特許第6208213号(P6208213)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6208213二次電池の充電システム及び方法並びに電池パック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6208213
(24)【登録日】2017年9月15日
(45)【発行日】2017年10月4日
(54)【発明の名称】二次電池の充電システム及び方法並びに電池パック
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20170925BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170925BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20170925BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20170925BHJP
【FI】
   H02J7/02 B
   H02J7/00 X
   H02J7/00 Y
   H01M10/44 Q
   H01M10/48 P
   H01M10/48 301
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-506585(P2015-506585)
(86)(22)【出願日】2014年2月27日
(86)【国際出願番号】JP2014001071
(87)【国際公開番号】WO2014147973
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2016年2月8日
(31)【優先権主張番号】特願2013-56955(P2013-56955)
(32)【優先日】2013年3月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】厚朴 謙一
(72)【発明者】
【氏名】藤川 万郷
(72)【発明者】
【氏名】湯淺 真一
【審査官】 猪瀬 隆広
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−252960(JP,A)
【文献】 特開2011−211846(JP,A)
【文献】 特開2002−135990(JP,A)
【文献】 特開2010−186619(JP,A)
【文献】 特開2011−125108(JP,A)
【文献】 特開2012−120438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00− 7/12
H02J 7/34− 7/36
H01M 10/42−10/48
B60L 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池と、
前記二次電池を充電する充電器と、
前記二次電池の満充電容量を順次算出する手段と、
算出された前記満充電容量から、初期状態の満充電容量からの変化の度合いを順次算出する手段と、
前記二次電池が寿命末期であることを検出する検出手段と、
前記二次電池が前記寿命末期でない場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて第1充電電流値又は第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて設定される、前記第1充電電流値よりも小さい第2充電電流値、又は前記第1充電電力値よりも小さい第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電する充電制御手段と、
を備え、
前記充電制御手段は、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いに基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いと調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、
前記充電制御手段は、前記変化の度合いとして、初期状態の満充電容量に対する算出された容量の比率である満充電容量維持率を算出し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率に基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率前記調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定する
ことを特徴とする二次電池の充電システム。
【請求項2】
請求項1に記載の二次電池の充電システムにおいて、
前記充電制御手段は、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、さらに、充電時の上限電圧値を減少させて前記二次電池を充電する
ことを特徴とする二次電池の充電システム。
【請求項3】
請求項1,2のいずれかに記載の二次電池の充電システムにおいて、
前記検出手段は、算出された前記満充電容量の変化速度を所定のしきい値と大小比較することで検出することを特徴とする二次電池の充電システム。
