特許第5824395号(P5824395)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5824395
(24)【登録日】2015年10月16日
(45)【発行日】2015年11月25日
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20151105BHJP
   A47J 43/044 20060101ALI20151105BHJP
   A47J 43/07 20060101ALI20151105BHJP
【FI】
   A47J27/00 103Z
   A47J43/044
   A47J43/07
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-74700(P2012-74700)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-202208(P2013-202208A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100122286
【弁理士】
【氏名又は名称】仲倉 幸典
(74)【代理人】
【識別番号】100176463
【弁理士】
【氏名又は名称】磯江 悦子
(72)【発明者】
【氏名】中川 守
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−182661(JP,A)
【文献】 特開2010−213744(JP,A)
【文献】 特開平07−289424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
A47J 43/044
A47J 43/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
この本体に収容される収容部と、
上記本体の上部に取り付けられて上記収容部を開閉する蓋体と、
上記蓋体に取り付けられるモータと、
上記蓋体に回転可能に取り付けられると共に、上記モータによって回転させられて上記収容部内に収容される内容物を撹拌する撹拌ユニットと、
上記撹拌ユニットを上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止する係止機構と、
上記撹拌ユニットが上記蓋体に取り付けられているか否かを検知する検知機構と
を備え
上記蓋体は、上記撹拌ユニットを回転可能に連結すると共に、上記モータによって回転させられ、かつ、環状溝が設けられた連結軸を有し、
上記係止機構は、上記連結軸に直交する平面において直線状に延在すると共に上記連結軸が挿入される孔部を有し、
上記孔部は、
上記直線状の延在方向の一方側に、上記連結軸の上記環状溝から離脱する非係止位置と、
上記直線状の延在方向の他方側に、上記連結軸を上記一方側から上記他方側に相対的にスライドさせて上記連結軸の上記環状溝に係止する係止位置と
を有することを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
本体と、
この本体に収容される収容部と、
上記本体の上部に取り付けられて上記収容部を開閉する蓋体と、
上記蓋体に取り付けられるモータと、
上記蓋体に回転可能に取り付けられると共に、上記モータによって回転させられて上記収容部内に収容される内容物を撹拌する撹拌ユニットと、
上記撹拌ユニットを上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止する係止機構と、
上記撹拌ユニットが上記蓋体に取り付けられているか否かを検知する検知機構と
を備え、
上記撹拌ユニットは、
ケーシングと、
上記ケーシングに揺動可能に取り付けられた撹拌体と、
上記ケーシングに取り付けられ、上記撹拌体を起立状態または倒伏状態に切り替える切替機構と
を備え、
上記係止機構は、上記ケーシングに取り付けられ、上記ケーシングを上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止しており、
上記撹拌ユニットの上記切替機構は、複数のギアを有し、
上記撹拌ユニットの上記ケーシングは、
外カバーと、
この外カバー内に配置されると共に、上記複数のギアを収納する内カバーと
を有することを特徴とする加熱調理器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の加熱調理器において、
上記検知機構は、
