特許第6115998号(P6115998)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6115998
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】展示装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/22 20060101AFI20170410BHJP
   A47F 11/06 20060101ALI20170410BHJP
   G09F 19/16 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
   G02B27/22
   A47F11/06
   G09F19/16
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-120848(P2013-120848)
(22)【出願日】2013年6月7日
(65)【公開番号】特開2014-238493(P2014-238493A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2016年3月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079382
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 征彦
(74)【代理人】
【識別番号】100123928
【弁理士】
【氏名又は名称】井▲崎▼ 愛佳
(74)【代理人】
【識別番号】100136308
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 優子
(72)【発明者】
【氏名】十二 紀行
【審査官】 鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−330916(JP,A)
【文献】 特開平03−246583(JP,A)
【文献】 特開2007−304609(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/052588(WO,A1)
【文献】 特開2008−114002(JP,A)
【文献】 特許第5992302(JP,B2)
【文献】 特許第5997605(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/22
A47F 11/06
G09F 19/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを収容する筐体の上面に光透過状に配設された結像光学素子と、この結像光学素子の下側に、結像光学素子の下面に対してその表示面が所定角度傾斜した状態で配置されたディスプレイとを備え、上記ディスプレイの表示面に表示された映像を、上記結像光学素子を介して、上記筐体の上面の上方に、斜め状に立ち上がる空間像として結像させ、この空間像を、上記筐体の上面に載置された展示物とともに表示する展示装置であって、上記筐体の上面における結像光学素子の周囲の領域に、展示物の載置位置の目安となる展示物位置案内手段が配設されていることを特徴とする展示装置。
【請求項2】
上記展示物位置案内手段が、上記筐体の上面において、結像光学素子の上面以外の領域で、かつ、下記式(1)を満たす位置に配置されている請求項1記載の展示装置。
L ≦ X ・・・(1)
〔式(1)において、Lは、結像光学素子上面の中心と展示物位置案内手段の間の距離。Xは、結像光学素子上面の対角長さもしくは結像光学素子上面の最大径のうちの大きい方の値。〕
【請求項3】
上記展示物位置案内手段が、上記筐体の上面に配設された粘着性部材または吸着性部材である請求項1または2記載の展示装置。
【請求項4】
上記展示物位置案内手段が、上記筐体の上面に埋設された磁性体である請求項1または2記載の展示装置。
【請求項5】
上記結像光学素子が、コーナーリフレクタ型の単位光学素子からなるマイクロミラーアレイである請求項1〜4のいずれか一項に記載の展示装置。
【請求項6】
上記結像光学素子の下面に対する上記ディスプレイの表示面の傾斜角が、30°以上90°未満に設定されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の展示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の上面に載置されたフィギュアや商品等の展示物と連係して、空間に浮かび上がる立体的な二次元映像を、効果的に表示することのできる展示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
