特許第6278208号(P6278208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6278208
(24)【登録日】2018年1月26日
(45)【発行日】2018年2月14日
(54)【発明の名称】車両の表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20180205BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20180205BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20180205BHJP
【FI】
   B60K35/00 Z
   G09G5/00 510A
   G09G5/36 510M
   G09G5/00 550C
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-162574(P2015-162574)
(22)【出願日】2015年8月20日
(65)【公開番号】特開2017-39395(P2017-39395A)
(43)【公開日】2017年2月23日
【審査請求日】2017年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100118049
【弁理士】
【氏名又は名称】西谷 浩治
(72)【発明者】
【氏名】久田 晴士
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 繁行
(72)【発明者】
【氏名】諸川 波動
(72)【発明者】
【氏名】北村 遥
(72)【発明者】
【氏名】早田 英彦
(72)【発明者】
【氏名】新村 達矢
【審査官】 櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−108841(JP,A)
【文献】 特開2013−238817(JP,A)
【文献】 特開2010−228471(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 35/00
G09G 5/00
G09G 5/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車両の表示装置であって、
前記車両に関する情報を表示するディスプレイパネルと、
乗員の前記車両への乗車に関連する乗車行動を検出する検出部と、
前記車両の走行のための駆動源が始動された後に前記車両の状態を前記車両に関する情報として前記ディスプレイパネルの所定の表示領域に表示する表示制御部と、
前記ディスプレイパネルの前記表示領域に対応する位置に配置された所定の直径を有するリング体と、
を備え、
前記表示制御部は、前記乗車行動が前記検出部により検出されると、前記ディスプレイパネルの前記表示領域にオープニングアニメーション画像を表示する表示動作を開始し、少なくとも前記駆動源が始動されるまでの間、前記表示動作を継続し、
前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像として、図形オブジェクトの表示形態を変更する画像表示を周期的に繰り返すアニメーション画像を前記ディスプレイパネルに表示し、
前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像として、波面状の図形オブジェクトを水平方向に広がっていくように変動させる画像表示を周期的に繰り返す波面アニメーション画像を前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示し、
前記表示制御部は、前記波面アニメーション画像では、前記波面状の図形オブジェクトとして左右一対の波面状オブジェクトを前記リング体の内側に対応する領域に表示し、前記左右一対の波面状オブジェクトを左右外側に向けてそれぞれ移動させ、前記左右一対の波面状オブジェクトを前記リング体の内側に対応する領域から外側に対応する領域にまたがって表示する画像表示を周期的に繰り返す車両の表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記車両の状態として、前記車両の各部の状態のチェック結果を表すチェックリストを前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示する請求項1に記載の車両の表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像の表示を、前記チェックリストを前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示するまで継続する請求項2に記載の車両の表示装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記乗車行動を検出するセンサとして、前記乗員による前記車両のドアロックの開錠を検出するロックセンサ、前記乗員による前記車両のドアの開を検出するドアセンサ、及び前記乗員の前記車両への乗車を検出するシートセンサの少なくとも一つを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像として、リング状の図形オブジェクトを所定の小サイズから漸次拡大する画像表示を周期的に繰り返す第1アニメーション画像を前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記第1アニメーション画像では、前記図形オブジェクトを前記小サイズで表示し、前記図形オブジェクトのサイズを漸次拡大し、前記図形オブジェクトのサイズが所定の大サイズに達すると前記図形オブジェクトを消去する画像表示を周期的に繰り返す請求項5に記載の車両の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示パネルなどのグラフィック表示可能なメータユニットを備えた車両の表示装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の表示装置では、ユーザが車両の運転を開始するためにイグニッションスイッチをオンにしてエンジンを始動した場合に、速度計などのメータの中心部にぼかし表示要素が表示され、その後にメータの指針が表示されている。これによって、メータを見るようにユーザが促されるとともに、変化に富んだ表示内容により、斬新な印象がユーザに与えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−157087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車中の車両の運転を開始する際には、乗員は、ドアロックを開錠する、ドアを開く、車両に乗車する等の車両への乗車に関連する乗車行動を実行する。この場合、乗車行動の実行後に直ぐにエンジンが始動されないことも考えられる。しかしながら、特許文献1には、乗員の乗車行動からエンジンが始動されるまでの間における表示については、何ら記載されていない。これに対して、乗員の乗車行動からエンジンが始動されるまでの間における表示について、更なる工夫が求められている。