【請求項4】
請求項3記載の二次電池の充電システムにおいて、
前記検出手段は、算出された前記満充電容量の変化速度を所定のしきい値と大小比較し、かつ、前記変化の度合いを所定のしきい値と大小比較することで検出することを特徴とする二次電池の充電システム。
【請求項5】
請求項3記載の二次電池の充電システムにおいて、
前記充電制御手段は、前記変化速度が前記所定のしきい値より大きい場合に前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、その後、前記変化速度が前記所定のしきい値以下となった場合に再び前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電する
ことを特徴とする二次電池の充電システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池の充電システムにおいて、さらに、
前記検出手段で前記二次電池の寿命末期が検出された場合に所定のアラートを表示する表示手段
を備えることを特徴とする二次電池の充電システム。
【請求項7】
二次電池と、
前記二次電池の満充電容量を順次算出する手段と、
算出された前記満充電容量から、初期状態の満充電容量からの変化の度合いを順次算出する手段と、
前記二次電池が寿命末期であることを検出する検出手段と、
前記二次電池が前記寿命末期でない場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて第1充電電流値又は第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて設定される、前記第1充電電流値よりも小さい第2充電電流値、又は前記第1充電電力値よりも小さい第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電すべく充電器に制御信号を出力する充電制御手段と、
を備え、
前記充電制御手段は、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いに基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いと調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、
前記充電制御手段は、前記変化の度合いとして、初期状態の満充電容量に対する算出された容量の比率である満充電容量維持率を算出し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率に基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率前記調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定する
ことを特徴とする電池パック。
【請求項8】
請求項7に記載の電池パックにおいて、
前記充電制御手段は、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、さらに、充電時の上限電圧値を減少させる
ことを特徴とする電池パック。
【請求項9】
請求項7,8のいずれかに記載の電池パックにおいて、
前記検出手段は、算出された前記満充電容量の変化速度を所定のしきい値と大小比較することで検出することを特徴とする電池パック。
【請求項10】
請求項9記載の電池パックにおいて、
前記検出手段は、算出された前記満充電容量の変化速度を所定のしきい値と大小比較し、かつ、前記変化の度合いを所定のしきい値と大小比較することで検出することを特徴とする電池パック。
【請求項11】
請求項9記載の電池パックにおいて、
前記充電制御手段は、前記変化速度が前記所定のしきい値より大きい場合に前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、その後、前記変化速度が前記所定のしきい値以下となった場合に再び前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定する
ことを特徴とする電池パック。
【請求項12】
請求項7〜11のいずれかに記載の電池パックにおいて、
前記検出手段で前記二次電池の寿命末期が検出された場合にアラートを示す信号を出力する手段
を備えることを特徴とする電池パック。
【請求項13】
二次電池の充電方法であって、
前記二次電池の満充電容量を順次算出するステップと、
算出された前記満充電容量から、初期状態の満充電容量からの変化の度合いを順次算出するステップと、
前記二次電池が寿命末期であることを検出するステップと、
