特許第6326930号(P6326930)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6326930有機電界発光素子用複素環化合物及びその用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6326930
(24)【登録日】2018年4月27日
(45)【発行日】2018年5月23日
(54)【発明の名称】有機電界発光素子用複素環化合物及びその用途
(51)【国際特許分類】
   C07D 239/26 20060101AFI20180514BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20180514BHJP
   C07D 403/10 20060101ALI20180514BHJP
   C07D 403/14 20060101ALI20180514BHJP
   C07D 401/10 20060101ALI20180514BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20180514BHJP
   C09K 11/06 20060101ALI20180514BHJP
【FI】
   C07D239/26CSP
   H05B33/14 A
   H05B33/22 B
   C07D403/10
   C07D403/14
   C07D401/10
   C07D401/14
   C09K11/06 690
【請求項の数】11
【全頁数】196
(21)【出願番号】特願2014-86071(P2014-86071)
(22)【出願日】2014年4月18日
(65)【公開番号】特開2015-27986(P2015-27986A)
(43)【公開日】2015年2月12日
【審査請求日】2017年3月10日
(31)【優先権主張番号】特願2013-87142(P2013-87142)
(32)【優先日】2013年4月18日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2013-133811(P2013-133811)
(32)【優先日】2013年6月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡 祐児
(72)【発明者】
【氏名】新井 信道
(72)【発明者】
【氏名】宮下 佑一
(72)【発明者】
【氏名】肆矢 忠寛
(72)【発明者】
【氏名】藤田 華奈
(72)【発明者】
【氏名】内田 直樹
(72)【発明者】
【氏名】野村 桂甫
(72)【発明者】
【氏名】田中 剛
【審査官】 伊藤 幸司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/091026(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/038854(WO,A1)
【文献】 特開2007−314503(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/129912(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/087960(WO,A1)
【文献】 特開2004−022334(JP,A)
【文献】 特開2012−046428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
H01L
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】
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(式中、置換基Bは、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上に炭素数1〜12のアルキル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基を表す。
置換基C’は、ジアリールピリミジン基又はジアリールトリアジン基(当該ジアリールピリミジン基及びジアリールトリアジン基におけるアリール基は、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である)を表わす。
Arは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数4〜14の含窒素複素環基を表す。
Xは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基、又はアザベンゼンジイル基を表す。
p、及びqは、各々独立して、0、1、又は2を表す。)
で表される環状アジン化合物。
【請求項2】
下記一般式(2)、又は(2’)
【化2】
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(式中、置換基Bは、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上に炭素数1〜12のアルキル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基を表す。
Xは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基、又はアザベンゼンジイル基を表す。
置換基C’’は、下記式C’’−56、C’’−57、C’’−63、C’’−66、C’’−68、又はC’’−81
【化3】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
を表わす。
Arは、置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
rは、
一般式(2)の場合、0、1、又は2を表し、
一般式(2’)の場合、1、又は2を表す。
は、1、2、又は3を表す。
は、2、又は3を表す。)
で表される環状アジン化合物。
【請求項3】
p、及びqが、各々独立して、0又は1を表す、請求項1に記載の環状アジン化合物。
【請求項4】
置換基C’が、下記C’−1、C’−3、C’−6、C’−16、C’−46、C’−48、又はC’−61である、請求項1または3に記載の環状アジン化合物。
【化4】
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(式中のRは、メチル基を表す。)
【請求項5】
が、メチル基である、請求項2に記載の環状アジン化合物。
【請求項6】
置換基Bが、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上にメチル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の環状アジン化合物。
【請求項7】
置換基Bが、各々独立して、6−メチルピリジン−2−イル基、6−メチルピリジン−3−イル基、2−メチルピリジン−3−イル基、4,6−ジメチルピリミジン−2−イル基、2−メチルキノリン−8−イル基、3−メチルイソキノリン−1−イル基、又は2,3−ジメチルキノキサリン−6−イル基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の環状アジン化合物。
【請求項8】
Xは、各々独立して、フェニレン基又はピリジレン基である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の環状アジン化合物。
【請求項9】
下記式で表される化合物(A−1)〜(A−23)、(A−27)〜(A−33)、(A−37)、(A−38)、(A−39)、(A−41)、(A−42)、(A−43)、又は(A−44)のいずれかである、環状アジン化合物。
【化5】
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【化6】
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【化7】
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【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項のいずれかに記載の環状アジン化合物を含んでなる有機電界発光素子用材料。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の環状アジン化合物を含んでなる電子輸送材料又は電子注入材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子用複素環化合物及びその用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機電界発光素子は、発光材料を含有する発光層を正孔輸送層と電子輸送層で挟み、さらにその外側に陽極と陰極を取付けたものを基本的な構成とし、発光層に注入された正孔及び電子の再結合により生ずる励起子失活に伴う光の放出(蛍光又は燐光)を利用する素子であり、ディスプレー等へ応用されている。なお、正孔輸送層は正孔輸送層と正孔注入層に、発光層は、電子ブロック層と発光層と正孔ブロック層に、電子輸送層は電子輸送層と電子注入層に分割して構成される場合もある。
【0003】
最近の有機電界発光素子は徐々に改良されているものの、依然として、発光効率特性、駆動電圧特性、長寿命特性の改善が求められている。
【0004】
電子輸送材料として各種のトリアジン化合物、及びピリミジン化合物が用いられた有機電界発光素子が知られている(例えば、特許文献1、2、3、4を参照)が、当該素子についても更なる長寿命化の改善が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−314503
【特許文献2】特開2008−280330
【特許文献3】特開2010−155826
【特許文献4】特開2011−063584
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、特に長寿命性に優れる有機電界発光素子用材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、公知である有機電界発光素子用電子輸送材料中の含窒素ヘテロ芳香族基において、窒素原子に隣接する炭素原子は電気陰性度の違いから電子不足となりやすく電子が局在化する傾向があり、素子駆動時に局在化した箇所から分解することが、寿命に影響する要因の一つとして考えることができた。したがって、局在化した軌道を非局在化することによって化合物の長寿命化、ひいては有機電界発光素子が長寿命化するとの着想に基づき、更なる検討を行った。
【0008】
その結果、窒素原子に隣接する炭素原子のうち少なくとも1つの炭素原子上に、アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン基、アミノ基、ホスフィル基、シリル基、チオール基、及びアシル基からなる群より選ばれる置換基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、トリアジン基、アザナフタレン基、ジアザナフタレン基、トリアザナフタレン基、テトラアザナフタレン基、ペンタアザナフタレン基、アザアントラセン基、ジアザアントラセン基、トリアザアントラセン基、テトラアザアントラセン基、ペンタアザアントラセン基、ヘキサアザアントラセン基、ヘプタアザアントラセン基、アザフェナントレン基、ジアザフェナントレン基、トリアザフェナントレン基、テトラアザフェナントレン基、ペンタアザフェナントレン基、ヘキサアザフェナントレン基、ヘプタアザフェナントレン基、アザペンタジエン基、ジアザペンタジエン基、オキサアザペンタジエン基、チアアザペンタジエン基、オキサジアザペンタジエン基、チオジアザペンタジエン基、アザインデン基、オキサアザインデン基、チオアザインデン基、ジアザインデン基、及びカルボリン基からなる群より選ばれる置換基(「置換基B」という)を少なくとも一つ有する化合物Aを電子輸送層又は電子注入層に用いた有機電界発光素子が、従来公知の電子輸送性材料を用いた素子に比べて、長寿命特性に顕著に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
より詳細には、下記一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)
【0010】
【化1】
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【0011】
(式中、置換基Bは、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上に炭素数1〜12のアルキル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基を表す。
置換基C’は、ジアリールピリミジン基又はジアリールトリアジン基(当該ジアリールピリミジン基及びジアリールトリアジン基におけるアリール基は、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である)を表わす。
Arは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数4〜14の含窒素複素環基を表す。
Xは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基、又はアザベンゼンジイル基を表す。
p、及びqは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
置換基C’’は、下記式C’’−56、C’’−57、C’’−66、C’’−68、又はC’’−81
【0012】
【化2】
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【0013】
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
を表わす。
Arは、置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
rは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
は、1、2、又は3を表す。
は、2、又は3を表す。)
で表される環状アジン化合物を電子輸送層又は電子注入層に用いた有機電界発光素子が、従来公知の電子輸送性材料を用いた素子に比べて、長寿命特性に顕著に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有機電界発光素子は、従来の素子に比べて長寿命特性に優れるという、顕著な効果を示した。
【0015】
本発明によれば、発光効率特性、駆動電圧特性、及び長寿命特性に優れる有機電界発光素子を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】
本発明の有機電界発光素子は、窒素原子に隣接する炭素原子のうち少なくとも1つの炭素原子上に、アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン基、アミノ基、ホスフィル基、シリル基、チオール基、及びアシル基からなる群より選ばれる置換基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、トリアジン基、アザナフタレン基、ジアザナフタレン基、トリアザナフタレン基、テトラアザナフタレン基、ペンタアザナフタレン基、アザアントラセン基、ジアザアントラセン基、トリアザアントラセン基、テトラアザアントラセン基、ペンタアザアントラセン基、ヘキサアザアントラセン基、ヘプタアザアントラセン基、アザフェナントレン基、ジアザフェナントレン基、トリアザフェナントレン基、テトラアザフェナントレン基、ペンタアザフェナントレン基、ヘキサアザフェナントレン基、ヘプタアザフェナントレン基、アザペンタジエン基、ジアザペンタジエン基、オキサアザペンタジエン基、チアアザペンタジエン基、オキサジアザペンタジエン基、チオジアザペンタジエン基、アザインデン基、オキサアザインデン基、チオアザインデン基、ジアザインデン基、及びカルボリン基からなる群より選ばれる置換基(「置換基B」という)を少なくとも一つ有する化合物Aを電子輸送層又は電子注入層に用いることを特徴とする有機電界発光素子である。
【0018】
また、本発明の有機電界発光素子用材料は、下記一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)
【0019】
【化3】
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【0020】
(式中、置換基Bは、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上に炭素数1〜12のアルキル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基を表す。
置換基C’は、ジアリールピリミジン基又はジアリールトリアジン基(当該ジアリールピリミジン基及びジアリールトリアジン基におけるアリール基は、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である)を表わす。
Arは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数4〜14の含窒素複素環基を表す。
Xは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基、又はアザベンゼンジイル基を表す。
p、qは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
置換基C’’は、下記式C’’−56、C’’−57、C’’−66、C’’−68、又はC’’−81
【0021】
【化4】
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【0022】
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
を表わす。
Arは、各々独立して、置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
rは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
は、1、2、又は3を表す。
は、2、又は3を表す。)
で表される環状アジン化合物、当該環状アジン化合物を含んでなる有機電界発光素子用材料、当該環状アジン化合物を含んでなる有機電界発光素子用電子輸送材料若しくは電子注入材料、又は当該環状アジン化合物を含んでなる有機電界発光素子である。
【0023】
置換基Bで表されるアザベンゼン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−ピリジル基、3−ピリジル基、又は4−ピリジル基を挙げることができ、有機電界発光素子寿命が長い点で、2−ピリジル基、又は3−ピリジル基が好ましい。
【0024】
置換基Bで表されるジアザベンゼン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、5−ピリミジル基、2−ピラジル基、3−ピリダジン基、又は4−ピリダジン基等を挙げることができ、有機電界発光素子寿命が長い点で、2−ピリミジル基が好ましい。
【0025】
置換基Bで表されるアザナフタレン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、又は8−イソキノリル基等を挙げることができる。
【0026】
置換基Bで表されるジアザナフタレン基としては、特に限定するものではないが、例えば、1,5−ナフチリジン−2−イル基、1,5−ナフチリジン−3−イル基、1,5−ナフチリジン−4−イル基、1,6−ナフチリジン−2−イル基、1,6−ナフチリジン−3−イル基、1,6−ナフチリジン−2−イル基、1,6−ナフチリジン−3−イル基、1,6−ナフチリジン−4−イル基、1,6−ナフチリジン−5−イル基、1,6−ナフチリジン−7−イル基、1,6−ナフチリジン−8−イル基、1,7−ナフチリジン−2−イル基、1,7−ナフチリジン−3−イル基、1,7−ナフチリジン−4−イル基、1,7−ナフチリジン−5−イル基、1,7−ナフチリジン−6−イル基、1,7−ナフチリジン−8−イル基、1,8−ナフチリジン−2−イル基、1,8−ナフチリジン−3−イル基、1,8−ナフチリジン−4−イル基、2,6−ナフチリジン−1−イル基、2,6−ナフチリジン−3−イル基、2,6−ナフチリジン−4−イル基、2,7−ナフチリジン−1−イル基、2,7−ナフチリジン−3−イル基、2,7−ナフチリジン−4−イル基、1−フタラジル基、5−フタラジル基、6−フタラジル基、2−キノキサル基、5−キノキサル基、6−キノキサル基、2−キナゾリル基、4−キナゾリル基、5−キナゾリル基、6−キナゾリル基、7−キナゾリル基、8−キナゾリル基、3−シンノリル基、4−シンノリル基、5−シンノリル基、6−シンノリル基、7−シンノリル基、又は8−シンノリル基を挙げることができる。
【0027】
置換基Bで表されるアザアントラセン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−ベンゾ〔g〕キノリル基、3−ベンゾ〔g〕キノリル基、4−ベンゾ〔g〕キノリル基、5−ベンゾ〔g〕キノリル基、6−ベンゾ〔g〕キノリル基、7−ベンゾ〔g〕キノリル基、8−ベンゾ〔g〕キノリル基、9−ベンゾ〔g〕キノリル基、10−ベンゾ〔g〕キノリル基、1−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、3−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、4−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、5−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、6−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、7−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、8−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、9−ベンゾ〔g〕イソキノリル基、又は10−ベンゾ〔g〕イソキノリル基等を挙げることができる。
【0028】
置換基Bで表されるジアザアントラセン基としては、特に限定するものではないが、例えば、3−ベンゾ〔g〕シンノリル基、4−ベンゾ〔g〕シンノリル基、5−ベンゾ〔g〕シンノリル基、6−ベンゾ〔g〕シンノリル基、7−ベンゾ〔g〕シンノリル基、8−ベンゾ〔g〕シンノリル基、9−ベンゾ〔g〕シンノリル基、10−ベンゾ〔g〕シンノリル基、2−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、4−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、5−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、6−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、7−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、8−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、9−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、10−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、2−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、3−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、5−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、6−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、7−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、8−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、9−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、10−ベンゾ〔g〕キノキサリル基、1−ベンゾ〔g〕フタラジル基、4−ベンゾ〔g〕フタラジル基、5−ベンゾ〔g〕フタラジル基、6−ベンゾ〔g〕フタラジル基、7−ベンゾ〔g〕フタラジル基、8−ベンゾ〔g〕フタラジル基、9−ベンゾ〔g〕フタラジル基、10−ベンゾ〔g〕フタラジル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−2−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−3−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−4−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−6−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−7−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−8−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−9−イル基、1,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−10−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−3−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−4−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−5−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−6−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−7−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−8−イル基、1,2−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−9−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−1−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−3−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−4−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−6−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−7−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−8−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−9−イル基、2,5−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−10−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−1−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−3−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−4−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−5−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−6−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−7−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−8−イル基、2,10−ベンゾ〔g〕ナフチリジン−9−イル基、9−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−2―イル基、9−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−3―イル基、9−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−4―イル基、9−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−5―イル基、9−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−10―イル基、6−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−2―イル基、6−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−3―イル基、6−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−4―イル基、6−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−5―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−2―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−3―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−4―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−5―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−6―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−8―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−9―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−10―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−2―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−3―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−4―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−5―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−6―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−8―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−9―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−10―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−2―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−3―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−4―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−5―イル基、8−ピリジノ〔7,8,h〕キノリン−6―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−7―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−9―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕キノリン−10―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−1―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−3―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−4―イル基、8−ピリジノ〔7,8,f〕イソキノリン−5―イル基、8−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−10―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−1―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−3―イル基、7−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−4―イル基、又は7−ピリジノ〔7,8,g〕イソキノリン−5―イル基等を挙げることができる。
