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特開2021-93271点灯システム、照明システム、及び照明器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-93271(P2021-93271A)
(43)【公開日】2021年6月17日
(54)【発明の名称】点灯システム、照明システム、及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/00 20200101AFI20210521BHJP
   H02M 3/28 20060101ALI20210521BHJP
【FI】
   H05B37/02 J
   H02M3/28 H
   H02M3/28 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-222419(P2019-222419)
(22)【出願日】2019年12月9日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】元村 正志
(72)【発明者】
【氏名】木戸 正二郎
(72)【発明者】
【氏名】鶴岡 隼典
【テーマコード(参考)】
3K273
5H730
【Fターム(参考)】
3K273AA10
3K273BA10
3K273BA11
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA25
3K273DA08
3K273EA07
3K273EA11
3K273EA24
3K273EA25
3K273EA35
3K273EA36
3K273FA03
3K273FA06
3K273FA07
3K273FA22
3K273FA26
3K273FA32
3K273FA34
3K273FA37
3K273GA03
3K273GA05
3K273GA06
3K273GA07
3K273GA14
3K273GA25
3K273GA26
5H730AA04
5H730AA18
5H730AS11
5H730BB26
5H730BB66
5H730CC01
5H730DD02
5H730DD03
5H730DD04
5H730DD12
5H730EE04
5H730EE59
5H730FD61
5H730FF09
5H730FF19
5H730FG05
5H730FG07
(57)【要約】
【課題】 調光制御の応答性を向上させることができる点灯システム、照明システム、及び照明器具を提供する。
【解決手段】 点灯システム10は、コンバータ回路2と、制御回路3と、を備える。制御回路3は、第1受信部3aと、第2受信部3bと、調光制御部3cと、を備える。第1受信部3aは、出力電流Ioを低速で変化させるための低速調光信号Y1を受け取る。第2受信部3bは、出力電流Ioを低速調光信号Y1より高速で変化させるための高速調光信号Y2を受け取る。調光制御部3cは、低速調光信号Y1及び高速調光信号Y2に基づいて、コンバータ回路2を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源から供給される直流電圧を電圧変換し、電力を照明負荷へ供給するコンバータ回路と、
前記コンバータ回路の出力電流及び出力電圧の少なくとも1つである出力パラメータを調整するように前記コンバータ回路を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記出力パラメータを低速で変化させるための低速調光信号を受け取る第1受信部と、
前記出力パラメータを前記低速調光信号より高速で変化させるための高速調光信号を受け取る第2受信部と、
前記低速調光信号及び前記高速調光信号に基づいて、前記コンバータ回路を制御する調光制御部と、を備える
点灯システム。
【請求項2】
前記コンバータ回路は、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、
前記調光制御部は、
前記出力パラメータを前記低速調光信号に基づいて調整するとき、前記少なくとも1つのスイッチング素子のスイッチング周波数、及び前記少なくとも1つのスイッチング素子がオンオフを繰り返すスイッチング期間のうち、少なくとも前記スイッチング周波数を変化させ、
前記出力パラメータを前記高速調光信号に基づいて調整するとき、前記スイッチング周波数、及び前記スイッチング期間のうち、少なくとも前記スイッチング期間を変化させる
請求項1の点灯システム。
【請求項3】
前記調光制御部は、
前記出力パラメータを前記低速調光信号に基づいて調整するとき、前記スイッチング期間を固定して、前記スイッチング周波数を変化させ、
前記出力パラメータを前記高速調光信号に基づいて調整するとき、前記スイッチング周波数、及び前記スイッチング期間をそれぞれ変化させる
請求項2の点灯システム。
【請求項4】
前記コンバータ回路は、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、
前記調光制御部は、
前記出力パラメータを前記低速調光信号に基づいて調整するとき、前記少なくとも1つのスイッチング素子のスイッチング周波数、及び前記少なくとも1つのスイッチング素子がオンオフを繰り返すスイッチング期間の一方を固定して、前記スイッチング周波数及び前記スイッチング期間の他方を変化させ、
前記出力パラメータを前記高速調光信号に基づいて調整するとき、前記スイッチング周波数及び前記スイッチング期間の両方を並列に変化させる
請求項1の点灯システム。
【請求項5】
前記調光制御部は、
前記出力パラメータを前記低速調光信号に基づいて調整するとき、
前記照明負荷の調光レベルが、前記スイッチング周波数を変化させる周波数制御による下限レベルより高ければ、前記スイッチング期間を固定して、前記周波数制御を行い、
前記調光レベルが前記下限レベル以下であれば、前記スイッチング周波数を固定して、前記スイッチング期間を変化させるバースト制御を行う
請求項1又は4の点灯システム。
【請求項6】
前記調光制御部は、前記スイッチング期間の検出値と前記スイッチング期間の指令値との差分を求めて、前記差分に基づいて前記スイッチング期間を変化させる
請求項2乃至5のいずれか1つの点灯システム。
【請求項7】
前記第1受信部及び前記第2受信部は、前記低速調光信号及び前記高速調光信号をそれぞれ無線信号として受信する無線通信部に含まれる
請求項1乃至6のいずれか1つの点灯システム。
【請求項8】
前記コンバータ回路は、共振周波数で共振する共振回路を有する共振形コンバータである
請求項1乃至7のいずれか1つの点灯システム。
【請求項9】
少なくとも1つのスイッチング素子を有して、直流電源から供給される直流電圧を電圧変換し、電力を照明負荷へ供給するコンバータ回路と、
前記少なくとも1つのスイッチング素子がオンオフを繰り返すスイッチング期間を制御することで、前記コンバータ回路の出力電流及び出力電圧の少なくとも1つである出力パラメータを調整する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記スイッチング期間の検出値と前記スイッチング期間の指令値との差分を求めて、前記差分に基づいて前記スイッチング期間を変化させる
