特許第5715153号(P5715153)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5715153フィードフォワード制御の方法、および外科システムにおけるフィードフォワード制御の方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5715153
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】フィードフォワード制御の方法、および外科システムにおけるフィードフォワード制御の方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 11/32 20060101AFI20150416BHJP
   A61B 19/00 20060101ALI20150416BHJP
【FI】
   G05B11/32 F
   A61B19/00 502
【請求項の数】19
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-543107(P2012-543107)
(86)(22)【出願日】2010年11月2日
(65)【公表番号】特表2013-513857(P2013-513857A)
(43)【公表日】2013年4月22日
(86)【国際出願番号】US2010055054
(87)【国際公開番号】WO2011071613
(87)【国際公開日】20110616
【審査請求日】2013年10月11日
(31)【優先権主張番号】12/634,870
(32)【優先日】2009年12月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508185074
【氏名又は名称】アルコン リサーチ, リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100159684
【弁理士】
【氏名又は名称】田原 正宏
(72)【発明者】
【氏名】ダリュシュ アガヒ
【審査官】 稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−171401(JP,A)
【文献】 特開平09−217898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 11/32
A61B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムコンポーネントの動作範囲を二以上のセットポイントまたはセットポイント動作領域に分割することと、
前記二以上のセットポイントまたはセットポイント動作領域にフィードフォワード項をマッピングするためのフィードフォワードテーブルを生成することと、
動作セットポイントを受信することと、
フィードフォワード項が前記動作セットポイントのために存在するか否かを判断すること
記フィードフォワード項が前記動作セットポイントのために存在していない場合、コントローラ出力を用いて、前記システムコンポーネントを必要に応じてインクリメントして、所望のセットポイントの第一の許容値の範囲内にシステムを移行させ、前記コントローラ出力から求められる、システムに係る定常状態エラー量が第二の許容値の範囲内にあるか否かを判断することと
前記システムに係る定常状態エラー量が前記第二の許容値の範囲内にある場合、対応するフィードフォワード項を、現在のセットポイントのための前記フィードフォワードテーブルに記録することと
前記システムに係る定常状態エラー量が前記第二の許容値の範囲内にない場合、対応するフィードフォワード項を、現在のセットポイントのための前記フィードフォワードテーブルに記録しないことと
前記フィードフォワード項が前記動作セットポイントに存在している場合、前記所望のセットポイントに前記システムを移行させるために、前記所望のセットポイントに関連付けられた前記フィードフォワード項に対応するコントローラ出力を用いて、前記コンポーネントを制御することと
前記フィードフォワード項に対して起こり得る変化に関連する、前記システムに対する変化が検出されたとき、フィードフォワードテーブル用に一以上の新たなフィードフォワード項を生成することと、を備える、方法。
【請求項2】
前記フィードフォワード項に対して起こり得る変化に関連する、前記システムに対する変化は、温度の変化を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記システムに対する変化が検出されたときに新たなフィードフォワード項を生成することは、前記システムが続いて前記所望のセットポイントの第一の許容値の範囲内にあり、且つ、前記システムに係る定常状態エラー量が前記第二の許容値の範囲内にある場合、新たなフィードフォワード項を記録することを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記システムに係る定常状態エラー量を判断することは、前記システムが前記所望のセットポイントの前記第一の許容値の範囲内にある時間のコントローラ出力の複数のサンプルの平均値および標準偏差を計算することを有し、
