特許第6375440号(P6375440)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6375440タッチキーのオフ切り換えが単純化されたポータブルタッチ物体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6375440
(24)【登録日】2018年7月27日
(45)【発行日】2018年8月15日
(54)【発明の名称】タッチキーのオフ切り換えが単純化されたポータブルタッチ物体
(51)【国際特許分類】
   G04G 21/08 20100101AFI20180806BHJP
   G04G 21/00 20100101ALI20180806BHJP
   G04C 3/00 20060101ALI20180806BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20180806BHJP
【FI】
   G04G21/08 Z
   G04G21/00 304Z
   G04C3/00 B
   H04M1/00 R
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-503843(P2017-503843)
(86)(22)【出願日】2015年7月16日
(65)【公表番号】特表2018-508009(P2018-508009A)
(43)【公表日】2018年3月22日
(86)【国際出願番号】EP2015066316
(87)【国際公開番号】WO2016012349
(87)【国際公開日】20160128
【審査請求日】2017年1月23日
(31)【優先権主張番号】14178356.3
(32)【優先日】2014年7月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】グアンテル,ジャン−シャルル
(72)【発明者】
【氏名】エック,パスカル
(72)【発明者】
【氏名】フォイティ,ジャン−ニコラ
【審査官】 深田 高義
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第01284450(EP,A2)
【文献】 欧州特許出願公開第02086211(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0141381(US,A1)
【文献】 特表2013−536507(JP,A)
【文献】 特開2000−322199(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 21/08
G04C 3/00
G04G 21/00
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを形成しており風防(107)によって閉じられフレーム(105)によって形成されたケースを有する携行可能な物(100)であって、
前記ハウジング内に電子モジュール(106)が配置され、
前記電子モジュールは、当該電子モジュールと相互作用する複数のタッチパッド(115)からなるタッチパッド群を少なくとも1つ有する制御手段(111)と連係しており、
各タッチパッドは、前記ケースの1つの表面上に配置されており、
前記電子モジュールは、少なくとも前記タッチパッドをアクティブ化可能であるような第1の動作モードと、及び少なくとも前記タッチパッドがアクティブ化可能ではないような第2の動作モードとで動作するようにプログラムされており、
すべての前記タッチパッドの同時アクティブ化前記電子モジュールによる検出の後に、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生することを特徴とする携行可能な物。
【請求項2】
前記タッチパッド(115)のアクティブ化は、前記タッチパッドによって把握される電場の乱れを発生させる物体との接触によって発生する
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項3】
前記電場の乱れを発生させる物体は、体積を有する水である
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項4】
前記タッチパッド(115)のアクティブ化は、抵抗の影響によって物体を発生させることによって加えられた圧力によって発生する、物体が与える圧力によって発生する
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項5】
タッチパッド(115)のアクティブ化は、圧電効果によって前記タッチパッド上に電圧を発生させる、物体が与える圧力によって発生する
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項6】
前記タッチパッド(115)のアクティブ化は、タッチパッドの光学的な乱れを発生させる、物体が与える圧力によって発生する
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項7】
スクリーン(215)によって閉じられハウジング(204)を形成しておりフレーム(205)によって形成されたケース(203)を有する携行可能な物(200)であって、
前記ハウジング(204)内には電子モジュール(206)が配置されており、
前記スクリーンは、前記電子モジュールと連係して前記電子モジュールと相互作用する制御手段(211)を形成している電気検出グリッド(219)に関連づけられた風防(217)を有し、
