特許第5757214号(P5757214)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5757214
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】LED照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/00 20150101AFI20150709BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20150709BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20150709BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20150709BHJP
   H01L 33/64 20100101ALI20150709BHJP
   F21Y 101/02 20060101ALN20150709BHJP
【FI】
   F21V29/00 111
   F21V23/06
   F21V19/00 450
   H01L33/00 400
   H01L33/00 450
   F21Y101:02
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-217441(P2011-217441)
(22)【出願日】2011年9月30日
(65)【公開番号】特開2013-77493(P2013-77493A)
(43)【公開日】2013年4月25日
【審査請求日】2014年4月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100142664
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 昌俊
(72)【発明者】
【氏名】高原 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 征彦
(72)【発明者】
【氏名】松下 博史
(72)【発明者】
【氏名】中島 啓道
(72)【発明者】
【氏名】大澤 滋
(72)【発明者】
【氏名】松本 晋一郎
【審査官】 三島木 英宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−009784(JP,A)
【文献】 特開2007−157690(JP,A)
【文献】 特開2010−049830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/00
F21V 19/00
F21V 23/06
H01L 33/48
H01L 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板、この基板の一面側に設けられた発光ダイオードおよびこの発光ダイオードに電気接続されるように前記基板の一面側に設けられた入力端子を有する発光体と;
開口を有する回路基板、この回路基板の少なくとも一面側に実装され前記発光ダイオードを点灯する点灯回路を形成する点灯回路部品および前記回路基板の一面側に設けられた前記点灯回路の出力端子を有し、前記入力端子が前記出力端子に電気接続されるように前記発光体を前記回路基板の一面側に実装している点灯装置と;
端側に開口部を有するとともに、他端側に中央部に挿通部を有する平板部、この平板部の中央から外方に突出する突出部、この突出部の上面に前記挿通部に対向するように設けられ、かつ、内面内側に前記挿通部よりも一端側に突出形成されて、前記基板の他面側に熱伝導可能に取り付けられ、前記発光体を支持する熱伝導部を有し、前記開口部から前記発光ダイオードの放射光が出射し、かつ、前記点灯回路部品の少なくとも一部が前記挿通部よりも一端側に配設するように前記点灯装置を収納している装置本体と;
を具備していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
発光ダイオードと;
この発光ダイオードを他面側に実装している回路基板と、この回路基板の前記発光ダイオードの実装領域およびその反対側の一面側領域を除く少なくとも一面側に実装され前記発光ダイオードを点灯する点灯回路を形成する点灯回路部品とを有する点灯装置と;
端側に開口部を有するとともに、他端側に中央部に挿通部を有する平板部、この平板部の中央から外方に突出する突出部、この突出部の上面に前記挿通部に対向するように設けられ、かつ、内面内側に前記挿通部よりも一端側に突出形成されて、前記回路基板の前記発光ダイオードの実装領域の反対側の一面側領域に熱伝導可能に取り付けられ、前記回路基板を支持する熱伝導部を有し、前記開口部から前記発光ダイオードの放射光が出射し、かつ、前記点灯回路部品の少なくとも一部が前記挿通部よりも一端側に配設するように前記点灯装置を収納している装置本体と;
