特許第6251342号(P6251342)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6251342
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】端末装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20171211BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20171211BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20171211BHJP
   H02H 7/12 20060101ALI20171211BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20171211BHJP
【FI】
   H02J7/00 S
   H02J7/00 301D
   H02J7/10 N
   H02J50/10
   H02H7/12 G
   H02J50/80
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-172611(P2016-172611)
(22)【出願日】2016年9月5日
(62)【分割の表示】特願2012-203492(P2012-203492)の分割
【原出願日】2012年9月14日
(65)【公開番号】特開2017-17988(P2017-17988A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2016年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小堺 修
(72)【発明者】
【氏名】中野 裕章
(72)【発明者】
【氏名】福田 伸一
(72)【発明者】
【氏名】田中 正幸
【審査官】 稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−178196(JP,A)
【文献】 特開2010−081522(JP,A)
【文献】 特開2011−097671(JP,A)
【文献】 特開2011−188749(JP,A)
【文献】 特開2012−130222(JP,A)
【文献】 特開2008−017550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J7/00−7/12
7/34−7/36
50/00−50/90
H02M3/00−3/44
H02H7/00
7/10−7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電装置から非接触で送られる電力を受電する受電部と、
前記受電部に得られる受電電力を整流することにより電圧を得る整流部と、
少なくとも第1処理部もしくは第2処理部のどちらかを用いて、前記整流部から出力された前記電圧を所定電圧に変換するレギュレータと、
前記受電部の近傍の温度を抽出する温度抽出部と、
前記温度抽出部で抽出した温度に基づいて、前記整流部から出力された前記電圧を前記レギュレータ内の前記第1処理部で調整するか、前記第2処理部で調整するか、前記レギュレータを停止するかを制御する制御部とを備え、
前記温度抽出部が抽出した温度が所定の閾値以上のとき、前記第1処理部と前記第2処理部の内で、予め決められた一方の処理部を使った変換動作に制御すると共に、その一方の処理部を使った変換動作を開始してから、予め決められた時間経過した後に、さらに前記温度抽出部で抽出された温度が前記所定の閾値以上であると判断した場合、前記レギュレータへ停止指示を送信する
端末装置。
【請求項2】
前記第1処理部は、LDO処理部であり、前記第2処理部は、DC−DCコンバータ処理部であり、前記温度抽出部が抽出した温度が所定の閾値以上のときに変換動作を行う前記一方の処理部は、前記第2処理部とした
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
さらに、前記給電装置と通信を行う通信部を備え、
給電装置が決定した送電電力の情報が、前記通信部に伝送されたとき、前記制御部は、レギュレータが行う変換動作を、前記第1処理部と前記第2処理部の内で、前記通信部に伝送された送電電力に適した処理部を使った変換動作に決定すると共に、決定した変換動作での変換を開始した後に、前記温度抽出部が抽出した温度が所定の閾値以上のとき、第1処理部と第2処理部の内で、予め決められた一方の処理部を使った変換動作に制御し、その一方の処理部を使った変換動作を開始してから、予め決められた時間経過した後に、さらに前記温度抽出部で抽出された温度が前記所定の閾値以上であると判断した場合、前記レギュレータへ停止指示を送信する
請求項1又は2に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
充電装置などの機器が、端末装置に対して、端子などを直接接続させない非接触状態で、電源を供給することが従来から行われている。
従来から行われている非接触電源伝送方式としては、電磁誘導方式が知られている。これは、電力を送信する側の機器に送電用コイルを配置し、受信側の端末装置側に受電用コイルを配置するものである。この電磁誘導方式では、送信側の機器の送電用コイルを配置した箇所と、受信側の機器の受電用コイルを配置した箇所とを近接させて、両コイル間を磁束結合して、非接触で電力を送る処理が行われる。
【0003】
また、ある程度離れた距離の端末装置に対して非接触で効率よく電力を供給する方式として、磁界共鳴方式と称されるものが開発されている。これは、送電側装置と受電側装置のそれぞれに、コイルとコンデンサなどからなるLC回路を設けて、双方の回路間で電場・磁場を共鳴させることで、ワイヤレスで電力を伝送するものである。
【0004】
