(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定部材の前記軸体表面から径方向に突出している部分の頭頂部上に弾性部材を有し、前記固定部材の前記軸体表面から径方向に突出している部分の高さと前記弾性部材の厚さとの和が、前記弾性層の厚さに等しい請求項1または請求項2に記載の清掃部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、条件(1−1)および条件(2−1)を満たさない場合に比べ、被清掃体表面の傷付きを防止し且つ良好に清掃を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
円筒状の軸体と、
前記軸体の外周面に螺旋状に巻き付けられ、被清掃体に接触して該被清掃体の表面を清掃するシート状の弾性層と、
前記弾性層を前記軸体に固定する固定部材と、を有し、
下記条件(1−1)および条件(2−1)を満たす清掃部材である。
[条件(1−1)] 前記固定部材は、前記弾性層を外周面側から前記軸体側に向かって貫通し且つ前記軸体にささる状態で固定されることで、前記弾性層を前記軸体に固定しており、前記固定部材の前記軸体表面から径方向に突出している部分の高さが、前記弾性層の厚さ未満である
[条件(2−1)] 前記弾性層の前記固定部材が貫通している部分における前記弾性層短手方向の少なくとも一端の高さが、前記弾性層の厚さに等しい
【0007】
請求項2に係る発明は、
下記条件(1−2)および条件(2−2)を満たす請求項1に記載の清掃部材である。
[条件(1−2)] 前記弾性層が前記被清掃体の表面に接触した際に、前記固定部材は前記被清掃体の表面に接触しない
[条件(2−2)] 前記弾性層が前記被清掃体の表面に接触した際に、前記弾性層の前記固定部材が貫通している部分における前記弾性層短手方向の少なくとも一端は前記被清掃体の表面に接触する
【0008】
請求項3に係る発明は、
前記固定部材の前記軸体表面から径方向に突出している部分の頭頂部上に弾性部材を有し、前記固定部材の前記軸体表面から径方向に突出している部分の高さと前記弾性部材の厚さとの和が、前記弾性層の厚さに等しい請求項1または請求項2に記載の清掃部材である。
【0009】
請求項4に係る発明は、
前記弾性部材を構成する材料が、前記弾性層を構成する材料と同一である請求項3に記載の清掃部材である。
【0010】
請求項5に係る発明は、
前記固定部材は、前記弾性層の長手方向の端部に設けられている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の清掃部材である。
【0011】
請求項6に係る発明は、
被帯電体を帯電させる帯電ロールと、
軸体、弾性層および固定部材を有する請求項1に記載の清掃部材が用いられ、前記軸体を中心に回転して前記弾性層が前記帯電ロールの表面に接触するよう配置され、前記帯電ロールの表面を清掃する清掃部材と、
を備える帯電装置である。
【0012】
請求項7に係る発明は、
請求項6に記載の帯電装置を少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジである。
【0013】
請求項8に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる請求項6に記載の帯電装置と、
帯電された前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体に形成された前記潜像をトナーによってトナー像に現像する現像装置と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、条件(1−1)および条件(2−1)を満たさない場合に比べ、被清掃体表面の傷付きが防止され且つ良好に清掃が行われる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、条件(1−2)および条件(2−2)を満たさない場合に比べ、被清掃体表面の傷付きが防止され且つ良好に清掃が行われる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、固定部材の軸体表面から径方向に突出している部分の頭頂部上に弾性部材を有しない場合、固定部材の軸体表面から径方向に突出している部分の高さと弾性部材の厚さとの和が弾性層の厚さに等しくない場合に比べ、良好に清掃が行われる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、弾性部材を構成する材料が弾性層を構成する材料と同一でない場合に比べ、良好に清掃が行われる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、固定部材が弾性層の長手方向の端部に設けられていない場合に比べ、弾性層の剥れが良好に防止される。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、条件(1−1)および条件(2−1)を満たす清掃部材を用いない場合に比べ、帯電ロール表面の傷付きが防止され且つ良好に清掃が行われる。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、条件(1−1)および条件(2−1)を満たす清掃部材を用いない場合に比べ、帯電ロール表面の傷付きが防止され且つ良好に清掃が行われる。