【0029】
置換基Bで表されるアザフェナントレン基としては、特に限定するものではないが、例えば、3−ベンゾ〔h〕キノリル基、4−ベンゾ〔h〕キノリル基、5−ベンゾ〔h〕キノリル基、6−ベンゾ〔h〕キノリル基、7−ベンゾ〔h〕キノリル基、8−ベンゾ〔h〕キノリル基、9−ベンゾ〔h〕キノリル基、10−ベンゾ〔h〕キノリル基、1−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、3−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、4−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、5−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、6−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、7−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、8−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、9−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、10−ベンゾ〔h〕イソキノリル基、1−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、2−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、4−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、5−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、6−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、7−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、8−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、9−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、10−ベンゾ〔f〕イソキノリル基、1−ベンゾ〔f〕キノリル基、2−ベンゾ〔f〕キノリル基、3−ベンゾ〔f〕キノリル基、5−ベンゾ〔f〕キノリル基、6−ベンゾ〔f〕キノリル基、7−ベンゾ〔f〕キノリル基、8−ベンゾ〔f〕キノリル基、9−ベンゾ〔f〕キノリル基、10−ベンゾ〔f〕キノリル基、1−フェナントリジル基、2−フェナントリジル基、3−フェナントリジル基、4−フェナントリジル基、6−フェナントリジル基、7−フェナントリジル基、8−フェナントリジル基、9−フェナントリジル基、又は10−フェナントリジル基等を挙げることができる。
【0030】
置換基Bで表されるジアザフェナントレン基としては、特に限定するものではないが、例えば、1,10−フェナントロリン−2−イル基、1,10−フェナントロリン−3−イル基、1,10−フェナントロリン−4−イル基、1,10−フェナントロリン−5−イル基、1,10−フェナントロリン−6−イル基、1,10−フェナントロリン−7−イル基、1,10−フェナントロリン−8−イル基、1,10−フェナントロリン−9−イル基、1,7−フェナントロリン−2−イル基、1,7−フェナントロリン−3−イル基、1,7−フェナントロリン−4−イル基、1,7−フェナントロリン−5−イル基、1,7−フェナントロリン−6−イル基、1,7−フェナントロリン−7−イル基、1,7−フェナントロリン−8−イル基、1,7−フェナントロリン−9−イル基、1,7−フェナントロリン−10−イル基、1,8−フェナントロリン−2−イル基、1,8−フェナントロリン−3−イル基、1,8−フェナントロリン−4−イル基、1,8−フェナントロリン−5−イル基、1,8−フェナントロリン−6−イル基、1,8−フェナントロリン−7−イル基、1,8−フェナントロリン−9−イル基、1,8−フェナントロリン−10−イル基、1,6−フェナントロリン−2−イル基、1,6−フェナントロリン−3−イル基、1,6−フェナントロリン−4−イル基、1,6−フェナントロリン−5−イル基、1,6−フェナントロリン−7−イル基、1,6−フェナントロリン−8−イル基、1,6−フェナントロリン−9−イル基、1,6−フェナントロリン−10−イル基、2,7−フェナントロリン−1−イル基、2,7−フェナントロリン−3−イル基、2,7−フェナントロリン−4−イル基、2,7−フェナントロリン−5−イル基、2,7−フェナントロリン−6−イル基、2,7−フェナントロリン−8−イル基、2,7−フェナントロリン−9−イル基、2,7−フェナントロリン−10−イル基、2,8−フェナントロリン−1−イル基、2,8−フェナントロリン−3−イル基、2,8−フェナントロリン−4−イル基、2,8−フェナントロリン−5−イル基、2,8−フェナントロリン−6−イル基、2,8−フェナントロリン−7−イル基、2,8−フェナントロリン−9−イル基、2,8−フェナントロリン−10−イル基、2,9−フェナントロリン−1−イル基、2,9−フェナントロリン−3−イル基、2,9−フェナントロリン−4−イル基、2,9−フェナントロリン−5−イル基、2,9−フェナントロリン−6−イル基、2,9−フェナントロリン−7−イル基、2,9−フェナントロリン−8−イル基、2,9−フェナントロリン−10−イル基、3,7−フェナントロリン−1−イル基、3,7−フェナントロリン−2−イル基、3,7−フェナントロリン−4−イル基、3,7−フェナントロリン−5−イル基、3,7−フェナントロリン−6−イル基、3,7−フェナントロリン−8−イル基、3,7−フェナントロリン−9−イル基、3,7−フェナントロリン−10−イル基、3,8−フェナントロリン−1−イル基、3,8−フェナントロリン−2−イル基、3,8−フェナントロリン−4−イル基、3,8−フェナントロリン−5−イル基、3,8−フェナントロリン−6−イル基、3,8−フェナントロリン−7−イル基、3,8−フェナントロリン−9−イル基、3,8−フェナントロリン−10−イル基、4,7−フェナントロリン−1−イル基、4,7−フェナントロリン−2−イル基、4,7−フェナントロリン−3−イル基、4,7−フェナントロリン−5−イル基、4,7−フェナントロリン−6−イル基、4,7−フェナントロリン−8−イル基、4,7−フェナントロリン−9−イル基、4,7−フェナントロリン−10−イル基、3−ベンゾ〔h〕シンノリル基、4−ベンゾ〔h〕シンノリル基、5−ベンゾ〔h〕シンノリル基、6−ベンゾ〔h〕シンノリル基、7−ベンゾ〔h〕シンノリル基、8−ベンゾ〔h〕シンノリル基、9−ベンゾ〔h〕シンノリル基、10−ベンゾ〔h〕シンノリル基、2−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、4−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、5−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、6−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、7−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、8−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、9−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、10−ベンゾ〔h〕キナゾリル基、2−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、3−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、5−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、6−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、7−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、8−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、9−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、10−ベンゾ〔h〕キノキサリル基、1−ベンゾ〔g〕シンノリル基、4−ベンゾ〔g〕シンノリル基、5−ベンゾ〔g〕シンノリル基、6−ベンゾ〔g〕シンノリル基、7−ベンゾ〔g〕シンノリル基、8−ベンゾ〔g〕シンノリル基、9−ベンゾ〔g〕シンノリル基、10−ベンゾ〔g〕シンノリル基、1−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、3−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、5−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、6−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、7−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、8−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、9−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、10−ベンゾ〔g〕キナゾリル基、1−ベンゾ〔f〕シンノリル基、2−ベンゾ〔f〕シンノリル基、5−ベンゾ〔f〕シンノリル基、6−ベンゾ〔f〕シンノリル基、7−ベンゾ〔f〕シンノリル基、8−ベンゾ〔f〕シンノリル基、9−ベンゾ〔f〕シンノリル基、10−ベンゾ〔f〕シンノリル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−2−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−3−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−4−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−6−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、1,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−2−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−3−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−4−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−5−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−1−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−3−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−4−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−6−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、2,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−1−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−3−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−4−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−5−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、2,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−1−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−2−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−4−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−6−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、3,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−1−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−2−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−4−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−5−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、3,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−1−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−2−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−3−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−6−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、4,5−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基、4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−1−イル基、4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−2−イル基、1,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−3−イル基、4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−5−イル基、4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−7−イル基、4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−8−イル基、4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−9−イル基、又は4,6−ベンゾ〔h〕ナフチリジン−10−イル基等を挙げることができる。
【0031】
置換基Bで表されるアザペンタジエン基としては、特に限定するものではないが、例えば、1−ピロール基、2−ピロール基、又は3−ピロール基等を挙げることができる。
【0032】
置換基Bで表されるオキサアザペンタジエン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−オキサゾール基、4−オキサゾール基、5−オキサゾール基、4−イソオキサゾール基、又は5−イソオキサゾール基等を挙げることができる。
【0033】
置換基Bで表されるチアアザペンタジエン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−チアゾール基、4−チアゾール基、5−チアゾール基、4−イソチアゾール基、又は5−イソチアゾール基等を挙げることができる。
【0034】
置換基Bで表されるジアザペンタジエン基としては、特に限定するものではないが、例えば、2−イミダゾール基、3−イミダゾール基、4−イミダゾール基、5−イミダゾール基、2−ピラゾール基、3−ピラゾール基、4−ピラゾール基、又は5−ピラゾール基等を挙げることができる。
【0035】
置換基Bで表されるオキサジアザペンタジエン基としては、特に限定するものではないが、例えば、4−オキサジアゾール基等を挙げることができる。
【0036】
置換基Bで表されるチオジアザペンタジエン基としては、特に限定するものではないが、例えば、4−チアジアゾール基等を挙げることができる。
【0037】
置換基Bで表されるアザインデン基としては、特に限定するものではないが、例えば、1−インドール基、3−インドール基、4−インドール基、5−インドール基、6−インドール基、又は7−インドール基等を挙げることができる。
【0038】
置換基Bで表されるオキサアザインデン基としては、特に限定するものではないが、例えば、4−ベンゾオキサゾール基、5−ベンゾオキサゾール基、6−ベンゾオキサゾール基、7−ベンゾオキサゾール基、4−ベンゾイソオキサゾール基、5−ベンゾイソオキサゾール基、6−ベンゾイソオキサゾール基、又は7−ベンゾイソオキサゾール基等を挙げることができる。
【0039】
置換基Bで表されるチオアザインデン基としては、特に限定するものではないが、例えば、4−ベンゾチアゾール基、5−ベンゾチアゾール基、6−ベンゾチアゾール基、7−ベンゾチアゾール基、4−ベンゾイソチアゾール基、5−ベンゾイソチアゾール基、6−ベンゾイソチアゾール基、又は7−ベンゾイソチアゾール基等を挙げることができる。
【0040】
置換基Bで表されるジアザインデン基としては、3−ベンゾイミダゾール基、4−ベンゾイミダゾール基、5−ベンゾイミダゾール基、6−ベンゾイミダゾール基、又は7−ベンゾイミダゾール基等を挙げることができる。
【0041】
置換基Bにおいて、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上に存在する置換基としては、特に限定するものではないが、例えば、アルキル基(例えば、炭素数1〜12のアルキル基)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等)、ハロゲン基(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アミノ基(例えば、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ビスビフェニルアミノ基等)、ホスフィル基(例えば、メチルホスフィル基、ジメチルホスフィル基、トリメチルホスフィル基、トリフェニルホスフィル基等)、シリル基、チオール基、又はアシル基(例えば、メタノイル基、エタノイル基、プロパノイル基、シクロへキサノイル基、ベンゾイル基、ピリジノイル基等)等を挙げることができ、特に有機電界発光素子寿命が長い点で、アルキル基が好ましい。
【0042】
当該アルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−1−ブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、2−メチルペンチル基、2,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、3−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デキル基、n−ウンデキル基、n−ドデキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデキル基、シクロウンデキル基、又はシクロドデキル基等を挙げることができる。当該アルキル基については、特に有機電界発光素子の性能が良い点で、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、又はtert−ブチル基が好ましく、合成が容易な点で、メチル基がより好ましい。
【0043】
すなわち、置換基Bとしては、有機電界発光素子寿命が長い点で、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上にメチル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、アザナフタレン基、ジアザナフタレン基、アザアントラセン基、ジアザアントラセン基、アザフェナントレン基、ジアザフェナントレン基、アザペンタジエン基、ジアザペンタジエン基、オキサアザペンタジエン基、チアアザペンタジエン基、オキサジアザペンタジエン基、チオジアザペンタジエン基、アザインデン基、オキサアザインデン基、チオアザインデン基、及びジアザインデン基からなる群より選ばれる置換基であることが好ましい。
【0044】
また、置換基Bとしては、有機電界発光素子寿命が長い点で、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上にメチル基を有するピリジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、ピラジル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリル基、キノキサリル基、ナフチリジル基、ベンゾキノリル基、ベンゾイソキノリル基、フェナントリジル基、フェナントロリル基、ベンゾシンノリル基、ベンゾキナゾリル基、ベンゾナフチリジル基、ピロール基、オキサゾール基、イソオキサゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、オキサジアゾール基、チアジアゾール基、インドール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、又はベンゾイミダゾール基であることがさらに好ましい。
【0045】
また、置換基Bとしては、有機電界発光素子寿命が長い点で、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上にメチル基を有するピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリル基、キノキサリル基、フェナントリジル基、フェナントロリル基、ピロール基、オキサゾール基、チアゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアジアゾール基、インドール基、又はベンゾイミダゾール基であることがさらに好ましい。
【0046】
また、置換基Bとしては、有機電界発光素子寿命が長い点で、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上にメチル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基であることがさらに好ましい。
【0047】
また、置換基Bとしては、有機電界発光素子寿命が長い点で、各々独立して、6−メチルピリジン−2−イル基、6−メチルピリジン−3−イル基、2−メチルピリジン−3−イル基、4,6−ジメチルピリミジン−2−イル基、2−メチルキノリン−8−イル基、3−メチルイソキノリン−1−イル基、又は2,3−ジメチルキノキサリン−6−イル基であることがいっそう好ましい。
【0048】
また、置換基Bとしては、より具体的には、特に限定するものではないが、例えば、以下に示すヘテロアリール基を挙げることができる。
【0049】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0050】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0051】
このうち、有機電界発光素子寿命が長い点で、置換基Bは、以下に示すヘテロアリール基が好ましい。
【0052】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0053】
さらに合成がしやすい点で、置換基Bは、以下に示すヘテロアリール基が好ましい。
【0054】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0055】
化合物Aは、有機電界発光素子寿命が長い点で、少なくとも一つの置換基Bに加えて、少なくとも一つのトリアリールピリミジン基及びトリアリールトリアジン基(当該トリアリールピリミジン基及びトリアリールトリアジン基におけるアリール基は、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である)からなる群より選ばれる置換基(以下、「置換基C」という)を有する化合物であることが好ましい。
【0056】
置換基Cで表されるトリアリールピリミジン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す置換基等を挙げることができる。
【0057】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0058】
このうち、有機電界発光素子寿命が長い点で、以下に示すトリアリールピリミジン基が好ましい。
【0059】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0060】
置換基Cで表されるトリアリールトリアジン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す置換基等を挙げることができる。
【0061】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示すトリアリールトリアジン基が好ましい。
【0062】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
すなわち、有機電界発光素子寿命に優れる点で、本発明の有機電界発光素子用材料は、下記一般式(1)、(2)、(2’)、(3)、又は(3’)で表されるものであることが好ましい。
【0063】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、置換基Bは、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上にメチル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、アザナフタレン基、ジアザナフタレン基、アザアントラセン基、ジアザアントラセン基、アザフェナントレン基、ジアザフェナントレン基、アザペンタジエン基、ジアザペンタジエン基、オキサアザペンタジエン基、チアアザペンタジエン基、オキサジアザペンタジエン基、チオジアザペンタジエン基、アザインデン基、オキサアザインデン基、チオアザインデン基、又はジアザインデン基を表す。
置換基C’は、ジアリールピリミジン基又はジアリールトリアジン基(当該ジアリールピリミジン基及びジアリールトリアジン基におけるアリール基は、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である)を表わす。
Arは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数4〜14の含窒素複素環基を表す。
Xは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基、アザベンゼンジイル基、又はジアザベンゼンジイル基を表す。
p、及びqは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
置換基C’’は、3価のピリミジン基、又はトリアジン基を表す。
Arは、各々独立して、置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
rは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
は、1、2、又は3を表す。
は、2、又は3を表す。
置換基Dは、3価の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
Arは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数3〜14の含窒素複素環基を表す。
Czは、ピリジル基で置換されていても良いカルバゾリル基を表す。)
また、有機電界発光素子寿命に優れる点で、本発明の有機電界発光素子用材料は、下記一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)で表されるものであることがより好ましい。
【0064】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、置換基Bは、各々独立して、窒素原子に隣接する炭素のうち少なくとも一つの炭素上に炭素数1〜12のアルキル基を有するアザベンゼン基、ジアザベンゼン基、又はアザナフタレン基を表す。
置換基C’は、ジアリールピリミジン基又はジアリールトリアジン基(当該ジアリールピリミジン基及びジアリールトリアジン基におけるアリール基は、各々独立して炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である)を表わす。
Arは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数4〜14の含窒素複素環基を表す。
Xは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基、又はアザベンゼンジイル基を表す。
p、qは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
置換基C’’は、下記式C’’−56、C’’−57、C’’−66、C’’−68、又はC’’−81
【0065】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
を表わす。
Arは、各々独立して、置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
rは、各々独立して、0、1、又は2を表す。
は、1、2、又は3を表す。
は、2、又は3を表す。)
で表される環状アジン化合物である。
【0066】
置換基C’で表されるジアリールピリミジン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示すジアリールピリミジン基等を挙げることができる。
【0067】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示すジアリールピリミジン基が好ましい。
【0068】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに、合成が容易な点で、以下に示すジアリールピリミジン基がより好ましい。
【0069】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
置換基C’で表されるジアリールトリアジン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示すジアリールトリアジン基等を挙げることができる。
【0070】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示すジアリールトリアジン基が好ましい。
【0071】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに、合成が容易な点で、以下に示すジアリールトリアジン基がより好ましい。
【0072】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
すなわち、置換基C’は、下記C’−1、C’−3、C’−6、C’−16、C’−46、C’−48、又はC’−61であることが好ましい。
【0073】
【化22】
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(式中のRは、メチル基を表す。)
置換基C’’は、3価のピリミジン基、又はトリアジン基を表す。
【0074】
置換基C’’で表される3価のピリミジン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す置換基等を挙げることができる。
【0075】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す3価のピリミジン基が好ましい。
【0076】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
置換基C’’で表される3価のトリアジン基としては、特に限定するものではないが、以下に示す置換基等を挙げることができる。
【0077】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す3価のトリアジン基が好ましい。
