特許第6197678号(P6197678)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6197678
(24)【登録日】2017年9月1日
(45)【発行日】2017年9月20日
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/12 20060101AFI20170911BHJP
   H01G 11/14 20130101ALI20170911BHJP
   H01G 9/12 20060101ALI20170911BHJP
【FI】
   H01M2/12 101
   H01G11/14
   H01G9/12 B
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-23543(P2014-23543)
(22)【出願日】2014年2月10日
(65)【公開番号】特開2015-153471(P2015-153471A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2016年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】小田切 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】篠田 英明
【審査官】 高木 康晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−059496(JP,A)
【文献】 特開2003−323877(JP,A)
【文献】 再公表特許第98/052237(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/12
H01G 9/12
H01G 11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体が収容されたケースに、当該ケース内の圧力をケース外に開放させる圧力開放弁を有する蓄電装置において、
前記圧力開放弁は、交差溝と、前記交差溝の端部付近に延設されている端部溝とを有し、
前記交差溝に沿って延長し、前記圧力開放弁の周縁と交差する仮想直線を想定したとき、前記仮想直線と前記圧力開放弁の周縁とによって囲まれる領域であって、かつ前記交差溝の交差部を中心として点対称である一対の領域の組が2組想定され、
前記2組の一対の領域の組のうち、一方の組である第1の組の面積が他方の組である第2の組の面積以上であり、
前記端部溝は、前記第1の組を構成する前記一対の領域のうち、1つの領域を区画する前記仮想直線に沿う前記交差溝の各端部付近から同一の前記領域内で互いに接近する方向にそれぞれ延設されており、
前記同一の領域内の前記端部溝のうち、少なくとも一方の端部溝は、前記交差溝の端部から離間する側の端部に前記圧力開放弁の内周側に屈曲する屈曲部を有していることを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記同一の領域内の前記端部溝のいずれも前記屈曲部を有しており、
前記屈曲部は、前記圧力開放弁の内周側に延在する直線溝を有し、
前記同一の領域内の前記屈曲部が有する直線溝に沿って延長する仮想線をそれぞれ想定したときに、前記直線溝よりも前記圧力開放弁の内周側において、前記仮想線が交差しない請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記屈曲部の強度は、前記交差溝の強度以上である請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記端部溝は前記交差溝の端部に繋がっている請求項1〜3のうち何れか一項に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記圧力開放弁は周縁に弧部を含み、
前記端部溝は弧溝を含み、
前記弧溝は前記弧部に沿っている請求項1〜4のうち何れか一項に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記蓄電装置は、二次電池である請求項1〜5のうち何れか一項に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース内の圧力をケース外に開放させる圧力開放弁を有する蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、原動機となる電動機への供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン電池などの二次電池が搭載されている。二次電池は、例えば、特許文献1に記載されるように、ケースに電極組立体と電解液が収容されており、ケースの壁面にはケース内の圧力をケース外に開放させる圧力開放弁が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4881409号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧力開放弁の弁体には、ケース内の圧力が所定圧に達したときに弁体の開裂を促進させる開裂溝が設けられている。例えば、図7に示すように、特許文献1に記載の圧力開放弁420には、弁体421の表面421aの中央に中央溝436が延設されている。中央溝436は、直線状に延びる一本の直線溝436aと、直線溝436aの両端部のそれぞれから斜め方向に延在する2本の直線溝441,442とで構成されている。そして、弁体421では、各直線溝441,442の端部441a,442aから、それぞれ弧溝437,438が延設されている。
