特許第5790395号(P5790395)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 凸版印刷株式会社の特許一覧
<>
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000002
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000003
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000004
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000005
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000006
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000007
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000008
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000009
  • 特許5790395-フロントライト付表示素子 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5790395
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】フロントライト付表示素子
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/167 20060101AFI20150917BHJP
   G09F 9/37 20060101ALI20150917BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20150917BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   G02F1/167
   G09F9/37
   G09F9/30 390
   G09F9/00 336B
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-226680(P2011-226680)
(22)【出願日】2011年10月14日
(65)【公開番号】特開2013-88501(P2013-88501A)
(43)【公開日】2013年5月13日
【審査請求日】2014年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】金子 靖
【審査官】 右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0154198(US,A1)
【文献】 特開2005−257871(JP,A)
【文献】 特開2010−008473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/15 − 1/19
G09F 9/00 − 9/46
G02F 1/13357
G02F 1/1335
G02F 1/1333
F21S 2/00
F21V 8/00
G02B 6/00 − 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルな上基板と下基板とを備えた表示素子と、フレキシブルな導光シートとを有するフロントライト付表示素子であって、
前記下基板は、前記上基板より大きく延伸部を有し、該延伸部には、回路を実装した実装部を有し、
前記導光シートも、前記上基板より大きくし、かつ、前記下基板における前記回路の実装部まで延伸させ、
前記導光シートが、前記上基板及び前記下基板における前記回路の実装部の2箇所と接着剤で接着され、
前記導光シートと前記下基板における前記回路の実装部との接着剤の厚さが、前記導光シートと前記上基板との接着剤の厚さより厚いことを特徴とするフロントライト付表示素子。
【請求項2】
前記表示素子は、前記上基板と前記下基板との間に帯電粒子が封入され、基板間の電位極性に応じて、前記帯電粒子を移動させて表示を行う電気泳動表示素子であることを特徴とする請求項1に記載のフロントライト付表示素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性を有し、薄型で低消費電力の表示素子を備えたフロントライト付表示素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から薄型の表示装置としては、液晶表示装置が各種の電子機器に広く使用されてお
