特許第6020675号(P6020675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6020675
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】フォトダイオード
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/10 20060101AFI20161020BHJP
   H01L 31/0232 20140101ALI20161020BHJP
【FI】
   H01L31/10 A
   H01L31/02 D
【請求項の数】4
【全頁数】92
(21)【出願番号】特願2015-137344(P2015-137344)
(22)【出願日】2015年7月8日
(62)【分割の表示】特願2013-541818(P2013-541818)の分割
【原出願日】2012年10月31日
(65)【公開番号】特開2015-213188(P2015-213188A)
(43)【公開日】2015年11月26日
【審査請求日】2015年7月9日
(31)【優先権主張番号】特願2011-239795(P2011-239795)
(32)【優先日】2011年10月31日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2011-239797(P2011-239797)
(32)【優先日】2011年10月31日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2011-239800(P2011-239800)
(32)【優先日】2011年10月31日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2012-190487(P2012-190487)
(32)【優先日】2012年8月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】小口 寿明
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】杉田 澄雄
【審査官】 森江 健蔵
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−313278(JP,A)
【文献】 特開平06−163977(JP,A)
【文献】 特開平01−207640(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/10
H01L 31/0232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、PN接合又はpin接合で形成された第1受光部と、PN接合又はpin接合で形成された第2受光部とを備え、
前記第1受光部では、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層で分離した第1分離光を受光し、
前記第2受光部では、前記入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層で分離した第2分離光を受光し、
前記第1受光部と前記第2受光部とが、互いに一定距離を隔てて交互に噛み合う櫛歯状に形成され
複数の前記第1受光部は、導電体で形成された第1電極基部が延長する方向とは直交する方向に、前記第1電極基部と接続され、
複数の前記第2受光部は、導電体で形成された第2電極基部が延長する方向とは直交する方向に、前記第2電極基部と接続され、
前記第1電極基部側の前記第1受光部の幅と、前記第2電極基部側の前記第1受光部の幅と、前記第1電極基部側の前記第2受光部の幅と、前記第2電極基部側の前記第2受光部の幅とが、それぞれ同一である部分を有する、フォトダイオード。
【請求項2】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、
櫛歯状のパターニングとなるように形成された複数の第1受光部と、複数の前記第1受光部の一端が接続される第1センサ基部と、
櫛歯状のパターニングとなるように形成された複数の第2受光部と、複数の前記第2受光部の一端が接続される第2センサ基部と、を備え、
前記第1受光部では、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層で分離した第1分離光を受光し、
前記第2受光部では、前記入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層で分離した第2分離光を受光し、
前記第1受光部と前記第2受光部とが、それぞれの櫛歯が互いに一定距離を隔てて交互に噛み合う位置に形成され
複数の前記第1受光部は、前記第1センサ基部が延長する方向とは直交する方向に延在し、
複数の前記第2受光部は、前記第2センサ基部が延長する方向とは直交する方向に延在し、
前記第1センサ基部側の前記第1受光部の幅と、前記第2センサ基部側の前記第1受光部の幅と、前記第1センサ基部側の前記第2受光部の幅と、前記第2センサ基部側の前記第2受光部の幅とが、それぞれ同一である部分を有する、フォトダイオード。
【請求項3】
前記半導体基板の表面の凹部を備え、凹部が前記第1受光部と前記第2受光部とを分離している、請求項1又は2に記載のフォトダイオード。
【請求項4】
前記凹部は、絶縁体で埋められている請求項3に記載のフォトダイオード。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学センサ、光学センサの製造方法、光学式エンコーダ、トルク検出装置及び電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンコーダは、各種機械装置において、可動要素の位置や角度を検出するために用いられている。一般に、エンコーダは、相対的な位置又は角度を検出するエンコーダと、絶対的な位置又は角度を検出するエンコーダがある。エンコーダは、光学式と磁気式とがあるが、光学式エンコーダは異物等の影響を受け、検出光量の変動の影響を受けやすい。
【0003】
特許文献1には、耐ノイズ性及び汎用性に優れ、正確な移動量を検出することができる光学式エンコーダの技術が記載されている。この技術では、検出光学系において、光源からスケールに照射されたレーザ光は、スケールを透過又はスケールで反射され、透過又は反射されたレーザ光から偏光分離手段により所定偏光方向の偏光成分が分離され、光強度検出手段により分離された偏光成分の光強度が検出される。
【0004】
また、特許文献2には、異物等による検出光量の変動の影響を受けず、かつ1回転内の絶対角度を検出し得る光学式エンコーダの技術が記載されている。この技術は、回動自在に支持されてその回転角度が検出される光学式スケール円板であって、円環状の信号トラックを有し、該信号トラックは、当該光学式スケール円板の周方向において分割されたそれぞれの領域に形成された偏光子を有し、隣接する互いの上記偏光子は、当該光学式スケール円板の回転方向において順次異なる偏光方位を有し、該偏光方位は、当該光学式スケール円板が1回転するときにm/2回(mは0以上の整数)回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−194586号公報
【特許文献2】特開2009−168706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術は、異物等によって偏光成分の一方が遮断されてしまうと、光学センサが結局検出光量の影響を受けるおそれがある。また特許文献2に開示される技術では、偏光分離する光学センサについて考慮されていない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検出光量の変動の影響を低減しかつ分解能を高めることのできる光学センサ、光学式エンコーダ、トルク検出装置及び電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、光学センサは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層と、前記第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、前記入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層と、前記第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、前記第1受光部と前記第2受光部とは、互いに一定距離を隔てて交互に配置されている。
【0009】
上述の構成により、入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算手段は、第1の偏光方向と第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、透過光又は反射光の偏光角度を演算することができる。第1受光部と第2受光部とは、異物により同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまうおそれを低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0010】
本発明の望ましい態様として、前記第1分離光の偏光軸と、前記第2分離光の偏光軸とは、相対的に90°異なることが好ましい。この構成により、演算装置は、偏光角度の演算を容易にすることができる。
【0011】
本発明の望ましい態様として、前記第1受光部と前記第2受光部とは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状であることが好ましい。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0012】
本発明の望ましい態様として、前記第1受光部と前記第2受光部とに対して入射する前記入射光を絞る遮光膜を有していることが好ましい。このため、光学センサは、入射光の量を加減し、入射光が到達する範囲を調節することができる。その結果、光学センサは、透過光又は反射光の偏光方向の変化を精度よく検出することができる。
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、光学センサの製造方法は、基板の表面上に、受光する第1受光部と第2受光部とが互いに一定距離を隔てて交互に配置されているように、受光部を形成する工程と、入射光を第1の偏光方向に分離した第1分離光にする第1偏光層を、前記第1分離光が前記第1受光部に入射されるように前記第1受光部と重ね合わせて配置し、前記入射光を第2の偏光方向に分離した第2分離光にする第2偏光層を、前記第2分離光が前記第2受光部に入射されるように前記第2受光部と重ね合わせて配置する、偏光層を形成する工程と、を含む。
【0014】
上述の工程により製造された第1受光部と第2受光部とは、異物により同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまうおそれを低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0015】
本発明の望ましい態様として、前記基板を第1基板とし、前記偏光層を形成する工程において、第2基板の表面に前記第1偏光層及び前記第2偏光層を形成し、前記第1基板に前記第2基板を貼り合わせて、前記第1偏光層を前記第1受光部に重ね合わせて配置し、かつ前記第2偏光層を前記第2受光部に重ね合わせて配置することが好ましい。これにより、偏光層と受光部との重ね合わせが容易となり、光学センサの製造を容易とすることができる。
【0016】
本発明の望ましい態様として、前記基板を第1基板とし、前記偏光層を形成する工程において、第2基板の表面に前記第1偏光層を形成し、第3基板の表面に前記第2偏光層を形成し、前記第1基板、前記第2基板及び前記第3基板を貼り合わせて、前記第1偏光層を前記第1受光部に重ね合わせて配置し、かつ前記第2偏光層を前記第2受光部に重ね合わせて配置することが好ましい。これにより、偏光層と受光部との重ね合わせが容易となり、光学センサの製造を容易とすることができる。
【0017】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、光学式エンコーダは、光源と、前記光源の光源光を透過又は反射する位置によって偏光状態の異なる光学スケールと、前記光学スケールに前記光源光が透過又は反射して入射する入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層と、前記第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、前記入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層と、前記第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、前記第1受光部と前記第2受光部とは、互いに一定距離を隔てて交互に配置されている光学センサと、前記第1分離光の光強度と、前記第2分離光の光強度と、から前記光学スケールと前記光学センサとの相対移動量を演算する演算手段と、を含む。
【0018】
上述の構成により、入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算手段は、第1の偏光方向と第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、透過光又は反射光の偏光角度を演算することができる。第1受光部と第2受光部とは、異物により同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまうおそれを低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0019】
本発明の望ましい態様として、前記第1分離光の偏光軸と、前記第2分離光の偏光軸とは、相対的に90°異なることが好ましい。この構成により、演算装置は、偏光角度の演算を容易にすることができる。
【0020】
本発明の望ましい態様として、前記第1受光部と前記第2受光部とは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状であることが好ましい。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0021】
本発明の望ましい態様として、前記第1受光部と前記第2受光部とに対して入射する前記入射光を絞る遮光膜を有していることが好ましい。このため、光学センサは、入射光の量を加減し、入射光が到達する範囲を調節することができる。その結果、光学センサは、透過光又は反射光の偏光方向の変化を精度よく検出することができる。
【0022】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、トルク検出装置は、トーションバーのねじれを利用してトルクを検出するものであり、トルクが入力されることでねじれが発生するトーションバーで連結された第1の回転軸及び第2の回転軸と、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸のそれぞれの回転に対応して連動する複数の光学スケールと、前記光学スケールと対をなし、かつ前記光学スケールに照射される光源光が透過又は反射する位置によって変化する透過光又は反射光の偏光状態を検出する光学センサと、前記光学スケールと前記光学センサとの相対的な回転角度を演算し、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸の回転変位を演算する演算手段と、を含み、前記光学センサは、前記透過光又は前記反射光の入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層と、前記第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、前記入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層と、前記第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、前記第1受光部と前記第2受光部とは、互いに一定距離を隔てて交互に配置されている。
【0023】
上述の構成により、入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算手段は、第1の偏光方向と第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、透過光又は反射光の偏光角度を演算することができる。第1受光部と第2受光部とは、異物により同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまうおそれを低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0024】
本発明の望ましい態様として、前記第1分離光の偏光軸と、前記第2分離光の偏光軸とは、相対的に90°異なることが好ましい。この構成により、演算装置は、偏光角度の演算を容易にすることができる。
【0025】
本発明の望ましい態様として、前記第1受光部と前記第2受光部とは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状であることが好ましい。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。
【0026】
本発明の望ましい態様として、前記第1受光部と前記第2受光部とに対して入射する前記入射光を絞る遮光膜を有していることが好ましい。このため、光学センサは、入射光の量を加減し、入射光が到達する範囲を調節することができる。その結果、光学センサは、透過光又は反射光の偏光方向の変化を精度よく検出することができる。
【0027】
本発明の望ましい態様として、前記演算手段は、前記光学スケールと前記光学センサとの相対的な回転角度から前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸のうちの少なくとも1つの絶対的な回転角度を演算し、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸の回転変位から求めたトルク検出値と、前記絶対的な回転角度を出力することが好ましい。これにより、トルク検出装置は、トルクアングルセンサとして機能することができる。
【0028】
本発明の望ましい態様として、電動パワーステアリング装置は、上述したトルク検出装置を備え、前記第1回転軸と前記第2回転軸とをステアリングシャフトに取り付けることが好ましい。この構成により、電動パワーステアリング装置は、トルク検出装置が、ステアリングホイールを介して入力軸に伝達された運転者の操舵力を操舵トルクとして検出することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、検出光量の変動の影響を低減しかつ分解能を高めることのできる光学センサ、光学式エンコーダ、トルク検出装置及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、実施形態1に係るエンコーダユニットの構成図である。
図2-1】図2−1は、光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。
図2-2】図2−2は、光学スケール及び光学センサの配置の変形例を説明する説明図である。
図3図3は、実施形態1に係るエンコーダのブロック図である。
図4図4は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図5図5は、実施形態1に係る金属細線(ワイヤー)のパターンの一例を説明するための説明図である。
図6図6は、実施形態1に係る光学スケールの回転角度と偏光軸方向との関係を説明するための説明図である。
図7図7は、実施形態1に係る光学スケールの回転角度と偏光軸方向との関係を説明するための説明図である。
図8-1】図8−1は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図8-2】図8−2は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図9-1】図9−1は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図9-2】図9−2は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図10-1】図10−1は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図10-2】図10−2は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図11-1】図11−1は、実施形態1に係る光学スケールの検出範囲を説明するための説明図である。
図11-2】図11−2は、実施形態1に係る光学スケールの検出範囲を説明するための説明図である。
図11-3】図11−3は、実施形態1に係る光学スケールの検出範囲を説明するための説明図である。
図11-4】図11−4は、実施形態1に係る光学スケールの検出範囲を説明するための説明図である。
図12-1】図12−1は、実施形態1に係る光学センサを説明するための説明図である。
図12-2】図12−2は、実施形態1に係る光学センサを説明するための説明図である。
図13-1】図13−1は、実施形態1に係る光学センサの偏光成分の分離を説明するための説明図である。
図13-2】図13−2は、実施形態1に係る光学センサの偏光成分の分離を説明するための説明図である。
図13-3】図13−3は、実施形態1に係る光学センサの偏光成分の分離を説明するための説明図である。
図14図14は、実施形態1に係る光学センサの回転角度と差動信号との関係を説明するための説明図である。
図15-1】図15−1は、実施形態1に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。
図15-2】図15−2は、実施形態1に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。
図15-3】図15−3は、実施形態1に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。
図16図16は、実施形態1に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。
図17図17は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するためのフローチャートである。
図18-1】図18−1は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図18-2】図18−2は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図18-3】図18−3は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図18-4】図18−4は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図18-5】図18−5は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図18-6】図18−6は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図19図19は、実施形態1に係る光学スケールの変形例を説明するための説明図である。
図20図20は、実施形態1の変形例に係るエンコーダの構成図である。
図21図21は、実施形態2に係るエンコーダの構成図である。
図22図22は、実施形態2に係るエンコーダの側面視構成図である。
図23図23は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図24-1】図24−1は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図24-2】図24−2は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図25-1】図25−1は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図25-2】図25−2は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。
図26図26は、実施形態2に係る光学スケールの回転角度と偏光軸方向との関係を説明するための説明図である。
図27図27は、実施形態2の変形例に係るエンコーダの構成図である。
図28図28は、実施形態3に係るエンコーダの構成図である。
図29図29は、実施形態3に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図30図30は、実施形態3に係る光学センサの回転角度と差動信号との関係を説明するための説明図である。
図31図31は、実施形態3の変形例に係るエンコーダの構成図である。
図32図32は、実施形態4に係るトルクセンサの主要構成部品を説明するための分解斜視図である。
図33-1】図33−1は、実施形態4に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。
図33-2】図33−2は、実施形態4に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を模式的に説明する説明図である。
図34図34は、実施形態4に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。
図35図35は、実施形態4に係るトルク検出装置のブロック図である。
図36図36は、実施形態4に係るトルクセンサの変形例を説明するための説明図である。
図37図37は、実施形態5に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。
図38図38は、実施形態6に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。
図39図39は、実施形態7に係るトルクセンサを模式的に説明するための説明図である。
図40図40は、実施形態7に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。
図41図41は、実施形態7に係るトルクセンサの変形例を説明するための説明図である。
図42図42は、実施形態8に係るトルクセンサの構成図である。
図43図43は、実施形態8に係るトルクセンサの側面視構成図である。
図44図44は、実施形態8の変形例に係るトルクセンサの構成図である。
図45図45は、実施形態9に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。
図46図46は、実施形態10に係るロボットアームの構成図である。
図47図47は、実施形態10の変形例に係るロボットアームの構成図である。
図48図48は、実施形態11に係る光学センサを説明するための説明図である。
図49図49は、実施形態12に係る光学センサを説明するための説明図である。
図50図50は、実施形態12に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。
図51図51は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するためのフローチャートである。
図52-1】図52−1は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図52-2】図52−2は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図52-3】図52−3は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図52-4】図52−4は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図52-5】図52−5は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。
図53-1】図53−1は、実施形態13の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。
図53-2】図53−2は、実施形態13の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。
図53-3】図53−3は、実施形態13の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。
図54-1】図54−1は、実施形態13の他の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。
図54-2】図54−2は、実施形態13の他の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。
図55図55は、実施形態13に係る光学センサの一例を説明するための説明図である。
図56図56は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するためのフローチャートである。
図57-1】図57−1は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図57-2】図57−2は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図57-3】図57−3は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図57-4】図57−4は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図57-5】図57−5は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図57-6】図57−6は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図58図58は、実施形態14に係る光学センサの光入射部を説明するための平面図である。
図59-1】図59−1は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図59-2】図59−2は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図59-3】図59−3は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図59-4】図59−4は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図59-5】図59−5は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図59-6】図59−6は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図60図60は、実施形態15に係る光源を説明するための平面図である。
図61図61は、実施形態15に係る光源の光出射部を説明するための平面図である。
図62図62は、実施形態15に係る光源の変形例を説明するための平面図である。
図63図63は、実施形態15に係る光源の他の変形例を説明するための平面図である。
図64図64は、実施形態15に係る光源の光源光を導く導光路の一例を説明するための平面図である。
図65図65は、実施形態15に係る光源の光源光を導く導光路の一例を説明するための平面図である。
図66図66は、実施形態15に係る光源の光源光を導く導光路の一例を説明するための平面図である。
図67図67は、実施形態15に係る光源の光源光を導く導光路の一例を説明するための平面図である。