電磁誘導方式と磁界共鳴方式のいずれの場合でも、送電側装置が送電用コイルを備え、受電側装置が受電用コイルを備える。以下の本明細書で電磁誘導方式と述べた場合、磁界共鳴方式などの類似した他の非接触電源伝送方式も含む。
【0005】
図11は、従来の給電装置から端末装置に非接触で電磁誘導方式により給電を行う構成例を示す図である。
1次側機器である給電装置10は、AC100Vなどの交流電源11をAC−DCコンバータ12で直流低圧電源に変換する。AC−DCコンバータ12で得られた直流低圧電源が、送電ドライバ13に供給される。送電ドライバ13には、コンデンサ14と1次側コイル15とが接続された送電回路が接続してあり、送電ドライバ13から所定の周波数の送電電力が1次側コイル15に供給される。
【0006】
2次側機器である端末装置20は、2次側コイル21とコンデンサ22とが整流部23に接続してあり、1次側コイル15からの電力を2次側コイル21が受電する。
2次側コイル21とコンデンサ22との直列回路は、整流部23に接続してあり、整流部23が受電電源を整流して、所定電圧Vaの直流電源を得る。所定電圧Vaとしては、例えば5Vを若干越える程度の直流電力を得る。
【0007】
整流部23で得られた直流電源が、レギュレータ24に供給され、一定の電圧(例えば5V)に定電圧化する。このレギュレータ24で得られた定電圧の直流電源が充電制御部25に供給され、充電制御部25の制御で2次電池26の充電が行われる。
【0008】
このような非接触給電システムを構成した場合、2次側機器のレギュレータ24は、通常、LDO(Low Drop Out:低ドロップアウト)と称される、入力電圧と出力電圧との差が比較的小さい場合に適用されるシリーズレギュレータが使用される。レギュレータ24としてLDOを使用することで、受電電力が5W程度の低電力用として、ある程度効率の高いシステムを組むことができる。
【0009】
ところで、非接触で電力伝送を行う場合において、伝送電力の大電力化に対する要望がある。すなわち、現在実用化されている非接触給電システムでは、端末装置での受電電力が1W〜5W程度の比較的小さな電力である。これに対して、電磁誘導方式による非接触伝送で、端末装置が10Wや15Wのような、より大きな受電電力を得るようにする要望がある。
【0010】
ここで、図11に示す構成で大電力の受電を行うようにした場合、LDOを使用したレギュレータ24では、大電流が流れるためコイルの損失が大きいという問題がある。
【0011】
比較的大きな電力や高い電圧を扱うレギュレータとしては、いわゆるDC−DCコンバータと称されるスイッチングレギュレータが知られている。
特許文献1には、電源装置において、LDOを使用したレギュレータと、スイッチングレギュレータとを併用する点についての記載がある。この特許文献1には、重負荷時にはスイッチングレギュレータを使用して、軽負荷時にはLDOによるレギュレータを使用する点についての記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−183812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来、特許文献1などに記載のように、ACアダプタなどの電源装置においては、LDOを使用したレギュレータとスイッチングレギュレータとを併用する場合に、入力電源の電圧を検出して2つのレギュレータを切り替えるようにしている。
ここで、図11に示すような非接触給電システムの2次側機器のレギュレータには、同様の構成を適用することはできない。すなわち、図11に示す非接触給電システムを構成した場合、端末装置20内のレギュレータ24の入力電圧Vaはほぼ一定であり、受電電力が増えたときには、電流が増えるだけである。したがって、入力電圧の検出によってレギュレータを切り替える構成は適用できない。
【0014】
ここで、受電電力の変化によって、受電用コイルが発熱する例を、図12の表を参照して説明する。
図12の例では、受電電力が5W,10W,15Wの3つの例を示す。いずれの例でも整流部23が5Vに整流するとき、電流値は、受電電力5Wのとき1A、受電電力5Wのとき2A、受電電力5Wのとき3Aになる。2次側コイル21の抵抗値は、2次側コイル21の断面積で決まるため、どの電力でも一定である。図12の例では、2次側コイル21の抵抗値を0.4Ωとした。2次側コイル21の電力損失は、Q=I2Rの式より、電流の2乗と抵抗値の積で決まり、電流が増えるほど損失電力が増える。ここで、2次側電力損失と温度との変換式を20℃/0.6Wとしたとき、各受電電力での2次側コイル21の発熱温度は、図12に示すように変化する。すなわち、受電電力が5Wのとき約13℃になり、10Wのとき約53℃になり、15Wのとき約120℃になる。
【0015】
なお、図12において、2次側電力損失と温度との変換式を20℃/0.6Wとしたのは、非接触給電用のコイルを備えた2種類の端末装置の温度特性を実測した結果に基づく。すなわち、図13に示すように、ある型式の端末装置の温度特性T1と、別の型式の端末装置の温度特性T2を測定したとき、それぞれ損失電力の変化にほぼ直線的に温度が上昇する特性が得られた。これら特性T1,T2を直線近似した特性から、20℃/0.6Wの変換式を得た。
【0016】
ところで、発熱とは別の問題として、2次側の機器がスイッチングレギュレータを使用した場合、小電力での給電を受ける際の効率に問題がある。すなわち、図14は、受電電力と受電周波数との関係を示す図であり、特性W1はLDOを使用したレギュレータの場合で、特性W2はスイッチングレギュレータの場合である。この特性W1,W2を比較すると判るように、例えばLDOを使用した特性W1の場合には、特定の周波数帯域の近傍で受電電力が高くなる。一方、スイッチングレギュレータを使用した特性W2の場合には、特性W1で受電電力が高い周波数帯域では、受電電力が低くなってしまう。
【0017】
このように、2次側の機器が備えるレギュレータの方式によって、適切な搬送周波数が変化し、レギュレータの方式の選定が簡単にはできないという問題がある。