【0021】
請求項8に係る発明によれば、条件(1−1)および条件(2−1)を満たす清掃部材を用いない場合に比べ、画像欠陥の発生が抑制された画像が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の実施形態に係る清掃部材、帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置について詳細に説明する。
【0024】
<清掃部材>
本実施形態に係る清掃部材は、円筒状の軸体と、前記軸体の外周面に螺旋状に巻き付けられ、被清掃体に接触して該被清掃体の表面を清掃するシート状の弾性層と、前記弾性層を前記軸体に固定する固定部材と、を有し、下記条件(1−1)および条件(2−1)を満たす。
[条件(1−1)] 前記固定部材は、前記弾性層を外周面側から前記軸体側に向かって貫通し且つ前記軸体にささる状態で固定されることで、前記弾性層を前記軸体に固定しており、前記固定部材の前記軸体表面から径方向に突出している部分の高さが、前記弾性層の厚さ未満である
[条件(2−1)] 前記弾性層の前記固定部材が貫通している部分における前記弾性層短手方向の少なくとも一端の高さが、前記弾性層の厚さに等しい
【0025】
本実施形態に係る清掃部材について、図面を用いて説明する。尚、同じ機能・作用を有する部材には、全図面を通して同じ符号を付与し、その説明を省略する場合がある。
【0026】
図1は、本実施形態に係る清掃部材を示す概略斜視図であり、
図2は
図1の一部を示す概略平面図、
図3は
図1における軸方向の端部を示す概略平面図である。
本実施形態に係る清掃部材(以下単に「清掃部材」と称する)100は、
図1に示すごとく、軸体(シャフト)100Aと、該軸体100Aの外周面に螺旋状に設けられた弾性層100Bと、を備えたロール状の部材である。弾性層100Bは、軸体100Aの表面に螺旋状に巻かれた状態で配置され、弾性層100Bは、例えば軸体100Aの一端から他端にかけて、軸体100Aの軸を螺旋軸とし、間隔を持って螺旋状に巻き回された状態で配置されている。
そして、弾性層100Bは固定部材120によって軸体100Aに固定されている。
【0027】
図3に示すごとく、固定部材120は、弾性層100Bを外周面側から軸体100A側に向かって貫通し且つ軸体100Aにささる状態で固定される。尚、固定部材120の軸体100A表面から径方向に突出している部分(
図3では固定部材の頭頂部120A)の高さが、弾性層100Bの厚さ未満である。これにより、清掃部材100の弾性層100Bを被清掃体に押し当てて清掃する際に、固定部材120の頭頂部120Aが被清掃体表面に接触することが抑制され、被清掃体表面の傷付きが防止される。
【0028】
また、弾性層100Bの固定部材120が貫通している部分における弾性層短手方向の少なくとも一端(
図3では端部100Cおよび100D)の高さが、弾性層100Bの厚さに等しい。これにより、固定部材120によって一部が凹んだ状態である弾性層100Bが被清掃体に押し当てられ清掃する場合であっても、少なくとも端部100Cや100Dが被清掃体の表面に接触するため、良好に清掃が行われる。
尚、弾性層100Bの軸体100Aに巻き付けた状態での厚さは、短手方向中央部から端部にかけて同じ厚さであってもよいし、シート状の弾性層100Bを円筒状の軸体100Aに巻き付けているので短手方向中央部から端部にかけて異なった厚さとなっていてもよい。後者の場合、前述の「弾性層100Bの厚さ」とは対応する位置の厚さを指す。
【0029】
また、
図4に示すごとく、固定部材120の軸体100A表面から径方向に突出している部分の頭頂部120A上に、さらに弾性部材130を有することが好ましい。尚、この弾性部材130は、固定部材120の軸体表面から径方向に突出している部分(
図4では固定部材の頭頂部120A)の高さと弾性部材130の厚さとの和が、弾性層100Bの厚さに等しいことが好ましい。
この頭頂部120A上に上記の弾性部材130が備えられることで、清掃部材100の弾性層100Bを被清掃体に押し当てて清掃する際に、弾性部材130も被清掃体に接触するため、より良好に清掃が行われる。
【0030】
