【実施例1】
【0019】
図1、
図2は、実施例1に係り、
図1は、映像配信システムの概念図、
図2は、映像配信システムのブロック図である。
【0020】
図1、
図2のように、本実施例の映像配信システムは、ウェディング・カード・システムとして適用したものであり、サーバー1と映像情報送信端末3とユーザー配布用のカード5と端末装置である映像表示可能な携帯端末7とを備え、サーバー1と映像情報送信端末3と携帯端末7とがインターネット接続される。
[サーバー]
サーバー1は、撮像した映像情報を映像情報送信端末3で送信することでアップ・ロード可能であり、通信部9と記憶部11と制御部13とを備えている。
【0021】
通信部9は、映像情報送信端末3及び携帯端末7との間で、通信による情報の送受信を行うインターフェイスである。
【0022】
記憶部11は、各種のプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域としてのRAM(Random Access Memory)、補助記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)等を有する。この記憶部11には、映像情報送信端末3から送信された映像情報が、音情報及び番地情報に関連して記憶される。
【0023】
制御部13は、記憶部11内のプログラムを実行することで、映像受信処理部15、映像送信処理部17、番地付け処理部19として動作する。
【0024】
映像受信処理部15は、映像受信処理機能を実現し、映像情報送信端末3から送信された映像情報を受信し、記憶部11に映像情報として記憶させる。
【0025】
映像送信処理部17は、映像送信処理機能を実現し、携帯端末7から送信された音情報を受信処理し、音情報に含まれる波形の一致により番地情報を特定し、番地情報が一致する映像情報を携帯端末7に送信する。
【0026】
番地付け処理部19は、番地付け処理機能を実現し、映像情報送信端末3から送信された映像情報を加工し、映像情報に対し音情報に関連した番地付けがなされ、記憶部11に番地情報として記憶させる。
[映像情報送信端末]
映像情報送信端末3は、例えばPC(Personal computer)で構成され、
図1で示す結婚式場20において、式の様子を撮像した映像をサーバー1に送信するものであり、通信部21、記憶部23、制御部25を備えている。撮像した映像は、デジタル・カメラ(図示せず)やビデオ・カメラ(図示せず。)で撮像した動画或いは静止画の何れでもよい。
【0027】
通信部21は、サーバー1との間で、通信による情報の送受信を行うインターフェイスである。
【0028】
記憶部23は、各種のプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域としてのRAM(Random Access Memory)、補助記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)等を有する。この記憶部21には、入力された映像情報が記憶される。
【0029】
制御部25は、記憶部21内のプログラムを実行することで、映像入力制御部27、映像送信制御部29として動作する。
【0030】
映像入力制御部27は、撮像されて入力された映像を記憶部23に記憶させる。
【0031】
映像送信制御部29は、記憶部23から映像情報をサーバー1へ送信し、サーバー1が前記のように記憶部11に記憶する。
【0032】
映像情報送端末3は、結婚式場に備え、撮像後に直ちに映像情報に番地付けの加工を施し、映像情報及び番地情報をアップ・ロードするように構成することもできる。
[端末装置]
携帯端末7は、音を信号として入力し映像情報をサーバー1からダウン・ロードして画面に表示可能な端末装置であり、例えばコンピュータ機能を併せ持った携帯端末であるスマート・フォンにより構成されている。携帯端末7は、タブレット端末等で構成することもでき、端末装置としては、PC等で構成することもできる。
【0033】
携帯端末7は、音情報を受信し、その音情報をサーバー1に送信し、番地情報に一致する映像情報をサーバー1から受信し、表示するものである。この携帯端末7は、通信部31、表示部33、マイク35、記憶部37、制御部39を備えている。
【0034】
通信部31は、サーバー1との間で、通信による情報の送受信を行うインターフェイスである。
【0035】
表示部33は、サーバー1から受信した映像情報を画面表示するものである。
【0036】
マイク35は、カード5から発生する音情報を入力するものである。
【0037】
記憶部37は、各種のプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域としてのRAM(Random Access Memory)、補助記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)等を有する。この記憶部37に記憶されている。プログラムは、本実施例において予めダウン・ロードしたアプリケーションを含む。
