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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2022-2043(P2022-2043A)
(43)【公開日】2022年1月6日
(54)【発明の名称】設備監視システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20211210BHJP
【FI】
   G05B19/05 D
   G05B19/05 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-107130(P2020-107130)
(22)【出願日】2020年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】特許業務法人あいち国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】特許業務法人 共立
(72)【発明者】
【氏名】山口 祐司
【テーマコード(参考)】
5H220
【Fターム(参考)】
5H220AA05
5H220AA06
5H220BB10
5H220BB17
5H220CC07
5H220CX01
5H220CX09
5H220JJ12
5H220JJ51
5H220JJ53
(57)【要約】
【課題】監視用アドレスリストの設定の容易化を図ることができる設備監視システムを提供する。
【解決手段】設備監視システム1は、設備10の動作情報を時刻に紐づけて取得する動作情報取得装置31−34と、動作情報取得装置31−34の取得情報に基づいて、設備10における所定の監視対象動作を表す監視対象動作情報の時系列データを生成する監視対象動作データ生成部51と、監視対象動作情報の時系列データとPLC出力値群の時系列データとを比較することにより、PLC出力値群の時系列データの中から監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値を決定する判定部53と、判定部53により決定されたPLC出力値がPLCにおいて記憶されているアドレスを、監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定する監視用アドレス設定部55とを備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備の動作情報を時刻に紐づけて取得する動作情報取得装置と、
前記動作情報取得装置の取得情報に基づいて、前記設備における所定の監視対象動作を表す監視対象動作情報の時系列データを生成する監視対象動作データ生成部と、
前記設備の制御装置であって、制御プログラムの出力値をそれぞれ記憶する制御データ記憶部を備えるプログラマブルロジックコントローラ(PLC)と、
前記PLCの前記制御データ記憶部に記憶されるPLC出力値群の時系列データを取得するPLC出力値群データ取得部と、
前記監視対象動作情報の時系列データと前記PLC出力値群の時系列データとを比較することにより、前記PLC出力値群の時系列データの中から前記監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値を決定する判定部と、
前記判定部により決定された前記PLC出力値が前記PLCにおいて記憶されているアドレスを取得するアドレス取得部と、
前記アドレス取得部により取得した前記アドレスを、前記監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定する監視用アドレス設定部と、
を備える、設備監視システム。
【請求項2】
前記PLCは、前記制御プログラムの出力値をそれぞれ記憶する前記制御データ記憶部としての複数の出力コイルまたは複数のレジスタを備え、
前記PLC出力値群データ取得部は、前記PLCの前記複数の出力コイルまたは前記複数のレジスタに記憶されるPLC出力値群の時系列データを取得する、請求項1に記載の設備監視システム。
【請求項3】
前記動作情報取得装置は、前記動作情報として前記設備の静止画像または動画画像である動作画像を取得する撮像装置であり、
前記監視対象動作データ生成部は、前記動作画像を画像解析することにより前記監視対象動作情報の時系列データを生成する、請求項1または2に記載の設備監視システム。
【請求項4】
前記監視対象動作データ生成部は、
前記動作画像を説明変数とし、過去の設定情報またはラベリングされた前記設備の前記監視対象動作を目的変数とし、前記説明変数および前記目的変数を含む訓練データセットを用いて教師あり機械学習を行うことにより生成された学習済みモデルを記憶しており、