尚、弾性部材130を構成する材料は、弾性層100Bを構成する材料と同一であることが好ましく、これにより摩擦力等の差異の発生が抑制され、より良好に清掃が行われる。
【0031】
尚、弾性層100Bの短手方向とは、長手方向と直行する方向を指し、つまり
図2に示す「幅R1」の方向を表す。
【0032】
・螺旋角度θ
ここで、
図2に示す弾性層100Bの短手方向における中心部分を通る線Pと軸体100Aの軸方向の線Qとが交わる鋭角側の角度(本明細書においては「螺旋角度θ」と称す)は、45°以下であることが好ましく、更には40°以下であることがより好ましく、30°以下であることが特に好ましい。
【0033】
次いで、本実施形態に係る清掃部材を構成する各部材について説明する。
【0034】
・軸体
軸体100Aに用いる材質としては、金属(例えば、アルミ、ステンレス、真鍮等)、または樹脂(例えば、ポリアセタール樹脂(POM)等)が挙げられる。なお、材質および表面処理方法等は必要に応じて選択するのが望ましい。
特に、軸体100Aが金属で構成される場合メッキ処理を施すのが望ましい。また、樹脂等で導電性を有さない材質の場合、メッキ処理等の一般的な処理により加工して導電化処理を行ってもよいし、そのまま使用してもよい。
【0035】
・弾性層
図1に示される弾性層100Bは螺旋状に配置されており、その態様は具体的には、
図2に示す螺旋角度θが前述の範囲、螺旋幅R1が3mm以上25mm以下であることがよい。また、螺旋ピッチR2は、例えば、3mm以上40mm以下であることがよい。
【0036】
ここで、
図2に示すように、螺旋幅R1とは、弾性層100Bの長手方向P(螺旋方向)に対して直交する方向に沿った長さを意味する。螺旋ピッチR2とは、弾性層100Bの長手方向P(螺旋方向)に対して直交する方向に沿った、隣合う弾性層100B間の長さを意味する。
【0037】
弾性層100Bの材料としては、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、またはポリプロピレン等の発泡性の樹脂、或いは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、塩素化ポリイソプレンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加ポリブタジエンゴム、ブチルゴム等のゴム材料を1種類、または2種類以上をブレンドしてなる材料が挙げられる。尚、これらには必要に応じて、発泡助剤、整泡剤、触媒、硬化剤、可塑剤、または加硫促進剤等の助剤を加えてもよい。
【0038】
これらの中でも、気泡を有する材料(いわゆる発泡体)がよく、特に発泡ポリウレタンであることが望ましい。
ポリウレタンとしては、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルやアクリルポリール等)と、イソシアネート(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等)と、の反応物が挙げられ、鎖延長剤(例えば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン等)が含まれたものであってもよい。そして、ポリウレタンの発泡は、例えば、水やアゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の発泡剤を用いて行われるのが一般的である。また、発泡ポリウレタンには、必要に応じて発泡助剤、整泡剤、触媒などの助剤を加えてもよい。
【0039】
尚、弾性層100Bには、100Paの外力印加により変形しても元の形状に復元する材料を用いることがより好ましい。
【0040】
弾性層100Bの構成としては、1層構成でも積層構成でも構わない。具体的には、弾性層100Bの構成としては、例えば、発泡体1層からなる構成でも、ソリッド層と発泡層との2層の構成でも構わない。
【0041】
弾性層100Bの幅は、前記螺旋幅R1としても示した通り、3mm以上25mm以下が好ましく、更には5mm以上7mm以下がより好ましい。
また、弾性層100Bの厚さ(軸体100Aに巻かれた状態での厚さ)は、0.5mm以上5mm以下が好ましく、1.5mm以上3mm以下がより好ましい。
【0042】
・接着層
図1に示される弾性層100Bは、例えば接着層によって軸体100Aに接着されている。接着層は軸体100Aと弾性層100Bとを接着する目的で設けられる層である。
【0043】
接着層を簡便に形成する方法として、例えば接着テープを用いる方法が挙げられる。該接着テープとしては、基材と接着剤層とを備えた接着テープや基材を有しない接着テープ等が挙げられる。上記接着テープにおける基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド(PI)等の樹脂、金属、不織布、紙等が挙げられる。
