【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、上記した課題を解決するために、調光制御等を行う制御基板と、個体差を吸収するための調整素子を切り離して設けることによって、制御基板の汎用性を高めることを試みた。すなわち、内部抵抗の個体差吸収のための調整機構の一部を有機ELパネル側に持たせることによって、制御基板の使い回しを可能とし、製造コストの削減を図った。こうすることによって、1種類の制御基板で複数種類の有機ELパネルでも使用できると考察した。
【0012】
上記した考察のもと導き出された
本発明に関連する発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具と、を接続した発光モジュールにおいて、前記接続具は、接続側回路を備えており、前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する回路側給電経路を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記発光パネルの調整素子は、前記接続具の回路側給電経路を介して前記発光パネルの発光素子と電気的に接続されてい
る発光モジュールである。
すなわち、
この発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、前記接続具は、接続側回路を備えており、前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する回路側給電経路を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に接続されていることに関連する。
【0013】
ここでいう「設置対象面」とは、太陽電池モジュールを設置する対象となる被設置面を表し、具体的には、天井や壁面、床面、桟等である。
【0014】
この発明の構成によれば、電気抵抗値を調整可能な調整素子を有するので、発光パネルの製造時等によって発光パネル間で生じる個体差を、調整素子によって調整することができる。そのため、発光パネル間で発光量を統一することが可能であり、調光等の制御を行う場合でも精密に調光することができる。
また
、この発明の構成によれば、発光パネル側に調整素子を備えている。すなわち、発光パネルの調整素子を用いて電気抵抗値の調整が可能であるから、接続具に個体差を吸収するための調整素子を設ける必要がなく、発光パネルの種類に合わせて接続具を形成しなくてもよい。そのため、一の発光パネルに合わせて形成した接続具を他の発光パネルでも使用することが可能となり、製造コストを抑制することができる。
【0015】
請求項
1に記載の発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具と、を接続した発光モジュールにおいて、前記接続具は、接続側回路を備えており、前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する供給側給電経路及び回路側給電経路を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記接続具の供給側給電経路は、前記発光パネルの調整素子を介して前記接続具の回路側給電経路と電気的に直列接続されており、さらに前記発光パネルの調整素子は、前記接続具の回路側給電経路を介して前記発光パネルの発光素子と電気的に直列接続されていることを特徴とする発光モジュールである。
すなわち、本発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、前記接続具は、接続側回路を備えており、前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する供給側給電経路及び回路側給電経路を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記供給側給電経路は、前記調整素子を介して回路側給電経路と電気的に直列接続されており、さらに前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に直列接続されていることに関連する。
【0016】
本発明の構成によれば、電気抵抗値を調整可能な調整素子を有するので、発光パネルの製造時等によって発光パネル間で生じる個体差を調整素子によって調整することができる。そのため、発光パネル間で発光量を統一することが可能であり、調光等の制御を行う場合でも精密に調光することができる。
また本発明の構成によれば、接続具の供給側給電経路から発光パネルの調整素子を経由して接続具の回路側給電経路に戻る経路が存在する。すなわち、接続具に設けられた接続側回路と発光パネルの調整素子を用いて1つの回路を形成し、調整素子により電気抵抗値の調整が可能であるから、接続具に個体差を吸収するための調整素子を設ける必要がなく、発光パネルの種類に合わせて接続具を形成しなくてもよい。そのため、一の発光パネルに合わせて形成した接続具を他の発光パネルでも使用することが可能となり、製造コストを抑制することができる。
【0017】
請求項
2に記載の発明は、前記接続側回路は、前記調整素子を迂回し、前記供給側給電経路と回路側給電経路を繋ぐ迂回路を有しており、前記調整素子は、供給側給電経路と回路側給電経路の間での電流を検知する電流検知回路の一部を構成することを特徴とする請求項