前記動作画像の画像解析として、前記学習済みモデルを用いることにより前記監視対象動作を特定し、前記監視対象動作情報の時系列データを生成する、請求項3に記載の設備監視システム。
【請求項5】
前記動作情報取得装置は、前記設備の動作画像として前記設備が搬送する工作物の搬送状態画像を取得する撮像装置であり、
前記監視対象動作データ生成部は、前記設備による前記工作物の搬送動作を前記監視対象動作とし、前記搬送状態画像を画像解析することにより前記工作物の有無に関する時系列データを生成する、請求項3または4に記載の設備監視システム。
【請求項6】
前記動作情報取得装置は、前記設備の動作画像として前記設備が有する表示器の表示面画像を取得する撮像装置であり、
前記監視対象動作データ生成部は、前記表示器により表示される動作を前記監視対象動作とし、前記表示器の表示面画像を画像解析することにより、前記表示器により表示される動作に関する時系列データを生成する、請求項3または4に記載の設備監視システム。
【請求項7】
前記判定部は、
過去に取得された前記監視対象動作情報の時系列データおよび前記PLC出力値群の時系列データを説明変数とし、前記監視対象動作情報の時系列データと前記PLC出力値群におけるそれぞれの前記PLC出力値との一致度合のラベリングを目的変数とし、前記説明変数および前記目的変数を含む訓練データセットを用いて教師あり機械学習を行うことにより生成された第二学習済みモデルを記憶しており、
前記第二学習済みモデルを用いることにより、前記PLC出力値群の時系列データの中から前記監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値を決定する、請求項1−6の何れか1項に記載の設備監視システム。
【請求項8】
前記PLCは、前記PLC出力値が記憶されているアドレスと前記PLC出力値を説明する説明情報とを紐づけて記憶しており、
前記アドレス取得部は、前記判定部により決定された前記PLC出力値が前記PLCにおいて記憶されているアドレスと、当該アドレスに紐づけられた前記説明情報とを取得し、
前記監視用アドレス設定部は、前記アドレス取得部により取得した前記アドレスを、前記監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定すると共に、当該アドレスに紐づけられた前記説明情報を、前記監視用アドレスに紐づけて設定する、請求項1−7の何れか1項に記載の設備監視システム。
【請求項9】
前記PLCは、前記PLC出力値が記憶されているアドレスと前記PLC出力値を説明する説明情報とを紐づけて記憶しており、
前記アドレス取得部は、前記判定部により決定された前記PLC出力値が前記PLCにおいて記憶されているアドレスと、当該アドレスに紐づけられた前記説明情報とを取得し、
前記設備監視システムは、さらに、
前記監視対象動作を表す対象説明情報の入力を受け付ける入力装置と、
前記アドレス取得部により取得された前記アドレスおよび前記説明情報を用いて、判定部にて決定された前記PLC出力値が記憶されているアドレスに紐づけられている前記説明情報と、前記入力装置により入力された前記対象説明情報とを比較することにより、決定された前記PLC出力値を前記監視対象動作情報の時系列データに対応する前記PLC出力値として二次決定する第二判定部と、
を備え、
前記監視用アドレス設定部は、前記第二判定部により二次決定された前記アドレスを、前記監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定する、請求項1−8の何れか1項に記載の設備監視システム。
【請求項10】
前記監視用アドレス設定部は、前記PLCにおいて記憶されている前記アドレスの数よりも少ない数の前記監視用アドレスを設定する、請求項1−9の何れか1項に記載の設備監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
生産や検査など産業に用いられる設備において、制御コントローラとして、プログラマブルロジックコントローラ(以下、PLCと称する)が用いられている。対象の設備の動作状態を監視することは、例えば設備を有する工場の稼働状況を把握するために有効である。そこで、PLCにおける制御プログラムの出力値、すなわち、PLCが有する複数の出力コイルや複数のレジスタに記憶される値を用いて、対象の設備の動作状態を監視することが知られている。例えば、特許文献1には、多数のPLCに接続された監視装置(PLCの周辺装置)を用いて、それぞれのPLCの制御状態の監視などを行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−127055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