【0005】
特許文献1に記載の圧力開放弁420では、弁体421が開裂する際に、弧溝437を延長する仮想線Y43,Y44に沿って折れ曲がるとともに、弧溝438を延長する仮想線Y45,Y46に沿って折れ曲がることになる。ここで、仮想線Y43,Y44及び仮想線Y45,Y46はそれぞれ円弧状に交差しているため、折り曲げ線が円弧状となり、折り曲げ線に沿って開裂しやすくなる。そして、弁体421が切断されやすくなるため、図8に示すように破片が飛散するおそれがある。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、圧力開放弁の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる蓄電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する蓄電装置は、電極組立体が収容されたケースに、当該ケース内の圧力をケース外に開放させる圧力開放弁を有するものである。圧力開放弁は、交差溝と、交差溝の端部付近に延設されている端部溝とを有し、交差溝に沿って延長し、圧力開放弁の周縁と交差する仮想直線を想定したとき、仮想直線と圧力開放弁の周縁とによって囲まれる領域であって、かつ交差溝の交差部を中心として点対称である一対の領域の組が2組想定され、2組の一対の領域の組のうち、一方の組である第1の組の面積が他方の組である第2の組の面積以上である。端部溝は、第1の組を構成する一対の領域のうち、1つの領域を区画する仮想直線に沿う交差溝の各端部付近から同一の領域内で互いに接近する方向にそれぞれ延設されており、同一の領域内の端部溝のうち、少なくとも一方の端部溝は、交差溝の端部から離間する側の端部に圧力開放弁の内周側に屈曲する屈曲部を有している。
【0008】
上記構成によれば、圧力開放弁が開裂する際に、その開裂が仮に交差溝から端部溝にまで及んでも、少なくとも一方の端部溝では屈曲部に沿って開裂が進むため、圧力開放弁が切断され難い。その結果、圧力開放弁の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる。
【0009】
同一の領域内の端部溝のいずれも屈曲部を有している形態では、例えば屈曲部は、圧力開放弁の内周側に延在する直線溝を有し、同一の領域内の屈曲部が有する直線溝に沿って延長する仮想線をそれぞれ想定したときに、直線溝よりも圧力開放弁の内周側において、仮想線が交差しないことが好ましい。
【0010】
上記構成によれば、圧力開放弁が開裂する際に、その開裂が仮に交差溝から端部溝にまで及ぶと、双方の端部溝で屈曲部に沿って開裂が進む。このとき、端部溝に沿って延長する仮想線に沿って開裂が進むが、これら仮想線が交差していないため、圧力開放弁が切断され難い。その結果、圧力開放弁の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる。
【0011】
屈曲部としては、例えばその強度が、交差溝の強度以上であるものが好ましい。
上記構成によれば、圧力開放弁が開裂する際に、その開裂が仮に交差溝から端部溝にまで及んだとしても、交差溝の強度以上の強度を有する屈曲部で開裂が食い止められやすくなる。このため、圧力開放弁の開裂に際して破片が飛散することをさらに抑制することができる。
【0012】
端部溝は、例えば交差溝の端部に繋がっていることが好ましい。
圧力開放弁の開裂が交差溝から端部溝に伝わりやすくなるため、第1の組の領域での開放を促進させることができる。したがって、ケース内の圧力を迅速に開放させることができる。
【0013】
圧力開放弁がその周縁に弧部を含み、端部溝が弧溝を含む形態では、例えば弧溝が弧部に沿っているものが好ましい。
上記構成によれば、圧力開放弁の周縁に沿って圧力開放弁を開放させることができる。したがって、圧力開放弁の開口を大きくすることができ、ケース内の圧力を迅速に開放させることができる。
【0014】
上記蓄電装置において、前記蓄電装置の好適な例としては、二次電池を挙げることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、圧力開放弁の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】二次電池の外観を示す斜視図。
図2】弁体の表面を示す平面図。
図3】別例における弁体の表面を示す平面図。
図4】別例における弁体の表面を示す平面図。
図5】別例における弁体の表面を示す平面図。
図6】別例における弁体の表面を示す平面図。
図7】従来の弁体の表面を示す平面図。
図8】従来の弁体が開裂した際の弁体の表面を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、蓄電装置を具体化した一実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11に電極組立体12が収容されている。また、ケース11には、電極組立体12とともに電解液も収容されている。ケース11は、有底筒状のケース本体13と、ケース本体13に電極組立体12を挿入する開口部を閉塞する平板状の蓋体14とからなる。ケース本体13と蓋体14は、何れも金属製(例えば、ステンレス製やアルミニウム製)である。また、この実施形態の二次電池10は、ケース本体13が有底四角筒状であり、蓋体14が矩形平板状であることから、その外観が角型をなす角型電池である。また、この実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
【0018】