【0005】
本発明は、乗員の乗車行動からエンジンが始動されるまでの間に好適な表示を行うことができる車両の表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、車両に搭載される車両の表示装置であって、前記車両に関する情報を表示するディスプレイパネルと、乗員の前記車両への乗車に関連する乗車行動を検出する検出部と、前記車両の走行のための駆動源が始動された後に前記車両の状態を前記車両に関する情報として前記ディスプレイパネルの所定の表示領域に表示する表示制御部と、前記ディスプレイパネルの前記表示領域に対応する位置に配置された所定の直径を有するリング体と、を備え、前記表示制御部は、前記乗車行動が前記検出部により検出されると、前記ディスプレイパネルの前記表示領域にオープニングアニメーション画像を表示する表示動作を開始し、少なくとも前記駆動源が始動されるまでの間、前記表示動作を継続し、前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像として、図形オブジェクトの表示形態を変更する画像表示を周期的に繰り返すアニメーション画像を前記ディスプレイパネルに表示し、前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像として、波面状の図形オブジェクトを水平方向に広がっていくように変動させる画像表示を周期的に繰り返す波面アニメーション画像を前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示し、前記表示制御部は、前記波面アニメーション画像では、前記波面状の図形オブジェクトとして左右一対の波面状オブジェクトを前記リング体の内側に対応する領域に表示し、前記左右一対の波面状オブジェクトを左右外側に向けてそれぞれ移動させ、前記左右一対の波面状オブジェクトを前記リング体の内側に対応する領域から外側に対応する領域にまたがって表示する画像表示を周期的に繰り返すものである。
【0007】
この構成によれば、車両の走行のための駆動源が始動された後に、車両の状態が、車両に関する情報としてディスプレイパネルの所定の表示領域に表示される。また、乗員の車両への乗車に関連する乗車行動が検出部により検出されると、ディスプレイパネルの表示領域にオープニングアニメーション画像を表示する表示動作が開始され、少なくとも駆動源が始動されるまでの間、表示動作が継続される。このオープニングアニメーション画像として、図形オブジェクトの表示形態を変更する画像表示を周期的に繰り返すアニメーション画像がディスプレイパネルに表示される。
【0008】
したがって、乗員が乗車したときから、ディスプレイパネルの所定の表示領域に乗員の注意を向けさせることができる。その結果、車両の状態がディスプレイパネルの所定の表示領域に表示されたときに、乗員に車両の状態を良く理解させることができる。また、オープニングアニメーション画像を表示することによって、乗員の運転を始める際の期待感又は楽しみ等の感情を高揚させることができる。
また、オープニングアニメーション画像として、波面状の図形オブジェクトを水平方向に広がっていくように変動させる画像表示を周期的に繰り返す波面アニメーション画像がディスプレイパネルの表示領域に表示される。したがって、躍動感のあるアニメーション画像を乗員に見させることができる。
また、波面アニメーション画像では、波面状の図形オブジェクトとして左右一対の波面状オブジェクトをリング体の内側に対応する領域に表示し、左右一対の波面状オブジェクトを左右外側に向けてそれぞれ移動させ、左右一対の波面状オブジェクトをリング体の内側に対応する領域から外側に対応する領域にまたがって表示する画像表示が周期的に繰り返される。このように、左右一対の波面状オブジェクトの表示は、ディスプレイパネルの表示領域に対応する位置に配置されたリング体の内側に対応する領域から開始される。したがって、駆動源が始動された後に車両の状態が表示される表示領域に、乗員の注意を向けさせることができる。
【0009】
また、上記一態様において、前記表示制御部は、前記車両の状態として、前記車両の各部の状態のチェック結果を表すチェックリストを前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示してもよい。
【0010】
この構成によれば、車両の状態として、車両の各部の状態のチェック結果を表すチェックリストがディスプレイパネルの表示領域に表示される。したがって、オープニングアニメーション画像を表示してディスプレイパネルの所定の表示領域に乗員の注意を向けさせることにより、車両の各部の状態のチェック結果を乗員に良く理解させることができる。
【0011】
また、上記一態様において、前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像の表示を、前記チェックリストを前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示するまで継続してもよい。
【0012】
この構成によれば、オープニングアニメーション画像の表示は、チェックリストがディスプレイパネルの表示領域に表示されるまで継続される。したがって、より良く乗員の注意をチェックリストに向けさせることができる。
【0013】
また、上記一態様において、前記検出部は、前記乗車行動を検出するセンサとして、前記乗員による前記車両のドアロックの開錠を検出するロックセンサ、前記乗員による前記車両のドアの開を検出するドアセンサ、及び前記乗員の前記車両への乗車を検出するシートセンサの少なくとも一つを含んでもよい。
