特許第5830432号(P5830432)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5830432
(24)【登録日】2015年10月30日
(45)【発行日】2015年12月9日
(54)【発明の名称】マルチプロセッササーバの冷却方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20151119BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20151119BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20151119BHJP
【FI】
   G06F1/20 D
   G06F1/20 B
   H05K7/20 J
   H01L23/36 Z
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-116124(P2012-116124)
(22)【出願日】2012年5月22日
(65)【公開番号】特開2013-242740(P2013-242740A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2014年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学
(74)【代理人】
【識別番号】100098660
【弁理士】
【氏名又は名称】戸田 裕二
(74)【代理人】
【識別番号】100091720
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 重美
(72)【発明者】
【氏名】日良 康隆
【審査官】 征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−502135(JP,A)
【文献】 国際公開第99/039557(WO,A1)
【文献】 特開2012−079925(JP,A)
【文献】 特開昭59−087844(JP,A)
【文献】 特開平04−303954(JP,A)
【文献】 特開昭58−044755(JP,A)
【文献】 特開2009−169873(JP,A)
【文献】 特開平11−296488(JP,A)
【文献】 特開2008−43115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/20
H05K7/20
H01L23/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートシンクと、前記ヒートシンクに送風するFANと、CPUの温度と該CPUの温度に対応する風量とが記憶されたテーブルが格納されたFANコントローラと、複数のCPU各々の温度を測定する複数の温度センサと、を備えるマルチプロセッササーバの冷却方法であって、
前記FANコントローラは、
前記複数の温度センサより取得される前記複数のCPU各々の温度情報と前記テーブルとに基づいて、前記複数のCPU各々の温度情報に対応する前記風量を算出し、
前記複数のCPU各々の温度情報に対応する前記風量に基づいて、FANの送風量を算出し、
前記FANの送風量に基づいてFANの回転数を制御すること、を特徴とするマルチプロセッササーバの冷却方法。
【請求項2】
請求項1に記載のマルチプロセッササーバの冷却方法であって、
前記ヒートシンクは前記CPUの温度によって形状が変化するバイメタルから構成されることを特徴とするマルチプロセッササーバの冷却方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチプロセッササーバの冷却方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、マルチプロセッササーバの冷却の効率化に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭58−44755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開昭58−44755号公報の発明技術は、冷却フィンにバイメタルを使用し、温度上昇時に冷却フィンを形状を変え周囲流体の流れを乱し、ヒートシンクの放熱特性を向上させるものであるが、ヒートシンク単体の放熱効率の向上方法である。
【0005】
これに対し、本発明では、マルチプロセッササーバにおいて、ヒートシンク単体の放熱効率は変えずにシステム全体の冷却効率を向上することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ヒートシンクにバイメタルを使用し、CPU温度によりヒートシンク形状を変化させ、ヒートシンクを通過する風量をコントロールすることでマルチプロセッササーバ全体の冷却効率を向上させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ヒートシンクにバイメタルを使用し、CPU温度によりヒートシンク形状を変化させ、ヒートシンクを通過する風量をコントロールすることで、マルチプロセッササーバ全体の冷却効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】全体構成図である。
図2】ヒートシンク図面である。
図3】CPU温度とヒートシンク通過率、必要風量テーブルである。
図4】FAN回転数と全体風量テーブルである。
図5】FANコントローラの動作フローである。
図6】各CPU温度パターンごとのFAN回転数例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0010】
