
【0134】
制御部40は、振動素子33の駆動を開始した後、操作体20が位置P13に到達したか否かを判定する(S27)。
【0135】
制御部40は、操作体20が位置P13に到達したと判定した場合(S27でYes)、振動素子33の駆動を停止する(S28)。一方で、制御部40は、操作体20が位置P13に到達していないと判定した場合(S27でNo)、ステップS27に戻る。
【0136】
制御部40は、振動素子33の駆動を停止した後、操作体20が位置P14に到達したか否かを判定する(S29)。
【0137】
制御部40は、操作体20が位置P14に到達したと判定した場合(S29でYes)、第2入力範囲R2において第2条件を満たすか否かを判定する(S30)。第2条件は、例えば、第2入力を決定する入力が為されること、または、操作体20が第2入力範囲R2上に位置する期間が所定停滞期間以上であり、かつ、操作体20の単位時間当たりの移動量が所定移動量以下であること、である。一方で、制御部40は、操作体20が位置P4に到達していないと判定した場合(S29でNo)、ステップS29に戻る。
【0138】
制御部40は、第2入力範囲R2において第2条件を満たすと判定した場合(S30でYes)、第2入力を受け付けて(S31)、現在表示している選択対象の所定方向に隣接する選択対象を切り替えて強調表示して(S32)、動作を終了する。
【0139】
一方で、制御部40は、第2入力範囲R2において第2条件を満たさないと判定した場合(S30でNo)、キャンセルの入力が為されたと判定し、動作を終了してもよい。なお、制御部40は、この場合、第4ジェスチャJ4がさらに延長されたと判定し、第2入力が為される区間よりもさらに所定方向において、ステップS23〜S32と同様の処理を行ってもよい。つまり、次の第3入力のための動作を行ってもよい。このように、第1入力よりも所定方向に延長される毎に、異なる入力のための動作が為されてもよい。
【0140】
なお、制御部40は、ステップS11でYesと判定された後において、タッチパッド30から操作体20が離れたか否かを判定しており、タッチパッド30から操作体20が離れたと判定した場合、入力をキャンセルしてもよい。また、タッチパッド30から操作体20が離れた後から所定時間以内にタッチパッド30に再タッチされた場合、操作体20が離れた位置までの入力からの続きとして動作を再開してもよい。
【0141】
[4.効果など]
本実施の形態に係る入力装置10は、タッチセンサ31と、振動素子33と、制御部40とを備える。タッチセンサ31は、操作体20による操作面31aへのタッチ位置を検出する。振動素子33は、超音波帯域で駆動することで操作面31aに触覚を提示する。制御部40は、タッチセンサ31および振動素子33と電気的に接続される。制御部40は、所定方向への第1ジェスチャJ1によるタッチセンサ31への入力を第1入力として受け付ける。制御部40は、第1ジェスチャJ1の初期位置から所定方向へ第1ジェスチャJ1の第1の長さL1よりも短い第2の長さL2の第2ジェスチャJ2をタッチセンサ31が受け付けたときに振動素子33の駆動を開始する。制御部40は、初期位置から所定方向へ第2の長さL2よりも長く、かつ、第1の長さL1よりも短い第3の長さL3の第3ジェスチャJ3をタッチセンサ31が受け付けたときに振動素子33の駆動を停止する。
【0142】
これによれば、第1ジェスチャJ1において、第3ジェスチャJ3を受け付けたときに振動素子33の駆動を停止するため、第1ジェスチャJ1の入力が完了する手前の位置において振動素子33の駆動を停止することができる。換言すると、従来のターゲットの領域から周辺領域に指が至る手前の位置で振動素子の駆動を停止して指への摩擦力を増加させることができる。このため、ユーザは、振動素子33の駆動が停止されることで操作面31aの摩擦係数が増加することを契機に操作体20の移動を停止させる動作を行うことができ、第1ジェスチャJ1の入力が完了する位置に操作体20を位置させる動作を容易に行うことができる。よって、ユーザの意図したとおりの長さのジェスチャ(第1ジェスチャJ1)によるタッチセンサ31への入力(第1入力)を容易に行うことができる。
【0143】
