特許第6260639号(P6260639)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6260639
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】歩行者保護装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/36 20110101AFI20180104BHJP
   B60R 21/38 20110101ALI20180104BHJP
   B60R 21/231 20110101ALI20180104BHJP
【FI】
   B60R21/36
   B60R21/38
   B60R21/231
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-66510(P2016-66510)
(22)【出願日】2016年3月29日
(65)【公開番号】特開2017-177981(P2017-177981A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2017年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100176304
【弁理士】
【氏名又は名称】福成 勉
(72)【発明者】
【氏名】舟橋 良治
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 努
(72)【発明者】
【氏名】黒田 晋
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 元春
(72)【発明者】
【氏名】中西 祐二
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−51500(JP,A)
【文献】 特開2007−196790(JP,A)
【文献】 特開平7−232615(JP,A)
【文献】 特開平9−30368(JP,A)
【文献】 特開2007−308110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16−21/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントガラスと、その前方に位置してエンジンを覆うボンネットとを備えた車両に搭載される歩行者保護装置であって、
前記ボンネットの後端部から前記フロントガラス上に亘って主に車両右側の領域に展開する右エアバッグを備えた右エアバッグ装置と、
前記ボンネットの後端部から前記フロントガラス上に亘って主に車両左側の領域に展開する左エアバッグを備えた左エアバッグ装置と、
車幅方向における当該車両に対する歩行者の衝突位置を検知する衝突位置検知装置と、
各エアバッグの作動を制御する制御装置と、を備え、
前記右エアバッグおよび左エアバッグは、それぞれ、展開時に車幅方向における前記車両の中央部で互いに上下に重なり合う先端部を有し、
前記制御装置は、前記衝突位置検知装置が検知した歩行者の衝突位置が前記車両のうち、車幅方向における中央部より左側のときには、左エアバッグよりも先に右エアバッグの展開が完了するように各エアバッグ装置を作動させる一方、前記衝突位置が前記中央部より右側のときには、右エアバッグよりも先に左エアバッグの展開が完了するように各エアバッグ装置を作動させる時差展開制御を実行する、ことを特徴とする歩行者保護装置。
【請求項2】
請求項1に記載の歩行者保護装置において、
前記制御装置は、前記衝突位置検知装置が検知した歩行者の衝突位置が車幅方向における中央部よりも右側又は左側のときには、当該車両が歩行者を受け止めるであろう車幅方向における位置を推測し、当該推測位置が前記中央部である場合に前記時差展開制御を実行する、ことを特徴とする歩行者保護装置。
【請求項3】
請求項2に記載の歩行者保護装置において、
前記車両は、前記車両のハンドルの操舵角および操舵方向を検出する操舵角センサを備えるものであって、
前記制御装置は、前記衝突位置検知装置が検知した歩行者の衝突位置が車幅方向における中央部よりも右側又は左側のときには、操舵方向が当該衝突位置と同じ側でありかつその操舵角が所定の閾値以上である場合に、前記時差展開制御を実行する、ことを特徴とする歩行者保護装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の歩行者保護装置において、
前記各エアバッグの前記先端部は、上下方向の厚みが車幅方向に沿って漸減する先細り形状であってかつ厚み方向中央部に対して均等に厚みが変化するものである、ことを特徴とする歩行者保護装置。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の歩行者保護装置において、