図68図68は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するためのフローチャートである。
図69-1】図69−1は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図69-2】図69−2は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図69-3】図69−3は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図69-4】図69−4は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図69-5】図69−5は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図69-6】図69−6は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。
図70図70は、実施形態15に係る光源の遮蔽を説明するための模式図である。
図71図71は、実施形態15に係る遮蔽効率を高めた光源を説明するための説明図である。
図72図72は、実施形態15に係る遮蔽効率を高めた光源を説明するための説明図である。
図73図73は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するためのフローチャートである。
図74-1】図74−1は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図74-2】図74−2は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図74-3】図74−3は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図74-4】図74−4は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図74-5】図74−5は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図74-6】図74−6は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図74-7】図74−7は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図75図75は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するためのフローチャートである。
図76-1】図76−1は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図76-2】図76−2は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図76-3】図76−3は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図76-4】図76−4は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図76-5】図76−5は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図76-6】図76−6は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。
図77図77は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図78図78は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図79図79は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図80図80は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図81図81は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図82図82は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図83図83は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図84図84は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図85図85は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図86図86は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。
図87図87は、実施形態18に係る光学スケールを説明するための説明図である。
図88図88は、実施形態18に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。
図89図89は、実施形態18に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。
図90図90は、実施形態18に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。
図91図91は、実施形態18に係る光学スケールの変形例を説明するための説明図である。
図92図92は、実施形態18に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。
図93図93は、実施形態18に係るエンコーダの出力を説明するための説明図である。
図94図94は、実施形態19に係る光学スケールを説明するための説明図である。
図95図95は、実施形態19に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。
図96図96は、実施形態19に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。
図97図97は、実施形態19に係るエンコーダの出力を説明するための説明図である。
図98図98は、実施形態19に係るエンコーダの出力を説明するための説明図である。
図99図99は、実施形態19に係るエンコーダの変形例を説明するための説明図である。
図100図100は、図99に示すエンコーダの光学センサを説明するための説明図である。
図101図101は、図99に示すエンコーダの光学センサを説明するための説明図である。
図102図102は、実施形態19に係るエンコーダの変形例を説明するための説明図である。
図103図103は、図102に示すエンコーダの光学センサの配置を説明するための説明図である。
図104図104は、実施形態19に係るエンコーダのブロック図である。
図105図105は、実施形態19に係るエンコーダのブロック図である。
図106図106は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。
図107図107は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。
図108図108は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。
図109図109は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。
図110図110は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明するフローチャートである。
図111図111は、実施形態20に係る光学スケールを説明するための説明図である。
図112図112は、実施形態20に係る光学スケールの回転角度と角度範囲との関係を説明するための説明図である。
図113-1】図113−1は、実施形態21に係る光学スケールを説明するための説明図である。
図113-2】図113−2は、実施形態21に係る光学スケールを説明するための説明図である。
図114-1】図114−1は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図114-2】図114−2は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図114-3】図114−3は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図114-4】図114−4は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図115-1】図115−1は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図115-2】図115−2は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図115-3】図115−3は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図115-4】図115−4は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図116-1】図116−1は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図116-2】図116−2は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図116-3】図116−3は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図116-4】図116−4は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図117-1】図117−1は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図117-2】図117−2は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図117-3】図117−3は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図117-4】図117−4は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図118-1】図118−1は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図118-2】図118−2は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図118-3】図118−3は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図118-4】図118−4は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図119-1】図119−1は、比較例に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図119-2】図119−2は、比較例に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図119-3】図119−3は、比較例に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図119-4】図119−4は、比較例に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。
図120図120は、実施形態22に係るトルク検出装置の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0032】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るエンコーダユニットの構成図である。エンコーダユニット1は、モータ等の回転機械に連結されたシャフト29と、ステータ20と、ロータ10と、信号パターンを読み取り可能な後述する光学センサをパッケージした光学センサパッケージ31とを有している。
【0033】
ロータ10は、円板形状の部材である光学スケール11を有している。光学スケール11は例えば、シリコン、ガラス、高分子材料などで形成されている。光学スケール11は、信号トラックT1を一方又は両方の板面に有している。また、ロータ10には、光学スケール11の取り付けられた板面に対し他方の板面にシャフト29が取り付けられている。
【0034】
ステータ20はシャフト29及びロータ10とは独立に固定されている。ステータ20は、軸受部21を有している。ステータ20は、軸受部21を介してシャフト29を回転可能に支持する。シャフト29がモータからの回転により回転すると、シャフト29に連動してロータ10が中心Oを軸中心として回転する。光学センサパッケージ31は、ステータ20とハウジングを介して固定されている。ロータ10が回転すると、光学スケール11の信号トラックT1が光学センサパッケージ31に対して相対的に移動する。
【0035】
図2−1は、光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。上述したロータ10が回転すると、光学スケール11の信号トラックT1が、例えばR方向に光学センサパッケージ31に対して相対的に移動する。光学センサパッケージ31は、光学スケール11の信号トラックT1を読み取り可能な光学センサ35と、光源41とを含む。光源41の光源光71が光学スケール11の信号トラックT1に反射し、この反射した反射光72を入射光として光学センサ35が検知する。実施形態1に係るエンコーダユニット1は、上述した反射型の光学スケール及び光学センサの配置に限られず、透過型の光学スケール及び光学センサの配置であってもよい。
【0036】
図2−2は、光学スケール及び光学センサの配置の変形例を説明する説明図である。上述したロータ10が回転すると、光学スケール11の信号トラックT1が、例えばR方向に光学センサパッケージ31に対して相対的に移動する。図2−2に示すように、透過型の変形例では、光学センサパッケージ31は、光学スケール11の信号トラックT1を読み取り可能な光学センサ35を含む。そして、光源41は、光学スケール11を介して、光学センサ35と対向する位置に配置されている。この構成により、光源41の光源光71が光学スケール11の信号トラックT1を透過し、この透過した透過光73を入射光として光学センサ35が検知する。
【0037】
図3は、実施形態1に係るエンコーダのブロック図である。エンコーダ2は、上述したエンコーダユニット1と、演算装置3と、を備えており、図3に示すように、エンコーダユニット1の光学センサ35と、演算装置3とが接続されている。演算装置3は、モータ等の回転機械の制御部5と接続されている。
【0038】
エンコーダ2は、光学スケール11に光源光71が透過又は反射して入射する反射光72又は透過光73を光学センサ35で検出する。演算装置3は、光学センサ35の検出信号からエンコーダユニット1のロータ10と光学センサパッケージ31との相対位置を演算し、相対位置の情報を制御信号として、モータ等の回転機械の制御部5へ出力する。
【0039】
演算装置3は、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータであり、入力インターフェース4aと、出力インターフェース4bと、CPU(Central Processing Unit)4cと、ROM(Read Only Memory)4dと、RAM(Random Access Memory)4eと、内部記憶装置4fと、を含んでいる。入力インターフェース4a、出力インターフェース4b、CPU4c、ROM4d、RAM4e及び内部記憶装置4fは、内部バスで接続されている。なお、演算装置3は、専用の処理回路で構成してもよい。
【0040】
入力インターフェース4aは、エンコーダユニット1の光学センサ35からの入力信号を受け取り、CPU4cに出力する。出力インターフェース4bは、CPU4cから制御信号を受け取り、制御部5に出力する。
【0041】
ROM4dには、BIOS(Basic Input Output System)等のプログラムが記憶されている。内部記憶装置4fは、例えばHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等であり、オペレーティングシステムプログラムやアプリケーションプログラムを記憶している。CPU4cは、RAM4eをワークエリアとして使用しながらROM4dや内部記憶装置4fに記憶されているプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。
【0042】
内部記憶装置4fには、光学スケール11における後述する偏光軸と光学センサ35の出力とを対応付けたデータベースが記憶されている。
【0043】
図4は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。図4に示す信号トラックT1は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)gの配列が図1に示す光学スケール11に形成されている。
【0044】
複数の金属細線gは、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅は、光源41の光源光71の波長より十分小さくする場合、光学スケール11は、光源光71の反射光72又は透過光73を偏光分離することができる。
【0045】
この構成により、接線方向に応じて、透過光73又は反射光72の偏光状態を、光学スケール11に照射される光源光71が透過又は反射する位置によって変化させることができる。このため、上記光学スケール11は、偏光方向の異なるセグメントを細かくする必要がない。その結果、光学スケール11は、小さくしても高分解能とすることができる。そして、小さな光学スケール11は、光源41及び光学センサ35の配置に自由度を与えることができる。また、光誘起の偏光板に比較して、光学スケール11は耐熱性を高めることができる。また、光学スケール11は、局所的にも交差するような部分のないラインパターンとなっているため、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。また、光学スケール11は、一括した露光又はナノインプリント技術により安定して製造することもできるため、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0046】
図5は、実施形態1に係る金属細線(ワイヤー)のパターンの一例を説明するための説明図である。金属細線gは、図5に示すパターンを座標(0、0)からの距離を異なるようにして、また、接線方向が一定となるように複数配列して、図4に示すようにドーナッツ状に切り出している。図6及び図7は、実施形態1に係る光学スケールの回転角度と偏光軸方向との関係を説明するための説明図である。図6において、回転角度をθrotとし、金属細線の動径方向を基準とした接線角度、すなわち光学センサパッケージ31によって検出される接線TGLの接線方向の角度変化をθdとする。回転角度を360°つまり信号トラックT1が1回転するとθdは、図7に示すように変化する。図5に示す金属細線gのパターンにおいて、回転角度のθrotが0°から15°へ変化する場合、例えば、接線角度のθdが90°から45°へ変化する。同様に、回転角度のθrotが15°から30°へ変化する場合、例えば、接線角度のθdが45°から90°へ変化する。このように、光学スケール11は、回転角度のθrotに応じて接線角度のθdが所定の関係で周期的に変化することができる。図7に示すように、回転角度のθrotが30°変化する毎に、接線角度のθdの値にとびが発生するが、演算装置3は、回転角度のθrotが30°変化する毎の接線角度のθdの値を接線方向(偏光軸)としては同値として扱うことができる。このように、接線角度θdの変化量が45°の場合について説明してきたが、本実施形態はこれに限定されず、例えば、接線角度θdの変化量が45°以下であってもよい。
【0047】
図8−1、図8−2、図9−1、図9−2及び図10−1、図10−2は、実施形態1に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。接線角度であるθdを元に偏光軸を検出するために、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、隣り合う金属細線g1と金属細線g2とが、同じ接線角度を保ちながら連続的に変化する。そして、図8−1及び図9−1に示すように、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、接線角度が異なる場合には、透過領域の幅Δw1及び透過領域の幅Δw2が異なるように配列している。
【0048】
例えば、隣り合う金属細線g1と金属細線g2とが歪曲する領域の図8−1に示す透過領域の幅Δw1は、図9−1に示す透過領域の幅Δw2よりも広くなっている。この構成により、容易に連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置することができる。そして、隣り合う金属細線g1と金属細線g2とは、図10−1のようなワイヤーグリッドパターンとなる。また、隣り合う金属細線gは、同じ規則性で配列すると、図4に示すようなワイヤーグリッドパターンを有する信号トラックT1とすることができる。
【0049】
図8−2及び図9−2に示す本実施形態のワイヤーグリットパターンは、図4に示す金属細線gの中心線を示している。接線角度であるθdを偏光軸として検出するために、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、隣り合う金属細線g1と金属細線g2とが、同じ接線角度を保ちながら連続的に変化する。また、ワイヤーグリットパターンは、隣り合う金属細線g2と金属細線g3とが、同じ接線角度を保ちながら連続的に変化する。金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3の接線角度の変化の基準点は、上述したロータ10の中心O(図5の(0,0)に対応する位置)である。
【0050】
図8−2に示すように、半径方向において、隣り合う金属細線g1及び金属細線g2の中心線間のピッチ(間隔)Δw1は、隣り合う金属細線g2及び金属細線g3の中心線間のピッチΔw1と同じになる。図9−2に示すように、半径方向において、隣り合う金属細線g1及び金属細線g2の中心線間のピッチΔw2は、隣り合う金属細線g2及び金属細線g3の中心線間のピッチΔw2と同じになる。これにより、金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3の同じ半径方向において、金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3の接線角度が同じになる。
【0051】
また、複数の金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3は、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置されている。その結果、接線角度が異なる位置(半径方向が異なる位置)では、例えば図8−2に示すピッチΔw1及び図9−2に示すピッチΔw2が異なるように配列されている。例えば、隣り合う金属細線g1と金属細線g2とが歪曲する(うねり)領域の図8−2に示すピッチΔw1は、図9−2に示すピッチΔw2よりも広くなっている。このように、隣り合う金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3の金属細線のピッチΔw1(間隔)が等しい範囲で複数の金属細線の接線方向が同じ向きであり、ピッチΔw1(間隔)とピッチΔw2(間隔)とが異なる範囲で金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3接線方向の向きが異なる。この構成により、容易に連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置することができる。
【0052】
上述した金属細線間のピッチは、図10−2に示すように隣り合う金属細線g1の縁部と金属細線g2の縁部との間隔で定義してもよい。同じ半径方向において、隣り合う金属細線g1の縁部及び金属細線g2の縁部間のピッチ(間隔)Δw3は、隣り合う金属細線g2の縁部及び金属細線g3の縁部間のピッチΔw3と同じになる。また半径方向において、隣り合う金属細線g1の縁部及び金属細線g2の縁部間のピッチΔw4は、隣り合う金属細線g2の縁部及び金属細線g3の縁部間のピッチΔw4と同じになる。これにより、金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3の同じ半径方向において、金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3の接線角度が同じになる。
【0053】
また、複数の金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3は、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置されている。その結果、接線角度が異なる場合、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、例えば図10−2に示すピッチΔw3及びピッチΔw4が異なるように配列している。隣り合う金属細線g1と金属細線g2とが歪曲する(うねり)領域の図10−2に示すピッチΔw3は、金属細線g1と金属細線g2とが直線的な領域のピッチΔw4よりも広くなっている。この構成により、容易に連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置することができる。
【0054】
以上説明したように、複数の金属細線g1、金属細線g2及び金属細線g3は、同じ規則性で配列すると、図4に示すようなワイヤーグリッドパターンを有する信号トラックT1とすることができる。また、図4に示す複数の金属細線gは、閉曲線を基にしており、上述した中心Oを基準点として同じ半径方向において、隣り合う金属細線gのピッチ(間隔)が等間隔となるように、配置されている。また、光学スケール11は、金属細線gを連続的なパターンとして製造することができる。このため、光学スケール11は、単純なラインアンドスペースのパターンで形成されることから、例えばフォトリソグラフィプロセスにおける精度を向上させることができる。その結果、光学スケール11は、精度の高いスケールとすることができる。また、中心Oを基準点として同じ半径方向において、隣り合う金属細線gのピッチ(間隔)が等間隔となるように、配置されていれば、中心Oを基準点として異なる半径方向であれば、隣り合う金属細線gのピッチ(間隔)、つまり金属細線g1、g2、g3のラインアンドスペースの比を1:1ではなく、場所に応じて適宜変化させてもよい。このように、光学スケール11は、線幅比を変更することで偏光比の補正をすることができる。
【0055】
図11−1、図11−2、図11−3、図11−4は、実施形態1に係る光学スケールの検出範囲を説明するための説明図である。図11−1において、光学センサ35は、信号トラックT1のセンシング範囲C1のワイヤーグリッドパターンを元に偏光軸を検出する。図11−2において、光学センサ35は、信号トラックT1のセンシング範囲C2のワイヤーグリッドパターンを元に偏光軸を検出する。ここで、センシング範囲とは、光学スケール11に光源光が透過又は反射する範囲である。
【0056】
図11−1及び図11−2に示すように、光学スケール11がR方向に回転し、光学スケールの信号トラックT1のセンシング範囲が変化する。上述のように、光学スケール11の信号トラックT1は、連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置する。つまり、上述のように、信号トラックT1は、センシング範囲C1において、隣り合う上述した複数の金属細線gの間隔が等しい。また、センシング範囲C2において、隣り合う上述した複数の金属細線gの間隔が等しい。
【0057】
そして、センシング範囲C1において隣り合う上述した複数の金属細線gの間隔と、センシング範囲C2において隣り合う上述した複数の金属細線gの間隔とは異なることがある。つまり接線方向が異なる位置同士では、隣り合う複数の金属細線gの間隔が異なる。そして、複数の金属細線gに照射された光源光71は、接線方向によって変化する偏光軸をもつ反射光72又は透過光73となる。
【0058】
図11−3は、図11−1に示すセンシング範囲C1のパターン方向P90が例えば、+90°であることを示している。図11−4は、図11−2に示すセンシング範囲C2のパターン方向P45が+45°であることを示している。このように、ワイヤーグリッドパターンの接線角度の変化に伴い光学センサ35へ入射する入射光の偏光軸は、光学スケール11の回転に応じて変化する。そこで、偏光軸の変化を検出すれば、光学スケール11の回転状態を把握することができる。次に、偏光軸の変化を検出し、偏光分離手段となる実施形態1に係る光学センサ35について説明する。
【0059】
図12−1及び図12−2は、実施形態1に係る光学センサを説明するための説明図である。図12−1に示すように、光学センサ35は、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層と、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層と、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0060】
この構成により、入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算装置3は、第1の偏光方向と第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、反射光72又は透過光73の偏光角度を演算することができる。第1の偏光方向と第2の偏光方向とは、相対的に90°異なる方向であることがより好ましい。これにより、演算装置3は、偏光角度の演算を容易とすることができる。
【0061】
図12−2に示すように、光学センサ35は、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを、縦横に交互に配列するようにしてもよい。この構成により、異物が、センシング範囲の一部を遮蔽したとしても、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとは、同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまう可能性を低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、エンコーダ2は、異物に対して影響を低減した状態で、偏光方向の変化を後述する差動信号Vで検出することができる。
【0062】
図13−1、図13−2及び図13−3は、実施形態1に係る光学センサの偏光成分の分離を説明するための説明図である。図13−1のように、光学センサ35のセンシング範囲Tmでは、光源光71を光学スケール11により偏光方向Pmに偏光された入射光が入射する。図13−1において、光学センサ35のセンシング範囲Tmには、異物D1及び異物D2がある。入射光の偏光方向Pmは、上述した第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)と、で表現することができる。第1の偏光方向と、第2の偏光方向とは、90°異なる方向であることが好ましく、基準方向に対して例えば+45°成分と−45°成分のようになっている。
【0063】