また、本実施の形態に係る入力装置10において、制御部40は、初期位置P1から所定方向へ第1の長さL1を超える範囲までのジェスチャによる入力を第1入力とは異なる入力として受け付ける。
【0144】
このため、ユーザは、摩擦係数が変化する回数を数えることで、触覚提示の回数により、第1ジェスチャJ1を超えた別のジェスチャによる入力が為される範囲に到達したことがわかり、別のジェスチャが完了する位置に操作体を位置させる操作を容易に行うことができる。よって、別のジェスチャによるタッチセンサへの別の入力を容易に行うことができる。
【0145】
また、本実施の形態に係る入力装置10において、制御部40は、(i)さらに、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度を、タッチセンサ31により検出されたタッチ位置の単位時間当たりの変化を用いて算出し、(ii)振動素子33の駆動において、算出した移動速度が速いほど小さい振幅で振動素子33を駆動させる。
【0146】
ユーザが第4ジェスチャJ4による第2入力を行う場合、第2ジェスチャJ2から第3ジェスチャJ3に至るまでに提示する1回目の触覚提示において所定の振幅よりも大きい振幅の触覚を提示すると、触覚が提示されている間で摩擦係数が所定の摩擦係数よりも小さくなる。このため、触覚の提示が停止すると、触覚の提示の停止の前後で摩擦係数の増加量が所定値より大きくなり、操作体20が通過しようとしている区間において、より強いブレーキ感を操作体20に与えることとなる。このように、ユーザが第4ジェスチャJ4による第2入力を行おうとしている場合に、第4ジェスチャJ4の完了に対応する2回目の触覚提示より前の触覚提示を行うことで強いブレーキ感を与えてしまうと、第4ジェスチャJ4をスムーズに行うことが阻害されてしまう。
【0147】
ここで、ユーザが第4ジェスチャJ4による第2入力を行う場合、第2ジェスチャJ2における操作体の移動速度は、所定の速度よりも速くなると予測される。このため、1回目の触覚提示触覚について、移動速度が速いほど小さい駆動電圧で振動素子33を駆動させることで、振動素子33の振動の振幅が小さくなり、ユーザが第4ジェスチャJ4を行おうとしている場合には、摩擦係数の増加量を小さくすることができる。よって、ユーザが第4ジェスチャJ4を行おうとしている予測精度が向上するとともに、ユーザが第4ジェスチャJ4を行うときに、操作体20に与える触覚の提示によるブレーキ感を低減することができるため、第4ジェスチャJ4による第2入力をスムーズに行うことができる。
【0148】
また、本実施の形態に係る入力装置10において、制御部40は、振動素子33に印加する駆動電圧が移動速度の増加に対して一定の減少率で減少する第1の関係を用いて、第1の関係において移動速度に対応する駆動電圧で振動素子33を駆動する。このため、操作体20の移動速度が速いほど小さい振幅で振動素子33を駆動することが容易にできる。
【0149】
また、本実施の形態に係る入力装置10において、制御部40は、移動速度が増加するほど、振動素子33に印加する駆動電圧が移動速度の増加に対して小さくなる減少率で減少する第2の関係を用いて、第2の関係において移動速度に対応する駆動電圧で振動素子33を駆動させる。このため、操作体20の移動速度が所定の速度よりも遅い領域および速い領域において、遅い領域よりも速い領域における振幅の減少率を小さくすることができる。
【0150】
[5.変形例]
(1)
上記実施の形態では、制御部40は、振動素子33の駆動電圧を、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度に応じて決定するとしたが、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度およびタッチ荷重に応じて決定してもよい。この場合、制御部40は、振動素子33の駆動電圧を、第2ジェスチャJ2が完了する位置P2の直前の位置における操作体20の移動速度を算出し、振動素子33の駆動において、算出した移動速度が速いほど小さい駆動電圧で、かつ、第2ジェスチャJ2において感圧センサ32から得られるタッチ荷重が小さいほど小さい駆動電圧で振動素子33を駆動する。これにより、小さい振幅で振動素子33が駆動する。
