(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6028578
(24)【登録日】2016年10月28日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】燃焼器
(51)【国際特許分類】
F23R 3/12 20060101AFI20161107BHJP
F23R 3/06 20060101ALI20161107BHJP
F23R 3/28 20060101ALI20161107BHJP
F23R 3/50 20060101ALI20161107BHJP
F23R 3/04 20060101ALI20161107BHJP
【FI】
F23R3/12
F23R3/06
F23R3/28 D
F23R3/50
F23R3/04
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-4374(P2013-4374)
(22)【出願日】2013年1月15日
(65)【公開番号】特開2014-137151(P2014-137151A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2015年11月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二
(72)【発明者】
【氏名】長尾 隆央
【審査官】
佐藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−286145(JP,A)
【文献】
特開平08−254314(JP,A)
【文献】
米国特許第4979361(US,A)
【文献】
特開2008−122065(JP,A)
【文献】
特開平10−096516(JP,A)
【文献】
特表平07−507862(JP,A)
【文献】
米国特許第6334297(US,B1)
【文献】
米国特許第4796429(US,A)
【文献】
中国特許出願公開第102889617(CN,A)
【文献】
特表2012−515319(JP,A)
【文献】
米国特許第4177637(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23R 3/00− 7/00
F02C 1/00− 9/58
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側から供給される空気流をダンプ室内で分流させ、分流させた空気分流を外周側流路と内周側流路から燃焼室に供給する燃焼器であって、内周ノズル板と外周ノズル板から構成され前記空気流を前記ダンプ室内に供給するプレディフューザと、該プレディフューザの前記ダンプ室内に突出する減速部の前記内周ノズル板と前記外周ノズル板にそれぞれ形成された吸込み孔と、前記ダンプ室内に前記プレディフューザに対向して設けられ凸曲面を有するカウルと、等角度ピッチで複数設けられ前記燃焼室内に燃料を噴出するバーナノズルとを具備し、前記カウルに衝突した前記空気流の一部が剥離して前記ダンプ室内に定在渦が形成され、前記吸込み孔が前記定在渦の一部を前記減速部内に吸込む様構成されたことを特徴とする燃焼器。
【請求項2】
前記吸込み孔は、1つの前記バーナノズルに対して前記定在渦の中心よりも上流側に少なくとも1つ形成される請求項1の燃焼器。
【請求項3】
前記吸込み孔は、1つの前記バーナノズルに対して周方向に少なくとも1つ形成される請求項2の燃焼器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンやジェットエンジンに用いられるガスタービンの燃焼器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンやジェットエンジンに用いられるガスタービンの燃焼器では、上流側の圧縮機にて圧縮された高速の空気流を、プレディフューザにより減速させて圧力を上昇させ、圧力を上昇させた空気流をディフューザにより分流し、燃焼器に供給する様になっている。
【0003】
ディフューザの1つに、例えば非特許文献1に示されるダンプディフューザがあり、該ダンプディフューザは空気を広い空間であるダンプ室内のダンプ部に向って噴出することで循環渦を生じさせるものであり、該循環渦により周囲への分流を均一且つ安定して行うことができる。又、ダンプディフューザは末広型ディフューザよりも圧力損失が大きくなる一方で、長さと重量を節約できると共に、出口の流れが入口の流速分布の影響を受けにくいという利点がある。
【0004】
然し乍ら、従来のダンプディフューザでは、プレディフューザの単純な広がり流路と、ダンプディフューザによって圧力上昇と流量バランスの調整を行っていた。従って、流量バランスを改善しようとした場合には、ダンプディフューザの形状を調整して循環渦の調整を行う必要がある為、調整作業が大掛りとなり、又コストも掛った。
