特許第6224889号(P6224889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6224889スティック式入力デバイスのキャップの取り付けのためのキャップと本体部の構造、スティック式入力デバイスのキャップ、スティック式入力デバイス、および情報処理端末装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6224889
(24)【登録日】2017年10月13日
(45)【発行日】2017年11月1日
(54)【発明の名称】スティック式入力デバイスのキャップの取り付けのためのキャップと本体部の構造、スティック式入力デバイスのキャップ、スティック式入力デバイス、および情報処理端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0338 20130101AFI20171023BHJP
【FI】
   G06F3/0338 411
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-266385(P2012-266385)
(22)【出願日】2012年12月5日
(65)【公開番号】特開2014-112303(P2014-112303A)
(43)【公開日】2014年6月19日
【審査請求日】2015年10月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
【住所又は居所】京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11番地1
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】特許業務法人 小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】藤田 訓平
【住所又は居所】京都府京都市右京区西院月双町9−2アトレ西院エルステージ407号
【審査官】 菊池 智紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−321612(JP,A)
【文献】 特開2006−73249(JP,A)
【文献】 米国特許第6956180(US,B1)
【文献】 特開2000−242417(JP,A)
【文献】 特開2006−48478(JP,A)
【文献】 実開平2−32143(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00−3/0489
H01H 3/00−3/62,25/00−25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部に取り付けられ、柱状の操作スティックを備え、センサにより当該操作スティックの操作内容が検知されるスティック式入力デバイスのキャップの取り付けのためのキャップと本体部の構造であって、
前記キャップは、前記操作スティックの上端部を取り囲むように取り付けられ、前記本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持され、
前記本体部は、前記キャップの少なくとも一部を係止するためのボス部を備え、
前記キャップの一部には、前記ボス部が挿通される挿通孔が形成される、構造。
【請求項2】
前記キャップは、弾性体から成る、請求項1に記載の構造。
【請求項3】
前記挿通孔は、前記ボス部が挿通されてもなお空隙を有し、
前記キャップの一部は、前記ボス部が前記挿通孔に挿通されることにより、前記本体部に対して可動に係止される、請求項1または2に記載の構造。
【請求項4】
前記キャップは、当該キャップの一部が前記本体部内に埋め込まれることにより、当該本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される、請求項1または2に記載の構造。
【請求項5】
前記操作スティックの軸方向から正面視した場合に、前記キャップの一部と前記本体部とが重なるように、当該キャップの一部が前記本体部内に埋め込まれる、請求項4に記載の構造。
【請求項6】
前記キャップの一部が、前記操作スティックの軸方向と略直交する方向に延在していることにより、前記本体部内に埋め込まれる、請求項4または5に記載の構造。
【請求項7】
前記本体部は、前記スティック式入力デバイスが配設される基底部と、当該基底部との間に空隙を設けて当該基底部と連結される上面部とを有し、
前記キャップの一部は、当該キャップの一部が前記空隙に埋め込まれることで、前記本体部に対して埋め込まれる、請求項4ないし6のいずれかに記載の構造。
【請求項8】
前記キャップは、前記操作スティックの上端部に外嵌状に取り付けられる周面部と、当該周面部の上端側の開口を閉塞する天面部と、当該周面部の下端側の開口部の外周縁から外方へ張り出されたフランジとを有し、
前記キャップの一部は、前記フランジである、請求項7に記載の構造。
【請求項9】
前記キャップは、前記操作スティックの上端部に外嵌状に取り付けられる周面部と、当該周面部の上端側の開口を閉塞する天面部と、当該周面部の下端側の開口部の一部から当該周面部と略垂直方向に外方へ突出した突出部とを有し、
前記キャップの一部は、前記突出部である、請求項7に記載の構造。