【0151】
ここで、ユーザが第4ジェスチャJ4による第2入力を行う場合、第2ジェスチャJ2における操作体の移動速度は、所定の速度よりも速くなると予測され、さらに、第2ジェスチャJ2におけるタッチ荷重は、所定の荷重よりも小さくなると予測される。このため、第2ジェスチャJ2から第3ジェスチャJ3に至るまでに提示する触覚について、移動速度が速いほど小さい駆動電圧で、かつ、タッチ荷重が小さいほど小さい駆動電圧で、振動素子33を駆動することで、振動素子33の振動の振幅が小さくなり、ユーザが第4ジェスチャJ4を行おうとしている場合には、摩擦係数の増加量を小さくすることができる。よって、ユーザが第4ジェスチャJ4を行おうとしている予測精度が向上するとともに、ユーザが第4ジェスチャJ4を行うときに、操作体20に与える触覚の提示によるブレーキ感を低減することができるため、第4ジェスチャJ4による第2入力をスムーズに行うことができる。
【0152】
制御部40は、例えば、振動素子33に印加する駆動電圧を、図9に示すように、移動速度が速いほど線形的に小さくなるような駆動電圧であり、かつ、図16に示すように、タッチ荷重が小さくなるほど線形的に小さくなるような駆動電圧に決定してもよい。つまり、制御部40は、第1の関係と、駆動電圧がタッチ荷重の減少に対して一定の減少率で減少する第3の関係とを用いて、第1の関係において移動速度に対応し、かつ、第3の関係においてタッチ荷重に対応する駆動電圧で振動素子33を駆動する。より具体的には、制御部40は、第1の関係において移動速度に対応する駆動電圧、つまり、基準となる駆動電圧に対する第1の割合を算出し、第3の関係においてタッチ荷重に対応する駆動電圧、つまり、基準となる駆動電圧に対する第3の割合を算出する。そして、制御部40は、基準となる駆動電圧に、第1の割合および第3の割合を乗算することで、振動素子33に印加する駆動電圧を決定する。このため、操作体20の移動速度が速いほど小さい駆動電圧で、かつ、タッチ荷重が小さいほど小さい駆動電圧で、振動素子33を駆動することが容易にできる。
【0153】
なお、図16は、振動素子33に与える駆動電圧と、振動素子33を駆動する直前のタッチ荷重との第3の関係を示すグラフの一例である。図16において、縦軸は、基準となる駆動電圧に対する割合を示し、横軸は、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度を示す。
【0154】
また、制御部40は、例えば、振動素子33に印加する駆動電圧を、図10に示すように、移動速度が速いほど非線形的に小さくなるような駆動電圧であり、かつ、図17に示すように、タッチ荷重が大きいほど非線形的に小さくなるような駆動電圧に決定してもよい。つまり、制御部40は、第2の関係と、タッチ荷重が減少するほど、振動素子33に印加する駆動電圧がタッチ荷重の減少に対して小さくなる減少率で減少する第4の関係とを用いて、第2の関係において移動速度に対応し、かつ、第4の関係においてタッチ荷重に対応する駆動電圧で振動素子33を駆動する。より具体的には、制御部40は、第2の関係において移動速度に対応する駆動電圧、つまり、基準となる駆動電圧に対する第2の割合を算出し、第4の関係においてタッチ荷重に対応する駆動電圧、つまり、基準となる駆動電圧に対する第4の割合を算出する。そして、制御部40は、基準となる駆動電圧に、第2の割合および第4の割合を乗算することで、振動素子33に印加する駆動電圧を決定する。このため、操作体20の移動速度が所定の速度よりも遅い領域および速い領域において、遅い領域よりも速い領域における振幅の減少率を小さくすることができる。また、タッチ荷重が所定の荷重よりも大きい領域および小さい領域において、大きい領域よりも小さい領域における振幅の減少率を小さくすることができる。
【0155】
なお、図17は、振動素子33に与える駆動電圧と、振動素子33を駆動する直前のタッチ荷重との第4の関係を示すグラフの一例である。図17において、縦軸は、基準となる駆動電圧に対する割合を示し、横軸は、第2ジェスチャJ2における操作体20の移動速度を示す。
【0156】