前記電子モジュールは、少なくとも前記スクリーンの電気検出グリッドがアクティブ化されている第1の動作モードと、及び少なくとも前記スクリーンの電気検出グリッドが非アクティブ化されている第2の動作モードとで動作するようにプログラムされており、
少なくとも所定数のアクティブ化された領域(Zi、Zi’)の前記電子モジュールによる検出の後に、前記第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生し、
前記所定数のアクティブ化領域(Zi)の数は、少なくとも1つの手の指の数であり、
ユーザーの1つの手Mの全体が前記スクリーン上に置かれることにより、前記アクティブ化領域(Zi)がアクティブ化される
ことを特徴とする携行可能な物。
【請求項8】
前記スクリーンは、静電容量性タイプのスクリーンであり、前記アクティブ化は、電場の乱れを発生させる物体によって達成される
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項9】
前記スクリーン(215)は、抵抗性タイプのスクリーンである
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項10】
前記スクリーン(215)は、光学的タイプのスクリーンである
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項11】
前記スクリーン(215)は、圧電タイプのスクリーンである
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項12】
前記電場の乱れを発生させる物体は、体積を有する水である
ことを特徴とする請求項に記載の携行可能な物。
【請求項13】
前記第1の動作モードは、前記電子モジュール(206)がアクティブであるような通常の動作モードであり、
前記第2の動作モードは、前記電子モジュール(206)が非アクティブであるようなスタンバイ動作モードである
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の携行可能な物。
【請求項14】
前記第1の動作モードは、前記携行可能な物がアクティブであるような通常の動作モードであり、
前記第2の動作モードは、前記携行可能な物のパワーがオフであるような動作モードである
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の携行可能な物。
【請求項15】
前記第1の動作モードは、前記電子モジュールのクロノグラフ機能が非アクティブであるような通常の動作モードであり、
前記第2の動作モードは、前記クロノグラフ機能がアクティブであるような動作モードである
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の携行可能な物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風防によって閉じられハウジングを形成しているケースを有する携行可能な物であって、このハウジング内に、制御手段と連係している電子モジュールが配置されているものに関する。この制御手段は、複数のタッチキーからなるタッチキー群を少なくとも1つ有する。
【背景技術】
【0002】
電子腕時計1のような携行可能な物が知られている。このような電子腕時計は、図1に示してあり、裏蓋及び風防7によって閉じられケース中間部5によって形成されたケース3を有する。表示手段9は、風防の下に配置されている。
【0003】
このような電子腕時計は、制御手段と連係する電子モジュールを有する。制御手段は、複数のタッチキー11からなるタッチキー群を少なくとも1つ有する。
【0004】
一般的には、このようなタッチキーを備えた腕時計において、タッチシステムをオフにすることができることが望まれている。これによって、エネルギーを節約したり、キーの1つとの単純な接触を防いだりする。このような接触によって、腕時計が意図しない動作をしてしまう。例えば、表示が変更されたり、プログラムが改変されたりもする。実際に、例えば、静電容量性のタイプの、タッチキーは、あらゆる接触をも検出するために2Hz〜100Hzの周波数で恒久的に走査する。したがって、この恒久的な走査によって、エネルギーを消費してしまう。
【0005】
したがって、タッチキーは、ボタン13によってオンにされる。このボタン13は、竜頭であることができる。
【0006】
タッチキーのスイッチをオフにするために、例えば、図2に示すように、特定のパワーオフシーケンスにタイムアウト期間を導入することができる。すなわち、所定の時限中にどのキーもアクティブ化されない場合、オフへの切り換えが発生したり、あるいはパワーオフボタンが機能する。
【0007】
しかし、特定のパワーオフ操作の課題の1つは、この操作をユーザーが覚えている必要があるということである。
【0008】
また、タイムアウトの課題は、まさにタイムアウトまでの持続時間である。これによって、未使用のシステムが数秒間オンにされ、したがって、望まないのにアクティブ化されたままであることがありうる。
【0009】