【0078】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに合成が容易な点で、以下に示す3価のトリアジン基が特に好ましい。
【0079】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに、Rはメチル基であることが好ましい。
【0080】
Arで表される炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す置換基を挙げることができる。
【0081】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す置換基が好ましい。
【0082】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに合成がしやすい点から、以下に示す置換基がより好ましい。
【0083】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
Arで表される炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数4〜14の含窒素複素環基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す含窒素複素環基を挙げることができる。
【0084】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0086】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す含窒素複素環基が好ましい。
【0087】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに合成がしやすい点から、以下に示す含窒素複素環基がより好ましい。
【0088】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
Xで表される炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いフェニレン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示すフェニレン基を挙げることができる。
【0089】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す芳香族炭化水素基が好ましい。
【0090】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに合成がしやすい点から、以下に示す芳香族炭化水素基がより好ましい。
【0091】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
Xで表される炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いアザベンゼン基としては、特に限定するものではないが、以下に示すアザベンゼン基を挙げることができる。
【0092】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
Xで表される炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良いジアザベンゼン基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示すジアザベンゼン基を挙げることができる。
【0093】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
すなわち、Xは、有機電界発光素子の性能が良い点で、各々独立して、フェニレン基又はピリジレン基であることが好ましい。
【0094】
Xの数を表すp、及びqは、各々独立して、0、1、又は2の整数である。
【0095】
なお、p、及びqについては、置換基Xがp個又はq個連結することを示す。
【0096】
p、及びqは、有機電界発光素子の性能が良い点で、各々独立して、0又は1であることが好ましい。
【0097】
Arで表される炭素数6〜12の炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す炭化水素基を挙げることができる。
【0098】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す炭化水素基が好ましい。
【0099】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
Xの数を表すrは、0、1、又は2の整数である。
【0100】
置換基(D)で表される3価の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す芳香族炭化水素基を挙げることができる。
【0101】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す芳香族炭化水素基が好ましい。
【0102】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
Arで表される炭素数1〜4のアルキル基で置換されていても良い炭素数3〜14の含窒素複素環基としては、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す含窒素複素環基を挙げることができる。
【0103】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
このうち、有機電界発光素子の性能が良い点で、以下に示す含窒素複素環基が好ましい。
【0106】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
さらに合成がしやすい点から、以下に示す含窒素複素環基がより好ましい。
【0107】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
Czは、ピリジル基で置換されていても良いカルバゾリル基を表す。
【0108】
本発明で表される化合物、及び本発明と同等の効果を奏する化合物としては、特に限定するものではないが、例えば下記式で表される化合物(E−1)〜(E−540)で表される環状アジン化合物等が挙げられる。
【0109】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
【化51】
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【0111】
【化52】
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【0112】
【化53】
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【0113】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
【化56】
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【0116】
【化57】
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【0117】
【化58】
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【0118】
【化59】
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【0119】
【化60】
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【0120】
【化61】
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【0121】
【化62】
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【0122】
【化63】
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【0123】
【化64】
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【0124】
【化65】
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【0125】
【化66】
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【0126】
【化67】
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【0127】
【化68】
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【0128】
【化69】
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【0129】
【化70】
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【0130】
【化71】
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【0131】
【化72】
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【0132】
【化73】
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【0133】
【化74】
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【0134】
【化75】
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【0135】
【化76】
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【0136】
【化77】
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【0137】
【化78】
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【0138】
【化79】
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【0139】
【化80】
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【0140】
【化81】
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【0141】
【化82】
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【0142】
【化83】
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【0143】
【化84】
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【0144】
【化85】
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【0145】
【化86】
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【0146】
【化87】
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【0147】
【化88】
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【0148】
【化89】
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【0149】
【化90】
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【0150】
【化91】
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【0151】
【化92】
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【0152】
【化93】
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【0153】
【化94】
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【0154】
【化95】
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【0155】
【化96】
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【0156】
【化97】
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【0157】
【化98】
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【0158】
【化99】
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【0159】
【化100】
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【0160】
【化101】
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【0161】
【化102】
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【0162】
【化103】
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【0163】
【化104】
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【0164】
【化105】
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【0165】
【化106】
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【0166】
【化107】
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【0167】
【化108】
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【0168】
【化109】
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【0169】
【化110】
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【0170】
【化111】
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【0171】
【化112】
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【0172】
【化113】
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【0173】
【化114】
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【0174】
【化115】
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【0175】
【化116】
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【0176】
【化117】
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本発明の本願の一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)で表される化合物Aとしては、有機電界発光素子の性能が良い点で、下記式で表される化合物(A−1)〜(A−23)、(A−27)〜(A−34)、(A−37)、(A−38)、(A−39)、(A−41)、(A−42)、(A−43)、又は(A−44)で表される環状アジン化合物が好ましい。
【0177】
【化118】
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【0178】
【化119】
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化合物Aは、特に限定するものではないが、例えば、下記式A−1〜A−34を好ましい例として挙げることができる。
【0179】
【化120】
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これらのうち、下記式A−1〜A−26を好ましい例としてあげることができる。
【0180】
【化121】
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次に、本発明に含まれる化合物A(より具体的には、一般式(1)、一般式(2)、一般式(2’)、一般式(3)、一般式(3’)で表される化合物)の製造方法について説明する。
【0181】
本発明の本願の一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)で表される化合物は、次の反応式(1)〜(10)のいずれかで示される方法により製造することができる。
【0182】
【化122】
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【0183】
【化123】
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(反応式(1)〜(10)中、Ar、Ar、Ar、B、C’、C’’、D、Cz、X、p、q、r、n、又はnは、前述したAr、Ar、Ar、B、C’、C’’、D、Cz、X、p、q、r、n、又はnと同じ定義を表す。)
反応式(1)〜(10)中、Wは、脱離基を表し、特に限定するものではないが、例えば、塩素原子、臭素原子、トリフラート又はヨウ素原子が挙げられる。このうち、反応収率がよい点で、臭素原子又は塩素原子が好ましい。
【0184】
反応式(1)〜(10)中、Vは、ボロン酸化合物、又は金属含有基を表し、特に限定するものではないが、例えば、Li、Na、MgCl、MgBr、MgI、CuCl、CuBr、CuI、AlCl、AlBr、Al(Me)、Al(Et)、Al(Bu)、Sn(Me)、Sn(Bu)、SnF、ZnCl、ZnBr、BFK、B(OR、B(OR、又はSi(R等を挙げることができる。
【0185】
B(ORとしては、特に限定するものではないが、例えば、B(OH)、B(OMe)、B(OPr)、B(OBu)、B(OPh)等を挙げることができる。又、2つのRが一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成した場合のB(ORの例としては、以下に示す置換基を挙げることができる。
【0186】
【化124】
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これらの置換基のうち、反応の選択性がよい点で(II)、又は(VII)で示されるものが好ましく、反応収率が良い点で、(II)がより好ましい。
【0187】
B(ORとしては、以下に示す置換基を挙げることができる。
【0188】
【化125】
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Si(Rとしては、特に限定するものではないが、例えば、SiMe、SiPh、SiMePh、SiCl、SiF、Si(OMe)、Si(OEt)、Si(OMe)OH等を挙げることができる。
【0189】
反応式(1)〜(10)に示すように、本発明の化合物(A)は、パラジウム触媒及び塩基の存在下で、それぞれの反応式に記載したようにカップリング反応を行うことで合成することが出来る。
【0190】
反応式(1)〜(10)の反応に用いることのできるパラジウム触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等の塩を挙げることができる。さらに、π−アリルパラジウムクロリドダイマー、パラジウムアセチルアセトナト、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリ(tert−ブチル)ホスフィンパラジウム及びジクロロ(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム等を挙げることができる。中でも、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリ(tert−ブチル)ホスフィンパラジウム等の第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体は収率がよい点で好ましく、入手容易である点で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、又はトリ(tert−ブチル)ホスフィンパラジウムがさらに好ましい。なお、上記の第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体は、パラジウム塩又は錯化合物に第三級ホスフィンを添加し、反応系中で調製することもできる。
【0191】
第三級ホスフィンとしては、特に限定するものではないが、例えば、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリス(2,5−キシリル)ホスフィン、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル等を例示することができる。このうち、入手容易であり、収率がよい点で、(tert−ブチル)ホスフィン又は2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルが好ましい。
【0192】
パラジウム塩又は錯化合物に第三級ホスフィンを添加する場合、第三級ホスフィンの添加量は、パラジウム塩又は錯化合物の1モル(パラジウム原子換算)に対して0.1〜10倍モルであることが好ましく、収率がよい点で0.3〜5倍モルであることがさらに好ましい。
【0193】
反応式(1)〜(10)において、用いることのできる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等を例示することができる。このうち、収率がよい点で、炭酸カリウム、リン酸カリウム、又は水酸化ナトリウムが好ましい。
【0194】
反応式(1)〜(10)の反応は、溶媒中で実施することが好ましい。溶媒としては、特に制限はないが、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、エタノール、ブタノール又はキシレン等を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いてもよい。このうち、収率がよい点で、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、又はトルエン−ブタノール混合溶媒が好ましい。
【0195】
以下、反応式(1)について説明する。
【0196】
化合物(1)は、例えば、山中宏著、「新編 ヘテロ環化合物 基礎編」,講談社,2004年、山中宏著、「新編 ヘテロ環化合物 応用編」,講談社,2004年、The Journal of Organic Chemistry,1951年,16巻,461−465、Macromolecules,2001年,6巻,477−480、又は科学技術研究所報告、81巻、441、1986年に開示されている方法等を用いて製造することができる。
【0197】
化合物(1)中の置換基C’は、前述した置換基C’と同じ定義を表す。
【0198】
化合物(1)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す1−1〜1−12等を挙げることができる。
【0199】
【化126】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(2)、又は化合物(3)は、例えば、The Journal of Organic Chemistry,2001,66,4333−4339、又はChem.Rev.,95巻,2457−2483,1995年に開示されている方法を用いて製造することができる。
【0200】
化合物(2)中の置換基B、X、又はpは、前述した置換基B、X、又はpと同じ定義を表す。
【0201】
化合物(2)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す2−1〜2−69等を挙げることができる。
【0202】
【化127】
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(式中、V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(3)中のAr、X、又はqは、前述したAr、X、又はqと同じ定義を表す。
【0203】
化合物(3)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す3−1〜3−84等を挙げることができる。
【0204】
【化128】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(1)では、化合物(1)と化合物(2)を先に反応させ、反応中間体を生成させた後に、化合物(3)を反応させて、一般式(1)で表される化合物を合成しても良い。この際、生じる反応中間体は、単離しても良い。また、前記反応中間体と前述したボロン酸化合物、又は金属含有基を反応させて得られた生成物に、化合物(6)を反応させることで、一般式(1)で表される化合物を合成することもできる。
【0205】
反応式(1)では、化合物(1)と化合物(3)を先に反応させ、反応中間体を生成させた後に、化合物(2)を反応させて、一般式(1)で表される化合物を合成しても良い。この際、生じる反応中間体は、単離しても良い。また、前記反応中間体と前述したボロン酸化合物、又は金属含有基を反応させて得られた生成物に、化合物(5)を反応させることで、一般式(1)で表される化合物を合成することもできる。 反応式(1)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(1)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0206】
反応式(1)で用いる化合物(1)、化合物(2)、化合物(3)とのモル比に特に制限はないが、化合物(1)の1モルに対して、化合物(2)が0.2〜5倍モル、化合物(3)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0207】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(1)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0208】
以下、反応式(2)について説明する。
【0209】
化合物(4)は、例えば、山中宏著、「新編 ヘテロ環化合物 基礎編」,講談社,2004年、山中宏著、「新編 ヘテロ環化合物 応用編」,講談社,2004年、又はChem.Rev.,95巻,2457−2483,1995年に開示されている方法等を用いて製造することができる。
【0210】
化合物(4)中の置換基C’は、前述した置換基C’と同じ定義を表す。
【0211】
化合物(4)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す4−1〜4−12等を挙げることができる。
【0212】
【化129】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(5)、又は化合物(6)は、例えば、The Journal of Organic Chemistry,2001,66,4333−4339、又はChem.Rev.,95巻,2457−2483,1995年に開示されている方法等を用いて製造することができる。
【0213】
化合物(5)中の置換基B、X、又はpは、前述した置換基B、X、又はpと同じ定義を表す。
【0214】
化合物(5)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す5−1〜5−69等を挙げることができる。
【0215】
【化130】
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(式中、V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(6)中のAr、X、又はqは、前述したAr、X、又はqと同じ定義を表す。
【0216】
化合物(6)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す6−1〜6−84等を挙げることができる。
【0217】
【化131】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(2)では、化合物(4)と化合物(5)を先に反応させ、反応中間体を生成させた後に、化合物(6)を反応させて、一般式(1)で表される化合物を合成しても良い。この際、生じる反応中間体は、単離しても良い。
【0218】
反応式(2)では、化合物(4)と化合物(6)を先に反応させ、反応中間体を生成させた後に、化合物(5)を反応させて、一般式(1)で表される化合物を合成しても良い。この際、生じる反応中間体は、単離しても良い。
【0219】
反応式(2)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(4)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
反応式(2)で用いる化合物(4)、化合物(5)、化合物(6)とのモル比に特に制限はないが、化合物(4)の1モルに対して、化合物(5)が0.2〜5倍モル、化合物(6)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0220】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(4)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0221】
以下、反応式(3)について説明する。
【0222】
化合物(7)は、前述した化合物(1)と同様の方法で製造することができる。
【0223】
化合物(7)中の、置換基C’’は、前述した置換基C’’と同じ定義を表す。
【0224】
化合物(7)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す7−1〜7−26等を挙げることができる。
【0225】
【化132】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(2’)は、前述した化合物(2)と同様の方法で製造することができる。
【0226】
化合物(2’)中の置換基B、X、又はrは、前述した置換基B、X、又はrと同じ定義を表す。
【0227】
化合物(2’)として、特に限定するものではないが、例えば、前述した化合物(2)と同様の化合物を挙げることができる。
【0228】
反応式(3)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(7)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0229】
反応式(3)で用いる化合物(7)、化合物(2’)とのモル比に特に制限はないが、化合物(7)の1モルに対して、化合物(2’)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0230】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(7)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0231】
以下、反応式(4)について説明する。
【0232】
化合物(8)は、前述した化合物(4)と同様の方法で製造することができる。
【0233】
化合物(8)中の、置換基C’’は、前述した置換基C’’と同じ定義を表す。
【0234】
化合物(8)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す8−1〜8−26等を挙げることができる。
【0235】
【化133】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(5’)は、前述した化合物(5)と同様の方法で製造することができる。
【0236】
化合物(5’)中の置換基B、X、又はrは、前述した置換基B、X、又はrと同じ定義を表す。
【0237】
化合物(5’)として、特に限定するものではないが、例えば、前述した化合物(5)と同様の化合物を挙げることができる。
【0238】
反応式(4)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(8)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0239】