なお、制御部40は、基準となる駆動電圧に対して、第1の割合および第4の割合を算出して、第1の割合および第4の割合を乗算することで駆動電圧を決定してもよい。また、制御部40は、基準となる駆動電圧に対して、第2の割合および第3の割合を算出して、第2の割合および第3の割合を乗算することで駆動電圧を決定してもよい。
【0157】
なお、上記実施の形態において、変形例(1)が適用されない場合には、タッチパッド30は感圧センサ32を有さない構成であってもよい。
【0158】
(2)
上記実施の形態では、第1ジェスチャJ1が完了する第1入力範囲R1と第2入力範囲R2との間の範囲において、操作体20が停止した場合、キャンセルを示す入力が為されてもよい。つまり、第1入力範囲R1を超えており、第2入力範囲R2に到達しない長さのジェスチャが為された場合、第1入力とは異なる入力として受け付けられてもよい。
【0159】
(3)
上記実施の形態では、制御部40は、ディスプレイ50に表示されている一つのUIに応じて、第1〜第7ジェスチャJ1〜J7を特定するための第1〜第3の長さL1〜L3を変更してもよい。つまり、制御部40は、ディスプレイ50にアルファベット入力のキーボード配列を含むGUI11が表示されている場合には、アルファベット入力のキーボード配列に適した触覚提示制御が行われるように、第1〜第7ジェスチャJ1〜J7の各長さが設定されていてもよい。また、制御部40は、ディスプレイ50に数字入力の配列を含むGUI11が表示されている場合には、数字入力の配列に適した触覚提示制御が行われるように、第1〜第7ジェスチャJ1〜J7の各長さが設定されていてもよい。つまり、複数のUIのうちの第1のUIにおいて各ジェスチャJ1〜J7を特定するための各長さL1〜L4と、第2のUIにおいて各ジェスチャJ1〜J7を特定するための各長さとは異なっていてもよい。
【0160】
以下、具体的に説明する。
【0161】
制御部40は、例えば、ディスプレイ50に表示させている一つのGUIに含まれる複数の選択対象について、当該複数の選択対象のうちの一つの選択対象の大きさ、当該複数の選択対象の数、および当該複数の選択対象の間隔の少なくともいずれかに基づいて、第1の長さL1、第2の長さL2および第3の長さL3を変更してもよい。この場合、変更する対象となる基準の長さを、実施の形態で説明したGUI11で用いられる第1の長さL1、第2の長さL2、および、第3の長さL3とするが、これに限らずに、予め定められた第1の長さ、第2の長さ、および、第3の長さとしてもよい。予め定められた第1の長さ、第2の長さ、および、第3の長さであっても、これらの長さの関係は、第1の長さL1、第2の長さL2、および、第3の長さL3と同様である。つまり、第1の長さは第3の長さよりも長く、第3の長さは第2の長さよりも長い。
【0162】
この場合、ディスプレイ50に表示されているGUIに含まれる複数の選択対象の表示状態に対応して、第1〜第7ジェスチャJ1〜J7を特定するための第1〜第3の長さL1〜L3を可変するので、操作体20(指)を、GUI上の止めたい位置に対応するタッチパッド30上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサ31への入力を容易に行うことができる。
【0163】
具体的には、以下の通りである。
【0164】
図18は、GUIへの入力方法の他の一例について説明するための図である。
【0165】
図18の(a)は、GUI111の一例を示す図である。図18の(b)は、タッチパッド30への入力の一例を示す図である。図18は、図4と比較して、ディスプレイ50に表示されるGUI111は、ナビ、およびエアコンの各機器の動作を制御するアプリケーションの実行を選択するための2つの選択対象112、113を含む。つまり、GUI111は、メニュー画面である。GUI111は、例えば、GUI11と比較して、GUI111に含まれる選択対象の大きさが大きく、数が少なく、間隔が広いGUIの一例である。
【0166】
