【文献】
3GPP TS 36.213 V10.2.0 (2011-06),3GPP,2011年 6月,pages:1-8,15-18,92-94
【文献】
3GPP TS 36.213 V9.3.0 (2010-09),3GPP,2010年 9月,pages:1-8,12-14
【文献】
ZTE,Power control of PUCCH for LTE-A TDD[online], 3GPP TSG-RAN WG1#64 R1-110984,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_64/Docs/R1-110984.zip>,2011年 2月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の技術は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMAなどのような様々な無線接続システムに用いることができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術によって実現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)長期進化(LTE)システムはE−UTRAを用いる進化UMTS(E−UMTS)の一部であり、高度LTA(LTE−A)は3GPP LTEの進展したバージョンである。説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に説明するが、これに本発明の技術的思想が制限されることはない。
【0023】
無線通信システムにおいて、端末は基地局からダウンリンク(DL)を通じて情報を受信し、端末は基地局にアップリンク(UL)を通じて情報を送信する。基地局及び端末が送受信する情報は、データ及び様々な制御情報を含み、これらが送受信する情報の種類/用途に応じて様々な物理チャネルが存在する。
【0024】
図1は、3GPP LTEシステムに用いられる物理チャネル及びこれらのチャネルを用いた一般的な信号送信方法を説明するための図である。
【0025】
電源が切られた状態から再び電源が入ったり、セルに新しく進入したりした端末は、段階S101において、基地局と同期を合わせる等の初期セル探索作業を行う。このために、端末は基地局から1次同期チャネル(P−SCH)及び2次同期チャネル(S−SCH)を受信して基地局と同期を合わせ、セルIDなどの情報を取得する。その後、端末は、基地局から物理同報チャネルを受信してセル内の同報情報を取得することができる。一方、端末は、初期セル探索段階においてダウンリンク参照信号(DL RS)を受信して、ダウンリンクチャネル状態を確認することができる。
【0026】
初期セル探索を終えた端末は、段階S102において、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、及び該物理ダウンリンク制御チャネル情報に対応する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信して、より具体的なシステム情報を取得することができる。
【0027】
その後、端末は基地局への接続を確立するために、段階S103乃至段階S106のようなランダムアクセス手順を行うことができる。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を通じてプリアンブルを送信し(S103)、物理ダウンリンク制御チャネル及びこれに対応する物理ダウンリンク共有チャネルを通じて、プリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S104)。競合ベースランダムアクセスの場合は、追加の物理ランダムアクセスチャネルの送信(S105)、及び物理ダウンリンク制御チャネル及びこれに対応する物理ダウンリンク共有チャネルの受信(S106)のような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0028】
以上の手順を行った端末は、以降、一般的なアップリンク/ダウンリンク信号送信手順として、物理ダウンリンク制御チャネル/物理ダウンリンク共有チャネルの受信(S107)及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)の送信(S108)を行うことができる。端末が基地局に送信する制御情報を総称してアップリンク制御情報(UCI)とする。UCIは、ハイブリッド自動再送要求肯定応答/否定応答(HARQ‐ACK/NACK)、スケジュール要求(SR)、チャネル品質指示子(CQI)、プリコーディング行列指示子(PMI)、ランク指示(RI)などを含む。本明細書では、HARQ ACK/NACKを簡単にHARQ−ACK又はACK/NACK(A/N)と呼ぶ。HARQ−ACKは、肯定ACK(簡単に、ACK)、否定ACK(NACK)、DTX、及びNACK/DTXのうち少なくとも一つを含む。UCIは、主に、PUCCHを通じて送信されるが、制御情報及びトラヒックデータが同時に送信されるべき場合は、PUSCHを通じて送信してもよい。また、ネットワークの要求/指示によってPUSCHを通じてUCIを非周期的に送信することもある。
【0029】
図2は、無線フレームの構造を例示する図である。セルラOFDM無線パケット通信システムにおいて、アップリンク/ダウンリンクデータパケットの送信は、サブフレーム単位に行われ、1サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、周波数分割2重通信(FDD)に適用可能なタイプ1無線フレーム構造と、時分割2重通信(TDD)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造をサポートする。
【0030】
図2の(a)には、タイプ1無線フレームの構造を例示する。ダウンリンク無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、1サブフレームは、時間ドメインにおいて2個のスロットで構成される。1サブフレームを送信するためにかかる時間を送信時間間隔(TTI)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msであってよい。1スロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で複数のリソースブロック(RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、ダウンリンクでOFDMAを用いるため、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルは、SC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ぶこともできる。リソース割当単位としてのリソースブロック(RB)は、1スロットにおいて複数個の連続した副搬送波を含むことができる。
【0031】
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、循環プレフィクス(CP)の構成によって異なることがある。CPには、拡張CP(extended CP)と正規CP(normal CP)とがある。例えば、OFDMシンボルが正規CPによって構成された場合に、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個でよい。OFDMシンボルが、拡張CPによって構成された場合に、1 OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、正規CPの場合に比べて少なくなる。拡張CPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個でよい。端末が速い速度で移動する等の場合のように、チャネル状態が安定していない場合に、シンボル間干渉をより低減するために、拡張されたCPを用いることができる。
【0032】
正規CPが用いられる場合に、1スロットは7個のOFDMシンボルを含むため、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。この場合、各サブフレーム先頭の最大3個のOFDMシンボルをPDCCHに割り当て、残りのOFDMシンボルをPDSCHに割り当てることができる。
【0033】
図2の(b)には、タイプ2無線フレームの構造を例示する。タイプ2無線フレームは2個のハーフフレームで構成され、各ハーフフレームは5個のサブフレーム、ダウンリンクパイロット時間スロット(DwPTS)、保護期間(GP)、及びアップリンクパイロット時間スロット(UpPTS)で構成され、1サブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末とのアップリンク送信同期を合わせるのに用いられる。保護期間は、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によってアップリンクで生じる干渉を除去するための期間である。
【0034】
上記の無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルの数は様々に変更することができる。
【0035】
図3Aは、端末がアップリンク信号を送信するための信号処理手順を説明するための図である。
【0036】
アップリンク信号を送信するために、端末はスクランブルモジュール201で端末特定スクランブル信号を用いて送信信号をスクランブルすることができる。スクランブルされた信号は変調マッパ202に入力され、送信信号の種類及び/又はチャネル状態に基づいて2相位相偏移変調(BPSK)、4相位相偏移変調(QPSK)又は16値直交振幅変調(16QAM)/64値直交振幅変調(64QAM)方式を用いて複素シンボルに変調される。変調された複素シンボルを、変換プリコーダ203で処理した後に、リソース要素マッパ204に入力し、リソース要素マッパ204は、複素シンボルを時間周波数リソース要素にマップすることができる。このように処理した信号は、SC−FDMA信号生成器250を経てアンテナから基地局に送信することができる。
【0037】
図3Bは、基地局がダウンリンク信号を送信するための信号処理手順を説明するための図である。
【0038】
3GPP LTEシステムにおいて、基地局は、ダウンリンクで一つ以上の符号語(codeword)を送信することができる。符号語はそれぞれ、