前記左右のエアバッグのうち、一方側のエアバッグの前記先端部は、車両前後方向における前方側から後方側に向かって先細りの形状であり、他方側のエアバッグの前記先端部は、前記後方側から前記前方側に向かって先細りの形状である、ことを特徴とする歩行者保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両と衝突した歩行者を保護する歩行者保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両が歩行者に衝突した際に、歩行者を保護する歩行者保護装置を搭載した車両が開発されている。この種の歩行者保護装置として、例えばボンネット後端部から左右一対のエアバッグを膨張展開(以下、単に展開という)させて、歩行者の受ける衝撃を吸収するものが知られている(特許文献1)。また、特許文献2には、左右のエアバッグの先端部同士、つまり、車両中央側の端部同士が上下に重なり合うように各エアバッグを形成することにより、左右のエアバッグをそれらの間に隙間を形成することなく展開させるようにしたものが提案されている。このような歩行者保護装置によれば、左右のエアバッグの間に歩行者が入り込むことが防止されるため、歩行者の衝撃吸収性能を高める上で有効となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−44289号公報
【特許文献2】特開2007−196795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2のような歩行者保護装置では、左右のエアバッグの先端部が非対称な形状を有しており、定められた一方側のエアバッグが常に上側に位置するように構成されている。しかし、エアバッグが歩行者を受け止める位置やそのときの方向は、車両に対する歩行者の衝突位置によって異なるため、常に、定められた一方側のエアバッグが上側に位置する特許文献2の歩行者保護装置では、上側に位置するエアバッグの先端が捲れ上がって、歩行者の衝撃を十分に吸収できない場合が発生し得る。そのため、この点に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、歩行者保護装置に関して、歩行者の衝撃吸収性能をより一層高めることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、フロントガラスと、その前方に位置してエンジンを覆うボンネットとを備えた車両に搭載される歩行者保護装置であって、前記ボンネットの後端部から前記フロントガラス上に亘って主に車両右側の領域に展開する右エアバッグを備えた右エアバッグ装置と、前記ボンネットの後端部から前記フロントガラス上に亘って主に車両左側の領域に展開する左エアバッグを備えた左エアバッグ装置と、車幅方向における当該車両に対する歩行者の衝突位置を検知する衝突位置検知装置と、各エアバッグの作動を制御する制御装置と、を備え、前記右エアバッグおよび左エアバッグは、それぞれ、展開時に車幅方向における前記車両の中央部で互いに上下に重なり合う先端部を有し、前記制御装置は、前記衝突位置検知装置が検知した歩行者の衝突位置が前記車両のうち、車幅方向における中央部より左側のときには、左エアバッグよりも先に右エアバッグの展開が完了するように各エアバッグ装置を作動させる一方、前記衝突位置が前記中央部より右側のときには、右エアバッグよりも先に左エアバッグの展開が完了するように各エアバッグ装置を作動させる時差展開制御を実行するものである。
【0007】
この構成によれば、左右のエアバッグのうち、歩行者の衝突位置に対して近い方のエアバッグが遠い方のエアバッグの上側に重なることとなる。そのため、歩行者を受け止める際に上側に位置するエアバッグが捲れ上がり難くなり、より確実に歩行者をエアバッグで受け止めることが可能となる。その結果、歩行者の衝撃吸収性能が高められる。
【0008】
この場合、前記制御装置は、前記衝突位置検知装置が検知した歩行者の衝突位置が車幅方向における中央部よりも右側又は左側のときには、当該車両が歩行者を受け止めるであろう車幅方向における位置を推測し、当該推測位置が前記中央部である場合に前記時差展開制御を実行するものであるのが好適である。
【0009】
すなわち、歩行者を受け止める際に上側のエアバッグが捲れ上がる現象は、車両に衝突した歩行者が、車幅方向中央部よりも外側の位置から中央部に向かって相対的に移動しながらエアバッグで受け止められる場合に特に発生し易い。従って、上記構成によれば合理的に時差展開制御を実行することが可能となる。
【0010】
この場合、前記車両は、前記車両のハンドルの操舵角および操舵方向を検出する操舵角センサを備えるものであって、前記制御装置は、前記衝突位置検知装置が検知した歩行者の衝突位置が車幅方向における中央部よりも右側又は左側のときには、操舵方向が当該衝突位置と同じ側でありかつその操舵角が所定の閾値以上である場合に、前記時差展開制御を実行するものであるのが好適である。
【0011】