図13−2に示すように、第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層を介して検知するため、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)を検知する。図13−3に示すように、第2の光学センサ36Bは、入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層を介して検知するため、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)を検知する。
【0064】
上述した図3に示す演算装置3は、光学センサ35の検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、下記式(1)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを算出する。
【0065】
【数1】
【0066】
式(1)により演算した差動信号Vには、光源41の光強度の影響を受けるパラメータが含まれておらず、エンコーダ2は、光学センサ35と光学スケール11との距離、光源41の光強度のばらつき等の影響を低減することができる。また、図13−1に示すように、異物D1及び異物D2により、入射光の光強度が減じられても、エンコーダ2は、異物D1及び異物D2に対して影響を低減した状態で、上述した偏光方向Pmの変化を差動信号Vで検出することができる。
【0067】
図14は、実施形態1に係る光学センサの回転角度と差動信号との関係を説明するための説明図である。図14の縦軸は、差動信号Vであり、横軸は、図6に示す回転角度θrotを示している。回転角度θrotが360°つまり、光学スケール11が一回転する場合、差動信号Vは、6周期の波形を示す。これは、図5に示す、金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ曲線の周期と一致する。例えば、図14に示す差動信号Vの波形は、正弦波形である。なお、うねりの波数は例示であり、上述した周期に限定されない。また、差動信号Vは、透過光の場合と、反射光の場合とで位相が異なるが6周期の波形であることに変わりはない。
【0068】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに、図14に示す回転角度θrotと、差動信号Vとの関係の情報を記憶しており、CPU4cは、差動信号Vの情報から、ロータ10の回転回数を演算することができる。
【0069】
例えば、演算装置3は、図7に示す接線角度のθdと回転角度θrotとの関係及び上述した式(1)に示す差動信号Vから、接線角度θdを演算することができる。なお、図7に示すように、接線角度のθdが、最大量変化するときの光学スケール11の波数(うねりの数)に関係する回転角度を最大角度θmaxとする場合、θrot当たりのθdの変化率は、式(2)のようになる。
【0070】
【数2】
【0071】
式(2)により演算したθdを式(1)に代入すると、回転角度θrotと、差動信号Vとの関係の情報が求められる。そして、演算装置3は、回転角度θrotと差動信号Vとの関係の情報に基づいて、光学センサ35の検出信号よる差動信号Vから回転角度θrotを演算することができる。
【0072】
そして、エンコーダ2は、光学スケールが、接線角度θdとその最大角度θmaxとを任意に変えたワイヤーグリッドパターンとすることで、回転角度θrotと差動信号Vとの関係を有する検出装置とすることができる。
【0073】
上述したように、エンコーダ2は、光学スケール11が、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置している。また、光学センサ35は、光学スケール11に光源41の光源光71が透過又は反射して入射する入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層を備え、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1の光学センサ36Aと、入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層を備え、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2の光学センサ36Bと、を含む。そして、演算手段である演算装置3は、第1分離光の光強度と第2分離光の光強度とから光学スケール11と光学センサ35との相対的な移動量を演算する。
【0074】
この構成により、光学センサは、ロータ10の回転角度を、透過光73又は反射光72を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、入射光の光強度を直接検出する場合に比較して、エンコーダ2は、異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。
【0075】
また、エンコーダ2は、光学式エンコーダユニットを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。これにより、エンコーダユニット1は、小型とすることもできる。また、光学式エンコーダは、磁気式エンコーダに比較して、分解能を高くすることができる。
【0076】
(光学センサの変形例)
図15−1、図15−2、図15−3及び図16は、実施形態1に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。光学センサ35は、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、電極基部36KAと、第1受光部36aと、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第1受光部36aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層を備えており、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する。
【0077】
第2の光学センサ36Bは、電極基部36KBと、第2受光部36bと、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。第2受光部36bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層を備えており、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する。そして、図15−1に示すように、第1受光部36aと第2受光部36bとは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状に形成されている。なお、電極基部36KA、電極基部36KBは、Au、Al等の導電体で構成され、第1受光部36a及び第2受光部36bにそれぞれ通電可能としている。電極基部36KA及び電極基部36KBが遮光体である場合、ノイズをより抑制することができる。
【0078】
この構成により、入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算装置3は、第1の偏光方向と第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、反射光72又は透過光73の偏光角度を演算することができる。第1の偏光方向と第2の偏光方向とは、相対的に90°異なる方向であることがより好ましい。これにより、演算装置3は、偏光角度の演算を容易とすることができる。
【0079】
図15−2に示すように、光学センサ35は、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、電極基部36KAと、電極基部36KAと接続するセンサ基部36Kaと、第1受光部36aと、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第1受光部36aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層を備えており、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する。
【0080】
第2の光学センサ36Bは、電極基部36KBと、電極基部36KBと接続するセンサ基部36Kbと、第2受光部36bと、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。第2受光部36bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層を備えており、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する。そして、図15−2に示すように、第1受光部36aと第2受光部36bとは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状に形成されている。なお、電極基部36KA、電極基部36KBは、Au、Al等の導電体で構成され、第1受光部36a及び第2受光部36bにそれぞれ通電可能としている。
【0081】
図15−1に示すように、光学センサ35は、外形が矩形だけでなく、図15−3に示すように、外径が円弧に沿った形状であってもよい。例えば、入射する入射光が円形である場合、第1受光部36aと第2受光部36bとは、入射光に対して同程度受光することができる。
【0082】
この構造により、例えば、図16に示すように、異物D3が、センシング範囲の一部を遮蔽したとしても、第1受光部36aと第2受光部36bとは、同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまう可能性を低減することができる。このため、異物D3により入射光の光強度が減じられても、エンコーダ2は、異物に対して影響を低減した状態で、偏光方向Pmの変化を差動信号Vで検出することができる。
【0083】
(光学センサの製造方法)
図17は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するためのフローチャートである。図18−1から図18−6は、実施形態1に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。なお、図18−1から図18−6は、図15−1のQ−Q断面の製造過程を説明するための部分断面図である。図15−1、図17図18−1から図18−6を参照して、光学センサの製造工程を説明する。
【0084】
図17に示すように、まず、製造装置は、図18−1に示すn型のシリコン基板34を準備する(ステップS1)。なお、n型のシリコン基板34を例示したが、n型のシリコン基板34の代わりにGaAs基板など他の半導体基板を用いてもよい。次に、製造装置は、シリコン基板34に対して、B又はIn等の元素をドープするドープ工程を行う(ステップS2)。図18−2に示すように、シリコン基板34には、P型半導体の受光部37が形成される。
【0085】
次に、図17に示すように、製造装置は、図15−1に示すような櫛歯状のパターニングとなるように、シリコン基板34に対してフォトレジストでマスクし、エッチングを行うエッチング工程を行う(ステップS3)。エッチングは、物理的エッチングであっても、化学的エッチングであってもよい。図18−3に示すように、シリコン基板34の表面には、エッチングにより凹部38aが形成される。これにより、図15−1に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとは分離される。
【0086】
次に、図17に示すように、製造装置は、スパッタリング処理により、凹部38aをSiO、アルミナ等の絶縁体で覆う絶縁工程を行う(ステップS4)。これにより、図18−4に示すように、図18−3に示すシリコン基板34の凹部38aが絶縁体38bで埋められる。絶縁工程において、受光部37が露出するように、表面を平坦化することがより好ましい。
【0087】
次に、図17に示すように、製造装置は、図15−1に示す第1受光部36aとなる位置に第1の偏光層39aを形成する第1の偏光層形成工程を行う(ステップS5)。第1の偏光層39aは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。これにより、図18−5に示すように、一つおきの受光部37上に第1の偏光層39aが形成される。
【0088】
次に、図17に示すように、製造装置は、図15−1に示す第2受光部36bとなる位置に第2の偏光層39bを形成する第2の偏光層形成工程を行う(ステップS6)。第2の偏光層39bは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。これにより、図18−6に示すように、一つおきの受光部37上に第2の偏光層39bが形成される。そして、図15−1に示す電極基部36KA、電極基部36KBが、Au、Al等の導電体で形成され、第1受光部36a及び第2受光部36bにそれぞれ通電可能となるようにする。
【0089】
図18−6に示す、光学センサ35は、第1受光部36aと第2受光部36bとは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状に形成されている。そして、第1受光部36aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39aを備えており、この第1偏光層39aで分離した第1分離光をPN接合で形成されたフォトダイオードで受光することができる。また、第2受光部36bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39bを備えており、この第2偏光層39bで分離した第2分離光をPN接合で形成されたフォトダイオードで受光することができる。なお、受光部は、PN接合で形成されたフォトダイオードに限られず、フォトトランジスタ等を用いてもよい。受光部は、pin接合で形成されたフォトダイオードでもよい。また、受光部は、アンプ又は周辺回路を集積した集積回路として製造してもよい。
【0090】
以上説明したように、光学センサの製造方法は、受光部を形成する工程と、偏光層を形成する工程と、を含む。受光部を形成する工程は、シリコン基板34の表面上に、受光する第1受光部36aと第2受光部36bとが互いに一定距離を隔てて交互に配置されているように、受光部を形成する。偏光層を形成する工程は、入射光を第1の偏光方向に分離した第1分離光にする第1偏光層39aを、第1分離光が第1受光部36aに入射されるように第1受光部36aと重ね合わせて配置し、入射光を第2の偏光方向に分離した第2分離光にする第2偏光層39bを、第2分離光が第2受光部36bに入射されるように第2受光部と重ね合わせて配置する。
【0091】
(光学スケールの変形例)
図19は、実施形態1に係る光学スケールの変形例を説明するための説明図である。光学スケール11aは、信号トラックT1aとして、隣り合う金属細線gを平行に直線的に配置している。変形例に係る光学スケール11aは、回転する周方向において、光学センサ35へ入射する入射光の偏光軸が光学スケール11aの回転に応じて変化する。本実施形態において、光学スケール11aは、光学センサ35へ入射する入射光の偏光軸が光学スケール11aの回転に応じて変化する光学異方性材料で構成してもよい。
【0092】
以上説明したように、実施形態1に係る光学センサ35は、第1受光部36aと第2受光部36bとは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状に形成されている。そして、第1受光部36aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39aを備えており、この第1偏光層39aで分離した第1分離光をPN接合で形成されたフォトダイオードで受光することができる。また、第2受光部36bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39bを備えており、この第2偏光層39bで分離した第2分離光をPN接合で形成されたフォトダイオードで受光することができる。
【0093】
上述の構成により、透過光73又は反射光72の入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算手段である演算装置3は、第1分離光の第1の偏光方向と第2分離光の第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、透過光73又は反射光72の偏光角度を演算することができる。第1受光部36aと第2受光部36bとは、異物により同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまう可能性を低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサ35は、異物に対して影響を低減した状態で、透過光73又は反射光72の偏光方向の変化を検出することができる。
【0094】
(エンコーダの変形例)
図20は、実施形態1の変形例に係るエンコーダユニットの構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。エンコーダユニット1Aは、モータ等の回転機械に連結されたシャフト29と、ステータ20と、ロータ10と、信号パターンを読み取り可能な光学センサパッケージ31及び光学センサパッケージ32とを有している。ロータ10は、円板形状の部材である光学スケール11を有している。光学スケール11は、信号トラックT1及び信号トラックT2を一方又は両方の板面に有している。
【0095】
光学センサパッケージ32は、上述した光学センサパッケージ31の構成と同じであり、信号トラックT2を読み取ることができる。演算装置3は、光学センサパッケージ31及び光学センサパッケージ32が備えるそれぞれの光学センサ35の検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得することができる。
【0096】
信号トラックT2は、信号トラックT1に対して所定の位相、例えば上述した差動信号Vが1/4周期分ずれた上述したワイヤーグリッドパターンとなっている。ロータ10が回転すると、信号トラックT2が信号トラックT1と同じだけの回転角で回転する。このため、演算装置3は、信号トラックT2の差動信号と、信号トラックT1の差動信号とからリサージュパターンを演算し、ロータ10の回転角度の絶対位置を特定することができる。本変形例のエンコーダ2は、ロータ10の絶対位置が演算できるアブソリュートエンコーダとすることができる。
【0097】
(実施形態2)
図21は、実施形態2に係るエンコーダユニットの構成図である。図22は、実施形態2に係るエンコーダの側面視構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。エンコーダユニット1Bは、モータ等の回転機械に連結されたシャフトとなるロータ10Aと、ステータ20Aと、信号パターンを読み取り可能な光学センサパッケージ31Aとを有している。ステータ20Aは、ロータ10Aとは独立に固定されている。
【0098】
ロータ10Aは、円筒形状の部材である。ロータ10Aは、円筒外周面に光学スケール11Aを有している。光学スケール11Aは、ワイヤーグリッドパターンの信号トラックT11を有している。光学センサパッケージ31Aは、ステータ20Aを介して固定されている。ロータ10AがR1方向に回転すると、光学スケール11Aの信号トラックT11が光学センサパッケージ31Aに対して相対的に移動する。
【0099】
光学センサパッケージ31Aは、光学スケール11Aの信号トラックT11を読み取り可能な光学センサ35Aと、光源41Aとを含む。光源41Aの光源光71が光学スケール11Aの信号トラックT11に反射し、この反射した反射光72を入射光として光学センサ35Aが検知する。なお、光学センサ35Aは、上述した光学センサ35と同じである。光源41Aは、上述した光源41と同じである。本実施形態のエンコーダは、上述したエンコーダユニット1Bと、演算装置3と、を備えており、図3と同様に、エンコーダユニット1Bの光学センサ35Aと、演算装置3とが接続されている。演算装置3は、モータ等の回転機械の制御部5と接続されている。
【0100】
図23は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。図23に示す信号トラックT11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gの配列が図21及び図22に示す光学スケール11Aに形成されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅は、光源41Aの光源光71の波長より十分小さくする場合、光学スケール11Aは、光源光71の反射光72を偏光分離することができる。例えば、上述したロータ10Aが回転すると、上述した光学センサパッケージ31Aのセンシング範囲Ls1は、センシング範囲Ls2へ移動する。
【0101】
図24−1、図24−2、図25−1及び図25−2は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。接線角度であるθsを元に偏光軸を検出するために、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、隣り合う金属細線g3と金属細線g4とが、同じ接線角度を保ちながら連続的に変化し、かつ接線角度θsが異なる場合には、透過領域の幅Δw3及び透過領域の幅Δw4が異なるように配列している。例えば、隣り合う金属細線g3と金属細線g4とが歪曲する領域の透過領域の幅Δw3は、透過領域の幅Δw4よりも広くなっている。これにより、図25−1のようなワイヤーグリッドパターンとなり、同じ規則性で配列すると、図23に示す光学スケール11Aのワイヤーグリッドパターンを有する信号トラックT11とすることができる。なお、接線角度θsは、図21に示すR1方向と平行な方向、つまり移動方向を示す水平線HZLと、接線TGLとのなす角である。
【0102】
図24−2は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。なお、図24−2に示す本実施形態のワイヤーグリットパターンは、図23に示す金属細線gの中心線を示している。接線角度であるθsを偏光軸として検出するために、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、隣り合う金属細線g4と金属細線g5とが、同じ接線角度を保ちながら連続的に変化する。また、ワイヤーグリットパターンは、隣り合う金属細線g5と金属細線g6とが、同じ接線角度を保ちながら連続的に変化する。金属細線g4、金属細線g5及び金属細線g6は、センシング範囲Ls1がセンシング範囲Ls2へ移動する方向と直交する方向(図23の上下方向)に、一定間隔又はオフセットした状態で配列されている。
【0103】
図23に示すセンシング範囲Ls1において、図24−2に示す隣り合う金属細線g4及び金属細線g5の中心線間のピッチ(間隔)ΔW1は、隣り合う金属細線g5及び金属細線g6の中心線間のピッチΔW1と同じになる。同様に、図23に示すセンシング範囲Ls2において、図24−2に示す隣り合う金属細線g4及び金属細線g5の中心線間のピッチΔW2は、隣り合う金属細線g5及び金属細線g6の中心線間のピッチΔW2と同じになる。これにより、センシング範囲Ls1又はセンシング範囲Ls2において、金属細線g4、金属細線g5及び金属細線g6の接線角度が同じになる。
【0104】
また、複数の金属細線g4、金属細線g5及び金属細線g6は、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置されている。その結果、接線角度が異なる場合、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、例えば図24−2に示すピッチΔW1及びピッチΔW2が異なるように配列している。例えば、隣り合う金属細線g4と金属細線g5とが歪曲する(うねり)領域のピッチΔW2は、金属細線g4と金属細線g5とが直線的な領域のピッチΔW1よりも広くなっている。この構成により、容易に連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置することができる。
【0105】
図25−2は、実施形態2に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンを説明するための説明図である。上述した金属細線間のピッチは、図25−2に示すように隣り合う金属細線g4の縁部と金属細線g5の縁部との間隔で定義してもよい。図23に示すセンシング範囲Ls1において、図25−2に示す隣り合う金属細線g4の縁部及び金属細線g5の縁部間のピッチ(間隔)ΔW3は、隣り合う金属細線g5の縁部及び金属細線g6の縁部間のピッチΔW3と同じになる。同様に、図23に示すセンシング範囲Ls2において、図25−2に示す隣り合う金属細線g4の縁部及び金属細線g5の縁部間のピッチΔW4は、隣り合う金属細線g5の縁部及び金属細線g6の縁部間のピッチΔW4と同じになる。これにより、センシング範囲Ls1又はセンシング範囲Ls2において、金属細線g4、金属細線g5及び金属細線g6の接線角度が同じになる。
【0106】
また、複数の金属細線g4、金属細線g5及び金属細線g6は、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置されている。その結果、接線角度が異なる場合、本実施形態のワイヤーグリットパターンは、例えば図25−2に示すピッチΔW3及びピッチΔW4が異なるように配列している。例えば、隣り合う金属細線g4と金属細線g5とが歪曲する(うねり)領域のピッチΔW4は、金属細線g4と金属細線g5とが直線的な領域のピッチΔW3よりも広くなっている。この構成により、容易に連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置することができる。複数の金属細線g4、金属細線g5及び金属細線g6は、同じ規則性で配列すると、図23に示す光学スケール11Aのワイヤーグリッドパターンを有する信号トラックT11とすることができる。
【0107】
光学スケール11Aは、図23に示すようなワイヤーグリッドパターンをロータ10Aの円筒外周表面に蒸着等により直接パターンを形成することができる。また、光学スケール11Aは、図23に示すようなワイヤーグリッドパターンを可撓性のある透明な基材に形成し、ロータ10Aの円筒外周表面に巻き付けることにより形成することができる。
【0108】
図26は、実施形態2に係る光学スケールの回転角度と偏光軸方向との関係を説明するための説明図である。図26において、ロータ10Aの半径はrであり、ロータ10Aの回転中心はzrである。ロータ10Aが回転すると、光学センサパッケージ31Aのセンシング範囲Ls1は、センシング範囲Ls2へ移動する。ロータ10Aの回転角度は、θrotである。
【0109】
上述した図3に示す演算装置3は、光学センサ35の検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、下記式(3)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを算出する。
【0110】
【数3】
【0111】
式(3)により演算した差動信号Vには、光源41Aの光強度の影響を受けるパラメータが含まれておらず、エンコーダ2は、光学センサ35Aと光学スケール11Aとの距離、光源41Aの光強度のばらつき等の影響を低減することができる。また、エンコーダ2は、異物に対して影響を低減した状態で、上述した偏光方向の変化を差動信号Vで検出することができる。
【0112】
実施形態2に係る光学センサの回転角度と差動信号との関係は、図14に示す実施形態1に係る光学センサの回転角度と差動信号との関係と同じになる。上述したように、図14の縦軸は、差動信号Vであり、横軸は、図26に示す回転角度θrotを示している。回転角度θrotが360°つまり、光学スケール11Aが回転中心zrを一回転する場合、差動信号Vは、6周期の波形を示す。これは、図23に示す、金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ場合に一致する。例えば、図14に示す差動信号Vの波形は、正弦波形である。なお、うねりの波数は例示であり、上述した周期に限定されない。また、差動信号Vは、透過光の場合と、反射光の場合とで位相が異なるが6周期の波形であることに変わりはない。
【0113】
例えば、演算装置3は、接線角度のθsと回転角度θrotとの関係及び上述した式(3)に示す差動信号Vから、接線角度θsを演算することができる。接線角度のθsが、最大量変化するときの光学スケール11の波数(うねりの数)に関係する回転角度を最大角度θmaxとする場合、θrot当たりのθsの変化率は、式(4)のようになる。
【0114】
【数4】
【0115】
式(4)により演算したθsを式(3)に代入すると、回転角度θrotと、差動信号Vとの関係の情報が求められる。そして、演算装置3は、回転角度θrotと差動信号Vとの関係の情報に基づいて、光学センサ35の検出信号よる差動信号Vから回転角度θrotを演算することができる。
【0116】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに、図14に示す回転角度θrotと、差動信号Vとの関係の情報を記憶しており、CPU4cは、差動信号Vの情報から、ロータ10Aの回転回数を演算することができる。
【0117】
(エンコーダの変形例)
図27は、実施形態2の変形例に係るエンコーダの構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。エンコーダユニット1Cは、モータ等の回転機械に連結されたシャフトとなるロータ10Aと、ステータ20Aと、信号パターンを読み取り可能な光学センサパッケージ31Bとを有している。ステータ20Aは、ロータ10Aとは独立に固定されている。光学スケール11Bは、図23に示すようなワイヤーグリッドパターンをロータ10Aの円筒外周表面に有している。
【0118】
ロータ10Aは、光学スケール11Bと連動して回転する。光学スケール11Bは、ワイヤーグリッドパターンの信号トラックT11を有している。光学センサパッケージ31Bは、ステータ20Aに固定されている。光学センサパッケージ31Bは、光学スケール11Bの信号トラックT11を読み取り可能な光学センサ35Bを含む。
【0119】
光源41Bは、ステータ20Aに固定された取付部材20B及び取付部材20Cに支持され、ロータ10Aと光学スケール11Bとの間に配置されている。なお、光学センサ35Bは、上述した光学センサ35と同じである。光源41Bは、上述した光源41と同じである。この構成により光源41Bは、光学スケール11Bを介して光学センサ35Bと対向する位置に配置されている。このため、光源41Bの光源光71は、光学スケール11Bの信号トラックT11を透過し、この透過した透過光73を入射光として光学センサ35Bが検知することができる。また、ロータ10Aが回転すると、光学スケール11Bの信号トラックT11が光学センサパッケージ31Bに対して相対的に移動する。
【0120】
本実施形態のエンコーダは、上述したエンコーダユニット1Cと、演算装置3と、を備えており、図3と同様に、エンコーダユニット1Cの光学センサ35Bと、演算装置3とが接続されている。演算装置3は、モータ等の回転機械の制御部5と接続されている。
【0121】
図23に示す信号トラックT11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gの配列が図27に示す光学スケール11Bに形成されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅は、光源41の光源光71の波長より十分小さくする場合、光学スケール11Bは、光源光71の透過光73を偏光分離することができる。
【0122】