【0044】
接着層として用いられる接着テープには市販品のものを用いてもよく、例えば日東電工社製の両面テープNo5605(基材:0.05mm厚のPET樹脂)、日東電工社製の片面テープNo360A(基材:0.025mm厚のPI樹脂)、日東電工社製の片面テープNo513(基材:和紙)、3M社製の片面テープ7108AAD(基材:不織布)等が挙げられる。また、基材を有しない接着テープとして、例えば日東電工社製の基材レス両面テープ(No.591)等が挙げられる。
【0045】
・固定部材
図2および
図3は、弾性層100Bの固定の一例であるが、例えば固定部材120の頭頂部120Aの径が弾性層100Bの幅よりも小さい固定部材120(例えば平鋲)を弾性層100B上から軸体100Aの中心に向かって打ち込むことで固定される。ここで、頭頂部120Aの径が弾性層100Bの幅よりも小さい平鋲を使用することで、弾性層100Bの短手方向端部100Cおよび100Dは、弾性層100Bの厚さと等しくなり、被清掃体に接触する高さとなる。また固定部材120の頭頂部120Aを、被清掃体に接触しない状態とし得る。
尚、軸体100Aの固定部材120を打ち込む領域を、例えばポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂とすることで、より容易に固定部材120の打ち込みが行われる。また、軸体100Aへの固定部材120の打ち込みが容易でない場合には、軸体100Aの固定部材120の打ち込まれる箇所に予め貫通穴を設けておくことが好ましい。
【0046】
尚、固定部材120としては、平鋲やT字型のピン(シャフトへ打ち込む部分となるメインピン及びメインピン上部の貫通穴を通る抜け止めピンの2体式)が使用される。
【0047】
<画像形成装置等>
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面に基づいて説明する。
図5は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【0048】
本実施形態に係る画像形成装置10は、例えば、
図5に示すように、タンデム方式のカラーの画像形成装置である。本実施形態に係る画像形成装置10の内部には、感光体(像保持体)12や帯電ロール14や現像装置等が、イエロー(18Y)、マゼンタ(18M)、シアン(18C)、および黒(18K)が各色毎にプロセスカートリッジ(
図6参照)として備えられている。このプロセスカートリッジは、画像形成装置10に脱着される構成となっている。
【0049】
感光体12としては、例えば、表面に有機感材等よりなる感光体層が被覆された直径が25mmの導電性円筒体が用いられ、図示しないモータにより、150mm/secのプロセススピードで回転駆動される。
【0050】
感光体12の表面は、感光体12表面に配置された帯電ロール14によって帯電された後、帯電ロール14より感光体12の回転方向下流側に、露光装置16から出射されるレーザービームによって画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0051】
感光体12上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像装置19Y、19M、19C、19Kによって現像され、各色のトナー像となる。
【0052】
例えば、カラーの画像を形成する場合、各色の感光体12の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して行なわれ、各色の感光体12の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が形成される。
【0053】
また、記録用紙収容部28に収容される記録用紙24が取出ロール30によって用紙搬送ロール対32および34に給紙され、更に用紙搬送ロール対32および34によって記録用紙24が用紙搬送ベルト20上に送られる。尚、用紙搬送ベルト20は支持ロール40および42によって張力を付与しつつ支持されている。
【0054】
感光体12上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体12と用紙搬送ベルト20を介して転写装置22が接する箇所にて、感光体12の外周に用紙搬送ベルト20上を搬送される記録用紙24へ転写される。さらに、感光体12上からトナー像が転写された記録用紙24は、定着装置64へと搬送され、この定着装置64によって加熱・加圧されてトナー像が記録用紙24上に定着される。その後、片面プリントの場合には、トナー像が定着された記録用紙24は、排出ロール66によって画像形成装置10の上部に設けられた排出部68上にそのまま排出される。
【0055】
