特許第6241160号(P6241160)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6241160排ガス浄化システム、内燃機関、及び内燃機関の排ガス浄化方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6241160
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】排ガス浄化システム、内燃機関、及び内燃機関の排ガス浄化方法
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/08 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
   F01N3/08 H
   F01N3/08 A
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-190571(P2013-190571)
(22)【出願日】2013年9月13日
(65)【公開番号】特開2015-55232(P2015-55232A)
(43)【公開日】2015年3月23日
【審査請求日】2016年8月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【弁理士】
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一
(74)【代理人】
【識別番号】100066854
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 賢照
(74)【代理人】
【識別番号】100117938
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 謙二
(74)【代理人】
【識別番号】100138287
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 功
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【弁理士】
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】大角 和生
【審査官】 稲村 正義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−036839(JP,A)
【文献】 特開2005−061362(JP,A)
【文献】 特開2004−239109(JP,A)
【文献】 特開2001−065333(JP,A)
【文献】 特開2011−241686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/00−3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
還元剤を吸着する選択還元型触媒を、内燃機関の排気通路に設けて構成される排ガス浄化システムにおいて、
前記排気通路における前記選択還元型触媒の上流側に還元剤噴霧弁を配置すると共に、
前記還元剤噴霧弁の配置位置で検知された排ガスの温度が、予め定められた噴霧開始温度以上になった場合に、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量をすべてNOとみなして還元剤の噴霧量を算出し、前記還元剤噴霧弁から還元剤を噴霧させる制御を行うと共に、排ガスの温度の昇温時と、排ガスの温度の降温時とで前記還元剤噴霧弁から噴霧される還元剤の噴霧量を異ならせ、排ガスの温度の降温時に噴霧される還元剤の一部を前記選択還元型触媒に吸着させる制御を行う制御装置を備えることを特徴とする排ガス浄化システム。
【請求項2】
前記噴霧開始温度が、還元剤の加水分解及び熱分解が促進される促進温度領域内の低温側の部分の温度に設定されることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化システム。
【請求項3】
前記制御装置が、排ガスの昇温時の還元剤の噴霧量を、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量に制御する昇温時噴霧量制御手段と、排ガスの降温時の還元剤の噴霧量を、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量に、前記選択還元型触媒に吸着される量を加えた量に常に制御する降温時噴霧量制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化システム。
【請求項4】