設備の監視を行うためには、対象の設備のPLCにおける出力コイルやレジスタの値(以下、PLC出力値と称する)を用いることは有効である。しかし、PLCにおいて出力コイルやレジスタは多数存在しており、さらには、一般に監視において全てのPLC出力値を用いる必要がない。
【0005】
そこで、人が、監視に必要なPLC出力値がPLCに記憶されているアドレスを、監視用アドレスリストとして設定する必要がある。監視装置は、設定された監視用アドレスリストを用いて、PLCから情報を収集することにより、対象の設備の動作上値を監視することができる。
【0006】
しかし、人が監視用アドレスリストを設定することは容易ではなく、設定に多大な時間を要していた。例えば、監視用アドレスリストの設定において、設備における監視対象動作がどのアドレスに記憶されているPLC出力値に関係しているのかを、人が判定する必要がある。しかし、当該判定は、PLCの制御プログラムを理解できる者でなければできない上に、当該者であってもやはり多大な時間を要する。そこで、監視用アドレスリストの設定の容易化が望まれている。
【0007】
本発明は、監視用アドレスリストの設定の容易化を図ることができる設備監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
設備監視システムは、設備の動作情報を時刻に紐づけて取得する動作情報取得装置と、前記動作情報取得装置の取得情報に基づいて、前記設備における所定の監視対象動作を表す監視対象動作情報の時系列データを生成する監視対象動作データ生成部と、前記設備の制御装置であって、制御プログラムの出力値をそれぞれ記憶する制御データ記憶部を備えるプログラマブルロジックコントローラ(PLC)と、前記PLCの前記制御データ記憶部に記憶されるPLC出力値群の時系列データを取得するPLC出力値群データ取得部と、前記監視対象動作情報の時系列データと前記PLC出力値群の時系列データとを比較することにより、前記PLC出力値群の時系列データの中から前記監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値を決定する判定部と、前記判定部により決定された前記PLC出力値が前記PLCにおいて記憶されているアドレスを取得するアドレス取得部と、前記アドレス取得部により取得した前記アドレスを、前記監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定する監視用アドレス設定部とを備える。
【0009】
設備監視システムによれば、設備の動作情報を取得する動作情報取得装置を設けることにより、取得された当該動作情報を用いて得られた監視対象動作情報の時系列データが生成できる。そして、判定部およびアドレス取得部によって、PLCにおいてPLC出力値が記憶されている多数のアドレスの中から、監視対象動作に対応する監視用アドレスを容易に取得することができる。そして、監視用アドレス設定部は、取得したアドレスを監視用アドレスとして設定する。つまり、監視用アドレスリストの設定が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】設備監視システムの全体構成を示す図である。
図2】設備監視システムの使用フェーズを示す機能ブロック図である。
図3】制御データ記憶部に記憶されている情報を示す図である。
図4】PLC用アドレスリストを示す図である。
図5】監視用アドレスリストを示す図である。
図6】設備監視システムの設定フェーズの例を示す図である。
図7】設備監視システムの設定フェーズの第一例を示す機能ブロック図である。
図8】設定フェーズにおいて出力コイルを設定する場合の例である。
図9】設定フェーズにおいてレジスタを設定する場合の例である。
図10】監視対象動作データ生成部における処理を示す図である。
図11】判定部における処理を示す図である。
図12】設備監視システムの設定フェーズの第二例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1.設備監視システムの概要)
設備監視システムは、産業用設備を対象として、当該設備の動作状況を監視する。産業用設備は、例えば、工作機械、組立ロボット、搬送装置等の生産設備や、エレベータ、自動ドア等の建物設備等を含む。また、産業用設備は、生産設備によって生産された対象物の検査設備、生産設備や建物設備を対象とする検査設備等を含む。設備監視システムは、1つの設備のみを監視対象としても良いし、複数の設備を監視対象としても良い。