図3Aのアップリンクと同様、スクランブルモジュール301及び変調マッパ302を通じて複素シンボルとすることができる。その後、複素シンボルを階層マッパ303によって複数の階層にマップし、プリコーディングモジュール304によって各階層をプリコーディング行列で乗算して、各送信アンテナに割り当てることができる。このように処理したアンテナ別送信信号をそれぞれ、リソース要素マッパ305によって時間周波数リソース要素にマップし、以降、直交周波数分割多重化(OFDM)信号生成器306を経て各アンテナから送信することができる。
【0039】
無線通信システムにおいて端末がアップリンクで信号を送信する場合は、基地局がダウンリンクで信号を送信する場合に比べて、ピーク対平均電力比(PAPR)が問題となる。そのため、
図3A及び
図3Bで説明したように、アップリンク信号送信には、ダウンリンク信号送信に用いられるOFDMA方式ではなく、SC−FDMA方式が用いられている。
【0040】
図4はSC−FDMA方式及びOFDMA方式を説明するための図である。3GPPシステムは、ダウンリンクではOFDMAを採用し、アップリンクではSC−FDMAを採用する。
【0041】
図4を参照すると、アップリンク信号送信のための端末及びダウンリンク信号送信のための基地局は、直列並列変換器401、副搬送波マッパ403、MポイントIDFTモジュール404、並列直列変換器405及びCP付加モジュール406を備えている点では同一である。ただし、SC−FDMA方式で信号を送信するための端末は、NポイントDFTモジュール402を更に備える。NポイントDFTモジュール402は、MポイントIDFTモジュール404のIDFT処理影響を部分的に打ち消すことによって、送信信号が単一搬送波特性を持つようにする。
【0042】
図5は、周波数ドメインで単一搬送波特性を満たすための周波数ドメイン上の信号マップ方式を説明する図である。
図5の(a)は、局所型マップ方式を示し、
図5の(b)は、分散型マップ方式を示す。
【0043】
SC−FDMAの修正された形態であるクラスタSC−FDMAについて説明する。クラスタSC−FDMAは、副搬送波マップ過程でDFTプロセス出力サンプルを副グループに分け、これらを周波数ドメイン(又は副搬送波ドメイン)に不連続にマップする。
【0044】
図6は、クラスタSC−FDMAにおいてDFTプロセス出力サンプルが単一搬送波にマップされる信号処理手順を示す図である。
図7及び
図8は、クラスタSC−FDMAにおいてDFTプロセス出力サンプルが複数搬送波にマップされる信号処理手順を示す図である。
図6は、搬送波内(intra−carrier)クラスタSC−FDMAを適用する例であり、
図7及び
図8は、搬送波間(inter−carrier)クラスタSC−FDMAを適用する例に該当する。
図7は、周波数ドメインで連続的に成分搬送波(component carrier)が割り当てられた状況において、隣接した成分搬送波間の副搬送波の間隔が整列している場合に、単一のIFFTブロックを通じて信号を生成する例を示す。
図8は、周波数ドメインで不連続に成分搬送波が割り当てられた状況において複数のIFFTブロックを通じて信号を生成する場合を示す。
【0045】
図9は、セグメントSC−FDMAの信号処理手順を示す図である。
【0046】
セグメントSC−FDMAは、任意個数のDFTと同じ個数のIFFTが適用されてDFTとIFFTとの関係構成が一対一の関係を有するため、単純に既存SC−FDMAのDFT拡散とIFFTとの周波数副搬送波マップ構成を拡張したもので、NxSC−FDMA又はNxDFT−s−OFDMAとも表現される。これらを包括して本明細書ではセグメントSC−FDMAと呼ぶ。
図9を参照すると、セグメントSC−FDMAは、単一搬送波特性条件を緩和するために、全体時間ドメイン変調シンボルを、N(Nは、1より大きい整数)個のグループにし、グループ単位にDFTプロセスを行う。
【0047】
図10は、アップリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0048】
図10を参照すると、アップリンクサブフレームは、複数(例えば、2個)のスロットを含む。スロットは、CPの長さによってそれぞれ異なる数のSC−FDMAシンボルを有することができる。一例として、正規CPの場合は、スロットは7個のSC−FDMAシンボルを有することができる。アップリンクサブフレームは、データ領域と制御領域とに区別される。データ領域は、PUSCHを含み、音声などのデータ信号を送信するために用いられる。制御領域は、PUCCHを含み、制御情報を送信するために用いられる。PUCCHは、周波数軸においてデータ領域の両端部に位置しているRB対(例えば、m=0,1,2,3)(例えば、周波数反転された位置のRB対)を含み、スロットを境界にホップする。アップリンク制御情報(すなわち、UCI)は、HARQ ACK/NACK、CQI、PMI、RIなどを含む。
【0049】
図11は、アップリンクで参照信号を送信するための信号処理手順を説明するための図である。データは、DFTプリコーダを通じて周波数ドメイン信号に変換された後、周波数マップ後にIFFTを通じて送信されるのに比べて、RSは、DFTプリコーダを経ることが省かれる。すなわち、周波数ドメインでRSシーケンスが直接生成(S11)された後に、局所化マップ(S12)、IFFT過程(S13)及びCP(Cyclic Prefix)付加過程(S14)を順次に経てRSが送信される。
【0050】
RSシーケンスr
(α)u,v(n)は、基本シーケンスの巡回シフトαによって定義され、式1のように表現できる。
(式1)
【数4】
ここで、M
RSSC=mM
RBSCはRSシーケンスの長さであり、N
RBSCは副搬送波単位で表したリソースブロックのサイズであり、mは1≦m≦N
max,ULRBである。N
max,ULRBは、最大アップリンク送信帯域を表す。
【数5】
【0051】
基本シーケンスであるbar−r
u,v(n)はいくつかのグループに分けられる。u∈{0,1,…,29}はグループ番号を表し、νは当のグループの基本シーケンス番号に該当する。各グループは、長さがM
RSSC=mM
RBSC(1≦m≦5)である1つの基本シーケンス(ν=0)と、長さがM
RSSC=mM
RBSC(6≦m≦N
max,ULRB)である2つの基本シーケンス(ν=0,1)を含む。該当グループ内でシーケンスグループ番号uと該当の番号νは、時間によってそれぞれ変わることがある。基本シーケンスbar−ru,ν(0),…,bar−r
u,ν(M
RSSC−1)の定義は、シーケンス長M
RSSCによる。
【0052】
3N
RBSC以上の長さを有する基本シーケンスは、下記のように定義することができる。
【0053】
M
RSSC≧3N
RBSCについて、基本シーケンスbar−r
u,ν(0),…,bar−r
u,ν(M
RSSC−1)は下記の式2で与えられる。
(式2)
【数6】
ここで、q番目のルートザドフチュー(Zadoff−Chu)シーケンスは、下記の式3によって定義できる。
【0054】
(式3)
【数7】
ここで、qは、下記の式4を満たす。
(式4)
【数8】
ここで、ザドフチューシーケンスの長さN
RSZCは、最大の素数によって与えられ、よって、N
RSZC<M
RSSCを満たす。
【0055】
3N
RBSC未満の長さを有する基本シーケンスは、下記のように定義できる。まず、M
RSSC=N
RBSC及びM
RSSC=2N
RBSCに対して基本シーケンスは式5のように与えられる。
(式5)
【数9】
ここで、M
RSSC=N
RBSC及びM
RSSC=2N
RBSCに対するφ(n)の値は、下記の表1及び表2でそれぞれ与えられる。
【0058】
一方、RSホップについて説明すると、下記のとおりである。
【0059】
グループホップパターンf
gh(n
s)とシーケンスシフトパターンf
ssとによって、スロットn
sにおけるシーケンスグループ番号uは、下記の式6のように定義することができる。
(式6)
【数10】
ここで、modは、モジュロ演算を表す。
【0060】
17個の別個のホップパターン及び30個の別個のシーケンスシフトパターンが存在する。上位層によって提供されたグループホップを活性化させるパラメータによってシーケンスグループホップが有効(enabled)又は無効(disabled)になる。
【0061】
PUCCHとPUSCHとは同じホップパターンを有するが、別個のシーケンスシフトパターンを有することができる。
【0062】
グループホップパターンf
gh(n
s)は、PUSCH及びPUCCHに対して同一であり、下記の式7のように与えられる。
(式7)
【数11】
ここで、c(i)は、擬似ランダムシーケンスに該当し、擬似ランダムシーケンス生成器は、各無線フレームの開始において
【数12】
によって初期化することができる。
【0063】
シーケンスシフトパターンf
ssの定義は、PUCCHとPUSCHとで異なる。
【0064】
PUCCHに対して、シーケンスシフトパターンf
PUCCHSSはf
PUCCHSS=N
cellIDmod30で与えられ、PUSCHに対して、シーケンスシフトパターンf
PUSCHSSはf
PUSCHSS=(f
PUCCHSS+Δ
ss)mod30で与えられる。Δ
ss∈{0,1,…,29}は上位層によって設定される。
【0065】
以下、シーケンスホップについて説明する。
【0066】
シーケンスホップは、長さがM
RSSC≧6N
RBSCである基準信号にだけ適用される。
【0067】
長さがM
RSSC<6N
RBSCである基準信号に対して、基本シーケンスグループ内で基本シーケンス番号νがν=0と与えられる。
【0068】
長さがM
RSSC≧6N
RBSCである基準信号に対して、スロットn
sにおける基本シーケンスグループ内の基本シーケンス番号νは、下記の式8のように与えられる。
(式8)
【数13】
ここで、c(i)は、擬似ランダムシーケンスに該当し、上位層によって提供されるシーケンスホップを有効(enabled)にするパラメータは、シーケンスホップが可能か否かを決定する。擬似ランダムシーケンス生成器は、無線フレームの開始点において
【数14】
で初期化することができる。
【0069】
PUSCHに対する基準信号は、下記のように決定される。
【0070】
PUSCHに対する基準信号シーケンスr
PUSCH(・)は、
【数15】
と定義される。m及びnはm=0,1、n=0,…,M
RSSC−1を満たし、かつM
RSSC=M