を具備していることを特徴とするLED照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明光を放射する発光体からの熱が熱伝導部を介して放熱されるLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED照明装置としてのフラット形のランプ装置は、例えばGX53形の口金を用いたランプ装置を一例とするように、略円筒体の上面の中央部側から円筒状に突出した突出体を有する偏平な筐体を備えている。そして、突出体内またはその近傍にLEDが実装されたモジュール基板やLEDを点灯する点灯装置が配置されている。
【0003】
そして、ランプ装置には、LEDから放射される光を制光体(反射体)によって狭角配光にして、ダウンライトやスポットライトに適した配光としているものがある。例えば、突出体の頂部側内壁面にモジュール基板が配置され、LEDから放射される光を制光体によって制光するランプ装置が提案されている(例えば特許文献1参照。)。このランプ装置は、モジュール基板の接触面が突出体の頂部側内壁面に面接触して熱的に接触した状態に固定されているので、LEDが発生する熱を突出体から照明器具の器具本体に熱伝導させて放熱しやすくなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−262781号公報(第5頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
モジュール基板が突出体の頂部側内壁面またはその近傍に配置されていると、点灯装置が筐体の略円筒体内に配置されるので、略円筒体の開口部からモジュール基板までの奥行き寸法が大きく、ランプ装置の小型化や薄型化が図りにくいという欠点を有する。さらに、LEDから放射される光の一部が制光体で反射を繰り返して減衰するので、光の取出し効率が低下するという欠点を有する。また、モジュール基板と点灯装置は、離間しているので、それらの電気接続に手間を要するという欠点を有する。
【0006】
本発明の実施形態は、小型化や薄型化が可能であって、LEDを有する発光体の熱が効率的に放熱されるとともに光取出し効率が向上するLED照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態のランプ装置は、発光体、点灯装置、および装置本体を備えて構成される。
【0008】
発光体は、基板、発光ダイオードおよび入力端子を有してなる。発光ダイオードおよび入力端子は、それぞれ基板の一面側に設けられ、さらに入力端子は、発光ダイオードに電気接続されるように設けられる。
【0009】
点灯装置は、開口を有する回路基板と、この回路基板の少なくとも一面側に実装されて、発光ダイオードを点灯する点灯回路を形成する点灯回路部品と、回路基板の一面側に設けられた点灯回路の出力端子とを有している。そして、発光体の入力端子が出力端子に電気接続されるようにして、発光体を回路基板の一面側に実装している。
【0010】
置本体は、一端側に開口部を有するとともに、他端側に中央部に挿通部を有する平板部、この平板部の中央から外方に突出する突出部、この突出部の上面に挿通部に対向するように設けられ、かつ、内面内側に挿通部よりも一端側に突出形成されて、基板の他面側に熱伝導可能に取り付けられ、発光体を支持する熱伝導部を有し、開口部から発光ダイオードの放射光が出射し、かつ、点灯回路部品の少なくとも一部が挿通部よりも一端側に配設するように点灯装置を収納している。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、発光体と装置本体の開口部との距離を短くできて発光ダイオードの放射光の取出し効率を上昇できることが期待できる
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施形態を示すLED照明装置の概略正面図である。
図2】同じく、LED照明装置を示し、(a)は概略上面図、(b)は概略下面図である。
図3】同じく、LED照明装置の概略正面断面図である。
図4】同じく、照明器具の一部切り欠き概略側面図である。
図5】本発明の第2の実施形態を示すLED照明装置の概略正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0014】
本実施形態のLED照明装置は、図1ないし図3に示すように、ランプ装置1に構成されている。図3において、ランプ装置1は、発光体2、点灯装置3、熱伝導部の一部を構成する熱伝導部材4および装置本体5を備えている。
【0015】
発光体2は、平板状の基板6、この基板6の一面6aに複数個が設けられた発光ダイオードとしてのLEDベアチップ7およびLEDベアチップ7を覆う封止樹脂8を有して形成されている。基板6は、例えばアルミニウム(Al)板からなり、略長方形状に形成されて、一面6aに図示しない絶縁層を介してLEDベアチップ7を実装し、図示しない配線パターンを形成している。LEDベアチップ7は、配線パターンにより直列接続されている。また、基板6の一面6aには、配線パターンに電気接続されるように入力端子9が設けられている。すなわち、入力端子9は、一対からなり、直列接続されたLEDベアチップ7の両端間に接続されている。
