特許第6415444号(P6415444)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6415444
(24)【登録日】2018年10月12日
(45)【発行日】2018年10月31日
(54)【発明の名称】難燃性発泡体配合物
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/38 20060101AFI20181022BHJP
   C08G 18/08 20060101ALN20181022BHJP
   C08G 18/09 20060101ALN20181022BHJP
   C08J 9/00 20060101ALN20181022BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20181022BHJP
【FI】
   C08G18/38 078
   !C08G18/08 038
   !C08G18/09 020
   !C08J9/00
   C08G101:00
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-547992(P2015-547992)
(86)(22)【出願日】2013年12月13日
(65)【公表番号】特表2016-501949(P2016-501949A)
(43)【公表日】2016年1月21日
(86)【国際出願番号】US2013075050
(87)【国際公開番号】WO2014093841
(87)【国際公開日】20140619
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】61/737,267
(32)【優先日】2012年12月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ミカエル・ジェイ・スコフロンスキー
(72)【発明者】
【氏名】ジャヤラマン・クリシュナムールティ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィット・イー・スナイダー
(72)【発明者】
【氏名】ヘクター・ペレス
【審査官】 柳本 航佑
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第00908464(EP,A1)
【文献】 特開2007−131851(JP,A)
【文献】 特開2004−137499(JP,A)
【文献】 特開昭55−031840(JP,A)
【文献】 特開平11−246754(JP,A)
【文献】 特開2010−090301(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0086217(US,A1)
【文献】 米国特許第03385801(US,A)
【文献】 カナダ国特許出願公開第02246634(CA,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00−18/87
C08G 101/00
C08J 9/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
難燃性発泡体配合物であって、
ジエチル(ヒドロキシメチル)ホスホネートと、
トリエチルホスフェートと、
2.0〜10.0の範囲の官能性を有し、100〜320のイソシアネートインデックスをもたらす量で存在するポリイソシアネートと、
前記ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物と、
膨張剤と、
前記ポリイソシアネートのイソシアネート基と前記活性水素基を有する前記化合物の活性水素基との反応、またはイソシアヌレートを形成するためのイソシアネートの三量体化のための触媒と
を含む前記難燃性発泡体配合物。
【請求項2】
前記ジエチル(ヒドロキシメチル)ホスホネートが、前記活性水素基を有する前記化合物100重量部(PBW)当たり1〜15PBWの範囲の濃度を有する、請求項1に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項3】
前記ジエチル(ヒドロキシメチル)ホスホネートが、前記活性水素基を有する前記化合物100PBW当たり1.5〜10PBWの範囲の濃度を有する、請求項1に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項4】
前記ジエチル(ヒドロキシメチル)ホスホネートが、前記活性水素基を有する前記化合物100PBW当たり2〜8PBWの範囲の濃度を有する、請求項1に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項5】
前記ポリイソシアネートが、130〜320のイソシアネートインデックスをもたらす量で存在する、請求項1に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項6】
前記ポリイソシアネートが、10〜50重量パーセントのイソシアネート(NCO)のNCO含量を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項7】
前記活性水素基を有する前記化合物が、ポリオール、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアクリレート、アミン末端ポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項8】