電極組立体12は、正極電極、負極電極、及び正極電極と負極電極とを絶縁するセパレータを有する。正極電極は、正極金属箔(アルミニウム箔)の両面に正極活物質を塗工して構成される。負極電極は、負極金属箔(銅箔)の両面に負極活物質を塗工して構成される。そして、電極組立体12は、複数の正極電極と複数の負極電極とを交互に積層するとともに、両電極の間にセパレータを介在した積層構造とされている。また、電極組立体12には、正極端子15及び負極端子16が電気的に接続されている。これら正極端子15及び負極端子16の各一部分は、蓋体14からケース11外に露出している。また、正極端子15及び負極端子16には、ケース11から絶縁するためのリング状の絶縁リング17aがそれぞれ取り付けられている。
【0019】
ケース11の蓋体14には、ケース11(ケース本体13)内に電解液を注入するための注液孔14cが穿設されており、注液孔14cは封止部材19によって閉塞されている。また、ケース11の蓋体14は、ケース11内の圧力が上昇し過ぎないように、ケース11内の圧力が所定の圧力である開放圧に達した場合に開裂し、ケース11内の圧力をケース11外に開放させる圧力開放弁20を有する。圧力開放弁20の開放圧は、ケース11自体やケース本体13と蓋体14との接合部に亀裂や破断などが生じ得る前に開裂し得る圧力に設定されている。そして、圧力開放弁20は、蓋体14の板厚よりも薄い薄板状の弁体21を有する。弁体21は、蓋体14の表面14aに凹設された凹部22の底に位置しており、蓋体14と一体的に成形されている。すなわち、圧力開放弁20は、弁体21上の表面21aがケース11の蓋体14の表面14aの一部となっている。
【0020】
図2に示すように、この実施形態の圧力開放弁20は、平行な2つの直線部31,32を弧部33,34で繋いだトラック形状の周縁を有する。なお、圧力開放弁20の弁体21は、圧力開放弁20の周縁に沿っており、圧力開放弁20と同様にトラック形状である。
【0021】
弧部33は、一方の端部が直線部31の一方の端部に繋がっているとともに、他方の端部が直線部32の一方の端部に繋がっている。弧部34は、一方の端部が直線部31の他方の端部に繋がっているとともに、他方の端部が直線部32の他方の端部に繋がっている。要するに、この実施形態において、直線部31,32の一方の端部は、その全体を弧状とした弧部33で繋がっているとともに、直線部31,32の他方の端部は、その全体を弧状とした弧部34で繋がっている。
【0022】
また、弁体21は、表面21aに開裂溝を有する。開裂溝は、交差溝36と、交差溝36の端部から延設される2本の端部溝37及び2本の端部溝38と、直線部31,32に沿う2本の直線溝39及び2本の直線溝40と、からなる。この実施形態において、交差溝36と、端部溝37,38と、直線溝39,40とは、何れも断面形状がV字状をなす溝である。
【0023】
交差溝36は、弁体21の中央において交差部PでX字状に交差する2本の直線溝41,42からなる。直線溝41,42に沿って延長される仮想直線Y1,Y2は、圧力開放弁20の周縁と交差する。なお、本実施形態の仮想直線Y1,Y2は、直線溝41,42を直線溝41,42の幅方向で二等分する線としてそれぞれ想定される仮想線である。
【0024】
2本の直線溝39のうち、一方の直線溝39は、端部溝37の弧溝37aのうちで直線溝41の端部41aと繋がる端部と繋がっており、この弧溝37aの端部から弧部34に近づく方向に直線部31に沿って延在している。2本の直線溝39のうち、他方の直線溝39は、端部溝37の弧溝37aのうちで直線溝42の端部42bと繋がる端部と繋がっており、この弧溝37aの端部から弧部34に近づく方向に直線部32に沿って延在している。
【0025】
2本の直線溝40のうち、一方の直線溝40は、端部溝38の弧溝38aのうちで直線溝42の端部42aと繋がる端部と繋がっており、この弧溝38aの端部から弧部33に近づく方向に直線部31に沿って延在している。2本の直線溝40のうち、他方の直線溝40は、端部溝38の弧溝38aのうちで直線溝41の端部41bと繋がる端部と繋がっており、この弧溝38aの端部から弧部33に近づく方向に直線部32に沿って延在している。
【0026】
2本の端部溝37は、圧力開放弁20の弧部33に沿う弧溝37aと、弧溝37aの端部に位置する屈曲部37bと、をそれぞれ有する。屈曲部37bのうち、弧溝37aと接続する側の端部とは反対側の端部は直線溝37cとなっている。また、2本の端部溝38も同様に、圧力開放弁20の弧部34に沿う弧溝38aと、弧溝38aの端部に位置する屈曲部38bと、をそれぞれ有する。屈曲部38bのうち、弧溝38aと接続する側の端部とは反対側の端部は直線溝38cとなっている。
【0027】
2本の端部溝37のうち、一方の端部溝37の弧溝37aは、直線溝41の一方の端部41aに繋がっており、弧部33に沿って延在している。2本の端部溝38のうち、一方の端部溝38の弧溝38aは、直線溝42の一方の端部42aに繋がっており、弧部34に沿って延在している。また、2本の端部溝37のうち、他方の端部溝37の弧溝37aは、直線溝42の他方の端部42bに繋がっており、弧部33に沿って延在している。2本の端部溝38のうち、他方の端部溝38の弧溝38aは、直線溝41の他方の端部41bに繋がっており、弧部34に沿って延在している。
【0028】
2本の端部溝37の弧溝37aは、その両端部のうちで直線溝41,42の端部41a,42bに繋がる端部とは反対側の端部が互いに接近する方向にそれぞれ延在されている。2本の端部溝38の弧溝38aは、その両端部のうちで直線溝41,42の端部41b,42aに繋がる端部とは反対側の端部が互いに接近する方向にそれぞれ延在されている。
【0029】