立体像を含む画像を表示する画像表示面(液晶表示パネル等)の手前側(鑑賞者側)に、この表示面から離間して、空間に上記画像(空間像)を結像する画像伝達パネル(結像光学素子)を配置した画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この画像表示装置は、上記画像表示面に平行して離間する位置に、両面にマトリクス状に互いに隣接して配列された複数の凸レンズ(単位光学素子)を備える一対のマイクロレンズアレイ(結像光学素子)が配設されており、このマイクロレンズアレイの結像作用により、上記表示面とは反対側の空間(上記結像光学素子の素子面に対して表示面とは反対側の位置)に、上記画像の正立等倍像を投影(結像)させることができる。
【0004】
また、上記画像の正立等倍像(空間像)が結像する位置の周囲に、水を入れた水槽等の立体枠体を配設し、その結像の近傍(前後)に水生植物,岩石等を配置して、これらの間に魚のような物体(水生動的)を投影することにより、仮想的なアクアリウムを再現する例も提案されている(特許文献2を参照)。
【0005】
しかしながら、上記画像表示装置においては、上記結像(空間像)が、マイクロレンズアレイの真正面に投影されるため、この空間像を適切に鑑賞するためには、鑑賞者とマイクロレンズアレイと画像表示面とが、一直線上に並ぶ必要があり、立体感や臨場感等が得られにくいという欠点があった。
【0006】
これに対して、本出願人は、特願2012−249682および特願2012−259047,特願2012−283072等において、互いに直交する2つの鏡面(コーナーリフレクタ)を有する凹状単位光学素子または凸状単位光学素子を多数個配列した、平板状の結像光学素子(マイクロミラーアレイ,特許文献3を参照)と、LCD等のフラットパネルディスプレイとを備える表示装置を提案している。
【0007】
このものは、図20に示すように、フラットパネルディスプレイ(以下、ディスプレイD)を、その表示面Daが上記結像光学素子(マイクロミラーアレイA)の素子面(P)に対して所定角度α(30°以上90°未満)傾斜した状態で、この結像光学素子の他面側(下側)に配設する構成をとる。これにより、上記表示装置は、結像光学素子の一面側(装置上方)に、手前側(鑑賞者E側)に向かって斜め状に立ち上がる空間像(I’)を、上記結像光学素子の上面から浮かび上がった状態で、鮮明に表示することができる。なお、図20において、符号Vで示す平面(二点差線の枠)は、ディスプレイDから投影される空間像I’の表示可能範囲(すなわち、空間像I’の「仮想表示領域」)を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−255493号公報
【特許文献2】特開2001−255494号公報
【特許文献3】国際公開第WO2007/116639号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記のような三次元的な表示装置は、個人的な使用においては、LCD,PDP,EL等の従来のフラットパネルディスプレイにはない、強い印象を与えるものであるが、店頭等での広告展示(サイネージ),プレゼンテーション等での商業利用や、ゲーム,写真鑑賞,ジオラマ等でのプライベートな利用を想定した場合、そのインパクトやアイキャッチ力が、物足りない場面もあり得る。
【0010】
そこで、そのインパクトやアイキャッチ力と高めるために、特に商業利用等においては、表示(立体的二次元映像)を単独で使用するよりも、この立体的二次元映像と、実際の物品(展示物や商品等)とを組み合わせて一緒に表示(展示)することが行われる。しかしながら、立体的二次元映像と物品(展示物)とを組み合わせて展示する際に、これらの位置関係が不適切であると、映像と展示物とが連係せず、映像の立体感が損なわれたり、展示の趣旨や趣向が伝わらない(理解できない)等の逆効果を生じる場合があることが分かった。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、上面に載置された展示物と連係して、立体的な二次元映像を、印象的かつ効果的に表示することのできる展示装置の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明は、ディスプレイを収容する筐体の上面に光透過状に配設された結像光学素子と、この結像光学素子の下側に、結像光学素子の下面に対してその表示面が所定角度傾斜した状態で配置されたディスプレイとを備え、上記ディスプレイの表示面に表示された映像を、上記結像光学素子を介して、上記筐体の上面の上方に、斜め状に立ち上がる空間像として結像させ、この空間像を、上記筐体の上面に載置された展示物とともに表示する展示装置であって、上記筐体の上面における結像光学素子の周囲の領域に、展示物の載置位置の目安となる展示物位置案内手段が配設されている構成を、第1の要旨とする。
【0013】
また、本発明は、上記構成のなかでも、特に、上記展示物位置案内手段が、上記筐体の上面において、結像光学素子の上面以外の領域で、かつ、下記式(1)を満たす位置に配置されている展示装置を、第2の要旨とする。