【0012】
また、設備監視システムは、PLCを制御装置として備える設備を対象とする。そして、設備監視システムは、PLC出力値を用いて、対象の設備の動作状況を監視する。PLC出力値は、PLCの制御において用いられる制御データである。PLCの制御プログラムは、シーケンス言語によるプログラムであり、当該制御プログラムの各シーケンスにおいて逐次出力される値が、PLC出力値である。シーケンス言語は、例えば、ラダー言語やシーケンシャルファンクションチャート(SFC)である。
【0013】
PLCにおいて、1つの出力コイルは、例えば1ビットにより構成されており、ON情報(値1)/OFF情報(値0)の何れかを有する。また、PLCにおいて、1つのレジスタは、例えば複数ビットにより構成されており、多種の情報を有する。
【0014】
(2.設備監視システム1の全体構成)
設備監視システム1の全体構成について、図1を参照して説明する。設備監視システム1は、少なくとも1台の設備10と、監視装置20とを備える。図1においては、設備監視システム1は、2台の設備10,10を備える場合を図示する。
【0015】
設備10は、上述したように、工作機械等の種々の設備を適用できる。設備10は、機械的構成としての設備本体11と、設備本体11を制御する制御装置としてのPLC12を備える。なお、設備10は、他の種の制御装置を備える場合もある。例えば、設備10は、CNC(Computerized Numerical Control)装置を備える。
【0016】
監視装置20は、PLC12の情報を取得することにより、設備10の動作状況を監視する。監視装置20は、本例では、設備10とは別に配置された装置を示すが、個々の設備10に一体的に設けられるようにしても良い。監視装置20は、物理サーバ、クラウドサーバ等を適用することができる。また、監視装置20の一部を、設備10に組み込み、残りを、設備10の外部に設けるようにしても良い。
【0017】
(3.設備監視システム1の実行フェーズ)
設備監視システム1は、予め監視対象を設定した後に、監視の実行を行う。まず、設備監視システム1の実行フェーズについて、図2図5を参照して説明する。
【0018】
図2に示すように、PLC12は、制御プログラムを実行する制御部12a、制御データ記憶部12b、PLC用アドレスリスト12cを備える。図2には、制御部12aが実行する制御プログラムとしてラダー言語によるプログラムを示す。ラダー言語によるプログラムは、各々の行(ラング)において、接点(図2のラダー言語における左側の記号)を入力として、出力コイルC1,C2(丸印)、および、レジスタR1,R2(四角印)を出力とする。なお、出力コイルC1,C2およびレジスタR1,R2の値は、後続の入力として用いられることもある。
【0019】
各々の出力コイルC1,C2は、例えば1ビットにより構成されており、ON情報(値1)/OFF情報(値0)の何れかを有する。1つのレジスタR1,R2は、複数ビット(例えば、16ビット)により構成されており、多種の情報を有する。
【0020】
制御データ記憶部12bは、制御データを記憶する領域を構成する。つまり、制御データ記憶部12bは、出力コイルC1,C2に対応する記憶領域、および、レジスタR1,R2に対応する記憶領域を有している。つまり、制御データ記憶部12bは、図3に示すように、記憶領域を表すPLC用アドレスと、値(0または1)とを、紐づけて記憶する。制御データ記憶部12bは、任意の領域数を有することができ、例えば、128ビットや256ビットにより構成される。
【0021】
PLC用アドレスリスト12cは、図4に示すような、PLC用アドレスを説明するためのリストである。アドレスリストは、アドレスマップと称することもある。通常は、制御プログラムの設計の際に作成される。PLC用アドレスリスト12cは、例えば、PLC用アドレス、コイル名またはレジスタ名、説明情報等を含む。説明情報は、PLC用アドレスの値(PLC出力値)を説明する情報である。説明情報は、制御プログラムを作成した後に、制御動作の確認や制御プログラムの編集等を行う際に利用される。なお、PLC用アドレスリスト12cには、全てのPLC用アドレスについての情報を含めるようにしても良いし、一部のPLC用アドレスについての情報のみを含めるようにしても良い。
【0022】
監視装置20は、監視用アドレスリスト21、収集アプリケーション22、収集データ記憶部23、表示器24等を備える。監視用アドレスリスト21は、設備10における所定の監視対象動作に対応する監視用アドレスを記憶するリストである。ここで、監視対象動作とは、設備10の動作状況を把握できるための動作である。従って、監視用アドレスの数は、PLC12の制御データ記憶部12bに記憶されているPLC用アドレスの数よりも少ない。