まず、選択対象112に対応するタッチパッド30上の初期位置P21から、選択対象113を選択するために、選択対象113に対応するタッチパッド30上の位置P24へ向かう第1ジェスチャJ1が入力される場合を考える。この場合、まず、制御部40は、一つの選択対象112または113の大きさが大きいほど長くなるように、第1の長さL1、第2の長さL2および第3の長さL3を変更してもよい。具体的には、制御部40は、第1ジェスチャJ1を特定するための第1の長さとして、第1の長さL1よりも長い第1の長さL11に設定する。同様に、制御部40は、第2ジェスチャJ2を特定するための第2の長さとして、第2の長さL2よりも長い第2の長さL12に設定する。同様に、制御部40は、第3ジェスチャJ3を特定するための第3の長さとして、第3の長さL3よりも長い第3の長さをL13に設定する。なお、第2の長さL12は、第1の長さL11よりも長い。第3の長さL13は、第2の長さL12よりも長く、かつ、第1の長さL11よりも短い。
【0167】
これにより、第2ジェスチャJ2の入力終わりの位置P22は、初期位置P21から所定方向(図18では右方向)へ第2の長さL12だけ離れた位置に設定される。同様に、第3ジェスチャJ3の入力終わりの位置は、初期位置P21から所定方向へ第3の長さL13だけ離れた位置に設定される。
【0168】
これによれば、一つの選択対象112または113の大きさが大きいほど、制御部40は、第1〜第3の長さL11〜L13を長くするので、ユーザは、指がタッチパッド30上の選択対象112、113に対応する領域に掛かってから早い段階で指への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、指を、GUI111上の止めたい位置に対応するタッチパッド30上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサ31への入力を容易に行うことができる。
【0169】
また、制御部40は、複数の選択対象の数が多いほど短くなるように、第1の長さL1、第2の長さL2および第3の長さL3を変更してもよい。つまり、GUI111は、含まれる選択対象の数がGUI11に比べ少ないので、制御部40は、GUI11の場合と比較して長くなるように第1の長さL11、第2の長さL12および第3の長さL13を設定してもよい。
【0170】
これによれば、一つの選択対象の大きさが大きいほど長くなるように各ジェスチャJ1〜J3の長さを長くする変更処理と同様に、制御部40は、GUIに含まれる選択対象の数が少ないほど長くなるように各ジェスチャJ1〜J3の長さを長くする。このため、ユーザは、指がタッチパッド30上の選択対象112、113に対応する領域に掛かってから早い段階で指への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、指を、GUI111上の止めたい位置に対応するタッチパッド30上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサ31への入力を容易に行うことができる。一方で、GUI11は、含まれる選択対象の数がGUI111に比べ多いので、制御部40は、GUI111の場合と比較して短くなるように第1の長さL1、第2の長さL2および第3の長さL3を設定する。このため、ユーザは、多数の選択対象ごとに区別して指への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、指をGUI11上の止めたい位置に対応するタッチパッド30上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図したとおりの長さのジェスチャによるタッチセンサ31への入力を容易に行うことができる。
【0171】
また、制御部40は、複数の選択対象の間隔が広いほど長くなるように、第1の長さL1、第2の長さL2および第3の長さL3を変更してもよい。つまり、GUI111は、含まれる選択対象の間隔がGUI11に比べ広いので、制御部40は、GUI11の場合と比較して長くなるように第1の長さL11、第2の長さL12および第3の長さL13を設定してもよい。
【0172】
これによれば、複数の選択対象の間隔が広いほど長くなるように各ジェスチャJ1〜J3の長さを長くする。このため、ユーザは、長い距離を移動させた指がタッチパッド30上の選択対象112、113に対応する領域に掛かってから早い段階で指への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、指を、GUI111上の止めたい位置に対応するタッチパッド30上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図した通りの長さのジェスチャによるタッチセンサ31への入力を容易に行うことができる。