【0016】
LEDベアチップ7は、平板状の基板6の一面6aに実装されることにより、平面状に設けられているとともに、その複数個が例えばマトリックス状に実装されている。LEDベアチップ7は、例えば青色光を放射する。そして、基板6の一面6aには、複数個のLEDベアチップ7を包囲して、例えばシリコーン樹脂の枠部10が長方形状に形成されている。この枠部10の内側に封止樹脂8が充填されて、LEDベアチップ7が埋められている。封止樹脂8の外表面は、平坦状に形成されている。
【0017】
封止樹脂8は、透光性の例えばシリコーン樹脂であり、図示しない黄色蛍光体が混入されている。この黄色蛍光体は、LEDベアチップ7から放射された青色光が入射されると、青色光を黄色光に波長変換する。この黄色光と、LEDベアチップ7から放射された青色光が封止樹脂8の外表面から出射し混色(混光)することにより、発光体2から白色光が放射される。封止樹脂8の外表面は、発光体2の発光面となっている。
【0018】
なお、発光体2は、基板6の一面6a側に表面実装形の発光ダイオードを実装したものであってもよい。そして、発光体2は、点灯装置3の回路基板10に実装している。
【0019】
点灯装置3は、平板状の回路基板10およびこの回路基板10の両面10a,10b側にそれぞれ実装された点灯回路部品11,12を有して形成されている。回路基板10は、例えばガラスエポキシ材からなり、略円形状に形成されているとともに、その中央部に開口としての円形状の中央孔13が設けられている。
【0020】
点灯回路部品11,12は、回路基板10に形成された図示しない配線パターンにより点灯回路を形成している。この点灯回路は、発光体2のLEDベアチップ7に定電流を供給して、LEDベアチップ7を点灯(発光)させる既知の構成により形成されている。そして、点灯回路の一対の出力端子14,14(図中、一方のみを示す。)が回路基板10の一面10a側の中央孔13近傍に設けられている。
【0021】
そして、回路基板10は、その一面10側に複数個のスペーサ15を介して発光体2を実装している。このとき、発光体2の発光部が中央孔13に対向し、発光体2の入力端子9が出力端子14に例えばはんだ付けされて電気接続される。スペーサ15は、接着材により発光体2の基板6の一面6a側および回路基板10の一面10a側にそれぞれ接着され、基板6および回路基板10を強固に結合させている。これにより、点灯回路から発光体2のLEDベアチップ7に定電流を供給可能にしている。そして、点灯回路の入力端子16は、回路基板10の一面10a側の端部に設けられている。
【0022】
熱伝導部材4は、熱伝導性の金属例えばアルミニウム(Al)により円柱状に形成さている。そして、一端側4aの端面を発光体2の基板6の他面6bに密着させるようにして、基板6を接着材等により取り付けている。熱伝導部材4は、発光体2を装置本体5に支持させている。
【0023】
装置本体5は、合成樹脂例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂により、一端側5aに開口部17、他端側5bに平板部18およびこの平板部18の中央部に形成された円形状の挿通部19を有する略円筒状に形成されている。そして、平板部18の上面18aには、その中央部に外方に突出する円筒状の突出部20と、この突出部20に隣接する一対のランプピン21,21(図中、一方のみを示す。)が配設されている。そして、突出部20に熱伝導部の一部を構成する放熱部としての放熱部材22が設けられている。すなわち、熱伝導部材4と放熱部材22で熱伝導部が形成される。
【0024】
放熱部材22は、例えばアルミダイキャストによって成型され、突出部20の上面に挿通部19に対向するようにして取り付けられている。放熱部材22の内面22b側には、肉厚であって直方体形状の取付部23が突出形成されている。
【0025】
そして、取付部23から放熱部材22の外周縁に向かって略直方体の固定部24が形成されている。この固定部24の先端には、キー部25が設けられている。また、固定部24には、ねじ孔26が設けられている。固定部24は、図2(a)に示すように、放熱部材22の中心22cに対して120°間隔で3個形成されている。
【0026】
図3に示すように、平板部18の上面18aには、段付きの貫通孔27を有する円柱状のダボ28が固定部24に当接するように突出形成されている。そして、貫通孔27に挿入されたねじ29が固定部24のねじ孔26に螺着されている。これにより、放熱部材22は、突出部20に取り付けられている。
【0027】
そして、放熱部材22は、取付部23に形成された凹部を有する貫通孔30,30に上面22a側からねじ31,31が挿通されて、熱伝導部材4のねじ孔32,32に螺着されている。これにより、取付体23に熱伝導部材4の他端側4bの端面が密接して、熱伝導部材4が固定されている。熱伝導部材4は、放熱部材22を介して装置本体5の突出部20に固定されている。こうして、放熱部材22に支持された発光体2および点灯装置3は、装置本体5の開口部17から発光体2の放射光が出射するように装置本体5の所定の位置に収納されている。なお、点灯装置3は、その回路基板10が装置本体5の内側に設けた他の保持部材でさらに支持するようにしてもよい。