前記ポリオールが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネート、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項9】
前記膨張剤が、その場で(in situ)発生する二酸化炭素、ギ酸、アルカン、ヒドロフルオロアルカン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の難燃性発泡体配合物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の配合物を硬化させることによって形成される難燃性発泡体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、難燃性発泡体配合物を目的とする。
【背景技術】
【0002】
ハロゲン含有難燃剤は、様々な用途で使用することができる。例えば、ハロゲン含有難燃剤は、発泡体配合物から形成された発泡体が熱および/または火炎に曝される場合にもたらし得る影響を緩和するために、発泡体配合物中に存在し得る。塩化物および/または臭化物などのハロゲン化物は、発泡体の燃焼の際に生成される活性ラジカルを掃去することができる。しかしながら、ハロゲン含有難燃剤の存在は、望ましくない煙発生および煙霧を引き起こし得る。
【0003】
様々な難燃剤が、ハロゲン化難燃剤の代わりに使用されている。これらの代替難燃剤は、バリア層を形成すること(これは泡沸と称され得る)、水の蒸発などの吸熱反応により温度を低下させること、および/または不燃性ガスで酸素濃度を希釈することによって燃焼プロセスを減速することを含む、様々な機構により作用することができる。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、難燃性発泡体配合物を提供する。この難燃性発泡体配合物は、ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネート、2.0〜10.0の範囲にある官能性を有するポリイソシアネート(このポリイソシアネートは、100〜320のイソシアネートインデックスをもたらす量で存在する)、ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、膨張剤、および触媒を含むことができる。
【0005】
本開示の上記発明の概要は、それぞれ開示された実施形態または本開示のあらゆる実現形態を説明することを意図するものではない。以下に続く発明を実施するための形態は、例示的な実施例をより具体的に例示する。本願全体を通じてのいくつかの箇所において、ガイダンスが例証の一覧を通じて提供されていて、この例証は種々の組み合わせで使用することができる。いくつかの例において、記載された一覧は、代表的な群としての役割を果たすものにすぎず、排他的な一覧として解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0006】
難燃性発泡体配合物が本明細書に記載される。驚くべきことに、ハロゲンを含まない難燃剤を難燃性発泡体配合物中で使用して、ハロゲン化難燃剤に匹敵する性能を提供しながら、硬化させて難燃性発泡体を形成することができることが見出された。難燃剤中のハロゲンの不在は、ハロゲン難燃剤を有するいくつかの他の発泡体と比べて、難燃性発泡体の燃焼時の煙発生の減少ならびに難燃性発泡体の燃焼時の煙霧生成の減少などの便益に関連し得る。
【0007】
難燃性発泡体配合物は、ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネートを含むことができる。本開示の1つ以上の実施形態によると、モノ−ホスホネートは、ジエチル(ヒドロキシメチル)ホスホネート(DEHP)である。DEHPは、DEHP中のヒドロキシル基と難燃性発泡体配合物中のポリイソシアネートとの反応により、難燃性発泡体の構造中に組み込むことができる。ポリイソシアネートによるヒドロキシル基を介してのDEHPの組み込みは、例えば、燃焼中に発生し得る高温における蒸発に起因する、DEHPの損失を阻止することに役立つことができる。この組み込みは、望ましい難燃特性を提供するのに役立つことができる。
【0008】
言及したように、難燃性発泡体配合物は、ヒドロキシル基を有するモノホスホネートを含むことができる。ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネートは、活性水素基を有する化合物100重量部(PBW)当たり1〜15PBWの範囲の濃度を有することができる。活性水素基を有する化合物100PBW当たり1〜15PBWからの、全ての個々の値およびこれらを含む全ての部分範囲が、本明細書に包含かつ開示され、例えば、ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネートは、活性水素基を有する化合物100PBW当たり1PBW、1.5PBW、または2PBWの下限から、活性水素基を有する化合物100PBW当たり15PBW、10PBW、または8PBWの上限までの範囲の濃度を有することができる。例えば、モノ−ホスホネートは、活性水素基を有する化合物100PBW当たり1〜15PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり1.5〜10PBW、または活性水素基を有する化合物100PBW当たり2〜8PBWの範囲の濃度を有することができる。
【0009】