1に記載の発光モジュールである。
【0018】
本発明の構成によれば、調整素子は、迂回路に対して電気的に並列接続されており、電流検知回路の一部を構成するので、供給側給電経路と回路側給電経路の間での電流を電圧として検知でき、制御や調整素子の調整等が容易となる。
【0019】
請求項
3に記載の発明は、前記供給側給電経路及び回路側給電経路のうち少なくとも一方は、発光素子へ通電する電流を一定電流とするための安定化回路を構成することを特徴とする請求項
1又は
2に記載の発光モジュールである。
【0020】
本発明の構成によれば、発光素子に安定した電流を流すことが可能であり、発光素子の発光にノイズ等の影響が生じにくい。
【0021】
請求項
4に記載の発明は、前記供給側給電経路及び回路側給電経路のうち少なくとも一方は、外部信号を受けて発光素子への給電量を制御する制御回路を構成することを特徴とする請求項
1〜
3のいずれかに記載の発光モジュールである。
【0022】
本発明の構成によれば、外部信号を受けて発光素子への給電量を制御する制御回路を備えているので、例えば、PWM制御信号やオンオフ制御信号等の制御信号を外部から送信することで、発光パネルの調光制御が可能である。
【0023】
上記した発明に関連する発明は、前記接続具は、板状又はフィルム状の接続側基材に前記接続側回路を実装した回路基板を有し、前記接続側回路の大部分は、前記接続側基材の片面に実装されており、回路基板は、前記接続側基材の片面が発光パネルと対面するように配されてい
る発光モジュールである。
【0024】
ここでいう「接続側回路の大部分が実装される」とは、配線を除く主要機器の4/5個以上の機器が実装されていることをいう。例えば、10個の主要機器がある場合には、8個以上の主要機器が実装されていることをいう。
【0025】
この発明の構成によれば、回路基板は、接続側基材の主に実装された面(以下、実装面ともいう)が発光パネルと対面するように配されている。言い換えると、接続側基材の実装面と反対側の面(以下、非実装面ともいう)が発光パネルに対して外側に位置する。すなわち、接続具を非実装面側からみたときに、発光パネルへの給電に寄与する接続側回路の大部分を接続側基材が被覆しているので、調整素子の調整作業などの際に、作業者が不意に接続側回路に触れてしまうことを防止でき、感電等の発生を防止できる。それ故に、
この発明の構成によれば、調整作業において、高い安全性が確保できる。
なお、上記した定義では、接続側基板の片面に「接続側回路の大部分が実装」されている状態を、接続側基板の片面に配線を除く主要機器の4/5以上の機器が実装されている状態としたが、より安全性が高い観点から、主要機器の全てが接続側基板の片面に実装されていることが好ましい。
【0026】
ところで、例えば調整素子が半固定抵抗で形成されている場合には、厚みが嵩張るおそれがある。
【0027】
そこで、請求項
5に記載の発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、調整素子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路用基材を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔を有し、前記調整素子は、その一部が前記制御側貫通孔内に収納されていることを特徴とする請求項1〜
4のいずれかに記載の発光モジュールである。
【0028】
本発明の構成によれば、この半固定抵抗を用いた場合であっても、調整素子の一部が接続台の制御側貫通孔内に収納されているので、調整素子の厚みによる発光モジュールの嵩張りを抑制することができる。
【0029】
請求項
6に記載の発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路基板を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されていることを特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載の発光モジュールである。
【0030】
本発明の構成によれば、制御端子及び給電端子は、ともに接続台の貫通孔を挿通して回路基板の接続側回路に物理的に接続されているので、発光モジュールを組み立てたときに、作業者が制御端子及び給電端子に触れることを防止することができる。また制御端子及び給電端子の厚みによる発光モジュールの嵩張りを抑制することができる。
【0031】
請求項
7に記載の発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、前記発光面に対して交差する方向に突出した突出部を有し、前記突出部は、その側面に突出側係合部が形成されており、前記接続具は、接続台を備えており、前記接続台は、支持孔を有した台本体と、前記支持孔の開口に沿って台本体に対して立設された係合片を有しており、前記係合片は、その側面に壁側係合部が形成されており、前記発光パネルを接続具に取り付ける際に、前記突出部を前記支持孔に挿通させて、前記突出側係合部を前記壁側係合部に係合させることを特徴とする請求項1〜
6のいずれかに記載の発光モジュールである。
【0032】