【0023】
監視用アドレスリスト21は、図5に示すように、監視用アドレスに加えて、監視用アドレスに紐づけられた説明情報を含む。ただし、監視用アドレスリスト21は、少なくとも監視用アドレスを有していれば良く、説明情報を有する必要はない。ここで、監視用アドレスリスト21における説明情報とPLC用アドレスリスト12cにおける説明情報とは、同一アドレスの場合に、同一の表現としても良いし、異なる表現としても良い。
【0024】
収集アプリケーション22は、監視用アドレスリスト21に設定されている監視用アドレスを取得する。続いて、収集アプリケーション22は、PLC12の制御データ記憶部12bにおいて監視用アドレスに記憶されているPLC出力値を取得する。例えば、収集アプリケーション22は、アドレス[001]におけるPLC出力値を取得する。続いて、収集アプリケーション22は、収集した複数のPLC出力値を収集データ記憶部23に記憶する。また、収集アプリケーション22は、収集したPLC出力値を解析して、解析結果を収集データ記憶部23に記憶するようにしても良い。
【0025】
収集データ記憶部23には、設備10における監視対象動作の情報が記憶されている。収集データ記憶部23は、例えば、現在の監視対象動作の情報のみならず、過去の監視対象動作の情報を記憶しており、監視対象動作の情報の時系列データとして記憶する。
【0026】
表示器24は、収集データ記憶部23に記憶されている設備10の監視対象動作の情報を表示する。管理者は、表示器24に表示される情報を見ることで、設備10の動作状況を容易に把握できる。
【0027】
(4.設備監視システム1の設定フェーズ)
(4−1.設定フェーズの概要)
設備監視システム1は、上述した実行フェーズを実行するためには、予め監視用アドレスリスト21の設定が必要となる。ここで、監視用アドレスリスト21は、人が監視用アドレスを決定し、決定した監視用アドレスを設定することができる。しかし、監視用アドレスを決定することは、熟練者にとっても容易ではない。そこで、本例では、監視用アドレスリスト21は、人が監視用アドレスを決定するのではなく、自動的または半自動的に決定することとする。
【0028】
(4−2.設備監視システム1の例)
設定フェーズを容易にするために、図6を参照して、設備監視システム1の例をあげて説明する。図6において、設備本体11は、工作機械11a、工作機械11aに工作物Wを搬入する搬入装置11b、工作機械11aから工作物Wを搬出する搬出装置11cを備える場合を例にあげる。
【0029】
工作機械11aは、旋盤、マシニングセンタ、研削盤等、任意の工作機械である。搬入装置11bおよび搬出装置11cは、工作物Wを搬送するコンベアである。さらに、工作機械11aは、PLC12および操作盤13(表示装置および入力装置を兼ねる)を備える。また、工作機械11aは、表示器14を備える。表示器14は、例えば、工作機械11aにおいて用いられる流体圧、クーラント温度等を示す表示器である。表示器は、アナログメータでも良いし、デジタルメータでも良い。
【0030】
ここで、工作機械11aを備える設備10において、工作物Wの搬入から搬出までの時間を所望のサイクルタイムとすることが求められる。そこで、搬入装置11bにおいて、工作物Wがどのようなタイミングで搬入されているかを把握することは重要である。また、工作機械11aが工作物Wに対してどのようなタイミングでどのような動作を行っているかを把握することは重要である。また、搬出装置11cにおいて、工作物Wがどのようなタイミングで搬出されているかを把握することは重要である。
【0031】
そこで、本例では、搬入装置11bおよび搬出装置11cにおける工作物Wの搬送動作、工作機械11aの動作として操作盤13の表示情報、工作機械11aの動作として表示器14の表示情報を、設備10の監視対象動作とする。なお、設備10の監視対象動作として、工作機械11aの内部の状態を含めるようにしても良い。
【0032】
そして、設定フェーズにおいて、設備監視システム1は、設備10の動作情報を時刻に紐づけて取得する動作情報取得装置31,32,33,34を備える。本例では、動作情報取得装置31−34は、動作情報として設備10の動作画像を取得する撮像装置とする。動画画像には、静止画像または動画画像が含まれる。なお、動作情報取得装置31−34は、撮像装置に限られず、例えば、搬送されている工作物Wの接近を検出する距離センサ等を用いることもできる。
【0033】
