(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両の加減速及び操舵を自動制御可能な自動運転動作状態において、所定条件判断を行って走行車線の変更が可能な機会であるか否かの判定を行うとともに、車線変更可能と判定された際に車線変更提案を運転者に提示する制御を行う車線変更機会判定部と、
前記車線変更提案に対する運転者の意思の判定を行う運転者意思判定部と、
前記運転者意思判定部により運転者が前記車線変更提案に同意したと判定されたことに応じて、車両の加減速及び操舵を制御して自動車線変更を実行させる車線変更制御部と、
を備え、
前記運転者意思判定部が、前記車線変更提案に対する運転者の意思が非同意であると判定した場合、前記車線変更機会判定部は、所定の解除条件が満たされるまでの期間、前記車線変更提案を運転者に提示する制御を実行せず、
前記車線変更制御部は、前記自動車線変更が開始された後において、前記運転者意思判定部が運転者の意思が非同意であると判定した場合に、車線変更の進捗状態に基づいて自動車線変更制御を中止するか否かを判定する
運転支援制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、車両に搭載される運転支援制御装置の実施の形態を説明する。
なお説明上、「車線」とは車両の走行路(レーン)を表す用語とし、車線を規定するために道路上に引かれた線は「白線」と呼ぶこととして区別する。
【0012】
<1.システム全体構成>
図1は、本発明に係る実施の形態としての運転支援制御部5を備えた車両制御システム1の構成を示している。なお
図1では、車両制御システム1の構成のうち主に本発明に係る要部の構成のみを抽出して示している。
車両制御システム1は、自車両に設けられた撮像部2、画像処理部3、メモリ4、運転支援制御部5、センサ類10、ナビゲーションシステム11、操作部12、発音制御部21、表示制御部22、エンジン制御部23、トランスミッション制御部24、ブレーキ制御部25、ステアリング制御部26、ランプ制御部27、発音部31、表示部32、エンジン関連アクチュエータ33、トランスミッション関連アクチュエータ34、ブレーキ関連アクチュエータ35、ステアリングモータ36、ランプ部37及びバス15を備えている。
【0013】
画像処理部3は、撮像部2が自車両の進行方向(本例では前方)を撮像して得られた撮像画像データに基づき、車外環境の認識に係る所定の画像処理を実行する。画像処理部3による画像処理は、例えば不揮発性メモリ等とされたメモリ4を用いて行われる。
【0014】
運転支援制御部5は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータで構成され、画像処理部3による画像処理の結果、センサ類10で得られる検出情報、操作部12からの操作入力情報等に基づき、運転支援のための各種の制御処理(以下「運転支援制御処理」と表記)を実行する。
運転支援制御部5は、同じくマイクロコンピュータで構成された発音制御部21、表示制御部22、エンジン制御部23、トランスミッション制御部24、ブレーキ制御部25、ステアリング制御部26、ランプ制御部27とバス15を介して接続されており、これら各制御部との間で相互にデータ通信を行うことが可能とされる。運転支援制御部5は、上記の各制御部のうち必要な制御部に対して指示を行って運転支援に係る動作を実行させる。
【0015】
センサ類10は、自車両に設けられた各種のセンサや操作子を包括的に表している。センサ類10が有するセンサとしては、自車両の速度を検出する
車速センサ10A、ブレーキペダルの操作/非操作に応じてON/OFFされるブレーキスイッチ10B、アクセルペダルの踏込み量からアクセル開度を検出するアクセル開度センサ10C、操舵角を検出する舵角センサ10D、ヨーレート(Yaw Rate)を検出するヨーレートセンサ10E、加速度を検出するGセンサ10Fがある。また自車両の周囲状況を検出するための周囲センサ10Gも設けられている。周囲センサ10Gとしては、例えば自車両の後方や側方の物体(他の車両や障害物等)を検出するためのレーダーやカメラ等が用いられる。
また、図示は省略したが、他のセンサとして、例えばエンジン回転数センサ、吸入空気量を検出する吸入空気量センサ、吸気通路に介装されてエンジンの各気筒に供給する吸入空気量を調整するスロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサ、エンジン温度を示す冷却水温を検出する水温センサ、車外の気温を検出する外気温センサ等も有する。
【0016】
操作部12は、運転者が操作する各種操作子を包括的に示している。
例えば操作子としては、エンジンの始動/停止を指示するためのイグニッションスイッチや、AT(オートマティックトランスミッション)車における自動変速モード/手動変速モードの選択や手動変速モード時におけるシフトアップ/ダウンの指示を行うためのセレクトレバーや、後述する表示部32に設けられたMFD(Multi Function Display)における表示情報の切り換えを行うための表示切換スイッチ、ウインカー点滅を指示するウインカーレバーなどがある。
