(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のプラグコネクタはレセプタクルコネクタに接続された状態で、ケーブルが当該プラグコネクタの接続方向の成分を含む方向に移動させられることがある。このようにケーブルがこじられた場合、ケーブルを把持する把持部と第1シェルとの接続部分に負荷が集中する。このため、従来のプラグコネクタは、こじり強度が弱い。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、こじり強度を向上させることができるプラグコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のプラグコネクタは、接続部材と、ケーブルと、シールドケースとを備えている。ケーブルは接続部材に接続された信号伝送部を有している。シールドケースは、第1、第2シェルと、第1把持部とを備えている。第1、第2シェルは、互いに第1方向において組み合わせられ、接続部材及び信号伝送部を少なくとも部分的に覆う筒をなしている。第1シェルは、第1方向に直交する第2方向の一方側の端面を有している。第1把持部は、第1シェルの端面よりも第2方向の一方側に位置するように第2シェルに設けられ且つケーブルを把持する筒又は半筒であって、第1シェルの端面の少なくとも一部に当接している。
【0007】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度が向上する。その理由は以下の通りである。プラグコネクタがレセプタクルコネクタに第2方向に接続された状態(以下、接続状態)で、ケーブルが第2方向の他方側の成分を含む方向に移動させられたとしても(こじられたとしても)、第1把持部が第1シェルの端面の少なくとも一部に当接している。
このため、当該こじりにより生じる負荷が第1シェルに分散される。
【0008】
第1シェルは、第2方向に延びた半筒を有する構成とすることが可能である。この第1シェルの半筒は、端面を有する構成とすることが可能である。端面は、当該端面の第1方
向の一方側の第1部と、当該端面の第1方向及び第2方向に交差する第3方向の一方側の第2部と、当該端面の第3方向の他方側の第3部とを有する構成とすることが可能である。第2シェルは、第1シェルの半筒に組み合わせられる半筒又は板とすることが可能である。第1把持部は、第1部、第2部及び第3部の少なくとも一つに当接する構成とすることが可能である。
【0009】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度が向上する。具体的には以下の通りである。1)上記接続状態で、ケーブルが第2方向の他方側及び第1方向の一方側の成分を含む方向に移動させられたとしても(こじられたとしても)、第1把持部が第1シェルの端面の第1部に当接している。このため、当該こじりにより生じる負荷が第1把持部及び第1シェルに分散される。2)上記接続状態で、ケーブルが第2方向の他方側及び第3方向の一方側の成分を含む方向に移動させられたとしても(こじられたとしても)、第1把持部が第1シェルの端面の第2部に当接している。このため、当該こじりにより生じる負荷が第1把持部及び第1シェルに分散される。3)上記接続状態で、ケーブルが第2方向の他方側及び第3方向の他方側の成分を含む方向に移動させられたとしても(こじられたとしても)、第1把持部が第1シェルの端面の第3部に当接している。このため、当該こじりにより生じる負荷が第1把持部及び第1シェルに分散される。
【0010】
シールドケースは、係合アームと、第1係合孔とを更に有する構成とすることが可能である。係合アームは、第1、第2シェルの何れか一方のシェルに設けられており且つ第2方向に延びた構成とすることが可能である。第1係合孔は、第1、第2シェルの他方のシェルに設けられており且つ係合アームを係合する構成とすることが可能である。
【0011】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度が更に向上し且つ引っ張り強度が向上する。なぜなら、係合アームが第1係合孔に係合されているためである。
【0012】
係合アームは、一対であって、第3方向において互いに対向するように一方のシェルに設けられていても良い。第1係合孔は、一対であって、第3方向において互いに対向するように他方のシェルに設けられていても良い。係合アームは他方のシェルの外側から第1係合孔に各々係合された構成とすることが可能である。
【0013】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度及び引っ張り強度が更に向上する。なぜなら、一対の係合アームが一対の第1係合孔に係合されているからである。
【0014】
シールドケースは、第2係合孔と、係合突部とを更に有する構成とすることが可能である。第2係合孔は、第1、第2シェルの何れか一方のシェルに設けられた構成とすることが可能である。係合突部は、第1、第2シェルの他方のシェルに設けられており且つ第2係合孔に係合される構成とすることが可能である。
【0015】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度が更に向上し且つ引っ張り強度が向上する。なぜなら、係合突部が第2係合孔に係合されているためである。
【0016】