具体的には、動作情報取得装置31は、搬入装置11bにて搬送される工作物Wの搬送状態画像を取得する撮像装置である。動作情報取得装置32は、操作盤13の表示面画像を取得する撮像装置である。例えば、操作盤13に表示される加工状態を表す情報を撮像する。動作情報取得装置33は、搬出装置11cにて搬送される工作物Wの搬送状態画像を取得する撮像装置である。動作情報取得装置34は、表示器14の表示面画像を取得する撮像装置である。
【0034】
(4−3.設定フェーズの第一例)
(4−3−1.構成)
設定フェーズの第一例としての監視装置20aの構成について図7を参照して説明する。設定フェーズにおける監視装置20aは、監視対象動作データ生成部51、PLC出力値群データ取得部52、判定部53、アドレス取得部54、監視用アドレス設定部55、監視用アドレスリスト21を備える。監視装置20aは、プロセッサおよび記憶装置により構成されており、各部はプログラムを実行することにより機能する処理である。
【0035】
監視対象動作データ生成部51は、動作情報取得装置31−34の取得情報に基づいて、設備10における所定の監視対象動作を表す監視対象動作情報の時系列データを生成する。動作情報取得装置31−34が撮像装置である場合には、監視対象動作データ生成部51は、動作画像を画像解析することにより監視対象動作情報の時系列データを生成する。
【0036】
例えば、上述したように、動作情報取得装置33は、設備10が搬送する工作物Wの搬送状態画像を取得する撮像装置である。この場合、監視対象動作データ生成部51は、設備10による工作物Wの搬送動作を監視対象動作とし、搬送状態画像を画像解析することにより工作物Wの有無に関する時系列データを生成する。
【0037】
また、動作情報取得装置34は、設備10の動作画像として設備10が有する表示器14の表示面画像を取得する撮像装置である。この場合、監視対象動作データ生成部51は、表示器14により表示される動作を監視対象動作とし、表示器14の表示面画像を画像解析することにより、表示器14により表示される動作に関する時系列データを生成する。
【0038】
PLC出力値群データ取得部52は、PLC12の制御データ記憶部12bに記憶されるPLC出力値群の時系列データを取得する。つまり、PLC出力値群データ取得部52は、所定の周期でPLC出力値群を取得することで、PLC出力値群を時刻の順に並べることで、PLC出力値群の時系列データを得る。例えば、PLC出力値群データ取得部52は、PLC12の複数の出力コイルC1,C2または複数のレジスタR1,R2に記憶されるPLC出力値群の時系列データを取得する。
【0039】
判定部53は、監視対象動作情報の時系列データとPLC出力値群の時系列データとを比較する。つまり、判定部53は、監視対象動作情報の時系列データと、PLC出力値群の時系列データのそれぞれとを比較する。そして、判定部53は、比較することにより、PLC出力値群の時系列データの中から監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値を決定する。例えば、判定部53は、PLC出力値群の時系列データの中で、監視対象動作情報の時系列データと一致度合の高いものを決定する。
【0040】
アドレス取得部54は、判定部53により決定されたPLC出力値がPLC12において記憶されているアドレスを取得する。さらに、アドレス取得部54は、当該アドレスに紐づけられた説明情報を取得する。
【0041】
監視用アドレス設定部55は、アドレス取得部54により取得したアドレスを、監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定する。さらに、監視用アドレス設定部55は、当該アドレスに紐づけられた説明情報を、監視用アドレスに紐づけて設定する。設定された監視用アドレスリスト21は、図5に示すようになる。ここで、監視用アドレス設定部55は、PLC12において記憶されているアドレスの数よりも少ない数の監視用アドレスを設定している。
【0042】
なお、アドレス取得部54および監視用アドレス設定部55は、アドレスに加えて、説明情報についても取得および設定を行った。ただし、説明情報の取得および設定は、利用者にとって把握を容易とするためのものであり、必須ではない。
【0043】
(4−3−2.出力コイルの例)
設定フェーズの第一例としての監視装置20aにおいて、設定する監視用アドレスが出力コイルである場合について、図8を参照して説明する。監視対象動作データ生成部51は、動作情報取得装置33の取得情報に基づいて、監視対象動作情報の時系列データA1を生成する。この時系列データA1は、0,1の信号の時系列データである。
【0044】