また運転支援制御に関する操作子として、自動運転モードの操作ボタンや、車線変更のキャンセル(非同意)の際の操作子も用意される。なお車線変更に対する非同意操作(キャンセル操作)のための操作子としては、専用のボタン等を用意しても良いが、例えばウインカーレバーを非同意操作の操作子として共用してもよい。例えば後述するように車線変更提案が行われた際に、運転者が、車線変更方向とは逆方向へのウインカーレバー操作を、非同意の意思を表す操作とするなどである。
また自動運転中に運転者が車線変更を指示するための操作子も用意される。このための操作子としては、専用のボタン等を用意しても良いが、例えばウインカーレバーを共用してもよい。例えば自動運転制御中であって、車線変更提案を行っていないときに、運転者がウインカーレバー操作を行った場合は、運転者が、ウインカーレバーの操作方向への車線変更を求めている操作と認識するようにする。
【0017】
ナビゲーションシステム11は、ナビゲーション処理のための構成を包括的に示しており、経路案内や現在地表示の処理を行うマイクロプロセッサー、地図データベース、表示装置、入力装置、音声出力装置などを有する。ナビゲーションシステム11の構成及び処理については公知のものであるとして詳細説明を省くが、特に本実施の形態の車線変更制御に関しては、運転支援制御部5はナビゲーションシステム11から道路情報、車線情報を取得することができる。
【0018】
発音部31は、車両の乗員に対してガイド音声、メッセージ音声等を出力する。このため発音部には音源部、音声増幅回路部、スピーカ等が設けられている。発音部31は発音制御部21の制御により、必要なガイド音声等をスピーカ出力する。例えば発音部31による音声出力として、自動運転中の車線変更提案、右左折、走行経路、状況などを運転者に伝達することが行われる。
なお発音部31や発音制御部21は、ナビゲーションシステム11の機能による音声出力や、カーオーディオシステムの音声出力と兼用されるものでも良い。
【0019】
表示部32は、運転者の前方に設置されたメータパネル内に設けられるスピードメータやタコメータ等の各種メータやMFD、及びその他運転者に情報提示を行うための表示デバイスを包括的に表している。MFDには、自車両の総走行距離や外気温、瞬間燃費等といった各種の情報を同時又は切り換えて表示可能とされる。
本実施の形態の自動車線変更制御に関しては、車線変更提案の表示なども行われる。
表示制御部22は、センサ類10における所定のセンサからの検出信号や操作子による操作入力情報等に基づき、表示部32による表示動作を制御する。例えば、運転支援制御部5からの指示に基づき、運転支援の一環として表示部32(例えばMFDの所定領域)に所定の注意喚起メッセージ、自動運転状況、車線変更提案等を表示させることが可能とされている。
【0020】
エンジン制御部23は、センサ類10における所定のセンサからの検出信号や操作部12の操作子による操作入力情報等に基づき、エンジン関連アクチュエータ33として設けられた各種アクチュエータを制御する。エンジン関連アクチュエータ33としては、例えばスロットル弁を駆動するスロットルアクチュエータや燃料噴射を行うインジェクタ等のエンジン駆動に係る各種のアクチュエータが設けられる。
例えばエンジン制御部23は、前述したイグニッションスイッチの操作に応じてエンジンの始動/停止制御を行う。また、エンジン制御部23は、エンジン回転数センサやアクセル開度センサ10C等の所定のセンサからの検出信号に基づき、燃料噴射タイミング、燃料噴射パルス幅、スロットル開度等の制御も行う。
さらに自動運転制御の際には、エンジン制御部23は運転支援制御部5からの加速/減速指示に基づいて必要なエンジン関連アクチュエータ33の制御を行う。
【0021】
トランスミッション制御部24は、センサ類10における所定のセンサからの検出信号や操作部12の操作子による操作入力情報等に基づき、トランスミッション関連アクチュエータ34として設けられた各種のアクチュエータを制御する。トランスミッション関連アクチュエータ34としては、例えば自動変速機の変速制御を行うコントロールバルブや、ロックアップクラッチをロックアップ動作させるロックアップアクチュエータ等のトランスミッション関連の各種アクチュエータが設けられる。
例えばトランスミッション制御部24は、前述したセレクトレバーによって自動変速モードが選択されている際には、所定の変速パターンに従い変速信号をコントロールバルブに出力して変速制御を行う。
また、トランスミッション制御部24は、手動変速モードの設定時には、セレクトレバーによるシフトアップ/ダウン指示に従った変速信号をコントロールバルブに出力して変速制御を行う。