【請求項10】
前記キャップは、前記操作スティックの上端部に外嵌状に取り付けられる周面部と、当該周面部の上端側の開口を閉塞する天面部と、当該周面部の下端側の開口部の外周縁から外方へ張り出されたフランジと、当該フランジの一側部から前記周面部と略垂直方向に外方へ突出した突出部とを有し、
前記キャップの一部は、前記フランジおよび前記突出部である、請求項7に記載の構造。
【請求項11】
前記キャップは、前記本体部に対して、前記スティック式入力デバイスの操作に伴って可動に保持される、請求項1ないし10のいずれかに記載の構造。
【請求項12】
前記キャップは、前記本体部に対して取り外し不能に保持される、請求項1ないし11のいずれかに記載の構造。
【請求項13】
本体部に取り付けられ、柱状の操作スティックを備え、センサにより当該操作スティックの操作内容が検知されるスティック式入力デバイスであって、
前記操作スティックの上端部を取り囲むように取り付けられるキャップは、前記本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持され、
前記本体部は、前記キャップの少なくとも一部を係止するためのボス部を備え、
前記キャップの一部には、前記ボス部が挿通される挿通孔が形成される、スティック式入力デバイス。
【請求項14】
スティック式入力デバイスを備える情報処理端末装置であって、
前記スティック式入力デバイスは、本体部に取り付けられ、柱状の操作スティックを備え、センサにより当該操作スティックの操作内容が検知され、
前記操作スティックの上端部を取り囲むように取り付けられるキャップは、前記本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持され、
前記本体部は、前記キャップの少なくとも一部を係止するためのボス部を備え、
前記キャップの一部には、前記ボス部が挿通される挿通孔が形成される、情報処理端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スティック式入力デバイスに関するものであり、より特定的には、ポインティングスティックのキャップの取り付け構造等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スティック式入力デバイスの典型例としてポインティングスティックと呼ばれるものがある。このポインティングスティックは、パーソナルコンピュータなどの情報処理機器等に適用され、表示画面上におけるカーソル等の位置決めや動作を制御するための信号入力装置として用いられる。また、ポインティングスティックの操作スティックには、操作性を良くするために弾性体のキャップが取り付けられていることがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−48478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されているような従来のポインティングスティックにおいては、例えばキャップが摩耗した際に交換できるように、キャップは操作スティックから取り外し可能な構造であった。このため、ポインティングスティックに予期しない操作が加わったり、過度な衝撃が加わったりすることにより、操作スティックからキャップが抜けてしまうという問題があった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、操作スティックからキャップが抜けることを防止することのできるスティック式入力デバイスの構造等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、例えば以下のような構成により達成される。
【0007】
本発明に係るスティック式入力デバイスは、本体部に取り付けられ、柱状の操作スティックを備え、センサにより当該操作スティックの操作内容が検知される。このスティック式入力デバイスのキャップの取り付け構造において、キャップは、操作スティックの上端部を取り囲むように取り付けられ、本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される。
【0008】
上記構成によれば、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持されるため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0009】
また、キャップは、弾性体から成るものとしてもよい。
【0010】
上記構成によれば、弾性体のキャップであっても本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持されるため、キャップが弾性変形しても操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0011】
また、本体部は、当該本体部にキャップの一部を係止する係止部を有するものとしてもよい。
【0012】
上記構成によれば、本体部の係止部がキャップの一部を係止するため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0013】
また、係止部およびキャップの一部のいずれか一方は、他方に向けて突出するボス部を有し、他方には、ボス部を固定するための固定部が形成されるものとしてもよい。