【0173】
なお、図18の例では、制御部40は、選択対象の大きさ、数、間隔の少なくともいずれかに基づいて、第1の長さ、第2の長さおよび第3の長さを変更する例を示したが、これらを組み合わせてもよい。組み合わせる場合、制御部40は、例えば、基準となる各ジェスチャJ1〜J3の長さに対する係数を、選択対象の大きさが大きいほど大きな値に、GUIに含まれる選択対象の数が少ないほど大きな値に、GUIに含まれる選択対象の間隔が広いほど大きな値に設定し、算出された2以上の係数と基準となるジェスチャの長さとを乗算することにより得られた長さに、各ジェスチャの長さを決定してもよい。制御部40は、例えば、基準の長さより長くする場合、1より大きい係数に設定し、基準の長さより短くする場合、1より小さい係数に設定してもよい。
【0174】
(4)
上記実施の形態では、制御部40は、タッチセンサ31の操作面31aへの操作体20(指)の移動方向に基づいて、第1の長さL1、第2の長さL2および第3の長さL3を変更してもよい。
【0175】
この場合の具体例を、図19および図20を用いて説明する。図19および図20は、GUIへの入力方法の他の一例について説明するための図である。図19および図20は、図18と比較して、ディスプレイ50に表示されるGUI121は、ナビ、ラジオ、TVおよびエアコンの各機器の動作を制御するアプリケーションの実行を選択するための4つ選択対象122、123、124、125を含む。つまり、GUI121は、メニュー画面である。GUI121に含まれる選択対象122〜125は、例えば、少なくとも異なる2方向に並んで配置される。例えば、選択対象122および選択対象123は、水平方向に並んでおり、選択対象122および選択対象124は、垂直方向に並んでいる。また、選択対象122および選択対象125は、斜め方向に並んでいる。
【0176】
この場合、制御部40は、異なる方向のジェスチャを受け付け得ることが想定される。
【0177】
まず、第1方向へのジェスチャが受け付けられる場合を考える。第1方向は、例えば、図19および図20における右方向である。第1方向の第1ジェスチャJ1は、図19に示すように、選択対象122に対応するタッチパッド30上の初期位置P31から、選択対象123を選択するために、選択対象123に対応するタッチパッド30上の位置P34へ向かうジェスチャである。この場合、例えば、制御部40は、第1方向における第1ジェスチャJ1を特定するための第1の長さとして第1の長さL21を設定し、第2ジェスチャJ2を特定するための第2の長さとして第2の長さL22を設定し、第3ジェスチャJ3を特定するための第3の長さとして第3の長さL23を設定する。
【0178】
これにより、第2ジェスチャJ2の入力終わりの位置P32は、初期位置P31から第1方向(図19では右方向)へ第2の長さL22だけ離れた位置に設定される。同様に、第3ジェスチャJ3の入力終わりの位置は、初期位置P31から第1方向へ第3の長さL23だけ離れた位置に設定される。
【0179】
次に、第2方向へのジェスチャが受け付けられる場合を考える。第2方向は、例えば、図19および図20における右斜め下方向である。第2方向の第1ジェスチャJ1は、図20に示すように、選択対象122に対応するタッチパッド30上の初期位置P31から、選択対象125を選択するために、選択対象125に対応するタッチパッド30上の位置P37へ向かうジェスチャである。この場合、例えば、制御部40は、第2方向における第1ジェスチャJ1を特定するための第1の長さとして第1の長さL21よりも長い第1の長さL31を設定し、第2ジェスチャJ2を特定するための第2の長さとして第2の長さL22よりも長い第2の長さL32を設定し、第3ジェスチャJ3を特定するための第3の長さとして第3の長さL23よりも長い第3の長さL33を設定する。
【0180】