前記選択還元型触媒に吸着される還元剤の量を、前記選択還元型触媒の破過時の還元剤の破過時吸着量の50%〜70%の量とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排ガス浄化システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の排ガス浄化システムを備えることを特徴とする内燃機関。
【請求項6】
内燃機関の排気通路における選択還元型触媒の上流側に還元剤噴霧弁を配置して構成された内燃機関の排ガス浄化方法であって、
前記還元剤噴霧弁の配置位置で検知された排ガスの温度が、予め定められた噴霧開始温度以上になった場合に、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量をすべてNOとみなして還元剤の噴霧量を算出し、前記還元剤噴霧弁から還元剤を噴霧すると共に、排ガスの温度の昇温時と、排ガスの温度の降温時とで前記還元剤噴霧弁から噴霧される還元剤の噴霧量を異ならせて、排ガスの温度の降温時に噴霧する還元剤の一部を前記選択還元型触媒に吸着することを特徴とする内燃機関の排ガス浄化方法。
【請求項7】
排ガスの温度が昇温するときは、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量の還元剤を前記還元剤噴霧弁から噴霧すると共に、排ガスの温度が降温するときは、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量に、前記選択還元型触媒に吸着させる量を加えた量の還元剤を常に前記還元剤噴霧弁から噴霧することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排ガス浄化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス浄化システム、内燃機関、及び内燃機関の排ガス浄化方法に関し、より詳細には、低温で行われていた吸着制御の頻度を減少して、還元剤の排出量を低減することができると共に、排ガスの浄化率を向上することができる排ガス浄化システム、内燃機関、及び内燃機関の排ガス浄化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関から排出されるNOx(窒素酸化物)を浄化するシステムとして、還元剤を吸着する選択還元型触媒(尿素SCR触媒)を排気通路に設けたものが提案されている。このような選択還元型触媒を設けた装置では、例えば、尿素から加水分解や熱分解によりアンモニア(還元剤)を生成するために、尿素を噴霧する位置の温度や選択還元型触媒の入口の温度が180℃〜200℃以上に上がるまで尿素の噴霧を行わない制御になっている。
【0003】
しかし、運転時には還元剤を噴霧できない低温でも排ガス中のNOxを浄化する必要があるため、選択還元型触媒に予め還元剤を吸着させる吸着制御を行う必要がある。この吸着制御は、選択還元型触媒の還元剤の吸着量に応じた量の還元剤を噴霧する制御が行われている。
【0004】
これに関して、選択還元型触媒のNOx浄化率に基づいて、選択還元型触媒に吸着した還元剤の推定吸着量を算出し、算出された推定吸着量が所定量以下であると、規定量の還元剤を還元剤噴霧弁から噴霧し、推定吸着量が所定量を超えると、推定吸着量が多い程規定量を減量した還元剤を還元剤噴霧弁から添加する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところが、選択還元型触媒の還元剤の吸着量は、必ずしも排ガス中のNOx量に対して1:1で対応できない。例えば、選択還元型触媒に吸着させた還元剤は温度が上がれば脱離してしまうため、NOx浄化率の低下を抑制するために、選択還元型触媒の吸着率を一定に維持するように還元剤を噴霧すると、還元剤の量がNOxよりも大きくなった場合に、還元剤の脱離を引き起こし、還元剤の排出量が増加する。
【0006】
また、還元剤の脱離を抑制するために、選択還元型触媒の吸着率を低く維持するように還元剤を噴霧すると、還元剤の量がNOxよりも小さくなった場合に、NOx浄化率が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−241686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、選択還元型触媒の還元剤の吸着率を維持するための吸着制御の頻度を減少して、還元剤の脱離を抑制し、還元剤の排出量を低減することができると共に、NOx浄化率を向上することができる排ガス浄化システム、内燃機関、及びその排ガス浄化方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための本発明の排ガス浄化システムは、還元剤を吸着する選択還元型触媒を、内燃機関の排気通路に設けて構成される排ガス浄化システムにおいて、前記排気通路における前記選択還元型触媒の上流側に還元剤噴霧弁を配置すると共に、前記還元剤噴霧弁の配置位置で検知された排ガスの温度が、予め定められた噴霧開始温度以上になった場合に、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量をすべてNOとみなして還元剤の噴霧量を算出し、前記還元剤噴霧弁から還元剤を噴霧させる制御を行うと共に、排ガスの温度の昇温時と、排ガスの温度の降温時とで前記還元剤噴霧弁から噴霧される還元剤の噴霧量を異ならせ、排ガスの温度の降温時に噴霧される還元剤の一部を前記選択還元型触媒に吸着させる制御を行う制御装置を備えて構成される。