決定される前記システムに係る定常状態エラー量は、前記平均値によって除算された前記標準偏差である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第の許容値は、0.4よりも小さい値である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記動作セットポイントは、容器の圧力であり、
前記コントローラ出力および前記フィードフォワード項は、前記容器に連結されたバルブのバルブ位置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記セットポイントの動作範囲は、容器圧力の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記システムは、手術用システムであり、
前記セットポイントは、手術用コンソールのタッチスクリーンまたは足踏みスイッチを介して受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記動作範囲は、前記システムのユーザによって提供される分解能に従って分割される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記フィードフォワードテーブルは、前記システムコンポーネントを動作させる前に追加されることはなく、
前記フィードフォワード項は、その後の前記システムコンポーネントの動作時に前記フィードフォワードテーブルを追加するために決定されて用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記フィードフォワードテーブルは、計算された、またはデフォルトのフィードフォワード項によって、前記システムコンポーネントを動作させる前に追加され、
アップデートされたフィードフォワード項は、その後の前記システムコンポーネントの動作時に前記テーブルにおいて現在のフィードフォワード項を書き換えるために決定されて用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
手術用システムを制御するためにフィードフォワードテーブルを用いる方法であって、
動作セットポイントを受信することと、
フィードフォワード項が、複数のセットポイントを含む前記フィードフォワードテーブルに、前記動作セットポイントのために存在するか否かを判断することと、
前記フィードフォワード項が前記動作セットポイントのために存在していない場合、コントローラ出力を用いて、前記システムコンポーネントを必要に応じてインクリメントして、所望のセットポイントの第一の許容値の範囲内にシステムを移行させ、前記コントローラ出力から求められる、システムに係る定常状態エラー量が第二の許容値の範囲内にあるか否かを判断することと
前記システムに係る定常状態エラー量が前記第二の許容値の範囲内にある場合、対応するフィードフォワード項を、現在のセットポイントのための前記フィードフォワードテーブルに記録することと
前記システムに係る定常状態エラー量が前記第二の許容値の範囲内にない場合、対応するフィードフォワード項を、現在のセットポイントのための前記フィードフォワードテーブルに記録しないことと
前記フィードフォワード項が前記動作セットポイントに存在している場合、前記所望のセットポイントに前記システムを移行させるために、前記所望のセットポイントに関連付けられた前記フィードフォワード項に対応するコントローラ出力を用いて、前記コンポーネントを制御することと
前記フィードフォワード項に対して起こり得る変化に関連する、前記システムに対する変化が検出されたとき、フィードフォワードテーブル用に一以上の新たなフィードフォワード項を生成することとを備える、方法。
【請求項13】
前記フィードフォワード項に対して起こり得る変化に関連する、前記システムに対する変化は、温度の変化を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記システムに対する変化が検出されたときに新たなフィードフォワード項を生成することは、前記システムが続いて前記所望のセットポイントの第一の許容値の範囲内にあり、且つ、前記システムに係る定常状態エラー量が前記第二の許容値の範囲内にある場合、新たなフィードフォワード項を記録することを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記システムに係る定常状態エラー量を判断することは、前記システムが前記所望のセットポイントの前記第一の許容値の範囲内にある時間のコントローラ出力の複数のサンプルの平均値および標準偏差を計算することを有し、
決定される前記システムに係る定常状態エラー量は、前記平均値によって除算された前記標準偏差である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記動作セットポイントは、容器の圧力であり、
前記コントローラ出力および前記フィードフォワード項は、前記容器に連結されたバルブのバルブ位置を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