【0005】
尚、特許文献1には、コンプレッサからの冷却された空気がプレディフューザ、ダンプディフューザを経由して通路に通されると共に、ドーム内に形成された開口に通される様になっており、該開口から燃焼器に入る軸方向及び円周方向の空気流分布のうち、一部に空気の流れが減らされた低空気流区画を形成し、該低空気流区画に於ける点火点が安定動作圏内に入る様にした燃焼器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−4845号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Arthur Henry Lefebvre、「ガスタービンの燃焼工学」日刊工業新聞社、1994年11月30日、P.118−P.126
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は斯かる実情に鑑み、分流される空気流の流量バランスを向上させる燃焼器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上流側から供給される空気流をダンプ室内で分流させ、分流させた空気分流を外周側流路と内周側流路から燃焼室に供給する燃焼器であって、内周ノズル板と外周ノズル板から構成され前記空気流を前記ダンプ室内に供給するプレディフューザと、該プレディフューザの前記ダンプ室内に突出する減速部の前記内周ノズル板と前記外周ノズル板にそれぞれ形成された吸込み孔と、前記ダンプ室内に前記プレディフューザに対向して設けられ凸曲面を有するカウルと、等角度ピッチで複数設けられ前記燃焼室内に燃料を噴出するバーナノズルとを具備し、前記カウルに衝突した前記空気流の一部が剥離して前記ダンプ室内に定在渦が形成され、前記吸込み孔が前記定在渦の一部を前記減速部内に吸込む様構成された燃焼器に係るものである。
【0010】
又本発明は、前記吸込み孔は、1つの前記バーナノズルに対して前記定在渦の中心よりも上流側に少なくとも1つ形成される燃焼器に係るものである。
【0011】
更に又本発明は、前記吸込み孔は、1つの前記バーナノズルに対して周方向に少なくとも1つ形成される燃焼器に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上流側から供給される空気流をダンプ室内で分流させ、分流させた空気分流を外周側流路と内周側流路から燃焼室に供給する燃焼器であって、内周ノズル板と外周ノズル板から構成され前記空気流を前記ダンプ室内に供給するプレディフューザと、該プレディフューザの前記ダンプ室内に突出する減速部の前記内周ノズル板と前記外周ノズル板にそれぞれ形成された吸込み孔と、前記ダンプ室内に前記プレディフューザに対向して設けられ凸曲面を有するカウルと、等角度ピッチで複数設けられ前記燃焼室内に燃料を噴出するバーナノズルとを具備し、前記カウルに衝突した前記空気流の一部が剥離して前記ダンプ室内に定在渦が形成され、前記吸込み孔が前記定在渦の一部を前記減速部内に吸込む様構成されたので、前記ダンプ室内に形成される前記定在渦を強化させることができ、前記外周側流路を流れる空気分流と前記内周側流路を流れる空気分流の流量バランスを向上させることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施例に係る1つのバーナノズルに対応する燃焼器の一部を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施例に係る燃焼器の概略断面図である。
【
図3】本発明の実施例に係る燃焼器内を流動する空気流の流れを示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施例に係るプレディフューザの吸込み孔の位置を説明する要部拡大図である。
【
図5】本発明の実施例に係る解析結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0015】
図1、
図2に於いて、本発明の実施例に係る燃焼器1について説明する。尚、
図1は円筒状に形成された該燃焼器1から、バーナノズル2(後述)1つ分に該当する部分を切取ったものであり、
図2は前記燃焼器1の概略断面図を示している。又、
図1、
図2中、紙面に対して上側を外周側、下側を内周側とする。
【0016】
前記燃焼器1は、下流端部(図中右端)が縮径する円筒状で外周側に位置する外ケース部3と、下流端部が拡径する円筒状で内周側に位置する内ケース部4と、前記外ケース部3の上流端と内ケース部4の上流端を閉塞するリング板状の基ケース部5を有し、該基ケース部5には該基ケース部5を貫通する円筒状のプレディフューザ6が設けられている。
【0017】