上述したように、エンコーダ2は、光学スケール11A、11Bが、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置している。エンコーダ2は、光学スケール11A、11Bに光源41A、41Bの光源光が透過又は反射して入射する入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層と、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層と、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含む光学センサと、を含む。そして、演算手段である演算装置3は、第1分離光の光強度と、第2分離光の光強度と、から光学スケール11A、11Bと光学センサ35A、35Bとの相対的な移動量を演算する。
【0123】
この構成により、光学センサ35A、35Bは、ロータ10Aの回転角度を、入射光を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、入射光の光強度を直接検出する場合に比較して、エンコーダ2は、異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、エンコーダ2は、光学式エンコーダユニットを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源41A、41B及び光学センサ35A、35Bの配置に自由度を与えることができる。これにより、例えば、エンコーダユニット2は、小型とすることもできる。また、光学式エンコーダは、磁気式エンコーダに比較して、分解能を高くすることができる。
【0124】
(実施形態3)
図28は、実施形態3に係るエンコーダユニットの構成図である。図29は、実施形態3に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。図30は、実施形態3に係る光学センサの回転角度と差動信号との関係を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。エンコーダユニット1Dは、光学スケール11Dと、信号パターンを読み取り可能な光学センサパッケージ31Dとを有している。光学スケール11Dは、光学センサパッケージ31Dと相対位置が変化するように例えばU方向に移動する。
【0125】
光学スケール11Dは、上述したワイヤーグリッドパターンの信号トラックT11を有している。光学センサパッケージ31Dは、光学スケール11Dの信号トラックT11を読み取り可能な光学センサ35Dを含む。
【0126】
光源41Dは、光学スケール11Dを介して光学センサ35Dと対向する位置に配置されている。なお、光学センサ35Dは、上述した光学センサ35と同じである。光源41Dは、上述した光源41と同じである。このため、光源41Dの光源光71は、光学スケール11Dの信号トラックT11を透過し、この透過した透過光73を入射光として光学センサ35Dが検知することができる。また、例えば、直動機構によりU方向に光学スケール11Dが直線的に移動すると、光学スケール11Dの信号トラックT11が光学センサパッケージ31Dに対して相対的に移動する。
【0127】
本実施形態のエンコーダは、上述したエンコーダユニット1Dと、演算装置3と、を備えており、図3と同様に、エンコーダユニット1Dの光学センサ35Dと、演算装置3とが接続されている。演算装置3は、直動装置等の制御部5と接続されている。
【0128】
信号トラックT11として、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gの配列が図29に示す光学スケール11Dに形成されている。図29に示す隣り合う金属細線gの間は、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅は、光源41Dの光源光71の波長より十分小さくする場合、図29に示す光学スケール11Dは、光源光71の透過光73を偏光分離することができる。
【0129】
上述した図3に示す演算装置3は、光学センサ35Dの検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、上述した式(3)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを算出する。
【0130】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに、図29に示す移動距離L−1、L、l、Lと、差動信号Vとの関係の情報(図30参照)を記憶しており、CPU4cは、差動信号Vの情報から、光学スケール11Dの相対的な移動量を演算することができる。
【0131】
(エンコーダの変形例)
図31は、実施形態3の変形例に係るエンコーダの構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。エンコーダユニット1Eは、光学スケール11Dと、信号パターンを読み取り可能な光学センサパッケージ31Dとを有している。光学スケール11Dは、光学センサパッケージ31Dと相対位置が変化するように例えばU方向に移動する。
【0132】
光学スケール11Dは、ワイヤーグリッドパターンの信号トラックT11を有している。光学センサパッケージ31Dは、光学スケール11Dの信号トラックT11を読み取り可能な光学センサ35Dと、光源41Dとを含む。光源41Dの光源光71が光学スケール11Dの信号トラックT11に反射し、この反射した反射光72を入射光として光学センサ35が検知する。
【0133】
本実施形態のエンコーダは、上述したエンコーダユニット1Eと、演算装置3と、を備えており、図3と同様に、エンコーダユニット1Eの光学センサ35Dと、演算装置3とが接続されている。演算装置3は、直動装置等の制御部5と接続されている。
【0134】
図23に示す信号トラックT11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gの配列が図29に示す光学スケール11Dに形成されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅は、光源41Dの光源光71の波長より十分小さくする場合、光学スケール11Dは、光源光71の反射光72を偏光分離することができる。
【0135】
上述した図3に示す演算装置3は、光学センサ35の検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、上述した式(3)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを算出する。
【0136】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに、図29に示す移動距離L−1、L、l、Lと、差動信号Vとの関係の情報(図30参照)を記憶しており、CPU4cは、差動信号Vの情報から、光学スケール11Dの相対的な移動量を演算することができる。なお、図28及び図31に示す形態は、リニアエンコーダとしても適用可能である。
【0137】
上述したように、エンコーダ2は、光学スケール11Dが、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置している。エンコーダ2は、光学スケール11Dに光源41Dの光源光71が透過又は反射して入射する入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層と、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層と、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含む光学センサ35Dと、を含む。そして、演算手段である演算装置3は、第1分離光の光強度と、第2分離光の光強度と、から光学スケール11Dと光学センサ35Dとの相対的な移動量を演算する。
【0138】
この構成により、光学センサは、U方向に移動する移動量を、透過光又は反射光を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、入射光の光強度を直接検出する場合に比較して、エンコーダ2は、異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、エンコーダ2は、光学式エンコーダユニットを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。これにより、例えば、エンコーダユニットは、小型とすることもできる。また、光学式エンコーダは、磁気式エンコーダに比較して、分解能を高くすることができる。
【0139】
(実施形態4)
図32は、実施形態4に係るトルクセンサの主要構成部品を説明するための分解斜視図である。図33−1は、実施形態4に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。図33−2は、実施形態4に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を模式的に説明する説明図である。図32から図33−2を用いて、トルクセンサ101Aについて詳細に説明する。上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0140】
トルクセンサ101Aは、ハウジング120内に、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110Bと、トーションバー129と、光学スケール11ATと、光学センサ35ATと、光源41ATと、光学スケール11BTと、光学センサ35BTと、光源41BTとを含む。トルクセンサ101Aは、アキシャル型トルクセンサとよばれる。
【0141】
トーションバー129は、一端部が第1の回転軸110Aに、他端部(第1の回転軸110Aに取り付けられる側の端部とは反対側の端部)が第2の回転軸110Bに取り付けられる。つまり、トーションバー129の一端部には第1の回転軸110Aが設けられ、他端部には第2の回転軸110Bが設けられる。第1の回転軸110Aは、例えば入力軸に連結される。また、第2の回転軸110Bは、出力軸に連結される。第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bは、ハウジング120に、軸受126A、軸受126Bを介して回転可能に支持される。
【0142】
なお、トルクセンサ101Aは、第1の回転軸110Aを入力軸と一体に、第2の回転軸110Bを出力軸と一体に形成してもよい。上記構成により入力軸と、第1の回転軸110Aと、トーションバー129と、第2の回転軸110Bと、出力軸とは同軸に配置される。本実施形態において、第1の回転軸110Aとトーションバー129の一端部とは回転不動に結合され、また、トーションバー129の他端部と第2の回転軸110Bとは回転不動に結合される。トーションバー129は、トルクが入力されることでねじれが発生する。つまり、第1の回転軸110Aを介して入力されたトルクによって、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110Bとの間に回転変位が生じ、トーションバー129にねじれが発生する。
【0143】
第1の回転軸110Aは、略円筒形状の部材である。第1の回転軸110Aは、光学スケール11ATが外周部に形成される。本実施形態では、光学スケール11ATは、第1の回転軸110Aの外周から突出し第1の回転軸110Aの周方向に向かって円環状に配置されている。
【0144】
第2の回転軸110Bは、略円筒形状の部材である。第2の回転軸110Bは、光学スケール11BTが外周部に形成される。本実施形態では、光学スケール11BTは、第2の回転軸110Bの外周から突出し第2の回転軸110Bの周方向に向かって円環状に配置されている。
【0145】
図32図33−2に示すように、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの外側には、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転軸Zr方向に向かって、少なくとも2組の、光源41AT、41BT及び光学センサパッケージ31AT、31BTが配列されて設けられる。本実施形態では、2組の光源及び光学センサが設けられるが、光源及び光学センサの数はこれに限定されるものではない。光源41AT、41BT及び光学センサパッケージ31AT、31BTは、同一光源及び光学センサが組み合わされて対を構成し、ハウジング120内に配置される。
【0146】
トルクセンサ101Aは、トーションバー129で連結された第1の回転軸110Aと第2の回転軸110Bとの相対的な変位(回転変位)を、光学スケール11ATを読み取る光学センサパッケージ31AT又は光学スケール11BTを読み取る光学センサパッケージ31BTの検出変化に反映させて検出するものである。
【0147】
光学スケール11AT、11BTは例えば、シリコン、ガラス、高分子材料などで形成されている。光学スケール11AT、11BTは、信号トラックT1を一方又は両方の板面に有している。そして、図33−1及び図33−2に示すように、光源41ATは、光学スケール11ATを介して、光学センサ35ATと対向する位置に配置されている。また、光源41BTは、光学スケール11BTを介して、光学センサ35BTと対向する位置に配置されている。
【0148】
図34は、実施形態4に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。図2−2の光学センサ35と同様に、図34に示す光学センサ35ATは、光学スケール11ATの信号トラックT1を読み取り可能であり、光源41ATは、光学スケール11ATを介して、光学センサ35ATと対向する位置に配置されている。この構成により、光源41ATの光源光71ATが光学スケール11ATの信号トラックT1を透過し、この透過した透過光73ATを入射光として光学センサ35ATが検知する。光学センサ35BTと、光学スケール11BTと、光源41BTとの関係も光学センサ35ATと、光学スケール11ATと、光源41ATとの関係と同じである。この構成により、光源41BTの光源光71BTが光学スケール11BTの信号トラックT1を透過し、この透過した透過光73BTを入射光として光学センサ35BTが検知する。
【0149】
第1の回転軸110Aが回転すると、光学スケール11ATの信号トラックT1が光学センサ35ATに対して相対的に移動する。また、第2の回転軸110Bが回転すると、光学スケール11BTの信号トラックT1が光学センサ35BTに対して相対的に移動する。
【0150】
図35は、実施形態4に係るトルク検出装置のブロック図である。トルク検出装置200は、上述したトルクセンサ101Aと、演算装置3と、を備えており、図35に示すように、トルクセンサ101Aの光学センサ35AT、光学センサ35BT、及び演算装置3が接続されている。演算装置3は、モータ等の回転機械の制御部5と接続されている。
【0151】
トルク検出装置200は、光学スケール11AT、光学スケール11BTに光源光71AT、71BTが透過して入射する透過光73AT、73BTを光学センサ35AT、光学センサ35BTで検出する。演算装置3は、光学センサ35ATの検出信号からトルクセンサ101Aの第1の回転軸110Aと光学センサパッケージ31ATとの相対位置を演算する。演算装置3は、光学センサ35BTの検出信号からトルクセンサ101Aの第2の回転軸110Bと光学センサパッケージ31BTとの相対位置を演算する。
【0152】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fにトーションバー129におけるねじれの弾性係数を記憶している。トルクは、トーションバー129におけるねじれの弾性係数に比例する。このため、演算装置3は、ねじれを求めるために、第1の回転軸110Aの回転角度と第2の回転軸110Bの回転角度の回転変位(ずれ量)を演算する。そして、演算装置3は、トーションバー129の弾性係数と、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの相対位置の情報からトルクを演算することができる。演算装置3は、制御信号として、回転機械(モータ)等の制御部5へ出力する。
【0153】
演算装置3は、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータであり、入力インターフェース4aと、出力インターフェース4bと、CPU(Central Processing Unit)4cと、ROM(Read Only Memory)4dと、RAM(Random Access Memory)4eと、内部記憶装置4fと、を含んでいる。入力インターフェース4a、出力インターフェース4b、CPU4c、ROM4d、RAM4e及び内部記憶装置4fは、内部バスで接続されている。なお、演算装置3は、専用の処理回路で構成してもよい。
【0154】
入力インターフェース4aは、トルクセンサ101Aの光学センサ35AT及び光学センサ35BTからの入力信号を受け取り、CPU4cに出力する。出力インターフェース4bは、CPU4cから制御信号を受け取り、制御部5に出力する。
【0155】
ROM4dには、BIOS(Basic Input Output System)等のプログラムが記憶されている。内部記憶装置4fは、例えばHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等であり、オペレーティングシステムプログラムやアプリケーションプログラムを記憶している。CPU4cは、RAM4eをワークエリアとして使用しながらROM4dや内部記憶装置4fに記憶されているプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。
【0156】
内部記憶装置4fは、光学スケール11AT及び光学スケール11BTにおける後述する偏光軸と光学センサ35AT、35BTの出力とを対応付けたデータベースが記憶されている。
【0157】
信号トラックT1として、図4に示すワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)gの配列が図32から図33−2に示す光学スケール11AT及び光学スケール11BTに形成されている。
【0158】
複数の金属細線gは、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように配置されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71AT、71BTの全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅を、光源光71AT、71BTの波長より十分小さくする場合、光学スケール11AT、11BTは、光源光71AT、71BTの透過光73AT、73BTを偏光分離することができる。
【0159】
この構成により、接線方向に応じて、透過光73AT、73BT(又は反射光)の偏光状態を、光学スケール11AT、11BTに照射される光源光71AT、71BTが透過する位置によって変化させることができる。このため、上記光学スケール11AT、11BTは、偏光方向の異なるセグメントを細かくする必要がない。その結果、光学スケール11AT、11BTは、小さくしても高分解能とすることができる。そして、小さな光学スケール11AT、11BTは、光源41AT、41BT及び光学センサ35AT、35BTの配置に自由度を与えることができる。また、光誘起の偏光板に比較して、光学スケール11AT、11BTは耐熱性を高めることができる。また、光学スケール11AT、11BTは、局所的にも交差するような部分のないラインパターンとなっているため、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。また、光学スケール11AT、11BTは、一括した露光により安定して製造することもできるため、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0160】
ワイヤーグリッドパターンの接線角度の変化に伴い光学センサ35ATへ入射する入射光の偏光軸は、光学スケール11ATの回転に応じて変化する。そこで、偏光軸の変化を検出すれば、光学スケール11ATの回転状態を把握することができる。次に、偏光軸の変化を検出し、偏光分離手段となる実施形態4に係る光学センサ35ATについて説明する。光学センサ35BTは、光学センサ35ATと同様であるので詳細な説明を省略する。
【0161】
図15−1に示す光学センサ35と同様に、光学センサ35ATは、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、センサ基部36Kaと、第1受光部36aと、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第1受光部36aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層を備えており、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する。
【0162】
第2の光学センサ36Bは、センサ基部36Kbと、第2受光部36bと、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。第2受光部36bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層を備えており、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する。そして、図15−1に示すように、第1受光部36aと第2受光部36bとは、互いに一定距離を隔てて噛み合う櫛歯状に形成されている。
【0163】
この構成により、入射光は、第1分離光と第2分離光とに偏光分離される。その結果、演算装置は、第1の偏光方向と第2の偏光方向とに分離された各偏光成分の信号強度から、透過光又は反射光の偏光角度を演算することができる。第1の偏光方向と第2の偏光方向とは、相対的に90°異なる方向であることがより好ましい。これにより、演算装置は、偏光角度の演算が容易とすることができる。
【0164】
上述した演算装置3は、光学センサ35ATの検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、下記式(1)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを演算する。
【0165】
上述した式(1)により演算した差動信号Vには、光源光71ATの光強度の影響を受けるパラメータが含まれておらず、トルク検出装置200は、光学センサ35ATと光学スケール11ATとの距離、光源41ATの光強度のばらつき等の影響を低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、トルク検出装置200は、異物に対して影響を低減した状態で、偏光方向Pmの変化を差動信号Vで検出することができる。
【0166】
図14の縦軸は、差動信号Vであり、横軸は、図6に示す回転角度θrotを示している。回転角度θrotが360°つまり、光学スケール11ATが一回転する場合、差動信号Vは、6周期の波形を示す。これは、図4に示す、金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ曲線の周期と一致する。例えば、図14に示す差動信号Vの波形は、正弦波形である。なお、うねりの波数は例示であり、上述した周期に限定されない。また、差動信号Vは、透過光の場合と、反射光の場合とで位相が異なるが6周期の波形であることに変わりはない。
【0167】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに、図14に示す回転角度θrotと、差動信号Vとの関係の情報を記憶しており、CPU4cは、差動信号Vの情報から、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転回数又は回転角度を演算することができる。つまりトルク検出装置200は、アングルセンサの機能も有している。このため、アングルセンサを別途設ける必要がないので、トルク検出装置200は、コストを低減することができる。
【0168】
演算装置3は、第1の回転軸110Aの回転角度及び第2の回転軸110Bの回転角度とのずれ量と、トーションバー129の弾性係数とからトルク量を演算することができる。
【0169】
また、演算装置3は、差動信号Vから回転角度θrotを演算する。そして、演算装置3は、図7に示す接線角度のθdと回転角度θrotとの関係及び上述した式(1)に示す差動信号Vから、接線角度θdを演算することができる。そして、トルク検出装置200は、光学スケール11ATが、接線角度θdと、図7に示す最大角度θmaxとを任意に変えたワイヤーグリッドパターンとすることで、回転角度と差動信号との関係を有する検出装置とすることができる。光学スケール11BTと光学センサ35BTとの関係は、上述した光学スケール11ATと光学センサ35ATとの関係と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0170】
上述したように、トルク検出装置200は、トーションバー129のねじれを利用してトルクを検出するものである。第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bは、トルクが入力されることでねじれが発生するトーションバー129で連結されている。そして、トルク検出装置200は、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bのそれぞれの回転に対応して連動する光学スケール11AT及び光学スケール11BTと、光学スケール11AT及び光学スケール11BTと対をなし、かつ光学スケール11AT及び光学スケール11BTに照射される光源光が透過する位置によって変化する透過光の偏光状態を検出する光学センサ35AT及び35BTとを含む。トルク検出装置200は、演算手段である演算装置3が、光学スケール11ATと光学センサ35ATとの相対的な回転角度を演算しかつ光学スケール11BTと光学センサ35BTとの相対的な回転角度を演算し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転変位を演算する。
【0171】
この構成により、光学センサは、第1の回転軸及び第2の回転軸のそれぞれの回転に対応して連動する複数の光学スケールの回転角度を、透過光又は反射光を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、透過光の光強度を直接検出する場合に比較して、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。これにより、トルク検出装置のトルクセンサは、小型とすることもできる。また、トルク検出装置は、磁気式トルクセンサに比較して、分解能を高くすることができる。
【0172】
(トルクセンサの変形例)
図36は、実施形態4に係るトルクセンサの変形例を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。トルクセンサ101Bは、図32に示すハウジング120内に、第1の回転軸110Cと、第2の回転軸110D、トーションバー129と、光学スケール11ATと、光学センサ35ATと、光源41ATと、光学スケール11BTと、光学センサ35BTと、光源41BTとを含む。トルクセンサ101Bは、埋め込み型トルクセンサとよばれる。
【0173】
トーションバー129は、一端部が第1の回転軸110Cに、他端部(第1の回転軸110Cが取り付けられる側の端部とは反対側の端部)が第2の回転軸110Dに取り付けられる。つまり、トーションバー129の一端部には第1の回転軸110Cが設けられ、他端部には第2の回転軸110Dが設けられる。第1の回転軸110Cは、第2の回転軸110D内部に埋め込まれ、軸受により回転可能に支持される。この構成により、トルクセンサ101Bは、回転軸Zrの軸方向の長さを短くすることができる。
【0174】
(実施形態5)
図37は、実施形態5に係るトルクセンサを説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。トルクセンサ101Cは、図32に示すハウジング120内に、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110B、トーションバー129と、光学スケール11CTと、光学センサ35ATと、光源41ATと、光学スケール11DTと、光学センサ35BTと、光源41BTとを含む。
【0175】
トルクセンサ101Cは、光源41ATから光学センサ35ATへの方向と、光源41BTから光学センサ35BTへの方向とが同一方向を向いている。そして、光源41ATから光学センサ35ATへの光路と、光源41BTから光学センサ35BTへの光路とが径方向に異なるように配置している。
【0176】
光学スケール11CT及び光学スケール11DTは、上述した光学スケール11AT及び光学スケール11BTと同じく、信号トラックT1を有している。光学スケール11CTの信号トラックT1は、光源41ATから光学センサ35ATへの光路上に配置され、光学スケール11DTの信号トラックT1は、光源41BTから光学センサ35BTへの光路上に配置される。このため、例えば、光学スケール11CTは、光学スケール11DTよりも径が大きくなっている。
【0177】
実施形態5に係るトルクセンサ101Cは、光学スケール11CTが光学スケール11DTよりも径が大きくなっており、光学スケール11CTを透過した光が光学スケール11DTを透過し、光学センサパッケージ31BTに到達する。このように、トルクセンサ101Cは、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、検出光量の変動の影響を低減することができるため、光学センサ35BTは、光学スケール11CT及び光学スケール11DTを透過する透過光であっても検出することができる。その結果、実施形態5に係るトルクセンサ101Cは、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。
【0178】
(実施形態6)
図38は、実施形態6に係るトルクセンサを説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。トルクセンサ101Dは、図32に示すハウジング120内に、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110Bと、トーションバー129と、光学スケール11ATと、光学センサ35ATと、光源41ATと、導波路45Aと、光学スケール11BTと、光学センサ35BTと、光源41BTと、導波路45Bとを含む。
【0179】
トルクセンサ101Dは、光源41ATと光学センサ35ATとを隣り合うように配置している。そして、光源41ATからの光源光を光学スケール11ATに透過させて、透過光とし、透過光をプリズム等の導波路45Aで屈折させ、光学センサ35ATで検知している。同様に、トルクセンサ101Dは、光源41BTと光学センサ35BTとを隣り合うように配置している。そして、光源41BTからの光源光を光学スケール11BTに透過させて、透過光とし、透過光をプリズム等の導波路45Bで屈折させ、光学センサ35BTで検知している。
【0180】
実施形態6に係るトルクセンサ101Dは、導波路45A、45Bを透過した光が、光学センサ35AT、35BTに到達する。このように、トルクセンサ101Dは、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、検出光量の変動の影響を低減することができるため、光学センサ35AT、35BTは、導波路45A、45Bを透過する透過光であっても検出することができる。その結果、実施形態6に係るトルクセンサ101Dは、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。
【0181】
(実施形態7)