第2係合孔は、一対であって、第3方向において互いに対向するように一方のシェルに設けられていても良い。係合突部は、一対であって、第3方向において互いに対向するように他方のシェルに設けられていても良い。係合突部は一方のシェルの内側から第2係合孔に各々係合された構成とすることが可能である。
【0017】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度及び引っ張り強度が更に向上する。なぜなら、一対の係合突部が一対の第2係合孔に係合されているからである。
【0018】
シールドケース
は、第2把持部を更に有する構成とすることが可能である。第2把持部は、第1シェルの端面よりも第2方向の一方側に位置するように当該
第1シェルに設けられた筒又は半筒であって、ケーブルを把持する構成とすることが可能である。
【0019】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度及び引っ張り強度が更に向上する。なぜなら、第1把持部に加えて、第2把持部が、ケーブルを把持しているからである。
【0020】
第1把持部は、第2把持部上からケーブルを把持する構成とすることが可能である。
【0021】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度及び引っ張り強度が更に向上する。なぜなら、第2把持部がケーブルを把持し、第1把持部が第2把持部上からケーブルを把持しているからである。
【0022】
上記した何れかの態様のプラグコネクタは、ケーブルが挿入されており且つ当該ケーブルに密着するリング状のガスケットを更に備えた構成とすることが可能である。シールドケースは、第3把持部を更に有する構成とすることが可能である。第3把持部は、第1シェルの端面よりも第2方向の一方側に位置するように当該第1シェルに連結された筒又は半筒であって、ガスケットを把持する構成とすることが可能である。
【0023】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度及び引っ張り強度が更に向上する。なぜなら、第3把持部がケーブルに密着したガスケットを把持しているからである。
【0024】
第3把持部は、第1シェルに代えて、第2把持部よりも第2方向の一方側に位置するように当該第2把持部に連結された構成とすることが可能である。
【0025】
このような態様のプラグコネクタは、こじり強度及び引っ張り強度が更に向上する。なぜなら、第1、第2把持部のケーブルの把持に加えて、第3把持部がケーブルに密着したガスケットを把持しているからである。
【0026】
上記した何れかの態様のコネクタは、接続部材を保持する絶縁性を有するハウジングを更に備えた構成とすることが可能である。第1、第2シェルは、接続部材、ハウジング及び信号伝送部を少なくとも部分的に覆う構成とすることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例に係るプラグコネクタ(以下、プラグP)について
図1A〜
図6Bを参照しつつ説明する。プラグPは、複数の端子100(接続部材)と、ハウジング200と、ケーブル300と、モールド部400と、ガスケット500と、スペーサ600と、シールドケース700と、図示しないケースとを備えている。以下、プラグPの各構成要素について詳しく説明する。なお、
図1A〜
図2A及び
図2C〜
図2Dに示されるZ−Z’方向は、シールドケース700の後述する第1、第2シェル700a、700bの組み合わせ方向であり且つ特許請求の範囲の第1方向に相当している。Z方向は、特許請求の範囲の第1方向の一方側に相当している。Z’方向は特許請求の範囲の第1方向の他方側に相当している。
図1A〜
図2Cに示されるY−Y’方向は、シールドケース700の第1、第2シェル700a、700bの長手方向であって、プラグPの図示しないレセプタクルコネクタ(以下、レセプタクル)に対する接続方向及び特許請求の範囲の第2方向に相当している。Y−Y’方向は、Z−Z’方向に直交している。Y’方向は特許請求の範囲の第2方向の一方側に相当している。Y方向は特許請求の範囲の第2方向の他方側に相当している。
図1A〜
図1B、
図2B及び
図2Dに示されるX−X’方向は、シールドケース700の第1、第2シェル700a、700bの短手方向であり且つ特許請求の範囲の第3方向に相当している。X−X’方向は、Z−Z’方向及びY−Y’方向に直交(直角に交差)している。X方向は、特許請求の範囲の第3方向の一方側に相当している。X’方向は特許請求の範囲の第3方向の他方側に相当している。
【0029】
ハウジング200は、
図3〜
図4Bに最も良く示されているように、絶縁性を有する樹脂で構成されている。ハウジング200は、中間部210と、先端部220と、後端部230と、複数の収容孔240a、240bとを有している。
【0030】
中間部210は直方体のブロックである。先端部220は、中間部210のY方向側の端面からY方向に延びた立方体のブロックである。先端部220のZ−Z’方向の寸法は、中間部210のZ−Z’方向の寸法よりも小さく、且つ先端部220のX−X’方向の寸法は、中間部210のX−X’方向の寸法よりも小さい。先端部220がレセプタクルの接続穴に嵌合するプラグPの接続部である。中間部210及び先端部220のZ方向側の部分には、収容孔240aがX−X’方向に間隔をあけて設けられている。中間部210及び先端部220のZ’方向側の部分には、収容孔240bがX−X’方向に間隔をあけて設けられている。収容孔240a、240bは、