この構成によれば、歩行者の衝突位置が車幅方向における中央部よりも右側又は左側であって、かつ当該車両が歩行者を受け止めるであろう位置が前記中央部であることをより的確に推測することが可能となる。
【0012】
なお、上記の各歩行者保護装置において、前記各エアバッグの前記先端部は、上下方向の厚みが車幅方向に沿って漸減する先細り形状であってかつ厚み方向中央部に対して均等に厚みが変化するものであるのが好適である。
【0013】
この構成によれば、右エアバッグが上側になる場合および左エアバッグが上側になる場合の何れの場合もエアバッグの先端部同士を適切に重ね合わせることが可能となる。そのため、当該構成は、上記のような時差展開制御に有用なものとなる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明の歩行者保護装置によれば、歩行者の衝撃吸収性能をより一層高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る歩行者保護装置が搭載された車両(自動車)を示す平面図である。
図2】前記車両の断面図(図1のII―II線断面図)である。
図3】エアバッグ装置およびポップアップアクチュエータが作動した状態の前記車両の平面図である。
図4】前記車両の断面図(図3のIV−IV線断面図)である。
図5】右エアバッグ装置が先に作動した場合の各エアバッグの展開過程を説明する車両の断面模式図であり、(a)はエアバッグの展開中の状態を示し、(b)はエアバッグの展開完了時の状態を示す。
図6】左エアバッグ装置が先に作動した場合の各エアバッグの展開過程を説明する車両の断面模式図であり、(a)はエアバッグの展開中の状態を示し、(b)はエアバッグの展開完了時の状態を示す。
図7】車両の制御系を示すブロック図である。
図8】ポップアップアクチュエータおよび歩行者用エアバッグ装置の制御の一例を示フローチャートである。
図9】ポップアップアクチュエータおよび歩行者用エアバッグ装置の制御の一例を示フローチャートである。
図10】歩行者が受け止められる位置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
【0017】
[全体構成]
図1は、本発明に係る歩行者保護装置が搭載された車両1を示す平面図であり、図2は、前記車両1の断面図(図1のII―II線断面図)である。なお、車両1は、右側に運転席を、左側に助手席を備えた右ハンドル仕様の自動車である。
【0018】
図1図2に示すように、車両1は、その前部のエンジンルーム2を覆うボンネット4(フードパネルとも称す)と、エンジンルーム2の前方に設けられるバンパフェース3と、エンジンルーム2の後方に位置する車室7を覆うフロントガラス6と、フロントガラス6の前方に位置するカウル部10とを備えている。
【0019】
前記ボンネット4は、車両1の前部に設けられており、アルミニウム合金製の一乃至複数枚のパネルで構成されており、外部からの衝突に対して比較的容易に変形可能に構成されている。ボンネット4は、後端部4aの左右両端部の位置で、ヒンジ機構5(図4参照)を介して車両ボディに開閉可能に支持されている。ヒンジ機構5は、通常は、ボンネット4を前開きで開閉させるように後端部4aと車両ボディとを連結する一方、歩行者との衝突により後記ポップアップアクチュエータ28が作動すると、当該ポップアップアクチュエータ28による下方からの押上力を受けて図4に示すように変形し、ボンネット4の後端部4aの跳ね上げ(ポップアップ)を許容するように構成されている。この構成により、歩行者との衝突時には、ボンネット4の下方に十分な空間を形成してボンネット4の変形を促し、歩行者への衝撃を緩和するようになっている。
【0020】
前記フロントガラス6は、その左右両端が車両ボディの一部であるAピラー8に支持されるとともに、その前端部がシール部材およびカウルパネル11を介して車両ボディに支持されている。
【0021】
前記カウル部10は、前記カウルパネル11とその上方に配置されるカウルグリル12とにより構成されている。カウル部10にはワイパ装置14が配設されている。
【0022】
ワイパ装置14は、運転席側に配置されてフロントガラス6の中央部から主に右側の領域を払拭する右ワイパ14Rと、助手席側に配置されてフロントガラス6の中央部から主に左側の領域を払拭する左ワイパ14Lと、前記カウルグリル12の下方に配置された駆動機構とを備えている。
【0023】
詳細図を省略しているが、駆動機構は、前記カウルグリル12に回転自在に支持される一対のピボットと、電動モータ18と、この電動モータ18の回転駆動力を各ピボットの正転及び反転の反復運動に変換しながら当該ピボットに伝達するクランク機構とを含む。一方側のピボットには、右ワイパ14Rが連結され、他方側のピボットには左ワイパ14Lが連結されており、これにより、両ワイパ14R、14Lを同期して同方向に揺動(回動)させるようになっている。
【0024】