図39は、実施形態7に係るトルクセンサを模式的に説明するための説明図である。図40は、実施形態7に係るトルクセンサの光学スケール及び光学センサの配置を説明する説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。トルクセンサ101Eは、図32に示すハウジング120内に、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110Bと、トーションバー129と、光学スケール11ATと、光学センサパッケージ31ATと、光源41ATと、光学スケール11BTと、光学センサパッケージ31BTと、光源41BTとを含む。
【0182】
図40に示すように、光学センサパッケージ31AT、31BTは、光学スケール11AT及び光学スケール11BTの信号トラックT1を読み取り可能な光学センサ35AT、35BTと、光源41AT、41BTと、を含む。例えば、光源41ATの光源光71ATが信号トラックT1に反射し、この反射した反射光72ATを入射光として光学センサ35ATが検知する。
【0183】
上述したように、トルク検出装置200は、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bのそれぞれの回転に対応して連動する光学スケール11AT及び光学スケール11BTと、光学スケール11AT及び光学スケール11BTと対をなし、かつ光学スケール11AT及び光学スケール11BTに照射される光源光が反射する位置によって変化する反射光の偏光状態を検出する光学センサ35AT及び35BTとを含む。トルク検出装置200は、演算手段である演算装置3が、光学スケール11ATと光学センサ35ATとの相対的な回転角度を演算しかつ光学スケール11BTと光学センサ35BTとの相対的な回転角度を演算し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転変位を演算する。
【0184】
この構成により、光学センサは、第1の回転軸及び第2の回転軸のそれぞれの回転に対応して連動する複数の光学スケールの回転角度を、反射光を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、反射光の光強度を直接検出する場合に比較して、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。これにより、トルク検出装置のトルクセンサは、小型とすることもできる。また、トルク検出装置は、磁気式トルクセンサに比較して、分解能を高くすることができる。
【0185】
(トルクセンサの変形例)
図41は、実施形態7に係るトルクセンサの変形例を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。トルクセンサ101Fは、ハウジング120内に、第1の回転軸110Cと、第2の回転軸110Dと、トーションバー129と、光学スケール11ATと、光学センサパッケージ31ATと、光源41ATと、光学スケール11BTと、光学センサパッケージ31BTと、光源41BTとを含む。トルクセンサ101Fは、埋め込み型トルクセンサとよばれる。
【0186】
トーションバー129は、一端部が第1の回転軸110Cに、他端部(第1の回転軸110Cが取り付けられる側の端部とは反対側の端部)が第2の回転軸110Dに取り付けられる。つまり、トーションバー129の一端部には第1の回転軸110Cが設けられ、他端部には第2の回転軸110Dが設けられる。第1の回転軸110Cは、第2の回転軸110D内部に埋め込まれ、軸受により回転可能に支持される。この構成により、トルクセンサ101Fは、Zr軸方向の長さを短くすることができる。
【0187】
(実施形態8)
図42は、実施形態8に係るトルクセンサの構成図である。図43は、実施形態8に係るトルクセンサの側面視構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0188】
トルクセンサ101Gは、ハウジング120内に、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110Bと、トーションバー129と、光学スケール11ETと、光学センサ35ATと、光源41ATと、光学スケール11FTと、光学センサ35BTと、光源41BTとを含む。トルクセンサ101Gは、ラジアル型トルクセンサとよばれる。
【0189】
第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bは、円筒形状の部材である。第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bは、円筒外周面に光学スケール11ET及び光学スケール11FTを有している。光学スケール11ET及び光学スケール11FTは、ワイヤーグリッドパターンの信号トラックT11を有している。光学センサ35AT及び光学センサ35BTは、ハウジング120に固定されている。第1の回転軸110Aが回転すると、光学スケール11ETの信号トラックT11が光学センサパッケージ31ATに対して相対的に移動する。また、第2の回転軸110Bが回転すると、光学スケール11FTの信号トラックT11が光学センサパッケージ31BTに対して相対的に移動する。
【0190】
光学センサパッケージ31ATは、光学スケール11ETの信号トラックT11を読み取り可能な光学センサ35ATと、光源41ATとを含む。光源41ATの光源光71ATが光学スケール11ETの信号トラックT11に反射し、この反射した反射光72ATを入射光として光学センサ35ATが検知する。光学センサパッケージ31BTは、光学スケール11FTの信号トラックT11を読み取り可能な光学センサ35BTと、光源41BTとを含む。光源41BTの光源光71BTが光学スケール11FTの信号トラックT11に反射し、この反射した反射光72BTを入射光として光学センサ35BTが検知する。本実施形態のトルク検出装置は、上述したトルクセンサ101Gと、演算装置3と、を備えており、図35に示すように、トルクセンサ101Gの光学センサ35AT及び光学センサ35BTと、演算装置3とが接続されている。演算装置3は、モータ等の回転機械の制御部5と接続されている。
【0191】
図23に示す信号トラックT11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gの配列が図42及び図43に示す光学スケール11ET及び光学スケール11FTに形成されている。
【0192】
複数の金属細線gは、交差せず、かつ連続して接線方向が変化するように複数の金属細線を配置されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71AT、71BTの全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅を、光源41AT、41BTの光源光71AT、71BTの波長より十分小さくする場合、光学スケール11ET及び光学スケール11FTは、光源光71ATの反射光72AT及び光源光71BTの反射光72BTを偏光分離することができる。
【0193】
この構成により、接線方向に応じて、透過光又は反射光の偏光状態を、光学スケールに照射される光源光が透過又は反射する位置によって変化させることができる。このため、上記光学スケールは、偏光方向の異なるセグメントを細かくする必要がない。その結果、光学スケールは、小さくしても高分解能とすることができる。そして、小さな光学スケールは、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。また、光誘起の偏光板に比較して、光学スケールは耐熱性を高めることができる。また、光学スケールは、局所的にも交差するような部分のないラインパターンとなっているため、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。また、光学スケールは、一括した露光により安定して製造することもできるため、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0194】
光学スケール11ET及び光学スケール11FTは、図23に示すようなワイヤーグリッドパターンを第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの円筒外周表面に蒸着等により直接パターンを形成することができる。また、光学スケール11ET及び光学スケール11FTは、図23に示すようなワイヤーグリッドパターンを可撓性のある透明な基材に形成し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの円筒外周表面に巻き付けることにより形成することができる。
【0195】
図26と同様に、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの半径はrであり、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転中心はzrである。第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bが回転すると、光学センサ35AT及び光学センサ35BTのセンシング範囲Ls1は、センシング範囲Ls2へ移動する。第1の回転軸110A又は第2の回転軸110Bの回転角度は、θrotである。
【0196】
上述した図35に示す演算装置3は、光学センサ35AT及び光学センサ35BTの検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、上述した式(1)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを演算する。また、差動信号Vは、透過光の場合と、反射光の場合とで位相が異なるが6周期の波形であることに変わりはない。
【0197】
図14の縦軸は、差動信号Vであり、横軸は、図26に示す回転角度θrotを示している。回転角度θrotが360°つまり、光学スケール11ET又は光学スケール11FTが回転中心Zrを一回転する場合、差動信号Vは、6周期の波形を示す。これは、図23に示す、金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ曲線の周期と一致する。例えば、図14に示す差動信号Vの波形は、正弦波形である。なお、うねりの波数は例示であり、上述した周期に限定されない。
【0198】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに、図26に示す回転角度θrotと、差動信号Vとの関係の情報を記憶しており、CPU4cは、差動信号Vの情報から、第1の回転軸110A又は第2の回転軸110Bの回転回数を演算することができる。つまりトルク検出装置200は、アングルセンサの機能も有している。このため、アングルセンサを別途設ける必要がないので、トルク検出装置200は、コストを低減することができる。演算装置3は、第1の回転軸110Aの回転角度及び第2の回転軸110Bの回転角度とのずれ量と、トーションバー129の弾性係数とからトルク量を演算することができる。
【0199】
上述したように、トルク検出装置200は、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bのそれぞれの回転に対応して連動する光学スケール11ET及び光学スケール11FTと、光学スケール11ET及び光学スケール11FTと対をなし、かつ光学スケール11ET及び光学スケール11FTに照射される光源光が反射する位置によって変化する反射光の偏光状態を検出する光学センサ35AT及び35BTとを含む。トルク検出装置200は、演算手段である演算装置3が、光学スケール11ETと光学センサ35ATとの相対的な回転角度を演算しかつ光学スケール11FTと光学センサ35BTとの相対的な回転角度を演算し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転変位を演算する。
【0200】
この構成により、光学センサは、第1の回転軸及び第2の回転軸のそれぞれの回転に対応して連動する複数の光学スケールの回転角度を、反射光を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、反射光の光強度を直接検出する場合に比較して、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。これにより、トルク検出装置のトルクセンサは、小型とすることもできる。また、トルク検出装置は、磁気式トルクセンサに比較して、分解能を高くすることができる。
【0201】
(トルクセンサの変形例)
図44は、実施形態8の変形例に係るトルクセンサの構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。トルクセンサ101Hは、ハウジング120内に、第1の回転軸110Aと、第2の回転軸110Bと、トーションバー129と、光学スケール11GTと、光学センサ35ATと、光源41ATと、光学スケール11HTと、光学センサ35BTと、光源41BTとを含む。
【0202】
第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bは、円筒形状の部材である。図23に示す信号トラックT11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gの配列が光学スケール11GT及び光学スケールHTに形成されている。隣り合う金属細線gの間は、光源光71AT、71BTの全部又は一部が透過可能な透過領域wである。金属細線gの幅及び隣り合う金属細線gの間隔、つまり金属細線gの幅及び透過領域wの幅を、光源41AT、41BTの光源光71AT、71BTの波長より十分小さくする場合、光学スケール11GT及び光学スケール11HTは、光源光71ATの透過光73AT及び光源光71BTの透過光73BTを偏光分離することができる。
【0203】
光源41ATは、ハウジング120に固定された取付部材120B及び取付部材120Cに支持され、第1の回転軸110Aと光学スケール11GTとの間に配置されている。この構成により光源41ATは、光学スケール11GTを介して光学センサ35ATと対向する位置に配置されている。このため、光源41ATの光源光71ATは、光学スケール11GTの信号トラックT11を透過し、この透過した透過光73ATを入射光として光学センサ35ATが検知することができる。また、第1の回転軸110Aが回転すると、光学スケール11GTの信号トラックT11が光学センサ35ATに対して相対的に移動する。
【0204】
また、光源41BTは、ハウジング120に固定された取付部材120B及び取付部材120Cに支持され、第2の回転軸110Bと光学スケール11HTとの間に配置されている。この構成により光源41BTは、光学スケール11HTを介して光学センサ35BTと対向する位置に配置されている。このため、光源41BTの光源光71BTは、光学スケール11HTの信号トラックT11を透過し、この透過した透過光73BTを光学センサ35BTが検知することができる。また、第2の回転軸110Bが回転すると、光学スケール11HTの信号トラックT11が光学センサ35BTに対して相対的に移動する。
【0205】
上述したように、トルク検出装置200は、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bのそれぞれの回転に対応して連動する光学スケール11GT及び光学スケール11HTと、光学スケール11GT及び光学スケール11HTと対をなし、かつ光学スケール11GT及び光学スケール11HTに照射される光源光が透過する位置によって変化する透過光の偏光状態を検出する光学センサ35AT及び35BTとを含む。トルク検出装置200は、演算手段である演算装置3が、光学スケール11GTと光学センサ35ATとの相対的な回転角度を演算しかつ光学スケール11HTと光学センサ35BTとの相対的な回転角度を演算し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転変位を演算する。
【0206】
この構成により、光学センサは、第1の回転軸及び第2の回転軸のそれぞれの回転に対応して連動する複数の光学スケールの回転角度を、透過光又は反射光を偏光分離した偏光状態で検出する。このため、透過光の光強度を直接検出する場合に比較して、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても異物等による検出光量の変動の影響を低減することができる。これにより、異物の許容範囲が広くなるため使用環境を広げることができる。また、トルク検出装置は、光学式トルクセンサを用いても光路(光学スケールから光学センサまでの距離)の精度による検出光量の変動の影響を低減することができる。その結果、光源及び光学センサの配置に自由度を与えることができる。これにより、トルク検出装置のトルクセンサは、小型とすることもできる。また、トルク検出装置は、磁気式トルクセンサに比較して、分解能を高くすることができる。
【0207】
(実施形態9)
図45は、実施形態9に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0208】
電動パワーステアリング装置80は、操舵者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、ロアシャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、ピニオンシャフト87と、ステアリングギヤ88と、タイロッド89とを備える。また、電動パワーステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ91aと、車速センサ91vとを備える。なお、上述した演算装置3は、ECU90として機能してもよく、またECU90とは別に設けられていてもよい。
【0209】
ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bとを含む。入力軸82aは、一方の端部がステアリングホイール81に連結され、他方の端部がトルクセンサ91aを介して操舵力アシスト機構83に連結される。出力軸82bは、一方の端部が操舵力アシスト機構83に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント84に連結される。本実施形態では、入力軸82a及び出力軸82bは、鉄等の磁性材料から形成される。
【0210】
ロアシャフト85は、一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。ピニオンシャフト87は、一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。
【0211】
ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを含む。ピニオン88aは、ピニオンシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ラックアンドピニオン形式として構成される。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。タイロッド89は、ラック88bに連結される。
【0212】
操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、ブラシレスモータ101とを含む。減速装置92は、出力軸82bに連結される。ブラシレスモータ101は、減速装置92に連結され、かつ、補助操舵トルクを発生させる電動機である。なお、電動パワーステアリング装置80は、ステアリングシャフト82と、トルクセンサ91aと、減速装置92とによりステアリングコラムが構成されている。ブラシレスモータ101は、ステアリングコラムの出力軸82bに補助操舵トルクを与える。すなわち、本実施形態の電動パワーステアリング装置80は、コラムアシスト方式である。ブラシレスモータ101は、ブラシ付きモータでもよく、回転電動機であればよい。
【0213】
トルクセンサ91aには、上述した実施形態で説明したトルクセンサを用いることができる。トルクセンサ91aは、ステアリングホイール81を介して入力軸82aに伝達された運転者の操舵力を操舵トルクとして検出する。車速センサ91vは、電動パワーステアリング装置80が搭載される車両の走行速度を検出する。ECU90は、ブラシレスモータ101と、トルクセンサ91aと、車速センサ91vと電気的に接続される。
【0214】
ECU90は、ブラシレスモータ101の動作を制御する。また、ECU90は、トルクセンサ91a及び車速センサ91vのそれぞれから信号を取得する。すなわち、ECU90は、トルクセンサ91aから操舵トルクTを取得し、かつ、車速センサ91vから車両の走行速度Vbを取得する。ECU90は、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置(例えば車載のバッテリ)99から電力が供給される。ECU90は、操舵トルクTと走行速度Vbとに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を演算する。そして、ECU90は、その演算された補助操舵指令値に基づいてブラシレスモータ101へ供給する電力値Xを調節する。ECU90は、ブラシレスモータ101から誘起電圧の情報を動作情報Yとして取得する。
【0215】
ステアリングホイール81に入力された操舵者(運転者)の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時に、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ91aから取得し、かつ、走行速度Vbを車速センサ91vから取得する。そして、ECU90は、ブラシレスモータ101の動作を制御する。ブラシレスモータ101が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
【0216】
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介してロアシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介してピニオンシャフト87に伝達される。ピニオンシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、操舵輪を転舵させる。
【0217】
上述したように、電動パワーステアリング装置80は、本実施形態のトルクセンサの第1回転軸と第2回転軸とをステアリングシャフトに取り付けて、トルク検出装置200が操舵トルクを検出することができる。
【0218】
この構成により、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。これにより、電動パワーステアリング装置の信頼性を高めることができる。
【0219】
(実施形態10)
図46は、実施形態10に係るロボットアームの構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。ロボットアーム60は、駆動源61から与えられる力が伝達する順に、アーム62と、アーム63とを備える。ロボットアーム60は、トルクセンサ91bと、トルクセンサ91cとを備える。
【0220】
トルクセンサ91b及びトルクセンサ91cには、上述した実施形態で説明したトルクセンサを用いることができる。図46に示すトルクセンサ91bは、駆動源61からアーム62に伝達されたトルクを検出することができる。トルクセンサ91cは、アーム62からアーム63に伝達されたトルクを検出することができる。
【0221】
(変形例)
図47は、実施形態10の変形例に係るロボットアームの構成図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。ロボットアーム60Aは、与えられる力が伝達する順に、アーム64と、アーム65とを備える。ロボットアーム60Aは、トルクセンサ91dを備える。トルクセンサ91dは、アーム64からアーム65に伝達されたトルクを検出することができる。
【0222】
以上説明したように、上述した実施形態のトルク検出装置は、ロボットアームの関節部分に加えられるトルクを演算することができる。
【0223】
(実施形態11)
図48は、実施形態11に係る光学センサを説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図48に示すように、光学センサ35は、センサ配置中心36Rの周囲に4つ配列されている。センサ配置中心36Rを通過する36X−から36X+のセンサ配置軸と、センサ配置中心36Rを通過する36Y−から36Y+のセンサ配置軸とが直交している。4つの光学センサ35は、上記センサ配置軸を挟んで対称配置されている。
【0224】
上述した光源41からの反射光又は透過光がセンサ配置中心36Rに照射されるように設計されていてもばらつきにより、照射位置にずれが生じる可能性がある。この場合、上記センサ配置軸を挟んで対称配置された、4つの光学センサ35の出力を比較すれば、36X−から36X+のセンサ配置軸と、36Y−から36Y+のセンサ配置軸とで規定される4つの象限のうち、センサ配置中心36Rからどの象限の方向に、光源41からの反射光又は透過光の照射位置がずれているかを把握することができる。このため、光源41からの反射光又は透過光の光軸調整を行うことにより、上述した光学式エンコーダ、トルクセンサなどの精度を高めることができる。
【0225】
(実施形態12)
図49は、実施形態12に係る光学センサを説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図49に示すように、光学センサ35は、第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、電極基部36KAと、電極基部36KAと接続するセンサ基部36Kaと、第1受光部36aと、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第1受光部36aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層を備えており、この第1偏光層で分離した第1分離光を受光する。
【0226】
第2の光学センサ36Bは、電極基部36KBと、電極基部36KBと接続するセンサ基部36Kbと、第2受光部36bと、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。第2受光部36bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層を備えており、この第2偏光層で分離した第2分離光を受光する。
【0227】
そして、図49に示すように、第1受光部36aと第2受光部36bとは、巻回されており、互いに一定距離36wを隔てて交互に形成されている。
【0228】
この構造により、例えば、異物が、センシング範囲の一部を遮蔽したとしても、第1受光部36aと第2受光部36bとは、同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまう可能性を低減することができる。このため、異物により入射光の光強度が減じられても、光学センサ35は、異物に対して影響を低減した状態で、偏光方向Pmの変化を差動信号Vで検出することができる。
【0229】
図50は、実施形態12に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図50に示すように、電極基部36KAと、電極基部36KBとが90度延在する方向が異なるによう配置されている。第1受光部36aは、電極基部36KAが延長する方向とは直交する方向に延在し、途中で電極基部36KBに近づくように屈曲している。第2受光部36bは、電極基部36KBが延長する方向とは直交する方向に延在し、途中で電極基部36KAに近づくように屈曲する。そして、第1受光部36aと第2受光部36bとは、巻回されており、互いに一定距離36wを隔てて交互に形成されている。実施形態12に係る光学センサの変形例も、実施形態1及び実施形態12に係る光学センサ35と同様の作用効果を奏する。
【0230】
(実施形態13)
図51は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するためのフローチャートである。図52−1から図52−5は、実施形態13に係る光学センサの製造工程を説明するための説明図である。なお、図52−1から図52−5は、上述図15−1のQ−Q断面の製造過程を説明するための部分断面図である。上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図15−1、図51図52−1から図52−5を参照して、光学センサの製造工程を説明する。
【0231】
図51に示すように、まず、製造装置は、図52−1に示すn型のシリコン基板34を準備する(ステップS11)。図52−1に示すn型のシリコン基板34は、ベースシリコン基板34Bは、シリコン基板34の基板表面34にドナーを多くドープしたn+層を有している。
【0232】
次に、図52−2に示すように、製造装置は、図15−1に示すような第1受光部36a及び第2受光部36bの形状となるように、基板表面34Aをフォトレジストのレジストパターン34Qでパターニングするレジストパターニング工程を行う(ステップS12)。
【0233】
次に、製造装置は、基板表面34Aに対して、B又はIn等の元素をドープするドープ工程を行う(ステップS13)。図52−3に示すように、基板表面34Aには、P型半導体の受光部37が形成される。
【0234】
次に、図52−4に示すように、製造装置は、レジストパターン34Qを除去し、基板表面34AをAl、SiO等の絶縁層38bで覆う絶縁工程を行う(ステップS14)。絶縁層38bは、透光性を有する材料である。以上の、製造工程により、光学センサ35受光体35Uを得る。
【0235】
次に、図52−5に示すように、製造装置は、図15−1に示す第1受光部36aとなる位置に第1の偏光層39aを形成する第1の偏光層形成工程を行う(ステップS15)。第1の偏光層39aは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。これにより、図52−5に示すように、一つおきの受光部37上に第1の偏光層39aが形成される。
【0236】
次に、製造装置は、図15−1に示す第2受光部36bとなる位置に第2の偏光層39bを形成する第2の偏光層形成工程を行う(ステップS16)。第2の偏光層39bは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。これにより、図52−5に示すように、一つおきの受光部37上に第2の偏光層39bが形成される。そして、図15−1に示す電極基部36KA、電極基部36KBが、Au、Al等の導電体で形成され、第1受光部36a及び第2受光部36bに図示しない絶縁体38bに開けられたスルーホールを介してそれぞれ通電可能となるようにする電極形成工程を行う(ステップS17)。
【0237】
以上説明したように、光学センサの製造方法は、受光部を形成する工程と、偏光層を形成する工程と、を含む。受光部を形成する工程は、シリコン基板34の表面上に、受光する第1受光部36aと第2受光部36bとが互いに一定距離を隔てて交互に配置されているように、受光部を形成する。偏光層を形成する工程は、入射光を第1の偏光方向に分離した第1分離光にする第1偏光層39aを、第1分離光が第1受光部36aに入射されるように第1受光部36aと重ね合わせて配置し、入射光を第2の偏光方向に分離した第2分離光にする第2偏光層39bを、第2分離光が第2受光部36bに入射されるように第2受光部と重ね合わせて配置する。
【0238】
(光学センサの製造工程の変形例)
図53−1から図53−3は、実施形態13の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図51に示すステップS11、S12、S13及びS14を経て、図53−3に示す光学センサ35の受光体35Uを得る。
【0239】