図2Aに最も良く示されているように、中間部210及び先端部220をY−Y’方向に貫通している。
【0031】
後端部230は、
図3〜
図4Bに示されるように、中間部210のY’方向側の面からY’方向に延びた矩形状の板である。後端部230のZ−Z’方向の寸法は、中間部210及び先端部220のZ−Z’方向の寸法よりも小さい。後端部230のX−X’方向の寸法は、中間部210のX−X’方向の寸法と同じである。後端部230は、一対の接続
溝231aと、一対の接続溝231bと、一対の圧入穴232aと、一対の圧入穴232bとを有している。
【0032】
接続溝231aは、
図4Bに最も良く示されているように、後端部230のZ方向側の面にX−X’方向に間隔をあけて設けられている。接続溝231aは、Y−Y’方向に延び、Z方向及びY’方向に開放されている。接続溝231aは、収容孔240aに各々連通している。接続溝231bは、後端部230のZ’方向側の面にX−X’方向に間隔をあけて設けられている。接続溝231bは、Y−Y’方向に延び、Z’方向及びY’方向に開放されている。接続溝231bは、収容孔240bに各々連通している。
【0033】
圧入穴232aは、後端部230の接続溝231aよりもZ’方向側の部分に各々設けられている。圧入穴232aは、Y−Y’方向に延び、Y’方向に開放されている。圧入穴232aは、収容孔240aに各々連通し且つ接続溝231aに各々連通している。圧入穴232aのX−X’方向の寸法は、接続溝231aのX−X’方向の寸法よりも大きい。圧入穴232bは、後端部230の接続溝231bよりもZ方向側の部分に各々設けられている。圧入穴232bは、Y−Y’方向に延び、Y’方向に開放されている。圧入穴232bは、収容孔240bに各々連通し且つ接続溝231bに各々連通している。圧入穴232bのX−X’方向の寸法は、接続溝231bのX−X’方向の寸法よりも大きい。
【0034】
各端子100は、
図4A〜
図4Bに最も良く示されているように、金属板で構成されている。端子100は、中間部110と、一対の接点部120と、接続部130とを有している。中間部110は円筒状に湾曲した板である。接点部120は、中間部110のY方向の端面からY方向に延びた半円筒状の板であって、X−X’方向において互いに対向している。接続部130は、中間部110のY’方向の端面からY’方向に延びた略矩形状の平板である。接続部130のX−X’方向の寸法は、ハウジング200の圧入穴232a
又は232bのX−X’方向の寸法よりも若干大きい。
【0035】
端子100のうちの二つの端子100は、中間部110及び接点部120がハウジング200の収容孔240aに各々挿入され、接続部130がハウジング200の圧入穴232aに各々圧入されている。残りの二つの端子100は、中間部110及び接点部120がハウジング200の収容孔240bに各々挿入され、接続部130がハウジング200の圧入穴232bに各々圧入されている。二つの端子100と残り二つの端子100とはZ−Z’方向において対称となるように配置されている。
【0036】
上記の通り、ハウジング200の先端部220がレセプタクルの接続穴に接続された状態で、レセプタクルのピンが収容孔240a、240bから端子100の接点部120間に各々挿入される。このとき、接点部120がピンに弾性接触する。これにより、プラグPとレセプタクルとが接続される。
【0037】
ケーブル300は、
図4A及び
図4Bに最も良く示されているように、複数の信号線310(信号伝送部)と、図示しないシールド導体と、外側絶縁体320とを有している。信号線310は、芯線311と、内側絶縁体312とを有している。内側絶縁体312は芯線311を覆う筒状の絶縁体である。シールド導体は、全ての信号線310を覆う筒状の導体である。外側絶縁体320は、シールド導体を覆う筒状の絶縁体である。外側絶縁体320及びシールド導体のY方向側の端部がカットされ、信号線310が外側絶縁体320及びシールド導体からY方向側に突出している。以下、この突出部分を信号線310の突出部と称する。信号線310の突出部の内側絶縁体312のY方向側の端部がカットされ、芯線311がY方向側に突出している。以下、この突出部分を芯線311の突出部と称する。信号線310のうちの二つの信号線310の芯線311の突出部がハウジング
200の接続溝231aに各々収容され、Z方向側の二つの端子100の接続部130に各々半田接続されている(
図2A参照)。残りの二つの信号線310の芯線311の突出部がハウジング200の接続溝231bに各々収容され、Z’方向側の二つの端子100の接続部130に各々半田接続されている(
図2A参照)。なお、
図2A〜
図2Dの簡略化のため、当該
図2A〜
図2Dでは、ケーブル300の断面のみが図示省略されている。
【0038】
モールド部400は、ハウジング200の後端部230に固定された絶縁性を有する成形樹脂である。モールド部400内には、ハウジング200の後端部230、端子100の接続部130及びケーブル300の信号線310の突出部が埋め込まれている。モールド部400は、ハウジング200の後端部230、端子100の接続部130及びケーブル300の信号線310の突出部に各々密着している。