【0014】
この構成によれば、乗員の車両への乗車に関連する乗車行動として、車両のドアロックが開錠されるか、車両のドアが開かれるか、乗員が車両に乗車するかの少なくとも一つが行われると、オープニングアニメーション画像の表示が開始される。したがって、乗員が車両に乗車したときにオープニングアニメーション画像を乗員に見させることができる。
【0015】
また、上記一態様において、前記表示制御部は、前記オープニングアニメーション画像として、リング状の図形オブジェクトを所定の小サイズから漸次拡大する画像表示を周期的に繰り返す第1アニメーション画像を前記ディスプレイパネルの前記表示領域に表示してもよい。
【0016】
この構成によれば、オープニングアニメーション画像として、リング状の図形オブジェクトを所定の小サイズから漸次拡大する画像表示を周期的に繰り返す第1アニメーション画像がディスプレイパネルの表示領域に表示される。したがって、漸次拡大するリング状の図形オブジェクトによって、心臓の鼓動が模擬的に表されることとなる。その結果、乗員に車両があたかも生きているかのような感覚を持たせることができる。
【0017】
また、上記一態様において、前記表示制御部は、前記第1アニメーション画像では、前記図形オブジェクトを前記小サイズで表示し、前記図形オブジェクトのサイズを漸次拡大し、前記図形オブジェクトのサイズが所定の大サイズに達すると前記図形オブジェクトを消去する画像表示を周期的に繰り返してもよい。
【0018】
この構成によれば、第1アニメーション画像では、リング状の図形オブジェクトが小サイズから大サイズまで漸次拡大した後、消去される画像表示が周期的に繰り返される。したがって、より良好に心臓の鼓動を模擬的に表すことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、乗員が乗車したときから、ディスプレイパネルの所定の表示領域に乗員の注意を向けさせることができるため、車両の状態がディスプレイパネルの所定の表示領域に表示されたときに、乗員に車両の状態を良く理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】車両の表示装置の概略的な展開斜視図である。
図2】表示装置の概略的な側面図である。
図3】表示装置の構成の一例を示す図である。
図4】表示装置を含む車両における信号の流れを概念的に表すブロック図である。
図5】ディスプレイパネルの表示面に表示されるオープニングアニメーション画像を概略的に示す図である。
図6】ディスプレイパネルの表示面に表示されたステータスのチェックリストの一例を概略的に示す図である。
図7】表示装置を含む車両における動作手順を概略的に示すフローチャートである。
図8】ディスプレイパネルの表示面に表示された車両のステータスの一例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[全体構成]
図1は、車両の表示装置(以下、表示装置100と称される)の概略的な展開斜視図である。図1を参照して、表示装置100が説明される。
【0026】
表示装置100は、ディスプレイパネル200と、アナログメータ300,500と、を備える。ディスプレイパネル200は、表示面210を含む。ディスプレイパネル200は、画像を、表示面210に表示する。ディスプレイパネル200は、液晶を駆動し、画像を表示する液晶ディスプレイであってもよい。代替的に、ディスプレイパネル200は、プラズマ発光を利用したプラズマディスプレイであってもよい。更に代替的に、ディスプレイパネル200は、有機EL(エレクトロルミネセンス)素子を利用した有機ELディスプレイであってもよい。本実施形態の原理は、ディスプレイパネル200の特定の種類に限定されない。
【0027】
画像は、表示装置100が搭載される車両に関する情報を含んでもよい。車両に関する情報としては、例えば、車両の状態を示す車両状態情報、車両の走行状態に関する走行情報、及び車両が走行する環境に関する環境情報の少なくとも1つが採用できる。状態情報としては、例えば、燃料の残量や、ラジエータの水温や、ヘッドライトの点灯状態などを示す情報が採用できる。走行情報としては、例えば、車両の走行速度や、エンジンの回転数などが採用できる。環境情報としては、例えば、車両が走行する道路に対して定められた法定速度や、外気温や天候に関する情報が採用できる。
【0028】
既知の車両に搭載されたアナログメータと同様に、アナログメータ300,500は、表示装置100が搭載される車両に関する情報(たとえば、車両の速度、エンジンの回転数、ラジエータの水温や燃料の残量)を、ドライバに与えてもよい。
【0029】
アナログメータ300は、ディスプレイパネル200の左側に配置され、C型リング310と、指示針320と、を含む。
【0030】
指示針320は、C型リング310によって囲まれた領域内で回転する。C型リング310によって囲まれた領域内には、表示装置100が搭載される車両の走行状態に関する物理量を表す指標(たとえば、目盛線や数字)が表示される。指標の提示は、既知の車両に搭載されたアナログメータに用いられる様々な手法に依存してもよい。
【0031】
アナログメータ500は、ディスプレイパネル200の右側に配置され、アナログメータ300と同様に、表示装置100が搭載される車両の走行状態を表す情報(たとえば、車両の速度、エンジンの回転数、ラジエータの水温や燃料の残量)であって、アナログメータ300とは異なる情報を、ドライバに与える。
【0032】
アナログメータ500は、C型リング510と、指示針520,530と、を含む。
【0033】
指示針520,530は、それぞれ、C型リング510によって囲まれた領域内で回転する。C型リング510によって囲まれた領域内において、表示板400には、表示装置100が搭載される車両の走行状態に関する物理量を表す指標(たとえば、目盛線や数字)が描かれてもよい。
【0034】
表示装置100は、表示板400を更に備える。表示板400は、ディスプレイパネル200とアナログメータ300,500との間に配置される。表示板400は、平坦な第1面411と、平坦な第2面412と、を含む。第1面411は、ディスプレイパネル200に対向する。アナログメータ300,500は、第1面411とは反対側の第2面412に取り付けられる。
【0035】