L ≦ X ・・・(1)
〔式(1)において、Lは、結像光学素子上面の中心と展示物位置案内手段の間の距離。Xは、結像光学素子上面の対角長さもしくは結像光学素子上面の最大径のうちの大きい方の値。〕
【0014】
すなわち、本発明者は、前記課題を解決するため研究を重ね、その結果、ディスプレイの映像が結像した筐体上方の空間像と、その周囲に配置される展示物との間の距離が、ある一定距離以下の近距離であると、この展示物と空間像との間に両眼視差が生じ易く、この空間像を、より立体的に、かつ、より臨場感豊かに感じることができるようになることを見出した。しかしながら、この展示物を装置上面に載置する位置は、使用する人によって変動し易く、展示物と映像との間の距離を適切に設定(制御)することは難しい。そこで、本発明者は、装置の上面に、上記展示物と映像との間の距離を最適に保つことのできる展示物位置案内手段を設けることにより、誰もが手軽にかつ恒常的に、展示物と立体的二次元映像との連係を体感できることを見出し、本発明に到達した。
【0015】
なお、本発明で使用するディスプレイ(表示面)および結像光学素子は、平面形状が正方形,長方形等の四角形状のものが大半であるため、その対角線の交点が、結像光学素子上面の中心(中心点)となっている。また、結像光学素子の上面形状が、円形や楕円形等の場合、その曲率中心(最大直径線と最小直径線の交点)が中心点となる。さらに、結像光学素子の上面が、他の多角形や変形形状の場合は、最大直径線と最小直径線の交点、もしくは、形状全体の面積重心を、その中心とすればよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の展示装置は、ディスプレイを収容する筐体の上面に配設された結像光学素子と、この結像光学素子の下面に対して表示面が所定角度傾斜した状態で配置されたディスプレイと、を備え、上記結像光学素子の周囲の領域に、筐体の上面の上方に表示される空間像の立体感を増幅するための展示物の、好適な載置位置の目安(ガイド)となる展示物位置案内手段が配設されている。
【0017】
この構成により、本発明の展示装置は、上記ディスプレイに表示された映像を、より立体感に富む二次元映像として、展示物と対比・連係して臨場感豊かに表示することができる。また、本発明の展示装置は、広告展示やプレゼンテーション等の商業利用において、特に、相手への説得力や訴求力等の高い展示装置とすることができる。
【0018】
また、本発明の展示装置のなかでも、上記展示物位置案内手段が、上記筐体の上面において、この展示物位置案内手段と結像光学素子上面の中心との間の距離(L)が、結像光学素子上面の対角長さもしくは結像光学素子上面の最大径のうちの大きい方の値(X)以下となる領域(L≦X)に配置されているものは、この展示物と上記空間像との対比・連係がより密になるとともに、この展示物と空間像との間の両眼視差の増大により、空間像の立体感がより向上する。したがって、上記展示装置によれば、より浮遊感,臨場感を感じる、印象深い展示とすることができる。
【0019】
なお、本発明の展示装置においては、上記筐体の上面に配置される展示物位置案内手段(マーカー等)の具体例として、粘着性部材または吸着性部材(請求項3)、あるいは、磁性体(請求項4)を、好適に採用することができる。
【0020】
さらに、本発明の展示装置のなかでも、特に、上記結像光学素子が、コーナーリフレクタ型の単位光学素子からなるマイクロミラーアレイであるものは、上記空間像を、より輝度の高い鮮明な映像として表示することができるうえ、鑑賞者の視野内に装置のフレームや筐体等が入らない、理想的な光路を設定することが可能になる。これにより、上記ディスプレイに表示された映像が、より立体感に富む臨場感豊かな空間像として展示物と連係して表示され、これら空間像と展示物とを、消費者や顧客等の鑑賞者に対して効果的にアピールすることができる。
【0021】
そして、本発明の展示装置のなかでも、上記結像光学素子の下面に対する上記ディスプレイの表示面の傾斜角が、30°以上90°未満に設定されているものは、上記表示される空間像(立体的二次元映像)を、より浮遊感の強い立体的な映像として表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】(a)は、本発明の第1実施形態における展示装置の構成を説明する斜視図であり、(b)は、上記展示装置の平面図である。
図2】上記第1実施形態の展示装置に展示物(D)を載置した状態を示す外観斜視図である。