【0028】
そして、放熱部材22は、突出部20の外周面よりも当該外周面の法線方向に若干突出し、さらにキー部25が突出している。キー部25は、ランプ装置1が取り付けられるソケットのキー溝に挿入されて取り付けられる。
【0029】
なお、放熱部材22の上面22aには、図示しない放熱シートが配設される。放熱部材22のねじ孔26は、放熱シートにより、上面22a側が閉じられる。
【0030】
一対のランプピン21,21は、例えば黄銅からなり、その頂部側が略半球状に形成された略円筒状に形成され、突出部20に隣接するとともに、平板部18の上面18aから上方に突出するように設けられている。そして、ランプピン21,21は、点灯装置3の回路基板10に設けられた入力端子16,16(図中、一方のみを示す。)に対応して設けられ、点灯装置3が装置本体5内に収納されたときに、入力端子16,16の近傍に位置する部位に設けられている。ランプピン21,21は、入力端子16,16にそれぞれ接続されているリード線33を挿通して、その頂部側でリード線33をはんだ付けしている。こうして、一対のランプピン21,21は、点灯装置5の一対の入力端子16,16に電気接続されている。
【0031】
そして、装置本体5の開口部17には、保護カバー34が取り付けられている。保護カバー34は、透光性を有する例えばポリカーボネート(PC)樹脂にて成型されている。その外面34aは、平面であって円形状に形成されている。その内面34bには、開口部17の内面17bに沿う突出体35が断続的に複数設けられている。その突出体35には、係止爪36が設けられたものがあり、係止爪36が開口部17の内面17bに形成された係止溝37に係止される。これにより、保護カバー34は、装置本体5の開口部17に取り付けられている。そして、保護カバー34は、装置本体5内をほぼ閉塞するように取り付けられている。
【0032】
保護カバー34の外面34aの周縁側には、直方体状の指掛け部38,38が突出形成されている。図2(b)に示すように、指掛け部38,38は、180°回転対称に設けられている。また、外面34aの周縁側には、照明器具への装着位置を表示する三角形のマーク39が設けられている。
【0033】
そして、図1に示すように、装置本体5の平板部18側の外周面には、三角形状の凹部40が一定の間隔で形成されている。
【0034】
また、装置本体5は、図3に示すように、制光体としての反射鏡41を収納している。反射鏡41は、略楕円形に形成され、頂部側開口42が回路基板10の中央孔13に対向するようにして、回路基板10および保護カバー34に挟まれるように設けられている。すなわち、反射鏡41は、回路基板10の他面10b側に配設されている。反射鏡41は、例えばアルミニウムにより成型され、その内面41aが反射面に形成されている。
【0035】
そして、ランプ装置1は、図4に示すように、照明器具43に装着される。この照明器具43は、天井等に埋設されるダウンライトであり、器具本体44に設けられたフランジ部45と一対の取付けばね46,46とにより天井等に取り付けられている。
【0036】
器具本体44は、アルミダイキャストによって成型され、その外面44aに放熱フィンを兼ねる補強片47,48などを有する略円筒状の箱体に形成されている。器具本体44の内面44bは、例えば白色塗装により反射面に形成されている。そして、上板部49の内側にソケット装置50を配設している。このソケット装置50にランプ装置1の突出部20が装着されて取り付けられている。すなわち、ソケット装置50は、ランプ装置1の突出部20を装着する周知の構成で形成されている。
【0037】
ランプ装置1は、そのキー部25により、ソケット装置50に固定される。また、器具本体44の内面44bには、ランプ装置1のマーク39と位置合わせをするための図示しない位置合わせマークが設けられている。
【0038】
次に、第1の実施形態の作用について述べる。
【0039】
照明器具43に外部電源が投入されると、ソケット装置50が給電される。ランプ装置1の点灯装置3には、一対のランプピン21,21およびリード線33,33を介して外部電源の交流電圧(例えばAC100V)が入力する。点灯装置3は、その点灯回路部品11,12等によって形成される点灯回路が動作して、出力端子14を介して発光体2に定電流を供給する。これにより、LEDベアチップ7は、点灯し、発光体2から白色光が放射される。当該放射光は、回路基板10の中央孔13、反射鏡41の頂部側開口42および保護カバー34を通過してランプ装置1から出射し、照明器具43の開口から外方に出射する。この出射光により、外方の被照射面や被照射物などが照明される。
【0040】