り、近年では、コンピュータやテレビジョン等の大型カラーディスプレイとしても使用さ
れるようになっている。また、テレビジョンの大型カラーディスプレイとしては、プラズ
マディスプレイも使用されている。しかし、液晶表示装置やプラズマディスプレイはCR
T表示装置に比べれば格段に薄型になったとはいえ、まだ用途によっては充分に薄くはな
いし、可撓性も無く、また、携帯機器のディスプレイとして使用する場合には消費電力の
更なる低減が望まれている。
【0003】
そこで、更なる薄型化と低消費電力化を実現する表示装置として、電気泳動表示素子を
用いた電子ペーパーとも称される表示装置が開発され、電子ブックや電子新聞、電子広告
看板や案内表示板などへの利用が試みられている。この電気泳動表示素子を用いた表示装
置は、電子ペーパーとも称されるように、薄型、低消費電力であると共に、ある程度の可
撓性を備えており、紙に近い取り扱いが可能である。そして、この電気泳動表示素子を用
いた表示装置として、外光が暗い場合にフロントライトから光を照射し、視認性を高めた
フロントライト付表示装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
図6図7は従来技術におけるフロントライト付表示装置を示す図である。以下、図に
基づいて説明する。図6図7に示すように従来技術におけるフロントライト付表示装置
50は、表示素子51と導光シート70と風防部材75を備えている。表示素子51は、
透明な樹脂基板52とフレキシブルプリント基板54(以下、FPCと記載する)を有し
、互いに対向配置されている樹脂基板52とFPC54で形成された空間56にマイクロ
カプセル57が封入されている。
【0005】
樹脂基板52の外側には上防湿フィルム65が設けられており、FPC54は、外面に
貼り付けられている下防湿フィルム59から外側に延出した接続部54aを有しており、
この接続部54aには、表示素子51を駆動する駆動手段としての駆動IC61が実装さ
れている。また、導光シート70は両面にビーズ72を有し、導光シート70の側面には
光源として発光素子92a、92bを備え、側面から光を照射するフロントライトとして
機能する。
【0006】
このフロントライト付表示装置50は、複数のセグメント電極55と共通電極53の間
に所定の電圧が印加されることにより、電気泳動によってマイクロカプセル57内の白色
粒子(図示せず)と黒色粒子(図示せず)が移動し、表示動作が行われる。また、外光が
暗い場合には発光素子92a、92bを点灯し、暗所でも表示の視認性を確保できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−8473号公報(第7−9頁、第5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般に表示素子にフロントライトを設置する際、光源としての発光素子の照射光は、導
光シートの隅部より入射するほうが光効率が良いことが知られている。しかしながら、図
8に示すように従来技術におけるフロントライト付表示装置60において、フレキシブル
な表示素子51にフロントライトを設置する場合、導光シート80の隅部80b、80c
に発光素子92a、92bを配置しようとすると、導光シート80を表示素子51よりも
大きくし導光シート80に延伸部80aを設け、延伸部80aに隅部80b、80cを設
ける必要がある。導光シート80を大きくすると図9に示すように導光シート80の延伸
部80aが撓んでしまい、光効率が悪くなるという問題があった。
【0009】
(目的)
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、導光シートが平らな面となるように、
表示素子を構成し、光効率に優れ、明るく、むらの少ない可撓性を有するフロントライト
付表示素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のフロントライト付表示素子は、下記記載の構成を
採用する。
【0011】
本発明のフロントライト付表示素子は、フレキシブルな上基板と下基板とを備えた表示素子と、フレキシブルな導光シートとを有するフロントライト付表示素子であって、前記下基板は、前記上基板より大きく延伸部を有し、該延伸部には、回路を実装した実装部を有し、前記導光シートも、前記上基板より大きくし、かつ、前記下基板における前記回路の実装部まで延伸させ、前記導光シートが、前記上基板及び前記下基板における前記回路の実装部の2箇所と接着剤で接着され、前記導光シートと前記下基板における前記回路の実装部とを接着剤の厚さが、前記導光シートと前記上基板との接着剤の厚さより厚いことを特徴とする。