言及したように、難燃性発泡体配合物は、ポリイソシアネートを含むことができる。ポリイソシアネートのイソシアネート基は、ポリイソシアネート(例えば、ポリオール)と反応し、ウレタン結合を形成することができる活性水素基を有する化合物の水素基と結合することができる。イソシアネートはまた、好適な触媒の存在下で三量体化を経ることもできる。ポリイソシアネートは、2.0〜10.0の範囲の官能性を有することができる。ポリイソシアネートの官能性は、ポリイソシアネート1分子当たりのイソシアネート基の平均数として定義することができる。2.0〜10.0およびこれらを含む全ての個々の値ならびにこれらの部分範囲が、本明細書に包含されかつ本明細書で開示され、例えば、ポリイソシアネートは、2.0、3.0、4.0、5.0の下限から10.0、8.0、7.0、6.0の上限までの範囲の官能性を有することができる。例えば、ポリイソシアネートは、2.0〜10.0、2.0〜8.0、2.0〜6.0、2.0〜5.0、または2.0〜4.0の範囲の官能性を有することができる。
【0010】
ポリイソシアネートの例は、数ある中でも、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)およびポリマー性MDI(PMDI)から誘導されたものを含む。MDIおよびPMDIは、いくつかの他のポリイソシアネート、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)よりも高い沸点を有し、したがってこれがMDIおよびPMDIを揮発性のより低いものにする。TDIは、1つのフェニレン環を有するが、一方MDIは2つのフェニレン環を有する。MDIまたはPMDIから形成されるポリイソシアネートの追加のフェニレン環は、TDIから形成されるポリイソシアネートに対比して揮発性の減少を提供するのに役立つことができる。このことは、例えば、難燃性発泡体配合物を混合する場合に便益をもたらす。例えば、より少量のポリイソシアネートが、難燃性配合物から揮発される。
【0011】
ポリイソシアネートは、10〜45重量パーセント(重量%)のイソシアネート(NCO)のNCO基含量を有することができる。10重量%のNCO〜50重量%のNCOの全ての個々の値およびこれらの部分範囲が包含され、例えば、NCOの重量%は、10重量%のNCO、20重量%のNCO、または25重量%のNCOの下限から、50重量%のNCO、40重量%のNCO、または35重量%のNCOの上限までの範囲にあり得る。例えば、ポリイソシアネートは、10重量%のNCO〜35重量%のNCO、10重量%のNCO〜40重量%のNCO、20重量%のNCO〜35重量%のNCO、20重量%のNCO〜40重量%のNCO、20重量%のNCO〜50重量%のNCO、25重量%のNCO〜35重量%のNCO、25重量%のNCO〜40重量%のNCO、および25重量%のNCO〜50重量%のNCOの範囲のNCOの重量%を有することができる。
【0012】
1つ以上の実施形態によると、ポリイソシアネートは、100〜320の範囲のイソシアネートインデックスをもたらす、活性水素基を有する化合物に対する量で存在する。100〜320およびこれらを含む全ての個々の値ならびにこれらの部分範囲が本明細書に包含されかつ本明細書に開示され、例えば、ポリイソシアネートは、100、130、150、200の下限から、320、280、250の上限までの範囲のイソシアネートインデックスをもたらす、活性水素基を有する化合物に対する濃度を有することができる。ポリイソシアネートは、100〜250、100〜280、100〜320、130〜250、130〜280、130〜320、150〜250、150〜280、150〜320、200〜250、200〜280、または200〜320の範囲のイソシアネートインデックスをもたらす量で存在する。100のイソシアネートインデックスは、活性水素基を有する化合物中に存在する活性水素基当たりの1イソシアネート当量に相当する。したがって、イソシアネートインデックスが130であるならば、活性水素基に対して30%過剰のイソシアネート基が存在する。
【0013】
言及したように、難燃性発泡体配合物は、ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、例えば、ブレンドを含むことができる。活性水素基を有する化合物の例は、数ある中でもポリオール、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアクリレート、アミン末端ポリマー、およびこれらの組み合わせを含む。このブレンドは、活性水素基を有する化合物、例えば、ポリオール、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアクリレート、アミン末端ポリマー、およびこれらの組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態によると、活性水素基を有する化合物は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネート、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。ポリオールは、例えば、イソシアネートと反応することができるヒドロキシルまたは他の官能基の供給源である化合物として定義され得る。
【0014】