さらに自動運転制御の際には、トランスミッション制御部24は運転支援制御部5からのシフトアップ/ダウン指示に基づいて変速信号をコントロールバルブに出力して変速制御を行う。
【0022】
ブレーキ制御部25は、センサ類10における所定のセンサからの検出信号や操作部12の操作子による操作入力情報等に基づき、ブレーキ関連アクチュエータ35として設けられた各種のアクチュエータを制御する。ブレーキ関連アクチュエータ35としては、例えばブレーキブースターからマスターシリンダへの出力液圧やブレーキ液配管内の液圧をコントロールするための液圧制御アクチュエータ等、ブレーキ関連の各種のアクチュエータが設けられる。例えばブレーキ制御部25は、運転支援制御部5よりブレーキをONする指示が為された場合に上記の液圧制御アクチュエータを制御して自車両を制動させる。またブレーキ制御部25は、所定のセンサ(例えば車軸の回転速度センサや車速センサ10A)の検出情報から車輪のスリップ率を計算し、スリップ率に応じて上記の液圧制御アクチュエータにより液圧を加減圧させることで、所謂ABS(Antilock Brake System)制御を実現する。
【0023】
ステアリングモータ36は、ステアリング機構に取り付けられて運転者のステアリング操作とは別に操舵を実現するモータである。
ステアリング制御部26は、運転支援制御部5からの指示に基づいてステアリングモータ36を駆動し、自動操舵や運転者の操舵補助を実行する。例えば自動運転制御の際の自動操舵や、いわゆるレーンキープ走行のための自動操舵の実行制御を行う。
【0024】
ランプ部37は、車両に搭載された各種灯具、例えばヘッドライト、バックライト、ウインカーランプ、ブレーキランプ等を包括的に示している。
ランプ制御部27は、センサ類10における所定のセンサからの検出信号や操作部12の操作子による操作入力情報等に基づき、ランプ部37における必要な灯具の点灯(点滅)制御を行う。また運転支援制御部5からの指示によりランプ制御部27がランプ部37の点灯点滅制御を行う場合もある。
【0025】
<2.運転支援制御部の機能>
以上の
図1の構成において、運転支援制御部5が各部に所要の指示を行うことで自動運転を実現することができる。例えば運転支援制御部5は、経路情報、道路情報、周囲状況等に応じて、エンジン制御部23への加減速指示、トランスミッション制御部24へのシフトチェンジ指示、ブレーキ制御部25へのブレーキ指示、ステアリング制御部26への操舵指示を複合的に行うことで、適切な自動運転を実現させる。
この自動運転制御中では、車線変更が必要(又は推奨)される場合がある。その場合に運転支援制御部5は、自動車線変更を実行することになるが、その自動車線変更のための機能構成を
図2で説明する。
【0026】
図2は車線変更のための機能構成及び必要な情報取得の経路について示している。
運転支援制御部5は、自動運転制御や各種運転支援制御のための各種の機能を備えるが、ここでは車線変更制御に関する機能のみを示している。
車線変更制御のための機能として、運転支援制御部5には、車線変更機会判定部5a、運転者意思判定部5b、車線変更制御部5cを備える。これらの各機能は例えば運転支援制御部5としてのマイクロコンピュータにおいて起動されるソフトウエアにより実現される。
【0027】
車線変更機会判定部5aは、車両の加減速及び操舵を自動制御可能な自動運転動作状態において、所定条件判断を行って走行車線の変更が可能な機会であるか否かの判定を行う。また、車線変更可能と判定された際に表示制御部22や発音制御部21に指示して車線変更提案を運転者に提示する制御を行う。
車線変更提案とは、自動車線変更を実行しようとする際に、運転者にその旨を表示又は音声の両方又は一方で通知し、運転者に車線変更に同意するか否かの意思を示す(入力する)機会を与える処理である。
運転者意思判定部5bは、車線変更提案に対する運転者の
意思判定の処理を行う。
車線変更制御部5cは、運転者
意思判定部5bにより運転者が車線変更提案に同意したと判定されたことに応じて、車両の加減速及び操舵を制御して自動車線変更を実行させる制御処理を行う。
【0028】
詳しい処理例は後述するが、本実施の形態の場合、自動運転制御中に、車線変更機会判定部5aは、各種の情報から車線変更条件を判断する。そして条件が整ったら車線変更提案として、右車線又は左車線への変更を運転者に提案する。
この際に運転者意思判定部5bが、運転者の意思、つまり車線変更提案に対する同意/非同意(車線変更キャンセル)を判定する。
例えば運転者意思判定部5bは、運転者が車線変更提案に対して特に何も操作を行わずに所定時間経過したら、車線変更に同意したものと判定する。もちろん運転者に積極的な同意の操作を求めるようにし、運転者意思判定部5bはその操作により運転者が同意したと判定してもよい。
そして同意と判定した場合に、車線変更制御部5cは、実際の車線変更制御を開始する。即ちステアリング制御部26、エンジン制御部23、ブレーキ制御部25、トランスミッション制御部24等へ必要な指示を出して、車線変更を実行させる。