【0012】
また、前記表示素子は、前記上基板と前記下基板との間に帯電粒子が封入され、基板間の電位極性に応じて、前記帯電粒子を移動させて表示を行う電気泳動表示素子であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明によれば、導光シートが平らな面となるように表示素子が構成されているため、光効率に優れ、明るく、むらの少ない可撓性を有するフロントライト付表示素子を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施形態におけるフロントライト付表示素子を示す上平面図である。
図2図1におけるA−A断面を示す模式断面図である。
図3】本発明の第1の実施形態におけるフロントライト付表示素子の概略動作を説明する表示素子と導光シートの拡大断面図である。
図4】本発明の第1の実施形態における導光シートの他の例を示す拡大断面図である。
図5】本発明の第2実施形態におけるフロントライト付表示素子を示す模式断面図である。
図6】従来技術におけるフロントライト付表示素子を示す上平面図である。
図7図6おけるC−C断面を示す模式断面図である。
図8】従来技術におけるフロントライト付表示素子を示す上平面図である。
図9図9におけるD−D断面を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
以下、図を参照して、本発明の第1の実施形態におけるフロントライト付表示素子につ
いて説明する。図1は、第1の実施の形態のフロントライト付表示素子を示す上平面図、
図2は、図1におけるA−A断面を示す模式断面図である。
【0016】
図1図2に示すように、本実施形態におけるフロントライト付表示素子10は、フレ
キシブルな表示素子1とフレキシブルな導光シート18とが積層された構造である。表示
素子1は、互いに対向するフレキシブルな上基板16と下基板としてのフレキシブルプリ
ント基板(以下FPCと記載する)4とを備えている。
【0017】
表示素子1は、一対の基板の電極間に印加される電圧の極性に応じて帯電粒子が電気泳
動により移動する電気泳動型表示素子である。上基板16は透明な樹脂基板2と透明な上
防湿フィルム15とを有し、透明な樹脂基板2の表面に上防湿フィルム15が接着剤等で
接着されており、裏面全体にITO(酸化インジューム錫)膜による透明な共通電極3が
形成されている。また、透明な上防湿フィルム15は、透明基材の表面にフッ素系物質や
酸化物(アルミナ、SiO2等)をコートしたフィルムや、あるいは、透明基材の間にフ
ッ素系物質や酸化物(アルミナ、SiO2等)を挟んだフィルムである。
【0018】
FPC4は、共通電極3に対向する面に画素毎のセグメント電極5が形成され、反対側
の裏面にアルミ箔を樹脂等に接着した下防湿フィルム9が接着剤等で貼り付けられている
。なお、下防湿フィルムは、上防湿フィルムと同じ材料を使用する事も可能である。また
、FPC4は上基板16より大きく、下防湿フィルム9が貼り付けられているFPC本体
領域部4bと、下防湿フィルム9から外側、すなわちFPC本体領域4bの外側に延伸し
たFPC延伸部4aとを有している。また、上防湿フィルム15と下防湿フィルム9は、
端部でホットメルト接着材等で、封止されている。
【0019】
このFPC延伸部4aの裏面には、表示素子1を駆動する駆動手段としての回路(駆動
IC)11が実装されおり、FPC延伸部4aの先端には外部から電源や表示情報を入力
する接続端子が形成されている。これにより、フロントライト付表示素子10は外部から
電源と表示情報を入力し、表示素子1に様々の情報を表示することが出来る。この上基板
16、FPC4、下防湿フィルム9は表示素子1として一体化している。また、回路11
がFPC4に実装され一体化しているので、小型で取り扱いが容易なフロントライト付表
示素子10を提供することが出来る。
【0020】
また、FPC4には表示素子1として上基板16と一体化した状態において、上基板1
6が平らな面を持つように、FPC延伸部4aとFPC本体領域4bとの境界付近に上基
板16側に向かって屈曲する屈曲部4が設けられており、FPC延伸部4aの表面4c
と、上基板16の表面16cとがほぼ同一平面となるように形成されている。
【0021】
共通電極3とセグメント電極5の間には、電子インクとも称されるマイクロカプセル表
示層6が形成されている。このマイクロカプセル表示層6は、バインダーや界面活性剤、
増粘剤、純水等の混合体中に直径が数十μm程度の微小なマイクロカプセル7が多数分散
している。すなわち、表示素子1は、上基板16とFPC4とが一対の基板として配設さ
れ、その対向面の一方に共通電極3が形成され、他方の面にセグメント電極5が形成され