一方、両面プリントの場合には、定着装置64により第一面(表面)にトナー像が定着された記録用紙24を、排出ロール66によって排出部68上にそのまま排出せずに、排出ロール66によって記録用紙24の後端部を狭持した状態で、排出ロール66を逆転させるとともに、記録用紙24の搬送径路を両面用の用紙搬送路70に切り替え、この両面用の用紙搬送路70に配設された搬送ロール72によって、記録用紙24の表裏を反転した状態で、再度、用紙搬送ベルト20上へ搬送して、記録用紙24の第二面(裏面)に感光体12上からトナー像を転写する。そして、記録用紙24の第二面(裏面)のトナー像を定着装置64によって定着させ、記録媒体24(被転写体)を排出部68上に排出する。
【0056】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体12の表面は、感光体12が1回転する毎に、感光体12の表面であって、転写装置22が接する箇所よりも感光体12の回転方向下流側に配置された清掃ブレード80によって、残留トナーや紙粉などが除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0057】
ここで、
図7および
図8に示すごとく、帯電ロール14は、例えば、導電性軸体14Aの周囲に弾性層14Bが形成されたロールであり、導電性軸体14Aは回転自在に支持されている。帯電ロール14の感光体12と反対側には、帯電ロール14の清掃部材100が接触して、帯電装置(ユニット)を構成している。この清掃部材100として、本実施形態に係る清掃部材100が用いられる。
【0058】
帯電ロール14は導電性軸体14Aの両端へ荷重Fをかけて感光体12へ押付け、弾性層14Bの周面に沿って弾性変形してニップ部を形成している。更に、清掃部材100は導電性軸体100Aの両端へ荷重F’をかけて帯電ロール14へ押付け、弾性層100Bが帯電ロール14の周面に沿って弾性変形してニップ部を形成することで、帯電ロール14の撓みを抑えて、帯電ロール14と感光体12の軸方向のニップ部を形成している。
【0059】
感光体12は、図示しないモータによって矢印X方向に回転駆動され、感光体12の回転により帯電ロール14が矢印Y方向に従動回転する。また、帯電ロール14の回転により清掃部材100が矢印Z方向に従動回転する。
【0060】
−帯電ロールの構成−
以下、帯電ロールの説明をするが、本実施形態では以下の構成に限定されるものではない。符号は省略して説明する。
【0061】
帯電ロールの構成としては、特に限定されるものではないが、例えば、導電性軸体、弾性層、若しくは弾性層の代わりに樹脂層を有する構成が挙げられる。弾性層は単層構成からなるものであってよく、幾つもの機能を持った複数の異なる層からなる積層構成であってもよい。更には、弾性層の上に表面処理を行ってもよい。
【0062】
導電性軸体の材質としては快削鋼、ステンレス鋼等を使用し、摺動性等の用途に応じて材質および表面処理方法は適時選択するのが望ましい。また、メッキ処理するのが望ましい。導電性を有さない材質の場合、メッキ処理等一般的な処理により加工して導電化処理を行ってもよい。
【0063】
弾性層は導電性弾性層とするが、導電性弾性層は、例えば、弾性を有するゴム等の弾性材、導電性弾性層の抵抗を調整するカーボンブラックやイオン導電剤等の導電剤、必要に応じて軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、シリカや炭酸カルシウム等の充填剤等、通常ゴムに添加され得る材料を加えてもよい。通常ゴムに添加される材料を添加した混合物を、導電性軸体の周面に被覆することにより形成される。抵抗値の調整を目的とした導電剤として、マトリックス材に配合されるカーボンブラックやイオン導電剤等の電子およびイオンの少なくとも一方を電荷キャリアとして電気伝導する材料を分散したもの等が用いられる。また、弾性材は発泡体であってもかまわない。
【0064】
導電性弾性層を構成する弾性材としては、例えばゴム材中に導電剤を分散させることによって形成される。ゴム材としては、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムおよびこれらのブレンドゴムが好適に挙げられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
【0065】
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が用いられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
【0066】