反応式(4)で用いる化合物(8)、化合物(5’)とのモル比に特に制限はないが、化合物(8)の1モルに対して、化合物(5’)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0240】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(8)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0241】
以下、反応式(5)について説明する。
【0242】
化合物(9)は、前述した化合物(1)と同様の方法で製造することができる。
【0243】
化合物(9)中の、置換基C’’、又はArは、前述した置換基C’’、又はAr
と同じ定義を表す。
【0244】
化合物(9)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す9−1〜9−12等を挙げることができる。
【0245】
【化134】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(5)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(9)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0246】
反応式(5)で用いる化合物(9)、化合物(2’)とのモル比に特に制限はないが、化合物(9)の1モルに対して、化合物(2’)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0247】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(9)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0248】
以下、反応式(6)について説明する。
【0249】
化合物(10)は、前述した化合物(4)と同様の方法で製造することができる。
【0250】
化合物(10)中の、置換基C’’、又はArは、前述した置換基C’’、又はArと同じ定義を表す。
【0251】
化合物(10)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す10−1〜10−12等を挙げることができる。
【0252】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(6)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(10)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0253】
反応式(6)で用いる化合物(10)、化合物(5’)とのモル比に特に制限はないが、化合物(10)の1モルに対して、化合物(5’)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0254】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(10)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0255】
以下、反応式(7)について説明する。
【0256】
化合物(11)中の、置換基B、C’、D、又はCzは、前述した置換基B、C’、D、又はCzと同じ定義を表す。
【0257】
化合物(11)は、以下に示す反応式(11)で製造することができる。
【0258】
【化136】
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化合物(17)中の、置換基B、C’、D、又はCzは、前述した置換基B、C’、D、又はCzと同じ定義を表す。
【0259】
Wは、脱離基を表し、特に限定するものではないが、例えば、塩素原子、臭素原子、トリフラート又はヨウ素原子が挙げられる。このうち、反応収率がよい点で、臭素原子又は塩素原子が好ましい。
【0260】
化合物(17)は、前述した化合物(1)と同様の方法で製造することができる。
【0261】
反応式(11)の反応に用いることのできる触媒としては、パラジウム触媒、ニッケル触媒、鉄触媒、銅触媒、ルテニウム触媒、白金触媒、ロジウム触媒、イリジウム触媒、オスミウム触媒およびコバルト触媒等を列挙することができる。中でも、銅触媒は収率がよい点で好ましい。これらの金属触媒は、金属、担持金属、金属の塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩もしくは酸化物塩等の金属塩、またはオレフィン錯体、ホスフィン錯体、アミン錯体、アンミン錯体もしくはアセチルアセトナト錯体等の錯化合物を用いることができる。さらにこれらの金属、金属塩または錯化合物と三級ホスフィン配位子を組合わせて用いることもできる。
【0262】
反応式(11)の反応に用いることのできる銅触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、酸化銅(I)、酸化銅(II)、ヨウ化銅(I)、ヨウ化銅(II)、臭化銅(I)、臭化銅(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)、酢酸銅(I)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、シアン化銅(I)、シアン化銅(II)等を挙げることができ、中でも、酸化銅(I)は収率がよい点で好ましい。
【0263】
反応式(11)の反応において、ジアミン配位子を加えても良い。
【0264】
反応式(11)の反応に用いることのできるジアミン配位子としては、特に限定するものではないが、例えば、1,10−フェナントロリン、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン等を挙げることができ、中でも、1,10−フェナントロリンは収率がよい点で好ましい。
反応式(11)の反応において、18−クラウン−6−エーテルに代表される相間移動触媒を添加してもよい。
【0265】
反応式(11)において、用いることのできる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等を例示することができる。このうち、収率がよい点で、炭酸カリウムが好ましい。
【0266】
反応式(11)の反応は、溶媒中で実施することが好ましい。溶媒としては、特に制限はないが、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、エタノール、ブタノール又はキシレン等を例示することができ、これらを適宜組み合わせて用いてもよい。このうち、収率がよい点で、キシレンが好ましい。
【0267】
反応式(11)で用いる触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(17)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(金属原子換算)であることが好ましい。
【0268】
ジアミン配位子の使用量は、化合物(17)の1モルに対して、0.01〜10倍モルであることが好ましく、収率がよい点で、0.02〜2倍モルであることがさらに好ましい。
【0269】
相間移動触媒の使用量としては、化合物(17)の1モルに対して、0.1〜10倍モルであることが好ましく、収率がよい点で、0.2〜2倍モルであることがさらに好ましい。
【0270】
反応式(11)で用いる化合物(17)、化合物(18)とのモル比に特に制限はないが、化合物(17)の1モルに対して、化合物(18)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0271】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(17)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0272】
化合物(11)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す11−1〜11−24等を挙げることができる。
【0273】
【化137】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(12)は、前述した化合物(3)と同様の方法で製造することができる。
【0274】
化合物(12)中の、Ar、X、又はpは、前述したAr、X、又はpと同じ定義を表す。
【0275】
化合物(12)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す12−1〜12−57等を挙げることができる。
【0276】
【化138】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(7)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(11)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0277】
反応式(7)で用いる化合物(11)、化合物(12)とのモル比に特に制限はないが、化合物(11)の1モルに対して、化合物(12)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0278】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(11)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0279】
以下、反応式(8)について説明する。
【0280】
化合物(13)は、前述した化合物(11)と同様の方法で製造することができる。
【0281】
化合物(13)中の、置換基C’、D、又はCzは、前述した置換基C’、D、又はCzと同じ定義を表す。
【0282】
化合物(13)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す13−1〜13−16等を挙げることができる。
【0283】
【化139】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(8)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(13)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0284】
反応式(8)で用いる化合物(13)、化合物(2)とのモル比に特に制限はないが、化合物(13)の1モルに対して、化合物(2)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0285】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(13)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0286】
以下、反応式(9)について説明する。
【0287】
化合物(14)は、前述した化合物(4)及び化合物(11)と同様の方法で製造することができる。
【0288】
化合物(14)中の、置換基B、C’、D、又はCzは、前述した置換基B、C’、D、又はCzと同じ定義を表す。
【0289】
化合物(14)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す14−1〜14−24等を挙げることができる。
【0290】
【化140】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
化合物(15)は、前述した化合物(6)と同様の方法で製造することができる。
【0291】
化合物(15)中の、Ar、X、又はpは、前述したAr、X、又はpと同じ定義を表す。
【0292】
化合物(15)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す15−1〜15−24等を挙げることができる。
【0293】
【化141】
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(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(9)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(14)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0294】
反応式(9)で用いる化合物(14)、化合物(15)とのモル比に特に制限はないが、化合物(14)の1モルに対して、化合物(15)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0295】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(14)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0296】
以下、反応式(10)について説明する。
【0297】
化合物(16)は、前述した化合物(14)と同様の方法で製造することができる。
【0298】
化合物(16)中の、置換基C’、D、又はCzは、前述した置換基C’、D、又はCzと同じ定義を表す。
【0299】
化合物(16)として、特に限定するものではないが、例えば、以下に示す16−1〜16−16等を挙げることができる。
【0300】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
(式中のRは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。V及びWは前記と同じ定義を表す。)
反応式(10)で用いるパラジウム触媒の量は、いわゆる触媒量であれば特に制限はないが、収率がよい点で、化合物(16)の1モルに対して、0.1〜0.01倍モル(パラジウム原子換算)であることが好ましい。
【0301】
反応式(10)で用いる化合物(16)、化合物(5)とのモル比に特に制限はないが、化合物(16)の1モルに対して、化合物(5)が0.2〜5倍モルであることが好ましい。
【0302】
塩基の使用量としては、特に制限はないが、化合物(16)の1モルに対して、0.5〜10倍モルが好ましく、収率がよい点で1〜5倍モルがさらに好ましい。
【0303】
本願の一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)で表される化合物は、有機電界発光素子用材料として好適に用いられるものである。
【0304】
さらに、本願の一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)で表される化合物は、有機電界発光素子用の電子輸送材料又は電子注入材料として好適に用いられるものである。
【0305】
本発明の本願の一般式(1)、一般式(2)、又は一般式(2’)で表される化合物を含有する有機電界発光素子用薄膜の製造方法に特に限定はないが、好ましい例としては真空蒸着法による成膜を挙げることができる。真空蒸着法による成膜は、汎用の真空蒸着装置を用いることにより行うことができる。真空蒸着法で膜を形成する際の真空槽の真空度は、有機電界発光素子作製の製造タクトタイムが短く製造コストが優位である点で、一般的に用いられる拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ等により到達し得る1×10−2〜1×10−6Pa程度が好ましく、より好ましくは1×10−3〜10−6Paである。蒸着速度は形成する膜の厚さによるが0.005〜10nm/秒が好ましく、より好ましくは0.01〜1nm/秒である。また、溶液塗布法によっても化合物Aから成る有機電界発光素子用薄膜を製造することが出来る。例えば、化合物Aを、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル又はテトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解し、汎用の装置を用いたスピンコート法、インクジェット法、キャスト法又はディップ法等による成膜も可能である。
【0306】
本発明の効果がえられる有機電界発光素子の典型的な構造としては、基板、陽極、正孔注入層、正孔輸送層発光層、電子輸送層、及び陰極を含む。
【0307】
有機電界発光素子の陽極及び陰極は、電気的な導体を介して電源に接続されている。陽極と陰極との間に電位を加えることにより、有機電界発光素子は作動する。正孔は陽極から有機電界発光素子内に注入され、そして電子は陰極で有機電界発光素子内に注入される。
【0308】
有機電界発光素子は典型的には基板に被せられ、陽極又は陰極は基板と接触することができる。基板と接触する電極は便宜上、下側電極と呼ばれる。一般的には、下側電極は陽極であるが、本発明の有機電界発光素子においてはそのような形態に限定されるものではない。基板は、意図される発光方向に応じて、光透過性又は不透明であってよい。光透過特性は、基板を通してエレクトロルミネッセンス発光を見るのに望ましい。透明ガラス又はプラスチックがこのような基盤として一般に採用される。基板は、多重の材料層を含む複合構造であってよい。
【0309】
エレクトロルミネッセンス発光が陽極を通して見られる場合、陽極が当該発光を通すか又は実質的に通すべきである。本発明において使用される一般的な透明アノード(陽極)材料は、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、又は酸化錫であるが、しかしその他の金属酸化物、例えばアルミニウム又はインジウム・ドープ型酸化錫、マグネシウム−インジウム酸化物、又はニッケル−タングステン酸化物も役立つ。これらの酸化物に加えて、金属窒化物、例えば窒化ガリウム、金属セレン化物、例えばセレン化亜鉛、又は金属硫化物、例えば硫化亜鉛を陽極として使用することができる。陽極は、プラズマ蒸着されたフルオロカーボンで改質することができる。陰極を通してだけエレクトロルミネッセンス発光が見られる用途の場合、陽極の透過特性は重要ではなく、透明、不透明又は反射性の任意の導電性材料を使用することができる。この用途のための導体の一例としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム及び白金が挙げられる。
【0310】
陽極と正孔輸送層との間に正孔注入層が設けることができる。正孔注入材料は、後続の有機層の膜形成特性を改善し、そして正孔輸送層内に正孔を注入するのを容易にするのに役立つことができる。正孔注入層内で使用するのに適した材料の一例としては、ポルフィリン化合物、プラズマ蒸着型フルオロカーボン・ポリマー、及びビフェニル基、カルバゾール基等芳香環を有するアミン、例えばm−MTDATA(4,4’,4’’−トリス[(3−メチルフェニル)フェニルアミノ]トリフェニルアミン)、2T−NATA(4,4’,4’’−トリス[(N−ナフタレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン)、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、MeO−TPD(N,N,N’N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ビス(メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−ノルマルブチルフェニル)フェナントレン−9,10−ジアミン、又はN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等が挙げられる。
【0311】
有機電界発光素子の正孔輸送層は、1種以上の正孔輸送化合物、例えば芳香族第三アミンを含有することが好ましい。芳香族第三アミンは、1つ以上の三価窒素原子を含有する化合物であることを意味し、この三価窒素原子は炭素原子だけに結合されており、これらの炭素原子の1つ以上が芳香族環を形成している。具体的には、芳香族第三アミンは、アリールアミン、例えばモノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、又は高分子アリールアミンであってよい。
【0312】
正孔輸送材料としては、1つ以上のアミン基を有する芳香族第三アミンを使用することができる。さらに、高分子正孔輸送材料を使用することができる。例えばポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、又はポリアニリン等を使用することができる。例えば、NPD(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)、α−NPD(N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’ −ジアミン)、TPBi(1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン)、又はTPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル) −N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)等が挙げられる。
【0313】
正孔注入層と正孔輸送層の間に、電荷発生層としてジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン-2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル(HAT−CN)を含む層を設けてもよい。
【0314】
有機電界発光素子の発光層は、燐光材料又は蛍光材料を含み、この場合、この領域で電子・正孔対が再結合された結果として発光を生じる。発光層は、低分子及びポリマー双方を含む単一材料から成っていてよいが、しかし、より一般的には、ゲスト化合物でドーピングされたホスト材料から成っており、この場合、発光は主としてドーパントから生じ、そして任意の色を有することができる。
【0315】
発光層のホスト材料としては、例えば、ビフェニル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、又はアントラニル基を有する化合物が挙げられる。例えば、DPVBi(4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)−1,1’−ビフェニル)、BCzVBi(4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)1,1’−ビフェニル)、TBADN(2−ターシャルブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、ADN(9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、CBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル)、CDBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル)、又は9,10−ビス(ビフェニル)アントラセン等が挙げられる。
【0316】
発光層内のホスト材料は、下記に定義する電子輸送材料、上記に定義する正孔輸送材料、又は正孔・電子再結合をサポートする別の材料又はこれら材料の組み合わせであってよい。
【0317】
有用な蛍光ドーパントの一例としては、アントラセン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン及びキナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム、又はチアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、及びカルボスチリル化合物等が挙げられる。
【0318】
有用な燐光ドーパントの一例としては、イリジウム、白金、パラジウム又はオスミウムの遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
【0319】
ドーパントの一例として、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム))、DPAVBi(4,4’−ビス[4−(ジ−パラ−トリルアミノ)スチリル] ビフェニル)、ペリレン、Ir(PPy)(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)、又はFlrPic(ビス(3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル)イリジウム(III)等が挙げられる。
【0320】
本発明の有機電界発光素子の電子輸送層を形成するのに使用する薄膜形成材料は、本願の環状アジン化合物である。なお、当該電子輸送層には、他の電子輸送性材料を含んでいても良く、当該電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体等が挙げられる。望ましいアルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体としては、例えば、8−ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−1−ナフトラートアルミニウム、又はビス(2−メチル−8−キノリナート)−2−ナフトラートガリウム等が挙げられる。
【0321】
発光層と電子輸送層との間に、キャリアバランスを改善させる目的で、正孔阻止層を設けてもよい。正孔素子層として望ましい化合物は、BCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、Bphen(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(フェニルフェノラート)アルミニウム)、又はビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム)等が挙げられる。
【0322】
本発明の有機電界発光素子においては、電子注入性を向上させ、素子特性(例えば、発光効率、定電圧駆動、又は高耐久性)を向上させる目的で、電子注入層を設けてもよい。
【0323】
電子注入層として望ましい化合物としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、又はアントロン等が挙げられる。また、上記に記した金属錯体やアルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiOX 、AlOX 、SiNX 、SiON、AlON、GeOX 、LiOX 、LiON、TiOX 、TiON、TaOX 、TaON、TaNX 、Cなど各種酸化物、窒化物、及び酸化窒化物のような無機化合物も使用できる。
【0324】
発光が陽極を通してのみ見られる場合、本発明において使用される陰極は、ほぼ任意の導電性材料から形成することができる。望ましい陰極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0325】
図1】素子実施例で作製する単層素子の断面を表わす概念図である。
【実施例】
【0326】
以下、合成例、実施例、試験例、及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0327】
合成例−1
【0328】
【化143】
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アルゴン気流下、2−ブロモ−6−メチルピリジン(30.2g,0.18mol)、4−クロロフェニルボロン酸(21.1g,0.13mol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.12g,2.7mmol)を1,4−ジオキサン(340mL)に懸濁させ、70℃に昇温した。これに1.0M−炭酸カリウム水溶液(405mL)をゆっくりと滴下した後、90℃まで昇温し、18時間撹拌した。放冷後、クロロホルムで分液し、有機層を濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン=1:1(体積比、以下同じである))で精製し、目的物の2−(4−クロロフェニル)−6−メチルピリジンの黄色結晶(収量27.0g,収率99%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ.2.62(s,3H),7.11(d,J=7.5Hz,1H),7.41−7.44(m,2H),7.49(d,J=7.7Hz,1H),7.64(t,J=7.7Hz,1H),7.93(d,J=8.7Hz,2H)
合成例−2
【0329】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(4−クロロフェニル)−6−メチルピリジン(27.0g,0.13mol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’ −ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(51.4g,0.20mol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(1.23g,1.3mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(1.29g,2.7mmol)、及び酢酸カリウム(26.5g,0.27mol)を1,4−ジオキサン(520mL)に懸濁させ、100℃に昇温した。18時間撹拌した後、放冷した。クロロホルムで分液し、有機層を濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン=1:1)で精製し、目的物の6−メチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジンの黄白色結晶(収量25.8g,収率66%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ.1.37(s,12H),2.64(s,3H),7.11(d,J=7.5Hz,1H),7.55(d,J=7.8Hz,1H),7.64(t,J=7.8Hz,1H),7.89(d,J=8.3Hz,2H),7.99(d,J=8.3Hz,2H)
合成例−3
【0330】
【化145】
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アルゴン気流下、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(3.00g,21mmol)、4−クロロフェニルボロン酸(2.74g,18mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(404mg,0.35mmol)を1,4−ジオキサン(31mL)に懸濁させ、70℃に昇温した。これに3.0M−炭酸カリウム水溶液(12.8mL)をゆっくりと滴下した後、100℃まで昇温し、18時間撹拌した。放冷後、クロロホルムで分液し、有機層を濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン=1:1)で精製し、目的物の2−(4−クロロフェニル)−4,6−ジメチルピリミジンの黄色結晶(収量3.31g,収率86%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ.2.53(s,6H),6.93(s,1H),7.42(d,J=8.8Hz,2H),8.39(d,J=8.8Hz,2H).
合成例−4
【0331】
【化146】
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アルゴン気流下、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ジメチルピリミジン(3.31g,15.1mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’ −ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(4.23g,17mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(138mg,0.15mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(144mg,0.30mmol)、及び酢酸カリウム(2.96g,30.mmol)を1,4−ジオキサン(76mL)に懸濁させ、100℃に昇温した。18時間撹拌した後、放冷した。クロロホルムで分液し、有機層を濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン=3:2)で精製し、目的物の4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジンの黄白色結晶(収量4.23g,収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ.1.37(s,12H),2.54(s,6H),6.93(s,1H),7.90(d,J=8.3Hz,2H),8.43(d,J=8.35Hz,2H).