前記二次電池が前記寿命末期でない場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて第1充電電流値又は第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて設定される、前記第1充電電流値よりも小さい第2充電電流値、又は前記第1充電電力値よりも小さい第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電するステップであって、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いに基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いと調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、前記変化の度合いとして、初期状態の満充電容量に対する算出された容量の比率である満充電容量維持率を算出し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率に基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率前記調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定するステップと、
を備えることを特徴とする二次電池の充電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池等の充電技術に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池は、エネルギー密度が高く、機器の小型化や軽量化が可能である特性を備え、各種電子機器の主電源、自動車や航空機等の産業用ないし運輸用動力源、家庭用の主電源等に幅広く用いられている。
【0003】
通常、非水電解質二次電池の充電は、定電流充電を行い、その後に定電圧充電を行って満充電状態とする。充電電流を大きくすることで充電時間を短縮することができるが、二次電池の充放電サイクル劣化が大きくなり寿命が低下してしまう。他方、充電電流を小さくすることで充放電サイクル劣化を抑制することができるが、充電時間が増大してしまう。すなわち、充電電流に対し、充電時間と充放電サイクル劣化はトレードオフの関係にある。車両に搭載して主要駆動源とする、あるいは家庭用の主要電力源とする場合等を想定すると、特に短時間充電が要求されるが、その分だけ寿命が短くなり、リチウムイオン二次電池が寿命末期に達すると使用可能容量と安全性が急速に低下してしまう。
【0004】
下記の特許文献1には、リチウムイオン二次電池の劣化度を検出し、劣化が進んだときに設定電圧を低くして満充電することが記載されている。
【0005】
特許文献2には、リチウムイオン二次電池の実容量を新品時の容量から減算し、その減少分と新品時の容量との比を求めて劣化度として、劣化度が大きくなる程、二次電池に与えるべき充電電圧及び充電電流の少なくとも一方が小さくなるように制御することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−228492号公報
【特許文献2】特開2008−252960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
二次電池の劣化度を検出し、劣化度が大きくなる程、充電電圧や充電電流を小さくなるように制御することは有効であるが、単に充電電圧や充電電流を小さくするのでは充電時間が増大してしまう。すなわち、充電電圧や充電電流を小さく制御する場合において、充電時間に対する考慮が要求される。
【0008】
また、上記のように二次電池が寿命末期に達すると使用可能容量(実容量)と安全性が急速に低下するため、充電を停止して直ちに二次電池の使用を中止することも考えられる。しかし、車載用あるいは家庭用電源としての用途では、このように直ちに二次電池の使用を中止することは著しく困難である。たとえ、二次電池が寿命末期に達した場合でも使用可能容量や安全性の急速な低下を抑制し、しばらくの時間はその使用を継続できることが望まれる。
【0009】
本発明の目的は、二次電池の劣化が進んだ状態においても、充電時間をできるだけ短縮して充電できるとともに、寿命末期に達した場合でも直ちに使用を中止するのではなくその使用を継続し得るような充電システム及び方法並びに電池パックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の二次電池の充電システムは、二次電池と、前記二次電池を充電する充電器と、前記二次電池の満充電容量を順次算出する手段と、算出された前記満充電容量から、初期状態の満充電容量からの変化の度合いを順次算出する手段と、前記二次電池が寿命末期であることを検出する検出手段と、前記二次電池が前記寿命末期でない場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて第1充電電流値又は第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて設定される、前記第1充電電流値よりも小さい第2充電電流値、又は前記第1充電電力値よりも小さい第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電する充電制御手段とを備え、前記充電制御手段は、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いに基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いと調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、前記充電制御手段は、前記変化の度合いとして、初期状態の満充電容量に対する算出された容量の比率である満充電容量維持率を算出し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率に基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率前記調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定する。