ボタンの手法の課題の1つは、実行される動作がプログラムにおけるいずれからも同じであるように動作するように、特定のボタンを有することが必要になるということである。しかし、専用のボタンは、携行可能な物のケースのデザインを複雑にしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、タッチインタフェースを非常に単純にオフにすることができる携行可能な物を提供することを提案することによって、従来技術の課題を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このために、本発明は、ハウジングを形成しており風防によって閉じられるケース中間部と、及び裏蓋とによって形成されたケースを有する携行可能な物に関する。前記ハウジング内に電子モジュールが配置され、前記電子モジュールは、当該電子モジュールと相互作用する複数のコンタクトパッドからなるコンタクトパッド群を少なくとも1つ有する制御手段と連係しており、各コンタクトパッドは、前記ケースの1つの表面上に配置されている。前記電子モジュールは、少なくとも前記コンタクトパッドをアクティブ化可能であるような第1の動作モードと、及び少なくとも前記コンタクトパッドがアクティブ化可能ではないような第2の動作モードとで動作するようにプログラムされており、少なくとも所定数の前記コンタクトパッドの同時のアクティブ化の前記電子モジュールによる検出の後に、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生し、アクティブ化されたタッチパッドは、ランダムに選択される。
【0012】
本発明の利点は、第1の動作モードから第2の動作モードへと変化させるために、付加的な特定のボタン又はタイムアウト期間を必要としないことである。
【0013】
第1の好ましい実施形態において、第1の動作モードから第2の動作モードへと変化させるのに必要な所定数のアクティブ化コンタクトパッドの数は、存在するコンタクトパッドの数の50%以上である。
【0014】
第2の好ましい動作モードにおいて、第1の動作モードから第2の動作モードへと変化させるのに必要な所定数のアクティブ化コンタクトパッドの数は、存在するコンタクトパッドの総数と等しい。
【0015】
第3の好ましい実施形態において、前記タッチパッドのアクティブ化は、タッチパッドによって把握される電場の乱れを発生させる物体との接触によって発生する。
【0016】
第5の好ましい実施形態において、前記電場の乱れを発生させる物体は、体積を有する水である。
【0017】
第6の好ましい実施形態において、前記タッチパッドのアクティブ化は、抵抗の影響によってタッチパッドにおいて電圧を発生させる物体によって与えられる圧力によって発生する。
【0018】
第7の好ましい実施形態において、タッチパッドのアクティブ化は、圧電効果によってタッチパッドに電圧を発生させる、物体によって与えられる圧力によって発生する。
【0019】
別の好ましい実施形態において、タッチパッドのアクティブ化は、タッチパッドの光学的な乱れを発生させる、物体によって与えられる圧力によって発生する。
【0020】
本発明は、さらに、スクリーンによって閉じられハウジングを形成しておりフレームによって形成されたケースを有する携行可能な物に関する。前記ハウジング内には電子モジュールが配置されており、前記スクリーンは、前記電子モジュールと連係して前記電子モジュールと相互作用する制御手段又は接点を形成している電気検出グリッドに関連づけられた風防を有する。前記電子モジュールは、少なくとも前記スクリーンがアクティブ化されている第1の動作モードと、及び少なくとも前記スクリーンが非アクティブ化されている第2の動作モードとで動作するようにプログラムされており、少なくとも所定数のアクティブ化されたランダム領域の前記電子モジュールによる検出の後に、前記第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生する。
【0021】
第1の好ましい実施形態において、所定数のアクティブ化領域の数は、3以上である。
【0022】
第2の好ましい実施形態において、所定数のアクティブ化領域の数は、1つの手の指の数以上である。
【0023】
第3の好ましい実施形態において、スクリーンは、静電容量性タイプのスクリーンであり、アクティブ化は、電場の乱れを発生させる物体によって行われる。
【0024】
第4の好ましい実施形態において、スクリーンは、抵抗性タイプのスクリーンである。
【0025】
第5の好ましい実施形態において、スクリーンは光学的タイプのスクリーンである。
【0026】
別の好ましい実施形態において、スクリーンは、圧電タイプのスクリーンである。
【0027】
別の好ましい実施形態において、電場の乱れを発生させる物体は、体積を有する水である。
【0028】
別の好ましい実施形態において、第1の動作モードは、電子モジュールがアクティブであるような通常の動作モードであり、第2の動作モードは、電子モジュールが非アクティブであるようなスタンバイ動作モードである。
【0029】
別の好ましい実施形態において、第1の動作モードは、携行可能な物がアクティブであるような通常の動作モードであり、第2の動作モードは、携行可能な物のパワーがオフであるような動作モードである。
【0030】
別の好ましい実施形態において、第1の動作モードは、電子モジュールのクロノグラフ機能が非アクティブであるような通常の動作モードであり、第2の動作モードは、クロノグラフ機能がアクティブであるような動作モードである。
【0031】
添付図面に示されておりもっぱら例(これに制限されない)として与えられる本発明の少なくとも1つの実施形態についての下記の詳細な説明を読むことで、本発明の目的、利点及び特徴をより明確に理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】従来技術に係る携行可能な物を示している。