次に、図53−1に示すように、製造装置は、光が透過する透光性基板39Bを準備する。次に、図53−2に示すように、製造装置は、光が透過する透光性基板39B上の図15−1に示す第1受光部36aとなる位置に第1の偏光層39aを形成する第1の偏光層形成工程を行う(ステップS15)。第1の偏光層39aは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。
【0240】
次に、製造装置は、図15−1に示す第2受光部36bとなる位置に第2の偏光層39bを形成する第2の偏光層形成工程を行う(ステップS16)。第2の偏光層39bは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。これにより、図53−2に示すように、一つおきの受光部37上に第2の偏光層39bが形成される。そして、図53−3に示すように、光学センサ35の受光体35Uの絶縁体38b上に透光性基板39Bを搭載し、固定する。絶縁体38b及び透光性基板39Bは、光が減衰しない程度の厚みとなるように調整されている。
【0241】
次に、製造装置は、図15−1に示す電極基部36KA、電極基部36KBが、Au、Al等の導電体で形成され、第1受光部36a及び第2受光部36bに透光性基板39B及び絶縁体38bに開けられたスルーホール(図示省略)を介してそれぞれ通電可能となるようにする電極形成工程を行う(ステップS17)。なお、製造装置は、電極形成工程(ステップS17)を、上述した第1の偏光層形成工程(ステップS15)及び第2の偏光層形成工程(ステップS16)を行う前に、処理してもよい。
【0242】
以上説明したように、光学センサの製造方法は、受光部を形成する工程と、偏光層を形成する工程と、を含む。受光部を形成する工程は、シリコン基板34の表面上に、受光する第1受光部36aと第2受光部36bとが互いに一定距離を隔てて交互に配置されているように、受光部を形成する。偏光層を形成する工程は、入射光を第1の偏光方向に分離した第1分離光にする第1偏光層39aを、第1分離光が第1受光部36aに入射されるように第1受光部36aと重ね合わせて配置し、入射光を第2の偏光方向に分離した第2分離光にする第2偏光層39bを、第2分離光が第2受光部36bに入射されるように第2受光部と重ね合わせて配置する。そして、シリコン基板34を第1基板とし、偏光層を形成する工程において、第2基板となる透光性基板39Bの表面に第1偏光層39a及び第2偏光層39bを形成し、第1基板に第2基板を貼り合わせて、第1偏光層39aを第1受光部36aに重ね合わせて配置し、かつ第2偏光層39bを第2受光部36bに重ね合わせて配置する。
【0243】
(光学センサの製造工程の他の変形例)
図54−1及び図54−2は、実施形態13の他の変形例に係る光学センサの製造工程の偏光層の製造を説明するための説明図である。図55は、実施形態13に係る光学センサの一例を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図51に示すステップS11、S12、S13及びS14を経て、図53−3に示す光学センサ35の受光体35Uを得る。
【0244】
次に、図54−1に示すように、製造装置は、光が透過する透光性基板39C、39Dを準備する。次に、製造装置は、透光性基板39D上で、かつ図15−1に示す第1受光部36aとなる位置に第1の偏光層39aを形成する第1の偏光層形成工程を行う(ステップS15)。第1の偏光層39aは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。
【0245】
次に、製造装置は、透光性基板39Dに対向する側の透光性基板39C上で、かつ図15−1に示す第2受光部36bとなる位置に第2の偏光層39bを形成する第2の偏光層形成工程を行う(ステップS16)。第2の偏光層39bは、光誘起の偏光層又は金属細線を平行に配列したワイヤーグリットパターン等で形成することができる。図54−2に示すように、透光性基板39C及び透光性基板39Dを積層する。そして、光学センサ35の受光体35Uの絶縁体38b上に透光性基板39Dを搭載し、固定する。絶縁体38b及び透光性基板39C、39Dは、光が減衰しない程度の厚みとなるように調整されている。これにより、図55に示すように、一つおきの受光部37上に第2の偏光層39bが形成され、一つおきの受光部37上に第1の偏光層39aが形成される。
【0246】
次に、製造装置は、図55に示す電極基部36KA、電極基部36KBが、Au、Al等の導電体で形成され、第1受光部36a及び第2受光部36bに、透光性基板39C、39D及び絶縁体38bに開けられたスルーホール(図示省略)を介してそれぞれ通電可能となるようにする電極形成工程を行う(ステップS17)。なお、製造装置は、電極形成工程(ステップS17)を、上述した第1の偏光層形成工程(ステップS15)及び第2の偏光層形成工程(ステップS16)を行う前に、処理してもよい。
【0247】
以上説明したように、光学センサの製造方法は、受光部を形成する工程と、偏光層を形成する工程と、を含む。受光部を形成する工程は、シリコン基板34の表面上に、受光する第1受光部36aと第2受光部36bとが互いに一定距離を隔てて交互に配置されているように、受光部を形成する。偏光層を形成する工程は、入射光を第1の偏光方向に分離した第1分離光にする第1偏光層39aを、第1分離光が第1受光部36aに入射されるように第1受光部36aと重ね合わせて配置し、入射光を第2の偏光方向に分離した第2分離光にする第2偏光層39bを、第2分離光が第2受光部36bに入射されるように第2受光部と重ね合わせて配置する。そして、シリコン基板34を第1基板とし、偏光層を形成する工程において、第2基板となる透光性基板39Dの表面に第1偏光層39aを形成し、第3基板となる透光性基板39Cの表面に第2偏光層39bを形成し、第1基板に第2基板及び第3基板を貼り合わせて、第1偏光層39aを第1受光部36aに重ね合わせて配置し、かつ第2偏光層39bを第2受光部36bに重ね合わせて配置する。
【0248】
(実施形態14)
図56は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するためのフローチャートである。図57−1から図57−6は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。図58は、実施形態14に係る光学センサの光入射部を説明するための平面図である。図2−2に示す光学センサパッケージ31は、光学センサ35をパッケージして製造されている。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図56図57−1から図57−6及び図58を参照して、光学センサの製造工程を説明する。
【0249】
図56に示すように、まず、製造装置は、図57−1に示すガラス、石英(SiO)、シリコン、プリント基板又はフィルム材料のセンサ基板31Kを準備する(ステップS21)。図57−1に示すセンサ基板31Kは、ベース基板31Fと、その表裏面を貫くスルーホールSHに埋め込まれた貫通導電層31Hと、貫通導電層31Hと電気的に接続された外部電極31Pとを有している。
【0250】
次に、図57−2に示すように、製造装置は、センサ基板31Kの一面に光学センサ35を搭載する実装工程を行う(ステップS22)。
【0251】
次に、図57−3に示すように、製造装置は、光学センサ35と貫通導電層31Hとをボンディングワイヤ31Wにより導通接続する電気接続工程を行う(ステップS23)。電気接続は、ボンディングワイヤ31Wを介したワイヤボンディングに限られず、光学センサ35と貫通導電層31Hとの導通が確保できればよい。
【0252】
次に、図57−4に示すように、製造装置は、光学センサ35を封止樹脂31Mで保護するキャップ工程を行う(ステップS24)。封止樹脂31Mは、透光性を有する絶縁材料である。
【0253】
次に、図57−5に示すように、製造装置は、封止樹脂31Mの表面にブラックレジスト、合成樹脂、塗料、金属膜等の遮光性のある材料で、遮光膜31Rを成膜する遮光工程を行う(ステップS25)。遮光膜31Rは、入射光の絞りの機能を奏するため、平面でみて、光学センサ35における、上述した第1受光部36a及び第2受光部36bに重ならないように成膜されている。光学センサ35は、遮光膜31Rにより入射光の量を加減し、入射光が到達する範囲を調節することができる。その結果、光学センサ35は、透過光又は反射光の偏光方向の変化を精度よく検出することができる。
【0254】
次に、製造装置は、図57−5に示すダイシングラインDSでセンサ基板31Kを切断する切断工程を行う(ステップS26)。センサ基板31Kは、個々に分離され、図57−6に示すパッケージ毎に分離され、光学センサパッケージ31が製造される。
【0255】
図57−6及び図58に示すように、光学センサ35が受光するために、遮光膜31Rが囲む光入射部31Tが設けられ、光学センサ35は、光入射部31Tを透過する入射光を受光することができる。光入射部31Tは、図58に示すように、円形を例示したが、矩形でもよい。
【0256】
(光学センサのパッケージ製造工程の変形例)
図59−1から図59−6は、実施形態14に係る光学センサのパッケージ製造工程を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図56図58及び図59−1から図59−6を参照して、光学センサの製造工程の変形例を説明する。
【0257】
図56に示すように、まず、製造装置は、図59−1に示すセンサ基板31Kを準備する(ステップS21)。図59−1に示すセンサ基板31Kは、ベース基板31Fと、その表裏面を貫くスルーホールSHに埋め込まれた貫通導電層31Hと、貫通導電層31Hと電気的に接続された外部電極31Pとを有している。
【0258】
次に、図59−2に示すように、製造装置は、センサ基板31Kの一面に光学センサ35を搭載する実装工程を行う(ステップS22)。
【0259】
次に、図59−3に示すように、製造装置は、光学センサ35と貫通導電層31Hとをボンディングワイヤ31Wにより導通接続する電気接続工程を行う(ステップS23)。電気接続は、ボンディングワイヤ31Wを介したワイヤボンディングに限られず、光学センサ35と貫通導電層31Hとの導通が確保できればよい。
【0260】
次に、図59−4及び図59−5に示すように、製造装置は、光学センサ35を壁部材31I及びキャップ基板31Gで保護するキャップ工程を行う(ステップS24)。壁部材31I及びキャップ基板31Gは、ガラス、シリコン、セラミック、絶縁材料で形成されている。キャップ基板31Gで壁部材31Iを覆う場合、窒素雰囲気又は真空雰囲気で行うことで、光学センサパッケージ31の内部空間31Qを窒素封止又は真空封止することができる。その結果、光学センサ35の周囲は、清浄に保たれ、異物等の影響を低減することができる。
【0261】
次に、図59−5に示すように、製造装置は、キャップ基板31Gの表面にブラックレジスト、合成樹脂、塗料、金属膜等の遮光性のある材料で、遮光膜31Rを成膜する遮光工程を行う(ステップS25)。遮光膜31Rは、後述するように、入射光の絞りの機能を奏するため、平面でみて、光学センサ35における、上述した第1受光部36a及び第2受光部36bに重ならないように成膜されている。
【0262】
次に、製造装置は、図59−5に示すダイシングラインDSでセンサ基板31Kを切断する切断工程を行う(ステップS26)。センサ基板31Kは、個々に分離され、図59−6に示すパッケージ毎に分離され、光学センサパッケージ31が製造される。
【0263】
図58及び図59−6に示すように、光学センサ35が受光するために、遮光膜31Rが囲む光入射部31Tが設けられ、光学センサ35は、光入射部31Tを透過する入射光を受光することができる。光入射部31Tは、図58に示すように、円形を例示したが、矩形でもよい。
【0264】
(実施形態15)
図60は、実施形態15に係る光源を説明するための平面図である。図61は、実施形態15に係る光源の光出射部を説明するための平面図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。上述した実施形態の光源41は、図60に示す光源41Xと同じであり、例えば発光ダイオード、垂直共振器面発光レーザ等のレーザ光源、フィラメント等の発光デバイス41Uをパッケージしたものである。発光デバイス41Uは、面発光型光源を用いている。
【0265】
光源41Xは、ベース基板41Fと、スルーホールSHに埋め込まれた貫通導電層41Hと、貫通導電層41Hと電気的に接続された外部電極41Pと、ベース基板41Fに搭載された発光デバイス41Uと、発光デバイス41Uと貫通導電層41Hとを導通接続するボンディングワイヤ41Wと、発光デバイス41Uを保護する封止樹脂41Mと、遮光膜41Rとを備えている。
【0266】
光源41Xは、遮光膜41Rが図60及び図61に示すように発光デバイス41Uが放射する光源光71を光出射部41Tの範囲に絞る光源光71の絞りの機能を奏している。
【0267】
図62は、実施形態15に係る光源の変形例を説明するための平面図である。図62に示す光源41Yは、光出射部41TLが上述した光源41Xの光出射部41Tと比較して凸形状を有し、その表面の曲面形状を発光デバイス41Uが放射する光源光71が平行光線となるようにしたコリメートレンズ又は集光レンズとなっている。この構造により、光源41Yは、光強度の分布を一様化させた状態で光源光71を照射することができる。
【0268】
図63は、実施形態15に係る光源の他の変形例を説明するための平面図である。図63に示す光源41Zは、光出射部41TPが上述した光源41Xの光出射部41Tと比較して円筒形状を有し、その内部の円筒体を発光デバイス41Uが放射する光源光71が導波路として通過するようにライトパイプとなっている。この構造により、光源41Zは、光強度の分布を一様化させた状態で光源光71を照射することができる。
【0269】
図64図65図66及び図67は、実施形態15に係る光源の光源光を導く導光路の一例を説明するための平面図である。図63に示す光源41Zは、ライトパイプをパッケージに一体化しているが、光学系システムとして構成してもよい。例えば、この光学系システム41V1は、図64に示すように、光源41Yと、ライトパイプLP1と、散乱板SQと、複数の遮蔽板AP間に生じる隙間であるスリットSLとを直列に配置する。散乱板SQと、後述する遮蔽板APとは設置されていなくてもよい。散乱板SQは、透過する光を拡散させ、照度むらを低減することができる。ライトパイプLP1は、アクリル等の樹脂材料、ガラス、石英などの材料を筒状に形成しており、断面を円又は多角形とすることができる。また他の例として、光学系システム41V2は、図65に示すライトパイプLP2のように屈曲させてもよい。また他の例として、光学系システム41V3は、図66に示すライトパイプLP3のようにU字状に屈曲させてもよい。ライトパイプLP2、ライトパイプLP3は、光源Yの配置位置の自由度を高めることができる。
【0270】
図67に示す光学系システム41V4は、光源41Yと、板状の導波板LP4と、散乱板SQとを備えている。光学系システム41V4は、光源41Yの周囲をリフレクタRFで覆い、光源41Yの光源光71を導波板LP4の側面に入射させる。導波板LP4の片側面に設けられた凹凸形状で構成するミラー面MLは、導波板LP4の側面に入射した光源光71を導波板LP4の面から垂直に照射する方向に、光源光71の方向を変化させる。この構造により、光学系システム41V4は、光強度の分布を一様化させた状態で光源光71を照射することができる。
【0271】
(光源のパッケージ製造工程)
図68は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するためのフローチャートである。図69−1から図69−6は、実施形態15に係る光源のパッケージ製造工程を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図62図68図69−1から図69−6を参照して、光源41Yの製造工程を説明する。
【0272】
図68に示すように、まず、製造装置は、図69−1に示す光源基板41Kを準備する(ステップS31)。図69−1に示す光源基板41Kは、ベース基板41Fと、その表裏面を貫くスルーホールSHに埋め込まれた貫通導電層41Hと、貫通導電層41Hと電気的に接続された外部電極41Pとを有している。
【0273】
次に、図69−2に示すように、製造装置は、光源基板41Kの一面に発光デバイス41Uを搭載する実装工程を行う(ステップS32)。
【0274】
次に、図69−3に示すように、製造装置は、発光デバイス41Uと貫通導電層41Hとをボンディングワイヤ41Wにより導通接続する電気接続工程を行う(ステップS33)。電気接続は、ボンディングワイヤ41Wを介したワイヤボンディングに限られず、発光デバイス41Uと貫通導電層41Hとの導通が確保できればよい。
【0275】
次に、図69−4に示すように、製造装置は、発光デバイス41Uを封止樹脂41Mで保護するキャップ工程を行う(ステップS34)。封止樹脂41Mは、透光性を有する絶縁材料である。
【0276】
次に、図69−5に示すように、製造装置は、封止樹脂41Mの表面にブラックレジスト、合成樹脂、塗料、金属膜等の遮光性のある材料で、遮光膜41Rを成膜する遮光工程を行う(ステップS35)。
【0277】
次に、製造装置は、図69−6に示す光出射部41TLを形成する光学部材工程を行う(ステップS36)。光出射部41TLは、例えば、封止樹脂41Mと同じ材料を金型で圧着して形成される。
【0278】
次に、製造装置は、図69−6に示すダイシングラインDSで光源基板41Kを切断する切断工程を行う(ステップS37)。光源基板41Kは、個々に分離され、図62に示すパッケージ毎に分離され、光源41Yが製造される。
【0279】
図70は、実施形態15に係る光源の遮蔽を説明するための模式図である。光源41の光源光71は、上述した複数の遮蔽板APの間の隙間であるスリットSLを通じて、光学スケール11に照射される。光学スケール11のセンシング範囲71Xは、上述したスリットSLの形状に依存する。このため、遮蔽板APの形状及び配置を変更することで、適宜センシング範囲71Xを変更することができる。光学スケール11のセンシング範囲71Xは、光学センサの検出範囲72Xの形状に対応する。
【0280】
図71及び図72は、実施形態15に係る遮蔽効率を高めた光源を説明するための説明図である。図71及び図72に示す光源41Y1、41Z1は、遮蔽板41APを一体として備え、遮蔽板41APで任意の形状に、光源光71を絞り、センシング範囲71Xを決めている。
【0281】
(実施形態16)
図73は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するためのフローチャートである。図74−1から図74−7は、実施形態16に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図74−1から図74−7は、図4に示す光学スケール11の製造過程における部分断面図である。図4図73図74−1から図74−7を参照して、実施形態16に係る光学スケール11のナノインプリント技術による製造工程を説明する。
【0282】
図73に示すように、まず、製造装置は、図74−1に示すガラス、石英(SiO)、シリコン、プリント基板又はフィルム材料のベース基板11beを準備する(ステップS41)。図74−1に示すベース基板11beは、表面にシード層11seを介して、ポリメチルメタクリレート(PMMA:Poly methyl methacrylate)、ポリイミド樹脂等のレジスト層11rが塗布されている。シード層11seは、例えば、ベース基板11beの上にCr層、Cu層の順に成膜された多層膜である。
【0283】
次に、図74−2に示すように、製造装置は、図74−2に示すような金属製の金型11Kをレジスト層11rに押しつけて、金型11Kに刻み込んだ寸法が50nm〜500nmの凹凸をレジスト層11rの微細パターン11rpに転写させるナノインプリント工程を行う(ステップS42)。ナノインプリント工程(ステップS42)では、レジスト層11rに熱を加える熱ナノインプリント又はレジスト層11rにUV光を照射するUVナノインプリントとよばれる、微細パターン11rpの形成プロセスを用いてもよい。次に、図74−3に示すように、製造装置は、金型11Kをレジスト層11rから離す離型工程を行う(ステップS43)。転写されたレジスト層11rは、微細パターン11rpと、残膜11rnとになっており、図74−4に示すように不要な残膜11rnを反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)で除去する残膜処理工程を行う(ステップS44)。
【0284】
次に、製造装置は、シード層11seに対して、電気メッキにより金属11mを成長させる、めっき工程を行う(ステップS45)。図74−5に示すように、微細パターン11rpの間には、金属11mが形成される。金属11mは、例えば、Ni、Cr、Al、Mo、Cu、Au又はこれらのうち1つ以上の合金等である。
【0285】
次に、図74−6に示すように、製造装置は、微細パターン11rpのレジストを除去するレジスト除去工程を行う(ステップS46)。微細パターン11rpのレジストが除去されると、金属11mの金属細線11mpのパターンが残る。
【0286】
次に、図74−7に示すように、製造装置は、金属細線11mp間のシード層11seの除去を行うシード層エッチング工程を行う(ステップS47)。シード層11seの膜厚が薄く、光学スケール11の光学特性に影響を与えない場合、シード層エッチング工程(ステップS47)を省略してもよい。
【0287】
以上の製造工程により、製造装置は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)gと、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wとを有する信号トラックT1を光学スケール11に形成することができる。
【0288】
(実施形態17)
図75は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するためのフローチャートである。図76−1から図76−6は、実施形態17に係る光学スケールの製造工程を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図76−1から図76−6は、図4に示す光学スケール11の製造過程における部分断面図である。図4図75図76−1から図76−6を参照して、実施形態17に係る光学スケール11の製造工程を説明する。
【0289】
図75に示すように、まず、製造装置は、図76−1に示すガラス、石英(SiO)、シリコン、プリント基板又はフィルム材料のベース基板11beを準備する(ステップS51)。図76−1に示すベース基板11beは、表面に、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド樹脂等のレジスト層11rが塗布されている。
【0290】
次に、図76−2に示すように、製造装置は、図76−2に示すような金属製の金型11Kをレジスト層11rに押しつけて、金型11Kに刻み込んだ寸法が50nm〜500nmの凹凸をレジスト層11rの微細パターン11rpに転写させるナノインプリント工程を行う(ステップS52)。ナノインプリント工程(ステップS52)では、レジスト層11rに熱を加える熱ナノインプリント又はレジスト層11rにUV光を照射するUVナノインプリントとよばれる、微細パターン11rpの形成プロセスを用いてもよい。次に、図76−3に示すように、製造装置は、金型11Kをレジスト層11rから離す離型工程を行う(ステップS53)。転写されたレジスト層11rは、微細パターン11rpと、残膜11rnとになっており、図76−4に示すように不要な残膜11rnをRIEで除去する残膜処理工程を行う(ステップS54)。
【0291】
次に、製造装置は、微細パターン11rpを覆うように金属11mを蒸着させる、蒸着工程を行う(ステップS55)。図76−5に示すように、微細パターン11rpの間には、金属11mが形成される。また、微細パターン11rpのレジストの上にも金属11mnが形成される。金属11mは、例えば、Ni、Cr、Al、Mo、Cu、Au又はこれらのうち1つ以上の合金等である。蒸着の処理は、真空蒸着、スパッタリング、気相成長などの方法によって行われる。
【0292】
次に、図76−6に示すように、製造装置は、微細パターン11rpのレジストを除去するレジスト除去工程を行う(ステップS56)。微細パターン11rpのレジストが除去されると、図76−5に示すレジスト上の金属11mnが同時にリフトオフされ、金属11mのパターン(金属細線g)が残る。以上の製造工程により、製造装置は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線gと、光源光71の全部又は一部が透過可能な透過領域wとを有する信号トラックT1を光学スケール11に形成することができる。
【0293】
図77は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。以上の製造方法により光学スケール11は、例えば図77に示すように、金属11mがベース基板11be表面に露出してしまっている。このため、金属11mの周囲に異物が付着する可能性がある。
【0294】
図78から図86は、実施形態17に係る光学スケールのワイヤーグリッドパターンの一例を示す説明図である。図78に示す光学スケール11は、ベース基板11beと、スペーサ部材11spと、キャップ基板11cpとを備えている。スペーサ部材11spは、ベース基板11beの表面に立設し、ベース基板11beの外周を囲む、キャップ基板11cpは、スペーサ部材11spの蓋となり、ベース基板11beと、スペーサ部材11spと、キャップ基板11cpとにより、金属11mは取り囲まれる。スペーサ部材11spと、キャップ基板11cpとは、ガラス、シリコン、セラミック、絶縁材料、アクリル樹脂等の樹脂で形成されている。キャップ基板11cpでスペーサ部材11spを覆う場合、窒素雰囲気又は真空雰囲気で行うことで、ベース基板11beと、スペーサ部材11spと、キャップ基板11cpとにより囲まれる内部空間11Qを窒素封止又は真空封止することができる。その結果、光学スケール11の金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)の周囲は、清浄に保たれ、異物等の影響を低減することができる。
【0295】
図79に示すように、光学スケール11は、キャップ基板11cpにも、金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)を設け、金属細線(ワイヤー)の同じパターン同士を対向させ、積層するようにしてもよい。これにより、光学スケール11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)の配列を、透過光73又は反射光72が入射する厚み方向に多重に配列でき、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0296】
図80に示すように、光学スケール11は、ベース基板11beの両面に、金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)を設け、金属細線(ワイヤー)の同じパターン同士を、ベース基板11beを介して対向させるようにしてもよい。これにより、光学スケール11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)の配列を、透過光73又は反射光72が入射する厚み方向に多重に配列(積層)でき、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。図80に示す光学スケール11は、ベース基板11beと、スペーサ部材11sp1、11sp2と、キャップ基板11cp1、11cp2とを備えている。スペーサ部材11sp1、11sp2は、ベース基板11beの表面に立設し、ベース基板11beの外周を囲む、キャップ基板11cp1、11cp2は、スペーサ部材11sp1、11sp2の蓋となり、ベース基板11beと、スペーサ部材11sp1、11sp2と、キャップ基板11cp1、11cp2とにより、金属11mは取り囲まれる。そして、光学スケール11は、内部空間11Qを窒素封止又は真空封止することができる。光学スケール11は、図81に示すように、キャップ基板11cp1、11cp2も、金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)を設け、金属細線(ワイヤー)の同じパターン同士を対向させるようにしてもよい。これにより、光学スケール11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)の配列を、透過光73又は反射光72が入射する厚み方向に多重に4つ配列でき、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0297】
図82に示すように、光学スケール11は、光を透過する透光性の保護層11vで金属11mを覆う。このため、光学スケール11の金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)の周囲は、清浄に保たれ、異物等の影響を低減することができる。
【0298】
図83に示すように、光学スケール11は、2組の金属11mを備えるベース基板11beを、保護層11vを介して対向させ、金属細線(ワイヤー)の同じパターン同士を対向させるようにしてもよい。これにより、光学スケール11は、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)の配列を、透過光73又は反射光72が入射する厚み方向に多重に配列でき、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0299】
図84に示すように、光学スケール11は、ベース基板11beの両面に、金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)を設け、金属細線(ワイヤー)の同じパターン同士を、ベース基板11beを介して対向させるようにしてもよい。そして、光学スケール11は、光を透過する透光性の保護層11vで金属11mを覆う。このため、光学スケール11の金属11m(金属細線(ワイヤー)のパターン)の周囲は、清浄に保たれ、異物等の影響を低減することができる。
【0300】
図85に示す光学スケール11は、図84に示す光学スケール11を透過光73又は反射光72が入射する厚み方向に積層している。これにより、光学スケールは、ワイヤーグリッドパターンとよばれる金属細線(ワイヤー)の配列を、透過光73又は反射光72が入射する厚み方向に多重に4つ配列でき、精度を高く誤差の少ない光学スケールとすることができる。
【0301】
図86に示す光学スケール11は、図82に示す光学スケールの両面に、反射防止膜11ARを備えている。これにより、光学スケール11は、乱反射を抑制することができる。反射防止膜11ARは、図78から図85に示す光学スケール11の表面に設けてもよい。
【0302】
(実施形態18)
図87は、実施形態18に係る光学スケールを説明するための説明図である。図88図89及び図90は、実施形態18に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0303】
図87に示す、光学スケール11Iは、上述した中心Oを基準点として面内の360°に渡って偏光子の偏光方向が一方向を向いている光学スケール11aと、光学スケール11aの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11aと連動して中心Oで回転する光学スケール11bとを有している。光学スケール11bは、上述した中心Oを基準点として面内の180°毎に偏光子の偏光方向が異なる信号トラックT21、T22とを有している。信号トラックT21は、中心Oの同心円となる方向に偏光子の偏光方向が一方向を向いている同心軸偏光パターンである。信号トラックT22は、中心Oから放射線状となる方向(動径方向)に偏光子の偏光方向が一方向を向いている放射軸偏光パターンである。光学スケール11aは、中心Oを介して180°対称の位置で、光学センサ35が配置される光学センサSE1と、光学センサSE2とで、信号トラックT1aが読み取られる。そして、光学スケール11bは、光学センサ35が配置される光学センサSE3で、交互に通過する信号トラックT21、T22が読み取られる。