【0038】
制御部39は、記憶部37内のアプリケーションを実行することで、音情報送信処理部41、映像受信処理部43として動作する。
【0039】
音情報送信処理部41は、マイク33で入力した音情報をサーバー1に送信する。
【0040】
映像受信処理部43は、サーバー1からダウン・ロードされた映像を受信し、表示部33に画面表示させる。
[カード]
図1のカード5は、映像情報に関連させた音を発することが可能なユーザー配布用の携行搬送媒体であり、例えばNO1〜NO3までの番地付けがなされたボタン45、47、49が備えられている。それぞれのボタン45、47、49を押すと、番地付けがなされた異なる音が発せられる。この番地付けは、サーバー1の番地情報に対応している。カード5が発する音情報は、人にはほとんど聞こえない周波数(例えば、18khz)の音とし、携帯端末7との間で音通信を行う。
【0041】
カード5の材質は、紙、プラスチック、金属等が採用され、特に限定はされない。
【0042】
カード5は、多数枚が用意され、封書51等として招待客53に引き出物と併せて配布等されるものでる。
【0043】
カード5は、カード状の携行搬送媒体の一例であり、携行搬送媒体としては、必ずしもカード状である必要はなく、メッセージが書かれた書状、冊子、葉書、引き出物として配布される立体物等、音を出すことができればよい。
【0044】
ボタン45、47、49を押すことによることに代えて、書状、冊子を開くことで音を発生させてもよい。ボタンに代えて、スライ部、折り曲げ部、引き出し部等の可動部に代えることもできる。
【0045】
映像情報が単一であれば、音情報は、単一種でもよく、単一の映像情報及び音情報の場合、必ずしも番地付けは必要としない。
[映像配信処理]
(アップ・ロード)
図3は、映像情報のアップ・ロードを示すフローチャートである。
【0046】
ステップS1(以下、ステップの語は省略する。)では、「カメラ側から撮像データの送信」が行われ、映像情報送信端末3のUSBポートに接続されたデジタル・カメラ(図示せず)やビデオ・カメラ(図示せず。)により、撮像した動画或いは静止画の映像情報が映像入力制御部25の制御で入力される。入力された映像情報は、記憶部23に記憶され、S2に移行する。
【0047】
S2では、「サーバー側で撮像データの受信」が行われ、映像送信制御部29の制御で送信された映像情報が、サーバー1に送信され、S3に移行する。
【0048】
S3では、「サーバーに撮像データの記憶」により、サーバー1の映像受信処理部15の制御により記憶部11に映像情報が記憶される。サーバー1では、番地付け処理部19の制御により、記憶部11の映像情報を加工し、番地付けがなされる。
【0049】
番地付けは、本実施例において、「入場シーン」がNO1、「ケーキ入力シーン」がNO2、「新郎挨拶シーン」がNO3等と番地付けされ、番地情報として記憶部11に記憶される。記憶部11には、番地情報に関連して音情報も記憶させる。音情報は、電気信号に変換されており、番地情報毎に異なる波形パターンを含んでいる。この波形パターンの一致により音情報から番地情報を特定し、番地情報から映像情報を特定する。
【0050】
(ダウン・ロード)
図4は、映像情報のダウン・ロードを示すフローチャートである。
【0051】
ステップS11では、「携帯端末が音受信」の処理が行われる。この処理に際し、カード5のボタン45、47、49の何れかが押されると、NO1〜NO3の番地付けがなされた音が発せられ、携帯端末7のマイク33で受信され、音情報送信処理部41の処理により電気信号に変換され、サーバー1に送信され、S12に移行する。
【0052】
S12では、「NO1〜3の何れの音か?」をサーバー1の映像送信処理部17の処理により判別し、S13、S14、S16の何れかに移行する。
【0053】
S13は、NO1の判別により「入場シーン受信・表示」が行われ、映像送信処理部17がNO1の番地情報に対応した「入場シーン」の映像情報を記憶部11から読み出し、携帯端末7に送信する。
【0054】
この送信により携帯端末7の映像受信処理部43が表示部33の画面に「入場シーン」を表示させる。
【0055】
S14は、NO2の判別により「ケーキ入刀シーン受信・表示」が行われ、映像送信処理部17がNO2の番地情報に対応した「ケーキ入刀シーン」の映像情報を記憶部11から読み出し、携帯端末7に送信する。
【0056】
この送信により携帯端末7の映像受信処理部43が表示部33の画面に「ケーキ入刀シーン」を表示させる。
【0057】
S15は、NO3の判別により「新郎挨拶シーン受信・表示」が行われ、映像送信処理部17がNO3の番地情報に対応した「新郎挨拶シーン」の映像情報を記憶部11から読み出し、携帯端末7に送信する。