、その間にマイクロカプセル7が封入された構造である。
【0022】
また、表示素子1は表示エリア13を有し、表示エリア13内には、前述したセグメン
ト電極5によって形成される画素14が配設されている。この画素14は、図示するよう
な7セグメントや任意のマークの他、ドットマトリクス状のパターンであっても良い。こ
れにより、表示エリア13の画素14は、導光シート18を通して見ることが出来る。
【0023】
導光シート18は無色透明の合成樹脂から形成された基材シートであり、合成樹脂とし
てはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン
などが好ましいが、特に限定されるものはない。導光シート18の厚みは、0.1mm〜
0.5mm程度が好ましい。
【0024】
また、導光シート18は、僅かに散乱性を付与して、その散乱性により入射光を表示部
へ照射するタイプと、散乱性が無い導光シートを用いるタイプがある。散乱性を付与する
タイプでは、ヘイズ値は、高い値ほど表示は明るくなるがコントラストは低下するので、
その範囲は10%〜20%が好ましい。これにより、導光シート18は外光を適度に拡散
して表示素子1に供給するので、表示素子1はコントラストに優れ、見易い表示を実現す
ることが出来ると共に発光素子12a、12bからの照射光を適度に拡散しながら表示素
子1に供給することが出来る。
【0025】
導光シート18は、上基板16側に配置され、表示素子1と積層された構造である。こ
の導光シート18は上基板16より大きく、上基板16と対向している導光シート対向領
域部18bと、導光シート対向領域部18bの外側でFPC延伸部4aと同じ方向に延伸
した導光シート延伸部18aとを有している。また、導光シート18と表示素子1とは導
光シート対向領域部18bとの表示エリア13に対応するほぼ全面で上基板16の表面1
6c側と透光性樹脂粘着剤17bで接着固定されている。さらに、導光シート延伸部18
aがFPC延伸部4aの表面4c側と透光性樹脂粘着剤17bで接着する事で、散乱性の
無い導光シートを用いても、表示部を照射する事が可能である。
【0026】
このように、本実施形態のフロントライト付表示素子10は、導光シート18と表示素
子1とを接着する際、FPC延伸部4aの表面4cと、上基板16の表面16cとがほぼ
同一平面となるように形成されているので、導光シート18が、平らな面で固定される。
【0027】
この導光シート延伸部18aの左右の隅部18c、18dに形成した斜面には発光素子
としての発光ダイオード(以下LEDと略す)12a、12bがそれぞれ配設されており
、表示素子の下面に配置された回路基板に、ハンダ付けで固定されている。また、LED
12a、12bは、所謂光源として表示素子1の表示エリア13を照射する。このとき、
本実施形態の導光シート18は、平らな面を保持して固定されるため、光効率に優れ、暗
所でも明るく、むらが少なく視認性に優れたフロントライトを備えた表示素子10を実現
出来る。
【0028】
尚、1個のLEDからの照射光で十分であれば、1個のLEDを配設しても良い。この
ように、本実施形態におけるフロントライト付表示素子10は、光源の発光素子としてL
EDを用いているので、小型で発光効率に優れていると共に、R、G、B、及び白色光な
どの様々な光を用いて表示素子を照らすことが出来る。
【0029】
尚、図示しないがLED12a、12bから照射光が出射されると、導光シート18に
入射した照射光は、様々な角度で導光シート18の内部を進み、拡散されながらLED1
2a、12bから離れる方向に進む。ここで、導光シートが屈曲していると照射ムラが発
生するが、本実施例では、導光シートがほぼ水平であるので、隣接する表示素子1の全面
にほぼ均一に光が照射される。
【0030】
また、外光が明るい場合には、LED12a、12bが点灯する必要はなく、外光は導
光シート18に入射し、わずかに拡散されて表示素子1に供給される。尚、LED12a
、12bは、図示しない接続手段によって電源回路に接続され、電源回路によって点灯制
御すれば、LED12a、12bの制御を容易に実現することが出来る。また、LED1
2a、12bを駆動する電源回路を表示素子1の駆動手段である回路(駆動IC)11に
組み込み、一体化することによって、より小型化が実現出来る。
【0031】
次の図3に基づいて、本実施形態のフロントライト付表示素子10の概略動作を説明す
る。図3は表示素子1の主要部分と導光シート18の模式的な拡大断面図である。図3
おいて、マイクロカプセル表示層6に分散されているマイクロカプセル7は、透明なメタ
クリル樹脂等からなるカプセル殻7aの内部に、帯電粒子として酸化チタン等からなる白
色粒子8aとカーボンブラック等からなる黒色粒子8bが、シリコーンオイル等の粘性の