上記係止機構に取り付けられた被検知部と、
上記蓋体に取り付けられると共に上記被検知部を検知する検知部と
を有することを特徴とする加熱調理器。
【請求項4】
請求項3に記載の加熱調理器において、
上記被検知部は、磁石であり、
上記検知部は、磁気センサであることを特徴とする加熱調理器。
【請求項5】
請求項4に記載の加熱調理器において
記磁石は、上記係止機構の上記孔部の上記係止位置よりも上記一方側に、位置することを特徴とする加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば炊飯器などの加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱調理器の一例としての炊飯器には、特開平7−289424号公報(特許文献1)に開示されたものがある。この炊飯器は、内鍋を収納する炊飯器本体と、炊飯器本体の上部に取り付けられた開閉可能な蓋体と、この蓋体の内鍋に対向する部分に設けられ、内鍋内の米を攪拌する攪拌体とを備えている。この攪拌体は、蓋体内に折り畳んだ状態で収納されており、内鍋内の米を攪拌するときに開き、内鍋内の米の攪拌が終了すると、折り畳まれて蓋体内に収納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−289424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来の炊飯器では、撹拌体は蓋体に固定されているため、撹拌体の洗浄が困難であった。
【0005】
仮に、上記撹拌体を蓋体に固定しているボルト等を外し、撹拌体を蓋体から取り外して洗浄する場合、撹拌体の取り外しが面倒となり、しかも、洗浄した撹拌体を蓋体に付け忘れたまま、炊飯器を誤って運転する問題が生じる。
【0006】
そこで、この発明の課題は、撹拌ユニットを蓋体に容易に着脱できると共に、撹拌ユニットの蓋体への付け忘れを防止できる加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、この発明の加熱調理器は、
本体と、
この本体に収容される収容部と、
上記本体の上部に取り付けられて上記収容部を開閉する蓋体と、
上記蓋体に取り付けられるモータと、
上記蓋体に回転可能に取り付けられると共に、上記モータによって回転させられて上記収容部内に収容される内容物を撹拌する撹拌ユニットと、
上記撹拌ユニットを上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止する係止機構と、
上記撹拌ユニットが上記蓋体に取り付けられているか否かを検知する検知機構と
を備えることを特徴としている。
【0008】
この発明の加熱調理器によれば、上記撹拌ユニットは、上記係止機構によって、上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止されるので、撹拌ユニットを蓋体に容易に着脱できる。また、上記検知機構は、上記撹拌ユニットが上記蓋体に取り付けられているか否かを検知するので、撹拌ユニットの蓋体への付け忘れを防止できる。
【0009】
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記撹拌ユニットは、
ケーシングと、
上記ケーシングに揺動可能に取り付けられた撹拌体と、
上記ケーシングに取り付けられ、上記撹拌体を起立状態または倒伏状態に切り替える切替機構と
を備え、
上記係止機構は、上記ケーシングに取り付けられ、上記ケーシングを上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止する。
【0010】
この実施形態の加熱調理器によれば、上記係止機構は、上記ケーシングに取り付けられ、上記ケーシングを上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止するので、ケーシング、撹拌体、切替機構および係止機構は、一体構造となる。これによって、それらを1つのアッセンブリとして取り扱うことができて、取り付けまたは取り外しなどの取り扱いが楽となる。
【0011】
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記検知機構は、
上記係止機構に取り付けられた被検知部と、
上記蓋体に取り付けられると共に上記被検知部を検知する検知部と
を有する。
【0012】