合成例−5
【0332】
【化147】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(70.0g,0.166mol)、9−フェナントレンボロン酸(38.6g,0.174mol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.83g,3.31mmol)を量り取り、4.0Mー水酸化ナトリウム水溶液(124mL,0.497mol)及びテトラヒドロフラン(1.0L)に懸濁した。この混合物を24時間加熱還流した。放冷後、水(550mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。再結晶(トルエン)することで、反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量78.9g、収率92%)を得た。
【0333】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(5.20g,10.0mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(3.81g,15.0mmol)、酢酸パラジウム(22.5mg,0.10mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(95.4mg,0.20mmol)、及び酢酸カリウム(2.95g,30mmol)を、1,4−ジオキサン(200mL)に懸濁し、100℃で4時間撹拌した。放冷後、濾紙を用いた濾過により沈殿物を除去した。さらにクロロホルムで分液し、有機層を濃縮して粗固体を得た。この粗固体にヘキサンを添加して氷温まで冷却した後、固体を濾別し、減圧化で乾燥することで中間体である4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量6.07g,収率99%)を得た。
【0334】
合成実施例−1
【0335】
【化148】
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アルゴン気流下、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(935mg,2.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(1.49g,4.8mmol)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(56.2mg,80.μmol)を量り取り、1.0M−リン酸三カリウム水溶液(9.6mL,9.6mmol)及び1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁した。この混合物を23時間加熱還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。ヘキサンを加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。得られた粗生成物に、アルミナ(1.5g)とクロロホルム(50mL)を加えて、0.5時間60℃に加熱撹拌した。この懸濁液を熱時濾過し、濾液を減圧濃縮し、得られた固体を再結晶(トルエン)することで目的の2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−1)の白色固体(収量1.07g,収率66%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,12H),6.97(s,2H),7.57−7.69(m,6H),7.94(brd,J=8.5Hz,4H),8.18(brs,1H),8.63(brd,J=8.5Hz,4H),8.57(brd,J=7.7Hz,4H),9.07(brs,2H).
合成実施例−2
【0336】
【化149】
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アルゴン気流下、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(1.50g,3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(2.26g,7.3mmol)、酢酸パラジウム(20.4mg,91μmol)、及び1.0Mのtert−ブチルホスフィン(0.270mL,0.27mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に懸濁し、70℃に加熱した。これに4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(5.7mL)をゆっくりと滴下した後、75℃に昇温し、4時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(化合物 A−2)の白色固体(収量1.80g,収率84%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.50(s,6H),2.59(s,12H),6.97(S,2H),7.39(d,J=8.1Hz,4H),7.93(d,J=8.5Hz,4H),8.16(t,J=1.8Hz,1H),8.63(d,J=8.5Hz,4H),8.69(d,J=8.1Hz,4H),9.06(d,J=1.8Hz,2H).
合成実施例−3
【0337】
【化150】
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アルゴン気流下、4,6−ビス(3−ビフェニリル)−2−(3,5−ジブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(1.00g,1.6mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(1.25g,4.0mmol)、酢酸パラジウム(10.9mg,49μmol)、及び1.0Mのtert−ブチルホスフィン(0.150mL,0.15mmol)をテトラヒドロフラン(8mL)に懸濁し、70℃に加熱した。これに4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(3.0mL)をゆっくりと滴下した後、80℃に昇温し、4時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の4,6−ビス(3−ビフェニリル)−2−[4,4’’−ジ(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’;3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−3)の白色固体(収量1.23g,収率93%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s ,12H),6.97(s,2H),7.42(t,J=7.3Hz,2H),7.53(t,J=7.3Hz,4H),7.69Hz(t,J=7.8Hz,2H),7.77(d,J=7.1Hz,4H),7.87(d,J=7.8Hz,2H),7.94(d,J=8.6Hz,4H),8.19(s,1H),8.62(d,J=8.6Hz,4H),8.80(d,J=7.8Hz,2H),9.05(s,2H),9.08(s,1H),9.08(s,1H)
合成実施例−4
【0338】
【化151】
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アルゴン気流下、2−[3,5−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.68g,3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−クロロピリミジン(1.03g,7.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(69.4mg,60.μmol)、及びリン酸三カリウム(3.06g,14.4mmol)を取り、1,4−ジオキサン(40mL)及び水(14.4mL)に懸濁した。この混合物を16時間加熱、還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。得られた組生成物に、トルエン100mLを加えて、0.5時間125℃に加熱撹拌した。この懸濁液を熱時濾過し、得られた固体を再結晶(トルエン)することで目的の2−{3,5−ビス[2−(4,6−ジメチルピリミジル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−4)の白色固体(収量1.28g,収率81%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.65(s,12H),7.03(s,2H),7.56−7.66(m,6H),8.85−8.91(m,4H),9.68(brs,1H),9.87(brs,2H).
合成実施例−5
【0339】
【化152】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(3.17g,7.5mmol)、フェニルボロン酸(1.01g,8.25mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(173.4mg,0.15mmol)を量り取り、4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(5.7mL,23mmol)、テトラヒドロフラン(47mL)に懸濁した。この混合物を20時間加熱還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。水(30mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄し、真空乾燥することで、反応中間体である、2−(5−クロロビフェニル−3−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの黄白色固体(収量2.85g,収率90%)を得た。
【0340】
次いで、アルゴン気流下、2−(5−クロロビフェニル−3−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(2.73g,6.5mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(2.42g,7.8mmol)、酢酸パラジウム(58.4mg,0.26mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(247.9mg)を量り取り、1.0M−リン酸カリウム水溶液(13.0mL,13.0mmol)及び1,4−ジオキサン(130mL)に懸濁した。この混合液を17時間加熱還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。水(100mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製し、2−{4−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−5)の乳白色粉末(収量3.59g,収率97%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,6H),6.97(s,1H),7.43−7.45(m,1H),7.53−7.68(m,8H),7.83(brd,J=8.5Hz,2H),7.92(brd,J=8.5Hz,2H),8.11(brs,1H),8.62(brd,J=8.5Hz,2H),8.78−8.84(m,4H),8.99(brs,1H),9.05(brs,1H).
合成実施例−6
【0341】
【化153】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(5.07g,12mmol)、3,5−ジメチルフェニルボロン酸(1.98g,13mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(277.4mg,0.24mmol)、及び水酸化ナトリウム(1.44g,36mmol)を取り、テトラヒドロフラン(72mL)及び水(9mL)に懸濁した。この混合物を23時間加熱還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。水(100mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄し、真空乾燥することで、2−(5−クロロ−3’,5’−ジメチルビフェニル−3−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量5.34g,収率99%)を得た。
【0342】
次いで、アルゴン気流下、2−(5−クロロ−3’,5’−ジメチルビフェニル−3−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.35g,3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(1.12g,3.6mmol)、酢酸パラジウム (27.0mg,0.12mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(115mg,0.24mmol)、及びリン酸三カリウム(1.28g,6.0mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(60mL)又は水(6mL)に懸濁した。この混合物を16時間加熱還流した。放冷後、反応液をそのまま0.5時間70℃に加熱し、熱時濾過した。得られた濾液から低沸点成分を減圧留去し、水(100mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製し、さらに再結晶(トルエン)で精製することで、2,4−ジフェニル−6−{3,5−ジメチル−4”−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル}−1,3,5−トリアジン(化合物 A−6)の白色粉末(収量0.96g,収率54%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.47(s,6H),2.60(s,6H),6.98(s,1H),7.11(brs,1H),7.41(brs,2H),7.56−7.67(m,6H),7.92(brd,J=8.4Hz,2H),8.07(brs,1H),8.63(brd,J=8.4Hz,2H),8.78−8.85(m,4H),8.94(brs,1H),9.03(brs,1H).
合成実施例−7
【0343】
【化154】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(8.46g,20.mmol)、4−ビフェニルボロン酸(4.36g,22mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(462mg,0.40mmol)、及び水酸化ナトリウム(2.40g,60.mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(100mL)及び水(15mL)に懸濁した。この混合物を16時間加熱還流した。放冷後、水(150mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで2−(5−クロロ−1,1’:4’:1”−テルフェニル−3−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量9.48g、収率96%)を得た。
【0344】
次いで、アルゴン気流下、2−(5−クロロ−1,1’:4’:1”−テルフェニル−3−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.49g,3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(1.17g,3.8mmol)、酢酸パラジウム(27.0mg,0.12mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(115mg,0.24mmol)、及びリン酸三カリウム(1.28g,6.0mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(60mL)及び水(6mL)に懸濁した。この混合物を21時間加熱還流した。放冷後、水(100mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで、2−{4−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1”:4”,1”’−クアテルフェニル−5’−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−7)の白色粉末(収量1.25g,収率65%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,6H),6.97(s,1H),7.37−7.43(m,1H),7.47−7.53(m,2H),7.58−7.67(m,6H),7.71(brd,J=8.5Hz,2H),7.80(brd,J=8.5Hz,2H)7.89−7.96(m,4H),8.16(brs,1H),8.63(brd,J=8.5Hz,2H),8.80−8.85(m,4H),9.05(brs,1H),9.07(brs,1H).
合成実施例−8
【0345】
【化155】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(8.46g,20.mmol)、4−(2−ピリジル)フェニルボロン酸(4.38g,22mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(462.3mg,0.40mmol)、及び水酸化ナトリウム(2.40g,60.mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(100mL)及び水(15mL)に懸濁した。この混合物を16時間加熱還流した。放冷後、水(150mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで2−[5−クロロ−4’−(2−ピリジル)ジメチルビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量9.30g、収率94%)を得た。
【0346】
次いで、アルゴン気流下、2−[5−クロロ−4’−(2−ピリジル)ジメチルビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.49g,3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(1.17g,3.8mmol)、酢酸パラジウム(27.0mg,0.12mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(115mg,0.24mmol)、及びリン酸三カリウム(1.28g,6.0mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(60mL)及び水(6mL)に懸濁した。この混合物を21時間加熱還流した。放冷後、水(100mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール)で精製することで、4,6−ジフェニル−2−{4−(2−ピリジル)−4”−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル}−1,3,5−トリアジン(化合物 A−8)の白色粉末(収量1.13g,収率59%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,6H),6.97(s,1H),7.24−7.32(m,1H),7.57−7.68(m,6H),7.77−7.89(m,2H),7.90−7.98(m,4H),8.17(brs,1H)8.21(brd,J=8.5Hz,2H),8.63(brd,J=8.5Hz,2H),8.74−8.78(m,1H),8.80−8.86(m,4H),9.06(brs,1H),9.08(brs,1H).
合成実施例−9
【0347】
【化156】
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アルゴン気流下、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.00g,2.05mmol)、2−メチル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(1.45g,4.93mmol)、酢酸パラジウム(23.0mg,0.10mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(97.7mg,0.205mmol)を1,4−ジオキサン(30mL)に懸濁し、60℃に加熱した。これに1.0M−リン酸三カリウム水溶液(9.8mL)をゆっくりと滴下した後、80℃に昇温し、6時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の2−[4,4’’−ビス(6−メチルピリジン−2−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−9)の白色固体(収量861mg,収率79%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.68(s,6H),7.12(d,J=7.5Hz,2H),7.59−7.71(m,10H),7.92(t,J=8.3Hz,4H),8.15(t,J=1.9Hz,1H),8.19(d,J=8.6Hz,4H),8.82(dd,J=1.9,6.0Hz,4H),9.05(d,J=1.9Hz,2H).
合成実施例−10
【0348】
【化157】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(70.0g,0.17mol)、9−フェナントレンボロン酸(38.6g,0.17mol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.83g,3.3mmol)を量り取り、4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(124mL,0.50mol)及びテトラヒドロフラン(1.03L)に懸濁した。この混合物を24時間加熱還流した。放冷後、水(550mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。再結晶(トルエン)することで、反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量78.9g,収率92%)を得た。
【0349】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.04g,2.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(745mg,2.4mmol)、酢酸パラジウム(18.0mg,80.μmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(76.3mg,0.16mmol)を量り取り、1.0M−リン酸三カリウム水溶液(4.00mL,4.0mmol)及び1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁した。この混合物を17時間加熱還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。メタノールと水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の4,6−ジフェニル−2−{5−(9−フェナントリル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジン(化合物 A−10)の白色固体(収量949mg,収率71%)を得た。
【0350】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.57(s,6H),6.96(s,1H),7.50−7.78(m,10H),7.90(s,1H),7.95(brd,J=8.5Hz,2H),7.97−8.06(m,2H),8.09(brs,1H),8.61(brd,J=8.5Hz,2H),8.76−8.82(m,5H),8.85(brd,J=8.2Hz,1H),8.94(brs,1H),9.19(brs,1H).
合成実施例−11
【0351】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロベンゼン−1−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(9.78g,23mmol)、9−アントラセンボロン酸(5.13g,23mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(267mg,0.23mmol)をトルエン(780mL)及びエタノール(98mL)の混合溶液に懸濁し、85℃に加熱した。これに1.0M−炭酸カリウム水溶液(69.3mL,69.3mmol)をゆっくりと滴下した後、20時間撹拌した。放冷後、ジクロロメタンで抽出した後に、有機層を濃縮した。得られた粗体を再結晶(トルエン)することで、反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−アントラセニル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量9.52g、収率77%)を得た。
【0352】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−アントラセニル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(300.mg,0.58mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(232mg,0.749mmol)、酢酸パラジウム(4.31mg,19.2μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(18.3mg,38.4μmol)、及び炭酸カリウム(0.207g,1.50mmol)を、テトラヒドロフラン(3.00mL)及び水(1.00mL)の混合溶液に懸濁し、65℃で24時間撹拌した。放冷後、メタノールと水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の2−[5−(9−アントラセニル)−4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−11)の白色固体(収量375mg,収率98%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.60(s,6H),6.94(s,1H),7.50−7.62(m,10H),7.94(d,J=8.5Hz,2H),7.99(s,1H),8.12(d,J=8.5Hz,2H),8.16(d,J=8.5Hz,4H),8.60(s,1H),8.76(d,J=8.0Hz,4H),8.84(s,1H),9.27(s,1H).
合成実施例−12
【0353】
【化159】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(70.0g,0.166mol)、9−フェナントレンボロン酸(38.6g,0.174mol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.83g,3.31mmol)を量り取り、4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(124mL,0.497mol)及びテトラヒドロフラン(1.0L)に懸濁した。この混合物を24時間加熱還流した。放冷後、水(550mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。再結晶(トルエン)することで、反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量78.9g、収率92%)を得た。
【0354】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(300.mg,0.58mmol)、2−メチル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(221mg,0.75mmol)、酢酸パラジウム(3.89mg,17μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(16.5mg,35μmol)、リン酸三カリウム(0.320mg,1.51mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(29mL)及び水(8mL)に懸濁し、100℃で24時間撹拌した。放冷後、メタノールと水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の4,6−ジフェニル−2−[4−(6−メチルピリジン−2−イル)−3’−(9−フェナントリル)−1,1’−ビフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−12)の白色固体(収量290mg,収率77%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.62(s,3H),7.20(d,J=7.5Hz,1H),7.50−7.78(m,12H),7.95(brd,J=8.5Hz,2H),7.90−8.10(m,4H),8.09(brs,1H),8.61(brd,J=8.5Hz,2H),8.76−8.82(m,4H),8.85(brd,J=8.2Hz,1H),8.88(brs,1H),9.14(brs,1H).
合成実施例−13
【0355】
【化160】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロベンゼン−1−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(9.78g,23.1mmol)、9−アントラセンボロン酸(5.13g,23.1mol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.267mg,0.23mmol)をトルエン(780mL)及びエタノール(98mL)の混合溶液に懸濁し、85℃に加熱した。これに1.0M−炭酸カリウム水溶液(69.3mL,69.3mmol)をゆっくりと滴下した後、20時間撹拌した。放冷後、ジクロロメタンで抽出した後に、有機層を濃縮した。得られた粗体を再結晶(トルエン)することで、反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−アントラセニル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量9.52g、収率77%)を得た。
【0356】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−アントラセニル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(300.mg,0.576mmol)、2−メチル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(221mg,0.749mmol)、酢酸パラジウム(4.31mg,19.2μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(18.3mg,38.4μmol)、及び炭酸カリウム(0.207g,1.50mmol)を、テトラヒドロフラン(3.0mL)及び水(1.0mL)の混合溶液に懸濁し、65℃で24時間撹拌した。放冷後、メタノールと水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の4,6−ジフェニル−2−[5−(9−アントラセニル)−4’−(6−メチルピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−13)の白色固体(収量371mg,収率99%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.66(s,3H),7.12(d,J=7.4Hz,1H),7.40(dd,J=6.5,8.8Hz,2H),7.50−7.62(m,10H),7.83(d,J=8.0Hz,2H),7.94(d,J=8.5Hz,2H),7.99(s,1H),8.12(d,J=8.5Hz,2H),8.16(d,J=8.5Hz,2H),8.60(s,1H),8.76(d,J=8.0Hz,4H),8.84(s,1H),9.27(s,1H).