図3】本発明の第2実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図4】本発明の第3実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図5】本発明の第4実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図6】本発明の第5実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図7】本発明の第6実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図8】本発明の第7実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図9】本発明の第8実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図10】上記第8実施形態の展示装置の要部の断面図である。
図11】上記第8実施形態の展示装置に展示物(F)を載置した状態を示す外観斜視図である。
図12】本発明の第9実施形態の展示装置の外観斜視図である。
図13】上記各展示装置に用いられるマイクロミラーアレイの構造を説明する図である。
図14】上記マイクロミラーアレイによる空間像の投影方式を説明する図である。
図15】本発明の展示装置に用いられるマイクロミラーアレイの他の構造例を説明する図である。
図16】上記マイクロミラーアレイの構成を説明する分解斜視図である。
図17】本発明の展示装置に用いられるマイクロミラーアレイの他の構造例である。
図18】本発明の展示装置に用いられるマイクロミラーアレイのさらに他の構造例である。
図19】本発明の展示装置に用いられる別の構造のマイクロミラーアレイの構成を説明する図である。
図20】従来の表示装置の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
つぎに、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
図1(a)は、本発明の第1実施形態の展示装置の構成を説明する斜視図であり、図1(b)は、上記第1実施形態の展示装置を上から見た平面図である。また、図2は、上記第1実施形態の展示装置に展示物(D)を載置した状態を示す図である。なお、図では、本発明の展示装置の要部構造のみを簡潔に説明するために、ケース,ハウジング等の筐体の一部や、配線,電装品等の一部の部品の図示を省略している。また、各図における点oは、略正方形の結像光学素子(マイクロミラーアレイ1)の中心(対角線の交点)であり、Xは上記結像光学素子の対角長さ(対角線の長さ)、Lは上記点o(中心点)と展示物位置案内手段(マークM1,M2等)との距離を示す。
【0025】
本実施形態における展示装置は、図1(a)に示すように、パネル状のマイクロミラーアレイ結像光学素子(以下「マイクロミラーアレイ1」または単に「アレイ1」という)と、LCD等のフラットパネルディスプレイ(以下、ディスプレイ2)と、このディスプレイ2を上記アレイ1の下側(ケース10の内側)で斜め傾斜状に支持するディスプレイ載置台3等を主体として構成されている。また、この展示装置は、上記マイクロミラーアレイ1に設けられた多数のマイクロミラー(コーナーリフレクタ:図13図14参照)による光の反射により、アレイ1の一面(下面)に対して表示面2aが所定角度αで傾斜した状態で配設されたディスプレイ2に表示された映像(画像I)を、このアレイ1の他面(上面1a)側の空間に、斜め状に立ち上がる空間像I’として、浮かび上がるように結像させるものである。
【0026】
そして、上記展示装置は、図1(b)のように、上記ケース10の上面10aに、後に載置される展示物(二点鎖線で示すD)の載置位置の目安となる展示物位置案内手段(円形のマークM1,M1)が配設されており、このマークM1は、該マークM1と上記マイクロミラーアレイ1の上面1aの中心(点o)との間の距離Lが、アレイ上面1aの対角長さ(対角線長さX)以下となる領域(L≦X)に配置されている。これが、本発明の展示装置の特徴である。
【0027】
なお、上記マークM1の位置は、その上に載置される展示物(D等)がマイクロミラーアレイ1による空間像I’の結像を妨げないように、このアレイ1の上面1aを除く領域に設定されている。また、図1(a)では分かり難いが、上記マイクロミラーアレイ1の上面1aの中心(点o)からの距離が「アレイ上面1aの対角長さX」である点の集合体は、上記点oを中心とする「円」(図中では一点鎖線で描画)であり、上記展示物位置案内手段(マークM1等)は、この点oを中心とする半径Xの円(円x)内に位置する。
【0028】
上記展示装置の構成について、詳しく説明すると、本実施形態で使用する結像光学素子(図20の従来例における符号Aに相当)としては、フレネルレンズ等を含む各種レンズや、アフォーカル光学系のマイクロミラー,コーナーリフレクタ等の屈折型結像素子を用いることができる。なかでも、第1実施形態においては、図13に示すような、素子面Pに対して面対称の位置に像を結ぶ、マイクロミラーアレイ1(凸型コーナーリフレクタアレイ)が好適に使用される。このマイクロミラーアレイ1は、任意の固定部材等により、鑑賞者の視点(感覚)に対して略水平になるように配設されている。
【0029】