図2】従来技術に係る携行可能な物を示している。
図3】携行可能な物の第1の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図4】携行可能な物の第1の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図5】携行可能な物の第1の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図6】携行可能な物の第1の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図7】本発明に係る携行可能な物の第2の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図8】本発明に係る携行可能な物の第2の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図9】本発明に係る携行可能な物の第2の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
図10】本発明に係る携行可能な物の第2の実施形態を示しており、本発明にしたがって携行可能な物に対して行われる操作を示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は、腕時計のような携行可能な物の少なくともタッチキーによって、オフに切り換え/非アクティブ化するための単純な操作を提供するという創造性のある概念から発展したものである。
【0034】
図3及び4に示す第1の実施形態において、本発明に係る携行可能な物100を示している。この携行可能な物100は、ここでは腕時計であり、ケース103を有する。このケース103は、風防107によって閉じられるフレーム105によって形成されている。このフレームは、2つの部品によって形成することができる。例えば、ケース中間部であり、腕時計の例において、このケース中間部に裏蓋が固定される。風防によって閉じられたフレーム105は、ハウジング104を形成しており、このハウジング104内に、電子モジュール106が配置される。この電子モジュールは、例えば、電池によってパワー供給され表示手段109と通信しセンサーとも通信するマイクロコントローラを有する。
【0035】
電子モジュールは、さらに、タッチ制御手段である制御手段111と連係している。
【0036】
もちろん、制御手段は、さらに、少なくとも1つの押しボタン113を有することができる。
【0037】
本発明によると、電子モジュールは、タッチ制御手段111がアクティブであるような第1の動作モードと、及びタッチ制御手段111が非アクティブであるような第2の動作モードとで動作するようにプログラムされる。
【0038】
この制御手段111は、電子モジュール106と相互作用するように用いられる複数のタッチキーを有する。これらのタッチキーは、ケース内に配置される。すなわち、フレーム又は風防内に配置される。例えば、内面上に配置される。タッチキーがフレーム105内に配置されている場合、フレームは、用いられる技術に応じて適切な材料で作られていなければならない。例えば、静電容量性タッチキーの場合には、電極を担持する材料は、電気的に絶縁されていなければならない。腕時計の場合には、タッチキーの位置は、ケース中間部、ベゼルとしてはたらく部分内、又は風防内であることができる。
【0039】
静電容量性技術を用いるタッチキーは、導電性電極の形態で配置される。この導電性電極は、透明であっても透明でなくてもよく、例えば、風防、ベゼル又はケース中間部の下/上に配置される。これらのタッチキーは、導電性のタッチパッド115の形態である。これによって、パッドが配置されている領域にユーザーが自身の指を置いたときに、電場の変化が発生する。この電場の変化によって、静電容量が変化する。電子モジュール106は、指の存在を示すこの静電容量の変化を検出し解釈する。
【0040】
好ましいことに、本発明によると、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が、所定数のパッド115を同時にアクティブ化することによって発生する。これらのパッド115のアクティブ化は、軽いタッチ、押し、又はパッド115をアクティブ化させるユーザーによる任意の動作であることができる。
【0041】
第1の動作モードから第2の動作モードへと変化するように同時にアクティブ化される所定数のパッド115は、携行可能な物に対して行われる任意の既存の動作とは明確に異なるように選択される。
【0042】
この点に関して、コンタクトパッド115の少なくとも半分が同時にアクティブ化されているときに、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生すると想定する。
【0043】
例えば、7つのタッチキー、風防の周部における6つのコンタクトパッド及び中央のコンタクトパッドを有するTissot T-Touch(登録商標)の腕時計の場合、少なくとも3つのパッドが同時にアクティブ化されているときに、第1の動作モードから第2の駆動への変化が発生することができる。この動作は基本的な動作とは非常に異なる。なぜなら、この腕時計のプログラミングによって各機能にパッドを割り当て、したがって、いくつかのパッドに対して同時に圧力を与えないからである。同時にアクティブ化されるこれらの3つのキーは、図5に示すように、親指又は2つの指(D)を用いることによってアクティブ化することができる。図5においては、少なくとも4つのパッドT1、T2、T3、T4がアクティブ化している様子を示している。