表示板400には、大きさ及び形状において、ディスプレイパネル200の表示面210に略一致する表示領域421と、表示領域421外の領域である周囲領域422とが設けられている。
【0036】
表示領域421は、例えば、周囲領域422よりも光学的に高い透過率を有していてもよい。ディスプレイパネル200の表示面210から出射された映像光は、第1面411から第2面412へ伝搬する。映像光は、その後、第2面412の表示領域421から出射される。
【0037】
表示装置100は、リング体600を更に備える。リング体600は、リング部材610及び透光リング620を含む。透光リング620は、リング部材610内に配置される。透光リング620は、リング部材610と協働して、ドライバに、立体的な視覚的印象を与えることに貢献する。
【0038】
表示装置100は、駆動ユニット700と、メータベセル810と、保護板820と、を更に備える。アナログメータ300の指示針320及びアナログメータ500の指示針520,530は、表示板400を通じて、駆動ユニット700に機械的に接続される。
【0039】
駆動ユニット700は、指示針320,520,530を回転させる。駆動ユニット700と指示針320,520,530との接続に対して、既知の車両に用いられる様々な技術が用いられてもよい。したがって、本実施形態の原理は、駆動ユニット700と指示針320,520,530との間の特定の接続技術に限定されない。
【0040】
駆動ユニット700は、ディスプレイパネル200を駆動するための画像信号を生成する表示制御部730(後述の図4)を含んでもよい。画像信号は、駆動ユニット700からディスプレイパネル200へ出力される。ディスプレイパネル200は、画像信号に応じて、メータ画像を表示してもよい。
【0041】
駆動ユニット700は、指示針320,520,530を駆動する駆動モータ721,722,723(後述の図4)を含んでもよい。駆動ユニット700は、表示装置100を動作させるための様々な電気回路、駆動機器や光学機器を含むことができる。本実施形態の原理は、駆動ユニット700の特定の構造に限定されない。
【0042】
メータベセル810は、ディスプレイパネル200、リング体600、アナログメータ300、アナログメータ500、表示板400、及び駆動ユニット700が収容される空間を規定する筒体である。保護板820は、メータベセル810の開口部を閉塞する。ディスプレイパネル200、リング体600、アナログメータ300,500及び表示板400は、メータベセル810内で、駆動ユニット700と保護板820との間に配置される。
【0043】
保護板820は、全体的に透明である。したがって、ディスプレイパネル200によって生成された映像光は、表示板400を通じて、保護板820に到達し、その後、ドライバの眼に入射することができる。保護板820には、反射を抑制するための光学的処理が施されてもよい。この場合、ドライバは、保護板820上での反射に妨げられることなく、ディスプレイパネル200が映し出す画像を良好に視認することができる。
【0044】
図2は、表示装置100の概略的な側面図である。
【0045】
図2に示される如く、ディスプレイパネル200は、第1面411に密接されてもよい。代替的に、ディスプレイパネル200と第1面411との間に僅かな隙間が形成されてもよい。ディスプレイパネル200は、第1面411に非常に近接しているので、ドライバは、ディスプレイパネル200が表示する画像が、映像光が出射される第2面412の表示領域421に映し出されていると知覚しやすくなる。
【0046】
ドライバは、画像が映し出されている第2面412にアナログメータ300,500が取り付けられていると視認するので、表示装置100は、アナログメータ300,500とディスプレイパネル200との間での視覚的な一体性を保つことができる。
【0047】
[画面構成]
図3は、表示装置100の構成の一例を示す図である。表示装置100は、表示板400によって領域が区画され、横方向に長い長円形状の表示板領域410を持ち、表示板領域410が車両のダッシュボードに位置するように取り付けられている。具体的には、表示板領域410は、ウインドシールドから入射する外光を遮るように突出するフードHODの下部に取り付けられている。
【0048】
表示板領域410の中央部にはディスプレイパネル200の表示面210が配置されている。表示面210は、横方向に長い矩形形状を持つ。リング体600は、例えば、中心が表示面210の中心に位置するように取り付けられている。
【0049】
表示面210は、リング体600内にメータ画像SCI(リング式アナログメータの一例)を表示する。図3の例では、メータ画像SCIとして車両の走行速度を示すスピードメータの画像が採用されている。リング体600は、円形のリング部材610と、リング部材610の内周に沿って取り付けられたドーナツ状の透光リング620とを備える。
【0050】
メータ画像SCIは、透光リング620内に嵌め込まれるように表示面210に表示され、指標画像211と、指示針画像212とを備える。指標画像211は、放射状に等間隔で配置され、走行速度を示す複数の目盛線を含む。図3の例では、走行速度「0」を示す目盛線がメータ画像SCIの最下部に配置され、走行速度「0」から走行速度「280」までを20km/h刻みで示す15本の目盛線がメータ画像SCIの中心を取り囲むように配置されている。また、指標画像211は、15本の目盛線に対応する走行速度を示す15個の数値の画像を含む。指示針画像212は、メータ画像SCIの中心を回転中心とし、メータ画像SCIの径方向に延びる針状の形状を持つ。指示針画像212は、走行速度「0」〜走行速度「280」の範囲内で回転表示される。
【0051】
なお、図3の例では、目盛線はメータ画像SCIに含まれているが、透光リング620に配置されても良い。
【0052】
表示面210の左側には、アナログメータ300が配置され、表示面210の右側にはアナログメータ500が配置されている。
【0053】
アナログメータ300はアナログメータ300の外縁を規定する円弧形状を持つC型リング310を備え、アナログメータ500はアナログメータ500の外縁を規定する円弧形状を持つC型リング510を備える。C型リング310とC型リング510とは、サイズ及び形状が同じであり、リング部材610の中心から水平方向に等距離に配置されている。また、C型リング310は上端311及び下端312がリング部材610側を向くように配置され、C型リング510も上端511及び下端512がリング部材610側を向くように配置されている。これにより、アナログメータ300とアナログメータ500とは、リング部材610を中心に線対称に配置される。