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その添加量は特に制限はないが、電子導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、1質量部以上60質量部以下の範囲であることが望ましく、一方、イオン導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましい。
【0067】
帯電ロールの表面は、表面層を形成させてもよい。表面層の材料としては、樹脂、ゴム等の何れを用いてもよく特に限定するものではない。例えば、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロンが好適に挙げられる。
共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンの内のいずれか1種または複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。ここで、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンよりなる重合単位が共重合体中に含まれる割合は、重量比で合わせて10%以上であるのが望ましい。
【0068】
表面層に用いる高分子量の上記材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、当該高分子量の材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが望ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより望ましい。
【0069】
また表面層には導電性材料を含有させ、抵抗値を調整してもよい。該導電性材料としては、粒径が3μm以下であるものが望ましい。
【0070】
また、抵抗値の調整を目的とした導電剤として、マトリックス材に配合されるカーボンブラックや導電性金属酸化物粒子、あるいはイオン導電剤等の電子およびイオンの少なくとも一方を電荷キャリアとして電気伝導する材料を分散したもの等を用いてもよい。
【0071】
導電剤のカーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、同「MONARCH1300」、同「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
カーボンブラックはpH4.0以下が望ましい。
【0072】
抵抗値を調整するための導電性粒子である導電性金属酸化物粒子は、酸化錫、アンチモンがドープされた酸化錫、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化スズインジウム(ITO)等の導電性を有した粒子で、電子を電荷キャリアとする導電剤あれば何れも用いられ、特に限定されるものではない。これらは、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。また、何れの粒径であってもよいが、望ましくは酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫、アナターゼ型酸化チタンであり、更に、酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫が望ましい。
【0073】
さらに、表面層には、フッ素系あるいはシリコーン系の樹脂が好適に用いられる。特に、フッ素変性アクリレートポリマーで構成されることが望ましい。また、表面層の中に粒子を添加してもよい。また、アルミナやシリカ等の絶縁性粒子を添加して、帯電ロールの表面に凹部を付与してもよい。
【0074】
帯電ロールの外径としては6mm以上16mm以下が望ましい。尚、上記外径の測定は、市販のノギスやレーザー方式外径測定装置を用いて行われる。
【0075】
帯電ロールのマイクロ硬度は45°以上70°以下が望ましい。低硬度化にする為には可塑剤添加量を増量する方法、シリコーンゴム等の低硬度の材料を使用することが考えられる。
【0076】
また、帯電ロールのマイクロ硬度は高分子計器株式会社製MD−1型硬度計にて測定した値を用いている。
【0077】
なお、本実施形態に係る画像形成装置では、感光体(像保持体)、帯電装置(帯電ロールと清掃部材とのユニット)、現像装置、清掃ブレード(クリーニング装置)を備えたプロセスカートリッジを説明したが、これに限られず、帯電装置(帯電ロールと清掃部材とのユニット)を備え、その他必要に応じて、感光体(像保持体)、露光装置、転写装置、および現像装置、清掃ブレード(クリーニング装置)から選択されるものを備えたプロセスカートリッジとしてもよい。なお、これら装置や部材をカートリッジ化せず、画像形成装置に直接配置した形態であってもよい。
【0078】