PUSCHSCを満たす。
【0071】
一つのスロットにおいて、巡回シフトは、
【数16】
と共にα=2・n
cs/12と与えられる。
【0072】
n
(1)DMRSは同報される値であり、n
(2)DMRSはアップリンクスケジュール割当によって与えられ、n
PRS(n
s)はセル特定巡回シフト値である。n
PRS(n
s)はスロット番号n
sによって変わり、
【数17】
のように与えられる。
【0073】
c(i)は擬似ランダムシーケンスであり、c(i)はセル特定値である。擬似ランダムシーケンス生成器は、無線フレームの開始点において
【数18】
で初期化することができる。
【0074】
表3は、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0における巡回シフトフィールド及びn
(2)DMRSを示すものである。
【表4】
【0075】
PUSCHにおけるアップリンクRSのための物理的マップ方法は、下記のとおりである。
【0076】
シーケンスは、振幅スケーリング係数β
PUSCHで乗算され、r
PUSCH(0)から始まるシーケンス内で対応するPUSCHのために用いられる物理リソースブロック(PRB)の同一のセットにマップされる。正規CPについてはl=3、拡張CPについてはl=2としてサブフレーム内でリソース要素(k,l)にマップする際には、まずkの次数が増加してから、スロット番号が増加する。
【0077】
要するに、長さが3N
RBSC以上であれば、巡回拡張と共にZCシーケンスが用いられ、長さが3N
RBSC未満であれば、コンピュータ生成シーケンスが用いられる。巡回シフトは、セル特定巡回シフト、端末特定巡回シフト及びホップパターンなどによって決定される。
【0078】
図12Aは、正規CPの場合にPUSCHのための復調参照信号(DMRS)構造を示す図であり、
図12Bは、拡張CPの場合にPUSCHのためのDMRS構造を示す図である。
図12Aでは、4番目及び11番目のSC−FDMAシンボルを通じてDMRSが送信され、
図12Bでは、3番目及び9番目のSC−FDMAシンボルを通じてDMRSが送信される。
【0079】
図13乃至
図16は、PUCCHフォーマットのスロットレベル構造を示す例である。PUCCHは、制御情報を送信するために下記の形式を含む。
【0080】
(1)フォーマット1:オン・オフキーイング(OOK)変調、スケジュール要求(SR)に使用
【0081】
(2)フォーマット1a及びフォーマット1b:ACK/NACK送信に使用
1)フォーマット1a:1個の符号語に対するBPSK ACK/NACK
2)フォーマット1b:2個の符号語に対するQPSK ACK/NACK
【0082】
(3)フォーマット2:QPSK変調、CQI送信に使用
(4)フォーマット2a及びフォーマット2b:CQI及びACK/NACKの同時送信に使用
【0083】
表4はPUCCHフォーマットによる変調方式、及びサブフレーム当たりのビット数を表す。表5はPUCCHフォーマットによるスロット当たりのRSの個数を表す。表6はPUCCHフォーマットによるRSのSC−FDMAシンボル位置を表すものである。表4において、PUCCHフォーマット2a及び2bは、正規CPの場合に該当する。
【0087】
図13は、正規CPの場合におけるPUCCHフォーマット1a及び1bを示す。
図14は、拡張CPの場合におけるPUCCHフォーマット1a及び1bを示す。PUCCHフォーマット1a及び1bは、同じ内容の制御情報がサブフレーム内でスロット単位に反復される。ACK/NACK信号は、各端末から、計算機生成一定振幅零自己相関(CG−CAZAC)シーケンスの別個の巡回シフト(CS)(周波数ドメイン符号)と、直交カバー符号(OC又はOCC)(時間ドメイン拡散符号)とから構成された別個のリソースを通じて送信される。OCは、例えば、ウォルシュ(Walsh)/DFT直交符号を含む。CSの個数が6であり、OCの個数が3であれば、単一アンテナを基準に、合計18個の端末を同一の物理リソースブロック(PRB)内で多重化することが可能である。直交シーケンスw0、w1、w2、w3は、(FFT変調後に)任意の時間ドメインで、又は(FFT変調前に)任意の周波数ドメインで適用してもよい。
【0088】
SR及び永続的スケジュールのために、CS、OC及びPRBで構成されたACK/NACKリソースを、無線リソース制御(RRC)を通じて端末に与えることができる。動的ACK/NACK及び非永続的スケジュールのために、ACK/NACKリソースを、PDSCHに対応するPDCCHの最小の制御チャネル要素(CCE)インデクスによって暗黙に端末に与えることができる。
【0089】
図15には、正規CPの場合におけるPUCCHフォーマット2/2a/2bを示す。
図16は、拡張CPの場合におけるPUCCHフォーマット2/2a/2bを示す。
図15及び
図16を参照すると、正規CPの場合に、一つのサブフレームは、RSシンボルの他、10個のQPSKデータシンボルで構成される。それぞれのQPSKシンボルは、CSによって周波数ドメインで拡散された後、該当のSC−FDMAシンボルにマップされる。SC−FDMAシンボルレベルCSホップは、セル間干渉をランダム化するために適用することができる。RSは、巡回シフトを用いてCDMによって多重化することができる。例えば、可用CSの個数が12又は6であるとすれば、同一のPRB内にそれぞれ12又は6個の端末を多重化することができる。要するに、PUCCHフォーマット1/1a/1b及び2/2a/2bにおいて、複数の端末を、CS+OC+PRB及びCS+PRBによってそれぞれ多重化することができる。
【0090】
PUCCHフォーマット1/1a/1bのための長さ4及び長さ3の直交シーケンス(OC)は、下記の表7及び表8に示すとおりである。
【表8】
【0092】
PUCCHフォーマット1a/1bにおいて、RSのための直交シーケンス(OC)は、下記の表9のとおりである。
【表10】
【0093】
図17は、PUCCHフォーマット1a及び1bに対するACK/NACKチャネル化(channelization)を説明する図である。
図17は、Δ
PUCCHshift=2の場合に該当する。
【0094】
図18は、同一のPRB内で、PUCCHフォーマット1a/1b及びフォーマット2/2a/2bの混合構造に対するチャネル化を示す図である。
【0095】
巡回シフト(CS)ホップ及び直交カバー(OC)再マップは、下記のように適用可能である。
(1)セル間干渉(inter−cell interference)のランダム化のためのシンボルベースのセル特定CSホップ
(2)スロットレベルCS/OC再マップ
1)セル間干渉ランダム化用
2)ACK/NACKチャネルとリソース(k)とのマップのためのスロットベースの接続
【0096】
一方、PUCCHフォーマット1a/1bのためのリソース(n
r)は、下記の組み合わせを含む。
(1)CS(シンボルレベルでDFT直交符号と同一)(n
cs)
(2)OC(スロットレベルで直交カバー)(n
oc)
(3)周波数RB(Resource Block)(n
rb)
【0097】
CS、OC、RBを表すインデクスをそれぞれ、n
cs、n
oc、n
rbとすれば、代表インデクスn
rは、n
cs、n
oc、n
rbを含む。n
rは、n
r=(n
cs、n
oc、n
rb)を満たす。
【0098】
CQI、PMI、RI、及びCQIとACK/NACKとの組み合わせは、PUCCHフォーマット2/2a/2bを通じて伝達することができる。リードマラー(RM)チャネル符号化を適用することができる。
【0099】
例えば、LTEシステムでUL CQIのためのチャネル符号化を説明すると、次のとおりである。ビットストリームa
0,a
1,a
2,a
3,…,a
A−1は、(20,A)RM符号を用いてチャネル符号化される。表10は、(20,A)符号のための基本シーケンスを示すものである。a
0及びa
A−1は、最上位ビット(MSB)及び最下位ビット(LSB)を表す。拡張CPの場合に、CQI及びACK/NACKが同時送信される場合を除けば、最大情報ビットは11ビットである。RM符号を用いて20ビットに符号化した後に、QPSK変調を適用することができる。QPSK変調の前に、符号化されたビットをスクランブルすることができる。
【0101】
チャネル符号化ビットb
0,b
1,b
2,b
3,…,b
B−1は、式9によって生成することができる。
(式9)
【数19】
ここで、i=0,1,2,…,B−1を満たす。
【0102】
表11は、広帯域報告(単一アンテナポート、送信ダイバシチ又は開ループ空間多重化PDSCH)CQIフィードバックのためのアップリンク制御情報(UCI)フィールドを表すものである。
【表12】
【0103】
表12は、広帯域に対するCQI及びPMIフィードバックのためのUCIフィールドを表し、該フィールドは、閉ループ空間多重化PDSCH送信を報告する。
【表13】
【0104】
表13は、広帯域報告のためのRIフィードバックのためのUCIフィールドを表す。
【表14】
【0105】
図19は、PRB割当を示す図である。
図19に示すように、スロットn
sでPUCCH送信のためにPRBを用いることができる。
【0106】
複数搬送波システム又は搬送波集約システムは、広帯域サポートのために目標帯域よりも小さい帯域を持つ複数の搬送波を組み合わせて用いるシステムのことをいう。目標帯域よりも小さい帯域を持つ複数の搬送波を組み合わせるときに、組み合わされる搬送波の帯域は、既存システムとの後方互換性のために、既存システムで用いる帯域幅に制限してもよい。例えば、既存のLTEシステムは、1.4、3、5、10、15、20MHzの帯域幅をサポートし、LTEシステムから進展したLTE−Aシステムは、LTEがサポートする帯域幅だけを用いて20MHzよりも大きい帯域幅をサポートすることができる。又は、既存システムで用いる帯域幅にかかわらず、新しい帯域幅を定義して搬送波集約をサポートしてもよい。複数搬送波は、搬送波集約及び帯域幅組み合わせと併用できる名称である。また、搬送波集約は、隣接した搬送波集約と隣接していない搬送波集約を総称する。
【0107】
図20は、基地局でダウンリンク成分搬送波を管理する概念を示す図であり、
図21は、端末でアップリンク成分搬送波を管理する概念を示す図である。説明の便宜のために、以下では、
図20及び
図21において、上位層をMACと簡略化して説明する。
【0108】
図22は、基地局において一つのMACが複数搬送波を管理する概念を説明する。
図23は、端末において一つのMACが複数搬送波を管理する概念を説明する。