【0011】
また、本発明の電池パックは、二次電池と、前記二次電池の満充電容量を順次算出する手段と、算出された前記満充電容量から、初期状態の満充電容量からの変化の度合いを順次算出する手段と、前記二次電池が寿命末期であることを検出する検出手段と、前記二次電池が前記寿命末期でない場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて第1充電電流値又は第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて設定される、前記第1充電電流値よりも小さい第2充電電流値、又は前記第1充電電力値よりも小さい第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電すべく充電器に制御信号を出力する充電制御手段とを備え、前記充電制御手段は、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いに基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いと調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、前記充電制御手段は、前記変化の度合いとして、初期状態の満充電容量に対する算出された容量の比率である満充電容量維持率を算出し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率に基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率前記調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定する。
【0012】
また、本発明の二次電池の充電方法は、二次電池の充電方法であって、前記二次電池の満充電容量を順次算出するステップと、算出された前記満充電容量から、初期状態の満充電容量からの変化の度合いを順次算出するステップと、前記二次電池が寿命末期であることを検出するステップと、前記二次電池が前記寿命末期でない場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて第1充電電流値又は第1充電電力値を設定して前記二次電池を充電し、前記二次電池が前記寿命末期である場合に、算出された前記変化の度合いに基づいて設定される、前記第1充電電流値よりも小さい第2充電電流値、又は前記第1充電電力値よりも小さい第2充電電力値を設定して前記二次電池を充電するステップであって、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いに基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記変化の度合いと調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定し、前記変化の度合いとして、初期状態の満充電容量に対する算出された容量の比率である満充電容量維持率を算出し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率に基づいて前記第1充電電流値又は前記第1充電電力値を設定し、前記二次電池の初期状態における初期充電電流値又は初期充電電力値と前記満充電容量維持率前記調整値に基づいて前記第2充電電流値又は前記第2充電電力値を設定するステップとを備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、充電時間をできるだけ短縮して充電できるとともに、寿命末期に達した場合でもその使用を継続することができる。すなわち、本発明によれば急速充電と長寿命化を両立させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態の充電システム構成図である。
図2】充放電サイクル数と満充電容量との関係を示す図である。
図3】充放電サイクル数の平方根と満充電容量との関係を示す図である。
図4】実施形態の制御フローチャート(その1)である。
図5】実施形態の制御フローチャート(その2)である。
図6】実施形態の制御フローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について、非水電解質二次電池としてリチウムイオン二次電池を例にとり説明する。但し、本発明はこれに限定されるわけではない。
【0016】
図1に、本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の充電システム構成を示す。