上記マイクロミラーアレイ1(コーナーリフレクタアレイ)について、より詳しく説明すると、このマイクロミラーアレイ1は、図13に示すように、基板(基盤)11の下面1b側に、下向き凸状の多数の微小な四角柱状単位光学素子12(コーナーリフレクタ)が、斜め碁盤目状に並ぶように配列されている(図13はアレイMを下側から見上げた図である。)。
【0030】
上記マイクロミラーアレイ1の各四角柱状の単位光学素子12は、コーナーリフレクタを構成する一対(2つ)の光反射面(四角柱側方の第1の側面12a,第2の側面12b)が、それぞれ、「基板表面方向の横幅(幅w)に対する基板厚さ方向の縦長さ(高さh)の比」〔アスペクト比(h/w)〕が1.5以上の長方形状に形成されている。
【0031】
なお、それぞれの単位光学素子12は、図14のように、各コーナー12cを構成する一対の光反射面(第1の側面12a,第2の側面12b)が、鑑賞者の視点側(符号Eのある図示右側)を向くようになっており、その外縁(外辺)を鑑賞者の正面に対して45°回転させた状態で配設されている。そして、マイクロミラーアレイ1の下側の画像Iが、このアレイ1(素子面P)に対して面対称の位置(結像光学素子の上方)に投影され、空間像I’が結像するようになっている。
【0032】
また、本発明の展示装置において、画像Iを表示するフラットパネルディスプレイ(ディスプレイ2)は、図1(a),図2のように、上記マイクロミラーアレイ1の下面(1b)に対して、鑑賞者の手前側(正面E側)から奥側に向かって所定の傾斜角αで下向きに傾くように配置されており、上記マイクロミラーアレイ1を介して投影される空間像I’が、鑑賞者の方向を向くようになっている。
【0033】
なお、上記画像Iの表示に用いるディスプレイ2としては、バックライトを備える液晶表示パネル(LCD)の他、プラズマディスプレイパネル,有機EL表示パネル等、全可視光波長にわたってなるべく偏りのない「白色」と、非表示時の「黒色」とを、コントラスト良く再現できるディスプレイパネルを使用することができる。さらに、ディスプレイDは、携帯電話または携帯情報端末等の表示部であってもよく、具体的には、上記ディスプレイDとして、スマートフォン,タブレット型PC,デジタルフォトフレームや、携帯型ゲーム機,携帯型ブックリーダー,PDA,電子辞書等のうち、表示部2aが常時露出する(カバーされていない)タイプのなかで、その表示面2aの寸法が、上記マイクロミラーアレイ2の大きさ(上面1a形状)に対応するサイズのものを使用することができる。
【0034】
さらに、上記ディスプレイ2の傾斜角αは、この展示装置を利用する鑑賞者の姿勢や距離等を考慮して、30°以上90°未満(30°≦α<90°)に設定される。
【0035】
つぎに、上記実施形態においてディスプレイ2を収容する筐体としては、図2(第1実施形態)に示す箱状のケース10のほか、後記の図12(第9実施形態)に示す開放形のハウジング(20)等、上面(天板部材)上に展示物(D,F等)を載置するスペースがあるものであれば、どのような形状のものでも使用することができる。
【0036】
上記第1実施形態の筐体(ケース10)について詳しく説明すると、このケース10は、図1(a)のように、上面(天板部材)10aおよび底面(底板部材)10bと、側面を囲う4つの側面部材とからなり、その内部には、上記ディスプレイ2をマイクロミラーアレイ1に対して所定角度αで傾く傾斜状に載置するための載置面を有する載置台3が配置されている。
【0037】
また、その上面10aには、略中央部分に設けられた開口に、上記マイクロミラーアレイ1が光透過状に嵌め入れられており、このケース上面10aにおけるアレイ上面1aの周囲(図1では鑑賞者E側)には、本発明の特徴である、2つのマークM1,M1が配設されている。これらマークM1,M1は、上記上面10aの表面に、貼り付けまたは印刷等により描かれているもので、先にも述べたように、上記マイクロミラーアレイ1の上面1aの中心点(点o)を中心とする半径X(アレイ上面1aの対角長さ)の円内に配置されている〔ただし、アレイ1の真上(上面1a上)を除く。〕
【0038】
上記構成のような展示装置において、上記マークM1の位置案内(ガイド)機能を利用して、このマークM1の上に展示物Dを載置した場合、図2のように、当初の設計通りの適切な位置に、展示物Dを配置することができる。そして、この状態で、マークM1上に配置された展示物Dの近傍(アレイ上面1aの上方)に、この展示物Dと関連する映像を投影することにより、上記展示物Dと連係する空間像I’を、より立体的に、かつ、より臨場感豊かに表示することができる。また、これにより、上記展示物Dおよび空間像I’の連係した展示を、より浮遊感,臨場感を感じる、印象深いものとすることができる。
【0039】
なお、上記第1実施形態では、ケース上面10aの鑑賞者E側のマークM1,M1上に、2つの展示物(D,D)を載置する例を示したが、これらケース上面10aに載置する展示物の数や、円x内における位置等は、空間像I’の表示の邪魔にならない範囲で、自由に設定できる。例えば、図3に示す第2実施形態のように、上記空間像I’を前後左右から囲うように、展示物D1〜D6を配置してもよい(各マークMの符号省略)。