また、本実施形態に係る画像形成装置では、帯電装置として、帯電ロールと清掃部材とのユニットで構成した形態を説明したが、つまり、被清掃部材として帯電ロールを採用した形態を説明したが、これに限られず、被清掃部材としては、感光体(像保持体)、転写装置(転写部材;転写ロール)、中間転写体(中間転写ベルト)等が挙げられる。そして、これら被清掃部材とこれに接触して配置される清掃部材とのユニットを、画像形成装置に直接配置してもよいし、上記に示すごとくプロセスカートリッジのようにカートリッジ化して画像形成装置に配置してもよい。
【0079】
また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記構成に限られず、中間転写方式の画像形成装置等、周知の画像形成装置を採用してもよい。
【実施例】
【0080】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0081】
<実施例1>
[帯電ロールクリーニング部材]
ポリエーテルとイソシアネートとを混合し、得られたウレタン樹脂を加熱硬化させ、3次元網目構造からなるウレタン材料(INOAC社製、EP70)を、厚さ2.35mmのシート状にスライスし、両面テープを貼り付けた後、幅6mm、長さ232mm(長さは最低長)の短冊状に裁断した。
軸体としてステンレス(SUS304)シャフト(外径Φ6mm、L=230mm)を用意し、螺旋角度θ:26°となるよう、前記シートを前記シャフトに螺旋状に巻きつけた。なお、シャフトの両端からそれぞれ軸方向に9.5mm内側の位置で且つシートが貼り付けられる位置に、あらかじめ直径2mmの貫通穴を開けた。
こうしてステンレスシャフトにシートを巻きつけた後、芯部に接着剤を塗布し、頭頂部の外径3mm、頭頂部の厚さ1mm、芯部の長さ7mmの平鋲を、頭頂部でシートを押さえる方向にして該シートを貫通させ、更に前記貫通穴へ通し、該貫通穴の反対側から突き出した前記平鋲の芯部をシャフトの外周面の高さまで削って除去した。
次いで、シャフトに螺旋状に巻き付けられた前記シートのうち、下記帯電ロールに押し当てた際に接触しない軸方向外側の不要部分を除去し、帯電ロールクリーニング部材を得た。
【0082】
この帯電ロールクリーニング部材のウレタンシートにおいて、前記平鋲での固定による凹みの影響がない部分でのウレタンシート短手方向中央部の厚さは2.0mm、ウレタンシート短手方向端部の厚さは2.2mm、シャフトの外周面から平鋲頭頂部までの高さは1.5mmであった。すなわち、平鋲頭頂部の高さとウレタンシートの厚みの差(ウレタンシート厚み−頭頂部高さ)は、最小で「−0.5mm」である。
【0083】
[帯電ロール]
エピクロルヒドリンゴム100質量部にイオン導電剤PEL−100(日本カーリット社製)3質量部を添加して十分混練した後、これを押し出し成形後、φ6mm、L=240mmのSUM−Niシャフト(硫黄快削鋼にニッケルメッキを施したもの)を挿入し、プレス成形機にて成形・加硫をおこなった後、研磨によって求められる外径に加工を行い、端部外径Φ8.95mm、中央部外径φ9.00mmとなるように加工した。次いでゴム端部を切断加工し、ゴム長を215mmとした。その後、この帯電ロール表面に浸漬コーティング方法によってフッ素系樹脂を膜厚5μmでコーティングし、帯電ロールを得た。
【0084】
[印字テスト]
上記より得た帯電ロールクリーニング部材および帯電ロールを、帯電ロールと帯電ロールクリーニング部材の食い込み量を決める専用軸受け(導電性POM製)と共にDELL製C3110cnのプロセスカートリッジに組み込み、DELL製C3110cnに取り付けて連続印字テストを実施した。
尚、帯電ロールクリーニング部材と帯電ロールとの取り付け方法であるが、帯電ロールクリーニング部材のウレタンシートの短手方向端部が0.3mmだけ帯電ロールに食い込むようそれぞれの軸間距離を固定(定変位取り付け)し、従動回転するよう取り付けて使用した。すなわち、帯電ロールと帯電ロールクリーニング部材の平鋲部の間には0.4mmの隙間を持っている。
帯電ロールクリーニング部材におけるウレタンシート剥がれには、断続回転動作の繰り返しがストレスとなるため、この印字テストは30%濃度ハーフトーン画像1枚を1動作として指示を送ることでその都度回転動作が止まり、断続回転するように実施した。
この断続回転の試験において、感光体ドラム25,000回転毎に、(1)帯電ロールクリーニング部材の目視によるウレタンシート部の剥がれの有無、(2)ウレタンシート固定位置付近の画像を目視観察することによる、帯電ロールのクリーニング不良に起因するバックグラウンドカブリの有無、(3)ウレタンシート固定位置付近の画像を目視観察することによる、ウレタンシートの固定部材(平鋲)が帯電ロールに接触し帯電ロールが傷つくことに起因する縦筋の有無を評価した。