【0010】
なお、ここでいう噴霧開始温度は、還元剤の加水分解及び熱分解が促進される促進温度領域内に予め定められた温度である。また、ここでいう排ガスの温度は、機器類や装置の熱容量の影響を受けない還元剤噴霧弁の配置位置で検知されることで、排ガスの温度の昇温時と降温時を明確に判断することを可能とする。
【0011】
この構成によれば、機器類や装置の熱容量の影響を受けないターボチャージャーのタービンの上流側で還元剤を噴霧して、急峻な降温が生じる過程で還元剤の一部を選択還元型触媒に吸着させる。これにより、タービンの上流側の高い排ガス温度を有効に利用して、NOxを浄化すると共に、選択還元型触媒の吸着率を一定の範囲で維持することができる。よって、選択還元型触媒の吸着率を維持するための吸着制御の頻度を減少して、吸着制御により発生していた還元剤の選択還元型触媒からの脱離を抑制し、還元剤の排出量を低減することができると共に、NOx浄化率を高めることができる。
【0012】
また、上記の排ガス浄化システムにおいて、前記噴霧開始温度が、還元剤の加水分解及び熱分解が促進される促進温度領域内の低温側の部分の温度に設定されるように構成されると、還元剤を噴霧する温度を、促進温度領域内の低温側の部分とすることで、還元剤を噴霧する温度領域の低温側を拡大することができる。これにより、高い排ガス温度を有効に利用して、NOxを浄化すると共に、選択還元型触媒の吸着率を一定の範囲で維持することができるので、吸着制御の頻度を減少することができる。
【0013】
なお、ここでいう促進温度領域内の低温側の部分は、選択還元型触媒に到達するまでに還元剤の加水分解や熱分解が確実に行われる温度領域が好ましく、例えば、還元剤として尿素を用いる場合は、150℃〜190℃が好ましい。よって、この噴霧開始温度は、従来技術で用いられる還元剤の噴霧を開始する温度よりも低く設定された温度となる。
【0014】
加えて、上記の排ガス浄化システムにおいて、前記制御装置が、排ガスの昇温時の還元剤の噴霧量を、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量に制御する昇温時噴霧量制御手段と、排ガスの降温時の還元剤の噴霧量を、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量に、前記選択還元型触媒に吸着される量を加えた量に制御する降温時噴霧量制御手段とを備えて構成されると、噴霧される還元剤の量を排ガス中のNOx量に対応させて、NOxを浄化すると共に、その一部を選択還元型触媒に吸着させて、還元剤を噴霧できない場合でもNOxを浄化することができる。これにより、還元剤の吸着率などに基づいて行われる吸着制御によるNOxの浄化と比較して、還元剤の選択還元型触媒からの脱離とNOx浄化率の低下を抑制することができる。
【0015】
更に、上記の排ガス浄化システムにおいて、前記選択還元型触媒に吸着される還元剤の量を、前記選択還元型触媒の破過時の還元剤の破過時吸着量の50%〜70%の量とするように構成されると、選択還元型触媒が破過することを回避すると共に、選択還元型触媒の吸着率を一定の範囲で維持して、還元剤の選択還元型触媒からの脱離を抑制することが
できる。
【0016】
そして、上記の課題を解決するための本発明の内燃機関は、上記に記載の排ガス浄化システムを備えて構成される。この構成によれば、選択還元型触媒の吸着率を維持するために行われていた吸着制御の頻度を減少して、還元剤の選択還元型触媒からの脱離を抑制し、還元剤の排出量を低減することができると共に、NOx浄化率を高めることができる。
【0017】
そして、上記の課題を解決するための本発明の内燃機関の排ガス浄化方法は、内燃機関の排気通路における選択還元型触媒の上流側に還元剤噴霧弁を配置して構成された内燃機関の排ガス浄化方法であって、前記還元剤噴霧弁の配置位置で検知された排ガスの温度が、予め定められた噴霧開始温度以上になった場合に、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量をすべてNOとみなして還元剤の噴霧量を算出し、前記還元剤噴霧弁から還元剤を噴霧すると共に、排ガスの温度の昇温時と、排ガスの温度の降温時とで前記還元剤噴霧弁から噴霧される還元剤の噴霧量を異ならせて、排ガスの温度の降温時に噴霧する還元剤の一部を前記選択還元型触媒に吸着することを特徴とする方法である。