【0058】
この送信により携帯端末7の映像受信処理部43が表示部33の画面に「新郎挨拶シーン」を表示させる。
【0059】
こうして、ダウン・ロードされた映像情報は、携帯端末7の表示部33に適宜画面表示させることがで、カード5さえあれば、何時でも、簡単に結婚式の様子を再生することができる。
【0060】
このように、結婚式場20で撮像した映像情報を、サーバー1にアップ・ロードし、招待客53には、番地付けされた音を発することができるカード5を配布する。
【0061】
招待客53が、帰路等においてカード5のボタン45、47、49の何れかを押すと、NO1〜NO3の何れかの番地付けがなされた音が発せられ、携帯端末7のマイク33で受信され、その音情報に応じた映像情報がサーバー1から送信され、携帯端末7の表示部33の画面に表示させることができる。
【0062】
カード5を配布するだけでサーバー1にアップ・ロードされた映像情報を端末装置3のスマート・フォンに表示することができる。
[実施例の効果]
本実施例のウェディング・カード・システムでは、デジタル・カメラ(図示せず)やビデオ・カメラ(図示せず。)により撮像した動画或いは静止画の映像情報を受信して記憶するサーバー1と、映像情報に関連させた音を発することが可能なユーザー配布用のカード5と、音を信号として入力し映像情報をサーバー1からダウン・ロードして画面に表示可能な携帯端末7であるスマート・フォンを備えた。
【0063】
このため、カード5を配布するだけでサーバー1にアップ・ロードされた映像情報を端末装置3のスマート・フォンに簡単に表示することができる。
【0064】
サーバー1は、映像情報を番地付けして記憶し、携帯端末7は、番地付けされた音を発生させるためのボタンを備えた。
【0065】
このため、番地付けされた音を簡単に選択し、発することができる。
【0066】
カード5のボタン45、47、49は、異なる音情報を発生するために複数備えられ、サーバー1には、各音情報に対応した複数の映像情報が記憶されている。
【0067】
このため、ボタン45、47、49を選択操作するだけで、結婚式等の異なるシーンを簡単に再生することができる。
【0068】
携行搬送媒体は、カード5である。
【0069】
このため、結婚式場20等で多数の人に簡単に短時間で配布することができる。
【実施例2】
【0070】
図5は、映像配信システムの
図1に対応する概念図である。
【0071】
本実施例では、P・M・O(Pass Message On)システムとして、ウェディング・カード・システム以外のものを示す。
【0072】
本発明は、ウェディング・カード・システム以外に、子供の教育システム、コンサート・システム、イベント・システム、ホームパーティー・システム、宣伝広告システム、郵便システム、スポーツ観戦システム等と、人が集まり、映像が撮れる場所等で撮像した映像を配信する場合、広告映像を不特定の人に配信する場合等にも、適用することができる。
【0073】
このシステムにおいて、プレゼント、購入、配布等の手段により、カード55、絵本57、フィギャー或いは縫いぐるみ59等を、招待客や不特定の人54に配布し頒布することになる。カード55、絵本57、フィギャー或いは縫いぐるみ59等には、単一又は複数種の音を発生するボタンや可動部、その他を備えさせる。絵本57の場合は、絵本を開くときにページ毎に異なる音通信を行わせることもできる。
【0074】
カード55、絵本57、フィギャー或いは縫いぐるみ59等は、予めアプリケーションをダウン・ロードした携帯端末7等と音通信を行い、サーバー1にアップ・ロードした映像情報を携帯端末7等に手軽に表示させることができる。
【0075】
さらに述べると、子供の教育システムでは、教科書或いはドリル毎に対応させた映像をアップ・ロードし、教科書或いはドリル等を音通信を行う携行搬送媒体とする。
【0076】
コンサート・システムでは、コンサートのシーンを映像として撮像し、コンサートのチケット、或いはその他の配布物を携行搬送媒体とする。
【0077】
イベント・システムでは、各種イベントのシーンを映像として撮像し、イベントのチケット、或いはその他の配布物を携行搬送媒体とする。
【0078】
ホームパーティー・システムでは、ホームパーティーのシーンを映像として撮像し、用意したカード、或いはその他の配布物を携行搬送媒体とする。バースデーパーティでは、バースデーメッセージを映像としてもよい。
【0079】
宣伝広告・システムでは、広告対象を映像として撮像し、チラシ、その他の配布物を携行搬送媒体とする。
【0080】
郵便システムでは、ビデオレター等の伝達したい対象を映像とし、葉書等を携行搬送媒体とする。
【0081】
スポーツ観戦システムでは、スポーツ観戦のシーンを映像として撮像し、入場チケット、或いはその他の配布物を携行搬送媒体とする。