【0029】
一方、車線変更提案の際に運転者が非同意(車線変更制御のキャンセル)を行うこともできる。運転者は、車線変更提案があったときに、車線変更はしたくないと考えた場合は、操作部12の所定の操作子により非同意の操作を行う。非同意の意思を示す操作が行われた場合、車線変更制御部5cによる車線変更制御は開始されない。
なお、車線変更制御部5cによる車線変更制御が開始された後においても、非同意(車線変更の中止)の操作を受け付け、車線変更動作をキャンセルさせる場合もある。
【0030】
車線変更の実行、或いはキャンセルに関わらず、車線変更機会判定部5aは、引き続き車線変更条件の判定を行い、条件が整った際に車線変更提案を実行させる。
車線変更機会の判定条件は多様であるが、例えば以下のような条件がある。
例えば走行経路や道路状態による条件として、右左折が近く適切な車線(右折車線など)に移動すべき場合、現車線の前方に障害物が存在する場合、現在の道路が前方で車線数が変わっている場合、先行車が著しく低速で追い越しを行うことが適切と判断される場合などがある。
また現在走行中の場所が車線変更禁止区間であるか否か等の交通法規遵守のための条件もある。
また安全確保のための条件として、直線がしばらく続くか否か、道幅が所定以上であるか否か、前後が見渡せる状態であるか否か、周囲の車両の走行状況が車線変更に適しているか、などがある。
車線変更機会判定の条件は上掲以外にも各種考えられる。条件の組み合わせも多様である。
【0031】
これらの各種の条件判断のために、車線変更機会判定部5aは、各部からの情報を取得する。
例えば車線変更機会判定部5aは、撮像部2で撮像された画像を画像処理部3で解析して得た情報を得る。撮像部2には、第1カメラ部
2−01、第2カメラ部
2−02、A/D変換器
2−11、A/D変換器
2−12、及び画像補正部
2−2が設けられている。
第1カメラ部
2−01、第2カメラ部
2−02は、それぞれカメラ光学系とCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子とを備えて構成され、前記カメラ光学系により前記撮像素子の撮像面に被写体像が結像され、該撮像素子にて受光光量に応じた電気信号が画素単位で得られる。
第1カメラ部
2−01、第2カメラ部
2−02は、いわゆるステレオ撮像法による測距が可能となるように設置される。そして第1、第2カメラ部
2−01、
2−02で得られた電気信号はA/D変換器
2−11、
2−12に供給され、それぞれA/D変換が行われる。これにより、画素単位で所定階調による輝度値を表すデジタル画像信号(撮像画像データ)が得られる。
画像補正部
2−2には、A/D変換器
2−11、
2−12を介して得られる各撮像画像データが入力される。画像補正部
2−2は、各撮像画像データのそれぞれに対し、第1、第2カメラ部
2−01、
2−02の取り付け位置の誤差に起因するずれの補正を例えばアフィン変換等を用いて行ったり、ノイズの除去等を含む輝度値の補正等を行う。
【0032】
このように撮像部2で得られた各撮像画像データは、画像処理部3によってメモリ4に記録・保持される。
そして画像処理部3は、ステレオ撮像により得られた各撮像画像データに基づく各種の画像処理を実行する。これにより、車線検出、先行車両検出、障害物検出、交通信号機等を行うことができる。
車線変更機会判定部5aは、このような画像処理部3で得られる検出情報を、自車両の前方に関しての道路状態、車線状態、障害物、他の車両の走行状態などの判定に用いることができる。
【0033】
また車線変更機会判定部5aは、センサ類10としての各種センサ情報も条件判定に用いる。例えば周囲センサ10Gによる車両の側方、後方の状態(他の車両等の存在)を確認に用いることができる。また車速センサ10Aによる現在の車速、舵角センサ10Dやヨーレートセンサ10Eによるカーブ状況等も、車線変更機会の判断に用いることができる。
また車線変更機会判定部5aは、ナビゲーションシステム11からの情報、例えば進行する経路情報、各道路の車線数の情報、右左折箇所への接近、現在位置の交通法規情報なども、車線変更機会判定に用いることができる。
【0034】
本実施の形態において車線変更機会判定部5aは、これらの各種の情報から現在が車線変更可能であるか否かを判定し、可能であれば発音部31や表示部32による車線変更提案を実行させる。但し、車線変更提案が禁止されている期間は、車線変更可能であると判定しても、車線変更提案を実行させないようにする。
【0035】
操作部12の情報も運転支援制御部5に入力される。例えば自動運転モードのオン/オフ等、運転支援に関する操作入力が行われる。車線変更制御に関しては、運転者意思判定部5bが車線変更提案に対する非同意の操作を監視することになる。非同意の操作が検出された場合は、その後、車線変更提案の禁止期間が設けられる。