【0039】
ガスケット500はリング状の弾性体(例えば、シリコンゴム等)である。ガスケット500の内径は、ケーブル300の外側絶縁体320の外径よりも若干小さい。ガスケット500内にケーブル300が挿入され、当該ガスケット500がケーブル300の外側絶縁体320に密着している。ガスケット500は、ガスケット500の外周面には、リング状の嵌合凹部510が設けられている。
【0040】
スペーサ600は、絶縁性を有する樹脂で構成された円筒である。スペーサ600の内径は、ケーブル300の外側絶縁体320の外径よりも大きい。スペーサ600内にケーブル300が挿入されている。スペーサ600はガスケット500のY’方向側に位置している。スペーサ600の外周面上には、複数の係合突部610が当該スペーサ600の周方向に間隔をあけて設けられている。また、スペーサ600の外周面上の隣り合う二つの係合突部610の間の領域には、ガイド突部620が設けられている。
【0041】
シールドケース700は、第1シェル700aと、第2シェル700bと、第1把持部700cと、第2把持部700dと、第3把持部700eと、連結部700fとを有している。第1シェル700a、第2把持部700d、第3把持部700e及び連結部700fは、一枚の金属板で構成されている。第2シェル700b及び第1把持部700cは、一枚の金属板で構成されている。
【0042】
第1シェル700aは、
図5A及び
図5Bに最も良く示されているように、筒710aと、半筒720aと、一対の係合孔730a(第1係合穴)と、一対の係合突部740aと、一対の脚部750aと、連結部760aとを有している。
【0043】
半筒720aは、Y−Y’方向に延びた半角筒であって、Z’方向側に開放されている。半筒720aは、Z方向側の板と、X方向側の側板と、X’方向側の側板と、Y’方向側の端面721aとを有している。X方向側の側板は、Z方向側の板のX方向側の端からZ’方向に延びている。X’方向側の側板は、Z方向側の板のX’方向側の端からZ’方向に延びている。両側板の内面のX−X’方向の間隔は、モールド部400のX−X’方向の寸法と略同じである。半筒720a内にモールド部400の後端部230に固定された部分以外の部分が嵌合している(
図2A〜
図2C参照)。
【0044】
半筒720aのZ方向側の板、X方向側の側板及びX’方向側の側板は、Y’方向側の端面を各々有している。このY’方向側の端面が半筒720aのY’方向側の端面721aを構成している。端面721aは、第1部721a1と、第2部721a2と、第3部721a3とを有している。第1部721a1は、端面721aのZ方向側の部分(Z方向側の板のY’方向側の端)である。第2部721a2は、端面721aのX方向側の部分(X方向側の側板のY’方向側の端)である。第3部721a3は、端面721aのX’方向側の部分(X’方向側の側板のY’方向側の端)である。
【0045】
筒710aは、半筒720aからY方向に延びた角筒である。筒710aの内形は、ハウジング200の中間部210の外形に対応している。筒710a内にハウジング200の先端部220が間隙を有して収容され、且つ筒710a内にハウジング200の中間部210、ハウジング200の後端部230及びモールド部400の後端部230に固定された部分が嵌合している(
図2A〜
図2C参照)。
【0046】
筒710aは、Z方向側の天板と、Z’方向側の底板と、X方向側の側板と、X’方向側の側板とを有している。X方向側の側板は、天板のX方向側の端と、底板のX方向側の端とを連結している。X’方向側の側板は、天板のX’方向側の端と、底板のX’方向側の端とを連結している。
【0047】
係合孔730aのうちの一方は、筒710aの底板のX方向側の端部及びX方向の側板のZ’方向側の部分に設けられたスリットである。他方は、筒710aの底板のX’方向側の端部及びX’方向の側板のZ’方向側の部分に設けられたスリットである。係合孔730aは、X−X’方向において互いに対向している。
【0048】
係合突部740aは
、半筒720aの側板が各々カットされ、外側に折り曲げられた板である。係合突部740aは
X−X’方向において互いに対向している。脚部750aは、半筒720aの側板のZ’方向の端に各々突設された突起である。連結部760aは、半筒720aのZ方向側の板のY’方向側の端部の中央部に設けられている。連結部760aは、Y−Y’方向に延びる板である。
【0049】
第2把持部700dは、第1シェル700aの連結部760aに連接された板であって、半筒720aの端面721aのY’方向側に位置している。第2把持部700dは、ケーブル300の外周に沿って円筒状に湾曲させられ、円筒をなしている。第2把持部700dが、シールド導体に接触するようにケーブル300を把持している(
図2A〜
図2D参照)。換言すると、ケーブル300が第2把持部700d内に挿入され、当該第2把持部700dに把持されている。
【0050】
第3把持部700eは、第2把持部700dよりもY’方向側に位置するように、第2把持部700dに連結部700fによって連結された板である。第3把持部700eは、ガスケット500の嵌合凹部510の底面に沿って円筒状に湾曲させられ、円筒をなしている。
第3把持部700eが、ガスケット500の嵌合凹部510に嵌合し、当該ガスケット500を把持している(
図2A〜