【0017】
充電システムは、電池パック1と、電池パック1に電気的に接続される充電器2から構成される。電池パック1の正極側端子T11及び負極側端子T13は、それぞれ充電器2の正極側端子T21及び負極側端子T23に接続される。また、電池パック1のコネクタ端子T12は、充電器2のコネクタ端子T22に接続される。
【0018】
<電池パック>
まず、電池パック1の構成について説明する。
【0019】
電池パック1は、リチウムイオン二次電池14と、制御IC18を備える。リチウムイオン二次電池14は、複数のリチウムイオン電池セルが直並列に接続されて構成される。各セルは、正極活物質、負極活物質、及びセパレータを備えており、正極活物質にはリチウム含有複合酸化物等、負極活物質には黒鉛等、セパレータにはポリプロピレンとポリエチレン等が用いられる。
【0020】
温度センサ17は、リチウムイオン二次電池14の所定位置に設けられ、各セルの温度を検出して制御IC18に供給する。
【0021】
電圧検出センサ20は、リチウムイオン二次電池14の所定位置に設けられ、各セルの端子間電圧を検出して制御IC18に供給する。
【0022】
電流検出抵抗16は、リチウムイオン二次電池14の負極側端子に接続され、リチウムイオン二次電池14の通電電流を検出して制御IC18に供給する。
【0023】
制御IC18は、A/D変換器19と、充電制御部21と、通信部22を備える。
【0024】
A/D変換器19は、電流検出抵抗16で検出されたリチウムイオン二次電池14の電流データをデジタル値に変換して充電制御部21に供給する。また、温度センサ17で検出されたリチウムイオン二次電池14の温度データをデジタル値に変換して充電制御部21に供給する。また、電圧検出センサ20で検出されたリチウムイオン二次電池14の電圧データをデジタル値に変換して充電制御部21に供給する。
【0025】
充電制御部21は、A/D変換器19から供給された、電流データ、電圧データ、温度データに基づいて、リチウムイオン二次電池14の実容量(満充電時の容量)を演算により算出する。また、算出した実容量と、製品出荷直後の初期状態における容量から、満充電容量維持率を算出する。すなわち、初期状態の満充電時における容量をQ0、算出された実容量をQとすると、
満充電容量維持率=Q/Q0
で定義される。リチウムイオン二次電池14の劣化が進んでいない場合、満充電容量維持率は1である。リチウムイオン二次電池14の劣化が進むと、実容量が低下していくため、満充電容量維持率も順次1より小さい値に低下していく。すなわち、充電時には、リチウムイオン二次電池14の正極活物質のリチウムがリチウムイオンとなって負極活物質の層間に移動する。製品出荷時の初期段階ではリチウムイオンが負極活物質の層間の間に入って充電が可能である。しかし、充放電サイクルが進むに従って負極活物質の結晶構造が崩れてリチウムイオンが層間に入り難くなるため実容量が低下する。充電制御部21は、算出した満充電容量維持率に基づいて、充電器2に対して出力を要求する充電電流値を演算し、通信部22を介して充電器2に制御信号を出力する。
【0026】
また、充電制御部21は、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したか否かを判定し、寿命末期に達したと判定した場合に、これに応じた充電電流値を演算し、通信部22を介して充電器2に制御信号を出力する。リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したか否かは、例えば実容量の劣化速度に基づいて判定する。
【0027】
従って、充電制御部21は、2種類の制御信号を充電器2に出力する。第1の制御信号は、リチウムイオン二次電池14の劣化速度が相対的に小さく、リチウムイオン二次電池14が未だ寿命末期に達していない状態での制御信号であり、第2の制御信号は、リチウムイオン二次電池14の劣化速度が相対的に大きく、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達した時点での制御信号である。
【0028】
さらに、充電制御部21は、A/D変換器19から供給された各データや、充電器2から受信したデータに基づいてシステムの異常を検出すると、スイッチ素子12,13を遮断してリチウムイオン二次電池14を保護する。
【0029】
充電制御部21は、具体的にはCPU及びメモリを備えるマイクロコンピュータで構成される。マイクロコンピュータのメモリは、プログラムメモリ及びワーキングメモリを含む。プログラムメモリは、電流データ、電圧データ、温度データに基づいてリチウムイオン二次電池14の実容量を算出するためのプログラムその他の動作プログラムを記憶する。また、プログラムメモリは、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したか否かを判定するためのしきい値を記憶する。
【0030】
<充電器>
次に、充電器2の構成について説明する。
【0031】
充電器2は、制御IC30と、充電電流供給回路33と、表示パネル34を備える。
【0032】