この実施形態の加熱調理器によれば、上記被検知部は、上記係止機構に取り付けられ、上記検知部は、上記蓋体に取り付けられるので、撹拌ユニットの蓋体への取り付けの直後に、撹拌ユニットが蓋体に取り付けられているか否かを検知できて、撹拌ユニットの付け忘れを迅速に確認できる。
【0013】
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記被検知部は、磁石であり、
上記検知部は、磁気センサである。
【0014】
この実施形態の加熱調理器によれば、上記被検知部は、磁石であり、上記検知部は、磁気センサであるので、検知機構を簡単な構成とできる。
【0015】
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記蓋体は、上記撹拌ユニットを回転可能に連結すると共に、上記モータによって回転させられ、かつ、環状溝が設けられた連結軸を有し、
上記係止機構は、上記連結軸に直交する平面において直線状に延在すると共に上記連結軸が挿入される孔部を有し、
上記孔部は、
上記直線状の延在方向の一方側に、上記連結軸の上記環状溝から離脱する非係止位置と、
上記直線状の延在方向の他方側に、上記連結軸を上記一方側から上記他方側に相対的にスライドさせて上記連結軸の上記環状溝に係止する係止位置と
を有し、
上記磁石は、上記係止機構の上記孔部の上記係止位置よりも上記一方側に、位置する。
【0016】
この実施形態の加熱調理器によれば、上記磁石は、上記係止機構の上記孔部の上記係止位置よりも上記一方側に、位置するので、撹拌ユニットが、磁石とともに回転すると、磁石の遠心力により、係止機構に対して、連結軸を孔部の係止位置に保持するような力が、働く。
【0017】
このため、撹拌ユニットが回転することで、撹拌ユニットが蓋体から離脱することを、一層確実に防止できる。
【0018】
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記撹拌ユニットの上記切替機構は、複数のギアを有し、
上記撹拌ユニットの上記ケーシングは、
外カバーと、
この外カバー内に配置されると共に、上記複数のギアを収納する内カバーと
を有する。
【0019】
この実施形態の加熱調理器によれば、上記撹拌ユニットの上記ケーシングは、外カバーと、この外カバー内に配置されると共に、上記複数のギアを収納する内カバーとを有するので、複数のギアを外カバーと内カバーとの二重構造で覆うことができ、ギアへの内容物の侵入を確実に防ぐことができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明の加熱調理器によれば、上記撹拌ユニットは、上記係止機構によって、上記蓋体に対して係脱可能に機械的に係止されるので、撹拌ユニットを蓋体に容易に着脱でき、また、上記検知機構は、上記撹拌ユニットが上記蓋体に取り付けられているか否かを検知するので、撹拌ユニットの蓋体への付け忘れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の加熱調理器としての炊飯器の蓋体開放時の概略斜視図である。
図2】炊飯器の撹拌ユニットの概略下面図である。
図3】第1,第2攪拌アームの攪拌状態を説明するための概略斜視図である。
図4】撹拌ユニットの上面図である。
図5】蓋体の下面図である。
図6A】撹拌ユニットを蓋体に取り付ける状態を示す断面図である。
図6B】撹拌ユニットを蓋体に取り付けた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0023】
図1は、この発明の加熱調理器の一例としての炊飯器を示す斜視図である。図1に示すように、この炊飯器は、炊飯器本体1と、この炊飯器本体1に収容される内鍋7と、炊飯器本体1の上部に取り付けられて内鍋7を開閉する蓋体2とを備えている。炊飯器本体1は、加熱調理器の本体の一例であり、内鍋7は、加熱調理器の収容部の一例である。
【0024】
上記炊飯器本体1の前面には、蓋体2を開けるための開ボタン3を設けている。炊飯器本体1の上面の前部には被係止部8を設けている。被係止部8には、蓋体2の下面の前部に設けられた係止部23が解除可能に係止する。
【0025】
上記炊飯器本体1の後面からは、電源コード4の先端部が突き出ている。この電源コード4の大部分は、炊飯器本体1内の(図示しない)コードリールに引き出し可能に巻き付けられていている。
【0026】
上記炊飯器本体1内には、内鍋7を誘導加熱するための誘導加熱コイル10を設置している。なお、誘導加熱コイル10は、加熱部の一例である。
【0027】