そして、発光体2は、熱伝導部材4により、装置本体5内の所定の位置に収納されて、装置本体5の開口部17(保護カバー34)との距離が小さくなっている。また、当該距離が小さいことにより、反射鏡41は、略楕円形の広角に形成されて、発光体2の放射光の反射割合が低くなっている。これらにより、発光体2の放射光は、損失(減衰)が少ない状態で、装置本体5の開口部17から保護カバー34を介して出射されることになり、ランプ装置1の光取出し効率が向上する。また、回路基板10よりも開口部17側の装置本体5内は、ほぼ反射鏡41のスペースとなるので、反射鏡41は、発光体2の放射光を損失の少ない広角配光するように形成可能となる。また、狭角配光するように形成可能である。
【0041】
また、発光体2と装置本体5の開口部17との距離が小さくなることにより、装置本体5の奥行き(高さ)寸法を小さくすることが可能であり、これにより、ランプ装置1を小型化、薄型化が可能となる。
【0042】
そして、LEDベアチップ7の点灯により、発光体2に熱が発生する。この熱は、発光体2を取り付けている熱伝導部材4に伝熱され、熱伝導部材4から装置本体5の放熱部材22に伝熱される。そして、放熱部材22からソケット装置50に伝熱されて、器具本体44に伝熱されて外部空間に放熱される。熱伝導部材4および放熱部材22は、共に熱伝導性の高い金属例えばアルミニウム(Al)により形成されているので、発光体2に発生した熱は、迅速に熱伝導されてランプ装置1の外部に放出される。すなわち、発光体2の熱は、熱伝導性を有する熱伝導部材4および放熱部材22により効率的に放熱される。
【0043】
そして、点灯装置3の回路基板10に発光体2が実装されて、点灯装置3の出力端子9と発光体2の入力端子6とが電気接続されるので、点灯装置3と発光体2との電気接続が容易に行える。
【0044】
本実施形態によれば、点灯装置3は、発光体2の発光部が回路基板10の中央孔13に対向し、発光体2の入力端子9が出力端子14に電気接続されるようにして発光体2を回路基板10の一面10a側に実装するので、発光体2と点灯装置3とを容易に電気接続することができるとともに、装置本体5の開口部17および放熱部材22間の奥行き(高さ)寸法を小さくできて、装置本体5を小型化、薄型化でき、発光体2と装置本体5の開口部17との距離を小さくできて発光体2の放射光の取出し効率を上昇できるという効果を有する。また、発光体2に発生した熱を熱伝導部材4により、装置本体5の放熱部材22に熱伝導させて放熱部材22から放熱できるので、発光体2の温度上昇を抑制できて、発光体2を長寿命化できるという効果を有する。
【0045】
なお、本実施形態において、LED照明装置は、ランプ装置1に構成したが、これに限られるものではなく、装置本体5を一端側に開口部および他端側に放熱部を有する器具本体や筐体に構成した照明器具であってもよい。
【0046】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0047】
図5は、本実施形態を示すLED照明装置の概略正面断面図である。なお、図と同一部分および同一部分に相当する部分には、同一符号を付して説明は省略する。
【0048】
図5に示すLED照明装置は、ランプ装置1Aに構成されている。ランプ装置1Aは、図3に示すランプ装置1において、発光体2に替えて表面実装形の発光ダイオード51を具備している。そして、回路基板10には、中央孔13が設けられていなく、両面10a,10b側が平面状となっている。
【0049】
発光ダイオード51は、回路基板10の他面10b側の中央部に複数個が実装されている。点灯回路部品11,12は、発光ダイオード51の実装領域およびこの実装領域の反対側の一面10a側領域を除く両面10a,10b側に実装されている。そして、発光ダイオード51は、点灯回路部品11,12で形成される点灯回路と図示しない配線パターンにより電気接続されている。
【0050】
熱伝導部材4は、回路基板10の発光ダイオード51の実装領域の反対側の一面10a側領域に接着材により取り付けられている。熱伝導部材4は、回路基板10を支持している。
【0051】
発光ダイオード51の点灯に伴って発生した熱は、回路基板10から熱伝導部材4に伝熱され、熱伝導部材4から放熱部としての装置本体5の放熱部材22に伝熱されて放熱される。
【0052】
本実施形態のランプ装置1Aによれば、回路基板10に実装された発光ダイオード51に発生した熱は、回路基板10から直接的に熱伝導部材4に伝熱されて、装置本体5の放熱部材22から放熱できるので、発光ダイオード51の温度上昇を抑制できて、発光ダイオード51および点灯装置3を長寿命化できるという効果を有する。
【0053】
また、発光ダイオード51は、点灯装置3の回路基板10に実装されるので、発光ダイオード51と点灯装置3との電気接続を格別の手間を要しなくすることができて、省力化およびランプ装置1Aのコスト低減を図ることができるという効果を有する。
【符号の説明】
【0054】
1,1A…LED照明装置としてのランプ装置1、2…発光体、3…点灯装置、4…熱伝導部としての熱伝導部材、5…装置本体、6…基板、7…発光ダイオードとしてのLEDベアチップ、9…入力端子、10…回路基板、11,12…点灯回路部品、14…出力端子、17…開口部、18…平板部、19…挿通部、20…突出部、22…熱伝導部としての放熱部材、51…発光ダイオード
図1
図2
図3
図4
図5