点灯システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1つの点灯システムと、
前記照明負荷と、を備える
照明システム。
【請求項11】
請求項10の照明システムと、
前記点灯システム及び前記照明負荷の少なくとも1つが取り付けられる本体と、を備える
ことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、点灯システム、照明システム、及び照明器具に関する。より詳細には、出力パラメータを調整する点灯システム、照明システム、及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の点灯装置は、電力変換回路と、制御回路とを備えて、光源を点灯させるよう構成されている。
【0003】
電力変換回路は、バックコンバータ、及びPFC(Power Factor Correction)回路を備える。PFC回路は、昇圧チョッパ回路であって、力率を改善するよう構成される。バックコンバータは、降圧チョッパ回路とも呼ばれるスイッチング電源回路であり、PFC回路から供給される数百ボルトの直流入力電圧を、光源に必要とされる数十ボルトの直流電圧に降圧するよう構成される。
【0004】
制御回路は、外部装置から与えられる調光信号に応じて、負荷電流(出力電流)の目標値を調整することにより、光源を調光する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018−166162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のように光源を調光する点灯装置(点灯システム)には、調光制御の応答性を向上させることが求められている。
【0007】
本開示の目的は、調光制御の応答性を向上させることができる点灯システム、照明システム、及び照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る点灯システムは、直流電源から供給される直流電圧を電圧変換し、電力を照明負荷へ供給するコンバータ回路と、前記コンバータ回路の出力電流及び出力電圧の少なくとも1つである出力パラメータを調整するように前記コンバータ回路を制御する制御回路と、を備える。前記制御回路は、第1受信部と、第2受信部と、調光制御部と、を備える。前記第1受信部は、前記出力パラメータを低速で変化させるための低速調光信号を受け取る。前記第2受信部は、前記出力パラメータを前記低速調光信号より高速で変化させるための高速調光信号を受け取る。前記調光制御部は、前記低速調光信号及び前記高速調光信号に基づいて、前記コンバータ回路を制御する。
【0009】
本開示の一態様に係る点灯システムは、コンバータ回路と、制御回路と、を備える。前記コンバータ回路は、少なくとも1つのスイッチング素子を有して、直流電源から供給される直流電圧を電圧変換し、電力を照明負荷へ供給する。前記制御回路は、前記少なくとも1つのスイッチング素子がオンオフを繰り返すスイッチング期間を制御することで、前記コンバータ回路の出力電流及び出力電圧の少なくとも1つである出力パラメータを調整する。前記制御回路は、前記スイッチング期間の検出値と前記スイッチング期間の指令値との差分を求めて、前記差分に基づいて前記スイッチング期間を変化させる。
【0010】
本開示の一態様に係る照明システムは、上述の点灯システムと、前記照明負荷と、を備える。
【0011】
本開示の一態様に係る照明器具は、上述の照明システムと、前記点灯システム及び前記照明負荷の少なくとも1つが取り付けられる本体と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本開示の点灯システム、照明システム、及び照明器具は、調光制御の応答性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の実施形態に係る点灯システムを備える照明システムを示すブロック図である。
図2図2は、同上の点灯システムを示す回路図である。
図3図3は、同上の制御回路を示すブロック図である。
図4図4は、同上の第2変形例の制御回路を示すブロック図である。
図5図5は、第2変形例の調光動作を説明するための図である。
図6図6は、第2変形例の別の調光動作を説明するための図である。
図7図7は、同上の第3変形例の制御回路を示すブロック図である。
図8図8は、同上の照明器具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に説明する実施形態は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態に限定されることなく、以下の実施形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0015】
(1)照明システムの概要
本開示の実施形態に係る照明システム6(以下、照明システム6と略す。)は、図1に示すように、本開示の実施形態に係る点灯システム10、直流電源4、及びLEDユニット5(照明負荷)を備えている。
【0016】
本開示の実施形態に係る点灯システム10は、コンバータ回路2と、制御回路3と、直流電源4とを備える。
【0017】
直流電源4は、例えば、商用の電力系統から供給される交流電力を直流電力に変換する電力変換装置を有することが好ましい。また、電力変換装置は、昇圧チョッパ回路などのPFC(Power Factor Correction)回路で構成されることが好ましい。ただし、直流電源4は、PFC回路などの電力変換装置に限定されず、蓄電池、太陽電池、燃料電池などであってもかまわない。直流電源4は、一対の出力端子40、41を有し、一対の出力端子40、41から直流電圧(入力電圧Vin)を出力する。
【0018】
照明負荷であるLEDユニット5は、複数個のLED(Light Emitting Diode)50を有する。ただし、図1では2個のLED50のみを図示している。これら複数個のLED50は、順方向に電気的かつ直列に接続されている。なお、LED50の個数は2個に限定されず、例えば、十数個から数十個以上であってもかまわない。以下の説明において、LEDユニット5の正極端子とは、電気的に直列接続されている複数個のLED50のうち、最も高電位となるLED50(図1における上側のLED50)のアノード端子である。また、LEDユニット5の負極端子とは、電気的に直列接続されている複数個のLED50のうち、最も低電位となるLED50(図1における下側のLED50)のカソード端子である。
【0019】
(2)点灯システムの概要
本開示の実施形態に係る点灯システム10(以下、点灯システム10と略す。)は、コンバータ回路2と、コンバータ回路2を制御する制御回路3とを備える。なお、点灯システム10は、コンバータ回路2と制御回路3とが同一の筐体に収められた装置構成、コンバータ回路2と制御回路3とが別々の筐体に収められたシステム構成のいずれであってもよい。
【0020】