印字テストは最大で1,000,000回転まで実施し、500,000回転時点で上記(1)〜(3)全てが問題未発生であった場合の判定を○、いずれか1つでも問題発生した場合を×とした。また、帯電ロールのクリーニング状態如何に関わらず、ウレタンシートの剥がれを確認した時点でテストを終了した。
【0085】
<実施例2>
実施例1の帯電ロールクリーニング部材において、ステンレスシャフト長を200mmとし、その両端部に、外径φ6mm、長さ15mmのポリカーボネート樹脂をそれぞれ接着剤を用いて接着し、シャフト全長230mmの帯電ロールクリーニング部材用シャフトを作製した。
その後、実施例1と同様の方法でウレタンシートを螺旋状に巻き付け、平鋲をシャフトの貫通穴に通すのではなく直接シャフトのポリカーボネート樹脂部に突き刺した以外、実施例1と同様の方法でウレタンシート端部を固定し、帯電ロールクリーニング部材とした。
こうして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。結果を表1に示す。
【0086】
<実施例3>
実施例1の帯電ロールクリーニング部材において、短冊状ウレタンシートと同じ素材のシート部材を平鋲頭頂部のサイズに合わせて切り出し、実施例1と同様に作製した帯電ロールクリーニング部材の平鋲頭頂部へ貼りつけた。その後、シャフトの外周面から平鋲頭頂部に貼り付けられたシート部材までの高さが、平鋲での固定による凹みの影響がない部分でのウレタンシート短手方向端部の厚さと等しくなるように頭頂部上のシート部材を研削した。
こうして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。結果を表1に示す。
【0087】
<実施例4>
実施例1の帯電ロールクリーニング部材において、シャフトに螺旋状に巻き付けられたウレタンシートのうち帯電ロールに押し当てた際に接触しない軸方向外側の不要部分の除去を行わずに、前記印字テストの際に専用軸受けに接触する部分のウレタンシートの除去のみを行った以外は実施例1と同様の方法により、前記帯電ロールのゴム長よりも軸方向外側部分までウレタンシートが存在する帯電ロールクリーニング部材を作製した。
こうして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。結果を表1に示す。
【0088】
<実施例5>
実施例1の帯電ロールクリーニング部材において、ステンレスシャフトへのウレタンシートの巻きつけを、印字テスト時に帯電ロールへ突入する側のウレタンシート短手方向端部側へ2.5mmずらして行った後、実施例1と同様の平鋲でウレタンシートを貫通させ更に平鋲を前記貫通穴へ通すことで、ウレタンシートとステンレスシャフトを固定した。この際、ウレタンシートの巻き付け位置をずらしたことによって、ウレタンシート短手方向端部のうち印字テスト時に帯電ロールへ突入する側とは反対側の端部は、平鋲によって押さえられ帯電ロールに接触しない高さとなっている。
こうして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。結果を表1に示す。
【0089】
<実施例6>
実施例1の帯電ロールクリーニング部材において、短冊状ウレタンシートと同じ素材のシート部材を平鋲頭頂部のサイズに合わせて切り出し、実施例1と同様に作製した帯電ロールクリーニング部材の平鋲頭頂部へ貼りつけた。その後、シャフトの外周面から平鋲頭頂部に貼り付けられたシート部材までの高さが、平鋲での固定による凹みの影響がない部分でのウレタンシート短手方向中央部の厚さと等しくなるように頭頂部上のシート部材を研削した。
こうして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。結果を表1に示す。
【0090】
<比較例1>
実施例1における帯電ロールクリーニング部材で端部を平鋲で固定しない以外は実施例1と同様の帯電ロールクリーニング部材を作製した。このようにして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。結果を表1に示す。
【0091】
<比較例2>
実施例1の帯電ロールクリーニング部材において、シャフトの外周面から平鋲頭頂部までの高さが2.0mmとなるように平鋲を貫通穴へ通した以外は、実施例1と同様の帯電ロールクリーニング部材を作製した。すなわち、平鋲頭頂部の高さとウレタンシートの厚みの差(ウレタンシート厚み−頭頂部高さ)は、最小で「0.0mm」である。
このようにして作製した帯電ロールクリーニング部材および実施例1と同様の帯電ロールを用いて、実施例1と同様の印字テストを実施した。この時、帯電ロールクリーニング部材は実施例1と同様の定変位軸受を用いてカートリッジに装着したため、前記平鋲頭頂部は周辺のウレタンシート部よりもさらに0.1mmだけ帯電ロールに食い込んでいる。結果を表1に示す。
【0092】
【表1】