合成実施例−14
【0357】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニルピリミジン(1.69g,4.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−ピリミジン(2.98g,9.6mmol)、酢酸パラジウム(18.0mg,80μmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(76.3mg,0.16mmol)を量り取り、1.0M−リン酸三カリウム水溶液(16mL,16mmol)、1,4−ジオキサン(40mL)に懸濁した。この混合物を24時間加熱還流した。放冷後、水(80mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。得られた固体にクロロホルムを加えて、0.5時間70℃で加熱撹拌した。熱時濾過し、得られた濾液から低点成分を減圧留去し、さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の2−{4,4’’−ビス[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル}−4,6−ジフェニルピリミジン(化合物 A−14)の白色固体(収量2.26g,収率84%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.58(s,12H),6.96(s,2H),7.53−7.65(m,6H),7.93(brd,J=8.5Hz,4H),8.09(brs,1H),8.10(s,1H),8.31−8.37(m,4H),8.61(brd,J=8.5Hz,4H),9.04(brs,2H).
合成実施例−15
【0358】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニルピリミジン(4.22g,10mmol)、9−アントラセンボロン酸(2.44g,11mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(231mg,0.2mmol)を取り、4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(7.5mL,30mmol)及びテトラヒドロフラン(75mL)に懸濁した。この混合物を21.5時間加熱還流した。放冷後、低沸点成分を減圧留去した。水(40mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。得られた固体をトルエンに加えて、0.5時間120℃で加熱撹拌した。熱時濾過し、得られた濾液から低沸点成分を減圧留去し、さらに再結晶(トルエン)で精製することで反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−アントラセニル)フェニル]−4,6−ジフェニルピリミジンの白色固体(収量4.16g,収率80%)を得た。
【0359】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−アントラセニル)フェニル]−4,6−ジフェニルピリミジン(1.56g,3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−ピリミジン(1.12g,3.6mmol)、酢酸パラジウム(13.5mg,0.060mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(57.2mg,0.12mmol)、及びリン酸三カリウム(1.28g,6.0mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(40mL)及び水(6mL)に懸濁した。この混合物を21時間加熱還流した。放冷後、水(45mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。得られた固体にクロロホルムを加えて、0.5時間70℃で加熱撹拌した。その後、熱時濾過し、得られた濾液から低沸点成分を減圧留去し、さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の2−{5−(9−アントラセニル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−4,6−ジフェニルピリミジン(化合物 A−15)の黄色固体(収量1.27g,収率64%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,6H),6.97(s,1H),7.36−7.43(m,2H),7.46−7.56(m,8H),7.87(brd,J=8.5Hz,2H),7.91(brs,1H),7.96(brd,J=8.5Hz,2H),8.08(s,1H),8.11(brd,J=8.5Hz,2H),8.24−8.31(m,4H),8.57−8.64(m,3H),8.81(brs,1H),9.24(brs,1H).
合成実施例−16
【0360】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.56g,3.33mmol)、2,6−ジメチル−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(3.09g,10.0mmol)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(93.5mg,0.133mmol)を1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁し、110℃に加熱した。これに1.0M−リン酸三カリウム水溶液(20mL)をゆっくりと滴下した後、15時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の2−[4,4’’−ビス(2,6−ジメチルピリジン−4−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−16)の白色固体(収量1.78g,収率80%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.67(s,12H),7.32(brs,4H),7.57−7.69(m,6H),7.83(d,J=8.1Hz,4H),7.93(d,J=8.1Hz,4H),8.12(brs,1H),8.82(brd,J=7.4Hz,4H),9.05(brs,2H).
合成実施例−17
【0361】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3,5−ジブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(800mg,1.64mmol)、2−メチル−5−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(1.11g,3.78mmol)、酢酸パラジウム(18.4g,0.0820mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(78.0mg,0.164mmol)を1,4−ジオキサン(16mL)に懸濁し、60℃に加熱した。これに1.0M−リン酸三カリウム水溶液(7.87mL)をゆっくりと滴下した後、80℃に昇温し、4時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(クロロホルム)で精製し、目的物の2−[4,4’’−ビス(6−メチルピリジン−3−イル)−1,1’;3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−17)の白色固体(収量566mg,収率54%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.65(s,6H),7.29(d,J=8.28Hz,2H),7.58−7.64(m,6H),7.77(d,J=8.53Hz,4H),7.93−7.89(m,6H),8.11(t,J=1.9Hz,1H),8.85−8.80(m,6H),9.04(d,J=1.9Hz,2H).
合成実施例−18
【0362】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(268mg、1.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(372mg、1.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(23mg、0.02mmol)、及び炭酸カリウム(415mg、3.0mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に懸濁し、水(1mL)を加えた。100℃に昇温した後、21時間攪拌した。室温まで冷却後、水を加えて析出した固体をろ別した。得られた粗生成物をトルエンで再結晶し、目的物の2−[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−18)の灰色固体(収量324mg,収率78%)を得た。
【0363】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.60(s,6H),7.00(s,1H),7.59−7.65(m,6H),8.65(d,J=8.5Hz,2H),8.81(d,J=7.5Hz,4H),8.88(d,J=8.0Hz,2H).
合成実施例−19
【0364】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2,4−ビス(5−ブロモビフェニル−3−イル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(619mg、1.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(677mg、2.4mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(23mg、20.μmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁し、4.0N−水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL、6.0mmol)を加えた。70℃に昇温した後、22時間攪拌した。室温まで冷却後、水を加えて析出した固体をろ別した。得られた粗生成物をトルエンで再結晶し、目的物の2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−19)の灰色固体(収量763mg,収率92%)を得た。
【0365】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,12H),6.98(s,2H),7.46(t,J=7.5Hz,2H)7.57(t,J=7.8Hz,4H),7.60−7.68(m,3H),8.84(d,J=6.5Hz,4H),7.93(d,J=8.5Hz,4H),8.13(s,2H),8.62(d,J=8.0Hz,4H),8.85(d,J=6.0Hz,2H),9.03(s,2H),9.06(s,2H).
合成実施例−20
【0366】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2,4−ビス(3−ブロモフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(1.40g、3.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(2.23g、7.2mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(69mg、0.06mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に懸濁し、4.0N−水酸化ナトリウム水溶液(4.5mL、18mmol)を加えた。70℃に昇温した後、22時間攪拌した。室温まで冷却後、水を加えて析出した固体をろ別した。得られた粗生成物をo−キシレンで再結晶し、目的物の2,4−ビス[4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−20)の灰色結晶(収量1.54g,収率76%)を得た。
【0367】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.58(s,12H),6.70(s,2H),7.65−7.60(m,3H),7.70(t,J=7.8Hz,2H),7.88(d,J=9.0Hz,4H),7.93(d,J=8.5Hz,2H),8.60(d,J=8.5Hz,4H),8.84−8.80(m,4H),9.09(s,2H).
合成実施例−21
【0368】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.50g、3.86mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(1.44g、4.64mmol)、酢酸パラジウム(26.0mg、0.116mmol)、及び1.0Mのtert−ブチルホスフィン(0.350mL,0.350mmol)をテトラヒドロフラン(39mL)に懸濁し、70℃に加熱した。これに4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(7.20mL)をゆっくりと滴下した後、75℃に昇温し、5時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の2−[4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−4−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−21)の白色固体(収量1.05g,収率55%)を得た。
【0369】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.57(s,6H),6.96(s,1H),7.58−7.64(m,6H),7.83(d,J=8.6Hz,2H),7.89(d,J=8.6Hz,2H),8.60(d,J=8.4Hz,2H)8.81(d,J=8.4Hz,4H),8.91(d,J=8.6Hz,2H).
合成実施例−22
【0370】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(2.09g、5.4mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(2.00g、6.5mmol)、酢酸パラジウム(36.3mg、0.16mmol)、及び1.0Mのtert−ブチルホスフィン(0.480mL,0.48mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に懸濁し、70℃に加熱した。これに4.0M−水酸化ナトリウム水溶液(10mL)をゆっくりと滴下した後、75℃に昇温し、2時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の2−[4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−22)の白色固体(収量1.22g,収率46%)を得た。
【0371】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.57(s,6H),6.98(s,1H),7.58−7.64(m,6H),7.68(t,J=7.8Hz,1H),7.85(d,J=9.0Hz,2H),7.93(d,J=8.5Hz,2H),8.60(d,J=8.5Hz,2H),8.80−8.84(m,4H),9.09(s,1H).
合成実施例−23
【0372】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2,4−ジクロロ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(0.800g、3.5mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(2.60g、8.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.122g、0.11mmol)、及びリン酸三カリウム(3.46g、16mmol)をN,N−ジメチルホルムアルデヒド(18mL)に懸濁した。100℃に昇温した後、14時間攪拌した。室温まで冷却後、水を加えて析出し、固体をろ別した。得られた粗生成物をトルエンで再結晶し、目的物の2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)フェニル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−23)の灰色固体(収量800mg,収率43%)を得た。
【0373】
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,12H),6.97(s,2H),7.60−7.78(m,3H),8.67(d,J=8.0Hz,4H),8.81(d,J=7.5Hz,2H),8.90(d,J=8.0Hz,4H).
合成参考例−1
【0374】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロベンゼン−1−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(30.0g,71mmol)、3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)]カルバゾール(18.3g,75mmol)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.996g,1.4mmol)を1,4−ジオキサン(710mL)に懸濁し、100℃に加熱した。これに3.0M−炭酸カリウム水溶液(49.7mL,0.15mol)をゆっくりと滴下した後、24時間撹拌した。放冷後、析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、3−[3−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル]カルバゾール(収量36.1g、収率99%)を得た。
【0375】
次いで、アルゴン気流下、3−[3−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバゾール(4.07g)、2−ブロモ−6−メチルピリジン(2.06g)、酸化銅(I)(57mg)、1,10−フェナントロリン(144mg)、18−クラウン−6−エーテル(423mg)、及び炭酸カリウム(2.21g)をキシレン(80mL)に懸濁し、20時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、水及びメタノールを加えた。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、3−[1−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル−3−イル]−9−(6−メチルピリジン−2−イル)カルバゾールの黄色粉末(収量4.24g,収率88%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.75(s,3H),7.24(d,J=7.1Hz,1H),7.39(t,J=7.2Hz,1H),7.50−7.54(m,2H),7.60−7.68(m,6H),7.83(d,J=8.6Hz,1H),7.87−7.91(m,2H),7.97(s,1H),8.01(d,J=8.6Hz,1H),8.25(d,J=7.6Hz,1H),8.45(s,1H),8.75(s,1H),8.82−8.84(m,4H),9.00(s,1H).
次いで、アルゴン気流下、3−[1−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル−3−イル]−9−(6−メチルピリジン−2−イル)カルバゾール(1.80g)、4−(2−ピリジル)フェニルボロン酸(717mg)、酢酸パラジウム(13.5mg)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(86mg)をトルエン(40mL)及び1−ブタノール(3.0mL)の混合溶媒に懸濁し、3M−炭酸カリウム水溶液(2.4mL)を添加し、6.5時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、水及びメタノールを加えた。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、目的の9−(6−メチルピリジン−2−イル)−3−[5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4’−(2−ピリジル)ビフェニル−3−イル]カルバゾール(化合物 A−24)の灰色粉末(収量2.00g,収率93%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.75(s,3H),7.23(d,J=7.5Hz,1H),7.31−7.34(m,1H),7.39(t,J=7.4Hz,1H),7.51(dd,J=8.3,7.2Hz,1H),7.84(d,J=7.8Hz,1H),7.60−7.68(m,6H),7.84−7.94(m,5H),8.01(d,J=8.4Hz,2H),8.04(d,J=8.6Hz,1H),8.24(d,J=8.5Hz,2H),8.27(d,J=8.4Hz,2H),8.53(s,1H),8.79(d,J=4.7Hz,1H),8.85(d,J=7.9Hz,4H),9.07(s,1H),9.12(s,1H).
合成参考例−2
【0376】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロベンゼン−1−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(30.0g,71mmol)、3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)]カルバゾール(18.3g,75mmol)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.996g,1.4mmol)を1,4−ジオキサン(710mL)に懸濁し、100℃に加熱した。これに3.0M−炭酸カリウム水溶液(49.7mL,0.15mol)をゆっくりと滴下した後、24時間撹拌した。放冷後、析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、3−[3−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル]カルバゾール(収量36.1g,収率99%)を得た。
【0377】
次いで、アルゴン気流下、3−[3−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバゾール(4.07g)、2−ブロモ−6−メチルピリジン(2.06g)、酸化銅(I)(57mg)、1,10−フェナントロリン(144mg)、18−クラウン−6−エーテル(423mg)、及び炭酸カリウム(2.21g)をキシレン(80mL)に懸濁し、20時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、水及びメタノールを加えた。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、3−[1−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル−3−イル]−9−(6−メチルピリジン−2−イル)カルバゾールの黄色粉末(収量4.24g,収率88%)を得た。
【0378】
次いで、アルゴン気流下、3−[1−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル−3−イル]−9−(6−メチルピリジン−2−イル)カルバゾール(1.80g)、2−メチル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(1.15g)、酢酸パラジウム(13.5mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(86mg)をトルエン(60mL)及び1−ブタノール(3.0mL)の混合溶媒に懸濁し、3M−炭酸カリウム水溶液(2.6mL)を添加し、23時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、水及びメタノールを加えた。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、目的の9−(6−メチルピリジン−2−イル)−3−[5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4’−(6−メチルピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]カルバゾール(化合物 A−25)の灰色粉末(収量1.63g,収率74%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.74(s,3H),2.76(s,3H),7.19(d,J=7.4Hz,1H),7.24(d,J=7.6Hz,1H),7.39(t,J=7.4Hz,1H),7.51(t,J=7.7Hz,1H),7.53(D,J=8.0Hz,1H),7.61−7.68(m,7H),7.75(t,J=7.6Hz,1H),7.88(d,J=7.7Hz,1H),7.91−7.94(m,2H),8.00(d,J=8.4Hz,2H),8.04(d,J=8.5Hz,1H),8.23−8.25(m,3H),8,27(d,J=7.4Hz,1H),8.54(s,1H),8.85−8.88(m,4H),9.06(s,1H),9.12(s,1H).
合成参考例−3
【0379】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロベンゼン−1−イル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(30.0g,71mmol)、3−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)]カルバゾール(18.3g,75mmol)、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.996g,1.4mmol)を1,4−ジオキサン(710mL)に懸濁し、100℃に加熱した。これに3.0M−炭酸カリウム水溶液(49.7mL,0.15mol)をゆっくりと滴下した後、24時間撹拌した。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、3−[3−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル]カルバゾール(収量36.1g,収率99%)を得た。
【0380】
次いで、アルゴン気流下、3−[3−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバゾール(2.00g)、2−ブロモピリジン(745mg)、酸化銅(56.23mg)、1,10−フェナントロリン(70.82mg)、18−クラウン−6−エーテル(207.76mg)、及び炭酸カリウム(1358mg)をキシレン(20mL)に懸濁し、16時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、水を加えた。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、3−[1−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル−3−イル]−9−(2−ピリジル)カルバゾールの黄色粉末(収量2110mg,収率92%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ7.33−7.39(m,2H),7.48(t,J=7.2Hz,1H),7.56−7.64(m,6H),7.69(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.86(d,J=7.6Hz,1H),7.92(s,1H),7.95−8.00(m,2H),8.22(d,J=7.6Hz,1H),8.41(s,1H),8.71(s,1H),8.78−8.80(m,5H),8.97(s,1H).
次いで、アルゴン気流下、3−[1−クロロ−5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−フェニル−3−イル]−9−(2−ピリジル)カルバゾール(1.76g)、2−メチル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリジン(1.15g)、酢酸パラジウム(13.5mg)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(86mg)をトルエン(60mL)及び1−ブタノール(3.0mL)の混合溶媒に懸濁し、3M−炭酸カリウム水溶液(2.6mL)を添加し、16時間加熱還流した。反応混合物を放冷後、水及びメタノールを加えた。析出した固体を水、メタノール、ヘキサンで洗浄し、目的の9−(2−ピリジル)−3−[5−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4’−(6−メチルピリジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]カルバゾール(化合物 A−26)の灰色粉末(収量1.84g,収率85%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.72(s,3H),7.17(d,J=7.4Hz,1H),7.38(t,J=5.0Hz,1H),7.40(t,J=7.4Hz,1H),7.52(t,J=7.2Hz,1H),7.61−7.68(m,7H),7.72(d,J=7.6Hz,1H),7.75(d,J=7.6Hz,1H),7.92−7.94(m,2H),7.99(d,J=8.3Hz,2H),8.01(t,J=8.1Hz,1H),8.05(d,J=8.5Hz,1H),8.22(d,J=8.3Hz,2H),8.24(s,1H),8.28(d,J=7.6Hz,1H),8.54(s,1H),8.81(d,J=5.0Hz,1H),8.85(d,7.8Hz,4H),9.07(s,1H),9.11(s,1H).