コンバータ回路2は、直流電源4から供給される入力電圧Vinを、入力電圧Vinよりも低い(あるいは高い)直流の出力電圧Voに変換する。なお、コンバータ回路2は、後述するようにLLC方式の電流共振形コンバータである。
【0021】
コンバータ回路2は、一対の入力端子として、正極の入力端子20P及び負極の入力端子20Nを有している。コンバータ回路2の正極の入力端子20Pは、直流電源4の正極の出力端子40と電気的に接続されている。また、コンバータ回路2の負極の入力端子20Nは、直流電源4の負極の出力端子41と電気的に接続されている。
【0022】
コンバータ回路2は、一対の出力端子として、正極の出力端子21P及び負極の出力端子21Nを有している。コンバータ回路2の正極の出力端子21Pは、LEDユニット5の正極端子と電気的に接続されている。また、コンバータ回路2の負極の出力端子21Nは、LEDユニット5の負極端子と電気的に接続されている。LEDユニット5は、コンバータ回路2から出力電流Ioを供給される。LEDユニット5は、出力電流Ioによって点灯し、出力電流Ioが大きいほど調光レベルが高くなり、LEDユニット5が発する光量が大きくなる。
【0023】
制御回路3は、コンバータ回路2を制御する。制御回路3は、外部の調光コントローラF1から受け取る調光信号に応じて、コンバータ回路2の出力電圧Voを調整し、LEDユニット5の光量を調節(調光)するように構成されている。
【0024】
制御回路3は、コンピュータシステムを備えることが好ましい。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御回路3としての機能の少なくとも一部が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリにあらかじめ記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む一ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、一つ以上のプロセッサ及び一つ以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む一ないし複数の電子回路で構成される。
【0025】
(3)点灯システムの詳細な説明
(3.1)コンバータ回路の構成
コンバータ回路2は、図2に示すように、LLC方式の電流共振形コンバータである。
【0026】
コンバータ回路2は、2つのスイッチング素子Q1、Q2と、共振回路22と、整流平滑回路23とを有している。
【0027】
これらのスイッチング素子Q1、Q2はそれぞれ、エンハンスメント型のnチャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。ただし、スイッチング素子Q1、Q2は、MOSFET以外のパワートランジスタ、例えば、バイポーラトランジスタ及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などでもよい。
【0028】
コンバータ回路2において、ハイサイドのスイッチング素子Q1のドレインが正極の入力端子20Pと電気的に接続され、ローサイドのスイッチング素子Q2のドレインとハイサイドのスイッチング素子Q1のソースが電気的に接続されている。また、ローサイドのスイッチング素子Q2のソースが負極の入力端子20Nと電気的に接続されている。なお、コンバータ回路2の一対の入力端子20P、20N間にフィルタ用のコンデンサC1が電気的に接続されている。
【0029】
コンバータ回路2において、共振回路22は、トランスT1、インダクタL1、2つのコンデンサC2、C3を有している。コンデンサC2の第1端は、ローサイドのスイッチング素子Q2のドレインに電気的に接続され、コンデンサC2の第2端は、スイッチング素子Q2のソースに電気的に接続されている。インダクタL1の第1端は、ハイサイドのスイッチング素子Q1のソース及びローサイドのスイッチング素子Q2のドレインと電気的に接続されている。インダクタL1の第2端は、トランスT1の1次巻線N1の第1端と電気的に接続されている。トランスT1の1次巻線N1の第2端とコンデンサC3の第1端が電気的に接続され、コンデンサC3の第2端がコンデンサC2の第2端及びローサイドのスイッチング素子Q2のソースと電気的に接続されている。なお、共振回路22は、1次巻線N1と2次巻線N2の結合係数を小さくすることでトランスT1の漏れインダクタンスを大きくし、この漏れインダクタンスを共振用のインダクタンスに利用している。
【0030】
コンバータ回路2において、整流平滑回路23は、ダイオードブリッジ230と平滑コンデンサ231を備えている。ダイオードブリッジ230の一対の交流入力端子は、トランスT1の2次巻線N2の両端と電気的に接続されている。平滑コンデンサ231は、ダイオードブリッジ230の一対の脈流出力端子の間に電気的に接続されている。平滑コンデンサ231の負極は、二次側回路グランドに接続される。
【0031】
コンバータ回路2は、制御回路3によって2つのスイッチング素子Q1、Q2がスイッチング制御されることにより、入力電圧Vinを矩形波のパルス状の電圧に変換する。さらに、コンバータ回路2は、共振回路22により、前記パルス状の電圧を正弦波電圧に変換する。この正弦波電圧は、トランスT1によって降圧され、整流平滑回路23によって直流電圧に変換される。この結果、平滑コンデンサ231の両端間に出力電圧Voが生じ、LEDユニット5に出力電流Ioが供給される。
【0032】
LLC方式の電流共振形コンバータであるコンバータ回路2は、一般に、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数を変化させるPFM(Pulse Frequency Modulation:パルス周波数変調)制御によって、LEDユニット5を調光する。コンバータ回路2の共振回路22は、2つの共振周波数として、第1共振周波数、及び第2共振周波数を有する。第1共振周波数は、第2共振周波数より低い。通常、LLC方式の電流共振形コンバータでは、出力電圧が極大となる第2共振周波数よりも高いスイッチング周波数(例えば、上限周波数から下限周波数までの周波数範囲)でPFM制御が行われる。具体的に、スイッチング周波数が低くなるにつれて(第2共振周波数に近付くにつれて)、調光レベルがより高くなり、スイッチング周波数が高くなるにつれて(上限周波数に近付くにつれて)、調光レベルがより低くなる。なお、調光レベルが高いほど、出力電流Ioが大きくなり、LEDユニット5の光出力が大きくなる。
【0033】
スイッチング周波数の上限周波数は、制御回路3の仕様、及び共振回路22の仕様などによって決まる。本実施形態では、LEDユニット5を流れる出力電流Io(順方向電流)が少なくなるほどLEDユニット5の等価抵抗値が大きくなるため、上限周波数を引き上げたとしても、PFM制御による調光下限を下げることが困難になる場合があった。一方、PFM制御による調光下限を下げるために出力電圧の極大値を大きくすると、コンバータ回路2が発振してしまうおそれがある。すなわち、PFM制御による調光下限は、スイッチング周波数の上限周波数によって決まる。