【0018】
また、上記の内燃機関の排ガス浄化方法において、排ガスの温度が昇温するときは、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量の還元剤を前記還元剤噴霧弁から噴霧すると共に、排ガスの温度が降温するときは、前記選択還元型触媒の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出される量に、前記選択還元型触媒に吸着させる量を加えた量の還元剤を前記還元剤噴霧弁から噴霧することが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の排ガス浄化システム、内燃機関、及び内燃機関の排ガス浄化方法によれば、機器類や装置の熱容量の影響を受けないターボチャージャーのタービンの上流側で還元剤を噴霧して、急峻な降温が生じる過程で還元剤の一部を選択還元型触媒に吸着させることができる。これにより、タービンの上流側の高い排ガス温度を有効に利用して、排出されたNOxを浄化すると共に、選択還元型触媒の吸着率を一定の範囲で維持することができる。よって、選択還元型触媒の吸着率を維持するための吸着制御の頻度を減少して、吸着制御により発生していた還元剤の選択還元型触媒からの脱離を抑制し、還元剤の排出量を低減することができると共に、NOx浄化率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る第一の実施の形態の排ガス浄化システムとそれを備える内燃機関の構成を示す図である。
図2図1の還元剤噴霧弁の配置位置の温度変化の一例と、従来技術の温度変化を示すグラフである。
図3】本発明に係る第一の実施の形態の内燃機関の排ガス浄化方法を示すフローチャートである。
図4図1の排ガス浄化システムと従来技術の排ガス浄化システムの平均NOx浄化率を示すグラフであり、吸着制御を行わない場合を示す。
図5図1の排ガス浄化システムと従来技術の排ガス浄化システムの平均NOx浄化率を示すグラフであり、吸着制御を行う場合を示す。
図6図1の排ガス浄化システムと従来技術の排ガス浄化システムの還元剤の排出量を示すグラフである。
図7】本発明に係る第二の実施の形態の排ガス浄化システムとそれを備える内燃機関の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る実施の形態の排ガス浄化システム、内燃機関、及び内燃機関の排ガ
ス浄化方法について説明する。
【0022】
なお、以下の実施の形態では、還元剤としてアンモニアを用いて、その前駆体として尿素を噴霧する例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0023】
また、図1及び図7では、実施の形態のエンジン(内燃機関)1及び1Aと、実施の形態の排ガス浄化システム2及び20は、車両に搭載されているものとして説明するが、必ずしも、車両に搭載されるものに限定されない。加えて、エンジン1及び1Aは、直列四気筒のディーゼルエンジンとして説明するが、本発明は、その気筒の数や配列は特に限定されない。
【0024】
図1の例に示すように、第一の実施の形態のエンジン1は、エンジン本体3に設けられた吸気マニホールド4に接続される吸気通路5と、エンジン本体3に設けられた排気マニホールド6に接続される排気通路7を備えて構成される。
【0025】
吸気通路5には、ターボチャージャー(以下、T/C)8のコンプレッサ8aが設けられると共に、排気マニホールド6からEGRガスが導入されるEGRシステム9のEGR通路9aが接続される。なお、このEGR通路9aにはEGRガスの導入量を調節するEGRバルブ9bが設けられる。
【0026】
排気通路7には、上流側から順に、アンモニア(還元剤)の前駆体である尿素を噴霧する尿素噴霧ノズル(還元剤噴霧弁)10、T/C8のタービン8b、微粒子状物質を捕集する捕集装置11、NOxを浄化する選択還元型触媒(尿素SCR触媒)12が配置される。
【0027】
そして、第一の実施の形態の排ガス浄化システム2は、図2に示すように、尿素噴霧ノズル10の配置位置で検知された排ガスの温度Tが、予め定められた噴霧開始温度T’以上になった場合に、尿素噴霧ノズル10から尿素を噴霧させる制御を行うと共に、排ガスの温度の昇温時TUPと、排ガスの温度の降温時TDOWNとで尿素噴霧ノズル10から噴霧される尿素の噴霧量Qを異ならせ、排ガスの温度の降温時TDOWNに噴霧された尿素の一部を選択還元型触媒12に吸着させる制御を行うECU(制御装置)13を備えて構成される。
【0028】