該プレディフューザ6は、内周側に配置された内周ノズル板6a、該内周ノズル板6aに対向配置された外周ノズル板6bを有する。前記プレディフューザ6の上流端がコンプレッサ(図示せず)に接続され、中途部には下流側に向って流路断面積を縮小させる縮流部7が形成され、前記基ケース部5を貫通し、下流に延出する部分には、下流側に向って漸次流路断面積を拡大させる減速部8が形成されている。前記縮流部7は、コンプレッサ(図示せず)で圧縮された空気流10を縮流し加速させる様になっており、前記減速部8は、前記縮流部7で加速された前記空気流10を減速させ、圧力を上昇させる様になっている。又、前記減速部8の所定の位置には、後述する定在渦9を吸込む為の吸込み孔11が前記内周ノズル板6aと前記外周ノズル板6bに少なくとも1つずつ形成されている。
【0018】
又、前記外ケース部3、前記内ケース部4間には、下流端部が縮径する円筒状で外周側に位置する外ライナ部12が設けられ、該外ライナ部12に対向し内周側に位置し、下流端部が拡径する円筒状の内ライナ部13が設けられる。前記外ライナ部12と前記内ライナ部13との上流端間にはリング板状の基ライナ部14が設けられている。又、該基ライナ部14の上流側には、上流に向って凸曲面となっているカウル15が設けられている。
【0019】
前記外ケース部3と前記外ライナ部12との間には外周側流路16が形成され、前記内ケース部4と前記内ライナ部13との間には内周側流路17が形成され、前記外ライナ部12と前記内ライナ部13と前記基ライナ部14により燃焼室18が画成される。
【0020】
前記基ライナ部14には、所定の角度ピッチで前記基ライナ部14を貫通して設けられ、前記燃焼室18に燃料を噴出する前記バーナノズル2が設けられ、前記カウル15の前記減速部8と対向する部分には前記バーナノズル2が挿入される孔19が形成されている。
【0021】
更に、前記外ケース部3、前記基ケース部5、前記カウル15により囲まれる空間によりダンプ室21が形成され、該ダンプ室21は前記減速部8の外周側が外周側ダンプ室22、前記減速部8の内周側が内周側ダンプ室23となっている。
【0022】
前記外ライナ部12には燃焼空気孔24と希釈空気孔25が設けられ、前記内ライナ部13にも同様に燃焼空気孔26と希釈空気孔27が設けられている。前記燃焼空気孔24,26は前記希釈空気孔25,27の下流側に位置し、前記燃焼空気孔24,26を介して前記外周側流路16と前記内周側流路17を流れる前記空気流10が燃焼用空気として前記燃焼室18に導入される様になっている。又、前記希釈空気孔25,27を介して前記空気流10の一部が燃焼ガスを希釈する冷却用空気として導入され、前記外ライナ部12、前記内ライナ部13を前記燃焼室18からの熱より保護する様になっている。
【0023】
次に、
図1〜
図3を用いて前記燃焼器1の作用について説明する。尚、
図3は、本実施例に於ける前記空気流10の流れを示す解析結果を示している。
【0024】
先ず、コンプレッサ(図示せず)により圧縮された前記空気流10が、前記プレディフューザ6へと導入される。該プレディフューザ6へと導入された前記空気流10は、前記縮流部7にて縮流され、加速された後、前記減速部8にて減速され、昇圧されて前記カウル15に向って噴出される。
【0025】
該カウル15に向って噴出された前記空気流10は、前記カウル15と衝突し、衝突した前記空気流10の一部が該空気流10から剥離し、前記外周側ダンプ室22、前記内周側ダンプ室23とにそれぞれ前記定在渦9を形成する。尚、該定在渦9の径は、前記基ケース部5から前記カウル15迄の距離(
図2中L1 )と略同等となっている。
【0026】
この時、前記減速部8には、前記内周ノズル板6aと前記外周ノズル板6bの所定の位置に、所定の径の前記吸込み孔11が少なくとも1つずつ形成されており、前記定在渦9の一部が前記吸込み孔11を介して前記減速部8内に吸込まれることで、前記定在渦9が強化されている。
【0027】
前記カウル15に衝突した前記空気流10の大部分は前記カウル15の曲面に沿って偏流し、前記外周側流路16を流れる外周側空気流10aと前記内周側流路17を流れる内周側空気流10bへと分流される。
【0028】
又この時、前記外周側ダンプ室22、前記内周側ダンプ室23には、強化された前記定在渦9が形成されており、分流される前記外周側空気流10aと前記内周側空気流10bは、前記定在渦9により流量バランスが均等になる様調整される。
【0029】
前記外周側流路16、前記内周側流路17を流れる前記外周側空気流10a、前記内周側空気流10bは、それぞれ前記燃焼空気孔24,26を介して前記燃焼室18内へと流入し、該燃焼室18内で前記バーナノズル2より噴出される油等の燃料と混合され、燃焼される。
【0030】
又、前記外周側空気流10a、前記内周側空気流10bの一部は、それぞれ前記希釈空気孔25,27より前記燃焼室18内へと流入し、前記外ライナ部12及び前記内ライナ部13を冷却することで、前記燃焼室18からの熱により前記外ライナ部12及び前記内ライナ部13が焼損するのを防止している。