【0034】
(3.2)制御回路の構成
本開示の制御回路3は、LEDユニット5の調光制御として、PFM制御とバースト制御とを組み合わせる。PFM制御は、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数を変化させるスイッチング制御である。バースト制御は、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング期間を変化させるスイッチング制御である。
【0035】
図2に示すように、制御回路3は、第1受信部3a、第2受信部3b、及び調光制御部3cを備える。
【0036】
第1受信部3aは、調光コントローラF1から低速調光信号Y1を受け取る。低速調光信号Y1は、出力電流Io(出力パラメータ)を低速で変化させるための調光信号である。低速調光信号Y1は、アナログのPWM(Pulse Width Modulation)信号であり、例えば、調光レベルの指示値が大きいほど、低速調光信号Y1のデューティが小さくなる。また、低速調光信号Y1は、直流の電圧信号であってもよく、電圧信号の振幅が小さいほど調光レベルの指示値が大きくなる。
【0037】
第2受信部3bは、調光コントローラF1から高速調光信号Y2を受け取る。高速調光信号Y2は、出力電流Ioを低速調光信号Y1より高速で変化させるための調光信号である。高速調光信号Y2は、照明用の通信プロトコルであるDMX512に準拠したディジタルのDMX信号である。DMX信号を用いた制御には、例えば80msec程度の応答時間が要求される。
【0038】
調光制御部3cは、検出処理部31、フォトカプラ32、33、及びLLC制御部34を有する。調光制御部3cは、マイクロコントローラを有することが好ましい。調光制御部3cは、第1受信部3aから低速調光信号Y1を受け取り、第2受信部3bから高速調光信号Y2を受け取る。調光制御部3cは、更に電流検出信号Yi、及び周波数検出信号Yfを受け取る。
【0039】
LEDユニット5の負極端子と平滑コンデンサ231の負極との間には、検出抵抗R1が接続されている。調光制御部3cは、検出抵抗R1の両端電圧を電流検出信号Yiとして受け取る。電流検出信号Yiの電圧値は、出力電流Ioの大きさに比例するので、電流検出信号Yiは、出力電流Ioの検出信号に相当する。
【0040】
また、2次巻線N2の一端と二次側回路グランド(平滑コンデンサの負極)との間には、検出抵抗R11、R12の直列回路が接続されている。調光制御部3cは、検出抵抗R11、R12の接続点の電圧を、周波数検出信号Yfとして受け取る。周波数検出信号Yfの周波数はスイッチング周波数であるので、周波数検出信号Yfは、スイッチング周波数の検出信号に相当する。
【0041】
検出処理部31は、図3に示すように、第1処理部311、第2処理部312、及び周波数判別部313を主構成として備える。
【0042】
第1処理部311は、第1指令値生成部311a、平滑部311b、及び誤差アンプ311cを有する。
【0043】
第1指令値生成部311aは、低速調光信号Y1又は高速調光信号Y2で指示された調光レベル(調光レベルの指示値)に応じたデューティ(PWM周期に対してHレベルとなる期間の比率)のPWM信号を低速指令信号Y11として生成する。調光レベルの指示値が高いほど、低速指令信号Y11のデューティは大きくなる。PWM信号は、Hレベル及びLレベルのいずれかの値をとる2値の信号である。
【0044】
平滑部311bは、コンデンサ及び抵抗によるCR平滑回路を有し、PWM信号である低速指令信号Y11を平滑して、平滑信号Y12を生成する。すなわち、平滑信号Y12の大きさは、出力電流Io(の大きさ)の指令値に相当する。
【0045】
誤差アンプ311cは、オペアンプ、抵抗、及びコンデンサなどを有する。誤差アンプ311cは、平滑信号Y12と電流検出信号Yiとを比較し、平滑信号Y12と電流検出信号Yiとの各電圧値の差分を第1誤差信号Y13として生成する。第1処理部311は、第1誤差信号Y13に応じた電流を第2誤差信号Y14として、フォトカプラ32の入力ダイオードに流す。フォトカプラ32の出力トランジスタは、LLC制御部34の入力ポートに電気的に接続しており、フォトカプラ32の入力ダイオードによって駆動される。したがって、第2誤差信号Y14の電流値に応じた(第1誤差信号Y13に応じた)電流がフォトカプラ32の出力トランジスタに流れる。すなわち、フォトカプラ32の出力トランジスタを流れる電流は、出力電流Ioの検出値(電流検出値)と出力電流Ioの指令値(電流指令値)との差分を表す第3誤差信号Y15に相当する。したがって、LLC制御部34は、第3誤差信号Y15によって、電流検出値と電流指令値との差分を把握できる。
【0046】
第2処理部312は、第2指令値生成部312a、及びバースト制御部312bを有する。
【0047】
第2指令値生成部312aは、低速調光信号Y1又は高速調光信号Y2で指示された調光レベルの指示値を判別する。第2指令値生成部312aは、調光レベルの指示値に対応するバースト制御のデューティをデューティ指令値として求める。
【0048】
バースト制御部312bは、後述の周波数判別部313によるバースト制御のデューティの検出結果をデューティ検出値として取得する。バースト制御部312bは、デューティ検出値とデューティ指令値とを比較する。バースト制御部312bは、デューティ検出値とデューティ指令値との差分をデューティ差分値として求める。デューティ差分値は、正値及び負値のいずれかで表される。次に、バースト制御部312bは、デューティ指令値とデューティ差分値とを加算した値を求め、当該加算値をデューティとするPWM電流信号を、フォトカプラ33の入力ダイオードに第1バースト信号Y21として流す。第1バースト信号Y21がHレベルであれば、フォトカプラ33の入力ダイオードに電流が流れ、第1バースト信号Y21がLレベルであれば、フォトカプラ33の入力ダイオードに電流が流れない。
【0049】
フォトカプラ33の出力トランジスタは、LLC制御部34の入力ポートに電気的に接続しており、第1バースト信号Y21がHレベルであればオンし、第1バースト信号Y21がLレベルであればオフする。したがって、第1バースト信号Y21がHレベルであれば、フォトカプラ33の出力トランジスタに電流が流れ、第1バースト信号Y21がLレベルであれば、フォトカプラ33の出力トランジスタに電流が流れない。フォトカプラ33の出力トランジスタを流れる電流は、バースト制御のための第2バースト信号Y22に相当する。したがって、LLC制御部34は、第2バースト信号Y22によって、バースト制御のデューティを通知され、バースト制御を行うことができる。なお、フォトカプラ33の出力トランジスタがオンしているとき、第2バースト信号Y22はHレベルであり、フォトカプラ33の出力トランジスタがオフしているとき、第2バースト信号Y22はLレベルであるとする。
【0050】