また運転者意思判定部5bは操作部12の所定の操作子による車線変更指示の操作も監視する。車線変更提案が行われていないときに、運転者の操作によって車線変更が要求されることもあるためである。
【0036】
<3.第1の実施の形態の車線変更制御>
以下、運転支援制御部5による車線変更制御について第1の実施の形態の処理例を
図3、
図4で説明する。なお、
図3、
図4及び後述する第2の実施の形態の
図5の処理は、車線変更機会判定部5a、運転者意思判定部5b、車線変更制御部5cとしての各機能が連携して運転支援制御部5で実行される車線変更制御処理である。
運転支援制御部5は、自動運転制御として実行する各種の処理の1つとして、
図3の車線変更制御を行う。この
図3の車線変更制御は、自動運転制御中に、例えば所定タイミング毎に繰り返し実行される。
【0037】
運転支援制御部5はステップS101で車線変更機会判定のための情報取得を行う。上述のように画像処理部3による前方車両や道路状態等の検出情報、センサ類10からの検出情報、ナビゲーションシステム11からの経路や車線情報などを取得する。
ステップS102で運転支援制御部5は、取得した情報を用いて車線変更可否判定を行う。これは上述した各種条件を満たしているか否かを判定し、車線変更機会であるか否か、つまり車線変更が推奨されるタイミングであって、かつ安全に車線変更が実行できる機会であるか否かを判断する処理である。
【0038】
現在、車線変更機会ではないと判断した場合、運転支援制御部5はステップS103からS104に進み、運転者による車線変更指示の操作の有無を確認する。特に運転者からの車線変更指示の操作が検知されなければ、この
図3の1回の車線変更制御を終える。
【0039】
一方、現在、車線変更の条件が満たされていると判断した場合は、ステップS103で車線変更提案を行う機会と判定することになる。この場合、運転支援制御部5はステップS105に進み、キャンセルフラグFcのオン/オフを確認する。
キャンセルフラグFcは、運転者が車線変更提案に対して非同意(車線変更のキャンセル)の操作を行うことに応じてオンとされ、所定の解除条件が満たされた場合にオフとされる内部フラグである。
キャンセルフラグFcがオンである期間は車線変更提案は禁止とする。そこで運転支援制御部5はステップS105でキャンセルフラグFcを確認し、キャンセルフラグFcがオンであったら車線変更提案の制御を行うことなくステップS104に進む。
【0040】
運転支援制御部5はステップS105でキャンセルフラグFcがオフであったらステップS106に進み、車線変更提案処理を行う。例えば運転支援制御部5は、表示制御部22や発音制御部21に指示して、右車線又は左車線への車線変更提案を表示や音声で実行するように指示する。運転者は、この車線変更提案により、自動運転中に車線変更が行われようとしていることを認識できる。
【0041】
運転支援制御部5はステップS107で運転者意思判定を行う。例えば車線変更提案を開始してから所定時間(例えば数秒間)を待機し、その間に運転者が非同意操作、例えば上述のウインカーレバーの逆方向への操作などを行うか否かを監視する。
【0042】
運転支援制御部5は特に非同意操作を検知しないまま所定時間経過した場合は、運転者が車線変更提案に同意した(キャンセルしない)と判定する。この場合、運転支援制御部5はステップS108からS109に進んで車線変更制御を開始する。即ちステアリング制御部26、エンジン制御部23、ブレーキ制御部25、トランスミッション制御部24等へ必要な指示を出して、実際の車線変更を開始させる。また運転支援制御部5はランプ制御部27に車線変更方向へのウインカーランプの点滅開始を指示する。
【0043】
その後、運転支援制御部5は車線変更制御を実行しながら、ステップS110で運転者による車線変更のキャンセル操作が行われたか否かを監視する。またステップS111で、例えば画像処理部3からの情報等を監視して車線変更が完了したか否かを判断する。
車線変更が完了したら運転支援制御部5はステップS111からS112に進み、車線変更制御を終了する。このときランプ制御部27にウインカーランプの点滅の停止を指示する。以上で1回の車線変更制御を終える。
【0044】
一方、ステップS106で車線変更提案が行われた際に、運転者が車線変更に非同意であるとして例えば提案された車線変更方向とは逆方向へのウインカーレバー操作を行い、ステップS107で非同意との運転者意思を判定した場合は、運転支援制御部5はステップS108からS120に進む。
ステップS120で運転支援制御部5はキャンセルフラグFcをオンとする。
そして運転支援制御部5はステップS121で、車線変更提案をキャンセルし、特に車線変更制御を実行させないで1回の車線変更制御処理を終える。
【0045】
またステップS109で車線変更制御を開始した後に、運転者がキャンセル操作を行うこともある。その場合運転支援制御部5はステップS110でキャンセル操作を検知し、ステップS131に進む。この場合、運転支援制御部5はその時点での車線変更の進捗状態を判定する。例えば車線変更の進捗状態として、車線変更を中止してもよい状態(安全に中止できる状態)を越えているか否かを判定する。