2本の端部溝37のうち、一方の端部溝37の屈曲部37bは、一方の端部溝37の弧溝37aの両端部のうち、直線溝41の端部41aに繋がる端部とは反対側の端部に位置する。すなわち、一方の端部溝37の屈曲部37bは、一方の端部溝37の弧溝37aの両端部のうち、直線溝41の端部41aから離間する側の端部に位置している。
【0030】
2本の端部溝37のうち、他方の端部溝37の屈曲部37bは、他方の端部溝37の弧溝37aの両端部のうち、直線溝42の端部42bに繋がる端部とは反対側の端部に位置する。すなわち、他方の端部溝37の屈曲部37bは、他方の端部溝37の弧溝37aの両端部のうち、直線溝42の端部42bから離間する側の端部に位置している。
【0031】
2本の端部溝38のうち、一方の端部溝38の屈曲部38bは、一方の端部溝38の弧溝38aの両端部のうち、直線溝42の端部42aに繋がる端部とは反対側の端部に位置する。すなわち、一方の端部溝38の屈曲部38bは、一方の端部溝38の弧溝38aの両端部のうち、直線溝42の端部42aから離間する側の端部に位置している。
【0032】
2本の端部溝38のうち、他方の端部溝38の屈曲部38bは、他方の端部溝38の弧溝38aの両端部のうち、直線溝41の端部41bに繋がる端部とは反対側の端部に位置する。すなわち、他方の端部溝38の屈曲部38bは、他方の端部溝38の弧溝38aの両端部のうち、直線溝41の端部41bから離間する側の端部に位置している。
【0033】
2本の端部溝37の屈曲部37bは、直線溝37cが弧部33から離間する方向に向けて延在する形状を有する。2本の端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cは、互いに離間するように延在されている。すなわち、2本の端部溝37の弧溝37a及び屈曲部37bに沿って延長する仮想線Y3,Y4をそれぞれ想定したときに、仮想線Y3,Y4が交差しない。なお、本実施形態の仮想線Y3,Y4は、端部溝37を端部溝37の幅方向で二等分する線としてそれぞれ想定される仮想線である。
【0034】
また、2本の端部溝38の屈曲部38bは、直線溝38cが弧部34から離間する方向に向けて延在する形状を有する。2本の端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cは、互いに離間するように延在されている。すなわち、2本の端部溝38の弧溝38a及び屈曲部38bに沿って延長する仮想線Y5,Y6をそれぞれ想定したときに、仮想線Y5,Y6が交差しない。なお、本実施形態の仮想線Y5,Y6は、端部溝38を端部溝38の幅方向で二等分する線としてそれぞれ想定される仮想線である。
【0035】
本実施形態の2本の端部溝37における屈曲部37bのうち、直線溝37cは、屈曲部37bと接続する弧溝37aの端部から離間するほどその深さが徐々に浅くなるように形成されている。また2本の端部溝38における屈曲部38bのうち、直線溝38cは、屈曲部38bと接続する弧溝38aの端部から離間するほどその深さが徐々に浅くなるように形成されている。2本の端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cと、2本の端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cとの深さは、直線溝41,42の深さよりも浅い。これにより、2本の端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cと、2本の端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cとは、直線溝41,42の強度よりも高い強度を有している。なお、本実施形態の2本の端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cと、2本の端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cとの幅は、直線溝41,42の幅と同程度の大きさである。
【0036】
そして、交差溝36に沿う仮想直線Y1,Y2を想定したとき、弁体21の表面21aには、仮想直線Y1,Y2と圧力開放弁20の周縁とによって囲まれる複数の領域S1,S2,S3,S4が想定される。領域S1と領域S2とは、直線部31,32を含む領域であり、互いに交差溝36の交差部Pを対称の中心として点対称である。すなわち、領域S1と領域S2とは、交差溝36の交差部Pを挟んで対向する一対の領域の組となっている。また、領域S3と領域S4とは、弧部33,34を含む領域であり、互いに交差部Pを対称の中心として点対称である。すなわち、領域S3と領域S4とは、交差溝36の交差部Pを挟んで対向する一対の領域の組となっている。そして、弁体21の表面21aには、領域S1,S2の組と領域S3,S4の組との2組の領域が想定される。また、弁体21の表面21aに有する4つの領域S1〜S4の面積は、第1の組としての領域S3,S4の組の方が、第2の組としての領域S1,S2の組に比較して大きい。すなわち、領域S3の面積が領域S1の面積よりも大きく、領域S2の面積よりも大きい。領域S4の面積が領域S1の面積よりも大きく、領域S2の面積よりも大きい。そして、領域S3の面積と領域S4の面積とを合わせた面積が、領域S1の面積と領域S2の面積とを合わせた面積よりも大きい。
【0037】
上記のように弁体21の表面21aに領域S1〜S4を想定した場合、直線溝41,42からそれぞれ延設されている端部溝37は、同一の領域S3に位置する。すなわち、2本の端部溝37のうち、一方の端部溝37の弧溝37a及び屈曲部37bと、他方の端部溝37の弧溝37a及び屈曲部37bとが、同一の領域S3内にそれぞれ位置している。