周波数判別部313は、周波数検出信号Yfに基づいてスイッチング周波数を判別し、第1処理部311及び第2処理部312はスイッチング周波数を知る。そこで、第1処理部311は、第1誤差信号Y13だけでなく、スイッチング周波数も併せて用いて上述の第1誤差信号Y13を生成することが好ましい。例えば、第1処理部311は、スイッチング周波数の検出結果に基づいて、第1誤差信号Y13を補正する。第2処理部312は、指示された調光レベルだけでなく、スイッチング周波数も併せて用いて上述の第1バースト信号Y21を生成できる。例えば、第2処理部312は、スイッチング周波数の検出結果に基づいて、第1バースト信号Y21を補正する。
【0051】
また、周波数判別部313は、周波数検出信号Yfに基づいて、スイッチング周波数だけでなく、実行中のバースト制御のデューティも検出できる。
【0052】
LLC制御部34は、第3誤差信号Y15及び第2バースト信号Y22に基づいて、PFM制御、及びバースト制御を行う。PFM制御は、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数を変化させるスイッチング制御である。バースト制御は、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング期間を制御するスイッチング制御である。なお、LLC制御部34には、テキサスインスツルメンツ社製のLLC共振コントローラIC(型番 UCC256301)又は新電元工業社製のLLC電流共振用制御IC(型番 MCZ5211ST)などが好適である。
【0053】
PFM制御を行うLLC制御部34は、第3誤差信号Y15に基づいて、電流検出値が電流指令値に一致するように、2つのスイッチング素子Q1、Q2をPFM制御する。
【0054】
バースト制御を行うLLC制御部34は、PWM周期に対して2つのスイッチング素子Q1、Q2をスイッチングする期間(駆動期間)の比(バーストデューティ)を調節することにより、出力電流Ioの平均値を調整する。具体的に、LLC制御部34は、第2バースト信号Y22がHレベルとなる期間に2つのスイッチング素子Q1、Q2をスイッチングさせ、第2バースト信号Y22がLレベルとなる期間に2つのスイッチング素子Q1、Q2のスイッチングを停止させる。つまり、出力電流Ioは、第1バースト信号Y21がHレベルとなる期間にLEDユニット5を流れ、第1バースト信号Y21がLレベルとなる期間にLEDユニット5を流れない。
【0055】
(3.3)点灯システムの動作
調光コントローラF1は、低速調光信号Y1及び高速調光信号Y2を択一的に選択して出力する。調光コントローラF1は、比較的ゆっくりと照明環境を変化させるときには、低速調光信号Y1を出力する。調光コントローラF1は、比較的速く照明環境を変化させるときには、高速調光信号Y2を出力する。
【0056】
第1処理部311では、第1指令値生成部311aが、指示された調光レベルに応じたデューティのPWM信号を低速指令信号Y11として生成し、平滑部311bが、低速指令信号Y11を平滑して、平滑信号Y12を生成する。第1処理部311において、調光レベルの指示の変化が平滑信号Y12に反映される応答性は、平滑部311bのCR平滑回路の時定数に依存する。したがって、第1処理部311は、アナログのPWM信号である低速調光信号Y1に対する応答性については問題ないが、高い応答性が要求されるディジタルのDMX信号である高速調光信号Y2に追従して信号処理を行うことは難しい。
【0057】
そこで、制御回路3は、低速調光信号Y1の処理系統と高速調光信号Y2の処理系統とを互いに独立させて、2系統の処理系統を有している。さらに、制御回路3は、低速調光信号Y1を受け取ったときの調光制御と、高速調光信号Y2を受け取ったときの調光制御とを異ならせている。
【0058】
(3.3.1)低速調光制御
制御回路3は、低速調光信号Y1を受け取ると、バースト制御を停止して、PFM制御を行う。
【0059】
具体的に、第2処理部312は、第1バースト信号Y21をHレベルに維持する。この結果、第2バースト信号Y22はHレベルを維持し、バースト制御のデューティを最大にする(バースト制御のデューティを100%にする)。すなわち、制御回路3は、低速調光信号Y1を受け取ると、バースト制御を停止する。
【0060】
制御回路3は、低速調光信号Y1によって調光レベルを指示され、低速調光信号Y1に基づいて、第2誤差信号Y14及び第3誤差信号Y15を生成して、PFM制御を行う。
【0061】
LLC制御部34は、第2バースト信号Y22がHレベルを維持するので、バースト制御を行わない。LLC制御部34は、第3誤差信号Y15に応じて、PFM制御のみを行う。LLC制御部34は、スイッチング周波数を上昇させることで、出力電流Ioを減少させ、スイッチング周波数を下降させることで、出力電流Ioを増加させる。
【0062】
(3.3.2)高速調光制御
制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、PFM制御及びバースト制御の両方を行う。したがって、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、LEDユニット5の調光レベルを、高速調光信号Y2によって指示された調光レベルに素早く調整することができる。すなわち、制御回路3は、PFM制御及びバースト制御の両方を行うことによって、PFM制御のみを行う場合に比べて、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0063】
具体的に、制御回路3は、高速調光信号Y2によって調光レベルを指示される。制御回路3は、高速調光信号Y2によって指示された調光レベルが現状の調光レベルより低下するのであれば、第2バースト信号Y22のデューティを減少させる(バースト制御のデューティを100%未満にする)。また、制御回路3は、バースト制御のデューティが100%未満であるときに、高速調光信号Y2によって指示された調光レベルが現状の調光レベルより増加するのであれば、第2バースト信号Y22のデューティを増加させる。
【0064】
また、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、上述のバースト制御に加えて、PFM制御を並列して実行する。すなわち、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、PFM制御とバースト制御とを同時に実行する。
【0065】
(4)第1変形例
第1変形例の制御回路3は、低速調光信号Y1を受け取ると、スイッチング周波数が上限周波数未満であれば、バースト制御を停止して(バースト制御のデューティを100%に固定して)、PFM制御を行う。また、制御回路3は、スイッチング周波数が上限周波数に達すれば、スイッチング周波数を上限周波数に固定して、バースト制御を行う。すなわち、制御回路3は、LEDユニット5の調光レベルがPFM制御による下限レベルより高ければ、バースト制御を停止して、PFM制御を行う。また、制御回路3は、調光レベルがPFM制御による下限レベル以下であれば、スイッチング周波数を上限周波数に固定して、バースト制御を行う。したがって、点灯システム10は、低速調光信号Y1を受け取ったときに、PFM制御とバースト制御を択一的に切り替えることで、調光範囲(出力パラメータの調整範囲)をより広くすることができる。例えば、点灯システム10は、バースト制御によって調光レベルをより低くでき、安定した深い調光制御が可能になる。