合成実施例−27
【0381】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(1.84g,3.0mmol)、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(513mg,3.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(34.7mg,0.030mmol)、及びリン酸三カリウム(1.53g,7.2mmol)を取り、1,4−ジオキサン(20mL)及び水(7.2mL)に懸濁した。この混合物を23時間加熱還流した。放冷後、水(50mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで2−[3−{2−(4,6−ジメチルピリミジル)}−5−(9−フェナントリル)フェニル}]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−27)の白色固体(収量1.40g,収率79%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.60(s,6H),7.02(s,1H),7.51−7.76(m,10H),7.90(s,1H),7.95−8.01(m,2H),8.76−8.86(m,6H),8.87(brs,1H),9.02(brs,1H),9.89(brs,1H).
合成実施例−28
【0382】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(2.00g,3.3mmol)、5−ブロモ−2−メチルピリジン(0.675g,3.9mmol)、酢酸パラジウム(22.0mg,98μmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(93.5mg,0.20mmol)を、1,4−ジオキサン(33mL)に懸濁し、2.0M−炭酸カリウム水溶液(3.3mL)を滴下し、80℃で24時間撹拌した。放冷後、メタノールと水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−28)の白色固体(収量1.78g,収率94%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.67(s,3H),7.52−7.61(m,8H),7.69−7.75(m,3H),7.88(s,1H),7.97−8.00(m,3H),8.76−8.81(m,6H),8.85(d,J=8.3Hz,1H),8.96(t,J=1.7Hz,1H),9.00(d,J=2.2Hz,1H),9.11(t,J=1.7Hz,1H).
合成実施例−29
【0383】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(2.00g,3.3mmol)、2−ブロモ−6−メチルピリジン(0.450mL,3.9mmol)、酢酸パラジウム(22.0mg,98μmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(93.5mg,0.20mmol)を、1,4−ジオキサン(33mL)に懸濁し、2.0M−炭酸カリウム水溶液(3.3mL)を滴下し、90℃で4時間撹拌した。放冷後、メタノールと水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。カラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製することで、目的の4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−2−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−29)の白色固体(収量1.13g,収率60%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.68(s,3H),7.19(d,J=7.5Hz,1H),7.52−7.79(m,12H),7.90(s,1H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),8.00(d,J=8.2Hz,1H),8.47(t,J=1.8Hz,1H),8.78−8.81(m,5H),8.84(d,J=8.0Hz,1H),8.98(d,J=1.6Hz,1H),9.43(t,J=1.8Hz,1H).
合成実施例−30
【0384】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、6−(ビフェニル−4−イル)−2,4−ジ(4−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(5.43g、10.0mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(6.10g,24.0mmol)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(211mg,0.30mmol)、酢酸カリウム(4.72g、48mmol)をテトラヒドロフラン(150mL)に懸濁し、75℃で5時間加熱還流した。放冷後、濾紙を用いた濾過により沈殿物を除去した。さらにクロロホルムで分液し、有機層を濃縮した。さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム)で精製した。得られた固体にヘキサンを添加して氷温まで冷却した後、固体を濾別し、減圧化で乾燥することで中間体である6−(ビフェニル−4−イル)−2,4−ジ{4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル}−1,3,5−トリアジンの乳白色粉末(収量3.82g,収率60%)を得た。
【0385】
次いで、アルゴン気流下、6−(ビフェニル−4−イル)−2,4−ジ{4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル}−1,3,5−トリアジン(1.91g,3.0mmol)、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(1.03g,7.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(69.4mg,0.060mmol)、及びリン酸三カリウム(3.06g,14.4mmol)を取り、1,4−ジオキサン(20mL)及び水(14.4mL)に懸濁した。この混合物を23時間加熱還流した。放冷後、水(50mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)の精製を2回行った後、さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム)で精製することで6−(ビフェニル−4−イル)−2,4−ビス{4−(4,6−ジメチルピリミジル)フェニル}−1,3,5−トリアジン(化合物 A−30)の白色固体(収量0.98g,収率55%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.60(s,12H),7.02(s,2H),7.42(brdd,J=7.3,7.3Hz,1H),7.52(brdd,J=7.3,7.3Hz,2H),7.74(brd,J=8.5Hz,2H),7.85(brd,J=8.5Hz,2H),8.68(brd,J=8.5Hz,4H),8.86−8,93(m,6H).
合成実施例−31
【0386】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、4,6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2−(4−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(1.08g、2.0mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(745mg,2.4mmol)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(28.1mg,0.040mmol)、及びリン酸三カリウム(1.02g、4.8mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)及び水(4.8mL)に懸濁した。この混合物を23時間加熱還流した。放冷後、水(20mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)の精製を行った後、さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム)で精製することで4,6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2−{4’−(4,6−ジメチルピリミジル)ビフェニル−4−イル}−1,3,5−トリアジン(化合物 A−31)の白色固体(収量620mg,収率48%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.58(s,6H),6.96(s,1H),7.42(brdd,J=7.4,7.4Hz,2H),7.48−7.55(m,4H),7.69−7.76(m,4H),7.80−7.86(m,6H),7.89(brd,J=8.6Hz,2H),8.58(brd,J=8.6Hz,2H),8.85−8,91(m,6H).
合成実施例−32
【0387】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
アルゴン気流下、4,6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2−(4−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(2.70g、5.0mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(1.91g,7.5mmol)、酢酸パラジウム(11.3mg,0.050mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(47.8mg,0.10mmol)、及び酢酸カリウム(1.48g、15mmol)を1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁し、60℃で14時間加熱撹拌した後にさらに100℃で5時間加熱還流した。放冷後、濾紙を用いた濾過により沈殿物を除去し、有機層を濃縮した。さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム)で精製した。得られた固体にヘキサンを添加して氷温まで冷却した後、固体を濾別し、減圧化で乾燥することで中間体である2,4−ジ(ビフェニル−4−イル)−6−{4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル}−1,3,5−トリアジンの乳白色粉末(収量2.60g,収率89%)を得た。
【0388】
次いで、アルゴン気流下、2,4−ジ(ビフェニル−4−イル)−6−{4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル}−1,3,5−トリアジン(1.47g,2.5mmol)、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(428mg,3.0mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(28.9mg,0.025mmol)、及びリン酸三カリウム(1.28g,6.0mmol)を取り、1,4−ジオキサン(25mL)及び水(6.0mL)に懸濁した。この混合物を25.5時間加熱還流した。放冷後、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)の精製を3回行うことで2,4−ジ(ビフェニル−4−イル)−6−{4−(4,6−ジメチルピリミジル)フェニル}−1,3,5−トリアジン(化合物 A−32)の白色固体(収量1.04g,収率74%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.60(s,6H),7.00(s,1H),7.42(brdd,J=7.4,7.4Hz,2H),7.52(brdd,J=7.4,7.4Hz,4H),7.70−7.76(m,4H),7.83(brd,J=8.6Hz,4H),8.67(brd,J=8.6Hz,2H),8.85−8,94(m,6H).
合成実施例−33
【0389】
【化180】
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アルゴン気流下、アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(4.23g,10mmol)、4,6−ジメチル−2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ピリミジン(3.41g,11mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(231mg,0.20mmol)、及び水酸化ナトリウム(1.21g,30mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(60mL)及び水(7.5mL)に懸濁した。この混合物を21.5時間加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧流去し、水(100mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。再結晶(トルエン)することで、合成中間体である2−{5−クロロ−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量4.49g,収率85%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.58(s,6H),6.98(s,1H),7.57−7.67(m,6H),7.84(brd,J=8.6Hz,2H),7.88(brs,1H),8.61(brd,J=8.6Hz,2H),8.74(brs,1H),8.77−8.82(m,4H),8.95(brs,1H).
次いで、アルゴン気流下、2−{5−クロロ−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(2.63g,5.0mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(1.91g,7.5mmol)、酢酸パラジウム(11.3mg,0.050mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(47.7mg,0.10mmol)、及び酢酸カリウム(1.48g,15mmol)を、1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁し、100℃で4時間撹拌した。放冷後、濾紙を用いた濾過により沈殿物を除去した。さらにクロロホルムで分液し、有機層を濃縮して粗固体を得た。この粗固体にヘキサンを添加して氷温まで冷却した後、固体を濾別し、減圧化で乾燥することで中間体である2−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量2.99g,収率97%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):1.45(s,12H),2.58(s,6H),6.96(s,1H),7.56−7.67(m,6H),7.90(brd,J=8.5Hz,2H),8.34−8.37(m,1H),8.59(brd,J=8.5Hz,2H),8.79−8.85(m,4H),9.13−9.18(m,2H).
次いで、2−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.85g,3.0mmol)、2−クロロ−4,6−ジメチルピリミジン(513mg,3.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(34.7mg,0.030mmol)、及びリン酸三カリウム(1.53g,7.2mmol)を取り、1,4−ジオキサン(20mL)及び水(7.2mL)に懸濁した。この混合物を23時間加熱還流した。放冷後、水(50mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で3回精製することで2−{5,4’−ジ[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−33)の白色固体(収量1.39g,収率78%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.59(s,6H),2.65(s,6H),6.97(s,1H)7.03(s,1H),7.56−7.68(m,6H),7.98(brd,J=8.6Hz,2H),8.63(brd,J=8.6Hz,2H),8.82−8.88(m,4H),9.00(brs,1H),9.17(brs,1H),9.78(brs,1H).
合成実施例−34
【0390】
【化181】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(70.0g,0.166mol)、9−フェナントレンボロン酸(38.6g,0.174mol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.83g,3.31mmol)を量り取り、4.0Mー水酸化ナトリウム水溶液(124mL,0.497mol)及びテトラヒドロフラン(1.0L)に懸濁した。この混合物を24時間加熱還流した。放冷後、水(550mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。再結晶(トルエン)することで、反応中間体である2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量78.9g、収率92%)を得た。
【0391】
次いで、アルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(9−フェナントリル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(3.64g,7.0mmol)、6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジメチルキノキサリン(2.39g,8.4mmol)、酢酸パラジウム(31.5mg,0.14mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(133.5mg,0.28mmol)、及びリン酸三カリウム(3.57g,16.8mmol)を量り取り、水(16.8mL)及び1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁した。この混合物を16.5時間加熱還流した。放冷後、水(70mL)を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで目的の4,6−ジフェニル−2−{3−[2−(2,3−ジメチルキノキサリン−6−イル)−5−(9−フェナントリル)]フェニル}−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量3.96g、収率88%)を得た。
【0392】
HーNMR(CDCl)δ(ppm):2.77−2.81(m,6H),7.53−7.77(m,10H),7.90(s,1H),7.99(brd,J=8.0Hz,1H),8.05(brd,J=8.0Hz,1H),8.11−8.21(m,3H),8.47(brs,1H),8.76−8.83(m,5H),8.86(brd,J=8.0Hz,1H),9.00(brs,1H),9.25(brs,1H).
合成参考例−4
【0393】
【化182】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(0.300g,0.49mmol)、2−ブロモ−6−メトキシピリミジン(0.111g,0.59mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(17.3mg,0.015mmol)、及び炭酸カリウム(0.207g,1.5mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(7.5mL)及び水(1.5mL)に懸濁した。この混合物を2時間加熱還流した。放冷後、水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メトキシピリジン−2−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−35)の白色固体(収量0.261g,収率90%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.4.13(s,3H),6.79(d,J=8.7Hz,1H)、7.54−7.83(m,12H)、7.87(s,1H)、7.94(d,J=8.7Hz,1H)、8.06−8.13(m,1H)、8.25(dd,J=1.8,4.9Hz,1H)、8.79−8.82(m,4H)、8.79(d,J=8.7Hz,1H)、8.82(d,J=8.7Hz,1H)、9.38(t,J=1.8Hz,1H)、9.56(t,J=1.8Hz,1H).
合成参考例−5
【0394】
【化183】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(1.50g,2.5mmol)、6−(4−クロロフェニル)−2−メトキシピリジン(0.659g,3.0mmol)、酢酸パラジウム(1.12mg,5.0μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(4.76mg,10.μmol)、及び炭酸カリウム(1.04g,7.5mmol)、を量り取り、テトラヒドロフラン(35mL)と水(7mL)を滴下し、懸濁液を得た。懸濁液を70℃で4時間加熱した。放冷後に水を加え、析出した固体を濾紙を用いて濾別し、水、メタノール、ヘキサンの順番で固体を洗浄した。得られた素体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製することで、目的の4,6−ジフェニル−2−[4’−(6−メトキシピリジン−2−イル)−5−(9−フェナントリル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量1.05g、収率64%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.4.03(s,3H)、6.74(d,J=8.6Hz,1H)、7.57−7.65(m,7H)、7.68−7.78(m,4H)、7.92(s,1H)、7.96(d,J=8.1Hz,2H)、8.00−8.07(m,4H)、8.11(t,J=1.7Hz,1H)、8.81−8.89(m,7H)、8.97(t,J=1.7Hz,1H)、9.20(t,J=1.7Hz,1H).
合成実施例−37
【0395】
【化184】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(1.35g,2.2mmol)、3−ブロモ−2−メチルピリジン(0.30mL,2.7mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(76.7mg,0.066mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(22mL)に懸濁した。この混合物に2.0M−炭酸カリウム水溶液(3.3mL,6.6mmol)を滴下した後に、70℃で13時間加熱した。放冷後、水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで2−[3−{3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル}]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−37)の白色固体(収量1.24g,収率97%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.2.72(s,3H),7.30(dd,J=4.6,7.4Hz,1H)、7.52−7.63(m,7H)、7.65−7.79(m,5H)、7.87(s,1H)、7.98(d,J=8.0Hz,1H)、8.00(d,J=8.3Hz,1H)、8.60(dd,J=1.8,4.9Hz,1H)、8.76(m,4H)、8.79(d,J=7.3Hz,1H)、8.85(d,J=8.2Hz,1H)、8.85(t,J=1.6Hz,1H)、8.97(t,J=1.6Hz,1H)
合成実施例−38
【0396】
【化185】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(1.15g,1.9mmol)、8−ブロモ−2−メチルキノリン(0.500g,2.3mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(65.2mg,0.056mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(19mL)に懸濁した。この混合物に2.0M−炭酸カリウム水溶液(2.8mL,5.6mmol)を滴下した後に、75℃で3時間加熱した。放冷後、メタノールを加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで4,6−ジフェニル−2−[3−(2−メチルキノリン−8−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−38)の白色固体(収量0.700g,収率60%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.2.79(s,3H),7.35(d,J=8.4Hz,1H)、 7.50−7.67(m,9H)、7.69−7.75(m,2H)、7.86(dd,J=1.4,8.1Hz,1H)、7.95(s,1H)、7.98(dd,J=1.6,5.1Hz,1H)、8.00(dd,J=1.4,4.4Hz,1H)、8.13(d,J=8.5Hz,1H)、8.27(t,J=1.7Hz,1H)、8.35(dd,J=1.0,8.3Hz,1H)、8.76−8.80(m,5H)、8.85(d,J=8.0Hz,1H)、8.99(t,J=1.7Hz,1H)、9.28(t,J=1.7Hz,1H).
合成実施例−39
【0397】
【化186】
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アルゴン気流下、2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(2.00g,4.6mmol)、(7,7−ジメチル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5−イル)ボロン酸(1.59g,5.5mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.159g,0.14mmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(23mL)に懸濁した。この混合物に2.0M−炭酸カリウム水溶液(6.9mL,14mmol)を滴下した後に、70℃で4時間加熱した。放冷後、メタノールを加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで2−[3−クロロ−5−(7,7−ジメチル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5−イル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量2.12g,収率79%)を得た。
【0398】
続いてアルゴン気流下、2−[3−クロロ−5−(7,7−ジメチル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5−イル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(2.00g、3.5mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(1.13g,4.4mmol)、酢酸パラジウム(23.0mg,0.10mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(97.6mg,0.21mmol)、及び酢酸カリウム(1.00g、10.mmol)を1,4−ジオキサン(17mL)に懸濁し、85℃で10時間加熱撹拌した。放冷後、濾紙を用いた濾過により沈殿物を除去し、有機層を濃縮した。さらにカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム)で精製することで中間体である2− [3−(7,7−ジメチル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル] −4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンの白色粉末(収量2.60g,収率85%)を得た。
【0399】
続いてアルゴン気流下、2− [3−(7,7−ジメチル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル] −4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.50g,2.2mmol)、5−ブロモ−2−メチルピリジン(0.457g,2.7mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(76.7mg,66μmol)を量り取り、テトラヒドロフラン(22mL)に懸濁した。この混合物に2.0M−炭酸カリウム水溶液(3.3mL,6.6mmol)を滴下した後に、70℃で13時間加熱した。放冷後、水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで2− [3−(7,7−ジメチル−7H−ベンゾ[c]フルオレン−5−イル)−5−(6−メチルピリジン−3−イル)フェニル] −4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−39)の黄白色固体(収量0.893g,収率63%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ. 1.62(s,6H)、2.67(s,3H)、7.33(d,J=8.0Hz,1H)、7.42(t,J=7.5Hz,1H)、7.48−7.63(m,9H)、7.71(t,J=7.7Hz,1H)、7.72(s,1H)、7.98(t,J=1.8Hz,1H)、8.01(dd,J=2.5,8.0Hz,1H)、8.07(d,J=7.6Hz,1H)、8.42(d,J=7.8Hz,1H)、8.78(brd,J=6.8Hz,4H)、8.91(d,J=8.8Hz,1H)、8.95(t,J=1.8Hz,1H)、9.02(d,J=2.0Hz,1H)、9.10(t,J=1.8Hz,1H).