記セットポイントは、手術用コンソールのタッチスクリーンまたは足踏みスイッチを介して受信される、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記フィードフォワードテーブルは、前記システムコンポーネントを動作させる前に追加されることはなく、
前記フィードフォワード項は、その後の前記システムコンポーネントの動作時に前記フィードフォワードテーブルを追加するために決定されて用いられる、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記フィードフォワードテーブルは、計算された、またはデフォルトのフィードフォワード項によって、前記システムコンポーネントを動作させる前に追加され、
アップデートされたフィードフォワード項は、その後の前記システムコンポーネントの動作時に前記テーブルにおいて現在のフィードフォワード項を書き換えるために決定されて用いられる、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは制御アルゴリズムに関する。非限定的ではあるが、特に、本発明は、動的フィードフォワードに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば手術用コンソールのような複雑なシステムは、互いに、および環境に相互作用する、多くの異なるコンポーネントを備え得る。これらのシステム(例えば、ユーザからの入力の受信またはプログラム応答を考慮して)を制御するには、コンポーネントを操作して所望のパフォーマンスを達成する制御システムが必要となる。これらの制御システムは、しばしば、多くの異なるコンポーネントを制御し、いくつかの異なるソース(例えば、ユーザ入力、センサ入力等)からの入力を利用する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
種々の実施例において、システムコンポーネントを制御するフィードフォワードを用いる方法は、システムコンポーネントの動作範囲を、2以上のセットポイント、またはセットポイント動作領域に分割するステップと、フィードフォワード項を動作のセットポイントにマッピングするためにフィードフォワードテーブルを生成するステップと、動作セットポイントを受信するステップと、フィードフォワード項が動作セットポイントに存在するか否かを判断するステップとを備え得る。フィードフォワード項が動作セットポイントに存在していない場合、システムコンポーネントは、所望のセットポイントの第一の許容値の範囲内にシステムを移行させるように、コントローラ出力を用いて、必要に応じてインクリメントされ得る。いくつかの実施形態においては、システムに係る定常状態のエラー量は、決定され、第二の許容値と比較される。システムに係る定常状態のエラー量が許容値の範囲内にある場合、対応するフィードフォワード項は、現在のセットポイントのためのフィードフォワードテーブルに記録され得る。システムに係る定常状態のエラー量が第二の許容値の範囲内にない場合、対応するフィードフォワード項は、フィードフォワードテーブルにおいて変更されない。
【0004】
いくつかの実施形態においては、フィードフォワード項が動作セットポイントに存在している場合、システムコンポーネントは、フィードフォワード項に対応するコントローラ出力を用いて制御され得る。このフィードフォワード項は、所望のセットポイントにシステムを移行させるために、フィードフォワードテーブルにおいて、所望のセットポイントに関連付けられている。フィードフォワードに対して起こり得る変化(例えば、システム温度の変化)に関連する、システムに対する変化が検出されたとき、新たなフィードフォワードがフィードフォワードテーブル用に生成され得る。
【0005】
本発明のより完全な理解のために、以下の記載について、添付の図面を交えて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1a】一実施形態に係るフィードフォワード法のフローチャートを示す。
図1b】一実施形態に係るフィードフォワード法のフローチャートを示す。
図2a】フィードフォワードテーブルの実施形態を示す。
図2b】フィードフォワードテーブルの実施形態を示す。
図2c】フィードフォワードテーブルの実施形態を示す。
図3】一実施形態に係るフィードフォワードを実行するシステムの図である。
図4】一実施形態に係る手術用コンソールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
前述の概要説明および後述の詳細な説明は、双方とも例示的且つ説明的なものであって、特許請求の範囲として本発明のさらなる説明を提供することを意図するものであることが、理解されるべきである。
【0008】