本発明の構成によれば、発光パネルを接続具に取り付ける際に、突出部を支持孔に挿通させて、突出側係合部と壁側係合部を互いに係合させる。そのため、発光パネルと接続具の一方を他方に対して相対的に移動させることによって、発光パネルと接続具を一体化させることができる。すなわち、一つの移動動作で容易に発光パネルと接続具を一体化させることができる。
【0033】
請求項
8に記載の発明は、前記係合片は、薄板であって、その一部又は全部が前記支持孔の内部に位置し、さらに前記係合片は、前記支持孔を分割するように前記台本体に支持されており、発光パネルを接続具に取り付ける際に、前記係合片は、前記突出部によって押圧されて弾性変形し、その復元力が突出部に向かって生じていることを特徴とする請求項
7に記載の発光モジュールである。
【0034】
本発明の構成によれば、発光パネルを接続具に取り付ける際に、係合片は、前記突出部によって押圧されて弾性変形し、その復元力が突出部に向かって生じている。そのため、突出部の突出側係合部と係合片の壁側係合部が互いに近接する方向に付勢されて、より係合関係が強固なものとなる。それ故に、接続具と発光パネルが互いに離反しにくく、一体化強度が高い。
【0035】
請求項
9に記載の発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、前記発光面に対して交差する方向に突出した突出部を少なくとも2つ有し、前記2つの突出部は、その側面に突出側係合部が形成されており、前記接続具は、接続台を備えており、前記接続台は、台本体と、少なくとも2つの係合片を有しており、前記台本体は、支持孔を少なくとも2つ有し、前記2つの係合片は、前記支持孔に対応して配されるものであって、対応する開口に沿って、台本体に対して立設されており、前記2つの係合片は、薄板状であって、互いに対面し、さらに当該対面する面に前記壁側係合部が形成されており、前記2つの突出部は、対応する支持孔を挿通しており、前記突出側係合部は、対応する壁側係合部と係合していることを特徴とする請求項1〜
8のいずれかに記載の発光モジュールである。
【0036】
本発明の構成によれば、2つの突出片が対応する2つの支持孔に挿通されているので、発光面の面方向において、発光パネルが接続具に対してずれにくい。
さらに、本発明の構成によれば、係合片は、他の係合片と対面する面に壁側係合部が形成されており、当該壁側係合部と突出部の側面に形成された突出側係合部が係合する。すなわち、2つの係合片の内側に2つの係合片が位置し、内外の位置関係によって壁側係合部と突出側係合部が係合する。つまり、2つの突出片を外側から2つの係合片が挟むことによって発光パネルと接続具が固定されている。そのため、2つの突出片の並ぶ方向において、発光パネルが接続具に対してずれにくく、発光パネルが接続具に対して離反しにくい。また、たとえ天井等に設置した場合でも壁側係合部と突出側係合部の係合関係によって、発光パネルが係止されるので、落下しない。
【0037】
請求項
10に記載の発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路基板を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路に物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記突出部、制御側貫通孔及び給電側貫通孔は、発光パネルを平面視したときに、発光パネルの中央を中心とした発光パネルと相似形状の領域であって、かつ、発光パネルの面積の1/2の面積となる領域である設置領域内にいずれも収まっていることを特徴とする請求項
7〜
9のいずれかに記載の発光モジュールである。
すなわち、本発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路用基材を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路に物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記突出部、制御側貫通孔及び給電側貫通孔は、発光パネルを平面視したときに、発光パネルの中央を中心とした発光パネルと相似形状の領域であって、かつ、発光パネルの面積の1/2の面積となる領域である設置領域内にいずれも収まっていることに関連する。
【0038】
本発明の構成によれば、突出部、制御側貫通孔及び給電側貫通孔は、発光パネルの面積の1/2の面積となる領域である設置領域内に収まっている、そのため、対応する支持孔を有した接続台を必要以上に大きくせずとも、最低限の発光パネルの固定及び発光パネルへの給電が確保できる。すなわち、接続台の小型化が可能であり、接続台の材料コストを低減することができる。
【0039】
請求項
11に記載の発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材と、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路基板を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路に物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記接続台は、絶縁体によって形成されるものであって、かつ、その一部が前記フレーム部材と前記回路基板の間に介在しており、前記制御側貫通孔及び前記給電側貫通孔は、前記2つの突出部の間に位置していることを特徴とする請求項