【0066】
第1変形例の制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、PFM制御とバースト制御とを並列に実行する。すなわち、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、PFM制御とバースト制御とを同時に実行する。したがって、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、LEDユニット5の調光レベルを、高速調光信号Y2によって指示された調光レベルに素早く調整することができる。すなわち、制御回路3は、調光制御の応答性を向上させることができる。また、点灯システム10は、PFM制御とバースト制御の両方を用いることで、調光範囲(出力パラメータの調整範囲)をより広くすることができる。例えば、点灯システム10は、バースト制御によって調光レベルをより低くでき、安定した深い調光制御が可能になる。
【0067】
(5)第2変形例
第2変形例の第2処理部312は、図4に示すように、バースト制御部312b(図3参照)の代わりに、バースト制御部312cを備える。バースト制御部312cは、デューティ指令値をデューティとする第1バースト信号Y21を生成する。すなわち、第2変形例では、第1バースト信号Y21のデューティは、デューティ指令値に相当する。
【0068】
第2変形例では上述の第1変形例と同様に、制御回路3は、低速調光信号Y1を受け取ると、スイッチング周波数が上限周波数未満であれば、バースト制御を停止して、PFM制御を行う。また、制御回路3は、スイッチング周波数が上限周波数に達すれば、スイッチング周波数を上限周波数に固定して、バースト制御を行う。また、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、PFM制御とバースト制御とを並列に実行する。すなわち、制御回路3は、高速調光信号Y2を受け取ると、PFM制御とバースト制御とを同時に実行する。
【0069】
以下、第2変形例における調光制御の具体例について説明する。
【0070】
第2変形例では、制御回路3が低速調光信号Y1を受け取ると、平滑部311bが生成する平滑信号Y12は、0V〜5Vの範囲で変動する直流電圧信号になる。低速調光信号Y1によるスイッチング周波数が上限周波数未満であれば、制御回路3は、第1バースト信号Y21のデューティを100%に固定して、バースト制御を停止する。スイッチング周波数が上限周波数に達すると、制御回路3は、第1バースト信号Y21のデューティを100%未満にして、バースト制御を行う。第1バースト信号Y21のデューティが0%〜100%の範囲で変動すると、第2バースト信号Y22のデューティも0%〜100%の範囲で変動する。この結果、バースト制御のデューティは0%〜100%の範囲で変動する。
【0071】
制御回路3が高速調光信号Y2を受け取ると、平滑部311bが生成する平滑信号Y12は、0V〜5Vの範囲で変動する直流電圧信号になる。また、バースト制御部312bは、0%〜100%の範囲のデューティの第1バースト信号Y21を生成する。バースト制御では、PFM制御によって調整された大きさの出力電流Ioを、バースト制御のデューティに応じてLEDユニット5に断続的に流すことで、出力電流Ioの平均値を更に低下させることができる。出力電流Ioの平均値は、出力電流Ioの大きさにバースト制御のデューティを掛け合わせることで求められる。
【0072】
第2変形例では、0V〜5Vの平滑信号Y12は、出力電流Ioの大きさ0mA〜330mAに対応する。そして、平滑信号Y12=5V(出力電流Io=330mA)が全点灯(調光レベル100%)に相当する。平滑信号Y12=0.5V(出力電流Io=33mA)が調光下限に相当する。例えば、平滑信号Y12=5V、第1バースト信号Y21のデューティ=100%であれば、出力電流Io=330mAであり、LEDユニット5が全点灯する。平滑信号Y12=0.5V、第1バースト信号Y21のデューティ=100%であれば、出力電流Io=33mAであり、LEDユニット5が調光下限で点灯する。また、平滑信号Y12=5V、第2バースト信号Y21のデューティ=10%であっても、出力電流Io=33mAであり、LEDユニット5が調光下限で点灯する。
【0073】
そこで、制御回路3は、メモリ314(図4参照)を更に備え、以下の表1の各データを有するデータテーブルTB1を調光制御データとしてメモリ314に格納している。データテーブルTB1は、PFM制御のスイッチング周波数の9個の指令値にそれぞれ対応する9個の周波数制御パラメータとして、データ番号1〜9のそれぞれ対応する9個の平滑信号Y12の電圧値(以降、平滑電圧値と称することがある)を格納している。また、データテーブルTB1は、バースト制御のスイッチング期間の9個の指令値にそれぞれ対応する9個の期間制御パラメータとして、データ番号1〜9のそれぞれ対応する9個の第1バースト信号Y21のデューティ(以降、バーストデューティと称することがある)を格納している。なお、データテーブルTB1では、9個の平滑電圧値、及び9個のバーストデューティを降順に格納しているが、昇順に格納してもよい。なお、メモリ314は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、又はフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリであることが好ましい。
【0074】
【表1】
【0075】
第1指令値生成部311aは、低速調光信号Y1又は高速調光信号Y2に基づいて、データテーブルTB1からいずれかのデータ番号の平滑電圧値を読み出す。また、バースト制御部312cは、低速調光信号Y1又は高速調光信号Y2に基づいて、データテーブルTB1からいずれかのデータ番号のバーストデューティを読み出す。そして、第1指令値生成部311aは、読み出した平滑電圧値になるように、低速指令信号Y11のデューティを設定する。また、バースト制御部312cは、第1バースト信号Y21のデューティを、読み出したバーストデューティに設定する。
【0076】
例えば、低速調光信号Y1によって調光レベルを100%から12%まで変化させるときの読出処理を、図5に示す。第1指令値生成部311a及びバースト制御部312cは、データ番号1の平滑電圧値及びバーストデューティを読み込むことで、調光レベル100%に調光している。そして、データ番号3、5、7、9のそれぞれの平滑電圧値及びバーストデューティを読込周期毎に順に読み込むことで(図5の丸で囲んだ各データ)、調光レベルを100%から、80%、60%、36%、12%と段階的に低下させる。調光レベルが100%から60%に低下するまでは、バーストデューティは100%固定で、平滑電圧値が徐々に低下する。調光レベルが60%から12%に低下するまでは、平滑電圧値は3V固定で、バーストデューティが100%から20%に徐々に減少する。
【0077】