【0038】
また、上記のように弁体21の表面21aに領域S1〜S4を想定した場合、直線溝41,42からそれぞれ延設されている端部溝38は、同一の領域S4に位置する。すなわち、2本の端部溝38のうち、一方の端部溝38の弧溝38a及び屈曲部38bと、他方の端部溝38の弧溝38a及び屈曲部38bとが、同一の領域S4内にそれぞれ位置している。
【0039】
次に、本実施形態の作用について説明する。
弁体21の開裂溝には、ケース11の内側から加わる圧力によって応力が発生する。そして、ケース11内の圧力が開放圧に達すると、最も応力が集中している交差部P付近の直線溝41,42を起点として弁体21が開裂する。この開裂により、弁体21は、領域S1〜S4を区画する直線溝41,42に沿って4つの領域S1〜S4に分断される。また、直線溝41,42の開裂が端部溝37,38及び直線溝39,40に繋がる端部41a,41b,42a,42bに達すると、端部溝37,38及び直線溝39,40の開裂も始まる。
【0040】
このとき、本実施形態では、領域S3,S4の面積を領域S1,S2の面積に比較して大きくしているため、領域S3,S4の方が領域S1,S2に比較して受圧面積が大きい。このため、弁体21に対してケース11の内側から加わる圧力の受圧量は、領域S3,S4の方が領域S1,S2に比較して大きくなる。
【0041】
このように弁体21の表面21aに有する開裂溝が開裂すると、弁体21は、4つの領域S1〜S4に分断されつつ、外側にめくれ上がることによって、圧力開放弁20には大きな開口が生じる。そして、ケース11内の圧力は、圧力開放弁20に生じた開口を通じてケース11外に開放される。
【0042】
こうして弁体21が開裂する際には、端部溝37,38を延長する仮想線Y3,Y4,Y5,Y6に沿って弁体21が折れ曲がることとなる。ここで、仮に端部溝37,38が屈曲部37b,38bを有しておらず、弧溝37a,38aのみを有している場合では、とくに上記のように受圧面積の大きい領域S3,S4では作用する応力が大きくなるため、弧溝37a,38aに沿って開裂が進んで弁体21が切断されることにより、破片が飛散するおそれがある。
【0043】
本実施形態では、端部溝37,38が屈曲部37b,38bを有している。また、2本の端部溝37に沿って延長する仮想線Y3と仮想線Y4とが交差しない。2本の端部溝38に沿って延長する仮想線Y3と仮想線Y4とが交差しない。弁体21が開裂する際に、その開裂が仮に端部溝37,38の弧溝37a,38aまで及ぶと、仮想線Y3,Y4,Y5,Y6に沿って開裂が進む。このとき、同一の領域S3内では、仮想線Y3や仮想線Y4に沿ってそれぞれ開裂が進むが、この開裂は交差しないため、弁体21が切断されにくくなる。また、同一の領域S4内では、仮想線Y5や仮想線Y6に沿ってそれぞれ開裂が進むが、この開裂は交差しないため、弁体21が切断されにくくなる。
【0044】
また、本実施形態では、2本の端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cと、2本の端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cとは、直線溝41,42の強度よりも高い強度を有している。このため、弁体21が開裂する際に、その開裂が仮に端部溝37,38における屈曲部37b,38bの直線溝37c,38cまで及んだとしても、屈曲部37b,38bで開裂が食い止められやすくなり、弁体21が切断されにくくなる。
【0045】
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)端部溝37,38が屈曲部37b,38bを有するため、端部溝37,38では屈曲部37b,38bに沿って開裂が進むようになり、弁体21が切断され難くなる。その結果、圧力開放弁20の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる。
【0046】
(2)仮想線Y3と仮想線Y4とが交差しないように端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cを延在させている。また、仮想線Y5と仮想線Y6とが交差しないように端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cを延在させている。このため、仮想線Y3,Y4,Y5,Y6に沿って開裂が進む際に、弁体21が切断され難い。その結果、圧力開放弁20の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる。
【0047】
(3)端部溝37,38における屈曲部37b,38bの直線溝37c,38cは、直線溝41,42の強度よりも高い強度を有している。このため、圧力開放弁20の開裂に際して破片が飛散することをさらに抑制することができる。
【0048】
(4)端部溝37,38の弧溝37a,38aと交差溝36の直線溝41,42の端部41a,41b,42a,42bとを繋げたため、圧力開放弁20の開裂が交差溝36から端部溝37,38に伝わりやすくなっている。このため、領域S3,S4での弁体21の開放を促進させることができ、ケース11内の圧力を迅速に開放させることができる。
【0049】
(5)端部溝37,38は圧力開放弁20の周縁に沿っているため、圧力開放弁20の周縁に沿って圧力開放弁20を開放させることができる。したがって、圧力開放弁20の開口を大きくすることができ、ケース11内の圧力を迅速に開放させることができる。
【0050】