手術用コンソールは、種々の手術用装置(例えば、硝子体茎切除術(vitrectomy)用プローブ、水晶体超音波乳化吸引術(phacoemulsification)用ハンドピース等)の機能を支援するために用いられる、種々のシステム(例えば、空気圧システム、流体システム等)を含み得る。手術用コンソールは、これらシステムの異なる状況を制御し、監視するために、(例えば、一以上のコントローラを備える)一以上の制御システムを用い得る。例えば、制御システムは、セットポイント(例えば、アキュムレータタンクの要求圧力のような、ユーザによって要求された、またはシステムとして所望の実行パラメータ)に近い、所望の実行パラメータを達成するために、システムに関するデータを(例えば、ユーザからの入力、一以上のセンサ等を介して)収集し、制御信号(例えば、バルブ位置)をシステム内に送信し得る。いくつかの実施形態においては、セットポイントは、ユーザ(例えば、足踏みスイッチによって設定された要求圧力)から受信され、または、予めプログラムされた/デフォルトのシステムのセットポイント(セットポイントの他のソースも可能である)であり得る。いくつかの実施形態においては、制御システムは、例えば、アクチュエータを移動し、バルブを移動し、パワー出力を増加する等のための信号を出力することによって、システムを制御し得る。
【0009】
いくつかの実施形態においては、制御システムは(例えば、図3に示されたフィードバックコントローラ301を介して)、システムを徐々に変更し得る(例えば、開度1%刻みといったインクリメンタルパーセンテージ、または、回転角度1°刻みといった位置インクリメントによって、バルブを移動させる)。また、他のインクリメントタイプも可能である。いくつかの実施形態においては、ユーザは、インクリメントのサイズを設定し、または、インクリメントサイズは、予め定められたデフォルトであり得る(粗いインクリメント分解能は、結果として、より精細なインクリメントよりも高速変化となり得るが、目標に対してオーバーシュート/アンダーシュートとなる可能性が高い)。いくつかの実施形態においては、インクリメントは、変更可能である(例えば、システムは、該システムが目標セットポイントに近づくように、より精細なインクリメントを用い得る)。システムコンポーネントをインクリメントした後、制御システムは、新たなデータを入手し得る(例えば、圧力センサから圧力測定結果を入手する)。システムは、追加調整が必要であるか否かを確認し、(例えば、追加インクリメンタルパーセンテージによってバルブを移動させる(または、その前のインクリメント動作を実行しない)ように)対応する制御信号を出力してもよい。いくつかの実施形態においては、システムが目標セットポイントの許容値の範囲内にある場合、システムは、インクリメントを停止し得る。許容値は、ユーザから受信してもよいし、または、システムに予めプログラムされてもよい。このタイプの制御は、閉制御ループとして特徴付けられる。インクリメントのサイズおよび変化の周波数は、より高速、またはより低速のシステム応答時間をもたらすことがあり、この応答時間には、(システムの定常状態エラーに影響を与える)より高い、またはより低いオーバーシュート/アンダーシュートを伴う。いくつかの実施形態においては、制御システムは、一以上の実行パラメータを、所望の実行パラメータの範囲内に維持するために、継続して種々のシステムパラメータを監視し、必要に応じて調整を加え得る。
【0010】
いくつかの実施形態においては、制御システムは(例えば、図3に示されたフィードフォワードコントローラ303を介して)、種々の実行パラメータを改善し、所望の軌跡に追随したシステム出力を生成するために、その制御アルゴリズムにおいてフィードフォワードを用いてもよい。例えば、制御システムは、与えられたセットポイントに、種々のシステムコンポーネントの値を記録し得る。これにより、制御システムは、セットポイントが要求されたときに、予め定められた値にシステムコンポーネントを迅速に移行させ得る。例えば、X psiの圧力が求められ、且つ、いくつかのインクリメント変更が比例バルブに加えられた後である場合、制御システムは、X psiの圧力に到達したか否かを判断し、X psiに相当するバルブ位置を記録し得る。これにより、X psiが将来、再び要求された場合、制御システムは、記録された位置にバルブを最初に移動させ得る。制御システムは、継続して圧力を計測し、記録された位置にバルブが配置された後にインクリメント変更が必要であるか否かを判断するが、システムが最初に記録された位置にバルブをジャンプさせることなく、その初期位置からインクリメントする場合に比べて、全体としてのシステム応答時間は、高速となり得る。例として、制御システムが、入口バルブが開度50%の状態のときに、345kPa(50 psi)に到達したと判断し、その次に345kPaのセットポイントが要求された場合、制御システムは、バルブを50%の開度となるように移動させる(インクリメント変更と再測定を何回も繰り返してしまうことを防止する)。いくつかの実施形態においては、システムは、セットポイント範囲(例えば、310〜379kPa(45〜55 psi)の間のセットポイントに対応して、開度50%として記録する)に係るコントローラ出力(例えば、バルブ位置のような)を記録し得る。これにより、セットポイントが要求されたとき、システムは、セットポイントが収まる範囲に対応するコントローラ出力を参照することができる。記録された値によってシステムを制御することは、結果として、所望のセットポイントに対する、より高速のシステム応答時間に繋がる。いくつかの実施形態においては、複数のセットポイントに係る、記録されたバルブ位置(または、他のコントローラ出力)は、一以上のフィードフォワードテーブルにおいて、対応するセットポイントとともに、フィードフォワード項として記録され得る。
【0011】