上記内鍋7には、内容物の一例としての米や水などが収容される。内鍋7は、例えばアルミニウムなどの高熱伝導部材で形成され、その外面に加熱効率を向上させる例えばステンレス等の磁性体を貼り付ける一方、内面に内容物の付着を防ぐためのフッ素樹脂をコーティングしている。
【0028】
上記蓋体2は、蓋体2を閉じたときに内鍋7側とは反対側に位置する外蓋21と、蓋体2を閉じたときに内鍋7側に位置する内蓋22とを有している。外蓋21の後部の右側角部内には、モータ24を取り付けている。内蓋22には、回転可能に(図5参照の)連結軸25を設置している。この連結軸25は、モータ24が発生した回転駆動力を(図示しない)プーリやベルトを介して受けて、回転する。
【0029】
上記蓋体2には、撹拌ユニット50が回転可能に取り付けられている。この撹拌ユニット50は、モータ24の駆動力により回転して、内鍋7内に収容される内容物を撹拌する。撹拌ユニット50は、係止機構としての係止板40によって、蓋体2に対して係脱可能に機械的に係止されている。
【0030】
図1図2に示すように、上記撹拌ユニット50は、ケーシング11と、撹拌体としての第1,第2攪拌アーム12A,12Bと、切替機構36とを有する。
【0031】
上記ケーシング11は、蓋体側部材13と、この蓋体側部材13の内鍋7側の表面に着脱可能に取り付けられた内鍋側部材14と、蓋体側部材13および内鍋側部材14の内部に配置される内カバー15とを有している。蓋体側部材13および内鍋側部材14は、外カバーを構成する。内カバー15は、蓋体側部材13に取り付けられる。
【0032】
上記第1,第2攪拌アーム12A,12Bは、ケーシング11に揺動可能に取り付けられている。第1,第2攪拌アーム12A,12Bは、ケーシング11を挟むように配置されている。
【0033】
上記第1,第2攪拌アーム12A,12Bは、内鍋7内の米などに接触した攪拌状態と、内鍋7内の米などから乖離した非攪拌状態とを切り替え可能になっている。第1,第2攪拌アーム12A,12Bのそれぞれは、一方の端部が、ケーシング11に回動可能に取り付けられて、他方の端部が、ケーシング11から離れたり、ケーシング11に近づいたりすることが可能になっている。つまり、第1,第2攪拌アーム12A,12Bは、起立して撹拌状態となる一方、倒伏して非攪拌状態となる。
【0034】
上記切替機構36は、ケーシング11に取り付けられ、第1,第2攪拌アーム12A,12Bを起立状態または倒伏状態に切り替える。切替機構36は、第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30と、第1攪拌アーム用ギア31A,32A,33Aと、第2攪拌アーム用ギア31B,32B,33Bとを、有する。
【0035】
上記複数のギア30,31A,32A,33A,31B,32B,33Bは、内カバー15に収納される。これにより、この複数のギア30〜33Bを、外カバー13,14と内カバー15との二重構造で覆うことができ、ギア30〜33Bへの米や水などの侵入を確実に防ぐことができる。
【0036】
図2図3に示すように、上記第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30には、回転軸35が取り付けられている。回転軸35の一端は、ケーシング11の蓋体側部材13から突出している。この回転軸35は、蓋体2の(図5参照の)上記連結軸25に着脱可能に連結されて、連結軸25と一体に回転する。回転軸35は、ケーシング11に対して回転可能となっている。
【0037】
上記回転軸35の回転駆動は、第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30および第1攪拌アーム用ギア31A,32A,33Aを介して第1攪拌アーム用回動軸34Aに伝わると共に、第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30および第2攪拌アーム用ギア31B,32B,33Bを介して第2攪拌アーム用回動軸34Bに伝わる。
【0038】
これにより、上記回転軸35が回転すれば、第1,第2攪拌アーム12A,12Bを第1,第2攪拌アーム用回動軸34A,34Bを中心に回動させて、図1図2に示す非攪拌状態から図3に示す攪拌状態に切り替えたり、上記攪拌状態から上記非攪拌状態に切り替えたりすることが可能になっている。
【0039】
図3図4に示すように、上記係止板40は、ケーシング11に取り付けられ、ケーシング11を蓋体2に対して着脱可能に機械的に係止する。
【0040】