7〜
10のいずれかに記載の発光モジュールである。
すなわち、本発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材と、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続台は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路用基材を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路に物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記接続台は、絶縁体によって形成されるものであって、かつ、その一部が前記フレーム部材と前記回路基板の間に介在しており、前記制御側貫通孔及び前記給電側貫通孔は、前記2つの突出部の間に位置していることに関連する。
【0040】
本発明の構成によれば、前記制御側貫通孔及び前記給電側貫通孔は、前記2つの突出部の間に位置している。そのため、外部から回路基板が押圧された場合でも、突出部が回路基板を当接することで支持し、回路基板に実装された機器や調光素子が破損することを防止することができる。
【0041】
上記した発明に関連する発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、可撓性樹脂によって形成されたフレーム本体と、前記フレーム本体の剛性を補強する補強部材を備え
る発光モジュールである。
【0042】
この発明の構成によれば、フレーム本体が可撓性樹脂によって形成されているので、パネル本体を取り付け易い。また、フレーム本体が可撓性樹脂によって形成されることによるフレームとしての剛性不足を補強部材によって補強することができる。そのため、
この発明の構成によれば、組み立てやすく十分な強度を有した発光モジュールとなる。
【0043】
上記した発明は、前記フレーム本体は、補強部材収納部を有し、前記補強部材収納部は、少なくとも一方向に延びており、前記補強部材は、前記補強部材収納部に収納されていてもよい。
【0044】
上記した発明に関連する発明は、前記フレーム部材は、前記補強部材を複数有し、前記補強部材は、長板状であり、前記複数の補強部材のうち少なくとも2枚の補強部材は、互いに平行に設置されており、前記調整素子の一部は、当該2つの補強部材の間に位置してい
る発光モジュールである。
【0045】
この発明の構成によれば、調整素子は、2つの補強部材の間に位置しているので、落下等による衝撃から調整素子を保護することができる。
【0046】
上記した発明に関連する発明は、前記フレーム部材は、前記補強部材を複数有し、前記補強部材は、板状であり、前記複数の補強部材のうち少なくとも2枚の補強部材は、同一平面に投影したときに、互いに交差する方向に延設されてい
る発光モジュールである。
【0047】
この発明の構成によれば、補強部材を同一平面に投影したときに、2枚の補強部材は、互いに交差する方向に延設されている。すなわち、2枚の補強部材により、前記平面における互いに直交する2方向成分を補強されるので、ねじれ等に対する発光パネルの剛性が高く、破損しにくい。
【0048】
上記した発明に関連する発明は、前記発光パネルは、前記接続具に対して着脱可能であ
る発光モジュールである。
すなわち、
この発明は、前記発光パネルは、前記接続台に対して着脱可能であることに関連する。
【0049】
この発明の構成によれば、発光パネルが接続台に対して着脱可能である。そのため、例えば、発光パネルが初期不良や損傷等によって機能しなくなり、修理が必要となったときに、当該発光パネルを新たな発光パネルに交換して接続具に取り付けることによって、修理対応が可能である。すなわち、修理等の場合において、接続具を使い回すことができ、修理費用を抑えることができる。
【0050】
上記した発明に関連する発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、第一吸着部を有し、前記接続具は、第二吸着部を有し、前記第一吸着部と前記第二吸着部の間で発生する磁力によって、前記発光パネルが前記接続具に取り付けられ
る発光モジュールである。
【0051】
この発明の構成によれば、第一吸着部と第二吸着部の間で発生する磁力によって、発光パネルが接続具に取り付けられるので、発光パネルと接続具を近接させることによって、簡単に発光パネルと接続具を一体化させることが可能である。
また、
この発明の構成によれば、第一吸着部と第二吸着部の間で発生する磁力によって、発光パネルと接続具が引き寄せられるので、例えば、天井等に固定される場合であっても、発光パネルが接続具から落下しにくい。
【0052】
この発明において、前記接続台は、台本体を有し、前記台本体は、前記第一吸着部と前記第二吸着部の間に介在していてもよい。
【0053】
この構成によれば、第一吸着部と第二吸着部の間に台本体が介在しているため、接続具から発光パネルを着脱する際に第二吸着部が接続台から外れにくい。
【0054】
上記した発明に関連する発明は、前記調整素子は、半固定抵抗であ
る発光モジュールである。
【0055】
この発明の構成によれば、調整素子が半固定抵抗であるから、電気抵抗値をドライバー等の外部要素によって調整することが可能である。すなわち、可変抵抗のように電気抵抗値の調整用の回路や制御が必要なく、個々の発光素子に合わせて調整しやすい。