ポリエーテルポリオールの例は、数ある中でも、ヒドロキシル化ダイズ油ポリオール、プロポキシル化および/またはエトキシル化グリセロールポリオール、エトキシル化および/またはプロポキシル化ソルビトールポリオール、プロポキシル化および/またはエトキシル化グリコール、エトキシル化および/またはプロポキシル化スクロースポリオール、プロポキシル化エチレンジアミンポリオール、プロポキシル化および/またはエトキシル化エチレンジアミンポリオール、トルエンジアミンプロポキシル化/エトキシル化ポリオール、トルエンジアミンプロポキシル化ポリオールなどのアミン開始ポリオールを含む。市販のポリエーテルポリオールの例としては、限定されずに、VORANOL(商標)ポリオール(The Dow Chemical Company)、VORANOL(商標)VORACTIV(商標)ポリオール(The Dow Chemical Company)が挙げられる。ポリエーテルポリオールは、触媒を使用して、アミンまたは末端ヒドロキシル基を有する物質のいずれかを酸化アルキレンと反応させることによって生成することができる。
【0015】
ポリエステルポリオールの例は、数ある中でも、The Dow Chemical Companyから入手可能なDIOREZ(商標)ポリエステルポリオール、Stepan Companyから入手可能なSTEPANPOL(登録商標)ポリエステルポリオール、Oxidから入手可能なTerol(登録商標)ポリエステルポリオール、およびInvistaから入手可能なTerate(登録商標)ポリエステルポリオールを含む。ポリエステルポリオールは、触媒を使用して、2価酸または誘導体のいずれかを、末端ヒドロキシル基を有するグリコールと反応させることによって生成することができる。2価酸としては、限定されずに、例えばテレフタル酸を挙げることができる。グリコール供給源としては、限定されずに、数ある中でもエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、および1,4−ブタンジオールを挙げることができる。
【0016】
ポリオールは、2〜8の範囲内の平均官能性を有することができる。2〜8およびこれらを含む全ての個々の値ならびにこれらの部分範囲が本明細書に包含されかつ開示され、例えば、ポリオールは、2〜8、2〜7、2〜6、2〜5、2〜4、または2〜3の範囲内の平均官能性を有することができる。ポリオールは、100〜800の、好ましくは150〜600の範囲内の平均ヒドロキシル数を有することができる。ヒドロキシル数は、ポリオールまたは他のヒドロキシル化合物の1グラム中のヒドロキシル含量と等価な水酸化カリウムのミリグラム数として定義され得る。
【0017】
難燃性発泡体配合物は、膨張剤を含むことができる。膨張剤の例としては、限定されずに、数ある中でも、その場で(in situ)発生する二酸化炭素(例えば、水とイソシアネートとの反応)、ギ酸、n−ペンタン、i−ペンタン、c−ペンタンなどのアルカン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンなどのヒドロフルオロアルカン、HFO−1225yeZ((Z)1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン)、HFO−1225ye(1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン)、HFO−1225zc(1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン)などのヒドロフルオロオレフィン(HFO)、HCFO−1233zd(1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)、HCFO−1223(ジクロロトリフルオロプロペン)、HCFO−1233xf(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)などのヒドロクロロフルオロオレフィン(HCFO)、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0018】
膨張剤、すなわち、水およびギ酸のイソシアネートとの反応からの酸化炭素ではないものは、活性水素基を有する化合物100重量部(PBW)当たり1〜35PBWの範囲の濃度を有することができる。活性水素基を有する化合物100PBW当たり1PBWから、活性水素基を有する化合物100PBW当たり35PBWまでのおよびこれらを含む、全ての個々の値ならびにこれらを含む全ての部分範囲が、本明細書に包含されかつ本明細書で開示され、例えば、膨張剤は、活性水素基を有する化合物100PBW当たり1PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり5PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり10PBWの下限から活性水素基を有する化合物100PBW当たり35PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり30PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり25PBWの上限までの範囲の濃度を有することができる。
【0019】
難燃性発泡体配合物は、触媒を含むことができる。例えば、触媒の使用は、ポリイソシアネートのイソシアネート基活性水素基を有する化合物の活性水素基との反応を加速させることができおよび/またはイソシアヌレートを形成するためのイソシアネートの三量体化も加速することができる。触媒の例は、数ある中でも、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジエチレングリコール中のカリウム2−エチルヘキサノエート、第四級アンモニウム塩、トリエチルアミン、およびこれらの組み合わせを含むことができる。
【0020】