各ワイパ14R、14Lは、それぞれ、基端部が前記ピボットに固定されたワイパアーム15と、このワイパアーム15の先端部に連結されたワイパブレード16とを備えている。右ワイパ14Rの回動支点、すなわちワイパアーム15の基端部(ピボット)は、車幅方向における右側端部の近傍に位置し、左ワイパ14Lの回動支点は、車幅方向中央部に位置している。そして、ワイパ装置14の未使用時には、右ワイパ14Rのワイパブレード16がフロントガラス6とカウルグリル12との境界線に沿って車幅方向中央部に位置し、左ワイパ14Lのワイパブレード16が、前記境界線に沿って右ワイパ14Rのワイパブレード16の左側に一列に並ぶ所定の収納位置(図1に示す位置)に各ワイパ14R、14Lが配置されるようになっている。
【0025】
なお、カウルグリル12のうち、各ワイパ14R、14L(ワイパアーム15)の可動領域に対応する部分には、それぞれ、図2に示すように、前側に比して後側が下がった段差部13が形成されており、当該段差部13に左右のワイパ14R、14Lがそれぞれ配設されている。
【0026】
前記ボンネット4の後端部4aと前記カウル部10との間には、歩行者用エアバッグ装置20が配設されている。歩行者用エアバッグ装置20は、ボンネット4の後端部4aの車幅方向中央部よりも右側の領域の裏面であって、図1に示すように、右ワイパ14Rのワイパアーム15の基端部に対向する位置に固定された右エアバッグ装置20Rと、ボンネット4の後端部4aの車幅方向中央部よりも左側の領域の裏面であって、前記右エアバッグ装置20Rと左右対称な位置に配置された左エアバッグ装置20Lとを含む。
【0027】
各エアバッグ装置20R、20Lは、それぞれ、エアバッグ22(22R、22L)と、折り畳まれた状態でエアバッグ22(22R、22L)が収容されたケース21と、エアバッグ22(22R、22L)に展開用(膨張用)のガスを供給する図外のインフレータとで構成されている。
【0028】
図3は、エアバッグ装置20R、20Lおよびポップアップアクチュエータ28が作動した状態の車両1の平面図であり、図4は、当該車両1の断面図(図3のIV−IV線断面図)である。
【0029】
図3に示すように、右エアバッグ装置20Rのエアバッグ22R(右エアバッグ22Rという)は、車幅方向の中央部から主に右側(運転席側)の領域に展開し、他方、左エアバッグ装置20Lのエアバッグ22L(左エアバッグ22Lという)は、車幅方向の中央部から主に左側(助手席側)の領域に展開する。これにより、ボンネット4の後方を車幅方向の全域に亘って広く覆うことが可能となっている。
【0030】
詳しく説明すると、右エアバッグ22Rは、カウル部10に沿って車幅方向に延びるエアバッグ基部24aと、このエアバッグ基部24aの右端から右側のAピラー8に沿って上方に延びるエアバッグサイド部24bとを有したL字型の形状を有している。また、左エアバッグ22Lは、右エアバッグ22Rと平面視で左右対称な形状、すなわち、カウル部10に沿って車幅方向に延びるエアバッグ基部24aと、このエアバッグ基部24aの左端から左側のAピラー8に沿って上方に延びるエアバッグサイド部24bとを有した逆L字型の形状を有している。
【0031】
各エアバッグ22R、22Lのエアバッグ基部24aは、図3に示すように、各エアバッグ基部24aが全体として一定の厚みを保ちつつフロントガラス6及びカウル部10の車幅方向中央部で互いに上下に重なり合うように形成されている。
【0032】
図5(a)に示すように、右エアバッグ22Rのエアバッグ基部24aの先端部(左端部)26は、右側から左側に向かって厚みが漸減する、詳しくは、厚み方向中心を通る中心線Oに対して均等に厚みが漸減する先細り形状である。左エアバッグ22Lのエアバッグ基部24aの先端部(右端部)26も、図6(a)に示すように、左右対称なだけで、右エアバッグ22Rの前記先端部26と同一の先細り形状を有する。この構成により、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)に示すように、左右何れのエアバッグ22R、22Lの先端部26が上側になっても、各エアバッグ22R、22Lの先端部26同士が車幅方向中央部で遜色なく重なるようになっている。
【0033】
なお、各エアバッグ22R、22Lは、展開時に、前記先端部26以外の部分がほぼ一定の厚みとなるように形成され、エアバッグ基部24aの先端部26は、これらが重なった状態でそれ以外の部分(先端部26以外の部分)とほぼ同等の厚さとなるように形成されている。これにより、展開した各エアバッグ22R、22Lが全体として略一定の厚みを有するようになっている。
【0034】
前記エンジンルーム2のうち、各エアバッグ装置20R、20Lの前方には、それぞれ、ボンネット4をポップアップさせるポップアップアクチュエータ28が配設されている。ポップアップアクチュエータ28は、図外のインフレータが内蔵されたアクチュエータ本体部29aと、上方に突出可能となるようにアクチュエータ本体部29aに支持されたロッド29bとを有しており、後記Gセンサ30a〜30bによって歩行者との衝突が検知されると、インフレータが作動し、図4に示すようにアクチュエータ本体部29aからロッド29bを突出させることにより、ボンネット4をポップアップさせる。図2及び図4では図示を省略しているが、ボンネット4の裏面には補強部が設けられており、前記ロッド29bは、この補強部を介してボンネット4を下方から押し上げる。