図2C参照)。連結部700fは第2把持部700dの頂部と第3把持部700eの頂部とを連結する板である。
【0051】
第2シェル700bは、
図6A及び
図6Bに最も良く示されているように、Z−Z’方向において第1シェル700aの半筒720aに組み合わせられる半筒である。第2シェル700bは、シェル本体710bと、連結部720bと、一対の係合孔730b(第2係合孔)と、一対の係合孔740bと、一対の係合アーム750bとを有している。
【0052】
シェル本体710bは半筒である。シェル本体710bは、Z’方向側の板と、X方向側の側板と、X’方向側の側板とを有している。X方向側の側板は、Z’方向側の板のX方向側の端からZ方向に延びている。X’方向側の側板は、Z’方向側の板のX’方向側の端からZ方向に延びている。両側板の内面のX−X’方向の間隔は、第1シェル700aの半筒720aの両側板の外面のX−X’方向の距離と略同じである。シェル本体710bの側板が半筒720aの側板の外面に当接し、シェル本体710bのZ’方向側の板が半筒720aのZ’側の開放部を閉塞している。このようにシェル本体710bと第1シェル700aの半筒720aとがZ−Z’方向に組み合わされ、第1、第2シェル70
0a、700bが、端子100、ハウジング200、ケーブル300の信号線310の突出部及びモールド部400を覆う筒をなしている。
【0053】
係合孔730bは、シェル本体710bの両側板に各々設けられた貫通孔であって、X−X’方向において互いに対向している。係合孔730bの形は、第1シェル700aの係合突部740aの外形に対応している。第1シェル700aの半筒720aの係合突部740aがシェル本体710bの内側から係合孔730bに各々係合されている。係合孔740bは、シェル本体710bの両側板の係合孔730bよりもZ’方向側の部分及びシェル本体710bのZ’方向側の板のX−X’方向の両端部に各々設けられた貫通孔である。係合孔740bは、Z−Z’方向に延びている。係合孔740bのY−Y’方向の寸法は、第1シェル700aの脚部750aのY−Y’方向の寸法と略同じ又は若干大きい。脚部750aが係合孔740bに各々係合されている。
【0054】
係合アーム750bは、シェル本体710bの両側板からY方向に各々延びた板であって、X−X’方向において互いに対向している。係合アーム750bのY方向側の自由端は、内側に折り曲げられている。係合アーム750bの自由端が第1シェル700aの係合孔730aに当該第1シェル700aの外側から各々係合されている。
【0055】
連結部720bは、シェル本体710bのZ’方向側の板のY’方向側の端部の中央部に設けられている。連結部720bは、Y−Y’方向に延びる板である。
【0056】
第1把持部700cは、第2シェル700bの連結部720bに連接された板であって、第1シェル700aの端面721aのY’方向側に位置している。第1把持部700cは、第2把持部700dの外面に沿って円筒状に湾曲させられ、円筒をなしている。第1把持部700cが、第2把持部700dを把持している。すなわち、第1把持部700cが、第2把持部700d上からケーブル300を把持している。第1把持部700cの内径は、当該第1把持部700cが第1シェル700aの端面721aの第1部721a1、第2部721a2及び第3部721a3に当接する大きさに設定されている。第1把持部700cは、第1シェル700aの端面721aの第1部721a1、第2部721a2及び第3部721a3に当接している。第1把持部700cは、第2把持部700dに接触することによって、ケーブル300のシールド導体に電気的に接続されている。
【0057】
ケースは、絶縁性を有する樹脂で構成されている。ケース内には、収容孔が設けられている。この収容孔内に、端子100、ハウジング200、ケーブル300
のY方向側の端部、モールド部400、ガスケット500、スペーサ600及びシールドケース700が収容されている。ケースの収容孔の内面には、スペーサ600のガイド突部620に対応するガイド凹部が設けられている。ガイド凹部はY−Y’方向に延びている。更に、ケースの収容孔の内面には、スペーサ600の係合突部610に各々対応する位置に係合凹部が設けられている。係合凹部に係合突部610が係合されている。この係合によって、スペーサ600がケースに固定されている。
【0058】
以下、上記した構成のプラグPの組み立て手順について詳しく説明する。まず、端子100及びハウジング200を用意する。端子100の接点部120及び中間部
110をハウジング200の収容孔240a、240bにY’方向側から各々挿入する。すると、端子100の接点部120及び中間部
110が収容孔240a、240bに各々収容され、接続部130がハウジング200の接続溝231a、231bに各々圧入される。このようにして端子100がハウジング200に保持される。
【0059】
その一方で、ケーブル300及びスペーサ600を用意する。その後、ケーブル300のY方向側の端部をスペーサ600内に挿入する。その後、ガスケット500を用意する。ケーブル300のY方向側の端部をガスケット500内に挿入する。これにより、ガスケット500がケーブル300に外嵌し、スペーサ600のY方向側に配置される。
【0060】