また、この排ガス浄化システム2は、尿素噴霧ノズル10の配置位置の温度Tを検知する温度センサ14、選択還元型触媒12の上流側の排ガス中のNOx量を検知する第一NOxセンサ15、選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のNOx量を検知する第二NOxセンサ16、選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のアンモニアの量を検知するアンモニアセンサ17を備え、各センサがECU13に接続される。
【0029】
尿素噴霧ノズル10は、尿素タンク18に貯留された尿素を噴霧する噴霧弁であり、排気マニホールド6とタービン8bの間に配置される。これにより、尿素噴霧ノズル10から噴霧された尿素はタービン8b内で撹拌されて拡散するため、加水分解や熱分解が促進される。
【0030】
この尿素噴霧ノズル10から噴霧された尿素から生成されるアンモニアと、EGR燃焼で発生する硫黄酸化物(SOx)とが反応して、「2NH+SO+HO→(NHSO」の反応で、中和物である硫酸アンモニウム((NHSO)を生じる。
【0031】
捕集装置11は、流側の尿素噴霧ノズル10で噴霧される尿素が酸化されるのを防止す
るために、貴金属触媒を塗布しない構成とし、更に、ろ過壁表面に加水分解触媒層を形成する。この加水分解触媒としては、二酸化チタン(TiO)や二酸化ジルコニウム(ZrO)などの塩基性の大きい希土類酸化物等を用いることができる。
【0032】
この捕集装置11の上流側で排ガス中に噴霧された尿素((NHCO)は、主に、尿素の熱分解と、この熱分解で生成したイソシアン酸(HCNO)の加水分解によりアンモニア(NH)に変換される。また、捕集装置11に設けた加水分解層により、尿素の熱分解「(NHCO→(NH)+HNCO」で生じたイソシアン酸が加水分解「HCNO+HO→NH+CO」でアンモニアを生成することができる。
【0033】
更に、この捕集装置11で、微粒子状物質を燃焼させた後に生じる灰分成分(炭酸カルシウム:CaCO)と硫酸アンモニウム((NHSO)とが反応して、「(NHSO+CaCO→(NHCO+CaSO」の反応で、炭酸アンモニウム((NHCO)を生じる。この炭酸アンモニウムは、58℃以上で「(NHCO→2NH+HO+CO」の熱分解し、アンモニアを生成する。
【0034】
従って、この捕集装置11により、十分なアンモニア変換率を得ることができ、変換されたアンモニアは、下流側の選択還元型触媒12で、NOx浄化反応に使用される。
【0035】
選択還元型触媒12は、シリカ(SiO)を基本とする網目状の骨格構造から成るゼオライト触媒が用いられており、このゼオライト触媒を含むスラリーをセラミックハニカムなどの担体に塗布したもの或いはその成型体として構成される。
【0036】
この選択還元型触媒12は、アンモニアにより排ガス中のNOxを浄化する。NOは、「4NO+4NH+O→4N+6HO」の反応で、Nに還元される。NOは、「6NO+8NH→7N+12HO」の反応で、Nに還元される。NO及びNOは、「NO+NO+2NH→2N+3HO」の反応で、Nに還元される。
【0037】
また、この選択還元型触媒12は、尿素を吸着しておき、尿素噴霧ノズル10から尿素を噴霧できないような場合でも、上記の反応によりNOxを浄化する。
【0038】
ECU13は、電気回路によってエンジン1の制御を担当している電気的な制御を総合的に行うマイクロコントローラである。また、このECU13は、温度センサ14、第一NOxセンサ15、第二NOxセンサ16、及びアンモニアセンサ17の検知された値に基づいて、尿素噴霧ノズル10から尿素を噴霧させる制御を行うと共に、その尿素の噴霧量を調節する制御を行っている。
【0039】
温度センサ14は、タービン8bの上流側で、タービン8bや捕集装置11などの熱容量の影響を受けない位置が望ましく、より詳細には、排ガスの温度Tの昇温時と降温時を判断可能な位置が望ましい。この実施の携帯では、尿素噴霧ノズル10の配置位置の近傍に配置される。
【0040】
このECU13には、噴霧制御手段M1を備え、その噴霧制御手段M1が昇温時噴霧量制御手段M2と降温時噴霧量制御手段M3を備えて構成される。また、このECU13には、吸着制御手段M4を備える。
【0041】
噴霧制御手段M1は、尿素噴霧ノズル10の配置位置の近傍に設けられた温度センサ14で検知された排ガスの温度Tが、予め定められた噴霧開始温度T’以上になった場合に、尿素噴霧ノズル10から尿素を噴霧させる共に、排ガスの温度Tの昇温時TUPと、排ガスの温度Tの降温時TDOWNとで尿素噴霧ノズル10から噴霧される尿素の噴霧量を異ならせ、排ガスの温度Tの降温時TDOWNに噴霧される尿素の一部を選択還元型触媒12に吸着させる手段である。
【0042】