【0035】
上記エアバッグ装置20R、20Lおよび各ポップアップアクチュエータ28は、車両1が歩行者との衝突時に作動するが、当該衝突は、バンパフェース3の裏側に配置された4つのGセンサ30a〜30b(本発明の衝突位置検知装置に相当する)により検知される。これらGセンサ30a〜30bは、衝突荷重が作用することにより車両1の前後方向に生じる加速度や減速度を検知してその検知信号を後記ECU40に出力するものである。各Gセンサ30a〜30bは、バンパフェース3の裏側に近接して配置されて車幅方向に延びるブラケットに取付けられている。これにより、隣接する何れかのセンサの間で車両1と歩行者とが衝突した場合でも、前記ブラケットに生じる加速度や減速度によって歩行者の衝突位置が正確に検知されるようになっている。
【0036】
[制御系]
図7は、上記車両1の制御系を示すブロック図である。このブロック図は、車両1の制御系のうち、歩行者用エアバッグ装置20(右エアバッグ装置20R、左エアバッグ22L)およびポップアップアクチュエータ28の作動を主に制御する部分を示す。
【0037】
車両1は、これを統括的に制御するECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサであり、本発明にかかる制御装置に相当するものである。
【0038】
前記ECU40には、車両に設けられた複数のセンサから種々の情報が入力されている。本発明の説明に必要な範囲で説明すると、車両1には、図示の通り、車両1の速度を検出する車速センサ32と、図外のハンドルの操舵角および操舵方向を検出する操舵角センサ34と、上述したGセンサ30a〜30bとが設けられており、これら各センサ30a〜30b、32、34からの信号がECU40に入力されている。
【0039】
ECU30は、ポップアップアクチュエータ28および各エアバッグ装置20R、20Lと電気的に接続されており、これらの機器に駆動用の制御信号を出力する。すなわち、ECU40は、各センサ30a〜30b、32、34からの入力信号に基づいて、ポップアップアクチュエータ28の作動および各エアバッグ装置20R、20Lの動作を制御するとともに、当該制御に伴う各種演算や判別等の処理を行う。特に、車両1が歩行者と衝突した場合には、その衝突位置などのパラメータに基づき、後述するように、当該車両が歩行者を受け止めるであろう車幅方向における位置を推測し、左右のエアバッグ装置20R、20Lのうち作動対象とするエアバッグ装置とその作動タイミングを決定し、その結果に従って各エアバッグ装置20R、20Lの作動を制御する。
【0040】
次に、ECU30によるポップアップアクチュエータ28および各エアバッグ装置20R、20Lの制御について、図8及び図9に従って説明する。図8及び図9は、ポップアップアクチュエータおよび歩行者用エアバッグ装置の制御の一例を示フローチャートである。
【0041】
このフローチャートがスタートすると、ECU40は、各センサ30a〜30b、32、34からの信号を受け入れ、車両1が歩行者に衝突したか否かを判断する(ステップS1)。なお、正確には、衝突したのが歩行者かそれ以外の物体かは不明であるが、便宜上、当例では、歩行者が車両1に衝突することを前提として説明する。
【0042】
車両1が歩行者に衝突した判断すると(ステップS1でYes)、ECU40は、各Gセンサ30a〜30bからの入力信号に基づき、歩行者の衝突位置が運転席側か否か、すなわち、衝突位置が車幅方向における車両1(バンパフェース3)の中央部より右側か否かを判断し(ステップS3)、ここでYesと判断すると、ECU40は、車速センサ32からの入力信号に基づき、車速が予め定められた閾値VRを超えているか否かを判断する(ステップS5)。
【0043】
車速が閾値VRを超えていると判断した場合には、ECU40は、ポップアップアクチュエータ28と両エアバッグ装置20R、20Lをこの順番で作動させる(ステップS7、S9)。これにより、ボンネット4をポップアップさせるとともに、このポップアップ動作が始まるタイミングで左右のエアバッグ22R、22Lを同時に展開させて、本フローチャートを終了する。
【0044】
一方、ステップS5でNoと判断した場合には、ECU40は、操舵角センサ34からの入力信号に基づき、操舵方向が助手席側か否か、すなわちハンドルが左に切られているか否かを判断し(ステップS11)、ここでYesと判断すると、処理をステップS7に移行し、上記の通り、ボンネット4をポップアップさせるとともに、左右のエアバッグ22R、22Lを同時に展開させる。
【0045】