図1を用いて本発明のシステム構成を説明する。本発明のシステムは101FANコントローラ、102仕切り版、103ベースボード、104筐体、105FAN、106CPU1ヒートシンク、107CPU2ヒートシンク、108CPU3ヒートシンク、109CPU4ヒートシンク、110FAN制御線、111CPU制御線、及びメモリ、HDDなどの情報処理機能を有するマルチプロセッササーバである。105FANの風はすべて106CPU1ヒートシンクから109CPU4ヒートシンクを通過する構造とする。CPUヒートシンクにはバイメタルを使用し、各CPU温度によってヒートシンクの形状を変え、CPUヒートシンクを通過する風量を調整する。低温時のヒートシンク形状を風が通過しにくい形状、高温時のヒートシンク形状を通過しやすい形状とする。低温時にヒートシンクを通過する風量が減少する分、高温時のヒートシンクを通過する風量を増加させることで、FAN回転数の効率化が可能となる。ヒートシンクの風を通過させやすさをヒートシンク通過率とする。
【0011】
101FANコントローラ内に記憶装置を有し、記憶装置内にCPU温度とヒートシンク通過率、必要風量テーブル、ファン回転数と全体風量テーブルを有し、それぞれのCPU温度ごとの最適なFAN回転数を算出できる。
【0012】
また、106CPU1から109CPU4は温度センサを有し、101FANコントローラは111CPU制御線を介して各CPU温度を取得し、110FAN制御線を介して105FANの回転数を制御することでFANを最適な回転数にコントロールすることができる。
【0013】
図2を用いてバイメタルを使用したCPUヒートシンクについて説明する。
【0014】
CPUヒートシンクの寸法図を201、ヒートシンクフィン図面を202、熱膨張率の高い金属を203、熱膨張率の低い金属を204、高温時のヒートシンク断面図を205、低温時のヒートシンク断面の拡大図を206、ヒートシンク内部フィン間隔を207、ヒートシンク外部フィン間隔を208、低温時のヒートシンク断面図を209、低温時のヒートシンク断面の拡大図を210に示す。
【0015】
本発明のCPUヒートシンクの寸法の一例を201ヒートシンク寸法図に示す。
【0016】
202ヒートシンクフィン図面に示すようにヒートシンクフィンには、バイメタル(熱膨張率の低い熱膨張率の高い金属と低い金属を常温接合法で接合したもの)を使用し、203熱膨張率の高い金属及び、204熱膨張率の低い金属は、202ヒートシンクフィン図面に示す寸法で作成し、材料については、一般的なバイメタル平板型の計算式から、金属特性を求め最適なバイメタル金属を選定するものとする。今回は一例として、バイメタルにJIS/TM6を使用するものとする。
【0017】
このヒートシンクフィンを高温時(60℃)で205高温時のヒートシンク断面図、低温時(35℃)で206低温時のヒートシンク断面図となるように構成、配置する。
【0018】
ヒートシンク形状を示す値として、208ヒートシンク外部フィン間隔/207ヒートシンク内部フィン間隔=ヒートシンク通過率とする。
【0019】
図3は、CPU温度と必要風量、ヒートシンク通過率テーブルの一例である。CPU温度と必要風量はシステム設計段階に試験を実施し作成しFANコントローラ内の記憶装置に格納される。
【0020】
図4は、FAN回転数と全体風量テーブルの一例である。FAN回転数と全体風量は、システム設計段階に試験を実施し作成しFANコントローラ内の記憶装置に格納される。
【0021】
図5を用いてFANコントローラの動作フローを説明する。FANコントローラは、各CPUから501CPU温度情報取得を実行し、あらかじめ開発段階で算出しFANコントローラに格納された502「CPU温度とヒートシンク透過率、必要風量テーブル」情報から、503各CPUの必要風量を算出し、504全体必要風量を算出する。504全体必要風量とあらかじめ開発段階で算出しFANコントローラに格納された505「FAN回転数と全体風量テーブル」情報から506FAN回転数を算出し、507FAN回転数を制御する。
【0022】
図6を用いて具体例を説明する。本システムがパターン(1)(CPU1:60℃、CPU2:60℃、CPU3:60℃、CPU4:60℃)の状態の場合、ヒートシンク形状は、ヒートシンク通過率(CPU1:100%、CPU2:100%、CPU3:100%、CPU4:100%)となり、必要風量はCPU1:100、CPU2:100、CPU3:100、CPU4:100となる。その場合の全体で必要な風量は400となるため、FAN回転数を100とする。
【0023】
パターン(2)(CPU1:50℃、CPU2:35℃、CPU3:35℃、CPU4:35℃)の場合、ヒートシンク形状は、ヒートシンク通過率(CPU1:60%、CPU2:0%、CPU3:0%、CPU4:0%)となり、必要風量は、CPU1:60、CPU2:0、CPU3:0、CPU4:0となる。その場合の全体で必要は風量は60となるため、FAN回転数を15とする。
【0024】
パターン(3)(CPU1:60、CPU2:60、CPU3:40、CPU4:40)の場合、ヒートシンク形状は、ヒートシンク通過率(CPU1:100%、CPU2:100%、CPU3:20%、CPU4:20%)となり、必要風量はCPU1:100、CPU2:100、CPU3:20、CPU4:20となる。その場合の全体で必要な風量は240となるため、FAN回転数は40とする。
【符号の説明】
【0025】
106…CPU1のヒートシンク、107…CPU2のヒートシンク、108…CPU3のヒートシンク、109…CPU4のヒートシンク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6