中止可能な状況の判定は各種考えられるが、例えば
(1)自車両の車幅方向の中央が白線を越えた状態
(2)自車両の車幅方向の1/3が白線を越えた状態
(3)自車両の車体側面が変更先の車線との間の白線上に至った状態
のいずれかを境界とすることなどが想定できる。もちろんこれ以外の基準でもよいが、例えばこれら(1)(2)(3)のいずれか1つを基準として用い、進捗状態がその状態に至っていたら中止不可、至っていなければ中止可能と判定する。
運転支援制御部5は例えばこれらの基準を用いた車線変更動作の進捗状態を、画像処理部3からの自車体の位置状態と白線位置の情報に基づいて判断することができる。
【0046】
キャンセル操作が行われた時点で、既に中止不可とされる状態まで進捗していた場合は、ステップS132からS135に進み、キャンセル操作を無効として処理し、ステップS110に戻る。即ち、この場合はキャンセル操作を受け付けず、車線変更制御を完了するまで継続する。車線変更の中止を受け付けないで車線変更を完了させることで、白線上を大きく蛇行するような運転を実行させないことになる。
【0047】
キャンセル操作が行われた時点で、まだ車線変更が余り進捗しておらず、車線変更中止可能と判断した場合は、運転支援制御部5はステップS132からS133に進み、まずキャンセルフラグFcをオンとする。そしてステップS134で車線変更を中止し、元の車線に復帰する制御を行う。例えば運転支援制御部5は、まずランプ制御部27にウインカーランプの点滅を逆方向に変更するように指示する。これにより例えば右車線への車線変更で右のウインカーランプを点滅させていた場合は、左のウインカーランプの点滅に変更される。そして運転支援制御部5は車線戻り制御を開始する。即ち運転支援制御部5はステアリング制御部26、エンジン制御部23、ブレーキ制御部25、トランスミッション制御部24等へ必要な指示を出して、元の車線へ復帰させるようにする処理を開始する。そして画像処理部3からの情報等に基づいて元の車線への復帰完了を確認したら、当該元車線復帰制御を終了させ、ウインカーランプの点滅も停止させる。
【0048】
例えば上記(1)又は(2)の基準で中止可能を判断する場合、一旦車線変更を開始して車体が多少白線を越えていても、その時点でのキャンセル操作に応じて元の車線に戻る動作となる。運転者にとっては感覚的な操作で自動車線変更のキャンセル及び元車線への復帰を指示できる。またこの場合、車体が白線を若干越えることがあるためウインカーランプの逆方向の点滅を実行させて、後続車に元車線に復帰すること伝える。これにより安全性にも適している。
なお、上記(3)の基準で中止可能を判断する場合は、車線変更中止可能と判断されるのは自車両が元の車線内にいる期間に限られるため、ステップS134で行う処理は、単に車線変更制御の中止及びウインカー停止制御のみでもよい。
【0049】
ここまで説明した処理において、運転者が車線変更提案に対して非同意操作を行った場合や、車線変更開始後にキャンセル操作を行った場合、キャンセルフラグFcがオンとされる(S120、S133)。
このキャンセルフラグFcがオンの期間は、ステップS105でのフラグ確認により、車線変更提案は実行されないことになる。
キャンセルフラグFcは、運転者の車線変更指示、設定時間の経過、或いは他のキャンセル条件成立のいずれかによりオフとされる。
【0050】
車線変更要求の操作を検知した場合、運転支援制御部5はステップS104からS141に進み、キャンセルフラグFcをオフとする。
この場合は、運転者が積極的に車線変更を要求した場合であり、車線変更可能と判断されているわけではないため、運転支援制御部5はステップS142で車線変更可否判定(S102と同様)を行う。そして車線変更可能と判断された時点でステップS143からS109に進み、車線変更制御を開始する。
車線変更可能としての条件が整わないうちはステップS144で指示無効化条件を確認しながらステップS142の車線変更可否判定を継続する。指示無効化条件とは、一定時間経過、或いは運転者の車線変更取消操作の検知などとする。もし指示無効化条件が整ったら、運転支援制御部5はステップS145で車線変更要求の指示をキャンセルする処理をおこなって1回の車線変更制御を終える。
【0051】
以上のステップS141のように、運転者が積極的に車線変更要求の操作を行った場合は、運転支援制御部5はキャンセルフラグFcをオフとする。この場合、それ以降の
図3の処理において車線変更可能と判定されれば、ステップS103→S105→S106と進んで車線変更提案の制御を実行することになる。
【0052】
またキャンセルフラグFcについては、運転支援制御部5は
図3の処理と並行して
図4の処理も行う。