合成参考例−6
【0400】
【化187】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(3.24g,5.3mmol)、6−(4−クロロフェニル)−2−(メチルチオ)ピリジン(1.50g,6.4mmol)、酢酸パラジウム(23.8mg,0.106mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(0.101g,0.21mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(53mL)と2.0M−炭酸カリウム水溶液(8mL)を滴下し、懸濁液を得た。懸濁液を100℃で4時間加熱した。放冷後、水を加え分液を行い、有機層を濃縮した。得られた素体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製することで、目的の4,6−ジフェニル−2−{4’−[(6−メチルチオ)ピリジン−2−イル]−5−(9−フェナントリル)ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量1.50g、収率41%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.2.13(s,3H)、7.54−7.78(m,8H)、7.92−8.12(m,10H)、8.23(d,J=8.5Hz,2H)、8.80−8.83(m,7H)、8.99(t,J=1.7Hz,1H)、9.20(t,J=1.7Hz,1H).
合成実施例−41
【0401】
【化188】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(1.17g,1.9mmol)、2−(5−クロロピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン(0.471g,2.3mmol)、酢酸パラジウム(8.53mg,38μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(36.2mg,76μmol)、及び炭酸カリウム(0.788g,5.7mmol)を取り、テトラヒドロフラン(25mL)と水(5mL)を滴下し、懸濁液を得た。懸濁液を70℃で4時間加熱した。放冷後、水を加え、析出した固体を濾別し、水、メタノール、ヘキサンで固体を洗浄した。さらに再結晶(トルエン)で精製することで、目的の4,6−ジフェニル−2−[4−{6’−メチル(1,1’−ビピリジン−5−イル)}−5−(9−フェナントリル)フェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量0.740g、収率59%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.2.79(s,3H)、7.54−7.66(m,8H)、7.69−7.79(m,6H)、7.92(s,1H)、8.01(d,J=7.6Hz,2H)、8.11(t,J=1.8Hz,1H)、8.80−8.84(m,6H)、8.89(d,J=8.3Hz,1H)、9.06(brs,1H)、9.22(t,J=1.8Hz,1H)、9.26(t,J=1.8Hz,1H).
合成実施例−42
【0402】
【化189】
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アルゴン気流下、4,6−ジフェニル−2−[5−(9−フェナントリル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(3.24g,5.3mmol)、1−(4−クロロフェニル)−3−メチルイソキノリン(1.50g,6.4mmol)、酢酸パラジウム(23.8mg,0.106mmol)、及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(0.101g,0.21mmol)を量り取り、1,4−ジオキサン(53mL)と2.0M−炭酸カリウム水溶液(8mL)を滴下し、懸濁液を得た。懸濁液を100℃で4時間加熱した。放冷後、水を加え分液を行い、有機層を濃縮した。得られた素体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製することで、目的の4,6−ジフェニル−2−{4’−[3−メチルピリジン−2−イル]−5−(9−フェナントリル)ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジンの白色固体(収量1.50g、収率41%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.2.83(s,3H)、δ.7.53−7.62(m,7H),7.64−7.75(m,5H),7.86−7.92(m,4H),7.96−8.02(m,3H),8.05(d,J=8.5Hz,1H),8.10(t,J=1.8Hz,1H),8.23(d,J=8.5Hz,1H),8.65(d,J=5.7Hz,1H),8.76−8.80(m,5H),8.84(d,J=8.3Hz,1H),8.95(s,1H),9.20(s,1H).
合成実施例−43
【0403】
【化190】
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アルゴン気流下、2,4−ジフェニル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(0.500g、1.1mmol)、8−クロロ−2−メチルキノリン(0.245g、1.4mmol)、酢酸パラジウム(7.74mg、35μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(32.8mg,69μmol)を1,4−ジオキサン(11mL)に懸濁し、70℃に加熱した。これに2.0M−リン酸三カリウム水溶液(1.7mL)をゆっくりと滴下した後、70℃に昇温し、1.5時間撹拌した。放冷後、白色固体をろ別した。得られた粗生成物を再結晶(トルエン)で精製し、目的物の2−[4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−4−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物 A−43)の白色固体(収量0.450g,収率87%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):δ.2.72(s,3H)、7.33(d,J=8.4Hz,1H)、7.56−7.65(m,7H)、7.82(d,J=7.6Hz,2H)、8.01(d,J=8.2Hz,2H)、8.11(d,J=8.4Hz,1H)、8.83(dd,J=1.5,7.7Hz,4H)、8.90(d,J=8.6Hz,2H)
合成実施例−44
【0404】
【化191】
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アルゴン気流下、2−ブロモフェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.50g、3.9mmol)、1−(4−クロロフェニル)−3−メチルイソキノリン(1.53g、4.6mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.134g、0.12mmol)をテトラヒドロフラン(39mL)に懸濁した。これに2.0M−炭酸カリウム水溶液(5.8mL)をゆっくりと滴下した後、70℃に昇温し、2時間撹拌した。放冷後、水を加え分液を行い、有機層を濃縮した。得られた素体をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:ヘキサン)で精製することで、目的の4,6−ジフェニル−2−[4’−(3−メチルイソキノリン−1−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン(化合物 A−44)の白色固体(収量1.18g,収率58%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.58(s,3H),7.68−7.82(m,9H),7.68(t,J=7.8Hz,1H),7.85(d,J=9.0Hz,2H),7.87(d,J=8.3Hz,2H),8.50(d,J=8.3Hz,2H),8.80−8.84(m,6H),9.19(s,1H).
以下に示す試験例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。また、用いる化合物の構造式と略称を以下に示す。
【0405】
【化192】
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【0406】
【化193】
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素子実施例−1
基板には、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、図1に示す断面を有する発光面積4mmの有機電界発光素子を作製した。
【0407】
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。
【0408】
その後、当該ガラス基板上に有機化合物層として、正孔注入層2、電荷発生層3、正孔輸送層4、発光層5、電子輸送層6、及び電子注入層7をいずれも抵抗加熱方式により順次成膜し、その後陰極層8を成膜した。
【0409】
正孔注入層2としては、昇華精製したHILを45nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.15nm/秒)した。
電荷発生層3としては、昇華精製したHATを5nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.025nm/秒)した。
正孔輸送層4としては、HTLを30nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.15nm/秒)した。
発光層5としては、EML−1とEML−2を95:5(重量比)の割合で20nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.18nm/秒)した。
電子輸送層6としては、本発明の合成実施例−1で合成した2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−1)を30nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.15nm/秒)した。
電子注入層7としては、昇華精製したLiqを0.45nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.005nm/秒)した。
最後に、ITOストライプと直行するようにメタルマスクを配し、陰極層8を成膜した。
陰極層8は、銀マグネシウム(重量比、銀/マグネシウム=1/10)を80nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.5nm/秒)し、さらにその次に銀を20nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.2nm/秒)することで、2層構造とした。
【0410】
それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK)で測定した。さらに、この素子を酸素及び水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと前記成膜基板エポキシ型紫外線硬化樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いた。
【0411】
参考例−1
素子実施例−1の電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−1)に代えて、ETL−1を用いた以外は、素子実施例−1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0412】
参考例−2
素子実施例−1の電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−1)に代えて、ETL−3を用いた以外は、素子実施例−1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0413】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、及び電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を800cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が30%減じた時の時間を素子寿命(h)として、以下に示した。
【0414】
【表1】
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表1より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、初期特性が同等で、寿命特性に優れることが分かった。
【0415】
素子実施例−2
素子実施例−1の正孔注入層2、正孔輸送層4、発光層5、及び電子注入層7において、膜厚をそれぞれ、40nm、25nm、25nm、及び0.5nmにした。また、電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−1)に代えて、合成実施例−9で合成した2−[4,4’’−ビス(6−メチルピリジン−2−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−9)を用いた以外は、素子実施例−1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0416】
参考例−3
素子実施例−2の電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(6−メチルピリジン−2−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−9)に代えて、ETL−1を用いた以外は、素子実施例−2と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0417】
参考例−4
素子実施例−2の電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(6−メチルピリジン−2−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−9)に代えて、ETL−4を用いた以外は、素子実施例−2と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0418】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を1200cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が50%減じた時の時間を素子寿命(h)として、以下に示した。
【0419】
【表2】
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表2より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、初期特性が同等で、寿命特性に優れることが分かった。
【0420】
素子実施例−3
素子実施例−2の電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(6−メチルピリジン−2−イル)−1,1’;3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−9)に代えて、合成実施例−10で合成した4,6−ジフェニル−2−{5−(9−フェナントリル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジン(A−10)を用いた以外は、素子実施例−2と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0421】
参考例−5
素子実施例−3の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−{5−(9−フェナントリル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジン(A−10)に代えて、ETL−2を用いた以外は、素子実施例−3と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0422】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を800cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が30%減じた時の時間を素子寿命として、以下に示した。
【0423】
【表3】
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表3より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、同等の初期特性で、寿命特性に優れることが分かった。
【0424】
素子実施例−4
素子実施例−1の正孔注入層2、正孔輸送層4、電子輸送層6、電子注入層7において、膜厚をそれぞれ、20nm、25nm、45nm、1.0nmにした。
【0425】
また、発光層5においてEML−3とEML−2を97:3(重量比)の割合で35nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.18nm/秒)した。
【0426】
また、電子輸送層6において、本発明の合成実施例−12で合成した4,6−ジフェニル−2−[4−(6−メチルピリジン−2−イル)−3’−(9−フェナントリル)−1,1’−ビフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン(A−12)を45nmの膜厚で真空蒸着(蒸着速度0.25nm/秒)した。
【0427】
参考例−6
素子実施例−4の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[4−(6−メチルピリジン−2−イル)−3’−(9−フェナントリル)−1,1’−ビフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン(A−12)に代えて、ETL−2を用いた以外は、素子実施例−4と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0428】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を1200cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が50%減じた時の時間を素子寿命(h)として、以下に示した。
【0429】
【表4】
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表4より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、寿命特性に優れることが分かった。
【0430】
素子実施例−5
素子実施例−1の正孔注入層2、正孔輸送層4、発光層5、電子注入層7において、膜厚をそれぞれ、65nm、10nm、25nm、0.5nmにした。また、電子輸送層6において、合成実施例−28で合成した4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)を用いた以外は、素子実施例−1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0431】
素子実施例−6
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−29で合成した4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−2−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−29)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0432】
素子実施例−7
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−27で合成した2−{3−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)}−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−27)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0433】
素子実施例−8
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−31で合成した4,6−ビス(ビフェニル−4−イル)−2−[4’−(4,6−ジメチルピリミジル)ビフェニル−4−イル]−1,3,5−トリアジン(A−31)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0434】
素子実施例−9
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−32で合成した2,4−ジ(ビフェニル−4−イル)−6−[4−(4,6−ジメチルピリミジル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−32)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0435】
素子実施例−10
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−5で合成した2−{4−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−5)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0436】
素子実施例−11
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−22で合成した2−[4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−22)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0437】
素子実施例−12
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−18で合成した2−[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−18)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0438】
素子実施例−13
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−5で合成した2−{4−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−5)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0439】
素子実施例−14
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、合成実施例−10で合成した4,6−ジフェニル−2−{5−(9−フェナントリル)−4’−[2−(4,6−ジメチルピリミジル)]ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジン(A−10)を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0440】
参考例−7
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、ETL−5を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0441】
参考例−8
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、ETL−6を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0442】
参考例−9
素子実施例−5の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[3−(6−メチルピリジン−3−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−28)に代えて、ETL−2を用いた以外は、素子実施例−5と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0443】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を800cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が30%減じた時の時間を素子寿命(h)として、以下に示した。
【0444】
【表5】
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表5より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、初期特性が同等で、寿命特性に優れることが分かった。
【0445】
素子実施例−15
素子実施例−1のEML−1とEML−2を93:7(重量比)の割合にし、電子輸送層6において、2−[4,4’’−ビス(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1’’−テルフェニル−5’−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−1)に代えて、合成実施例−19で合成した2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(A−19)を用いた以外は、素子実施例−1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0446】
素子実施例−16
素子実施例−15の電子輸送層6において、2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(A−19)に代えて、合成実施例−11で合成した2−[5−(9−アントラセニル)−4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−11)を用いた以外は、素子実施例−15と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0447】
参考例−10
素子実施例−15の電子輸送層6において、2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(A−19)に代えて、ETL−7を用いた以外は、素子実施例−15と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0448】
参考例−11
素子実施例−15の電子輸送層6において、2−[5−(9−アントラセニル)−4’−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)ビフェニル−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−19)に代えて、ETL−8を用いた以外は、素子実施例−15と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0449】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を800cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が30%減じた時の時間を素子寿命として、以下に示した。
【0450】
【表6】
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表6より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、初期特性が同等で、寿命特性に優れることが分かった。
【0451】
素子実施例−17
素子実施例−15の電子輸送層6において、2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(A−19)に代えて、合成実施例−37で合成した2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)を用いた以外は、素子実施例−15と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0452】
素子実施例−18
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、合成実施例−12で合成した4,6−ジフェニル−2−[4−(6−メチルピリジン−2−イル)−3’−(9−フェナントリル)−1,1’−ビフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン(A−12)を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0453】
素子実施例−19
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、合成実施例−38で合成した4,6−ジフェニル−2−[3−(2−メチルキノリン−8−イル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(A−38)を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0454】
参考例−12
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、ETL−5を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0455】
参考例−13
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、ETL−2を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0456】
参考例−14
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、ETL−9を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0457】
参考例−16
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、合成参考例−5で合成した4,6−ジフェニル−2−[4’−(6−メトキシピリジン−2−イル)−5−(9−フェナントリル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン(A−36)を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0458】
参考例−17
素子実施例−17の電子輸送層6において、2−{3−[3−(2−メチルピリジル)−5−(9−フェナントリル)フェニル]}−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(A−37)に代えて、合成参考例−6で合成した4,6−ジフェニル−2−{4’−[(6−メチルチオ)ピリジン−2−イル]−5−(9−フェナントリル)ビフェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジン(A−40)を用いた以外は、素子実施例−17と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0459】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を800cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が10%減じた時の時間を素子寿命として、以下に示した。
【0460】
【表7】
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表7より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、寿命特性に優れることが分かった。
【0461】
素子実施例−20
素子実施例−15の電子輸送層6において、2,4−ビス[4−(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)−1,1’:3’,1”−テルフェニル−5’−イル]−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(A−19)に代えて、合成実施例−41で合成した4,6−ジフェニル−2−{4−[6’−メチル(1,1’−ビピリジン−5−イル)]−5−(9−フェナントリル)フェニル−3−イル}−1,3,5−トリアジン(A−41)を用いた以外は、素子実施例−15と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0462】
参考例−15
素子実施例−20の電子輸送層6において、4,6−ジフェニル−2−[4−(6−メチルピリジン−2−イル)−3’−(9−フェナントリル)−1,1’−ビフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジン(A−41)に代えて、ETL−2を用いた以外は、素子実施例−20と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
【0463】
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、電流効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の輝度半減時間を測定した。また、初期輝度を800cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定した。輝度(cd/m)が25%減じた時の時間を素子寿命として、以下に示した。
【0464】
【表8】
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表8より、本発明の有機電界発光素子は、参考例に比べて、寿命特性に優れることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0465】
本発明の環状アジン化合物を含有する電子輸送層又は電子注入層を有する有機電界発光素子は、既存材料に比較して長時間の駆動が可能であり、また発光効率にも優れ、燐光発光材料を用いた様々な有機電界発光素子への適用が可能である。特に、フラットパネルディスプレイなどの用途以外にも、低消費電力が求められる照明等への利用が可能である。
【符号の説明】
【0466】
1.ITO透明電極付きガラス基板
2.正孔注入層
3.電荷発生層
4.正孔輸送層
5.発光層
6.電子輸送層
7.電子注入層
8.陰極層
図1
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