【0109】
図22及び23を参照すると、一つのMACが一つ以上の周波数搬送波を管理及び運営して送受信を行う。一つのMACによって管理される周波数搬送波は、互いに隣接する必要がないため、リソース管理の側面においてより柔軟であるという利点がある。
図22及び
図23において、一つのPHYは、便宜上、一つの成分搬送波を意味するものする。ここで、一つのPHYは、必ずしも独立した無線周波(RF)装置を意味するわけではない。一般に、一つの独立したRF装置は、一つのPHYを意味するが、これに限定されず、一つのRF装置は複数のPHYを含むこともできる。
【0110】
図24は、基地局において複数のMACが複数搬送波を管理する概念を説明する。
図25は、端末において複数のMACが複数搬送波を管理する概念を説明する。
図26は、基地局において複数のMACが複数搬送波を管理する他の概念を説明する。
図27は、端末において複数のMACが複数搬送波を管理する他の概念を説明する。
【0111】
図22及び
図23に示すような構造に限定されず、
図24乃至
図27のように、複数の搬送波を、一つのMACではなく複数のMACが制御することもできる。
【0112】
図24及び
図25に示すように、それぞれの搬送波をそれぞれのMACを1:1で制御することもでき、
図26及び
図27に示すように、一部搬送波については、それぞれの搬送波をそれぞれのMACが1:1で制御し、残り1個以上の搬送波を一つのMACが制御することもできる。
【0113】
上記のシステムは、1個〜N個の複数の搬送波を含むシステムであり、各搬送波は隣接して用いられることもあり、非隣接で用いられることもある。これは、アップリンク/ダウンリンクを問わずに適用可能である。TDDシステムは、それぞれの搬送波内にダウンリンク及びアップリンクの送信を含むN個の複数搬送波を運営するように構成され、FDDシステムは、複数の搬送波をアップリンク及びダウンリンクにそれぞれ用いるように構成される。FDDシステムの場合には、アップリンク及びダウンリンクで組み合わされる搬送波の数及び/又は搬送波の帯域幅が異なる非対称的な搬送波集約もサポートすることができる。
【0114】
アップリンク及びダウンリンクで組み合わされた成分搬送波の個数が同一であれば、すべての成分搬送波を既存システムと互換可能に構成することができる。しかし、互換性を考慮しない成分搬送波が本発明から排除されるわけではない。
【0115】
以下では、説明の便宜のために、PDCCHがダウンリンク成分搬送波#0で送信されたときに、該当のPDSCHはダウンリンク成分搬送波#0で送信されるとして説明するが、搬送波相互スケジュール(cross−carrier scheduling)を適用することによって、該当のPDSCHを他のダウンリンク成分搬送波を通じて送信してもよいことは明らかである。“成分搬送波”という用語は、均等な他の用語(例えば、セル)にしてもよい。
【0116】
図28には、搬送波集約がサポートされる無線通信システムにおいて、アップリンク制御情報(UCI)が送信されるシナリオを例示する。便宜上、本例は、UCIがACK/NACK(A/N)である場合とする。しかし、これは、説明の便宜のためのもので、UCIはチャネル状態情報(CSI)(例えば、CQI、PMI、RI)、スケジュール要求情報(例えば、SR)のような制御情報を制限なく含むことができる。
【0117】
図28には、5個のDL CCが1個のUL CCと結合された非対称搬送波集約を例示する。例示した非対称搬送波集約は、UCI送信の観点で設定したものといえる。すなわち、UCIのためのDL CC−UL CC結合とデータのためのDL CC−UL CC結合とを、異なるように設定することができる。便宜上、一つのDL CCが最大2個の符号語を送信できるとき、UL ACK/NACKビットも、少なくとも2ビットが必要である。この場合、5個のDL CCを通じて受信したデータに対するACK/NACKを一つのUL CCを通じて送信するには、少なくとも10ビットのACK/NACKビットが必要である。DL CC別にDTX状態もサポートするためには、ACK/NACK送信のために少なくとも12ビット(=5
5=3125=11.61ビット)が必要である。既存のPUCCHフォーマット1a/1bは2ビットまでACK/NACKを送ることができるため、この構造では、増加したACK/NACK情報を送信することができない。UCI情報の量が増加する原因として搬送波集約を挙げたが、アンテナ個数の増加、TDDシステム、リレーシステムにおけるバックホールサブフレームの存在などにも起因する。ACK/NACKと同様に、複数のDL CCと関連した制御情報を一つのUL CCを通じて送信すべき場合にも、送信されるべき制御情報の量が増加する。例えば、複数のDL CCに対するCQI/PMI/RIを送信しなければならない場合に、UCIペイロードが増加することがある。
【0118】
DL1次CCは、UL1次CCと結合されたDL CCと規定できる。ここで、結合は、暗黙的結合、明示的結合の両方を包括する。LTEでは、一つのDL CCと一つのUL CCとが固有にペアリングされている。例えば、LTEペアリングによって、UL1次CCと結合されたDL CCを、DL1次CCと称することができる。これを暗黙的結合ということができる。明示的結合は、ネットワークが予め結合を設定することを意味し、RRCなどで信号通知できる。明示的結合において、UL1次CCとペアリングされているDL CCを1次DL CCと称することができる。ここで、UL1次(又はアンカ)CCは、PUCCHが送信されるUL CCであってよい。又は、UL1次CCは、PUCCH又はPUSCHを通じてUCIが送信されるUL CCでもよい。又は、DL1次CCは、上位層信号通知を通じて設定されてもよい。又は、DL1次CCは、端末が初期接続を行ったDL CCでもよい。また、DL1次CC以外のDL CCは、DL2次CCと呼ぶことができる。同様に、UL1次CC以外のUL CCは、UL2次CCと呼ぶことができる。
【0119】
LTE−Aは、無線リソースを管理するためにセルの概念を用いる。セルは、ダウンリンクリソースとアップリンクリソースとの組み合わせで定義され、アップリンクリソースは必須要素ではない。そのため、セルは、ダウンリンクリソース単独、又はダウンリンクリソース及びアップリンクリソースで構成することができる。搬送波集約がサポートされる場合に、ダウンリンクリソースの搬送波周波数(又は、DL CC)とアップリンクリソースの搬送波周波数(又は、UL CC)間の結合は、システム情報によって指示してもよい。1次周波数(又はPCC)上で動作するセルを1次セル(PCell)と呼び、2次周波数(又はSCC)上で動作するセルを2次セル(SCell)と呼ぶことができる。簡単に、DL CC及びUL CCはそれぞれ、DLセル及びULセルと呼ぶことができる。また、アンカ(又は1次)DL CC及びアンカ(又は1次)UL CCはそれぞれ、DL PCell及びUL PCellと呼ぶことができる。PCellは、端末が初期接続確立手順を行ったり、接続再確立手順を行ったりするために用いられる。PCellは、ハンドオーバ過程で指示されたセルでもよい。SCellは、RRC接続が確立された後に設定可能であり、追加的な無線リソースを提供するために用いることができる。PCell及びSCellはサービス提供セルと総称することもできる。したがって、RRC_CONNECTED状態にあるが、搬送波集約が設定されていないか、又は、搬送波集約をサポートしない端末の場合に、PCellだけで構成されたサービス提供セルが一つだけ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあり、かつ、搬送波集約が設定されている端末の場合は、一つ以上のサービス提供セルが存在し、全体サービス提供セルにはPCell及び全体SCellが含まれる。搬送波集約のために、ネットワークは、初期セキュリティ活性化過程が開始された後、接続確立過程で初期に構成されるPCellに加えて、一つ以上のSCellを搬送波集約をサポートする端末のために設定することができる。
【0120】
DL−ULペアリングは、FDDに限るものでよい。TDDは、同じ周波数を用いるため、DL−ULペアリングを別に定義しなくてもよいわけである。また、DL−UL結合は、SIB2のUL EARFCN(E−UTRA Absolute Radio Frequency Channel Number)情報を通じてUL結合から決定することができる。例えば、DL−UL結合を、初期接続時にSIB2復号を通じて獲得し、それ以外はRRC信号通知を通じて獲得することができる。そのため、SIB2結合だけ存在し、他のDL−ULペアリングは明示的に定義されなくてもよい。例えば、
図28の5DL:1ULの構造において、DL CC#0とUL CC#0とはSIB2結合関係にあり、残りのDL CCは、当該端末に設定されていない他のUL CCとSIB2結合関係を有することができる。
【0121】
図28のようなシナリオをサポートするためには新しい方法が必要である。以下、搬送波集約をサポートする通信システムにおいて、UCI(例えば、多重A/Nビット)をフィードバックするためのPUCCHフォーマットを、CA PUCCHフォーマット(又はPUCCHフォーマット3)と呼ぶ。例えば、PUCCHフォーマット3は、多重DLサービス提供セルから送信されるPDSCH(又はPDCCH)に相応するA/N情報(DTX状態を含んでもよい。)を送信するために用いられる。
【0122】
図29A乃至
図29Fには、PUCCHフォーマット3の構造及び信号処理手順を例示する。
【0123】
図29Aには、PUCCHフォーマット3をPUCCHフォーマット1(正規CP)の構造に適用する場合を例示する。
図29Aを参照すると、チャネル符号化ブロック(channel coding block)は、情報ビットa_0、a_1、…、a_M−1(例えば、複数ACK/NACKビット)をチャネル符号化して、符号化ビット(又は符号語)b_0、b_1,…,b_N−1を生成する。Mは、情報ビットのサイズを表し、Nは、符号化ビットのサイズを表す。情報ビットは、アップリンク制御情報(UCI)、例えば、複数のDL CCを通じて受信した複数のデータ(又はPDSCH)に対する多重ACK/NACKを含む。ここで、情報ビットa_0、a_1、…、a_M−1は、情報ビットを構成するUCIの種類/個数/サイズにかかわらずに合同符号化される。例えば、情報ビットが複数のDL CCに対する複数ACK/NACKを含む場合に、チャネル符号化は、DL CC別、個別ACK/NACKビット別に行わずに、全体ビット情報に対して行われ、これによって単一符号語が生成される。チャネル符号化には、これに限定されるものではないが、単純反復、単純符号化、RM符号化、パンクチャされたRM符号化、末尾喰い畳み込み符号化(TBCC)、低密度パリティ検査(LDPC)又はターボ符号化を用いることができる。図示してはいないが、符号化ビットは、変調次数及びリソース量を考慮して速度整合(rate−matching)してもよい。速度整合機能は、チャネル符号化ブロックの一部として含んでもよく、別の機能ブロックによって行ってもよい。例えば、チャネル符号化ブロックは、複数の制御情報に(32,0)RM符号化を行って単一符号語を取得し、この符号語に循環バッファ速度整合を行うことができる。