【0018】
本開示の目的は、非接触給電システムを組む場合において、送電電力を大電力化した場合の発熱や効率の悪さなどの問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本開示の端末装置は、給電装置から非接触で送られる電力を受電する受電部と、受電部に得られる受電電力を整流することにより電圧を得る整流部と、少なくとも第1処理部もしくは第2処理部のどちらかを用いて、整流部から出力された前記電圧を所定電圧に変換するレギュレータと、受電部の近傍の温度を抽出する温度抽出部と、温度抽出部で抽出した温度に基づいて、整流部から出力された電圧をレギュレータ内の第1処理部で調整するか、第2処理部で調整するか、レギュレータを停止するかを制御する制御部とを備え、温度抽出部が抽出した温度が所定の閾値以上のとき、第1処理部と第2処理部の内で、予め決められた一方の処理部を使った変換動作に制御すると共に、その一方の処理部を使った変換動作を開始してから、予め決められた時間経過した後に、さらに温度抽出部で抽出された温度が所定の閾値以上であると判断した場合、レギュレータへ停止指示を送信するようにしたものである。
【0020】
本開示によると、給電装置から送電される電力を受電する端末装置が備えるレギュレータが、温度に基づいて適切な変圧動作を行うように設定される。
【発明の効果】
【0021】
本開示によると、温度抽出部で抽出した温度に基づいて、適切な変換方式と入力電力が設定でき、適正に受電できる状態になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の一実施の形態によるシステム構成例を示すブロック図である。
図2】本開示の一実施の形態による受電電力の変化例による特性図である。
図3】本開示の一実施の形態によるレギュレータの構成例(例1)を示すブロック図である。
図4図3の例のレギュレータの動作状態を示す図である。
図5】本開示の一実施の形態によるレギュレータの構成例(例2)を示すブロック図である。
図6】本開示の一実施の形態によるレギュレータの構成例(例3)を示すブロック図である。
図7】本開示の一実施の形態による動作例(1次側から通信する例)を示すフローチャートである。
図8】本開示の一実施の形態による動作例(2次側から通信する例)を示すフローチャートである。
図9】本開示の一実施の形態による動作(変形例1:温度により制御する例)を示すフローチャートである。
図10】本開示の一実施の形態による動作(変形例2:効率により制御する例)を示すフローチャートである。
図11】従来のシステム構成例を示すブロック図である。
図12図11の例による受電電力の変化例による特性図である。
図13】従来の端末装置の発熱例を示す特性図である。
図14】レギュレータの方式ごとの受電電力の例を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施の形態に係る非接触給電システム、端末装置、非接触給電装置および非接触給電方法の例を、図面を参照しながら、以下の順で説明する。
1.給電装置と端末装置の構成例(図1図2
2.レギュレータの例(例1:図3図4
3.レギュレータの例(例2:図5
4.レギュレータの例(例3:図6
5.給電処理例(例1:図7
6.給電処理例(例2:図8
7.給電処理の変形例(変形例1:図9
8.給電処理の変形例(変形例2:図10
9.その他の変形例
【0024】
[1.給電装置と端末装置の構成例]
図1は、本開示の一実施の形態の例に係る非接触給電システムの構成例を示す図である。
本開示の非接触給電システムは、1次側機器である給電装置100と、2次側機器である端末装置(受電装置)200で構成され、電磁誘導方式により非接触で電力を給電する。給電装置100は、商用交流電源などの供給を受けて、端末装置200に電源を非接触で給電する装置である。端末装置200は、給電装置100から供給される電源で作動する負荷回路を備える。あるいは端末装置200は、給電装置100から供給される電源で充電される2次電池を備えるようにしてもよい。端末装置200は、例えば携帯電話端末装置やポータブルオーディオ再生装置など、各種端末装置(電子機器)に適用可能である。
【0025】
1次側機器である給電装置100は、AC100Vなどの交流電源101をAC−DCコンバータ102で直流低圧電源に変換する。AC−DCコンバータ102で得られた直流低圧電源が、送電ドライバ103に供給される。交流電源101を使用するのは1つの例であり、例えば直流電源を入力電源として使用してもよい。
送電ドライバ103には、コンデンサ105と1次側コイル106とが接続された送電回路が接続してあり、送電ドライバ103から所定の周波数の送電電力が1次側コイル106に供給される。
【0026】
給電装置100は、給電処理を制御する制御部(1次側制御部)104を備え、制御部104が、送電ドライバ103から1次側コイル106に供給される送電電力を制御する。本実施の形態の例の給電装置100は、送電電力を複数段階に可変設定できるようにしてあり、制御部104が、その複数段階のいずれかの送電電力値を設定する。送電電力を設定する具体例については後述する。
【0027】
また給電装置100は、通信部107を備え、通信部107が端末装置200と双方向に通信を行う。この通信部107による通信は、例えば、送電ドライバ103から1次側コイル106に供給される送電電力に、伝送信号を重畳して行う。具体的には、1次側コイル106に供給される送電電力の周波数を搬送波として利用して、ASK(amplitude shift keying)などで情報を変調して伝送する。端末装置200側から通信部107への情報の伝送についても、同様の方法で行われる。あるいは、端末装置200側から通信部107への情報の伝送については、送電電力の周波数とは別の副搬送波を利用した伝送でもよい。近接したコイル間で、非接触により電力と共に情報を双方向で伝送する方式については、既に非接触ICカードとリーダとの間での通信などで各種方式のものが実用化されており、本開示の例ではいずれの方式を適用してもよい。