いくつかの実施形態においては、長期に亘るシステムに対する変化(例えば、環境の変化、システムパラメータまたはシステム挙動に対する変化等)を補償するために、フィードフォワードテーブルは、動的且つ継続的にアップデートされてもよい。例えば、システムの温度が上昇し、または、システムが長期に亘って使用されるにつれて、バルブの開度50%の位置は、既に、345kPaの圧力に対応していない可能性がある(例えば、システム温度の上昇は、結果として全体的な圧力の上昇へと繋がり、これにより、5分間の継続動作後においては、開度40%の位置が、345kPaに対応することとなる)。したがって、フィードフォワードテーブルは、システムを変化に順応させるために、新たなフィードフォワード項により、必要に応じてアップデートされ得る。
【0012】
図1a〜図1bは、一実施形態に係るフィードフォワード方法のフローチャートを示す。フローチャートに示されている要素は、例示的なものである。示された種々の要素は削除され、追加的な要素が追加され、および/または、種々の要素が以下に示されているものと異なるオーダーで実行され得る。
【0013】
ステップ101において、システムの動作範囲は、システム動作に対応して、いくつかの可能性のあるセットポイント、またはセットポイント領域に分割され得る。いくつかの実施形態においては、システムの実行パラメータの動作範囲(例えば、圧力、位置、速度等)は、ユーザによって提示された、またはシステムによって決定された数のポイントまたは領域に分割される。例えば、システム圧力が、0〜690kPa(0〜100 psi)の範囲に亘って動作し、且つ、ユーザまたはシステムが10個の領域を要求する場合、分割領域は、0〜69kPa(0〜10 psi)、76〜138kPa(11〜20 psi)、145〜207kPa(21〜30 psi)、214〜276kPa(31〜40 psi)、283〜345kPa(41〜50 psi)、352〜414kPa(51〜60 psi)、421〜483kPa(61〜70 psi)、490〜552kPa(71〜80 psi)、558〜621kPa(81〜90 psi)、および、627〜690kPa(91〜100 psi)を含む。これは、一つの例であるに過ぎず、他の変形例および分解能も考えられる。例えば、0から5ボルト(V)の動作範囲は、100個の領域に分割され得る(0〜0.05V、0.06〜0.10V、・・・)。いくつかの実施形態においては、特定の値が、領域の代わりに、または領域に加えて、用いられてもよい。例えば、0〜690kPaの動作圧力は、69kPa、138kPa、207kPa、276kPa、345kPa、414kPa、483kPa、552kPa、621kPa、および、690kPaを含み得る。いくつかの実施形態においては、ポイント/領域は、均等に分割されなくてもよい。例えば、動作範囲のある領域は、他の領域よりも粗い分解能で分割され得る。例として、0〜690kPa(0〜100 psi)の動作圧力に係る10個の領域は、0〜103kPa(0〜15 psi)、110〜207kPa(16〜30 psi)、214〜310kPa(31〜45 psi)、310〜324kPa(45〜47 psi)、331〜345kPa(48〜50 psi)、352〜359kPa(51〜52 psi)、365〜379kPa(53〜55 psi)、386〜483kPa(56〜70 psi)、490〜586kPa(71〜85 psi)、および、593〜690kPa(86〜100 psi)を含み得る。異なる範囲部分において異なる分解能を適用することによって、より高頻度に動作される範囲部分では、より精細な制御が可能となる。
【0014】
ステップ103において、分割されたセットポイントまたはセットポイント領域は、参照テーブルを介して、フィードフォワード項(コントローラ出力)にマップされる。図2aは、対応するフィードフォワード項(この場合、開度がパーセント表示されたバルブ位置)にマップされた分割動作範囲(この場合、圧力)を含む参照テーブル201aの例を示している。いくつかの実施形態においては、分割されたセットポイントまたはセットポイント領域は、複数のフィードフォワード項にマップされ得る。図2bは、対応する複数のフィードフォワード項(この場合、開度がパーセント表示された、入口バルブ位置および出口バルブ位置)にマップされた分割動作範囲を含む参照テーブル201bの例を示す。例えば、310kPa(45 psi)のセットポイントが要求されたとき、システムは、40%の入口バルブ位置および60%の出口バルブ位置の初期コントローラ出力を用いる。いくつかの実施形態においては、分割セットポイントまたはセットポイント領域は、複数の参照テーブル(例えば、各々が変数を持つ、または、各々が特定のシステム動作モード/状態に相当する)にマップされ得る。図2cは、二つの参照テーブルを示しており、第一の図は、圧力が上昇している場合に用いるための、フィードフォワード項にマップされた分割動作範囲を伴う参照テーブル201cを示し、第二の図は、圧力が減少している場合に用いるための参照テーブル201dを示す。いくつかの実施形態においては、フィードフォワード項は、(例えば、工場のデフォルト、以前のシステムの稼動等により)予め追加されてもよい。例えば、全てのフィードフォワード項は、0に設定されてもよい。いくつかの実施形態においては、フィードフォワード項は、システムが動作するにつれて、参照テーブルにおいて追加/アップデートされ得る(以下を参照)。