触媒は、活性水素基を有する化合物100重量部(PBW)当たり0.01〜5.0PBWの範囲の濃度を有することができる。活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.01PBWから、活性水素基を有する化合物100PBW当たり5.0PBWまでのおよびこれらを含む、全ての個々の値ならびにこれらを含む全ての部分範囲が、本明細書に包含されかつ本明細書で開示され、例えば、触媒は、活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.01PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.05PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり1.0PBWの下限から活性水素基を有する化合物100PBW当たり5.0PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり4.0PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり3.0PBWの上限までの範囲の濃度を有することができる。
【0021】
言及したように、ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネートの例は、限定されるものではないがDEHPが挙げられる。加えて、難燃性発泡体配合物は、他の難燃剤を含むことができる。例えば、難燃性発泡体配合物は、他の非ハロゲン化難燃剤を含むことができる(塩素化、臭素化化合物を除外する)。非ハロゲン化難燃剤は、トリエチルホスフェート、FYROL 6(Suprestaから入手可能)を含むことができる。
【0022】
難燃性発泡体配合物は、界面活性剤を含むことができる。界面活性剤の例としては、限定されずに、数ある中でも、酸化ポリアルキレンおよび有機シリコーン界面活性剤などのシリコーン系の界面剤が挙げられる。酸化ポリアルキレンは、例えば、数ある中でも、酸化エチレンおよび酸化プロピレンならびに酸化ブチレンのランダムおよび/またはブロックコポリマーを含むことができる。酸化ポリアルキレン界面活性剤の例は、酸化ポリエチレン−コ−酸化プロピレン−コ−酸化ブチレントリブロック有機界面活性剤であり、これは、商品名VORASURF(商標)504で、The Dow Chemical Companyから販売されている。有機シリコーン界面活性剤の例は、限定されずに、Tegostab(商標)(Evonik Industriesから入手可能)、DABCO界面活性剤(Air Products and Chemicalsから入手可能)、およびNiax(商標)L−5614界面活性剤(Momentive Performance Productsから入手可能)などのポリシロキサン/ポリエーテルコポリマーが挙げられる。
【0023】
界面活性剤は、活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.1〜8.0PBWの範囲の濃度を有することができる。活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.1PBWから、活性水素基を有する化合物100PBW当たり8.0PBWまでのおよびこれらを含む、全ての個々の値ならびにこれらを含む全ての部分範囲が、本明細書に包含されかつ本明細書で開示され、例えば、界面活性剤は、活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.1PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり0.5PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり1.5PBWの下限から活性水素基を有する化合物100PBW当たり8.0PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり7.0PBW、活性水素基を有する化合物100PBW当たり6.0PBWの上限までの範囲の濃度を有することができる。
【0024】
本開示の実施形態は、難燃性発泡体配合物を硬化させることによって形成される難燃性発泡体を提供する。多くの実施形態において、難燃性発泡体配合物は、堅固で発砲した閉鎖気泡ポリマーを形成するために利用することができる。このようなポリマーは、難燃性発泡体配合物の成分、例えば、活性水素基を有する化合物/膨張剤を、イソシアネート成分と共に、すなわち少なくとも2つの流れで、または活性水素基を有する化合物、膨張剤、ならびにイソシアネートを、すなわち少なくとも3つの流れで(例えば、活性水素基を有する基と膨張剤を、イソシアネートと接触させる直前に混合する)、混合し反応させることによって調製することができる。活性水素基を有する化合物は、難燃剤(ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネートを含む)、界面活性剤、触媒および任意に他の添加剤を含むことができる。種々の触媒および他の添加剤の導入用に、必要に応じて追加の流れが含まれてもよい。
【0025】