その後、ケーブル300の信号線310の芯線311の突出部を、ハウジング200の接続溝231a、231bに各々挿入し、端子100の接続部130に接触させる。その後、芯線311の突出部を接続部130に各々半田接続させる。その後、ハウジング200の後端部230及びケーブル300の信号線310の突出部を図示しない金型内に入れる。その後、金型内に樹脂を射出する。硬化した樹脂がモールド部400となる。このようにして、後端部230及びケーブル300の信号線310の突出部がモールド部400内にインサートされ且つモールド部400が後端部230に固定される。
【0061】
その後、第1シェル700a、第2把持部700d、第3把持部700e及び連結部700fを用意する。第1シェル700a、第2把持部700d、第3把持部700e及び連結部700fは、一枚の金属板をプレス成形することによって作成されている。第2把持部700d及び第3把持部700eは板状であり、円筒をなしていない。第1シェル700a内に、ハウジング200及びモールド部400を挿入する。この挿入によって、以下の1)〜3)通りとなる。1)ハウジング200の先端部220が第1シェル700aの筒210a内に間隙を有して配置される。2)ハウジング200の中間部210、後端部230及びモールド部400の後端部230に固定された部分が筒210aに嵌合する。3)モールド部400の残りの部分が第1シェル700aの半筒720aに覆われる。
【0062】
その後、第2把持部700dをケーブル300の外周に沿って円筒状に湾曲させる。この第2把持部700dをカシメる。これにより、第2把持部700dがケーブル300を把持する。このとき、第2把持部700dがケーブル300のシールド導体に接触し、電気的に接続される。その後、第3把持部700eをガスケット500の嵌合凹部510の底面に沿って円筒状に湾曲させる。第3把持部700eをカシメる。これにより、第3把持部700eがガスケット500を把持する。
【0063】
その後、第2シェル700b及び第1把持部700cを用意する。第2シェル700b及び第1把持部700cは、一枚の金属板をプレス成形することによって作成されている。第1把持部700cは板状であり、円筒をなしていない。第2シェル700bと第1シェル700aとをZ−Z’方向において組み合わせる。すると、第2シェル700bが第1シェル700aの半筒720aに被せられ、半筒720aの開放部を閉塞する。この第2シェル700bの第1シェル700aに対する取り付けによって、以下の1)〜4)通りとなる。1)第2シェル700bの係合アーム750bがZ’方向側から第1シェル700aの係合孔730aに各々挿入され、係合される。2)第1シェル700aの係合突部740aが第2シェル700bの係合孔730bに各々挿入され、係合される。3)第1シェル700aの脚部750aが第2シェル700bの係合孔740bに各々挿入され、係合される。
【0064】
その後、第1把持部700cを第2把持部700dの外周に沿って円筒状に湾曲させる。この第1把持部700cをカシメる。これにより、第1把持部700cが第2把持部700dを把持する。すなわち、第1把持部700cが第2把持部700dを介してケーブル300を把持する。このとき、第1把持部700cを第1シェル700aのY’方向側の端面721aの第1部721a1、第2部721a2及び第3部721a3に当接させる。その後、ケースを用意する。ケースの収容孔内に、端子100、ハウジング200、ケーブル300Y方向側の端部、モールド部400、ガスケット500、スペーサ600及びシールドケース700を収容させる。スペーサ600がケースに固定される。以上のようにプラグPが組み立てられる。
【0065】
上記したプラグPは以下の技術的特徴及び効果を有する。第1に、プラグPのこじり強度が向上する。その理由は以下の通りである。プラグPがレセプタクルに接続された状態(以下、接続状態)で、ケーブル300がY方向に移動させられた(こじられた)としても、当該こじりによって生じる負荷が第1シェル700a及び第1把持部700cに分散される。ケーブル300を把持する第1把持部700cが第1シェル700aのY’方向側の端面721a
の第1部721a1、第2部721a2及び第3部721a3に当接しているためである。上記接続状態で、ケーブル300がY方向及びZ方向の成分を含む方向に移動させられた(こじられた)としても、当該こじりによって生じる負荷が第1シェル700a及び第1把持部700cに分散される。ケーブル300を把持する第1把持部700cが第1シェル700aのY’方向側の端面721aのZ方向側の第1部721a1に当接しているためである。上記接続状態で、ケーブル300がY方向及びX方向の成分を含む方向に移動させられた(こじられた)としても、当該こじりによって生じる負荷が第1シェル700a及び第1把持部700cに分散される。ケーブル300を把持する第1把持部700cが第1シェル700aの端面721aのX方向側の第2部721a2に当接しているためである。上記接続状態で、ケーブル300がY方向及びX’方向の成分を含む方向に移動させられた(こじられた)としても、当該こじりによって生じる負荷が第1シェル700a及び第1把持部700cに分散される。ケーブル300を把持する第1把持部700cが第1シェル700aの端面721aのX’方向側の第3部721a3に当接しているためである。しかも、第2シェル700bの係合アーム750bが第1シェル700aの係合孔730aに外側から係合される一方、第1シェル700aの係合突部740aが第2シェル700bの係合孔730bに内側から係合されている。第1シェル700aの脚部750aが第2シェル700bの係合孔740bに係合されている。このように第1、第2シェル700a、700bが互いに固定されているので、上記こじりによって生じる負荷を第1、第2シェル700a、700bにも分散させることができる。更に、第2把持部700dがケーブル300を把持し、且つ第3把持部700eがケーブル300に外嵌したガスケット500を把持している。よって、上記こじりによって生じる負荷を第2把持部700d及び第3把持部700eにも分散させることができる。