【0054】
アナログメータ300は、C型リング310の内周に沿って指標部313が配置されている。指標部313は、C型リング310の内周に沿って放射状に配置された複数の目盛線と、各目盛線に対応する数値とを備える。図3では、アナログメータ300としてエンジンの回転数を示すタコメータが採用されているので、指標部313には、0000rpmから9000rpmまでのエンジンの回転数を1000rpm刻みで示す「0」〜「9」の数値と、各数値に対応する10本の目盛線とがC型リング310の内周のほぼ全域に亘って等間隔で配置されている。図3の例では、数値「0」に対応する最小目盛線が下端312側に配置され、数値「9」に対応する最高目盛線が上端311側に配置されている。
【0055】
指示針320は、アナログメータ300の中心を回転中心とし、C型リング310の径方向に直線状に延びる針状の部材で構成されている。指示針320は、数値「0」の目盛線から数値「9」の目盛線の範囲内で回転される。
【0056】
アナログメータ500は、C型リング510を共用する上下に配置された2つのメータで構成される。図3の例では、上側のメータは水温計が採用され、下側のメータは燃料計が採用されている。
【0057】
アナログメータ500は、C型リング510の内周に沿って燃料計の指標部513aと水温計の指標部513bとが配置されている。指標部513aは、C型リング510の下半部の内周に沿って放射状に等間隔で配置された複数の目盛線を備える。指標部513bは、C型リング510の上半部の内周に沿って等間隔で配置された複数の目盛線を備える。指標部513bは、最低温度を示す目盛線がC型リング510の垂直方向の真ん中よりもやや上側に配置され、最高温度を示す目盛線が上端511側に配置されている。また、指標部513aは、燃料が満タンであることを示す目盛線がC型リング510の垂直方向の真ん中よりもやや下側に配置され、燃料が空であることを示す目盛線が下端512側に配置されている。
【0058】
アナログメータ500において、指示針530の右側には上側のメータが水温計であることを示すインジケータINが配置され、指示針520の右側には下側のメータが燃料計であることを示すインジケータINが配置されている。
【0059】
指示針520は、アナログメータ300の中心よりもやや下側を回転中心として、C型リング510の径方向に直線状に延びる針状の部材で構成される。指示針520は、燃料が空であることを示す目盛線から燃料が満タンであることを示す目盛線の範囲内で回転される。
【0060】
指示針530は、アナログメータ300の中心よりもやや上側を回転中心として、C型リング510の径方向に直線状に延びる針状の部材で構成される。指示針530は、最低温度を示す目盛線から最高温度を示す目盛線の範囲内で回転される。
【0061】
C型リング310は、表示面210の左下のコーナ部C1を回り込む半円以上の円弧形状を持ち、上端311が表示面210の左縁H2から表示面210内に侵入することで左縁H2に近接配置され、下端312が表示面210の下縁H1に接することで下縁H1に近接配置されている。
【0062】
C型リング510は、表示面210の右下のコーナ部C2を回り込む半円以上の円弧形状を持ち、上端511が表示面210の右縁H4から表示面210内に侵入することで、右縁H4に近接配置され、下端512が表示面210の下縁H1に接することで下縁H1に近接配置されている。
【0063】
すなわち、C型リング310,510は、表示面210の下側から下縁H1に向けて回り込んでいる。これにより、表示装置100の横幅を広げなくても、アナログメータ300,500の領域を確保することができる。
【0064】
指標部313,513aは、コーナ部C1,C2を回り込むようにC型リング310,510の内周に沿って配置されている。具体的には、指標部313は、C型リング310の最下部314からC型リング310の下端312までの回り込み領域315に延設されている。また、指標部513aは、C型リング510の最下部514からC型リング310の下端512までの回り込み領域515に延設されている。これにより、指標部313,513aの領域を広げることができ、目盛線同士の間隔を十分に確保することができる。
【0065】
表示面210の上縁H3は、C型リング310,510の最上部316,516よりも上方に位置されている。また、リング体600は、C型リング310,510よりも大径であり、最下部610aが表示面210の下縁H1よりも下方に位置している。そのため、リング体の領域を十分に確保でき、リング体600の内部に表示されるメータ画像SCIの視認性を向上させることができる。
【0066】
更に、C型リング310,510の最下部314,514とリング体600の最下部610aとは同じ高さ位置である。これにより、アナログメータ300,500とリング体600との下端が揃い、表示装置100全体の審美性を高めることができる。
【0067】
表示面210には、リング体600よりも外側の領域に画像を表示可能な表示領域213,214が設定されている。表示領域213はリング体600の左側に配置され、表示領域214はリング体600の右側に配置されている。
【0068】
図4は、表示装置100を含む車両における信号の流れを概念的に表すブロック図である。車両には、電子制御ユニット(ECU)750が搭載されている。
【0069】
ECU750は、車両の各部の動作を制御する。ECU750は、駆動ユニット700を含む。ECU750は、マイクロコンピュータ及びメモリを含んでもよい。ECU750は、メモリに保存されたプログラムを含んでもよい。ECU750は、図4では、駆動ユニット700の全体を含んでいるが、本実施形態は、この構成に限られない。ECU750は、駆動ユニット700を含まない構成でもよく、駆動ユニット700の一部を含む構成でもよい。
【0070】
駆動ユニット700は、第1駆動信号生成部711と、第2駆動信号生成部712と、第3駆動信号生成部713と、第1駆動モータ721と、第2駆動モータ722と、第3駆動モータ723と、表示制御部730と、画像記憶部731と、点灯制御部740とを含む。
【0071】