流れの混合は、流れを混合するための静的ミキサーを備えたまたは備えていない混合ヘッドの高圧または低圧装置のいずれかで行ってもよく、次いで反応混合物を、化粧材などの基材上に堆積する。この基材は、例えば、剛性または可撓性の化粧シートであってもよく、これは、例えば生産ラインに沿って連続的もしくは非連続的に搬送されるか、またはコンベアベルトに直接置かれることができる。化粧材の種類は、例えば、錆形成の低下に役立つようにポリエステルまたはエポキシ樹脂などの好適な材料で任意に被覆された鋼製の薄い金属シートである。あるいは、混合物は解放金型に入れられ、もしくはレイダウン装置を介して解放金型に分配されてもよく、または別の場所でもしくは別の場所に堆積されてもよい(すなわち、現場注入施工)。化粧シート上で金型の内側に堆積する場合、第2のシートが堆積された混合物の頂部に施されてもよい。他の実施形態では、混合物は、空洞充填のための真空補助の有無で、閉鎖金型に注入されることができる。金型が使用される場合ならびに連続的生産ラインが使用される場合の両方で、反応プロセスを促進し、難燃性発泡体を形成するために、金型または連続的生産ラインは加熱され得る。
【0026】
ヒドロキシル基を有するモノ−ホスホネート、活性水素基を有する化合物、膨張剤、界面活性剤、および任意の追加の添加剤が第1の成分として混合され、ポリイソシアネートを含有する第2の成分および例えば触媒を含有する第3の成分と反応させることができる。各成分は、例えば、成分の混合が生じる注入地点で注入することができる。成分の混合の際に、難燃性発泡体がその場で、例えば硬化を介して形成することができる。
【0027】
難燃性発泡体は、難燃性発泡体配合物を硬化させることによって形成することができる。難燃性発泡体配合物は、摂氏5度(℃)〜100℃の範囲の温度で硬化され得る。5℃〜100℃およびこれらを含む全ての個々の値ならびにこれらを含む全ての部分範囲が本明細書に包含されかつ本明細書で開示され、例えば、難燃性発泡体配合物は、5℃、10℃、15℃の下限から100℃、95℃、90℃の上限までを伴う範囲の温度で硬化させることができる。
【実施例】
【0028】
本実施例において、種々の用語および材料の呼称を、例えば以下のように使用した。
【0029】
ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールA(ジメチルテレフタレート処理残基から得たポリエステルポリオール、OH#:305、官能性=2.2、Invistaから入手可能);ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールB(ジメチルテレフタレート処理残基から得たポリエステルポリオール、OH#:195、官能性=2、Invistaから入手可能);ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールC(テレフタル酸、ジエチレングリコール、グリセリンから得たポリエステルポリオール、OH#:315、官能性=2.4、The Dow Chemical Companyから入手可能);ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールD(ソルビトール開始ポリエステルポリオール、OH#:479、官能性=6、The Dow Chemical Companyから入手可能);ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールE(グリセリン開始ポリエステルポリオール、OH#:33.5、官能性=3、The Dow Chemical Companyから入手可能);ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールF(トルエンジアミン開始ポリエステルポリオール、OH#:450、官能性=4、BASFから入手可能);ポリイソシアネートと反応することができる活性水素基を有する化合物、ポリオールG/難燃剤(テトラブロモフタレートジオール(TBPD)、OH#:220、官能性=2、Great Lakes Chemical Service,Inc.から入手可能);難燃剤(トリエチルホスフェート、製品リファレンス TEP、Eastman Chemical Companyから入手可能);難燃剤(トリス(クロロプロピル)ホスフェート、製品リファレンス TCPP(Fyrol PCF)、Suprestaから入手可能);難燃剤(DEHP、Huangshi Fuertai Chemical Companyから入手可能);界面活性剤(シリコーン界面活性剤、Evonik Industriesから入手可能);触媒(ペンタメチルジエチレントリアミン、製品リファレンス Polycat 5、Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能);触媒(ジエチレングリコール中のカリウム2−エチルヘキサノエート、製品リファレンス Dabco K15、Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能);触媒(第4級アンモニウム塩、製品リファレンス Dabco TMR 2、Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能);触媒(触媒ブレンド、製品リファレンス CM759、The Dow Chemical Companyから入手可能);膨張剤(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、製品リファレンス HFC 245fa、Honeywell Corporationから入手可能);膨張剤(シクロペンタン/イソペンタンの85/15ブレンド、製品リファレンス IP 85、Haltermann Solutionsから入手可能);ポリイソシアネートA(ポリマー性MDI、30.5重量%のNCO、官能性=3、The Dow Chemical Companyから入手可能)。