【0014】
上記構成によれば、本体部の係止部およびキャップの一部が、ボス部と固定部のいずれか一方を有し、ボス部と固定部が固定されるため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0015】
また、固定部は、ボス部が挿通するための挿通孔が形成されるものとしてもよい。
【0016】
上記構成によれば、固定部にボス部が挿通されて両者が固定されるため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0017】
また、挿通孔は、ボス部が挿通されてもなお空隙を有し、キャップの一部は、ボス部が挿通孔に挿通されることにより、本体部に対して可動に係止されるものとしてもよい。
【0018】
上記構成によれば、キャップは、本体部に対して可動に係止される。このことにより、キャップを介して操作スティックを操作することができるとともに、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0019】
また、キャップは、当該キャップの一部が本体部内に埋め込まれることにより、当該本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持されるものとしてもよい。
【0020】
上記構成によれば、キャップの一部が本体部に埋め込まれることにより、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される。このことにより、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0021】
また、操作スティックの軸方向から正面視した場合に、キャップの一部と本体部とが重なるように、当該キャップの一部が本体部内に埋め込まれるものとしてもよい。
【0022】
上記構成によれば、キャップの一部と本体部とが重なるようにキャップの一部が本体部内に埋め込まれるため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0023】
また、キャップの一部が、操作スティックの軸方向と略直交する方向に延在していることにより、本体部内に埋め込まれるものとしてもよい。
【0024】
上記構成によれば、キャップの一部が操作スティックの軸方向と略直交する方向に延在していることにより本体部に埋め込まれるため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0025】
また、本体部は、スティック式入力デバイスが配設される基底部と、当該基底部との間に空隙を設けて当該基底部と連結される上面部とを有し、キャップの一部は、当該キャップの一部が空隙に埋め込まれることで、本体部に対して埋め込まれるものとしてもよい。
【0026】
上記構成によれば、キャップの一部が本体部の基底部と上面部との間の空隙に埋め込まれることにより、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される。このことにより、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0027】
また、キャップは、操作スティックの上端部に外嵌状に取り付けられる周面部と、当該周面部の上端側の開口を閉塞する天面部と、当該周面部の下端側の開口部の外周縁から外方へ張り出されたフランジとを有し、キャップの一部は、上記フランジであるものとしてもよい。
【0028】
上記構成によれば、キャップ下端の開口部の外周縁から外方へ張り出されたフランジが本体部内に埋め込まれることにより、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される。このことにより、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0029】
また、キャップは、操作スティックの上端部に外嵌状に取り付けられる周面部と、当該周面部の上端側の開口を閉塞する天面部と、当該周面部の下端側の開口部の一部から当該周面部と略垂直方向に外方へ突出した突出部とを有し、キャップの一部は、上記突出部であるものとしてもよい。
【0030】
上記構成によれば、キャップ下端の開口部の一部から周面部と略垂直方向に外方へ突出した突出部が本体部内に埋め込まれることにより、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される。このことにより、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0031】
また、キャップは、操作スティックの上端部に外嵌状に取り付けられる周面部と、当該周面部の上端側の開口を閉塞する天面部と、当該周面部の下端側の開口部の外周縁から外方へ張り出されたフランジと、当該フランジの一側部から周面部と略垂直方向に外方へ突出した突出部とを有し、キャップの一部は、上記フランジおよび突出部であるものとしてもよい。
【0032】