第1駆動信号生成部711は、第1駆動モータ721に電気的に接続される。第1駆動モータ721は、指示針320に機械的に接続される。第2駆動信号生成部712は、第2駆動モータ722に電気的に接続される。第2駆動モータ722は、指示針520に機械的に接続される。第3駆動信号生成部713は、第3駆動モータ723に電気的に接続される。第3駆動モータ723は、指示針530に機械的に接続される。表示制御部730は、ディスプレイパネル200に電気的に接続される。点灯制御部740は、インジケータINに電気的に接続される。
【0072】
車両には、車両の走行状態に応じて変化する物理量を検出する様々なセンサ機器(図示せず)が配置される。センサ群SSGは、これらのセンサ機器を含む。センサ群SSGは、様々な物理量を表す様々な検出信号を生成する。図3の例では、センサ群SSGとしては、エンジンの回転数を検出するセンサ、車両の走行速度を検出するセンサ、燃料の残量を検出するセンサ、ラジエータの水温を検出するセンサが含まれる。これらの検出信号は、センサ群SSGから第1駆動信号生成部711、第2駆動信号生成部712、第3駆動信号生成部713、及び表示制御部730のそれぞれへ出力される。
【0073】
本実施形態では、センサ群SSGは、ロックセンサ761、ドアセンサ762、及びシートセンサ763を含む。ロックセンサ761は、車両のドアロックの開錠及び施錠を検出する。ドアセンサ762は、車両のドアの開閉を検出する。シートセンサ763は、乗員の車両への乗車(具体的には乗員の車両の座席への着座)を検出する。センサ群SSGを構成するロックセンサ761、ドアセンサ762、及びシートセンサ763を含む各センサは、既知の車両に利用されるセンサであってもよい。したがって、本実施形態の原理は、センサ群SSGの特定のセンサに限定されない。
【0074】
第1駆動信号生成部711は、指示針320が指し示す指標に対応する物理量(本実施形態ではエンジンの回転数)を表す検出信号を受ける。第1駆動信号生成部711は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第1駆動信号生成部711から第1駆動モータ721へ出力される。第1駆動モータ721は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指示針320は、表示板400上で回転することができる。
【0075】
第2駆動信号生成部712は、指示針520が指し示す指標に対応する物理量(本実施形態では燃料の残量)を表す検出信号を受ける。第2駆動信号生成部712は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第2駆動信号生成部712から第2駆動モータ722へ出力される。第2駆動モータ722は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指示針520は、表示板400上で回転することができる。
【0076】
第3駆動信号生成部713は、指示針530が指し示す指標に対応する物理量(本実施形態ではラジエータの水温)を表す検出信号を受ける。第3駆動信号生成部713は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第3駆動信号生成部713から第3駆動モータ723へ出力される。第3駆動モータ723は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指示針530は、表示板400上で回転することができる。
【0077】
検出信号から駆動信号への変換は、既知のアナログメータに用いられる様々な信号処理技術に依存してもよい。したがって、本実施形態の原理は、検出信号から駆動信号へ変換するための特定の信号処理技術に限定されない。
【0078】
表示制御部730は、ディスプレイパネル200が表示するメータ画像SCI(図3)に対応する物理量(本実施形態では車両の走行速度)を表す検出信号を受ける。表示制御部730は、検出信号に応じて、画像信号を生成する。画像信号は、表示制御部730からディスプレイパネル200へ出力される。ディスプレイパネル200は、画像信号に応じて、メータ画像SCIを表示面210に表示する。
【0079】
検出信号から画像表示までの信号処理技術は、既知の様々な画像生成技術に依存してもよい。したがって、本実施形態の原理は、画像を表示するための特定の信号処理技術に限定されない。
【0080】
車両には、さらに、エンジン751、スタータ752、及びイグニッションスイッチ753が搭載される。エンジン751は、車両を走行させる既知の駆動源である。スタータ752は、エンジン751を始動する既知のモータである。イグニッションスイッチ753は、エンジン751を始動させるための既知の操作部である。イグニッションスイッチ753がオンにされると、ECU750は、スタータ752に電力を供給する。電力が供給されたスタータ752は、エンジン751を始動する。
【0081】
イグニッションスイッチ753は、運転席の近くに備えられたレバー、ボタンやダイヤルであってもよい。本実施形態の原理は、イグニッションスイッチ753の特定の構造に限定されない。なお、車両を走行させる駆動源は、エンジン751に限られない。例えば車両が電気自動車の場合、エンジン751に代えて備えられるモータが駆動源であり、スタータ752は不要になる。
【0082】
点灯制御部740は、センサ群SSGから出力される検出信号に応じて、インジケータINを点灯又は消灯させる。エンジン751が停止している状態で、ドアロックが開錠されたことがロックセンサ761により検出されると、ECU750は、車両の各部のステータスのチェックを開始する。なお、エンジン751等の駆動源の稼働開始後にチェックを開始することが必要な油圧等のステータスについては、ECU750は、エンジン751等の駆動源の稼働開始後にセンサ群SSGから出力される検出信号を判定して、ステータスのチェックを行う。
【0083】
また、ドアロックの開錠に続いて、ドアが開けられたことがドアセンサ762により検出されると、表示制御部730は、オープニングアニメーション画像をディスプレイパネル200に表示する動作を開始する。代替的に、表示制御部730は、ドアの開に続いて、乗員が乗車したことがシートセンサ763により検出されると、オープニングアニメーション画像のディスプレイパネル200への表示を開始してもよい。さらに代替的に、表示制御部730は、ドアロックが開錠されたことがロックセンサ761により検出されると、オープニングアニメーション画像のディスプレイパネル200への表示を開始してもよい。図5を参照して、オープニングアニメーション画像が説明される。