【0124】
変調器は、符号化ビットb_0,b_1,…,b_N−1を変調して、変調シンボルc_0,c_1,…,c_L−1を生成する。Lは、変調シンボルのサイズを表す。変調は、送信信号のサイズ及び位相を変形することによってなされる。変調方法は、例えば、n相位相偏移変調(n−PSK)、n値直交振幅変調(n−QAM)を含む(nは、2以上の整数)。具体的に、変調方法には、BPSK、QPSK、8PSK、QAM、16QAM、64QAMなどを用いることができる。
【0125】
分周器は、変調シンボルc_0,c_1,…,c_L−1を各スロットに分周する。変調シンボルを各スロットに分周する順序/パターン/方式は特に制限されない。例えば、分周器は、変調シンボルを前から順にそれぞれのスロットに分周することができる(局所型方式)。この場合、図示のように、変調シンボルc_0,c_1,…,c_L/2−1はスロット0に分周し、変調シンボルc_L/2,c_L/2+1,…,c_L−1は、スロット1に分周できる。また、変調シンボルをそれぞれのスロットへの分周時にインタリーブ(又は並べ替え)することができる。例えば、偶数番目の変調シンボルは、スロット0に分周し、奇数番目の変調シンボルはスロット1に分周することができる。変調過程と分周過程との順序を入れ替えてもよい。
【0126】
DFTプリコーダは、単一搬送波波形を生成するために、それぞれのスロットに分周された変調シンボルに対してDFTプリコーディング(例えば、12−ポイントDFT)を行う。同図で、スロット0に分周された変調シンボルc_0,c_1,…,c_L/2−1は、DFTシンボルd_0,d_1,…,d_L/2−1としてDFTプリコーディングされ、スロット1に分周された変調シンボルc_L/2,c_L/2+1,…,c_L−1は、DFTシンボルd_L/2,d_L/2+1,…,d_L−1としてDFTプリコーディングされる。DFTプリコーディングは、相応する他の線形演算(例えば、ウォルシュプリコーディング)に代替可能である。
【0127】
拡散ブロックは、DFTされた信号を、SC−FDMAシンボルレベルで(時間ドメイン)拡散する。SC−FDMAシンボルレベルの時間ドメイン拡散は、拡散符号(又は拡散シーケンス)を用いて行われる。拡散符号は、準直交符号及び直交符号を含む。準直交符号は、これに制限されるわけではないが、擬似ノイズ(PN)符号を含む。直交符号は、これに制限されるわけではないが、ウォルシュ符号、DFT符号を含む。直交符号(OC)は、直交シーケンス、直交カバー(OC)、直交カバー符号(OCC)と混用してもよい。本明細書は、説明の容易性のために、拡散符号の代表例として直交符号を挙げて説明するが、これは例示であり、直交符号は準直交符号に代替可能である。拡散符号サイズ(又は、拡散係数(SF))の最大値は、制御情報送信に用いられるSC−FDMAシンボルの個数によって制限される。一例として、1スロットで4個のSC−FDMAシンボルが制御情報送信に用いられる場合に、スロット別に長さ4の(準)直交符号w0,w1,w2,w3を用いることができる。SFは、制御情報の拡散度を意味し、端末の多重化次数又はアンテナ多重化次数と関連を持つことができる。SFは、1、2、3、4、…のように、システムの要求条件によって可変でき、基地局と端末との間で予め定義されたり、DCI又はRRC信号通知を通じて端末に知らせられたりすることができる。例えば、SRSを送信するために、制御情報用SC−FDMAシンボルのうちの一つをパンクチャする場合に、当該スロットの制御情報にはSFの縮小した(例えば、SF=4の代わりにSF=3)拡散符号を適用することができる。
【0128】
上の過程を経て生成された信号は、PRB内の副搬送波にマップされた後に、IFFTを経て時間ドメイン信号に変換される。時間ドメイン信号にはCPが付加され、生成されたSC−FDMAシンボルはRF端を通じて送信される。
【0129】
5個のDL CCに対するACK/NACKを送信する場合を挙げて、各過程をより具体的に説明する。それぞれのDL CCが2個のPDSCHを送信できる場合に、これに対するACK/NACKビットは、DTX状態を含む場合に12ビットでよい。QPSK変調及びSF=4の時間拡散を想定する場合に、(速度整合後の)符号化ブロックサイズは48ビットでよい。符号化ビットは24個のQPSKシンボルに変調され、生成されたQPSKシンボルは12個ずつ各スロットに分周される。各スロットにおいて、12個のQPSKシンボルは12ポイントDFT演算を通じて12個のDFTシンボルに変換される。各スロットにおいて12個のDFTシンボルは時間ドメインでSF=4の拡散符号を用いて4個のSC−FDMAシンボルに拡散されてマップされる。12個のビットが[2ビット*12個の副搬送波*8個のSC−FDMAシンボル]を通じて送信されるため、符号化レートは0.0625(=12/192)である。また、SF=4の場合に、1PRB当たり最大4個の端末を多重化することができる。
【0130】
図29Aを参照して説明した信号処理手順は単なる例示であり、
図29AでPRBにマップされた信号は、均等な様々な信号処理手順を通じて得てもよい。
図29B乃至
図29Fを参照して、
図29Aに例示したものと均等な信号処理手順を説明する。
【0131】
図29Bは、
図29AにおいてDFTプリコーダと拡散ブロックとの処理順序を入れ替えたものである。
図29Aにおいて拡散ブロックの機能は、DFTプリコーダから出力されたDFTシンボル列にSC−FDMAシンボルレベルで特定の定数を乗じるに等しいものあるため、これらの順序を入れ替えても、SC−FDMAシンボルにマップされる信号の値は同一である。したがって、PUCCHフォーマット3のための信号処理手順は、チャネル符号化、変調、分周、拡散、DFTプリコーディングの順にすることができる。この場合、分周過程と拡散過程は一つの機能ブロックによって行ってもよい。一例として、変調シンボルをそれぞれのスロットに交互に分周しながら、それぞれの変調シンボルを分周と同時にSC−FDMAシンボルレベルで拡散させることができる。他の例として、変調シンボルをそれぞれのスロットに分周するときにそれぞれの変調シンボルを拡散符号のサイズに対応するようにコピーし、これらの変調シンボルと拡散符号の各要素とを1対1で乗算することができる。そのため、スロット別に生成された変調シンボル列は、SC−FDMAシンボルレベルで複数のSC−FDMAシンボルに拡散される。その後、それぞれのSC−FDMAシンボルに対応する複素シンボル列は、SC−FDMAシンボル単位にDFTプリコーディングされる。
【0132】
図29Cは、
図29Aにおいて変調器と分周器との処理順序を入れ替えたものである。そのため、PUCCHフォーマット3のための処理手順は、サブフレームレベルで合同チャネル符号化及び分周が行われ、それぞれのスロットレベルで変調、DFTプリコーディング、拡散の順に行われる。
【0133】
図29Dは、
図29Cにおいて、DFTプリコーダと拡散ブロックとの処理順序を更に入れ替えたものである。前述したように、拡散ブロックの機能は、DFTプリコーダから出力されたDFTシンボル列にSC−FDMAシンボルレベルで特定の定数を乗じることに等しいものであるから、それらの順序を入れ替えても、SC−FDMAシンボルにマップされる信号の値は同一である。したがって、PUCCHフォーマット3のための信号処理手順は、サブフレームレベルで合同チャネル符号化及び分周が行われ、それぞれのスロットレベルで変調が行われる。スロット別に生成された変調シンボル列は、SC−FDMAシンボルレベルで複数のSC−FDMAシンボルに拡散され、それぞれのSC−FDMAシンボルに対応する変調シンボル列は、SC−FDMAシンボル単位にDFTプリコーディング順になる。この場合、変調過程及び拡散過程は、一つの機能ブロックによって行ってもよい。一例として、符号化ビットを変調しながら、生成された変調シンボルを直ちにSC−FDMAシンボルレベルで拡散させることができる。他の例として、符号化ビットの変調時に生成された変調シンボルを拡散符号のサイズに対応するようにコピーし、これらの変調シンボルと拡散符号の各要素とを1対1で乗算することができる。
【0134】
図29Eは、PUCCHフォーマット3をPUCCHフォーマット2(正規CP)の構造に適用する場合を示し、
図29Fは、PUCCHフォーマット3をPUCCHフォーマット2(拡張CP)の構造に適用する場合を示す。基本的な信号処理手順は、
図29A乃至
図29Dを参照して説明したとおりである。既存LTEのPUCCHフォーマット2構造を再使用するため、PUCCHフォーマット3でUCI SC−FDMAシンボル及びRS SC−FDMAシンボルの個数/位置が、
図29Aとは異なる。
【0135】
表14には、図示のPUCCHフォーマット3でRS SC−FDMAシンボルの位置を示す。正規CPの場合に、スロットにおけるSC−FDMAシンボルは7個(インデクス:0〜6)であり、拡張CPの場合に、スロットにおけるSC−FDMAシンボルは6個(インデクス:0〜5)であるとする。
【表15】
【0136】
ここで、RSは、既存LTEの構造を継承することができる。例えば、RSシーケンスを、基本シーケンスの巡回シフトによって定義することができる(式1参照)。
【0137】
PUCCHフォーマット3の信号処理過程を、式を用いて説明する。便宜上、長さ5のOCCを用いる場合(例えば、
図29E〜
図31)を取り上げる。
【0138】
まず、ビットブロックb(0),…,b(M
bit−1)が端末特定スクランブルシーケンスにスクランブルされる。ビットブロックb(0),…,b(M
bit−1)は、
図29Aの符号化ビットb_0,b_1,…,b_N−1に対応することができる。ビットブロックb(0),…,b(M
bit−1)は、ACK/NACKビット、CSIビット、SRビットの少なくとも一つを含む。スクランブルされたビットブロックtilda−b(0),…,tilda−b(M