【0028】
次に、2次側機器である端末装置200について説明する。
端末装置200は、2次側コイル201とコンデンサ202とが整流部203に接続してあり、1次側コイル106からの電力を2次側コイル201が受電する。電磁誘導方式の場合、通常は1次側コイル106と2次側コイル201は近接した位置に配置される。整流部203は、2次側コイル201が受電した所定周波数の電源を整流して直流電源を得る。
【0029】
そして、整流部203で得られた直流電源が、レギュレータ210に供給される。レギュレータ210は、入力電源の電圧を、所定電圧に変換する電圧変換器であり、レギュレータ210で得られた所定電圧の直流電源が、負荷回路204に供給される。なお、負荷回路204の代わりに2次電池を充電するようにしてもよい。
【0030】
本開示の例のレギュレータ210は、受電電力の変換動作を複数の方式で行う構成である。図1の例では、レギュレータ210は、DC−DCコンバータ211とLDO212の2つの方式の変換回路を備える。
DC−DCコンバータ211は、スイッチングレギュレータと称され、入力電源をスイッチング素子で比較的高速にスイッチングし、そのスイッチングされた電源を整流および平滑化して、所望の電圧の直流電源とする回路である。DC−DCコンバータ211は、入力電圧の可変範囲が広い。
【0031】
LDO(Low Drop Out:低ドロップアウト)212は、トランジスタ素子での電圧降下量を制御して、所望の電圧の直流電源とするシリーズレギュレータである。LDO212は、入力電圧の可変範囲が狭く、出力電圧より若干高い程度の入力電圧であるとき、効率のよい電圧変換が行われる。
【0032】
レギュレータ210は、DC−DCコンバータ211とLDO212のいずれか一方の回路を使用して入力電源の電圧を、安定した一定電圧に変換する。このレギュレータ210が変換動作に使用する回路は、受電を制御する制御部(2次側制御部)205からの指示で決まる。本開示の例の場合には、入力電圧が比較的高い電圧であるとき、DC−DCコンバータ211を使用し、入力電圧が比較的低い電圧であるとき、LDO212を使用する。この制御部205の制御によるDC−DCコンバータ211とLDO212の選択動作の詳細については後述する。
【0033】
また端末装置200は、通信部206を備え、給電装置100側の通信部107と双方向に通信を行う。この通信部206が通信を行うために、2次側コイル201とコンデンサ202との直列回路が、通信部206に接続してあり、給電装置100から供給される電源に重畳された信号を検出して、通信部107から伝送された信号の受信を行う。また、通信部206から送信する信号が、2次側コイル201とコンデンサ202との直列回路に供給される。
また端末装置200は、温度センサ207を備え、2次側コイル201の近傍の温度を計測する。温度センサ207が計測した温度のデータが、制御部205に供給される。
【0034】
本開示の非接触給電システムは、給電装置100から端末装置200に給電する場合に、5Wで給電を行う場合と、10Wで給電を行う場合と、15Wで給電を行う場合との、少なくとも3段階に給電電力を設定できる。そして、端末装置200でその給電電力の受電を行う場合に、給電電力に対応したレギュレータ210での入力電圧Vxを設定し、その入力電圧Vxの受電電力を、レギュレータ210が一定電圧に変換して出力する。そのレギュレータ210での入力電圧Vxの設定は、制御部205の制御で行われる。このとき、制御部205は、上述したようにDC−DCコンバータ211とLDO212のいずれか適切な方を使用して変換動作を行うように制御する。
【0035】
図2は、給電電力と、端末装置200での受電電圧(つまりレギュレータ210での入力電圧Vx)と、損失電力や発熱の例を示す図である。発熱する条件は、従来例として示した図12と同じ条件である。
この図2では、5W給電と10W給電と15W給電の3つの例を示す。
給電装置100が5W,10W,15Wの各例で給電を行うとき、この例では、レギュレータ210での入力電圧Vx(2次側電圧)を、それぞれ5V,10V,15Vに設定し、端末装置200で得られる2次側電流をいずれの場合も約1Aにする。
【0036】
2次側コイル201の抵抗値はいずれの例でも同じであり、2次側電流がいずれの給電電力のときも1Aであるため、2次側損失電力は、いずれの電力の場合も0.4Wになる。したがって、2次側コイル201の発熱温度についても、いずれの電力の場合も約13℃になる。なお、図2に示す発熱温度は、図12の例で設定した条件(20℃/0.6W)で算出したものである。
【0037】
[2.レギュレータの例(例1)]
次に、レギュレータ210の具体的な構成の例を説明する。ここでは、例1,例2,例3の3つの例を説明する。
【0038】
図3は、例1のレギュレータ210の構成を示す図である。
図3に示す構成では、DC−DCコンバータ211とLDO212とを直列に接続する。図3の例では、DC−DCコンバータ211の後段にLDO212を接続したが、逆の接続順序でもよい。そして、DC−DCコンバータ211とLDO212は、いずれか一方だけが作動するようにする。DC−DCコンバータ211とLDO212の内の停止した側は、入力信号をそのまま出力する。
【0039】
図4は、図3の例のレギュレータ210の動作状態を示す図である。DC−DCコンバータ211を使用する際には、図4Aに示すように、制御部205は、DC−DCコンバータ211を作動させて、LDO212を通過させる。このようにすることで、DC−DCコンバータ211で変換された電源が、レギュレータ210の出力部に得られる。
【0040】
また、LDO212を使用する際には、図4Bに示すように、制御部205は、LDO212を作動させて、DC−DCコンバータ211を通過させる。このようにすることで、LDO212で変換された電源が、レギュレータ210の出力部に得られる。