一方、高速調光信号Y2によって調光レベルを100%から12%まで変化させるときの読出処理を、図6に示す。第1指令値生成部311a及びバースト制御部312cは、データ番号1の平滑電圧値及びバーストデューティを読み込むことで、調光レベル100%に調光している。そして、データ番号3、5、7、9のそれぞれの平滑電圧値及びデータ番号4、7、9、9のそれぞれのバーストデューティを読込周期毎に順に読み込むことで(図6の丸で囲んだ各データ)、調光レベルを100%から、80%、36%、12%、12%と段階的に低下させる。この場合、調光開始時におけるバーストデューティの低下率は、調光開始時における平滑電圧値の低下率よりも大きく、調光レベルを迅速に低下させることができる。
【0078】
なお、高速調光信号Y2によって調光レベルを12%から100%まで変化させるときの読出処理は、データ番号9、7、5、3、1のそれぞれの平滑電圧値及びデータ番号9、6、3、1、1のそれぞれのバーストデューティを読込周期毎に順に読み込む。
【0079】
(6)第3変形例
第3変形例の第1受信部3a及び第2受信部3bは、図7に示すように、無線通信部3eに含まれることが好ましい。無線通信部3eは、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はZigBee(登録商標)などの規格(例えば、IEEE 802.11、IEEE 802.15.1、又はIEEE 802.15.4など)に準拠した無線通信を行う。
【0080】
この場合、調光コントローラF1は、低速調光信号Y1及び高速調光信号Y2をそれぞれ無線信号として送信する。第1受信部3a及び第2受信部3bは、低速調光信号Y1及び高速調光信号Y2のそれぞれを無線信号として受信する。
【0081】
コンバータ回路2は、LLC方式の電流共振形コンバータであり、トランスT1によって一次側コンバータ回路と二次側コンバータ回路とが絶縁されている。また、制御回路3は、フォトカプラ32、33によって、一次側制御回路と二次側制御回路とに絶縁されている。コンバータ回路2がLLC方式の電流共振形コンバータであることによって、コンバータ回路2から発せられるノイズは抑えられている。この結果、無線通信部3eは、制御回路3と絶縁されることなく、制御回路3に搭載可能となり、検出処理部31に対して非絶縁で電気的に接続可能となる。
【0082】
(7)第4変形例
制御回路3は、上述のように、コンバータ回路2の出力電流Ioを出力パラメータとして、出力電流Ioを調整するようにコンバータ回路2を制御している。しかし、制御回路3は、コンバータ回路2の出力電圧Voを出力パラメータとして、出力電圧Vo調整するようにコンバータ回路2を制御してもよい。すなわち、制御回路3は、コンバータ回路2の出力電流Io及び出力電圧Voの少なくとも1つである出力パラメータを調整するようにコンバータ回路2を制御すればよい。
【0083】
照明負荷は、固体発光素子としてLEDを有する構成に限らない。照明負荷は、例えば、有機EL(Organic Electro Luminescence、OEL)、又は半導体レーザダイオード(Laser Diode、LD)などの他の固体発光素子を有していてもよい。
【0084】
(8)第5変形例
図8は、照明器具9を示し、照明器具9は、照明器具9とは別体の点灯システム10から電力を供給される。照明器具9は、例えば競技場、スタジアム、ホール、及び劇場などに設置される。
【0085】
照明器具9は、複数(図示例では4つ)の光源ユニット910と、照明器具本体920とを有する。また、照明器具9は、パネルユニット930、固定部材940、保護カバー950及び結線ボックス960等を有することが好ましい。
【0086】
光源ユニット910は、光源であるLEDユニット5(図1参照)等を備える。
【0087】
照明器具本体920は、枠部921を有する。枠部921は、扁平な角筒状に形成されている。なお、枠部921は、アルミ又はアルミ合金により、扁平な角筒状に形成されていることが好ましい。
【0088】
固定部材940は、固定板941と、固定板941の左右両端から上向きに立ち上がる一対のアーム片942とが金属板によって一体に形成されている。なお、固定部材940は、ステンレス鋼板等の金属板で形成されていることが好ましい。一対のアーム片942は、先端部に円形の挿通孔それぞれ貫通している。そして、挿通孔に挿通されるボルト946が、照明器具本体920の軸受部(図示しない)にねじ込まれる。つまり、固定部材940は、一対の軸受け部(図示しない)を介して、照明器具本体920と結合され、かつ、ボルト946を回転軸として照明器具本体920を回転可能に支持することができる。
【0089】
パネルユニット930は、2枚のパネル931と、2つのパネルパッキン932とを有する。各パネル931は、短形の平板状に形成される。なお、パネル931は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料、あるいはガラス等の透明性材料で形成されていることが好ましい。各パネルパッキン932は、短形の枠状に形成されている。各パネルパッキン932は、シリコーンゴム等の弾性を有する材料で形成されていることが好ましい。各パネルパッキン932の内周面には、パネル931の周部を嵌め込み可能な溝(図示しない)が形成されている。パネル931は、周部がパネルパッキン932の内周面の溝により嵌め込まれた状態で、照明器具本体920の枠部921内に前方から挿入される。
【0090】
保護カバー950は、箱形に形成されている。保護カバー950は、4つの光源ユニット910を覆うように、照明器具本体920に取り付けられている。
【0091】
上述のように照明器具9は、光源であるLEDユニット5が取り付けられる照明器具本体920と、を備えている。点灯システム10は、照明器具9とは別体に構成され、点灯システム10は、電力供給線を介して照明器具9へ電力を供給する。
【0092】
なお、点灯システム10とLEDユニット5との両方が照明器具本体に取り付けられる構成であってもよい。
【0093】
(9)まとめ
上述の実施形態に係る第1の態様の点灯システム(10)は、コンバータ回路(2)と、制御回路(3)と、を備える。コンバータ回路(2)は、直流電源(4)から供給される直流電圧(Vin)を電圧変換し、電力を照明負荷(5)へ供給する。制御回路(3)は、コンバータ回路(2)の出力電流(Io)及び出力電圧(Vo)の少なくとも1つである出力パラメータを調整するようにコンバータ回路(2)を制御する。制御回路(3)は、第1受信部(3a)と、第2受信部(3b)と、調光制御部(3c)と、を備える。第1受信部(3a)は、出力パラメータを低速で変化させるための低速調光信号(Y1)を受け取る。第2受信部(3b)は、出力パラメータを低速調光信号(Y1)より高速で変化させるための高速調光信号(Y2)を受け取る。調光制御部(3c)は、低速調光信号(Y1)及び高速調光信号(Y2)に基づいて、コンバータ回路(2)を制御する。
【0094】
上述の点灯システム(10)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0095】