【0066】
第2に、プラグPの引っ張り強度が向上する。その理由は以下の通りである。第1把持部700c及び第2把持部700dがケーブル300を把持しており、且つ第3把持部700eがケーブル300に外嵌したガスケット500を把持している。しかも、上記の通り、第1、第2シェル700a、700bが互いに固定されている。
【0067】
第3に、第1把持部700cのカシメ作業が容易になる。上記の通り、ケーブル300のこじりによって生じる負荷が、第1、第2シェル700a、700b、第1把持部700c、第2把持部700d及び第3把持部700eに分散される構成であるため、当該負荷に耐えるために第1把持部700c及び連結部720bの厚み等を増加させる必要がない。よって、第1把持部700cのカシメを人力でも行うことが可能になる。当然、第1把持部700cを、カシメ装置を用いてカシメても良い。
【0068】
第4に、ケーブル300が、第1、第2把持部700c、700dに対してY方向にスライドし難い。第1把持部と第1シェルのY’方向側の端との間に間隙を有している場合、上記こじり及びこじり状態からの解放が繰り返されることによって、第1把持部が第1シェルに対してY−Y’方向の移動を繰り返す。これにより、第1把持部に把持されるケーブルが当該第1把持部に対してY−Y’方向にスライドする可能性が生じる。しかし、第1把持部700cは、上記の通り、第1シェル700aのY’方向側の端面721aに当接している。このため、第1把持部700cが第1シェル700aに対してY方向に移動することがないので、ケーブル300が第1、第2把持部700c、700dに対してY方向にスライドし難い。
【0069】
なお、本発明のプラグコネクタは、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0070】
本発明のケーブルは、信号伝送部を有する限り任意に設計変更することが可能である。例えば、ケーブルは、同軸ケーブルのような少なくとも一つの芯線を有する構成とすることが可能である。また、ケーブルは、光ファイバケーブルとすることが可能である。このケーブルは、信号伝送部である少なくとも一つの光ファイバを有する。
【0071】
本発明の接続部材は、上記した何れかの態様のケーブルに接続される限り任意に設計変更することが可能である。例えば、接続部材は、端子、基板又は光電変換素子とすることが可能である。端子は、上記した何れかの態様のケーブルの芯線に直接接続される構成とすると良い。基板は、ケーブルの信号線の芯線の突出部が接続される少なくとも一つの第1電極を有している。基板が、レセプタクルコネクタの端子に接続可能な第2電極を有していても良い。また、基板に、レセプタクルコネクタの端子やピンに接続可能な端子が実装されていても良い。光電変換素子は、基板に実装されており且つ光ファイバケーブルの光ファイバに光結合されている。光電変換素子は、光ファイバによって伝送された光信号を電気信号に変換して基板の伝送路に出力する及び/又は基板の伝送路によって伝送された電気信号を光信号に変換して光ファイバに出力する構成となっている。
【0072】
本発明のハウジングは省略可能である。本発明のハウジングは、絶縁性を有し且つ少なくとも上記した何れかの態様の接続部材を保持し得る限り任意に設計変更することが可能である。例えば、ハウジングは、上記した何れかの態様の接続部材がインサート成形された成形樹脂とすることが可能である。
【0073】
本発明のモールド部、ガスケット及び/又はスペーサは省略可能である。本発明のガスケットは、上記した何れかの態様のケーブルが挿入されており且つ当該ケーブルに密着するリング状の弾性体である限り任意に設計変更することが可能である。
【0074】
本発明のシールドケースは、上記実施例又は後記する何れかの態様の第1、第2シェル及び第1把持部を備えている限り任意に設計変更することが可能である。本発明の第1、第2シェルは、互いに第1方向において組み合わせられ、上記した何れかの態様の接続部材及び信号伝送部を少なくとも部分的に覆う筒をなしており、且つ第1シェルが第1方向に直交する第2方向の一方側の端面を有している限り任意に設計変更することが可能である。
【0075】
例えば、本発明の第1シェルは、第2方向に延びたフラットな板、断面視略U字状の板、断面視略V字状の板又は断面視略円弧状の板であって、第2方向の一方側の端面を有する構成とすることが可能である。本発明の第1シェルは、第2方向に延びた半筒(半円筒又は半多角筒)であって、第2方向の一方側の端面を有する構成とすることが可能である。本発明の第1シェルは、第2方向に延びた半筒(半円筒又は半多角筒)と、第2方向に延びた筒(円筒又は多角筒)とを有し、半筒又は筒が第2方向の一方側の端面を有する構成とすることが可能である。この半筒と筒は、第1方向、及び/又は、第1方向及び第2方向に交差する第3方向の寸法が相違していても良い。上記した何れかの態様の第2方向の一方側の端面は、当該端面の第1方向の一方側の第1部と、当該端面の第3方向の一方側の第2部と、当該端面の第3方向の他方側の第3部とを有する構成とすることが可能である。