上記係止板40は、ケーシング11の蓋体側部材13の蓋体2側の一面に、スライド可能に取り付けられている。係止板40は、長円形状に形成され、その長円形の対向する長辺のそれぞれに、係止片41が設けられている。蓋体側部材13の蓋体2側の一面には、対向する一対の係止爪13aが設けられている。係止板40の係止片41が、蓋体側部材13の係止爪13aに、スライド可能に係止している。
【0041】
上記係止板40は、係止板40のスライド方向に直線状に延在する孔部42を有する。この孔部42は、上記直線状の延在方向の一方側に第1円形部421と、上記直線状の延在方向の他方側に第2円形部422とを有する。第1円形部421は、第2円形部422よりも大きく、第1円形部421と第2円形部422とは、連なっている。
【0042】
上記孔部42には、上記回転軸35が挿入されている。孔部42は、回転軸35に直交する平面上に設けられている。係止板40をスライドさせることで、回転軸35の中心は、第1円形部421の中心または第2円形部422の中心に、位置する。
【0043】
上記係止板40には、磁石43が取り付けられている。この磁石43は、上記孔部42の上記第2円形部422よりも上記一方側(第1円形部421側)に、位置する。この磁石43は、例えば、係止板40にインサート成形されている。
【0044】
図5に示すように、上記蓋体2の上記連結軸25は、内蓋22の中央部から突出している。連結軸25の一端面には、上記回転軸35の一端を挿入して取り付ける取付孔251を有する。連結軸25の一端側の外周面25aには、環状溝252を設けている。
【0045】
上記連結軸25の外周面25aの径は、上記係止板40の孔部42の第1円形部421の径と略同じ大きさである。上記環状溝252の径は、上記係止板40の孔部42の第2円形部422の径と略同じ大きさである。
【0046】
上記蓋体2の内鍋22には、上記係止板40の磁石43を検知する磁気センサ26が、取り付けられている。この磁気センサ26は、例えば、ホールICから構成されている。
【0047】
上記磁石43と上記磁気センサ26は、検知機構を構成する。この検知機構は、撹拌ユニット50が蓋体2に取り付けられているか否かを検知する。磁石43は、被検知部の一例であり、磁気センサ26は、検知部の一例である。
【0048】
次に、上記撹拌ユニット50を上記蓋体2に取り付ける方法を説明する。
【0049】
まず、図4に示すように、上記撹拌ユニット50において、回転軸35の中心が第2円形部422の中心に位置している状態から、係止板40を上記直線状の延在方向の他方側(図中下側)にスライドさせて、回転軸35の中心を第1円形部421の中心に位置させる。
【0050】
その後、図6Aに示すように、上記撹拌ユニット50の回転軸35を、上記蓋体2の連結軸25の取付孔251に挿入していく。このとき、連結軸25の外周面25aの径は、係止板40の第1円形部421の径と略同じ大きさであるため、連結軸25の外周面25aは、第1円形部421内に挿入される。
【0051】
そして、上記撹拌ユニット50の回転軸35を、上記蓋体2の連結軸25の取付孔251に差し込んだ後、係止板40を上記直線状の延在方向の一方側(図中右側)にスライドさせて、回転軸35の中心を第2円形部422の中心に位置させる。回転軸35の中心と連結軸25の中心とは、一致する。
【0052】
このとき、図6Bに示すように、連結軸25の環状溝252の径は、係止板40の第2円形部422の径と略同じ大きさであるため、連結軸25の環状溝252は、第2円形部422内に挿入される。つまり、係止板40の第2円形部422の内周縁が、連結軸25の環状溝252に係止する。
【0053】
これにより、上記撹拌ユニット50が、その係止板40を介して、蓋体2の連結軸25に機械的に係止される。なお、このとき、磁石43と磁気センサ26は、対向しており、磁気センサ26は、磁石43を検知して、撹拌ユニット50が蓋体2に取り付けられていることを検知できる。
【0054】
一方、上記撹拌ユニット50を蓋体2から取り外すには、上記手順とは逆の手順を行うことにより、撹拌ユニット50を蓋体2から取り外すことができる。
【0055】
言い換えると、上記係止板40の孔部42は、連結軸25に直交する平面において直線状に延在すると共に連結軸25が挿入される。そして、この孔部40は、上記直線状の延在方向の一方側に、連結軸25の環状溝252から離脱する非係止位置(第1円形部421)と、上記直線状の延在方向の他方側に、連結軸25を上記一方側から上記他方側に相対的にスライドさせて連結軸25の環状溝252に係止する係止位置(第2円形部422)とを有する。
【0056】