(6)端部溝37,38は、弧溝37a,38aを含んでいるため、圧力開放弁20が開裂する際に、弧溝37a,38aに沿って滑らかに圧力開放弁20が折れ曲がるようになる。このため、圧力開放弁20の開裂を促進させることができる。
【0051】
(7)本実施形態の圧力開放弁20の弁体21のように、弧部を有する形状で構成されている弁体では、開口面積を大きくする等の理由により、弧部に沿う弧溝を弁体の表面に設けることが望ましい。こうした弧溝は直線溝と比較して開裂し難い。このため、弧溝の開裂が進展せずに弁体の開口面積として十分な面積が得られず、ケース内の圧力を開放させるときの迅速性が損なわれるおそれがある。本実施形態の圧力開放弁20では、圧力開放弁20の弧部33,34に沿う弧溝37a,38aが位置する領域S3,S4の受圧面積を、領域S1,S2の受圧面積と比較して大きくしている。このため、弧溝37a,38aを有する圧力開放弁20であっても、弧溝37a,38aの開裂が促進されることで領域S3,S4が外側に開き易くなる。その結果、圧力開放弁20の開口を大きくすることができ、ケース11内の圧力を迅速に開放させることができる。また、本実施形態では、弁体21が端部溝37,38の弧溝37a,38a及び屈曲部37b,38bに沿って折れ曲がるため、圧力開放弁20の領域S3,S4の受圧面積を大きくしても、折り曲げ線に沿って切断されにくくなり破片が飛散することを抑制することができる。
【0052】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
図3に示すように、圧力開放弁として、全体が長方形状であり、かつ四隅が弧状の周縁を有する圧力開放弁120を採用しても良い。この形態では、圧力開放弁120の周縁が、一対の直線部131,132と一対の直線部133,134とを弧部133a,133b,134a,134bで繋いだ形状をなしている。2本の端部溝137は、直線溝137a,137cと、これら直線溝137a,137cの端部を繋ぐ弧溝137bと、直線溝137cの端部のうち弧溝137bと繋がる端部とは反対側の端部に位置する屈曲部137dと、をそれぞれ有する。屈曲部137dの端部のうち、直線溝137cと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝137eとなっている。2本の端部溝138は、直線溝138a,138cと、これら直線溝138a,138cの端部を繋ぐ弧溝138bと、直線溝138cの端部のうち弧溝138bと繋がる端部とは反対側の端部に位置する屈曲部138dと、をそれぞれ有する。屈曲部138dの端部のうち、直線溝138cと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝138eとなっている。端部溝137,138のうち、直線溝137a,138aは圧力開放弁120の直線部131,132に沿っている。端部溝137,138のうち、弧溝137b,138bは圧力開放弁120の弧部133a,133b,134a,134bに沿っている。端部溝137,138のうち、直線溝137c,138cは圧力開放弁120の直線部133,134に沿っている。2本の端部溝137における屈曲部137dの直線溝137eは、互いに離間する方向に延在されている。すなわち、2本の端部溝137の直線溝137a、弧溝137b、直線溝137c、屈曲部137dに沿って延長する仮想線Y13,Y14をそれぞれ想定したときに、仮想線Y13,Y14が交差しない。2本の端部溝138の直線溝138eは、互いに離間する方向に延在されている。すなわち、2本の端部溝138の直線溝138a、弧溝138b、直線溝138c、屈曲部138dに沿って延長する仮想線Y15,Y16をそれぞれ想定したときに、仮想線Y15,Y16が交差しない。こうした形態によっても、上記実施形態で得ることができる効果と同様の効果を得ることができる。
【0053】
図4に示すように、端部溝は圧力開放弁の周縁に沿ってなくても良い。図4に例示した形態では、圧力開放弁220が、図2に示した圧力開放弁20と同様に、平行な2つの直線部231,232を弧部233,234で繋いだトラック形状の周縁を有する。2本の端部溝237は、図3に示した端部溝137と同様に、直線溝237aと、弧溝237bと、直線溝237cと、屈曲部237dと、をそれぞれ有する。屈曲部237dの端部のうち、直線溝237cと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝237eとなっている。2本の端部溝238は、図3に示した端部溝138と同様に、直線溝238aと、弧溝238bと、直線溝238cと、屈曲部238dと、をそれぞれ有する。屈曲部238dの端部のうち、直線溝238cと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝238eとなっている。これら端部溝237,238のうち、直線溝237a,238aが圧力開放弁220の直線部231,232に沿っている一方、弧溝237b,238b及び直線溝237c,238cが圧力開放弁220の弧部233,234に沿っていない。こうした形態によれば、上記実施形態で得ることができる効果(1)〜(4)、(6)、(7)と同様の効果を得ることができる。なお、図4に例示した形態以外の圧力開放弁及び端部溝によって端部溝が圧力開放弁の周縁に沿ってない場合でも、この変形例と同様の効果を得ることができる。
【0054】
図2に示す上記実施形態での圧力開放弁20や、図3及び図4に示す上記各変形例での圧力開放弁120,220において、直線溝39,40の端部に屈曲部を配置しても良い。こうした形態でも、直線溝39,40が端部溝として機能して、直線溝39,40の屈曲部に沿って開裂が進むようになり、弁体21が切断され難くなる。その結果、圧力開放弁20,120,220の開裂に際して破片が飛散することを抑制することができる。