【0040】
また、上記各展示物の載置位置の目安となる展示物位置案内手段(図1図2においては円状のシール,マークM1)も、載置する展示物に対応して、他の形状や構造等とすることもできる。例えば、図4に示す第3実施形態のように、上記ケース上面10aに配設される展示物位置案内手段を、十字状のマークM2としてもよく、他の多角形状や楕円形状等の印としてもよい。さらに、上記ケース上面10aに、模様や塗装、あるいは、表面形状加工等がなされている場合は、図5に示す第4実施形態のように、上記展示物位置案内手段の部位に、模様や塗装あるいは表面形状加工等を施さない(いわゆる「白抜き」)部位を形成することにより、この部位をマークM3とすることもできる。
【0041】
さらに、上記ケース上面10aの所定位置に、シールや、模様,塗装,表面形状加工等で展示物位置案内手段を設けることに代えて、図6に示す第5実施形態のように、粘着性部材または吸着性部材(吸着テープ)等を貼り付けることにより、マークM4を形成してもよい。これにより、展示物を載置した後も、この展示物の位置ずれや転倒等を防止することができる。
【0042】
上記第1〜第5の各実施形態における展示装置は、展示物の位置決めを、上記展示物位置案内手段(各マーク)に合わせ、その都度、手動(人手)で行わねばならないという手間が生じていたが、つぎに、展示物を展示物位置案内手段に近づけるだけで、自然に手間なく、この展示物を適切な位置に載置することのできる実施形態について説明する。
【0043】
図7は、本発明の第6実施形態の展示装置の外観斜視図であり、図8は、本発明の第7実施形態の展示装置の外観斜視図である。なお、ケース上面10aに配設される各展示物位置案内手段以外の構成は、前記第1〜第5実施形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0044】
図7および図8に示す展示装置は、ケース上面10aに載置する展示物の底面に、凹部や凸部等の、展示物を特定し取り付けに用いることのできる形状が設けられている場合にこれを利用するものであり、例えば、展示物の底面に凹部が設けられている場合、図7(第6実施形態)のように、上記所定の位置に、展示物の凹部に係合(嵌合)する凸部(マークM5)を設ける。また、展示物の底面に凸部が設けられている場合、図8(第7実施形態)のように、上記所定の位置に、展示物の凹部に係合する凸部(マークM6)を設けることにより、これら凹部と凸部(または凸部と凹部)を嵌め合わせるだけで、展示物が自然に適切な位置に位置決めされる。なお、これら各マークM5,M6は、上記マイクロミラーアレイ1の上面1aの中心(点o)との間の距離Lが、アレイ上面1aの対角長さ(対角線長さX)以下となる領域(L≦X、すなわち、点oを中心とする半径Xの円内)に設けられていることは勿論である。また、上記展示物位置案内手段(凸部:マークM5,凹部:マークM6等)の形状も、円状や楕円状あるいは多角形状等、どのような形状でもよい。ただし、断面形状は、上記例の台形(円錐台形)や半円(半球状)等、側面(壁面)が斜面になっており、展示物の自重によりその嵌め合わせ最終位置が自動的に決まる形状が好ましい。
【0045】
また、図9図11に示す第8実施形態の展示装置は、ケース上面10aに載置する展示物(F)の底面等に、磁性を有する部材(鉄系の金属部品等)が取り付けまたは内蔵されている場合にこれを利用するものであり、ケース10の上面10aの所定位置に、磁石(マグネットM7)等の磁性体が埋め込まれている。なお、このマグネットM7は、上面10aの表面(上側)から見えるように配置してもよいし、見えないように表面下に埋設してもよい。見えないように埋設した場合、前記シールや塗装等によるマークM1〜M3を併用する場合もある。また、上記各実施形態と同様、マグネットM7は、上記表面から見える見えないに関わらず、上記マイクロミラーアレイ1の上面1aの中心(点o)との間の距離Lが、アレイ上面1aの対角長さ(対角線長さX)以下となる領域(L≦X、すなわち、点oを中心とする半径Xの円内)に配置されている。
【0046】
上記第8実施形態(図9)の展示装置において、上記マグネットM7の位置案内(ガイド)機能を利用して、このマグネットM7の上(近傍)にフィギュアFを近づけると、図10のように、このフィギュアFが備える鉄製部品Faが、上記マグネットM7にその磁力により引き寄せられ、図11に示すように、空間像I’と連係する、設計通りの適切な位置に、フィギュアFが自然と位置決めされる。そして、この状態で、上記マグネットM7上に配置されたフィギュアFの近傍(アレイ上面1aの上方)に、このフィギュアFと関連する映像を投影することにより、上記展示物(フィギュアF)と連係する空間像I’を、より立体的に、かつ、より臨場感豊かに表示することができる。また、これにより、上記展示物および空間像I’の展示が、より浮遊感,臨場感を感じる、印象深いものとなり、これら空間像と展示物とを、消費者や顧客等の鑑賞者に対して効果的にアピールすることができる。