【0076】
本発明の第2シェルは、第2方向に延びた平板、断面視略V字状の板又は断面視略円弧状の板であって、上記した第1シェルの半筒の開放部を塞ぐように第1方向において当該
第1シェルに組み合わせられて筒となる構成とすることが可能である。本発明の第2シェルは、第2方向に延びた半筒(半円筒又は半多角筒)とすることが可能である。この第2シェルの半筒に、当該半筒の開放部を塞ぐように上記した第1シェルの板が第1方向において組み合わせられて筒となる構成とすることが可能である。第2シェルの半筒と、上記第1シェルの半筒とが第1方向において当該第1シェルに組み合わせられて筒となる構成とすることが可能である。
【0077】
本発明の第1把持部は、上記した何れかの態様の第1シェルの第2方向の一方側の端面よりも第2方向の一方側に位置するように上記した何れかの態様の第2シェルに設けられ且つ上記した何れかの態様のケーブルを把持する筒(円筒又は多角筒)又は半筒(半円筒又は半多角筒)であって、第1シェルの端面の少なくとも一部に当接している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第1把持部は、ケーブルを直接把持する構成とすることが可能である。また、第1把持部は、上記した何れかの態様の第1シェルの第2方向の一方側の端面の第1部、第2部及び第3部の少なくとも一つに当接する構成とすることが可能である。
【0078】
本発明のシールドケースの係合アーム及び第1係合孔は省略可能である。本発明のシールドケースの係合アーム及び第1係合孔は少なくとも一つあれば良い。本発明の係合アームは、上記した何れかの態様の第1、第2シェルの何れか一方のシェルに設けられており且つ第2方向に延びている限り任意に設計変更することが可能である。本発明の第1係合孔は、上記した何れかの態様の第1、第2シェルの他方のシェルに設けられており且つ係合アームを係合し得る限り任意に設計変更することが可能である。例えば、上記した何れかの態様の係合アームが他方のシェルの外側又は内側から上記した何れかの態様の第1係合孔に係合された構成とすることが可能である。
【0079】
本発明のシールドケースの第2係合孔及び係合突部は省略可能である。本発明のシールドケースの第2係合孔及び係合突部は少なくとも一つあれば良い。本発明の第2係合孔は、上記した何れかの態様の第1、第2シェルの何れか一方のシェルに設けられている限り任意に設計変更することが可能である。本発明の係合突部は、上記した何れかの態様の第1、第2シェルの他方のシェルに設けられており且つ第2係合孔に係合され得るものである限り任意に設計変更することが可能である。例えば、上記した何れかの態様の係合突部が上記した何れかの態様の第2係合孔に一方のシェルの内側又は外側から係合する構成とすることが可能である。本発明のシールドケースの第3係合孔及び脚部は省略可能である。
【0080】
本発明のシールドケースの第2把持部は省略可能である。本発明の第2把持部は、上記した何れかの態様の第1シェルの第2方向の一方側の端面よりも第2方向の一方側に位置するように当該第1シェルの半筒に設けられた筒(円筒又は多角筒)又は半筒(半円筒又は半多角筒)であって、ケーブルを把持している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第2把持部が第1把持部よりも第2方向の一方側に位置し、第1、第2把持部が互いに直接的にケーブルを把持する構成とすることが可能である。また、第2把持部が、ケーブルを直接把持した第1把持部を把持する構成とすることが可能である。
【0081】
本発明のシールドケースの第3把持部は省略可能である。本発明の第3把持部は、以下の1)又は2)の何れかの構成である限り任意に設計変更することが可能である。1)第3把持部は、上記した何れかの態様の第1シェルの第2方向の一方側の端面よりも第2方向の一方側に位置するように当該第1シェルに連結された筒(円筒又は多角筒)又は半筒(半円筒又は半多角筒)であって、上記した何れかの態様のガスケットを把持する構成とすることが可能である。この場合、第2把持部は省略される。2)第3把持部は、第2把持部よりも第2方向の一方側に位置するように当該第2把持部に連結された筒(円筒又は
多角筒)又は半筒(半円筒又は半多角筒)であって、上記した何れかの態様のガスケットを把持する構成とすることが可能である。
【0082】
なお、上記実施例及び設計変形例におけるプラグコネクタの各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。上記した実施例及び設計変更例は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能である。なお、本発明の第1方向は、上記した何れかの態様の第1、第2シェルが組み合わせられる方向である限り任意に設定することが可能である。本発明の第2方向は、第1方向に直交する限り任意に設定することが可能である。本発明の第3方向は、第1方向及び第2方向に交差する限り任意に設定することが可能である。