ステップS11でNoと判断した場合、すなわち操舵方向が運転席側(ハンドルが右に切られている)と判断した場合には、ECU40は、その操舵角が予め定められた閾値SA1以下か否かを判断し(ステップS13)、ここでYesと判断すると、処理をステップS7に移行し、上記の通り、ボンネット4をポップアップさせるとともに、左右のエアバッグ22R、22Lを同時に展開させる。
【0046】
ステップS13でNoと判断した場合には、ECU40は、操舵角が閾値SA1より大きくかつ閾値SA2(SA2>SA1)以下か否かを判断し(ステップS15)、ここでYesと判断すると、ポップアップアクチュエータ28、左エアバッグ22Lおよび右エアバッグ22Rをこの順番で作動させる(ステップS17〜S21)。これにより、ボンネット4をポップアップさせ、このポップアップ動作が始まるタイミングで左エアバッグ22Lを展開させるとともに、これに僅かに遅れて右エアバッグ22Rを展開させて、本フローチャートを終了する。
【0047】
一方、ステップS15でNoと判断した場合には、ECU40は、ポップアップアクチュエータ28および左エアバッグ22Lをこの順番で作動させる(ステップS25、S27)。これにより、ボンネット4をポップアップさせるとともに、このポップアップ動作が始まるタイミングで左エアバッグ22Lのみを展開させて、本フローチャートを終了する。
【0048】
つまり、歩行者が車両1の中央部よりも右側に衝突した場合であって、
i)車速が閾値VRより速い場合(ステップS5でYes)、
ii)車速が閾値VR以下でかつ操舵方向が助手席側である場合(ステップS11でYes)、
iii)車速が閾値VR以下で、操舵方向が運転席側でありかつ操舵角が閾値SA1以下の場合(ステップS13でYes)には、
車両1に衝突した歩行者は、衝突位置からほぼ真っ直ぐに車両後方側に移動し、当該車両1の中央部よりも右側の領域RR(右側領域RRという/図10参照)で受け止められると推測されるため、ECU40は、両方のエアバッグ22R、22L(エアバッグ装置20R、20L)を作動対象と決定し、左右のエアバッグ装置20R、20Lを同時に作動させる(ステップS7、S9)。なお、当例では、左右のエアバッグ22R、22Lを同時に展開させているが、左エアバッグ22Lよりも先に右エアバッグ22Rを展開させるようにしてもよい。
【0049】
一方、iv)操舵方向が運転席側であり、かつ操舵角が閾値SA1より大きくかつ閾値SA2以下の場合(ステップS15でYes)には、車両1に衝突した歩行者は、当該車両1の中央部の領域RC(中央部領域RC)で受け止められると推測されるため、ECU40は、両方のエアバッグ22R、22L(エアバッグ装置20R、20L)を作動対象と決定し、左エアバッグ装置20Lおよび右エアバッグ装置20Rをこの順番で作動させる(ステップS19、S21)。つまり、この場合には、歩行者が車両1の右側から中央部に向かって相対的に移動しながらエアバッグ22R、22Lで受け止められると推定される。そのため、歩行者を受け止める際に上側のエアバッグが捲れ上がることを抑制するために、まず、左エアバッグ22Lを右エアバッグ22Rよりも先に展開させ、左エアバッグ22Lの先端部26の上側に右エアバッグ22Rの先端部26が重なるように、各エアバッグ装置20R、20Lの作動が制御される。
【0050】
また、v)操舵方向が運転席側であり、かつ操舵角が閾値SA2を超える場合(ステップS15でNo)には、車両1に衝突した歩行者は、車両1の右側から中央部よりも左側の領域RL(左側領域RLという)に移動し、当該左側領域RLで受け止められると推測されるため、ECU40は、左エアバッグ22L(左エアバッグ装置20L)のみを作動対象と決定し、左エアバッグ22Lのみを展開させる(ステップS27)。このように左エアバッグ22Lを展開させることにより、歩行者をエアバッグで受け止めるという歩行者用エアバッグ装置20の機能を発揮させる一方で、右エアバッグ22Rの展開を禁止し、これにより運転者の視界を確保して、例えば安全に車両を停止させ得るようになっている。
【0051】
これに対して、ステップS3でNoと判断した場合、すなわち、歩行者の衝突位置が助手席側(車両中央部より左側)と判断した場合には、ECU40は、車速が予め定められた閾値VLを超えているか否かを判断する(ステップS29)。
【0052】
車速が閾値VLを超えていると判断した場合には、ECU40は、ポップアップアクチュエータ28および左エアバッグ22Lをこの順番で作動させる(ステップS31、S33)。これにより、ボンネット4をポップアップさせるとともに、このポップアップ動作が始まるタイミングで左エアバッグ22Lのみを展開させて、本フローチャートを終了する。
【0053】
一方、ステップS29でNoと判断した場合には、ECU40は、操舵方向が運転席側か、すなわちハンドルが右に切られているか否かを判断し(ステップS35)、ここでYesと判断すると、処理をステップS31に移行し、上記の通り、ボンネット4をポップアップさせるとともに左エアバッグ22Lのみを展開させる。