噴霧開始温度T’は、図2に示す温度T1〜温度T2の間の尿素の加水分解及び熱分解が促進される促進温度領域R内に予め定められた尿素の噴霧を開始する温度であり、詳しくは、温度T1〜温度T3の間の促進温度領域R内の低温側の部分RLOWに定められた尿素の噴霧を開始する温度である。
【0043】
例えば、促進温度領域Rが、150℃〜220℃に設定されると、低温側の部分RLOWは、150℃〜190℃に設定される。この場合には、噴霧開始温度T’が、150℃〜190℃の範囲内の値に設定される。
【0044】
尿素噴霧ノズル10の配置位置の排ガスの温度Tが低温側の部分RLOWの範囲内の場合に、選択還元型触媒12の入口の近傍の温度は、50℃程度高い温度となるので、選択還元型触媒12が活性化され、NOxの浄化が促進される。
【0045】
昇温時噴霧量制御手段M2は、排ガスの昇温時TUPの尿素の噴霧量Qを、選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出されるNOx量当量QNOxに制御する手段である。
【0046】
NOx量当量QNOxは、最大NO換算値と同等モル比のアンモニア値に換算した尿素量のことである。最大NO換算値は、第二NOxセンサ16で検知されるNOx量を全てNOに置き換えて、その値を反応温度や選択還元型触媒12の触媒種に応じて1倍〜1.3倍した値とする。
【0047】
また、第一NOxセンサ15と第二NOxセンサ16で検知されるNOx量の比から算出されるNOx浄化率が低い場合は、最大NO換算値が、第一NOxセンサ15で検知されるNOx量に基づいて換算されてもよい。この場合、NOx量当量QNOxの最大値は、第一NOxセンサ15で検知されるエンジン本体3から排出されるNOx量に相当する値となる。
【0048】
降温時噴霧量制御手段M3は、排ガスの降温時TDOWNの尿素の噴霧量Qを、選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のNOx量に基づいて算出されるNOx量当量QNOxに、選択還元型触媒12に吸着される降温時吸着量QNH3を加えた量に制御する手段である。
【0049】
降温時吸着量QNH3は、選択還元型触媒12の破過時のアンモニアの吸着量の50%〜70%の吸着量となるように換算した尿素量とする。選択還元型触媒12の吸着量を破過時吸着量、つまり吸着量の最大値としても、必ずしも排ガス中のNOx量と1:1で対応できない。そこで、実験により、選択還元型触媒12の破過時のアンモニアの吸着量の50%〜70%の吸着量が最適な吸着量として求められた。
【0050】
この降温時吸着量QNH3、つまり選択還元型触媒12の破過時のアンモニアの吸着量の50%〜70%の吸着量となるように換算した量を排ガスの降温時に噴霧とすると、選択還元型触媒12が破過することを回避すると共に、選択還元型触媒12の吸着率を一定の範囲で維持して、アンモニアのスリップを抑制することができる。
【0051】
また、この降温時吸着量QNH3は、一定の値でなくともよく、アンモニアセンサ17で検知された選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のアンモニア量が多い場合は、50
%〜70%の間でその割合を変動させてもよい。
【0052】
吸着制御手段M4は、噴霧制御手段M1で尿素を噴霧できない排ガスの温度でもNOxの浄化を進めるために、選択還元型触媒12に予め尿素を吸着させる制御を行う手段である。詳しくは、選択還元型触媒12の現在の吸着量を算出し、その吸着量が50%以下の場合で、且つ吸着噴霧開始温度以上の場合に尿素噴霧ノズル10から尿素を噴霧する手段である。
【0053】
吸着量は、第一NOxセンサ15と第二NOxセンサ16で検知されたNOx量の比から算出されるNOx浄化率や、アンモニアセンサ17で検知されるアンモニアの量などから算出する。また、吸着噴霧開始温度は、噴霧開始温度T’よりも低い温度に設定され、選択還元型触媒12の入口温度が150℃以下になるような場合に尿素が噴霧されるように設定される。
【0054】
次に、この実施の形態の排ガス浄化方法について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ここでは、図2の時間t0〜時間t4までの区間における制御を例として説明する。また、噴霧開始温度T’を180℃とする。
【0055】
まず、時間t0〜時間t1までは、温度センサ14が尿素噴霧ノズル10の配置位置の温度Tを検知するステップS10を行う。次に、噴霧制御手段M1を実施して、温度Tが噴霧開始温度T’以上か否かを判断するステップS20を行う。時間t0〜時間t1までは、温度Tが噴霧開始温度T’よりも低いため、リターンしてスタートへ戻り、ステップS10〜ステップS20を繰り返す。
【0056】