【0044】
好ましくは、パッド115のすべてがユーザーによって同時にアクティブ化されているときに、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生する。通常、7つのコンタクトパッドを有するTissot T-Touch(登録商標)の腕時計の場合、図6に示すように風防上に手Mを置くことによってすべてのパッド115がアクティブ化する。
【0045】
このタイプの動作の利点、すなわち、手Mを風防108上に置いて第1の動作モードから第2の動作モードへの変化を開始させることの利点は、単純であるということである。なぜなら、ユーザーの側における特定の目標とされる行為を必要としないからである。実際に、ユーザーが自身の手Mを風防に置き、すべてのパッドのアクティブ化が検出され、これによって、第1の動作モードから第2の動作モードへと変化する。
【0046】
もちろん、抵抗性、圧電性又は光学的な技術をタッチキーに用いることを想到することができる。
【0047】
したがって、抵抗性の技術を用いる場合、携行可能な物の表面のうちの1つは、導電層及び下側が導電性(抵抗性ITO)であるようなプラスチックフィルムを局所的に有することができる。携行可能な物の表面及びプラスチックフィルムは、微視的なスペーサーによって互いに離間するように保持される。操作の間に、2つの導電性面のうちの1つにおいて電流が誘導される。ユーザーがスタイラスの先端(又は指)を用いてスクリーンに触れると、与えられた圧力によって、2つの電気的にパワー供給された面の間の接触が始まる。
【0048】
圧電技術の場合には、検出グリッドが、ユーザーが加えた圧力、すなわち、応力、を電気信号へと変換するように構成している。タッチキーに対する圧力は、応力を発生させ、これは、電気信号に変換される。この電気信号を検出すると位置の判断が可能になる。
【0049】
光学的技術の場合には、検出グリッドは、光学的技術、すなわち、光学アレイ、を用いる。ユーザーがタッチキーに加えた圧力によって、キーの局所的な変形が発生する。この変形によって、光学アレイが改変される。この改変が検出され位置特定されて、位置情報が取り出される。
【0050】
図7及び8に示す第2の実施形態において、本発明に係る携行可能な物200を示している。この携行可能な物200は、ここにおいて移動体電話やタブレットであり、ケース203を有する。このケース203は、風防207によって閉じたフレーム205を有する。風防によって閉じたフレーム205は、ハウジング204を形成しており、このハウジング204内に、電子モジュール206が配置される。電子モジュール206は、例えば、マイクロプロセッサーを有し、これは、電池によってパワー供給され、表示手段209や可能性のあるセンサーと通信する。
【0051】
電子モジュールは、さらに、タッチ制御手段である制御手段211と連係している。
【0052】
もちろん、制御手段は、さらに、少なくとも1つの押しボタン213を有することができる。
【0053】
制御手段211は、電子モジュールと相互作用するように用いられるタッチスクリーン215である。タッチスクリーン21は、一般的には、電気検出グリッド219に関連づけられたガラス又は高分子プレート217によって形成されている。この種のタッチスクリーンは、静電容量性技術又は抵抗性技術を用いることができる。また、アプリケーションに依存して、光学又は圧電のような他の技術を用いることができる。
【0054】
抵抗性のスクリーンは、表面が導電性(抵抗性ITO)であるガラスプレートによって形成されている。ガラスプレートは、下側が導電性(抵抗性ITO)であるプラスチックフィルムで被覆されている。これらの2つの層は、微視的なスペーサーによって互いに離れて保持される。引っ掻き(例、スタイラスの先端によるもの)を防ぐために、付加的な表面層を加えることができる。操作の間に、2つの導電性面のうちの1つにおいて電流が誘導される。スタイラスの先端(又は指)を用いてユーザーがスクリーンに触れると、与えられた圧力によって、2つの電気的にパワー供給された面どうしが接触し始める。他の導電性面の電極端子における電圧の測定によって、指又はスタイラスの位置を判断することが可能になる。座標を判断すると、システムによるソフトウェア処理が開始し、どの領域がアクティブ化されたのかを判断する。
【0055】
静電容量性スクリーンにおいて、ガラス又は他の任意の電気的に絶縁材によって形成されたプレート上に、導電性層、例えば、インジウムベースの層が配置され、そして、タッチパッドアレーを構成する。ユーザーの指の存在によって、空間における電場線の分布が変わる。これは、様々なタッチパッドの静電容量の変化に対応するものである。タッチパッドの静電容量の変化は、一定間隔で測定され、電子モジュールによって解釈される。これから、この電子モジュールがユーザーの指の位置を推定する。
【0056】
圧電技術の場合には、検出グリッドは、ユーザーが与えた圧力、すなわち、応力、を電気信号へと変換するように構成している。スクリーンの可撓性面に対する圧力によって、応力が発生し、これは、電気信号に変換される。
【0057】
光学的技術の場合には、検出グリッドは、光学的技術、すなわち、光学アレイを用いる。スクリーン上のユーザーが与えた圧力によって、スクリーンの局所的な変形が発生する。この変形によって、光学アレイが改変する。この改変が検出されて位置特定されて、位置情報が取り出される。