キャンセルフラグFcがオフ状態からオン状態になったことを検知した場合は、運転支援制御部5はステップS151からS152に進み、ある設定時間のタイムカウントを開始する。設定時間は、例えば30秒程度でも良いし、5分、10分、30分などとしてもよい。或いは運転者が任意にこの設定時間を選択できるようにしてもよい。
キャンセルフラグFcのオンが継続している期間は、
図4の処理は毎回、ステップS151→S153→S154と進むことになる。ステップS154では設定時間のタイムカウントがタイムオーバーとなったか否かを確認する。
そしてタイムオーバーとなった際には、ステップS156でキャンセルフラグFcをオフとする。
またタイムオーバーに至っていないときでも、ステップS155でキャンセル解除条件が成立したか否かを判定し、成立していればステップS156でキャンセルフラグFcをオフとする。キャンセル解除条件とは、例えば、前方の先行車両の変化、周囲・道路状況の変化、イグニッションオンなどが考えられる。
【0053】
以上の
図3、
図4の処理では、運転者が車線変更提案又は車線変更動作に非同意(キャンセル)の操作を行った場合は、その後はキャンセルフラグFcがオンである期間は、車線変更提案(S106)が行われないこととなる。一方、解除条件によってキャンセルフラグFcがオフとされると、車線変更提案が行われる状態に復帰する。
【0054】
<4.第2の実施の形態の車線変更制御>
運転支援制御部5の車線変更制御処理としての第2の実施の形態を
図5で説明する。なおステップS101〜S145は
図3と同一であるため説明を省略する。
図5では
図3の処理にステップS161,S162,S163を加えたものである。なお
図5の処理と並行して
図4の処理も行われる。
この
図5の第2の実施の形態は、キャンセルフラグFcがオンの期間、車線変更提案は行わないが、車線変更が可能な状況であることの提示は行う例である。
【0055】
運転支援制御部5はステップS102の車線変更可否判定により車線変更が可能な状況ではないと判定した場合は、常時ステップS162の車線変更可能提示をオフ状態とする。
一方、車線変更可能状態であってもキャンセルフラグFcがオンであるために車線変更提案(S106)を行わないときは、ステップS161で車線変更可能提示をオンとする制御を行う。例えば表示制御部22に指示して表示部32で車線変更可能提示を実行させる。
【0056】
ステップS106の車線変更提案は、例えばこれから自動車線変更を行うことを運転者に通知するとともに、その同意/非同意の意思を確認するための提示である。
一方、ステップS161の車線変更可能提示は、車線変更可否判定の結果、単に現在車線変更可能な状況であることを運転者に伝えるだけの提示である。
つまりキャンセルフラグFcがオンであるときは、運転者が車線変更を望んでいないと推定して車線変更提案は行わないが、車線変更可否判定は行っているため、その判定結果として可能か不能かをステップS161,S162で提示するものである。
【0057】
なおステップS104で運転者による車線変更要求操作を検知した場合においては、ステップS163で車線変更可能提示中であれば、そのままステップS109で車線変更制御を開始すればよい。ステップS102で車線変更可能としての判定結果が有効なタイミングであるためである。
【0058】
<5.まとめ及び変形例>
以上の実施の形態によれば以下の効果が得られる。
実施の形態の運転支援制御部5では、車線変更機会判定部5aの機能として、自動運転動作状態において所定条件判断を行って走行車線の変更が可能な機会であるか否かの判定を行うとともに、車線変更可能と判定された際に車線変更提案を運転者に提示する制御(S106)を行う。また運転者意思判定部5bの機能として、車線変更提案に対する運転者の
意思(同意/非同意)の判定を行う。そして車線変更制御部5cの機能として、運転者
意思判定部5bにより運転者が車線変更提案に同意したと判定されたことに応じて、車両の加減速及び操舵を制御して自動車線変更を実行させる。そして運転者
意思判定部5bが車線変更提案に対する運転者の意思が非同意であると判定した場合、ステップS120でキャンセルフラグFcがオンとされる。これにより車線変更機会判定部5aは、所定の解除条件が満たされてキャンセルフラグFcがオフとなるまでの期間、車線変更提案を運転者に提示する制御を実行しないようにしている。
車線変更が可能であると判定して車線変更提案を運転者に対して行った場合において、運転者が非同意の場合は、自動車線変更を行わないようにすることで、運転者の
意思を尊重した自動運転が可能となる。ここで、運転者が非同意の意思表示のための操作を行った場合、当分の間は運転者は車線変更を希望しないと想定して、車線変更提案を行わないようにする。これにより運転者がキャンセルしているのに何度も車線変更提案が行われて運転者が煩わしく感じてしまうということが防止される。
【0059】
また車線変更制御部5cによる自動車線変更が開始された後において、運転者