【0304】
光学センサSE1は、上述した光学センサ35と同様に、図88に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a1と、この第1偏光層39a1で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b1と、この第2偏光層39b1で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0305】
光学センサSE2は、上述した光学センサ35と同様に、図89に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a2と、この第1偏光層39a2で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b2と、この第2偏光層39b2で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。第1偏光層39a1と第1偏光層39a2とが検出する偏光方向は、45度異なる。また、第2偏光層39b1と第2偏光層39b2とが検出する偏光方向は、45度異なる。
【0306】
光学センサSE3は、上述した光学センサ35と同様に、図90に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a3と、この第1偏光層39a3で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b3と、この第2偏光層39b3で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。光学センサSE1、SE2、SE3は、第1受光部36aと第2受光部36bとが互いに一定距離を隔てて交互に形成されているとより好ましい。この場合、異物が、センシング範囲の一部を遮蔽したとしても、第1受光部36aと第2受光部36bとは、同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまう可能性を低減することができる。
【0307】
(変形例)
図91は、実施形態18に係る光学スケールの変形例を説明するための説明図である。図92は、実施形態18に係る光学センサの変形例を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0308】
図91に示す、光学スケール11Jは、上述した中心Oを基準点として面内の360°に渡って偏光子の偏光方向が一方向を向いている光学スケール11aと、光学スケール11aの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11aと連動して中心Oで回転する光学スケール11cとを有している。光学スケール11cは、上述した中心Oを基準点として面内の180°毎に、光を遮る遮光パターンの信号トラックT31、光を透過する透光パターンの信号トラックT32とを有している。光学スケール11aは、中心Oを介して180°対称の位置で、光学センサ35が配置される光学センサSE1と、光学センサSE2とで、信号トラックT1aが読み取られる。そして、光学スケール11cは、図92に示すフォトダイオード36PDの光学センサSE3で、交互に通過する信号トラックT31、T32が読み取られる。フォトダイオード36PDは、光の強弱が判別できれば、フォトダイオード以外の光学センサであってもよい。
【0309】
(エンコーダ)
図93は、実施形態18に係るエンコーダの出力を説明するための説明図である。図93は、図87に示した光学スケール11Iのエンコーダの出力を示している。光学スケール11aは、面内における偏光軸が一様な偏光子を有している。光学スケール11aは、回転する周方向において、光学センサSE1、SE2へ入射する入射光の偏光軸が光学スケール11aの回転に応じて変化する。上述したように、第1偏光層39a1と第1偏光層39a2とが検出する偏光方向は、45度異なる。また、第2偏光層39b1と第1偏光層39b2とが検出する偏光方向は、45度異なる。このため、光学センサSE1の出力は、図93に示すsin波とした場合、光学センサSE2の出力は、cos波となる。そして、演算手段であるCPU4cは、第1分離光の光強度と、第2分離光の光強度と、から光学スケール11aと光学センサSE1、SE2との相対的な移動量を示す差動信号Vを演算できる。しかしながら、光学スケール11aに起因する差動信号Vが偏光軸の回転角度に応じて、光学スケール11aの1回転に対して2回の増減を繰り返すため、演算手段であるCPU4cは、光学スケール11I(11J)の回転角度が、0°以上180°未満の領域又は180°以上360°未満の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定した上で、絶対角度を演算する必要がある。
【0310】
そこで、光学スケール11bは、上述した中心Oを基準点として面内の180°毎に偏光子の偏光方向が異なる信号トラックT31、T32とを有している。光学センサSE3は、差動信号として、図93に示すように、360°のうち1カ所で境界が分かる分岐検出用信号出力branchを出力する。光学スケール11cを光学センサSE3が読み取る場合は、光学センサSE3は、光強度の強弱信号として、360°のうち1カ所で境界が分かる分岐検出用信号出力branchを出力する。このため、CPU4cは、光学スケール11I(11J)の回転角度が、0°以上180°未満の領域又は180°以上360°未満の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定することができる。演算装置3は、信号トラックT11aの差動信号と、信号トラックT21、T21(T31、T32)の差動信号とから、ロータ10の回転角度の絶対位置を特定することができる。このように、実施形態18のエンコーダ2は、ロータ10の絶対位置が演算できるアブソリュートエンコーダとすることができる。
【0311】
(実施形態19)
図94は、実施形態19に係る光学スケールを説明するための説明図である。図95及び図96は、実施形態19に係る光学センサの偏光軸を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0312】
図94に示す、光学スケール11HYは、上述した光学スケール11aと、光学スケール11aの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11aと連動して中心Oで回転する光学スケール11bとを有している。また、光学スケール11HYは、光学スケール11bの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11bと連動して中心Oで回転する、上述した光学スケール11を有している。
【0313】
光学スケール11aは、中心Oを介して180°対称の位置で、光学センサ35が配置される光学センサSE1と、光学センサSE2とで、信号トラックT1aが読み取られる。そして、光学スケール11bは、光学センサ35が配置される光学センサSE3で、交互に通過する信号トラックT21、T22が読み取られる。
【0314】
光学スケール11は、光学センサ35が配置される光学センサSECOS、SESINとで信号トラックT1が読み取られる。上述したように、信号トラックT1は、中心Oを基準として金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ曲線の周期を有しており、1周期が60°である。このため、光学センサSECOSから中心Oまでの直線と、光学センサSESINと中心Oまでの直線とのなす角が、1/4周期となる15°位相をずらして配置する。
【0315】
光学センサSECOSは、上述した光学センサ35と同様に、図95に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a4と、この第1偏光層39a4で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b4と、この第2偏光層39b4で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0316】
光学センサSESINは、上述した光学センサ35と同様に、図96に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a4と、この第1偏光層39a4で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b4と、この第2偏光層39b4で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。光学センサSECOSと光学センサSESINとが、15°ずらして配置しているため、光学センサSECOSと光学センサSESINとが検出する偏光方向は、15度異なる。光学センサSECOS、SESINは、第1受光部36aと第2受光部36bとが互いに一定距離を隔てて交互に形成されているとより好ましい。この場合、異物が、センシング範囲の一部を遮蔽したとしても、第1受光部36aと第2受光部36bとは、同程度に遮蔽される確率が高まり、どちらか一方が極端に信号強度を下げてしまう可能性を低減することができる。
【0317】
図97は、実施形態19に係るエンコーダの出力を説明するための説明図である。光学スケール11aは、面内における偏光軸が一様な偏光子を有している。光学スケール11aは、回転する周方向において、光学センサSE1、SE2へ入射する入射光の偏光軸が光学スケール11aの回転に応じて変化する。上述したように、第1偏光層39a1と第1偏光層39a2とが検出する偏光方向は、45度異なる。また、第2偏光層39b1と第1偏光層39b2とが検出する偏光方向は、45度異なる。このため、光学センサSE1の出力は、図97に示すsin波とした場合、光学センサSE2の出力は、cos波となる。そして、演算手段であるCPU4cは、第1分離光の光強度と、第2分離光の光強度と、から光学スケール11aと光学センサSE1、SE2との相対的な移動量を示す差動信号Vを演算できる。しかしながら、光学スケール11aに起因する差動信号Vが偏光軸の回転角度に応じて、光学スケール11aの1回転に対して2回の増減を繰り返すため、演算手段であるCPU4cは、光学スケール11I(11J)の回転角度が、0°以上180°未満の領域又は180°以上360°未満の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定した上で、絶対角度を演算する必要がある。
【0318】
そこで、光学スケール11bは、上述した中心Oを基準点として面内の180°毎に偏光子の偏光方向が異なる信号トラックT21、T22とを有している。光学センサSE3は、図97に示すように、360°のうち1カ所で境界が分かる分岐検出用信号出力branchを出力する。このため、CPU4cは、光学スケール11HYの回転角度が、0°以上180°未満の領域又は180°以上360°未満の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定することができる。
【0319】
図98は、実施形態19に係るエンコーダの出力を説明するための説明図である。光学スケール11HYは、上述した光学スケール11を有しており、上述した光学センサSECOSと、光学センサSESINとは、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを出力する。そして、図3に示す演算装置3は、光学センサ35の検出信号である、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)と、第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)とを取得する。そして、演算装置3は、上記式(1)に従って、第1の偏光方向の成分の信号強度I(−)及び第2の偏光方向の成分の信号強度I(+)から差動信号Vを算出する。光学スケール11が一回転する場合、差動信号Vは、6周期の波形を示す。このため、CPU4cは、光学スケール11HYの回転角度が、30°毎の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定する必要がある。このため、上述した演算装置3は、図97に示したように信号トラックT11aの差動信号と、信号トラックT21、T21の差動信号とから、ロータ10の回転角度の絶対位置の30°毎の領域を特定する。その上で、演算装置3は、図98に示す差動信号Vから詳細な回転角度を演算する。これによりエンコーダ2は、ロータ10の絶対位置が演算できるアブソリュートエンコーダとすることができる。
【0320】
(変形例)
図99は、実施形態19に係るエンコーダの変形例を説明するための説明図である。図100は、図99に示すエンコーダの光学センサを説明するための説明図である。図101は、図99に示すエンコーダの光学センサを説明するための説明図である。光学センサSECOSと光学センサSESINとの配置は、図99のように、中心Oからみて直線的に配列してもよい。ここで、光学センサSECOSは、上述した光学センサ35と同様に、図100に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a4と、この第1偏光層39a4で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b4と、この第2偏光層39b4で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0321】
光学センサSESINは、上述した光学センサ35と同様に、図101に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a5と、この第1偏光層39a5で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b5と、この第2偏光層39b5で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0322】
第1偏光層39a4と第1偏光層39a5とが検出する偏光方向は、上述した1/4周期となる15°位相をずらして配置する。同様に、第2偏光層39b4と第2偏光層39b5とが検出する偏光方向は、上述した1/4周期となる15°位相をずらして配置する。
【0323】
また、光学センサSESIN、SECOSは、光学スケール11HYの周方向に複数設けられていてよい。図102は、実施形態19に係るエンコーダの変形例を説明するための説明図である。図103は、図102に示すエンコーダの光学センサの配置を説明するための説明図である。例えば、図102に示すように、光学スケール11は、上述した信号トラックT1と同様に、中心Oを基準として金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ曲線の周期を有しているので、周方向に12組の光学センサSESIN、SECOSを備えてもよい。これにより、光学センサSESIN、SECOSの出力の冗長化をはかることができる。図103に示すように、光学センサSESIN、SECOSを複数設ける場合には、上述した光学センサ35を、同一のセンサ実装基板(プリント基板、シリコン基板など)340の上の光学センサSESIN、SECOSの位置に複数形成してもよい。センサ実装基板340をシリコン基板やガラス基板とし、一つの基板上に上述した方法(図17等)を用いてセンサSESIN、SECOSを一体に形成しても良い。また、中心Oの中心軸の延長線上にあるシャフト29を避ける程度の大きさのスリット340SLをセンサ実装基板340に備えていてもよい。これにより、センサ実装後の中心軸への取付を容易にすることができる。
【0324】
(エンコーダ)
図104及び図105は、実施形態19に係るエンコーダのブロック図である。図105は、図104のノイズ除去回路を詳細に説明するブロック図である。図106及び図107は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。
【0325】
図104に示すように、エンコーダ2は、演算装置3Aがノイズ除去回路NR1,NR2、・・・NR4、NR5・・と、逓倍回路AP1と、演算回路CUとを備えている。演算装置3Aは、モータ等の回転機械の制御部5と接続されている。図105に示すように、ノイズ除去回路NR1を代表して説明すると、ノイズ除去回路NR1は、交流増幅器1NR11と、位相調整回路1NR12と、極性反転回路1NR13と、積分回路1NR14と、直流アンプ1NR15とを備えている。上述した光源41は、発光デバイス41Uと、発光デバイス41Uに電力を与えるドライバ41dvとを備えている。光学センサパッケージ31は、第1の光学センサ36A及び第2の光学センサ36Bを含む受光部を有する光学センサSECOS(35)と、受光アンプAMP1とを備えている。受光アンプAMP1は、電流を電圧に変換するアンプであって、トランスインピーダンスアンプである。
【0326】
信号発生器SIGで発生させた基準信号ISIGは、上述したドライバ41dvに入力される。発光デバイス41Uは、基準信号ISIGに基づいた発光を行い、光学スケール11、11Iに光源光71を照射する。反射光72(透過光73でもよい。)は、受光部である光学センサSECOS、SESIN、SE1、SE2、SE3に受光される。図105に示すように、受光アンプAMP1で増幅された受光信号VSIG1は、ノイズ除去回路NR1に入力される。ノイズ除去回路NR1は、ロックインアンプであり、受光信号VSIG1と、信号発生器SIGで発生させた参照信号IREFとを入力すると、位相調整回路1NR12を通じて位相調整された参照信号IREFが、極性反転回路1NR13で検出したい受光信号VSIG1にのみに作用して、積分回路1NR14で検出したい受光信号VSIG1の振幅情報を検出する。直流アンプ1NR15は、検出された受光信号VSIG1の振幅情報を増幅し、図104に示す逓倍回路AP1に送出する。逓倍回路AP1では、基本周波数から数倍の周波数の高調波信号を生成する。演算回路CUは、上述した絶対角を演算する絶対角演算回路ABと、光学センサSECOS、SESIN、SE1、SE2、SE3のそれぞれの出力から角度演算を補正する角度演算補正回路REと、多回転演算回路ADAとを備えている。
【0327】
多回転演算回路ADAは、360°以上の光学スケール11HYの回転を含む多回転角度の演算を行う。ロータ10が回転すると、光学スケール11a、光学スケール11bが光学スケール11と同じだけの回転角で回転する。光学センサSE3は、差動信号として、図93に示すように、360°のうち1カ所で境界が分かる分岐検出用信号出力branchを出力する。そして、演算装置3Aは、実施形態18で説明したように、図93に示すSE1、SE2の差動信号Vから、ロータ10の回転角度の絶対領域を特定することができる。演算装置3Aは、特定した絶対領域(絶対位置)を初期位置として移動量を図106に示すSECOS、SESINの差動信号Vから求める。例えば、演算装置3Aは、図106に示すSECOS、SESINの差動信号Vから図107に示すリサージュパターンを演算し、初期位置から回転したロータ10の回転角度の絶対角度を特定することができる。図107に示すリサージュパターンは、ロータ10が1回転すると、6周する。これにより、エンコーダ2は、ロータ10の絶対位置が演算できるアブソリュートエンコーダとすることができる。
【0328】
図108は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。図109は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明する説明図である。図108に示すSECOSの差動信号VCOSと、SESINの差動信号VSINとは、λ/4位相がずれた差動信号Vである。上述したように、図109に示す差動信号VCOSを横軸に、差動信号VSINを縦軸にとったリサージュパターンをとると、図108に示す回転角度θrotに応じて、図109に示すリサージュ角θLAが定まることになる。
【0329】
図110は、実施形態19に係るエンコーダの角度検出用信号出力を説明するフローチャートである。図110及び図104に示すように、エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶しているロータ10の回転数を読み出す(ステップS61)。
【0330】
次に、角度演算補正回路REは、光学センサSE1、SE2及びSE3の出力から角度範囲の演算を行う(ステップS62)。光学スケール11HYの1回転に対して光学スケール11aが2回の増減を繰り返すため、角度演算補正回路REは、光学スケール11HYの回転角度が、0°以上180°未満の領域、又は180°以上360°未満の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定する角度範囲の演算を行う必要がある。特定された光学スケール11HYの回転角度、つまり、0°以上180°未満の領域、又は180°以上360°未満の領域のうち一方の角度範囲において、角度演算補正回路REは、光学スケール11aと光学センサSE1、SE2との相対的な移動量を示す差動信号Vを演算する。その結果、演算装置3は、信号トラックT11aの差動信号と、信号トラックT21、T22の差動信号とから、ロータ10の回転角度の絶対位置の30°毎の領域(角度範囲)を特定する。
【0331】
上述したように、図107に示すリサージュパターンは、ロータ10の光学スケール11が1回転すると、6周する。そこで、絶対角演算回路ABは、ステップS62で特定されたロータ10の回転角度の絶対位置の30°毎の領域(角度範囲)に基づいて、光学スケール11が回転している、6周中のどの周回であるかを求め、詳細角度の演算を行う(ステップS63)。そして、絶対角演算回路ABは、光学スケール11が回転している、特定された周回におけるリサージュ角θLAを上述した回転角度θrotする。そして、演算回路CUは、回転角度θrotを絶対角度として出力する(ステップS64)。
【0332】
ロータ10の回転が継続しており、エンコーダ2の動作が終了しない場合(ステップS65、No)演算装置3Aは処理をステップS62に戻し、角度演算補正回路REが、光学センサSE1、SE2及びSE3の出力から角度範囲の演算を行う(ステップS62)。ロータ10の回転が停止し、エンコーダ2の動作が終了する場合(ステップS65、Yes)演算装置3Aは処理をステップS66に進める。
【0333】
エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが動作中に何回転したのかを終了時の回転数として、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶する(ステップS66)。エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが出力可能な回転数の情報と、絶対角演算回路ABが出力可能な絶対角を加えることで、光学スケール11HYが1回転を超えて回転する場合でも、360°以上の絶対角度を制御部5に出力することができる。
【0334】
(実施形態20)
図111は、実施形態20に係る光学スケールを説明するための説明図である。図112は、実施形態20に係る光学スケールの回転角度と角度範囲との関係を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0335】
図111に示す、光学スケール11HWは、上述した光学スケール11aと、光学スケール11aの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11aと連動して中心Oで回転する光学スケール11bとを有している。また、光学スケール11HWは、光学スケール11bの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11bと連動して中心Oで回転する、光学スケール11Y4、11Y8、11Y16を有している。
【0336】
上述した光学スケール11HWは、金属細線のパターンが360°で4、8、16周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。光学スケール11Y4は、光学スケール11と同様に、金属細線のパターンが360°で4周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。光学スケール11Y8は、光学スケール11と同様に、金属細線のパターンが360°で8周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。光学スケール11Y16は、光学スケール11と同様に、金属細線のパターンが360°で16周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。
【0337】
なお、光学センサSECOSと光学センサSESINとは、光学スケール11Y4、11Y8、11Y16のそれぞれに、図99のように、中心Oからみて径方向外側に直線的に配列される。ここで、光学センサSECOSは、上述した光学センサ35と同様に、図100に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a4と、この第1偏光層39a4で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b4と、この第2偏光層39b4で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0338】
光学センサSESINは、上述した光学センサ35と同様に、図101に示す第1の光学センサ36Aと、第2の光学センサ36Bとを含む。第1の光学センサ36Aは、入射光を第1の偏光方向に分離する第1偏光層39a5と、この第1偏光層39a5で分離した第1分離光を受光する第1受光部と、を含み、第1の偏光方向の光強度を検出することができる。第2の光学センサ36Bは、上述した入射光を第2の偏光方向に分離する第2偏光層39b5と、この第2偏光層39b5で分離した第2分離光を受光する第2受光部と、を含み、第2の偏光方向の光強度を検出することができる。
【0339】
図110及び図104に示すように、エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶しているロータ10の回転数を読み出す(ステップS61)。
【0340】
次に、角度演算補正回路REは、光学センサSE1、SE2、SE3及び光学スケール11Y4、11Y8、11Y16毎に設けられたSESIN、SECOSの出力から角度範囲の演算を行う(ステップS62)。先ず、光学スケール11HWの1回転に対して光学スケール11aが2回の増減を繰り返すため、角度演算補正回路REは、光学スケール11HWの回転角度が、0°以上180°未満の領域、又は180°以上360°未満の領域のうち、いずれかの領域であるかを特定する角度範囲の演算を行う必要がある。
【0341】
図112に示すように、光学スケール11HWの回転角度θrotは、同期する光学スケール11aにおける、0°以上180°未満の領域である角度範囲ブランチQ21、180°以上360°未満の領域である角度範囲ブランチQ22のうちのいずれかに属する。図112に示すように、例えば、絶対角度θabとして、光学スケール11HWの回転角度θrotは、矢印QQにあるとする。なお、絶対角度θabが360°を超える位置MM毎に、多回転演算回路ADAが上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶する。角度演算補正回路REは、例えば、矢印QQの位置が角度範囲ブランチQ21であるとして角度範囲の演算を行う。
【0342】
次に、角度演算補正回路REは、光学スケール11Y4を読み取るSESIN、SECOSの出力から角度範囲の演算を行う。図112に示すように、特定された光学スケール11HWの回転角度θrotは、同期する光学スケール11Y4における、0°以上90°未満の領域である角度範囲ブランチQ41、90°以上180°未満の領域である角度範囲ブランチQ42、180°以上270°未満の領域である角度範囲ブランチQ43、270°以上360°未満の領域である角度範囲ブランチQ44のうちのいずれかに属する。角度演算補正回路REは、光学スケール11Y4を読み取るSESIN、SECOSの出力を図107に示すリサージュパターンとして演算し、4周をそれぞれ角度範囲ブランチQ41、Q42、Q43及びQ44に割り当て、上述した角度範囲ブランチQ21に対応した矢印QQの位置が角度範囲ブランチQ41であるとして角度範囲の演算を行う。
【0343】
次に、角度演算補正回路REは、光学スケール11Y8を読み取るSESIN、SECOSの出力から角度範囲の演算を行う。図112に示すように、特定された光学スケール11HWの回転角度θrotは、同期する光学スケール11Y8における、0°以上45°未満の領域である角度範囲ブランチQ81、45°以上90°未満の領域である角度範囲ブランチQ82、90°以上135°未満の領域である角度範囲ブランチQ83、135°以上180°未満の領域である角度範囲ブランチQ84、180°以上225°未満の領域である角度範囲ブランチQ85、225°以上270°未満の領域である角度範囲ブランチQ86、270°以上315°未満の領域である角度範囲ブランチQ87、315°以上360°未満の領域である角度範囲ブランチQ88のうちのいずれかに属する。角度演算補正回路REは、光学スケール11Y8を読み取るSESIN、SECOSの出力を図107に示すリサージュパターンとして演算し、8周をそれぞれ角度範囲ブランチQ81、Q82、Q83、Q84、Q85、Q86、Q87及びQ88に割り当て、上述した角度範囲ブランチQ41に対応した矢印QQの位置が角度範囲ブランチQ82であるとして角度範囲の演算を行う。
【0344】
次に、角度演算補正回路REは、光学スケール11Y16を読み取るSESIN、SECOSの出力から角度範囲の演算を行う。図112に示すように、特定された光学スケール11HWの回転角度θrotは、同期する光学スケール11Y16における、0°以上22.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ161、22.5°以上45°未満の領域である角度範囲ブランチQ162、45°以上67.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ163、67.5°以上90°未満の領域である角度範囲ブランチQ164、90°以上112.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ165、112.5°以上135°未満の領域である角度範囲ブランチQ166、135°以上157.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ167、157.5°以上180°未満の領域である角度範囲ブランチQ168、180°以上202.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ169、202.5°以上225°未満の領域である角度範囲ブランチQ1610、225°以上247.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ1611、247.5°以上270°未満の領域である角度範囲ブランチQ1612、270°以上292.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ1613、292.5°以上315°未満の領域である角度範囲ブランチQ1614、315°以上337.5°未満の領域である角度範囲ブランチQ1615、337.5°以上360°未満の領域である角度範囲ブランチQ1616のうちのいずれかに属する。角度演算補正回路REは、光学スケール11Y16を読み取るSESIN、SECOSの出力を図107に示すリサージュパターンとして演算し、16周をそれぞれ角度範囲ブランチQ161、Q162、Q163、Q164、Q165、Q166、Q167、Q168、Q169、Q1610、Q1611、Q1612、Q1613、Q1614、Q1615及びQ1616に割り当て、上述した角度範囲ブランチQ82に対応した矢印QQの位置が角度範囲ブランチQ163であるとして角度範囲の演算を行う。