【0058】
好ましいことに、本発明によると、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が、タッチスクリーン215上において、所定数のアクティブ化領域Ziを検出することによって発生する。スクリーン215上のこれらの領域Ziのアクティブ化は、軽いタッチ、タップ、又はタッチスクリーン215のアクティブ化を可能にするユーザーによる任意の操作であることができる。
【0059】
第1の動作モードから第2の動作モードへと変化するように同時にアクティブ化された所定数の領域Ziは、携行可能な物200上で行われるいずれの既存の操作とは明確に異なるように選択される。
【0060】
この点に関して、少なくとも3つの領域Z1、Z2、Z3が図9に示すように同時に検出されたときに、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生すると想定される。実際に、現状のスマートフォンの場合、最も一般的なマルチタッチ機能は、2つの指を同時に用いて、画像やオブジェクトを操作して、これによって、例えば、それを拡大したり回転させたりする。好ましくは、5つの領域(Zi)が同時に検出されたときに(図示せず)、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生すると想定される。したがって、このことは、ユーザーがスクリーン上に1つの手の指を置いて、あるモードから別のモードへと変化させることを意味する。
【0061】
より好ましくは、5より大きい数の領域Ziが同時にアクティブ化されたときに、すなわち、図10に示すようにユーザーの手Mの全体が前記スクリーン上に置かれたときに、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が発生すると想定される。
【0062】
このような操作の利点、すなわち、スクリーン上に手を置いて第1の動作モードから第2の動作モードへの変化を開始させることの利点は、単純であることである。なぜなら、ユーザーの側において、特定の目標とされる行為を必要としないからである。対角線の画面大きさが約4〜5インチ(8〜13cm)であるような最新世代の移動体電話の場合には、タッチキーの半分のアクティブ化は、スクリーン上に手を置くことによって達成される。すなわち、非常に単純な操作によって達成される。
【0063】
第1の実施形態において、第1の動作モードは、タッチキーによってユーザーが機能を用いたり腕時計をセッティングすることが可能になるような通常の動作モードである。また、第2の動作モードは、タッチキーが非アクティブであり、したがって、エネルギーが節約され望まない動作が防がれるような経済的動作モードである。
【0064】
第2の実施形態において、第1の動作モードは、特定機能が非アクティブであるような動作モードである。また、第2の動作モードは、特定の機能がアクティブになるような動作モードである。実際に、カウントダウン又はクロノグラフの機能のようないくつかの単純な機能の場合、その機能のアクティブ化の間に時間を無駄にすることを回避するためにクイックスタートが必要である。
【0065】
第1及び第2の実施形態の変形実施形態において、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が、特定の状態において自動的に発生することを想到することができる。実際に、特定の状態において、タッチキーのアクティブ化又は複数の圧力の検出は、風防又はスクリーン上にてユーザーが実際に行動せずに検出することができる。例えば、静電容量性キーや静電容量性タッチスクリーンを用いるタッチスクリーンの静電容量性技術は、水の影響を受けやすい。このことは、静電容量性キーや静電容量性タッチスクリーンを用いるタッチガラスを備える携行可能な物が水に浸された場合、風防又はタッチスクリーンのタッチキーは、遅かれ早かれいずれアクティブ化されることを意味している。そして、この電子モジュールは、風防又はスクリーン上にユーザーが自身の手を置いていることを想定し、これによって、第1の動作モードから第2の動作モードへの変化が開始される。
【0066】
この変形実施形態は、好ましいことに、水泳をする人が水に入るときにクロノグラフ機能が開始するようなソリューションを可能にする。ここで、水が、タッチガラスの静電容量性キーをアクティブ化する。このことによって、クロノグラフ機能の発動が促進される。
【0067】
この変形実施形態は、携行可能な物が水中にあると携行可能な物のパワーをオフにする機能をアクティブ化するような別のソリューションを提供する。これは、携行可能な物が水中に入ってしまった場合にも携行可能な物を救うことを試みるものである。
【0068】
添付の請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱せずに、上記の本発明の様々な実施形態に対して当業者に明白な様々な変更及び/又は改善及び/又は組み合わせを行うことができることは明らかである。
【0069】
したがって、タッチ制御手段を非アクティブ化したりタッチ制御手段を非アクティブ化動作によってプログラムするような特定のボタンを携行可能な物に設けることを想到することができる。また、カウントダウン機能やタイムアウト機能も可能である。
図1
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図8
図9
図10