【0015】
ステップ105において、動作セットポイントが受信され得る。例えば、動作パラメータ(例えば、圧力、位置、速度等)は、手術用コンソール、足踏みスイッチ、キーボード等から受信され得る。セットポイントは、ユーザからの入力として受信され、または、プログラム(例えば、手術実行プログラムは、異なる手術処置のパートの間に、異なるセットポイントを指示する)の一部として受信され得る。いくつかの実施形態においては、フィードフォワード項が、所望のセットポイントのために存在しているか否かを判断するために、制御システムは、対応するフィードフォワードテーブルにアクセスし得る。
【0016】
ステップ107において、フィードフォワード項が現に存在していない場合、制御システムは、所望のセットポイントにシステムを移行させるために、対応するコンポーネントをインクリメントする(例えば、バルブを移動させる)。制御システムは、関連する測定結果(例えば、圧力、温度等)を受信し続け、コンポーネントを再度インクリメントするか、前回のインクリメントを取り消すか、または、コンポーネントをインクリメントしないかどうかについて、再評価する。いくつかの実施形態においては、インクリメント手順(例えば、インクリメントサイズ、および測定されたシステムパラメータに対する指示)は、予め制御システムにプログラムされてもよい。例えば、制御システムのコントローラは、システムの圧力を減少させるために、バルブを徐々に閉鎖するようにプログラムされ得る。
【0017】
ステップ109において、制御システムは、セットポイントが到達したか否かを判断する。例えば、関連するシステム測定結果が、所望のセットポイントの許容値(例えば、測定された圧力が、所望のセットポイント圧力の+/−1%以内、+/−1 psi以内等)内にあるか否かを判断するために、関連するシステム測定結果(例えば、システムのセンサによって取得された)は、セットポイントと比較される(例えば、チャンバー内の圧力が、所望のセットポイント圧力と比較される)。なお、他の数値範囲も考えられる(例えば、+/−5%、+/−10%等)。許容値は、ユーザによって提示されてもよいし、予め定められてもよいし、システムデフォルトであってもよい。
【0018】
ステップ111において、システムが許容可能なセットポイントの許容値の範囲内にある場合、システムの定常状態エラーが決定され得る。いくつかの実施形態においては、コントローラは、システムの測定結果(例えば、センサの値)を受信し続け、初期のセットポイントが許容値内に達した後であっても、関連するシステムコンポーネントにコントローラ出力を提供し続け得る。例えば、コントローラは、周期的に(例えば、0.1秒毎)出力を提供してもよい。他の周期も考えられ得る。いくつかの実施形態においては、コントローラが、所望のセットポイントを維持している間には、コントローラ出力は、実質的に同じであってもよい。しかしながら、ある場合において、コントローラは、システム変動を補償するために、コントローラ出力を変化させてもよい。いくつかの実施形態においては、システムの定常状態エラーを決定するステップは、コントローラ出力(例えば、バルブ位置)の複数のサンプルの平均を、コントローラ出力の標準偏差と比較するステップを有し得る。補償のために用いるサンプルの数は、予め定められてもよいし(例えば、100)、または、比較のためのサンプルは、次にセットポイントが変化する(例えば、ユーザが新たなセットポイントを入力する場合)まで、生成され続けてもよい。
【0019】
ステップ113において、システムの定常状態エラー(例えば、生成されたコントローラ出力サンプルの平均に対する標準偏差の比率)の量が、許容範囲にある場合、フィードフォワードテーブルは、コントローラ出力の平均値の量(または、他の関連するシステム値)によりアップデートされる。例えば、コントローラ出力サンプルの平均値で除算された、コントローラ出力サンプルの標準偏差が、予め定められた値(例えば、0.1、0.4等)よりも小さい場合、フィードフォワードテーブルは、コントローラ出力の平均値によってアップデートされ得る。他の定常状態エラーの量も可能である(例えば、分散と平均との比較に基づいて)。フィードフォワード項を記録するための他の基準も考えられる。例えば、フィードフォワード項が未だセットポイントに存在していない場合、セットポイントに係るコントローラ出力の平均は、定常状態エラー量を決定することなく、自動的に入力され得る。他の実施例として、システムは、標準偏差および/またはセンサの測定結果の平均に基づいて(例えば、システムの圧力が、コントローラ出力の間にどれ程安定しているかの判断に基づいて)、コントローラ出力を維持するか否かを判断してもよい。
【0020】
ステップ115において、フィードフォワード項が、所望のセットポイントのために存在している場合、フィードフォワード項は、所望のセットポイントのための初期システムコントローラ出力として用いられ得る。コントローラは、所望のセットポイントに到達する(または、セットポイントの許容値の範囲内に入る)ために追加調整が必要であるか否かを判断するために、(センサデータのような)データを受信し得る。いくつかの実施形態においては、フィードフォワード項は、追加調整が必要である場合、および/または、システムの定常状態エラーが許容値の範囲内にある場合、アップデートされ得る。