【0054】
ステップS35でNoと判断した場合には、すなわち、操舵方向が助手席側(ハンドルが左に切られている)と判断した場合には、ECU40は、その操舵角が予め定められた閾値SB1以下か否かを判断し(ステップS37)、ここでYesと判断すると、処理をステップS31に移行し、ボンネット4をポップアップさせるとともに左エアバッグ22Lのみを展開させる。
【0055】
一方、ステップS37でNoと判断した場合には、ポップアップアクチュエータ28、右エアバッグ22Rおよび左エアバッグ22Lをこの順番で作動させる(ステップS39〜S43)。これにより、ボンネット4をポップアップさせ、このポップアップ動作が始まるタイミングで右エアバッグ22Rを展開させるとともにこれに僅かに遅れて左エアバッグ22Lを展開させて、本フローチャートを終了する。
【0056】
つまり、歩行者が車両1の中央部よりも左側に衝突した場合であって、
vi)車速が閾値VLより速い場合(ステップS29でYes)、
vii)車速が閾値VL以下でかつ操舵方向が運転席側である場合(ステップS35でYes)、
viii)操舵方向が助手席でありかつ操舵角が閾値SB1以下の場合(ステップS37でYes)には、
車両1に衝突した歩行者は、衝突位置からほぼ真っ直ぐに車両後方側に移動し、当該車両1の左側領域RL(図10参照)で受け止められると推測されるため、ECU40は、左エアバッグ22L(左エアバッグ装置20L)のみを作動対象と決定し、左エアバッグ22Lのみを展開させる(ステップS27)。このように左エアバッグ22Lのみを展開させることにより、上記v)の制御(ステップS25、S27)と同様に、歩行者をエアバッグで受け止めるという歩行者用エアバッグ装置20の機能を発揮する一方で、右エアバッグ22Rの展開を禁止し、運転者の視界を確保して安全に車両を停止させ得るようになっている。
【0057】
一方、ix)車速が閾値VL以下で、操舵方向が助手席側でありかつ操舵角が閾値SB1を超える場合(ステップS37でNo)には、車両1に衝突した歩行者は、中央部領域RC又は右側領域RRで受け止められると推測されるため、ECU40は、両方のエアバッグ22R、22L(エアバッグ装置20R、20L)を作動対象と決定し、右エアバッグ装置20Rおよび左エアバッグ装置20Lをこの順番で作動させる(ステップS41、S43)。つまり、この場合には、歩行者が車両1の左側から中央部に向かって、若しくは右側に向かって相対的に移動しながらエアバッグ22R、22Lで受け止められると推定される。そのため、歩行者を受け止める際に上側のエアバッグが捲れ上がることを抑制するために、右エアバッグ22Rを左エアバッグ22Lよりも先に展開させ、右エアバッグ22Rの先端部26の上側に左エアバッグ22Lの先端部26が重なるように、各エアバッグ装置20R、20Lの作動が制御される。
【0058】
[作用効果]
上記車両1では、Gセンサ30a〜30bからの検知信号がECU32に入力され、これにより車両1が歩行者に衝突したことが検知されると、各ポップアップアクチュエータ28および各エアバッグ装置20R、20Lが作動する。これにより、各エアバッグ22R、22Lが、ボンネット4とカウル部10との間からフロントガラス6側に展開する。各エアバッグ22R、22Lが展開すると、各エアバッグ基部24aの先端部26が車両1の車幅方向中央部で互いに重なり合い、これにより、左右のエアバッグ22R、22Lの間に隙間が形成されることが防止される。従って、左右のエアバッグ22R、22Lの間に歩行者が入り込むことが有効に防止される。
【0059】
しかも、歩行者の衝突位置が車両1の中央部よりも車幅方向外側(右側又は左側)のときであって、車両1が当該歩行者を受け止めるであろう位置が中央部領域RCであると推測される場合(ステップS17でYes、若しくはステップS37でNoの場合)には、歩行者の衝突位置に対して近い方のエアバッグが遠い方のエアバッグの上側に重なるようにエアバッグ装置20R、20Lの作動が制御される。具体的には、歩行者の衝突位置が車両1の中央部より右側のときには、右エアバッグ22Rよりも先に左エアバッグ22Lが展開するように各エアバッグ装置20R、20Lの作動が制御され(ステップS17〜S21)、前記衝突位置が車両1の中央部より左側のときには、左エアバッグ22Lよりも先に右エアバッグ22Rの展開が完了するように各エアバッグ装置20R、20Lの作動が制御される(ステップS39〜S43)。すなわち、歩行者用エアバッグ装置20(右エアバッグ装置20Rおよび左エアバッグ装置20L)について時差展開制御が実行される。そのため、歩行者を受け止める際に上側に位置するエアバッグが捲れ上がり難くなり、より確実に歩行者をエアバッグで受け止めることが可能となる。従って、歩行者の衝撃吸収性能が高められるという利点がある。
【0060】