上記構成によれば、キャップ下端の開口部の外周縁から外方へ張り出されたフランジと、フランジの一側部から周面部と略垂直方向に外方へ突出した突出部とが本体部内に埋め込まれることにより、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するように保持される。このことにより、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0033】
また、キャップは、本体部に対して、スティック式入力デバイスの操作に伴って可動に保持されるものとしてもよい。
【0034】
上記構成によれば、キャップは、本体部に対して可動に保持される。このことにより、キャップを介して操作スティックを操作することができるとともに、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0035】
また、キャップは、本体部に対して取り外し不能に保持されるものとしてもよい。
【0036】
上記構成によれば、キャップは本体部に対して取り外し不能に保持されるため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0037】
また、以上では、スティック式入力デバイスの取り付け構造として本発明を構成する場合について記載したが、本発明は、以下のようなスティック式入力デバイスのキャップとして構成されてもよい。すなわち、本体部に取り付けられ、柱状の操作スティックを備え、センサにより当該操作スティックの操作内容が検知されるスティック式入力デバイスにおいて、本発明に係るキャップは、当該操作スティックの上端部を取り囲むように取り付けられるものとしてもよい。この場合、上記キャップは、本体部からの取り外しに抵抗するために操作スティックの軸方向と平行ではない方向に延在する延在部を有する。
【0038】
上記構成によれば、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するために操作スティックの軸方向と平行ではない方向に延在する延在部を有するため、キャップが操作スティックから抜けることを防止することができる。
【0039】
また、延在部は、操作スティックの軸方向に略垂直な方向に延在するものとしてもよい。
【0040】
上記構成によれば、キャップは操作スティックの軸方向と略垂直な方向に延在する延在部を有することにより、キャップは本体部からの取り外しに対してより抵抗するため、キャップが操作スティックから抜けることをより防止することができる。
【0041】
また、延在部の少なくとも一部は、本体部の少なくとも一部に接触するものとしてもよい。
【0042】
上記構成によれば、延在部が本体部に接触することでキャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するため、キャップが操作スティックから抜けることをより防止することができる。
【0043】
また、キャップの端部に延在部を有するものとしてもよい。
【0044】
上記構成によれば、キャップがその端部に延在部を有することにより、キャップは本体部からの取り外しに対して抵抗するため、キャップが操作スティックから抜けることをより防止することができる。
【0045】
以上では、スティック式入力デバイスの取り付け構造、またはスティック式入力デバイスのキャップとして本発明を構成する場合について記載した。しかし、本発明は、スティック式入力デバイス、情報処理端末装置、スティック式入力デバイスの取り付け方法として構成されてもよい。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、操作スティックからキャップが抜けることを防止することのできるスティック式入力デバイスの構造等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明の一実施形態に係るポインティングスティック1の分解斜視図
図2】本発明の一実施形態に係るポインティングスティック1の断面図
図3】本発明の一実施形態に係る突出部24の平面図
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るスティック式入力デバイス(以下、ポインティングスティックという)について説明する。図1は、ポインティングスティック1を示す分解斜視図である。なお、図1は、ポインティングスティック1の取り付け構造を情報処理端末装置(典型的には携帯型ゲーム装置)に適用した状態を想定して描いており、図中上側は情報処理端末装置の操作面方向、下側は情報処理端末装置の下面方向として示している。また、以下で説明するポインティングスティック1の構成において、本実施形態を説明するうえで特に関係のない構成についてはその説明を省略、または簡略化している。
【0049】
ポインティングスティック1は、情報処理端末装置の本体部5(図2参照)に取り付けられ、操作者による入力を受け付ける入力装置として機能する。図1に示すように、ポインティングスティック1は、キャップ2と、操作体3と、センサ基板4とから構成される。
【0050】
キャップ2は、弾性体によって形成され、略円筒状に形成された周面部21と、当該周面部21の上側開口を閉塞する天面部22と、周面部21の下端側の開口部の外周縁から外方へ(具体的には、操作体3の軸方向と略垂直方向に)張り出されたフランジ23(外方へ延在する延在部の一例)と、フランジ23の一部からさらに外方へ(すなわち、周面部21と略垂直方向に)突出した板状の突出部24とが一体に形成されて成る。突出部24には、後述する本体部5のボス部54を挿通させるための挿通孔25が形成され、天面部22の上面には、操作者の操作を受け付ける被操作部(不図示)が形成される。詳しくは後述するが、フランジ23および突出部24が本体部5に埋め込まれることによってキャップ2が本体部5からの取り外しに対して抵抗するように保持される。なお、キャップ2の弾性体としては、摩耗しにくい耐久性の高い素材が選択される。