【0030】
比較例A
【0031】
比較例を以下の通りに調製した。ポリオールA(32.75グラム)、ポリオールB(8.18グラム)、ポリオールD(2.73グラム)、ポリオールE(7.64グラム)、ポリオールF(3.28グラム)、TBPD(3.71グラム)、TEP(2.76グラム)、TCPP(Fyrol PCF)(6.69グラム)、界面活性剤(1.20グラム)、Dabco TMR 2(0.28グラム)、および水(0.72グラム)を容器に添加することによって、ポリオールを調製した。容器の内容物を3分間振蕩し、均質な溶液を得た。CM 759(1.75グラム)を容器の内容物に添加し、エアミキサーで700回転毎分(RPM)にて3分間混合した。IP 85(8.60グラム)を容器の内容物に添加し、木製ブレードで3分間撹拌し、次いで膨張剤の損失を計算に入れるために、8.6グラムのIP 85が容器内に存在するまで、追加のIP 85を撹拌しながら添加した。ポリイソシアネートA(136.20グラム)を容器の内容物に添加し、空圧式ミキサーで1500RPMにて5秒間撹拌した。
【0032】
比較例B
【0033】
比較例Bを以下の通りに調製した。比較例Bは、配合物を、表I中の比較例Bに従って調整し、ポリオールを調製するときに、Polycat 5(0.08グラム)およびDabco K15(0.11グラム)を使用し、HFC 245fa(11.80グラム)をIP 85の代わりに使用したこと以外は、比較例Aと同様に調製した。
【0034】
【表I】
【0035】
実施例1−難燃性発泡体配合物
【0036】
難燃性発泡体配合物、実施例1を、以下の通りに調製した。配合物を表II中の実施例1に従って調整し、DEHP(3.26グラム)をTCPP(Fyrol PCF)の代わりに使用したこと以外は、比較例Bと同様に調製した。
【0037】
実施例2−難燃性発泡体配合物
【0038】
難燃性発泡体配合物、実施例2を、以下の通りに調製した。配合物を表II中の実施例2に従って調整し、HFC 245fa(17.00グラム)をIP 85の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様に調製した。
【0039】
実施例3−難燃性発泡体配合物
【0040】
難燃性発泡体配合物、実施例3を、以下の通りに調製した。配合物を表II中の実施例3に従って調整し、ポリオールC(34.46グラム)をポリオールAの代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様に調製した。
【0041】
【表II】
【0042】
比較例C
【0043】
比較例Cを以下の通りに調製した。比較例Aを、摂氏51.7度(℃)〜54.4℃の温度で維持したオーブン内で約3時間硬化させて、比較例Cを形成した。
【0044】
比較例D
【0045】
比較例Dを以下の通りに調製した。比較例Dは、比較例Bを比較例Aに代えて使用する変更で、比較例Cと同様に調製した。
【0046】
実施例4−難燃性発泡体
【0047】
難燃性発泡体、実施例4を、以下の通りに調製した。実施例1を、摂氏51.7度(℃)〜54.4℃の温度で維持したオーブン内で約3時間硬化させて、実施例4を形成した。
【0048】
実施例5〜6−難燃性発泡体
【0049】
難燃性発泡体、実施例5〜6を以下の通りに調製した。実施例5〜6は、実施例2〜3を実施例1に代えてそれぞれ使用する変更で、実施例4と同様に調製した。
【0050】
比較例CならびにDおよび実施例4〜6についてのNBSスモークチャンバー値を、それぞれ表IIIおよび表IVに報告し、NBSスモークチャンバー値は、ASTM E−662.2によって決定され、3”x3”x1”の寸法の比較例CならびにDおよび実施例4〜6のそれぞれの硬化試料を試験に使用した。平均NBS値を、これらの試料について計算した。
【0051】
比較例CならびにDおよび実施例4〜6についての火炎高さを、それぞれ表IIIおよび表IVに報告し、火炎高さは、Bulter Chimney試験(ASTM D3014)に従って測定した。Ziplocバッグ内で作成された比較例CならびにDおよび実施例4〜6の寸法10”x0.75”x0.75”の試料を、試験に使用した。
【0052】
比較例CならびにDおよび実施例4〜6についての質量保持を、それぞれ表IIIおよび表IVに報告し、質量保持は、火炎高さについての試験の前後に、火炎高さの測定で使用した試料を秤量することによって測定した。
【0053】
比較例CおよびDについてのNBSスモークチャンバー値、火炎高さ、および質量保持を表IIIに報告する。
【0054】
【表III】
【0055】
実施例9〜16についてのNBSスモークチャンバー値、火炎高さ、および質量保持を表IVに報告する。
【0056】
【表IV】
【0057】
より低いNBSスモークチャンバー値は、煙発生の量の減少、したがって、難燃剤の望ましい性能特性を示唆している。表IIIおよび表IVに報告されている値は、実施例4〜6のそれぞれが、比較例CおよびDの双方よりも低いNBSスモークチャンバー値を有したことを示している。例えば、より低いNBSスモークチャンバー値が、比較例Cと膨張剤としてIP 85を含有する実施例4および6との間で立証されている。加えて、同様なまたはより低いNBSスモークチャンバー値が、比較例Dと膨張剤としてHFC 245を含有する実施例5との間で立証されている。
【0058】
より低い値の火炎高さおよび質量保持は、難燃剤の望ましい性能特性を示唆している。表IIIおよび表IVに報告された値は、実施例4〜6が火炎高さおよび質量保持について、比較例Cおよび比較例Dと同様な値を有したことを示している。