【0041】
[3.レギュレータの例(例2)]
図5は、例2のレギュレータ210の構成を示す図である。
図5に示す構成では、DC−DCコンバータ211とLDO212とを並列に接続する。そして、DC−DCコンバータ211とLDO212のいずれか一方だけが作動するように、制御部205が作動する側を制御する。
【0042】
[4.レギュレータの例(例3)]
図6は、例3のレギュレータ210の構成を示す図である。
図6に示す構成は、DC−DCコンバータ211とLDO212とが、回路を共用化したものである。
図6に示すように、レギュレータ210の入力端子210aと接地電位部との間には、2つのトランジスタQ1,Q2が接続される。2つのトランジスタQ1,Q2は、制御部205によりオン・オフが制御される。そして、両トランジスタQ1,Q2の接続点が、コイルL1を介してレギュレータ210の出力端子210bに接続される。コイルL1と出力端子210bとの接続点には、平滑用のコンデンサC1の一端が接続される。
【0043】
トランジスタQ1,Q2とコイルL1の接続点と、接地電位部との間には、電圧検出用の抵抗器R1,R2の直列回路が接続される。また、コイルL1と出力端子210bとの接続点と、接地電位部との間には、電圧検出用の抵抗器R3,R4の直列回路が接続される。制御部205は、抵抗器R1,R2の接続点の電圧と、抵抗器R3,R4の接続点の電圧を検出する。
【0044】
この図6に示す構成で、レギュレータ210をDC−DCコンバータ211として使用する場合、制御部205は、2つのトランジスタQ1,Q2を高速でオン・オフさせて、スイッチング動作を行う。このとき、制御部205は、抵抗器R3,R4の接続点の電圧から、平滑用のコンデンサC1に充電された電圧をモニタし、その検出される電圧が適正になるように、2つのトランジスタQ1,Q2のスイッチング状態を制御する。
【0045】
また、図6に示す構成で、レギュレータ210をLDO212として使用する場合、トランジスタQ1を電圧制御素子となるように制御する。トランジスタQ2は、制御部205がオープン状態に設定する。このとき、制御部205は、抵抗器R1,R2の接続点の電圧を検出して、その電圧が適正になるように、トランジスタQ1での電圧降下量を制御する。
【0046】
[5.給電処理例(例1)]
次に、給電装置100と端末装置200との間で行われる給電処理例について説明する。ここでは、給電装置100からの通信で処理を行う例1(図7)と、端末装置200からの通信で処理を行う例2(図8)との2つの例を説明する。いずれの例の場合でも、給電装置100の1次側コイル106と、端末装置200の2次側コイル201は、電力伝送が可能な状態に近接している状態である。
【0047】
図7は、例1の給電処理例を示すフローチャートである。
図7に従って処理を説明すると、まず、1次側機器である給電装置100の制御部104は、送電ドライバ103から1次側コイル106への送電電力の供給を開始する(ステップS11)。このときには、起動時用の比較的低い電力を設定する。すなわち、制御部104は、上述した5Wや15Wのような電力よりも低い電力を設定する。この起動時用の低電力は、1次側の通信部107と2次側の通信部206との間の通信が可能な電力であればよい。あるいは、制御部104は、上述した複数段階に設定可能な電力の内の最も小さな電力である5Wを、起動時用の送信電力に設定してもよい。
【0048】
このようにして電力伝送を開始することで、2次側機器である端末装置200の通信部206や制御部205が起動する(ステップS12)。この起動したときには、端末装置200の通信部206から給電装置100の通信部107に、起動したことを示す信号を伝送するようにしてもよい。
【0049】
そして、2次側機器が起動すると、給電装置100の制御部104は、端末装置200の負荷回路204が必要とする負荷電力を確認する信号を、通信部107から送信する(ステップS13)。この負荷電力を確認する信号を端末装置200の通信部206が受信すると、制御部205は、通信部206から負荷電力を示す情報を返送し、給電装置100の制御部104が伝送された情報から負荷電力を確認する。
【0050】
そして、制御部104は、確認した負荷電力に対応した送信電力を決定する(ステップS14)。例えば制御部104は、負荷電力と同じか、または負荷電力よりも大きな送信電力を選択する。
このとき、制御部104は、決定した送信電力の情報を、通信部107から端末装置200に伝送してもよい。
【0051】
端末装置200の制御部205は、通信部206が受信した情報から、送信電力が閾値THx以上か閾値THx未満かを判断する。
ここで、送信電力が閾値THx以上である場合、制御部205は、レギュレータ210としてDC−DCコンバータ211を使用することを指示する(ステップS15)。
また、送信電力が閾値THx未満である場合には、制御部205は、レギュレータ210としてLDO212を使用することを指示する(ステップS16)。なお、レギュレータ210の入力電圧は、たとえば送信電力に基づいて適正に設定する。1例として電流を一定としたい場合、制御部205は、図2に示すように、送信電力5W,10W,15Wに対応して、入力電圧5V,10V,15Vのいずれかを設定する。
【0052】
そして、給電装置100の制御部104は、ステップS14で決定した送信電力での給電を開始する(ステップS17)。
このように図7のフローチャートの処理によると、給電装置100から指示した送信電力に基づいて、端末装置200内のレギュレータ210が、DC−DCコンバータ211とLDO212のいずれか適切な方を使用して電圧変換を行うようになる。
【0053】
[6.給電処理例(例2)]
図8は、例2の給電処理例を示すフローチャートである。
図8に従って処理を説明すると、まず、1次側機器である給電装置100の制御部104は、送電ドライバ103から1次側コイル106への送電電力の供給を開始する(ステップS21)。このときには、図7のフローチャートのステップS11での処理と同様に、起動時用の比較的低い電力を設定する。