bit−1)は、下記の式によって生成することができる。
(式10)
【数20】
ここで、c(i)は、スクランブルシーケンスを表す。c(i)は、長さ31のゴールドシーケンスによって定義される擬似ランダムシーケンスを含み、かつ、下記の式によって生成可能である。modは、モジュロ演算を表す。
【0139】
(式11)
【数21】
ここで、N
c=1600である。1番目のmシーケンスは、x
1(0)=1,x
1(n)=0,n=1,2,…,30と初期化する。2番目のmシーケンスの初期化は
【数22】
と与えられる。c
initは、毎サブフレームの開始時に
【数23】
と初期化してもよい。n
sは、無線フレーム内でのスロット番号であり、N
cellIDは、物理層セル識別子であり、n
RNTIは、無線ネットワーク一時識別子である。
【0140】
スクランブルされたビットブロックtilda−b(0),…,tilda−b(M
bit−1)は変調され、複素変調シンボルブロックd(0),…d(M
symb−1)が生成される。QPSK変調時に、M
symb=M
bit/2=2N
RBSCである。複素変調シンボルブロックd(0),…d(M
symb−1)は、
図29Aの変調シンボルc_0,c_1,…,c_N−1に対応する。
【0141】
複素変調シンボルブロックd(0),…d(M
symb−1)は、直交シーケンスW
noc(i)を用いてブロック方式で拡散される。下記の式によってN
PUCCHSF,0+N
PUCCHSF,1個の複素シンボルセットが生成される。下記の式によって、
図29Bの分周/拡散過程が行われる。それぞれの複素シンボルセットは、一つのSC−FDMAシンボルに対応し、N
RBSC(例えば、12)個の複素変調値を有する。
(式12)
【数24】
ここで、N
PUCCHSF,0及びN
PUCCHSF,1はそれぞれ、スロット0及びスロット1においてPUCCH送信に用いられるSC−FDMAシンボルの個数に該当する。正規PUCCHフォーマット3を用いる場合は、N
PUCCHSF,0=N
PUCCHSF,1=5である。短縮したPUCCHフォーマット3を用いる場合は、N
PUCCHSF,0=5,N
PUCCHSF,1=4である。
【数25】
及び
【数26】
はそれぞれスロット0及びスロット1に適用される直交シーケンスを表し、下記の表15によって与えられる。
【数27】
は、直交シーケンスインデクス(あるいは、直交符号インデクス)を表す。
【数28】
は、床(floor)関数を表す。n
cellcs(n
s,l)は、
【数29】
と与えることができる。c(i)は、式11によって与えることができ、かつ毎無線フレームの開始点でc
init=N
cellIDと初期化できる。n=0,…,N
PUCCHSF,0+N
PUCCHSF,1−1である。tilda−Pは、アンテナポート番号に対応するインデクスである。
【0142】
表15には、既存の方式による直交シーケンスW
noc(i)を示す。
【表16】
【0143】
表15において、直交シーケンスN
PUCCHSF=5(又は符号)は、下記の式によって生成される。
(式13)
【数30】
【0144】
一方、PUCCHフォーマット3のためのリソースは、リソースインデクスn
(3,tilda−p)PUCCHによって識別する。例えば、n
(tilda−p)ocは、n
(tilda−p)oc=n
(3,tilda−p)PUCCHmodN
PUCCHSF,1で与えることができる。n
(3,tilda−p)PUCCHは、SCell PDCCHの送信電力制御(TPC)フィールドを通じて指示してもよい。より具体的に、各スロットのためのn
(tilda−p)ocは、下記の式によって与えることができる。
(式14)
【数31】
ここで、n
(tilda−p)oc,0は、スロット0のためのシーケンスインデクス値(n
(tilda−p)oc)を表し、n
(tilda−p)oc,1は、スロット1のためのシーケンスインデクス値(n
(tilda−p)oc)を表す。正規PUCCHフォーマット3の場合、N
PUCCHSF,0=N
PUCCHSF,1=5である。短縮PUCCHフォーマット3の場合は、N
PUCCHSF,0=5、N
PUCCHSF,1=4である。
【0145】
上述の式によれば、短縮したPUCCHフォーマット3(すなわち、N
PUCCHSF,1=4)では、スロット0及びスロット1において同一のインデクス(n
(tilda−p)oc,1)の直交シーケンスが用いられる。
【0146】
ブロック拡散された複素シンボルセットは、下記の式によって巡回シフトしてもよい。
(式15)
【数32】
ここで、n
sは、無線フレーム内のスロット番号を表し、lは、スロット内でSC−FDMAシンボル番号を表す。n
cellcs(ns、l)は、式12で定義したとおりである。n=0,…,N
PUCCHSF,0+N
PUCCHSF,1−1である。
【0147】
巡回シフトされた各複素シンボルセットは、下記の式によって変換プリコーディングされる。その結果、複素シンボルブロック
【数33】
が生成される。
(式16)
【数34】
【0148】
複素シンボルブロック
【数35】
は、電力制御の後に物理リソースにマップされる。電力制御の詳細については後述する。PUCCHは、サブフレーム内の各スロットで一つのリソースブロックを使用する。該当のリソースブロックにおいて、
【数36】
は、RS送信(表14参照)に用いられない、アンテナポートp上のリソース要素(k,l)にマップされる。サブフレームの最初のスロットから始めて、k、次にl、次にスロット番号の増加する順にマップがなされる。kは、副搬送波インデクスを表し、lはスロット内のSC−FDMAシンボルインデクスを表す。Pは、PUCCH送信に用いられるアンテナポートの個数を表す。pは、PUCCH送信に用いられるアンテナポート番号を表し、pとtilda−pの関係は下記の表のとおりである。
【0150】
以下、従来のPUCCH電力制御について説明する。PUCCHフォーマット3を中心に説明する。サービス提供セルcが1次セルの場合に、サブフレームiにおけるPUCCH送信のための端末送信電力P
PUCCH(i)は下記のように与えられる。
(式17)
【数37】
【0151】
P
CMAX,c(i)は、サービス提供セルcのために設定された、端末の最大送信電力を表す。
【0152】
P
O PUCCHは、P
O NOMINAL PUCCHとP
O UE PUCCHとの和で構成されるパラメータである。P
O NOMINAL PUCCHとP
O UE PUCCHは上位層(例えば、RRC層)によって提供される。
【0153】
PL
cは、サービス提供セルcのダウンリンク経路損失推定値を表す。
【0154】
パラメータΔ
F PUCCH(F)は上位層によって提供される。それぞれのΔ
F PUCCH(F)の値は、PUCCHフォーマット1aに対する当該PUCCHフォーマットに対応する値を表す。
【0155】
端末が上位層によって2つのアンテナポートを介してPUCCHを送信するように設定された場合、パラメータΔ
TxD(F’)は上位層によって提供される。そうでない場合は、すなわち、PUCCHが単一アンテナポートから送信されるように設定された場合、Δ
TxD(F’)は0である。すなわち、Δ
TxD(F’)は、アンテナポート送信モードを考慮した電力補償値に該当する。
【0156】
h(・)は、PUCCHフォーマット依存値である。h(・)は、n
CQI、n
HARQ及びn
SRの少なくとも一つをパラメータとして有する関数である。
【0157】
PUCCHフォーマット3の場合に、h(・)=n
HARQ+n
SR−1/2で与えられる。ここで、n
CQIは、チャネル品質情報と関連した電力補償値を表す。具体的に、n
CQIは、チャネル品質情報のための情報ビットの個数に対応する。n
SRは、SRと関連した電力補償値を表す。具体的に、n
SRは、SRビットの個数に対応する。PUCCHフォーマット3を用いてHARQ−ACKを送信しようとする時点が、SR送信のために設定されたサブフレーム(簡単に、SRサブフレーム)であると、端末は、PUCCHフォーマット3を用いて、合同符号化されたSRビット(例えば、1ビット)及び一つ以上のHARQ−ACKビットを送信する。そのため、SRサブフレームでPUCCHフォーマット3を用いて送信される制御情報のサイズは常に、HARQ−ACKペイロードサイズよりも1だけ大きい。したがって、n
SRは、サブフレームiがSRサブフレームの場合は1、非SRサブフレームの場合は0である。
【0158】
n
HARQは、HARQ−ACKと関連した電力補償値を表す。具体的には、n
HARQはHARQ−ACKの(有効)情報ビット数に対応する。また、n
HARQは対応するダウンリンクサブフレームで受信した伝送ブロックの個数と定義される。すなわち、電力制御は基地局によってスケジュールされ、端末が該当のパケットのためのPDCCHを成功裏に復号した個数によって決定される。一方、HARQ−ACKペイロードサイズは、設定されたDLセルの個数によって決定される。したがって、端末が一つのサービス提供セルを有するように設定された場合に、n
HARQは、サブフレームiにおいて送信されるHARQビットの個数である。端末が複数のサービス提供セルを有する場合には、n
HARQは次のように与えることができる。TDDでは、端末がサービス提供セルcにおいてサブフレームi−k
m(k
m∈K,0≦m≦M−1)のいずれか一つにおいてSPSリリースPDCCHを受信した場合、n
HARQ,c=(サブフレームi−k
mで受信した伝送ブロックの個数)+1で与えられる。端末がサービス提供セルcにおいてサブフレームi−k
m(k
m∈K:(k
0,k
1,…k
M−1),0≦m≦M−1)のいずれか一つでSPSリリースPDCCHを受信しなかった場合、n
HARQ,c=(サブフレームi−k
mで受信した伝送ブロックの個数)で与えられる。FDDでは、n
HARQはTDDの場合と類似にして与えられ、M=1であり、k
0=4である。
【0159】
具体的には、TDDでは、
【数38】
と与えることができる。Cは、設定されたサービス提供セルの個数を表す。N
receivedkm,cは、サービス提供セルcのサブフレームi−k
mで受信した伝送ブロック及びSPSリリースPDCCHの個数を表す。FDDでは、
【数39】
で与えることができる。N
receivedcは、サービス提供セルcのサブフレームi−4において受信した伝送ブロック及びSPSリリースPDCCHの個数を表す。
【0160】
g(i)は、現在PUCCH電力制御調整状態を表す。具体的には、
【数40】