上記構成の加熱調理器の一例としての炊飯器によれば、上記撹拌ユニット50は、上記係止板40によって、上記蓋体2に対して係脱可能に機械的に係止されるので、撹拌ユニット50を蓋体2に容易に着脱できる。また、上記検知機構は、上記撹拌ユニット50が上記蓋体2に取り付けられているか否かを検知するので、撹拌ユニット50の蓋体2への付け忘れを防止できる。
【0057】
また、上記撹拌ユニット50は、上記係止板40を介して、上記蓋体2に機械的に係止されるので、撹拌ユニット50による撹拌中に、内容物が、回転する撹拌ユニット50の抵抗になり、さらに、撹拌ユニット50の自重が、負荷となっても、撹拌ユニット50は、蓋体2から外れることがない。
【0058】
また、上記係止機構は、上記ケーシング11に取り付けられ、ケーシング11を蓋体2に対して係脱可能に機械的に係止するので、ケーシング11、第1、第2撹拌アーム12A,12B、切替機構36および係止板40は、一体構造となる。これによって、それらを1つのアッセンブリとして取り扱うことができて、取り付けまたは取り外しなどの取り扱いが楽となる。
【0059】
また、上記磁石43は、上記係止板40に取り付けられ、上記磁気センサ26は、上記蓋体2に取り付けられるので、撹拌ユニット50の蓋体2への取り付けの直後に、撹拌ユニット50が蓋体2に取り付けられているか否かを検知できて、撹拌ユニット50の付け忘れを迅速に確認できる。
【0060】
また、上記磁石43および上記磁気センサ26によって検知機構を構成するので、検知機構を簡単な構成とできる。
【0061】
また、上記磁石43は、上記係止板40の上記孔部42の上記係止位置(第2円形部422)よりも上記一方側(第1円形部421側)に、位置するので、撹拌ユニット50が、磁石43とともに回転すると、磁石43の遠心力により、係止板40に対して、連結軸25を孔部42の係止位置に保持するような力が、働く。
【0062】
このため、撹拌ユニット50が回転することで、撹拌ユニット50が蓋体2から離脱することを、一層確実に防止できる。
【0063】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、撹拌体として、2つの第1,第2攪拌アーム12A,12Bを用いていたが、1つの撹拌アームを用いてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、係止機構として、第1、第2円形部の孔部を有する係止板を用いたが、接近または離隔可能な二つの係止部材を用いて、この二つの係止部材で蓋体の連結軸を挟むようにしてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、係止機構を、撹拌ユニットのケーシングに一体に取り付けたが、係止機構を、このケーシングから取り外し可能としてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、検知機構の被検知部として磁石を用い、検知部として磁気センサを用いたが、被検知部として突起部を用い、検知部としてこの突起部に機械的に接触するスイッチを用いてもよい。
【0067】
また、撹拌ユニットの蓋体への取り付けを検知する検知機構として、撹拌ユニットを回転させるために電流を流したときに、この電気的な抵抗を検知して、この抵抗が所定値よりも小さい場合は、撹拌ユニットが取り付けられていないと判断するようにしてもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、加熱調理器の一例として、炊飯器としたが、レンジやオーブンやその他の蒸気調理器に適用してもよく、本体に収容部を収容し、この収容部内の食材を加熱できる調理器であれば、如何なる調理器に適用してもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 炊飯器本体(本体)
2 蓋体
7 内鍋(収容部)
11 ケーシング
12A 第1攪拌アーム(撹拌体)
12B 第2攪拌アーム(撹拌体)
13 蓋体側部材(外カバー)
14 内鍋側部材(外カバー)
15 内カバー
24 モータ
25 連結軸
25a 外周面
252 環状溝
26 磁気センサ(検知部)
30,31A,31B〜33A,33B ギア
35 回転軸
36 切替機構
40 係止板(係止機構)
42 孔部
421 第1円形部(非係止位置)
422 第2円形部(係止位置)
43 磁石(被検知部)
50 撹拌ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B