高い透明な分散媒7bに分散された状態で封入されている。そして、白色粒子8aは負に
帯電され、黒色粒子8bは正に帯電されている。
【0032】
そして、このマイクロカプセル表示層6を挟むように配置された電極のうち、一方の全
面一体の共通電極3を接地し、他方のFPC4上のセグメント電極5に負電圧を印加した
部分では、その電界によってマイクロカプセル7内の負に帯電した白色粒子8aが透明な
共通電極3側へ、正に帯電した黒色粒子8bはセグメント電極5側へ移動するので、拡散
板20を通した視認側(矢印Aの方向)から見ると、その画素部分は白色粒子8aの反射
によって白く見える。
【0033】
一方、セグメント電極5に正電圧を印加した部分では、その逆向きの電界によってマイ
クロカプセル7内の正に帯電した黒色粒子8bが透明な共通電極3側へ、負に帯電した白
色粒子8aはセグメント電極5側へ移動するので、その画素部分は黒色粒子8bによって
光が吸収されて黒く見える。
【0034】
したがって、共通電極3とセグメント電極5との間に印加する電圧の極性によって、白
又は黒に表示状態を変化させることができる。このとき白色粒子8aと黒色粒子8bは分
散媒7b中を電気泳動によって移動するが、分散媒7bの粘度が高いので、電圧を印加し
て表示状態を変化させた後、その電圧の印加を停止しても、それぞれの粒子の分子間力に
より、その表示状態を保持するメモリ性効果を持つことが出来る。これにより、表示素子
1は、表示を変化させる時だけ駆動電圧を印加すればよいので、消費電力が極めて少ない
フロントライト付表示素子10を実現できる。
【0035】
また、図4に示すように導光シート18の両面に、バインダー23を塗して、このバイ
ンダー23内にビーズ22が分散しても良い。これによりビーズ22は導光シート18の
両面に分散され固着される。このビーズ22は、略球形のビーズであり、その材質はアク
リル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニール等が好ましい。また、ビーズ22及びバイン
ダー23は、拡散板20を透過する光線量を多くするために無色透明であり、ビーズ22
の粒径は、数μm程度が好ましいが特に限定されない。また、このような導光シートを採
用した場合には、導光シート18を表示素子の周辺部、及びIC実装部を両面テープで貼
り付けることで、上基板と導光シート18とを透光性樹脂粘着剤17で接着しなくても、
同様な効果が得られる。
【0036】
これにより、表示素子1が可撓性を有することで、表示素子1が曲げられた場合などに
おいて、表示素子1と導光シート18の隙間が微妙に変化したとしても、モアレの発生を
抑制し、視認性が良く、使用者に違和感や不快感を与えることのないフロントライト付表
示素子を提供することが出来る。
【0037】
以上のように、本実施形態のフロントライト付表示素子10は、FPC延伸部4aの表
面4cと、上基板16の表面16cとがほぼ同一平面となるように形成されているので、
導光シート対向領域部18bと上基板16とを接着し、導光シート延伸部18aとFPC
延伸部4aとを接着することにより、導光シート18が平らな面となるように導光シート
18を表示素子1に接着固定することができる。これにより、光効率に優れ、明るく、む
らの少ない可撓性を有するフロントライト付表示素子を実現することができる。
【0038】
また、本実施形態のフロントライト付表示素子10は、構造が簡単であり、製造コスト
が安く、大面積の表示素子にも容易に対応できるので、表示面積の大きな表示素子を容易
に、且つ、安価に実現することが可能である。
【0039】
また、本実施形態のフロントライト付表示素子10は、外光が暗い場合には、LED1
2a、12bを点灯して導光シート18によって表示素子1の全域を照らすことが出来、
また、外光が明るい場合には、外光を適度に拡散して表示素子1の全域を照らすことが出
来る。この結果、明所でも暗所でも、常に視認性に優れた表示装置を提供することが出来
る。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の具体的構成について説明する。図5は、第2の実施形態におけ
るフロントライト付表示素子を示す模式断面図である。尚、第2の実施形態におけるフロ
ントライト付表示素子は、下基板に屈曲部を設けることなく下基板の延伸部と導光シート
とを接着した点が第1の実施形態と異なり、その他は同様であるので、第1の実施形態と
同一要素には同一番号を付し重複する説明は一部省略する。
【0041】
図5に示すように、本実施形態におけるフロントライト付表示素子30は、表示素子3
1とフレキシブルな導光シート18とが積層された構造である。導光シート18は、第1