【0055】
図2に示す上記実施形態での圧力開放弁20や、図3及び図4に示す上記各変形例での圧力開放弁120,220において、直線溝39,40を省略して、開裂溝として、交差溝36と端部溝37,38,137,138,237,238のみを配置しても良い。
【0056】
図5に示すように、圧力開放弁として、一対の直線部331,332と一対の直線部333,334とを角部で繋いだ周縁を有する圧力開放弁320を採用してもよい。図5に例示する圧力開放弁320では、周縁の四辺が同一長さであり、交差溝36の直線溝41,42に沿って延長する仮想直線Y1,Y2が圧力開放弁320の周縁の対角線上に位置している。すなわち、圧力開放弁320では、交差溝36の交差部Pを挟んで対向する領域S5,S6と領域S7,S8とが同一の面積を有している。また、圧力開放弁320の周縁の四隅には、直線部333,334に沿って延在する2つの端部溝337及び2つの端部溝338と、直線部331,332に沿って延在する2つの端部溝339及び2つの端部溝340とが位置している。2つの端部溝337は、直線部333に沿う直線溝337aと、直線溝337aの端部のうち直線溝41,42の端部41a,42bと繋がる端部とは反対側の端部に位置する屈曲部337bと、をそれぞれ有する。屈曲部337bの端部のうち、直線溝337aと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝337cとなっている。2つの端部溝337における屈曲部337bの直線溝337cは、互いに離間するようにそれぞれ延在されている。2つの端部溝338は、直線部334に沿う直線溝338aと、直線溝338aの端部のうち直線溝41,42の端部41b,42aと繋がる端部とは反対側の端部に位置する屈曲部338bと、をそれぞれ有する。屈曲部338bの端部のうち、直線溝338aと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝338cとなっている。2つの端部溝338における屈曲部338bの直線溝338cは、互いに離間するようにそれぞれ延在されている。2つの端部溝339は、直線部331に沿う直線溝339aと、直線溝339aの端部のうち直線溝41,42の端部41a,42aと繋がる端部とは反対側の端部に位置する屈曲部339bと、それぞれ有する。屈曲部339bの端部のうち、直線溝339aと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝339cとなっている。2つの端部溝339における屈曲部339bの直線溝339cは、互いに離間するようにそれぞれ延在されている。2つの端部溝340は、直線部332に沿う直線溝340aと、直線溝340aの端部のうち直線溝41,42の端部41b,42bと繋がる端部とは反対側の端部に位置する屈曲部340bと、それぞれ有する。屈曲部340bの端部のうち、直線溝340aと繋がる端部とは反対側の端部は直線溝340cとなっている。2つの端部溝340における屈曲部340bの直線溝340cは、互いに離間するようにそれぞれ延在されている。そして、2つの端部溝337に沿って延長する仮想線Y23,Y24が交差しない。2つの端部溝338に沿って延長する仮想線Y25,Y26が交差しない。2つの端部溝339に沿って延長する仮想線Y27,Y28が交差しない。2つの端部溝340に沿って延長する仮想線Y29,Y30が交差しない。こうした形態によっても、上記実施形態で得ることができる効果(1)〜(5)と同様の効果を得ることができる。
【0057】
図5に示した形態において、端部溝337,338,339,340が圧力開放弁320の周縁に沿うものでなくてもよい。こうした形態によれば、上記実施形態で得ることができる効果(1)〜(4)と同様の効果を得ることができる。
【0058】
図5に示した圧力開放弁320を、領域S7,S8の面積が領域S5,S6の面積よりも大きい関係にあるものに変更してもよい。こうした形態は、図5に示した圧力開放弁320から交差溝36の交差角度を変更することにより実現可能である。また、こうした形態では、端部溝339,340を省略して、開裂溝として、交差溝36と端部溝337,338のみを配置しても良い。要するに、互いの仮想線Y23,Y24,Y25,Y26が交差しない端部溝337,338が、領域S5,S6の組と領域S7,S8の組とのうち、一方の領域の組の面積以上の面積を有する他方の組の領域に少なくとも延設されていればよい。
【0059】
図6に示すように、2つの端部溝37における屈曲部37bの直線溝37cを互いに平行になるようにそれぞれ延在させても良い。要するに、同一の領域S3内の2つの端部溝37に沿って延長する仮想線Y3,Y4をそれぞれ想定したときに、仮想線Y3,Y4が交差しない範囲内であれば、直線溝37cの延在方向は自由に設定可能である。また、2つの端部溝38における屈曲部38bの直線溝38cを互いに平行になるようにそれぞれ延在させても良い。要するに、同一の領域S4内の2つの端部溝38に沿って延長する仮想線Y5,Y6をそれぞれ想定したときに、仮想線Y5,Y6が交差しない範囲内であれば、直線溝38cの延在方向は自由に設定可能である。
【0060】
図6に示した直線溝37c,38cと同様に、図3図5に示した圧力開放弁120,220,320の直線溝137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cも、同一の領域内で互いに平行になるようにそれぞれ延在させても良い。
【0061】