【0054】
このようにして電力伝送を開始することで、2次側機器である端末装置200の通信部206や制御部205が起動する(ステップS22)。
【0055】
そして、2次側機器が起動すると、端末装置200の制御部205は、給電装置100の送信電力を確認する信号を、通信部206から送信する(ステップS23)。この送信電力を確認する信号を給電装置100の通信部107が受信すると、制御部104は、通信部107から送信電力を示す情報を返送し、端末装置200の制御部205が伝送された情報から送信電力を確認する。
【0056】
そして、制御部205は、確認した送信電力に対応した負荷電力を決定する(ステップS24)。すなわち、提示された送信電力を越えない範囲で、負荷回路204が消費する負荷電力を決定する。
そして、制御部205は、決定した負荷電力が閾値THx以上か閾値THx未満かを判断する。
ここで、負荷電力が閾値THx以上である場合、制御部205は、レギュレータ210としてDC−DCコンバータ211を使用することを指示する(ステップS25)。
また、負荷電力が閾値THx未満である場合には、制御部205は、レギュレータ210がLDO212を使用することを指示する(ステップS26)。なお、この例の場合にも、レギュレータ210の入力電圧は、たとえば送信電力に基づいて適正に設定する。1例として電流を一定としたい場合、制御部205は、図2に示すように、送信電力5W,10W,15Wに対応して、入力電圧5V,10V,15Vのいずれかを設定する。
【0057】
そして、給電装置100の制御部104は、ステップS23で通知した送信電力での給電を開始する(ステップS27)。
このように図8のフローチャートの処理によると、端末装置200内で設定した負荷電力に対応して、レギュレータ210が、DC−DCコンバータ211とLDO212のいずれか適切な方を使用して電圧変換を行うようになる。
【0058】
これら図7および図8のフローチャートに示すように、送電電力または負荷電力に基づいて、DC−DCコンバータ211とLDO212のいずれを使用して電圧変換を行うのかが選択される。このため、小電力の伝送時と大電力の伝送時のいずれでも効率の良い非接触給電が行えると共に、大電力伝送時の2次側コイル201の発熱を抑止することができる。
【0059】
[7.給電処理の変形例(変形例1)]
図9は、給電処理の変形例1を示すフローチャートである。
図7および図8のフローチャートでは、給電開始時にレギュレータ210の設定を行うようにした。これに対して、この変形例1では、端末装置200の制御部205が、温度センサ207が検出した温度に基づいて、レギュレータ210の設定を行うようにした例である。
【0060】
すなわち、まず端末装置200の制御部205は、受電電力が閾値THx未満であると仮定して、LDO212を使用することをレギュレータ210に指示する(ステップS31)。そして、給電装置100が送電を開始した後(ステップS32)、端末装置200の制御部205は、予め決められたX秒間の受電を行い(ステップS33)、給電が完了したか否かの判断を行う(ステップS34)。ここでのX秒間は、例えば60秒程度の時間とする。
【0061】
ステップS34で給電が完了したと判断したときには、制御部205は、受電を完了する処理を行う(ステップS35)。
そして、ステップS34で給電が続いていると判断したときには、制御部205は、温度センサ207が検出した温度が、予め決められた閾値の温度α℃以上か否かを判断する(ステップS36)。ここで温度α℃以上でないと判断したときには、制御部205は、ステップS33の処理に戻る。
【0062】
ステップS36で温度α℃以上であると判断したときには、制御部205は、DC−DCコンバータ211を使用することをレギュレータ210に指示すると共に、レギュレータ210の入力電圧を10Vなどの高い電圧に変更する(ステップS37)。このレギュレータ210の設定変更後、制御部205は、給電される電力を正常に受電できているか否かを判断し(ステップS38)、その判断で正常に受電できていない場合には異常状態であるとして給電処理を停止する(ステップS39)。
【0063】
ステップS38で正常に受電できていると判断した場合、制御部205は、予め決められたX秒間の受電を行い(ステップS40)、給電が完了したか否かの判断を行う(ステップS41)。
【0064】
ステップS41で給電が完了したと判断したときには、制御部205は、受電を完了する処理を行う(ステップS42)。
そして、ステップS41で給電が続いていると判断したときには、制御部205は、温度センサ207が検出した温度が、予め決められた閾値の温度α℃以上か否かを判断する(ステップS43)。ここで温度α℃以上でないと判断したときには、制御部205は、ステップS40の処理に戻る。
ステップS40で温度α℃以上であると判断したときには、制御部205は、異常状態であるとして給電処理を停止する(ステップS44)。
【0065】
この図9のフローチャートに示すように、2次側コイル201の付近の温度が予め決めた閾値の温度α℃以上であるか否かの判断で、制御部205がレギュレータ210での変換方式を決めるようにしたことで、適切な変換方式と入力電力が設定できるようになる。すなわち、2次側コイル201がほとんど発熱しない状態では、制御部205は、適正な非接触給電が行われていると判断して、最初に設定した条件での受電を行う。そして、2次側コイル201がある程度発熱した状態では、給電電力が大きい状態であると判断して、制御部205が、変換方式や入力電圧を変更することで、適正に受電できる状態になる。
【0066】
なお、この図9のフローチャートに示す処理は、単独で行うようにしてもよいが、例えば図7または図8のフローチャートに示す給電開始時の処理を行って、給電を開始した後に、制御部205が、この図9のフローチャートに示す処理を行うようにしてもよい。