制御IC30は、制御部31と、通信部32を備える。通信部32は、電池パック1の通信部22を介して供給された制御信号を受信し、制御部31に供給する。制御部31は、通信部32を介して受信した制御信号に基づき、充電電流供給回路33を制御する。また、必要に応じ、表示パネル34に電池パック1の充電状態を表示する。充電電流供給回路33は、制御部31からの信号に基づき、電池パック1を充電する際の充電電流を増減調整する。
【0033】
すなわち、制御部31は、電池パック1の充電制御部21から供給される、第1の制御信号及び第2の制御信号を受信し、第1の制御信号に応じて第1の充電電流を設定するとともに、第2の制御信号に応じて第2の充電電流を設定する。ここで、第1の充電電流>第2の充電電流である。第1の充電電流は、満充電容量維持率に基づいて設定される。また、第2の充電電流も、満充電容量維持率に基づいて設定されるが、リチウムイオン二次電池14の寿命末期に達したことを考慮して、満充電容量維持率を下方変更した値に基づいて設定される。従って、第2の充電電流は、満充電容量維持率に基づいて設定される第1の充電電流よりも小さくなる。
【0034】
<充電電流の制御>
次に、本実施形態における充電電流の制御方法について、より詳細に説明する。
【0035】
図2に、充放電サイクル数と満充電容量との関係を示す。リチウムイオン二次電池14は、充放電サイクルが進むに伴って満充電容量が徐々に低下していく。図において、グラフ70は満充電容量の変化を示す。図において、a点において満充電容量は急激に、あるいは不連続的に低下している。このa点においてリチウムイオン二次電池14は寿命末期に達しているといえる。
【0036】
充電制御部21は、所定の制御タイミングにおいて、リチウムイオン二次電池14の満充電容量、つまり実容量を算出する。図において、黒丸100は順次算出される満充電容量を示す。また、階段状に変化する実線200は、順次算出される満充電容量に基づいて算出される充電電流値を示す。具体的には、充電制御部21は、算出した満充電容量と初期の満充電容量から満充電容量維持率を算出し、この満充電容量維持率を用いて、
充電電流値=初期充電電流値×満充電容量維持率 ・・・(1)
により充電電流値を算出する。初期の充電電流値は、製品出荷直後の充電電流値であり、未だ劣化していない時点での充電電流値である。なお、リチウムイオン二次電池14を充電する際には、一般には定電流充電を行い、その後に定電圧充電を行って過電圧を防止するが、このようにして算出される充電電流値は、定電流充電における充電電流値である。もちろん、定電流充電のみでリチウムイオン二次電池14を充電する場合にも同様に適用することができる。
【0037】
充電電流値は、満充電容量維持率に応じて設定される。このことは、その時点での満充電容量に応じて設定される最大充電電流に設定されることを意味する。すなわち、初期の充電電流値は充電時間を短縮すべくできるだけ高い値に設定されるが、その後に算出される充電電流値は、この初期の充電電流値を満充電容量が変化した比率に応じて減少させるものであり、その時点の満充電容量に対して充電時間を短縮できる充電電流といえる。以下、この充電電流を第1充電電流と称する。
【0038】
他方、充放電サイクル数が進むと、a点においてリチウムイオン二次電池14は寿命末期に達し、満充電容量が急激に低下していくが、この以後も式(1)に従って充電電流値を算出して充電したのでは、リチウムイオン二次電池14の劣化がさらに進んでしまう。
【0039】
そこで、充電制御部21は、リチウムイオン二次電池14がa点に達したことを検出した場合に、式(1)で算出される充電電流値よりも小さい充電電流値を算出する。具体的には、充電制御部21は、満充電容量維持率を調整値αで下方変更し、
充電電流値=初期充電電流値×(満充電容量維持率−α) ・・・(2)
により充電電流値を算出する。
【0040】
式(2)を変形すると、
充電電流値=初期充電電流値×(満充電容量維持率−α)
=第1充電電流値−初期充電電流値×α ・・・(3)
となる。式(2)で算出される充電電流を第2充電電流と称すると、第2充電電流は、第1充電電流よりも所定量だけ下方変更された充電電流である。a点以後は、このように下方変更して得られた第2充電電流でリチウムイオン二次電池14を充電することで、寿命末期に達したリチウムイオン二次電池14の劣化がさらに進むことを抑制し、継続的使用を可能とする。
【0041】
図において、a点以後の充電電流(第2充電電流)を実線202で示す。また、第2充電電流で充電した場合の満充電容量の変化をグラフ80で示す。グラフ70とグラフ80を比較すれば、a点以後において充電電流を小さく設定することで、リチウムイオン二次電池14の満充電容量の急速な低下が抑制されることがわかる。
【0042】
なお、第2充電電流も、式(2)、(3)に示されるようにその時点の満充電容量維持率に応じて算出されるから、その時点の満充電容量を考慮せずに必要以上に低い値に設定されることはなく、従って必要以上に充電時間を増大させることもない。調整値αは、任意に設定できるが、充電時間の増大を考慮して適当な値に設定することが望ましく、例えば0.1等に設定する。
【0043】