の実施形態と同様であるため説明を省略する。表示素子31は、互いに対向するフレキシ
ブルな上基板36と下基板としてのフレキシブルプリント基板(以下FPCと記載する)
34とを備えている。
【0042】
表示素子31は、第1の実施形態と同様に電気泳動型表示素子である。上基板36は、
透明な樹脂基板32の表面に透明な上防湿フィルム35が接着剤等で接着されている。尚
、上基板36は外周部の形状が第1の実施形態の上基板16と異なっているが、その他の
同様であるため詳細な説明を省略する。
【0043】
FPC34は、共通電極3に対向する面に画素毎のセグメント電極5が形成され、反対
側の裏面にアルミ箔を樹脂等に接着した下防湿フィルム39が接着剤等で貼り付けられて
いる。また、FPC34は上基板36より大きく、上基板36に対して対向しているFP
C対向領域部34bと、下防湿フィルム39から外側、すなわちこのFPC対向領域部3
4bの外側に延伸したFPC延伸部34aとを有している。
【0044】
また、このFPC延伸部34aの裏面には、表示素子31を駆動する駆動手段としての
回路(駆動IC)11が設けられており、FPC延伸部34aの先端には外部から電源や
表示情報を入力する接続端子(図示せず)が形成されている。これにより、フロントライ
ト付表示素子30は外部から電源と表示情報を入力し、表示素子31に様々の情報を表示
することが出来る。尚、上基板36、FPC34、下防湿フィルム39は表示素子31と
して一体化している。
【0045】
導光シート18は、表示素子31と積層された構造で、上基板36側に配置されている
。また、導光シート18と表示素子31とは、導光シート対向領域部18bとの表示エリ
ア13に対応するほぼ全面で上基板36と透光性樹脂接着剤37bで接着固定されている
。さらに、導光シート延伸部18aがFPC延伸部34aの表面34c側と透光性樹脂接
着剤37aで接着されている。ここで、導光シート18が平らな面となるように導光シー
ト18とFPC延伸部34aとの接着剤37aの厚さbが、導光シート18と上基板36
との間の接着剤37bの厚さcより大きい値に設定されている。これにより、導光シート
18が平らな面を保持した状態で導光シート18を表示素子31に接着固定することがで
きる。
【0046】
尚、導光シート18については、第1の実施形態と同様であり、詳細な説明を省略する
。また、本実施形態のフロントライト付表示素子30の概略動作、表示素子31の詳細に
ついても第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0047】
以上のように、本実施形態のフロントライト付表示素子30は導光シート18が平らな
面となるように接着剤37aの厚さbが、接着剤37bの厚さcより大きい値に設定され
ているため、平らな面を保持した導光シート18を表示素子31に接着固定することがで
きる。これにより、光効率に優れ、明るく、むらの少ない可撓性を有するフロントライト
付表示素子を実現することができる。また、本実施形態においても第1の実施形態と同様
の効果を得ることができる。
【0048】
尚、本発明における導光シートは極めて薄い基材シートによって形成されて表示素子に
積層しているので、フロントライト付表示素子の薄型化を実現でき、可撓性を有する電子
ペーパーとして幅広く利用することが出来る。
【0049】
また、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであ
れば、任意に変更することが出来る。すなわち、本発明のフロントライト付表示素子は、
電気泳動型表示素子として示したが、これに限定されず、例えば、プラスチック液晶表示
素子、有機EL素子などを用いた可撓性を有するフロントライト付表示素子に適応するこ
とが出来る。
【符号の説明】
【0050】
1、31 表示素子
2 、32 樹脂シート
3 共通電極
4、34 下基板(FPC)
4a、34a FPC延伸部
4b、34b FPC対向領域部
4c、34c FPCの表面
4d 屈曲部
5 セグメント電極
6 マイクロカプセル表示層
7 マイクロカプセル
7a カプセル殻
7b 分散媒
8a 白色粒子
8b 黒色粒子
9、39 下防湿フィルム
10、30 フロントライト付表示素子
11 駆動IC
12a、12b 発光素子(LED)
13 表示エリア
14 画素
15、35 上防湿フィルム
16、36 上基板
16c 上基板の表面
17a、17b、37a、37b 透明性樹脂粘着剤
18 導光シート
18a 導光シート延伸部
18b 導光シート対向領域部
18c、18d 導光シート隅部
22 ビーズ
23 バインダー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9