上述の実施形態に係る第2の態様の点灯システム(10)では、第1の態様において、コンバータ回路(2)は、少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)を有する。調光制御部(3c)は、出力パラメータを低速調光信号(Y1)に基づいて調整するとき、少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)のスイッチング周波数、及び少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)がオンオフを繰り返すスイッチング期間のうち、少なくともスイッチング周波数を変化させることが好ましい。調光制御部(3c)は、出力パラメータを高速調光信号(Y2)に基づいて調整するとき、スイッチング周波数、及びスイッチング期間のうち、少なくともスイッチング期間を変化させることが好ましい。
【0096】
上述の点灯システム(10)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0097】
上述の実施形態に係る第3の態様の点灯システム(10)では、第2の態様において、調光制御部(3c)は、出力パラメータを低速調光信号(Y1)に基づいて調整するとき、スイッチング期間を固定して、スイッチング周波数を変化させることが好ましい。調光制御部(3c)は、出力パラメータを高速調光信号(Y2)に基づいて調整するとき、スイッチング周波数、及びスイッチング期間をそれぞれ変化させることが好ましい。
【0098】
上述の点灯システム(10)は、スイッチング周波数及びスイッチング期間の両方を変化させることで、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0099】
上述の実施形態に係る第4の態様の点灯システム(10)では、第1の態様において、コンバータ回路(2)は、少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)を有する。調光制御部(3c)は、出力パラメータを低速調光信号(Y1)に基づいて調整するとき、少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)のスイッチング周波数、及び少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)がオンオフを繰り返すスイッチング期間の一方を固定して、スイッチング周波数及びスイッチング期間の他方を変化させることが好ましい。調光制御部(3c)は、出力パラメータを高速調光信号(Y2)に基づいて調整するとき、スイッチング周波数及びスイッチング期間の両方を並列に変化させることが好ましい。
【0100】
上述の点灯システム(10)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0101】
上述の実施形態に係る第5の態様の点灯システム(10)では、第1又は第4の態様において、調光制御部(3c)は、出力パラメータを低速調光信号(Y1)に基づいて調整するとき、照明負荷(5)の調光レベルが、スイッチング周波数を変化させる周波数制御による下限レベルより高ければ、スイッチング期間を固定して、周波数制御を行うことが好ましい。調光制御部(3c)は、調光レベルが下限レベル以下であれば、スイッチング周波数を固定して、スイッチング期間を変化させるバースト制御を行うことが好ましい。
【0102】
上述の点灯システム(10)は、調光範囲をより広くすることができる。
【0103】
上述の実施形態に係る第6の態様の点灯システム(10)では、第2乃至第5の態様のいずれか1つにおいて、調光制御部(3c)は、スイッチング期間の検出値とスイッチング期間の指令値との差分を求めて、差分に基づいてスイッチング期間を変化させることが好ましい。
【0104】
上述の点灯システム(10)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0105】
上述の実施形態に係る第7の態様の点灯システム(10)では、第1乃至第6の態様のいずれか1つにおいて、第1受信部(3a)及び第2受信部(3b)は、低速調光信号(Y1)及び高速調光信号(Y2)をそれぞれ無線信号として受信する無線通信部(3e)に含まれることが好ましい。
【0106】
上述の点灯システム(10)は、低速調光信号(Y1)及び高速調光信号(Y2)を受信するための通信線を不要とすることができる。
【0107】
上述の実施形態に係る第8の態様の点灯システム(10)では、第1乃至第7の態様のいずれか1つにおいて、コンバータ回路(2)は、共振周波数で共振する共振回路(22)を有する共振形コンバータであることが好ましい。
【0108】
上述の点灯システム(10)は、共振形コンバータを用いた調光制御の応答性を向上させることができる。
【0109】
上述の実施形態に係る第9の態様の点灯システム(10)は、コンバータ回路(2)と、制御回路(3)と、を備える。コンバータ回路(2)は、少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)を有して、直流電源(4)から供給される直流電圧(Vin)を電圧変換し、電力を照明負荷(5)へ供給する。制御回路(3)は、少なくとも1つのスイッチング素子(Q1、Q2)がオンオフを繰り返すスイッチング期間を制御することで、コンバータ回路(2)の出力電流(Io)及び出力電圧(Vo)の少なくとも1つである出力パラメータを調整する。制御回路(3)は、スイッチング期間の検出値とスイッチング期間の指令値との差分を求めて、差分に基づいてスイッチング期間を変化させる。
【0110】
上述の点灯システム(10)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0111】
上述の実施形態に係る第10の態様の照明システム(6)は、第1乃至第9の態様のいずれか1つの点灯システム(10)と、照明負荷(5)と、を備える。
【0112】
上述の照明システム(6)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【0113】
上述の実施形態に係る第11の態様の照明器具(9)は、第10の態様の照明システム(6)と、点灯システム(10)及び照明負荷(5)の少なくとも1つが取り付けられる本体(920)と、を備える。
【0114】
上述の照明器具(9)は、調光制御の応答性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0115】
10 点灯システム
2 コンバータ回路
22 共振回路
3 制御回路
3a 第1受信部
3b 第2受信部
3c 調光制御部
3e 無線通信部
4 直流電源
5 LEDユニット(照明負荷)
6 照明システム
9 照明器具
920 照明器具本体(本体)
Q1、Q2 スイッチング素子
Io 出力電流
Vo 出力電圧
Vin 入力電圧(直流電圧)
Y1 低速調光信号
Y2 高速調光信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8