図3に、充放電サイクル数の平方根と満充電容量との関係を示す。リチウムイオン二次電池14の満充電容量は、充放電サイクル数の平方根に対してほぼリニアに減少していくが、a点で示す寿命末期に達すると、急激に低下するためリニアな減少傾向から外れていく。充電制御部21は、このような満充電容量の急激な変化を検出することで、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したことを検出して、充電電流を第1充電電流から第2充電電流に切り替えて充電を制御する。
【0044】
図4図6に、本実施形態における充電制御フローチャートを示す。
【0045】
まず、図4において、充電制御部21は、所定の制御タイミングでリチウムイオン二次電池14の満充電容量を算出する(S101)。満充電容量の算出は公知の方法を用いることができるが、例えば、満充電状態から放電終了電圧までの連続放電時における放電電流値を積算することで算出できる。
【0046】
次に、充電制御部21は、満充電容量の劣化速度を算出する(S102)。具体的には、1制御周期前に算出した満充電容量と今回算出した満充電容量との差分を算出し、v=dQ/dtにより劣化速度を算出する。ここに、dQは満充電容量の差分値、dtは制御周期である。充電制御部21は、算出した劣化速度を予めメモリに記憶されたしきい値と大小比較し、劣化速度がしきい値以下であるが否かを判定する。
【0047】
しきい値以下であれば劣化速度は相対的に小さいとして、充電制御部21は、満充電容量維持率を算出する(S103)。そして、算出した満充電容量維持率を用いて、式(1)により充電電流を算出する(S104)。この充電電流は第1充電電流であり、上記のように充電時間を短縮できる最大許容充電電流である。また、これは最大許容電力値ということもできる。充電制御部21は、算出した第1充電電流値を含む制御信号を充電器2に供給する。充電器2の制御部31は、制御信号に基づいて充電電流供給回路33を制御して充電電流を第1充電電流に制御して電池パック1に供給し、リチウムイオン二次電池14を充電する。
【0048】
他方、劣化速度がしきい値を超える場合には劣化速度は相対的に大きいとして、図5に示す処理に移行する。
【0049】
図5において、まず、充電制御部21は、満充電容量維持率を算出する(S201)。そして、満充電容量維持率を予めメモリに記憶されたしきい値と大小比較し、満充電容量がしきい値以下であるか否かを判定する。この判定は、図4に示すS102で劣化速度が相対的に大きいと判定された場合、通常はリチウムイオン二次電池14は寿命末期に達したものと判定できるが、未だ寿命末期に達していないにもかかわらず何らかの不具合により突発的に劣化速度が大きく低下する場合もあり、両者を識別するためである。満充電容量維持率のしきい値は、例えば0.3等とすることができる。
【0050】
満充電容量維持率がしきい値を超える場合、満充電容量は相対的に大きく、未だ寿命末期に達していない、つまり劣化速度が突発的に低下したものとみなし、式(1)により充電電流を算出する(S202)。この充電電流も第1充電電流である。充電制御部21は、算出した第1充電電流値を含む制御信号を充電器2に供給する。充電器2の制御部31は、制御信号に基づいて充電電流供給回路33を制御して充電電流を第1充電電流に制御して電池パック1に供給し、リチウムイオン二次電池14を充電する。
【0051】
次に、充電制御部21は、所定の制御タイミングで満充電容量を算出し(S203)、再び満充電容量維持率を算出してしきい値と大小比較する(S204)。満充電容量維持率がしきいを超える場合には、S202以降の処理を繰り返して突発的な劣化速度の低下に対処する。満充電容量維持率がしきい値以下であれば、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したとして制御信号を充電器2に出力するとともに図6の処理に移行する。
【0052】
また、S201で満充電容量維持率がしきい値以下と判定された場合も、充電制御部21は、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したとして制御信号を充電器2に出力するとともに図6の処理に移行する。
【0053】
図6において、充電器2の制御部31は、充電制御部21からの制御信号を受信し、表示パネル34に所定の寿命末期アラートを表示する(S301)。例えば、LEDを点滅させる、赤色LEDを点灯する、「寿命です」等のメッセージを表示する等である。ユーザは、表示パネル34の寿命末期アラートを視認することで、リチウムイオン二次電池14が寿命に達したことを知ることができる。表示パネル34での表示に代えて、あるいはこれとともに音声等により報知してもよい。
【0054】
次に、充電制御部21は、図5のS204で算出した満充電容量維持率を用い、式(2)により充電電流を算出する。この充電電流は、第2充電電流であって、第1充電電流よりも下方変更された充電電流である。充電制御部21は、算出した第2充電電流値を含む制御信号を充電器2に供給する。充電器2の制御部31は、制御信号に基づいて充電電流供給回路33を制御して充電電流を第2充電電流に制御して電池パック1に供給し、リチウムイオン二次電池14を充電する(S302)。
【0055】