【0051】
操作体3は、樹脂または耐熱性セラミック材等によって形成され、基部31と、当該基部31上に形成された略円形状の台座部32と、当該台座部32に直立して形成された柱状の操作スティック33が一体に形成されて成る。なお、操作体3は、上記した素材によって形成されることに限られるものではなく、例えば金属と樹脂のインサート部品によって形成されてもよい。
【0052】
センサ基板4は、撓曲可能な樹脂フィルム等で形成され、その一端には、操作体3の台座部32の位置に対応するように操作体3の裏面に固定される略円形状の基端部41が形成される。また、センサ基板4の他端には、コネクタ42が設けられる。
【0053】
センサ基板4の基端部41には、厚膜又は薄膜の抵抗体から成る歪みセンサ43(43a〜43d)が形成される。この歪みセンサ43が形成された基端部41は、操作スティック33が形成された操作体3に対して、台座部32の裏面の位置に接着固定される。このため、操作スティック33が傾倒されると、操作スティック33の下部に設けられた歪みセンサ43には、操作スティック33が傾倒された方向に圧縮力が作用し、操作スティック33が傾倒された方向と反対方向には引張力が作用する。そして、歪みセンサ43に圧縮力が作用するとその抵抗値が下がり、引張力が作用するとその抵抗値が上昇する。また、これらの歪みセンサ43は、センサ基板4の検出回路(不図示)と接続されており、検出回路は歪みセンサの抵抗の変化を検出して電気信号に変換し、コネクタ42を介して歪みセンサ43による検出値がCPU(不図示)に出力される。したがって、歪みセンサ43を図1に示すx軸の正方向(歪みセンサ43a)と負方向(歪みセンサ43c)、およびx軸に直交するy軸の正方向(歪みセンサ43b)と負方向(歪みセンサ43d)に配置することにより、操作スティック33に作用する4方向の押圧力(傾倒の大きさ)の信号を検出することができる。
【0054】
キャップ2は、センサ基板4が接着固定された操作体3の操作スティック33の上端部に取り付けられる。具体的には、キャップ2は、円筒状の周面部21と天面部22によって形成された四角柱状の空洞部を有し、キャップ2は弾性体によって形成されるため、当該空洞部は弾性変形可能であり、当該空洞部の内径は、操作スティック33の最小外径よりも小さく形成されている。このため、キャップ2は、その弾性を利用して操作スティック33に圧入可能であり、圧入されることにより周面部21が操作スティック33の上端部に外嵌状に取り付けられ、操作スティック33と嵌合される。このようにして形成されたポインティングスティック1は、操作者がキャップ2の被操作部(不図示)を操作することにより、操作スティック33が傾倒し、操作スティック33の下部に設けられた歪みセンサ43の歪み量に応じて傾倒の大きさが検知されることで、入力デバイスとして機能する。
【0055】
次に、上記したポインティングスティック1の本体部5への取り付け構造について、図2図3を用いて説明する。図2は、本体部5へ取り付けられるポインティングスティック1の図1に示す直線A−A’における断面図であり、図3は、突出部24の平面図である。
【0056】
図2に示すように本体部5は、板状の上面部51と板状の基底部52とを備える。上面部51と基底部52とは、その一部の箇所において連結部53によって連結され、上面部と基底部との間には空隙が設けられる。なお、上面部51と基底部52とは、ビス等によって連結されるものとしてもよく、連結部53による連結はその一例に過ぎない。また、上面部51の一部からは、基底部52に向けて突出する柱状のボス部54が形成される。このボス部54は、上面部51において、挿通孔25の軸線とボス部54の軸線とが略一致する位置に設けられる。
【0057】
ポインティングスティック1は、基底部52の所定の位置に配設される。そして、上面部51は、その一部がフランジ23の直上に位置するように配設される。すなわち、フランジ23およびフランジ23から周面部21と略垂直方向に突出した突出部24は、上面部51と基底部52との間に生じた空隙内に埋め込まれた状態となる。このため、キャップ2に対して操作スティック33から抜ける方向の力(図2では上向きの力)が加わったとしても、キャップ2のフランジ23の直上にある上面部51が、上向きの力が付与されたキャップ2(フランジ23)に対して接触することにより下向きの力(抗力)を生じさせ、キャップ2が操作スティックから抜けることを防止する。言い換えると、ポインティングスティック1は、その一部(フランジ23や突出部24)が、本体部5の内部(空隙)に埋め込まれる。より具体的には、操作体3の軸方向から正面視した場合に、キャップ2の一部(フランジ23や突出部24)と本体部5の一部(上面部51)とが重なるように、キャップ2の一部が埋め込まれる。このことにより、キャップ2が、本体部5からの取り外しに対して抵抗するように保持される。なお、キャップ2は、上面部51や基底部52に対して直接固着されているわけではないため、本体部5に対して可動に保持される。このため、キャップ2の被操作部を操作することでキャップ2を介して操作スティック33を操作することができる。