【0084】
図5は、ディスプレイパネル200の表示面210に表示されるオープニングアニメーション画像770を概略的に示す図である。セクション(A)は、オープニングアニメーション画像770の最初の表示状態を示す。セクション(B)は、セクション(A)より時間的に後の表示状態を示す。セクション(C)は、さらにセクション(B)より時間的に後の表示状態を示す。オープニングアニメーション画像770は、図5に示されるように、リング状の図形オブジェクト771と、左右一対の波面状の図形オブジェクト772a,772b(波面状オブジェクトの一例)とを含む。なお、波面状の図形オブジェクトは、左右一対でなく左右連続形状のものでもよいが、ここでは左右一対のものとして説明する。
【0085】
表示制御部730は、表示面210のリング部材610に対向する領域の中央に図形オブジェクト771を表示する。表示制御部730は、最初に、図5のセクション(A)に示されるように、所定の小さい直径、かつ、所定の細いリング幅で、図形オブジェクト771を表示する。画像記憶部731(図4)には、図5のセクション(A)に示される所定の小さい直径、かつ、所定の細いリング幅を有する図形オブジェクト771が予め保存されている。
【0086】
表示制御部730は、図5のセクション(B)に示されるように、図形オブジェクト771の直径を漸次増大し、かつリング幅を漸次増大する。表示制御部730は、図形オブジェクト771の直径及びリング幅が所定の大きさになった図5のセクション(C)に示される状態で、図形オブジェクト771を消去する。表示制御部730は、続いて、図5のセクション(A)に示される画像を表示する。
【0087】
表示制御部730は、図形オブジェクト771の左側に波面状の図形オブジェクト772aを表示し、図形オブジェクト771の右側に波面状の図形オブジェクト772bを表示する。図形オブジェクト772aと図形オブジェクト772bとは、表示面210の中心を通る垂直線を中心として左右対称に表示されている。なお、ここでは、図形オブジェクトを左右対称のものとして説明しているが、波面が中心部から左右に広がるイメージを表現するものであれば、必ずしも左右対称でなくても良い。
【0088】
表示制御部730は、最初に、図5のセクション(A)に示されるように、表示面210のリング部材610に対向する領域内で、それぞれ図形オブジェクト771の外周に接するように、図形オブジェクト772a,772bを表示する。画像記憶部731(図4)には、図5のセクション(A)に示される図形オブジェクト772a,772bが予め保存されている。
【0089】
続いて、表示制御部730は、図5のセクション(B)に示されるように、図形オブジェクト771の外周から離して、左側の図形オブジェクト772aを左方に移動させ、右側の図形オブジェクト772bを右方に移動させる。図5のセクション(B)の状態では、左側の図形オブジェクト772aは、表示面210において、リング部材610の内部に対向する領域から表示領域213にまたがって表示されている。また、右側の図形オブジェクト772bは、表示面210において、リング部材610の内部に対向する領域から表示領域214にまたがって表示されている。
【0090】
表示制御部730は、左側の図形オブジェクト772aを、その左端が表示面210の左端に接するまで、さらに左方に移動させる。また、表示制御部730は、右側の図形オブジェクト772bを、その右端が表示面210の右端に接するまで、さらに右方に移動させる。表示制御部730は、左側の図形オブジェクト772aの左端が表示面210の左端に接し、かつ、右側の図形オブジェクト772bの右端が表示面210の右端に接した図5のセクション(C)に示される状態で、図形オブジェクト772a,772bを消去する。表示制御部730は、続いて、図5のセクション(A)に示される画像を表示する。
【0091】
表示制御部730は、本実施形態では、人間の心拍に近い周期(例えば約1秒)で、セクション(A)、(B)、(C)の画像表示を繰り返す。その結果、車両の心臓が鼓動しているかのような演出を行う。
【0092】
なお、図5では、図形オブジェクト771,772a,772bの大きさ及び位置が変化することのみが説明されているが、本実施形態は、これに限られない。代替的に、表示制御部730は、図形オブジェクト771,772a,772bの色を周期的に変化させてもよい。さらに代替的に、色に代えて又は加えて、表示制御部730は、図形オブジェクト771,772a,772bの輝度を周期的に変化させてもよい。
【0093】
図4に戻って、イグニッションスイッチ753が操作されて、スタータ752によりエンジン751が始動されると、ECU750は、車両の各部のステータスのチェック結果を表示制御部730に通知する。表示制御部730は、通知されたチェック結果に基づき、ステータスのチェックリストをディスプレイパネル200に表示する。
【0094】
図6は、ディスプレイパネル200の表示面210に表示されたステータスのチェックリスト773の一例を概略的に示す図である。図6の例では、チェック項目は、「エンジン」、「バッテリ」、「オイル温度」、「タイヤ圧」、「オイル圧」、「ブレーキオイル圧」を含む。
【0095】
各チェック項目には、チェックボックスが付されている。図6では、「エンジン」、「バッテリ」、「オイル温度」、「オイル圧」の各チェックボックスにチェックマークが入れられている。これによって、これらのチェック項目のステータスが正常であることが示されている。また、「タイヤ圧」、「ブレーキオイル圧」の各チェックボックスにはチェックマークが入れられていない。これによって、これらのチェック項目のステータスがチェック中であることが示されている。
【0096】
表示制御部730は、ステータスのチェックリスト773をディスプレイパネル200の表示面210に表示する際に、図6に示されるように、オープニングアニメーション画像770のうち、図形オブジェクト771を非表示とし、図形オブジェクト772a,772bのみを表示する。これによって、乗員がステータスのチェックリスト773を見るのが、オープニングアニメーション画像770によって妨げられないようにしている。
【0097】