【0047】
つぎに、上記ディスプレイ2を収容する筐体(ケースまたはハウジング20等)の上面(20a)が、斜め状に形成されている展示装置(第9実施形態)について説明する。図12は、本発明の第9実施形態の展示装置の構成を示す斜視図である。なお、前記各実施形態と同様の機能を有する構成部材には同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0048】
この第9実施形態の展示装置には、図12に示すように、天板部20a(上面),底板部20b,側板部(垂直方向)20cと、傾斜状の側部(傾斜板部20d)とからなる、ディスプレイ横方向(ディスプレイ挿入方向)の側面(側部)がないハウジング20が使用されている。このハウジング20の上面(天板部20a)に設けられた開口には、他の実施形態と同様の結像光学素子(マイクロミラーアレイ1)が配設されており、その下側に位置する傾斜板部20dの上面(内側面)が、LCD等のディスプレイ2を載置する載置台(ディスプレイ載置面)に形成されている。
【0049】
また、このハウジング20は、その天板部20aの上面が、鑑賞者(E側)にとって手前側の装置前側(図示右側)から、奥側の装置後側(図示左側)に向かって傾斜する「上り傾斜面」に形成されている。すなわち、上記マイクロミラーアレイ1が嵌め入れられた天板部20aは、空間像I’の傾斜と同じ傾斜方向(鑑賞者のいるE側)に向かって、装置の水平面(鑑賞者の感覚的水平面)に対して所定角度βで上り傾斜する傾斜面になっている。
【0050】
さらに、ディスプレイ載置台(傾斜板部20d)上のディスプレイ2の表示面2aは、上記マイクロミラーアレイ1の素子面(またはその下面)に対して所定角度αで傾いた状態で配置されるようになっており、ディスプレイ2上の画像(I)は、アレイ1の素子面に対して面対称の位置に、空間像I’として結像するようになっている。なお、上記ディスプレイ表示面2aの、ハウジング20の底面(底板部20b)に対する傾斜角は、(α−β)である。
【0051】
そして、上記ハウジング20の上面(天板部20a)の、水平に対する傾斜角βは、通常、1°以上60°以下(この例では15°)に設定されており、上記ディスプレイ表示面2aの、マイクロミラーアレイ1に対する傾斜角α(30°以上90°未満)の角度以下になっている。すなわち、これら傾斜角βと傾斜角αとの間には、
0 < β ≦ α (ただし、1°≦β≦60°,30°≦α<90°)
の関係が成り立つようになっている。
【0052】
上記のような、上面が傾斜面になっている展示装置によれば、ケースやハウジング等の上面の傾き方向によって、空間像I’(上記展示物に連係する空間像)の鑑賞に適した「装置正面」(手前側)を、誰もが簡単に見つけ出すことができる。そのため、空間像I’に最も立体感等を感じる、鑑賞に最適な方向・位置を、意識せず簡単に見つけ出すことが可能である。しかも、その鑑賞方向と位置は、上記展示装置において、空間像I’の浮遊感や臨場感等を、最も強く感じることができる位置になっている。
【0053】
さらに、この展示装置の構成によれば、斜め状に立ち上がる空間像I’と、その背面に位置するケース,ハウジング等の上面との間に、空間像I’の奥行き,浮遊感や臨場感等をより強調する両眼視差が生じ易い。そのため、空間像I’(映像や画像等)のコントラストや鮮明さが強くなるとともに、この空間像I’をより遠くから視認することが可能になる。上記ハウジングやケース等の上面を、鑑賞者に向かって上り傾斜面とする構成は、他の実施形態に適用してもよいことは勿論である。
【0054】
なお、上記各実施形態の展示装置に用いる、パネル状の結像光学素子(A)としては、上記構造のマイクロミラーアレイ1の他にも、平板状の透明基板の表面に、回転刃を用いたダイシング加工により、互いに平行な複数本の直線状溝が所定の間隔で形成された2枚または1枚の光学素子(マイクロミラーアレイB1,B2,B3,B4、図15図19参照)を使用することもできる。
【0055】
これらのマイクロミラーアレイB1,B2,B3,B4は、表面に複数本の平行溝が設けられた2枚の光学素子(基板)の一方を90°回転させた状態で重ね合わせる(図15,16および図17図18)か、あるいは、1枚の平板状基板の表裏面それぞれに、平面視互いに直交する複数本の平行溝が形成されている(図19)ことにより、基板表裏方向(上下方向)から見た場合、一方の平行溝グループと他方の平行溝グループとが平面視直交する交差箇所(格子の交点)に、それぞれ、一方の平行溝グループの光反射性の垂直面(壁面)と他方の平行溝グループの光反射性の垂直面(壁面)とからなるコーナーリフレクタが形成されるようになっている。
【0056】