【0058】
また、突出部24の挿通孔25に、上面部51から突出したボス部54が挿通されることにより、突出部24は、上面部51に係止される。すなわち、挿通孔25を有する突出部24が、ボス部54を固定するための固定部として機能し、ボス部54を有する上面部51が、突出部24を係止する係止部として機能することにより、キャップ2に対して操作スティック33から抜ける方向の力(図2では上向きの力)が加わったとしても、キャップ2の突出部24が、上面部51に対して係止されることにより、キャップ2が操作スティック33から抜けることを防止する。すなわち、本実施形態におけるポインティングスティック1は、操作スティック33に取り付けられるキャップ2の一部(フランジ23および突出部24)が本体部5内部に埋め込まれていることに加え、キャップ2の一部(突出部24)が本体部5(上面部51)に対して係止される。このことにより、弾性体であるキャップ2が予期せぬ力が加わることで弾性変形しても、キャップ2は本体部5からの取り外しに対して抵抗するように保持される。
【0059】
次に、図3を用いて突出部24がボス部54に係止される構造について説明する。図3に示すように突出部24には、挿通孔25が設けられており、挿通孔25の軸線とボス部54の軸線とは略一致する。そして、挿通孔25のx軸方向の最大径はx1であり、y軸方向の最大径はy1であり、ボス部54のx軸方向の最大径はx2であり、y軸方向の最大径はy2であり、これらの径の大小関係は、x1>x2、y1>y2となっている。このため、挿通孔25は、ボス部54が挿通されてもなお間隙(図3に示す白抜きの部分)を有する。このことにより、突出部24は、ボス部54に対して(したがって、本体部5に対して)係止されるものの、可動するアソビを有する。このため、キャップ2は、本体部5に対して可動に保持される。また、キャップ2を操作することにより、弾性体であるキャップ2が弾性変形することで突出部24に引張力が加わったとしても、ボス部54に対して可動するので、突出部24に過度な力が加わり突出部24が破損するといったことを防止することができる。なお、図3では、上記した間隙は、一例として、y軸方向のほうがx軸方向よりも大きくなるように設計されている。このように設計する場合には、y軸方向を、より操作が行われ易い方向(例えば上下方向や左右方向)に設計することで、突出部24に、より過度な力が加わらないようにすることができる。
【0060】
以上説明してきたように、本発明のポインティングスティック1の取り付け構造によれば、キャップ2が本体部5からの取り外しに対して抵抗するように保持される。そして、この結果として、キャップ2が本体部5に対して取り外し不能に保持される。このため、キャップ2が操作スティック33から抜けることを防止することができる。
【0061】
なお、上記実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0062】
また、上記実施形態では、一例として図1に示すポインティングスティック1について説明したが、ポインティングスティック1のキャップ2が本体部5からの取り外しに対して抵抗するように保持されるものであれば、これに限られるものではない。例えば、先行技術文献(特開2006−48478号公報)に記載されているようなポインティングスティックに本発明が適用されてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、図1に示すようにキャップ2にはフランジ23が形成され、フランジ23の一部から突出部24が形成されるものとした。しかし、キャップ2にはフランジ23は形成されず、周面部21の下端部の一部から突出部24が形成されるものとしてもよい。このようにしても、突出部24がボス部54に係止されることにより、キャップ2が本体部5からの取り外しに対して抵抗するように保持される。
【0064】
また、上記実施形態では、挿通孔25を有する突出部24がボス部54を固定するための固定部として機能し、ボス部54を有する上面部51が、突出部24を係止する係止部として機能するものとした。しかし、ボス部54は、キャップ2の突出部24から上面部51へ向けて突出し、上面部51に、当該ボス部54を固定するための挿通孔25が形成されるものとしてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、フランジ23は、操作体3の軸方向と略垂直方向に外方へ張り出される(延在する)ものとしたが、操作体3の軸方向と平行でない方向であれば略垂直方向に限られるものではない。
【0066】
また、上記実施形態において説明したキャップ2等の形状は一例に過ぎず、その他の形状によって実現されてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0067】
1…ポインティングスティック
2…キャップ
3…操作体
4…センサ基板
5…本体部
21…周面部
22…天面部
23…フランジ
24…突出部
25…挿通孔
31…基部
32…台座部
33…操作スティック
41…基端部
42…コネクタ
51…上面部
52…基底部
53…連結部
54…ボス部
図1
図2
図3