【0067】
[8.給電処理の変形例(変形例2)]
図10は、給電処理の変形例2を示すフローチャートである。
この変形例2では、端末装置200の制御部205が、給電電力の受電効率を判断して、レギュレータ210の設定を行うようにした例である。
【0068】
すなわち、まず端末装置200の制御部205は、DC−DCコンバータ211またはLDO212のいずれか一方を選択して変換動作を行うことをレギュレータ210に指示する(ステップS51)。そして、給電装置100が送電を開始した後(ステップS52)、端末装置200の制御部205は、予め決められたX秒間の受電を行い(ステップS53)、現在の給電電力の受電効率が、予め決められたβ%以上か否かを判断する(ステップS54)。この受電効率は、制御部205が算出する。例えば、給電装置100から送電電力の情報を制御部205が取得し、さらに端末装置200で受電した電力を制御部205が計測し、これらの受電電力と給電電力とを使用した制御部205での演算で、受電効率を得る。
【0069】
ステップS54で受電効率がβ%以上でないと判断した場合には、制御部205は、レギュレータ210の変換方式を別の方式に切り替える指示を行う(ステップS55)。このとき、入力電圧の設定が必要な場合には、入力電圧についても切り替える。
その後、給電が完了したか否かの判断を行う(ステップS56)。ステップS56で給電が完了したと判断したときには、制御部205は、受電を完了する処理を行う(ステップS57)。
そして、ステップS56で給電が続いていると判断したときには、制御部205は、予め決められたX秒間の受電を行い(ステップS58)、現在の給電電力の受電効率が、予め決められたβ%以上か否かを判断する(ステップS59)。
【0070】
ここで、受電効率がβ%以上であると判断した場合には、制御部205は、ステップS58の処理に戻る。
また、ステップS59で、受電効率がβ%以上でないと判断した場合には、制御部205は、レギュレータ210をいずれの設定にしても適正な状態で受電できないと判断して、給電を終了する処理を行う(ステップS60)。
【0071】
この図10のフローチャートに示すように、実際の受電効率に基づいて、制御部205がレギュレータ210での変換方式を切り替えるようにしたことで、適切な変換方式と入力電力が設定できるようになる。
【0072】
なお、この図10のフローチャートに示す処理は単独で行うようにしてもよいが、例えば図7または図8のフローチャートに示す給電開始時の処理を行って、給電を開始した後に、制御部205が、この図10のフローチャートに示す処理を行うようにしてもよい。
あるいは、制御部205が、図9のフローチャートに示す温度に基づいた選択処理と、図10のフローチャートに示す効率に基づいた選択処理を併用するようにしてもよい。
【0073】
[9.その他の変形例]
上述した実施の形態の例では、レギュレータ210として、DC−DCコンバータ211とLDO212を備えるようにした。これに対して、その他の変換方式が異なる2種類のレギュレータを備えるようにして、送電電力や負荷電力などに基づいて、2種類のレギュレータを切り替えるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、給電電力を図2に示すように3段階に変化する例を示した。これに対して、2段階あるいは4段階以上に給電電力を変化させるようにしてもよい。また、図2に示した給電電力と電圧や電流との関係は一例を示したものであり、その他の給電電力や電圧,電流を設定するようにしてもよい。
【0074】
また、上述した実施の形態の例では、給電装置100から端末装置200に、送電電力の情報を伝送するようにした。これに対して、送電電力の代わりに、レギュレータの変換方式や入力電圧などを指示する情報を伝送するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態の例では、給電装置100の通信部107と、端末装置200の通信部206は、給電電力に伝送信号を重畳して通信を行うようにした。これに対して、電力を給電する系とは別の無線伝送路または有線伝送路を使用して、通信を行うようにしてもよい。
【0075】
なお、本開示は以下のような構成も取ることができる。
(1)
給電装置と、前記給電装置から給電を受ける受電装置とを備え、
前記給電装置は、
1次側コイルと、
前記1次側コイルに送電電力を供給するドライバと、
前記ドライバが供給する送電電力を複数段階に制御する1次側制御部と、
前記1次側コイルから給電される電力を受電する側と通信を行う1次側通信部とを備え、
前記受電装置は、
前記1次側コイルから送出される電力を受電する2次側コイルと、
前記2次側コイルに得られる受電電力を整流する整流部と、
前記整流部が整流した受電電力を所定電圧の電力に変換すると共に、その変換動作を複数の方式で行うレギュレータと、
前記1次側通信部と通信を行う2次側通信部と、
前記2次側通信部が前記1次側通信部から受信した情報に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を制御する2次側制御部とを備える
非接触給電システム。
(2)
前記1次側制御部が決定した送信電力の情報が、前記1次側通信部から前記2次側通信部に伝送されたとき、前記2次側制御部は、前記レギュレータが行う変換動作の方式を、その伝送された送信電力に適した方式に決定する
前記(1)記載の非接触給電システム。
(3)
前記1次側通信部と前記2次側通信部との通信は、前記1次側コイルから前記2次側コイルに送電される電力に伝送信号を重畳する通信であり、
前記1次側コイルから前記2次側コイルへの電力伝送を、起動時用の小さな電力で行いながら、送電電力の情報を前記1次側通信部から前記2次側通信部に送信した後、前記1次側制御部は前記送電電力の情報で示した送電電力を設定する
前記(1)または(2)記載の非接触給電システム。
(4)