なお、図6では、ステータスのチェックリスト773の表示後も、図形オブジェクト772a,772bの表示を継続しているが、本実施形態は、これに限られない。代替的に、表示制御部730は、ステータスのチェックリスト773を表示すると、図形オブジェクト771だけでなく、図形オブジェクト772a,772bも表示しないようにしてもよい。すなわち、表示制御部730は、ステータスのチェックリスト773の表示を開始すると、オープニングアニメーション画像770を消去してもよい。
【0098】
図7は、表示装置100を含む車両における動作手順を概略的に示すフローチャートである。まず、S1において、ECU750は、ロックセンサ761からの検出信号に基づき、ドアロックが開錠されたか否かを判断する。ドアロックが開錠されなければ(S1でNO)、待機する。一方、ドアロックが開錠されると(S1でYES)、ECU750は、車両の各部のステータスのチェックを開始する(S2)。
【0099】
S3において、ECU750は、ドアセンサ762(検出部の一例)からの検出信号に基づき、閉じているドアが開かれたか否かを判断する。ドアが開かれなければ(S3でNO)、待機する。一方、ドアが開かれると(S3でYES)、表示制御部730は、図5を用いて説明されたオープニングアニメーション画像770のディスプレイパネル200への表示を開始する(S4)。
【0100】
S5において、ECU750は、エンジン751が始動されたか否かを判断する。エンジン751が始動されなければ(S5でNO)、待機する。一方、エンジン751が始動されると(S5でYES)、表示制御部730は、図6を用いて説明されたステータスのチェックリスト773をディスプレイパネル200に表示する(S6)。
【0101】
全てのステータスのチェック結果が表示されると、所定時間(本実施形態では、例えば1秒)後に、S7において、表示制御部730は、図3を用いて説明されたメータ画像SCIをディスプレイパネル200に表示する。S8において、表示制御部730は、オープニングアニメーション画像770の表示を終了する。
【0102】
以上説明されたように、本実施形態では、ドアロックが開錠されると、車両のステータスのチェックが開始され、ドアが開かれると、オープニングアニメーション画像770の表示が開始される。そして、エンジン751が始動されると、ステータスのチェックリスト773が表示される。したがって、本実施形態によれば、乗員が乗車した時点から、乗員の視線をディスプレイパネル200に向けさせることができる。これによって、車両のステータスのチェックリストを乗員に見させることが可能になる。その結果、車両のステータスに対する乗員の理解度を高めることができる。
【0103】
また、本実施形態によれば、オープニングアニメーション画像770をディスプレイパネル200に表示することによって、運転を開始する際の乗員の期待感又は楽しみ等の感情を高揚させることができる。
【0104】
また、本実施形態によれば、表示制御部730は、図形オブジェクト771の直径及びリング幅が所定の大きさになった図5のセクション(C)に示される状態で、図形オブジェクト771を消去する。また、表示制御部730は、左側の図形オブジェクト772aの左端が表示面210の左端に接し、かつ、右側の図形オブジェクト772bの右端が表示面210の右端に接した図5のセクション(C)に示される状態で、図形オブジェクト772a,772bを消去する。このような消去によって、乗員に意外感を与えることができる。その結果、ディスプレイパネル200のリング部材610の内側の表示領域に、乗員の注意をさらに引き付けることができる。
【0105】
[変形例]
(1)上記実施形態では、表示制御部730は、ステータスのチェックリスト773をディスプレイパネル200に表示しているが、上記実施形態は、これに限られない。表示制御部730は、例えば、車両に関する別の情報を含む車両の状態をディスプレイパネル200に表示してもよい。
【0106】
図8は、ディスプレイパネル200の表示面210に表示された車両のステータス774の一例を概略的に示す図である。図8の例では、車両のステータス774は、「走行可能距離」、「前回燃費」、「前回走行距離」、「外気温」を含む。
【0107】
ECU750は、走行の度に、一回の走行距離を内部のメモリに保持してもよい。ECU750は、走行の度に、走行距離と燃料の残量の減少量とから燃費を算出し、算出した燃費を内部のメモリに保持してもよい。ECU750は、燃料の残量と前回の燃費とから燃料を補給しない場合の走行可能距離を算出してもよい。センサ群SSGは、外気温を検出する温度センサを含んでもよい。
【0108】
イグニッションスイッチ753が操作されて、スタータ752によりエンジン751が始動されると、ECU750は、算出した走行可能距離、メモリに保持されている前回の燃費及び前回の走行距離、温度センサにより検出された外気温を表示制御部730に通知してもよい。表示制御部730は、通知された情報に基づき、図8に示されるように、車両のステータス774をディスプレイパネル200の表示面210に表示してもよい。
【0109】
(2)上記実施形態では、表示制御部730は、ドアが開かれたことがドアセンサ762により検出されると、オープニングアニメーション画像770の表示を開始しているが、上記実施形態は、これに限られない。代替的に、表示制御部730は、ドアロックが開錠されたことがロックセンサ761(検出部の一例)により検出されると、オープニングアニメーション画像770の表示を開始してもよい。さらに代替的に、表示制御部730は、乗員の着座がシートセンサ763(検出部の一例)により検出されると、オープニングアニメーション画像770の表示を開始してもよい。
【0110】
(3)図3の例では、リング体600内にはメータ画像SCIとしてスピードメータの画像が採用されているが、これは一例であり、他の画像(例えば、タコメータの画像、水温計の画像、燃料計の画像)が採用されてもよい。
【符号の説明】
【0111】
100 表示装置
200 ディスプレイパネル
610 リング体
730 表示制御部
761 ロックセンサ
762 ドアセンサ
763 シートセンサ
770 オープニングアニメーション画像
771 図形オブジェクト
772a,772b 図形オブジェクト
773 ステータスのチェックリスト
774 車両のステータス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8