で与えることができる。g(0)は、リセット後の1番目の値である。δ
PUCCHは、端末特定補正(correction)値であり、TPCコマンドと呼ばれることもある。δ
PUCCHは、PCellの場合、DCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2Cを持つPDCCHに含まれる。また、δ
PUCCHは、DCIフォーマット3/3Aを持つPDCCH上で他の端末特定PUCCH補正値と合同符号化される。
【0161】
実施例:PUCCH及びPUSCH同時送信モードが設定された場合のPUCCH電力制御
【0162】
図30に、既存の3GPP Rel−8/9に基づくUL送信過程を例示する。
図30は、MAC層のバッファ状態報告(BSR)及びSR過程を中心に示されている。
【0163】
図30を参照すると、上位層エンティティ(例えば、RLCエンティティ、PDCPエンティティ)にULデータが送信のために可用になると(S3002)、BSR過程が起動される(S3004)。BSR過程は、端末のULバッファ中の送信に使用可能なデータの量に関する情報をサービス提供基地局に提供するのに用いられる。BSRが起動されると、MAC層は、新規送信のために割り当てられたULリソース(例えば、UL−SCHリソース)が存在するか否か確認する(S3006)。割り当てられたUL−SCHリソースがあるときは、MAC層はMAC PDUを生成する(S3008)。MAC PDUは、BSR MAC制御要素(CE)及び/又は送信のために使用可能な保留データを含むことができる。その後、MAC層は、生成されたMAC PDUを物理層に伝達する(S3010)。MAC PDUはUL−SCHチャネルを介して物理層に伝達され、物理層にとってMAC PDUはUL−SCH伝送ブロックとなる。次いで、起動されたBSR過程が取り消される(S3012)。BSR MAC CEが送信された後、バッファに保留データがあると、基地局は、BSRを考慮してUL−SCHリソースを端末に割り当て、端末は、割り当てられたリソースを用いて保留データを送信することができる。
【0164】
一方、新規送信のために割り当てられたULリソースがない場合は、SR過程が起動(trigger)される(S3014)。SR過程は、新規送信のためのUL−SCHリソースを要求するのに用いられる。SR過程が起動されると、MAC層は物理層にSRを送信することを指示する(S3016)。物理層はMAC層の指示に従ってSRサブフレーム(SR送信のために設定されたサブフレーム)上でSRを送信する。その後、MAC層は、BSR又は新規データ送信のために使用可能なUL−SCHリソースが存在するか否か確認する(S3018)。使用可能なUL−SCHリソースがないと、SR過程は保留(pending)にされ、段階S3014〜S3016が繰り返される。一方、使用可能なUL−SCHリソースが存在するときは、すなわち、ULグラントを通じてUL−SCHリソースが割り当てられると、起動されたSR過程は取り消される(S3020)。SR過程によってUL−SCHリソースが可用になると、BSR過程によって段階S3006〜S3012が行われる。
【0165】
要するに、既存の3GPP Rel−8/9では、SRが起動され、SRサブフレームにPUSCH送信がない場合(すなわち、SRサブフレームのためのUL−SCHリソース/UL−SCH伝送ブロックがない場合)は、端末は肯定SRをPUCCHフォーマット1を用いて送信する。一方、SRが起動され、SRサブフレームにPUSCH送信がある場合(すなわち、SRサブフレームのためのUL−SCHリソース/UL−SCH伝送ブロックがある場合)は、端末はSR送信を中止(drop)し、それに代えて、BSR MAC CE及び/又は保留データをPUSCHを通じて送信する。
【0166】
一方、既存の3GPP Rel−8/9では、SRが起動され、SRサブフレームで非周期的な“CQI only PUSCH”が起動されることがある。“CQI only PUSCH”信号はCQIだけを含み、データ(すなわち、UL−SCH伝送ブロック)は含まない。したがって、CQI only PUSCHが起動された場合に、使用可能なUL−SCHリソースがないため、起動されたSRは取り消されない。すなわち、同一のサブフレームでCQI only PUSCH信号及びSR PUCCH信号の同時送信が要求される。しかし、既存の3GPP Rel−8/9ではPUCCH+PUSCH同時送信が許容されない。そのため、この例において、端末はCQI only PUSCH起動を誤設定(mis−configuration)と見なす。その結果、端末は非周期的CQI PUSCH送信を中止し、肯定SRだけをPUCCHフォーマット1を用いて送信する。参考として、ULグラントのためのPDCCH信号においてCQI要求フィールドの値が1、MCSインデクス(I
MCS)が29、割り当てられたPRBの個数が4個以下(N
PRB≦4)であるとき、端末は、この信号通知をCQI only PUSCH割当と解釈する。
【0167】
上述したとおり、既存の3GPP Rel−8/9では、低いPAPR特性を有するUL送信のため、PUCCH及びPUSCH同時送信を許容しなかった。しかし、3GPP Rel−10では、RRC信号通知を通じてPUCCH及びPUSCH同時送信モードを設定することができる。すなわち、端末は、同一のサブフレーム上でPUCCHを介してUCI(例えば、HARQ−ACK及び/又はSR)を送信し、PUSCHを介してデータ(例えば、UL−SCH伝送ブロック)又はCSI(例えば、CQI)だけを送信することができる。
【0168】
一方、式17を参照して説明した従来のPUCCHフォーマット3の電力制御方法によれば、PUCCHフォーマット3を用いて制御情報をSRサブフレームにおいて送信する場合に、制御情報は常にSRビット(例えば、1ビット)を含み、追加されたSRビットはPUCCHの送信電力を増加させるために用いられた(n
SR=1)。従来の電力制御方法は、PUCCH+PUSCH同時送信が設定されていない場合を仮定する。すなわち、1サブフレームにおいてPUCCH又はPUSCHのいずれかだけが送信され、PUCCH及びPUSCHが同一のサブフレームで送信されるべき場合は、PUCCHを介して送信される予定だった制御情報がPUSCHを介して送信される。そのため、SRサブフレームにPUCCH送信があるということは、SRサブフレームのためのUL−SCHリソース/UL−SCH伝送ブロックがないということを意味する。この場合、制御情報に追加されたSRビットは常に有効情報を運ぶために用いることができる。
【0169】
しかし、端末がPUCCH及びPUSCH同時送信モードに設定されることもあるという点を考慮すると、電力制御をより効率的に行うことが必要である。例えば、PUCCH及びPUSCH同時送信モードに設定された場合を仮定するとき、SRサブフレームにおけるPUCCHフォーマット3信号及びPUSCH信号の同時送信シナリオが可能である。この場合、PUCCHフォーマット3信号はSRビットを含み、PUSCH信号はUL−SCH伝送ブロックを含むことができる。また、PUSCH信号はCSIだけを含むこともある。
図30を参照して説明したとおり、SRサブフレームのためにUL−SCHリソース/UL−SCH伝送ブロックがある場合に、起動されたSRは取り消される。すなわち、PUSCH信号内のUL−SCH伝送ブロックの存在はそれ自体で否定SRを意味できる。したがって、PUSCH信号がUL−SCH伝送ブロックを含む場合、PUCCHフォーマット3信号に含まれたSRビットは重複情報を運ぶ。また、この場合、SRビットが如何なる値を持っても構わないため(don’t care)、SRビットの値は無効情報と考えてもよい。すなわち、SRサブフレームのためにUL−SCH伝送ブロックがある場合、PUCCHフォーマット3信号に含まれたSRビットは、情報のないダミービットに相当する。したがって、PUCCHフォーマット3信号にダミービットが含まれた場合及びそうでない場合をPUCCH電力制御時に同一に取り扱うことは、電力効率の浪費を招く。
【0170】
以下、PUCCH及びPUSCH同時送信モードを考慮して、PUCCH電力制御を効率的に行う方法について説明する。以下の説明では、式17でUL信号送信シナリオに応じてh(・)を修正する方法を中心に述べる。
【0171】
PUCCH+PUSCH同時送信が設定された場合に、UL送信シナリオは、次のとおりである。
【0172】
(1)非SRサブフレームにおいてHARQ−ACKのためのPUCCHフォーマット3信号とPUSCH信号とが同時送信される場合、PUSCH信号はデータ(例えば、UL−SCH伝送ブロック)を含んだり、CSIだけを含んだりすることができる。
【0173】
(2)SRサブフレームにおいてHARQ−ACKのためPUCCHフォーマット3信号とPUSCH信号とが同時送信される場合、PUSCH信号はデータ(例えば、UL−SCH伝送ブロック)を含んだり、CSIだけを含んだりことができる。
【0174】
(1)では、PUCCHフォーマット3のための制御情報にはSRビットが含まれない。そのため、PUCCHの電力制御のためのh(・)を、下記の式によって決定することができる。
(式18)
【数41】
【0175】
(2)において、SRを考慮するとき、下記のような場合を考慮することができる。
【0176】
i)PUCCHフォーマット3を用いてHARQ−ACK+SRを送信し、PUSCHを介してCSIだけを送信することができる。この場合、SRビットは実際のSR情報を表す意味のある値であるから、SRビットを考慮してPUCCHの電力制御を行うことができる。この場合、PUCCHの電力制御のためのh(・)を、下記の式によって決定することができる。
(式19)
【数42】
【0177】
ii)PUCCHフォーマット3を用いてHARQ−ACK+SRを送信し、PUSCHを介してUL−SCH伝送ブロック(例えば、BSR、データ)を送信することができる。この例において、SRビットは、SRサブフレームでUL−SCH伝送ブロックの送信有無にかかわらず、実際のSR情報を表すことができる。この例によれば、SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックの送信がある場合、SRビットは常に否定SRを指示する値(例えば、0)を示さなければならない。そのため、SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックがある場合、PUCCH信号内のSRビットを、PUCCHを介して送信される制御情報の誤りチェックの目的に用いることができる。SRビットが有効情報を運ぶため、PUCCHの電力制御のためのh(・)を、下記の式によって決定することができる。