時間t1になると、ステップS20で、温度Tが噴霧開始温度T’以上と判断し、温度Tが上昇するか、又は下降するかを判断するステップS30を行う。
【0057】
時間t1から時間t2までは、温度Tが上昇する区間であり、ステップS30で温度Tが上昇すると判断し、昇温時噴霧量制御手段M2を実施して、NOx量当量QNOxを算出するステップS40を行う。次に、昇温時の噴霧量Qを決定するステップS50を行う。次に、ステップS50で決定された噴霧量Qで尿素を噴霧するステップS60を行う。そして、ステップS10へ戻る。
【0058】
時間t2から時間t3までは、温度Tが下降する区間であり、ステップS20で、温度Tが噴霧開始温度T’以上と判断し、ステップS30で、温度Tが下降すると判断する。次に、降温時噴霧量制御手段M3を実施して、ステップS40を行って、NOx量当量QNOxを算出する。次に、降温時吸着量QNH3を算出するステップS70を行う。次に、NOx量当量QNOxに降温時吸着量QNH3を加えて量を算出し、降温時の噴霧量Qを決定するステップS80を行う。次に、ステップS80で決定された噴霧量Qで尿素を噴霧するステップS60を行う。そして、ステップS10へ戻る。
【0059】
時間t3から時間t4までは、ステップS20で温度Tが噴霧開始温度T’よりも低いため、リターンしてスタートへ戻り、ステップS10〜ステップS20を繰り返す。この時間t3から時間t4までの間のNOxは、選択還元型触媒12に吸着されたアンモニアで浄化する。
【0060】
第一の実施の形態の排ガス浄化システム2、それを備えるエンジン1、及びエンジン1の排ガス浄化方法によれば、タービン8bや捕集装置11などの機器類の熱容量の影響を受けないT/C8のタービン8bの上流側で尿素を噴霧して、急峻な降温が生じる過程で尿素の一部を選択還元型触媒12に吸着させる。これにより、タービン8bの上流側の高
い排ガス温度を有効に利用して、NOxを浄化すると共に、選択還元型触媒12の吸着率を一定の範囲で維持することができる。よって、選択還元型触媒12の吸着率を維持するために排ガスの温度が低温になった場合に行っていた吸着制御手段M4を実施する頻度を減少して、吸着制御手段M4を実施することで発生していたアンモニアのスリップを抑制することができると共に、NOx浄化率を高めることができる。
【0061】
また、尿素を噴霧する温度Tを、促進温度領域R内の低温側の部分RLOWとすることで、尿素を噴霧する温度領域の低温側を拡大することができる。これにより、低温で行っていた吸着制御手段M4を実施する頻度を減少して、尿素のスリップとNOx浄化率の低下を抑制することができる。
【0062】
加えて、温度センサ14を、タービン8b前の尿素噴霧ノズル10の配置位置の温度Tを検知するように設けることで、図2に示すように、タービン8b前の高い排ガスの温度を検知することができ、従来技術の検知温度よりも上記の噴霧制御手段M1の頻度を増やすことができる。また、温度センサ14の検知する尿素噴霧ノズル10の配置位置の温度Tは、タービン8bや捕集装置11などの機器類の熱容量の影響を受けないため、排ガスの温度の昇温時及び降温時が明確になる。一方、従来技術の検知温度は、熱容量の影響などにより排ガスの温度の昇温時及び降温時が明確にならないため、上記の噴霧制御手段M1を実施することが難しい。
【0063】
図4は、吸着制御を行わない場合の第一の実施の形態の排ガス浄化システム2と従来技術の排ガス浄化システムの平均NOx浄化率を示したグラフである。吸着制御を行わない場合は、従来技術の排ガス浄化システムでは、平均NOx浄化率が50%以下になるのに対して、第一の実施の形態の排ガス浄化システム2は、排ガスの降温時に噴霧した尿素の一部を選択還元型触媒12に吸着させて、吸着制御を行わなくとも排ガスの温度が低い場合のNOxを浄化することができるので、平均NOx浄化率が80%以上になる。
【0064】
図5は、吸着制御を行う場合の第一の実施の形態の排ガス浄化システム2と従来技術の排ガス浄化システムの平均NOx浄化率を示したグラフである。吸着制御を行う場合は、従来技術の排ガス浄化システムでは、平均NOx浄化率が80%になるのに対して、第一の実施の形態の排ガス浄化システム2は、平均NOx浄化率が100%近くになる。
【0065】
図6は、吸着制御を行う場合の第一の実施の形態の排ガス浄化システム2と従来技術の排ガス浄化システムの最大アンモニアスリップ量を示したグラフであり、従来技術の排ガス浄化システムの最大アンモニアスリップ量を100%とした。吸着制御を行う場合に、図5で示したように従来技術の排ガス浄化システムでは、平均NOx浄化率が80%程度になるが、図6に示すように最大アンモニアスリップ量は、吸着制御が行われた分増加する。
【0066】
これに対して、第一の実施の形態の排ガス浄化システム2では、吸着制御の頻度が減少するため、最大アンモニアスリップ量が従来技術の排ガス浄化システムに比べて八割程低くなる。