意思判定部5bが運転者の意思が非同意であると判定し、車線変更制御部5cが自動車線変更制御を中止した場合も、ステップS133でキャンセルフラグFcがオンとされる。このため車線変更機会判定部5aは、キャンセルフラグFcがオフとなる解除条件が満たされるまでの期間、車線変更提案を運転者に提示する制御を実行しない。
これにより自動車線変更動作が開始された後でも、運転者がキャンセル操作(自動車線変更の非同意)を行うことができる。そしてこの場合も、当分の間は運転者は車線変更を希望しないと想定して、車線変更提案を行わないようにすることで、運転者が煩わしく感じる状況を避けることができる。
なお、
図3,
図5のステップS135でキャンセル操作を無効化する場合であっても、ユーザ意思としては車線変更の意思があまりないとして、キャンセルフラグFcをオンにするようにしてもよい。
【0060】
また解除条件(キャンセルフラグFcをオフとする条件)は、運転者による車線変更指示の検知であるとする。つまり運転者が車線変更を求めていないと推定して車線変更提案を行っていない期間でも、運転者が所定の操作を行うことで車線変更の実行やキャンセルフラグFcのオフ(その後の車線変更提案の実行)を指示できる。これにより運転者の意思に適した車線変更制御が実現できる。つまり運転者は車線変更を行っても良いという意思があるものと判断して、その後は車線変更提案を行う状態に復帰させる。
また解除条件は、設定時間の経過であるとすることで、運転者が車線変更を希望しないと想定して車線変更提案を行わない期間を、設定時間の経過により終了させることができる。これにより、いつまでも車線変更提案が行われず、自動車線変更が行われない状態が続きすぎることを防止できる。
なおタイムオーバーによりキャンセルフラグFcをオフとする場合の設定時間は、運転者の個人毎に適切な時間がると考えられる。そこでタイムオーバーまでの設定時間(車線変更提案の有効化までの時間)を運転者が選択できるようにすることが好適である。
【0061】
また他にも有効な解除条件が想定される。
画像処理部3で検出している先行車両が変わったことを検知して、キャンセルフラグFcをオフとする場合、先行車両に応じた車線変更に適している。例えば運転者が、通常に走行する先行車両を追い越す意思がないとして、車線変更提案に非同意した後に、先行車両が非常にゆっくり走る車に変わったとする。この場合、運転者は追い越しのための車線変更を行いたいと考えることもある。もちろんその場合、運転者が車線変更要求操作を行えば良いのだが、キャンセルフラグFcもオフとして、運転支援制御部5が車線変更提案を行いうる状態とすることも好適である。
また、周囲・道路状況として、例えば一般道から高速道路に入った場合や、市街地から郊外に移動したと判定した場合(或いはそれらの逆の場合)なども、キャンセルフラグFcをオフとしても好適である。状況により運転者が車線変更についての意思が変化すると考えられるためである。イグニッションオン(又はオフ)によりキャンセルフラグFcをオフとすることも同様である。
【0062】
実施の形態のドライバ意思判定処理(S107)では、車線変更提案に対して運転者が何も操作せずに所定時間を経過したら、車線変更に同意と判定することとした。このように同意操作を必要としないことで運転者の操作を簡略化でき、自動運転中の快適性を増すことができる。
但し、同意操作を求めるようにしてもよい。同意操作は所定のスイッチ操作等でもよいが、ウインカーレバーの車線変更方向への操作とすれば、これも運転者にとってわかりやすいものとできる。つまり、ウインカーレバーの車線変更方向への操作は「同意」、逆方向への操作は「非同意」としてもよい。
【0063】
また第2の実施の形態では運転支援制御部5は、車線変更提案を運転者に提示する制御を実行しない期間において、車線変更可能な機会であると判定したときは、車線変更可能なタイミングである旨の運転者に対する提示を実行するようにしている(S161)。
車線変更提案を行わない場合でも、車線変更が可能な状態であることを運転者に通知することは行ったとしても、運転者に何らかの操作を求めるものではなく、運転者に煩わしさを感じさせることはあまりない。その上で、車線変更に適したタイミングであることを運転者に提示することができる。運転者はこれを確認して車線変更要求操作を行えば、車線変更制御が開始される(S161→S104→S141→S163→S109)
なお車線変更可能提示は、なるべく煩わしさを運転者に感じさせないように、例えば表示部32での表示のみで行っても良いが、発音部31での音声出力を用いるようにしても良い。
【0064】
ところで第2の実施の形態において車線変更可能提示が行われた際に、運転者がさらにキャンセル操作を行った場合、車線変更可能提示も実行しないようにしてもよい。
その場合は、例えばステップS102の車線変更可否判定も行わないで、自動車線変更は実行されない状態としてもよい。
【0065】
なお本発明は以上の実施の形態の構成や処理、変形例に限定されず、さらに各種の変形例が考えられる。