PLC出力値群データ取得部52は、所定周期で、PLC出力値群を取得する。ある時刻におけるPLC出力値群は、複数ビット分の情報、例えば、100011・・・である。そして、複数時刻分のPLC出力値群を時刻の順に並べたものが、PLC出力値群の時系列データとなる。
【0045】
判定部53は、まず、PLC出力値群の時系列データをビット毎の時系列データに変換する。このようにして、出力コイルのビット数分のPLC出力値の時系列データB1,B2,・・・が生成される。判定部53は、次に、監視対象動作情報の時系列データA1と、PLC出力値の時系列データB1,B2,・・・のそれぞれとを比較して、一致度合を判定する。時系列データB1が、時系列データA1に高い一致度合(高い相関)を有する。ここで、時系列データA1と時系列データB1とは、時刻において完全に一致せずに、時刻のずれを有することがある。ただし、時刻のずれを考慮して一致度合を判定することで、目的の時系列データB1を決定することができる。
【0046】
そして、図8には図示しないが、アドレス取得部54は、決定されたPLC出力値が記憶されているアドレス[001]を取得する。監視用アドレス設定部55は、アドレス[001]を、監視用アドレスとして設定する。
【0047】
(4−3−3.レジスタの例)
設定フェーズの第一例としての監視装置20aにおいて、設定する監視用アドレスがレジスタである場合について、図9を参照して説明する。監視対象動作データ生成部51は、動作情報取得装置34の取得情報に基づいて、監視対象動作情報の時系列データA2を生成する。この時系列データA2は、例えば、表示器14にて表示針が指している値の時系列データである。なお、監視対象動作データ生成部51は、画像解析を行うことにより、当該情報を取得することができる。
【0048】
PLC出力値群データ取得部52は、所定周期で、PLC出力値群を取得する。ある時刻におけるPLC出力値群は、複数ビット分の情報、例えば、100011・・・である。そして、複数時刻分のPLC出力値群を時刻の順に並べたものが、PLC出力値群の時系列データとなる。
【0049】
判定部53は、まず、PLC出力値群の時系列データをレジスタ毎の時系列データに変換する。このようにして、レジスタの数分のPLC出力値の時系列データB11,B12,・・・が生成される。判定部53は、次に、監視対象動作情報の時系列データA2と、PLC出力値の時系列データB11,B12,・・・のそれぞれとを比較して、一致度合を判定する。時系列データB12が、時系列データA2に高い一致度合(高い相関)を有する。ここで、時系列データA2と時系列データB12とは、時刻において完全に一致せずに、ずれを有することがある。ただし、ずれを考慮して一致度合を判定することで、目的の時系列データB12を決定することができる。
【0050】
そして、図9には図示しないが、アドレス取得部54は、決定されたPLC出力値が記憶されているアドレス[117−132]を取得する。監視用アドレス設定部55は、アドレス[117−132]を、監視用アドレスとして設定する。
【0051】
(4−3−4.監視対象動作データ生成部51の例)
上述したように、監視対象動作データ生成部51は、例えば、動作画像から、監視対象動作情報の時系列データを生成する。以下に、監視対象動作データ生成部51による処理の例を、図10を参照して説明する。監視対象動作データ生成部51は、教師あり機械学習を用いて、動作画像を入力情報としたときに、監視対象動作情報の時系列データを出力情報としている。
【0052】
機械学習の学習フェーズにおいては、図10の上段に示すように、監視対象動作データ生成部51は、説明変数61および目的変数62を含む訓練データセットを用いて教師あり機械学習を行うことにより、学習済みモデル63を生成し記憶する。ここで、動作画像を説明変数61とし、過去の設定情報またはラベリングされた設備10の監視対象動作を目的変数62とする。
【0053】
機械学習の使用フェーズ(推論フェーズとも称する)においては、図10の下段に示すように、監視対象動作データ生成部51は、動作画像の画像解析として、記憶されている学習済みモデルを用いることにより監視対象動作を特定し、監視対象動作情報の時系列データを生成する。具体的には、入力情報64を動作画像とし、学習済みモデルを用いることにより、出力情報65として、監視対象動作情報の時系列データが生成される。このように、機械学習を用いることによって、動作画像を入力することだけで、監視対象動作情報の時系列データが生成される。
【0054】
(4−3−5.判定部53の例)
上述したように、判定部53は、監視対象動作情報の時系列データとPLC出力値群の時系列データとを比較して、一致度合を算出している。以下に、判定部53による処理の例を、図11を参照して説明する。判定部53は、教師あり機械学習を用いて、一致度合を算出している。