また、上記コーナーリフレクタを構成する、上記一方の基板の平行溝グループの光反射性の壁面と他方の基板の平行溝グループの光反射性の壁面とは、立体的(三次元的)に見た場合、いわゆる「ねじれの位置」関係にある。また、上記各平行溝およびその光反射性の壁面が、回転刃を用いたダイシング加工により形成されているため、上記コーナーリフレクタにおける光反射面のアスペクト比〔高さ(基板厚さ方向の長さ)/幅(基板水平方向の幅)の比〕を高くする等、光学素子の光学性能の調整を、比較的簡単に行うことができるという点で有利である。
【0057】
上記各マイクロミラーアレイの構造を、個別により詳しく説明すると、図15図16に示すマイクロミラーアレイB1は、これを構成する各光学素子(21,21’)が、透明な平板状の基板21,21’の上側の表面21a,21’aに、回転刃を用いたダイシング加工により、互いに平行な直線状の溝21gまたは溝21’gが、所定の間隔で複数本形成されている。
【0058】
そして、上記マイクロミラーアレイB1は、これら同じ形状の2枚の光学素子(基板21,21’)を用いて、図16のように、上側の一方の基板21’を表裏反転させ、この基板21’を下側の他方の基板21に対して(平面上で)90°回転させた状態で、上側の基板21’における溝21’gが形成された表面21’aを、下側の基板21における溝21gが形成された表面21aに当接させ、これら基板21,21’どうしを上下に重ね合わせて固定することにより、各基板21,21’上に設けられた各溝21gと溝21’gの連続方向が平面視互いに直交する一組のアレイM1(図15)として構成されている。
【0059】
同様に、図17に示すマイクロミラーアレイB2は、各基板21,21’上に設けられた各溝21gと溝21’gの連続方向が平面視互いに直交するように、上側の一方の基板21’を下側の他方の基板21に対して回転(水平面上で90°)させた状態で、下側の基板21における溝21gが形成された表面21aに、上側の基板21’の裏面(溝21’gが形成されていない)を当接させ、これら基板21,21’どうしを上下に重ね合わせて固定することにより、一組のアレイB2として構成されている。
【0060】
さらに、図18に示すマイクロミラーアレイB3は、上記と同じ形状・製法の2枚の光学素子(基板21,21’)を用いて、下側の一方の基板21’を表裏反転させ、この基板21’を上側の他方の基板21に対して(水平に)90°回転させた状態で、上側の基板21の裏面と下側の基板21’の裏面とを突き合わせ、これら基板21,21’どうしを上下に重ね合わせて固定することにより、各基板21,21’上に設けられた各溝21gと溝21’gの連続方向が平面視互いに直交する一組のアレイB3として構成されている。
【0061】
そして、図19に示すマイクロミラーアレイB4は、透明な平板状の基板31の上側の表面31aおよび下側の裏面31bに、それぞれ、回転刃を用いたダイシング加工により、互いに平行な直線状の溝31gおよび溝31g’が、所定の間隔で複数本形成されており、これら表面31a側の各溝31gと裏面31b側の各溝31g’とは、その形成方向(連続方向)が平面視互いに直交するように形成されている。
【0062】
上記各マイクロミラーアレイB1,B2,B3,B4を用いた展示装置によっても、前記マイクロミラーアレイ1を用いた展示装置と同様、ディスプレイDに表示された平面的な二次元画像I(映像等)を、奥行き感を持った擬似的な立体像(立体的二次元画像、空間像I’)として表示(投影)することができる。しかも、上記展示装置は、その使用するマイクロミラーアレイ(B1,B2,B3,B4)が安価なため、装置全体のコストを低減できるという利点がある。
【0063】
なお、上記各実施形態において筐体(ケース10,ハウジング20等)の上面に配置された展示物としては、モデル的に直方体(柱状)の物や、フィギュア等を例示したが、使用する展示物としては、樹脂,金属,陶器や紙等からなる、手に取ることのできる立体物、例えば、一般的な商品(小物)の他に、マスコット等のキャラクター商品や、乗り物,建物,動植物,天体等の模型等を用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の展示装置は、製品や商品等の立体物の周りに、関連する動画を投影するのに適しており、ジオラマや、プラスチック・モデル,ソリッドモデル,ガレージキット,ペーパーモデル等、あるいは、ミニカー,食玩,フィギュア等の展示・陳列用途に好適である。また、キャラクターや商品模型等を用いた商業利用の他、立体モデルだけでは表現し難い化学物質の構造の映像化等、学術・教育分野でも利用することができる。
【符号の説明】
【0065】
1 マイクロミラーアレイ
2 ディスプレイ
2a 表示面
10 ケース
10a 上面
D,F 展示物
M1 マーク
I’ 空間像
o 結像光学素子上面の中心
X 結像光学素子上面の対角長さ
L 結像光学素子上面の中心と展示物位置案内手段の間の距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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