【0056】
上記した発明に関連する発明は、前記発光素子は、2つの電極層と、当該2つの電極層に挟まれた有機発光層を備えた有機EL素子であ
る発光モジュールである。
【0057】
この発明の構成によれば、発光パネルは、有機ELパネルであるので、薄くて軽い発光モジュールとなる。
【0058】
請求項
12に記載の発明は、発光面を有する発光パネルを設置対象面への固定具に接続可能な接続具であって、調整素子及び発光素子を有した前記発光パネルに接続可能な接続具において、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記発光パネルへの給電に寄与する
供給側給電経路及び回路側給電経路を有し、前記発光パネルと接続したときに、
前記接続具の供給側給電経路が、前記発光パネルの調整素子を介して前記接続具の回路側給電経路と電気的に直列接続され、さらに前記発光パネルの調整素子が、前記接続具の回路側給電経路を介して前記発光パネルの発光素子と電気的に
直列接続されることを特徴とする接続具である。
すなわち、本発明は、発光面を有する発光パネルを設置対象面への固定具に接続可能な接続具であって、調整素子及び発光素子を有した前記発光パネルに接続可能な接続具において、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記発光パネルへの給電に寄与する回路側給電経路を有し、前記発光パネルと接続したときに、前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に接続される。
【0059】
本発明の構成によれば、個体差を吸収する調整素子を備える発光パネルに使用されるものである。そのため、調整素子を内蔵しなくてもよいので、様々な発光パネルに使用できる。すなわち、一の発光パネルに合わせて形成した場合であっても、同一の制御等を行う他の発光パネルでも使用することが可能となる。
【0060】
請求項
13に記載の発明は、請求項1〜
11のいずれかに記載の発光モジュールと、固定具を用いた発光モジュールの取付構造であって、前記発光パネルは、前記接続具によって、着脱可能に固定されており、前記接続具は、接続用嵌合部を有し、前記固定具は、設置対象面に対して一体的に固定されるものであって、かつ、固定側嵌合部を有し、前記固定側嵌合部と前記接続用嵌合部は、互いに着脱可能に嵌合していることを特徴とする発光モジュールの取付構造である。
【0061】
本発明の構成によれば、固定側嵌合部と接続用嵌合部が互いに着脱可能に嵌合しているので、使用済み発光モジュールを新品の発光モジュールに交換して使用することができる。また、交換時における製品間の個体差が調整素子によって吸収されているため、再現性よく発光パネルを発光させることができる。
【0062】
本発明に関連する発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、前記接続具は、前記発光パネルへの給電に寄与する回路基板と、前記回路基板を支持する接続台を有し、前記回路基板は、外部電源と電気的に接続可能な給電部を有し、前記接続台は、接続側貫通孔を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、前記給電部から前記発光素子への給電経路の一部を形成し、前記発光素子への給電量を調整可能であり、接続具に発光パネルを取り付ける際には、前記接続台は、前記発光パネルに載置され、前記調整素子は、前記接続台の接続側貫通孔を挿通して回路基板と接続されることを特徴とする発光モジュールである。
【0063】
この関連発明によれば、調整素子は、接続台の接続側貫通孔を挿通して回路基板と接続されている。すなわち、調整素子の一部は、接続台の接続側貫通孔内に収納されているので、接続台の厚み分の調整素子の設置スペースを確保することができ、調整素子による嵩張りを低減することができる。
【0064】
本発明に関連する発明は、発光面を有する発光パネルと、設置対象面と固定される固定具と、前記発光パネルを前記固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールの取付構造において、前記固定具は、制御信号を出力可能な固定側信号出力部を有し、前記接続具は、発光パネルへの給電量を制御する制御基板を有し、前記接続具は、前記固定具に対して着脱可能に取り付けられており、前記発光パネルは、前記接続具に対して着脱可能に取り付けられており、前記制御基板は、前記固定側信号出力部から出力された制御信号を入力して前記発光パネルの給電量を調整することを特徴とする発光モジュールの取付構造である。
【0065】
この関連発明の構成によれば、発光パネルと接続具と固定具の3部材が互いに着脱可能となっており、発光パネルと接続具と固定具の3部材が連動して発光パネルを制御するものである。この構成によれば、例えば、発光パネルが故障した場合には、発光パネルを新たな発光パネルに交換して使用することが可能であり、発光パネルの制御方法を変更したい場合には、接続具を交換することで制御方法を変更することができる。また、固定具の設置対象面への固定方法を変更したい場合には、固定具を変更することで固定方法を変更することができる。
このように、この関連発明の構成によれば、部品を分解して部品ごとに交換することによって、様々なニーズに応えることができる。