【0345】
上述したように、絶対角演算回路ABは、ステップS62で特定された角度範囲ブランチQ163に基づいて、光学スケール11Y16が回転している、3週目におけるリサージュ角θLAを上述した回転角度θrotにする。そして、演算回路CUは、回転角度θrotを絶対角度として出力する(ステップS64)。
【0346】
ロータ10の回転が継続しており、エンコーダ2の動作が終了しない場合(ステップS65、No)演算装置3Aは処理をステップS62に戻し、角度演算補正回路REが、光学センサSE1、SE2及びSE3の出力から角度範囲の演算を行う(ステップS62)。ロータ10の回転が停止し、エンコーダ2の動作が終了する場合(ステップS65、Yes)演算装置3Aは処理をステップS66に進める。
【0347】
エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが動作中に何回転したのか、上述した位置MMの通過回数を終了時の回転数として、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶する(ステップS66)。エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが出力可能な回転数の情報と、絶対角演算回路ABが出力可能な絶対角を加えることで、光学スケール11HYが1回転を超えて回転する場合でも、360°以上の絶対角度を制御部5に出力することができる。
【0348】
(実施形態21)
図113−1及び図113−2は、実施形態21に係る光学スケールを説明するための説明図である。図114−1から図118−4は、実施形態21に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。図119−1から図119−4は、比較例に係る光学スケールの回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0349】
図113−1に示す、光学スケール11HXは、光学スケール11Y5の外周を取り囲むように配置され、光学スケール11Y5と連動して中心Oで回転する、光学スケール11Y11を有している。
【0350】
上述した光学スケール11は、金属細線のパターンが360°で6周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。光学スケール11Y5は、光学スケール11と同様に、金属細線のパターンが360°で5、11周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。光学センサSESINと、光学センサSECOSとは、金属細線のパターンの1周期をλとしたとき、光学センサSECOSから中心Oまでの直線と、光学センサSESINと中心Oまでの直線とのなす角が、1/4周期となるθY5だけ位相をずらして配置される。
【0351】
光学スケール11Y11は、光学スケール11と同様に、金属細線のパターンが360°で11周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、接線方向が同じ位置で隣り合う複数の金属細線の間隔が等しく、接線方向が異なる位置同士を比較すると間隔が異なる。光学センサSESINと、光学センサSECOSとは、金属細線のパターンの1周期をλとしたとき、光学センサSECOSから中心Oまでの直線と、光学センサSESINと中心Oまでの直線とのなす角が、λ/4周期となるθY11だけ位相をずらして配置される。
【0352】
内側の光学スケール11Y5における金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「5」と、外側の光学スケール11Y11における金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「11」とが互いに素であって、大きい方のうねりの数(周期の数)が、小さい方のうねりの数(周期の数)の約数にならない関係にある。このように、内側の光学スケール11Y5における金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「5」と、外側の光学スケール11Y11における金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「11」とは、1以外の公約数を有しない整数である。そして、内側の光学スケール11Y5における金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「5」と、外側の光学スケール11Y11における金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「11」とは、互いに素である。
【0353】
図113−2に示す、光学スケール11HZは、光学スケール11Y5a、11Y5bの外周を取り囲むように配置され、光学スケール11Y5a、11Y5bと連動して中心Oで回転する、光学スケール11Y11a、11Y11bを有している。光学スケール11Y5a、11Y5bは、上述した光学スケール11Y5と同じ金属細線のパターンを有している。光学スケール11Y5a、11Y5bは、光学スケール11Y5bが光学スケール11Y5aの外周を取り囲むように配置されており、金属細線のパターンの1周期をλとしたとき、金属細線のパターンが1/4周期となるθY5だけ位相をずらして配置される。
【0354】
また、光学スケール11Y11a、11Y11bは、上述した光学スケール11Y11と同じ金属細線のパターンを有している。光学スケール11Y11a、11Y11bは、光学スケール11Y11bが光学スケール11Y11aの外周を取り囲むように配置されており、金属細線のパターンの1周期をλとしたとき、金属細線のパターンが1/4周期となるθY11だけ位相をずらして配置される。
【0355】
以上の構造により、図113−2に示す、光学スケール11HZは、光学センサSECOSと光学センサSESINとが、光学スケール11Y5a、11Y5b、11Y11a、11Y11bのそれぞれに、中心Oからみて径方向外側に直線的に交互に配列される。図113−1に示す、光学スケール11HXは、図113−2に示す、光学スケール11HZよりも、径方向外側の外周を取り囲む光学スケールを少なくすることができ、ロータ10の大きさを小型化することができる。
【0356】
次に、実施形態21に係るエンコーダ2の動作について説明する。ここで、図114−1から図118−4は、実施形態21に係る光学スケール11Y5、11Y11の回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。図110及び図104に示すように、エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶しているロータ10の回転数を読み出す(ステップS61)。
【0357】
次に、角度演算補正回路REは、光学スケール11Y5、11Y11毎に設けられたSESIN、SECOSの出力から角度範囲の演算を行う(ステップS62)。先ず、光学スケール11HXの1回転に対して、図114−1に示す、内側の光学スケール11Y5のリサージュパターンは、ロータ10が1回転すると、5周する。光学スケール11HXの1回転に対して、図114−2に示す、外側の光学スケール11Y11のリサージュパターンは、ロータ10が1回転すると、11周する。そこで、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケール11Y11の周期の最大数である11で割った角度で、図114−1に示す、内側の光学スケール11Y5のリサージュパターンを折り返すと、図114−3に示す、光学スケール11Y5の角度範囲を示す11本に分岐したブランチプロットとなる。角度演算補正回路REは、内側の光学スケール11Y5のリサージュ角度を演算し、内側の光学スケール11Y5のリサージュ角度から外側の光学スケール11Y11の回転角度が位置する角度範囲を求める。
【0358】
同様に、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケール11Y11の周期の最大数である11で割った角度で、図114−2に示す、外側の光学スケール11Y5のリサージュパターンを折り返すと、図114−4に示す、光学スケール11Y11の角度範囲を示す11本の重なったプロットとなる。そして、角度演算補正回路REは、光学スケール11Y11の回転角度が位置する角度範囲から、図114−4に示す光学スケール11Y11の回転角度とリサージュ角度との関係を演算し、詳細角度の演算を行う(ステップS63)。
【0359】
上述したように、絶対角演算回路ABは、ステップS63で特定された角度範囲ブランチQ163に基づいて、光学スケール11Y16が回転している、3週目におけるリサージュ角θLAを上述した回転角度θrotにする。そして、演算回路CUは、回転角度θrotを絶対角度として出力する(ステップS64)。
【0360】
ロータ10の回転が継続しており、エンコーダ2の動作が終了しない場合(ステップS65、No)演算装置3Aは処理をステップS62に戻し、角度演算補正回路REが、光学センサSE1、SE2及びSE3の出力から角度範囲の演算を行う(ステップS62)。ロータ10の回転が停止し、エンコーダ2の動作が終了する場合(ステップS65、Yes)演算装置3Aは処理をステップS66に進める。
【0361】
エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが動作中に何回転したのかを終了時の回転数として、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶する(ステップS66)。エンコーダ2は、多回転演算回路ADAが出力可能な回転数の情報と、絶対角演算回路ABが出力可能な絶対角を加えることで、光学スケール11HXが1回転を超えて回転する場合でも、360°以上の絶対角度を制御部5に出力することができる。
【0362】
(変形例)
図115−1から図115−4は、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンが上述した光学スケール11aのようなワイヤーグリッドパターン(360°で2周期のうねりをもつ曲線に相当するワイヤーグリッドパターン)を有しており、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で5周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有している場合の回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。図115−2に示す、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である5で割った角度で、図115−1に示す、内側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図115−3に示す、内側の光学スケールの角度範囲を示す5本に分岐したブランチプロットとなる。同様に、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である5で割った角度で、図115−2に示す、外側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図115−4に示す、外側の光学スケールの角度範囲を示す5本の重なったプロットとなる。内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)とが、互いに素であって、大きい方のうねりの数(周期の数)が、小さい方のうねりの数(周期の数)の約数にならない関係にある。このように、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「2」と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「5」とは、1以外の公約数を有しない整数である。そして、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「2」と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「5」とは、互いに素である。
【0363】
図116−1から図116−4は、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンが上述した光学スケール11aのようなワイヤーグリッドパターン(360°で2周期のうねりをもつ曲線に相当するワイヤーグリッドパターン)を有しており、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で3周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有している場合の回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。図116−2に示す、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である3で割った角度で、図116−1に示す、内側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図116−3に示す、内側の光学スケールの角度範囲を示す3本に分岐したブランチプロットとなる。同様に、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である3で割った角度で、図116−2に示す、外側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図116−4に示す、外側の光学スケールの角度範囲を示す3本の重なったプロットとなる。内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)とが、互いに素であって、大きい方のうねりの数(周期の数)が、小さい方のうねりの数(周期の数)の約数にならない関係にある。このように、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「2」と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「3」とは、1以外の公約数を有しない整数である。そして、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「2」と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「3」とは、互いに素である。
【0364】
図117−1から図117−4は、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で3周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で11周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有している場合の回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。図117−2に示す、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である11で割った角度で、図117−1に示す、内側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図117−3に示す、内側の光学スケールの角度範囲を示す11本に分岐したブランチプロットとなる。同様に、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である11で割った角度で、図117−2に示す、外側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図117−4に示す、外側の光学スケールの角度範囲を示す11本の重なったプロットとなる。内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)とが、互いに素であって、大きい方のうねりの数(周期の数)が、小さい方のうねりの数(周期の数)の約数にならない関係にある。このように、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「3」と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「11」とは、1以外の公約数を有しない整数である。そして、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「3」と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)の「11」とは、互いに素である。
【0365】
図118−1から図118−4は、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で5周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で12周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有している場合の回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。図118−2に示す、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である12で割った角度で、図118−1に示す、内側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図118−3に示す、内側の光学スケールの角度範囲を示す12本に分岐したブランチプロットとなる。同様に、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である12で割った角度で、図118−2に示す、外側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図118−4に示す、外側の光学スケールの角度範囲を示す12本の重なったプロットとなる。内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)とが、1以外の公約数を有しない整数であって、大きい方のうねりの数(周期の数)と、小さい方のうねりの数(周期の数)とが互いに素である。以上の例では、外側にうねりの数(周期の数)が大きいパターンを配置する例を示したが、これに限定されず、内側にうねりの数が大きいパターンを配置することもできる。但し、外側にうねりの数が大きいパターンを置く方が、感度の面から好ましい。
【0366】
(比較例)
図119−1から図119−4は、内側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で3周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有しており、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンが360°で12周期のうねりをもつ曲線のワイヤーグリッドパターンを有している場合の回転角度とリサージュ角度との関係を説明するための説明図である。内側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)と、外側の光学スケールにおける金属細線のパターンのうねりの数(周期の数)とが、1以外の約数として3を有している整数である。つまり、大きい方のうねりの数(周期の数)が、小さい方のうねりの数(周期の数)の約数となる関係にある。この比較例の場合、図119−2に示す、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である12で割った角度で、図119−1に示す、内側の光学スケールのリサージュパターンを折り返すと、図119−3に示すように、内側の光学スケールにおけるリサージュ角度と、外側の光学スケールにおけるリサージュ角度とが重なり合うことになる。このため、ロータ10の1回転の角度360°を外側の光学スケールの周期の最大数である12で割った角度で、図119−2に示す、外側の光学スケールのリサージュパターンを折り返して、図119−4に示す、外側の光学スケールの角度範囲を演算しても、エンコーダ2は、一義的に絶対角度を演算することができない。
【0367】
(実施形態22)
図120は、実施形態22に係るトルク検出装置の動作を説明するフローチャートである。実施形態22では、上述した実施形態9に係る電動パワーステアリング装置80において、トルク検出装置200が操舵トルクを検出することができる動作について説明する。なお、上述したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0368】
上述した電動パワーステアリング装置80のトルクセンサ91aには、上述した実施形態で説明したトルクセンサを用いることができる。トルクセンサ91aは、ステアリングホイール81を介して入力軸82aに伝達された運転者の操舵力を操舵トルクとして検出する。車速センサ91vは、電動パワーステアリング装置80が搭載される車両の走行速度を検出する。ECU90は、ブラシレスモータ101と、トルクセンサ91aと、車速センサ91vと電気的に接続される。トルクセンサ91aは、操舵の回転角度をECU90に出力することができる。このような、トルクセンサ91aは、トルクアングルセンサとも呼ばれている。
【0369】
図120に示すように、トルクセンサ91aとして図35に示すトルク検出装置200は、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶している第1の回転軸110A又は第2の回転軸110Bの回転数を読み出す(ステップS71)。
【0370】
第1の回転軸110A又は第2の回転軸110Bの間の捻れ角度は、±5°〜±10°程度の範囲であり、ハウジング120内において、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bは、操舵者のステアリングの操作などにより、連れ回るように回転する。そこで、トルク検出装置200は、上述したエンコーダ2の構成を適用し、第1の回転軸110A又は第2の回転軸110Bの回転角度を出力する。又は、トルク検出装置200は、上述したエンコーダ2の構成を適用し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転角度を両方出力することができる。あるいは、トルク検出装置200は、上述したエンコーダ2の構成を適用し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転角度の平均値を演算し、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの回転角度の平均値を出力することができる。光学スケール11AT、光学スケール11BTは、上述した光学スケール11HT、11HW、11HX、11HY、11HZ、11Y4、11Y5、11Y8、11Y11、11Y12などを用いてもよい。これにより、トルク検出装置200は、絶対角度の回転角度を出力することができる。
【0371】
例えば、トルク検出装置200は、上述した実施形態19、20、21、22に記載したステップ62と同様な手順で角度範囲の演算を行う(ステップS72)。
【0372】
次に、トルク検出装置200は、上述した実施形態19、20、21、22に記載したステップ63と同様な手順で詳細角度の演算を行う(ステップS73)。
【0373】
次に、トルク検出装置200は、上述した実施形態19、20、21、22に記載したステップ64と同様な手順で絶対角度の出力を行う(ステップS74)。
【0374】
次に、トルク検出装置200は、光学スケール11AT、光学スケール11BTに光源光71AT、71BTが透過して入射する透過光73AT、73BTを光学センサ35AT、光学センサ35BTで検出する。演算装置3は、光学センサ35ATの検出信号からトルクセンサ101Aの第1の回転軸110Aと光学センサパッケージ31ATとの相対位置を演算する。演算装置3は、光学センサ35BTの検出信号からトルクセンサ101Aの第2の回転軸110Bと光学センサパッケージ31BTとの相対位置を演算する。
【0375】
演算装置3は、RAM4e及び内部記憶装置4fにトーションバー129におけるねじれの弾性係数を記憶している。トルクは、トーションバー129におけるねじれの弾性係数に比例する。このため、演算装置3は、ねじれを求めるために、第1の回転軸110Aの回転角度と第2の回転軸110Bの回転角度の回転変位(ずれ量)を演算する。そして、演算装置3は、トーションバー129の弾性係数と、第1の回転軸110A及び第2の回転軸110Bの相対位置の情報からトルクを演算することができる。演算装置3は、制御信号として、回転機械(モータ)等の制御部5へ出力する(ステップS75)。
【0376】
ECU90は、ブラシレスモータ101の動作を制御する。また、ECU90は、トルクセンサ91a及び車速センサ91vのそれぞれから信号を取得する。すなわち、ECU90は、トルクセンサ91aから操舵トルクTを取得し、かつ、車速センサ91vから車両の走行速度Vbを取得する。ECU90は、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置(例えば車載のバッテリ)99から電力が供給される。ECU90は、操舵トルクTと走行速度Vbとに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を演算する。そして、ECU90は、その演算された補助操舵指令値に基づいてブラシレスモータ101へ供給する電力値Xを調節する。ECU90は、ブラシレスモータ101から誘起電圧の情報を動作情報Yとして取得する。
【0377】
ステアリングホイール81に入力された操舵者(運転者)の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時に、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ91aから取得し、かつ、走行速度Vbを車速センサ91vから取得する。そして、ECU90は、ブラシレスモータ101の動作を制御する。ブラシレスモータ101が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
【0378】
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介してロアシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介してピニオンシャフト87に伝達される。ピニオンシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、操舵輪を転舵させる。
【0379】
電動パワーステアリング装置80の動作が継続しており、トルク検出装置200の動作が終了しない場合(ステップS76、No)、演算装置3は処理をステップS72に戻し、角度範囲の演算を行う(ステップS72)。電動パワーステアリング装置80の動作が終了する場合(ステップS76、Yes)、演算装置3は処理をステップS77に進める。
【0380】
トルク検出装置200は、第1の回転軸110A又は第2の回転軸110Bが動作中に何回転したのかを終了時の回転数として、上述したRAM4e及び内部記憶装置4fの少なくとも1つに記憶する(ステップS77)。
【0381】
上述したように、電動パワーステアリング装置80は、本実施形態のトルクセンサの第1回転軸と第2回転軸とをステアリングシャフトに取り付けて、トルク検出装置200が操舵トルク、ステアリングの回転数及び操舵角度を検出することができる。
【0382】
この構成により、光学センサは、異物に対して影響を低減した状態で、透過光又は反射光の偏光方向の変化を検出することができる。これにより、電動パワーステアリング装置の信頼性を高めることができる。
【符号の説明】
【0383】
1、1A、1B、1C、1D、1E エンコーダユニット
2 エンコーダ
3 演算装置
5 制御部
10、10A ロータ
11、11a、11A、11B、11I、11J、11AT、11BT、11CT、11DT、11ET、11FT、11GT、11HT、11HW、11HX、11HY、11HZ、11Y4、11Y5、11Y8、11Y11、11Y12 光学スケール
20、20A ステータ
20B、20C 取付部材
21 軸受部
29 シャフト
31、31A、31B、31AT、31BT 光学センサパッケージ
35、36A、36B、35AT、35BT 光学センサ
36Ka、36Kb センサ基部
36a 第1受光部
36b 第2受光部
41、41AT、41BT 光源
71、71AT、71BT 光源光
72、72AT、72BT 反射光
73、73AT、73BT 透過光
101A、101B、101C、101D、101E、101F、101G、101H トルクセンサ
110A、110B、110C、110D 回転軸
120 ハウジング
120B、120C 取付部材
126A、126B 軸受
200 トルク検出装置
C1、C2、Ls1、Ls2 センシング範囲
g、g1、g2、g3、g4 金属細線
図1
図2-1】
図2-2】
図3
図4
図5
図6
図7
図8-1】
図8-2】
図9-1】
図9-2】
図10-1】
図10-2】
図11-1】
図11-2】
図11-3】
図11-4】
図12-1】
図12-2】
図13-1】
図13-2】
図13-3】
図14
図15-1】
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図18-3】
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図24-2】
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図25-2】
図26
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図31
図32
図33-1】
図33-2】
図34
図35
図36
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図38
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図40
図41
図42
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図44
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図52-1】
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図114-2】
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図115-2】
図115-3】
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図116-4】
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図119-1】
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図120
図111
図113-1】
図113-2】