特に、上記車両1では、上記の通り、車速およびハンドルの操舵角に基づき、ECU40が車両1に衝突した歩行者が受け止められる位置を推測するので、当該位置の推測の信頼性が高く、歩行者用エアバッグ装置20(右エアバッグ装置20Rおよび左エアバッグ装置20L)について良好に上記のような時差展開制御を実行することができる。すなわち、車速が速い場合には、衝突後の歩行者の移動方向はその車速に依存する傾向があり、車速が遅い場合には、衝突後の歩行者の移動方向はハンドルの操舵角及び操舵方向に依存する傾向がある。そのため、上記実施形態のように、車速およびハンドルの操舵角に基づき、車両1に衝突した歩行者が受け止められる位置を推測する構成によれば、衝突後の歩行者の移動方向を的確に推測して、エアバッグ装置20R、20Lを適切に作動させることができる。
【0061】
さらに、上記車両1によれば、車両1に衝突した歩行者が車両1の左側領域RLで受け止められると推測される場合(ステップS15でNo、若しくはステップS29、S35、S37でYesの場合)には、上記の通り、左エアバッグ22Lのみを展開させることにより、歩行者をエアバッグで受け止めるという歩行者用エアバッグ装置20の機能を発揮させる一方で、運転者の視界を確保して安全に車両を停止させ得るようにしている。従って、上記車両1によれば、当該車両1に衝突した歩行者を保護しながら、車両1の安全性を確保すること、つまり、車両1が他の物体に衝突する二次的衝突を回避することができるという利点もある。
【0062】
また、上記車両1によれば、左右のエアバッグ22R、22L(エアバッグ基部24a)の先端部26が、厚み方向中心を通る中心線Oに対して均等に厚みが漸減する先細り形状であるため、右エアバッグが上側になる場合および左エアバッグが上側になる場合の何れの場合もエアバッグの先端部同士を遜色なく良好に重ね合わせることができる。そのため、上記のような時差展開制御の実行に際して、歩行者の衝撃吸収性能を良好に発揮させることができる。
【0063】
また、上記車両1によれば、各ポップアップアクチュエータ28が作動し、ボンネット4がポップアップし始めるタイミングで歩行者用エアバッグ装置20(エアバッグ装置20R、20L)が作動するので、これにより、ボンネット4のポップアップ動作を各エアバッグ22R、22Lの展開によって補助しながら、各エアバッグ22R、22Lを可及的速やかに展開させることができるという利点もある。
【0064】
[その他、変形例等]
なお、上記車両1は、本発明に係る歩行者保護装置が適用された車両1の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、以下のような構成を採用するようにしてもよい。
【0065】
(1)上記実施形態の車両1は、右ハンドル仕様であるが、本発明は、左ハドル使用についても同様に適用できる。この場合には、図8図9に準じた左右逆のフローチャート、つまり、運転席側と助手席側とを逆の取扱いにしたフローチャートに基づきエアバッグ装置20R、20Lを制御するようにすれば、左ハンドル仕様の車両1についても、上記右ハンドル仕様の車両1と同等の作用効果を享受することができる。
【0066】
(2)上記実施形態では、ボンネット4の裏面に各エアバッグ装置20R、20Lが配置されているが、各エアバッグ装置20R、20Lはカウル部10に配置されていてもよい。また、各エアバッグ装置20R、20Lのうち、一方側がボンネット4の裏面に配置され、他方側がカウル部10に配置されていてもよい。さらに、ボンネット4の裏面に各エアバッグ装置20R、20Lが配置された上で、当該ボンネット4の後端部4aに形成された開口部から各エアバッグ22R、22Lが展開するようなものであってもよい。
【0067】
(3)上記実施形態では、車幅方向における車両1に対する歩行者の衝突位置を検知する本発明の衝突位置検知装置としてGセンサ30a〜30bが適用されているが、これ以外の衝突位置検知装置を適用してもよい。例えば、衝突位置検知装置としてさらに車載カメラ36(図7参照)を用いて歩行者の衝突位置を検知するようにしてもよい。なお、このように車載カメラを用いて歩行者の衝突位置を検知する技術としては、例えば特開2007−69806号公報に開示されるような技術を応用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 車両
4 ボンネット
6 フロントガラス
10 カウル部
12 カウルグリル
20 歩行者用エアバッグ装置
20R 右エアバッグ装置
20L 左エアバッグ装置
22R 右エアバッグ
22L 左エアバッグ
24a エアバッグ基部
24b エアバッグサイド部
26 先端部
30a〜30b Gセンサ(衝突位置検知装置)
32 車速センサ(車速検知装置)
34 操舵角センサ(操舵角検知装置)
40 ECU(制御装置)
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
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図10