○ 端部溝37,38,137,138,237,238,337,338,339,340における屈曲部37b,38b,237d,238d,337b,338b,339b,340bの直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cに換えて、弧溝を配置しても良い。要するに、同一の領域内の2つの端部溝に沿って延長する仮想線をそれぞれ想定したときに、仮想線が交差しない範囲内であれば、屈曲部の端部の形状は自由に設定可能である。
【0062】
○ 直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cの深さを、徐々に変化させず、全体で一様としても良い。
○ 直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cの深さは直線溝41,42の深さと同程度とし、直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cの幅を直線溝41,42の幅よりも狭くしても良い。こうした形態によっても、直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cの強度を直線溝41,42の強度以上とすることができる。
【0063】
○ 直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cの深さ及び幅を直線溝41,42と同程度にする等により、直線溝37c,38c,137e,138e,237e,238e,337c,338c,339c,340cの強度を直線溝41,42の強度と同程度としてもよい。
【0064】
図2図4に示す圧力開放弁20,120,220において、同一の領域S3に位置する2つの端部溝37,137,237のうち、一方の端部溝37,137,237のみが屈曲部37b,137d,237dを有するようにしても良い。また、同一の領域S4に位置する2つの端部溝38,138,238のうち、一方の端部溝38,138,238のみが屈曲部38b,138d,238dを有するようにしても良い。図5に示す圧力開放弁320において、同一の領域S5,S6,S7,S8に位置する各2つの端部溝337,338,339,340のうち、一方の端部溝337,338,339,340のみが屈曲部337b,338b,339b,340bを有するようにしても良い。
【0065】
○ 端部溝37,38,137,138,237,238,337,338,339,340は、交差溝36の直線溝41,42の端部41a,41b,42a,42bに繋がっておらず、直線溝41,42の端部41a,41b,42a,42b付近に延設される形態を採用してもよい。こうした形態によれば、上記実施形態で得ることができる効果(1)〜(3)及び(5)〜(7)と同様の効果を得ることができる。
【0066】
○ 仮想線Y3,Y4,Y5,Y6,Y13,Y14,Y15,Y16,Y23,Y24,Y25,Y26,Y27,Y28,Y29,Y30は、端部溝37,38,137,138,237,238,337,338,339,340の幅方向の縁に沿う線であってもよい。
【0067】
○ 仮想直線Y1,Y2は、直線溝41,42の幅方向の縁に沿う線であってもよい。
○ 交差溝36を、X字状に代えて、Y字状に変更してもよい。
○ 弁体21の裏面に開裂溝を設けてもよい。
【0068】
○ 開裂溝の断面形状を変更してもよい。
○ ケース11のケース本体13を構成するケース壁に圧力開放弁20,120,220,320を設けてもよい。
【0069】
○ ケース11の形状を変更してもよい。例えば、ケース11は円筒型でもよい。
○ 圧力開放弁20をケース11とは別体部品とし、その圧力開放弁20をケース11に接合してもよい。接合は、例えば溶接(例えばレーザ溶接)などで行う。
【0070】
○ 電極組立体12は、積層型に限らず、帯状の正極電極と帯状の負極電極を捲回して層状に積層した捲回型でもよい。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池であったが、これに限らず、他の二次電池であってもよい。要するに、正極活物質層と負極活物質層との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。また、蓄電装置としてキャパシタでもよい。
【0071】
○ 二次電池10は、車両電源装置として自動車に搭載してもよいし、産業用車両に搭載しても良い。また、定置用の蓄電装置に適用してもよい。
【符号の説明】
【0072】
10…二次電池、11…ケース、12…電極組立体、13…ケース本体、14…蓋体、20,120,220,320…圧力開放弁、21…弁体、36…交差溝、37,38,137,138,237,238,337,338,339,340…端部溝、37a,38a,137b,138b,237b,238b…弧溝、37b,38b,137d,138d,237d,238d,337b,338b,339b,340b…屈曲部、37c,38c,137a,137c,137e,138a,138c,138e,237a,237c,237e,238a,238c,238e,337a,337c,338a,338c,339a,339c,340a,340c…直線溝、S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8…領域、Y1,Y2…仮想直線、Y3,Y4,Y5,Y6,Y13,Y14,Y15,Y16,Y23,Y24,Y25,Y26,Y27,Y28,Y29,Y30…仮想線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8