【0067】
図4図5、及び図6から、第一の実施の形態の排ガス浄化システム2は、吸着制御の頻度を減少して、アンモニアのスリップを抑制することができると共に、NOx浄化率を高めることができることが分かる。また、高いNOx浄化率で、且つアンモニアのスリップ量が少ないことから、尿素の噴霧量を減らすことができるので、尿素タンク18に頻繁に尿素を補充する必要がなくなる。
【0068】
次に、本発明に係る第二の実施の形態の排ガス浄化システム20とエンジン1Aについ
て、図7を参照しながら説明する。この排ガス浄化システム20は、第一酸化触媒(DOC)21が、エンジン本体3の排気ポートから排気マニホールド6の間に気筒毎に配置されると共に、排気通路7の尿素噴霧ノズル10の上流側に第二酸化触媒(DOC)22が配置されて構成される。また、選択還元型触媒12の下流側に第三酸化触媒23が配置されて構成される。
【0069】
第一酸化触媒21は、NOの浄化に優れている、酸化吸蔵能力(OSC)を有する酸化物と酸化物半導体が混在した触媒を担持させて構成するとよく、第二酸化触媒22は、HCの浄化に優れている、金属触媒又は炭化水素吸着材と貴金属触媒が混在した触媒を担持させて構成するとよい。
【0070】
第三酸化触媒23は、選択還元型触媒12で消費されなかったアンモニアを分解して、アンモニアがスリップするのを防止するためのものである。
【0071】
第二の実施の形態の排ガス浄化システム20によれば、第一の実施の形態の効果に加えて、第一酸化触媒21と第二酸化触媒22を活性温度以上に維持することが容易となり、排ガスの温度上昇のための炭化水素の供給を抑制することができる。また、第一酸化触媒21を通過した排ガスをEGRガスとして供給するので、EGRガス中のSOF成分を低減して、EGRバルブなどの詰まりなどを抑制することができる。
【0072】
また、第一酸化触媒21及び第二酸化触媒22を設けることで、酸化反応により排ガスの温度を上昇して、捕集装置11の再生を効率良く行うことができる。
【0073】
この第二の実施の形態における尿素を噴霧するタイミングは、あくまでも尿素噴霧ノズル10の通過時の排ガスの温度Tで判定できるので、温度センサ14の前に設置した第一酸化触媒21及び第二酸化触媒22の酸化反応による温度上昇を伴った場合も影響を受けない。
【0074】
なお、上記の実施の形態のエンジン1及び1Aの構成は上記の構成に限定されない。例えば、EGRシステムとして低圧EGRシステムを設けた構成や、ターボチャージャーを複数設けた構成などにも適用することができる。
【0075】
また、上記の実施の形態の排ガス浄化システム2及び20の各装置の構成については一例であり、例えば、タービン8bと捕集装置11の間に酸化触媒を設けた構成などでもよい。
【0076】
加えて、上記の実施の形態では、尿素噴霧ノズル10の配置位置に設けた温度センサ14で検知される温度Tを噴霧開始温度T’と比較することで尿素を噴霧するか否かを判断する例を説明したが、選択還元型触媒12の入口温度を検知するセンサを設け、選択還元型触媒12の入口温度で判断する、あるいは選択還元型触媒12の入口温度も合わせて判断することもできる。
【0077】
更に、昇温時の噴霧量Qと降温時の噴霧量Qは、選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のNOx量の変化量や選択還元型触媒12の下流側の排ガス中のアンモニア量の変化量に応じてフィードバック制御するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の排ガス浄化システムは、熱容量の影響を受けないターボチャージャーのタービンの上流側で還元剤を噴霧して、急峻な降温が生じる過程で還元剤の一部を選択還元型触媒に吸着させることで、タービンの上流側の高い排ガス温度を有効に利用して、NOxを
浄化すると共に、選択還元型触媒の吸着率を一定の範囲で維持することができる。これにより、選択還元型触媒の吸着率を維持するための吸着制御の頻度を減少して、吸着制御により発生していた還元剤の選択還元型触媒からの脱離を抑制することができると共に、NOx浄化率を高めることができるので、ディーゼルエンジンに利用することができる。
【符号の説明】
【0079】
1、1A エンジン
2、20 排ガス浄化システム
7 排気通路
8 ターボチャージャー(T/C)
8b タービン
10 尿素噴霧ノズル(還元剤噴霧弁)
11 捕集装置
12 選択還元型触媒
13 ECU(制御装置)
14 温度センサ
15 第一NOxセンサ
16 第二NOxセンサ
17 アンモニアセンサ
M1 噴霧制御手段
M2 昇温時噴霧量制御手段
M3 降温時噴霧量制御手段
M4 吸着制御手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7