これにより、第2ジェスチャJ2の入力終わりの位置P35は、初期位置P31から第2方向(図20では右斜め下方向)へ第2の長さL32だけ離れた位置に設定される。同様に、第3ジェスチャJ3の入力終わりの位置は、初期位置P31から第2方向へ第3の長さL33だけ離れた位置に設定される。
【0181】
例えば四角形の選択対象122〜125において、斜め方向から選択対象125に指が移動すると、水平方向や垂直方向から各選択対象122〜125に指が移動する場合に比べて、指が各選択対象122〜125に掛かってから中心に至るまでの距離が長くなる。そこで、制御部40は、ジェスチャの方向、つまり、指の移動方向に対応して、第1〜第3の長さを可変する。つまり、制御部40は、指の移動方向が斜め方向の場合は、水平方向や垂直方向の場合に比べて第1〜第3の長さが長くなるように変更する。
【0182】
これによれば、指がタッチパッド30上の選択対象に対応する領域に掛かってから早い段階で指への摩擦力の増加を感じることができる。その結果、指をGUI121上の止めたい位置に対応するタッチパッド30上の位置に誘導する精度が上がり、ユーザは、意図した通りの長さのジェスチャによるタッチセンサ31への入力を容易に行うことができる。
【0183】
また、制御部40は、例えば、第1方向において隣り合う選択対象122および選択対象123の間隔よりも、第2方向において隣り合う選択対象122および選択対象125の間隔の方が広いことが理由で上記の処理を行ってもよい。以上のように、各ジェスチャを特定するための長さは、選択対象の並び方向に応じて異なる長さに設定されていてもよい。
【0184】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の入力装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0185】
すなわち、このプログラムは、操作体による操作面へのタッチ位置を検出するタッチセンサと、超音波帯域で駆動することで前記操作面に触覚を提示する振動素子と、前記タッチセンサおよび前記振動素子と電気的に接続される制御部と、を備える入力装置によって実行される入力方法であって、前記制御部は、所定方向への第1ジェスチャによる前記タッチセンサへの入力を第1入力として受け付け、前記第1ジェスチャの初期位置から前記所定方向へ前記第1ジェスチャの第1の長さよりも短い第2の長さの第2ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を開始し、前記初期位置から前記所定方向へ前記第2の長さよりも長く、かつ、前記第1の長さよりも短い第3の長さの第3ジェスチャを前記タッチセンサが受け付けたときに前記振動素子の駆動を停止する入力方法をコンピュータに実行させる。
【0186】
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る入力装置及び入力方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0187】
本発明は、ユーザの意図したとおりのタッチセンサへの入力を容易に行うことができる入力装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0188】
1 自動車
10 入力装置
11、111、121 GUI
12、14a、14b、15、16a、16b、19a〜19c、112、113、122〜125 選択対象
13 表示バー
17 時計表示
20 操作体
30 タッチパッド
31 タッチセンサ
31a 操作面
32 感圧センサ
33 振動素子
40 制御部
50 ディスプレイ
60 シート
70 ステアリング
71 リム
72 スポーク
73 ホーンスイッチカバー
80 スピーカ
90 シフトレバー
P1、P21、P31 初期位置
P2〜P4、P11〜P14、P22〜P24、P32〜P37 位置
R1 第1入力範囲
R2 第2入力範囲
V1、V11、V12 駆動電圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図16
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図19
図20