(式20)
【数43】
【0178】
iii )PUCCHフォーマット3を用いてHARQ−ACK+SRを送信し、PUSCHを介してUL−SCH伝送ブロック(例えば、BSR、データ)を送信することができる。この例で、SRビットは何ら情報もないダミービットと取り扱われることもある。すなわち、SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックがない場合、PUCCH信号に含まれたSRビットは、実際のSRビット(すなわち、実際のSR情報、有効ビット)を表す。この場合、端末のMAC層はPHY層にSR指示情報を伝達し、PHY層はSR指示情報に基づいてSRビットの値を設定する。SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックがない場合は、SRサブフレームでCSI only PUSCH送信がある場合(すなわち、UL−SCH伝送ブロックがない非周期的CSI)も含む。一方、SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックがある場合、PUCCH信号に含まれたSRビットはダミービット(すなわち、ダミー情報、無効ビット)を表す。この場合、MAC層はPHY層にSR指示情報を伝達しなくてよい。その代わりに、PHY層は、該当の条件を満たすか否かによって、SRビットをダミー値に設定することができる。ダミービットは、予め設定された任意の特定値を有することができる。例えば、ダミービットは、0又は1のいずれか定められた値、好ましくは0に設定してもよい。
【0179】
具体的に、HARQ−ACKビット列[b
0 b
1 … b
m-1]とSRビットs
0とを多重化して生成された制御情報をPUCCHフォーマット3を用いて送信し、PUSCHを介しUL−SCH伝送ブロック(例えば、BSR、データ)を送信することができる。HARQ−ACKビット列とSRビットとの多重化は、HARQ−ACKビット列[b
0 b
1 … b
m-1]の末尾(又は、先頭)にSRビットs
0を付けて[b
0 b
1 … b
m-1 s
0]を生成し、[b
0 b
1 … b
m-1 s
0]を符号化(すなわち、合同符号化)することを含む。この例で、SRビットは単に制御情報サイズの曖昧さ解消のために固定的に挿入するビットの役割を担う。SRビットは、予め指定された値(例えば、0又は1、好ましくは0)に設定され、基地局は、制御情報復号時にSRビットを無視できる。代わりに、基地局は、PUSCH信号のUL−SCH伝送ブロック(例えば、BSR、データ)の存在によって、端末のSRが起動されたか否かを判断することができる。
【0180】
上述したとおり、この例で、SRビットは実際のSR情報を示さず、電力制御時にSRビットを考慮しなくてもよい。言い換えると、SRサブフレームでPUCCH+PUSCH同時送信状況が発生した場合、HARQ−ACK+ダミーSRがPUCCHフォーマット3を用いて送信され、UL−SCH伝送ブロック(例えば、BSR、データ)がPUSCHを介して送信されうる。PUCCHの電力制御のためのh(・)は、下記の式によって決定することができる。
(式21)
【数44】
【0181】
この例では、式17と違い、SRサブフレームにおいても、n
SR=1ではなくn
SR=0によってPUCCHの電力制御が行われるため、UL送信のための電力効率を上げることができる。この例で、n
SRは、有効なSRビット(言い換えると、実際に情報を有するSRビット)の個数を表すことができる。また、HARQ−ACKがPUCCHフォーマット3を用いてSRサブフレームで送信される場合に、ダミーSRビットを使って制御情報のペイロードサイズを常に同一に維持することによって、基地局の復号効率を上げることができる。
【0182】
iv)PUCCHフォーマット3を用いてHARQ−ACKを送信し、PUSCHを介してUL−SCH伝送ブロック(例えば、BSR、データ)を送信することができる。この例においてSRビットは省略(drop)される。すなわち、SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックがない場合に、PUCCH信号に含まれた制御情報のペイロードサイズをNとすると、SRサブフレームにUL−SCH伝送ブロックがある場合に、PUCCH信号に含まれた制御情報のペイロードサイズはN+1となる。
【0183】
SRビットが送信されないため、SRサブフレームにおいてPUCCHが送信されても、式17と違い、n
SR=1ではなくn
SR=0によってPUCCHの電力制御が行われる。そのため、PUCCHの電力制御のためのh(・)を、下記の式によって決定することができる。
(式22)
【数45】
【0184】
PUCCH+PUSCH同時送信モード設定の有無にかかわらず、上述した方法を下記のように一般化することができる。
(式23)
【数46】
【0185】
非SRサブフレームにおいてPUCCHフォーマット3信号を送信する場合、n
SR=0
【0186】
SRサブフレームでPUCCHフォーマット3信号を送信する場合、
− UL−SCH伝送ブロックがないとき、n
SR=1
− UL−SCH伝送ブロックがあるとき、n
SR=1(式20)、n
SR=0(式21及び22)
【0187】
図31は、本発明の一実施例によって、制御情報をPUCCHを介して送信する過程を示す図である。
【0188】
図31を参照すると、基地局は端末にPDCCH及びそれに対応するPDSCHを送信する(S3102)。端末はPDCCH及びPDSCHの少なくとも一つをSCell上で受信することができる。その後、端末は、PUCCHフォーマット3を用いて送信するための制御情報を生成する。制御情報は、PDSCHに対するHARQ−ACK情報を含む。HARQ−ACKがSRサブフレームで送信される場合に、制御情報はSRビットを更に含む。HARQ−ACKビット列の末尾(又は先頭)にSRビットが付加され、これらは合同符号化される。
図29に例示した過程を経て制御情報からPUCCHフォーマット3信号が生成される。端末はPUCCH送信のためにPUCCH送信電力を設定し(S3104)、PUCCHフォーマット3信号は電力制御などの過程を経て基地局に送信される(S3106)。
【0189】
この例において、PUCCHフォーマット3信号がSRサブフレームで送信される場合に、PUCCH送信のための送信電力の設定は、SRサブフレームと関連したUL−SCH伝送ブロックの存在有無を考慮して行う。例えば、式17の送信電力設定方法を用いるものの、SRサブフレームと関連したUL−SCH伝送ブロックの存在有無を考慮してh(・)を式23に代えることができる。SRサブフレームは、SR送信のために設定されたサブフレームを意味する。SRサブフレームは、上位層(例えば、RRC)によって設定され、周期/オフセットによって特定されうる。
【0190】
図32は、本発明の一実施例に適用されうる基地局及び端末を示す図である。無線通信システムにリレーが含まれる場合に、バックホールリンクにおいて、通信は基地局とリレーとの間で行われ、アクセスリンクでは通信はリレーと端末との間で行われる。そのため、同図の基地局又は端末は、状況に応じてリレーに代えてもよい。
【0191】
図32を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110及び端末(UE)120を含む。基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波(RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように設定することができる。メモリ114は、プロセッサ112に接続し、プロセッサ112の動作と関連した様々な情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリ124及びRFユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように設定することができる。メモリ124は、プロセッサ122に接続し、プロセッサ122の動作と関連した様々な情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局110及び/又は端末110は、単一アンテナ又は複数アンテナを有することができる。
【0192】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含めることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0193】
本明細書において、本発明の実施例は、端末と基地局との間のデータ送受信関係を中心に説明されている。このような送受信関係は、端末とリレーとの間、又は基地局とリレーとの間の信号送受信にも同一/類似に拡張される。本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)によって行われてもよい。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードによって実行できることは明らかである。基地局は、固定局、ノードB、進化ノードB(eNB)、アクセスポイントなどの用語に代替可能である。また、端末は、ユーザ装置(UE)、移動機(MS)、移動加入者局(MSS)などの用語に代替可能である。
【0194】
本発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0195】
ファームウェア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現することができる。SWCは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサによって駆動されるようにすることができる。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0196】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化可能であるということは、当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の均等範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。