【0055】
機械学習の学習フェーズにおいては、図11の上段に示すように、判定部53は、説明変数71および目的変数72を含む訓練データセットを用いて教師あり機械学習を行うことにより、第二学習済みモデル73を生成し記憶する。ここで、過去に取得された監視対象動作情報の時系列データおよびPLC出力値群の時系列データを説明変数71とし、監視対象動作情報の時系列データとPLC出力値群におけるそれぞれのPLC出力値との一致度合のラベリングを目的変数72とする。
【0056】
機械学習の使用フェーズ(推論フェーズとも称する)においては、図11の下段に示すように、判定部53は、第二学習済みモデル73を用いることにより、PLC出力値群の時系列データの中から監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値を決定する。具体的には、入力情報74を監視対象動作情報の時系列データおよびPLC出力値群の時系列データとし、第二学習済みモデルを用いることにより、出力情報75として、一致度合が生成される。このように、機械学習を用いることによって、一致度合を算出することができる。
【0057】
(4−4.設定フェーズの第二例)
設定フェーズの第二例としての監視装置20bの構成について図12を参照して説明する。設定フェーズの第二例における監視装置20bにおいて、上述した第一例の監視装置20aと同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0058】
設定フェーズの第二例における監視装置20bは、第一例に対して、入力装置56および第二判定部57が異なる。入力装置56は、監視対象動作を表す対象説明情報の入力を受け付ける装置である。つまり、利用者が、入力装置56によって、対象説明情報、例えば、「工作物Wの搬送状態」、「工作機械による加工状態」等の文字列を入力する。
【0059】
第二判定部57は、アドレス取得部54にて取得されたアドレスおよび説明情報を用いて次の処理を行う。第二判定部57は、判定部53にて決定されたPLC出力値が記憶されているアドレスに紐づけられている説明情報と、入力装置56により入力された対象説明情報とを比較する。
【0060】
第二判定部57は、比較の結果により、説明情報と対象説明情報との一致度合を算出する。一致度合の算出は、機械学習を適用しても良いし、公知のテキストマイニングを適用しても良い。そして、第二判定部57は、一致度合が高い場合に、判定部53にて決定されたPLC出力値を監視対象動作情報の時系列データに対応するPLC出力値として二次決定する。一方、第二判定部57は、一致度合が低い場合には、例えば、利用者に対して確認要求を提示する。つまり、二次決定されたPLC出力値は、監視対象動作情報との一致度合の確度が高くなる。
【0061】
そして、監視用アドレス設定部55は、第二判定部57により二次決定されたアドレスを、監視対象動作に対応する監視用アドレスとして設定する。さらに、監視用アドレス設定部55は、説明情報として、入力装置56によって入力された対象説明情報と、アドレス取得部54が取得した説明情報との一方、若しくは両方を設定すると良い。
【0062】
(4−5.効果)
設備監視システム1によれば、設備10の動作情報を取得する動作情報取得装置31−34を設けることにより、取得された当該動作情報を用いて得られた監視対象動作情報の時系列データが生成できる。そして、判定部53およびアドレス取得部54によって、PLC12においてPLC出力値が記憶されている多数のアドレスの中から、監視対象動作に対応する監視用アドレスを容易に取得することができる。そして、監視用アドレス設定部55は、取得したアドレスを監視用アドレスとして設定する。つまり、監視用アドレスリスト21の設定が容易となる。
【符号の説明】
【0063】
1:設備監視システム、 10:設備、 11:設備本体、 12:PLC、 12a:制御部、 12b:制御データ記憶部、 12c:PLC用アドレスリスト、 13:操作盤、 14:表示器、 20,20a,20b:監視装置、 21:監視用アドレスリスト、 22:収集アプリケーション、 23:収集データ記憶部、 24:表示器、 31,32,33,34:動作情報取得装置、 51:監視対象動作データ生成部、 52:出力値群データ取得部、 53:判定部、 54:アドレス取得部、 55:監視用アドレス設定部、 56:入力装置、 57:第二判定部
図1
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図12