前記1次側制御部は、前記2次側通信部から前記1次側通信部に伝送された情報に基づいて、送信電力を決定する
前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の非接触給電システム。
(5)
前記1次側通信部と前記2次側通信部との通信は、前記1次側コイルから前記2次側コイルに送電される電力に伝送信号を重畳する通信であり、
前記1次側コイルから前記2次側コイルへの電力伝送を、起動時用の小さな電力で行いながら、負荷電力の情報を前記2次側通信部から前記1次側通信部に送信した後、前記2次側制御部は前記負荷電力の情報で示した送電電力を設定する
前記(1)または(2)記載の非接触給電システム。
(6)
前記2次側制御部は、前記2次側通信部から前記1次側通信部に伝送された情報に基づいて、負荷電力を決定する
前記(1)、(2)、(5)のいずれか1項に記載の非接触給電システム。
(7)
前記受電装置は、前記2次側コイルの近傍の温度を検出する温度センサを備え、
前記2次側制御部は、前記温度センサが検出した温度に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を制御する
前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の非接触給電システム。
(8)
前記2次側制御部は、送電電力を受電する効率に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を制御する
前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の非接触給電システム。
(9)
前記レギュレータは、シリーズレギュレータと、スイッチングレギュレータの2つのレギュレータを備える
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の非接触給電システム。
(10)
給電装置の1次側コイルから送出される電力を受電する2次側コイルと、
前記2次側コイルに得られる受電電力を整流する整流部と、
前記整流部が整流した受電電力を所定電圧の電力に変換すると共に、その変換動作を複数の方式で行うレギュレータと、
前記給電装置と通信を行う通信部と、
前記通信部で受信した情報に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を制御する制御部とを備える
端末装置。
(11)
前記給電装置が決定した送信電力の情報が、前記通信部に伝送されたとき、前記制御部は、前記レギュレータが行う変換動作の方式を、その伝送された送信電力に適した方式に決定する
前記(10)記載の端末装置。
(12)
前記通信部での通信は、前記1次側コイルから前記2次側コイルに送電される電力に伝送信号を重畳する通信であり、
前記通信部による通信で、負荷電力を給電装置に通知する
前記(10)または(11)記載の端末装置。
(13)
前記2次側コイルの近傍の温度を検出する温度センサを備え、
前記制御部は、前記温度センサが検出した温度に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を制御する
前記(10)〜(12)のいずれか1項に記載の端末装置。
(14)
前記制御部は、送電電力を受電する効率に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を制御する
前記(10)〜(13)のいずれか1項に記載の端末装置。
(15)
前記レギュレータは、シリーズレギュレータと、スイッチングレギュレータの2つのレギュレータを備える
前記(10)〜(14)のいずれか1項に記載の端末装置。
(16)
1次側コイルと、
前記1次側コイルに送電電力を供給するドライバと、
前記1次側コイルから給電される電力を受電する側の装置と通信を行う通信部と、
前記ドライバが前記1次側コイルに供給する送電電力を複数段階に制御し、前記通信部が受信した情報に基づいて送信電力を決定する制御部とを備えた
非接触給電装置。
(17)
前記通信部による通信は、前記1次側コイルから送電される電力に伝送信号を重畳する通信であり、
前記1次側コイルからの電力伝送を、起動時用の小さな電力で行いながら、前記送電電力の情報を前記通信部から送信した後、前記制御部は前記送電電力の情報で示した送電電力を設定する
前記(16)記載の非接触給電装置。
(18)
1次側コイルを備えた給電装置から2次側コイルを備えた受電装置に非接触給電を行う場合に、
前記2次側コイルが受電した電力を所定電圧の電力に変換するレギュレータを、複数の方式の変換動作で行うようにし、
前記給電装置と前記受電装置との通信で得た情報に基づいて、前記レギュレータが行う変圧動作の方式を設定する
非接触給電方法。
【0076】
さらに、本発明の請求項に記載した構成や処理は、上述した実施の形態の例に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の改変、組み合わせ、他の実施の形態例が生じうることは、当業者にとって当然のことと理解される。
【符号の説明】
【0077】
10…給電装置、11…交流電源、12…AC/DCコンバータ、13…送電ドライバ、14…コンデンサ、15…1次側コイル、20…端末装置、21…2次側コイル、22…コンデンサ、23…整流部、24…レギュレータ、25…充電制御部、26…2次電池、100…給電装置、101…交流電源、102…AC/DCコンバータ、103…送電ドライバ、104…1次側制御部、105…コンデンサ、106…1次側コイル、107…1次側通信部、200…端末装置、201…2次側コイル、202…コンデンサ、203…整流部、204…負荷回路、205…2次側制御部、206…2次側通信部、207…温度センサ、210…レギュレータ、211…DC−DCコンバータ、212…LDO
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14