【0031】
以下、1つの前記バーナノズル2当りの、前記定在渦9を強化するのに適した前記吸込み孔11の位置、孔の径、孔の数等について、
図4、
図5を参照して説明する。
【0032】
尚、
図4中、吸込み孔11a〜11cは周方向に等間隔に形成され、軸方向の位置は前記基ケース部5からの距離(
図2中L2 )が該基ケース部5から前記カウル15迄の距離(
図2中L1 )の半分よりも小さい、即ち前記定在渦9の中心よりも上流側となっている。又、前記吸込み孔11d〜11fは周方向に等間隔に形成され、軸方向の位置は前記定在渦9の中心よりも下流側となっている。又、前記吸込み孔11a〜11fの径D0 は10mmであり、前記減速部8の1つの前記バーナノズル2に対する周方向の長さ(
図4中L3 )は約100mmとなっている。
【0033】
本実施例では、前記減速部8に前記吸込み孔11を形成しない場合(case1)、前記減速部8に計6個の前記吸込み孔11a〜11fを形成した場合(case2)、前記減速部8の下流側に計3個の前記吸込み孔11d〜11fを形成した場合(case3)、前記減速部8の上流側に計3個の前記吸込み孔11a〜11cを形成した場合(case4)、前記減速部8の上流側に周方向の中心の1箇所にのみ前記吸込み孔11bを形成した場合(case5)の計5つのcaseについて解析を行い、case1〜case5について、前記外周側空気流10aと前記内周側空気流10bの流量差(流量バランス)、圧力損失の割合を求めた。
【0034】
図5は、case1〜case5の解析結果を纏めたグラフである。
図5中、case2とcase4の流量バランスが略同等であり、case1とcase3の流量バランスも略同等であることから、前記減速部8の下流側に形成された前記吸込み孔11d〜11fは、流量バランスには影響を与えていないと判断できる。又、case4と比較してcase5の流量バランスが大幅に良いことから、周方向に於ける前記吸込み孔11間の間隔は大きい方が効果が高いと推測できる。
【0035】
以上の結果より、前記吸込み孔11は、上流側の前記吸込み孔11a〜11cのみ流量バランスの向上に効果があったことから、前記吸込み孔11を形成する位置は、前記定在渦9の中心よりも上流側とするのが好ましい。従って、軸方向に於ける前記定在渦9を強化するのに適した前記吸込み孔11の位置は、L2 <L1 /2(
図2参照)となる。
【0036】
又、周方向に於ける前記吸込み孔11間の間隔は大きい方が効果が高いことが分ったが、前記燃焼器1としては各バーナノズル2が同形状であることが望ましい為、前記吸込み孔11の数は1つの前記バーナノズル2に対して1つとするのが好ましい。
【0037】
又、上記解析では、前記吸込み孔11の径D0 は10mmであり、1つの前記バーナノズル2に対する前記減速部8の周方向の長さL3 は約100mmである。従って、D0 ≒L3 /10のときは有効であると確認された。尚、この時の前記吸込み孔11の開口面積A0 は、前記減速部8の面積A1 の約1.5%である。
【0038】
一方、前記吸込み孔11の開口面積A0 が大きい場合には、圧力損失が若干増加することが解析結果に示されており、該吸込み孔11の径D0 が大きすぎる場合には前記プレディフューザ6の前記減速部8そのものの機能を損う虞れがある。従って、前記吸込み孔11の開口面積A0 は、前記減速部8の面積A1 の10%程度以下とするのが望ましいと考えられ、この時の前記吸込み孔11の開口面積A0 は、A0 ≦A1 /10となる。
【0039】
尚、本実施例では、前記吸込み孔11の形状を円形としているが、該吸込み孔11を介して前記定在渦9の一部を前記減速部8の内部に吸込めればよいので、前記吸込み孔11はスリット状等他の形状であっても良いのは言う迄もない。
【0040】
上述の様に、本実施例では、前記減速部8に前記定在渦9の一部を吸込む前記吸込み孔11を形成しているので、該吸込み孔11を介して前記減速部8に前記定在渦9の一部が吸込まれることで該定在渦9の強度を強化することができ、該定在渦9により前記外周側空気流10aと前記内周側空気流10bの流量バランスの向上を図ることができる。
【0041】
又、好適な前記吸込み孔11の位置、数、面積を求めたので、前記定在渦9の強度をより増大させることができ、前記外周側空気流10aと前記内周側空気流10bとの流量バランスを大幅に向上させ、前記燃焼器1の性能向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 燃焼器
2 バーナノズル
6 プレディフューザ
8 減速部
9 定在渦
11 吸込み孔
15 カウル
16 外周側流路
17 内周側流路
18 燃焼室
21 ダンプ室
22 外周側ダンプ室
23 内周側ダンプ室