次に、充電制御部21は、必要に応じ、充電時に設定してある上限電圧値を減少させる(S303)。そして、再び所定の制御タイミングで満充電容量を算出し(S304)、満充電容量維持率を算出して(S305)、式(2)により充電電流を算出する(S306)。充電制御部21は、算出した第2充電電流値を含む制御信号を充電器2に供給する。充電器2の制御部31は、制御信号に基づいて充電電流供給回路33を制御して充電電流を第2充電電流に制御して電池パック1に供給し、リチウムイオン二次電池14を充電する。S302の処理により第2充電電流を算出して充電電流を小さく設定するため、寿命末期に達していても劣化の進行を抑制してリチウムイオン二次電池14を継続して使用することが可能であるが、S303で上限電圧値をさらに制限することで、より確実にリチウムイオン二次電池14の継続使用を担保できる。
【0056】
その後、充電制御部21は、S304〜S306の処理を繰り返すが、例えば満充電容量が所定の下限しきい値に達した場合、これ以上の継続使用は不可能と判定し、充電器2に制御信号を供給して充電を停止する。また、制御部31は、充電制御部21からの制御信号に応じ、使用不可である旨を表示パネル34に表示する。
【0057】
以上説明したように、本実施形態では、充電時間をできるだけ短縮して充電できるとともに、寿命末期に達した場合でもその使用を継続することができる。すなわち、リチウムイオン二次電池14の長寿命化と急速充電を両立することが可能である。本実施形態では、満充電容量維持率を順次算出し、これを用いて充電電流値を順次再設定していくので、従来の定電流充電とは本質的に相違することは明らかであろう。また、順次算出される満充電容量維持率に基づいて充電電流値を再設定するため、充電電流をその時点の満充電容量に応じて順次調整していく機能、言い換えれば充電電流の妥当性を自己診断する機能を有しているといえる。また、リチウムイオン二次電池14が寿命末期に達した場合に第2充電電流に設定して充電するが、これはリチウムイオン二次電池14が寿命末期に達したため緊急避難的に特別の充電電流で充電することでリチウムイオン二次電池14の使用を可能とするといえる。この場合において、特別の充電電流も、満充電容量維持率に基づいて順次設定される点に留意されたい。
【0058】
<その他の実施形態>
本実施形態では、図5のS202で式(1)を用いて充電電流を算出しているが、これに代えて、式(2)を用いて充電電流を算出してもよい。すなわち、突発的な劣化速度の低下であっても、寿命末期に達した時点と同様に式(2)により第2充電電流を算出して第2充電電流により充電してもよい。
【0059】
また、図5のS202で式(2)を用いて充電電流を算出する場合、S204の後に、再び劣化速度をしきい値と大小比較し、劣化速度がしきい値以下である場合には、再び図4のS104の処理に戻り、それ以後は再び式(1)を用いて第1充電電流を算出し、第1充電電流により充電してもよい。その理由は、リチウムイオン二次電池14が未だ寿命末期に達していない場合には、充電時間の短縮を考慮して充電するためである。
【0060】
また、本実施形態では、式(2)により第2充電電流を算出しているが、他の式によって第2充電電流を算出してもよい。例えば、βを調整値として、
第2充電電流値=初期充電電流値×満充電容量維持率×β ・・・(4)
により算出してもよい。ここで、0<β<1である。式(1)についても同様であり、他の式によって充電電流値を算出してもよい。式(1)あるいは式(2)は単なる例示であり、本発明はこれらの式に限定されるものではない。
【0061】
また、本実施形態では、劣化の速度がしきい値を超え、かつ、満充電容量維持率がしきい値以下である場合に、リチウムイオン二次電池14が寿命末期であることを検出しているが、図5の処理を省略し、図4のS102で劣化速度が大きいと判定された場合に、直ちに図6の処理に移行することも可能である。この場合、劣化の速度がしきい値を超えたときにリチウムイオン二次電池14が寿命末期であると検出するといえる。
【0062】
また、本実施形態において、劣化の速度がしきい値を超える場合に寿命末期と検出しているが、単に、満充電容量がしきい値以下である場合に寿命末期と検出してもよい。本発明における「寿命末期」とは、一般的には、満充電容量が通常よりも著しく低下し、リチウムイオン二次電池14の使用に支障が生じ得るタイミングと定義し得る。寿命末期は固定的なタイミングである必要はなく、リチウムイオン二次電池14の用途に応じて適宜決定されるタイミングであってもよい。例えば、車載用のリチウムイオン二次電池14において、満充電容量が製品出荷直後の初期状態の50%となった時点で寿命末期とする等である。
【0063】
また、本実施形態では、満充電容量を用いているが、これに代えて満充電時のリチウムイオン二次電池14の端子間電圧を用いてもよく、満充電容量維持率に代えて満充電端子間電圧維持率を用いればよい。本発明は、端子間電圧の使用を排除するものではない。
【0064】
また、本実施形態では、充電電流の制御方法として充電電流値を制御しているが、これに代えて充電電力値を用いてもよく、式(1)あるいは式(2)における充電電流値と初期充電電流値に代えて充電電力値と初期充電電力値を用いればよい。
【符号の説明】
【0065】
1 電池パック、2 充電器、14 リチウムイオン二次電池、21 充電制御部、31 制御部、33 充電電流供給回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6