【0021】
ステップ117において、定常状態エラーとなるような、テーブル内のフィードフォワード項に影響を与えるシステムへの変化が検出されたときは(例えば、システムの温度変化が検出された場合)、テーブルのセットポイントに関して(例えば、将来的に)新たなフィードフォワード項が決定され得る。例えば、システムの温度がX°(例えば、Xは、ユーザによる入力、またはシステムのデフォルトであってもよい)よりも大きく変化した場合、フィードフォワード項は、フラグを立てられてもよく、デフォルト値に設定等されてもよい。フィードフォワード項をいつ置換するかを決定することは、他のシステム特性(例えば、動作時間、システムモード、使用されている器具のタイプ等)に基づいてもよい。いくつかの実施形態においては、フィードフォワード項の置換が決定されたとき、その前のフィードフォワード項は、初期のコントローラ出力として継続して用いられ得るが、新たなフィードフォワード値が(例えば、対応するセットポイントに関する、その後のコントローラ出力の平均に基づいて)決定可能となったとき、置換のためのフラグを立てられ得る。このように、動的且つ継続的なフィードフォワード項のアップデートは、システムまたは環境条件の変化(例えば、温度および圧力)に対して補償し得る。このことは、結果として、より高速な応答時間、および、より良好なトラッキングへと繋がる。いくつかの実施形態においては、新たなフィードフォワード項は、セットポイントが入力された時間毎に計算され得る(例えば、システムがセットポイント値に到達し、且つ、定常状態エラーが許容値の範囲内にある時間毎に、対応するコントローラ出力(または、コントローラ出力の平均)は、フィードフォワードテーブル内において、該当するセットポイントに係る対応するフィードフォワード項をアップデートするために用いられ得る)。
【0022】
いくつかの実施形態においては、図1a〜図1bに示されたフィードフォワード方法は、アキュムレータタンクに物資を供給する比例バルブを制御することによって、アキュムレータタンク(または、他の容器)の圧力を制御するために用いられる。いくつかの実施形態においては、一以上のフィードフォワード参照テーブル(例えば、図2に示すような)が、生成され得る(例えば、増加出力用のテーブル201と、減少出力用のテーブル201d)。いくつかの実施形態においては、バルブは、バルブを横断する減圧の機能として、非線形の挙動(入力圧力−セットポイント)を示し得る。このことは、結果として、異なる入力圧力に対する異なるフィードフォワード値となる。いくつかの実施形態においては、二つのテーブルが、バルブ出力における増加ヒステリシスを補償するために用いられ得る(例えば、バルブは、長期に亘る温度の機能として、動的な動作変化を起こし得る。そのため、一つのテーブルが、入力圧力が増加しているときに用いられ、一つのテーブルが、入力圧力が減少しているときに用いられ得る)。いくつかの実施形態においては、セットポイントの範囲は、所望の分解能に依って、複数のセグメントに分割されてもよい(例えば、この実施例においては、約5%の分解能を達成するために、20セグメントが用いられ得る)。他のセグメント数、および他の分解能(例えば、1%)も可能である。システムによって新たなセットポイントが用いられた場合、出力が、所望のセットポイントに達した(または、例えばセットポイントのエラー許容値の範囲内にある)ときに、コントローラ出力の全体は、多数のサンプルにより平均化されてもよい。
【0023】
K=テーブル入力Kに最も近いセットポイント(ここで、Kは選択されたポイントまたはポイント範囲として提供され得る)
i+K=サンプルiの時間で正方向のセットポイントSを維持するために必要なコントローラ出力(例えば、制御されるバルブのための駆動信号)。
i-K=サンプルiの時間で負方向のセットポイントSを維持するために必要なコントローラ出力(例えば、制御されるバルブのための駆動信号)。
【0024】
K+=正方向のSに対応するフィードフォワードテーブル入力
K-=負方向のSに対応するフィードフォワードテーブル入力
【数1】
【数2】
平均値の標準偏差は、以下のように計算される。
【0025】
【数3】
【数4】
平均値に対する標準偏差の比率(例えば、σK+/TK+、またはσK-/TK-)が、許容値の範囲内(例えば、0.1以下)である場合、平均バルブ(TK+またはTK-)は、フィードフォワード参照テーブルにおけるセットポイントの最も近いもの(例えば、最も近い値、または最も近い値の範囲)に指定され得る(すなわち、フィードフォワード項として用いられる)。他の許容値も考えられ得る(例えば、0.1、0.2、0.4以下等)。上記比率が、許容値の範囲内にない場合、新たに計算されたフィードフォワード項は、雑音成分が多過ぎるとみなされ、その前の値(または、値無し)がテーブルにおいて維持され得る。フィードフォワード項を取得することは、異なるセットポイントが要求される(例えば、異なる入力圧力の要求)につれて、繰り返されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態においては、追加的なパラメータ/テーブルが必要となり得る。例えば、比例バルブの制御において、比例バルブへの入力圧力は変化し、必要なバルブ位置を変化させ得る。比例バルブの場合、コントローラ出力は、セットポイントおよび入口の圧力に拠る。この場合、入口圧力は、インクリメント(例えば、34.5kPa(5 psi))に分割される必要もあり、圧力インクリメント毎に1セットのテーブルが生成され得る。各領域のための専用のテーブルは、フィードフォワード項が決定されたときに、特定の入力圧力に依って、アップデートされてもよい。同様に、現在の入力圧力は、コントローラ出力を決定するための参照プロセスで用いられ得る。ここで、このコントローラ出力は、現在の入力圧力でのあるセットポイントのために必要となる。
【0027】
一例となる制御システムが、図3に示されている。いくつかの実施形態においては、制御システムは、(フィードバックを含む)フィードバック制御アルゴリズムを実行するフィードバックコントローラ301と、(フィードフォワード参照テーブル321を用いて)フィードフォワード制御アルゴリズムを実行するフィードフォワードコントローラ303とを、ハードウェア、ファームウェア、ロジックウェア、またはソフトウェアの形態で備える。いくつかの実施形態においては、立ち上がり時間、立ち下がり時間、トラッキング、または、システムにおける外乱除去、あるいはフィードフォワードコントローラ303への入力305(例えば、入力圧力)に依存し、且つ、フィードバックコントローラ301およびフィードフォワードコントローラ303の出力307からは独立した他の値のようなパフォーマンス値を改善するために、フィードフォワードは、システム動作の情報を利用し得る。システムは、デジタルアナログ変換器309、増幅器311/317、アクチュエータ313(例えば、コントローラ出力307に反応するバルブアクチュエータ)、センサ315(例えば、圧力の測定結果、またはセットポイントが到達したか否かを示す他の測定結果を提供する)、および、アナログデジタル変換器319といった、他のコンポーネントを含み得る。いくつかの実施形態においては、フィードフォワード参照テーブル321は、コントローラ303、またはコントローラ303にアクセス可能なメモリに記録され得る。
【0028】
いくつかの実施形態においては、制御システムは、一以上のプロセッサを備えてもよい。プロセッサは、単一の演算処理装置、または複数の演算処理装置を有してもよい。このような演算処理装置は、マイクロプロセッサ、コントローラ(例えば、コントローラ301および303)(これらはマイクロコントローラであってもよい)、デジタル信号処理プロセッサ、マイクロコンピュータ、中央演算処理装置、フィールド プログラマブル ゲイト アレイ、プログラマブル ロジック装置、状態機械、論理回路、制御回路、アナログ回路、デジタル回路、および/または、動作指令に基づいて信号(アナログ、および/またはデジタル)を操作するいずれの装置であってもよい。プロセッサに連結および/または埋設されたメモリは、単一のメモリ装置、または複数のメモリ装置であり得る。このようなメモリ装置は、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、スタティックメモリ、ダイナミックメモリ、フラッシュメモリ、キャッシュメモリ、および/または、デジタル情報を記録するいずれの装置であってもよい。なお、プロセッサが、状態機械、アナログ回路、デジタル回路、および/または論理回路を介して、一以上の機能を実行しているとき、対応する動作指令を記録しているメモリは、状態機械、アナログ回路、デジタル回路、および/または論理回路を含む回路に、埋設され、または外部に取り付けられ得る。図1a〜図1bに関連して説明され、記載された、少なくともいくつかの要素に対応する動作指令を、メモリは蓄積し、プロセッサは実行し得る。
【0029】
図4は、一実施形態に係る手術用コンソールを示す。図4に示されているように、手術用コンソール401は、タッチスクリーン403と、容器407と、バルブ405と、アクチュエータ313とを備える。手術用コンソール401は、足踏みスイッチ409に連結されてもよい。さらに図示されているように、システムコンポーネント411(例えば、硝子体茎切除術用プローブ)は、(一以上のチューブを介して)手術用コンソールに連結されてもよい。手術用コンソール401の他の構成も考えられ得る。いくつかの実施形態においては、システムコンポーネント411は、手術用コンソール401の内部にあってもよい(例えば、システムコンポーネント411は、バルブ405を含み得る)。他のシステムコンポーネント411も考えられ得る(例えば、システムコンポーネントは、水晶体超音波乳化吸引術用ハンドピースを含んでもよい)。
【0030】
本種々の修正が当業者によって加えられ得る。本発明の他の実施形態は、本明細書の考察、および本稿で開示された本発明の実用例から、当業者にとって明らかである。本明細書および実施例は、添付の特許請求の範囲およびそれに相当するものによって示される、本発明の真の範囲および概念を伴う例としてのみ、考慮されるべきものであることを意図している。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図3
図4